JP2006083648A - 車両の施錠装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
少ない電力消費量で、車両が施錠されていないことを携帯機が報知できる車両の施錠装置を提供する。
【解決手段】
インテリジェントキー13と車両側に取り付けられた車外用アンテナ部12との間で信号を送受信して、インテリジェントキー13の識別コードを車両10側で照合した後に車両のドア10aを施錠又は解錠する車両の施錠装置である。
さらにこの装置は、ドア10aの開閉を感知するドアスイッチ14と、そのドアスイッチ14から生成される閉扉信号によってインテリジェントキー13が車内外のいずれにあるかの確認を開始するインテリジェントキー制御部16と、インテリジェントキー13が車外にあるときに生成される降車信号によって作動を開始するタイマー13aと、タイマー13aの時間が所定時間を経過するまでに施錠信号が検出されなければ報知をおこなうインテリジェントキー13に備えたブザー13bとを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯機と車両側に取り付けられたアンテナ部との間で信号を交信して、該携帯機の識別コードを車両側で照合した後に車両のドアを施錠又は解錠する車両の施錠装置に関するものである。
従来の車両の施錠装置としては、車両側にアンテナ部を配置し、携帯機としてのイグニッションキーにトランスポンダを内蔵し、イグニッションキーが記憶する識別コード(IDコード)と車両に記憶させた識別コードとの照合をおこない、照合が一致した際に施錠又は解錠をおこなうという装置が知られている。
また、特許文献1には、携帯用無線装置6を所持した運転者が貨物車両1から離れた場合に施錠をおこなう積荷盗難防止装置が開示されている(図4参照)。
この積荷盗難防止装置は、貨物車両1側にスライド式のドア2と、施錠装置3と、車両側アンテナ部5と、制御部4とが備えられ、運転者が所持する携帯用無線装置6には、アンテナ部6aとブザー6bが備えられている。
この装置では、貨物車両1側の送信エリア7内に携帯用無線装置6があるときは、携帯用無線装置6は貨物車両1側からの電波を受信して、ブザー6bが鳴らないように制御されると共に、応答として貨物車両1側に電波が送信される。
そして、この電波を車両側アンテナ部5で受信して、施錠装置3を解錠状態に保持、又は解錠が行なわれる。
また、携帯用無線装置6が送信エリア7外に出たときは、車両側アンテナ部5から送信された電波は、携帯用無線装置6に到達しなくなり、ブザー6bが鳴らされると共に、貨物車両1側への電波の送信も停止される。
このように携帯用無線装置6からの電波が車両側アンテナ部5で受信できなくなると、制御部4によって施錠装置3を施錠状態にする、又は施錠状態を保持するような制御が行なわれる。
実開平4−51852号公報(図1乃至図4,実用新案登録請求の範囲)
しかしながら、前記した従来の積荷盗難防止装置のような施錠装置は、携帯用無線装置6が送信エリア7内にいるときは解錠状態となり、送信エリア7外にいるときは施錠状態となるように、運転者の意思に関わらず施錠又は解錠が自動的に行なわれる。
このため、貨物車両1の近くで作業していて、偶然送信エリア7の外にはみ出した場合のように、施錠を望まないときにも施錠が行なわれたり、送信エリア7内には入ったが、積荷作業をおこなうまでにはまだ時間があるなどの理由で、解錠を望まないときにも解錠が行なわれたりするなどの問題がある。
また、車両側アンテナ部5あるいは携帯用無線装置6から常に電波が送信されて、携帯用無線装置6が送信エリア7内にあるか否かを確認する構成をとるため、時間の経過に従って電力の消費が増加する。
さらに、前記したように施錠又は解錠を望まないときにも施錠と解錠を繰り返す場合もあるため、無駄に電力が消費されることになる。
そこで本発明は、少ない電力消費量で、車両が施錠されていないことを携帯機が報知できる車両の施錠装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、携帯機と車両側に取り付けられたアンテナ部との間で信号を交信して、該携帯機の識別コードを車両側で照合した後に車両のドアを施錠又は解錠する車両の施錠装置であって、前記ドアの開閉を感知する開閉感知手段と、該開閉感知手段から生成される閉扉信号によって前記携帯機が車内外のいずれにあるかの確認を開始する制御部と、前記携帯機が車外にあるときに生成される降車信号によって作動を開始するタイマーと、該タイマーの時間が所定時間を経過するまでに施錠信号が検出されなければ報知をおこなう前記携帯機に備えた報知手段とを有する車両の施錠装置であることを特徴とする。
また、請求項2のものは、前記アンテナ部は、前記携帯機が車内にあるときに交信をおこなう車内用アンテナ部と、前記携帯機が車外にあるときに交信をおこなう車外用アンテナ部とを有する請求項1に記載の車両の施錠装置であることを特徴とする。
さらに、請求項3のものは、前記タイマーは、前記携帯機に備えられた請求項1又は請求項2に記載の車両の施錠装置であることを特徴とする。
そして、請求項4のものは、前記タイマーは、前記降車信号に加えて、前記車両のエンジンが停止した際に生成されるエンジン停止信号を前記携帯機が受信することによって作動する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両の施錠装置であることを特徴とする。
また、請求項5のものは、前記施錠信号は、前記車両が施錠された際に前記車外用アンテナ部から前記携帯機に送信される信号である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両の施錠装置であることを特徴とする。
さらに、請求項6のものは、携帯機と車両側に取り付けられたアンテナ部との間で信号を交信して、該携帯機の識別コードを車両側で照合した後に車両のドアを施錠又は解錠する車両の施錠装置であって、前記車両のエンジンが停止した際に生成されるエンジン停止信号と、前記ドアの開閉を感知する開閉感知手段から生成される閉扉信号とによって降車信号を生成する制御部と、該降車信号によって作動を開始するタイマーと、該タイマーの時間が所定時間を経過するまでに施錠信号が検出されなければ報知をおこなう前記携帯機に備えた報知手段とを有する車両の施錠装置であることを特徴とする。
このように構成された請求項1のものは、前記ドアの開閉を感知して、前記携帯機が車内外のいずれにあるかの確認を開始し、前記携帯機が車外にあるという降車信号が生成されたときに前記タイマーを作動させる。そして、前記タイマーで計測される所定時間内に施錠信号が検出されないときに、前記携帯機が報知をおこなう。
このため、常に前記携帯機の位置を確認するための電波を送信する必要がなく、消費電力を少なくすることができる。また、自動的に施錠を行なうのではなく、前記携帯機が報知をおこなうだけなので、運転者の意思に反して自動的に施錠が行なわれることがない。
さらに、前記携帯機が報知をおこなうので、車両から離れた場所にいても前記携帯機を所持する運転者は施錠忘れを知ることができる。
また、請求項2のものは、アンテナ部として車内用アンテナ部と、車外用アンテナ部とを使用し、いずれのアンテナ部が前記携帯機と交信しているかによって前記携帯機の位置を確認する。
このため、携帯機の位置を誤って判断することがほとんどないので、誤作動を防ぐことができる。
さらに、請求項3のものは、前記携帯機にタイマーが備えられ、該携帯機が報知までの時間を管理する。
このため、前記携帯機が車両との交信エリアを超えた位置に移動した場合であっても、前記携帯機は施錠忘れを知らせる報知をおこなうことができる。
そして、請求項4のものは、エンジンが停止した際に生成されるエンジン停止信号を受信した場合にだけ、前記タイマーが作動を開始する。
このため、運転者が意識的にエンジンを掛けたままの状態で車外に出た場合などにまで、報知をして施錠を促すような過剰報知をおこなうことがない。
また、請求項5のものは、前記車両の施錠がおこなわれた際に、前記車両側から前記携帯機に施錠信号を送信し、この施錠信号によって前記携帯機は報知を行なわないという処理がなされる。
このため、メカニカルキーによって施錠がなされた場合であっても、報知を行なわないという処理をすることができる。また、実際に施錠されたときだけ報知をおこなわない処理をするため、施錠忘れが発生する可能性を低減することができる。
さらに、請求項6のものは、前記エンジン停止信号と前記閉扉信号とが得られた場合に運転者が降車したものと判断し、この降車信号によって前記タイマーの作動を開始させる。
このため、前記携帯機が車内外のいずれにあるかを確認する処理をおこなう必要がなく、装置を簡素化することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、最良の実施の形態による車両の施錠装置の構成を示している。
まず、構成から説明すると、このような実施の形態の車両の施錠装置は、携帯機としてのインテリジェントキー13と、車両10側に取り付けられたアンテナ部としての車外用アンテナ部12との間で信号を送受信して、インテリジェントキー13が保持する識別コードを車両10側で照合した後に車両10のドア10aを施錠又は解錠する装置である。
さらに本実施の形態の施錠装置は、前記ドア10aの開閉を感知する開閉感知手段としてのドアスイッチ14と、前記インテリジェントキー13が車内外のいずれにあるかの確認をする制御部としてのインテリジェントキー制御部16と、前記インテリジェントキー13が車外にあるときに生成される降車信号によって作動を開始するタイマー13aと、前記インテリジェントキー13に備えた報知手段としてのブザー13bと、を有している。
また、車両10には、ドア10aの施錠又は解錠をおこなう施錠装置18と、エンジン停止信号を生成させるキースイッチ15と、前記施錠装置18を制御する車体制御部17とが備えられている。
本実施の形態のインテリジェントキー13は、運転者が身に付けて持ち歩くように形成された機器である。このインテリジェントキー13は、施錠を行なうときに押す施錠ボタン13cと、解錠を行なうときに押す解錠ボタン13dと、タイマー13aと、ブザー13bとを備えている。
このタイマー13aは、インテリジェントキー13が降車信号を受信したときに作動が開始され、その時点からの時間の測定をおこなう。例えば、作動開始後に所定時間が経過すると停止するように構成されている。
また、ブザー13bは、外部に向けて音を発する部品であって、所定の条件が満たされたとき、あるいは所定の条件が満たされなかったときに音を発するように構成される。例えば、所定時間が経過するまでに施錠信号を検出する、という条件が満たされなかったときに音を発するように構成される。
さらに、車外用アンテナ部12は、前記インテリジェントキー13が車外にあるときに交信をおこなうアンテナ部である。車外用アンテナ部12は、例えばドアノブの裏側、ステアリングメンバー部、リヤパーセル部などに車外向けに取り付けられる。
この車外用アンテナ部12は、車両10外部にあるインテリジェントキー13から送信された電波を受信したり、そのインテリジェントキー13に電波を送信したりする際に使用される。
車外用アンテナ部12とインテリジェントキー13との間で送受信される電波には、識別コード信号、施錠又は解錠信号、後述する降車信号などがある。
そして、車内用アンテナ部11は、前記インテリジェントキー13が車室内にあるときに交信をおこなうアンテナ部である。車内用アンテナ部11は、例えばシートの下やインストルメントセンターロア部などに車内向けに取り付けられる。
この車内用アンテナ部11は、車室内にあるインテリジェントキー13から送信された電波を受信したり、そのインテリジェントキー13に電波を送信したりする際に使用される。
車内用アンテナ部11とインテリジェントキー13との間で送受信される電波には、識別コード信号、後述するエンジン停止信号などがある。
また、ドアスイッチ14は、ドア10aが開くとスイッチがオン(ON)となり、ドア10aが閉まるとオフ(OFF)となるスイッチである。ドア10aを施錠する前提条件として、運転者が降車していることが要件となり、降車をおこなうには必ずドア10aが一旦開けられ、そして閉められるので、このドア10aが閉められたときの信号(ドアスイッチOFF)を閉扉信号とする。
さらに、キースイッチ15では、イグニッションノブがオフ(OFF)になった信号、あるいはイグニッションキーが抜かれた信号などのエンジンが停止した状態であることを表すエンジン停止信号が生成される。
そして、インテリジェントキー制御部16では、前記車内用アンテナ部11、前記車外用アンテナ部12、前記キースイッチ15などと信号を送受信すると共に、車体制御部17と信号を送受信することで、施錠又は解錠やエンジンの始動などをおこなうための制御が行なわれる。
また、車体制御部17には、施錠装置18が連結されており、インテリジェントキー制御部16から送信された施錠又は解錠を促す信号によって、施錠装置18を制御してドア10aの施錠又は解錠をおこなう。
さらに、ドア10aが施錠又は解錠されると、作動確認としてハザードランプを点滅させたり、車両10のブザーを鳴らしたりする信号が生成されるため、本実施の形態ではこの信号を施錠信号として使用する。
図2に本実施の形態の車両の施錠装置のブロック図を示す。
前記インテリジェントキー13と車内用アンテナ部11又は車外用アンテナ部12は、無線によって信号を交信し、車内用アンテナ部11又は車外用アンテナ部12はインテリジェントキー制御部16と連結されて信号を送受信する。
また、インテリジェントキー制御部16は、キースイッチ15から前記エンジン停止信号を受信する。
さらに、インテリジェントキー制御部16は、車体制御部17とCAN通信によって連結されると共に、この車体制御部17はドアスイッチ14から前記閉扉信号を受信する。
そして、車体制御部17に連結された施錠装置18は、車体制御部17に制御されることによって、ドア10aの施錠又は解錠をおこなう。
このような本実施の形態における降車信号とは、運転者が車両10を降りたことを表す信号である。例えば、前記エンジン停止信号を車体制御部17がインテリジェントキー制御部16を介して受信し、さらにドアスイッチ14から前記閉扉信号を受信することによって、インテリジェントキー13が車内外のいずれにあるかの確認を指示する信号をインテリジェントキー制御部16に送信する。
そして、この信号を受信したインテリジェントキー制御部16は、インテリジェントキー13が車内外のいずれにあるかの確認を開始する。この確認動作によってインテリジェントキー13が車外にあることが確認できれば、運転者は降車していると判断して降車信号が生成される。
次に、図3に示したフローチャートを参照しながら、本実施の形態における車両の施錠装置の処理の流れを説明すると共に、その作用について説明する。
まず、稼動中のエンジンが停止しているかどうかを確認する(S1)。エンジンが稼動しているときは、施錠忘れを知らせる報知をおこなう必要はないので、以下の処理を行なわず、走行を続ける。
そして、キースイッチ15がオフ(OFF)になったことで、エンジンが停止したと判断し、エンジン停止信号をインテリジェントキー制御部16に送信する。
エンジン停止時点では、インテリジェントキー13は運転者と共にまだ車内にあるため、インテリジェントキー制御部16から車内用アンテナ部11を介してエンジン停止信号をインテリジェントキー13に送信する(S2)。
さらに、エンジン停止後も運転者がしばらく車内に留まることもあるため、ドア10aの開閉がなされたかを検出する(S3)。すなわち、エンジン停止後、ドア10aが開いた状態から閉じた状態へ移行することがなければ、運転者は降車したとは考えられないため、ドア10aの開閉が検出されるまで次のステップには移行しない。
そして、ドアスイッチ14がオン(ON)からオフ(OFF)になると、閉扉信号が車体制御部17に送信され、さらに車体制御部17からインテリジェントキー制御部16に前記閉扉信号に基づいた信号が送信される。
この信号を受信したインテリジェントキー制御部16は、ドア10aが閉まった時点でインテリジェントキー13が車内外のいずれにあるかを確認するために、車内用アンテナ部11及び車外用アンテナ部12からインテリジェントキー13に向けて電波を送信する(S4)。
すなわち、インテリジェントキー13は、車内用アンテナ部11又は車外用アンテナ部12から電波を受信すると、応答して電波を送信する。この送信された電波をいずれのアンテナ部11,12で受信したかによって、インテリジェントキー13が車室内にあるのか、又は車外にあるのかを判断することができる。
インテリジェントキー13が車室内にあると判断されたときは、運転者はエンジン停止後、ドア10aを一度、開閉したが、降車することなくそのまま車内に留まったと考えられるので、再び、ドア10aの開閉が検出されるまで、次のステップには移行しない。
これに対して、インテリジェントキー13が車外にあると判断されたときは、運転者は降車したと判断できるので、前記降車信号を生成して、車外用アンテナ部12からインテリジェントキー13に降車信号を送信する(S5)。
このように本実施の形態では、車内用アンテナ部11あるいは車外用アンテナ部12とインテリジェントキー13とは、常に、または周期的に交信を繰り返すのではなく、エンジン停止、ドアの開閉などをきっかけにして、単発的に交信するにすぎないため、非常に少ない電力消費量で装置を作動させることができる。
そして、降車信号を受信したインテリジェントキー13は、内蔵したタイマー13aの作動を開始させる(S6)。
このタイマー13aの作動中は、インテリジェントキー13が前記施錠信号を検出したかどうかの判定をおこなう(S7)。タイマー13aによって計測されている所定時間内に前記施錠信号が検出されれば、報知をおこなう必要がなくなるので、以下の処理を中断してブザー13bに電流が供給されないようにする。
また、施錠信号が検出されないときは、所定時間が経過したかどうかの確認をおこなう(S8)。ここで、所定時間内であれば、施錠信号が検出されるまで処理を繰り返す。
そして、施錠信号が検出されないまま所定時間が経過したときに、ブザー13bによる報知をおこなう(S9)。運転者は、このブザー13bの音によって施錠がされていないことを知ることができ、施錠の必要があれば施錠ボタン13cを押し、施錠の必要がない場合はそのままにしておくことができる。
以上において説明した本実施の形態では、ドア10aの開閉を感知することによって、インテリジェントキー13が車内外のいずれにあるかの確認を車内用アンテナ部11及び車外用アンテナ部12を使用して開始し、インテリジェントキー13が車外にあるという降車信号が生成されたときにタイマー13aを作動させる。そして、所定の時間内に前記施錠信号が検出されないときにブザー13bによる報知をおこなう。
このため、常にインテリジェントキー13の位置を確認するための電波を送信し続ける必要がなく、消費電力を少なくすることができる。また、自動的に施錠を行なうのではなく、インテリジェントキー13が報知をおこなうだけなので、運転者の意思に反して施錠を行なったり、施錠と解錠を繰り返したりして電力を浪費するようなことがない。
また、車外用アンテナ部12だけでインテリジェントキー13の場所を確認することも可能ではあるが、車外用アンテナ部12の電波が届かない場合に、インテリジェントキー13が車両10から離れた電波の届かない位置にあるのか、車内にあるのかを判断することが難しい。
これに対して、車内用アンテナ部11を配置することで、インテリジェントキー13が車内にあるときにまで報知をおこなうような誤作動を防ぐことができる。
さらに、インテリジェントキー13にタイマー13aが備えられることで、短時間の間に車外用アンテナ部12との交信エリア外にインテリジェントキー13が移動したとしても、運転者に施錠忘れを報知することができる。
そして、前記エンジン停止信号が生成された場合にだけ、タイマー13aが作動を開始するようにすることで、運転者がエンジンを掛けたままの状態で意識的に車外に出た場合などにまで、報知をして施錠を促すような過剰報知をおこなうことを避けることができる。
また、車両10の施錠がおこなわれた際に、車両10側からインテリジェントキー13に前記施錠信号を送信し、この施錠信号を受信したときだけ報知を行なわないようにすることで、インテリジェントキー13の施錠ボタン13cを押すことなくメカニカルキーによって施錠がなされた場合であっても、報知を行なわないという処理をすることが可能になる。
また、実際に施錠されたことが確認されたときだけ報知がおこなわれないため、施錠ボタン13cを押したが交信状態が悪くて施錠されなかった場合に報知を止めてしまうこともなく、施錠忘れが発生する可能性を低減することができる。
以下、前記した実施の形態の実施例1について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
前記実施の形態では、タイマー13aはインテリジェントキー13に備えられていたが、車両10側に備えたタイマーを使用する場合について実施例1で説明する。
車両10にタイマーを設けるのであれば、新たにタイマーを取り付けなくとも、別の用途で使用されているタイマーを共用することができる。
そして、図3のフローチャートに示した施錠信号が検出されないままに所定時間が経過したかどうかの処理までを車両10側の制御部(インテリジェントキー制御部16又は車体制御部17等)でおこない、ブザー13bによって報知をおこなうことが決定した際に、報知信号を車外用アンテナ部12を介してインテリジェントキー13に送信すればよい。
このように構成することで、インテリジェントキー13にタイマー13aを組み込む工程及び費用を無くすことができる。また、タイマー13aの組み込みによって、インテリジェントキー13の大きさや重量が増大することを防ぐことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態の実施例2について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
前記実施の形態では、インテリジェントキー13と車内用アンテナ部11又は車外用アンテナ部12を交信させることによって、インテリジェントキー13の位置を確認し、その結果から降車信号を生成したが、実施例2ではこの処理を省略した構成について説明する。
実施例2の車両の施錠装置は、前記エンジン停止信号と前記閉扉信号とによって降車信号を生成する制御部としての車体制御部17と、その降車信号によって作動を開始するタイマー13aと、前記インテリジェントキー13に備えた報知手段としてのブザー13bと、を有している。
すなわち、キースイッチ15がオフになり、ドアスイッチ14がオンからオフに切り替わった時点で、運転者が降車したものと簡易的に判断して、降車信号を生成する。
そして、この降車信号をインテリジェントキー13に送信してタイマー13aの作動を開始させ、所定時間内に前記施錠信号が検出されないときにブザー13bを鳴らす。
このため、インテリジェントキー13が車内外のいずれにあるかを確認する必要がなく、装置又は処理を簡素化することができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、以上の説明においては、携帯機としてインテリジェントキー13を使用したが、施錠又は解錠をおこなうインテリジェントキー13とは別体に形成された報知手段を設けた報知機を、前記携帯機として使用することもできる。
また、報知手段としてブザー13bを使用したが、スピーカ又は光を発するLEDや電球などの光源器であってもよい。
さらに、前記実施の形態では、施錠信号を施錠が行なわれたときに車両10側から送信される信号としたが、インテリジェントキー13の施錠ボタン13cを押すだけで発生する信号であってもよい。
そして、前記実施の形態、実施例1又は実施例2では、制御部として、インテリジェントキー制御部16又は車体制御部17を使用したが、いずれを使用してもよく、また別途、制御部を設けたり、他の既存の制御部と共用したりすることもできる。
また、前記実施の形態では、インテリジェントキー制御部16で降車信号を生成したが、これに限定されるものではなく、車体制御部17又は携帯機側に制御部を設けて降車信号を生成させることもできる。
さらに、前記実施の形態では、図3のフローチャートに示したように、エンジン停止信号をインテリジェントキー13に送信したが(S2)、この時点ではエンジン停止信号の送信をおこなわず、ドア10aの開閉を検出する処理(S3)の開始条件として使用することもできる。また、前記降車信号を生成した後に、その降車信号と一緒にエンジン停止信号をインテリジェントキー13に送信することもできる。
本発明の最良の実施の形態の車両の施錠装置の構成を説明するための模式的なブロック図である。 本発明の最良の実施の形態の車両の施錠装置の信号の流れを説明するためのブロック図である。 本発明の最良の実施の形態の車両の施錠装置の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 従来の車両の施錠装置の構成を説明するための説明図である。
符号の説明
10 車両
11 車内用アンテナ部
12 車外用アンテナ部
13 インテリジェントキー(携帯機)
13a タイマー
13b ブザー(報知手段)
14 ドアスイッチ(開閉感知手段)
15 キースイッチ
16 インテリジェントキー制御部(制御部)
17 車体制御部(制御部)

Claims (6)

  1. 携帯機と車両側に取り付けられたアンテナ部との間で信号を交信して、該携帯機の識別コードを車両側で照合した後に車両のドアを施錠又は解錠する車両の施錠装置であって、
    前記ドアの開閉を感知する開閉感知手段と、該開閉感知手段から生成される閉扉信号によって前記携帯機が車内外のいずれにあるかの確認を開始する制御部と、前記携帯機が車外にあるときに生成される降車信号によって作動を開始するタイマーと、該タイマーの時間が所定時間を経過するまでに施錠信号が検出されなければ報知をおこなう前記携帯機に備えた報知手段とを有することを特徴とする車両の施錠装置。
  2. 前記アンテナ部は、前記携帯機が車内にあるときに交信をおこなう車内用アンテナ部と、前記携帯機が車外にあるときに交信をおこなう車外用アンテナ部とを有することを特徴とする請求項1に記載の車両の施錠装置。
  3. 前記タイマーは、前記携帯機に備えられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の施錠装置。
  4. 前記タイマーは、前記降車信号に加えて、前記車両のエンジンが停止した際に生成されるエンジン停止信号を前記携帯機が受信することによって作動することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両の施錠装置。
  5. 前記施錠信号は、前記車両が施錠された際に前記車外用アンテナ部から前記携帯機に送信される信号であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両の施錠装置。
  6. 携帯機と車両側に取り付けられたアンテナ部との間で信号を交信して、該携帯機の識別コードを車両側で照合した後に車両のドアを施錠又は解錠する車両の施錠装置であって、
    前記車両のエンジンが停止した際に生成されるエンジン停止信号と、前記ドアの開閉を感知する開閉感知手段から生成される閉扉信号とによって降車信号を生成する制御部と、該降車信号によって作動を開始するタイマーと、該タイマーの時間が所定時間を経過するまでに施錠信号が検出されなければ報知をおこなう前記携帯機に備えた報知手段とを有することを特徴とする車両の施錠装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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