JP2002010985A - 血圧測定装置及び血圧値決定方法 - Google Patents

血圧測定装置及び血圧値決定方法

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JP2002010985A
JP2002010985A JP2000193067A JP2000193067A JP2002010985A JP 2002010985 A JP2002010985 A JP 2002010985A JP 2000193067 A JP2000193067 A JP 2000193067A JP 2000193067 A JP2000193067 A JP 2000193067A JP 2002010985 A JP2002010985 A JP 2002010985A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心電計がなくても運動時の血圧測定が可能な
血圧測定装置を提供するにある。 【解決手段】 生体の一部をカフ1で圧迫し、徐々に減
圧する過程(S2)において、血流音(コロトコフ音)
を検出(S3)することにより血圧を測定する際に、運
動負荷試験などの雑音が多い条件下での血圧測定が可能
となるように、各バンドパスフィルタ毎のゲインを周波
数毎に可聴音の等感曲線により補正した互いに周波数帯
域の異なるバンドパスフィルタ群71〜76を備え、C
PU11は雑音の状況と生体による差異によって(S
5)、雑音が大きい場合には低い周波数帯域のバンドパ
スフィルタと、高い周波数帯域のバンドパスフィルタと
を選択し(S6)、選択したフィルタよりの出力信号の
積をもとに血圧決定(S7)に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検者の血圧測定
部位をカフなどにより所定圧力で加圧するとともに被検
者よりの血流音(コロトコフ音)を検出し、検出血流音
(コロトコフ音)と加圧圧力の検出状態により被検者の
血圧を測定可能な血圧測定装置及び血圧測定方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の血圧計は、安静にした状態で血圧
を測定するのが基本であり、安静でない状態では正確な
血圧測定ができないものがほとんどであった。即ち、一
般の血圧計では、軽い運動負荷では測定可能の場合もあ
るが、雑音が大きくなると全く測定ができない状態とな
ってしまっていた。
【0003】一部には運動負荷時の血圧を測定すための
運動試験用血圧計があったが、従来の運動試験用血圧計
においては、雑音の影響を受けにくい心電計のQRS信
号などを同期信号として利用して、雑音の影響を除去し
ていた。即ち、この種の血圧測定装置は、心拍に同期し
た連続的な信号の間隔により、K音の発生する時期を予
測したタイミングゲートを求め、信号と雑音の識別を行
っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の運動試験用血圧計では、運動試験時などに血圧
測定を行なう場合に、体動などの雑音の影響を受けにく
く、心拍に同期した信号を発生する、心電計のような装
置が必要であったため、簡単な血圧測定システムができ
なかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成する一手段として例えば以下の構成を備える。
【0006】即ち、被検者の血圧測定部位をカフなどに
より所定圧力で加圧するとともに被検者よりの血流音を
検出し、検出血流音と加圧圧力の検出状態により被検者
の血圧を測定可能な血圧測定装置において、被検者より
の血流音信号を検出する検出手段と、前記検出手段で検
出した血流音信号の所定帯域の信号成分を抽出するため
の複数の互いに周波数帯域の異なるバンドパスフィルタ
群と、前記バンドパスフィルタ群の各バンドパスフィル
タ毎のゲインを周波数毎に可聴音の等感曲線に従って補
正する補正手段と、前記バンドパスフィルタ群より特定
のバンドパスフィルタを選択する選択手段と、前記選択
手段の選択したバンドパスフィルタよりの信号を元に血
圧測定を行なう血圧値決定手段とを備え、前記選択手段
は、血流音信号に対して雑音レベルが大きくなった時に
はバンドパスフィルタの選択を現在選択中のバンドパス
フィルタより高い周波数帯域のバンドパスフィルタに変
更することを特徴とする。
【0007】そして例えば、前記選択手段は、被検者よ
りの最初の血圧測定である場合にはすべてのバンドパス
フィルタの出力を選択し、前記血圧値決定手段は前記選
択手段の選択したバンドパスフィルタの出力を論理和し
た信号を元に血圧測定を行なうことを特徴とする。
【0008】また例えば、更に、被検者よりの最初の血
圧測定である場合には各バンドパスフィルタよりの出力
のうちもっとも出力の大きなバンドパスフィルタを特定
して被検者と対応つけて保持する初期フィルタ特定手段
を備えることを特徴とする。あるいは、前記選択手段
は、被検者よりの最初の血圧測定でない場合には前記初
期フィルタ特定手段で特定したバンドパスフィルタを選
択することを特徴とする。
【0009】更に例えば、前記初期フィルタ特定手段
は、前記バンドパスフィルタ群を低い周波数帯域群のバ
ンドパスフィルタ群と高い周波数帯域群のバンドパスフ
ィルタ群にわけ低い周波数帯域群のバンドパスフィルタ
よりもっとも出力の大きなバンドパスフィルタを特定し
て被検者と対応つけて保持することを特徴とする。
【0010】また例えば、前記選択手段は、前記バンド
パスフィルタ群を低い周波数帯域群のバンドパスフィル
タ群と高い周波数帯域群のバンドパスフィルタ群にわ
け、安静時及び検出雑音のレベルが低い場合には低い周
波数帯域群のバンドパスフィルタのみを選択することを
特徴とする。
【0011】更に例えば、前記選択手段は、雑音レベル
が高くなった場合には前記低い周波数帯域群のバンドパ
スフィルタ群のうちからひとつのバンドパスフィルタを
選択するとともに、高い周波数帯域群のバンドパスフィ
ルタ群のうちからひとつのバンドパスフィルタを選択す
ることを特徴とする。あるいは、前記血圧値決定手段は
前記選択手段の選択したバンドパスフィルタの出力を乗
算し、乗算した結果の出力値を元に血圧測定を行なうこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る一実施形態を詳細に説明する。本実施の形態例におい
ては、通常の血流音(コロトコフ音)(以下「K音」と
称す。)信号を抽出するためのバンドパスフィルタ(B
PF)を複数(3個以上)備え、それぞれの出力信号の
うち、雑音の状況と生体による差異によって周波数帯域
を選ぶ手段を備え、雑音が大きい場合には低い周波数帯
域の信号と、高い周波数帯域の信号を掛け合わせた信号
を、血圧決定に用いる。
【0013】[構成]図1は本発明に係る一実施形態の
生体情報処理装置の概略ブロツク構成図である。この装
置は、生体の一部を圧迫するためのカフ(腕帯)1と、
血管音であるコロトコフ音を検出するための例えばマイ
クロホンで構成されているK音センサ2と、カフ1内の
空気圧を検出するための圧力センサ3と、カフ1を加圧
するための加圧ポンプ4と、カフ1内の空気圧を減圧す
るための空気流量制御弁5と、K音センサ2の出力信号
を増幅するK音アンプ6を備える。
【0014】また、K音アンプ6の出力信号のうち40
Hz付近の周波数成分のみを通過させるためのBPF7
1(40Hzバンドパスフィルタ)、同様に60Hz付
近の周波数成分のBPF72(60Hzバンドパスフィ
ルタ)、80Hz付近の周波数成分のBPF73(80
Hzバンドパスフィルタ)、100Hz付近の周波数成
分のBPF74(100Hzバンドパスフィルタ)、1
20Hz付近の周波数成分のBPF75(120Hzバ
ンドパスフィルタ)、160Hz付近の周波数成分のB
PF76(160Hzバンドパスフィルタ)を備える。
【0015】更に、圧力センサ3の高周波成分をカット
するためのローパスフィルタ8と、加圧ポンプ4及び空
気流量制御弁5を駆動する駆動回路9と、アナログ信号
であるK音信号と圧力信号をCPU11で処理するため
に対応するデジタル信号に変換するAD変換器10と、
本実施の形態例装置の全体制御を司るとともに、詳細を
後述する血圧測定の演算処理等を行なうためのCPU1
1と、測定スタート等の本実施の形態例装置の動作指示
を行なうためのスイッチ12と、測定結果等を表示する
ための表示器13とから構成されている。
【0016】更に、被検者情報や血圧測定結果などを記
憶する外部記憶装置である記憶部15を備えている。記
憶部15には、被検者と被検者の安静時の血圧測定結果
とを関連付けて記憶する被検者テーブル16が記憶され
ている。この被検者テーブル16は、被検者特定情報と
ともに、当該被検者の最初の血圧測定は安静時の血圧測
定であるとして安静時のK音情報を関連付けて登録す
る。そして以後の運動時の血圧測定時などにおける雑音
成分検出のために利用する。
【0017】上述したCPU11には、CPU11の各
種動作制御手順などが記憶されているROM11a、処
理経過などを一時記憶可能なRAM11bが内蔵されて
いる。
【0018】本実施の形態例のBPF71〜76には、
それぞれのBPFのゲインを補正するためのゲイン補正
回路が備えられており、各ゲイン補正回路はそれぞれの
BPFのゲインが周波数毎に可聴音の等感曲線によっ
て、低い周波数ではゲインを小さく、また高い周波数で
はゲインを大きくなるよう、補正されている。
【0019】可聴音の等感曲線の例を図2に示す。本実
施の形態例の各BPFは、各周波数の音圧レベルとして
図2の可聴音の等感曲線に示されたレベルの入力があっ
たときに出力レベルが同一レベルの音圧レベルとなるよ
うに各BPFごとのゲインを補正している。この結果、
BPF71〜76は図2の可聴音の等感曲線によって、
低い周波数ではゲインを小さく、また高い周波数ではゲ
インを大きくなるよう、補正されている。
【0020】[血圧測定]本実施の形態例においては、
上述した様に同一被検者に対してまず安静時に血圧測定
を行なって検出結果の特徴を抽出する。そして、その後
運動負荷時に血圧測定を行なったときの雑音成分の検出
に安静時の検出結果を利用し、雑音成分によってその後
に利用するBPFを選択している。
【0021】血圧を測定しようとする被検者は、血圧測
定部位例えば上腕にカフ1を巻回し、カフ1したの血管
位置の上部にマイクロホンなどで構成されているK音セ
ンサ2を位置決め配置する。本実施の形態例では最初に
安静時の血圧測定を行なえば、2回目以降の血圧測定に
おける雑音除去能力に優れているため、このカフを巻回
した状態で運動をしていても確実に血圧測定が可能であ
る。そのため、例えば運動中に血圧測定の必要が生じた
らその時点でスイッチ12によって血圧測定の開始を指
示すればよい。
【0022】以下、以上の構成を備える本実施の形態例
装置における血圧測定制御を図3のフローチャートを参
照して以下に説明する。スイッチ12により血圧測定の
開始が指示されると、CPU11の処理は図3に示す血
圧測定制御に移行する。
【0023】CPU11はまずステップS1において、
駆動回路9を制御して空気流量制御弁5を閉接するとと
もに加圧ポンプ4を駆動させる。これによりカフ1の圧
力は上昇していく。CPU11は圧力センサ3よりの検
出圧力値を監視し、予め設定してある目標値まで検出圧
力値が達したか否かを調べる。そして予め設定してある
目標値まで検出圧力値が達した場合には目標値までの加
圧が終了したとして加圧ポンプ4を停止する。この目標
圧力値は、被検者の予想最高血圧値より所定の圧力だけ
高い圧力値である。
【0024】次にステップS2において、カフ1の圧力
がほぼ一定の速度で下降するように空気流量制御弁5を
所定量開放する。例えば、空気流量制御弁5を徐々に開
放して減圧速度が一定となるように制御すれば良い。
【0025】続いてステップS3においてAD変換器1
0を起動し、所定時間ごとのサンプリングにより各BP
F71〜76の出力値(各周波数帯域の検出K音信号)
を時系列に読み込む処理を開始するように設定する。そ
してステップS4において、AD変換器10よりの全B
PF71〜76の出力を論理和させた全BPF和を算出
するモードに移行する。
【0026】この容態でカフの減圧が進みカフ圧力が最
高血圧付近になると、K音センサ2よりの検出信号レベ
ルが大きくなりK音が発生してK音アンプ2の出力に増
幅された信号が出現する。BPF71〜76を通過した
各周波数帯域の成分がAD変換器10に出力され、対応
するデジタル信号値に変換されてCPU11に読み込ま
れる。CPU11は所定のK音検出アルゴリズムに従っ
てK音検出を行なう。このK音検出のためのK音検出ア
ルゴリズムは公知であるため詳細説明を省略する。
【0027】CPU11はK音検出結果に従って以下の
手順で血圧値を決める処理を行なう。まずステップS5
において、各BPF毎の検出状況を調べ、雑音の検出処
理を実行する。そしてステップS6において、雑音の検
出結果に従って以降に有効とするBPFを選択する。
【0028】BPFの選択が行われるとステップS7に
進み、選択したBPFの出力を利用して血圧測定を行な
い、最高血圧値と最低血圧値を決定する。
【0029】なお、ステップS6において、最初にある
被検者の血圧測定を行なった場合には被検者テーブル1
6にその被検者の安静時の血圧測定データが登録されて
いないので、安静時の血圧測定であると判断してステッ
プS4の設定の状態で以後のK音検出処理、血圧測定処
理を行ない、特別のBPFのみを選択することは行なわ
ない。
【0030】即ち、本実施の形態例においては、安静時
の測定に関しては、雑音成分がほとんど検出されないた
めにステップS4での設定を変更せずに全てのBPF7
1〜76の出力の和を求め、この和の値がある閾値以上
のものをK音と判定する。そしてこの安静時の血圧値の
測定時に、最高血圧と最低血圧の間において、40〜8
0Hzの各BPFのうち出力が最大のBPFがどのBP
Fであったかを被検者情報とともに記憶しておく。ま
た、各BPFの出力のうち、100〜160Hzの各B
PFのうち出力が最大のBPFがどのBPFであったか
を被検者情報とともに記憶しておく。
【0031】このようにして、まず安静時のK音測定状
態を測定・保存し、この保存結果に従って次回からの測
定時にステップS5、ステップS6の処理で保存結果を
利用する。
【0032】ステップS7における血圧値決定処理にお
いては、最初にK音が検出された圧力値と最後にK音が
検出された時の圧力値を圧力センサ3から読み込み、最
初にK音が検出された圧力値を最高血圧値とし、最後に
K音が検出された圧力値を最低血圧値とする。
【0033】K音の中心周波数については、通常、最高
血圧付近では低い周波数であるが、最低血圧付近ではK
音の中心周波数は高くなり、加齢によっても全体的にK
音の中心周波数は高くなることが多く、また運動などに
より血流量が増加すると全体的に高くなることが分かっ
ている。また、雑音については、運動などにより身体を
伝導してK音センサに入る雑音は比較的低い周波数であ
り、また、機械の音、人の話声などの音響的雑音は高い
周波数である。
【0034】本実施の形態例においては、このような周
波数特性を利用して、ステップS6におけるBPFの選
択処理では以下の基準を採用している。
【0035】例えば、安静時の血圧測定における各BP
Fの出力は図4に示すような測定結果が得られる。図4
に示すBPF出力結果が得られた場合においては、もっ
ともBPFの出力が大きいのは40HzBPF71の出
力である。
【0036】この場合には40HzBPF71の出力が
もっとも大きな信号レベルであったため、例えば次回に
おいてこの40HzBPF71の出力が選択された場合
にはBPFの出力は図5に示すようになる。なお、図5
は選択された40HzPBFの出力を示しているが、こ
こで、信号は演算の都合により、図4の+ピークと−ピ
ークを有するAC信号(+/−)から、−側ピークの包
絡線をゼロ電位に変換したDC信号(+のみ)となって
いる。
【0037】次に運動試験時などの測定に関して、初期
の軽い運動時は安静時に検出した出力がもっとも大きい
帯域の40HzBPF71を使用して血圧を測定する。
運動強度は漸増するので、雑音によってK音間隔とK音
大きさの並び方が乱れてきた場合に、周波数を一つ高い
帯域の60HzBPF72に切り替えて血圧を測定す
る。
【0038】ここで、雑音が信号の間に時々入る程度の
場合には、BPFを高い周波数帯域のBPFに変換する
のみで対応でき、信号間隔の並びと、信号の大きさの並
びから判断して、一般的な方法で、雑音を除去できる。
しかしながら、更に運動が強くなり雑音成分が大きくな
った場合には簡単には雑音の除去ができなくなる。この
ため、本実施の形態例では一般的な方法で、雑音を除去
できなくなった場合には、低い帯域のバンドパスフィル
タ群(40から80HzのBPF)と高い周波数帯域の
バンドパスフィルタ群(100Hz〜160HzのBP
F)の2つのバンドパスフィルタ群よりそれぞれひとつ
のBPFを選択する。
【0039】図6に示す例は、雑音が大きくなり、測定
限界に近づいた時の様子を示している。このとき、使用
しているBPFの周波数は安静時の40HzBPF71
から60HzBPF72に切り替えており、60HzB
PF72の出力と別途選択した100HzBPF74の
出力を乗算した結果の出力値を有効検出値とした場合の
例を示している。図6に示すように出力の積における有
効信号値のレベルは雑音成分が他の有効信号レベルに比
し低く抑えられており、CPU11によるK音検出処理
においては通常と同様の閾値を設け、K音と雑音を識別
するのみで精度の高い血圧値の決定が可能となる。この
結果正しい血圧値が最高血圧及び最低血圧として認識さ
れ、表示器13に血圧測定結果として最高血圧値と最低
血圧値が表示される。
【0040】すなわち、本実施の形態例においては、ス
イッチ12によって測定を開始させると、図4乃至図6
に示すように、空気流量制御弁5が閉じて加圧ポンプ4
が動作し、カフ1の圧力は目標値まで上昇して、加圧ポ
ンプは停止する。
【0041】次にカフ1の圧力がほぼ一定の速度で下降
するように空気流量制御弁5を徐々に開放する。圧力が
最高血圧付近になると、K音が発生してK音アンプ2の
出力に増幅された信号が出現する。次に6個のBPFを
通すと各周波数帯域の成分が出力されるので、これらを
AD変換器10でデジタル量に変換され、CPU11に
読み込まれる。CPU11は上述した手順で血圧値を決
める処理を行なう。
【0042】ここで、本実施の形態例では、K音の中心
周波数については、上述したように、通常、最高血圧付
近では低いが最低血圧付近では高くなり、加齢によって
も全体的に高くなることが多く、また運動などにより血
流量が増加すると全体的に高くなり、雑音については運
動などにより身体を伝導してK音センサに入る雑音は比
較的低い周波数であり、また、機械の音、人の話声など
の音響的雑音は高い周波数であるという周波数特性に着
目して、一般的な方法で雑音を除去できなくなった場合
に高い周波数帯域のBPFより検出信号の大きなBPF
を選択することにより、簡単な構成で確実に不要周波数
成分を除去している。
【0043】以上説明したように本実施の形態例によれ
ば、安静時の測定結果より運動負荷時などの雑音成分が
混入した測定結果であっても、有効に雑音成分を除去し
た有効な検出コロトコフ音信号が抽出でき、容易に運動
負荷時の血圧測定などが可能になる。
【0044】また、外来雑音にも強いため、周囲環境に
かかわらず適正な血圧測定が可能となる。
【0045】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、例え
ば容易に運動負荷時の血圧測定などが可能な血圧測定装
置及び血圧値決定方法が提供できる。また、外来雑音に
も強いため、周囲環境にかかわらず適正な血圧測定が可
能な血圧測定装置及び血圧値決定方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のブロツク構成図であ
る。
【図2】本実施の形態例のバンドパスフィルタのゲイン
補正を説明するための図である。
【図3】本実施の形態例の血圧測定手順を説明するため
のフローチャートである。
【図4】本実施の形態例における血圧測定手順における
各バンドパスフィルタ出力例及びカフ内圧の変化の例を
示す図である。
【図5】本実施の形態例における血圧測定手順における
選択バンドパスフィルタ出力例を示す図である。
【図6】本実施の形態例における雑音レベルの高い場合
における血圧測定手順における各バンドパスフィルタ出
力例及びカフ内圧の変化の例を示す図である。
【符号の説明】
1 カフ(腕帯) 2 K音センサ 3 圧力センサ 4 加圧ポンプ 5 空気流量制御弁 6 K音アンプ 71〜76 BPF 8 ローパスフィルタ 9 駆動回路 10 AD変換器 11 CPU 11b ROM 11a RAM 12 スイッチ 13 表示器 15 記録部 16 被検者テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 真一 東京都文京区本郷3−39−4 フクダ電子 株式会社内 Fターム(参考) 4C017 AA08 AB01 AC32 BC08 FF08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検者の血圧測定部位をカフなどにより
    所定圧力で加圧するとともに被検者よりの血流音を検出
    し、検出血流音と加圧圧力の検出状態により被検者の血
    圧を測定可能な血圧測定装置において、 被検者よりの血流音信号を検出する検出手段と、 前記検出手段で検出した血流音信号の所定帯域の信号成
    分を抽出するための複数の互いに周波数帯域の異なるバ
    ンドパスフィルタ群と、 前記バンドパスフィルタ群の各バンドパスフィルタ毎の
    ゲインを周波数毎に可聴音の等感曲線に従って補正する
    補正手段と、 前記バンドパスフィルタ群より特定のバンドパスフィル
    タを選択する選択手段と、 前記選択手段の選択したバンドパスフィルタよりの信号
    を元に血圧測定を行なう血圧値決定手段とを備え、 前記選択手段は、血流音信号に対して雑音レベルが大き
    くなった時にはバンドパスフィルタの選択を現在選択中
    のバンドパスフィルタより高い周波数帯域のバンドパス
    フィルタに変更することを特徴とする血圧測定装置。
  2. 【請求項2】 前記選択手段は、被検者よりの最初の血
    圧測定である場合にはすべてのバンドパスフィルタの出
    力を選択し、 前記血圧値決定手段は前記選択手段の選択したバンドパ
    スフィルタの出力を論理和した信号を元に血圧測定を行
    なうことを特徴とする請求項1記載の血圧測定装置。
  3. 【請求項3】 更に、被検者よりの最初の血圧測定であ
    る場合には各バンドパスフィルタよりの出力のうちもっ
    とも出力の大きなバンドパスフィルタを特定して被検者
    と対応つけて保持する初期フィルタ特定手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項2記載の血圧測定装置。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は、被検者よりの最初の血
    圧測定でない場合には前記初期フィルタ特定手段で特定
    したバンドパスフィルタを選択することを特徴とする請
    求項3記載の血圧測定装置。
  5. 【請求項5】 前記初期フィルタ特定手段は、前記バン
    ドパスフィルタ群を低い周波数帯域群のバンドパスフィ
    ルタ群と高い周波数帯域群のバンドパスフィルタ群にわ
    け低い周波数帯域群のバンドパスフィルタよりもっとも
    出力の大きなバンドパスフィルタを特定して被検者と対
    応つけて保持することを特徴とする請求項3又は請求項
    4記載の血圧測定装置。
  6. 【請求項6】 前記選択手段は、前記バンドパスフィル
    タ群を低い周波数帯域群のバンドパスフィルタ群と高い
    周波数帯域群のバンドパスフィルタ群にわけ、安静時及
    び検出雑音のレベルが低い場合には低い周波数帯域群の
    バンドパスフィルタのみを選択することを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載の血圧測定装置。
  7. 【請求項7】 前記選択手段は、雑音レベルが高くなっ
    た場合には前記低い周波数帯域群のバンドパスフィルタ
    群のうちからひとつのバンドパスフィルタを選択すると
    ともに、高い周波数帯域群のバンドパスフィルタ群のう
    ちからひとつのバンドパスフィルタを選択することを特
    徴とする請求項6記載の血圧測定装置。
  8. 【請求項8】 前記血圧値決定手段は前記選択手段の選
    択したバンドパスフィルタの出力を乗算し、乗算した結
    果の出力値を元に血圧測定を行なうことを特徴とする請
    求項7記載の血圧測定装置。
  9. 【請求項9】 複数の互いに周波数帯域の異なるバンド
    パスフィルタ群を備え血圧測定装置における血圧値決定
    方法であって、 複数の互いに周波数帯域の異なるバンドパスフィルタ群
    の各バンドパスフィルタ毎のゲインを周波数毎に可聴音
    の等感曲線に従って補正し、被検者の血圧測定部位をカ
    フなどにより所定圧力で加圧するとともに被検者より検
    出した血流音信号を前記補正したバンドパスフィルタ群
    に供給し、前記バンドパスフィルタ群より特定のバンド
    パスフィルタを選択して選択したバンドパスフィルタよ
    りの信号を有効検出信号として血圧測定を行なう際に、
    血流音信号に対して雑音レベルが大きくなった時には前
    記バンドパスフィルタの選択を現在選択中のバンドパス
    フィルタより高い周波数帯域のバンドパスフィルタに変
    更することにより雑音を除去して血圧測定を行なうこと
    を特徴とする血圧値決定方法。
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