JP2002021316A

JP2002021316A - 押入棚板の天板と前框の取付構造

Info

Publication number: JP2002021316A
Application number: JP2000209622A
Authority: JP
Inventors: Hisashi Nakao; 寿史中尾
Original assignee: Daiken Trade and Industry Co Ltd
Current assignee: Daiken Trade and Industry Co Ltd
Priority date: 2000-07-11
Filing date: 2000-07-11
Publication date: 2002-01-23
Anticipated expiration: 2020-07-11
Also published as: JP4473421B2

Abstract

(57)【要約】【課題】天板と前框とを外観性よく確実に固定でき、
また取り付け性や耐破損性にも優れた押入棚板の天板と
前框の取付構造【解決手段】前端部（１ａ）上面側に上面側切欠き部
（３）が設けられた天板（１）と、上端部（２ａ）後面
側に後面側切欠き部（４）が設けられた前框（２）と
を、天板（１）の前端部（１ａ）を前框（２）の後面側
切欠き部（４）上に載置し、天板（１）の上面側切欠き
部（３）と前框（２）の前面側突条（５）とによって形
成される凹条溝（６）の底面から、ビスや釘などの固定
具（７）により天板（１）と前框（２）とを固定し、凹
条溝（６）を蓋体（８）によって蓋をする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、天板と前框とを外観良
く、確実に固定できる押入棚板の天板と前框の取付構造
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、押入棚板（Ｘ）として、図５、図
６、に示すように、合板等の基板（１１）の表面に合成
樹脂化粧シート（１２）を貼着した化粧シート貼り化粧
板（１３）の裏面に、表面の化粧シート（１２）に達し
ない所定形状の裏溝（１４）、（１５）を設け、この裏
溝（１４）、（１５）部分を内側に折り曲げて、この折
り曲げ部を接着固定したものは良く知られている。尚
（１６）は、必要により設けられる補強板である。

【０００３】このような押入棚板（Ｘ）は、同じ物を大
量加工することができるので生産性が良い反面、裏溝
（１４）、（１５）の深さや位置など生産時に高い加工
精度が必要となる。また、Ｖカットされた折り曲げ部が
強度的な弱点部となるため、運搬や施工時において折り
曲げ部が破損し易いという問題があった。更に、施工後
においては、棚板に重量物が載ると天板が撓み、上記折
り曲げ部が破損し易いという問題もあった。

【０００４】一方、上記のようなＶカット折り曲げ加工
を行わないで、天板と前框とを釘やビスで止め付けるこ
とにより棚板を作ることもできるが、釘やビスの頭が目
立って外観を悪くしたり、或いは、釘やビスの頭が浮い
てきて収納物が傷つくという欠点もあった。

【０００５】また、釘やビスを用いないで、天板裏面と
前框上面のそれぞれ対応する位置にダボ孔を穿設し、こ
のダボ孔にダボを挿通して両者を固定することも知られ
ている。この方法によると、上記釘やビスの頭に起因す
る欠点は解消することができるが、ダボの位置合わせが
面倒で施工に手間がかかるとともに、天板や前框が膨張
収縮し易い木質系材料からなる場合には、ダボがダボ孔
に入り難かったり、接合が甘くなってガタツキを生じた
りし易いという欠点があった。

【０００６】

【解決課題】本願発明は、上記問題点に鑑みなされたも
ので、天板と前框を確実にしっかりと固定することがで
き、しかも外観の良い押入棚板の天板と前框の取付構造
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本願請求項１の発明の押入棚板の天板と前框の取付
構造は、前端部上面側に上面側切欠き部が設けられた天
板の前端部が、上端部後面側に後面側切欠き部が設けら
れた前框の後面側切欠き部の上に載置され、上記天板の
上面側切欠き部と前框の上端部前面側の突条とで形成さ
れる上向き開口の凹条部の底面から、ビスや釘などの固
定具によって天板の前端部と前框の上端部とが固定さ
れ、上記凹条部の開口が蓋体によって蓋をされる構成と
した。

【０００８】また、本願請求項２の発明の押入棚板の天
板と前框の取付構造は、前框下部の裏面側が、傾斜面に
形成された構成とした。

【０００９】

【作用】上記請求項１の発明の押入棚板の天板と前框の
取付構造は、前框の上端部後面側に設けた後面側切欠き
部に天板の前端部を載せ、天板の上面側切欠き部と、前
框の上端部前面側の突条とで形成される凹条部の底面か
ら、釘やビスなどの固定具で前框と天板とを固定すると
ともに、上記凹条部の開口を蓋体によって蓋をするよう
にしたので、天板と前框を確実にしっかりと固定するこ
とができるとともに、蓋体によって釘やビスの頭が見え
ないため、外観に優れている。

【００１０】また、Ｖカット化粧板を用いる場合の折り
曲げ部のような弱点部がないので、運搬、施工時の破損
や、重量物が載った時の棚板の撓みによる破損の発生を
顕著に軽減することができ、天板や前框の生産加工も行
い易い。

【００１１】上記請求項１の発明の押入棚板の天板と前
板の取付構造は、前框下部の裏面側を傾斜面に形成して
あるので、押入下段に体や頭を入れた時に前框に頭をぶ
つけても、その衝撃が軽微で済むという利点が加わる。

【実施の形態】以下図面に基づいて、本願発明の押入棚
板の天板と前框の取付構造の実施の形態を説明する。

【００１２】図１は、本願発明の第１の実施例である押
入棚板の天板と前框の取付構造Ａであり、天板（１）と
前框（２）とが、天板（１）の前端部（１ａ）が前框
（２）の上端部（２ａ）とＬ字状に接合するように釘や
ビスなどの固定具（７）により取り付けて形成されてい
る。

【００１３】天板（１）は、図２に示すように、その前
端部（１ａ）上面側に上面側切欠き部（３）が設けられ
ている。この天板（１）の基板には、合板、ＬＶＬ、Ｍ
ＤＦ、パーティクルボード、ＯＳＢ、木材、集成材等の
木質系板材を使用することができ、また、これら木質系
板材が複合された複合板、例えば合板やパーティクルボ
ードの表面または表裏面に、木材単板や厚さが１ｍｍ〜
３ｍｍのＭＤＦを貼着した複合材を使用することもでき
る。そして、必要によりその表面に塗装、或いは突き板
や化粧紙、化粧シートの貼着による化粧を施しておくこ
ともできる。

【００１４】一方、前框（２）は、図３に示すように、
その上端部（２ａ）後面側に後面側切欠き部（４）が設
けられ、上端部（２ａ）の前面側には前面側突条（５）
が形成されている。前框（２）の基板には、上記天板
（１）と同じものを用いることができ、また必要により
上記天板（１）と同じような化粧を施しておくこともで
きる。

【００１５】そして、上記天板（１）は、上面側切欠き
部（３）を上向きにして、その前端部（１ａ）の下面
が、前框（２）の上端部（２ａ）の後面側切欠き部
（４）の上面に載置され、天板（１）の上面側切欠き部
（３）と前框（２）の上端部前面側の突条（５）とによ
って、天板（１）の前端部（１ａ）の上面に凹条溝
（６）が形成され、この凹条溝（６）の底面から、前框
（２）の後面側切欠き部（４）に向けてビスや釘などの
固定具（７）が打ち込まれ、天板（１）と前框（２）と
が強固、且つ確実に固定されている。

【００１６】更に、上記凹条溝（６）の開口には、凹状
溝（６）と略同一幅で、その側面に鋸歯状突起を有する
蓋体（８）がはめ込まれ、天板（１）の上面と蓋体
（８）の上面とが面一となるように蓋がされて、第１の
実施例である押入棚板の天板（１）と前框（２）の取付
構造Ａが形成されている。尚、蓋体（８）は、凹条溝
（６）にはめ込む時に接着剤を使用して凹条溝（６）に
接着固定させておくこともできる。

【００１７】図４は、本願発明の第２の実施例である押
入棚板の天板と前框の取付構造Ｂを示す。この例では上
部に鍔があるハット型形状の蓋体（８’）を用いてお
り、蓋体（８’）と天板（１）の上面の間に隙間が生じ
ない構造に形成されている。そしてこの蓋体（８’）の
表面には、滑り止め用の小さな斜行溝（１０）が多数設
けられている。

【００１８】また、前框（２’）は、その下部裏面側が
傾斜面（９）に形成されており、頭をぶつけても衝撃が
少なくなるようにしてある。その他の構成は、上記第１
の実施例と同じである。

【００１９】尚、蓋体（８）、（８’）は、木質製、合
成樹脂製、合成樹脂発泡体製、金属製、ゴム製等のもの
を使用することができる。

【００２０】

【効果】以上から明らかなように、本願請求項１の発明
の押入棚板の天板と前框の取付構造は、従来のＶカット
化粧板を使用したものに較べて、搬送時や施工時に破損
することがなく、また、天板と前框を強固且つ確実に固
定することができる。そしてビスや釘が見えないので外
観が良い。また、ダボを用いて接合する場合に較べて施
工性が良く、接合し難くなったりする不具合が発生する
こともなく良好に形成できる。また、請求項２の発明の
押入棚板の天板と前框の取付構造は、前框下部の裏面側
が傾斜面に形成されているので、頭をぶつけ難く、また
ぶつけてもその衝撃を緩和させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明の第１の実施例である押入棚板の天板
と前板の取付構造Ａを示す斜視図。

【図２】第１の実施例に用いる天板（１）の断面図。

【図３】第１の実施例に用いる前框（２）の断面図。

【図４】本願発明の第２の実施例である押入棚板の天板
と前板の取付構造Ｂを示す斜視図。

【図５】従来の押入棚板を示す断面図。

【図６】従来の押入棚板の施工後を示す断面図。

【符号の説明】

（１）天板（２）（２’）前框（３）上面側切欠き部（４）後面側切欠き部（５）前面側突条（６）凹条溝（７）固定具（８）（８’）蓋体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】天板前部に前框上部を取り付ける押入棚
板の天板と前框の取付構造において、前端部上面側に上
面側切欠き部が設けられた天板の前端部が、上端部後面
側に後面側切欠き部が設けられた前框の後面側切欠き部
の上に載置され、上記天板の上面側切欠き部と前框の上
端部前面側の突条とで形成される上向き開口の凹条部の
底面から、ビスや釘などの固定具によって天板の前端部
と前框の上端部とが固定され、上記凹条部の開口が蓋体
によって蓋をされていることを特徴とする押入棚板の天
板と前框の取付構造。
【請求項２】前框下部の裏面側が、傾斜面に形成され
ていることを特徴とする請求項１に記載の押入棚板の天
板と前框の取付構造。