JP2002017249A - 貝のむき身の褐変又は黒化防止方法 - Google Patents

貝のむき身の褐変又は黒化防止方法

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JP2002017249A
JP2002017249A JP2000209286A JP2000209286A JP2002017249A JP 2002017249 A JP2002017249 A JP 2002017249A JP 2000209286 A JP2000209286 A JP 2000209286A JP 2000209286 A JP2000209286 A JP 2000209286A JP 2002017249 A JP2002017249 A JP 2002017249A
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Kenichi Hiraoka
健一 平岡
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Nihon Techno KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 褐変又は黒化の防止されたむき身を提供提供
する。 【解決手段】 又はボイル後のむき身をアルカリ水溶液
で処理した後、アルカリ水溶液を洗浄するか又は中和す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アサリや、ハマグ
リ、ホタテ等の貝類のむき身の処理方法に関し、特に、
長期に渡って、褐変又は黒化の防止されたむき身を提供
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】貝類のむき身は、従来より公知であり、
例えば、貝を採取し、貝からむき身を分離した後、水洗
又は海水による水洗等を経て、市場に流通される。一
方、アサリやハマグリ等は、貝毒の問題があることか
ら、通常、ボイルされた後、市場に流通される。しかし
ながら、むき身の色彩は、捕獲直後から、徐々に又は急
激に変化し、褐変又は黒化を生じる。特に、むき身の内
臓周辺の部分や、足(薄い黄色の部分)において、褐変
又は黒化が進み易い。また、新鮮な貝のむき身をボイル
した場合でも、捕獲直後からボイルされるまでの間や、
ボイル後においても、同様に、褐変又は黒化を生ずる。
そのため、このような褐変又は黒化のないむき身を商品
として販売しようとする場合には、できるだけ新鮮な内
に、市場に出す必要があり、そのためには、生の捕獲さ
れた状態で、生かしたまま市場に出し、その場でむき身
にすることが考えられるが、そのための搬送設備や、労
力等は大きい。また、ボイルする場合でも、捕獲後直ち
にボイルを行い、その後、凍結保存した状態で市場まで
搬送する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、長
期に渡って褐変又は黒化の防止されたむき身を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、捕獲後生の貝又
はボイル後のむき身をアルカリ水溶液で処理し、次い
で、アルカリ水溶液を洗浄するか又は中和することによ
り、上記課題を達成できることを見出し、本発明に到達
したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明が適用されるむき身としては、例えば、アサリ
や、ハマグリ、ホタテ等の貝類のむき身が好適に挙げら
れる。
【0006】本発明においては、むき身は、捕獲後の生
の貝から分離されたむき身や、その後ボイルされたむき
身であってもよい。また、生のむき身としては、捕獲後
凍結されたむき身であってもよい。但し、本発明は、捕
獲直後の貝のむき身又は直後の貝のむき身をボイルした
ものに好適に適用される。このように捕獲直後の貝のむ
き身を使用することによって、捕獲直後に近いむき身の
新鮮な色彩を保持することができる。ボイル処理は、水
又は塩水中で行うことができる。塩水濃度は、例えば、
4質量%までが好適である。中和温度は、水又は塩水に
おける沸点であり、通常、90〜105℃程度である。
【0007】本発明においては、むき身を、まず、アル
カリ水溶液中で処理する。この処理は、例えば、アルカ
リ水溶液中に浸漬するか、アルカリ水溶液を吹きつける
ことによって行うことができる。この処理によって、む
き身の体表面に存在する細菌等の雑菌を実質的に死滅さ
せることができるので、むき身は、色彩の劣化や、身く
ずれや身だれ等の劣化から保護され、その後、長期に渡
って、褐変又は黒化が防止され、実質的に新鮮な色彩の
状態で消費者に提供できる。
【0008】使用するアルカリ水溶液としては、例え
ば、アルカリ剤を水中に溶解したものを使用することが
できる。アルカリ剤としては、水溶液にアルカリ性を付
与することができるものであれば、各種のアルカリ剤を
使用することができる。このようなアルカリ剤として
は、例えば、水酸化ナトリウムや、水酸化カリウム、水
酸化カルシウム、燐酸水素二ナトリウム、燐酸三ナトリ
ウム、燐酸水素二カリウム、燐酸三カリウム、燐酸水素
二アンモニウム、ポリ燐酸ナトリウム、ポリ燐酸カリウ
ム、酸化カルシウム、燐酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム等が挙げられる。
【0009】これらのアルカリ剤は、単独で使用しても
よく、また、混合物として使用してもよい。これらのア
ルカリ剤としては、容易に入手可能な材料である、例え
ば、炭酸カルシウムや、炭酸ナトリウム等が好適に挙げ
られる。アルカリ水溶液は、pHが、8.0よりも大きけれ
ばよい。例えば、処理の迅速性を担保するためには、pH
値が高い方が好ましい。例えば、pH値は、通常、8.5〜1
3.0、好ましくは、9.0〜13.0、特に好ましくは、10 〜1
3.0が好適である。アルカリ水溶液による処理時間は、
通常、処理温度に依存して変動する。処理時間は、通
常、1分〜24時間、好ましくは、15分〜1時間である。
【0010】処理温度は、使用するアルカリ水溶液のp
Hによって変動するが、通常、0 〜10℃、好ましくは、
0〜5℃が適当である。なお、処理温度が、0℃よりも低
い場合には、生むき身が雑菌により汚染され難くなる
が、処理時間が長くなる。一方、処理温度が10℃を越え
る場合には、蛋白質の変成又は劣化が加速され易く、身
くずれを起し易い問題が生じ得る。なお、アルカリ水溶
液による処理は、その溶液にむき身を浸漬した状態で凍
結又は冷凍してもよい。そのような場合、その後の水洗
は、冷凍又は凍結輸送した後、工場等において、解凍す
る際に水に漬けることによって行うこともできる。アル
カリ水溶液には、必要に応じて、例えば、糖類や、塩類
(例えば、塩化ナトリウム等)を、アルカリ水溶液の材
料への浸透性を向上するために配合してもよい。使用さ
れる糖類には、各種の糖類が使用でき、例えば、還元麦
芽糖や、ソルビトール、蔗糖、澱粉分解物等を挙げるこ
とができる。
【0011】このようにアルカリ処理したむき身に対し
て、直ちに又は任意の処理を行った後、その表面に付着
したアルカリ水溶液を水で洗浄して落とすか又は中和す
る。水洗時間は、アルカリ処理の時間によっても変動す
るが、通常、1分〜24時間、好ましくは、30分〜3時
間が適当である。中和処理は、例えば、酸性溶液をアル
カリ処理材料に吹きつけるか、酸性溶液中に浸漬するこ
とによって処理することにより行うことができる。
【0012】酸性溶液としては、例えば、塩酸や、硫
酸、硝酸等の無機酸や、酢酸、スルホン酸、クエン酸等
の有機酸の水溶液を使用することができる。好ましい酸
は、例えば、酢酸や、クエン酸等である。吹き付ける場
合には、pHは、通常、4.0〜6.6、好ましくは、
5.0〜6.5である。浸漬用の酸性溶液のpHは、例え
ば、4.0〜6.8、好ましくは、5.5 〜6.5 が
適当である。
【0013】中和は、ボイル中で行ってもよい。ボイル
によって、身が更にしまり好ましい。中和は、塩水中で
上記酸の一種(例えば、酢酸)により酸性としたものが好
ましい。塩水濃度は、好ましくは、0.5〜4質量%が
好適である。中和温度は、その塩水における沸点であ
り、通常、90〜105℃程度である。中和時間は、ア
ルカリ処理時間に依存して変動し得るが、通常、10分〜
2時間、好ましくは、30分〜1時間が適当である。
【0014】本発明においては、このようにして水洗又
は中和処理した材料は、必要に応じて、調理材、例え
ば、キムチや、明太子、ウニ等によって処理した後、必
要に応じて、液切りしたり、その他の処理をした後、包
装し、包装した状態で凍結保存又はチルド保存して、市
場に出すことができる。また、アルカリ処理及び水洗又
は中和処理したむき身に対して、塩水処理し、次いで、
水洗、水切り、乾燥して、乾燥品とすることもでき、更
には、塩水処理の後、ボイルし、水切り、冷却し、その
まま袋詰めして、釜挙げ品とすることができる。
【0015】塩水処理は、製品の塩分調整のために行う
ものであり、塩水の濃度としては、例えば、1〜5%、
特に好ましくは、2〜4%のものが適当である。また、
浸漬温度は、例えば、10℃以下、好ましくは、3〜8
℃であり、浸漬時間は、例えば、10分〜5時間、好ま
しくは、30分〜3時間が適当である。ボイルは、通
常、90〜100℃、好ましくは、92〜97℃で行わ
れる。このボイル処理によって、更に殺菌等が行われる
ので、製品の保存性、変色防止に有効である。通常、ボ
イルは、1〜10分、好ましくは、2〜8分間行われ
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明について更に詳細
に説明する。実施例1 この実施例で使用したむき身は、捕獲後直ぐにむき身に
され、次いで90℃で1%の塩水中においてボイルされ
たアサリのむき身である。このむき身を、以下の配合か
らなるアルカリ水溶液に16時間、5℃の冷蔵庫に保存
し、浸漬し、アルカリ処理した。
【0017】アルカリ水溶液 酢酸ナトリウム(緩衝剤) 40% 酸化カルシウム(アルカリ剤) 30% ブドウ糖(浸透剤) 30% 次いで、アルカリ処理したむき身を、6℃の水中に1時
間浸漬し、水洗した。次いで、−25℃で凍結し、室温
(28℃)に出し、自然解凍の状態で、むき身の色彩の
変化を調べた。
【0018】比較例1として、上記アルカリ水溶液処理
及び水洗を使用しないことを除いて、実施例1と同様に
して得られたむき身の色彩の変化も同様にして調べた。
その結果、比較例1で得られたむき身では、常温解凍の
開始から3時間以内に、内臓部分及び足の部分が褐変又
は黒化し、5時間以内に異臭を放つようになった。これ
に対して、実施例1で得られたむき身は、捕獲時の新鮮
な色彩を保持していたとともに、比較例1のむき身と比
べて、2倍以上の期間に渡って、褐変又は黒化が防止さ
れ、また異臭防止ができた。また、実施例1のむき身
は、比較例1のものに比べて、弾力性があり、ボリュー
ム感に優れていた。これは、アルカリ水溶液処理等によ
って、身だれ等の変質が効果的に防止されたことによる
ものと考えられる。
【0019】なお、ハマグリについても同様に実施した
が、実施例1と同様の効果が得られた。また、ホタテに
ついては、ボイルを行わなかったことを除いて、実施例
1と同様に行ったが、色彩の効果は、実施例1の場合と
同様であった。また、アサリをアルカリ水溶液で処理し
た後、酢酸水溶液(pH6.5)で中和した場合にも、
実施例1と同様の効果が得られた。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、むき身をアルカリ水溶
液により処理した後、アルカリ水溶液を洗浄するか又は
中和することによって、長期に渡って褐変又は黒化の防
止されたむき身を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貝のむき身の褐変又は黒化防止方法であ
    って、前記むき身をアルカリ水溶液で処理し、次いで、
    該むき身に付着したアルカリ水溶液を洗浄するか又は中
    和することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 褐変又は黒化の防止された貝のむき身で
    あって、貝のむき身をアルカリ水溶液で処理し、次い
    で、処理したむき身に付着したアルカリ水溶液を洗浄す
    るか又は中和することによって得られることを特徴とす
    るむき身。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20200315196A1 (en) * 2016-05-26 2020-10-08 Cj Cheiljedang Corporation Method for sterilizing high-quality meat- and kimchi-based processed food by means of ph adjustment and mild heating

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20200315196A1 (en) * 2016-05-26 2020-10-08 Cj Cheiljedang Corporation Method for sterilizing high-quality meat- and kimchi-based processed food by means of ph adjustment and mild heating
US11812757B2 (en) * 2016-05-26 2023-11-14 Cj Cheiljedang Corporation Method for sterilizing high-quality meat- and kimchi-based processed food by means of pH adjustment and mild heating

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