JP2002115846A - グロープラグ - Google Patents

グロープラグ

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JP2002115846A
JP2002115846A JP2001085734A JP2001085734A JP2002115846A JP 2002115846 A JP2002115846 A JP 2002115846A JP 2001085734 A JP2001085734 A JP 2001085734A JP 2001085734 A JP2001085734 A JP 2001085734A JP 2002115846 A JP2002115846 A JP 2002115846A
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JP2001085734A
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Ikuya Ando
郁也 安藤
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通電により発熱する発熱部材をハウジングの
内部へ圧入して固定してなるグロープラグにおいて、発
熱部材の抜けや燃焼ガスの侵入を防止可能な圧入部の接
合強度を確保する。 【解決手段】 グロープラグ1において円柱状の発熱部
材3がハウジング2の内孔22へ圧入されており、この
圧入部における締め代A、圧入部の圧入方向の長さB、
発熱部材の外径Cの各寸法を所定の関係に規定すること
により、圧入部を、圧入方向に沿って発熱部材3とハウ
ジング2とを引っ張り合ったときの引っ張り強度が1k
N以上のものとし、且つ、圧入部における気密を、圧入
部へ発熱部材3側から10MPaの圧力を印加したとき
に圧入部の外側からハウジング2の内部への漏れが実質
的に無いようなレベルとしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼル機関等
に適用され、通電により発熱する発熱部材と、この発熱
部材を収納するハウジングとを備え、発熱部材がハウジ
ングの内部へ圧入され固定されてなるグロープラグに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のグロープラグとしては、
特開平4−80521号公報に記載のものが提案されて
いる。このものは、通電により発熱する発熱体がシーズ
チューブに封入されてなる発熱部材を、ハウジングの内
部へ圧入固定し、ハウジングに収納してなるものであ
る。
【0003】ここで、発熱部材をハウジングの内部へ圧
入すると、外径がハウジングの内径よりも大きい発熱部
材がハウジングへ押し込まれるため、例えばハウジング
側が変形して、圧入部においては、発熱部材とハウジン
グとが所定の面圧を持って接触し、固定されることとな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
ディーゼルエンジンの直噴化に伴いエンジン側の制約等
から、グロープラグは長化、細径化の傾向にある。それ
に伴って、ハウジングの外径及び圧入部における発熱部
材の径も細くする必要がある。
【0005】その場合、ハウジングと発熱部材との圧入
部(接合部)にて、互いの接触面積が小さくなるため、
発熱部材の抜けや圧入部からの燃焼ガスの侵入による短
絡(ハウジング内の電気的絶縁部の短絡)といった不具
合が懸念される。
【0006】本発明は上記問題に鑑み、通電により発熱
する発熱部材をハウジングの内部へ圧入して固定してな
るグロープラグにおいて、発熱部材の抜けや燃焼ガスの
侵入を防止可能な圧入部の接合強度を確保することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、自動車用のディーゼルエンジ
ンに適用されるものであって、通電により発熱する金属
製の発熱部材(3)と、この発熱部材を収納する筒状の
金属製のハウジング(2)とを備え、ハウジングの外面
にディーゼルエンジンとのネジ結合を行うためのネジ部
(21)が形成され、発熱部材がハウジングの内部へ圧
入され固定されてなるグロープラグにおいて、ネジ部の
外径寸法は8mm以下のサイズであり、発熱部材とハウ
ジングとの圧入部は、当該圧入方向に沿って発熱部材と
ハウジングとを引っ張り合ったときの引っ張り強度が1
kN以上であり、且つ、圧入部における気密が、圧入部
へ発熱部材側から10MPaの圧力を印加したときに圧
入部の外側からハウジングの内部へ実質的に漏れないよ
うなレベルになっていることを特徴とする。
【0008】ところで、自動車用のディーゼルエンジン
は、農業機械や暖房用のものに比べて運転条件が厳しい
ため、燃焼によるカーボンが発熱部材に付着して溜まり
やすい。このようにカーボンが溜まると被取付部材(エ
ンジンヘッド等)と発熱部材とがカーボンによって固着
する可能性がある。すると、交換時等にグロープラグを
被取付部材から引き抜く場合に、上記固着により、発熱
部材は被取付部材に残ったままハウジングから発熱部材
が抜け、ハウジングのみが引き抜かれることになってし
まう。しかも、グロープラグの細径化が進むと、グロー
プラグ交換時の発熱部材の抜けの可能性が一層高まって
しまう。
【0009】これに対し、本発明は、自動車用のディー
ゼルエンジンに適用されかつハウジングのネジ部の外径
寸法が8mm以下のグロープラグを前提として、上記の
本発明の関係を実験検討の結果見出したものであり、本
発明のような引っ張り強度及び気密性を持たせること
で、自動車用のディーゼルエンジンに適用されかつハウ
ジングのネジ部の外径寸法が8mm以下のグロープラグ
において、実用レベルにて発熱部材の抜けや燃焼ガスの
侵入を防止可能な圧入部の接合強度を確保することがで
きる。
【0010】なお、本発明におけるハウジング外面のネ
ジ部の外径寸法とは、ネジ山頂部とネジ山頂部との間の
外径(直径)寸法をいう。
【0011】また、請求項2の発明では、通電により発
熱する金属製円柱状の発熱部材(3)と、内径が発熱部
材の外径よりも小さい円筒状の内孔(22)を有する金
属製のハウジング(2)とを備え、発熱部材の外径から
内孔の内径を差し引いた値を2で割った値を締め代とし
て、発熱部材が内孔へ圧入された圧入部を形成すること
により、発熱部材をハウジングに固定してなるグロープ
ラグにおいて、締め代をA、圧入部の圧入方向の長さを
B、発熱部材の外径をCとしたとき、これら各寸法A、
B、Cが単位をmmとして次の数式2にて示される関係
を満足するように設定したことを特徴としている。
【0012】
【数2】B>−57.15A+7 A≧0.01 C≦B≦2C 上記数式2に示す寸法関係は実験検討の結果見出したも
のであり、これらの寸法関係を満足することで、請求項
1の発明における引っ張り強度及び気密性を満足するこ
とができる。従って、本発明によっても、実用レベルに
て発熱部材の抜けや燃焼ガスの侵入を防止可能な圧入部
の接合強度を確保することができる。
【0013】ここで、発熱部材の外径Cは6mm以下で
あること(請求項3の発明)が好ましい。発熱部材の外
径Cが大きすぎると発熱部材をハウジングに圧入したと
きに、ハウジングが膨れすぎる恐れがある。通常、ハウ
ジングは被取付部材(エンジンヘッド等)に形成された
穴部へ挿入され、この穴部に固定されるものであるが、
ハウジングが膨れすぎると、ハウジングと穴部の内面と
が干渉する可能性が高くなるため好ましくない。その点
を考慮して検討した結果、C≦6mmが好ましいことを
実験的に見出した。そして、より好ましくはC≦4.3
5mmであることが望ましい。
【0014】特に、請求項2および請求項3の発明は、
ハウジング(2)が筒状をなし、その外面に被取付部材
とのネジ結合を行うためのネジ部(21)が形成されて
いる場合、ハウジングのネジ部が8mm以下の外径寸法
(JIS規格ではM8相当)程度の細いグロープラグ
(請求項4の発明)にまでも適用して有効であることを
確認している。
【0015】また、請求項2〜請求項4の発明は、グロ
ープラグを自動車用のディーゼルエンジンに適用した場
合(請求項5の発明)に特にその効果を発揮する。すな
わち、前述のように自動車用のディーゼルエンジンはカ
ーボンが発熱部材に付着して溜まりやすいため、グロー
プラグ交換時に発熱部材が抜ける恐れがあったが、請求
項2〜請求項4の発明によれば、実用レベルにて発熱部
材の抜けを防止可能な圧入部の接合強度を確保すること
ができるため、そのような問題は発生しない。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1に本発明の実施形態に係るグロ
ープラグ1の縦断面構成を示す。本実施形態では、グロ
ープラグ1は、直噴式のディーゼルエンジンにおける複
数(例えば4気筒)のエンジンヘッド200に形成され
た穴部201にそれぞれ取り付けられ、エンジン始動時
における燃料の着火および燃焼を促進するものとして適
用される。
【0018】グロープラグ1は、中空筒状で導電性材料
(例えば鉄系材料)からなるハウジング2を備えてお
り、このハウジング2の外面には、グロープラグ1をエ
ンジンヘッド200の穴部201に脱着可能にネジ結合
するための取付用ネジ部21が備えられている。
【0019】本例では、ハウジング2は炭素鋼を用いて
おり、その内面及び外面を冷間鍛造により加工形成した
後、切削等によって取付用ネジ部21を形成することで
作られている。また、取付用ネジ部21の寸法は、JI
S(日本工業規格)に規格されたM8以下の寸法として
いる。
【0020】このハウジング2には円筒状の内孔22が
形成されており、この内孔22には、通電により発熱す
る金属製円柱状の発熱部材3が収納されている。ここ
で、内孔22は、内径が発熱部材3の外径よりも小さい
ものであり、発熱部材3の外径から内孔22の内径(ハ
ウジング内径)を差し引いた値を2で割った値を締め代
として、発熱部材3を内孔22へ圧入することにより、
発熱部材3はハウジング2に固定され収納されている。
【0021】また、発熱部材3の一端3a側(図1中、
下方側)は、ハウジング2の一端2aから突出してお
り、発熱部材3の一端3aは、グロープラグ1を上記エ
ンジンヘッド200に取り付けた状態でエンジンの燃焼
室202に露出するようになっている。
【0022】また、発熱部材3よりもハウジング2の他
端2b寄り(図1中、上方寄り)の部位におけるハウジ
ング2の内孔22には、導電性材料よりなる棒状の中軸
4が収納されている。本例では、中軸4は炭素鋼よりな
る段付円柱状をなしており、中軸4の一端4a側(図1
中、下方側)は、発熱部材3の他端3b側と電気的に導
通されており、中軸4の他端4b(図1中、上方側)
は、ハウジング2の他端2bから突出している。
【0023】発熱部材3の本体は、一端3a側に閉塞
部、他端3b側に開口部を有する細長な有底筒状のチュ
ーブ5によって区画形成されている。このチューブ5
は、耐熱性および耐酸化性に優れる導電性材料(例えば
ステンレス材料)からなる。
【0024】このチューブ5においては、スウェージン
グによってチューブ5の外径を絞ることにより、発熱部
材3の一端3a側に小径部51、発熱部材3の他端3b
側に大径部52が形成されている。なお、本発明でいう
発熱部材3の外径とは、ハウジング2へ圧入される部分
である大径部52の外径である。
【0025】また、チューブ5の内部には、コイル状の
第1及び第2抵抗体6、7が、チューブ5の長軸方向に
沿って設けられている。第1抵抗体6は、チューブ5の
閉塞部側に内蔵され、第2抵抗体7は、第1抵抗体6よ
りもチューブ5の開口部側に内蔵されている。
【0026】また、第1抵抗体6の一端6aは、チュー
ブ5の閉塞部に溶接されて電気的に接続され、他端6b
は、第2抵抗体7の一端7aに溶接されて電気的に接続
されている。そして、第2抵抗体7の他端7bは、上記
中軸4の一端4aに溶接等により電気的に接続されてい
る。
【0027】これら中軸4の一端4a側、第1抵抗体6
および第2抵抗体7は、チューブ5内において、耐熱性
絶縁材料(例えばマグネシア等)からなる絶縁粉末8に
より埋設されている。これにより、中軸4の一端4a
側、第1抵抗体6および第2抵抗体7が、チューブ5の
閉塞部以外の部位に対して絶縁的に保持される。また、
絶縁体粉末8はチューブ5の開口部側にてシール部材9
によりシールされている。
【0028】なお、第1抵抗体6は、常温(20℃)と
1000℃(予熱時におけるグロープラグ1の第1抵抗
体6の温度)の抵抗変化率(1000℃の抵抗値/20
℃の抵抗値)が、例えば1程度に小さな第1導電材料
(例えば鉄クロム合金やニッケルクロム合金)からな
る。
【0029】また、第2抵抗体7は、上記抵抗変化率
が、例えば5〜14程度に大きな第2導電材料(例えば
ニッケル、低炭素鋼やコバルト鉄合金)からなる。な
お、抵抗温度係数とは、横軸に温度、縦軸に抵抗値をプ
ロットして得られるグラフの傾きのことである。よっ
て、第2導電材料は、第1導電材料よりも、正の抵抗温
度係数の大きな材料である。
【0030】また、中軸4の他端4b側(図1中、上方
側)に形成された端子ネジ部41には、ゴム等の絶縁弾
性材料からなる環状のシール部材10および絶縁樹脂製
のブッシュ11を介してナット12が締めつけられてお
り、それによって、中軸4の他端側4bは、ハウジング
2の他端2b側に絶縁的に固定されている。シール部材
10は、中軸4とハウジング2との間をシールしてい
る。
【0031】ここで、本グロープラグ1の各部の一寸法
例について図2に示す寸法図を参照して述べておく。ハ
ウジング2の取付用ネジ部21のネジ寸法はM8、ネジ
ピッチが1mmである。発熱部材3の外径(大径部52
の外径)Cは4.20mm〜4.28mm、内孔22の
内径(ハウジング内径)Dは4.09mm〜4.13m
m、発熱部材3とハウジング2との圧入部(以下、単に
圧入部という)の締め代をAとすると、この締め代Aは
0.035mm〜0.095mmである。また、圧入部
の圧入方向の長さを圧入長Bとすると、この圧入長Bは
6mmである。また、発熱部材3の小径部51の外径E
は3.5mm、ハウジング2の一端2aから突出する発
熱部材3の長さ(突出長さ)Fは36mmである。
【0032】かかるグロープラグ1は、各構成部材を次
のように組み付けることにより形成される。まず、発熱
部材3と中軸4とが一体に組み付けられたものをハウジ
ング2へ挿入し、発熱部材3とハウジング2とを圧入に
より固定する。本例では、上記締め代によって、主とし
てハウジング2側が変形し、圧入部において両部材2、
3が所定の面圧を持って接触し固定される。
【0033】続いて、中軸4の他端4b側より、シール
部材10及びブッシュ11を投入して配置する。そし
て、端子ネジ部41に沿ってナット12を締め付けるこ
とにより、図1に示すグロープラグ1が出来上がる。こ
のグロープラグ1は、上述のように、取付用ネジ部21
を介してエンジンヘッド200の穴部201に取り付け
られる。
【0034】また、グロープラグ1をエンジンヘッド2
00の穴部201に取り付けた状態で、図1に示す様
に、端子ネジ部41には、電源と電気的に接続された外
部配線部材13が端子用ナット14を締め付けることに
よって組み付けられる。これにより、電源から外部配線
部材13、中軸4を介して発熱部材3へ通電可能となっ
ている。
【0035】そして、グロープラグ1においては、発熱
部材3への通電直後において、第1抵抗体6に大電流を
供給でき、第1抵抗体6を発熱させるとともに、所定時
間経過後には、第2抵抗体7側での温度上昇により、第
2抵抗体7の抵抗値を増大させて、第1抵抗体6への供
給電力を減少させ、第1抵抗体6での過加熱による断線
等を防止できるようになっている。こうして、エンジン
始動時における燃料の着火および燃焼が促進される。
【0036】ところで、本実施形態では、グロープラグ
1を、ハウジング2の取付用ネジ部21のネジ寸法がM
8以下(ネジ山頂部とネジ山頂部との間の外径寸法が8
mm以下)であるような細いものとしている。このよう
に細径化されたグロープラグにおいては、「課題」の欄
にて述べたように、圧入部の接合強度を、発熱部材3の
抜けや燃焼室202からの燃焼ガスのハウジング2内へ
の侵入を防止可能なものとする必要がある。
【0037】そこで、本実施形態では、圧入部を、当該
圧入方向に沿って発熱部材3とハウジング2とを引っ張
り合ったときの引っ張り強度が1kN以上のものとし、
且つ、圧入部における気密を、圧入部へ発熱部材3側か
ら10MPaの圧力を印加したときに圧入部の外側から
ハウジング2の内部へ実質的に漏れないようなレベルに
している。
【0038】このような引っ張り強度及び気密性は、従
来、具体的には考慮されおらず、今回、実用レベルにて
発熱部材3の抜けや燃焼ガスの侵入を防止できるような
圧入部の接合強度を検討していく過程において、本発明
者が実験的に独自に見出したものである。
【0039】ここで、引っ張り強度については、図3に
示す様に、引っ張り強度試験機(オートグラフ)を用い
て測定した。例えば、各寸法A、B等が上記した一寸法
例を有するグロープラグ1を用意し、治具300にて発
熱部材3を固定(チャック)し、治具301にてハウジ
ング2を固定(チャック)し、図3中の白抜き矢印に示
す方向(即ち、圧入方向)に荷重を加え、この方向に沿
って発熱部材3とハウジング2とを引っ張り合ったとき
の引っ張り強度を測定した。
【0040】この引っ張り強度は、最大限、発熱部材3
に燃焼によるカーボンが付着してエンジンヘッド200
と発熱部材3とが固着した場合でも、グロープラグ1を
エンジンヘッド200の穴部201から引き抜く際に、
発熱部材3がハウジング2から抜け、ハウジング2のみ
が引き抜かれることが無いようなレベルにする必要があ
る。
【0041】そこで、引っ張り強度について検討した結
果、上記引っ張り強度試験にて引っ張り強度が1kN以
上であれば、上記カーボン固着の場合でも発熱部材3の
抜けを防止可能なレベル、つまり実用レベルを確保でき
ることがわかった。
【0042】また、気密性については、歪みゲージを用
いて試験を行った。図4に示す様に、歪みゲージK1を
組み込んだサンプル1aを作製した。このサンプル1a
は、図1に示したグロープラグ1において、中軸4をそ
の途中部から他端4b側を切断し、ハウジング2の他端
2b側の構成部品を取り外し、実質的に、ハウジング2
と、ハウジング2の内孔22に圧入固定された発熱部材
3とのみの構成からなる。
【0043】そして、このサンプル1aにおいて、ハウ
ジング2の内孔22内にネジ部K3を切削加工し、この
ネジ部K3に対して歪みゲージK1を備える治具K2を
ネジ結合している。なお、このサンプル1aにおいても
各寸法A、B等は、上記した一寸法例と同様のものにで
きる。
【0044】こうして、圧入部へ発熱部材3側からエア
等を用いて所定の圧力を印加したときに圧入部の外側か
らハウジング2の内部へ漏れがあったときに、その漏れ
の圧力は、治具K2の穴K2aから歪みゲージK1へ印
加される。そして、当該漏れ圧力に応じた信号が歪みゲ
ージK1から検出器K4へ出力されるようになってい
る。
【0045】この気密性については、実用上、使用され
るエンジンの最大燃焼圧が印加されても、圧入部の外側
からハウジング2の内部へ漏れが無いようにする必要が
ある。そこで、圧入部の気密性について図5に示す様な
試験を行った。実際のエンジンヘッドへの取付と同様の
形態で、ハウジング2の取付用ネジ部21を介して気密
試験用治具K5の穴へ上記図4に示すサンプル1aを取
り付ける。
【0046】気密試験用治具K5の穴から、圧入部へ発
熱部材3側からエアや窒素ガス等のボンベK6を用いて
所定の圧力を印加する。もし、圧入部において圧入部の
外側からハウジング2の内部へ漏れがあると、その漏れ
による圧力によって歪みゲージK1に歪みが発生し、歪
みゲージK1から検出器K4へ信号が出力され、漏れが
検出される。
【0047】このようにして、気密試験を行い圧入部の
気密性について検討した結果、圧入部における気密を、
圧入部へ発熱部材3側から10MPaの圧力を印加した
ときに圧入部の外側からハウジング2の内部へ実質的に
漏れないようなレベルとすれば、燃焼ガスの侵入を実用
上、防止できることがわかった。
【0048】以上、引っ張り強度試験及び気密性試験の
結果、圧入部において上記した引っ張り強度(1kN以
上)及び気密性(10MPaの圧力にて漏れ無し)を持
たせることにより、実用レベルにて発熱部材3の抜けや
燃焼ガスの侵入を防止可能な圧入部の接合強度を確保す
ることができることがわかった。
【0049】また、上記した引っ張り強度(1kN以
上)及び気密性(10MPaの圧力にて漏れ無し)を持
つグロープラグ1においては、圧入部が十分な接合強度
を有するため、燃焼室からの燃焼圧により発熱部材3が
軸方向にてハウジング2内へ押し込まれ、ハウジング3
側へ位置ずれを起こすという不具合を防止することがで
きる。
【0050】更に、上記の引っ張り強度及び気密性の範
囲を満足させるために、締め代A、圧入長B、発熱部材
3の外径Cについて、実験検討を行った。締め代A、圧
入長B、発熱部材3の外径Cを種々変えたグロープラグ
1及びサンプル1aを作製し、上記引っ張り試験、気密
性試験を行った結果、各寸法A、B、Cが次の数式3を
満足するように設定されていれば、発熱部材3の抜けや
燃焼ガスの侵入が発生しないことがわかった。
【0051】
【数3】B>−57.15A+7 A≧0.01 C≦B≦2C なお、各寸法及び各関係式中の数値の単位はmmであ
る。そして、上記数式3の寸法関係を満足することで、
上記の引っ張り強度及び気密性を満足することができ、
実用レベルにて発熱部材3の抜けや燃焼ガスの侵入を防
止可能な圧入部の接合強度を確保することができる。
【0052】もし、圧入長Bが(−57.15A+7)
mm以下(B≦−57.15A+7)であると、圧入長
Bが短すぎて発熱部材3の抜けや燃焼ガスの侵入が発生
する。また、締め代Aが0.01mm未満(A<0.0
1)であると、締め代Aが少なすぎて圧入部において十
分な面圧が発生しない等の理由から、発熱部材3の抜け
や燃焼ガスの侵入が発生する。
【0053】更に、圧入長Bが発熱部材3の外径Cより
も小さい(B<C)と圧入長Bが短すぎて、圧入部にお
ける両部材2、3の接触する表面積が小さくなるため、
発熱部材3の抜けや燃焼ガスの侵入が発生する。また、
圧入長Bが発熱部材3の外径Cの2倍よりも大きい(B
>2C)と圧入長Bが長すぎてハウジング2の変形が大
きくなり、圧入部の接合強度が小さくなる。よって、各
寸法A、B、Cは上記数式3の関係を満足することが必
要である。
【0054】ここで、発熱部材3の外径Cは6mm以下
であることが好ましい。発熱部材3の外径Cが大きすぎ
ると発熱部材3をハウジング2に圧入したときに、ハウ
ジング2が膨れすぎる恐れがある。上述のように、ハウ
ジング2はエンジンヘッド(被取付部材)200に形成
された穴部201へ挿入され、この穴部201に固定さ
れるものであるが、ハウジング2が膨れすぎると、ハウ
ジング2と穴部201の内面とが干渉する可能性が高く
なるため好ましくない。
【0055】その点を考慮して実験検討した結果、外径
Cが6mm以下であることが好ましいことがわかった。
なお、より好ましくは外径Cが4.35mm以下である
ことが望ましい。
【0056】なお、図6は、上記数式3の寸法関係のう
ち、B>−57.15A+7とA≧0.01の寸法関係
を共に満足する範囲(図6中の適用範囲)を示してい
る。また、図7は、発熱部材3の外径Cが6mm以下
で、上記数式3のC≦B≦2Cの寸法関係を満足する範
囲(図7中の適用範囲)を示したものである。
【0057】以上、本実施形態では、自動車用のディー
ゼルエンジンに適用され、取付用ネジ部21のネジ寸法
がM8以下まで細径化されたグロープラグ1において、
圧入部を、上述したような所定の引っ張り強度や気密性
を満足する構成とすることにより、実用レベルにて発熱
部材3の抜けや燃焼ガスの侵入を防止可能な圧入部の接
合強度を確保することができる。
【0058】そして、上述したような所定の引っ張り強
度や気密性を満足する圧入部の構成とすることは、上記
各寸法A、B、Cを上記数式3を満足するように設定す
ることで実現することができる。
【0059】なお、本発明は、グロープラグにおける圧
入部が、上記の所定の引っ張り強度や気密性や数式3の
関係を有することを要部とするものであるから、他の部
分は適宜設計変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るグロープラグの縦断面
構成図である。
【図2】図1に示すグロープラグの各部寸法を示す説明
図である。
【図3】引っ張り強度試験方法を示す説明図である。
【図4】気密性試験に用いるサンプルの概略断面を示す
図である。
【図5】気密性試験方法を示す説明図である。
【図6】締め代Aと圧入長Bについて、所定の引っ張り
強度および気密性を満足する範囲を示す図である。
【図7】圧入長Bと発熱部材3の外径Cについて、所定
の引っ張り強度および気密性を満足する範囲を示す図で
ある。
【符号の説明】
2…ハウジング、3…発熱部材、21…取付用ネジ部、
22…内孔。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車用のディーゼルエンジンに適用さ
    れるものであって、通電により発熱する金属製の発熱部
    材(3)と、この発熱部材を収納する筒状の金属製のハ
    ウジング(2)とを備え、前記ハウジングの外面に前記
    ディーゼルエンジンとのネジ結合を行うためのネジ部
    (21)が形成され、前記発熱部材が前記ハウジングの
    内部へ圧入され固定されてなるグロープラグにおいて、 前記ネジ部の外径寸法は8mm以下のサイズであり、 前記発熱部材と前記ハウジングとの圧入部は、当該圧入
    方向に沿って前記発熱部材と前記ハウジングとを引っ張
    り合ったときの引っ張り強度が1kN以上であり、 且つ、前記圧入部における気密が、前記圧入部へ前記発
    熱部材側から10MPaの圧力を印加したときに前記圧
    入部の外側から前記ハウジングの内部へ実質的に漏れな
    いようなレベルになっていることを特徴とするグロープ
    ラグ。
  2. 【請求項2】 通電により発熱する金属製円柱状の発熱
    部材(3)と、内径が前記発熱部材の外径よりも小さい
    円筒状の内孔(22)を有する金属製のハウジング
    (2)とを備え、 前記発熱部材の外径から前記内孔の内径を差し引いた値
    を2で割った値を締め代として、前記発熱部材が前記内
    孔へ圧入された圧入部を形成することにより、前記発熱
    部材を前記ハウジングに固定してなるグロープラグにお
    いて、 前記締め代をA、前記圧入部の圧入方向の長さをB、前
    記発熱部材の外径をCとしたとき、これら各寸法A、
    B、Cは単位をmmとして次の数式1 【数1】B>−57.15A+7 A≧0.01 C≦B≦2C にて示される関係を満足するように設定されていること
    を特徴とするグロープラグ。
  3. 【請求項3】 前記発熱部材の外径Cは6mm以下であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のグロープラグ。
  4. 【請求項4】 前記ハウジング(2)は筒状をなし、そ
    の外面に被取付部材とのネジ結合を行うためのネジ部
    (21)が形成されており、 このネジ部の外径寸法は8mm以下のサイズであること
    を特徴とする請求項2または3に記載のグロープラグ。
  5. 【請求項5】 自動車用のディーゼルエンジンに適用さ
    れることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つ
    に記載のグロープラグ。
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