JP2002020446A - 産業機器部品用ウレタンエラストマー形成性組成物及びこれを用いた産業機械部品用ウレタンエラストマーの製造方法。 - Google Patents
産業機器部品用ウレタンエラストマー形成性組成物及びこれを用いた産業機械部品用ウレタンエラストマーの製造方法。Info
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Abstract
用ウレタンエラストマー形成性組成物を提供する。 【解決手段】 ポリオール(A1)とMDIを反応させ
て得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
(A)と硬化剤(B)からなる産業機器部品用ウレタン
エラストマー形成性組成物において、ポリオール(A
1)及び硬化剤(B)の少なくとも一方に、下記式で示
される構造を有するポリエステルポリオール(イ)を含
有することを特徴とする、産業機器部品用ウレタンエラ
ストマー形成性組成物より解決する。 【化1】
Description
レタンエラストマー形成性組成物及び産業機器部品用ウ
レタンエラストマーの製造方法に関するものである。特
に反発弾性の温度依存性の小さい産業機器部品用ウレタ
ンエラストマーが得られるウレタンエラストマー形成性
組成物及びこのウレタンエラストマーの製造方法に関す
るものである。
ウレタンエラストマーにおいて、イソシアネート原料と
しては、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、M
DIと略す)等を用いられ、ポリオール原料としては、
エチレンアジペート、ブチレンアジペート、カプロラク
トン等のポリエステルジオール、あるいはポリテトラメ
チレンエーテルグリコール等のポリエーテルジオールを
用いられる。また必要に応じて短鎖ジオール原料として
は、1,4−ブタンジオール(以下、1,4−BDと略
す)、トリメチロールプロパン(以下、TMPと略
す)、あるいはそれらの混合物等が用いられている。生
産手段としては、ワンショット法、プレポリマー法等が
挙げられるが、反応制御のしやすさから、イソシアネー
ト基(以下、NCOと略す)末端プレポリマーをポリオ
ールで硬化するプレポリマー法が広く用いられている。
ンエラストマーは、温度依存性が大きく、低温時と高温
時のエラストマー物性(特に反発弾性)が著しく異な
り、産業機器の設計が困難であるのが現状である。一般
的には、産業機器を使用するに際し、低温時においては
予熱にて対処している。しかし、高速稼働時や連続稼働
時では産業機器部品が高温になるため、設計した性能を
発揮しなかったり、部品の破損が発生することが多発し
やすい。
い側鎖アルキル基を有するポリエステルポリオールを用
いることにより、温度依存性の小さい産業機器部品用ウ
レタンエラストマーを提供することであり、特に反発弾
性の温度依存性の小さい産業機器部品用ウレタンエラス
トマーを提供することである。
部品用ウレタンエラストマー形成性組成物の検討を行
い、その結果、嵩高い側鎖アルキル基を有するポリエス
テルポリオールを使用することにより、前記課題を解決
できることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
に示されるものである。 (1) NCO末端ウレタンプレポリマー(A)と硬化
剤(B)からなる産業機器部品用ウレタンエラストマー
形成性組成物において、NCO末端ウレタンプレポリマ
ー(A)が、ポリオール(A1)とMDI(A2)を反
応させて得られるものであり、かつポリオール(A1)
は、一般式(1)に示される繰り返し構造単位を有する
側鎖アルキル基含有ポリエステルポリオール(a1)を
含有すること特徴とする、産業機器部品用ウレタンエラ
ストマー形成性組成物。
00以下の短鎖ジオール(B1)、及び数平均分子量5
00以下の短鎖トリオール(B2)を含有すること、を
特徴とする前記(1)の産業機器部品用ウレタンエラス
トマー形成性組成物。
00以下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子量500
以下の短鎖トリオール(B2)、及び数平均分子量50
0〜3,000の2官能ポリオール(B3)を含有する
こと、を特徴とする前記(1)の産業機器部品用ウレタ
ンエラストマー形成性組成物。
産業機器部品用ウレタンエラストマー形成性組成物を混
合した後、液状物をあらかじめ加熱した型内に注入して
硬化させ、その後硬化物を脱型することを特徴とする、
産業機器部品用ウレタンエラストマーの製造方法。
を有するポリエステルポリオールを用いたNCO末端ウ
レタンプレポリマー(A)と硬化剤(B)からなる産業
機器部品用ウレタンエラストマー形成性組成物である。
は、ポリオール(A1)とMDI(A2)を反応させて
得られるものである。また、このポリオール(A1)に
おいて、その一部又は全部が、一般式(1)に示される
繰り返し構造単位を有する側鎖アルキル基含有ポリエス
テルポリオール(a1)である。
ル(a1)は、少なくとも炭素数1以上の側鎖アルキル
基を2個含有し、かつ側鎖アルキル基の合計炭素数が4
以上である低分子ポリオールと、脂肪族ジカルボン酸
(又はこれらのジアルキルエステル、酸無水物、酸ハラ
イド)を用いて得られるものである。
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エ
チル−2−ノルマルプロピル−1,3−プロパンジオー
ル、2−エチル−2−ノルマルブチル−1,3−プロパ
ンジオール等が挙げられる。本発明で好ましいものは、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エ
チル−2−ノルマルブチル−1,3−プロパンジオール
が好ましい。
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スペリン酸、セバチン酸、アゼライン酸、ド
デカン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸等
が挙げられる。本発明で好ましいものは、炭素数6以上
の脂肪族ジカルボン酸であり、特にアジピン酸が好まし
い。
ル(a1)の数平均分子量は500〜5,000が好ま
しく、1,000〜3,000が特に好ましい。
ル(a1)と併用することのできる(a1)以外のポリ
オールとしては、(a1)以外のポリエステルジオー
ル、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオール
等が挙げられる。
ては、ポリ(エチレンアジペート)ジオール、ポリ(プ
ロピレンアジペート)ジオール、ポリ(エチレン−プロ
ピレンアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンアジペー
ト)ジオール、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオ
ール等、及びエチレングリコール(以下、EGと略
す)、プロピレングリコール、アジピン酸を重縮合させ
ることによって、製造されるコポリエステルジオール、
例えばポリ(テトラメチレン−エチレンアジペート)ジ
オール、ポリ(1,4−ブチレン−プロピレンアジペー
ト)ジオール、及びポリ(1,4−ブチレン−エチレン
−プロピレンアジペート)ジオールを含むが、これに制
限されるものではない。その他のポリエステルジオール
の例としては、カプロラクトン及び/又はジカルボン酸
例えば中でもコハク酸、マロン酸、ピメリン酸、セバシ
ン酸及びスベリン酸の、ジオール例えばEG、1,2−
プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4
−BD、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール等との重縮合によって製造されるものも含む。
また、上記ポリエステルの混合物も使用できる。
1,3−ブタンジオール、1,4−BD、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロピレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール等の短鎖
ジオールの単品又は2種以上の混合物を開始剤として、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド、スチレンオキサイド、及びテトラヒドロフ
ラン等の環式エーテルの単品又は2種以上の混合物を開
環重合して製造されるポリエーテルである。また、これ
らのポリエーテルの混合物も使用できる。
した短鎖ジオールと、ジフェニルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、エチレンカーボネート等の低分子カー
ボネートからの縮重合によって得られるものが挙げられ
る。また、上記ポリカーボネートの混合物も使用でき
る。
まま鎖延長剤として用いることもできる。
鎖アルキル基含有ポリエステルポリオール(a1)含有
量は50質量%以上、好ましくは60質量%以上であ
る。(A1)中の(a1)含有量が小さすぎる場合は、
得られるウレタンエラストマーの温度依存性が大きくな
りやすい。
は、各種異性体、すなわち、4,4′−MDI、2,
4′−MDI、2,2′−MDI、これらの任意の混合
物が挙げられる。また、液状MDI(カルボジイミド化
MDI、ウレトンイミン化MDI等)も用いることがで
きる。
(A)は、ポリオール(A1)、MDI(A2)、必要
に応じて鎖延長剤とを、反応温度:50〜100℃、反
応時間:1〜5時間という条件にて、ウレタン化反応に
よって得られる。
量は、5〜25質量%が好ましい。NCO含量が5質量
%より低い場合には、主にプレポリマーの粘度が高くな
り、注型時にウレタン樹脂の流れ性が著しく悪くなる。
25質量%より高い場合は、保存時及び使用時の性状安
定性が著しく悪くなり、安定した産業機器部品が得にく
く、成型不良につながるなどの問題が起こるため、産業
機器部品用の注型用ウレタンプレポリマーとして適さな
いものとなってしまう。
も数平均分子量300以下のジオール(B1)と数平均
分子量500以下のトリオール(B2)を用いたものが
好ましい。また、更に数平均分子量500〜3,000
の2官能ポリオール(B3)を追加したしたものも好ま
しい。
(B1)として、EG、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−BD、1,3−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。本発明
では、1,4−BDが特に好ましい。
(B2)として、グリセリン、TMP、ヘキサントリオ
ール等が挙げられる。本発明では、TMPが特に好まし
い。
ポリオール(B3)としては、前述の(a1)、(a
1)以外のポリオール等が挙げられる。
オールとの質量比率は、50/50〜90/10の範囲
のものである。また、短鎖ポリオール(短鎖ジオールと
短鎖トリオールの総量)と2官能ポリオールの質量比率
は、100/0〜5/95の範囲のものである。
するので好ましい。この触媒としては、公知のウレタン
化触媒が挙げられ、例えばジブチルチンジラウレート、
ジオクチルチンジラウレート等の有機金属化合物や、ト
リエチレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミン
やその塩等が挙げられる。なお、触媒は硬化剤(B)に
配合しておくことが好ましい。
は、硬化物全体に対して0.001〜1質量%であり、
好ましくは0.05〜0.9質量%である。
効果が低く硬化反応終了まで時間を要し、製造効率の向
上効果があまり期待できない。逆に上限を超えると硬化
反応が速くなりすぎ、直ちに増粘するため、成形型への
流れ性が悪くなり成型不良が生じる。
ーの具体的な製造手順としては、上記各原料と成形型を
用い、例えば以下のようにして製造される。 1.NCO末端プレポリマー(A)、硬化剤(B)を均
一に混合し、巻き込んだ空気を抜く。 2.プレヒートした成形型に液を流し込み(注型)、加
熱して硬化反応させる。このときの温度は60〜200
℃程度、好ましくは100〜150℃である。金型の形
状は2mm厚以上の平板状が好ましい。 3.外観を観察して硬化したら、硬化物を型から取り出
す(脱型)。脱型は、注型してから、1〜10時間が目
安である。
マーのNCOと硬化剤の水酸基(OH)とのモル比は、
NCO/OH=1.0〜1.2が好ましく、1.05〜
1.15が特に好ましい。
して、加水分解防止剤、酸化防止剤、脱泡剤、紫外線吸
収剤、反応調節剤等を使用できる。
マーの硬度(JIS−A硬度、JIS−K7312)は
60〜90が好ましい。また反発弾性(JIS−K73
12)は10〜50%が好ましい。
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。実施例及び比較例において、
「%」は全て「質量%」を意味する。
管を備えた容量:100Lの反応器に、表1に示す配合
で、MDIと各種ポリオールを混合し、75℃で3時間
反応させて、各種のNCO末端プレポリマーを得た。結
果を表1に示す。
えた容量:100Lの反応器に、表2に示す配合比で、
1.4−BD、TMP、各種ポリオール、触媒を75℃
で1時間混合後した。
り。 MDI :4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート DMHA−2000:2−エチル−2−ノルマルブチル−1,3−プロパンジオ ールとアジピン酸から得られるポリエステルジオール 数平均分子量=2,000 EA−2000 :EGとアジピン酸から得られるポリエステルジオール 数平均分子量=2,000 BA−2000 :1,4−BDとアジピン酸から得られるポリエステルジオ ール 数平均分子量=2,000 DMPA−2000:2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールとアジピン 酸から得られるポリエステルジオール 数平均分子量=2,000
す配合比で、あらかじめ70℃に加熱したNCO末端プ
レポリマー、硬化剤を混合、脱泡を行った後、あらかじ
め130℃に加温した永久圧縮歪み測定用金型に注型
し、その後130℃・1時間で一次硬化させた。その
後、直ちに脱型して、更に110℃・3時間で二次硬化
させた。次いで、室温にて1週間養生させて、ウレタン
エラストマーを得た。
たウレタンエラストマーを20℃又は60℃にて2時間
養生して、このサンプルを速やかに恒温恒湿室(23
℃、60RH%)において、JIS−K7312に準じ
て測定した。結果を表3に示す。
トマーの製造方法において、嵩高い側鎖アルキル基含有
ポリエステルポリオールをNCO末端プレポリマーに用
いることにより、温度依存性の小さいウレタンエラスト
マー成型物を得ることが可能となった。特に反発弾性の
温度による変化が小さいため、広温度範囲において産業
機器部品の設計性能を保つことができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 イソシアネート基末端ウレタンプレポリ
マー(A)と硬化剤(B)からなる産業機器部品用ウレ
タンエラストマー形成性組成物において、イソシアネー
ト基末端ウレタンプレポリマー(A)が、ポリオール
(A1)とジフェニルメタンジイソシアネート(A2)
を反応させて得られるものであり、かつポリオール(A
1)は、一般式(1)に示される繰り返し構造単位を有
する側鎖アルキル基含有ポリエステルポリオール(a
1)を含有すること特徴とする、産業機器部品用ウレタ
ンエラストマー形成性組成物。 【化1】 - 【請求項2】 硬化剤(B)が、数平均分子量300以
下の短鎖ジオール(B1)、及び数平均分子量500以
下の短鎖トリオール(B2)を含有すること、を特徴と
する請求項1記載の産業機器部品用ウレタンエラストマ
ー形成性組成物。 - 【請求項3】 硬化剤(B)が、数平均分子量300以
下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子量500以下の
短鎖トリオール(B2)、及び数平均分子量500〜
3,000の2官能ポリオール(B3)を含有するこ
と、を特徴とする請求項1記載の産業機器部品用ウレタ
ンエラストマー形成性組成物。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の産業
機器部品用ウレタンエラストマー形成性組成物を混合し
た後、液状物をあらかじめ加熱した型内に注入して硬化
させ、その後硬化物を脱型することを特徴とする、産業
機器部品用ウレタンエラストマーの製造方法。
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RU2488602C2 (ru) * | 2011-08-30 | 2013-07-27 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт проблем химической физики Российской академии наук (ИПХФ РАН) | Способ получения термоэластопластичных полиуретанов |
CN114369236A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-04-19 | 山东一诺威新材料有限公司 | 高性能聚酯醚多元醇及其制备方法和应用 |
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