JP2002011755A - 発泡成形体の製造方法 - Google Patents

発泡成形体の製造方法

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JP2002011755A JP2000196670A JP2000196670A JP2002011755A JP 2002011755 A JP2002011755 A JP 2002011755A JP 2000196670 A JP2000196670 A JP 2000196670A JP 2000196670 A JP2000196670 A JP 2000196670A JP 2002011755 A JP2002011755 A JP 2002011755A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面にフラッシュ、スワルマーク等がなく、
かつ、表皮を貼合することなく発泡成形体単層にて大型
成形品に適用することのできる発泡成形体の製造方法の
提供。 【解決手段】 キャビティクリアランスを特定値とし、
該クリアランスを保持したまま、発泡剤含有ポリプロピ
レン系溶融樹脂を特定圧力にて、キャビティ容量の30
%以上となるように充填する第一工程、特定圧力を保ち
ながら、キャビティクリアランスを拡大し、該溶融樹脂
を得ようとする成形体の厚み未満まで充填する第二工
程、該溶融樹脂の充填完了と同時に、該溶融樹脂に特定
圧力をかけながらスキン層を形成させる第三工程及びキ
ャビティクリアランスを拡大し、発泡したコア層を形成
させる第四工程とを含む発泡成形体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
樹脂の発泡成形体の製造方法に関するものであり、さら
に詳しくは、軽量で、スキン層に発泡がなく平滑であ
り、成形体表面にフラッシュ、スワルマークがなく、か
つ、そり、ひけ等の変形のない、良好な外観を有する発
泡成形体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレン系樹脂の発泡成形
体の製造方法としては、発泡剤を含有するポリプロピレ
ン系樹脂の射出成形による方法が提案されている(特公
昭39−22213号公報、特公平7−77739号公
報、特開平11−179752号公報等)。
【0003】しかしながら、前記従来技術には以下の問
題がある。すなわち、特公昭39−22213号公報に
開示された方法では、金型キャビティ内に樹脂を充填す
る段階で発泡状態のコントロールが不十分であり、場合
によっては充填段階で既に一部が発泡したものになって
しまい、成形品表面にフラッシュ、スワルマーク等のな
い成形品を安定して得るのは困難である。また特公平7
−77739号公報に開示された技術では、フラッシ
ュ、スワルマーク等のない成形品を得るのに一定の効果
は示すものの、近年望まれる大型成形品(インパネ、ド
アトリム等)に対しては十分とは言えない場合があり、
特に流動末端近傍にフラッシュ、スワルマークが発生し
やすいという問題がある。また特開平11−17975
2号公報に開示された技術では、優れた発泡成形品が得
られるものの、金型が特殊で汎用性に欠けると言った問
題がある。
【0004】また、表皮を発泡成形体に貼合した多層発
泡成形体も提案されている(特開平4−148907号
公報等)。これによると、発泡成形体表面が表皮に覆わ
れるため、フラッシュ、スワルマークは問題とはならな
いが、工程が煩雑となり、コストがかかる等の問題が生
じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、上記の従来技術における
問題点を解消し、表皮を貼合することなく、表面にフラ
ッシュ、スワルマーク等のない発泡成形体であって、発
泡成形体単層で大型成形品に適用しうる発泡成形体の製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の発泡成形方法
で成形することにより、軽量で、かつ表面にフラッシ
ュ、スワルマーク等のない良好な外観を備えた発泡成形
体を製造できうることを見出し、本発明に至ったもので
ある。すなわち本発明は、キャビティクリアランスを
1.5〜0.5mmとし、該クリアランスを保持したま
ま、金型に設けた溶融樹脂供給口から、発泡剤含有ポリ
プロピレン系溶融樹脂を該溶融樹脂にかかる圧力が10
0kgf/cm以上となり、かつキャビティ容量の3
0%以上となるように充填する第一工程、上記溶融樹脂
を樹脂圧100kgf/cm以上に保ちながら、キャ
ビティクリアランスを拡大し、該溶融樹脂を、得ようと
する成形体の厚み未満まで充填する第二工程、発泡剤含
有ポリプロピレン系溶融樹脂の充填完了と同時に、該溶
融樹脂に100kgf/cm以上の圧力をかけながら
スキン層を形成させる第三工程、キャビティクリアラン
スを拡大し、発泡したコア層を形成させる第四工程とを
含む発泡成形体の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の発泡成形体の製
造方法について詳細に説明する。 〔I〕発泡剤含有ポリプロピレン系樹脂 本発明で用いられる、発泡剤含有ポリプロピレン系樹脂
とは、(1)ポリプロピレン系樹脂、(2)発泡剤並び
に必要に応じて配合される(3)無機充填剤、(4)ゴ
ム等からなる樹脂組成物である。
【0008】(1)ポリプロピレン系樹脂 本発明のポリプロピレン系樹脂とは、ポリプロピレンを
50重量%以上含有する樹脂若しくは樹脂組成物であ
る。ポリプロピレンの種類は、特に制限されず、プロピ
レン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック
共重合体及びプロピレン・α−オレフィンランダム共重
合体から選択される1種若しくは2種以上のものであ
り、MFR(メルトフローレート)が好ましくは30〜
200g/10分、特に好ましくは50〜150g/1
0分のものである。MFRが30g/10分未満である
と、充填が困難である他、発泡倍率が上がらない、また
はフローマーク等の外観不良が発生する等の問題が生
じ、一方、200g/10分を超えると機械物性が低下
する傾向がある。プロピレン・α−オレフィンブロック
共重合体及び/またはプロピレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体に用いられるα−オレフィンは、炭素数が
2〜10(プロピレンを除く)のものであって、その含
量は0.5〜20重量%であることが好ましい。
【0009】(2)発泡剤 本発明で用いる発泡剤は、化学発泡剤または物理発泡剤
のいずれでも良いが、混練作業面から、化学発泡剤を用
いることが好ましい。上記化学発泡剤としては、例え
ば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、ジアゾアミノベンゼン、N,N´−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、N,N´−ジメチル−N,N´
−ジニトロテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒド
ラジド、p−トルエンスチレンスルホニルヒドラジド、
p,p´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、
重炭酸ナトリウム塩、クエン酸ナトリウム等を挙げるこ
とができる。また、物理発泡剤としては、例えば、プロ
パン、ブタン、ペンタン、ジクロロジフルオロメタン、
ジクロロモノフルオロメタン、トリクロロモノフルオロ
メタン等を挙げることができる。これらの発泡剤は、発
泡助剤、架橋剤、核剤等と併用しても良い。これらの発
泡剤は、上記ポリプロピレン系樹脂100重量部に対
し、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは
1〜5重量部配合される。
【0010】(3)無機充填剤 本発明の発泡剤含有ポリプロピレン系樹脂の一成分とす
ることができる無機充填剤としては、酸化カルシウム、
酸化マグネシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、塩基
性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
タルク、クレー、マイカ、ゼオライト、繊維状チタン酸
カリウム、繊維状マグネシウムオキサルフェート、繊維
状硼酸アルミニウムなどのウイスカー類及び炭素繊維、
ガラス繊維等を挙げることができる。これらの中でもタ
ルクを用いることが好ましい。これらの無機充填剤は、
上記ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し、好まし
くは1〜30重量部、さらに好ましくは1〜10重量部
配合される。
【0011】(4)ゴム 本発明の発泡剤含有ポリプロピレン系樹脂の一成分とす
ることができるゴムとしては、エチレン・プロピレン共
重合ゴム(EPM)、エチレン・1−ブテン共重合ゴ
ム、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合ゴム、エ
チレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム(EPD
M)、エチレン・1−ブテン・非共役ジエン共重合ゴ
ム、エチレン・プロピレン・1−ブテン・非共役ジエン
共重合ゴム等のポリオレフィン系ゴム、スチレン・ブタ
ジエン共重合体等のスチレン系ゴム等を挙げることがで
きる。これらのゴムは、上記ポリプロピレン系樹脂10
0重量部に対し、好ましくは1〜30重量部、さらに好
ましくは1〜20重量部配合される。
【0012】上記発泡剤含有ポリプロピレン系樹脂の製
造方法は、従来公知の方法のいずれをも採用することが
できる。
【0013】〔II〕発泡成形体の製造方法 本発明の発泡成形体の製造方法について、工程毎に分け
て詳細に説明する。 (1)第一工程 キャビティクリアランス、すなわち、雌雄一対の金型に
よって形成される樹脂充填領域(空隙)の成形体厚さに
相当する方向の金型キャビティ表面間の距離は、1.5
〜0.5mm、好ましくは1.4〜0.7mm、さらに
好ましくは1.3〜1mmとする。該キャビティクリア
ランスが1.5mmを超えるとスワルマークが発生し、
一方、0.5mm未満では充填が困難となる。該クリア
ランスは、金型に設けた溶融樹脂供給口から、前記発泡
剤含有ポリプロピレン系溶融樹脂をキャビティ容量の3
0%以上充填するまでは、保持する必要があり、好まし
くは40%以上、さらに好ましくは50%以上を充填す
るまで該クリアランスを保持する。キャビティ容量の3
0%未満の溶融樹脂充填量にて該クリアランスの保持を
停止するとスワルマークが発生する。該保持時間は、キ
ャビティ容量や射出スピードにもよるが、通常0.1〜
2秒である。その際、発泡剤含有ポリプロピレン系溶融
樹脂の樹脂圧は100kgf/cm以上、好ましくは
115kgf/cm以上、さらに好ましくは130〜
200kgf/cmとする。該樹脂圧が100kgf
/cm未満では流動末端にスワルマークが発生する。
一方、該樹脂圧が高すぎると、そりを発生する場合があ
るが、プロピレン系樹脂のMFR、金型温度等を調整す
れば良い。
【0014】(2)第二工程 上記の樹脂圧を100kgf/cm以上、好ましくは
115kgf/cm以上、さらに好ましくは130〜
200kgf/cmに保持する。該樹脂圧が100k
gf/cm未満ではスワルマークが生じたり、表面平
滑性に問題を生ずる。溶融樹脂の充填時間は、好ましく
は0.1〜10秒、さらに好ましくは0.5〜4秒であ
る。クリアランスの拡大スピードは、溶融樹脂の充填ス
ピードでコントロールするが、おおよそ0.1〜2mm
/s程度である。
【0015】(3)第三工程 上記の溶融樹脂の充填完了と同時にキャビティクリアラ
ンス拡大(移動)を停止する。樹脂圧は100kgf/
cm以上、好ましくは110kgf/cm以上、さ
らに好ましくは120〜300kgf/cmを保持す
る。該樹脂圧が100kgf/cm未満ではスワルマ
ークが生じたり、表面平滑性に問題を生ずる。該状態
を、一定時間継続し、表面にスキン層を形成させる。一
定時間とは、樹脂温度、金型温度にもよるが、0.1〜
5秒の範囲とすることが、次工程において発泡コア層を
形成させ易いので好ましい。上記スキン層とはキャビテ
ィに接した部分に形成される固化層をさす。また、上記
時間の調整によりスキン層の厚さ、すなわち、スキン層
と、未だ固化していない溶融樹脂層との厚さの比をコン
トロールすることができる。0.1〜5秒の保持時間に
てスキン層は0.05〜0.1mm程度の厚さとなって
いる。
【0016】第一工程より第三工程を通じて樹脂圧は1
00kgf/cm以上を保持する必要があるが、各工
程間及び/または各工程中で樹脂圧は一定でも異なって
いても良い。樹脂温度、金型温度等は通常の条件を採用
できる。具体的には樹脂温が160〜350℃、金型温
度が10〜90℃であることが好ましい。
【0017】(4)第四工程 第四工程において、溶融樹脂内部は固化しておらず発泡
可能な状態にあり、キャビティクリアランスを拡大する
ことで、発泡層を形成させる。該クリアランスを一気に
拡大しキャビティ表面と成形体表面の空隙を埋めるよう
に発泡させる方法、キャビティ表面と成形体表面の接触
を保ちながら発泡に合わせてクリアランスを徐々に拡大
する方法のどちらでも採用できるが、内部発泡セルの痕
跡の観点から後者が好ましい。好ましい型開スピードは
0.1〜2mm/sである。発泡コア層を形成させる
際、成形体表面には、すでにスキン層が存在するため、
スワルマーク及びフラッシュが発生することはない。ま
た、拡大したキャビティクリアランスの距離は、得よう
とする成形体の厚さ以上、好ましくは得ようとする成形
体の厚さの1.01〜1.5倍、さらに好ましくは得よ
うとする成形体の厚さの1.02〜1.3倍とする。あ
まりに過発泡させ過ぎると次工程(圧縮行程)でセルつ
ぶれが生じ成形体の剛性、耐衝撃性が低下する場合があ
る。
【0018】(5)第五工程 得ようとする成形体の厚さまでクリアランスを縮小し成
形体を圧縮、冷却する。該工程の追加により、発泡成形
体のひけ、そりが低減し外観が向上する。樹脂にかける
圧力は5〜200kgf/cm、好ましくは10〜1
50kgf/cm、さらに好ましくは30〜100k
gf/cmである。該圧力が5kgf/cm未満で
はひけ、そりが発生する。一方、該圧力が200kgf
/cm以上ではセルつぶれが生じ成形体の剛性、耐衝
撃性が低下する。
【0019】〔III〕発泡成形体 本発明の発泡成形体の発泡倍率は、好ましくは1.3倍
以上、さらに好ましくは1.4倍以上、特に好ましくは
1.5倍以上である。発泡倍率が高いほど軽量化に寄与
する。発泡倍率が1.3倍未満では、十分な軽量化効果
が得られない場合がある。本発明の製造方法によれば、
1.3倍以上の発泡倍率でも表面にフラッシュ、スワル
マーク等のない発泡成形体が得られる。ここで、発泡倍
率とは、成形体の厚さを第三工程終了時のキャビティク
リアランスにて除した数値である。本発明の発泡成形体
のセルサイズは、短径が10〜200μm、好ましくは
10〜100μm、長径が30〜500μm、好ましく
は30〜300μmである。また、セルを有している独
立気泡率が20%以上、好ましくは65〜100%のも
のである。このようにして得られた発泡成形体は、各種
用途の射出成形体として利用することができる。具体的
には、ドアトリム、インスツルメントパネル、レバー、
ノブ、内張などの自動車内装部品を挙げることができ
る。特にドアトリム、インスツルメントパネルのような
大型部品に好適である。大型部品とは投影面積にて0.
05m以上、さらには0.10m以上、特には0.
20m以上の面積を有するものである。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 実施例1 成形機は神戸製鋼所製複合射出圧縮成形機VFP500
を用い、金型はドアトリムモデル(投影面積0.6
、長辺1.1m、短辺0.55m)成形用金型を用
いた。また、樹脂温度は220℃とし、金型温度は40
℃とした。発泡剤含有ポリプロピレン系樹脂としてノバ
テックPP・BC10AHA(日本ポリケム製プロピレ
ン・エチレンブロック共重合体、MFR=100g/1
0分)100重量部に対し発泡剤であるファインブロー
S20N(三菱化学製)3重量部を混合したものを用
い、以下の工程で発泡成形体の製造を行った。図1に示
す本発明方法に関する概念図を用いて説明を行う。
【0021】(第一工程)上記発泡剤含有プロピレン系
溶融樹脂の供給開始時のキャビティクリアランスを1.
0mmとし、キャビティ内での溶融樹脂圧力が150k
gf/cmとなるように、キャビティ容量の50%ま
で、該溶融樹脂の充填を行った。(図1、B〜C) (第二工程)キャビティ内の溶融樹脂圧力が150kg
f/cmとなるように、キャビティクリアランスを
2.0mmまで拡大させながら上記溶融樹脂の充填を行
った。(図1、C〜D) (第三工程)上記溶融樹脂充填完了と同時に、キャビテ
ィ内の溶融樹脂に圧力150kgf/cmをかけなが
ら1.0秒間保持し、スキン層を形成させた。(図1、
D〜E) (第四工程)キャビティクリアランスを3.5mmまで
拡大し、発泡コア層を形成させた。(図1、E〜F) (第五工程)キャビティ内の樹脂圧力が50kgf/c
となるように圧縮し、30秒間保持して冷却を行っ
た。(図1、F〜G〜H) このようにして得られた発泡成形体の肉厚、発泡倍率、
外観を表1に示す。
【0022】比較例1 第一工程における溶融樹脂供給開始時のキャビティクリ
アランスを2.0mmとしたこと以外は実施例1と同様
にして発泡成形体の製造を行った。得られた発泡成形体
の肉厚、発泡倍率、外観を表1に示す。
【0023】比較例2 第一工程におけるキャビティ内での溶融樹脂圧力を50
kgf/cmとしたこと以外は実施例1と同様にして
発泡成形体の製造を行った。得られた発泡成形体の肉
厚、発泡倍率、外観を表1に示す。
【0024】比較例3 第一工程におけるキャビティ容量に対する溶融樹脂充填
率を20%としたこと以外は実施例1と同様にして発泡
成形体の製造を行った。得られた発泡成形体の肉厚、発
泡倍率、外観を表1に示す。
【0025】比較例4 第二工程におけるキャビティ内での溶融樹脂圧力を50
kgf/cmとしたこと以外は実施例1と同様にして
発泡成形体の製造を行った。得られた発泡成形体の肉
厚、発泡倍率、外観を表1に示す。
【0026】比較例5 第三工程におけるキャビティ内での溶融樹脂圧力を50
kgf/cmとしたこと以外は実施例1と同様にして
発泡成形体の製造を行った。得られた発泡成形体の肉
厚、発泡倍率、外観を表1に示す。
【0027】実施例2 以下の工程としたこと以外は、実施例1と同様にして発
泡成形体の製造を行った。 (第一工程)上記発泡剤含有プロピレン系溶融樹脂の供
給開始時のキャビティクリアランスを1.0mmとし、
キャビティ内での溶融樹脂圧力が130kgf/cm
となるように、キャビティ容量の80%まで、該溶融樹
脂の充填を行った。(図1、B〜C) (第二工程)キャビティ内での溶融樹脂圧力が130k
gf/cmとなるように、キャビティクリアランスを
4.0mmまで拡大させながら上記溶融樹脂の充填を行
った。(図1、C〜D) (第三工程)上記溶融樹脂充填完了と同時に、キャビテ
ィ内の溶融樹脂に圧力120kgf/cmをかけなが
ら2.0秒間保持し、スキン層を形成させた。(図1、
D〜E) (第四工程)キャビティクリアランスを8.5mmまで
拡大し、発泡コア層を形成させた。(図1、E〜F) (第五工程)キャビティ内の樹脂圧力が30kgf/c
となるように圧縮し、60秒間保持して冷却を行っ
た。(図1、F〜G〜H) このようにして得られた発泡成形体の肉厚、発泡倍率、
外観を表1に示す。
【0028】比較例6 第一工程における溶融樹脂供給開始時のキャビティクリ
アランスを3.0mmとしたこと以外は実施例2と同様
にして発泡成形体の製造を行った。得られた発泡成形体
の肉厚、発泡倍率、外観を表1に示す。
【0029】実施例3 以下の工程としたこと以外は、実施例1と同様にして発
泡成形体の製造を行った。 (第一工程)上記発泡剤含有プロピレン系溶融樹脂の供
給開始時のキャビティクリアランスを1.2mmとし、
キャビティ内での溶融樹脂圧力が200kgf/cm
となるように、キャビティ容量の30%まで、該溶融樹
脂の充填を行った。(図1、B〜C) (第二工程)キャビティ内での溶融樹脂圧力が200k
gf/cmとなるように、キャビティクリアランスを
2.0mmまで拡大させながら上記溶融樹脂の充填を行
った。(図1、C〜D) (第三工程)上記溶融樹脂充填完了と同時に、キャビテ
ィ内の溶融樹脂に圧力250kgf/cmをかけなが
ら1.0秒間保持し、スキン層を形成させた。(図1、
D〜E) (第四工程)キャビティクリアランスを3.5mmまで
拡大し、発泡コア層を形成させた。(図1、E〜F) (第五工程)キャビティ内の樹脂圧力が30kgf/c
となるように圧縮し、30秒間保持して冷却を行っ
た。(図1、F〜G〜H) このようにして得られた発泡成形体の肉厚、発泡倍率、
外観を表1に示す。
【0030】実施例4 以下の工程としたこと以外は、実施例1と同様にして発
泡成形体の製造を行った。 (第一工程)上記発泡剤含有プロピレン系溶融樹脂の供
給開始時のキャビティクリアランスを1.0mmとし、
キャビティ内での溶融樹脂圧力が200kgf/cm
となるように、キャビティ容量の40%まで、該溶融樹
脂の充填を行った。(図1、B〜C) (第二工程)キャビティ内での溶融樹脂圧力が200k
gf/cmとなるように、キャビティクリアランスを
2.0mmまで拡大させながら上記溶融樹脂の充填を行
った。(図1、C〜D) (第三工程)上記溶融樹脂充填完了と同時に、キャビテ
ィ内の溶融樹脂に圧力250kgf/cmをかけなが
ら1.0秒間保持し、スキン層を形成させた。(図1、
D〜E) (第四工程)キャビティクリアランスを4.0mmまで
拡大し、発泡コア層を形成させた。(図1、E〜F) (第五工程)キャビティ内の樹脂圧力が30kgf/c
となるように圧縮し、30秒間保持して冷却を行っ
た。(図1、F〜G〜H) このようにして得られた発泡成形体の肉厚、発泡倍率、
外観を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の発泡成形体の製造方法は、発泡
剤含有ポリプロピレン系樹脂を特定の方法にて発泡成形
するので、軽量で、スキン層は発泡がなく平滑であり、
成形体表面にフラッシュ、スワルマークがなく、かつ、
そり、ひけ等の変形のない、良好な外観を有する発泡成
形体が得られる。従って、本発明の方法で得られる発泡
成形体は、表皮を貼合することなく発泡成形体単層にて
自動車内装部品であるドアトリム、インスツルメントパ
ネル等の大型部品に用いることが可能となるので工業的
な価値は大きい。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発泡成形体の製造方法を説明する概念
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F206 AA11 AB02 AB11 AB16 AG20 AM34 AM35 AR02 AR064 AR12 AR14 AR15 JA04 JB30 JF04 JL02 JM02 JM04 JM05 JM16 JN12 JN25 JN33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティクリアランスを1.5〜0.
    5mmとし、該クリアランスを保持したまま、金型に設
    けた溶融樹脂供給口から、発泡剤含有ポリプロピレン系
    溶融樹脂を該溶融樹脂にかかる圧力が100kgf/c
    以上となり、かつキャビティ容量の30%以上とな
    るように充填する第一工程、 上記溶融樹脂を樹脂圧100kgf/cm以上に保ち
    ながら、キャビティクリアランスを拡大し、該溶融樹脂
    を、得ようとする成形体の厚み未満まで充填する第二工
    程、 発泡剤含有ポリプロピレン系溶融樹脂の充填完了と同時
    に、該溶融樹脂に100kgf/cm以上の圧力をか
    けながらスキン層を形成させる第三工程、 キャビティクリアランスを拡大し、発泡したコア層を形
    成させる第四工程、を含む発泡成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記に加えてさらに、樹脂にかける圧力
    5〜200kgf/cmにて、得ようとする成形体の
    厚みまで圧縮し、冷却する第五工程を含む請求項1に記
    載の発泡成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 発泡成形体の発泡倍率が1.3倍以上で
    ある請求項1又は2に記載の発泡成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 発泡成形体の投影面積が0.05m
    上である請求項1乃至3に記載の発泡成形体の製造方
    法。
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