JPH06319777A - 身障者入浴装置 - Google Patents

身障者入浴装置

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JPH06319777A
JPH06319777A JP3238596A JP23859691A JPH06319777A JP H06319777 A JPH06319777 A JP H06319777A JP 3238596 A JP3238596 A JP 3238596A JP 23859691 A JP23859691 A JP 23859691A JP H06319777 A JPH06319777 A JP H06319777A
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JP
Japan
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vertical
column
fixed
hanger
person
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JP3238596A
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English (en)
Inventor
Shigeo Ishioka
繁雄 石岡
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭で身障者の入浴は、家族の悩みである。
従来は、天井にレールを設け、身障者を吊って運ぶもの
で、工事費は少なくない。本発明の目的は、公知の車椅
子を改装し、介助者1名によって、身障者を畳の上の寝
具から運び、入浴させることである。 【構成】 身障者の入浴には、身障者を吊った腕を突き
出すことになるが、それでは装置が転倒する。本発明
は、装置の後尾に予め体重平衡錘をのせて平衡させる。
又はその代りに介助者がのる。また入浴には腕を回転さ
せることになるが、それでは平衡が失われる。装置全体
が回転すれば平衡はくずれないので本装置は、浴室の洗
い場で回転可能な大きさとしてある。また身障者を入浴
のための上下・進退させる機構によって、本装置の移動
時、身障者は座席に座るので、転倒のおそれがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明になる装置は、身体不自由
な人(以下身障者という)が使用する公知の車椅子を改
装することによって、身障者を日本家屋の畳の上の寝具
とかベッドから一名の介助者によって、家庭用浴槽に入
れる装置である。また本装置に公知の緩降具を付加する
ことによって、火災等の緊急時、身障者を公知の車椅子
に乗せたまま高層建物の窓から脱出、降下させる装置で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の入浴装置は家屋の改修を必要とす
る。すなわち天井にレールを設け、身障者を吊り下げて
運ぶものであるが、日本家屋の一般家庭ではその工事は
容易ではない。また緊急時身障者が車椅子に乗ったまま
窓から脱出する装置は存在しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
1.浴室の洗い場で身障者を吊り上げ浴槽の中心に下ろ
すためには、装置から腕を50cmほど突き出さなくて
はならない。この状態は装置を転倒させる。すなわち第
一の課題は身障者を浴槽に入れるときの平衡(安定)で
ある。 2.浴槽に入れるためには腕によって身障者を吊り上げ
なくてはならない。他方、その装置が畳の上の寝具から
浴室にいたるとき、通常廊下の曲り角などを通過するこ
とになるので、装置の大きさはとくに底面積が制限され
る。そういう装置で身障者を吊り下げて運ぶときには転
倒の危険が大きい。すなわち第二の課題は移動中の安定
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
1.前記第一の課題は、次の二点によって解決する。第
一点は次のものである。装置の前方に突き出した腕に身
障者を吊るすことによる平衡は装置の後部に体重平衡錘
を設置することによって解決する。又は体重平衡錘の代
わりに介助者がのる。次に第二点を記す。身障者を浴槽
に入れるためには腕の方向を変える必要がある。もし装
置はそのままで腕のみ回転させたとすれば、前記平衡が
くずれる。平衡をくずさないためには装置全体が洗い場
で回転しなくてはならない。洗い場の大きは通常90c
m角である。本装置は奥行70cm、巾55cmである
ので対角線89cmとなって回転出来る(装置そのもの
を重くすれば腕のみの回転が可能となる)。 2.第二の課題は次のように解決する。本装置は突き出
た腕の先に吊り下げた身障者を、上下させまた突き出た
腕にそって前後させることが出来る。この操作を行うと
きは装置は停止し、車輪にはブレーキをかけ、また介助
者が介助するので不安定とはならない。またこの動作に
より身障者は、装置に設置された腰かけに座ることが出
来る。装置の移動はすべて身障者が腰かけに座った状態
で行うので公知の車椅子同様となり、転倒の危険はな
い。
【0005】
【実施例の1】実施例の1と2は入浴装置に関するもの
である。実施例の3は平素は入浴装置として使用し緊急
のとき脱出装置として使用する。次に実施例の1につい
て記す。
【0006】
【構成】実施例の1の構成を図1ないし図8にもとずい
て説明する。1は台車、2は荷台、3は荷台に装着した
2個の車輪、4は2個の回転容易なキャスター、5は身
障者が座る腰かけ、6は介助者が本装置を動かすときの
1対の手押棒、7は身障者が足をのせるステップ、8は
ひじかけ、9は背もたれ、10は荷台に固着したモータ
ーケース、11は荷台の後尾に固着した平衡錘設置板、
12は平衡錘設置板に装着した揺動防止輪、13は平衡
錘設置板の両サイドに固着した1対の錘支持杆、14は
2つの錘支持杆が挿通する穴を有する体重平衡錘で複数
個設置される。車輪には公知のブレーキ装置が装着する
が図には省略してある。台車は移動と回転が自在であり
かつ限られた底面積を有する。通常家庭浴室の洗い場の
大きさは90cm角である。台車は洗い場の中で回転す
るため、台車の底面積のもっとも長い部分は90cm以
下となる。実施例では台車の奥行70cm、巾55cm
で対角線は89cmである。ステップ7は半月状に中央
の最長部分で9cm突き出ており台車の底面積のステッ
プの位置で89cmである。21は荷台2に固着した縦
柱である。ひじかけ8と背もたれ9は縦柱を補強する。
通常家屋の鴨居の高さは180cmであるため本装置の
全体の高さはそれ以下でなくてはならない。実施例では
160cmとなっている。本装置が家屋内で自由に移動
できるためには、本装置の大きさは、たとえば底面積は
70cm×55cmで高さ160cmの立方体(以下固
有立方体という)内に収まらなくてはならない。それよ
り突出する部分は必要に応じて固有立方体内に収める機
構となる。次に22は固定横柱で縦柱の上端にほぼ水平
に装着する。23は回転横柱で固定横柱の先端に装着
し、蝶番24によって180度回転することが出来る。
固定横柱と回転横柱をあわせて横柱という。25は回転
横柱錠止杆である。26は固定横柱受筒、27は回転横
柱受筒で固定横柱22と回転横柱23にそれぞれ固着す
る。回転横柱錠止杆は常時固定横柱受筒に挿通されてお
り、固定横柱と回転横柱を一直線の状態に錠止する場合
には、回転横柱錠止杆25を図1の左方に動かして回転
横柱受筒に挿通させる。回転横柱を回転させるときには
回転横柱錠止杆25を図1の右方に動かし回転横柱受筒
から離す、その操作はレバー28で行う、固定横柱と回
転横柱を一直線にしたとき回転横柱の先端は固有立方体
から50cm突出し、180度曲げたときには固有立方
体内に収まる。30は身障者を上下させるための上下用
チェーン、31は上下用チェーンの下端に装着したハン
ガーで、ハンガーの両端にはカラビナ(開閉自在のリン
グ)32が装着する。33は身障者を保持するための4
個のベルトからなる身体保持具でそれら4個のベルトは
リング34によってカラビナ32とそれぞれ結合する。
ハンガーは身障者を吊り下げたまま上下にまた一直線に
なった横柱にそって前後に移動する。ハンガーを手動又
は電動機によって上下にまた前後に動かすための公知の
機構には各種あるが、次に本装置の機構を説明する。横
柱は公知のキャリヤーレールとなっておりこのレールの
内部を4個の滑車からなるキャリヤー36が移動する。
37は正逆可能な100ボルト交流モーター、38はモ
ーターの回転軸に固着したプーリー、39は駆動軸で縦
柱21に対し回転自在である。40は駆動軸に固着した
プーリー、41はVベルトである。上下用チェーン30
の他端はキャリヤー36の中央に設置された滑車で屈曲
し、上下用スプロケット44と上下用スプロケットケー
ス45を経て縦柱内に垂れ下がる、上下用チェーン30
の末端は縦柱に固着した支点46に結合しているので、
上下用チェーンは縦柱の内部を2重の状態で垂れ下が
る、47は上下用スプロケットに固着した上下用ウオー
ムホイール、48は上下用ウオームホイールと噛合する
上下用ウオームで駆動軸39に固着する。49は上下用
ホイール軸で横柱に固着し上下用ウオームホイールとは
回転自在である。50は前後用チェーンで、一端は先端
滑車51で180度屈曲してキャリヤー36に固着す
る。。前後用チェーンの他端は前後用スプロケット52
と前後用スプロケットケース53を経て縦柱内に垂れ下
がる。54は前後用スプロケットに固着した前後用ウオ
ームホイール、55は前後用ウオームホイールと噛合す
る前後用ウオームで駆動軸に回転自在に装着する。前後
用ウオームの56の部分はクラッチのための切欠部とな
っている。59は前後用ホイール軸で横柱及び縦柱に固
着し前後用ウオームホイール54とは回転自在である、
なおチェーンの屈曲はスプロケット部分を除いて少なく
とも12▲ミリ▼のアールをもつ滑らかな面に沿うよう
にしてある。60は横柱に装着したボールベアリング、
61は荷台に装着したボールベアリングでいずれも駆動
軸が挿通し、ラジカル及びスラストの力に対して駆動軸
を滑らかに回転させる。駆動軸にはウオームの前後と、
ボールベアリング61の上部に接してそれぞれスナップ
リングが装着する。62は駆動軸に刻んだキー溝に装着
したキーである。63は駆動軸に対して、キー62のた
め回転方向は錠止し、上下方向には移動自在に装着した
クラッチ片で前後用ウオーム55の切欠部56と係合し
うる切欠部64と、周縁に刻まれた溝65を有する。6
6は電磁ソレノイドで縦柱に固着する。67は電磁ソレ
ノイドに装着したホークレバーで溝65に係合する。電
磁ソレノイドに電流が流れれば、ホークレバーはクラッ
チ片63を押しあげて駆動軸の回転を前後用ウオームに
伝え、電流が切れれば、ホークレバーは下がり駆動軸と
前後用ウオームの結合がはずれる、68は縦柱及び横柱
に設けた注油孔である。69は完全防水の携帯可能な上
下前後用スイッチで押しボタン4個を内臓する。この押
しボタンはボタンを指で押している間だけスイッチが閉
じる。押しボタンは左から上昇、下降、前進、後退とな
っている。このスイッチは使用しないとき腰かけの下7
0の位置におかれる。71は電源函で本装置から室内に
あるコンセントにいたるコード及び上下前後用スイッチ
69を70の位置から移動させるためのコード(自動巻
取器付)が内臓される。72はキャリヤーに固着したリ
ミットスイッチで上下用チェーンが上昇し、ハンガーが
接触したとき図5の72のスイッチが開く。73は横柱
の右端に装着した自動巻取器で、リミットスイッチ72
にいたるコードをキャリヤーの移動につれて伸縮させ
る。74は縦柱の支点46の下に装着したリミットスイ
ッチで、上下用チェーンを環状にとりまいており、ハン
ガーが降下して上下用チェーンがこのリミットスイッチ
に接触したとき図5のスイッチ74が開く。75と76
のリミットスイッチはキャリヤーがこれに接触したとき
図5の75又は76が開く、図5は全体の電気回路であ
る。モーターはコンデンサーモーターとなっている。次
に図6と図7で身体保持具33について記す。身体保持
具はパンツ式ベルト81、巾広の首ベルト82、脇ベル
ト83及び膝ベルト84からなる。パンツ式ベルトは体
重の大部分を支える。パンツ式ベルトはパンツ85とパ
ンツに縫合したベルト部分86からなり、ベルト部分は
袋状ベルトでこの中の、ベルトの両サイドのうち上半身
に近い部分に細くて丈夫なひも87(実施例では外皮ナ
イロン、芯ケブラーの直径1.5▲ミリ▼のひも)が縫
いこんである。そのひもを図7の点線で示す。なお排便
の便利のためパンツの臀部を開閉可能にしてもよい。
【0007】
【作用】次に本装置の動作を説明する。まず本装置の平
衡(バランス)について記す。ハンガー31は身障者を
吊り下げたまま横柱にそって前後に移動する。キャスタ
ー4が台車のほぼ先端に位置するので、ハンガーが固有
立方体から離れているときに、本装置にはキャスターと
床との接触部80を中心とする主として身障者の体重に
もとずく左回りのモーメント及び本装置の重量にもとず
く右回りのモーメントが作用する。ハンガーが横柱の先
端に位置するとき左回りのモーメントはもっとも大き
く、本装置の重量では平衡しない。それを補うために台
車の後尾にある平衡錘設置板に体重平衡錘14を必要個
数のせる。実施例では厚さ2cm、巾20cm、長さ4
0cmの鉄板で重さ約12kgである。80kg必要と
すれば7個で高さ14cmとなる。体重平衡錘が重すぎ
ることについては平衡に関して支障がない。次に本装置
を用いて身障者を入浴させる順序を記す。(浴槽の底は
洗い場より30cmほど低い)。まず介助者はベッドに
寝ている身障者にパンツ式ベルトをはかせる。身障者の
両足を図7の88の部分に入れ、一方の足を89から他
の足を90から外に出し、パンツ式ベルトを膝から股に
あげる。腰にはかせるとき介助者はベルト部分86のう
ち91近傍をひも87が上半身に向くように、またとく
に端にあるひもの部分に力を入れて上方に向かって強く
引く。ひものためベルト部分86は丸まることなく身障
者の腰と寝具の間に侵入する。次に92の方を同様に強
く引く、これを交互にくり返せばパンツ式ベルトを容易
にはかせることが出来る。次に本装置をベッドに近づけ
回転横柱を延ばす、ハンガーには首ベルト、脇ベルト及
び膝ベルトを結合する。横柱の先端は固有立方体から5
0cm突き出しており他方ベッドの巾は通常1mであ
る。また本装置はキャスターのため容易に回転するの
で、横柱の先端を身障者の腰の真上に位置させることが
出来る。介助者は携帯用の上下前後用スイッチ69を操
作してハンガーを十分におろしパンツ式ベルトの2つの
リングをハンガーの両端のカラビナにかけ次に首ベル
ト、脇ベルト及び膝ベルトを身障者の該当部にそれぞれ
かける。携帯用の上下前後用スイッチを操作し身障者を
吊りあげ(図6)後進と降下によって身障者を介助しつ
つ腰かけに座らせる。次に回転横柱を回して固有立方体
内に収め、手押棒を押して浴室に移動する。洗い場に入
り装置を回転させて横柱を浴槽の中心に向ける。このと
き身障者の足が浴槽につかえるときには、携帯用のスイ
ッチを操作してその分だけ持ち上げて回す、車輪にブレ
ーキをかける。横柱をのばし、携帯用のスイッチ69を
操作して身障者の上昇、前進、降下を身障者を介助しつ
ゝ行い、身障者を湯につける。同様にして身障者を洗い
場に移して洗いその後再び浴槽につける。入浴が終れば
前記の操作を逆に行ってベッドに戻る。
【0008】
【発明の効果】本装置では横柱の回転は装置を回転させ
ることによって行うので身障者と体重平衡錘のバランス
がくずれることはない。また本装置を手押棒で動かすと
きは身障者は腰かけに座っているので、本装置が不安定
になることはない。
【0009】
【実施例の2】次に実施例の2について記す。実施例の
1では、荷台に体重平衡錘をのせるため装置全体が重く
なる。この実施例はこの点を改善するが他方操作誤りに
伴う危険が生ずる。その方法は平衡錘設置板に体重平衡
錘をのせる代わりに介助者が乗り、不足分があればまた
次に述べる理由により若干量の体重平衡錘を予め乗せる
方法である。このことによる操作上の不都合は次のもの
である。介助者が平衡錘設置板に乗ることを忘れてスイ
ッチを操作することまた平衡錘設置板に乗って操作して
いるとき不用意に平衡錘設置板からおりることである。
この不都合の発生を防止するため次のように改装する。
携帯用の上下前後用スイッチ69を縦柱の図1の78近
傍に固着する。またこのスイッチボックスの周囲を高く
して、介助者が平衡錘設置板に乗らない限り押ボタンの
操作が困難となるようにする。又はフートスイッチを設
け介助者が平衡錘設置板に乗らなければスイッチの操作
を不能にする。また不用意に平衡錘設置板から降りるの
を防止するため、2つの手押棒6の一方に図1に示す安
全ロープ94の一端を固着し、ロープの他端にフック9
5を固着する。他の手押棒にリングを固着し、常時フッ
ク95をそのリングにかけておく、介助者が平衡錘設置
板にのるときフックをリングから外して乗った後このロ
ープを腰にまわしてフックをリングにかける、フックを
リングから外さない限り平衡錘設置板からおりられない
ので不用意におりることを防止出来る。しかしながら携
帯用のスイッチは前記のごとく身障者を湯につけるとき
等に必要なので、78に固定した上下前後用スイッチの
ほか携帯用の上下用スイッチ79を図1の70の位置に
おく、また介助者が平衡錘設置板に乗って身障者を浴槽
におろすとき身障者が湯につかれば体重が軽くなる。あ
る程度つかったとき介助者は平衡錘設置板からおりて身
障者を介助することが必要である。このため平衡錘設置
板にのせる体重平衡錘はこの操作のやりやすさを考慮し
て定める。また浴槽から洗い場に移すときには、洗い場
に身障者保護のための身障者の状況にあわせた低い椅子
とかマットを置くのが望ましい。またロープの一端を図
6の身体保持具の脇ベルト83に結合し、ロープの他端
を十分たるませて膝ベルト84に結合した介助者操作用
ロープ93を設け、介助者が平衡錘設置板にのって身障
者を浴槽とか洗い場に下ろすとき介助者はこのロープを
操作して身障者を正しくおろすことが出来る。尚ハンガ
ー31を長くしてもよい。図8は実施例2の電気配線図
である。
【0010】
【実施例の3】次に実施例の3について記す。この装置
は、平素は入浴に用い緊急のとき脱出に用いる。図1を
図9及び図10のように改装する。なおこの装置では身
障者の体重の平衡は体重平衡錘のみによって行い、介助
者は平衡錘設置板には乗らない。又は平素は介助者が乗
るが緊急時、介助者の体重と、脱出に用いる車椅子の重
さに相当する体重平衡錘を平衡錘設置板にのせる。縦柱
100と横柱101の固着をはずし、横柱が揺動軸10
2を中心として揺動できるようにする。横柱は平素は支
持軸103が104の部分に接触し横柱をほぼ水平に保
つ。緊急時、介助者が図9の揺動軸102の左方の横柱
を押し上れば、突起105がばねの力で突起部分に対応
する縦柱に刻まれた孔にくい込み、横柱は縦柱に図9の
ごとく傾いて錠止する。図1で横柱及び縦柱の結合部に
装着したスプロケット、ウオーム、ウオームホイール、
電磁ソレノイド等をはずしそれらを台車に図10のよう
に装着する。106は直流電動機及び蓄電池、107は
上下用ウオーム、108はそれと噛合する上下用ウオー
ムホイール、109はそれに固着した上下用台車側スプ
ロケット、110は揺動軸102に回転自在に装着した
上下用横柱側スプロケット、111は109と110を
結合する上下用ローラーチェーン、112は上下用横柱
側スプロケット110に固着した上下用スプロケット、
113は112に係合する上下用チェーンで図1の上下
用チェーン30と同様に動作する。前後用チェーン11
4を動かす機構も上下用チェーン113の場合と同様で
あるが、前後用ウオーム115は電磁ソレノイド116
によって第1実施例の場合と同様にモーターの回転を、
必要なときにのみ伝える。横柱の先端には2つの緩降具
を吊るすためのフック118が固着する。図には記して
ないがこれに用いるハンガーの横棒の中央に緩降具用リ
ングを固着しそれに上下用チェーンを固着する。119
はスイッチで横柱が水平のとき開いているが横柱を図9
のように傾けたとき閉じる、このスイッチは図5及び図
8の点線119に示す。次にこの装置の動作を記す。次
の順序で行う。窓からの脱出のさい身障者が乗る車椅子
には、予め左右のひじかけにそれぞれ一端にリングを固
着したハンガー結合ベルトを装着する。緊急時介助者は
その車椅子と本装置をベッドの近くに運ぶ。本装置の回
転柱を一直線にして錠止し先端のフック118に公知の
一方向式緩降具121、2個を結合し、そのうち1個か
ら垂れ下がった降下ロープの先端のカラビナを横柱を傾
けたとき手の届くところまでひきおろす、横柱を傾けて
錠止し、装置を動かして横柱の先端を身障者の上にもっ
てくる。身障者にパンツ式ベルトをはかせ、ハンガーを
下ろし身体保持具をハンガーに結合する。身障者を吊り
上げ車椅子の上におろし、車椅子の前記ハンガー結合ベ
ルトの先のリングをハンガーのカラビナ120に結合す
る。車椅子に乗った身障者を吊り上げ緩降具から垂れ下
がったロープの先端のカラビナを前記ハンガー中央の緩
降具用リングに結合する。身障者を更に吊りあげ図9の
ように脱出すべき窓から外に出す。介助者は降下ボタン
を押し続ける。上下用チェーンは図1のリミッター74
をへて46の支点に結合しているのでやがてリミッター
74が作用して図5の74のスイッチが開く。しかしな
がら119のスイッチが閉じているので、モーターは止
まることなく回転を続ける。チェーンは支点46から容
易にはずれるようにしてあるので、チェーンは支点から
はずれ上下用スプロケットからもはずれる、このとき身
障者及び車椅子の重量は一方向式緩降具の降下ロープに
かかり、以後降下ロープはくり出され、身障者は地上に
つく。この後、介助者は他の一方向式緩降具を使用して
降下する。
【0011】
【機構の変形の1】次にハンガーを上下及び前後させる
機構の他の例を図11に示す。122は縦柱、123は
横柱、124は移動チェーンブロックで公知の電動式チ
ェーンブロックに4個の滑車を装着し、横柱のキャリヤ
ーレールを移動できるようにしたものである。125は
移動チェーンブロック124に係合する上下用チェーン
で、上下用チェーンの一端はハンガー126に他端は縦
柱内に垂れ下がる。127は前後用チェーンで駆動用ス
プロケット128と先端スプロケット129に係合し前
後用チェーンの両端は移動チェーンブロックに固着す
る。130は駆動用スプロケットに固着したウオームホ
イールで、モーター131とウオーム132によって駆
動する。133はコードの自動巻取器である。本機構の
動作は明らかである。なお本装置の移動は、介助者の人
力によらずモーターとか内燃機関の駆動でもよい。
【0012】
【機構の変形の2】ハンガーを上下及び前後させる機構
のさらに他の例を図12と図13で示す。138はモー
ターで台車139に固着する。140はネジ軸、141
はウオーム軸でそれぞれ縦柱142に回転自在に装着す
る。モーターの回転軸、ネジ軸及びウオーム軸にはそれ
ぞれプーリーが装着されVベルト143によってモータ
ーの回転はネジ軸及びウオーム軸に伝わる。145と1
46はネジ軸及びウオーム軸にそれぞれ装着したクラッ
チ片で、図3の63と同様な機構となっており、電磁ソ
レノイド147と148によって電磁ソレノイドに電流
が流れたとき、モーターはネジ軸又はウオーム軸を回転
させる。150はネジ軸に係合した角ナットで、ネジ軸
にそって上下には動きうるが、縦柱のため回転出来な
い。151と152は角ナットの図12の手前側および
反対側に固着した上下用ロープ支点である。153は屈
曲滑車、154は先端滑車で横柱155にそれぞれ回転
自在に装着される。156はキャリヤーで横柱に設けら
れたレールの上を軽く移動する。157はキャリヤーの
中心軸に2個並べて回転自在に設けられたキャリヤー滑
車である。158、159はキャリヤーの中心軸に装着
した前後用ロープ支点である。160はハンガー、16
1はハンガーに回転自在に装着したハンガー滑車で周縁
にロープの通る溝を有する。163はウオーム軸に固着
したウオーム、164はウオームに係合するウオームホ
イールで横柱に回転自在に装着したホイール軸165に
固着する。166と167はホイール軸に固着したロー
プを巻き取るためのドラムでウオームホイール164の
両側に装着される。168は上下用ロープで、一端は角
ナットの手前の上下用ロープ支点151に固着し上方に
伸び屈曲滑車153で屈曲して左折し、キャリヤー滑車
157の手前側の滑車で屈曲して下方に向いハンガー滑
車161で反転し、キャリヤー滑車の前記と反対側の滑
車で屈曲して左方に向い、先端滑車154で反転し、屈
曲滑車153で屈曲して下に向かい角ナット150の前
記と反対側の上下用ロープ支点に固着する。次に170
はウオーム側前後用ロープで一端は前後用ロープ支点1
58に固着し、手前側のドラム166の上縁に至り若干
回数、巻き取られてそのドラムに固着する。171は先
端側前後用ロープで前後用ロープ支点159に固着し、
先端滑車154の上縁にいたり反転し前記と反対側のド
ラムの下縁にいたり若干回数、巻き取られてそのドラム
に固着する。さて介助者が身障者を上に動かそうとすれ
ば図13の173の押しボタンを押す。電磁ソレノイド
147に電流が流れ、電磁ソレノイドはクラッチ片14
5を押し上げ、モーターによりネジ軸140は、角ナッ
ト150が下降する方向に回転する。角ナットが下降す
れば、角ナットの両端の上下用ロープ支点に固着した2
本のロープは降下する。従ってハンガー滑車161は上
昇する。この場合ハンガー滑車は回転しない。押しボタ
ンから手を離せばクラッチ片は自重で下がる。身障者を
降下させる場合も同様に行われる。身障者を横柱155
にそってウオーム側に動かすためには175の押しボタ
ンを押す。電磁ソレノイド148がクラッチ片146を
押し上げ、モーターはウオーム軸を回す。ウオームはウ
オームホイールを右回転させドラムは右回転しキャリヤ
ーを引きよせる。2個のキャリヤー滑車157とハンガ
ー滑車161が回転し、ハンガーは図12の右方へ動
く、身障者を前方に動かす場合も同様に行う。なおドラ
ムの回転を図11のようにモーター131で行ってもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の装置の正面図で部品の位置を示すも
の。
【図2】図1を向かって左から眺めた図。
【図3】縦柱の自動巻取器73を除く縦柱と横柱の接合
部近傍を示すもので図4をA−Aで切断した断面図。
【図4】図3をB−Bで切断した断面図。
【図5】図1の装置の電気配線図。
【図6】図1の装置の身体保持具に身障者を吊した図。
【図7】身体保持具の一部であるパンツ式ベルト81を
示す図。
【図8】実施例の2の装置の電気配線図。
【図9】実施例の3の装置を用いて身障者を窓から脱出
させる図。
【図10】実施例の3の装置の機構を説明する図。
【図11】ハンガーを上下及び前後させる別の機構の見
取図。
【図12】ハンガーを上下及び前後させるさらに別の機
構の見取図。
【図13】図12の機構の場合の電気配線図。
【符号の説明】
1 台車 7 ステップ 11 平衡鍾設置板 14 体重平衡鍾 21 縦柱 33 身体保持具 36 キャリヤー 39 駆動具
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明になる装置は、身体不自由
な人(以下身障者という)が使用する公知の車椅子を改
装することによって、身障者を日本家屋の畳の上の寝具
とかベッドから一名の介助者によって、家庭用浴槽に入
れる装置である。また本装置に公知の緩降具を付加する
ことによって、火災等の緊急時、身障者を公知の車椅子
に乗せたまま高層建物の窓から脱出、降下させる装置で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の入浴装置は家屋の改修を必要とす
る。すなわち天井にレールを設け、身障者を吊り下げて
運ぶものであるが、日本家屋の一般家庭ではその工事は
容易ではない。また緊急時身障者が車椅子に乗ったまま
窓から脱出する装置は存在しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 1.浴室の洗い場で身障者を吊り下げ浴槽の中心に降ろ
すためには、装置から腕を50cmほど突き出さなくて
はならない。この状態は装置を転倒させる。すなわち第
一の課題は身障者を浴槽に入れるときの平衡(安定)で
ある。 2.浴槽に入れるためには腕によって身障者を吊り上げ
なくてはならない。他方、その装置が畳の上の寝具から
浴室にいたるとき、通常廊下の曲り角などを通過するこ
とになるので、装置の大きさはとくに底面積が制限され
る。そういう装置で身障者を吊り下げて運ぶときには転
倒の危険が大きい。すなわち第二の課題は移動中の安定
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】 1.前記第一の課題は、次の二点によって解決する。第
一点は次のものである。装置の前方に突き出した腕に身
障者を吊るすことによる平衡は装置の後部に体重平衡錘
を設置することによって解決する。又は体重平衡錘の代
わりに介助者がのる。次に第二点を記す。身障者を浴槽
に入れるためには腕の方向を変える必要がある。もし装
置はそのままで腕のみ回転させたとすれば、前記平衡が
くずれる。平衡をくずさないためには装置全体が洗い場
で回転しなくてはならない。洗い場の大きさは通常90
cm角である。本装置は奥行70cm、巾55cmであ
るので対角線89cmとなって回転出来る(装置そのも
のを重くすれば腕のみの回転が可能となる)。 2.第二の課題は次のように解決する。本装置は突き出
た腕の先に吊り下げた身障者を、上下させまた突き出た
腕にそって前後させることが出来る。この操作を行うと
きは装置は停止し、車輪にはブレーキをかけ、また介助
者が介助するので不安定とはならない。またこの動作に
より身障者は、装置に設置された腰掛けに座ることが出
来る。装置の移動はすべて身障者が腰掛けに座った状態
で行うので公知の車椅子同様となり、転倒の危険はな
い。
【0005】
【実施例の1】実施例の1と2は入浴装置に関するもの
である。実施例の3は平素は入浴装置として使用し緊急
のとき脱出装置として使用する。次に実施例の1につい
て記す。
【0006】
【構成】実施例の1の構成を図1ないし図8に基づいて
説明する。1は台車、2は荷台、3は荷台に装着した2
個の車輪、4は2個の回転容易なキャスター、5は身障
者が座る腰かけ、6は介助者が本装置を動かすときの一
対の手押棒、7は身障者が足をのせるステップ、8はひ
じかけ、9は背もたれ、10は荷台に固着したモーター
ケース、11は荷台の後尾に固着した平衡錘設置板、1
2は平衡錘設置板に装着した揺動防止輪、13は平衡錘
設置板の両サイドに固着した一対の錘支持杆、14は2
つの錘支持杆が挿通する穴を有する体重平衡錘で複数個
設置される。車輪には公知のブレーキ装置が装着するが
図には省略してある。台車は移動と回転が自在でありか
つ限られた底面積を有する。通常家庭浴室の洗い場の大
きさは90cm角である。台車は洗い場の中で回転する
ため、台車の底面積のもっとも長い部分は90cm以下
となる。実施例では台車の奥行き70cm、巾55cm
で対角線は89cmである。ステップ7は半月状に中央
の最長部分で9cm突き出ており台車の底面積のステッ
プの位置で89cmである。21は荷台2に固着した縦
柱である。ひじかけ8と背もたれ9は縦柱を補強する。
通常家屋の鴨居の高さは180cmであるため本装置の
全体の高さはそれ以下でなくてはならない。実施例では
160cmとなっている。本装置が家屋内で自由に移動
できるためには、本装置の大きさは、たとえば底面積は
70cm×55cmで高さ160cmの立方体(以下固
有立方体という)内に収まらなくてはならない。それよ
り突出する部分は必要に応じて固有立方体内に収める機
構となる。次に22は固定横柱で縦柱の上端にほぼ水平
に装着する。23は回転横柱で固定横柱の先端に装着
し、蝶番24によって180度回転することが出来る。
固定横柱と回転横柱をあわせて横柱という。25は回転
横柱錠止杆である。26は固定横柱受筒、27は回転横
柱受筒で固定横柱22と回転横柱23にそれぞれ固着す
る。回転横柱錠止杆は常時固定横柱受筒に挿通されてお
り、固定横柱と回転横柱を一直線の状態に錠止する場合
には、回転横柱錠止杆25を図1の左方に動かして回転
横柱受筒に挿通させる。回転横柱を回転させるときには
回転横柱錠止杆25を図1の右方に動かし回転横柱受筒
から離す、その操作はレバー28で行う、固定横柱と回
転横柱を一直線にしたとき回転横柱の先端は固有立方体
から50cm突出し、180度曲げたときには固有立方
体内に収まる。30は身障者を上下させるための上下用
チェーン、31は上下用チェーンの下端に装着したハン
ガーで、ハンガーの両端にはカラビナ(開閉自在のリン
グ)32が装着する。33は身障者を保持するための4
個のベルトからなる身体保持具でそれら4個のベルトは
リング34によってカラビナ32とそれぞれ結合する。
ハンガーは身障者を吊り下げたまま上下にまた一直線に
なった横柱にそって前後に移動する。ハンガーを手動ま
たは電動機によって上下にまた前後に動かすための公知
の機構には各種あるが、次に本装置の機構を説明する。
横柱は公知のキャリヤーレールとなっておりこのレール
の内部を4個の滑車からなるキャリヤー36が移動す
る。37は正逆可能な100ボルト交流モーター、38
はモーターの回転軸に固着したプーリー、39は駆動軸
で縦柱21に対し回転自在である。40は駆動軸に固着
したプーリー、41はVベルトである。上下用チェーン
30の他端はキャリヤー36の中央に設置された滑車で
屈曲し、上下用スプロケット44と上下用スプロケット
ケース45を経て縦柱内に垂れ下がる、上下用チェーン
30の末端は縦柱に固着した支点46に結合しているの
で、上下用チェーンは縦柱の内部を2重の状態で垂れ下
がる、47は上下用スプロケットに固着した上下用ウオ
ームホイール、48は上下用ウオームホイールと噛合す
る上下用ウオームで駆動軸39に固着する。49は上下
用ホイール軸で横柱に固着し上下用ウオームホイールと
は回転自在である。50は前後用チェーンで、一端は先
端滑車51で180度屈曲してキャリヤー36に固着す
る。前後用チェーンの他端は前後用スプロケット52と
前後用スプロケットケース53を経て縦柱内に垂れ下が
る。54は前後用スプロケットに固着した前後用ウオー
ムホイール、55は前後用ウオームホイールと噛合する
前後用ウオームで駆動軸に回転自在に装着する。前後用
ウオームの56の部分はクラッチのための切欠部となっ
ている。59は前後用ホイール軸で横柱及び縦柱に固着
し前後用ウオームホイール54とは回転自在である、な
おチェーンの屈曲はスプロケット部分を除いて少なくと
も12ミリのアールをもつ滑らかな面に沿うようにして
ある。60は横柱に装着したボールベアリング、61は
荷台に装着したボールベアリングでいずれも駆動軸が挿
通し、ラジカル及びスラストの力に対して駆動軸を滑ら
かに回転させる。駆動軸にはウオームの前後と、ボール
ベアリング61の上部に接してそれぞれスナップリング
が装着する。62は駆動軸に刻んだキー溝に装着したキ
ーである。63は駆動軸に対して、キー62のため回転
方向は錠止し、上下方向には移動自在に装着したクラッ
チ片で前後用ウオーム55の切欠部56と係合しうる切
欠部64と、周縁に刻まれた溝65を有する。66は電
磁ソレノイドで縦柱に固着する。67は電磁ソレノイド
に装着したホークレバーで溝65に係合する。電磁ソレ
ノイドに電流が流れれば、ホークレバーはクラッチ片6
3を押しあげて駆動軸の回転を前後用ウオームに伝え、
電流が切れれば、ホークレバーは下がり駆動軸と前後用
ウオームの結合がはずれる、68は縦柱及び横柱に設け
た注油孔である。69は完全防水の携帯可能な上下前後
用スイッチで押しボタン4個を内蔵する。この押しボタ
ンはボタンを指で押している間だけスイッチが閉じる。
押しボタンは左から上昇、下降、前進、後退となってい
る。このスイッチは使用しないとき腰掛けの下70の位
置におかれる。71は電源函で本装置から室内にあるコ
ンセントにいたるコード及び上下前後用スイッチ69を
70の位置から移動させるためのコード(自動巻取器
付)が内蔵される。72はキャリヤーに固着したリミッ
トスイッチで上下用チェーンが上昇し、ハンガーが接触
したとき図5の72のスイッチが開く。73は横柱の右
端に装着した自動巻取器で、リミットスイッチ72にい
たるコードをキャリヤーの移動につれて伸縮させる。7
4は縦柱の支点46の下に装着したリミットスイッチ
で、上下用チェーンを環状にとりまいており、ハンガー
が降下して上下用チェーンがこのリミットスイッチに接
触したとき図5のスイッチ74が開く。75と76のリ
ミットスイッチはキャリヤーがこれに接触したとき図5
の75又は76が開く、図5は全体の電気回路である。
モーターはコンデンサーモーターとなっている。次に図
6と図7で身体保持具33について記す。身体保持具は
パンツ式ベルト81、巾広の首ベルト82、脇ベルト8
3及び膝ベルト84からなる。パンツ式ベルトは体重の
大部分を支える。パンツ式ベルトはパンツ85とパンツ
に縫合したベルト部分86からなり、ベルト部分は袋状
ベルトでこの中の、ベルトの両サイドのうち上半身に近
い部分に細くて丈夫なひも87(実施例では外皮ナイロ
ン、芯ケブラーの直径1.5ミリのひも)が縫い込んで
ある。そのひもを図7の点線で示す。なお排便の便利の
ためパンツの臀部を開閉可能にしてもよい。
【0007】
【作用】次に本装置の動作を説明する。まず本装置の平
衡(バランス)について記す。ハンガー31は身障者を
吊り下げたまま横柱にそって前後に移動する。キャスタ
ー4が台車のほぼ先端に位置するので、ハンガーが固有
立方体から離れているときに、本装置にはキャスターと
床との接触部80を中心とする主として身障者の体重に
もとずく左回りのモーメント及び本装置の重量にもとず
く右回りのモーメントが作用する。ハンガーが横柱の先
端に位置するとき左回りのモーメントはもっとも大き
く、本装置の重量では平衡しない。それを補うために台
車の後尾にある平衡錘設置板に体重平衡錘14を必要個
数のせる。実施例では厚さ2cm、巾20cm、長さ4
0cmの鉄板で重さ約12kgである。80kg必要と
すれば7個で高さ14cmとなる。体重平衡錘が重すぎ
ることについては平衡に関して支障がない。次に本装置
を用いて身障者を入浴させる順序を記す。(浴槽の底は
洗い場より30cmほど低い)。まず介助者はベッドに
寝ている身障者にパンツ式ベルトをはかせる。身障者の
両足を図7の88の部分に入れ、一方の足を89から他
の足を90から外に出し、パンツ式ベルトを膝から股に
あげる。腰にはかせるとき介助者はベルト部分86のう
ち91近傍をひも87が上半身に向くように、またとく
に端にあるひもの部分に力を入れて上方に向かって強く
引く。ひものためベルト部分86は丸まることなく身障
者の腰と寝具の間に侵入する。次に92の方を同様に強
く引く、これを交互にくり返せばパンツ式ベルトは容易
にはかせることが出来る。次に本装置をベッドに近づけ
回転横柱を延ばす、ハンガーには首ベルト、脇ベルト及
び膝ベルトを結合する。横柱の先端は固有立方体から5
0cm突き出しており他方ベッドの巾は通常1mであ
る。また本装置はキャスターのため容易に回転するの
で、横柱の先端を身障者の腰の真上に位置させることが
出来る。介助者は携帯用の上下前後用スイッチ69を操
作してハンガーを十分におろしパンツ式ベルトの2つの
リングをハンガーの両端のカラビナにかけ次に首ベル
ト、脇ベルト及び膝ベルトを身障者の該当部にそれぞれ
かける。携帯用の上下前後用スイッチを操作し身障者を
吊りあげ(図6)後進と降下によって身障者を介助しつ
つ腰かけに座らせる。次に回転横柱を回して固有立方体
内に収め、手押棒を押して浴室に移動する。洗い場に入
り装置を回転させて横柱を浴槽の中心に向ける。このと
き身障者の足が浴槽につかえるときには、携帯用のスイ
ッチを操作してその分だけ持ち上げて回す、車輪にブレ
ーキをかける。横柱をのばし、携帯用のスイッチ69を
操作して身障者の上昇、前進、降下を身障者を介助しつ
つ行い、身障者を湯につける。同様にして身障者を洗い
場に移して洗いその後再び浴槽につける。入浴が終われ
ば前記の操作を逆に行ってベッドに戻る。
【0008】
【発明の効果】本装置では横柱の回転は装置を回転させ
ることによって行うので身障者と体重平衡錘のバランス
がくずれることはない。また本装置を手押棒で動かすと
きは身障者は腰かけに座っているので、本装置が不安定
になることはない。
【0009】
【実施例の2】次に実施例の2について記す。実施例の
1では、荷台に体重平衡錘をのせるため装置全体が重く
なる。この実施例はこの点を改善するが他方操作誤りに
伴う危険が生ずる。その方法は平衡錘設置板に体重平衡
錘を乗せる代わりに介助者が乗り、不足分があればまた
次に述べる理由により若干量の体重平衡錘を予め乗せる
方法である。このことによる操作上の不都合は次のもの
である。介助者が平衡錘設置板に乗ることを忘れてスイ
ッチを操作することまた平衡錘設置板に乗って操作して
いるとき不用意に平衡錘設置板からおりることである。
この不都合の発生を防止するため次のように改装する。
携帯用の上下前後用スイッチ69を縦柱の図1の78近
傍に固着する。またこのスイッチボックスの周囲を高く
して、介助者が平衡錘設置板に乗らない限り押ボタンの
操作が困難となるようにする。又はフートスイッチを設
け介助者が平衡錘設置板に乗らなければスイッチの操作
を不能にする。また不用意に平衡錘設置板から降りるの
を防止するため、2つの手押棒6の一方に図1に示す安
全ロープ94の一端を固着し、ロープの他端にフック9
5を固着する。他の手押棒にリングを固着し、常時フッ
ク95をそのリングにかけておく、介助者が平衡錘設置
板にのるときフックをリングから外して乗った後このロ
ープを腰にまわしてフックをリングにかける、フックを
リングから外さない限り平衡錘設置板から降りられない
ので不用意に降りることを防止出来る。しかしながら携
帯用のスイッチは前記のごとく身障者を湯につけるとき
等に必要なので、78に固定した上下前後用スイッチの
ほか携帯用の上下用スイッチ79を図1の70の位置に
おく、また介助者が平衡錘設置板に乗って身障者を浴槽
におろすとき身障者が湯につかれば体重が軽くなる。あ
る程度つかったとき介助者は平衡錘設置板から降りて身
障者を介助することが必要である。このため平衡錘設置
板にのせる体重平衡錘はこの操作のやりやすさを考慮し
て定める。また浴槽から洗い場に移すときには、洗い場
に身障者保護のための身障者の状況にあわせた低い椅子
とかマットを置くのが望ましい。またロープの一端を図
6の身体保持具の脇ベルト83に結合し、ロープの他端
を十分たるませて膝ベルト84に結合した介助者操作用
ロープ93を設け、介助者が平衡錘設置板にのって身障
者を浴槽とか洗い場に下ろすとき介助者はこのロープを
操作して身障者を正しくおろすことが出来る。尚ハンガ
ー31を長くしてもよい。図8は実施例2の電気配線図
である。
【0010】
【実施例の3】次に実施例の3について記す。この装置
は、平素は入浴に用い緊急のとき脱出に用いる。図1を
図9及び図10のように改装する。なおこの装置では身
障者の体重の平衡は体重平衡錘のみによって行い、介助
者は平衡錘設置板には乗らない。又は平素は介助者が乗
るが緊急時、介助者の体重と、脱出に用いる車椅子の重
さに相当する体重平衡錘を平衡錘設置板にのせる。縦柱
100と横柱101の固着をはずし、横柱が揺動軸10
2を中心として揺動できるようにする。横柱は平素は支
持軸103が104の部分に接触し横柱をほぼ水平に保
つ。緊急時、介助者が図9の揺動軸102の左方の横柱
を押し上れば、突起105がばねの力で突起部分に対応
する縦柱に刻まれた孔にくい込み、横柱は縦柱に図9の
ごとく傾いて錠止する。図1で横柱及び縦柱の結合部に
装着したスプロケット、ウオーム、ウオームホイール、
電磁ソレノイド等をはずしそれらを台車に図10のよう
に装着する。106は直流電動機及び蓄電地、107は
上下用ウオーム、108はそれと噛合する上下用ウオー
ムホイール、109はそれに固着した上下用台車側スプ
ロケット、110は揺動軸102に回転自在に装着した
上下用横柱側スプロケット、111は109と110を
結合する上下用ローラーチェーン、112は上下用横柱
側スプロケット110に固着した上下用スプロケット、
113は112に係合する上下用チェーンで図1の上下
用チェーン30と同様に動作する。前後用チェーン11
4を動かす機構も上下用チェーン113の場合と同様で
あるが、前後用ウオーム115は電磁ソレノイド116
によって第1実施例の場合と同様にモーターの回転を、
必要なときにのみ伝える。横柱の先端には2つの緩降具
を吊るすためのフック118が固着する。図には記して
ないがこれに用いるハンガーの横棒の中央に緩降具用リ
ングを固着しそれに上下用チェーンを固着する。119
はスイッチで横柱が水平のとき開いているが横柱を図9
のように傾けたとき閉じる、このスイッチは図5及び図
8の点線119に示す。次にこの装置の動作を記す。次
の順序で行う。窓からの脱出のさい身障者が乗る車椅子
には、予め左右のひじかけにそれぞれ一端にリングを固
着したハンガー結合ベルトを装着する。緊急時介助者は
その車椅子と本装置をベッドの近くに運ぶ。本装置の回
転柱を一直線にして錠止し先端のフック118に公知の
一方向式緩降具121、2個を結合し、そのうち1個か
ら垂れ下がった降下ロープの先端のカラビナを横柱を傾
けたとき手の届くところまで引きおろす、横柱を傾けて
錠止し、装置を動かして横柱の先端を身障者の上にもっ
てくる。身障者にパンツ式ベルトをはかせ、ハンガーを
下ろし身体保持具をハンガーに結合する。身障者を吊り
上げ車椅子の上におろし、車椅子の前記ハンガー結合ベ
ルトの先のリングをハンガーのカラビナ120に結合す
る。車椅子に乗った身障者を吊り上げ緩降具から垂れ下
がったロープの先端のカラビナを前記ハンガー中央の緩
降具用リングに結合する。身障者を更に吊りあげ図9の
ように脱出すべき窓から外に出す。介助者は降下ボタン
を押し続ける。上下用チェーンは図1のリミッター74
をへて46の支点に結合しているのでやがてリミッター
74が作用して図5の74のスイッチが開く。しかしな
がら119のスイッチが閉じているので、モーターは止
まることなく回転を続ける。チェーンは支点46から容
易にはずれるようにしてあるので、チェーンは支点から
はずれ上下用スプロケットからもはずれる、このとき身
障者及び車椅子の重量は一方向式緩降具の降下ロープに
かかり、以後降下ロープはくり出され、身障者は地上に
つく。この後、介助者は他の一方向式緩降具を使用して
降下する。
【0011】
【機構の変形1】次にハンガーを上下及び前後させる機
構の他の例を図11に示す。122は縦柱、123は横
柱、124は移動チェーンブロックで公知の電動式チェ
ーンブロックに4個の滑車を装着し、横柱のキャリヤー
レールを移動できるようにしたものである。125は移
動チェーンブロック124に係合する上下用チェーン
で、上下用チェーンの一端はハンガー126に他端は縦
柱内に垂れ下がる。127は前後用チェーンで駆動用ス
プロケット128と先端スプロケット129に係合し前
後用チェーンの両端は移動チェーンブロックに固着す
る。130は駆動用スプロケットに固着したウオームホ
イールで、モーター131とウオーム132によって駆
動する。133はコードの自動巻取器である。本機構の
動作は明らかである。なお本装置の移動は、介助者の人
力にたよらずモーターとか内燃機関の駆動でもよい。
【0012】
【機構の変形の2】ハンガーを上下及び前後させる機構
のさらに他の例を図12と図13で示す。138はモー
ターで台車139に固着する。140はネジ軸、141
はウオーム軸でそれぞれ縦柱142に回転自在に装着す
る。モーターの回転軸、ネジ軸及びウオーム軸にはそれ
ぞれプーリーが装着されVベルト143によってモータ
ーの回転はネジ軸及びウオーム軸に伝わる。145と1
46はネジ軸及びウオーム軸にそれぞれ装着したクラッ
チ片で、図3の63と同様な機構となっており、電磁ソ
レノイド147と148によって電磁ソレノイドに電流
が流れたとき、モーターはネジ軸又はウオーム軸を回転
させる。150はネジ軸に係合した角ナットで、ネジ軸
にそって上下には動きうるが、縦柱のため回転出来な
い。151と152は角ナットの図12の手前側及び反
対側に固着した上下用ロープ支点である。153は屈曲
滑車、154は先端滑車で横柱155にそれぞれ回転自
在に装着される。156はキャリヤーで横柱に設けられ
たレールの上を軽く移動する。157はキャリヤーの中
心軸に2個並べて回転自在に設けられたキャリヤー滑車
である。158、159はキャリヤーの中心軸に装着し
た前後用ロープ支点である。160はハンガー、161
はハンガーに回転自在に装着したハンガー滑車で周縁に
ロープの通る溝を有する。163はウオーム軸に固着し
たウオーム、164はウオームに係合するウオームホイ
ールで横柱に回転自在に装着したホイール軸165に固
着する。166と167はホイール軸に固着したロープ
を巻とるためのドラムでウオームホイール164の両側
に装着される。168は上下用ロープで、一端は角ナッ
トの手前の上下用ロープ支点151に固着し上方に伸び
屈曲滑車153で屈曲して左折し、キャリヤー滑車15
7の手前側の滑車で屈曲して下方に向いハンガー滑車1
61で反転し、キャリヤー滑車の前記と反対側の滑車で
屈曲して左方に向い、先端滑車154で反転し、屈曲滑
車153で屈曲して下に向かい角ナット150の前記と
反対側の上下用ロープ支点に固着する。次に170はウ
オーム側前後用ロープで一端は前後用ロープ支点158
に固着し、手前側のドラム166の上縁にいたり若干回
数、巻きとられてそのドラムに固着する。171は先端
側前後用ロープで前後用ロープ支点159に固着し、先
端滑車154の上縁にいたり反転し前記と反対側のドラ
ムの下縁にいたり若干回数、巻きとられてそのドラムに
固着する。さて介助者が身障者を上に動かそうとすれば
図13の173の押しボタンを押す。電磁ソレノイド1
47に電流が流れ、電磁ソレノイドはクラッチ片145
を押し上げ、モーターによりネジ軸140は、角ナット
150が下降する方向に回転する。角ナットが下降すれ
ば、角ナットの両端の上下用ロープ支点に固着した2本
のロープは下降する。従ってハンガー滑車161は上昇
する。この場合ハンガー滑車は回転しない。押しボタン
から手を離せばクラッチ片は自重で下がる。身障者を降
下させる場合も同様に行われる。身障者を横柱155に
そってウオーム側に動かすためには175の押しボタン
を押す。電磁ソレノイド148がクラッチ片146を押
し上げ、モーターはウオーム軸を回す。ウオームはウオ
ームホイールを右回転させドラムは右回転しキャリヤー
を引きよせる。2個のキャリヤー滑車157とハンガー
滑車161が回転し、ハンガーは図12の右方へ動く、
身障者を前方に動かす場合も同様に行う。なおドラムの
回転を図11のようにモーター131で行ってもよい。
【0013】
【実施例の4】次に実施例の4について図14ないし図
17にもとずいて記す。この実施例では、ハンガー滑車
200の上下及び前後運動を手動によって行う。上下運
動は公知のチェーンブロック201を利用する。介助者
は手動操作を狭い平衡設置板202に乗って行うので、
手鎖203を下へ引く方法が、公知の手回しウインチと
か荷しめ機に比して介助者にとって使いやすくかつ疲労
が少ない。上下用チェーン204はキャリヤー206及
びハンガー滑車200をへて支持杆207に固着する。
キャリヤー206の前後運動は前後用チェーン208で
行う。前後用チェーンはキャリヤーの一端に固着しスプ
ロケット209で駆動されかつ反転し先端滑車211で
反転してキャリヤーの他端に固着する。212はスプロ
ケット209を回すためのハンドルである。このハンド
ルは次のようになっている。スプロケットを固着したス
プロケット駆動軸213にはハンドル板214が固着
し、ハンドル板にはハンドル軸215が固着する。ハン
ドル軸は先端がばね受け板216となっている。217
はハンドル軸215の軸方向に往復しうるハンドルパイ
プでハンドルパイプにはパイプ板218が固着しパイプ
板には錠止杆219が固着する。ハンドル軸215とハ
ンドルパイプ217の間には圧縮ばね220が挿入され
ている。223は周縁に等間隔に複数個の錠止孔を刻ん
だ錠止板で横柱に固着する。錠止杆219はハンドル板
214に刻まれたハンドル孔を挿通して錠止孔に嵌合し
うる。錠止杆219は平素、圧縮ばね220のため、錠
止孔のいずれかに嵌合しているので、吊り下がった身障
者に、不用意に、なんらかの外力が作用したときでも、
身障者は横柱にそって動き出すことはない。ハンドル2
12の回転は介助者がハンドルパイプ217をばね22
0の力に抗して、右方に動かしつつ行う。次に226は
先端滑車軸、227は先端滑車軸を装着しかつ横柱に対
して滑らかに往復することが出来る移動枠、228は横
軸に刻まれた横溝で先端滑車軸226が嵌合する。22
9は移動枠に固着したばね支点を兼ねるパイプで、圧縮
ばね233を内蔵する。234は圧縮ばねの内側に緩着
する自由軸、235は圧縮ばね233の外径とほぼ等し
い外径でかつストッパー236を有する移動軸で、その
一端はパイプの中にあって圧縮ばね233を圧縮しう
る。237は回転横柱239を回転させるための蝶番、
240は把手241を固着した回転横柱錠止杆で圧縮ば
ね233のため移動軸235に接触する。把手241を
図14に向って右方に動かせば回転横柱は回転出来る。
回転横柱239と固定横柱242を一直線とした後、把
手241を左方に動かし把手を溝243にそって90度
回せば、回転横柱と固定横柱は一直線を維持する。また
把手を左方に動かしたとき圧縮ばね233は圧縮し、移
動軸235は自由軸234に接触する。また移動枠22
7は左方に動き先端滑車軸226は左方に動き、前後用
チェーン208は緊張する。また回転横柱錠止杵240
を右方に動かし回転横柱を回転させれば前後用チェーン
は蝶番237の結合部分にそうため先端滑車は引っ張ら
れ移動枠は右方に動く。その後回転横柱を一直線にもど
すとき前後用チェーンは圧縮ばねのためたるまない。次
に縦柱246は上下に分割されており上部縦柱247は
下部縦柱248の内側へ滑りこむ。下部縦柱は縦溝24
9を有する。250と251とは拡巾孔である。252
は縦柱把手で内側の把手軸253と外側の把手パイプ2
54からなり、把手軸の一端は上部縦柱に固着しかつそ
の外径は縦溝の巾に等しく縦溝にそって動く。把手軸の
右端にはネジが刻まれつまみ付ナット255が螺合す
る。把手パイプ254は把手軸253に対して左右に動
きうる。把手パイプの外径は縦溝の巾より大きく拡巾孔
250及び251より小さい。介助者は縦柱把手252
を握って上部縦柱を縦溝にそって上又は下に動かし、縦
柱把手が拡巾孔の位置にいたったとき、把手パイプを拡
巾孔に押しこみつまみ付ナットを回せば上部縦柱と下部
縦柱とは固着する。本装置は2つの拡巾孔を有するので
装置の高さを三段階に変化させうる。130cm、16
0cm及び180cmとしてある。本装置が通過すべき
かもいの高さ、天井の高さによって予め調節しておく。
次に実施例の1では大車輪が身障者が座るべき座席の両
側に位置している。この方式では浴室の入口が狭い場合
通過出来ない。このためこの実施例では車輪を椅子の下
に位置させる。202は平衡錘設置板で右端につまみ付
ねじ256を備えた平衡錘支持板257が固着する。平
衡錘設置板は平素左方に押しこまれており、必要なとき
引き出す。260は平衡錘設置板の下部に固着した小
輪、261は必要なときに用いる体重平衡錘で下方につ
まみ付ねじ256に嵌合する縦溝が刻まれている。また
手で持ちあげるための把手溝262を有する。介助者は
必要なとき体重平衡錘261を平衡錘設置板に乗せナッ
ト258で平衡錘支持板257に固定する。体重平衡錘
は厚さ1.6cm、巾25cm、高さ30cmで重さ1
0kgである。通常体重平衡錘は1個で足りる。259
はつまみ付きねじ256に螺合するネジ孔である。両者
を螺合させれば本装置の移動中、平衡錘設置板が動き出
すのを防止する。264は身障者が足をのせるステップ
で蝶番265のため上下出来る。266は4個のキャス
ターで本装置は前進、後進及びその場での回転が出来
る。浴室の狭い洗い場で向きを変えるためであり、また
キャスターには公知の錠止機構が設けてある。椅子26
7は回転可能でかつ高さをつまみ270で調節できる。
浴室での操作をやりやすくするためである。ひじかけ2
68はつまみ269をゆるめれば前方に倒れるがさらに
着脱容易となしてある。通常身障者が椅子に座るとき後
記脇ベルトをつけているので、ひじかけの必要性は少な
い。また通常身障者を浴槽につけた後本装置の椅子にも
どし、椅子に座った状態で身体を洗うが、身障者の横
腹、臀部及び背を洗うにはひじかけはない方がよい。次
に図17にもとづいて身体保持具について記す。身体保
持具は脇ベルト273と膝ベルト274からなるが膝ベ
ルトには、膝の直下をマジックベルトで縛るためすねベ
ルト275が結合している。身障者を本装置の椅子26
7に乗せるためには図17の左の図のように身障者の上
体はほぼ垂直でなくてはならない、寝具に横たわってい
る身障者を脇ベルト273とすねベルト275を有しな
い膝ベルト274で吊り上げるとき膝ベルトは身障者の
臀部の方へずれて身障者の上体が傾く場合がある。すね
ベルトはこれを防ぐ。また高いベッドから本装置の椅子
に移る際かつ天井が低い場合等、点線のように膝から下
をほぼ水平に保つ必要がある。そのときは足首ベルト2
76を追加する。すなわちベッドから身障者の吊り上げ
を開始し上体がやや持ち上がったとき介助者が足首ベル
トのベルト調節器277でベルトの長さを縮めつつ足首
を持ち上げる。この段階では介助者は平衡錘設置板20
2に乗る必要はない。その後介助者は平衡錘設置板に乗
り身障者を吊り上げれば身障者の膝から下はほぼ水平と
なる。図17の中央の図は足首ベルトの詳細を示す。2
78は足首を縛るためのマジックベルトである。ベルト
調節器277は右図のように、長方形の穴、2個27
9、280と腕281がありまた約90度屈曲してい
る。282の部分を引けばベルトは短くなり腕の283
の部分を矢印方向に押せばベルトはゆるむ。身障者が椅
子267に膝下を水平にした点線の姿勢で移った後、足
首ベルト276をベルト調節器でゆるめ実線のように膝
から下を下げてやる。285は背もたれである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図14
【補正方法】追加
【補正内容】
【図14】 実施例の4の正面図
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】追加
【補正内容】
【図14】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図15
【補正方法】追加
【補正内容】
【図15】 図14を向かって右から眺めた図
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】追加
【補正内容】
【図15】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図16
【補正方法】追加
【補正内容】
【図16】 図14の上部の部分を構成する部品の配置
を示す図
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】追加
【補正内容】
【図16】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図17
【補正方法】追加
【補正内容】
【図17】 図6に示した身体保持具の変形を示す図
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】追加
【補正内容】
【図17】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の奥行及び巾を有し、移動と回転自
    在でかつ腰かけを装置した台車と、台車に装置された縦
    柱であって該縦柱の上端に伸縮可能な横柱を装置し該横
    柱には身障者を吊しうるハンガーを装置し、該ハンガー
    の上下運動と該横柱にそう前後運動を可能とする機構を
    装置し、前記台車の後部には体重平衡錘設置板を装着し
    たことを特徴とする身障者入浴装置。
JP3238596A 1991-06-11 1991-06-11 身障者入浴装置 Pending JPH06319777A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002028202A (ja) * 2000-07-18 2002-01-29 Karei Shiroma 歩行補助機
KR20040018066A (ko) * 2002-08-22 2004-03-02 김광표 이동 리프트
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EP3560472A4 (en) * 2016-12-23 2020-08-12 Ivanov, Alexandr Urievich MULTIFUNCTIONAL THERAPEUTIC HOSPITAL BED CONVERTIBLE INTO A STANDING AID

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