JP2002022002A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2002022002A
JP2002022002A JP2000201317A JP2000201317A JP2002022002A JP 2002022002 A JP2002022002 A JP 2002022002A JP 2000201317 A JP2000201317 A JP 2000201317A JP 2000201317 A JP2000201317 A JP 2000201317A JP 2002022002 A JP2002022002 A JP 2002022002A
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昭仁 岩田
Junichi Tokunaga
淳一 徳永
Yuji Tanaka
裕士 田中
Fumihiko Sakakibara
文彦 榊原
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    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H2061/6604Special control features generally applicable to continuously variable gearings
    • F16H2061/6608Control of clutches, or brakes for forward-reverse shift

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブの本数を増加することなく、かつバル
ブ切換えに伴うタイムラグを生じることなく、リバース
インヒビットを達成する。 【解決手段】 ソレノイドバルブS1のオンによりリレ
ーバルブ81が右半位置となり、作動圧がポート81
a,81cを介して、トルクコンバータのロックアップ
係合側6bから解放側6aに流れてロックアップクラッ
チを係合する。この際マニュアルシフトバルブ75をR
レンジに操作しても、Rポートから油圧はポート81g
で遮断され、リバースブレーキBに供給されることは
なく、後進段が達成されることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌に
用いられる自動変速機の油圧制御装置に係り、詳しくは
所定速度以上での前進走行中に運転者が後進段へマニュ
アルシフトしても、自動変速機が後進段となることを禁
止する後進段成立禁止(リバースインヒビット)機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、後進段成立禁止機構を有する自動
変速機の油圧制御装置として、特許第2733944号
公報に示すものが提案されている。このものは、ロック
アップリレーバルブがソレノイドバルブにより切換えら
れ、ロックアップクラッチを係合又は解放に切換えると
共に、後進段達成用摩擦係合要素用油圧サーボに連通す
るポートを、マニュアルシフトバルブのリバースポート
に連通する油圧供給ポート又はドレーンポートに切換え
る後進段禁止バルブ(リバースインヒビットバルブ)を
設け、該禁止バルブを上記ソレノイドバルブにより切換
えるものである。
【0003】従って、ソレノイドバルブが信号圧供給状
態にある場合、ロックアップリレーバルブは、ロックア
ップクラッチを解放する状態にあって、上記ソレノイド
バルブからの油圧により上記後進段禁止バルブは、リバ
ースライン圧を後進段達成用油圧サーボに供給して、後
進段を達成するが、上記ソレノイドバルブが非供給状態
にある場合、ロックアップリレーバルブは、ロックアッ
プクラッチを係合する状態にあって、上記後進段禁止バ
ルブは、上記後進達成用油圧サーボをドレーンポートに
連通するように切換えられ、マニュアルシフトバルブの
後進段への操作があっても(リバースライン圧が供給状
態になっても)、後進段が達成されることはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、ロ
ックアップクラッチの切換え用ソレノイドバルブを後進
段禁止バルブの切換えに共用して、高価なソレノイドバ
ルブを新設することなく後進段禁止を達成している。
【0005】しかし、上記従来の技術は、専用の後進段
禁止バルブを必要とし、バルブ本数の増加を招いてい
る。また、上記後進段禁止バルブは、一方の信号圧油室
に上記ソレノイドバルブからの信号圧が供給されると共
にスプリングが縮設されており、かつ他方の信号圧油室
にリバースライン圧が供給されており、リバースライン
圧が供給されていなければ、該後進段禁止バルブは、上
記ソレノイドバルブからの信号圧が供給されるか否かに
拘ず、油圧供給ポートが後進段用油圧サーボポートに連
通する位置にある。
【0006】従って、該後進段禁止バルブは、マニュア
ルシフトバルブが後進段位置になってリバースライン圧
が上記他方の信号圧油室に供給されて始めて切換わるの
で、該バルブの切換えに伴うタイムラグを生じる虞れが
ある。
【0007】そこで、本発明は、ロックアップクラッチ
の係合又は解放を切換える切換えバルブにて後進段達成
禁止をも切換え得るようにして、上記課題を解決した自
動変速機の油圧制御装置を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、ロックアップクラッチ(5)を有する流体伝動装置
(6)と、運転者の操作により切換えられるマニュアル
シフトバルブ(75)と、後進時に係合する後進用摩擦
係合要素(B)と、前記ロックアップクラッチを係合
・解放に切換える切換えバルブ(例えばロックアップリ
レーバルブ)(81)と、制御部からの電気信号に基づ
き前記切換えバルブを切換えるソレノイドバルブ(S
1)と、を備えてなる自動変速機の油圧制御装置におい
て、前記切換えバルブ(81)の切換えにより、前記後
進用摩擦係合要素の油圧サーボ(B1)への油圧を連通
・遮断に切換える、ことを特徴とする自動変速機の油圧
制御装置にある。
【0009】請求項2に係る本発明は、前記切換えバル
ブ(81)は、前記ロックアップクラッチ(5)を係合
する位置にある場合、前記後進用摩擦係合要素の油圧サ
ーボ(B1)への油圧を遮断する、請求項1記載の自動
変速機の油圧制御装置にある。
【0010】請求項3に係る本発明は、前記切換えバル
ブ(81)は、前記ロックアップクラッチ(5)を係合
する位置にある場合(例えば図2、図6において左半位
置)、前記マニュアルシフトバルブ(75)のリバース
ポート(R)と前記後進用摩擦係合要素の油圧サーボ
(B1)とを遮断し、前記ロックアップクラッチを解放
する位置にある場合(例えば図2、図6において右半位
置)、前記マニュアルシフトバルブ(75)のリバース
ポート(R)と前記後進用摩擦係合要素の油圧サーボ
(B1)とを連通する、請求項1又は2記載の自動変速
機の油圧制御装置にある。
【0011】請求項4に係る本発明は、前記ロックアッ
プクラッチ(5)を解放する側(6b)に連通し、該解
放側の油圧を調圧制御するロックアップコントロールバ
ルブ(82)を備え、該ロックアップコントロールバル
ブは、前記マニュアルシフトバルブのリバース位置
(R)にあって、前記解放側に前記ロックアップクラッ
チ(5)を解放状態にする所定油圧を供給する、請求項
2又は3記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0012】請求項5に係る本発明は、ロックアップク
ラッチ(5)を有する流体伝動装置(6)と、運転者の
操作により切換えられるマニュアルシフトバルブ(7
5)と、後進時に係合する後進用摩擦係合要素(B
と、切換えバルブ(81)と、を備えてなる自動変速機
の油圧制御装置において、前記切換えバルブ(81)
は、作動圧(Psec)を供給する第1のポート(81
a)と、前記ロックアップクラッチを係合する側(6
b)に連通する第2のポート(81c)と、前記ロック
アップクラッチを解放する側(6a)に連通する第3の
ポート(81b)と、前記マニュアルシフトバルブ(7
5)のリバースポート(R)に連通する第4のポート
(81g)と、前記後進用摩擦係合要素の油圧サーボ
(B1)に連通する第5のポート(81h)と、を少な
くとも有し、前記第1のポート(81a)と前記第2の
ポート(81c)と連通すると共に前記第4のポートを
遮断する第1の位置(例えば図2、図6の左半位置)
と、前記第1のポート(81a)と前記第3のポート
(81b)と連通すると共に前記第4のポート(81
g)と前記第5のポート(81h)とを連通する第2の
位置とに切換えられる、ことを特徴とする自動変速機の
油圧制御装置にある。
【0013】請求項6に係る本発明は、前記作動圧(P
sec)を調圧して出力ポート(82a)から制御圧を
出力するロックアップコントロールバルブ(82)を備
え、前記切換えバルブ(81)は、前記ロックアップコ
ントロールバルブの出力ポート(82a)に連通する第
6のポート(81e)を更に有し、前記第1の位置にあ
って、前記第3のポート(81b)と前記第6のポート
(81e)を連通してなる、請求項5記載の自動変速機
の油圧制御装置にある。
【0014】[作用]以上構成に基づき、所定速度以上
の定常前進走行状態にあっては、制御部からの電気信号
に基づきソレノイドバルブ(S1)が信号圧供給状態に
あり、ロックアップリレーバルブ等の切換えバルブ(8
1)は、ロックアップクラッチ(5)を係合する位置に
ある。該切換えバルブ(81)は、例えば第1の位置
(図6の左半位置;ON位置)にあって、作動圧(Ps
ec)が第1のポート(81a)から第2のポート(8
1c)に供給され、トルクコンバータ等の流体伝動装置
(6)においてロックアップ係合側(6b)から解放側
(6a)に流れてロックアップクラッチ(5)を係合す
る。この際同時に、例えば第4のポート(81g)は遮
断されており、運転者の誤操作によりマニュアルシフト
バルブ(75)がリバース位置となって、リバースポー
ト(R)に供給ポート(PM)からの油圧が供給されて
も、後進用摩擦係合要素(B)の油圧サーボ(B1)
に上記油圧が供給されることはなく、後進段が達成され
ることはない(リバースインヒビット)。
【0015】また、車輌の所定速度以下の実質的な停止
状態にあっては、ソレノイドバルブ(S1)がドレーン
状態にあり、切換えバルブ(81)はロックアップクラ
ッチ(5)を解放する位置にある。該切換えバルブ(8
1)は、例えば第2の位置(図6の右半位置;OFF位
置)にあって、作動圧(Psec)が第1のポート(8
1a)から第3のポート(81c)に供給され、流体伝
動装置(6)においてロックアップ解放側(6a)から
係合側(6b)に流れてロックアップクラッチ(5)を
解放する。この際、例えば第4のポート(81g)と第
5のポート(81h)は連通しており、マニュアルシフ
トバルブ(75)がリバース位置になると、供給ポート
(PM)からの油圧は、リバースポート(R)から上記
ポート(81g)(81h)を介して油圧サーボ(B
1)に供給され、後進用摩擦係合要素(B)が係合し
て後進段が達成される。
【0016】更に、前記所定速度以上の前進状態にあっ
て、マニュアルシフトバルブ(75)がリバース位置に
誤操作されたまま放置され、この状態でロックアップク
ラッチ(5)を解放状態に切換える必要がある場合、ソ
レノイドバルブ(S1)は信号圧供給状態のままで切換
えバルブ(81)は第1の位置(ON位置)に保持され
る。従って、第4のポート(81g)が遮断されて上述
したリバースインヒビット状態は保持されるが、ソレノ
イドバルブ(S2)が解放状態にあり、ロックアップコ
ントロールバルブ(82)は、例えば図6の右半位置に
示すように、供給ポート(82g)が出力ポート(82
a)に全通状態にあって作動圧を出力している。この状
態は、ロックアップクラッチの係合側(6b)がポート
(81a)及び(81c)を介して作動圧供給状態にあ
ると共に、解放側(6a)にも、第3のポート(81
b)及び第6のポート(81e)を介して上記出力ポー
ト(82g)からの作動圧(Psec)が供給されてお
り、ロックアップクラッチ(5)は解放される。
【0017】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するための便宜的なものであり、請求項記載の本発明の
構成に何等影響を及ぼすものではない。
【0018】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、ロック
アップクラッチを係合又は解放に切換える切換えバルブ
により、後進用摩擦係合要素の油圧サーボへの油圧を切
換えるので、ロックアップクラッチの係合・解放操作と
リバースインヒビット機能とを1個の切換えバルブにて
行うことができ、バルブの本数を増加することなく、リ
バースインヒビット機能を付加することができる。
【0019】請求項2に係る本発明によると、ロックア
ップクラッチが係合されている所定速度以上の走行状態
では、例え運転者がシフトレバーをリバースレンジに誤
操作しても、後進段になることはなく、この際切換えバ
ルブが切換えられることはないので、該バルブ切換えに
伴うタイムラグを生ぜずに高い信頼性でリバースインヒ
ビットを行うことができる。
【0020】請求項3に係る本発明によると、ロックア
ップクラッチが解放状態の場合、マニュアルバルブのリ
バース位置の操作に基づき、リバースポートからの油圧
を後進用摩擦係合要素の油圧サーボに供給すること可能
として、確実な後進段の達成が相俟って、高い信頼性に
よるリバースインヒビットを行うことができる。
【0021】請求項4に係る本発明によると、リバース
インヒビット機能の作動中、ロックアップクラッチを解
放する状況が生じた場合、ロックアップコントロールバ
ルブによりロックアップを解放することができ、ロック
アップクラッチの係合、解放作動にリバースインヒビッ
トが一義的に拘束されない柔軟性の高い制御を行うこと
ができる。
【0022】請求項5に係る本発明によると、ロックア
ップクラッチを係合、解放に切換える切換えバルブに、
マニュアルバルブのリバースポートに連通するポート及
び後進用摩擦係合要素の油圧サーボに連通するポート等
を付加するだけの簡単な構成でもって、リバースインヒ
ビット機能を付加することができる。
【0023】請求項6に係る本発明によると、ロックア
ップコントロールバルブの出力ポートを切換えバルブの
第6のポートに連通する簡単な構成でもって、リバース
インヒビット機能の作動中にロックアップクラッチを解
放することができ、ロックアップクラッチの係合、解放
作動にリバースインヒビットが一義的に拘束されない柔
軟性の高い制御を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用し得る車輌
用無段自動変速機1を示す図であり、該無段自動変速機
は、ベルト式無段変速装置(CVT)2、前後進切換え
装置3、ロックアップクラッチ5を内蔵したトルクコン
バータ6、カウンタシャフト7及びディファレンシャル
装置9を備えており、これら装置が一体化された分割ケ
ースに収納されている。
【0025】トルクコンバータ6は、エンジン出力軸1
0にフロントカバー17を介して連結されているポンプ
インペラ11、入力軸12に連結されているタービンラ
ンナ13及びワンウェイクラッチ15を介して支持され
ているステータ16を有しており、更に入力軸12とフ
ロントカバー17との間にロックアップクラッチ5が介
在している。なお、図中20は、ロックアップクラッチ
プレートと入力軸との間に介在するダンパスプリング、
21は、ポンプインペラ11に連結して駆動されるオイ
ルポンプである。
【0026】CVT(ベルト式無段変速装置)2は、プ
ライマリシャフト22に固定された固定シーブ23及び
シャフトに摺動のみ自在に支持されている可動シーブ2
5からなるプライマリプーリ26と、セカンダリシャフ
ト27に固定されている固定シーブ29及び該シャフト
に摺動のみ自在に支持されている可動シーブ30からな
るセカンダリプーリ31と、これら両プーリに巻掛けら
れた金属製のベルト32と、を備えている。
【0027】更に、プライマリ側可動シーブ25の背面
にはダブルピストンからなる油圧アクチュエータ33が
配置されており、またセカンダリ側可動シーブ30の背
面にはシングルピストンからなる油圧アクチュエータ3
5が配置されている。上記プライマリ側油圧アクチュエ
ータ33は、プライマリシャフト22に固定されたシリ
ンダ部材36及び反力支持部材37と、可動シーブ25
に固定された筒状部材39及びピストン部材40を有し
ており、筒状部材39、反力支持部材37及び可動シー
ブ25の背面にて第1の油圧室41を構成すると共に、
シリンダ部材36及びピストン部材40にて第2の油圧
室42を構成する。そして、これら第1の油圧室41及
び第2の油圧室42は、連通孔37aにて互いに連通し
ており、同一油圧によりセカンダリ側油圧アクチュエー
タ35に比して略々倍する軸方向力を発生する。一方、
セカンダリ側油圧アクチュエータ35は、セカンダリシ
ャフト27に固定されている反力支持部材43及び可動
シーブ30の背面に固定されている筒状部材45を有し
ており、これら両部材により1個の油圧室46を構成す
ると共に、可動シーブ30と反力支持部材43との間に
プリロード用のスプリング47が縮設されている。
【0028】前後進切換え装置3は、ダブルピニオンプ
ラネタリギヤ50、リバース(後進用)ブレーキB1及
びダイレクトクラッチ(前進用クラッチ又は入力クラッ
チ)C1を有している。前記プラネタリギヤ50は、そ
のサンギヤSが入力軸12に連結されており、第1及び
第2のピニオンP1,P2を支持するキャリヤCRがプ
ライマリ側固定シーブ23に連結されており、そしてリ
ングギヤRが後進用摩擦係合要素となる前記リバースブ
レーキB1に連結されており、またキャリヤCRとリン
グギヤRとの間に前記ダイレクトクラッチC1が介在し
ている。
【0029】カウンタシャフト7には、大ギヤ51及び
小ギヤ52が固定されており、大ギヤ51はセカンダリ
シャフト27に固定されたギヤ53に噛合し、かつ小ギ
ヤ52はディファレンシャル装置9のギヤ55に噛合し
ている。ディファレンシャル装置9は、前記ギヤ55を
有するデフケース66に支持されたデフギヤ56の回転
が左右サイドギヤ57,59を介して左右車軸60,6
1に伝達される。
【0030】ついで、図2に沿って、本無段自動変速機
の油圧回路について説明する。図において、21は前記
オイルポンプ、また70はプライマリレギュレータバル
ブ、71はセカンダリレギュレータバルブ、SLTはラ
イン圧制御用リニアソレノイドバルブ、73はセカンダ
リシーブコントロールバルブであり、75は運転者のシ
フトレバー等の操作により切換えられるマニュアルシフ
トバルブである。
【0031】また、76は、前記ダイレクトクラッチC
1及びリバースブレーキB1用油圧サーボC1,B1に
供給する、いわゆるクラッチ圧を発生するクラッチモジ
ュレータバルブ、77は、クラッチ及びブレーキの切換
え時に上記油圧サーボへ供給するコントロール圧を発生
するコントロールバルブ、79は上記クラッチ圧及びコ
ントロール圧を切換えるリレー(切換え)バルブであ
り、上記コントロールバルブ及びリレーバルブは、主に
車庫出し、車庫入れ等に用いられるので、便宜的に77
をガレージシフトコントロールバルブ、79をガレージ
シフトバルブと称する。
【0032】また、80はレシオコントロールバルブ、
81はロックアップリレーバルブ、82はロックアップ
コントロールバルブ、83はソレノイドモジュレータバ
ルブである。そして、S1は、上記ロックアップリレー
バルブ81切換え用のソレノイドバルブであり、ノーマ
ルクローズタイプで油圧をオン・オフ(供給・解放)制
御する。S2は、上記ロックアップコントロールバルブ
81を制御するソレノイドバルブであり、ノーマルクロ
ーズタイプで油圧をデューティ制御により調圧する。S
3は、上記レシオコントロールバルブ80をダウンシフ
ト側に作動するソレノイドバルブであり、ノーマルクロ
ーズタイプでデューティ制御を行い、またS4は、上記
レシオコントロールバブルをアップシフト側に作動する
ソレノイドバルブであり、同じくノーマルクローズタイ
プでデューティ制御を行う。
【0033】更に、図2中、85はストレーナ、86は
リリーフバルブ、87はオイル温度センサ、89は圧力
センサ、90は潤滑油路、91はクーラ、92はクーラ
バイパスバルブ、93はチェックバルブであり、また前
述したように、33はプライマリ側油圧アクチュエー
タ、35はセカンダリ側油圧アクチュエータ、6はトル
クコンバータ、5はロックアップクラッチである。な
お、図2において、他の部品は周知の油圧記号に従うも
のである。
【0034】ついで、上記構成に基づく作用について説
明する。エンジン回転に基づくオイルポンプ21の回転
により、所定油圧が発生し、該油圧は、図4に示すよう
に、プーリ比及び入力トルクに基づき演算される制御部
からの信号により制御されるリニアソレノイドバルブS
LTからのSLT圧に基づきプライマリレギュレータバ
ルブ70が制御されることにより、ライン圧PLに調圧
され、更にセカンダリレギュレータバルブ71により、
セカンダリ圧(Psec)が調圧される。更に、リニア
ソレノイドバルブSLTの出力ポートaからの信号油圧
(SLT圧)は、油路a1を介してセカンダリシーブコ
ントロールバルブ73の制御油室73aに供給され、該
バルブ73は、ポート73bに入力されているライン圧
をセカンダリシーブ用圧PSSに調圧してポート73c
に出力し、セカンダリ側油圧アクチュエータ35に供給
する。
【0035】また、上記リニアソレノイドバルブSLT
の信号油圧(SLT圧)は、油路a2を介してガレージ
コントロールバルブ77の制御油室77aに供給され、
該バルブ77は、ポート77bに入力されているクラッ
チ圧をクラッチコントロール圧PCCに調圧してポート
77cから出力する。
【0036】また、クラッチモジュレータバルブ76
は、ポート76aにライン圧PLが入力され、ポート7
6bから出力すると共に、一方の制御油室76cに上記
出力ポートからの出力圧(クラッチ圧)が入力されてお
り、かつスプールがスプリング76dにより上記制御油
室に向けて付勢されていると共に、小径プラグを介して
の他方の制御油室76eにマニュアルシフトバルブ75
のリバースポートRからの油圧が油路bを介して供給さ
れている。従って、該クラッチモジュレータバルブ76
は、図5に示すように、ライン圧PLが低い状態では、
制御油室76cに作用するフィードバック圧はスプリン
グ76dの予荷重に打勝つことなく、左半位置にあって
ライン圧と略々同じクラッチ圧を出力するが、ライン圧
PLが高くなると、それに応じてフィードバック圧も高
くなり、スプリング76dの予荷重に打勝つと、該スプ
リング76dと制御油室76cのフィードバック圧との
バランスにより、略々一定のクラッチ圧PB1,PC1
が出力する。
【0037】ここで、マニュアルシフトバルブ75がR
レンジにある場合、リバースポートRからの油圧が下端
制御油室76eに作用して、スプールの持上げ力を助勢
し、出力ポート76bからのクラッチ圧が、該制御油室
に油圧が作用していないDレンジライン圧より所定量高
くなる。従って、図5において、油圧サーボB1に作用
する後進レンジ(R)のクラッチ圧PB1が、油圧サー
ボC1に作用する前進レンジ(D)のクラッチ圧PC1
より所定量高くなり、クラッチ(ブレーキ)係合力が出
力トルクに対応するように設定される。
【0038】ついで、図3の作動表に沿って、本無段自
動変速機の作動を説明する。パーキングレンジP、リバ
ースレンジR及びニュートラルレンジNにある場合、4
個のソレノイドバルブS1〜S4は、すべてOFFであ
り、解放状態にある。また、クラッチモジュレータバル
ブ76の出力ポート76bからのクラッチ圧が、油路c
1、ストレーナ85及び油路c2を介して、更に右半位
置にあるガレージシフトバルブ79のポート79a,7
9bを介してマニュアルシフトバルブ75の入力(供
給)ポートPMに供給されている。なお、上記油路c2
のクラッチ圧は、リニアソレノイドバルブSLTの入力
ポートcに入力していると共に、ソレノイドモジュレー
タバルブ83にも入力している。該モジュレータバルブ
83は、上記クラッチ圧を所定量減圧して、各ソレノイ
ドバルブS1〜S4及びガレージシフトバルブ79の制
御油室79cに供給される。
【0039】そして、ドライブレンジDにあっては、マ
ニュアルシフトバルブ75が、入力ポートPMとドライ
ブポートDとを連通して、前記クラッチ圧が油路dを介
して油圧サーボC1に供給され、ダイレクトクラッチC
1を接続する。この状態では、エンジン出力軸10の回
転は、トルクコンバータ6、入力軸12及びダイレクト
クラッチC1により直結状態となっているプラネタリギ
ヤ50を介してプライマリプーリ26に伝達され、更に
適宜変速されるCVT2を介してセカンダリシャフト2
7に伝達され、そしてカウンタギヤ51,52、ディフ
ァレンシャル装置9を介して左右車軸60,61に伝達
される。
【0040】該ドライブレンジDにおいて、センサから
の信号に基づき制御部がアップシフト判断をすると、該
判断に応じてソレノイドバルブS4がデューティ制御さ
れ、その出力ポートfから所定信号圧が出力する。レシ
オコントロールバルブ80は、スプール80aの両端部
にスプリング80b,80cがそれぞれ円筒部材80
d,80eを介して付勢しており、かつ円筒部材がバル
ブ孔の端側面に当接することにより、スプールが中立状
態を保持するように付勢されている(詳しい構成は、先
願である特願平11−210485号及び特願平11−
375789号参照)。
【0041】この状態で、前記出力ポートfからの所定
信号圧が上記レシオコントロールバルブ80のポート8
0hに作用すると、スプール80aは上方向に移動し、
油路lからポート80gに供給されるライン圧が上記デ
ューティ制御に基づく所定信号圧に応じた割合にて、出
力ポート80iに連通し、プライマリ側油圧アクチュエ
ータ33に供給される。一方、セカンダリ側油圧アクチ
ュエータ35には、前述したように、セカンダリシーブ
コントロールバルブ73により入力トルクに応じた所定
セカンダリシーブ圧PSSが作用しており、ベルト狭持
力を保持しているが、上述したダブルピストンからなる
プライマリ側油圧アクチュエータ33に上記油圧が供給
されると、CVT2は、プライマリプーリ26の有効径
が大きくなる方向、即ちオーバドライブ側に変速(アッ
プシフト)する。
【0042】また、上記ドライブレンジDにおいて、制
御部がダウンシフト判断すると、該判断に応じてソレノ
イドバルブS3がデューティ制御され、その出力ポート
eから所定信号圧が出力され、該信号圧がレシオコント
ロールバルブ80のポート80fに供給される。これに
より、スプール80aが下方に移動し、出力ポート80
iが上記所定信号圧に応じた割合にてドレーンポートE
Xに連通し、プライマリ側油圧アクチュエータ33の油
圧を所定速度でドレーンし、上記セカンダリ側油圧アク
チュエータ35に所定セカンダリシーブ圧PSSが供給
されていることに基づき、CVT2は、プライマリプー
リ26の有効径が小さくなる方向、即ちアンダドライブ
側に変速(ダウンシフト)する。
【0043】そして、エンジン出力軸10のトルクは、
トルクコンバータ6を介して入力軸12に伝達され、特
に発進時にあっては、該トルクコンバータ6によりトル
ク比が高くなるように変速されて入力軸12に伝達さ
れ、滑らかに発進する。また、該トルクコンバータ6
は、ロックアップクラッチ5を有しており、所定速度以
上の定常走行時にあっては、該ロックアップクラッチが
係合して、エンジン出力軸10と入力軸12とが直結状
態となって、トルクコンバータの油流による損失を減少
している。更に、該クラッチが完全に係合するまで、ロ
ックアップクラッチの入力側と出力側の回転差が所定値
になるように、後述するソレノイドバルブS2のデュー
ティ制御による出力圧に基づきスリップ制御される。
【0044】即ち、図6に詳示するように、ポジション
センサによりマニュアルシフトバルブ75がDレンジに
ある場合、アクセル開度及び入力回転数センサからの入
力回転数をマップから読取り、制御部から、ロックアッ
プOFF信号又はON信号をソレノイドバルブS1に出
力する。該ソレノイドバルブS1が出力ポートpからロ
ックアップOFF圧(解放)を出力している場合、ロッ
クアップリレーバルブ81は、スプリング81fの付勢
力により右半位置にある。この状態では、セカンダリレ
ギュレータバルブ71の出力ポート71aからのセカン
ダリ圧(Psec)は、油路g、リレーバルブ81のポ
ート81a及び81bを介してロックアップOFFポー
ト6aからトルクコンバータ6に供給され、そしてロッ
クアップONポート6bからリレーバルブ81のポート
81c,81dを介してクーラー91に導かれ、これに
よりロックアップクラッチ5は切断状態に保持される。
【0045】一方、ソレノイドバルブS1が制御部から
のロックアップON信号を入力して信号圧(供給)を出
力すると、該信号圧が制御油室80tに供給され、ロッ
クアップリレーバルブ81が左半位置に切換えられる。
この状態では、油路gからのセカンダリ圧は、リレーバ
ルブ81のポート81a及びポート81cを介してロッ
クアップONポート6bからトルクコンバータ6に供給
され、そしてロックアップOFFポート6aからリレー
バルブ81のポート81b及び81eを介してコントロ
ールバルブ82のポート82aに導かれてドレーンポー
トEXから排出され、これによりロックアップクラッチ
5は接続状態に保持される。
【0046】そして、ロックアップクラッチをスリップ
作動する場合、制御部にロックアップクラッチの入力側
及び出力側の回転数即ちエンジン回転数センサからの信
号及び入力回転数センサからの信号が入力され、その差
が所定値になるような信号を出力する。該信号に基づき
ソレノイドバルブS2がデューティ制御され、出力ポー
トhから所定制御油圧を出力し、該制御油圧がロックア
ップコントロールバルブ82の中間制御油室82bに作
用する。該ロックアップコントロールバルブ82は、ス
プール82dの上端に作用する上制御油室82dと、該
スプールの下段にスプリング82eと共に作用する下制
御油室82fを有しており、上制御油室82cにロック
アップOFFポート6aからの油圧が油路jを介して作
用すると共に、下制御油室82fにロックアップONポ
ート6bからの油圧が油路kを介して作用して、スプー
ル82cにロックアップクラッチ制御用の両油圧が差圧
状態にて作用している。
【0047】そして、該コントロールバルブ82は、上
記差圧作用状態にて、上記デューティ制御による制御油
圧が制御油室82bに作用すると、スプール82cは該
制御油圧に応じて下方に移動して、出力ポート82a
が、セカンダリ圧入力ポート82g及びドレーンポート
EXに所定割合にて連通する。これにより、ロックアッ
プOFF側ポート6aからの油圧が所定圧となり、トル
クコンバータ6のON側油室とOFF側油室がバランス
して、ロックアップクラッチ5は所定スリップ状態とな
る。
【0048】そして、シフトレバーを操作して、マニュ
アルシフトバルブ75が、ニュートラルNからドライブ
位置D又はリバース位置Rに切換わる際、ポジションセ
ンサに基づく制御部からの信号により、ダウンシフト用
ソレノイドバルブS3及びアップシフト用ソレノイドバ
ルブS4の両方が、ON状態、即ちデューティ比100
[%]のフル供給状態に切換えられる。これにより、レ
シオコントロールバルブ80は、その両方の入力ポート
80f及び80hから同じモジュレータ圧が供給され、
スプール80aの両端に作用する付勢力が同じになり、
該レシオコントロールバルブ80は、両ソレノイドバル
ブS3,S4がOFF状態の場合と同様に、中立位置に
保持される。従って、CVT2は、所定変速比に保持さ
れることになるが、一般に、停止状態であるニュートラ
ル位置になる際に、ドライブレンジDにおいてダウンシ
フト操作され、最アンダドライブ状態にある。なお、リ
バースレンジRにあっては、レシオコントロールバルブ
80は操作されず、CVT2は所定位置(一般に最アン
ダドライブ位置)に保持される。
【0049】この状態で、上記両ソレノイドバルブS
3,S4からのフル供給状態の信号油圧は、油路e1,
f1を通ってガレージシフトバルブ79の制御油室79
e,79fに供給される。これにより、該シフトバルブ
79は、スプール79g上端に作用する制御油室79f
の油圧及びスプール中段の面積差により下方に向けて作
用する制御油室79eの油圧により、スプール79gが
スプリング79cに抗して移動して左方位置(コントロ
ール位置)に切換えられる。
【0050】この状態では、ポート79aからのクラッ
チ圧(ダイレクト圧)が出力ポート79bに供給されて
いた状態から、入力ポート79dと出力ポート79bと
が連通する位置に切換えられ、ガレージシフトコントロ
ールバルブ77からのコントロール圧が出力ポート79
bから出力する。前述したように、上記コントロールバ
ルブ77は、図4に示すように、コントロール圧PCC
に減圧されて出力ポート77cから出力しており、該コ
ントロール圧が上記切換えられたシフトバルブ79及び
油路mを介してマニュアルシフトバルブ75の入力ポー
トPMに供給される。
【0051】そして、ニュートラルレンジNからドライ
ブレンジDに切換わる際(N→D)、上記入力ポートP
Mからのコントロール圧は、マニュアルシフトバルブ7
5のポートDから油路d及びオリフィス95を介して、
ダイレクトクラッチ用油圧サーボC1に供給される。こ
の際、上記コントロール圧は、コントロールバルブ77
の制御油室77aに供給されるリニアソレノイドバルブ
SLTからの信号油圧により制御され、滑らかに上昇す
る。これにより、ダイレクト(入力)クラッチCは、
シフトショックを生じないように滑らかに接続し、前後
進切換え装置3は、入力軸12とプライマリプーリ26
とが直結した前進状態となる。なお、シフトレバーをロ
ーレンジLにシフトする際も、マニュアルシフトバルブ
75の入力ポートPMは、右端のポートDにも連通し、
上記同様に、クラッチ用油圧サーボC1にコントロール
圧PCCが供給される。
【0052】一方、ニュートラルレンジNからリバース
レンジRに切換わる際(N→R)、上記入力ポートPM
からのコントロール圧は、マニュアルシフトバルブ75
のポートRから、油路b2及び後述するロックアップリ
レーバルブ81のポート81g,81h、油路n及びオ
リフィス95を介してリバースブレーキ用油圧サーボB
1に供給され、該コントロール圧は、前述同様に、リニ
アソレノイドバブルSLTの信号油圧により滑らかに上
昇する。これにより、リバースブレーキBは、シフト
ショックを生じないように滑らかに接続し、前後進切換
え装置3は、リングギヤRが固定され、入力軸12の回
転は、ダブルピニオンプラネタリギヤ50を介して逆回
転・減速回転としてプライマリプーリ26に伝達され
る。
【0053】そして、ポジションセンサ検知からの所定
時間経過又は圧力センサ89による所定圧への上昇等に
より、ドライブレンジD又はリバースレンジRに切換わ
って車輌を発進する際は、制御部からの信号により前記
両ソレノイドバルブS3,S4のフル供給状態が解除さ
れる。この状態、即ち両ソレノイドバルブの少なくとも
一方のOFF(解放)により、ガレージシフトバルブ7
9は、スプリング79cの付勢力により右半位置(ダイ
レクト位置)に切換えられる。この状態では、前述した
ように、クラッチモジュレータバルブ76からのクラッ
チ圧が、出力ポート76b、油路c1、ストレーナ8
5、油路c2及びポート79a、79b、油路mを介し
てマニュアルシフトバルブ75の入力ポートPMに供給
される。そして、該シフトバルブのレンジD又はRに基
づき、上記クラッチ圧(ダイレクト圧)は、油圧サーボ
C1又はB1に供給され、ダイレクトクラッチC又は
リバースブレーキBを入力トルクに対応して確実に接
続状態に保持する。
【0054】なお、前記両油圧サーボC1,B1に連通
する油路d,mに介在するチェックバルブ96は、ダイ
レクトクラッチC、リバースブレーキBを解放する
際、遅れがないように油圧サーボの油圧を速やかにドレ
ーンするためのものである。
【0055】ついで、本発明の要部に係る後進段成立禁
止(リバースインヒビット)機構について、図6に沿っ
て説明する。切換えバルブを構成する前記ロックアップ
リレーバルブ81は、前述したロックアップクラッチ制
御用の各ポート81a,81b,81c,81d,81
eの外に、リバースインヒビット用のポート81g,8
1h及びドレーンポートEXを有する。なお、ポート8
1iは、セカンダリレギュレータバルブ71の潤滑ポー
ト71b(図2参照)からの潤滑油が油路rを介して供
給されているポートであり、ロックアップオン位置(左
半位置)にあって、ポート81iと81dを連通して、
該潤滑油圧クーラー91に供給するものであり、ロック
アップOFF位置(右半位置)にある場合、トルクコン
バータからの油が油路81dを介してクーラー91に供
給されていたものが、ON位置にて供給されなくなるた
めの対策である。
【0056】ドライブレンジDにあって、車輌が所定速
度以上で定常走行している場合、ロックアップクラッチ
5は接続状態にあり、ロックアップリレーバルブ81
は、ソレノイドバルブS1のONによりON位置(左半
位置)に保持されている。この状態で、運転者が誤って
シフトレバーをリバースレンジRに操作して、マニュア
ルシフトバルブ75の入力ポートPMとリバースポート
Rが連通して、入力ポートPMのクラッチ圧がポートR
に供給されても、該クラッチ油圧は、油路b2を介して
上記ロックアップリレーバルブ81のポート81gで遮
断されており、かつリバースブレーキ用油圧サーボB1
は、油路n及びポート81hを介してドレーンポートE
Xに連通している。従って、ロックアップクラッチがO
Nされている所定速度以上の定常走行状態にあっては、
例えシフトレバーをリバースレンジに操作しても、リバ
ースブレーキB1が係合して、後進状態を達成すること
はない(リバースインヒビット)。また、上記リバース
インヒビットにおいて、ロックアップリレーバルブ81
はON状態(左半位置)に保持された状態を維持したま
まであり、専用の後進段禁止バルブを有する従来の技術
のように、バルブの切換えに伴うタイムラグが発生する
ことはない。
【0057】なお、車輌が所定速度以下に減速して停止
状態となる場合は、次の発進に備えてソレノイドバルブ
S1はOFF(解放)状態となり、ロックアップリレー
バルブ81はOFF位置(右半位置)となる。この状態
は、前述したように、セカンダリ圧が、ポート81aか
らポート81bを介してトルクコンバータのOFFポー
ト6aに供給され、そしてONポート6b、ポート81
c,81dを介してクーラー91に流れ、ロックアップ
クラッチ5は切断状態にある。該所定速度以下の車輌の
略々停止状態にあっては、上記リレーバルブ81のポー
ト81g,81hは連通し、マニュアルシフトバルブ7
5をリバース位置Rに操作して、入力ポートPMとリバ
ースポートRとを連通すると、クラッチ圧(又はコント
ロール圧)は、油路b2、ポート81g,81h、油路
nを介して油圧サーボB1に供給され、リバースブレー
キBが係合して後進段が達成される。
【0058】更に、上記リバースインヒビットの作動
中、即ち所定速度以上での前進走行中、運転者が後進段
に誤って操作し、そしてシフトレバーをリバースレンジ
に放置した状態にあって、例えば減速(又は加速)等に
より制御部からロックアップクラッチ5の解放信号が出
力する場合がある。この場合、ソレノイドバルブS1
は、制御部からのON信号により出力ポートpから信号
圧が出力したままで、ロックアップリレーバルブがON
位置(左半位置)に保持され、前記ポート81gが遮断
されたリバースインヒビット状態がそのまま保持され
る。この状態で、ソレノイドバルブS2がOFF状態、
即ちデューティ比が0[%]の解放(0圧)状態にあ
り、ソレノイドコントロールバルブ82は、スプリング
82eの付勢力により右半位置にあり、ポート82gと
82aとが全通状態にある。従って、セカンダリ圧Ps
ecは、ポート82g,82aを介してリレーバルブ8
1のポート81eに連通され、更に上記ON位置にある
該バルブのポート81bを介してロックアップOFFポ
ート6aに供給される。この状態は、トルクコンバータ
6は、ポート6bからのオン側及びポート6aからのオ
フ側に同じセカンダリ圧Psecが供給され、両室の差
はなくなり、ロックアップクラッチ5は解放状態に保持
される。
【0059】ドライブレンジDにあって、ソレノイドバ
ルブS1のONへの切換えによりリレーバルブがON位
置に切換わり、セカンダリ圧Psecがポート81a,
81cを介してロックアップONポート6bに供給され
る際、ロックアップOFFポート6aからの油圧が、ポ
ート81a,81cを介してコントロールバルブ82の
82aに連通するが、その際、ソレノイドバルブS2
は、OFF状態から滑らかにそのデューティ比を上昇す
る。これにより、コントロールバルブ82は、右半位置
にあって、ポート82aにポート82gのセカンダリ圧
が供給されている状態、即ち上記ロックアップOFFポ
ート6aからの排出圧と同じ油圧を供給して、前述と同
様に、トルクコンバータの両室を差のない状態としてロ
ックアップクラッチ5を解放してある状態から、上記ソ
レノイドバルブS2のデューティ比の上昇に伴い徐々に
増加する信号圧を制御油室82bに供給することによ
り、スプール82cを下方向に移動し、ポート82a
は、セカンダリ圧供給ポート82gとドレーンポートE
Xとの連通割合を徐々にドレーンポート側に増加する。
これにより、ロックアップクラッチ5を滑らかに接続
し、そして該コントロールバルブ82を左半位置にする
ことによりポート82aをドレーンポートEX全通して
ロックアップクラッチを完全に接続する。
【0060】即ち、ロックアップコントロールバルブ8
2は、前述したロックアップクラッチのスリップ制御、
上記クラッチ接続時のシフトショックのない滑らかな係
合、そしてロックアップリレーバルブ81にリバースイ
ンヒビット機能を付加することに伴うリバースインヒビ
ット時におけるロックアップクラッチの解放の各機能を
有する。
【0061】なお、上述実施例は、無段自動変速機の前
後進切換え装置に適用して説明したが、リバースインヒ
ビット機構は、これに限らず、有段の自動変速機にも同
様に適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した無段自動変速機の概略を示す
図。
【図2】その油圧回路を示す図。
【図3】その作動表を示す図。
【図4】リニアソレノイドバルブの制御油圧による各油
圧を示す図。
【図5】リニアソレノイドバルブの制御油圧によるクラ
ッチ圧を示す図。
【図6】本発明に係る油圧回路の要部を示す拡大図。
【符号の説明】
1 (無段)自動変速機 3 前後進切換え装置 5 ロックアップクラッチ 6 流体伝動装置(トルクコンバータ) 6a ロックアップクラッチ解放側(ポート) 6b ロックアップクラッチ係合側(ポート) 75 マニュアルシフトバルブ 81 切換えバルブ(ロックアップリレーバル
ブ) 81a 第1のポート(供給、入力ポート) 81b 第3のポート(ロックアップ解放側ポー
ト) 81c 第2のポート(ロックアップ係合側ポー
ト) 81g 第4のポート(リバース圧供給ポート) 81h 第5のポート(後進側油圧サーボポート) 81e 第6のポート(制御圧ポート) 82 ロックアップコントロールバルブ 82a 出力ポート(制御圧ポート) B 後進用摩擦係合要素(リバースブレーキ) B1 油圧サーボ S1 (切換えバルブ用)ソレノイドバルブ S2 (コントロールバルブ用)ソレノイドバル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 淳一 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 田中 裕士 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 榊原 文彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA07 MA12 MA26 NA01 PA18 QA06B QA06C QA10B QA10C QA26B QA26C QB04 RA19 RA20 RB01 RB02 SA07 UA02 VA32Y VA62Z VD02Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックアップクラッチを有する流体伝動
    装置と、運転者の操作により切換えられるマニュアルシ
    フトバルブと、後進時に係合する後進用摩擦係合要素
    と、前記ロックアップクラッチを係合・解放に切換える
    切換えバルブと、制御部からの電気信号に基づき前記切
    換えバルブを切換えるソレノイドバルブと、を備えてな
    る自動変速機の油圧制御装置において、 前記切換えバルブの切換えにより、前記後進用摩擦係合
    要素の油圧サーボへの油圧を連通・遮断に切換える、 ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記切換えバルブは、前記ロックアップ
    クラッチを係合する位置にある場合、前記後進用摩擦係
    合要素の油圧サーボへの油圧を遮断する、 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記切換えバルブは、前記ロックアップ
    クラッチを係合する位置にある場合、前記マニュアルシ
    フトバルブのリバースポートと前記後進用摩擦係合要素
    の油圧サーボとを遮断し、前記ロックアップクラッチを
    解放する位置にある場合、前記マニュアルシフトバルブ
    のリバースポートと前記後進用摩擦係合要素の油圧サー
    ボとを連通する、 請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ロックアップクラッチを解放する側
    に連通し、該解放側の油圧を調圧制御するロックアップ
    コントロールバルブを備え、 該ロックアップコントロールバルブは、前記マニュアル
    シフトバルブのリバース位置にあって、前記解放側に前
    記ロックアップクラッチを解放状態にする所定油圧を供
    給する、 請求項2又は3記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 【請求項5】 ロックアップクラッチを有する流体伝動
    装置と、運転者の操作により切換えられるマニュアルシ
    フトバルブと、後進時に係合する後進用摩擦係合要素
    と、切換えバルブと、を備えてなる自動変速機の油圧制
    御装置において、 前記切換えバルブは、作動圧を供給する第1のポート
    と、前記ロックアップクラッチを係合する側に連通する
    第2のポートと、前記ロックアップクラッチを解放する
    側に連通する第3のポートと、前記マニュアルシフトバ
    ルブのリバースポートに連通する第4のポートと、前記
    後進用摩擦係合要素の油圧サーボに連通する第5のポー
    トと、を少なくとも有し、 前記第1のポートと前記第2のポートと連通すると共に
    前記第4のポートを遮断する第1の位置と、前記第1の
    ポートと前記第3のポートと連通すると共に前記第4の
    ポートと前記第5のポートとを連通する第2の位置とに
    切換えられる、 ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】 前記作動圧を調圧して出力ポートから制
    御圧を出力するロックアップコントロールバルブを備
    え、 前記切換えバルブは、前記ロックアップコントロールバ
    ルブの出力ポートに連通する第6のポートを更に有し、 前記第1の位置にあって、前記第3のポートと前記第6
    のポートを連通してなる、 請求項5記載の自動変速機の油圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010084936A (ja) * 2008-10-03 2010-04-15 Fuji Heavy Ind Ltd 油圧制御装置

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