JP2002019032A - 樹脂積層体の製造方法 - Google Patents

樹脂積層体の製造方法

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JP2002019032A
JP2002019032A JP2000208658A JP2000208658A JP2002019032A JP 2002019032 A JP2002019032 A JP 2002019032A JP 2000208658 A JP2000208658 A JP 2000208658A JP 2000208658 A JP2000208658 A JP 2000208658A JP 2002019032 A JP2002019032 A JP 2002019032A
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polyurethane
primer
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Hidetoshi Shimada
英俊 島田
Tomomasa Suzuki
呂昌 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】TPO層とポリウレタン層との接着強度が高
く、かつ、表面強度に優れた樹脂積層体の製造方法を提
供すること。 【解決手段】ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー層
とポリウレタン層とからなる樹脂積層体の製造方法にお
いて、有機顔料を含むポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマー層20を、反応性ウレタンプライマー30で処理
した後、ポリウレタン層40を積層して樹脂積層体1を
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂積層体の製造
方法に関する。
【0002】
【背景技術】近年、自動車用内装材、家具等には、樹脂
製のレザー調シートが多用されるようになってきてい
る。このような樹脂製レザー調シートとしては、塗料、
コーティング剤、接着剤等との密着力の高い塩化ビニル
樹脂系、ウレタン系の素材が一般的に用いられ、密着力
の低いポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(以下、
TPOという)は使用されていなかった。
【0003】このような欠点を解消すべく、TPO表面
の改質について種々検討が行われ、現在までのところ、
以下のような技術が知られている。 (1)水酸基を有しない光重合開始剤と顔料または染料と
を、ポリオレフィンに塗布、成膜した後、紫外線を照射
する方法(特開平7−62127号公報、特開平7−6
2128号公報)(以下、従来例1という)。 (2)染料と特定の有機ケイ素化合物をプライマーとして
用いる方法(特公平6−51849号公報)(以下、従
来例2という)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1の方法では、重合を開始させる紫外線照射が必須であ
り、処理工程が煩雑になるという問題がある。また、一
般的な表面処理法である、コロナ処理やプラズマ処理を
施すことができないという問題もある。一方、従来例2
の方法では、有機ケイ素化合物が湿度に対して敏感であ
るため、塗料、コーティング剤、接着剤等を塗付するま
での間隔を極めて短くしなければならず、迅速な作業を
要求されるという問題がある。
【0005】本発明の目的は、TPO層とポリウレタン
層との接着強度が高く、かつ、表面強度に優れた樹脂積
層体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る樹脂積層体
の製造方法は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
層(以下、TPO層という)とポリウレタン層とからな
る樹脂積層体の製造方法であって、有機顔料を含む前記
TPO層を、反応性ウレタンプライマーで処理した後、
前記ポリウレタン層を積層することを特徴とする。
【0007】本発明におけるTPOとしては、(1)ハー
ドセグメントとしてポリプロピレンを、ソフトセグメン
トとしてポリエチレンを有するエラストマー、(2)エチ
レンと少量のジエン成分を有するエラストマー、(3)エ
チレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、(4)エ
チレン−プロピレンゴム(EPR)、(5)ブチルゴムグ
ラフトポリエチレン、(6)スチレン系エラストマー、(7)
(1)〜(6)の各エラストマー(ゴム)を、ブレンドしたも
の、(8)有機過酸化物を(1)〜(7)に添加して部分的に架
橋したもの、(9)不飽和ヒドロキシ単量体や不飽和カル
ボン酸誘導体でグラフト変性されたもの等を採用するこ
とができる。
【0008】ポリウレタン層を構成するポリウレタンと
しては、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステル
ジオール、またはポリオキシアルキレンエーテルジオー
ルと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤との重合物であ
り、これを溶剤に溶解させたもの等を採用できる。ここ
で、ポリカーボネート系ポリオールとしては、ポリアル
キレンポリカーボネート系ポリオール、一部をポリオキ
シアルキレン変性したポリカーボネートで置換した混合
物等を採用できる。ポリエステルジオールには、例えば
ジオールを有するアジペート、カプロラクトン誘導体、
カーボネート等を採用できる。ポリオキシアルキレンエ
ーテルジオールとしては、例えば、ポリテトラメチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン
−プロピレングリコール、ポリプロピレン−エチレング
リコール等を採用できる。
【0009】また、鎖延長剤としては、1,4−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキルジオ
ール、第1級または第2級の脂肪族ジアミンを採用でき
る。ジイソシアネートとしては、メチレンジイソシアネ
ート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TD
I)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等を採
用できる。溶剤としては、ポリウレタンエラストマーを
溶解させる種々の溶剤を使用することができ、例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチ
ルケトン(MEK)、酢酸エチル等を採用できる。
【0010】本発明における反応性ウレタンプライマー
とは、ポリイソシアネート化合物とポリヒドロキシル化
合物との混合物からなり、両者が反応してポリウレタン
重合体を生成する混合物をいう。具体的には、別々の溶
剤に溶解した化合物を混合し、グラビアロール等で塗
布、乾燥してポリウレタン重合体とするものである。ポ
リイソシアネート化合物としては、単、複芳香族環、脂
肪族、脂環族系のジ、トリ、テトラ系のポリイソシアネ
ート化合物が挙げられる。一方、ポリヒドロキシル化合
物としては、ポリエステルポリオール(ジオールからポ
リオール)、ポリエーテルポリオール(ジオールからポ
リオール)等が挙げられる。
【0011】TPO層に添加する有機顔料としては、不
溶性アゾ顔料、縮合アゾ、イソインドリノン、キナクリ
ドン、ジケトピロロピロール、アンスラキノン、ジオキ
サジン、ジオキサンバイオレット等が挙げられる。これ
らは、顔料そのままで使用してもよく、ポリエチレン、
ビニルブチラール、ロジンエステル等のキャリア中に顔
料の微粒子を分散させたものを使用してもよい。また、
紫外線吸収剤としては、ヒンダートアミン系光安定剤、
トリアゾール等が挙げられる。TPO層中の有機顔料の
含有量は、通常の着色等を目的とする量である、0.2
重量%以上であることが好ましく、より好ましくは、
0.5重量%以上である。接着力の向上のためには、含
有量は多いほど好ましいが、多すぎると樹脂積層体自体
が脆くなる虞があるため、適度な量とする必要がある。
より一層好ましくは、0.5〜50重量%である。
【0012】本発明によれば、有機顔料を含むTPO層
を、反応性ウレタンプライマーで処理した後、ポリウレ
タン層を積層して樹脂積層体を得ている。したがって、
TPO層と、ポリウレタン層との接着力を向上すること
ができる。すなわち、有機顔料が有するアミノ基、水酸
基等の反応性基により、TPO層と反応性ウレタンプリ
マーとが強固に接着し、さらに、反応性ウレタンプライ
マー処理後にポリウレタン層を接着しているから、反応
性ウレタンプライマーおよびポリウレタン層も強固に接
着することとなる。これらにより、得られる樹脂積層体
の各層の接着強度が向上するものと考えられる。
【0013】また、TPO層の表面にポリウレタン層を
備えているから、樹脂積層体の表面強度(耐摩擦性)を
向上することができる。さらに、製造時に湿度に敏感な
有機ケイ素化合物等を使用しないから、反応性ウレタン
プライマー塗布の時間、およびその上にポリウレタン層
を積層する作業時間を比較的長く採ることができ、作業
性を向上できる。そして、本発明の方法により得られる
樹脂積層体は、ポリオレフィンを主体とする素材から構
成されているから、焼却の際にも塩素系の有害ガス等を
発生することが無く、環境適応性が高い。
【0014】以上において、TPO層にコロナ放電処理
を施すことが好ましく、コロナ放電処理後のTPO層表
面の濡れ指数は、400μN/cm(40dyn/cm
をSI単位に換算した値)以上であることが好ましい。
ここで、濡れ指数は、JIS K−6768に準拠した
方法により測定した値である。このように、TPO層に
コロナ放電処理を施すことで、TPO層表面が酸化され
るため、接着力を向上することができる。また、表面の
濡れ指数を400μN/cm以上となるようにコロナ放
電処理を施すことで、接着力を一層向上させることがで
きる。
【0015】本発明の方法により得られた樹脂積層体
は、TPO層とポリウレタン層との接着強度が高く、そ
の表面強度が高いため、自動車内装材、家具等の表面材
として、好適に利用することができる。自動車用内装材
として、例えば、座席シート用表面材、ドアトリム用表
面材、インパネ用表面材、サンバイザー用表面材、天井
用表面材等に用いることができる。また、家具として
は、椅子、ソファー等の表面材に用いることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態
に係る樹脂積層体1が示されている。樹脂積層体1は、
有機顔料を含むポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
層(以下、TPO層という)20と、このTPO層20
の上に積層形成された反応性ウレタンプライマー層(以
下、プライマー層という)30と、このプライマー層3
0の上に積層形成されたポリウレタン層40とからなる
3層構成を備えている。ここで、有機顔料は、TPO層
20中に、0.5〜50重量%添加されている。また、
TPO層20の表面の濡れ指数は、コロナ放電処理によ
り400μN/cm以上とされている。
【0017】以上のように構成された樹脂積層体1は、
次のように製造する。まず、予め、カレンダー加工、T
ダイ押出等により、所定量の有機顔料を添加したTPO
原料を、シート状に成形してTPO層20を得る。続い
て、TPO層20の表面にコロナ放電処理を施した後、
その上に、グラビアロールでプライマー層30を塗布、
乾燥し、さらに、その上にグラビアロールを用いてポリ
ウレタン層40を塗布、積層して樹脂積層体1を得る。
このようにして得られた樹脂積層体1は、各層20、3
0、40の接着強度が高く、かつ、表面強度が高いた
め、ソファー等の家具用表面材、自動車用シート表面材
等の自動車用内装材に好適に利用できる。
【0018】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。 (1)有機顔料を0.5〜50重量%含むTPO層20
を、反応性ウレタンプライマーで処理してプライマー層
30を形成した後、ポリウレタン層40を積層して樹脂
積層体1を得ている。したがって、TPO層20と、ポ
リウレタン層40との接着力を向上することができる。
すなわち、有機顔料が有するアミノ基、水酸基等の反応
性基により、TPO層と反応性ウレタンプライマーとが
強固に接着し、結果としてポリウレタン層との密着力
(相溶性)が向上する。また、TPO層20の上に反応
性ウレタンプライマーを塗布してプライマー層30を形
成しているから、反応性ウレタンプライマー層30とポ
リウレタン層40との接着力も向上する。したがって、
得られる樹脂積層体1の各層20、30、40の接着強
度を向上することができる。
【0019】(2)TPO層20の表面にポリウレタン層
40を備えているから、樹脂積層体1の表面強度(耐摩
擦性)を向上することができる。 (3)TPO層20の表面にコロナ放電処理を施して、そ
の表面濡れ性を400μN/cm以上としているから、
接着力を一層向上させることができる。 (4)製造時に湿度に敏感な有機ケイ素化合物等を使用し
ないから、反応性ウレタンプライマーを塗布する時間、
およびその上にポリウレタン層40を積層する作業時間
を比較的長く採ることができ、作業性を向上できる。 (5)樹脂積層体1は、ポリオレフィンを主体とする素材
から構成されているから、焼却の際にも塩素系の有害ガ
ス等を発生することが無く、環境適応性が高い。
【0020】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前
記実施形態において、樹脂積層体1は、TPO層20と
プライマー層30とポリウレタン層40とからなる3層
構成を採用していたが、これに限られず、その他の層を
備えていてもよい。また、TPO層10に含まれる有機
顔料の量は0.5〜50重量%とされていたが、これに
限定されず、接着性を阻害しない範囲において適宜変更
することができる。さらに、TPO層20の表面の濡れ
指数は、コロナ放電処理により400μN/cm以上と
されていたが、これに限定されず、プライマー層30と
の接着力の維持できる範囲であれば、任意の値とするこ
とができる。なお、コロナ放電処理は、必ずしも施さな
くともよい。
【0021】前記実施形態では、ポリウレタン層40を
グラビアロールにより塗布する方法を採用していたが、
これに限られない。すなわち、ポリウレタン層を塗布ま
たは積層可能な種々の装置、方法を採用することがで
き、例えば、ドクターナイフ、オーバーロールコーター
等のコーターによる塗布、または予め離型紙上にポリウ
レタンフィルムを作成した後に、転写法で積層する方法
等を採用することもできる。また、プライマー層30を
塗布する装置も、グラビアロールに限らず、オフセット
コーター等の他のコーターを採用してもよい。その他、
本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本
発明の目的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよ
い。
【0022】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明する。 [実施例1]ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
(E2640、出光石油化学(株)製)100重量部
と、プロセスオイル(PW90、出光興産(株))10
重量部と、アンスラキノン系有機顔料(クロモフタルレ
ッドA3B、チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
3重量部とを、ロール温度を160℃に設定した3イン
チ2本ロールで十分に混合し、厚さ0.5mmのTPO
シート(TPO層20)を得た。
【0023】次に、ポリカーボネート系ウレタン(Du
racarb140とヘキサメチレンジイソシアネート
とを反応させて末端をOH基にさせたもの)をDMF/
MEK混合溶媒に溶解したものと、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートをMEKに溶解したものとを混合した反応
性ウレタンプライマーを、グラビアロールで上述のTP
Oシートに塗布し、130℃で20秒間乾燥させ、5μ
mの厚さのプライマー層30を形成した。さらに、ポリ
ウレタンエラストマー(レザミンME44、大日精化
(株)製)100重量部と、DMF30重量部と、ME
K30重量部とからなる溶液を、上記プライマー層30
の上にグラビアロールで塗布し、100℃で30秒間乾
燥させて10μmの厚さのポリウレタン層40を形成
し、樹脂積層体1を得た。
【0024】[実施例2]縮合アゾ顔料(クロモフター
ルイエロー3G、チバスペシャリティケミカルズ(株)
製)5重量部、プロセスオイル(PW90、出光興産
(株))10重量部、およびポリオレフィン系熱可塑性
エラストマー(E2640、出光石油化学(株)製)1
00重量部を、ロール温度を160℃に設定した3イン
チ2本ロールで十分に混合し、厚さ1.0mmのTPO
シート(TPO層20)を得た。得られたTPOシート
の表面にコロナ放電処理を施した。コロナ放電処理後の
濡れ指数は、520μN/cm(52dyn/cmをS
I単位に換算した値)であった。なお、濡れ指数は、J
IS K−6768に準拠した方法により測定した値で
ある。
【0025】コロナ放電処理後、実施例1と同様の反応
性ウレタンプライマー溶液を、グラビアロールで上述の
TPOシートに塗布し、100℃で乾燥させ、5μmの
厚さのプライマー層30を形成した。さらに、ポリウレ
タンエラストマー(レザミンME44、大日精化(株)
製)100重量部と、DMF30重量部と、MEK30
重量部とからなる溶液を、上記プライマー層30の上に
グラビアロールで塗布し、100℃で30秒間乾燥させ
て15μmの厚さのポリウレタン層40を形成し、樹脂
積層体1を得た。
【0026】[実施例3]有機顔料をジケトピロロピロ
ール(クロモフタルレッドBP、チバスペチャリティケ
ミカルズ(株)製)にした以外は、実施例1と同様にし
て、樹脂積層体1を得た。
【0027】[実施例4]有機顔料を縮合アゾ(クロモ
フタルイエロー3G、チバスペチャリティケミカルズ
(株)製)にし、その添加量を1重量部とした以外は、
実施例2と同様にして、樹脂積層体1を得た。
【0028】[実施例5]有機顔料をイソインドリノン
(イルガジンイエロー3RLTN、チバスペチャリティ
ケミカルズ(株)製)にし、その添加量を5重量部とし
た以外は、実施例1と同様にして、樹脂積層体1を得
た。
【0029】[実施例6]有機顔料をジオキサジン(ク
ロモフタルバイオレットB、チバスペチャリティケミカ
ルズ(株)製)とし、その添加量を10重量部とした以
外は、実施例1と同様にして、樹脂積層体1を得た。
【0030】[比較例1]縮合アゾ顔料を用いない以外
は、前記実施例2と同様にして、樹脂積層体を得た。
【0031】[比較例2]プライマー層をクロロプレン
系プライマー(ペンギンセメント370、サンスター技
研(株)製)から形成した層(厚み5μm)とし、ポリ
ウレタン層の層厚を6μmとした以外は、実施例1と同
様にして、樹脂積層体を得た。
【0032】上記各実施例および比較例で得られた樹脂
積層体について、剥離試験および表面強度(耐摩耗性)
の試験を行い、その結果を表1にまとめた。なお、剥離
試験は、室温にて、引張速度200mm/minでTP
O層とポリウレタン層とを引き剥がすことにより行っ
た。一方、表面強度試験は、JIS L−0823(染
色堅ろう度試験用摩擦試験器)の3.2に規定する摩擦
試験器II型を用い、JIS L−3102の綿帆布6号
を摩擦子に取り付け、9.8N(実測値1kgfをSI
単位に換算した値)の力を1万回繰り返し加えることに
より測定した。
【0033】
【表1】
【0034】ここで、等級を決定するのに用いた判定基
準は以下の通りである。 5等級:変化が認められない 4等級:変化がわずかに認められる 3等級:変化が明らかに認められる 2等級:変化がやや著しい 1等級:変化が著しい
【0035】表1に示されるように、実施例1から実施
例6で得られた樹脂積層体は、有機顔料を含むTPO層
と、反応性ウレタンプライマー層と、ポリウレタン層と
を積層しているから、各層の接着強度および表面強度が
高く、耐摩耗性試験において、最低でもわずかに変化が
認められるのみ(5〜4等級)であることがわかる。一
方、比較例1では、TPO層に有機顔料を添加していな
いから、接着力が低く、その結果、表面強度も著しく低
下していることがわかる(1等級)。また、比較例2で
は、TPO層に直接積層されるプライマー層としてクロ
ロプレンからなる層を用いるとともに、ポリウレタン層
の厚さが6μmと薄いため、表面強度が著しく低下し、
耐摩耗性試験において、表面の著しい変化が見られてい
ることがわかる(2等級)。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、有機顔料を含むTPO
層を、反応性ウレタンプライマーで処理した後、ポリウ
レタン層を積層して樹脂積層体を得ている。したがっ
て、TPO層と、ポリウレタン層との接着力を向上する
ことができる。すなわち、有機顔料が有するアミノ基、
水酸基等の反応性基により、TPO層と反応性ウレタン
プリマーとが強固に接着し、さらに、反応性ウレタンプ
ライマー処理後に、ポリウレタン層を接着しているか
ら、反応性ウレタンプライマーおよびポリウレタン層も
強固に接着することとなる。これらにより、得られる樹
脂積層体の各層の接着強度が向上するものと考えられ
る。
【0037】また、TPO層の表面にポリウレタン層を
備えているから、樹脂積層体の表面強度(耐摩擦性)を
向上することができる。そして、本発明の方法により得
られる樹脂積層体は、ポリオレフィンを主体とする素材
から構成されているから、焼却の際にも塩素系の有害ガ
ス等を発生することが無く、環境適応性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る樹脂積層体を示す部分
断面図である。
【符号の説明】
1 樹脂積層体 20 ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー層 30 反応性ウレタンプライマーからなるプライマー層 40 ポリウレタン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/00 C08K 5/00 C08L 23/00 C08L 23/00 Fターム(参考) 4F073 AA01 BA06 BB01 CA21 4F100 AH00A AK03A AK45 AK51B AK51C AL09A BA03 BA07 BA10A BA10B BA13 CA13A EC182 EH112 EH17 EH46 EJ55A EJ551 EJ65C EJ652 GB33 GB81 JB16A JB20A JK01 JK06 JK09 JL11 YY00A 4J002 BB151 BN031 BP021 EE056 EQ016 FD096 GF00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー層
    とポリウレタン層とからなる樹脂積層体の製造方法であ
    って、 有機顔料を含む前記ポリオレフィン系熱可塑性エラスト
    マー層を、反応性ウレタンプライマーで処理した後、 前記ポリウレタン層を積層することを特徴とする樹脂積
    層体の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の樹脂積層体の製造方法に
    おいて、 前記ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー層中の前記
    有機顔料の含有量は、0.5〜50重量%であることを
    特徴とする樹脂積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の樹脂積層
    体の製造方法において、 前記ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー層にコロナ
    放電処理を施した後、前記反応性ウレタンプライマーで
    処理することを特徴とする樹脂積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の樹脂積層体の製造方法に
    おいて 前記コロナ放電処理後の前記ポリオレフィン系熱可塑性
    エラストマー層の濡れ指数は、400μN/cm以上で
    あることを特徴とする樹脂積層体の製造方法。
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