JP2002013736A - グロープラグ - Google Patents

グロープラグ

Info

Publication number
JP2002013736A
JP2002013736A JP2000193151A JP2000193151A JP2002013736A JP 2002013736 A JP2002013736 A JP 2002013736A JP 2000193151 A JP2000193151 A JP 2000193151A JP 2000193151 A JP2000193151 A JP 2000193151A JP 2002013736 A JP2002013736 A JP 2002013736A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
seal member
glow plug
peripheral surface
seal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000193151A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2000193151A priority Critical patent/JP2002013736A/ja
Priority to DE2001130693 priority patent/DE10130693A1/de
Publication of JP2002013736A publication Critical patent/JP2002013736A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23QIGNITION; EXTINGUISHING-DEVICES
    • F23Q7/00Incandescent ignition; Igniters using electrically-produced heat, e.g. lighters for cigarettes; Electrically-heated glowing plugs
    • F23Q7/001Glowing plugs for internal-combustion engines

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒状のハウジング内に、通電により発熱する
発熱部材と、この発熱部材を通電するための中軸とを配
設し、これら中軸とハウジングとの間に環状のシール部
材を配してなるグロープラグにおいて、プラグの体格を
増大させることなく、シール部材のシール性を向上させ
る。 【解決手段】 絶縁弾性材料からなる環状のシール部材
10は、組付前における径方向の断面形状が矩形であ
り、この矩形断面における対向する1組の辺がシール部
材10の内周面と外周面とを構成し、当該内周面が中軸
4に当接し当該外周面がハウジング2の内面に当接した
状態で組み付けられ、中軸4とハウジング2との間をシ
ールしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状のハウジング
内に、通電により発熱する発熱部材と、この発熱部材を
通電するための中軸とを配設し、これら中軸とハウジン
グとの間に環状のシール部材を配してなるグロープラグ
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のグロープラグとして、特許第2
712211号公報に記載のものがある。このものは、
筒状のハウジング内に、通電により発熱する発熱部材
と、発熱部材を通電するための中軸とを配設し、中軸と
ハウジングとの間に環状のシール部材を配することによ
り、外気からハウジング内を保護している。
【0003】このシール部材は、いわゆるOリングとい
われるゴム製のもので、内周面が中軸に当接し外周面が
ハウジングの内面に当接した状態で組み付けられ、中軸
とハウジングとの間をシールすることにより、ハウジン
グ内部を外気から遮断し、発熱部材の高温酸化腐食等を
防止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シール部材は、組付前の状態において、その径方向断面
形状が円形であるため、組付後の状態では、シール部材
における中軸及びハウジングとのシール面のグロープラ
グの軸方向への長さ(以下、シール長さという)が十分
でなく、中軸及びハウジングの軸芯を出す必要があり、
軸がずれた時などシール性を確保できない可能性があ
る。また、単純には、シール部材の径方向断面積を大き
くする、つまり、シール部材を太くすることで、シール
長さを長くすることも考えられるが、プラグが太いもの
となってしまい、好ましくない。
【0005】本発明は上記問題に鑑み、筒状のハウジン
グ内に、通電により発熱する発熱部材と、この発熱部材
を通電するための中軸とを配設し、これら中軸とハウジ
ングとの間に環状のシール部材を配してなるグロープラ
グにおいて、プラグの体格を増大させることなく、シー
ル部材のシール性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、筒状のハウジング(2)と、
一端側が該ハウジングの一端から突出するように該ハウ
ジングの内部に保持され、通電により発熱する発熱部材
(3)と、一端側が該ハウジングの他端から突出するよ
うに該ハウジング内に収納され、他端側が該発熱部材と
電気的に導通される棒状の中軸(4)と、内周面が該中
軸に当接し外周面が該ハウジングの内面に当接した状態
で組み付けられ、該中軸と該ハウジングとの間をシール
する環状のシール部材(10)とを備えるグロープラグ
において、該シール部材の組付前における径方向の断面
形状が矩形であり、この矩形断面における対向する1組
の辺が該シール部材の内周面と外周面とを構成している
ことを特徴としている。
【0007】本発明によれば、シール部材の組付前にお
ける径方向の断面形状が矩形であり、この矩形断面にお
ける対向する1組の辺がシール部材の内周面及び外周面
(つまりシール面)を構成しているため、従来の円形断
面のものに比べて、特にシール部材を太くすることな
く、上記のシール長さを長くすることができる。そのた
め、プラグの体格を増大させることなく、シール部材の
シール性を向上させることができる。
【0008】ここで、請求項2の発明のように、シール
部材(10)の前記矩形断面を、グロープラグの軸方向
が長辺となっている長方形とすれば、上記シール長さを
長くするという点から好ましい。
【0009】また、請求項3の発明では、シール部材
(10)の前記矩形断面において、ハウジング(2)の
一端側の角部(10a)が丸められたR形状となってい
ることを特徴としている。
【0010】シール部材の組付は、中軸とハウジングと
の隙間に、シール部材を弾性変形させながらハウジング
の一端側へ向かって挿入していくことで行われる。ここ
で、本発明のように、シール部材の矩形断面におけるハ
ウジングの一端側の角部がR形状となっていれば、シー
ル部材を組み付けた時に該角部の歪みが小さくなり、該
角部への応力集中を抑制でき、結果的にシール部材の劣
化を抑制することができる。
【0011】また、該角部がR形状となっていることに
より、シール部材を組み付けたときに、グロープラグの
軸方向において、シール部材が挿入方向へ伸びやすくな
る。そのため、上記シール長さを長くするという点で好
ましい効果を発揮することができる。
【0012】また、請求項4の発明においては、シール
部材(10)の組付後における径方向の断面形状をみた
とき、シール部材の内周面と中軸(4)との接触長さ及
びシール部材の外周面とハウジング(2)との接触長さ
を1mm以上としたことを特徴としている。つまり、本
発明によれば、上記シール長さを1mm以上とすること
ができる。
【0013】シール部材の耐久性を考えた場合、組付後
の上記シール長さが長い方がシール部材の劣化が少な
い。これは、シール部材における劣化は、環状のシール
部材におけるシール面以外の面、つまり軸方向の両端面
から始まることによる。これら両端面は、空気中の酸素
に触れやすい面であり、プラグの使用時における高熱に
より酸化しやすい。
【0014】そのため、シール部材における劣化は、こ
れら両端面から徐々にシール部材の内部に進行してい
く。ここで、本発明者の検討によれば、実用レベルを満
足する耐久性を実現するには、上記シール長さを1mm
以上とすることが好ましい。また、この場合、シール部
材の径方向断面形状は限定されない。よって、本発明に
よれば、プラグの体格を増大させることなく、シール部
材のシール性を向上させることができる。
【0015】また、請求項5の発明のように、シール部
材(10)を、絶縁性を有する油にて被覆すれば、シー
ル部材が空気中の酸素と触れないので、シール部材の酸
化による劣化を極力防止することができ、好ましい。
【0016】また、請求項6の発明では、シール部材
(10)の外周面と当接するハウジング(2)の内面
が、冷間鍛造にて加工されたものであることを特徴とし
ている。切削加工によって当該ハウジング内面を形成し
た場合、この内面にはシール部材の径方向に切削痕が発
生するのに対し、冷間鍛造にて当該ハウジング内面を加
工すると、この内面には、グロープラグの軸方向(シー
ル部材の軸方向)に沿ってしわ(以下、縦じわという)
が発生する。
【0017】そのため、冷間鍛造により形成された上記
ハウジング内面は、切削加工により形成された場合に比
べて、縦じわの発生により、シール性が劣りやすくな
る。その点、請求項1〜請求項5記載のシール部材によ
れば、上記のシール長さを十分長くすることができるた
め、当該ハウジング内面に縦じわがあっても、シール性
を確保でき、有効である。
【0018】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
図に示す実施形態について説明する。図1に本発明の実
施形態に係るグロープラグ1の縦断面構成を示す。この
グロープラグ1は、例えば、ディーゼルエンジンの複数
(例えば4気筒)のシリンダ(図示しない)にそれぞれ
取り付けられており、エンジン始動時における燃料の着
火および燃焼を促進するためのものである。
【0020】グロープラグ1は、中空筒状で、導電性材
料(例えば鉄系材料)からなるハウジング2を備えてお
り、このハウジング2の外面には、グロープラグ1をシ
リンダに脱着可能に取り付けるためのネジ部21が備え
られている。本例では、ハウジング2は鉄系材料を用い
ており、その内面及び外面を冷間鍛造により加工形成し
た後、切削等によりネジ部21を形成することで作られ
ている。
【0021】このハウジング2の内部には、通電により
発熱する棒状の発熱部材3が、その一端3a側がハウジ
ング2の一端2aから突出するようにハウジング2の内
部に保持されている。また、ハウジング2の内部には、
導電性材料(例えば鉄系材料等)よりなる棒状の中軸4
が、その一端4a側がハウジング2の他端2bから突出
するようにハウジング2内に収納されている。そして、
中軸4の他端4b側は発熱部材3の他端3b側と電気的
に導通されている。
【0022】発熱部材3の本体は、一端3a側に閉塞
部、他端3b側に開口部を有する細長な有底筒状のチュ
ーブ5によって区画形成されており、このチューブ5
は、ハウジング2の一端2a側から圧入等により固定さ
れている。このチューブ5は、耐熱性および耐酸化性に
優れる導電性材料(例えばステンレス材料)からなり、
チューブ5においては、発熱部材3の一端3a側に小径
部51、発熱部材3の他端3b側に大径部52が形成さ
れている。この小径部51はスウェージングにより、チ
ューブ5の外径を絞ることにより形成されている。
【0023】また、チューブ5の内部には、コイル状の
第1及び第2抵抗体6、7が、チューブ5の長軸方向に
沿って設けられている。第1抵抗体6は、チューブ5の
閉塞部側に内蔵され、第2抵抗体7は、第1抵抗体6よ
りも、チューブ5の開口部側に内蔵されている。また、
第1抵抗体6の一端6aは、チューブ5の閉塞部に溶接
されて電気的に接続され、他端6bは、第2抵抗体7の
一端7aに溶接されて電気的に接続されている。そし
て、第2抵抗体7の他端7bは、上記中軸4の他端4b
に溶接等により電気的に接続されている。
【0024】これら中軸4の他端4b側、第1抵抗体6
および第2抵抗体7は、チューブ5内において、耐熱性
絶縁材料(例えばマグネシア等)からなる絶縁粉末8に
より埋設されている。これにより、中軸4の他端4b
側、第1抵抗体6および第2抵抗体7が、チューブ5の
閉塞部以外の部位に対して絶縁的に保持される。なお、
絶縁体粉末8はチューブ5の開口部側にてシール9によ
りシールされている。このように、発熱部材3は、チュ
ーブ5内に抵抗体6、7を絶縁粉末8にて絶縁保持され
てなる。
【0025】なお、第1抵抗体6は、常温(20℃)と
1000℃(予熱時におけるグロープラグ1の第1抵抗
体6の温度)の抵抗変化率(1000℃の抵抗値/20
℃の抵抗値)が、例えば1程度に小さな第1導電材料
(例えば鉄クロム合金やニッケルクロム合金)からな
り、第2抵抗体7は、上記抵抗変化率が、例えば5〜1
4程度に大きな第2導電材料(例えばニッケル、低炭素
鋼やコバルト鉄合金)からなる。なお、抵抗温度係数と
は、横軸に温度、縦軸に抵抗値をプロットして得られる
グラフの傾きのことである。よって、第2導電材料は、
第1導電材料よりも、正の抵抗温度係数の大きな材料で
ある。
【0026】そして、グロープラグ1においては、中軸
4を介して発熱部材3へ通電可能となっており、通電直
後において、第1抵抗体6に大電流を供給でき、第1抵
抗体6を発熱させるとともに、所定時間経過後には、第
2抵抗体7側での温度上昇により、第2抵抗体7の抵抗
値を増大させて、第1抵抗体6への供給電力を減少さ
せ、第1抵抗体6での過加熱による断線等を防止できる
ようになっている。
【0027】また、中軸4の一端4aにはネジ部が形成
されており、ゴム等の絶縁弾性材料からなる環状のシー
ル部材10および絶縁樹脂製のブッシュ11を介してナ
ット12を締めつけることにより、中軸4の一端側4a
は、ハウジング2の他端2b側に絶縁的に固定されてい
る。ここで、シール部材10は、その内周面が中軸4に
当接し且つその外周面がハウジング2の内面に当接した
状態で、中軸4とハウジング2との間をシールしてい
る。
【0028】かかるグロープラグ1は、各構成部材を次
のように組み付けることにより形成される。まず、発熱
部材3と中軸4とが一体に組み付けられたものをハウジ
ング2へ挿入し、発熱部材3とハウジング2とを圧入に
より固定するか、ろう付け等で固定することにより、ハ
ウジング2、発熱部材3及び中軸4を一体化する。続い
て、中軸4の一端4a側より、シール部材10及びブッ
シュ11を投入して配置する。そして、中軸4の一端4
aのネジ部に沿ってナット12を締め付けることによ
り、図1に示すグロープラグ1が出来上がる。
【0029】ところで、本実施形態は、上記のシール部
材10に特徴を持たせたものであり、次に、この特徴部
分について詳述する。図2は、図1中のシール部材近傍
を拡大して示す図である。なお、図2中、破線で示す形
状は、シール部材10の組付前の形状である。シール部
材10は、NBR(ニトリルブタジエンラバー)、HN
BR(水素添加されたNBR)やアクリルゴム、フッ素
ゴム等の絶縁弾性材料を型成形することにより、環状に
形成されたものである。
【0030】そして、図2に示すシール部材10は、そ
の組付前における径方向の断面形状が、グロープラグ1
の軸(図中、一点鎖線J)方向が長辺となる長方形をな
している。この長方形断面における対向する1組の辺が
シール部材10の内周面及び外周面(つまり、シール
面)を構成している。また、本例では、好ましい形態と
して、このシール部材10の長方形断面において、ハウ
ジング2の一端2a側(ハウジング2への挿入側)の角
部10aが丸められたR形状となっている。
【0031】例えば、組付前における環状のシール部材
10は、外周の直径がφ8.4mm、内周の直径がφ
3.8mm、厚み(グロープラグ1の軸方向における長
さ)Tが4mm、角部10aのRが0.05mm以上且
つT/4のものとすることができる。また、本例におい
ては、シール部材10と接触するハウジング2の内面
は、ハウジング2の他端2bから一端2aに向かうにつ
れて中軸4に近づくようなテーパ面を形成している。こ
のテーパ面とグロープラグ1の軸Jとのなす角度は、例
えば、3〜20°程度である。
【0032】そして、シール部材10は、上記のように
中軸4とハウジング2との間に組み付けられることで弾
性変形し、図2に示す様に、組付前の状態よりもグロー
プラグ1の軸方向にてハウジング2の一端2a側(挿入
側)へ向かって伸びた状態となる。こうして、シール部
材10は、その内周面が中軸4に当接し、その外周面が
ハウジング2の内面に当接し、中軸4とハウジング2と
の間をシールする。ここで、図2中に示すシール長さL
は、組付後のシール部材10における中軸4及びハウジ
ング2とのシール面(内周面と外周面)のグロープラグ
1の軸方向への長さである。
【0033】このように、図2に示すシール部材10に
よれば、組付前における径方向の断面形状が矩形であ
り、この矩形断面における対向する1組の辺がシール面
を構成している。そのため、従来の円形断面のものに比
べて、特にシール部材10を太くすることなく、シール
長さLを長くすることができる。そのため、プラグ1の
体格を増大させることなく、シール部材10のシール性
を向上させることができる。
【0034】特に、本例のように、シール部材10の矩
形断面を、グロープラグ1の軸方向を長辺とした長方形
とすれば、シール長さLを長くするという点から好まし
い。また、本例では、シール部材10の矩形断面におけ
るハウジング2の一端2a側の角部10aが丸められた
R形状となっている。上記のように、シール部材10の
組付は、中軸4とハウジング2との隙間に、シール部材
10を弾性変形させながらハウジング2の一端2a側へ
向かって挿入していくことで行われる。
【0035】角部10aをR形状とすることで、シール
部材10を組み付けた時に角部10aの歪みが小さくな
り、角部10aへの応力集中を抑制でき、結果的にシー
ル部材10の劣化を抑制できる。また、角部10aをR
形状とすることにより、シール部材10を組み付けたと
きに、シール部材10が、その挿入方向へ伸びやすくな
る。こういった点から、角部10aをR形状とすること
は、上記シール長さLを長くするという点で好ましい。
【0036】また、本実施形態では、ハウジング2の内
面が冷間鍛造にて加工されているため、ハウジング2の
内面には、グロープラグ1の軸方向に沿ってしわ(縦じ
わ)が形成されている。そのため、シール部材と接触す
る部分に、この縦じわがあると、この縦じわに沿ってハ
ウジングの内面とシール部材のシール面との間に隙間が
でき、シール性が悪くなる可能性がある。
【0037】一方、シール部材と接触するハウジングの
内面を、切削加工により形成した場合には、上記の縦じ
わではなく、この縦じわとは直交する方向に沿って切削
痕が当該内面に形成される。従って、従来のようなシー
ル長さが短いシール部材では、切削加工の場合はシール
性を確保できても、冷間鍛造加工の場合はシール性を確
保できないという可能性が出てくる。
【0038】しかし、本実施形態では、シール部材10
によってシール長さLを十分に長くできるため、シール
部分に縦じわが生じていても、シール性の悪化を極力抑
えることができる。こういった点から、本実施形態は、
特に、シール部材と接触するハウジングの内面を冷間鍛
造加工した場合に用いて有効である。
【0039】なお、上記図2においては、シール部材1
0と接触するハウジング2の内面が、ハウジング2の他
端2bから一端2aに向かうにつれて中軸4に近づくよ
うなテーパ面が形成されていたが、本実施形態の第1の
変形例として、図3に示す様に、シール部材10と接触
するハウジング2の内面はストレートでも良い。
【0040】ところで、本実施形態においては、上記シ
ール長さLを従来よりも十分に長くすることでシール性
を向上させているが、このシール長さLは少なくとも1
mm以上とすることが好ましい。
【0041】グロープラグ1は、使用時に高温(例えば
エンジン温度にして150°程度)にさらされるため、
シール部材10は、空気中の酸素によって酸化し、劣化
する可能性がある。シール部材10における劣化は、環
状のシール部材10におけるシール面以外の面、つまり
軸方向の両端面から始まることによる。これら両端面
は、空気中の酸素に触れやすい面であり、プラグ1の使
用時における高熱により酸化しやすい。
【0042】そのため、シール部材10における劣化
は、これら両端面から徐々にシール部材10の内部に進
行していく。このことから、シール部材の耐久性を考え
た場合、組付後の上記シール長さが長い方がシール部材
の劣化が少ない。本発明者の検討によれば、実用レベル
を満足する耐久性を実現するには、上記シール長さLを
1mm以上とすることが好ましい。
【0043】つまり、本実施形態におけるシール部材1
0としては、組付後における径方向の断面形状をみたと
き、シール部材10の内周面と中軸4との接触長さ及び
シール部材10の外周面とハウジング2との接触長さを
1mm以上とした構成とすることができる。また、この
ような構成とした場合、シール部材10の径方向断面形
状は限定されない。
【0044】例えば、図4に示す本実施形態の第2の変
形例の様に、組付前におけるシール部材10の径方向の
断面形状(図中、破線にて図示)が正方形であっても良
い。また、図5に示す本実施形態の第3の変形例の様
に、組付前におけるシール部材10の径方向の断面形状
(図中、破線にて図示)が、グロープラグ1の軸方向に
長径を有する楕円形であっても良い。
【0045】これら第2及び第3の変形例の場合でも、
組付後におけるシール長さLは1mmとなっている。そ
して、これら変形例のように、径方向断面形状を矩形も
しくは楕円形とすることで、従来の円形断面であるシー
ル部材に比べて、特にシール部材を太くすることなく、
シール長さLを長くすることが容易にできるため、プラ
グの体格を増大させることなく、シール部材のシール性
を向上させることができる。
【0046】さらに、上記グロープラグ1において、シ
ール部材10の表面を、絶縁性を有する油(絶縁性油)
にて被覆すれば、シール部材10の酸化による劣化を極
力防止することができ、好ましい。このことは、シール
部材10を中軸4とハウジング2との隙間に挿入してい
く前に、当該隙間及びシール部材10の少なくとも一方
に絶縁性油を配し、その後、シール部材10を組み付け
ることで実現できる。このような絶縁性油としては、例
えば、シリコンオイル、フッ素オイル、グリス等を採用
することができる。
【0047】また、「従来技術」の欄にて示したシール
部材は、耐熱性は高いが高価なフッ素ゴムよりなるもの
であるが、本実施形態では、フッ素ゴムに比べて耐熱性
は劣るが安価なNBR、HNBRやアクリルゴムを用い
て、シール長さLを長くできることにより、シール性を
向上させることができるとともに、シール部材の耐久性
を同等レベルとすることができる。
【0048】(第2実施形態)図6に本発明の第2実施
形態に係るグロープラグ1’の縦断面構成を示す。上記
第1実施形態においては、発熱部材3は、金属抵抗線
(抵抗体6、7)を基本としたいわゆる金属発熱体であ
ったが、本実施形態は、発熱部材3がセラミック発熱体
であるグロープラグに対して本発明を適用したものであ
る。以下、第1実施形態との相違点について述べ、上記
第1実施形態と同一部分には、図6中、同一符号を付し
て説明を省略する。
【0049】図6に示す発熱部材3は、窒化珪素と珪化
モリブデンを成分とした導電性セラミックからなる例え
ばU字状の発熱体31とタングステン製の一対のリード
ワイヤ32とを、窒化珪素を成分とした絶縁性セラミッ
クからなる絶縁体33で内包する形で焼結してなるもの
で、いわゆるセラミック発熱体である。
【0050】この発熱部材3は、耐熱・耐食性合金(例
えばSUS430)等よりなる筒状の保護パイプ34に
挿入保持されており、発熱部材3は、保護パイプ34を
介して、一端3a側がハウジング2の一端2aから突出
するようにハウジング2の内部に保持されている。ここ
で、保護パイプ34とハウジング2とは、圧入やろう付
け等により、隙間無く固定されている。
【0051】また、リードワイヤ32の一方は、中軸4
の他端4bに取り付けられたキャップリード35を介し
て中軸4に結合され、他方は、保護パイプ34を介して
ハウジング2にアースされている。これにより、中軸4
と発熱体31とは電気的に導通され、発熱体31が通電
されて、発熱部材3は発熱するようになっている。
【0052】また、このグロープラグ1’においても、
シール部材10及びその組付状態は、上記第1実施形態
と同様のものとすることができる。従って、本実施形態
によれば、セラミック発熱体を用いたものであって、上
記第1実施形態と同様の作用効果を発揮するグロープラ
グ1’を提供することができる。
【0053】(他の実施形態)なお、上記各図に示した
シール部材10においては、内周面が中軸4に当接し外
周面がハウジング2の内面に当接した状態で組み付けら
れ、これら当接部のみで中軸4とハウジング2との間を
シールしている。ここで、ハウジング2の内面に段差を
設け、更にシール部材10の挿入側端面とハウジング2
とを当接させ、この当接部でもシールを行って良いが、
この挿入側端面での当接により、上記したシール部材1
0の弾性変形による伸びを制約しないように考慮する必
要がある。
【0054】また、上記実施例における組付前の環状の
シール部材において、外周の直径をφ8.4mm、内周
の直径をφ3.8mm、厚みTを4mmとしたが、本件
はこれに限られるものではなく、例えば、外周の直径は
φ4.5mm〜8.4mm、内周の直径はφ2.0mm
〜3.8mm、厚みTは2mm〜4mmでも同様の効果
を得ることが出来る。
【0055】ここで、図7において、(b)は本発明の
典型的なシール部材10、(d)は本発明の変形例とし
てのシール部材10のそれぞれ組付前(ハウジング内に
収納される前)における斜視図であり、(a)は(b)
のシール部材10、(c)は(d)のシール部材10の
径方向の断面形状を示す図である。
【0056】つまり、本発明でいう環状のシール部材1
0が、組付前における径方向の断面形状が矩形であると
いうことは、図7(a)及び(b)に示す様な典型的な
もの以外にも、図7(c)及び(d)に示す変形例の様
な、当該断面形状が台形断面であるようなものも含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るグロープラグの縦
断面構成図である。
【図2】図1中のシール部材近傍を拡大して示す図であ
る。
【図3】上記第1実施形態の第1の変形例を示す断面図
である。
【図4】上記第1実施形態の第2の変形例を示す断面図
である。
【図5】上記第1実施形態の第3の変形例を示す断面図
である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るグロープラグの縦
断面構成図である。
【図7】(a)及び(b)は、本発明の典型的なシール
部材を単体にて示す図、(c)及び(d)は本発明の変
形例としてのシール部材を単体にて示す図である。
【符号の説明】
2…ハウジング、3…発熱部材、4…中軸、10…シー
ル部材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のハウジング(2)と、 一端側が前記ハウジングの一端から突出するように前記
    ハウジングの内部に保持され、通電により発熱する発熱
    部材(3)と、 一端側が前記ハウジングの他端から突出するように前記
    ハウジング内に収納され、他端側が前記発熱部材と電気
    的に導通される棒状の中軸(4)と、 内周面が前記中軸に当接し外周面が前記ハウジングの内
    面に当接した状態で組み付けられ、前記中軸と前記ハウ
    ジングとの間をシールする環状のシール部材(10)と
    を備えるグロープラグにおいて、 前記シール部材の組付前における径方向の断面形状が矩
    形であり、この矩形断面における対向する1組の辺が前
    記シール部材の内周面と外周面とを構成していることを
    特徴とするグロープラグ。
  2. 【請求項2】 前記シール部材(10)の前記矩形断面
    は、前記グロープラグの軸方向が長辺となっている長方
    形であることを特徴とする請求項1に記載のグロープラ
    グ。
  3. 【請求項3】 前記シール部材(10)の前記矩形断面
    において、前記ハウジング(2)の一端側の角部(10
    a)が丸められたR形状となっていることを特徴とする
    請求項1または2に記載のグロープラグ。
  4. 【請求項4】 筒状のハウジング(2)と、 一端側が前記ハウジングの一端から突出するように前記
    ハウジングの内部に保持され、通電により発熱する発熱
    部材(3)と、 一端側が前記ハウジングの他端から突出するように前記
    ハウジング内に収納され、他端側が前記発熱部材と電気
    的に導通される棒状の中軸(4)と、 内周面が前記中軸に当接し外周面が前記ハウジングの内
    面に当接した状態で組み付けられ、前記中軸と前記ハウ
    ジングとの間をシールする環状のシール部材(10)と
    を備えるグロープラグにおいて、 前記シール部材の組付後における径方向の断面形状をみ
    たとき、前記内周面と前記中軸との接触長さ及び前記外
    周面と前記ハウジングとの接触長さが1mm以上となっ
    ていることを特徴とするグロープラグ。
  5. 【請求項5】 前記シール部材(10)は、絶縁性を有
    する油にて被覆されていることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1つに記載のグロープラグ。
  6. 【請求項6】 前記シール部材(10)の外周面と当接
    する前記ハウジング(2)の内面が、冷間鍛造にて加工
    されたものであることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか1つに記載のグロープラグ。
JP2000193151A 2000-06-27 2000-06-27 グロープラグ Pending JP2002013736A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000193151A JP2002013736A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 グロープラグ
DE2001130693 DE10130693A1 (de) 2000-06-27 2001-06-26 Glühkerze

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000193151A JP2002013736A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 グロープラグ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002013736A true JP2002013736A (ja) 2002-01-18

Family

ID=18692190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000193151A Pending JP2002013736A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 グロープラグ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2002013736A (ja)
DE (1) DE10130693A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292444A (ja) * 2006-03-30 2007-11-08 Ngk Spark Plug Co Ltd グロープラグ
KR20120086260A (ko) * 2011-01-25 2012-08-02 니혼도꾸슈도교 가부시키가이샤 글로 플러그 및 그 제조방법
WO2013146949A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 日本特殊陶業株式会社 グロープラグ
JP5806211B2 (ja) * 2011-01-25 2015-11-10 日本特殊陶業株式会社 グロープラグ

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2955172B1 (fr) * 2010-01-12 2012-05-11 Continental Automotive France Bougie de prechauffage a doigt metallique
FR3033389B1 (fr) * 2015-03-02 2018-11-16 Robert Bosch Gmbh Bougie de prechauffage ou de post-chauffage

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292444A (ja) * 2006-03-30 2007-11-08 Ngk Spark Plug Co Ltd グロープラグ
KR20120086260A (ko) * 2011-01-25 2012-08-02 니혼도꾸슈도교 가부시키가이샤 글로 플러그 및 그 제조방법
JP2012154552A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Ngk Spark Plug Co Ltd グロープラグおよびその製造方法
US9091443B2 (en) 2011-01-25 2015-07-28 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Glow plug and method for manufacturing glow plug
JP5806211B2 (ja) * 2011-01-25 2015-11-10 日本特殊陶業株式会社 グロープラグ
KR101656545B1 (ko) 2011-01-25 2016-09-09 니혼도꾸슈도교 가부시키가이샤 글로 플러그 및 그 제조방법
WO2013146949A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 日本特殊陶業株式会社 グロープラグ
JP5740002B2 (ja) * 2012-03-28 2015-06-24 日本特殊陶業株式会社 グロープラグ

Also Published As

Publication number Publication date
DE10130693A1 (de) 2002-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005090954A (ja) ディーセルエンジン用圧力グロープラグ
JPH03175210A (ja) セラミツクヒータ型グロープラグ
KR20110095243A (ko) 금속 히터 프로브를 갖는 글로우 플러그
JP2003130349A (ja) グロープラグ
JP4870640B2 (ja) グロープラグおよびその製造方法
JP4289273B2 (ja) グロープラグ
JP2002013736A (ja) グロープラグ
JP2001141238A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグおよびその製造方法
JP7063125B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及び内燃機関用の点火装置
JP2002013734A (ja) グロープラグ
JPH11294768A (ja) グロープラグ
JP3589684B2 (ja) セラミックグロープラグ
JP4309757B2 (ja) セラミックヒーター
JP3207335B2 (ja) グロープラグ
JPH11294769A (ja) グロープラグ
JP2002303424A (ja) ディーゼルエンジン用グロープラグ
JP2013228123A (ja) グロープラグ
JP4510588B2 (ja) グロープラグ
JP2002115846A (ja) グロープラグ
JP5830369B2 (ja) グロープラグ
JP3551015B2 (ja) グロープラグ
JPS6335246Y2 (ja)
JP4295164B2 (ja) グロープラグ
JP6059503B2 (ja) 圧力センサ付きセラミックグロープラグ
JP2006153306A (ja) グロープラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080416

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080819