JP2002021788A - プロペラファンおよびプロペラファンの成形用金型ならびに流体送り装置 - Google Patents

プロペラファンおよびプロペラファンの成形用金型ならびに流体送り装置

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JP2002021788A
JP2002021788A JP2000202717A JP2000202717A JP2002021788A JP 2002021788 A JP2002021788 A JP 2002021788A JP 2000202717 A JP2000202717 A JP 2000202717A JP 2000202717 A JP2000202717 A JP 2000202717A JP 2002021788 A JP2002021788 A JP 2002021788A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高効率で騒音の小さいプロペラファンを提供
する。 【解決手段】 プロペラファンの回転軸をz軸とする円
柱座標系における座標を(r、θ、z)としたときに、
r座標値、θ座標値およびz座標値により規定される曲
面形状をプロペラファンの羽根表面のベース形状とし、
ベース形状をr、θおよびz方向の少なくとも1方向に
拡大または縮小して得られる曲面により、プロペラファ
ンの羽根の表面を構成するプロペラファン。プロペラフ
ァンを成形するための金型であって、金型においてプロ
ペラファンの羽根の表面を形成する部分の表面が、ベー
ス形状をr、θおよびz方向の少なくとも1方向に拡大
また縮小して得られる曲面により構成されることを特徴
とする、プロペラファン成形用の金型。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は駆動モータと共に送
風機を構成するプロペラファンと、該プロペラファンの
成形用の金型と、上記送風機を備えた空気調和機の室外
機、空気清浄機、加湿機、除湿機、ファンヒータ、冷却
装置、換気装置といった流体送り装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、送風機や冷却機にプロペラフ
ァンが使用されている。例えば、エアコンの室外機には
冷却用のプロペラファンが付設してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の冷却用のプロペ
ラファンは従来にあっては、回転時の騒音が大きく、効
率が悪いという問題があった。そこで、騒音を低下させ
るには風量を少なくすればよいが、これだと、冷却効果
が充分に発揮できないという問題がある。
【0004】本発明は上記従来例の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、高風量、高効率、低騒音を実現できる
プロペラファン、その成形用の金型および高風量、高効
率、低騒音を実現できる流体送り装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のプロペラファン
は、プロペラファンの回転軸をz軸とする円柱座標系に
おける座標を(r、θ、z)としたときに、下記の表3
および表4に表されるr座標値、θ座標値およびz座標
値により規定される局面形状をプロペラファンの羽根表
面のベース形状とし、
【0006】
【表3】
【0007】
【表4】
【0008】上記ベース形状をr、θおよびz方向の少
なくとも1方向に拡大または縮小して得られる曲面によ
り、プロペラファンの羽根の表面を構成する。
【0009】表3および表4において、rはプロペラフ
ァンの回転軸をz軸とする円柱座標系の半径方向におけ
る無次元r座標を示し、θはプロペラファンの回転軸を
z軸とする円柱座標系の周方向における無次元θ座標を
示し、zはプロペラファンの回転軸をz軸とする円柱座
標系の軸方向(高さ方向)における無次元z座標を示し
ている。
【0010】また、各列の上段(zu)はプロペラファ
ンの負圧面側(吸込み側)の座標値、下段(zd)は正
圧面側(吹出し側)の座標値である。表3はrが0.4〜
0.95の範囲で且つθが0.042〜1の範囲におけるzの無次
元座標値を示し、表4は羽根の外縁部のr、θ、zの無
次元座標値を示している。なお、表1は表3と同内容、
表2は表4と同内容である。
【0011】さらに、本発明の変換式により算出された
座標値の±5%の範囲内の値は、誤差範囲のものとして
本発明の座標値と等価のものであると解釈されるべきで
ある。つまり、本発明の変換式により算出された座標値
の±5%の範囲内の座標値によって規定される形状は、
本発明の技術的範囲に属するものと解釈されるべきであ
る。
【0012】また、表1〜4に示す各座標値を一律に変
換して得られる座標値で規定される形状も、本発明のベ
ース形状と均等の範囲内にあるものと解釈されるべきで
ある。
【0013】本発明の1つの局面に係るプロペラファン
成形用の金型においては、プロペラファンの羽根の表面
を形成する部分の表面が、上記ベース形状をr、θおよ
びz方向の少なくとも1方向に拡大または縮小して得ら
れる曲面により構成される。
【0014】本発明のプロペラファンの直径をD、軸方
向であるz方向の高さをh、前記羽根の展開角をλとし
たとき、羽根における吸込み側の表面を規定するr、
θ、z座標(r11,z1u)および羽根における吹出し
側の表面を規定するr、θ、z座標(r11,z1d
は、表3および表4に示す3次元座標値を用いて下記の
変換式(7)により得られる。そして、プロペラファン
の羽根の表面は、座標(r 11,z1u)および座標(r
11,z1d)により規定される曲面により構成される。
【0015】なお、このように変換式を用いてベース形
状の形態を変化させる場合にも、表3および表4に示す
3次元座標値を一律に変換して得られる座標値を用い
て、同一結果を得ることが可能である。よって、かかる
変換された座標値を用いて算出された座標値であって
も、下記の各変換式によって算出できる限り、本発明の
技術的範囲に属するものと解釈されるべきである。
【0016】
【数7】
【0017】本発明の他の局面に係るプロペラファン成
形用の金型においては、プロペラファンの羽根の表面を
形成する部分の表面が、上記の変換式(7)により得ら
れた座標(r11,z1u)および座標(r11,z1d
により規定される曲面で構成される。
【0018】プロペラファンの直径をD、軸方向である
z方向の高さをh、羽根枚数をnとしたとき、羽根にお
ける吸込み側の表面を規定するr、θ、z座標(r1
1,z 1u)および羽根における吹出し側の表面を規定する
r、θ、z座標(r11,z 1d)は、表3および表4に
示す3次元座標値を用いて下記の変換式(8)により得
られる。そして、プロペラファンの羽根の表面は、座標
(r11,z1u)および座標(r11,z1d)により規
定される曲面で構成される。
【0019】
【数8】
【0020】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用の金型においては、プロペラファンの羽根の
表面を形成する部分の表面が、上記の変換式(8)によ
り得られた座標(r11,z1u)および座標(r11,
1d)により規定される曲面で構成される。
【0021】プロペラファンの直径をD、軸方向である
z方向の高さをhとしたとき、羽根における吸込み側の
表面を規定するr、θ、z座標(r11,z1u)および
羽根における吹出し側の表面を規定するr、θ、z座標
(r11,z1d)は、上記表3および表4に示す3次元
座標値を用いて下記の変換式(9)により得られる。そ
して、プロペラファンの羽根の表面は、座標(r11,
1u)および座標(r 11,z1d)により規定される曲
面で構成される。
【0022】
【数9】
【0023】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用の金型においては、プロペラファンの羽根の
表面を形成する部分の表面が、上記変換式(9)により
得られた座標(r11,z1u)および座標(r11,z
1d)により規定される曲面で構成される。
【0024】プロペラファンの直径をD、プロペラファ
ンの径とボス部の径との比であるボス比をν、軸方向で
あるz方向の高さをh、羽根の展開角をλとしたとき、
羽根における吸込み側の表面を規定するr、θ、z座標
(r11,z1u)および羽根における吹出し側の表面を
規定するr、θ、z座標(r11,z1d)は、表3およ
び表4に示す3次元座標値を用いて下記の変換式(1
0)により得られる。そして、プロペラファンの羽根の
表面は、座標(r11,z1u)および座標(r11,z
1d)により規定される曲面で構成される。
【0025】
【数10】
【0026】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用の金型においては、プロペラファンの羽根の
表面を形成する部分の表面が、上記変換式(10)によ
り得られた座標(r11,z1u)および座標(r11,
1d)により規定される曲面で構成される。
【0027】プロペラファンの直径をD、プロペラファ
ンの径とボス部の径との比であるボス比をν、軸方向で
あるz方向の高さをh、羽根枚数をnとしたとき、羽根
における吸込み側の表面を規定するr、θ、z座標(r
11,z1u)および羽根における吹出し側の表面を規定
するr、θ、z座標(r11,z1d)は、表3および表
4に示す3次元座標値を用いて下記の変換式(11)に
より得られる。そして、プロペラファンの羽根の表面
は、座標(r11,z1u)および座標(r11,z1d
により規定される曲面で構成される。
【0028】
【数11】
【0029】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用の金型においては、プロペラファンの羽根の
表面を形成する部分の表面が、上記変換式(11)によ
り得られた座標(r11,z1u)および座標(r11,
1d)により規定される曲面で構成される。
【0030】プロペラファンの直径をD、プロペラファ
ンの径とボス部の径との比であるボス比をν、プロペラ
ファンの軸方向であるz方向の高さをhとしたとき、羽
根における吸込み側の表面を規定するr、θ、z座標
(r11,z1u)および羽根における吹出し側の表面を
規定するr、θ、z座標(r11,z1d)は、表3およ
び表4に示す3次元座標値を用いて下記の変換式(1
2)により得られる。そして、プロペラファンの羽根の
表面は、座標(r11,z1u)および座標(r1 1,z
1d)により規定される曲面で構成される。
【0031】
【数12】
【0032】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用の金型においては、プロペラファンの羽根の
表面を形成する部分の表面が、上記変換式(12)によ
り得られた座標(r11,z1u)および座標(r11,
1d)により規定される曲面で構成される。
【0033】本発明の流体送り装置は、上述のいずれか
のプロペラファンと、該プロペラファンを駆動する駆動
モータとを有する送風機を備える。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプロペラファ
ン、プロペラファン成形用の金型および流体送り装置の
実施の形態について、図1から図10を用いて説明す
る。
【0035】図1に、本発明のプロペラファン1の前面
図を示す。本発明のプロペラファン1は例えばガラス繊
維入りAS樹脂等の合成樹脂により一体成形されたもの
である。プロペラファン1の直径D=400mm、軸方
向(z方向)の高さh=140mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120度(deg)、ボス比ν=0.
35(ボス径νD=140mm)であり、ボス部2の周
囲に3枚の羽根3を放射状に一体に設けている。
【0036】そして、本発明においては、特定の座標値
により規定されるベース形状を基にしてプロペラファン
1の羽根3の表面形状を得ることを重要な特徴としてい
る。すなわち、ベース形状における各座標値をr,θ,z
方向にそれぞれ所定の変換式により変換して得られる座
標値によって規定される曲面形状を、プロペラファン1
の羽根3の表面の形状とする。
【0037】本発明のベース形状は、典型的には前述の
表3および表4に示す座標値により規定されるものであ
る。しかし、前述の表3および表4に示す座標値に所定
の係数を乗ずる等してこの座標値を一律に変換して得ら
れる座標値により規定される形状も、本発明のベース形
状と等価なものであると解釈されるべきである。
【0038】プロペラファン1の回転軸をz軸とする円
柱座標系で表記するとき、羽根3の負圧面側表面の座標
(r11,z1u)および羽根3の正圧面側表面の座標
(r11,z1d)を、表3、表4に示す無次元表記され
た3次元座標値を下記の変換式13で変換して得られる
座標値により規定される曲面、すなわち、表5、表6示
す座標値により特定される曲面で構成する。
【0039】なお、該曲面は、各座標の座標値の±5%
の範囲内にある座標値により特定されるものであっても
よい。また、前述の表3および表4に示す座標値を一律
に変換して得られる座標値を用いて表5、表6に示す座
標値を得ることは可能であると考えられるが、この場合
には、変換式13を若干変形するだけで対応できるの
で、本発明と均等の範囲内の変形であると解釈されるべ
きである。
【0040】
【数13】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】図1には円柱座標系r、θを一点鎖線によ
り示してある。なお、z軸は図1には図示していない
が、z軸は図1においてプロペラファン1のボス部2の
回転中心Oを通り且つ紙面に対して垂直な線(つまりプ
ロペラファン1の回転軸芯と重なる線)である。
【0044】図1には、プロペラファン1の羽根3に対
してr方向に80mm〜190mmの範囲を10mm間隔で分割した
線を引き、θ方向に0deg〜125degの範囲を5deg間隔で分
割した線を引き、各交点におけるzの座標値を表5に示
している。但し、各列の上段はプロペラファンの負圧面
側(吸込み側)の値を示し、下段は正圧面側(吹出し
側)の値を示している。また、θが0deg〜125degの範囲
における羽根3の外縁部のr、θ、zのそれぞれの座標
値を表6に示している。
【0045】なお、羽根3の肉厚は羽根3の付け根部分
で厚くなっている。また、羽根3の表面の形状は平滑な
形状であってもよく、溝や突起、ディンプル状などの凹
凸が設けてあってもよい。また、羽根3の後縁は鋸歯の
ような形状になっていてもよい。なお、各変換式におい
て、d:任意、および、fu=fd:任意とあるのは、d
およびfu=fdをいくらに選んでも、プロペラファンの
形状は全く同一のものができる為である。
【0046】また、本発明のプロペラファン1は、AB
S(acrylonitrile-butadiene-styrene)樹脂やポリプ
ロピレン(PP)等の合成樹脂により一体成形されてい
てもよく、マイカ等を含み、強度を増加させた合成樹脂
により一体成形されていてもよく、或いは一体成形され
ていなくてもよい。
【0047】図7に、図1に示すプロペラファン1を形
成するためのプロペラファン成形用の金型4の一例を示
す。金型4は、図7に示されるように、プロペラファン
1を合成樹脂により成形するための金型であって、固定
側金型5と、可動側金型6とを有する。
【0048】そして、両金型5,6により規定されるキ
ャビティ形状を、プロペラファン1の形状と略同一とす
る。上述の固定側金型5における羽根3の表面を形成す
る部分の金型表面の座標(r11,z1u)、および可動
側金型6における羽根3の表面を形成する部分の金型表
面の座標(r11,z1d)は、表3、表4に示す無次元
表記された3次元座標値を下記の変換式14で変換して
得られる。
【0049】
【数14】
【0050】すなわち、固定側金型5および可動側金型
6は、それぞれ表5、表6に示す座標値により特定され
る曲面部分を有する。なお、この場合にも、各曲面は、
各座標値の±5%の範囲内にある座標値により特定され
てもよい。
【0051】ここで、金型の上記曲面形状の寸法は、成
形収縮を考慮した上で決定してもよい。この場合には、
成形収縮後に上記表5、表6に示す3次元座標値の±5
%の範囲内の座標値で特定される3次元曲面の羽根3を
有するプロペラファン1が形成されるように、上記座標
データに、成形収縮、反り、変形を考慮した補正を行っ
て成形金型4を形成してもよく、本発明の成形金型には
これらが含まれるものである。
【0052】また、本実施の形態におけるプロペラファ
ン成型用の金型4は、図7に示すようにプロペラファン
1の負圧面側表面を固定側金型5にて形成し、プロペラ
ファン1の正圧面側表面を可動側金型6にて形成するも
のであるが、プロペラファン1の正圧面側表面を固定側
金型5にて形成し、プロペラファン1の負圧面側表面を
可動側金型6にて形成しても良い。
【0053】
【実施例】以下本発明の実施例と比較例について具体的
に説明する。 (実施例1)図1に示す、直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=140mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35(ボス
径νD=140mm)のプロペラファン1を、羽根の表
面が上記表5、表6で示す3次元曲面となるように形成
した。なお、図2と図3に、本実施例1におけるプロペ
ラファン1の斜視図を示す。 (実施例2)直径D=400mm、軸方向(z方向)の
高さh=154mm、羽根枚数n=3枚、羽根の展開角
λ=120deg、ボス比ν=0.35(ボス径νD=14
0mm)のプロペラファン1の羽根表面を、表3、表4
により特定される無次元表記された3次元座標の曲面を
下記の変換式15により変換して成る曲面、すなわち、
表7および表8により特定される3次元曲面となるよう
に形成した。
【0054】
【数15】
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】(実施例3)直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=147mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35(ボス
径νD=140mm)のプロペラファン1を、表3、表
4により特定される無次元表記された3次元座標の曲面
を下記の変換式16により変換して成る曲面、すなわ
ち、表9および表10により特定される3次元曲面とな
るように形成した。
【0058】
【数16】
【0059】
【表9】
【0060】
【表10】
【0061】(実施例4)直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=133mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35(ボス
径νD=140mm)のプロペラファン1を、表3、表
4により特定される無次元表記された3次元座標の曲面
を下記の変換式17により変換して成る曲面、すなわ
ち、表11、表12により特定される3次元曲面となる
ように形成した。
【0062】
【数17】
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】(実施例5)直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=126mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35(ボス
径νD=140mm)のプロペラファン1を、表3、表
4により特定される無次元表記された3次元座標の曲面
を下記の変換式18により変換して成る曲面、すなわ
ち、表13、表14により特定される3次元曲面となる
ように形成した。
【0066】
【数18】
【0067】
【表13】
【0068】
【表14】
【0069】(実施例6)直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=112mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35(ボス
径νD=140mm)のプロペラファン1を、表3、表
4により特定される無次元表記された3次元座標の曲面
を下記の変換式19により変換して成る曲面、すなわ
ち、表15、表16により特定される3次元曲面となる
ように形成した。
【0070】
【数19】
【0071】
【表15】
【0072】
【表16】
【0073】(実施例7)直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=126mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=108deg、ボス比ν=0.35(ボス
径νD=140mm)のプロペラファン1を、表3、表
4により特定される無次元表記された3次元座標の曲面
を下記の変換式20により変換して成る曲面、すなわ
ち、表17、表18により特定される3次元曲面となる
ように形成した。
【0074】
【数20】
【0075】
【表17】
【0076】
【表18】
【0077】(実施例8)直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=140mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=90deg、ボス比ν=0.35(ボス径
νD=140mm)のプロペラファン1を、表3、表4
により特定される無次元表記された3次元座標の曲面を
下記の変換式21により変換して成る曲面、すなわち、
表19、表20により特定される3次元曲面となるよう
に形成した。
【0078】
【数21】
【0079】
【表19】
【0080】
【表20】
【0081】(実施例9)直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=140mm、羽根枚数n=3枚、
羽根の展開角λ=132deg、ボス比ν=0.35(ボス
径νD=140mm)のプロペラファン1を、表3、表
4により特定される無次元表記された3次元座標の曲面
を下記の変換式22により変換して成る曲面、すなわ
ち、表21、表22により特定される3次元曲面となる
ように形成した。
【0082】
【数22】
【0083】
【表21】
【0084】
【表22】
【0085】(実施例10)直径D=400mm、軸方
向(z方向)の高さh=140mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.275
(ボス径νD=110mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式23により変換して成る曲面、す
なわち、表23、表24により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0086】
【数23】
【0087】
【表23】
【0088】
【表24】
【0089】(実施例11)直径D=400mm、軸方
向(z方向)の高さh=112mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35
(ボス径νD=140mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式24により変換して成る曲面、す
なわち、表25、表26により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0090】
【数24】
【0091】
【表25】
【0092】
【表26】
【0093】(実施例12)直径D=400mm、軸方
向(z方向)の高さh=112mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35
(ボス径νD=140mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式25により変換して成る曲面、す
なわち、表27、表28により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0094】
【数25】
【0095】
【表27】
【0096】
【表28】
【0097】(実施例13)直径D=400mm、軸方
向(z方向)の高さh=112mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.35
(ボス径νD=140mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式26により変換して成る曲面、す
なわち、表29、表30により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0098】
【数26】
【0099】
【表29】
【0100】
【表30】
【0101】(実施例14)直径D=316mm、軸方
向(z方向)の高さh=100mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.272
(ボス径νD=86mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式27により変換して成る曲面、す
なわち、表31、表32により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0102】
【数27】
【0103】
【表31】
【0104】
【表32】
【0105】(実施例15)直径D=316mm、軸方
向(z方向)の高さh=100mm、羽根枚数n=4
枚、羽根の展開角λ=90deg、ボス比ν=0.272
(ボス径νD=86mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式28により変換して成る曲面、す
なわち、表33、表34により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0106】
【数28】
【0107】
【表33】
【0108】
【表34】
【0109】(実施例16)直径D=316mm、軸方
向(z方向)の高さh=100mm、羽根枚数n=5
枚、羽根の展開角λ=72deg、ボス比ν=0.272
(ボス径νD=86mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式29により変換して成る曲面、す
なわち、表35、表36により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0110】
【数29】
【0111】
【表35】
【0112】
【表36】
【0113】(実施例17)直径D=316mm、軸方
向(z方向)の高さh=100mm、羽根枚数n=5
枚、羽根の展開角λ=108.5deg、ボス比ν=0.2
72(ボス径νD=86mm)のプロペラファン1を、
表3、表4により特定される無次元表記された3次元座
標の曲面を下記の変換式30により変換して成る曲面、
すなわち、表37、表38により特定される3次元曲面
となるように形成した。
【0114】
【数30】
【0115】
【表37】
【0116】
【表38】
【0117】(実施例18)直径D=460mm、軸方
向(z方向)の高さh=161mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.326
(ボス径νD=150mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式31により変換して成る曲面、す
なわち、表39、表40により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0118】
【数31】
【0119】
【表39】
【0120】
【表40】
【0121】(実施例19)直径D=460mm、軸方
向(z方向)の高さh=168mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.326
(ボス径νD=150mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式32により変換して成る曲面、す
なわち、表41、表42により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0122】
【数32】
【0123】
【表41】
【0124】
【表42】
【0125】(実施例20)直径D=460mm、軸方
向(z方向)の高さh=140mm、羽根枚数n=3
枚、羽根の展開角λ=120deg、ボス比ν=0.326
(ボス径νD=150mm)のプロペラファン1を、表
3、表4により特定される無次元表記された3次元座標
の曲面を下記の変換式33により変換して成る曲面、す
なわち、表43、表44により特定される3次元曲面と
なるように形成した。
【0126】
【数33】
【0127】
【表43】
【0128】
【表44】
【0129】以下、本発明の比較例について図4〜図6
を用いて説明する。図4は、比較例1のプロペラファン
の正面図であり、図5および図6は、比較例1のプロペ
ラファンの斜視図である。 (比較例1)図4に示す、直径D=400mm、軸方向
(z方向)の高さh=140mm、羽根枚数n=3枚、
ボス比ν=0.35(ボス径νD=140mm)のプロ
ペラファン1を、羽根3の表面が下記表45により特定
される3次元曲面となるように形成した。図中2はボス
部である。尚、r、θ、zは実施例1と同様にして設定
している。
【0130】
【表45】
【0131】(比較例2)直径D=316mm、軸方向
(z方向)の高さh=100mm、羽根枚数n=5枚、
ボス比ν=0.253(ボス径νD=80mm)のプロ
ペラファン1を、羽根の表面が下記表46により特定さ
れる3次元曲面となるように形成した。尚、r、θ、z
は実施例1と同様にして設定している。
【0132】
【表46】
【0133】(比較例3)直径D=460mm、軸方向
(z方向)の高さh=168mm、羽根枚数n=3枚、
ボス比ν=0.35(ボス径νD=161mm)のプロ
ペラファン1を、羽根の表面が下記表47により特定さ
れる3次元曲面となるように形成した。尚、r、θ、z
は実施例1と同様にして設定している。
【0134】
【表47】
【0135】上記のような実施例1乃至実施例20、お
よび、比較例1乃至比較例3のプロペラファンをエアコ
ンの室外機に取付けて、風量、消費電力、騒音を計測し
た。
【0136】先ず、ファン直径がφ400である、実施
例1乃至実施例13、および、比較例1のファンを、冷
凍能力28kWクラスの室外機を用い、DCモータにて
駆動した。結果を下記の表48に示す。
【0137】
【表48】
【0138】次に、ファン直径がφ316である、実施
例14乃至実施例17、および、比較例2のファンは、
ビルトインタイプの室外機を用い、ACモータにて駆動
した。結果を下記の表49に示す。
【0139】
【表49】
【0140】次に、ファン直径がφ460である、実施
例18乃至実施例20、および、比較例3のファンは、
マルチタイプの大型室外機を用い、ACモータにて駆動
した。結果を下記の表50に示す。
【0141】
【表50】
【0142】上記表48から明らかなように、本発明の
実施例1乃至実施例13に示すプロペラファンは同一直
径のプロペラファンである比較例1に比べ、同一風量時
の消費電力が40%以上削減され、また、騒音が4〜6
dB低減できることが判明した。
【0143】また、上記表49から明らかなように、本
発明の実施例14乃至実施例17に示すプロペラファン
は同一直径のプロペラファンである比較例2に比べ、同
一風量時の消費電力が15〜30%削減され、また、騒
音が3〜5dB低減できることが判明した。
【0144】さらに、上記表50から明らかなように、
本発明の実施例18乃至実施例20に示すプロペラファ
ンは同一直径のプロペラファンである比較例3に比べ、
同一風量時の消費電力が40〜45%削減され、また、
騒音が3〜5dB低減できることが判明した。
【0145】また、上記表48の実施例1乃至実施例6
について、同一直径D=400mm、同一展開角λ=12
0degの場合、下記の数式34を満たす高さh、即ちh
=140の実施例1が効率および騒音に関し、最も優位
性が見られた。
【0146】
【数34】
【0147】また、上記表48の実施例1、実施例8、
および実施例9について、同一直径D=400mm、同一
高さh=140mmにおける羽根展開角λが、下記の数式
35を満たす羽根展開角、即ちλ=120の実施例1が
効率および騒音に関し、最も優位性が見られた。
【0148】
【数35】
【0149】また、上記表48の実施例5と実施例7に
ついて、同一直径D=400mm、同一高さh=126mm
における羽根展開角λは、実施例5よりも実施例7にお
いて優位性が見られた。即ち、下記の数式36におい
て、前者と後者が同一でない場合、後者に優位性が見ら
れた。
【0150】
【数36】
【0151】また、上記表48の実施例1と実施例10
において、同一直径D=400mm、同一高さh=140
mm、同一羽根展開角λ=120degにおけるボス比νに
ついては、実施例10は実施例1に対し下記の数式37
を満たす変換を行なっている為、効率および騒音に関
し、実施例10は実施例1と同様に優位性が見られるも
のとなった。
【0152】
【数37】
【0153】また、上記表48の実施例1、実施例6と
実施例11乃至実施例13において、同一直径D=40
0mm、同一高さh=112mm、同一羽根展開角λ=12
0degにおけるeu、ed、fu、fdの与え方について説
明する。
【0154】実施例6は実施例1よりもh/Dの比が小
さく、即ち翼の肉厚が薄くなっている。そのため、ファ
ン回転時に翼(羽根)にかかる遠心力で翼が大きく変形
し翼の高さが低くなり、そのため効率および騒音が劣化
している。
【0155】これを防ぐには、次の変換式38に従って
u、ed、fuおよびfd間の関係を設定し、翼の肉厚を
厚くすればよく、実施例11乃至実施例13は、実施例
6に対し優位性が見られるものとなった。
【0156】
【数38】
【0157】なお、eu<ed、fu>fdの場合、翼型形
状が大きくくずれる為、効率劣化、騒音増大を招き、ま
た、eu=ed、fu<fdの場合、eu>ed、fu<fd
場合、eu<ed、fu<fdの場合、eu<ed、fu=fd
の場合、翼面形状が成り立たない。
【0158】また、上記表49の実施例14乃至実施例
16について、同一直径D=316mm、同一高さh=1
00mm、羽根展開角λ=360/nにおける羽根枚数n
が下記の数式39に示す値に最も近い値となるn=3の
実施例14が効率および騒音に関し、最も優位性が見ら
れた。
【0159】
【数39】
【0160】また、上記表49の実施例16と実施例1
7を比較すると、実施例16よりも実施例17に優位性
が見られた。これは、同一直径D=316mm、同一高さ
h=100mm、同一羽根枚数n=5枚における羽根展開
角λを比較したことになる。即ち、下記の数式40にお
いて、前者と後者が同一でない場合、後者に優位性が見
られた。
【0161】
【数40】
【0162】また、上記表50の実施例18乃至実施例
20については、実施例19、実施例20よりも実施例
18に優位性が見られた。これは、同一直径D=460
mm、同一羽根枚数n=3枚における羽根展開角λと高さ
hとの比較したことになる。即ち、羽根展開角λと高さ
hの選定を行なう場合、下記の数式41における第1式
(上段の式)を満たすようにλを選ぶだけでなく、数式
41における第2式(中段の式)を満たすように羽根枚
数n、羽根展開角λおよび高さhを選定することで更に
優位性が高いものとなる。つまり、本発明におけるプロ
ペラファンに関しては、下記の数式41における第3式
(下段の式)が設計指針を決定する上で重要となる。
【0163】
【数41】
【0164】次に、本発明に係る流体送り装置について
説明する。図8に示す流体送り装置7は、実施例1のプ
ロペラファン1と駆動モータ8から成る送風機9を備え
ており、この送風機9によって流体を送出する。
【0165】このような構成の流体送り装置としては、
例えば、空気調和機、空気清浄機、加湿機、扇風機、フ
ァンヒータ、冷却装置、換気装置などがあるが、本実施
形態の流体送り装置7は空気調和機の室外機10であ
る。
【0166】この室外機内10は、室外熱交換器11を
備えており、上記送風機9により、効率的に熱交換を行
なう。このとき、送風機9はモータアングル12により
室外機10に設置されており、図9に示すように室外機
10の吹出口13はベルマウス14となっている。
【0167】また、流体送り装置7に、図10に示すよ
うなリング状のスプラッシャー15をプロペラファン1
の周囲に設置した送風機9を設けていてもよい。この場
合、窓設置用等の室内機と室外機が一体型となっている
タイプの空気調和機において、ドレン水をかきあげて室
外熱交換器11にドレン水を吹きつけ、更なる高効率化
を図ることができる。
【0168】本実施形態の室外機10は、実施例1のプ
ロペラファン1を備えていることから、騒音が低減され
た静かな室外機となる。また、プロペラファン1はファ
ン効率が向上したものなので、省エネルギーを実現した
効率のよい室外機となる。なお、他の実施例のプロペラ
ファンを用いた場合も同様の結果が得られるものと推察
される。
【0169】以上のように本発明の実施の形態について
説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべての
点で例示であって制限的なものではないと考えられるべ
きである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべ
ての変更が含まれる。
【0170】
【発明の効果】本発明のプロペラファンでは、たとえば
表1および表2に示す3次元座標値で規定されるベース
形状を適切に変形して羽根の表面形状を得ている。より
詳しくは、表1および表2に示す3次元座標値を所定の
変換式でr、θ、z方向に変換して得られた座標値で規
定される曲面を、プロペラファンの羽根の表面形状とし
ている。プロペラファンの羽根の表面形状としてかかる
曲面形状を採用することにより、表48〜表50に示す
ように、プロペラファンの直径、高さ等によらずプロペ
ラファンを高効率化することができ、また、騒音を低減
することも可能となる。したがって、本発明のプロペラ
ファンによれば、同一の消費電力および同一の騒音値で
従来例よりも大風量を得ることができる。
【0171】本発明の1つの局面に係るプロペラファン
成形用金型では、羽根の表面を形成する部分の表面が、
上記ベース形状をr、θ、z方向の少なくとも1方向に
拡大または縮小して得られた曲面により構成されている
から、上述した本発明のプロペラファンを成形すること
ができる。
【0172】表1および表2に示す3次元座標値で規定
されるベース形状を変換式(1)によって変換した場合
にも、表48(たとえば実施例1参照)に示すように、
プロペラファンの直径、高さ等によらずプロペラファン
を高効率化することができ、また、騒音を低減すること
も可能となる。したがって、どのような直径、高さ、羽
根枚数、羽根の展開角に選んだ場合でも、高効率で騒音
の小さいプロペラファンを得ることができる。なお、h
=eu≧edおよびfu≧fdを満たすことにより、Dを大
きく、hを小さくとった際に生ずる可能性のある、翼の
肉厚が極端に薄くなりファン回転時に翼が遠心力により
大きく変形し翼の高さが低くなり、そのため著しく性能
が劣化するという問題を解決できる。また、遠心力によ
って性能が劣化せず、高効率化および低騒音化において
最高の効果を得ることができる。即ち、遠心力によって
性能を劣化させることなく高効率化と低騒音化を同時に
達成でき、さらに成形性も最適に選ぶことができる。
【0173】本発明の他の局面に係るプロペラファン成
形用金型では、羽根の表面を形成する部分の表面が、表
1および表2に示す3次元座標値を変換式(1)によっ
て変換して得られた座標値で規定される曲面により構成
されているから、上述した本発明のプロペラファンを成
形することができる。
【0174】表1および表2に示す3次元座標値で規定
されるベース形状を変換式(2)によって変換した場合
にも、表48(たとえば実施例2参照)に示すように、
プロペラファンの直径、高さ等によらずプロペラファン
を高効率化することができ、また、騒音を低減すること
も可能となる。また、高効率で騒音が小さいだけでな
く、羽根が重なり合わず、金型費用を低コストに抑える
ことができる羽根枚数n枚のプロペラファンを簡単に得
ることができる。
【0175】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用金型では、羽根の表面を形成する部分の表面
が、表1および表2に示す3次元座標値を変換式(2)
によって変換して得られた座標値で規定される曲面によ
り構成されているから、上述した本発明のプロペラファ
ンを成形することができる。
【0176】表1および表2に示す3次元座標値で規定
されるベース形状を変換式(3)によって変換した場合
にも、表48(たとえば実施例7参照)に示すように、
プロペラファンの直径、高さおよび羽根枚数によらずプ
ロペラファンを高効率化することができ、また、騒音を
低減することも可能となる。
【0177】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用金型では、羽根の表面を形成する部分の表面
が、表1および表2に示す3次元座標値を変換式(3)
によって変換して得られた座標値で規定される曲面によ
り構成されているから、上述した本発明のプロペラファ
ンを成形することができる。
【0178】表1および表2に示す3次元座標値で規定
されるベース形状を変換式(4)によって変換した場合
にも、表48(たとえば実施例10参照)に示すよう
に、プロペラファンの直径、高さ、羽根枚数およびファ
ン径とボス比によらずプロペラファンを高効率化するこ
とができ、また、騒音を低減することも可能となる。
【0179】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用金型では、羽根の表面を形成する部分の表面
が、表1および表2に示す3次元座標値を変換式(4)
によって変換して得られた座標値で規定される曲面によ
り構成されているから、上述した本発明のプロペラファ
ンを成形することができる。
【0180】表1および表2に示す3次元座標値で規定
されるベース形状を変換式(5)によって変換した場合
にも、表49(たとえば実施例14参照)に示すよう
に、プロペラファンの直径、高さ、羽根枚数およびボス
比によらずプロペラファンを高効率化することができ、
また、騒音を低減することも可能となる。
【0181】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用金型では、羽根の表面を形成する部分の表面
が、表1および表2に示す3次元座標値を変換式(5)
によって変換して得られた座標値で規定される曲面によ
り構成されているから、上述した本発明のプロペラファ
ンを成形することができる。
【0182】表1および表2に示す3次元座標値で規定
されるベース形状を変換式(6)によって変換した場合
にも、表49(たとえば実施例17参照)に示すよう
に、プロペラファンの直径、高さ、羽根枚数およびボス
比によらずプロペラファンを高効率化することができ、
また、騒音を低減することも可能となる。
【0183】本発明のさらに他の局面に係るプロペラフ
ァン成形用金型では、羽根の表面を形成する部分の表面
が、表1および表2に示す3次元座標値を変換式(6)
によって変換して得られた座標値で規定される曲面によ
り構成されているから、上述した本発明のプロペラファ
ンを成形することができる。
【0184】本発明に係る流体送り装置は、上述のいず
れかに記載のプロペラファンを備えた送風機を備えてい
ることから、効率が良好で省エネルギーが達成され騒音
の小さいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のプロペラファンの前面図
である。
【図2】 本発明の実施例1のプロペラファン(負圧面
側)の斜視図である。
【図3】 本発明の実施例1のプロペラファン(正圧面
側)の斜視図である。
【図4】 比較例1のプロペラファンの前面図である。
【図5】 比較例1のプロペラファン(負圧面側)の斜
視図である。
【図6】 比較例1のプロペラファン(正圧面側)の斜
視図である。
【図7】 本発明のプロペラファン成型用の金型の部分
断面側面図である。
【図8】 (a)および(c)は、本発明の流体送り装
置の側面図であり、(b)は本発明の流体送り装置の正
面構成図である。
【図9】 本発明の流体送り装置の送風機の1実施形態
の斜視図である。
【図10】 本発明の流体送り装置の送風機の1実施形
態の斜視図である。
【符号の説明】
1 プロペラファン、2 ボス部、3 羽根、4 プロ
ペラファン成型用の金型、5 固定側金型、6 可動側
金型、7 流体送り装置、8 駆動モータ、9送風機、
10 室外機、11 室外熱交換器、12 モータアン
グル、13吹出口、14 ベルマウス、15 スプラッ
シャー。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロペラファンの回転軸をz軸とする円
    柱座標系における座標を(r、θ、z)としたときに、 下記の表1および表2に表されるr座標値、θ座標値お
    よびz座標値により規定される曲面形状を前記プロペラ
    ファンの羽根表面のベース形状とし、 【表1】 【表2】 前記ベース形状をr、θおよびz方向の少なくとも1方
    向に拡大または縮小して得られる曲面により、前記プロ
    ペラファンの羽根の表面を構成することを特徴とするプ
    ロペラファン。
  2. 【請求項2】 プロペラファンを成形するための金型で
    あって、 該金型において前記プロペラファンの羽根の表面を形成
    する部分の表面が、請求項1に記載のベース形状をr、
    θおよびz方向の少なくとも1方向に拡大または縮小し
    て得られる曲面により構成されることを特徴とする、プ
    ロペラファン成形用の金型。
  3. 【請求項3】 前記プロペラファンの直径をD、前記z
    方向の高さをh、前記羽根の展開角をλとしたとき、 前記羽根における吸込み側の表面を規定するr、θ、z
    座標(r11,z1u)および前記羽根における吹出し側
    の表面を規定するr、θ、z座標(r11,z 1d)は、
    前記表1および表2に示す3次元座標値を用いて下記の
    変換式(1)により得られ、 【数1】 前記プロペラファンの羽根の表面は、前記(r11,z
    1u)および前記(r11,z1d)により規定される曲面
    により構成されることを特徴とする、請求項1記載のプ
    ロペラファン。
  4. 【請求項4】 プロペラファンを成形するための金型で
    あって、 該金型において前記プロペラファンの羽根の表面を形成
    する部分の表面が、請求項3に記載の変換式(1)によ
    り得られた前記(r11,z1u)および前記(r11,
    1d)により規定される曲面で構成されることを特徴と
    する、プロペラファン成形用の金型。
  5. 【請求項5】 前記プロペラファンの直径をD、前記z
    方向の高さをh、羽根枚数をnとしたとき、 前記羽根における吸込み側の表面を規定するr、θ、z
    座標(r11,z1u)および前記羽根における吹出し側
    の表面を規定するr、θ、z座標(r11,z 1d)は、
    前記表1および表2に示す3次元座標値を用いて下記の
    変換式(2)により得られ、 【数2】 前記プロペラファンの羽根の表面は、前記(r11,z
    1u)および前記(r11,z1d)により規定される曲面
    で構成されることを特徴とする、請求項1記載のプロペ
    ラファン。
  6. 【請求項6】 プロペラファンを成形するための金型で
    あって、 該金型において前記プロペラファンの羽根の表面を形成
    する部分の表面が、請求項5に記載の変換式(2)によ
    り得られた前記(r11,z1u)および前記(r11,
    1d)により規定される曲面で構成されることを特徴と
    する、プロペラファン成形用の金型。
  7. 【請求項7】 前記プロペラファンの直径をD、前記z
    方向の高さをhとしたとき、前記羽根における吸込み側
    の表面を規定するr、θ、z座標(r11,z1u)およ
    び前記羽根における吹出し側の表面を規定するr、θ、
    z座標(r11,z1d)は、前記表1および表2に示す
    3次元座標値を用いて下記の変換式(3)により得ら
    れ、 【数3】 前記プロペラファンの羽根の表面は、前記(r11,z
    1u)および前記(r11,z1d)により規定される曲面
    で構成されることを特徴とする、請求項1記載のプロペ
    ラファン。
  8. 【請求項8】 プロペラファンを成形するための金型で
    あって、 該金型において前記プロペラファンの羽根の表面を形成
    する部分の表面が、請求項7に記載の変換式(3)によ
    り得られた前記(r11,z1u)および前記(r11,
    1d)により規定される曲面で構成されることを特徴と
    する、プロペラファン成形用の金型。
  9. 【請求項9】 前記プロペラファンはボス部を備え、 前記プロペラファンの直径をD、前記プロペラファンの
    径と前記ボス部の径との比であるボス比をν、前記z方
    向の高さをh、前記羽根の展開角をλとしたとき、 前記羽根における吸込み側の表面を規定するr、θ、z
    座標(r11,z1u)および前記羽根における吹出し側
    の表面を規定するr、θ、z座標(r11,z 1d)は、
    前記表1および表2に示す3次元座標値を用いて下記の
    変換式(4)により得られ、 【数4】 前記プロペラファンの羽根の表面は、前記(r11,z
    1u)および前記(r11,z1d)により規定される曲面
    で構成されることを特徴とする、請求項1記載のプロペ
    ラファン。
  10. 【請求項10】 プロペラファンを成形するための金型
    であって、 該金型において前記プロペラファンの羽根の表面を形成
    する部分の表面が、請求項9に記載の変換式(4)によ
    り得られた前記(r11,z1u)および前記(r11,
    1d)により規定される曲面で構成されることを特徴と
    する、プロペラファン成形用の金型。
  11. 【請求項11】 前記プロペラファンはボス部を備え、 前記プロペラファンの直径をD、前記プロペラファンの
    径と前記ボス部の径との比であるボス比をν、前記z方
    向の高さをh、羽根枚数をnとしたとき、 前記羽根における吸込み側の表面を規定するr、θ、z
    座標(r11,z1u)および前記羽根における吹出し側
    の表面を規定するr、θ、z座標(r11,z 1d)は、
    前記表1および表2に示す3次元座標値を用いて下記の
    変換式(5)により得られ、 【数5】 前記プロペラファンの羽根の表面は、前記(r11,z
    1u)および前記(r11,z1d)により規定される曲面
    で構成されることを特徴とする、請求項1記載のプロペ
    ラファン。
  12. 【請求項12】プロペラファンを成形するための金型で
    あって、 該金型において前記プロペラファンの羽根の表面を形成
    する部分の表面が、請求項11に記載の変換式(5)に
    より得られた前記(r11,z1u)および前記(r1
    1,z1d)により規定される曲面で構成されることを特徴
    とする、プロペラファン成形用の金型。
  13. 【請求項13】 前記プロペラファンはボス部を備え、 前記プロペラファンの直径をD、前記プロペラファンの
    径と前記ボス部の径との比であるボス比をν、前記z方
    向の高さをhとしたとき、 前記羽根における吸込み側の表面を規定するr、θ、z
    座標(r11,z1u)および前記羽根における吹出し側
    の表面を規定するr、θ、z座標(r11,z 1d)は、
    前記表1および表2に示す3次元座標値を用いて下記の
    変換式(6)により得られ、 【数6】 前記プロペラファンの羽根の表面は、前記(r11,z
    1u)および前記(r11,z1d)により規定される曲面
    で構成されることを特徴とする、請求項1記載のプロペ
    ラファン。
  14. 【請求項14】プロペラファンを成形するための金型で
    あって、 該金型において前記プロペラファンの羽根の表面を形成
    する部分の表面が、請求項13に記載の変換式(6)に
    より得られた前記(r11,z1u)および前記(r1
    1,z1d)により規定される曲面で構成されることを特徴
    とする、プロペラファン成形用の金型。
  15. 【請求項15】 請求項1、請求項3、請求項5、請求
    項7、請求項9、請求項11および請求項13のいずれ
    かに記載のプロペラファンと、該プロペラファンを駆動
    する駆動モータとを有する送風機を備えたことを特徴と
    する流体送り装置。
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