JPH10264497A - インクジェット用被記録材 - Google Patents
インクジェット用被記録材Info
- Publication number
- JPH10264497A JPH10264497A JP8324212A JP32421296A JPH10264497A JP H10264497 A JPH10264497 A JP H10264497A JP 8324212 A JP8324212 A JP 8324212A JP 32421296 A JP32421296 A JP 32421296A JP H10264497 A JPH10264497 A JP H10264497A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- ink
- embedded image
- chemical formula
- jet recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】印字品質の良好な光沢および保存性に優れた耐
水性のあるインクジェット記録用被記録材を提供する。 【解決手段】支持体上にインク受理層を有するインクジ
ェット被記録材において化1で示す官能基を有する重合
体をインク受理層中に含むことを特徴とするインクジェ
ット用被記録材。 (化1中、Xは複素環を含む2価の連結基を表し、pは
0または1を表す。Aはラジカル重合可能な任意のモノ
マーからなる繰返し単位を表し、複数の種類のモノマー
からなる繰返し単位を併せて含む共重合体を構成する場
合であっても良い。)
水性のあるインクジェット記録用被記録材を提供する。 【解決手段】支持体上にインク受理層を有するインクジ
ェット被記録材において化1で示す官能基を有する重合
体をインク受理層中に含むことを特徴とするインクジェ
ット用被記録材。 (化1中、Xは複素環を含む2価の連結基を表し、pは
0または1を表す。Aはラジカル重合可能な任意のモノ
マーからなる繰返し単位を表し、複数の種類のモノマー
からなる繰返し単位を併せて含む共重合体を構成する場
合であっても良い。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
方式を利用した水性インキに対する記録媒体に関するも
のであり特に紙、樹脂コート紙、フィルム等を支持体と
するインクジェット記録用被記録材に関するものであ
る。
方式を利用した水性インキに対する記録媒体に関するも
のであり特に紙、樹脂コート紙、フィルム等を支持体と
するインクジェット記録用被記録材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年インクジェット記録装置の高速化や
記録画像の高精細化、フルカラー化に伴い被記録材に対
する品質要求はますます厳しいものになってきている。
さらにフルカラー記録用に開発されている各種インクジ
ェットプリンターの中には画質的に従来の銀塩写真方式
によるカラー画像に匹敵するまでの高精細な画像を出力
できる性能の機種が開発されている現在においては、充
分な画像濃度を得るためにインクドットとして被記録材
表面に打ち込まれる液滴の量はますます増大し、被記録
材のインク吸収容量としては例えば平米当たり20〜3
0グラム程度までのインクを吸収し、表面にインクが残
存しないことが要求されるまでになってきている。
記録画像の高精細化、フルカラー化に伴い被記録材に対
する品質要求はますます厳しいものになってきている。
さらにフルカラー記録用に開発されている各種インクジ
ェットプリンターの中には画質的に従来の銀塩写真方式
によるカラー画像に匹敵するまでの高精細な画像を出力
できる性能の機種が開発されている現在においては、充
分な画像濃度を得るためにインクドットとして被記録材
表面に打ち込まれる液滴の量はますます増大し、被記録
材のインク吸収容量としては例えば平米当たり20〜3
0グラム程度までのインクを吸収し、表面にインクが残
存しないことが要求されるまでになってきている。
【0003】こうした多量のインクを吸収するために
は、インク吸収層を設け、このインク吸収層中に顔料等
による多孔質構造を形成し、空隙中にインクを吸収する
方法が有効ではあるが、こうした構成によるインク吸収
層では顔料の光散乱による塗層表面の光沢が著しく低下
するのが通常であり、さらにはインクドットの形状が乱
れることによる画質の低下が問題となる場合がある。
は、インク吸収層を設け、このインク吸収層中に顔料等
による多孔質構造を形成し、空隙中にインクを吸収する
方法が有効ではあるが、こうした構成によるインク吸収
層では顔料の光散乱による塗層表面の光沢が著しく低下
するのが通常であり、さらにはインクドットの形状が乱
れることによる画質の低下が問題となる場合がある。
【0004】インクジェット被記録材として銀塩写真に
匹敵する程度の表面光沢を有し、かつ良好なインク吸収
容量を実現するための試みとして、インク吸収層を形成
する場合に、表面光沢の低下の主たる要因である顔料等
の微粒子をインク吸収層に導入せずに、もっぱら結着剤
としてのポリマーそのものにこうしたインク吸収性をも
たせることが提案されており、これらは透光性であるこ
とからOHPシートとしても利用されるが、例えば、特
開昭61−19389号、同61−277483号、同
61−287782号、特開昭62−9988号、特開
昭63−207681号、特開平1−146784号、
同1−280581号、同7−323656号公報等に
見られるように各種天然もしくは合成ポリマーを主体と
するインク吸収層の例が記載されている。
匹敵する程度の表面光沢を有し、かつ良好なインク吸収
容量を実現するための試みとして、インク吸収層を形成
する場合に、表面光沢の低下の主たる要因である顔料等
の微粒子をインク吸収層に導入せずに、もっぱら結着剤
としてのポリマーそのものにこうしたインク吸収性をも
たせることが提案されており、これらは透光性であるこ
とからOHPシートとしても利用されるが、例えば、特
開昭61−19389号、同61−277483号、同
61−287782号、特開昭62−9988号、特開
昭63−207681号、特開平1−146784号、
同1−280581号、同7−323656号公報等に
見られるように各種天然もしくは合成ポリマーを主体と
するインク吸収層の例が記載されている。
【0005】上記のようなポリマーを主とするインク吸
収層を形成した場合には、光沢あるいは透光性に優れた
被記録材が得られるものの、インク吸収性あるいは印字
部のインクの乾燥性を高めることは非常に困難であり、
上記のいずれの例においても満足な性能を示すインクジ
ェット被記録材を構成することは困難であった。
収層を形成した場合には、光沢あるいは透光性に優れた
被記録材が得られるものの、インク吸収性あるいは印字
部のインクの乾燥性を高めることは非常に困難であり、
上記のいずれの例においても満足な性能を示すインクジ
ェット被記録材を構成することは困難であった。
【0006】インクの吸収性を高めると同時に記録画像
の耐水性を高めることは相対する要求であり、特にイン
ク吸収層が主としてポリマーから構成される場合(OH
P用等)では、単一の樹脂成分では要求性能を全て満た
すことはきわめて困難であることから、種々の樹脂をブ
レンドしたり、あるいはグラフトポリマーを使用するこ
とが試みられてきた。例えば、特開昭61−13237
7号、同63−149183号、同平6−48017号
等にはポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーに種々
のポリマーをグラフト重合したポリマーの効果を記載し
ている。
の耐水性を高めることは相対する要求であり、特にイン
ク吸収層が主としてポリマーから構成される場合(OH
P用等)では、単一の樹脂成分では要求性能を全て満た
すことはきわめて困難であることから、種々の樹脂をブ
レンドしたり、あるいはグラフトポリマーを使用するこ
とが試みられてきた。例えば、特開昭61−13237
7号、同63−149183号、同平6−48017号
等にはポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーに種々
のポリマーをグラフト重合したポリマーの効果を記載し
ている。
【0007】水性インクを利用したインクジェット記録
方式においては、印字した画像を形成する色材は現在は
主として水溶性染料が使用されているため、印字された
部分でのこうした水溶性染料を何らかの形で不溶化ある
いは固定化しない限り、画像の耐水性を実現することは
困難である。従来よりこうした染料の耐水化剤あるいは
定着剤として種々の系が提案されてきている。例えば、
アミノ基等のアミン類ポリマーを利用した例としては、
特開平7−304982号公報には媒染剤としての置換
ポリエチレンイミンの例が記載され、特開平7−266
689号公報にはポリアリルアミンが、また、特開昭5
6−84992号、特開昭57−36692号、特開昭
61−72581号、同61−74880号、同61−
27279号、特開昭63−264391号、特開昭6
4−8085号、特開平7−290817号、特開平7
−125411号公報等に見られるように数多くのアミ
ン系ポリマーが染料定着剤として記載されている。
方式においては、印字した画像を形成する色材は現在は
主として水溶性染料が使用されているため、印字された
部分でのこうした水溶性染料を何らかの形で不溶化ある
いは固定化しない限り、画像の耐水性を実現することは
困難である。従来よりこうした染料の耐水化剤あるいは
定着剤として種々の系が提案されてきている。例えば、
アミノ基等のアミン類ポリマーを利用した例としては、
特開平7−304982号公報には媒染剤としての置換
ポリエチレンイミンの例が記載され、特開平7−266
689号公報にはポリアリルアミンが、また、特開昭5
6−84992号、特開昭57−36692号、特開昭
61−72581号、同61−74880号、同61−
27279号、特開昭63−264391号、特開昭6
4−8085号、特開平7−290817号、特開平7
−125411号公報等に見られるように数多くのアミ
ン系ポリマーが染料定着剤として記載されている。
【0008】アミン系以外の定着剤としては、例えば特
開平7−1830号公報には低分子ホスホニウム化合物
の例が記載されており、また無機系定着剤としては特開
平3−215081号、同3−67684号公報等に記
載されるアルミナゾルのようなカチオン性無機微粒子等
が挙げられる。さらにホスホニウム塩基を側鎖に有する
ポリマーは従来より例えば写真感光材料の分野において
媒染剤としての効果が見いだされており、例えば米国特
許第3429839号、同第3547649号、同第4
855211号などの特許にはいずれもホスホニウム塩
基を有するポリマーの例が記載されている。
開平7−1830号公報には低分子ホスホニウム化合物
の例が記載されており、また無機系定着剤としては特開
平3−215081号、同3−67684号公報等に記
載されるアルミナゾルのようなカチオン性無機微粒子等
が挙げられる。さらにホスホニウム塩基を側鎖に有する
ポリマーは従来より例えば写真感光材料の分野において
媒染剤としての効果が見いだされており、例えば米国特
許第3429839号、同第3547649号、同第4
855211号などの特許にはいずれもホスホニウム塩
基を有するポリマーの例が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、本発明
が課題とするところは、印字画質が良好であり、インク
吸収容量に優れ、かつ表面光沢が良好であり、印字前後
におけるインクジェット被記録材そのものの耐水性、耐
光性等が良好であるとともに、印字部の耐水性に優れ、
変色等の経時劣化の無い被記録材を提供することにあ
る。従来技術では上記全ての項目について同時に満足さ
せる系が無く、解決の手段が切望されているのが現状で
あった。
が課題とするところは、印字画質が良好であり、インク
吸収容量に優れ、かつ表面光沢が良好であり、印字前後
におけるインクジェット被記録材そのものの耐水性、耐
光性等が良好であるとともに、印字部の耐水性に優れ、
変色等の経時劣化の無い被記録材を提供することにあ
る。従来技術では上記全ての項目について同時に満足さ
せる系が無く、解決の手段が切望されているのが現状で
あった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下に述べる
本発明により達成される。即ち、支持体上に化2で示さ
れる官能基を有する重合体を含むことを特徴とするイン
ク受理層を有するインクジェット被記録材により課題が
解決されることを見出した。
本発明により達成される。即ち、支持体上に化2で示さ
れる官能基を有する重合体を含むことを特徴とするイン
ク受理層を有するインクジェット被記録材により課題が
解決されることを見出した。
【0011】
【化2】
【0012】化2中、Xおよびp、Aは全て化1と同義
であり、化1の説明文と同一である。
であり、化1の説明文と同一である。
【0013】
【発明の実施の形態】上記官能基を有する重合体を含む
溶液を支持体上に塗布することでインク受理層を有する
インクジェット被記録材が基本的には形成することが出
来る。支持体としては木材パルプを主体とする紙および
ポリエステル系フィルム、酢酸セルロース系フィルム等
各種フィルム、あるいは紙にポリエチレン、ポリプロピ
レン等をラミネート加工したもの等が挙げられるが、紙
シート以外の支持体を使用する場合には表面に塗工して
使用することが好ましい。
溶液を支持体上に塗布することでインク受理層を有する
インクジェット被記録材が基本的には形成することが出
来る。支持体としては木材パルプを主体とする紙および
ポリエステル系フィルム、酢酸セルロース系フィルム等
各種フィルム、あるいは紙にポリエチレン、ポリプロピ
レン等をラミネート加工したもの等が挙げられるが、紙
シート以外の支持体を使用する場合には表面に塗工して
使用することが好ましい。
【0014】化2で示される繰返し単位を有する重合体
はグラフト重合体を表し、グラフト重合体の枝成分とし
てAで表される任意のラジカル重合可能なモノマーから
形成される繰返し単位が連結して、置換基−CH2−
(X)p−S−を介してスチレン残基に結合しているこ
とを表す。具体的に、化2で示される官能基を有する重
合体を得るための方法としては、例えば化3〜化10で
示されるモノマーを含み、これら単独もしくはこれらと
共重合可能なモノマーとの混合物を重合し、前駆体ポリ
マーをまず形成する。ついで、穏和なアルカリまたは酸
性条件下で前駆体ポリマー溶液を加熱することで、化3
〜化8で示されるメルカプト基の保護基に相当する部分
を加水分解し、前駆体ポリマーの側鎖にメルカプト基を
導入する。また化9や化10のような場合には、単に前
駆体溶液を中和するのみでメルカプト基を形成出来る。
続いて、この前駆体ポリマー溶液に任意のラジカル重合
可能なモノマーを添加し、開始剤を加えて重合を行い、
前駆体ポリマーに存在するメルカプト基による連鎖移動
反応を利用してグラフト化を行い、結果として化2に示
す繰返し単位を有する重合体が得られる。ここで前駆体
ポリマーの存在下で重合を行うモノマーとしては、基本
的には任意のラジカル重合可能なモノマーであれば特に
制限はなく、1種もしくは数種のラジカル重合可能なモ
ノマーから実施の様態にあわせて最適のモノマー組成を
選択することが出来る。以下、化3〜化10で例示され
るモノマーは何れもクロロメチルスチレンを出発原料と
して、これとチオ酢酸類、チオ尿素類、ザンテート類、
ジチオカルバメート類、ジチオホスフェート類、チオ硫
酸塩、ビスムチオール、トリメルカプトトリアジン等を
反応させることで容易に合成することが出来る。
はグラフト重合体を表し、グラフト重合体の枝成分とし
てAで表される任意のラジカル重合可能なモノマーから
形成される繰返し単位が連結して、置換基−CH2−
(X)p−S−を介してスチレン残基に結合しているこ
とを表す。具体的に、化2で示される官能基を有する重
合体を得るための方法としては、例えば化3〜化10で
示されるモノマーを含み、これら単独もしくはこれらと
共重合可能なモノマーとの混合物を重合し、前駆体ポリ
マーをまず形成する。ついで、穏和なアルカリまたは酸
性条件下で前駆体ポリマー溶液を加熱することで、化3
〜化8で示されるメルカプト基の保護基に相当する部分
を加水分解し、前駆体ポリマーの側鎖にメルカプト基を
導入する。また化9や化10のような場合には、単に前
駆体溶液を中和するのみでメルカプト基を形成出来る。
続いて、この前駆体ポリマー溶液に任意のラジカル重合
可能なモノマーを添加し、開始剤を加えて重合を行い、
前駆体ポリマーに存在するメルカプト基による連鎖移動
反応を利用してグラフト化を行い、結果として化2に示
す繰返し単位を有する重合体が得られる。ここで前駆体
ポリマーの存在下で重合を行うモノマーとしては、基本
的には任意のラジカル重合可能なモノマーであれば特に
制限はなく、1種もしくは数種のラジカル重合可能なモ
ノマーから実施の様態にあわせて最適のモノマー組成を
選択することが出来る。以下、化3〜化10で例示され
るモノマーは何れもクロロメチルスチレンを出発原料と
して、これとチオ酢酸類、チオ尿素類、ザンテート類、
ジチオカルバメート類、ジチオホスフェート類、チオ硫
酸塩、ビスムチオール、トリメルカプトトリアジン等を
反応させることで容易に合成することが出来る。
【0015】
【化3】
【0016】化3中、R2はアルキルもしくはアリール
基を表す。
基を表す。
【0017】
【化4】
【0018】化4中、R3は水素またはアルキル基を表
し、R4、R5は水素、アルキル基、アミノ基、アミジノ
基を表し、同じであっても異なっていてもよい。
し、R4、R5は水素、アルキル基、アミノ基、アミジノ
基を表し、同じであっても異なっていてもよい。
【0019】
【化5】
【0020】化5中、R6はアルキル基を表す。
【0021】
【化6】
【0022】化6中、R7、R8はアルキル基を表し、環
を形成する場合もある。
を形成する場合もある。
【0023】
【化7】
【0024】化7中、R9、R10はアルキル基を表す。
【0025】
【化8】
【0026】化8中、Xはアルカリ金属イオンを表す。
【0027】
【化9】
【0028】化9中、Xは化8と同義である。
【0029】
【化10】
【0030】化10中、Xは化8と同義である。
【0031】化2で示される繰返し単位を有する重合体
は、化2の官能基を単独で含む場合もあるが、あるいは
化2の繰返し単位とともに他の共重合可能な他のモノマ
ーと共重合することで得られる別の繰返し単位を併せ持
つ重合体であることも好ましく、こうした共重合体を与
えるモノマーの例としては、スチレン、4−メチルスチ
レン、4−ヒドロキシスチレン、4−カルボキシスチレ
ン、4−アミノスチレン、クロロメチルスチレン、4−
メトキシスチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ドデシル等
のメタクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アリール
エステル或いはアルキルアリールエステル類、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコー
ルモノエステル、メタクリル酸メトキシポリエチレング
リコールモノエステル、メタクリル酸ポリプロピレング
リコールモノエステル等のアルキレンオキシ基を有する
メタクリル酸エステル類、メタクリル酸2−ジメチルア
ミノエチル、メタクリル酸2−ジエチルアミノエチル等
のアミノ基含有メタクリル酸エステル類、或いはアクリ
ル酸エステルとしてこれら対応するメタクリル酸エステ
ルと同様の例、或いは、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸モノアル
キルエステル、フマル酸モノアルキルエステルのような
カルボキシ基を有するモノマー類、アリルアミン、ジア
リルアミン等のアミノ基含有モノマー類、或いは、ビニ
ルスルホン酸およびその塩、アリルスルホン酸およびそ
の塩、メタリルスルホン酸およびその塩、スチレンスル
ホン酸およびその塩、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸およびその塩等のスルホン酸基を有
するモノマー類、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリ
ジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾー
ル等の含窒素複素環を有するモノマー類、或いは4級ア
ンモニウム塩基を有するモノマーとして4−ビニルベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイル
オキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタ
クリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチル
クロライドによる4級化物、N−ビニルイミダゾールの
メチルクロライドによる4級化物、4−ビニルベンジル
ピリジニウムクロライド等、或いはアクリロニトリル、
メタクリロニトリル、またアクリルアミド、メタクリル
アミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルア
ミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンア
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メ
トキシエチルアクリルアミド等のアクリルアミドもしく
はメタクリルアミド誘導体、さらにはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、またメチ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、その他、N−ビニルピロリドン、アクリロイ
ルモルホリン、テトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、
ビニルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート
等各種モノマーを適宜共重合モノマーとして使用するこ
とが出来る。
は、化2の官能基を単独で含む場合もあるが、あるいは
化2の繰返し単位とともに他の共重合可能な他のモノマ
ーと共重合することで得られる別の繰返し単位を併せ持
つ重合体であることも好ましく、こうした共重合体を与
えるモノマーの例としては、スチレン、4−メチルスチ
レン、4−ヒドロキシスチレン、4−カルボキシスチレ
ン、4−アミノスチレン、クロロメチルスチレン、4−
メトキシスチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ドデシル等
のメタクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アリール
エステル或いはアルキルアリールエステル類、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコー
ルモノエステル、メタクリル酸メトキシポリエチレング
リコールモノエステル、メタクリル酸ポリプロピレング
リコールモノエステル等のアルキレンオキシ基を有する
メタクリル酸エステル類、メタクリル酸2−ジメチルア
ミノエチル、メタクリル酸2−ジエチルアミノエチル等
のアミノ基含有メタクリル酸エステル類、或いはアクリ
ル酸エステルとしてこれら対応するメタクリル酸エステ
ルと同様の例、或いは、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸モノアル
キルエステル、フマル酸モノアルキルエステルのような
カルボキシ基を有するモノマー類、アリルアミン、ジア
リルアミン等のアミノ基含有モノマー類、或いは、ビニ
ルスルホン酸およびその塩、アリルスルホン酸およびそ
の塩、メタリルスルホン酸およびその塩、スチレンスル
ホン酸およびその塩、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸およびその塩等のスルホン酸基を有
するモノマー類、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリ
ジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾー
ル等の含窒素複素環を有するモノマー類、或いは4級ア
ンモニウム塩基を有するモノマーとして4−ビニルベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイル
オキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタ
クリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチル
クロライドによる4級化物、N−ビニルイミダゾールの
メチルクロライドによる4級化物、4−ビニルベンジル
ピリジニウムクロライド等、或いはアクリロニトリル、
メタクリロニトリル、またアクリルアミド、メタクリル
アミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルア
ミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンア
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メ
トキシエチルアクリルアミド等のアクリルアミドもしく
はメタクリルアミド誘導体、さらにはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、またメチ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、その他、N−ビニルピロリドン、アクリロイ
ルモルホリン、テトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、
ビニルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート
等各種モノマーを適宜共重合モノマーとして使用するこ
とが出来る。
【0032】上記のような種々の共重合モノマーとの共
重合で前駆体ポリマーが形成出来るが、化2で示される
繰返し単位以外の官能基を有する共重合体の場合に、共
重合体中に含まれる化2以外の共重合体繰返し単位の比
率は99重量部以下であることが好ましく、これ以上の
比率であれば共重合体中に含まれる化2で示される官能
基の割合が少なく、その効果が現れないため好ましくな
い。また前駆体ポリマーの分子量としては1000以上
数100万以下の範囲にあることが好ましく、この範囲
を外れて分子量1000以下の場合には、これから形成
されるポリマーの性質がグラフトポリマーとしての性質
を表し難く好ましくない。また数100万以上の場合に
は前駆体ポリマー溶液の粘度が高く、グラフト重合の際
にゲル化を生じたり、グラフト重合の結果得られる重合
体溶液の粘度が著しく高くなるため、塗工等の加工に供
しようとする場合に取扱いが困難となる場合があるため
好ましくない。
重合で前駆体ポリマーが形成出来るが、化2で示される
繰返し単位以外の官能基を有する共重合体の場合に、共
重合体中に含まれる化2以外の共重合体繰返し単位の比
率は99重量部以下であることが好ましく、これ以上の
比率であれば共重合体中に含まれる化2で示される官能
基の割合が少なく、その効果が現れないため好ましくな
い。また前駆体ポリマーの分子量としては1000以上
数100万以下の範囲にあることが好ましく、この範囲
を外れて分子量1000以下の場合には、これから形成
されるポリマーの性質がグラフトポリマーとしての性質
を表し難く好ましくない。また数100万以上の場合に
は前駆体ポリマー溶液の粘度が高く、グラフト重合の際
にゲル化を生じたり、グラフト重合の結果得られる重合
体溶液の粘度が著しく高くなるため、塗工等の加工に供
しようとする場合に取扱いが困難となる場合があるため
好ましくない。
【0033】化2で示される繰返し単位を有する重合体
は先に述べたように前駆体ポリマーの存在下で前述のラ
ジカル重合可能な任意のモノマーを重合することで得ら
れるが、前駆体ポリマー中に含まれる共重合体繰返し単
位と同一の構造を与えるモノマーを前駆体ポリマー存在
下に重合しても、単に分岐した単一成分の重合体を与え
ることになるため、前駆体ポリマーの主たる繰返し単位
と化2に含まれる側鎖にグラフトした形の繰返し単位と
は構造および性質を異にする組合わせを選択することが
より好ましい。本発明により得られる重合体の好ましい
例としては下記化11〜化15で示すような例が挙げら
れる。
は先に述べたように前駆体ポリマーの存在下で前述のラ
ジカル重合可能な任意のモノマーを重合することで得ら
れるが、前駆体ポリマー中に含まれる共重合体繰返し単
位と同一の構造を与えるモノマーを前駆体ポリマー存在
下に重合しても、単に分岐した単一成分の重合体を与え
ることになるため、前駆体ポリマーの主たる繰返し単位
と化2に含まれる側鎖にグラフトした形の繰返し単位と
は構造および性質を異にする組合わせを選択することが
より好ましい。本発明により得られる重合体の好ましい
例としては下記化11〜化15で示すような例が挙げら
れる。
【0034】
【化11】
【0035】化11において、式中に記入された数字の
意味は、アクリルアミドおよび化3等のようなメルカプ
ト基を与える前駆体モノマーを95重量%対5重量%の
割合で含むモノマー総量150重量部で前駆体ポリマー
を合成し、これの存在下でN−ビニルピロリドン単独
(100重量%)110重量部を添加し、150重量部
の幹ポリマーに110重量部のポリビニルピロリドンか
らなる枝ポリマーをグラフトしたポリマーを表す。以下
の化学式も同様の意味を表す。
意味は、アクリルアミドおよび化3等のようなメルカプ
ト基を与える前駆体モノマーを95重量%対5重量%の
割合で含むモノマー総量150重量部で前駆体ポリマー
を合成し、これの存在下でN−ビニルピロリドン単独
(100重量%)110重量部を添加し、150重量部
の幹ポリマーに110重量部のポリビニルピロリドンか
らなる枝ポリマーをグラフトしたポリマーを表す。以下
の化学式も同様の意味を表す。
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】前駆体ポリマー中の化2で示される繰返し
単位の割合は先の化3〜化10で示すようなモノマーの
前駆体ポリマー中での割合を変化させることで自由に変
えることが出来るが、これは例えば澱粉やポリビニルア
ルコールの存在下でラジカル重合を行って得られるグラ
フトポリマーの合成方法と大きく異なる点である。
単位の割合は先の化3〜化10で示すようなモノマーの
前駆体ポリマー中での割合を変化させることで自由に変
えることが出来るが、これは例えば澱粉やポリビニルア
ルコールの存在下でラジカル重合を行って得られるグラ
フトポリマーの合成方法と大きく異なる点である。
【0041】化2中に含まれる枝成分である繰返し単位
と前駆体ポリマーによる幹成分である繰返し単位の割合
は特に制限はないが、幹成分に対して枝成分は1重量%
から100倍量の範囲にあることが好ましく、この範囲
を越える場合、幹あるいは枝成分の性質が現れがたいこ
とから好ましくない。また、化2に示す繰返し単位を有
するグラフトポリマーの分子量については、前駆体ポリ
マーの分子量に加えて数1000から数100万の範囲
にあることが好ましく、この範囲外では前述の説明と同
じく、グラフトポリマーとしての特性が現れ難い場合
や、溶液粘度が過度に上昇し、使用に支障を来す場合が
あるなどの理由から好ましくない場合がある。
と前駆体ポリマーによる幹成分である繰返し単位の割合
は特に制限はないが、幹成分に対して枝成分は1重量%
から100倍量の範囲にあることが好ましく、この範囲
を越える場合、幹あるいは枝成分の性質が現れがたいこ
とから好ましくない。また、化2に示す繰返し単位を有
するグラフトポリマーの分子量については、前駆体ポリ
マーの分子量に加えて数1000から数100万の範囲
にあることが好ましく、この範囲外では前述の説明と同
じく、グラフトポリマーとしての特性が現れ難い場合
や、溶液粘度が過度に上昇し、使用に支障を来す場合が
あるなどの理由から好ましくない場合がある。
【0042】化2の繰返し単位を有する重合体によりイ
ンク受理層を形成する場合、インク受理層が架橋耐水化
されている場合に、記録画像の耐水性等の保存性が向上
するため特に好ましい被記録材を与えることが出来る。
ンク受理層を形成する場合、インク受理層が架橋耐水化
されている場合に、記録画像の耐水性等の保存性が向上
するため特に好ましい被記録材を与えることが出来る。
【0043】即ち、支持体上に化2で示す繰返し単位を
有する重合体に加えて、架橋剤として例えば、エポキシ
化合物、アジリジン化合物や、ホルマリン、グリオキザ
ール等のアルデヒド型架橋剤や、メチロール化尿素のよ
うなN−メチロール化合物、ジクロロトリアジン等のト
リアジン化合物、ビニルスルホン化合物、活性エステル
型架橋剤、ムコクロル酸系架橋剤等の種々の架橋剤を添
加することで、該重合体を架橋耐水化し、保存性に優れ
たインクジェット被記録材を形成することが出来る。好
ましい架橋剤の例としては下記の化16〜化26に示す
ような化合物が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
有する重合体に加えて、架橋剤として例えば、エポキシ
化合物、アジリジン化合物や、ホルマリン、グリオキザ
ール等のアルデヒド型架橋剤や、メチロール化尿素のよ
うなN−メチロール化合物、ジクロロトリアジン等のト
リアジン化合物、ビニルスルホン化合物、活性エステル
型架橋剤、ムコクロル酸系架橋剤等の種々の架橋剤を添
加することで、該重合体を架橋耐水化し、保存性に優れ
たインクジェット被記録材を形成することが出来る。好
ましい架橋剤の例としては下記の化16〜化26に示す
ような化合物が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0044】
【化16】
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】
【化19】
【0048】
【化20】
【0049】
【化21】
【0050】
【化22】
【0051】
【化23】
【0052】
【化24】
【0053】
【化25】
【0054】
【化26】
【0055】この際に、重合体中に上記のような架橋剤
と反応し、架橋構造が形成できるように積極的に官能基
を導入することが好ましく、こうした官能基としては、
水酸基、カルボキシ基、アミノ基のような官能基が特に
好ましく該重合体中に導入される。こうした官能基は該
重合体の幹成分中あるいは化2に含まれる枝成分中のい
ずれの部分にも導入することが出来る。こうした官能基
を該重合体中の幹あるいは枝成分中のいずれか、もしく
は両方に導入する場合に、該官能基を含む繰返し単位の
該重合体全体に対する割合は0.1重量%以上99重量
%未満が好ましく、これ以下の割合では導入した効果が
現れがたく、またこれ以上では化2で示すグラフトポリ
マーとしての性質が現れにくいことから好ましくない。
と反応し、架橋構造が形成できるように積極的に官能基
を導入することが好ましく、こうした官能基としては、
水酸基、カルボキシ基、アミノ基のような官能基が特に
好ましく該重合体中に導入される。こうした官能基は該
重合体の幹成分中あるいは化2に含まれる枝成分中のい
ずれの部分にも導入することが出来る。こうした官能基
を該重合体中の幹あるいは枝成分中のいずれか、もしく
は両方に導入する場合に、該官能基を含む繰返し単位の
該重合体全体に対する割合は0.1重量%以上99重量
%未満が好ましく、これ以下の割合では導入した効果が
現れがたく、またこれ以上では化2で示すグラフトポリ
マーとしての性質が現れにくいことから好ましくない。
【0056】ここで言う水酸基、カルボキシ基、アミノ
基等の官能基を有するモノマーの例としては、先の共重
合可能なモノマーの例として挙げた多数のモノマーの例
からも選ぶことが可能である。このようにして得られる
好ましい重合体の例としては下記の化27〜化31等が
挙げられるがこれらに限定されるものではない。
基等の官能基を有するモノマーの例としては、先の共重
合可能なモノマーの例として挙げた多数のモノマーの例
からも選ぶことが可能である。このようにして得られる
好ましい重合体の例としては下記の化27〜化31等が
挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0057】
【化27】
【0058】化27において式中に記入した数字の意味
は、アクリルアミドおよび化3のようなメルカプト基を
与える前駆体モノマーをそれぞれ95重量%対5重量%
の比率で含む重合体150重量部を幹ポリマーとして、
これにN−ビニルピロリドンおよびアクリル酸をそれぞ
れ90重量%対10重量%の比で含むモノマー混合物総
量110重量部をグラフト重合して得られたポリマーを
表す。以下の化学式も同様の意味を表す。
は、アクリルアミドおよび化3のようなメルカプト基を
与える前駆体モノマーをそれぞれ95重量%対5重量%
の比率で含む重合体150重量部を幹ポリマーとして、
これにN−ビニルピロリドンおよびアクリル酸をそれぞ
れ90重量%対10重量%の比で含むモノマー混合物総
量110重量部をグラフト重合して得られたポリマーを
表す。以下の化学式も同様の意味を表す。
【0059】
【化28】
【0060】
【化29】
【0061】
【化30】
【0062】
【化31】
【0063】上記の例のような重合体に先に述べたよう
な架橋剤を添加してインク受理層を形成する場合におい
て、該重合体100重量部に対する架橋剤の比率は30
重量部を越えないことが好ましく、これを上回る量で架
橋剤を添加した場合にはインク受理層を形成する該重合
体の架橋度が上がりすぎ、インク吸収能が顕著に低下す
るため好ましくない。
な架橋剤を添加してインク受理層を形成する場合におい
て、該重合体100重量部に対する架橋剤の比率は30
重量部を越えないことが好ましく、これを上回る量で架
橋剤を添加した場合にはインク受理層を形成する該重合
体の架橋度が上がりすぎ、インク吸収能が顕著に低下す
るため好ましくない。
【0064】化2で示される繰返し単位を有する重合体
とともに必要に応じて他の任意のバインダーを併せて使
用することが出来る。こうしたバインダーとしては、例
えばセルロース誘導体として、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ジエチルアミノエチルセルロース、
ジエチルアンモニウムクロリドヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
リドヒドロキシエチルセルロース等、澱粉、カチオン性
澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉等各種変性澱粉や、或い
はキトサン、カラギーナン、ゼラチンとして酸処理ゼラ
チン、アルカリ処理ゼラチン、各種変性ゼラチン、さら
にはビニルポリマーとしてポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロ
リドン−酢酸ビニル共重合体等の各種合成ポリマーを使
用することが出来る。こうしたバインダーを化2で示さ
れる繰返し単位を有する重合体と併用する場合には、バ
インダーの添加量は特に制限はないが、化2の繰返し単
位を有する重合体に対して例えば100倍量を越えてバ
インダーを使用した場合には本発明の効果が現れ難く好
ましくない場合がある。
とともに必要に応じて他の任意のバインダーを併せて使
用することが出来る。こうしたバインダーとしては、例
えばセルロース誘導体として、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ジエチルアミノエチルセルロース、
ジエチルアンモニウムクロリドヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
リドヒドロキシエチルセルロース等、澱粉、カチオン性
澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉等各種変性澱粉や、或い
はキトサン、カラギーナン、ゼラチンとして酸処理ゼラ
チン、アルカリ処理ゼラチン、各種変性ゼラチン、さら
にはビニルポリマーとしてポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロ
リドン−酢酸ビニル共重合体等の各種合成ポリマーを使
用することが出来る。こうしたバインダーを化2で示さ
れる繰返し単位を有する重合体と併用する場合には、バ
インダーの添加量は特に制限はないが、化2の繰返し単
位を有する重合体に対して例えば100倍量を越えてバ
インダーを使用した場合には本発明の効果が現れ難く好
ましくない場合がある。
【0065】インクジェット被記録材そのものの耐水性
は上記のように架橋耐水化したインク受理層を支持体上
に形成することで達成されるが、さらに印字するインク
中の色材が顔料分散物である場合には記録画像は印字後
に水分が拡散、蒸発すると画像自体の耐水性が発現する
が、一方でインク中の色材が水溶性染料である場合に
は、画像部の耐水性が十分でない場合がある。このよう
な場合に、水溶性染料をインクジェット被記録材中に結
合するための手段として、各種4級アンモニウム塩基も
しくはホスホニウム塩基を有する重合体をインク受理層
中に含むことがきわめて好ましいことが見いだされた。
は上記のように架橋耐水化したインク受理層を支持体上
に形成することで達成されるが、さらに印字するインク
中の色材が顔料分散物である場合には記録画像は印字後
に水分が拡散、蒸発すると画像自体の耐水性が発現する
が、一方でインク中の色材が水溶性染料である場合に
は、画像部の耐水性が十分でない場合がある。このよう
な場合に、水溶性染料をインクジェット被記録材中に結
合するための手段として、各種4級アンモニウム塩基も
しくはホスホニウム塩基を有する重合体をインク受理層
中に含むことがきわめて好ましいことが見いだされた。
【0066】4級アンモニウム塩基もしくはホスホニウ
ム塩基を有する重合体として、一つは、化2で示される
繰返し単位中である枝成分あるいは前駆体ポリマーで形
成される幹成分のいずれかもしくは両方に存在する場合
が好ましく、架橋した重合体中にこうした4級塩基を含
むことで、インクジェット記録の際に水溶性染料が結合
し、記録層中で固定化、耐水化されるためきわめて好ま
しい。こうした重合体の好ましい例として、化32〜化
41に示されるような重合体を挙げることが出来るが、
これらに限定されるものではない。
ム塩基を有する重合体として、一つは、化2で示される
繰返し単位中である枝成分あるいは前駆体ポリマーで形
成される幹成分のいずれかもしくは両方に存在する場合
が好ましく、架橋した重合体中にこうした4級塩基を含
むことで、インクジェット記録の際に水溶性染料が結合
し、記録層中で固定化、耐水化されるためきわめて好ま
しい。こうした重合体の好ましい例として、化32〜化
41に示されるような重合体を挙げることが出来るが、
これらに限定されるものではない。
【0067】
【化32】
【0068】
【化33】
【0069】
【化34】
【0070】
【化35】
【0071】
【化36】
【0072】
【化37】
【0073】
【化38】
【0074】
【化39】
【0075】
【化40】
【0076】
【化41】
【0077】水溶性染料を含むインクによるインクジェ
ット記録において同様に記録画像の耐水性を高めるため
の方策の一つとして、同様な4級塩基を有する重合体を
化2で示される官能基を有する重合体にブレンドしてイ
ンク受理層を形成することも好ましく行われる。このよ
うなブレンドして使用できる重合体の例としては下記の
化42〜化45に示すような例が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
ット記録において同様に記録画像の耐水性を高めるため
の方策の一つとして、同様な4級塩基を有する重合体を
化2で示される官能基を有する重合体にブレンドしてイ
ンク受理層を形成することも好ましく行われる。このよ
うなブレンドして使用できる重合体の例としては下記の
化42〜化45に示すような例が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0078】
【化42】
【0079】
【化43】
【0080】
【化44】
【0081】
【化45】
【0082】上記の例に示すような各種の4級塩を有す
る重合体をブレンドしてインク受理層を形成する場合の
各重合体の比率については、4級塩ポリマーは全重合体
100重量部中の50重量部以下の割合でブレンドする
ことが好ましく、これを越える比率で添加した場合イン
ク受理層を形成する重合体皮膜の耐水性が低下すること
があり好ましくない。
る重合体をブレンドしてインク受理層を形成する場合の
各重合体の比率については、4級塩ポリマーは全重合体
100重量部中の50重量部以下の割合でブレンドする
ことが好ましく、これを越える比率で添加した場合イン
ク受理層を形成する重合体皮膜の耐水性が低下すること
があり好ましくない。
【0083】化2で示される繰返し単位を有する重合体
を支持体に含浸あるいは塗布する場合に、目的とする効
果を発揮させるために必要とされる重合体の量として
は、支持体の表面積1平方メートル当たり0.1グラム
以上20グラム以下の程度が好ましく、この範囲以下の
量で使用した場合には重合体を添加した効果が認め難
く、また20グラムを越えて使用しても過剰の重合体が
存在するのみであり好ましくない。
を支持体に含浸あるいは塗布する場合に、目的とする効
果を発揮させるために必要とされる重合体の量として
は、支持体の表面積1平方メートル当たり0.1グラム
以上20グラム以下の程度が好ましく、この範囲以下の
量で使用した場合には重合体を添加した効果が認め難
く、また20グラムを越えて使用しても過剰の重合体が
存在するのみであり好ましくない。
【0084】化2で示される重合体とともに、さらにコ
ロイダルシリカ、アルミナゾルのような無機超微粒子分
散体や、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、ある
いは非晶質シリカ、無定形シリカ等の合成微粒子シリ
カ、さらには各種合成ラテックスや、ポリスチレンビー
ズ、ポリメタクリル酸メチルビーズ等のポリマー微粒子
等をブロッキング防止、表面改質、隠蔽度向上等種々の
目的で併用することも可能である。
ロイダルシリカ、アルミナゾルのような無機超微粒子分
散体や、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、ある
いは非晶質シリカ、無定形シリカ等の合成微粒子シリ
カ、さらには各種合成ラテックスや、ポリスチレンビー
ズ、ポリメタクリル酸メチルビーズ等のポリマー微粒子
等をブロッキング防止、表面改質、隠蔽度向上等種々の
目的で併用することも可能である。
【0085】インクジェット被記録材として、例えば写
真用カラーペーパーのように表面光沢が要求される場合
においてはインク受理層は主としてバインダーから構成
され、先に述べた無機、有機微粒子等の顔料成分の使用
を最小限に留めるかあるいは使用しないことが好まし
い。このような場合には、主としてバインダーから構成
されるインク受理層のインク吸収容量が充分でありかつ
吸収速度が早く、印字直後に印字面が乾燥していること
が要求される。さらに、印字された部分の染料が耐水性
を有し、印字直後に例えば指で印字面をなぞってもイン
クが転写しない等の特性を有することが実用上要求され
る。
真用カラーペーパーのように表面光沢が要求される場合
においてはインク受理層は主としてバインダーから構成
され、先に述べた無機、有機微粒子等の顔料成分の使用
を最小限に留めるかあるいは使用しないことが好まし
い。このような場合には、主としてバインダーから構成
されるインク受理層のインク吸収容量が充分でありかつ
吸収速度が早く、印字直後に印字面が乾燥していること
が要求される。さらに、印字された部分の染料が耐水性
を有し、印字直後に例えば指で印字面をなぞってもイン
クが転写しない等の特性を有することが実用上要求され
る。
【0086】本発明で得られる重合体から構成されるイ
ンク受理層は、架橋しているにも関わらず良好なインク
吸収性能を有することから、基本的には他の顔料やバイ
ンダー等の添加を必要とせず、該インク受理層単独で十
分な品質のインクジェット記録を行うことが出来ること
が特徴である。架橋していない場合にはインク受理層が
耐水性を示さないことは自明である。
ンク受理層は、架橋しているにも関わらず良好なインク
吸収性能を有することから、基本的には他の顔料やバイ
ンダー等の添加を必要とせず、該インク受理層単独で十
分な品質のインクジェット記録を行うことが出来ること
が特徴である。架橋していない場合にはインク受理層が
耐水性を示さないことは自明である。
【0087】合成例1(化13の合成例) 攪拌機、温度計、環流冷却管および窒素導入管を備えた
1リッター4つ口フラスコ内に、化3で示すモノマー
(R2=メチル基)10グラム、N−ビニルピロリド9
0グラムを導入し、水100グラムおよびエタノール1
00グラムを加え、70℃の水浴上で窒素ガスを導入し
ながら攪拌を行った。開始剤として、2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65、和
光純薬工業製)を1グラム投入することで重合を開始
し、6時間加熱攪拌を行い、粘脹な重合体溶液を得た。
続いて、10%アンモニア水溶液を30グラム加え、7
0℃で30分加熱撹拌を行った後、1規定塩酸にて反応
系を中和した。この溶液にイソプロピルアクリルアミド
60グラムを加え、さらにV−65を0.6グラム添加
してさらに6時間重合を行い、粘脹な溶液を得た。
1リッター4つ口フラスコ内に、化3で示すモノマー
(R2=メチル基)10グラム、N−ビニルピロリド9
0グラムを導入し、水100グラムおよびエタノール1
00グラムを加え、70℃の水浴上で窒素ガスを導入し
ながら攪拌を行った。開始剤として、2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65、和
光純薬工業製)を1グラム投入することで重合を開始
し、6時間加熱攪拌を行い、粘脹な重合体溶液を得た。
続いて、10%アンモニア水溶液を30グラム加え、7
0℃で30分加熱撹拌を行った後、1規定塩酸にて反応
系を中和した。この溶液にイソプロピルアクリルアミド
60グラムを加え、さらにV−65を0.6グラム添加
してさらに6時間重合を行い、粘脹な溶液を得た。
【0088】合成例2(化15の合成例) 攪拌機、温度計、環流冷却管および窒素導入管を備えた
1リッター4つ口フラスコ内に、化4で示すモノマー
(R3、R4、R5=H)22.5グラム、ジエチルア
クリルアミド67.5グラムを導入し、水200グラム
およびエタノール100グラムを加え、70℃の水浴上
で窒素ガスを導入しながら攪拌を行った。開始剤とし
て、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)(V−65、和光純薬工業製)を1グラム投入す
ることで重合を開始し、6時間加熱攪拌を行い、粘脹な
重合体溶液を得た。合成例1と同様に、アンモニア水溶
液30グラムを加え、加熱撹拌を30分行った後、アク
リロイルモルフォリン99グラムおよびN−ビニルピロ
リドン11グラムを添加し、V−65を1.1グラム加
えてさらに6時間重合を行い重合体溶液を得た。
1リッター4つ口フラスコ内に、化4で示すモノマー
(R3、R4、R5=H)22.5グラム、ジエチルア
クリルアミド67.5グラムを導入し、水200グラム
およびエタノール100グラムを加え、70℃の水浴上
で窒素ガスを導入しながら攪拌を行った。開始剤とし
て、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)(V−65、和光純薬工業製)を1グラム投入す
ることで重合を開始し、6時間加熱攪拌を行い、粘脹な
重合体溶液を得た。合成例1と同様に、アンモニア水溶
液30グラムを加え、加熱撹拌を30分行った後、アク
リロイルモルフォリン99グラムおよびN−ビニルピロ
リドン11グラムを添加し、V−65を1.1グラム加
えてさらに6時間重合を行い重合体溶液を得た。
【0089】
実施例1 表1に示す配合により固形分濃度が10重量%である塗
工液を作成し、ポリエチレンで表面を被覆した写真用原
紙上にドクトルバーを使用して、湿潤塗工量が100g
/m2になるよう塗工し、70℃の温風乾燥機で乾燥し
た後、40℃の乾燥機内で1昼夜保存して記録シートを
作成した。また同様な方法により、比較試料として表2
で示す配合により作成した比較用記録シートをそれぞれ
作成した。得られた記録シートをA4サイズに裁断し、
インクジェットプリンターとしてセイコーエプソン社製
インクジェットプリンターMJ−910を使用して印字
を行い、下記の項目について評価を行った。 (1)印字品質:単色および混色で構成された2センチ
角の塗りつぶしパターンにおいて、インク濃度が均一で
あるか否かを評価した。印字を行った全面積において均
一な濃度でパターンが描かれた場合を○とし、部分的に
印字濃度にむらのある場合を△とし、さらに全面にわた
って印字ムラを発生した場合を×とした。 (2)インク吸収性:上記の印字パターンの印字を行
い、印字後にPPC用紙を印字面に押し当ててインクの
転写が生じるか否かを評価した。印字直後にPPC用紙
へのインクの転写が起こらない場合を○とし、印字後直
後では若干の転写が生ずるものの数分以内で転写が起こ
らなくなる場合を△とし、数分間以上経過してもインク
の転写が起こる場合を×とした。 (3)インク定着性:上記の印字パターンの印字を行っ
た後に、水滴を印字部に落とし10分間放置した。水滴
をふき取った際に、印字部の染料が流れ出し、画像濃度
が低下するとともに印字部周辺にインクが広がった場合
を×とし、逆に染料が溶出せず、画像部周辺へのインク
の広がりも生じなかった場合を○とし、両者の中間を△
とした。 (4)耐水性: 上記の印字パターンの印字を行った後
に、記録シートを40℃の温水中に浸し、30分間放置
した。印字部あるいは非印字部いずれかでも支持体から
溶解もしくは脱落した場合を×とし、浸漬した後も何等
影響がない場合を○とし、部分的に溶解等が生じる場合
を△とした。 (5)高湿下保存性:上記の印字パターンを印字後、試
料を30℃、85%相対湿度の雰囲気下で1週間保存し
た。染料の拡散による印字パターンの広がりが発生ある
いはブロッキングが発生した場合を×とし、ブロッキン
グおよび染料の拡散のいずれも軽度の場合を△とし、何
等影響がない場合を○とした。 (6)耐光性: 上記の印字パターンを印字したシート
を蛍光灯照射下の室内に3週間放置し、印字部の退色お
よび非印字部の黄変等色調変化、濃度変化を測定した。
著しい色調変化あるいは退色、印字部の黄変等が見られ
た場合を×とし、若干の濃度変化は認められるものの色
調自体の変化が軽微であるかもしくは変化が認められ
ず、非印字部においても黄変が認められない場合を○と
し、両者の中間を△とした。 (7)光沢度: 上記の印字パターンの印字を行ったシ
ートについて、非印字部および印字部の両方において光
沢が良好であるものを○とし、両方において光沢が劣る
ものを×とし、両者の中間を△とした。
工液を作成し、ポリエチレンで表面を被覆した写真用原
紙上にドクトルバーを使用して、湿潤塗工量が100g
/m2になるよう塗工し、70℃の温風乾燥機で乾燥し
た後、40℃の乾燥機内で1昼夜保存して記録シートを
作成した。また同様な方法により、比較試料として表2
で示す配合により作成した比較用記録シートをそれぞれ
作成した。得られた記録シートをA4サイズに裁断し、
インクジェットプリンターとしてセイコーエプソン社製
インクジェットプリンターMJ−910を使用して印字
を行い、下記の項目について評価を行った。 (1)印字品質:単色および混色で構成された2センチ
角の塗りつぶしパターンにおいて、インク濃度が均一で
あるか否かを評価した。印字を行った全面積において均
一な濃度でパターンが描かれた場合を○とし、部分的に
印字濃度にむらのある場合を△とし、さらに全面にわた
って印字ムラを発生した場合を×とした。 (2)インク吸収性:上記の印字パターンの印字を行
い、印字後にPPC用紙を印字面に押し当ててインクの
転写が生じるか否かを評価した。印字直後にPPC用紙
へのインクの転写が起こらない場合を○とし、印字後直
後では若干の転写が生ずるものの数分以内で転写が起こ
らなくなる場合を△とし、数分間以上経過してもインク
の転写が起こる場合を×とした。 (3)インク定着性:上記の印字パターンの印字を行っ
た後に、水滴を印字部に落とし10分間放置した。水滴
をふき取った際に、印字部の染料が流れ出し、画像濃度
が低下するとともに印字部周辺にインクが広がった場合
を×とし、逆に染料が溶出せず、画像部周辺へのインク
の広がりも生じなかった場合を○とし、両者の中間を△
とした。 (4)耐水性: 上記の印字パターンの印字を行った後
に、記録シートを40℃の温水中に浸し、30分間放置
した。印字部あるいは非印字部いずれかでも支持体から
溶解もしくは脱落した場合を×とし、浸漬した後も何等
影響がない場合を○とし、部分的に溶解等が生じる場合
を△とした。 (5)高湿下保存性:上記の印字パターンを印字後、試
料を30℃、85%相対湿度の雰囲気下で1週間保存し
た。染料の拡散による印字パターンの広がりが発生ある
いはブロッキングが発生した場合を×とし、ブロッキン
グおよび染料の拡散のいずれも軽度の場合を△とし、何
等影響がない場合を○とした。 (6)耐光性: 上記の印字パターンを印字したシート
を蛍光灯照射下の室内に3週間放置し、印字部の退色お
よび非印字部の黄変等色調変化、濃度変化を測定した。
著しい色調変化あるいは退色、印字部の黄変等が見られ
た場合を×とし、若干の濃度変化は認められるものの色
調自体の変化が軽微であるかもしくは変化が認められ
ず、非印字部においても黄変が認められない場合を○と
し、両者の中間を△とした。 (7)光沢度: 上記の印字パターンの印字を行ったシ
ートについて、非印字部および印字部の両方において光
沢が良好であるものを○とし、両方において光沢が劣る
ものを×とし、両者の中間を△とした。
【0090】上記の評価基準に基づき、表1および表2
の配合により作成した記録シートを評価した結果を表3
にまとめた。
の配合により作成した記録シートを評価した結果を表3
にまとめた。
【0091】
【表1】
【0092】表1中括弧内の数値は重量部を表す。全重
合体を100重量部として、これが10重量%となるよ
うに塗工液を作成した。
合体を100重量部として、これが10重量%となるよ
うに塗工液を作成した。
【0093】
【表2】
【0094】表中括弧内の数値は重量部を表す。全重合
体を100重量部とし、固形分濃度が10重量%となる
よう塗工液を作成し同様に塗布、乾燥して記録シートを
作成した。
体を100重量部とし、固形分濃度が10重量%となる
よう塗工液を作成し同様に塗布、乾燥して記録シートを
作成した。
【0095】
【化46】
【0096】
【化47】
【0097】
【化48】
【0098】
【表3】
【0099】実施例2 合成非晶質シリカ(トクヤマ製ファインシールX−37
B)20部を水80部を使用して分散を行い、これにけ
ん化度97%のポリビニルアルコール(クラレ製PVA
117)10%溶液70部、蛍光増白剤(日本曹達製ケ
イコールBBL、有効成分50%)を2部添加し、さら
に本発明に係わる重合体溶液もしくは比較化合物の10
%溶液を30部加えて塗工液とし、これを坪量92g/
m2の原紙上にワイアバーを使用して約150g/m2程
度の湿潤塗工量になるように塗布し、熱風乾燥器中で乾
燥後、線圧49N/cmにて表裏1回づつカレンダー処
理することでインクジェット被記録媒体を作成した。イ
ンクジェットプリンターを使用した印字評価は実施例1
と全く同様に行った。評価項目の内、実施例1における
(7)光沢度にかえて(7)塗層強度の評価を実施し
た。塗層強度については印字後の表面にセロテープを張
付け、引き剥がす際に画像に影響を与えなかった場合に
○、塗層が引き剥がされる場合を×とし、部分的にもは
がれた場合を△とした。
B)20部を水80部を使用して分散を行い、これにけ
ん化度97%のポリビニルアルコール(クラレ製PVA
117)10%溶液70部、蛍光増白剤(日本曹達製ケ
イコールBBL、有効成分50%)を2部添加し、さら
に本発明に係わる重合体溶液もしくは比較化合物の10
%溶液を30部加えて塗工液とし、これを坪量92g/
m2の原紙上にワイアバーを使用して約150g/m2程
度の湿潤塗工量になるように塗布し、熱風乾燥器中で乾
燥後、線圧49N/cmにて表裏1回づつカレンダー処
理することでインクジェット被記録媒体を作成した。イ
ンクジェットプリンターを使用した印字評価は実施例1
と全く同様に行った。評価項目の内、実施例1における
(7)光沢度にかえて(7)塗層強度の評価を実施し
た。塗層強度については印字後の表面にセロテープを張
付け、引き剥がす際に画像に影響を与えなかった場合に
○、塗層が引き剥がされる場合を×とし、部分的にもは
がれた場合を△とした。
【0100】上記の評価基準に基づき、表4の構成より
作成した記録シートを評価した結果を表5にまとめた。
表4の構成で全体の固形分濃度が10重量%になるよう
に調製した溶液を上記の処方において30部加えた塗工
液を使用した。表4中の括弧内の数字は重量部を表す。
作成した記録シートを評価した結果を表5にまとめた。
表4の構成で全体の固形分濃度が10重量%になるよう
に調製した溶液を上記の処方において30部加えた塗工
液を使用した。表4中の括弧内の数字は重量部を表す。
【0101】
【表4】
【0102】
【表5】
【0103】
【発明の効果】本発明により印字品質の良好な光沢およ
び保存性に優れた耐水性のあるインクジェット記録用被
記録材が得られる。
び保存性に優れた耐水性のあるインクジェット記録用被
記録材が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 支持体上にインク受理層を有するインク
ジェット用被記録材において化1で示される繰返し単位
を有する重合体をインク受理層中に含むことを特徴とす
るインクジェット被記録材。 【化1】 (化1中、Xは複素環を含む2価の連結基を表し、pは
0または1を表す。Aはラジカル重合可能な任意のモノ
マーからなる繰返し単位を表し、複数の種類のモノマー
からなる繰返し単位を併せて含む共重合体を構成する場
合であっても良い。) - 【請求項2】 請求項1において、化1で示される繰返
し単位を有する重合体が架橋剤により架橋されているイ
ンク受理層を有することを特徴とするインクジェット被
記録材。 - 【請求項3】 請求項1または2において、該重合体中
にさらに4級アンモニウム塩基あるいはホスホニウム塩
基を官能基として併せ持つ重合体をインク受理層中に含
むことを特徴とするインクジェット被記録材。 - 【請求項4】 請求項1または2において、該重合体と
ともに4級アンモニウム塩基あるいはホスホニウム塩基
を官能基として併せ持つ重合体をインク受理層中にブレ
ンドして含むことを特徴とするインクジェット被記録
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8324212A JPH10264497A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | インクジェット用被記録材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8324212A JPH10264497A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | インクジェット用被記録材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10264497A true JPH10264497A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=18163303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8324212A Pending JPH10264497A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | インクジェット用被記録材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10264497A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20130197177A1 (en) * | 2010-12-01 | 2013-08-01 | Societe D'exploitation De Produits Pour Les Industries Chimiquies Seppic | Novel cationic thickeners, free of oil and surfactants, method for preparing same and composition containing same |
JP2013194119A (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-30 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 |
-
1996
- 1996-12-04 JP JP8324212A patent/JPH10264497A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20130197177A1 (en) * | 2010-12-01 | 2013-08-01 | Societe D'exploitation De Produits Pour Les Industries Chimiquies Seppic | Novel cationic thickeners, free of oil and surfactants, method for preparing same and composition containing same |
US9072684B2 (en) * | 2010-12-01 | 2015-07-07 | Societe D'exploitation De Produits Pour Les Industries Chimiques Seppic | Cationic thickeners, free of oil and surfactants, method for preparing same and composition containing same |
JP2013194119A (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-30 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 |
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