JP2002021398A - 車両用施解錠装置 - Google Patents

車両用施解錠装置

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JP2002021398A
JP2002021398A JP2000203752A JP2000203752A JP2002021398A JP 2002021398 A JP2002021398 A JP 2002021398A JP 2000203752 A JP2000203752 A JP 2000203752A JP 2000203752 A JP2000203752 A JP 2000203752A JP 2002021398 A JP2002021398 A JP 2002021398A
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electric field
signal
door
threshold value
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Hisashi Adachi
寿史 安達
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスミッタ1から送信されたアンロック
信号を車載機15で受信して、その受信したアンロック
信号の電界強度が第1しきい値L1以上のときに車両の
ドアをアンロックさせ、第1しきい値L1よりも低い第
2しきい値L2未満のときにドアをロックさせる場合
に、車両の停止環境や携帯機の電源電圧が変わっても、
その影響を可及的に低減して、車両のドアをロック又は
アンロックさせる距離の変化を抑制し、乗員の違和感の
低減を図る。 【解決手段】 乗員の降車時点としてイグニッションス
イッチ18のOFF切換状態でアンロック信号の複数の
降車時電界強度D,D,…を検出してそれらの平均値D
tに応じてしきい値L1,L2を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯機から送信さ
れるID信号を受信して車両のドアをロック(施錠)及
びアンロック(解錠)するようにしたキーレスタイプの
車両用施解錠装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種キーレスタイプの車両
用施解錠装置として、乗員が携帯機を操作してロック信
号(施錠信号)又はアンロック信号(解錠信号)を無線
電波により送信し、この携帯機からの信号を受信した車
載機がドアロックアクチュエータを作動させることで、
車両のドアをロック及びアンロックさせるようにしたも
のが知られている。
【0003】しかし、この従来のものでは、携帯機の操
作により車両のドアをロック及びアンロックさせるの
で、例えば荷物を持ったままドアをアンロックさせる場
合や、或いは降車してからドアをロックさせる場合等に
常にその都度、携帯機の操作が必要となり、使い勝手が
良好であるとは言い難い。
【0004】そこで、例えば特開平6―58029号公
報に示されるように、携帯機からアンロック信号を所定
周期で常時送信し、車載機では、受信したアンロック信
号の電界強度が所定値以上のときにドアロックアクチュ
エータをアンロック作動させる一方、所定値よりも低い
ときにドアロックアクチュエータをロック作動させるこ
とにより、携帯機を持った乗員(使用者)が車両に所定
距離以内に近付くだけで自動的にドアをアンロックし、
乗員が車両から所定距離を越えて離れると自動的にドア
をロックするようにしたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記提案の
ものでは、車載機においてドアをロック又はアンロック
させるためのしきい値となる受信信号の電界強度は一定
とされている。このため、携帯機から送信されている信
号の大きさが一定でも、車両を停止(駐車)させている
環境が変わると、それに応じて受信信号の電界強度も変
化することとなる。例えばノイズの大きな場所、ガレー
ジ内等、電波の反射や干渉が生じる場所では、携帯機か
らの信号の受信強度が大きく増減変化するようになり、
その結果、乗員が携帯機を携帯した状態で車両へ接近し
てドアがアンロックされるときの距離や、逆に車両から
離れてドアがロックされるときの距離が変動によりばら
ついて、乗員の違和感を招くという問題があった。ま
た、この他、携帯機の電源(電池)の電圧が放電により
低下したときにも同様の問題が生じる。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記の如き車両の施
解錠装置において、その制御方法を改良することで、車
両の停止環境が変わったり或いは携帯機の電源電圧が低
下したりしても、その影響を可及的に低減して、車両の
ドアをロック又はアンロックさせる距離の変化を抑制し
ようとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成のた
め、この発明では、乗員が降車した状態では車両が停止
したままで電界強度の環境がさほど変わらないことに着
目し、その降車時の携帯機からの電界強度を記憶して、
その電界強度に応じてドアのロック又はアンロックのた
めのしきい値を変更するようにした。
【0008】具体的には、請求項1の発明では、ID信
号を自動的に送信する携帯機と、この携帯機からのID
信号を受信して該受信したID信号の電界強度が所定の
しきい値以上のときに車両のドアをアンロックさせる
か、又は携帯機からのID信号を受信して該受信したI
D信号の電界強度が所定のしきい値よりも低いときにド
アをロックさせる車載制御手段とを備え、その車載制御
手段は、乗員の降車時点の上記携帯機からのID信号の
電界強度を降車時電界強度として検出して該降車時電界
強度に応じて上記しきい値を変更するように構成されて
いるものとする。
【0009】上記の構成によると、車載制御手段におい
て携帯機からのID信号が受信され、携帯機を持った乗
員が車両に近付いて、上記受信したID信号の電界強度
が所定のしきい値以上となると、車両のドアがアンロッ
クされる。或いは、乗員が車両から離れて、上記受信し
たID信号の電界強度が所定のしきい値よりも低いとき
にはドアがロックされる。そして、乗員の降車時点の携
帯機からのID信号の電界強度が降車時電界強度として
検出され、その降車時電界強度に応じて上記しきい値が
変更される。つまり、上記降車時電界強度は車両が停止
した状態での環境又は携帯機の電源電圧状態に対応して
おり、降車の都度、その降車時電界強度に応じて自動的
にしきい値が変更されるので、環境や携帯機の電源電圧
の変化があってもその変化に対応するしきい値が得られ
ることとなり、車両への接近によりドアがアンロックさ
れるときの距離や、車両からの離隔によりドアがロック
されるときの距離がばらつくのを可及的に防止して乗員
の違和感をなくすことができる。
【0010】請求項2の発明では、上記車載制御手段
は、イグニッションスイッチがOFF状態に切り換えら
れた時点又はドアが開かれた時点の少なくとも一方を降
車時点として、該降車時点でしきい値を変更するように
構成されている。このことで、降車時点をイグニッショ
ンスイッチのOFF状態時又はドア開時の少なくとも一
方に具体化することができるとともに、そのしきい値の
変更タイミングを適切に設定することができる。
【0011】請求項3の発明では、車載制御手段は、降
車時電界強度よりも所定値低い電界強度をしきい値とし
て設定するように構成されているものとする。こうすれ
ば、降車時電界強度よりも所定値だけしきい値が下がる
ので、降車時電界強度をそのまましきい値とする場合の
ように降車時に直ちにしきい値が変更されてそのしきい
値を基にドアがアンロック又はロックされることはな
く、携帯機を持った乗員が車両から一定距離離れた時点
でドアがアンロック又はロックされて、その切換えを適
正に行うことができる。
【0012】請求項4の発明では、車載制御手段は、降
車時電界強度よりも所定値低い電界強度と、現在設定さ
れている更新前のしきい値との間の電界強度を新たなし
きい値として設定するように構成されているものとす
る。このように、降車時電界強度よりも所定値低い電界
強度と更新前のしきい値との間の電界強度を新たなしき
い値とすることで、しきい値が現在の更新前のしきい値
から大きく変化しなくなり、例えば降車時点で検出した
電界強度が特異な環境である場合等に、それに対応して
しきい値が急激に変化するのを防止することができる。
【0013】請求項5の発明では、車載制御手段は、車
両の座席への乗員の非着座状態を検出したときにしきい
値の変更を禁止するように構成されている。すなわち、
車両の座席へ乗員が着座していない状態とは、乗員が携
帯機を持って降車して車外に出ている状態であり、この
状態でしきい値の変更を行うと、携帯機が車外にあって
車両から離れている分だけ、ID信号の電界強度が低く
なってその低い降車時電界強度がしきい値となり、ドア
をロック又はアンロックさせる距離が長くなる。従っ
て、この発明のように座席への非着座状態でしきい値の
変更を禁止することで、ドアをロック又はアンロックさ
せる距離を適正に設定することができる。
【0014】請求項6の発明では、車載制御手段は、乗
員の降車時点の複数の降車時電界強度を検出して、それ
ら複数の降車時電界強度の平均値を基にしきい値を設定
するように構成されているものとする。こうすると、複
数の降車時電界強度の平均値からしきい値が設定される
ので、降車時電界強度としてより安定したしきい値が得
られる。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は本発明の実
施形態1に係る車両用施解錠装置Aの全体構成を示し、
この車両用施解錠装置Aは、車両の乗員が携帯する携帯
機としてのトランスミッタ1と、車両に装備された車載
機15とで構成されている。
【0016】図2に例示するように、上記トランスミッ
タ1は、トランスミッタ本体2と、このトランスミッタ
本体2に一体化され、車両のドアのキーシリンダ(いず
れも図示せず)に差し込まれてドアをロック(施錠)又
はアンロック(解錠)させるキー部3とからなり、トラ
ンスミッタ本体2の表面には、トランスミッタ1を作動
状態にする電源スイッチ4(パワースイッチ)と、車両
のドアをロックするために操作されるロック操作スイッ
チ5と、ドアをアンロックするために操作されるアンロ
ック操作スイッチ6と、表示用のディスプレイ8とが設
けられており、後述するように、電源スイッチ4がON
操作されると、所定時間が経過するまでの間、例えば
0.5〜1秒の所定周期毎にアンロック信号及びロック
信号(いずれもID信号)を出力するようになってい
る。尚、トランスミッタ本体2とキー部3とを別体にし
てトランスミッタ1をキー部3のないものとしてもよい
のは勿論である。
【0017】上記トランスミッタ1は所定のID信号を
自動的に送信するもので、図1に示す如く、各種の信号
処理のための動作を行うCPU9をトランスミッタ本体
2に内蔵しており、このCPU9には、上記電源スイッ
チ4、ロック操作スイッチ5及びアンロック操作スイッ
チ6を含む各種のスイッチと、ディスプレイ8と、警報
を発するブザー10と、車載機15における後述のキー
レス送受信機26に対し無線で信号を送受信するキーレ
ス送受信機11とが信号を授受可能に接続されている。
【0018】一方、車載機15は、上記トランスミッタ
1からの信号を受信して、その受信した信号の電界強度
に応じて車両のドアをアンロック又はロックさせる車載
制御手段を構成しており、この車載機15にも各種の信
号処理動作を行うためのCPU16が設けられている。
このCPU16には、車両のドアがロック又はアンロッ
クされていることを検出するドアロックセンサ17と、
車両を運転状態にするイグニッションスイッチ18と、
ドアハンドル(図示せず)の操作の有無を検出するハン
ドルスイッチ19と、ドアのロック又はアンロックのた
めにキーシリンダが上記トランスミッタ1のキー部3に
より操作されたことを検出するドアキーシリンダスイッ
チ20と、ドアが開き状態にあることを検出するドア開
センサ21と、車両の座席である運転席(図示せず)に
乗員が着座したことを検出する運転席着座センサ22
と、ドアをロック状態又はアンロック状態に切り換える
ドアロックアクチュエータ23と、警報のためのホーン
24と、左右の方向指示ランプ(図示せず)を点滅させ
るためのハザード25と、上記トランスミッタ1のキー
レス送受信機11に対し無線で信号を送受信するキーレ
ス送受信機26とが信号の授受可能に接続されている。
【0019】以下に、上記トランスミッタ1のCPU9
で行われる信号処理の動作を図4により、また車載機1
5のCPU16で行われる信号処理の動作を図5及び図
6によりそれぞれ説明する。尚、図3にトランスミッタ
1と車載機15との間で各々のキーレス送受信機11,
26を介して交信される信号の順序を示している。
【0020】まず、トランスミッタ1のCPU9の信号
処理動作では、図4に示すように、最初のステップS1
で、タイマのカウントにより、トランスミッタ1の電源
スイッチ4がON操作されてからの経過時間が所定時間
以内か(尚、電源スイッチ4のON操作が所定時間ホー
ルドされているかでもよい)どうかを判定する。この判
定がNOのときにはステップS3に進むが、YESのと
きにはステップS2に進み、予め信号の間欠送信のため
に設定されている所定周期(例えば0.5〜1秒)が経
過したか否かを判定する。この判定が所定周期の未経過
のNOのときには上記ステップS3に進む一方、所定周
期の経過のYESのときにはステップS4に進み、車載
機15に対し所定のIDコードを含むプレアンロック信
号(ID信号)をキーレス送受信機11,26を介して
送信した後にステップS5に進む。上記ステップS3で
は、アンロック操作スイッチ6の操作を検出したか否か
を判定し、判定が未検出のNOのときにはそのままステ
ップS5に進むが、YESのときには上記ステップS4
に進んで車載機15にプレアンロック信号を送信し、し
かる後にステップS5に進む。
【0021】上記ステップS5では、車載機15から上
記プレアンロック信号の応答としてアンロックリクエス
ト信号が送信されて該信号が受信されたかどうかを判定
する。この判定がNOのときにはそのままステップS7
に進む一方、YESのときには、ステップS6において
アンロックリクエスト信号の応答として該アンロックリ
クエスト信号に含まれるIDコードを所定の演算により
書き換えたアンロック信号(ID信号)を車載機15に
送信した後に同じステップS7に進む。
【0022】上記ステップS7では、車載機15から上
記アンロック信号の応答としてアンロック確認信号が送
信されてそれが受信されたかどうかを判定する。この判
定がNOのときにはそのままステップS9に進むが、Y
ESのときにはステップS8に進み、トランスミッタ1
のディスプレイ8に車両のドアがアンロックされたこと
を示す「アンロック」を表示するとともに、ブザー10
を2回吹鳴させた後に同じステップS9に進む。
【0023】上記ステップS9では、今度はロック操作
スイッチ5の操作を検出したか否かを判定する。この判
定が操作の未検出のNOのときにはそのままステップS
12に進むが、YESのときには、ステップS10に進
んで車載機15に所定のIDコードを含むプレロック信
号(ID信号)を送信し、次のステップS11におい
て、所定時間が経過するまでの間、上記周期的なアンロ
ック信号の送信を禁止した後に上記ステップS12に進
む。
【0024】そして、このステップS12では、車載機
15から上記プレロック信号の応答としてロックリクエ
スト信号が送信されて該信号が受信されたかどうかを判
定する。この判定がNOのときにはそのままステップS
14に進む一方、YESのときには、ステップS13に
おいてロックリクエスト信号の応答として該ロックリク
エスト信号に含まれるIDコードを所定の演算により書
き換えたロック信号(ID信号)を車載機15に送信し
た後に同じステップS14に進む。
【0025】上記ステップS14では、車載機15から
上記ロック信号の応答としてロック確認信号が送信され
て該信号が受信されたかどうかを判定し、この判定がN
Oのときにはそのままリターンする。ステップS14の
判定がYESのときにはステップS15に進み、トラン
スミッタ1のディスプレイ8に車両のドアがロックされ
たことを示す「ロック」を表示するとともに、ブザー1
0を1回吹鳴させた後にリターンする。
【0026】これに対し、車載機15のCPU16の信
号処理動作では、図5及び図6に示す如く、最初のステ
ップS21で、車両ドアをロック状態又はアンロック状
態に切り換えるときにトランスミッタ1からのアンロッ
ク信号又はロック信号の電界強度の基準となるしきい値
L1,L2を変更するためのしきい値変更サブルーチン
を実行する。次のステップS22では、イグニッション
スイッチ18がOFF状態にあるか否かを判定し、ここ
でスイッチONのNOと判定されたときにはそのままリ
ターンするが、スイッチOFFのYESと判定される
と、ステップS23に進み、上記トランスミッタ1から
送信されたプレアンロック信号を受信したか否かを判定
し、この判定が受信有りのYESのときにはステップS
25に進む。また、ステップS23の判定が信号受信無
しのNOのときにはステップS24に進み、車両のドア
がロックされている状態において上記ハンドルスイッチ
19からの信号によりドアハンドルが操作されたかどう
かを判定し、この判定が操作無しのNOのときにはステ
ップS26に進むが、操作有りのYESのときには上記
ステップS25に進む。このステップS25では、上記
プレアンロック信号の応答として該プレアンロック信号
に含まれるIDコードを所定の演算により書き換えたア
ンロックリクエスト信号をトランスミッタ1に送信し、
その後に上記ステップS26に進む。
【0027】上記ステップS26では、今度は上記トラ
ンスミッタ1から送信されたプレロック信号を受信した
か否かを判定する。この判定が受信有りのYESのとき
にはステップS27に進み、上記プレロック信号の応答
として該プレロック信号に含まれるIDコードを所定の
演算により書き換えたロックリクエスト信号をトランス
ミッタ1に送信した後にステップS28に進むが、判定
が信号受信無しのNOのときにはそのまま同じステップ
S28に進む(尚、上記ステップS25,S27におけ
るIDコードの書換えは必ず行う必要はない)。
【0028】上記ステップS28においては、ドアキー
シリンダスイッチ20の出力信号に基づき、キーシリン
ダによるドアロック操作があるか否かを判定する。この
判定がドアロック操作有りのYESのときにはステップ
S35に進み、ドアがアンロック状態にあるときにはド
アロックアクチュエータ23をドアロック作動させ、次
のステップS36で、そのドアロック作動の直後にロッ
ク確認信号をトランスミッタ1に送信し、さらにステッ
プS37でホーン24を1回吹鳴作動させるか又はハザ
ード25を1回点灯作動させた後にリターンする。
【0029】上記ステップS28の判定がドアロック操
作無しのNOのときにはステップS29に進み、今度は
同じドアキーシリンダスイッチ20の出力信号に基づ
き、キーシリンダによるドアアンロック操作があるかど
うかを判定する。この判定がドアアンロック操作有りの
YESのときにはステップS38に進み、ドアがロック
状態にあるときにはドアロックアクチュエータ23をド
アアンロック作動させ、次のステップS39で、そのド
アアンロック作動の直後にアンロック確認信号をトラン
スミッタ1に送信し、さらにステップS40でホーン2
4を2回吹鳴作動させるか又はハザード25を2回点灯
作動させた後にリターンする。
【0030】一方、上記ステップS29の判定がドアア
ンロック操作無しのNOのときには、ステップS30に
おいて、上記トランスミッタ1から送信されかつIDコ
ードが一致しているアンロック信号を受信したか否かを
判定する。この判定がアンロック信号の受信無しのNO
のときにはそのままステップS32に進むが、受信有り
のYESのときには、ステップS31においてその受信
したアンロック信号の電界強度が予め設定している第1
しきい値L1以上かどうかを判定する。このステップS
31の判定が電界強度≧L1のYESのときには上記ス
テップS38〜S40に進む一方、電界強度<L1のN
Oのときには上記ステップS32に進む。
【0031】上記ステップS32では、上記トランスミ
ッタ1から送信されかつIDコードが一致しているロッ
ク信号を受信したかどうかを判定し、この判定がロック
信号の受信有りのYESのときには上記ステップS35
〜S37に進む。
【0032】さらに、上記ステップS32の判定がロッ
ク信号の受信無しのNOのときにはステップS33に進
み、その受信から所定時間以内に、上記第1しきい値L
1よりも低い第2しきい値L2(<L1)以上でかつI
Dコードが一致しているアンロック信号を受信したかど
うかを判定する。この判定が信号受信無しのNOのとき
には上記ステップS35〜S37に進む一方、信号受信
有りのYESのときには、ステップS34において、上
記ステップS33の判定に係る受信アンロック信号より
も後にIDコードが一致しているロック信号を受信した
かどうかを判定する。この判定が信号受信有りのYES
のときには上記ステップS35〜S37に進むが、信号
受信無しのNOのときにはそのままリターンする。
【0033】上記第1及び第2しきい値L1,L2は、
ドアロック状態又はドアアンロック状態への切換えに伴
うハンチングを防止するために設定されているもので、
上記ステップS31〜S34での処理では、トランスミ
ッタ1からアンロック信号が間欠的に所定周期(0.5
〜1秒)で送信されているので、そのトランスミッタ1
からのアンロック信号の周期内でアンロック信号の電界
強度が第2しきい値L2以上であれば、ドアのアンロッ
ク状態に切り換えず、その周期内にロック信号があると
きにロック状態に切り換えるようにしている。
【0034】上記ステップS21で行われるしきい値変
更サブルーチンについて、具体的に図7により説明す
る。最初のステップS51でイグニッションスイッチ1
8のOFF切換えからの経過時間が所定時間(例えば1
〜2秒)以内かどうかを判定する。この判定がYESの
ときには、ステップS53においてフラグを「0」にク
リアする。このフラグは、しきい値L1,L2の変更の
有無を表すもので、イグニッションスイッチ18のOF
F切換後にしきい値L1,L2の変更があったときに
「1」にセットされ、その他のときに「0」にクリアさ
れる。次のステップS54でトランスミッタ1にアンロ
ックリクエスト信号を送信し、その後のステップS55
では、上記トランスミッタ1から送信されかつIDコー
ドが一致しているアンロック信号を受信したかどうかを
判定する。この判定が受信無しのNOのときにはそのま
ま終了するが、受信有りのYESのときには、ステップ
S56に進み、その受信したアンロック信号の電界強度
Dを降車時電界強度として検出し、ステップS57でそ
の検出した降車時電界強度Dをメモリに記憶させた後、
終了する。
【0035】上記イグニッションスイッチ18のOFF
切換えからの経過時間が所定時間を越えて上記ステップ
S51の判定がNOになると、ステップS52において
上記フラグが「1」かどうかを判定する。この判定がフ
ラグ=1のYESのときにはそのまま終了するが、判定
がフラグ=0のNOのときには、ステップS58におい
てフラグを「1」にセットし、ステップS59におい
て、上記イグニッションスイッチ18のOFF切換えか
らの経過時間が所定時間に達するまでの間に上記ステッ
プS57にて逐次メモリに記憶された複数の降車時電界
強度D,D,…の平均値Dtを演算し、次のステップS
60で、その平均値Dtから所定値βを引いた値を第2
しきい値L2(=Dt−β)に更新し、次のステップS
61では、同じ平均値Dtから他の所定値α(但しα<
β)を引いた値を第1しきい値L1(=Dt−α)に更
新した後に終了する。
【0036】この実施形態では、上記ステップS21
(しきい値変更サブルーチンのステップS51〜S6
1)により、車載機15は、イグニッションスイッチ1
8がOFF状態に切り換えられた時点を乗員の降車時点
とし、その降車時点のトランスミッタ1からのアンロッ
ク信号(ID信号)の複数の電界強度D,D,…を降車
時電界強度として検出して、それら複数の降車時電界強
度D,D,…の平均値Dtよりも所定値α,βだけ低い
電界強度をしきい値L1,L2として設定することで、
そのしきい値L1,L2を上記降車時電界強度D,D,
…(平均値Dt)に応じて変更するように構成されてい
る。
【0037】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。トランスミッタ1の電源スイッチ4がON操作され
てから所定時間が経過するまでの間、所定周期毎に所定
のIDコードを含むプレアンロック信号がトランスミッ
タ1からキーレス送受信機11,26を介して車載機1
5に送信される。また、トランスミッタ1のアンロック
操作スイッチ6が直接ON操作されてもプレアンロック
信号がトランスミッタ1から車載機15に送信される。
このトランスミッタ1からのプレアンロック信号を受信
した車載機15では、そのプレアンロック信号に含まれ
るIDコードが所定の演算により書き換えられ、この書
換えのIDコードを含むアンロックリクエスト信号が車
載機15からトランスミッタ1に送信される。この車載
機15からのアンロックリクエスト信号を受信したトラ
ンスミッタ1では、そのアンロックリクエスト信号の応
答として該アンロックリクエスト信号に含まれるIDコ
ードが書き換えられ、その書換えのIDコードを含むア
ンロック信号(ID信号)がトランスミッタ1から車載
機15に送信される。そして、車載機15では、上記ト
ランスミッタ1から送信されたアンロック信号を受信し
てIDコードが一致し、かつ受信したアンロック信号の
電界強度が第1しきい値L1以上にあれば、ドアロック
アクチュエータ23をアンロック作動させて、ロック状
態にあるドアがアンロックする。その後、ドアのアンロ
ック確認信号が車載機15からトランスミッタ1に送信
されるとともに、ホーン24が2回吹鳴作動し又はハザ
ード25が2回点灯する。尚、上記車載機15からのア
ンロック確認信号を受信したトランスミッタ1により、
そのディスプレイ8に車両のドアのアンロック状態を示
す「アンロック」が表示されてブザー10が2回吹鳴す
る。
【0038】また、トランスミッタ1のロック操作スイ
ッチ5が直接ON操作されると、トランスミッタ1から
キーレス送受信機11,26を介してプレロック信号が
車載機15に送信される。このトランスミッタ1からの
プレロック信号を受信した車載機15では、そのプレロ
ック信号の応答としてプレロック信号に含まれるIDコ
ードが所定の演算により書き換えられ、その書換えのI
Dコードを含むロックリクエスト信号が車載機15から
トランスミッタ1に送信される。この車載機15からの
ロックリクエスト信号を受信したトランスミッタ1で
は、そのロックリクエスト信号に含まれるIDコードが
書き換えられ、その書換えのIDコードを含むロック信
号(ID信号)がトランスミッタ1から車載機15に送
信される。そして、車載機15では、上記トランスミッ
タ1から送信されたロック信号を受信してIDコードが
一致すれば、ドアロックアクチュエータ23をロック作
動させて、アンロック状態にあるドアがロックする。そ
の後、ドアのロック確認信号が車載機15からトランス
ミッタ1に送信され、ホーン24が1回吹鳴作動し又は
ハザード25が1回点灯する。尚、上記車載機15から
のロック確認信号を受信したトランスミッタ1により、
そのディスプレイ8に車両のドアのロック状態を示す
「ロック」が表示されてブザー10が1回吹鳴する。
【0039】また、車載機15で受信した上記トランス
ミッタ1からのアンロック信号の電界強度が第1しきい
値L1よりも低くても、所定時間以内に第2しきい値L
2以上の電界強度のアンロック信号が車載機15で受信
され、その後にロック信号が受信されたときに、上記と
同様にドアロックアクチュエータ23がロック作動して
ドアがロックする。
【0040】尚、キーシリンダによるドアのロック操作
があるときにはドアがロックされ、ドアのアンロック操
作があるときにはドアがアンロックされる。
【0041】そして、イグニッションスイッチ18がO
FF状態に切り換えられてから所定時間が経つまでの
間、アンロックリクエスト信号の応答によりトランスミ
ッタ1から送信されるアンロック信号の電界強度Dが複
数回に亘り検出されてそれらが逐次記憶され、所定時間
の経過後に上記記憶された電界強度D,D,…の平均値
Dtが演算されて、それから2つのしきい値L1,L2
が更新される。
【0042】以上の状況を図12に例示しており、イグ
ニッションスイッチ18がOFF状態に切り換えられた
ときに2つのしきい値L1,L2が更新される。その
後、乗員がトランスミッタ1を携帯した状態で降車して
車両から離れると、トランスミッタ1からのアンロック
信号の電界強度が低下し、それが第2しきい値L2より
も下がればドアが自動的にロックされる。そして、この
ドアのロックの後に、乗員が乗車等のために車両に近付
くと、今度は、トランスミッタ1からのアンロック信号
の電界強度が増大し、それが第1しきい値L1以上にな
るとドアが自動的にアンロックされる。
【0043】したがって、この実施形態においては、乗
員の降車時点としてイグニッションスイッチ18がOF
F状態に切り換えた時点のトランスミッタ1からのアン
ロック信号の複数の電界強度D,D,…が降車時電界強
度として検出されてそれらの平均値Dtが演算される。
そして、この降車時電界強度の平均値Dtは車両が停止
した状態での環境又はトランスミッタ1の電源電圧状態
に対応しており、降車の都度、その降車時電界強度の平
均値Dtに応じて自動的にしきい値L1,L2が変更さ
れるので、環境やトランスミッタ1の電源電圧の変化に
拘わらず、それに対応するしきい値L1,L2が得られ
ることとなり、乗員がトランスミッタ1を携帯して車両
へ接近したときにドアがアンロック状態に切り換えられ
る距離や、車両から離隔したときにドアがロックされる
距離のばらつきを可及的に抑制して、乗員の違和感をな
くすことができる。
【0044】また、上記イグニッションスイッチ18の
OFF切換えにより検出された降車時電界強度よりも所
定値α,βだけ低い電界強度をしきい値L1,L2とし
て設定するので、そのしきい値L1,L2が降車時電界
強度よりも下がり、降車時電界強度をそのまましきい値
とする場合のようにイグニッションスイッチ18のOF
F切換えの時点で直ちにしきい値が変更されてそのしき
い値を基にドアがアンロック又はロックされることはな
く、トランスミッタ1を持った乗員が車両から一定距離
離れた時点でドアがアンロック又はロックされるように
なり、その切換えを適正に行うことができる。
【0045】さらに、イグニッションスイッチ18のO
FF切換えから所定時間が経過するまでの間に複数の降
車時電界強度D,D,…を検出して、それら複数の降車
時電界強度D,D,…の平均値Dtからしきい値L1,
L2が設定されるので、降車時電界強度としてより安定
したしきい値L1,L2が得られる。
【0046】図8〜図10はそれぞれしきい値変更サブ
ルーチンの変形例1〜3を示す。図8に示す変形例1で
は、上記図7に示すしきい値変更サブルーチンのステッ
プS51〜S61のうち、ステップS60,S61のみ
を変えたものであり、他のステップS51〜S59は同
じであるので、その詳細な説明は省略する。すなわち、
この変形例1のしきい値変更サブルーチンでは、ステッ
プS59の後のステップS60′において、メモリに記
憶された複数の降車時電界強度D,D,…の平均値Dt
から所定値βを引いてさらに更新前の第2しきい値L2
を加えた値の半分値を第2しきい値L2(=(Dt−β
+L2)/2)に更新し、次のステップS61′におい
て、同じ平均値Dtから所定値α(α<β)を引いてさ
らに更新前の第1しきい値L1を加えた値の半分値を第
1しきい値L1(=(Dt−α+L1)/2)に更新す
る。
【0047】この実施形態では、車載機15は、降車時
電界強度D,D,…の平均値Dtよりも所定値α,βだ
け低い電界強度と、現在設定されている更新前のしきい
値L1,L2との間の電界強度を新たなしきい値L1,
L2として設定するようにしている。このことで、しき
い値L1,L2が更新前のしきい値L1,L2から大き
く変化しなくなり、例えば降車時点で検出した電界強度
が特異な環境である場合等に、それに対応してしきい値
L1,L2が急激に変化するのを防止することができ
る。
【0048】図9に示す変形例2では、上記のように、
受信したアンロック信号の複数の電界強度D,D,…を
平均してその平均値Dtからしきい値L1,L2を求め
るのではなく、受信したアンロック信号の1つの電界強
度からしきい値L1,L2を算出するようにしている。
すなわち、最初のステップS71でイグニッションスイ
ッチ18のOFF切換えの直後であるかどうかを判定
し、この判定がNOのときは終了するが、YESのとき
には、ステップS72においてトランスミッタ1にアン
ロックリクエスト信号を送信する。その後のステップS
73において、上記トランスミッタ1から送信されかつ
IDコードが一致しているアンロック信号を受信したか
どうかを判定し、この判定が受信無しのNOのときには
そのまま終了するが、受信有りのYESのときには、ス
テップS74に進み、その受信したアンロック信号の電
界強度Dを降車時電界強度として検出する。そして、そ
の後、図7に示すしきい値変更サブルーチンのステップ
S60,S61と同様に、ステップS75で、その受信
した降車時電界強度Dから所定値βを引いた値を第2し
きい値L2(=D−β)に更新し、次のステップS76
で、同じ降車時電界強度Dから所定値α(α<β)を引
いた値を第1しきい値L1(=D−α)に更新した後に
終了する。この場合も上記図7に示すしきい値変更サブ
ルーチンを行うのと同様の作用効果が得られる。
【0049】図10に示す変形例3では、図9に示す変
形例2におけるステップS75,S76のみを図8に示
す変形例1と同様に変えたものであり(図9と同じ部分
については同じステップを付してその説明は省略す
る)、ステップS75′において、降車時電界強度Dか
ら所定値βを引いてさらに更新前の第2しきい値L2を
加えた値の半分値を第2しきい値L2(=(D−β+L
2)/2)に更新し、次のステップS76′において、
同じ降車時電界強度Dから所定値α(α<β)を引いて
さらに更新前の第1しきい値L1を加えた値の半分値を
第1しきい値L1(=(D−α+L1)/2)に更新す
る。従って、この変形例3でも変形例1と同様の作用効
果が得られる。
【0050】(実施形態2)図13及び図14は本発明
の実施形態2を示し(尚、図1〜図7と同じ部分につい
ては同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上
記実施形態では、トランスミッタ1は、その電源スイッ
チ4がON操作されてから所定時間が経過するまでの間
だけアンロック信号を送信するようにしているのに対
し、電源スイッチ4がON操作された後は常にプレアン
ロック信号及びアンロック信号を送信するようにしたも
のである。
【0051】すなわち、この実施形態では、トランスミ
ッタ1のCPU9での処理動作は、図13に示すよう
に、図4に示す実施形態1の処理動作におけるステップ
S1〜S15のうちの最初のステップS1のみを変えた
ものであり、他のステップS2〜S15は同じであるの
で、その詳細な説明は省略する(図4参照)。そして、
最初のステップS1′では、電源スイッチ4がON操作
されたかどうかを判定し、この判定がNOのときには、
ステップS3に進んでアンロック操作スイッチ6の操作
を検出したか否かを判定する一方、YESのときにはス
テップS2に進んで所定周期が経過したか否かを判定す
る。
【0052】一方、しきい値変更サブルーチンでは、ト
ランスミッタ1から電源スイッチ4のON状態により所
定周期毎にプレアンロック信号が出し続けられているの
で、そのプレアンロック信号の電界強度を基にしてしき
い値L1,L2を変更するようにしている(尚、トラン
スミッタ1から所定周期毎にアンロック信号も出し続け
られているので、そのアンロック信号の電界強度を基に
しきい値L1,L2を変更してもよい)。具体的には、
図14に示すように、図7に示す実施形態1のしきい値
変更サブルーチンにおけるステップS51〜S61のう
ちのステップS54〜S56のみを変えたものであり、
他のステップS51〜S53,S57〜S61は同じで
あるので、その詳細な説明は省略する(図7参照)。そ
して、ステップS53においてフラグを「0」にクリア
した後、次のステップS55′では、トランスミッタ1
から送信されかつIDコードが一致しているプレアンロ
ック信号を受信したかどうかを判定する。この判定が受
信無しのNOのときにはそのまま終了するが、受信有り
のYESのときには、ステップS56′に進み、その受
信したプレアンロック信号の電界強度Dを降車時電界強
度として検出し、ステップS57でその検出した降車時
電界強度Dをメモリに記憶させた後、終了する。
【0053】その他の構成は実施形態1と同様であり、
よってこの実施形態でも実施形態1と同様の作用効果を
奏することができる。
【0054】尚、この実施形態2において、図14に示
すしきい値変更サブルーチンを実施形態1の変形例1〜
3(図8〜図10参照)と同様に変えてもよい。
【0055】(他の実施形態)上記各実施形態では、し
きい値変更サブルーチンにおいて降車時電界強度D,D
tから第1及び第2しきい値L1,L2を演算するとき
に用いる所定値α,βを一定に設定しているが、図11
に示すように、これら所定値α,βを降車時電界強度
D,Dtに応じて可変とし、電界強度D,Dtが大きい
ときは所定値α,βを一定とするが、電界強度D,Dt
が小さいときには、その電界強度D,Dtの増大に応じ
て所定値α,βが比例的に増大するように設定すること
もできる(但し、両所定値α,βの差は常に一定とす
る)。こうすれば、降車時電界強度D,Dtが小さいと
きにしきい値L1,L2が限りなく「0」に近付くのを
防いで、安定したしきい値L1,L2が得られる。
【0056】また、上記しきい値変更サブルーチンで
は、しきい値L1,L2の変更を開始する条件を、イ
グニッションスイッチ18のOFF状態への切換時点と
しているが、それに代えて、運転席側のドアが開いた
時点(この状態はドア開センサ21の検出信号により検
出できる)、又はイグニッションスイッチ18がOF
F状態に切り換えられでかつ運転席側のドアが開いた時
点をしきい値L1,L2の変更開始条件としてもよい。
【0057】また、上記又はの条件のとき、運転席
着座センサ22により車両の運転席への乗員の着座が検
出されていない状態では、しきい値L1,L2の変更自
体を禁止するのがよい。すなわち、車載機15は、車両
の運転席への乗員の非着座状態を検出したときにしきい
値L1,L2の変更を禁止するように構成する。そし
て、上記イグニッションスイッチ18がOFF状態でか
つ車両の運転席へ乗員が着座していない状態とは、その
乗員がトランスミッタ1を持って降車して車外に出てい
る状態であり、その状態でしきい値L1,L2の変更を
行った場合、トランスミッタ1が車外にあって車両から
離れている分だけ、アンロック信号又はロック信号の電
界強度が低くなってその低い降車時電界強度からしきい
値L1,L2が算出され、ドアをロック又はアンロック
させる距離が長くなる。従って、上記のように運転席へ
の乗員の非着座状態でしきい値L1,L2の変更を禁止
することで、ドアをロック又はアンロックさせる距離を
適正に設定できる。
【0058】さらに、上記各実施形態では、アンロック
信号又はプレアンロック信号の電界強度Dを降車時電界
強度として検出しているが、ロック信号又はプレロック
信号の電界強度を降車時電界強度として検出するように
することもできる。
【0059】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1の発明によ
ると、携帯機から送信されたID信号を受信して、その
受信したID信号の電界強度が所定のしきい値以上のと
きに車両のドアをアンロックさせるか、或いは受信した
ID信号の電界強度が所定のしきい値よりも低いときに
ドアをロックさせるようにした車両用施解錠装置に対
し、乗員の降車時点のID信号の降車時電界強度を検出
してその電界強度に応じてしきい値を変更するようにし
たことにより、車両が停止した状態での環境や携帯機の
電源電圧が変わったとしても、それに対応するしきい値
が得られ、車両への接近によりドアがアンロックされる
ときの距離や、車両からの離隔によりドアがロックされ
るときの距離がばらつくのを可及的に防止して乗員の違
和感の低減を図ることができる。
【0060】請求項2の発明によれば、イグニッション
スイッチがOFF状態に切り換えられた時点又はドアが
開かれた時点の少なくとも一方を降車時点とし、その時
点でしきい値を変更するようにしたことにより、降車時
点をイグニッションスイッチのOFF状態時又はドア開
時の少なくとも一方に具体化して、そのしきい値の変更
タイミングを適切に設定することができる。
【0061】請求項3の発明によれば、降車時電界強度
よりも所定値低い電界強度をしきい値に設定するように
したことにより、携帯機を持った乗員が車両から一定距
離離れた時点でドアがアンロック又はロックされて、そ
の切換えを適正に行うことができる。
【0062】請求項4の発明によれば、降車時電界強度
よりも所定値低い電界強度と、現在の更新前の設定きい
値との間の電界強度を新たなしきい値に設定するように
したことにより、現在のしきい値からの大きな変化をな
くして、電界強度が特異な環境である場合等に対応して
しきい値の急激な変化を防止することができる。
【0063】請求項5の発明によると、車両の座席への
乗員の非着座状態の検出時にしきい値の変更を禁止する
ようにしたことにより、乗員が携帯機を持って降車して
車外に出ている非着座状態でしきい値の変更が禁止さ
れ、ドアをロック又はアンロックさせる距離を適正に設
定することができる。
【0064】請求項6の発明によると、乗員の降車時点
の複数の降車時電界強度を検出して、それらの平均値を
基にしきい値を設定するようにしたことにより、降車時
電界強度としてより安定したしきい値が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る車両用施解錠装置の
全体構成を示す図である。
【図2】トランスミッタの概略平面図である。
【図3】トランスミッタと車載機との間で交信される信
号の順序を示す図である。
【図4】トランスミッタのCPUで行われる処理動作を
示すフローチャート図である。
【図5】車載機のCPUで行われるメインルーチンの処
理動作の前半部を示すフローチャート図である。
【図6】メインルーチンの処理動作の後半部を示すフロ
ーチャート図である。
【図7】しきい値変更サブルーチンの処理動作を示すフ
ローチャート図である。
【図8】しきい値変更サブルーチンの変形例1を示す図
7相当図である。
【図9】しきい値変更サブルーチンの変形例2を示す図
7相当図である。
【図10】しきい値変更サブルーチンの変形例3を示す
図7相当図である。
【図11】しきい値を設定するときの所定値を電界強度
に応じて可変とする特性を示す特性図である。
【図12】乗員が降車してから再び乗車するまでの電界
強度の変化を例示する図である。
【図13】本発明の実施形態2においてトランスミッタ
のCPUで行われる処理動作の要部を示すフローチャー
ト図である。
【図14】本発明の実施形態2におけるしきい値変更サ
ブルーチンの処理動作を示す図7相当図である。
【符号の説明】
A 車両用施解錠装置 1 トランスミッタ(携帯機) 4 電源スイッチ 9 CPU 11 キーレス送受信機 15 車載機(車載制御手段) 16 CPU 18 イグニッションスイッチ 22 運転席着座センサ 23 ドアロックアクチュエータ 26 キーレス送受信機 D 電界強度 Dt 平均値 L1,L2 しきい値

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ID信号を自動的に送信する携帯機と、
    上記携帯機からのID信号を受信して該受信したID信
    号の電界強度が所定のしきい値以上のときに車両のドア
    をアンロックさせるか、又は携帯機からのID信号を受
    信して該受信したID信号の電界強度が所定のしきい値
    よりも低いときにドアをロックさせる車載制御手段とを
    備えた車両用施解錠装置であって、 上記車載制御手段は、乗員の降車時点の上記携帯機から
    のID信号の電界強度を降車時電界強度として検出して
    該降車時電界強度に応じて上記しきい値を変更するよう
    に構成されていることを特徴とする車両用施解錠装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の車両用施解錠装置において、 車載制御手段は、イグニッションスイッチがOFF状態
    に切り換えられた時点又はドアが開かれた時点の少なく
    とも一方を降車時点として、該降車時点でしきい値を変
    更するように構成されていることを特徴とする車両用施
    解錠装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の車両用施解錠装置において、 車載制御手段は、降車時電界強度よりも所定値低い電界
    強度をしきい値として設定するように構成されているこ
    とを特徴とする車両用施解錠装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の車両用施解錠装置において、 車載制御手段は、降車時電界強度よりも所定値低い電界
    強度と、現在設定されている更新前のしきい値との間の
    電界強度を新たなしきい値として設定するように構成さ
    れていることを特徴とする車両用施解錠装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の車両用施解錠装置において、 車載制御手段は、車両の座席への乗員の非着座状態を検
    出したときにしきい値の変更を禁止するように構成され
    ていることを特徴とする車両用施解錠装置。
  6. 【請求項6】 請求項1の車両用施解錠装置において、 車載制御手段は、乗員の降車時点の複数の降車時電界強
    度を検出して、それら複数の降車時電界強度の平均値を
    基にしきい値を設定するように構成されていることを特
    徴とする車両用施解錠装置。
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