JP2002019273A - インクジェット記録材 - Google Patents

インクジェット記録材

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JP2002019273A
JP2002019273A JP2000210453A JP2000210453A JP2002019273A JP 2002019273 A JP2002019273 A JP 2002019273A JP 2000210453 A JP2000210453 A JP 2000210453A JP 2000210453 A JP2000210453 A JP 2000210453A JP 2002019273 A JP2002019273 A JP 2002019273A
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pva
ink
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jet recording
ink jet
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JP2000210453A
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English (en)
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Shintaro Hikasa
慎太郎 日笠
Toshitaka Somemiya
利孝 染宮
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内保存性および直射日光に対する耐光性に
優れるインクジェット記録材を提供する。 【解決手段】支持基体中またはその表面に、ポリビニル
アルコール成分(A)および酸化防止性および/または
紫外線吸収性の官能基を有するポリマー成分(B)から
なる共重合体を含有するインク吸収層を有することを特
徴とするインクジェット記録材により上記課題が解決さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクによる
記録に用いられるインクジェット記録材に関する。詳し
くは直射日光(太陽光)あるいは室内光に対する濃度低
下・色調変化がない紙を基材としたインクジェット記録
材、さらにはOHP(オーバーヘッドプロジェクター)
等の光学機器により記録画像の透過光を利用してスクリ
ーン等へ投影して観察するための画像を記録するのに好
適なインクジェット記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】記録液(水性インク)を使用して記録す
る方法としては、例えば、万年筆、水性ボールペン、水
性サインペン、セラミックペン、蛍光ペンや、これらを
利用したペンプロッター等がある。最近では記録材にイ
ンクの小滴を付着させて記録を行うインクジェット記録
方式が挙げられる。
【0003】インクジェット記録方式は騒音が少ないこ
と、カラー化が容易であること、高速記録が可能である
こと等の理由から、ファクシミリ、各種プリンター等へ
の応用が進められている。従来、インクジェット記録方
式に使用される記録材としては通常の紙が使用されてき
た。しかし、記録の高速化あるいは多色化などインクジ
ェット記録機の性能向上に伴い、インクジェット用記録
基材に対してもより高度な特性が要求されてきている。
すなわち、第1にインクの吸収速度が大きいこと、第2
にインクドットの径が必要以上に大きくならないこと、
第3にインクドットの形状が真円に近いこと、第4に取
扱性、保存性が良好なこと等である。これらの要求を満
たすため、インク吸収性材料として沈降タイプまたはゲ
ルタイプの塗工性非晶シリカ、バインダーとしてポリビ
ニルアルコール系重合体、染料インクの場合にはインク
定着剤としてポリカチオン樹脂を用いる等の種々の検討
がなされている。しかしながら、保存安定性に関しては
水性インクを使用して記録用基材上に形成した文字・画
像等は顔料系のインクによる印刷物や銀塩写真に比べ、
耐水性、耐湿性(高温高湿下に放置しても変色・退色し
ない)、室内保存性や直射日光に対する耐光性の観点か
ら見ると問題点があるのが現状である。
【0004】これら画像の劣化原因としては、インクの
空気中の酸素による酸化劣化、紫外線照射による構造変
化等の原因が考えられ、これまで紫外線吸収剤、酸化防
止性の添加による改善が試みられている。例えば、特開
昭54−68303号公報、同54−85804号公報
および同56−18151号公報には、インク液中へ紫
外線吸収剤を添加した例が開示されている。しかしなが
ら、これらの紫外線吸収剤はインクの噴射安定性を低下
させたり、微量添加では効果が少ないという問題があ
る。また、別の解決策として、インクジェット記録材の
方にベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫
外線吸収剤を含有させることが特開昭57−74192
号公報、同57−74193号公報、同57−8798
8号公報および特開昭61−146591号公報で提案
されているが、これら紫外線吸収剤は水への溶解度が低
いため充分な紫外線吸収の効果を出しにくく、また乳化
して用いた場合等には乳化剤の影響で効果が充分に発揮
できないという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
にない優れた耐光性を有するインクジェット記録材を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、支持基体中またはその
表面に、ポリビニルアルコール成分(A)および酸化防
止性および/または紫外線吸収性の官能基を有するポリ
マー成分(B)からなる共重合体を含有するインク吸収
層を有することを特徴とするインクジェット記録材が、
上記のような優れた耐光性を有することを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳し
く説明する。本発明のインクジェット記録材において
は、基体中またはその表面にあるインク吸収層が、ポリ
ビニルアルコール(以下、PVAと略記することがあ
る)成分(A)および酸化防止性および/または紫外線
吸収性の官能基を有するポリマー成分(B)からなる共
重合体を含有することが必須である。このように、ビニ
ルアルコール系重合体が酸化防止性および/または紫外
線吸収性の官能基を有することにより、本発明の目的と
する室内保存あるいは直射日光の下での優れた耐光性が
発現するのである。
【0008】酸化防止性の官能基の例としては、下記の
化1に示すものが挙げられ、また、紫外線吸収性の官能
基としては、下記の化2に示すものが挙げられる。
【0009】
【化1】
【0010】
【化2】
【0011】(上記式において、R1は水素原子、メチ
ル基またはエチル基を表し、R2は水素原子、ハロゲン
原子、水酸基または炭素数4以下のアルキル基、アシル
基、アシルオキシ基もしくはアルコキシ基を表し、mは
0〜2の整数を表し、nは0〜3の整数を表す。また、
Pはこの位置でこれらの官能基がポリマー成分(B)と
結合していることを示す。)。
【0012】PVA成分(A)および酸化防止性および
/または紫外線吸収性の官能基を有するポリマー成分
(B)からなる共重合体を得る方法としては、末端にメ
ルカプト基を有するPVA系重合体の存在下に、前記化
1または化2に示す官能基を有する単量体をラジカル重
合する方法が挙げられる。
【0013】末端にメルカプト基を有するPVA系重合
体は、例えば、チオール酸の存在下にビニルエステルを
重合して得たビニルエステル系重合体を加水分解する等
の方法により得られる。ここで、使用するチオール酸と
しては、チオール酢酸、チオールプロピオン酸、チオー
ル酪酸、チオール吉草酸等が挙げられるが、中でもチオ
ール酢酸を用いた場合、末端チオール酸エステル基のメ
ルカプト基への分解性がよく好ましい。また、前記ビニ
ルエステルとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどが挙げ
られるが、工業的には酢酸ビニルを用いることが好まし
い。
【0014】末端にチオール酸エステル基を有するビニ
ルエステル系重合体を加水分解する方法としては、通常
のビニルエステル系重合体のけん化で用いられるアルカ
リけん化または酸けん化の手法がそのまま適用できる。
【0015】また、化1または化2に示す官能基を有す
る単量体としては、以下の化3に示すものが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0016】
【化3】
【0017】(上記式において、R1、R2、mおよび
nは化1および化2において定義したのと同義であり、
R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示
す。)
【0018】PVA成分(A)および酸化防止性および
/または紫外線吸収性の官能基を有するポリマー成分
(B)からなる共重合体を得るその他の方法としては、
末端にメルカプト基と上記化1または化2に示す官能基
を有する重合体の存在下に、ビニルエステルをラジカル
重合した後、加水分解する方法が挙げられる。
【0019】末端にメルカプト基と上記化1または化2
に示す官能基を有する重合体は、例えば、チオール酸の
存在下に上記化3に示す単量体の単独重合あるいは共重
合可能なその他の単量体と共重合し、得られた重合体を
水酸化ナトリウム、アンモニア等のアルカリ、または塩
酸、硫酸等の酸で処理することによって得られる。
【0020】また、4価のセリウムや3価のコバルト等
の酸化剤によりPVA系重合体中にラジカルを発生さ
せ、上記化3に示す単量体をグラフト重合する方法また
は末端にメルカプト基を有するPVA系重合体と前記化
1または化2に示す官能基およびエポキシ基を有するポ
リマー成分を反応させる方法によっても、PVA成分
(A)および酸化防止性および/または紫外線吸収性の
官能基を有するポリマー成分(B)からなる共重合体が
得られるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0021】本発明の共重合体を構成する各成分の比率
について特に制限はないが、PVA成分(A)に対する
酸化防止性および/または紫外線吸収性の官能基を有す
るポリマー成分(B)の割合が、0.1〜50重量%で
あることが好ましく、0.2〜30重量%であることが
より好ましく、0.5〜10重量%であることがさらに
好ましい。成分(A)に対する成分(B)の割合が、
0.1重量%未満の場合には、耐光性向上の効果が十分
に発現しないことがあり、また50重量%を超える場合
にはPVA系重合体の水溶性が低下することがある。
【0022】本発明のインクジェット記録材に用いるP
VA成分(A)は、本発明の効果を損なわない範囲であ
れば、1種または2種以上のその他の単量体単位を含有
していてもよい。このような単位としては、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン等のα−
オレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和酸類また
はその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t
−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル
等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メ
チルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、アクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、
アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩ま
たはその4級塩、N−メチロールアクリルアミドおよび
その誘導体等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミ
ド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリ
ルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸および
その塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンおよ
びその塩またはその4級塩、N−メチロールメタクリル
アミドおよびその誘導体等のメタクリルアミド誘導体、
N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、ビ
ニルピロリドン等のN−ビニルアミド類、 n−ブチルビ
ニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチル
ビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、エチレングリコールビニルエーテル、1,3
−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジ
オールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有のビニルエ
ーテル類、アリルアセテート、プロピルアリルエーテ
ル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等
のアリルエーテル類、オキシアルキレン基を有する単量
体、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル類、酢
酸イソプルペニル、3−ブテン−1−オール、4−ペン
テン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オ
クテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メ
チル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有の
α−オレフィン類、エチレンスルホン酸、アリルスルホ
ン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸等に由来するスルホン酸基
を有する単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化
ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン含有単量体を挙
げることができるが、これらに限らない。これらの単量
体の含有量については特に制限はなく、得られる重合体
が水溶性であればよいが、通常10モル%以下であるの
が好ましい。
【0023】本発明に用いるPVA成分(A)の数平均
重合度(n)は通常50〜5000であり、70〜40
00がより好ましく、100〜2000がさらに好まし
い。数平均重合度が50未満の場合には、多孔性シリ
カ、あるいはコロイダルシリカ等のフィラーに対するバ
インダー力が発現できず、皮膜が脆くなることから、満
足なインクジェット記録材が得られないことがある。重
合度が5000を超える場合には、水性分散液の固形分
濃度を高くできなかったり、分散液の粘度が高くなりす
ぎて取り扱いが困難になり、均一な層が得られにくい。
【0024】本発明に用いるPVA成分(A)のけん化
度について特に制限はないが、通常50〜99.9モル
%であり、60〜99.7モル%がより好ましく、70
〜99.5モル%がさらに好ましい。けん化度が50モ
ル%未満になると水溶性または水分散性が低下したり、
塗工時の粘度が不安定化する傾向がみられ、製造条件が
制限される場合がある。
【0025】酸化防止性および/または紫外線吸収性の
官能基を有するポリマー成分(B)の数平均重合度
(n)について特に制限はないが、通常50〜5000
であり、70〜4000がより好ましく、100〜20
00がさらに好ましい。
【0026】本発明のインクジェット記録材において
は、これらのPVA系重合体の重合度およびけん化度の
異なる2種以上を混合してもなんら差し支えない。ま
た、本発明の効果を損なわない範囲で、無変性のPVA
系重合体もしくは他の変性種による変性PVA系重合体
と混合して使用しても構わない。
【0027】本発明において用いられるPVA系重合体
は単独あるいは他の水溶性または水分散性樹脂と併用し
て使用することもできる。併用できる他の水溶性あるい
は水分散性樹脂としては、アルブミン、ゼラチン、カゼ
イン、でんぷん、カチオン化でん粉、アラビヤゴム、メ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース誘導体、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、ポリ
(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のノ
ニオン性水溶性樹脂、CMC、ポリ(メタ)アクリル酸
ナトリウム、アニオン変性PVA、アルギン酸ナトリウ
ム、水溶性ポリエステル等のアニオン性水溶性樹脂、S
BRラテックス、NBRラテックス、酢酸ビニル系エマ
ルジョン、エチレン/酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ン、(メタ)アクリルエステル系エマルジョン、塩化ビ
ニル系エマルジョン等の水分散性樹脂等が挙げられる
が、これらに制限されるものではない。
【0028】また、本発明において用いられるPVA系
重合体は 微粒子合成シリカ、コロイダルシリカ、コロ
イダルアルミナ、水酸化アルミニウム、擬ベーマイト、
クレー、タルク、ケイソウ土、ゼオライト、炭酸カルシ
ウム、アルミナ、酸化亜鉛、サチンホワイト、有機顔料
等の充填材と併用して使用することもできるが、これら
に制限されるものではない。
【0029】また、本発明のインクジェット記録材にお
いてはインクの定着剤としてカチオン性樹脂を併用して
使用することもできる。カチオン性樹脂は、水に溶解し
たとき離解してカチオン性を呈する1級〜3級アミンま
たは4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー、ポリ
マーであり、好ましくはオリゴマーまたはポリマーであ
る。具体的には、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン
重縮合体、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合体、
ポリビニルアミン共重合体、ジメチルジアリルアンモニ
ウムクロライド重合体、ポリエチレンイミン等を例示す
ることができるが、これらの例に限定されるものではな
い。
【0030】本発明のインクジェット記録材に用いられ
る支持基体としては、透明性あるいは不透明性の従来公
知の支持基体がいずれも使用できる。透明性支持基体と
しては、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリメチルメタクリレート、酢酸セルロース、ポリ
カーボネート、ポリイミド、セロハン、セルロイド等の
フイルム、シートまたは透明性の高い紙等が挙げられ
る。不透明性支持基体としては、一般の紙、顔料コート
紙、布、木材、金属板、合成紙、不透明化処理した合成
樹脂系フイルムまたはシート等が挙げられる。
【0031】支持基体中および/または表面に、該PV
A系重合体を含有するインク吸収層を形成させる方法と
しては、該PVA系重合体単独水溶液、該PVA系重合
体と他の水溶性または水分散性樹脂、該PVA系重合体
と充填材との混合物水溶液または水分散液をサイズプレ
ス、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコー
ター、ブレードコーター、カーテンコーター、キャスト
コーター等の通常のコーティング方法によって支持基体
中に含浸するか、支持基体の上表面あるいは上表面と下
表面との両表面上にコート層を形成させる等の方法が使
用できる。また支持基体が紙である場合には抄紙時に上
記水溶液または水分散液を内添する方法も使用できる。
【0032】基材表面にインク吸収層を成形する場合、
主に大量のインクを吸収することを目的とする場合(イ
ンク受理層)と、主に表面の光沢を出すことを目的とす
る場合(光沢層)があるが、本発明のインクジェット記
録材においては、PVA成分(A)と酸化防止性および
/あるいは紫外線吸収性の官能基を有するポリマー成分
(B)からなる共重合体はいずれの層に含まれていても
良いし、インク受理層および光沢層の両方に含まれてい
ても何ら問題はない。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例中、特に断りのない限り「%」及び「部」
は重量基準を表す。
【0034】PVA成分(A)の数平均重合度(n)
は、0.1M 塩化カリウム水溶液を溶媒としたGPC
測定により求めた。
【0035】耐光性の評価方法(キセノンランプ加速試
験) キセノンウェザーメーター(ATLAS社製Ci−500
0)を使用し、各実施例および比較例のインクジェット
記録材に対して、ブラックパネル温度65℃、相対湿度
50%、340nm紫外線照射強度0.35W/m2
90KJ/m2の暴露試験を行った。次いで、分光光度計
(グレタグマクベス社製GRETAG SPM50)を用いて、こ
れら記録材のマゼンタの反射濃度を暴露試験の前後に測
定することにより、暴露試験後の反射濃度の残存率
(%)を求めて耐光性を評価した。
【0036】PVA系ブロック共重合体の合成 冷却管、窒素導入管および温度計を備えた反応器に、酢
酸ビニルモノマー2400部とメタノール580部およ
びチオール酢酸0.29部を仕込み、窒素ガスを30分
バブリングして脱気した。反応器の昇温を開始し、内温
が60℃になったところで、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル0.87部を含むメタノール溶液20部を
加えた。直ちにチオール酢酸5.4部を含むメタノール
溶液60部を5時間にわたって加えた。この時の重合率
は50.4%であった。5時間後に容器を冷却して重合
を停止し、続いて30℃の減圧下でメタノールを時々添
加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、
ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度64.5%)を
得た。次に、25%に調製したポリ酢酸ビニルのメタノ
ール溶液にモル比(NaOHのモル数/ポリ酢酸ビニル
のモル数)0.03のNaOHメタノール溶液(10%
濃度)を添加してけん化した。得られた該PVA(PV
A−1)のけん化度は98.0モル%であった。
【0037】上記のようにして得られたPVA1gにメ
タノール10gを加え、60℃に加温してPVAを膨潤
させた後、NaOHのメタノール溶液(10%濃度)5
gを加えて60℃で3時間攪拌したものについて、メタ
ノールソックスレーを3日間実施し、次いで乾燥して精
製PVAを得た。該PVAの数平均分子量はGPCによ
り測定の結果、180であった。また、PVA中に含ま
れるメルカプト基量をヨウ素酸化による方法で求めたと
ころ、9.1×10-5当量/g−PVAのメルカプト基
の存在が確認された。
【0038】上記のPVA(PVA−1)9部に蒸留水
80部を加え、95℃でPVAを溶解し、窒素流下に3
0℃まで冷却し、あらかじめ窒素置換した化4に示す構
造の単量体(C−1)を1部およびメタノール30部を
加えた。次に臭素酸カリウム0.32部を窒素置換した
蒸留水10部に溶解した水溶液を全量添加し、30℃で
重合を開始させた。2時間で重合は完了し、重合率10
0%、固形分濃度14.4%のPVA系ブロック共重合
体(D−1)の水溶液が得られた。D−1中のPVA成
分(A)に対するC−1成分(B)の重量分率はNMR
による測定の結果、10重量部であった。
【0039】
【化4】 酸化防止性の官能基を有する単量体(C−1)の構造式
【0040】上記と同様の方法で表1に示す内容のブロ
ック共重合体(D−2)を得た。また、 C−1および
末端にメルカプト基を有するメタクリル酸メチル系重合
体の存在下で、酢酸ビニルを重合した後、加水分解して
ブロック共重合体(D−3)を得た。さらにPVA、メ
タクリル酸メチル、化5で示す構造の単量体(C−2)
およびセリウム(4価)アンモニウム硝酸塩を水溶液中
で重合後、加水分解してグラフト共重合体(E−1、E
−2)を得た。
【0041】
【化5】
【0042】実施例1(グロスタイプのインク受理層の
作製) スノーテックス30(日産化学製)100部にPVA系
重合体(D−1)の10%水溶液30部をゆっくり室温
で加えて、PVA系共重合体のコロイダルシリカ分散水
溶液を作成した後、さらに適当量の蒸留水を加えて固形
濃度20%塗工液を調製した。次に、厚さ50μmのポ
リエステルフィルム上に、上記のPVA系塗工液を、乾
燥後の塗布量が15g/m2 となるよう手塗り塗布し、
熱風乾燥機にて100℃、3分間乾燥してインクジェッ
ト用記録材を得た。このシートについて上述の耐光性試
評価を行ったところ、暴露後の反射濃度の残存率は92
%で耐光性は良好であった。
【0043】実施例2〜6および比較例1 PVA系重合体を表1に示した内容に変更した以外は実
施例1と同様にして塗工液を調製し、インクジェット記
録材を製造した。得られたインクジェット記録材の耐光
性評価結果を表1に示す。
【0044】実施例7(マットタイプのインク受理層の
作製) ミズカシルP−78D(水沢化学株式会社製)100部
にD−1の10%水溶液200部をゆっくり室温で加え
て、PVA系重合体のシリカ分散塗工液を調製した。次
に、厚さ50μmのポリエステルフィルム上に、上記の
PVA系塗工液を、乾燥後の塗布量が15g/m2 とな
るよう手塗り塗布し、熱風乾燥機にて100℃、3分間
乾燥してインクジェット用記録材を得た。このシートに
ついて上述の耐光性試評価を行ったところ、暴露後の反
射濃度の残存率は92%で耐光性は良好であった。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録材は、PV
A成分(A)および酸化防止性および/紫外線吸収性の
官能基を有するポリマー成分(B)からなる共重合体を
有するインク吸収層を用いているため、室内保存性や直
射日光に対する耐光性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 27/00 D21H 27/00 Z //(C08L 29/04 (C08L 29/04 33:00) 33:00) Fターム(参考) 2H086 BA15 BA34 BA35 BA38 4J002 BE021 BG072 BG132 4J011 AA05 PA67 PB38 PC02 4J026 AA30 BA29 BA30 BA32 GA06 4L055 AG64 AH25 AH50 BE08 GA09 GA50

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持基体中またはその表面に、ポリビニル
    アルコール成分(A)および酸化防止性および/または
    紫外線吸収性の官能基を有するポリマー成分(B)から
    なる共重合体を含有するインク吸収層を有することを特
    徴とするインクジェット記録材。
  2. 【請求項2】ポリビニルアルコール成分(A)に対する
    酸化防止性および/あるいは紫外線吸収性の官能基を有
    するポリマー成分(B)の割合が0.1〜50重量%で
    ある請求項1に記載のインクジェット記録材。
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