JP2002017878A - 階段用避難すべり台 - Google Patents

階段用避難すべり台

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JP2002017878A
JP2002017878A JP2000206533A JP2000206533A JP2002017878A JP 2002017878 A JP2002017878 A JP 2002017878A JP 2000206533 A JP2000206533 A JP 2000206533A JP 2000206533 A JP2000206533 A JP 2000206533A JP 2002017878 A JP2002017878 A JP 2002017878A
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stair
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Kenji Okuda
健二 奥田
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Sanyo Kenko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 普段は通常の階段として利用している屋内階
段や屋外階段を、火災等の緊急時には避難用すべり台と
して使用することができるようにした階段用の避難すべ
り台を提供する。 【解決手段】 屋内や屋外の階段18に取付けられ、緊
急時にはその階段18の全体部分または片側部分上に、
すべり台本体1によって避難用のすべり面Sを形成する
避難すべり台であって、すべり台本体1の一方側端部1
aを階段18の側面部分19に回動自在に取付けると共
に、他方側端部1bを前記側面部分19に着脱自在に取
付け、通常時には、他方側端部1bを側面部分19に固
定して、すべり台本体1を側面部分19に立て掛けた状
態とし、緊急時には、他方側端部1bを側面壁から離脱
して回動し、すべり台本体1を階段18上に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として老人ホー
ム、病院、福祉施設等の建物の屋内階段や屋外階段に設
けられる避難すべり台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、老人ホーム、病院、福祉施設
等の建物には、一般に、エレベーターと共に通常の屋内
階段および屋外階段が設けられており、火災等の緊急時
にはエレベーターの使用を避けてこれらの階段を利用し
て避難するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この通
常の屋内階段や屋外階段を利用して、老人、患者あるい
は身体の不自由な人を安全かつ確実に避難させることが
できるかについては疑問である。すなわち、車椅子を利
用しないと動けない人を含むこれらの人々を、段差の大
きい階段を利用して避難させることは決して容易ではな
い。特に、夜間等においては誘導する人も少ないため、
これらの人々を極めて危険な状態におくことになってし
まう。
【0004】老人ホームや病院等において、老人や患者
等を階段の踊場まで比較的容易に誘導することができて
も、そこからどのようにして階段を下りてもらうかが問
題である。歩行可能な人は階段をそのまま下りることが
できるものの、階段で転倒すると周囲の人を巻込んで転
落事故を起してしまうので危険である。車椅子の患者等
は誘導する人が担いで下ろすしか方法がなく、よって大
変困難な作業を強いることになり、時間もかかって危険
である。現在、老人ホームや病院には、避難用の階段が
設置してあるが、これらの階段は患者等を容易に避難さ
せる機能を何ら有しておらず、非常用の階段としては問
題がある。
【0005】そこで、本発明の目的とするところは、普
段は通常の階段として利用している屋内階段や屋外階段
を、火災等の緊急時には避難用すべり台として使用する
ことができるようにした階段用の避難すべり台を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載の階段用避難すべり台
は、屋内や屋外の階段(18)に取付けられ、緊急時に
はその階段(18)の全体部分または片側部分上に、す
べり台本体(1)によって避難用のすべり面(S)を形
成する避難すべり台であって、すべり台本体(1)の一
方側端部(1a)を階段(18)の側面部分(19)に
回動自在に取付けると共に、他方側端部(1b)を側面
部分(19)に着脱自在に取付け、通常時には、他方側
端部(1b)を側面部分(19)に固定して、すべり台
本体(1)を側面部分(19)に立て掛けた状態とし、
緊急時には、他方側端部(1b)を側面壁から離脱して
回動し、すべり台本体(1)を階段(18)上に配置し
てなることを特徴とする。
【0007】なお、ここでいうすべり台本体(1)を階
段(18)上に配置するとは、階段(18)に接するよ
うに配置するものだけでなく、階段(18)に接するこ
となくその上に浮くように配置するものも含まれる。
【0008】また、請求項2に記載の階段用避難すべり
台は、すべり台本体(1)の他方側端部(1b)に、手
摺(4)の基端部を回動自在に取付け、前記すべり台本
体(1)を階段(18)上に配置して避難用のすべり面
(S)を形成した際に、他方側端部(1b)から手摺
(4)を立設してなることを特徴とする。
【0009】さらに、請求項3に記載の階段用避難すべ
り台は、請求項1又は2に記載のすべり面(S)の下部
にすべり止め部材(20)を取付けたことを特徴とす
る。
【0010】なお、カッコ内の記号は図面および後述す
る発明の実施の形態に記載された対応要素または対応事
項を示す。
【0011】本発明の請求項1に記載の避難階段によれ
ば、普段は通常の階段として利用している屋内階段や屋
外階段上に、緊急時に、すべり台本体によって避難用の
すべり面を形成することによって、老人や身体の不自由
な人を、このすべり面を使って滑り下ろすことができ
る。従って、これら老人や身体の不自由な人でも迅速か
つ安全に避難させることができる。なお、すべり面を滑
りながら避難するので、階段を歩いて避難するのと異な
り転倒することがない。よって、安全な避難を確保する
ことができる。
【0012】この避難すべり台は、通常時には、すべり
台本体をその他方側端部を階段の側面部分に固定して当
該側面部分に立て掛けた状態で収納するので、階段を昇
降する際の邪魔となることはない。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明の作用効果に加えて、すべり台本体
を階段上に配置して避難用のすべり面を形成した際に、
その他方側端部から立設する手摺を設けたので、すべり
台本体を滑り下りる人はこの手摺に掴まりながら滑り降
りることができる。従って、より安全に避難することが
できる。
【0014】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加えて、すべ
り面の下部にすべり止め部材を取付けたので、滑ってき
た人の速度が減速され一層安全に避難することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】図1乃至図7を参照して、本発明
の第一実施形態に係る階段用避難すべり台について説明
する。図1は階段用避難すべり台の収納状態を示す側面
図であり、図2はその要部拡大側面図である。図3は、
当該階段用避難すべり台の使用状態を示す側面図であ
る。図4は、図1におけるA−A線断面図であり、図5
はB−B線断面図である。図6は、図5に示す階段用避
難すべり台の部分拡大図であり、(a)は正面図、
(b)は平面図である。また、図7は、図1に示す階段
用避難すべり台の態様を示す平面図であり、(a)は階
段の片側部分のみにすべり台本体を配置したもの、
(b)は階段の全体部分配置したものを示す。
【0016】本発明の第一実施形態に係る階段用避難す
べり台は、主に、老人ホームや病院あるいは福祉施設等
の身体の不自由な人が多く生活している建物の屋内階段
や屋外階段等の通常の階段18に設置されるものであ
り、緊急時にはその階段18の全体部分または片側部分
上に、すべり台本体1によって避難用のすべり面Sを形
成する。
【0017】このすべり台本体1の一方側端部1aは、
階段18の側面部分19に回動自在に取付けられてお
り、また、他方側端部1bは側面部分19に着脱自在に
取付けられている。そして、通常時には、他方側端部1
bを側面部分19に固定して、すべり台本体1を側面部
分19に立て掛けた状態として収納し、また緊急時に
は、他方側端部1bを側面部分19から離脱して回動
し、すべり台本体1を階段18上に配置する。
【0018】すべり台本体1の一方側端部1aの回動自
在の取付けは、当該一方側端部1aを、その前後二箇所
において、階段18の側面部分19を構成する、傾斜す
る側面板19aに蝶番金具2を介して行っている。ま
た、すべり台本体1の他方側端部1bの着脱自在の取付
けは、当該他方側端部1bに二箇所において穿設したピ
ン孔1cと、階段18の側面部分19に設けた固定板8
の通孔8aとに、固定ピン9を挿通することによって行
っている。すべり台本体1の階段18に対向する面に
は、前後三箇所において、当該階段18に当接するゴム
材等の弾性材を使用した支持部材3を設けている。
【0019】なお、本実施形態においては、すべり台本
体1の他方側端部1bに、手摺4の基端部を回動自在に
取付けている。そして、すべり台本体1を階段18上に
配置して避難用のすべり面Sを形成した際に、その他方
側端部1bから手摺4を立設することとしている。
【0020】この手摺4の取付けは、すべり台本体1の
他方側端部1bに設けた取付部5と、断面略コ字状の回
転金具6を介して行っている。この回転金具6は軸ピン
6aを中心に回動するものであり、また、その先端部に
はストッパー6bを設け、当該ストッパー6bを取付部
5に係合させることによって立設姿勢の位置決めを行っ
ている。また、この回転金具6には規制孔6cを穿設し
ており、すべり台本体1の他方側端部1bを階段18の
側面部分19に固定する固定ピン9を、この規制孔6c
に、ピン受け金具7を介在させて挿入することによって
手摺4の立設姿勢を維持している。
【0021】この階段用避難すべり台を使用するには、
階段18の側面部分19に立て掛けられて収納状態にあ
るすべり台本体1を、固定ピン9を外した後、蝶番金具
2を軸にして回動し、階段18上に配置する。この状態
において、すべり台本体1に設けた支持部材3が階段1
8に当接し、すべり台本体1は階段18に下から支持さ
れた状態で、階段18の傾斜に対応したすべり面Sを形
成する。この状態から、次に、手摺4を回転金具6を軸
として回動して垂直に立設し、取外した固定ピン9を回
転金具6の規制孔6cに挿入する。これにより、手摺4
を垂直姿勢に不動に維持する。
【0022】この階段用避難すべり台を利用して自力で
避難する人は、すべり台本体1によって形成されたすべ
り面Sを滑り下りることによって、転倒することなく迅
速かつ安全に避難することができる。また、車椅子を利
用している人は、誘導する人により、平坦なすべり面S
を利用して迅速かつ安全に下りることができる。また、
手摺4を掴まることによって、より安全に避難すること
ができる。
【0023】なお、このすべり台本体1は、図7に示す
ように、階段18の片側部分に配置するものであっても
良いし(図7の(a))、全体部分に配置するものであ
っても良い(図7の(b))。全体部分に配置するもの
では、より多くの人を短時間で滑り下ろすことができる
し、片側部分に配置するものでは、健常者等のすべり面
Sを利用する必要のない人を階段によって同時に避難さ
せることができるし、全体部分に配置するものでは、よ
り多くの人を短時間で滑り下ろすことができる。
【0024】次に図8乃至図11を参照して、本発明の
第二実施形態に係る階段用避難すべり台について説明す
る。図8は本発明の第二実施形態に係る階段用避難すべ
り台の収納状態を示す側面図であり、図9はその要部拡
大側面図である。図10は、図8におけるD−D線断面
図である。また、図11は、図8および前述した図1お
ける避難すべり台のすべり面Sの態様を示す正面図であ
る。
【0025】本発明の第二実施形態に係る階段用避難す
べり台は、すべり台本体1の階段18に対応する面に支
持片10を横設し、その支持片10の一方端部を、階段
18の傾斜状の側面板19aに垂直方向に取付けた固定
片11に、ピンボルト12によって回動自在に取付けて
いる。また、支持片10の他方端部には穴部10aを穿
設すると共に、階段18の側面部分19から横設した突
設片13に通し穴13aを穿設し、この穴部10aと通
し穴13aに組付ピン14を挿通することによって、す
べり台本体1を階段18の側面部分19に立て掛けた状
態で収納するものとしている。
【0026】また、固定片11の上端部には規制部11
aを設け、すべり台本体1を回動して階段18上に配置
した際に、支持片10の一方端部が当接してすべり台本
体1の姿勢を規制するための規制部11aを設けてい
る。また、固定片11の上端部には支持片10の下面が
当接する当接ピン15を設け、これによってもすべり台
本体1の階段18上での姿勢を安定にしている。
【0027】また、すべり台本体1のすべり面Sには、
複数のパイプ16を前後方向に設けており、より滑り易
くし、さらに迅速に避難することができるようにしてい
る。さらに、すべり台本体1の階段18に対応する面に
は複数の補強材17を設け、当該すべり台本体1の構造
的強度を高めている。
【0028】この避難すべり台を利用するには、収納状
態にあるすべり台本体1を、組付ピン14を取外して、
ピンボルト12を軸に回動し階段18上に、該階段18
と平行に間隙を保った状態で配置する。すなわち、すべ
り台本体1は第一実施形態に係る階段用避難すべり台の
ように下面が階段18に接するものではなく、階段18
に対して浮いた状態になっている。この状態では、支持
片10の一方端部が固定片11の規制部11aに当接す
ると共に、支持片10の下端面が当接ピン15に当接
し、これによって、すべり台本体1の姿勢が維持され
る。緊急時に避難する人は、このすべり台本体1によっ
て形成されるすべり面Sを滑り下りることによって、迅
速かつ安全に地上まで達することができる。
【0029】なお、すべり面Sは、パイプ16を使用し
て形成するものの他、平板を使用して形成することがで
き、また、その形状も、図11に示すように、水平面形
やR面形とすることができる。
【0030】また、図12に示すように、すべり面Sの
下部の領域Lにすべり止め部材を取付けるようにしても
よい。すべり止め部材としてはすべり止め用の塗料や、
あるいは凹凸面を形成するためのプレート20などがあ
げられるが、これらに限定されるものではない。これに
よれば、滑ってきた人の速度が減速され一層安全に避難
することができる。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の請求項1に記載
の階段用避難すべり台によれば、普段は通常の階段とし
て利用している屋内階段や屋外階段上に、すべり台本体
によって避難用のすべり面を形成するので、火災等の緊
急時にはこのすべり面を滑り下ろすことによって、老人
や身体の不自由な人でも迅速に避難させることができ
る。避難する人は、このすべり台本体を滑り下りるの
で、階段を歩いて下りるのと異なり転倒することがな
い。よって、安全に避難することができる。
【0032】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明の作用効果に加えて、すべり台本体
を階段上に配置して避難用のすべり面を形成した際に、
その他方側端部から立設する手摺を設けたので、すべり
台本体を滑り下りる人はこの手摺に掴まりながら滑り降
りることができる。従って、より安全に避難することが
できる。
【0033】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加えて、すべ
り面の下部にすべり止め部材を取付けたので、滑ってき
た人の速度が減速され一層安全に避難することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る階段用避難すべり
台の収納状態を示す側面図である。
【図2】図1に示す階段用避難すべり台の要部拡大側面
図である。
【図3】図1における階段用避難すべり台の使用状態を
示す側面図である。
【図4】図1における階段用避難すべり台のA−A線断
面図である。
【図5】図1における階段用避難すべり台のB−B線断
面図である。
【図6】図5に示す階段用避難すべり台の部分拡大図で
あり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図7】図1に示す階段用避難すべり台の態様を示す平
面図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係る階段用避難すべり
台の収納状態を示す側面図である。
【図9】図8に示す階段用避難すべり台の要部拡大側面
図である。
【図10】図8におけるD−D線断面図である。
【図11】図1および図8における階段用避難すべり台
のすべり面の態様を示す正面図であり、(a)はすべり
面にパイプを使用した水平面形のものであり、(b)は
すべり面にパイプを使用したR面形のものであり、
(c)はすべり面に平板を使用した水平面形のものであ
り、そして(d)はすべり面に平板を使用したR面形の
ものである。
【図12】すべり面にすべり止め部材を取付けた状態を
示す、図1に示す階段用避難すべり台の要部拡大側面図
である。
【符号の説明】
1 すべり台本体 1a 一方側端部 1b 他方側端部 1c ピン孔 2 蝶番金具 3 支持部材 4 手摺 5 取付部 6 回転金具 6a 軸ピン 6b ストッパー 6c 規制孔 7 ピン受け金具 8 固定板 8a 通孔 9 固定ピン 10 支持片 10a 穴部 11 固定片 11a 規制部 12 ピンボルト 13 突設片 13a 通し穴 14 組付ピン 15 当接ピン 16 パイプ 17 補強材 18 階段 19 側面部分 19a 側面板 20 プレート L 領域 S すべり面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屋内や屋外の階段に取付けられ、緊急時に
    はその階段の全体部分または片側部分上に、すべり台本
    体によって避難用のすべり面を形成する避難すべり台で
    あって、 前記すべり台本体の一方側端部を階段の側面部分に回動
    自在に取付けると共に、他方側端部を前記側面部分に着
    脱自在に取付け、通常時には、他方側端部を側面部分に
    固定して、すべり台本体を側面部分に立て掛けた状態と
    し、緊急時には、他方側端部を側面壁から離脱して回動
    し、すべり台本体を階段上に配置してなることを特徴と
    する階段用避難すべり台。
  2. 【請求項2】前記すべり台本体の他方側端部に、手摺の
    基端部を回動自在に取付け、すべり台本体を階段上に配
    置して避難用のすべり面を形成した際に、前記他方側端
    部から手摺を立設してなることを特徴とする請求項1に
    記載の階段用避難すべり台。
  3. 【請求項3】前記すべり面の下部にすべり止め部材を取
    付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の階段用
    避難すべり台。
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