JP2002006667A - 電子写真装置用転写定着部材および転写定着システム - Google Patents
電子写真装置用転写定着部材および転写定着システムInfo
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- JP2002006667A JP2002006667A JP2000192038A JP2000192038A JP2002006667A JP 2002006667 A JP2002006667 A JP 2002006667A JP 2000192038 A JP2000192038 A JP 2000192038A JP 2000192038 A JP2000192038 A JP 2000192038A JP 2002006667 A JP2002006667 A JP 2002006667A
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- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Combination Of More Than One Step In Electrophotography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の課題は、耐熱性、耐久性を有し、オ
フセット、トナー像の歪みや位置ずれ等の画質不良が改
善された電子写真装置用転写定着部材を提供することに
ある。 【解決手段】 感光体上に形成されたトナー画像を画像
支持体に転写し、該画像支持体に転写されたトナー画像
を定着する電子写真装置に使用される転写定着部材にお
いて、該転写定着部材の基体上にゾルゲル法によって無
機・有機ハイブリッド材料からなり、表面粗度RZ ≦1
5μm であるコート層を形成する。
フセット、トナー像の歪みや位置ずれ等の画質不良が改
善された電子写真装置用転写定着部材を提供することに
ある。 【解決手段】 感光体上に形成されたトナー画像を画像
支持体に転写し、該画像支持体に転写されたトナー画像
を定着する電子写真装置に使用される転写定着部材にお
いて、該転写定着部材の基体上にゾルゲル法によって無
機・有機ハイブリッド材料からなり、表面粗度RZ ≦1
5μm であるコート層を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式の複写機、
プリンタ等において、感光体上に形成されたトナー画像
を、紙等の画像支持体に転写するために使用される中間
転写ベルトや該画像支持体に転写されたトナー画像を定
着するために使用される定着ローラあるいは定着ベル
ト、あるいは転写と定着とに兼用される転写定着ベルト
のような転写定着部材に関するものである。
プリンタ等において、感光体上に形成されたトナー画像
を、紙等の画像支持体に転写するために使用される中間
転写ベルトや該画像支持体に転写されたトナー画像を定
着するために使用される定着ローラあるいは定着ベル
ト、あるいは転写と定着とに兼用される転写定着ベルト
のような転写定着部材に関するものである。
【0002】
【発明の背景】電子写真装置においては、一般的に、帯
電させた感光体の表面に、画像読取装置で得られた画像
に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像を現像器によ
ってトナー画像とした後、該トナー画像を中間転写ベル
トに静電転写(一次転写)し、そして該中間転写ベルト
から紙等の画像支持体に再度転写(二次転写)して最終
的なトナー画像を形成する。上記のようにして最終的な
トナー画像を転写された画像支持体は次いで定着ローラ
または定着ベルト間に挟持加熱され、該トナー画像は該
画像支持体に永久像として定着される。
電させた感光体の表面に、画像読取装置で得られた画像
に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像を現像器によ
ってトナー画像とした後、該トナー画像を中間転写ベル
トに静電転写(一次転写)し、そして該中間転写ベルト
から紙等の画像支持体に再度転写(二次転写)して最終
的なトナー画像を形成する。上記のようにして最終的な
トナー画像を転写された画像支持体は次いで定着ローラ
または定着ベルト間に挟持加熱され、該トナー画像は該
画像支持体に永久像として定着される。
【0003】上記中間転写ベルトや定着ローラあるいは
定着ベルト、あるいは転写定着ベルトのような転写定着
部材としては、耐熱性、耐久性に優れまた定着ローラや
定着ベルトあるいは転写定着ベルトにあっては良好なニ
ップ性を得るために適度な弾性を有する樹脂材料を使用
することが望ましいが、同時にトナー離型性に優れ、ま
た転写時や定着時にトナー像の歪みや位置ずれ等の画質
不良が発生しないような表面を有することが望まれる。
このためには上記転写定着部材の表面が適度な粗さを有
することが望ましい。
定着ベルト、あるいは転写定着ベルトのような転写定着
部材としては、耐熱性、耐久性に優れまた定着ローラや
定着ベルトあるいは転写定着ベルトにあっては良好なニ
ップ性を得るために適度な弾性を有する樹脂材料を使用
することが望ましいが、同時にトナー離型性に優れ、ま
た転写時や定着時にトナー像の歪みや位置ずれ等の画質
不良が発生しないような表面を有することが望まれる。
このためには上記転写定着部材の表面が適度な粗さを有
することが望ましい。
【0004】
【従来の技術】従来、上記適度な粗さの表面を有する転
写定着部材としては、例えば表面にトナー粒子の平均粒
径の1/2以下の深さを有する無数の凹部の分布形成に
より粗面に形成した中間転写ベルト(特開平4−303
869号)や表面粗さがRZ =4〜30μm の範囲にあ
るベルト(特開平10−48962号)が提供されてい
る。
写定着部材としては、例えば表面にトナー粒子の平均粒
径の1/2以下の深さを有する無数の凹部の分布形成に
より粗面に形成した中間転写ベルト(特開平4−303
869号)や表面粗さがRZ =4〜30μm の範囲にあ
るベルト(特開平10−48962号)が提供されてい
る。
【0005】転写定着部材の表面を適度な粗さの粗面に
するには、転写定着部材の材料として熱可塑性樹脂を使
用し、該転写定着部材の表面を加熱溶融させ、所定の粗
面を有する鋼材を押当て、該粗面を該転写定着部材表面
に転写する方法(特開平4−303869号)、遠心成
形機のローター内面をサンドブラストやエッチング等の
方法で予め適当な粗さに加工しておき、該ローターに表
層材料を投入して遠心成形を行なう方法(特開平10−
48962号)が適用される。
するには、転写定着部材の材料として熱可塑性樹脂を使
用し、該転写定着部材の表面を加熱溶融させ、所定の粗
面を有する鋼材を押当て、該粗面を該転写定着部材表面
に転写する方法(特開平4−303869号)、遠心成
形機のローター内面をサンドブラストやエッチング等の
方法で予め適当な粗さに加工しておき、該ローターに表
層材料を投入して遠心成形を行なう方法(特開平10−
48962号)が適用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記部材表面を加熱溶
融して鋼材を押当て粗面を転写する方法では、加熱溶融
を過度に行なうと鋼材を押当てた時、部材が変形してし
まうおそれがあり、加熱溶融が不充分であると転写精度
が悪化するので、加熱溶融条件の設定が非常に難しい。
また遠心成形の場合は表層材料を溶剤に溶解させること
が必要であり、材料コストが高くなりかつ溶剤による環
境悪化と云う重大な問題が惹起される。従って、本発明
の課題は、電子写真装置用中間転写ベルトあるいは中間
転写ドラム、あるいは定着ローラや定着ベルト、更には
転写と定着とに兼用される転写定着ベルトの表面に適度
な粗面を簡単に形成することにある。
融して鋼材を押当て粗面を転写する方法では、加熱溶融
を過度に行なうと鋼材を押当てた時、部材が変形してし
まうおそれがあり、加熱溶融が不充分であると転写精度
が悪化するので、加熱溶融条件の設定が非常に難しい。
また遠心成形の場合は表層材料を溶剤に溶解させること
が必要であり、材料コストが高くなりかつ溶剤による環
境悪化と云う重大な問題が惹起される。従って、本発明
の課題は、電子写真装置用中間転写ベルトあるいは中間
転写ドラム、あるいは定着ローラや定着ベルト、更には
転写と定着とに兼用される転写定着ベルトの表面に適度
な粗面を簡単に形成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るための手段として、本発明は、感光体上に形成された
トナー画像を画像支持体に転写し、該画像支持体に転写
されたトナー画像を定着する電子写真装置に使用される
転写定着部材であって、基体と、ゾルゲル法によって前
記基体上に形成された無機・有機ハイブリッド材料から
なるコート層とを具備し、表面粗度RZ ≦15μm であ
る電子写真装置用転写定着部材および上記転写定着部材
および転写定着部材を使用してトナー画像を画像支持体
に転写定着するシステムにおいて、該転写定着部材の表
面の凹形状の深さをトナー粒子の平均粒径の1/2以下
に設定する転写定着システムを提供するものである。
るための手段として、本発明は、感光体上に形成された
トナー画像を画像支持体に転写し、該画像支持体に転写
されたトナー画像を定着する電子写真装置に使用される
転写定着部材であって、基体と、ゾルゲル法によって前
記基体上に形成された無機・有機ハイブリッド材料から
なるコート層とを具備し、表面粗度RZ ≦15μm であ
る電子写真装置用転写定着部材および上記転写定着部材
および転写定着部材を使用してトナー画像を画像支持体
に転写定着するシステムにおいて、該転写定着部材の表
面の凹形状の深さをトナー粒子の平均粒径の1/2以下
に設定する転写定着システムを提供するものである。
【0008】上記無機・有機ハイブリッド材料からなる
コート層では、塗布条件等の調節によってRZ を15μ
m以下の低粗度の表面を簡単に形成させることが出来
る。トナー粒子径は一般的に平均粒径が30μm前後で
あり、したがって該コート層の表面の凹形状の深さをト
ナー粒子の平均粒径の1/2以下に設定することは簡単
に出来ることになる。
コート層では、塗布条件等の調節によってRZ を15μ
m以下の低粗度の表面を簡単に形成させることが出来
る。トナー粒子径は一般的に平均粒径が30μm前後で
あり、したがって該コート層の表面の凹形状の深さをト
ナー粒子の平均粒径の1/2以下に設定することは簡単
に出来ることになる。
【0009】上記無機・有機ハイブリッド材料からなる
コート層は耐熱性、耐久性を有し、さらに、上記コート
層は有機成分に基づく可撓性および弾性を有し、基体が
樹脂である場合には上記樹脂基体への追従性が高く、定
着ローラや定着ベルトあるいは転写定着ベルトに適用さ
れた場合には良好なニップ性を示し、またベルトの場合
にはベルトとしての機能を妨げないという利点を有す
る。
コート層は耐熱性、耐久性を有し、さらに、上記コート
層は有機成分に基づく可撓性および弾性を有し、基体が
樹脂である場合には上記樹脂基体への追従性が高く、定
着ローラや定着ベルトあるいは転写定着ベルトに適用さ
れた場合には良好なニップ性を示し、またベルトの場合
にはベルトとしての機能を妨げないという利点を有す
る。
【0010】また、上記コート層は、ゾルゲル法によっ
て均一にかつ薄膜に形成されるため、中間転写ベルトや
転写定着ベルトに適用された場合には上記樹脂基体の電
気特性をほとんど変化させることがない。さらにまた、
基体が樹脂である場合には、無機・有機ハイブリッド材
料からなるコート層を形成することにより、得られる転
写定着部材の耐摩耗性が向上し、寿命が延びるという付
随的効果も生じる。
て均一にかつ薄膜に形成されるため、中間転写ベルトや
転写定着ベルトに適用された場合には上記樹脂基体の電
気特性をほとんど変化させることがない。さらにまた、
基体が樹脂である場合には、無機・有機ハイブリッド材
料からなるコート層を形成することにより、得られる転
写定着部材の耐摩耗性が向上し、寿命が延びるという付
随的効果も生じる。
【0011】前記コート層の形成前に、前記樹脂基体の
表面には紫外線照射処理を施してもよいし、前記樹脂基
体と前記コート層との間には、ゾルゲル法によって形成
した無機酸化物からなる接着層を介在せしめてもよく、
これにより、該コート層の該樹脂基体に対する密着性を
向上させることが出来る。
表面には紫外線照射処理を施してもよいし、前記樹脂基
体と前記コート層との間には、ゾルゲル法によって形成
した無機酸化物からなる接着層を介在せしめてもよく、
これにより、該コート層の該樹脂基体に対する密着性を
向上させることが出来る。
【0012】前記転写定着部材が中間転写ベルトあるい
は転写定着ベルトの場合には、その表面抵抗値は5〜1
4logΩ/□、特に10〜13logΩ/□であるの
が好ましく、体積抵抗値は5〜13logΩ・cm、特
に9〜12logΩ・cmであるのが好ましい。
は転写定着ベルトの場合には、その表面抵抗値は5〜1
4logΩ/□、特に10〜13logΩ/□であるの
が好ましく、体積抵抗値は5〜13logΩ・cm、特
に9〜12logΩ・cmであるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 〔A.基体〕本発明の電子写真装置用転写定着部材に使
用される基体としては、定着ローラの場合は円筒状の芯
金あるいは該芯金を内挿した樹脂基体、中間転写ベルト
や定着ベルト、あるいは転写定着ベルトの場合は樹脂基
体が使用される。上記樹脂基体は、所定の引張弾性率を
有するものであれば、特に限定されるものではない。こ
の樹脂基体を構成する原料樹脂としては、例えば、ポリ
イミド樹脂(PI)、ポリカーボネート樹脂(PC)、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレン
テレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリアリレート(PAR)等のポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂(PU)、ポリアミド樹脂
(PA)などの熱可塑性樹脂が挙げられ、それぞれ単独
でまたは混合して用いられ、あるいはポリマーアロイと
して用いられる。転写定着ベルトの場合には特にPE
N、PAR、PEN−PARポリマーアロイのような耐
熱性樹脂を材料とすることが望ましい。
用される基体としては、定着ローラの場合は円筒状の芯
金あるいは該芯金を内挿した樹脂基体、中間転写ベルト
や定着ベルト、あるいは転写定着ベルトの場合は樹脂基
体が使用される。上記樹脂基体は、所定の引張弾性率を
有するものであれば、特に限定されるものではない。こ
の樹脂基体を構成する原料樹脂としては、例えば、ポリ
イミド樹脂(PI)、ポリカーボネート樹脂(PC)、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレン
テレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリアリレート(PAR)等のポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂(PU)、ポリアミド樹脂
(PA)などの熱可塑性樹脂が挙げられ、それぞれ単独
でまたは混合して用いられ、あるいはポリマーアロイと
して用いられる。転写定着ベルトの場合には特にPE
N、PAR、PEN−PARポリマーアロイのような耐
熱性樹脂を材料とすることが望ましい。
【0014】中間転写ベルトあるいは転写定着ベルトの
場合には、上記樹脂基体に導電性を付与するために、通
常、上記原料樹脂に導電性物質が配合される。そのよう
な導電性物質としては、例えば、アセチレンブラック、
ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック等のカーボンブラック;カーボン表面に存在す
る官能基に疎水性のオリゴマー(スチレン、アクリル
酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のオリゴマ
ー)をグラフトしたグラフトカーボン;導電性の酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン等の導電性
金属酸化物;導電性の硫酸バリウム、硼酸アルミニウム
等の導電性金属塩;ポリピロール、ポリアニリン、ポリ
アセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポ
リフラン、ポリフェニレンビニレン等の導電性高分子な
どの粉状物が使用される。
場合には、上記樹脂基体に導電性を付与するために、通
常、上記原料樹脂に導電性物質が配合される。そのよう
な導電性物質としては、例えば、アセチレンブラック、
ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック等のカーボンブラック;カーボン表面に存在す
る官能基に疎水性のオリゴマー(スチレン、アクリル
酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のオリゴマ
ー)をグラフトしたグラフトカーボン;導電性の酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン等の導電性
金属酸化物;導電性の硫酸バリウム、硼酸アルミニウム
等の導電性金属塩;ポリピロール、ポリアニリン、ポリ
アセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポ
リフラン、ポリフェニレンビニレン等の導電性高分子な
どの粉状物が使用される。
【0015】この導電性物質の上記原料樹脂に対する配
合量は、得られる中間転写ベルトあるいは転写定着ベル
トが所望の電気抵抗値を示すような量であればよく、該
導電性物質が有する電気特性によって適宜調整すればよ
い。具体的には、この樹脂基体の表面抵抗値が5〜14
logΩ/□となり、体積抵抗値が5〜13logΩ・
cmとなるように調整するのが好ましい。
合量は、得られる中間転写ベルトあるいは転写定着ベル
トが所望の電気抵抗値を示すような量であればよく、該
導電性物質が有する電気特性によって適宜調整すればよ
い。具体的には、この樹脂基体の表面抵抗値が5〜14
logΩ/□となり、体積抵抗値が5〜13logΩ・
cmとなるように調整するのが好ましい。
【0016】また、上記樹脂基体は、導電性を有する樹
脂そのものによって構成してもよく、そのような導電性
樹脂を使用する場合には、上述したような導電性物質の
配合は不要となる。該導電性樹脂としては、例えば、繰
り返し単位中に酸無水物部分とジアミン部分とを含む芳
香族ポリイミドであって、該ジアミン部分が、ベンゼン
環またはベンゼン環の縮合環相互を共役系または硫黄原
子を介して結合した骨格を有する導電性ポリイミド等が
挙げられる。
脂そのものによって構成してもよく、そのような導電性
樹脂を使用する場合には、上述したような導電性物質の
配合は不要となる。該導電性樹脂としては、例えば、繰
り返し単位中に酸無水物部分とジアミン部分とを含む芳
香族ポリイミドであって、該ジアミン部分が、ベンゼン
環またはベンゼン環の縮合環相互を共役系または硫黄原
子を介して結合した骨格を有する導電性ポリイミド等が
挙げられる。
【0017】上記樹脂基体は、通常熱可塑性樹脂に添加
され得る第三成分、例えば、ゴム、熱可塑性エラストマ
ー、あるいは滑剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、難燃
剤、防炎剤、酸化防止剤、離型剤等の添加剤等を通常使
用される量で含有してもよい。
され得る第三成分、例えば、ゴム、熱可塑性エラストマ
ー、あるいは滑剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、難燃
剤、防炎剤、酸化防止剤、離型剤等の添加剤等を通常使
用される量で含有してもよい。
【0018】上記樹脂基体の引張弾性率は、200kg/
mm2 以上、特に250kg/mm2 以上であるのが好まし
い。また、該樹脂基体の厚みは、ベルトの場合80〜1
00μmであるのが好ましい。
mm2 以上、特に250kg/mm2 以上であるのが好まし
い。また、該樹脂基体の厚みは、ベルトの場合80〜1
00μmであるのが好ましい。
【0019】〔B.コート層〕本発明の電子写真装置用
転写定着部材におけるコート層は、ゾルゲル法によって
上記基体上に形成される無機・有機ハイブリッド材料か
らなり、耐熱性、耐久性を有し、かつRZ を15μm 以
下の表面粗度を有し、したがって平均粒径30μm 前後
の通常のトナー粒子に対して、該トナー粒子の平均粒径
の1/2以下の深さの凹形状を有するものであって、ト
ナーの離型性に優れる。該ゾルゲル法は、ゾル液を上記
基体の表面に塗布した後、該ゾル液を脱水処理(加熱処
理)してゲル化、更にはコート層とするものである。
転写定着部材におけるコート層は、ゾルゲル法によって
上記基体上に形成される無機・有機ハイブリッド材料か
らなり、耐熱性、耐久性を有し、かつRZ を15μm 以
下の表面粗度を有し、したがって平均粒径30μm 前後
の通常のトナー粒子に対して、該トナー粒子の平均粒径
の1/2以下の深さの凹形状を有するものであって、ト
ナーの離型性に優れる。該ゾルゲル法は、ゾル液を上記
基体の表面に塗布した後、該ゾル液を脱水処理(加熱処
理)してゲル化、更にはコート層とするものである。
【0020】上記コート層を構成する無機・有機ハイブ
リッド材料は、無機成分としての金属または半金属のア
ルコキシドと、有機成分としての有機ケイ素化合物、フ
ッ素置換有機ケイ素化合物等との反応によって得られる
ものが好ましい(特開平7−213995号、特開平1
0−245490号、特開平10−95852号等)。
リッド材料は、無機成分としての金属または半金属のア
ルコキシドと、有機成分としての有機ケイ素化合物、フ
ッ素置換有機ケイ素化合物等との反応によって得られる
ものが好ましい(特開平7−213995号、特開平1
0−245490号、特開平10−95852号等)。
【0021】上記アルコキシドを形成する金属または半
金属の種類としては、アルミニウム、ケイ素、チタン、
バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニ
ウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、カドミウ
ム、タンタル等のアルコキシドを形成し得る金属または
半金属が挙げられる。
金属の種類としては、アルミニウム、ケイ素、チタン、
バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニ
ウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、カドミウ
ム、タンタル等のアルコキシドを形成し得る金属または
半金属が挙げられる。
【0022】また、アルコキシドの種類は特に限定され
ることなく、例えば、メトキシド、エトキシド、プロポ
キシド、ブトキシド等が挙げられ、更には、アルコキシ
基の一部をβ−ジケトン、β−ケトエステル、アルカノ
ールアミン、アルキルアルカノールアミン等で置換した
アルコキシド誘導体であってもよい。
ることなく、例えば、メトキシド、エトキシド、プロポ
キシド、ブトキシド等が挙げられ、更には、アルコキシ
基の一部をβ−ジケトン、β−ケトエステル、アルカノ
ールアミン、アルキルアルカノールアミン等で置換した
アルコキシド誘導体であってもよい。
【0023】上記有機ケイ素化合物としては、例えば、
ジアルキルジアルコキシシラン、末端シラノールポリジ
メチルシロキサン等を使用することが出来る。該ジアル
キルジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル
ジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエ
チルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
エチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラ
ン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキ
シシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピル
ジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラ
ン、ジフェニルジブトキシシラン等が挙げられる。上記
末端シラノールポリジメチルシロキサンは、分子量が4
00〜10000であるのものが好ましい。また、上記
フッ素置換有機ケイ素化合物としては、上記有機ケイ素
化合物の水素をフッ素で置換したものを例示することが
出来る。そのような化合物としては、例えば、CF3 C
H2 CH2 −Si(OC2 H5 )3 等が挙げられる。
ジアルキルジアルコキシシラン、末端シラノールポリジ
メチルシロキサン等を使用することが出来る。該ジアル
キルジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル
ジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエ
チルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
エチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラ
ン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキ
シシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピル
ジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラ
ン、ジフェニルジブトキシシラン等が挙げられる。上記
末端シラノールポリジメチルシロキサンは、分子量が4
00〜10000であるのものが好ましい。また、上記
フッ素置換有機ケイ素化合物としては、上記有機ケイ素
化合物の水素をフッ素で置換したものを例示することが
出来る。そのような化合物としては、例えば、CF3 C
H2 CH2 −Si(OC2 H5 )3 等が挙げられる。
【0024】上記各種のコート層を形成するには、ま
ず、所望の金属または半金属のアルコキシドの加水分解
物と、上記有機ケイ素化合物等の有機成分とを反応さ
せ、ゾル液を調製する。該有機成分は、加水分解前のア
ルコキシドに対して配合してもよいし、加水分解したア
ルコキシドに対して配合してもよい。
ず、所望の金属または半金属のアルコキシドの加水分解
物と、上記有機ケイ素化合物等の有機成分とを反応さ
せ、ゾル液を調製する。該有機成分は、加水分解前のア
ルコキシドに対して配合してもよいし、加水分解したア
ルコキシドに対して配合してもよい。
【0025】このとき使用する溶媒としては、アルコキ
シドおよび有機成分を均一に分散、溶解出来る溶媒であ
れば特に限定されることなく、例えば、メタノール、エ
タノール等の各種アルコールの他、アセトン、トルエ
ン、キシレン等が一般的に使用される。なお、上記アル
コキシドの加水分解反応を促進させるために、塩酸、リ
ン酸、酢酸等の触媒を適宜使用してもよい。
シドおよび有機成分を均一に分散、溶解出来る溶媒であ
れば特に限定されることなく、例えば、メタノール、エ
タノール等の各種アルコールの他、アセトン、トルエ
ン、キシレン等が一般的に使用される。なお、上記アル
コキシドの加水分解反応を促進させるために、塩酸、リ
ン酸、酢酸等の触媒を適宜使用してもよい。
【0026】上記有機成分としてジアルキルジアルコキ
シシランを使用する場合、無機成分であるアルコキシド
との配合比は、有機成分/(有機成分+無機成分)のモ
ル比が0.5〜0.95となる範囲であるのが好まし
い。該モル比が0.5未満では、得られるコート層が剥
離したり、クラックが生じるおそれがあり、該モル比が
0.95を超えると、得られるコート層の表面硬度が著
しく低下するおそれがある。
シシランを使用する場合、無機成分であるアルコキシド
との配合比は、有機成分/(有機成分+無機成分)のモ
ル比が0.5〜0.95となる範囲であるのが好まし
い。該モル比が0.5未満では、得られるコート層が剥
離したり、クラックが生じるおそれがあり、該モル比が
0.95を超えると、得られるコート層の表面硬度が著
しく低下するおそれがある。
【0027】また、上記有機成分として末端シラノール
ポリジメチルシロキサンを使用する場合、無機成分であ
るアルコキシドとの配合比は、有機成分/(有機成分+
無機成分)のモル比が0.1〜0.7となる範囲である
のが好ましい。該モル比が0.1未満では、得られるコ
ート層が硬く脆くなり、弾性変形しなくなるおそれがあ
り、該モル比が0.7を超えると、有機成分と無機成分
との反応物がゲル化しない場合がある。
ポリジメチルシロキサンを使用する場合、無機成分であ
るアルコキシドとの配合比は、有機成分/(有機成分+
無機成分)のモル比が0.1〜0.7となる範囲である
のが好ましい。該モル比が0.1未満では、得られるコ
ート層が硬く脆くなり、弾性変形しなくなるおそれがあ
り、該モル比が0.7を超えると、有機成分と無機成分
との反応物がゲル化しない場合がある。
【0028】なお、この末端シラノールポリジメチルシ
ロキサンとアルコキシドとを反応させると、アルコキシ
ドのアルコキシ基が水酸基に置換され、その水酸基が末
端シラノールポリジメチルシロキサンの末端のシラノー
ル基と脱水・縮合反応を起こし、エラストマーが形成さ
れる。
ロキサンとアルコキシドとを反応させると、アルコキシ
ドのアルコキシ基が水酸基に置換され、その水酸基が末
端シラノールポリジメチルシロキサンの末端のシラノー
ル基と脱水・縮合反応を起こし、エラストマーが形成さ
れる。
【0029】以上のようにして得られるゾル液は、攪拌
等によってアルコキシドを十分加水分解するとともに、
一部脱水重合を行うことにより、上記基体、特に上記樹
脂基体に対する密着性を向上させることが出来る。
等によってアルコキシドを十分加水分解するとともに、
一部脱水重合を行うことにより、上記基体、特に上記樹
脂基体に対する密着性を向上させることが出来る。
【0030】得られたゾル液を上記基体の表面に塗布す
る方法としては、公知の方法を利用することが出来、例
えば、ディップコート、スプレーコート、ロールコー
ト、フローコート等の方法を利用することが出来る。こ
の際の塗布条件を適当に設定することによって、得られ
るコート層の表面粗度を簡単に調節することが出来る。
例えばフローコートの場合にはコート液吐出部のトラバ
ース速度を0.40mm/sec 以下に設定することによっ
て表面粗度RZ ≦0.15μm 、望ましくはRa≦2.
5μm の表面が簡単に得られる。
る方法としては、公知の方法を利用することが出来、例
えば、ディップコート、スプレーコート、ロールコー
ト、フローコート等の方法を利用することが出来る。こ
の際の塗布条件を適当に設定することによって、得られ
るコート層の表面粗度を簡単に調節することが出来る。
例えばフローコートの場合にはコート液吐出部のトラバ
ース速度を0.40mm/sec 以下に設定することによっ
て表面粗度RZ ≦0.15μm 、望ましくはRa≦2.
5μm の表面が簡単に得られる。
【0031】このようにして上記基体の表面に塗布した
ゾル液は、脱水乾燥して最終的にコート層とする。該脱
水乾燥は、自然乾燥によって行ってもよいが、通常は、
加熱処理によって行う。該加熱処理の条件は、60〜4
50℃×20秒〜7時間であるのが好ましい。このコー
ティング工程は、1回だけでなく、複数回行ってもよ
い。すなわち、該コート層は、1コートからなるもので
あってもよいし、複数コートからなるものであってもよ
い。
ゾル液は、脱水乾燥して最終的にコート層とする。該脱
水乾燥は、自然乾燥によって行ってもよいが、通常は、
加熱処理によって行う。該加熱処理の条件は、60〜4
50℃×20秒〜7時間であるのが好ましい。このコー
ティング工程は、1回だけでなく、複数回行ってもよ
い。すなわち、該コート層は、1コートからなるもので
あってもよいし、複数コートからなるものであってもよ
い。
【0032】このコート層は、上記ゾルゲル法によって
通常形成されるが、定着ローラにおいて芯金上に直接弾
性体層として形成される場合には厚さは通常0.2〜4
0mmとされ、また樹脂基体上に薄膜として形成される場
合には、具体的には、0.1〜100μm であるのが好
ましい。
通常形成されるが、定着ローラにおいて芯金上に直接弾
性体層として形成される場合には厚さは通常0.2〜4
0mmとされ、また樹脂基体上に薄膜として形成される場
合には、具体的には、0.1〜100μm であるのが好
ましい。
【0033】以上説明したゾルゲル法によって形成され
る無機・有機ハイブリッド材料からなるコート層は、耐
熱性、耐久性、およびトナーの離型性に優れ、表面粗度
がR Z ≦15μm であり、したがって表面の凹形状の深
さがトナー粒子の平均粒子径の1/2以下であることが
保証されるから、中間転写ベルトまたは転写定着ベルト
に適用すればクリーニングブレードとの接触摩擦が低く
なり、ベルトと駆動ロール間の滑りや緩みによる感光体
から転写されるトナー像の歪みや位置ずれが解消され、
また表面の凹形状にトナー粒子が埋設しないから、中間
転写ベルトまたは転写定着ベルトに適用すれば画像支持
体への転写が精度よく行われ、転写定着ベルトまたは定
着ローラあるいは定着ベルトに適用すれば定着の際のト
ナー付着に基づく画質低下等の問題が解決され、正確で
鮮明な画像を形成することが出来、また長寿命が獲得出
来る。ここで、該コート層がトナーの離型性に優れたも
のであるために、該コート層表面の接触角は、60〜1
30°であるのが好ましい。
る無機・有機ハイブリッド材料からなるコート層は、耐
熱性、耐久性、およびトナーの離型性に優れ、表面粗度
がR Z ≦15μm であり、したがって表面の凹形状の深
さがトナー粒子の平均粒子径の1/2以下であることが
保証されるから、中間転写ベルトまたは転写定着ベルト
に適用すればクリーニングブレードとの接触摩擦が低く
なり、ベルトと駆動ロール間の滑りや緩みによる感光体
から転写されるトナー像の歪みや位置ずれが解消され、
また表面の凹形状にトナー粒子が埋設しないから、中間
転写ベルトまたは転写定着ベルトに適用すれば画像支持
体への転写が精度よく行われ、転写定着ベルトまたは定
着ローラあるいは定着ベルトに適用すれば定着の際のト
ナー付着に基づく画質低下等の問題が解決され、正確で
鮮明な画像を形成することが出来、また長寿命が獲得出
来る。ここで、該コート層がトナーの離型性に優れたも
のであるために、該コート層表面の接触角は、60〜1
30°であるのが好ましい。
【0034】また、上記コート層は、中間転写ベルトあ
るいは転写定着ベルトにあってはゾルゲル法によって均
一にかつ薄膜に形成されるため、上記樹脂基体の電気特
性をほとんど変化させることがなく、したがって、トナ
ーを効率良く静電吸着することが出来るとともに、静電
気が容易に除去され得る。なお、該コート層を含めた中
間転写ベルト全体が所定の電気抵抗を有するように、該
コート層に導電性物質を配合することも可能である。
るいは転写定着ベルトにあってはゾルゲル法によって均
一にかつ薄膜に形成されるため、上記樹脂基体の電気特
性をほとんど変化させることがなく、したがって、トナ
ーを効率良く静電吸着することが出来るとともに、静電
気が容易に除去され得る。なお、該コート層を含めた中
間転写ベルト全体が所定の電気抵抗を有するように、該
コート層に導電性物質を配合することも可能である。
【0035】さらに、本発明におけるコート層は、無機
・有機ハイブリッド材料からなるものであるため、該コ
ート層は有機成分に基づく可撓性および弾性を有し、上
記樹脂基体への追従性が高く、定着ローラや転写定着ベ
ルトに適用した場合には優れたニップ性が得られまた定
着ベルトや転写定着ベルトに適用した場合には、ベルト
としての機能を妨げないという利点を有する。特に、有
機成分として末端シラノールポリジメチルシロキサンを
使用した場合のコート層は、ポリジメチルシロキサンの
主骨格となっているフレキシブルなシロキサン結合のた
めに優れたゴム弾性を示すとともに、鎖状のシロキサン
結合の絡み合った構造のために柔軟性および機械的強度
に優れる。
・有機ハイブリッド材料からなるものであるため、該コ
ート層は有機成分に基づく可撓性および弾性を有し、上
記樹脂基体への追従性が高く、定着ローラや転写定着ベ
ルトに適用した場合には優れたニップ性が得られまた定
着ベルトや転写定着ベルトに適用した場合には、ベルト
としての機能を妨げないという利点を有する。特に、有
機成分として末端シラノールポリジメチルシロキサンを
使用した場合のコート層は、ポリジメチルシロキサンの
主骨格となっているフレキシブルなシロキサン結合のた
めに優れたゴム弾性を示すとともに、鎖状のシロキサン
結合の絡み合った構造のために柔軟性および機械的強度
に優れる。
【0036】さらにまた、樹脂基体に無機・有機ハイブ
リッド材料からなるコート層を形成した場合、得られる
転写定着部材の耐摩耗性が向上し、寿命が延びるという
付随的効果も生じる。
リッド材料からなるコート層を形成した場合、得られる
転写定着部材の耐摩耗性が向上し、寿命が延びるという
付随的効果も生じる。
【0037】中間転写ベルトあるいは転写定着ベルトの
場合、最終的に得られる表面抵抗値は、5〜14log
Ω/□であるのが好ましく、体積抵抗値は、5〜13l
ogΩ・cmであるのが好ましい。中間転写ベルトある
いは転写定着ベルトの表面抵抗値が5logΩ/□未満
であるか、体積抵抗率が5logΩ・cm未満である
と、該中間転写ベルトあるいは転写定着ベルトを帯電さ
せるために付与される電荷が該ベルトの導電性によって
脱落し易くなるため、該ベルトにトナー画像が保持され
にくくなってブラーが生じ、画像支持体に転写される画
像がノイズの大きいものとなる。一方、該ベルトの表面
抵抗値が14logΩ/□を超えるか、体積抵抗率が1
3logΩ・cmを超えると、静電転写時における転写
電界によって該ベルト表面が帯電するため、除電機構が
必要となる。
場合、最終的に得られる表面抵抗値は、5〜14log
Ω/□であるのが好ましく、体積抵抗値は、5〜13l
ogΩ・cmであるのが好ましい。中間転写ベルトある
いは転写定着ベルトの表面抵抗値が5logΩ/□未満
であるか、体積抵抗率が5logΩ・cm未満である
と、該中間転写ベルトあるいは転写定着ベルトを帯電さ
せるために付与される電荷が該ベルトの導電性によって
脱落し易くなるため、該ベルトにトナー画像が保持され
にくくなってブラーが生じ、画像支持体に転写される画
像がノイズの大きいものとなる。一方、該ベルトの表面
抵抗値が14logΩ/□を超えるか、体積抵抗率が1
3logΩ・cmを超えると、静電転写時における転写
電界によって該ベルト表面が帯電するため、除電機構が
必要となる。
【0038】〔C.密着性の向上〕基体が樹脂基体であ
る場合、上記樹脂基体とコート層との密着性を向上させ
るために、該樹脂基体の表面に、あらかじめ紫外線照射
処理を施しておいてもよい。このように該樹脂基体の表
面に紫外線を照射すると、該樹脂基体の樹脂中の親油基
が親水基に変化し、上記ゾル液中に存在するOH基と結
合し得るため、該樹脂基体とコート層との密着性が向上
する。この紫外線照射処理は、185nmおよび254
nmの波長で5秒間〜10分間行うのが好ましい。
る場合、上記樹脂基体とコート層との密着性を向上させ
るために、該樹脂基体の表面に、あらかじめ紫外線照射
処理を施しておいてもよい。このように該樹脂基体の表
面に紫外線を照射すると、該樹脂基体の樹脂中の親油基
が親水基に変化し、上記ゾル液中に存在するOH基と結
合し得るため、該樹脂基体とコート層との密着性が向上
する。この紫外線照射処理は、185nmおよび254
nmの波長で5秒間〜10分間行うのが好ましい。
【0039】また、樹脂基体とコート層との密着性を向
上させるために、両者の間にゾルゲル法によって形成し
た無機酸化物からなる接着層を介在させてもよい。該無
機酸化物の種類としては、アルミニウム、ケイ素、チタ
ン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲル
マニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、カド
ミウム、タンタル等のアルコキシドを形成し得る金属ま
たは半金属の酸化物が挙げられ、上記無機酸化物からな
る接着層は上述したゾルゲル法によって樹脂基体上に通
常薄膜として形成することが出来る。
上させるために、両者の間にゾルゲル法によって形成し
た無機酸化物からなる接着層を介在させてもよい。該無
機酸化物の種類としては、アルミニウム、ケイ素、チタ
ン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲル
マニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、カド
ミウム、タンタル等のアルコキシドを形成し得る金属ま
たは半金属の酸化物が挙げられ、上記無機酸化物からな
る接着層は上述したゾルゲル法によって樹脂基体上に通
常薄膜として形成することが出来る。
【0040】このようにゾルゲル法によって樹脂基体上
に形成された該接着層は、上記樹脂基体の電気特性をほ
とんど変化させることがない。この接着層の厚みは、
0.05〜5.0μm であるのが好ましい。なお、該接
着層についても、該接着層を含めた中間転写ベルトある
いは転写定着ベルト全体が所定の電気抵抗を有するよう
に、該接着層に導電性物質を配合することも可能であ
る。
に形成された該接着層は、上記樹脂基体の電気特性をほ
とんど変化させることがない。この接着層の厚みは、
0.05〜5.0μm であるのが好ましい。なお、該接
着層についても、該接着層を含めた中間転写ベルトある
いは転写定着ベルト全体が所定の電気抵抗を有するよう
に、該接着層に導電性物質を配合することも可能であ
る。
【0041】〔D.転写定着部材〕本発明の転写定着部
材には、中間転写ベルト(1) 、中間転写ドラム(11)、定
着ローラ(21)、定着ベルト(31)、転写定着ベルト(41)等
が含まれる。図1に中間転写ベルト(1) を使用した転写
システムを示す。該中間転写ベルト(1) は駆動ロール
(2) 、被駆動ロール(3) 、およびテンションロール(4)
に懸架され、駆動ロール(2) と被駆動ロール(3) との間
で感光体ドラム(5) に接し、該感光体ドラム(5) に対向
して一次転写ロール(6) が配置され、テンションロール
(4) と被駆動ロール(3) との間において一対の対向する
二次転写ロール(7) が配置され、該ベルト(1) は該二次
転写ロール(7) に挟持され、更に該ベルト(1) は被駆動
ロール(3) に対向してベルトクリーナ(8) が配置され
る。
材には、中間転写ベルト(1) 、中間転写ドラム(11)、定
着ローラ(21)、定着ベルト(31)、転写定着ベルト(41)等
が含まれる。図1に中間転写ベルト(1) を使用した転写
システムを示す。該中間転写ベルト(1) は駆動ロール
(2) 、被駆動ロール(3) 、およびテンションロール(4)
に懸架され、駆動ロール(2) と被駆動ロール(3) との間
で感光体ドラム(5) に接し、該感光体ドラム(5) に対向
して一次転写ロール(6) が配置され、テンションロール
(4) と被駆動ロール(3) との間において一対の対向する
二次転写ロール(7) が配置され、該ベルト(1) は該二次
転写ロール(7) に挟持され、更に該ベルト(1) は被駆動
ロール(3) に対向してベルトクリーナ(8) が配置され
る。
【0042】上記構成では感光体ドラム(5) 上に形成さ
れたトナー画像は該感光体ドラム(5) と等速で駆動され
る中間転写ベルト(1) に一次転写され、該ベルト(1) 上
に転写されたトナー画像は二次転写ロール(7) 間に送込
みロール(9) によって送込まれる紙P等の画像支持体に
二次転写され、二次転写後にベルト(1) 上に残存するト
ナーはベルトクリーナ(8) によって除去される。
れたトナー画像は該感光体ドラム(5) と等速で駆動され
る中間転写ベルト(1) に一次転写され、該ベルト(1) 上
に転写されたトナー画像は二次転写ロール(7) 間に送込
みロール(9) によって送込まれる紙P等の画像支持体に
二次転写され、二次転写後にベルト(1) 上に残存するト
ナーはベルトクリーナ(8) によって除去される。
【0043】図2に中間転写ドラム(11)を使用した転写
システムを示す。該中間転写ドラム(11)にはロール(13,
14,15,16) に懸架される感光体ベルト(12)と転写ローラ
(17)とが接している。上記構成では感光体ベルト(12)上
のトナー画像は該感光体ベルト(12)と等速で駆動される
中間転写ドラム(11)に一次転写され、該ドラム(11)上に
転写されたトナー画像は該ドラム(11)と該転写ローラ(1
7)との間に送込みロール(18)によって送込まれる紙P等
の画像支持体に二次転写される。一次転写後にベルト(1
2)上に残存するトナーはベルトクリーナ(19)によって除
去される。
システムを示す。該中間転写ドラム(11)にはロール(13,
14,15,16) に懸架される感光体ベルト(12)と転写ローラ
(17)とが接している。上記構成では感光体ベルト(12)上
のトナー画像は該感光体ベルト(12)と等速で駆動される
中間転写ドラム(11)に一次転写され、該ドラム(11)上に
転写されたトナー画像は該ドラム(11)と該転写ローラ(1
7)との間に送込みロール(18)によって送込まれる紙P等
の画像支持体に二次転写される。一次転写後にベルト(1
2)上に残存するトナーはベルトクリーナ(19)によって除
去される。
【0044】図3に定着ローラ(21)を使用した定着シス
テムを示す。該定着ローラ(21)は加熱ローラ(22)と、該
加熱ローラ(22)に圧接する加圧ローラ(23)とからなり、
送りコンベア(24)から等速回転するローラ(22,23) 間に
送込まれた紙P等の画像支持体に転写されているトナー
画像を構成するトナーを溶融して該トナー画像を画像支
持体に定着する。定着後加熱ローラ(22)に付着したトナ
ーはクリーニングロール(25)によって除去する。
テムを示す。該定着ローラ(21)は加熱ローラ(22)と、該
加熱ローラ(22)に圧接する加圧ローラ(23)とからなり、
送りコンベア(24)から等速回転するローラ(22,23) 間に
送込まれた紙P等の画像支持体に転写されているトナー
画像を構成するトナーを溶融して該トナー画像を画像支
持体に定着する。定着後加熱ローラ(22)に付着したトナ
ーはクリーニングロール(25)によって除去する。
【0045】図4に定着ベルト(31)を使用した定着シス
テムを示す。該ベルト(31)は駆動ロール(32)、被駆動ロ
ール(33)、およびテンションロール(34)に懸架され、加
熱ローラ(35)が圧接する。ベルト(31)とローラ(35)とは
等速回動してその間には送りロール(36)からトナー画像
を転写した紙P等の画像支持体が送込まれ、トナー画像
の定着が行われる。定着後加熱ローラ(35)に付着したト
ナーはクリーニングロール(37)によって除去される。
テムを示す。該ベルト(31)は駆動ロール(32)、被駆動ロ
ール(33)、およびテンションロール(34)に懸架され、加
熱ローラ(35)が圧接する。ベルト(31)とローラ(35)とは
等速回動してその間には送りロール(36)からトナー画像
を転写した紙P等の画像支持体が送込まれ、トナー画像
の定着が行われる。定着後加熱ローラ(35)に付着したト
ナーはクリーニングロール(37)によって除去される。
【0046】図5に転写定着ベルト(41)を使用した転写
定着システムを示す。該転写定着ベルト(41)は駆動ロー
ル(42)、ガイドロール(43,44) 、テンションロール(4
5)、および加熱ローラ(46)に懸架され、駆動ロール(42)
と加熱ローラ(46)との間においてそれぞれ異色トナー画
像が形成された四個の感光体ドラム(47A,47B,47C,47D)
が接し、それに対向して転写器(48A,48B,48C,48D) が配
置され、加熱ローラ(46)には加圧ローラ(49)が圧接され
ている。
定着システムを示す。該転写定着ベルト(41)は駆動ロー
ル(42)、ガイドロール(43,44) 、テンションロール(4
5)、および加熱ローラ(46)に懸架され、駆動ロール(42)
と加熱ローラ(46)との間においてそれぞれ異色トナー画
像が形成された四個の感光体ドラム(47A,47B,47C,47D)
が接し、それに対向して転写器(48A,48B,48C,48D) が配
置され、加熱ローラ(46)には加圧ローラ(49)が圧接され
ている。
【0047】上記構成において、ベルト(41)には四個の
感光体ドラム(47A,47B,47C,47D) から多色トナー画像が
一次転写され、加熱ローラ(46)と加圧ローラ(49)間には
紙P等の画像支持体が送込まれ、該ベルト(41)上の多色
トナー画像は該画像支持体上に二次転写されると共に加
熱定着される。
感光体ドラム(47A,47B,47C,47D) から多色トナー画像が
一次転写され、加熱ローラ(46)と加圧ローラ(49)間には
紙P等の画像支持体が送込まれ、該ベルト(41)上の多色
トナー画像は該画像支持体上に二次転写されると共に加
熱定着される。
【0048】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。 〔中間転写ベルト〕 〔実施例1〕カーボンブラックを配合したポリイミド樹
脂からなる導電性の樹脂ベルト基体(直径:300mm,
長さ:330mm)を十分に洗浄して汚れを落とした後、
該樹脂ベルト基体をフローコートマシーンにセットし、
該フローコートマシーンのコート液吐出部を0.15mm
/sec の速さでトラバースさせ、該樹脂ベルト上に、無
機成分としてのSiエトキシドおよびTiイソプロポキ
シド、並びに有機成分としてのジメチルジエトキシシラ
ンから合成した無機・有機ハイブリッドゾル液(有機成
分/(有機成分+無機成分)のモル比:0.2)を塗布
した。その後、空気雰囲気下、200℃で0.5時間、
300℃で0.2時間焼成し、厚さ8.0μm の無機・
有機ハイブリッド皮膜を形成した。
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。 〔中間転写ベルト〕 〔実施例1〕カーボンブラックを配合したポリイミド樹
脂からなる導電性の樹脂ベルト基体(直径:300mm,
長さ:330mm)を十分に洗浄して汚れを落とした後、
該樹脂ベルト基体をフローコートマシーンにセットし、
該フローコートマシーンのコート液吐出部を0.15mm
/sec の速さでトラバースさせ、該樹脂ベルト上に、無
機成分としてのSiエトキシドおよびTiイソプロポキ
シド、並びに有機成分としてのジメチルジエトキシシラ
ンから合成した無機・有機ハイブリッドゾル液(有機成
分/(有機成分+無機成分)のモル比:0.2)を塗布
した。その後、空気雰囲気下、200℃で0.5時間、
300℃で0.2時間焼成し、厚さ8.0μm の無機・
有機ハイブリッド皮膜を形成した。
【0049】このようにして得られた中間転写ベルトの
表面の接触角、表面粗度Ra,RZ 、電気抵抗値(表面抵
抗値、体積抵抗値)および表面硬度を測定した。結果を
表1に示す。また、得られた中間転写ベルトの表面に粘
着テープ(住友3M社製,スコッチテープNo.60
0)を貼着した後、該粘着テープを瞬時に剥がしたとこ
ろ、上記無機・有機ハイブリッド皮膜の剥離は発生せ
ず、該無機・有機ハイブリッド皮膜の密着性は良好であ
った。
表面の接触角、表面粗度Ra,RZ 、電気抵抗値(表面抵
抗値、体積抵抗値)および表面硬度を測定した。結果を
表1に示す。また、得られた中間転写ベルトの表面に粘
着テープ(住友3M社製,スコッチテープNo.60
0)を貼着した後、該粘着テープを瞬時に剥がしたとこ
ろ、上記無機・有機ハイブリッド皮膜の剥離は発生せ
ず、該無機・有機ハイブリッド皮膜の密着性は良好であ
った。
【0050】さらに、得られた中間転写ベルトの表面粗
度RZ ≦0.1μm であって、トナー粒子の平均粒径の
1/2(15μm )よりも凹形状の深さははるかに小さ
く、該中間転写ベルトを電子写真式画像形成装置(富士
ゼロックス社製 ColorLaser Wind 3
320PS)に組み込んだところ、オフセット、トナー
像の歪み、位置ずれ等の画質不良が改善され、転写精度
の高い高画質な画像が普通紙に形成された。
度RZ ≦0.1μm であって、トナー粒子の平均粒径の
1/2(15μm )よりも凹形状の深さははるかに小さ
く、該中間転写ベルトを電子写真式画像形成装置(富士
ゼロックス社製 ColorLaser Wind 3
320PS)に組み込んだところ、オフセット、トナー
像の歪み、位置ずれ等の画質不良が改善され、転写精度
の高い高画質な画像が普通紙に形成された。
【0051】〔実施例2〕テトライソプロポキシチタン
とエタノールとをモル比1:4で混合した混合溶液A
と、水とエタノールと塩酸とをモル比1:4:0.08
で混合した混合溶液Bとを調製し、スターラー攪拌を行
いながら、混合溶液Aに混合溶液Bをゆっくりと滴下
し、上記テトライソプロポキシチタンを加水分解し、T
iゾル液とした。このTiゾル液を更に0.5時間攪拌
し、該テトライソプロポキシチタンを十分に加水分解す
るとともに、一部脱水重合せしめた。
とエタノールとをモル比1:4で混合した混合溶液A
と、水とエタノールと塩酸とをモル比1:4:0.08
で混合した混合溶液Bとを調製し、スターラー攪拌を行
いながら、混合溶液Aに混合溶液Bをゆっくりと滴下
し、上記テトライソプロポキシチタンを加水分解し、T
iゾル液とした。このTiゾル液を更に0.5時間攪拌
し、該テトライソプロポキシチタンを十分に加水分解す
るとともに、一部脱水重合せしめた。
【0052】実施例1と同様の樹脂ベルト基体を十分に
洗浄した後、ディッピングマシーンにセットし、該樹脂
ベルトを0.15mm/sec の速さで上下させ、該樹脂ベ
ルト上に上記Tiゾル液を塗布した。その後、空気雰囲
気下、200℃で0.5時間焼成し、厚さ0.5μm の
TiO2 皮膜を形成した。
洗浄した後、ディッピングマシーンにセットし、該樹脂
ベルトを0.15mm/sec の速さで上下させ、該樹脂ベ
ルト上に上記Tiゾル液を塗布した。その後、空気雰囲
気下、200℃で0.5時間焼成し、厚さ0.5μm の
TiO2 皮膜を形成した。
【0053】得られたTiO2 皮膜形成樹脂ベルト基体
に対して、実施例1と同様にして無機・有機ハイブリッ
ド皮膜を形成した。このようにして得られた中間転写ベ
ルトの表面の接触角、表面粗度Ra,RZ 、電気抵抗値
(表面抵抗値、体積抵抗値)および表面硬度を測定し
た。結果を表1に示す。
に対して、実施例1と同様にして無機・有機ハイブリッ
ド皮膜を形成した。このようにして得られた中間転写ベ
ルトの表面の接触角、表面粗度Ra,RZ 、電気抵抗値
(表面抵抗値、体積抵抗値)および表面硬度を測定し
た。結果を表1に示す。
【0054】また、得られた中間転写ベルトの表面に実
施例1と同様の粘着テープを貼着した後、該粘着テープ
を瞬時に剥がしたところ、上記無機・有機ハイブリッド
皮膜の剥離は発生せず、該無機・有機ハイブリッド皮膜
の密着性は良好であった。
施例1と同様の粘着テープを貼着した後、該粘着テープ
を瞬時に剥がしたところ、上記無機・有機ハイブリッド
皮膜の剥離は発生せず、該無機・有機ハイブリッド皮膜
の密着性は良好であった。
【0055】さらに、得られた中間転写ベルトの表面粗
度RZ ≦0.1μm であって、トナー粒子の平均粒径の
1/2(15μm )よりも凹形状の深さははるかに小さ
く、該中間転写ベルトを電子写真式画像形成装置(富士
ゼロックス社製 ColorLaser Wind 3
320PS)に組み込んだところ、オフセット、トナー
像の歪み、位置ずれ等の画質不良が改善され、転写精度
の高い高画質な画像が普通紙に形成された。
度RZ ≦0.1μm であって、トナー粒子の平均粒径の
1/2(15μm )よりも凹形状の深さははるかに小さ
く、該中間転写ベルトを電子写真式画像形成装置(富士
ゼロックス社製 ColorLaser Wind 3
320PS)に組み込んだところ、オフセット、トナー
像の歪み、位置ずれ等の画質不良が改善され、転写精度
の高い高画質な画像が普通紙に形成された。
【0056】〔実施例3〕実施例1と同様の樹脂ベルト
基体の表面に対して、センエンジニアリング社製の紫外
線照射装置を使用して波長185nmおよび254nm
の紫外線を2分間照射した後、実施例1と同様にして無
機・有機ハイブリッド皮膜を形成した。このようにして
得られた中間転写ベルトの表面の接触角、表面粗度RA,
RZ 、電気抵抗値(表面抵抗値、体積抵抗値)および表
面硬度を測定した。結果を表1に示す。
基体の表面に対して、センエンジニアリング社製の紫外
線照射装置を使用して波長185nmおよび254nm
の紫外線を2分間照射した後、実施例1と同様にして無
機・有機ハイブリッド皮膜を形成した。このようにして
得られた中間転写ベルトの表面の接触角、表面粗度RA,
RZ 、電気抵抗値(表面抵抗値、体積抵抗値)および表
面硬度を測定した。結果を表1に示す。
【0057】また、得られた中間転写ベルトの表面に実
施例1と同様の粘着テープを貼着した後、該粘着テープ
を瞬時に剥がしたところ、上記無機・有機ハイブリッド
皮膜の剥離は発生せず、該無機・有機ハイブリッド皮膜
の密着性は良好であった。
施例1と同様の粘着テープを貼着した後、該粘着テープ
を瞬時に剥がしたところ、上記無機・有機ハイブリッド
皮膜の剥離は発生せず、該無機・有機ハイブリッド皮膜
の密着性は良好であった。
【0058】さらに、得られた中間転写ベルトの表面粗
度RZ ≦0.1μm であって、トナー粒子の平均粒径の
1/2(15μm )よりも凹形状の深さははるかに小さ
く、該中間転写ベルトを電子写真式画像形成装置(富士
ゼロックス社製 ColorLaser Wind 3
320PS)に組み込んだところ、オフセット、トナー
像の歪み、位置ずれ等の画質不良が改善され、転写精度
の高い高画質な画像が普通紙に形成された。
度RZ ≦0.1μm であって、トナー粒子の平均粒径の
1/2(15μm )よりも凹形状の深さははるかに小さ
く、該中間転写ベルトを電子写真式画像形成装置(富士
ゼロックス社製 ColorLaser Wind 3
320PS)に組み込んだところ、オフセット、トナー
像の歪み、位置ずれ等の画質不良が改善され、転写精度
の高い高画質な画像が普通紙に形成された。
【0059】〔比較例1〕実施例1と同様の樹脂ベルト
について、接触角、表面粗度Ra,RZ 、電気抵抗値(表
面抵抗値、体積抵抗値)および表面硬度を測定した。結
果を表1に示す。また、該樹脂ベルトの表面粗度RZ =
20μm であって、トナー粒子の平均粒径の1/2(1
5μm )よりも凹形状の深さは大であり、該樹脂ベルト
を電子写真式画像形成装置(富士ゼロックス社製 Co
lor Laser Wind3320PS)に組み込
んだところ、オフセット、トナー像の歪み、位置ずれ等
の画質不良が見られた。
について、接触角、表面粗度Ra,RZ 、電気抵抗値(表
面抵抗値、体積抵抗値)および表面硬度を測定した。結
果を表1に示す。また、該樹脂ベルトの表面粗度RZ =
20μm であって、トナー粒子の平均粒径の1/2(1
5μm )よりも凹形状の深さは大であり、該樹脂ベルト
を電子写真式画像形成装置(富士ゼロックス社製 Co
lor Laser Wind3320PS)に組み込
んだところ、オフセット、トナー像の歪み、位置ずれ等
の画質不良が見られた。
【0060】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜3の無機・有機ハ
イブリッド皮膜を形成した中間転写ベルトは、すべて表
面の凹形状の深さがトナー粒子の平均粒径の1/2以下
であり、トナーの離型性に優れるとともに、良好な電気
特性を有するものであった。
イブリッド皮膜を形成した中間転写ベルトは、すべて表
面の凹形状の深さがトナー粒子の平均粒径の1/2以下
であり、トナーの離型性に優れるとともに、良好な電気
特性を有するものであった。
【0061】〔定着ローラ〕 〔実施例4〕エタノール溶液に末端シラノールポリジメ
チルシロキサン(平均分子量3000)を溶かし、第1
溶液を作製した。同じくエタノールを溶媒として、アセ
ト酢酸エチルとチタニウムエトキシドを攪拌し第2溶液
を作製した。ここでアセト酢酸エチルとチタニウムエト
キシドの比は2:1とした。
チルシロキサン(平均分子量3000)を溶かし、第1
溶液を作製した。同じくエタノールを溶媒として、アセ
ト酢酸エチルとチタニウムエトキシドを攪拌し第2溶液
を作製した。ここでアセト酢酸エチルとチタニウムエト
キシドの比は2:1とした。
【0062】前記第1溶液に前記第2溶液を加えて攪拌
し、エタノールと水の混合溶液を加えさらに攪拌した。
ここでチタニウムエトキシドとポリジメチルシロキサン
の比は1:2となるようにした。
し、エタノールと水の混合溶液を加えさらに攪拌した。
ここでチタニウムエトキシドとポリジメチルシロキサン
の比は1:2となるようにした。
【0063】このようにして作製したゾルを、70℃で
ゲル化させた後、150℃で72時間熱処理した。得ら
れた無機・有機ハイブリットをSUS製円筒管に接着し
て弾性体層を作製した。
ゲル化させた後、150℃で72時間熱処理した。得ら
れた無機・有機ハイブリットをSUS製円筒管に接着し
て弾性体層を作製した。
【0064】本実施例の定着ローラは、以下の表2に示
されるように前記弾性体層の膜厚が2.0mmであり、硬
度および接触角は定着ローラに要求される弾性および離
型性をともに満足するものであり、硬度(°)は、45
(ASKER-C) および34(JIS-A) であり、水との接触角
(°)は103.3、RZ ≦0.1μm であり、良好な
ニップ性を有する。
されるように前記弾性体層の膜厚が2.0mmであり、硬
度および接触角は定着ローラに要求される弾性および離
型性をともに満足するものであり、硬度(°)は、45
(ASKER-C) および34(JIS-A) であり、水との接触角
(°)は103.3、RZ ≦0.1μm であり、良好な
ニップ性を有する。
【0065】〔実施例5〕エタノール溶液に末端シラノ
ールポリジメチルシロキサン(平均分子量3000)を
溶かし、第1溶液を作製した。同じくエタノールを溶媒
として、アセト酢酸エチルとチタニウムエトキシドを攪
拌し第2溶液を作製した。ここでアセト酢酸エチルとチ
タニウムエトキシドの比は2:1とした。
ールポリジメチルシロキサン(平均分子量3000)を
溶かし、第1溶液を作製した。同じくエタノールを溶媒
として、アセト酢酸エチルとチタニウムエトキシドを攪
拌し第2溶液を作製した。ここでアセト酢酸エチルとチ
タニウムエトキシドの比は2:1とした。
【0066】前記第1溶液に前記第2溶液を加えて攪拌
し、エタノールと水の混合溶液を加えさらに攪拌した。
ここでチタニウムエトキシドとポリジメチルシロキサン
の比は1:2となるようにした。
し、エタノールと水の混合溶液を加えさらに攪拌した。
ここでチタニウムエトキシドとポリジメチルシロキサン
の比は1:2となるようにした。
【0067】このようにして作製したゾルを、濃縮し
て、SUS製円筒管にコーティングした。コーティング
後、300℃で熱処理して弾性層を作製した。
て、SUS製円筒管にコーティングした。コーティング
後、300℃で熱処理して弾性層を作製した。
【0068】本実施例の定着ローラは、表2に示される
ように前記弾性層の膜厚が2.0mmであり、硬度および
接触角は定着部材に要求される弾性および離型性をとも
に満足するものであり、硬度(°)は、45(ASKER-C)
および34(JIS-A) であり、水との接触角(°)は10
3.3、RZ ≦0.1μm であり、良好なニップ性を有
する。
ように前記弾性層の膜厚が2.0mmであり、硬度および
接触角は定着部材に要求される弾性および離型性をとも
に満足するものであり、硬度(°)は、45(ASKER-C)
および34(JIS-A) であり、水との接触角(°)は10
3.3、RZ ≦0.1μm であり、良好なニップ性を有
する。
【0069】〔実施例6〕エタノール溶液に末端シラノ
ールポリジメチルシロキサン(平均分子量3000)を
溶かし、第1溶液を作製した。同じくエタノールを溶媒
として、アセト酢酸エチルとタンタルエトキシドを攪拌
し第2溶液を作製した。ここでアセト酢酸エチルとタン
タルエトキシドの比は2:1とした。
ールポリジメチルシロキサン(平均分子量3000)を
溶かし、第1溶液を作製した。同じくエタノールを溶媒
として、アセト酢酸エチルとタンタルエトキシドを攪拌
し第2溶液を作製した。ここでアセト酢酸エチルとタン
タルエトキシドの比は2:1とした。
【0070】前記第1溶液に前記第2溶液を加えて攪拌
し、エタノールと水の混合溶液を加えさらに攪拌した。
タンタルエトキシドとポリジメチルシロキサンの比は
1:4となるようにした。
し、エタノールと水の混合溶液を加えさらに攪拌した。
タンタルエトキシドとポリジメチルシロキサンの比は
1:4となるようにした。
【0071】このようにして作製したゾルを濃縮して、
SUS製円筒管にコーティングした。コーティング後、
300℃で熱処理して弾性層を作製した。
SUS製円筒管にコーティングした。コーティング後、
300℃で熱処理して弾性層を作製した。
【0072】本実施例の定着ローラは、表2に示される
ように前記弾性層の膜厚が2.0mmであり、硬度および
接触角は定着部材に要求される弾性および離型性をとも
に満足するものであり、硬度(°)は、85(ASKER-C)
および77(JIS-A) であり、水との接触角(°)は10
1.5、RZ ≦0.1μm であり、良好なニップ性を有
する。
ように前記弾性層の膜厚が2.0mmであり、硬度および
接触角は定着部材に要求される弾性および離型性をとも
に満足するものであり、硬度(°)は、85(ASKER-C)
および77(JIS-A) であり、水との接触角(°)は10
1.5、RZ ≦0.1μm であり、良好なニップ性を有
する。
【0073】
【表2】
【0074】〔転写定着ベルト〕 〔実施例7〕無機成分としてテトライソプロポキシチタ
ンを使用し、有機成分として末端シラノールポリジメチ
ルシロキサン(重量平均分子量 6000)を使用し
た。エタノールを溶媒とし該末端シラノールポリジメチ
ルシロキサン:該テトライソプロポキシチタン:アセト
酢酸エチル:水を0.25:1:2:2の配合比にて混
合して0.5時間充分攪拌することによって、該テトラ
イソプロポキシチタンの十分な加水分解と、一部該末端
シラノールポリジメチルシロキサンとの縮合重合を行な
い、無機・有機ハイブリッドゾル液を調製した。
ンを使用し、有機成分として末端シラノールポリジメチ
ルシロキサン(重量平均分子量 6000)を使用し
た。エタノールを溶媒とし該末端シラノールポリジメチ
ルシロキサン:該テトライソプロポキシチタン:アセト
酢酸エチル:水を0.25:1:2:2の配合比にて混
合して0.5時間充分攪拌することによって、該テトラ
イソプロポキシチタンの十分な加水分解と、一部該末端
シラノールポリジメチルシロキサンとの縮合重合を行な
い、無機・有機ハイブリッドゾル液を調製した。
【0075】一方カーボンブラックを配合したPEN:
PAR=1:1重量比のポリマーアロイからなる導電性
樹脂ベルト基体(直径:φ168mm、長さ:330mm)
を十分に洗浄して汚れを落した後、実施例3と同様な紫
外線照射を行なうか、あるいはNaOH化学エッチング
を行なった後、該樹脂ベルト基体をフローコートマシー
ンにセットし、該フローコートマシーンのコート液吐出
部を0.15mm/secの速さでトラバースさせ、該樹脂
ベルト基体上に上記無機・有機ハイブリッドゾル液を塗
布した。その後空気雰囲気下、200℃で0.5時間、
350℃で0.1時間焼成し、該樹脂ベルト基体上に無
機・有機ハイブリッド薄膜を形成した。該無機・有機ハ
イブリッド薄膜の膜厚は20μm 、表面粗さRa は0.
04μm、RZ ≦0.1μm 、鉛筆硬度はB、接触角は
105°であり、樹脂基体に対する密着性および耐摩耗
性に優れ、表面粗さが最適範囲にあるため、転写時、ト
ナー粒子とベルトの無機・有機ハイブリッド薄膜表面間
に適度な摩擦力が作用してトナー像の剥離が促進され、
次いで電界の作用と相俟って転写が良好に行われる。
PAR=1:1重量比のポリマーアロイからなる導電性
樹脂ベルト基体(直径:φ168mm、長さ:330mm)
を十分に洗浄して汚れを落した後、実施例3と同様な紫
外線照射を行なうか、あるいはNaOH化学エッチング
を行なった後、該樹脂ベルト基体をフローコートマシー
ンにセットし、該フローコートマシーンのコート液吐出
部を0.15mm/secの速さでトラバースさせ、該樹脂
ベルト基体上に上記無機・有機ハイブリッドゾル液を塗
布した。その後空気雰囲気下、200℃で0.5時間、
350℃で0.1時間焼成し、該樹脂ベルト基体上に無
機・有機ハイブリッド薄膜を形成した。該無機・有機ハ
イブリッド薄膜の膜厚は20μm 、表面粗さRa は0.
04μm、RZ ≦0.1μm 、鉛筆硬度はB、接触角は
105°であり、樹脂基体に対する密着性および耐摩耗
性に優れ、表面粗さが最適範囲にあるため、転写時、ト
ナー粒子とベルトの無機・有機ハイブリッド薄膜表面間
に適度な摩擦力が作用してトナー像の剥離が促進され、
次いで電界の作用と相俟って転写が良好に行われる。
【0076】したがって本実施例の転写定着ベルトにあ
っては、オフセット、トナー像の歪み、位置ずれ等の画
質不良を改善することが出来、更に上記無機・有機ハイ
ブリッド薄膜は光沢性が高く、高画質出力機を用いて転
写定着を行ったところ写真レベルの高画質が得られるこ
とが確認出来た。
っては、オフセット、トナー像の歪み、位置ずれ等の画
質不良を改善することが出来、更に上記無機・有機ハイ
ブリッド薄膜は光沢性が高く、高画質出力機を用いて転
写定着を行ったところ写真レベルの高画質が得られるこ
とが確認出来た。
【0077】〔比較例2〕実施例7と同一の無機・有機
ハイブリッドゾル液と樹脂ベルト基体を使用し、コート
液吐出部のトラバース速さを0.50mm/sec (実施例
7は0.15mm/sec )に変更した以外は実施例7と同
様にして該樹脂ベルト基体上に無機・有機ハイブリッド
薄膜を形成した。該無機・有機ハイブリッド薄膜の膜厚
は20μm、表面粗さRa は2.14μm 、RZ は1
2.67μm 、鉛筆硬度はB、接触角は105°であ
り、光沢不足であった。
ハイブリッドゾル液と樹脂ベルト基体を使用し、コート
液吐出部のトラバース速さを0.50mm/sec (実施例
7は0.15mm/sec )に変更した以外は実施例7と同
様にして該樹脂ベルト基体上に無機・有機ハイブリッド
薄膜を形成した。該無機・有機ハイブリッド薄膜の膜厚
は20μm、表面粗さRa は2.14μm 、RZ は1
2.67μm 、鉛筆硬度はB、接触角は105°であ
り、光沢不足であった。
【0078】本比較例の転写定着ベルトにあっては、表
面粗さが最適範囲よりも大きいため、ベルト表面の凹形
状にトナー粒子が埋没してしまい、転写が十分に行われ
ないことが確認された。
面粗さが最適範囲よりも大きいため、ベルト表面の凹形
状にトナー粒子が埋没してしまい、転写が十分に行われ
ないことが確認された。
【0079】
【発明の効果】本発明の電子写真装置用転写定着部材
は、良好な耐熱性、耐久性を有しかつトナーの離型性に
優れ、更にオフセット、トナー像の歪み、位置ずれ等の
画質不良の発生を確実に防止することが出来る。
は、良好な耐熱性、耐久性を有しかつトナーの離型性に
優れ、更にオフセット、トナー像の歪み、位置ずれ等の
画質不良の発生を確実に防止することが出来る。
【図1】中間転写ベルトによる転写システムの説明図
【図2】中間転写ドラムによる転写システムの説明図
【図3】定着ローラによる定着システムの説明図
【図4】定着ベルトによる定着システムの説明図
【図5】転写定着ベルトによる転写定着システムの説明
図
図
1 中間転写ベルト 11 中間転写ドラム 21 定着ローラ 31 定着ベルト 41 転写定着ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 101 G03G 15/16 101 15/24 15/24 (72)発明者 信藤 卓也 三重県鈴鹿市伊船町1900番地 鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 片山 真吾 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 山田 紀子 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 2H032 AA14 BA08 BA09 BA18 BA21 2H033 BA11 BA12 BB03 BB04 BB13 BB14 BB26 BE09 2H078 BB01 CC06 DD51 DD56 DD57 3J103 AA02 AA13 AA14 AA24 AA41 AA51 BA03 BA15 EA20 FA01 FA07 FA12 FA18 GA02 GA57 GA58 GA66 GA74 HA04 HA05 HA11 HA13 HA14 HA15 HA20 HA31 HA42 HA45 HA46 HA48 HA54
Claims (13)
- 【請求項1】感光体上に形成されたトナー画像を画像支
持体に転写し、該画像支持体に転写されたトナー画像を
定着する電子写真装置に使用される転写定着部材であっ
て、基体と、ゾルゲル法によって前記基体上に形成され
た無機・有機ハイブリッド材料からなるコート層とを具
備し、表面粗度Rz ≦15μm であることを特徴とする
電子写真装置用転写定着部材 - 【請求項2】前記無機・有機ハイブリッド材料は金属ま
たは半金属のアルコキシドを有機ケイ素化合物と反応さ
せることによって得られる請求項1に記載の電子写真装
置用転写定着部材 - 【請求項3】前記転写定着部材は中間転写ベルトまたは
中間転写ドラムまたは転写定着ベルトであり、該基体は
中間転写ベルトまたは転写定着ベルトにあっては導電性
を有する樹脂基体、中間転写ドラムにあっては円筒状の
芯金である請求項1または2に記載の電子写真装置用転
写定着部材 - 【請求項4】前記無機・有機ハイブリッド材料からなる
コート層の厚さが0.05〜100μm である請求項3
に記載の電子写真装置用転写定着部材 - 【請求項5】中間転写ベルトまたは転写定着ベルトにあ
っては、前記コート層の形成前に、前記樹脂基体の表面
には紫外線照射処理が施される請求項1〜4に記載の電
子写真装置用転写定着部材 - 【請求項6】中間転写ベルトまたは転写定着ベルトにあ
っては、前記樹脂基体と前記コート層との間には、ゾル
ゲル法によって形成された無機酸化物からなる接着層が
介在する請求項1〜5に記載の電子写真装置用転写定着
部材 - 【請求項7】前記中間転写ベルトまたは中間転写ドラム
または転写定着ベルトの表面抵抗値は、5〜14log
Ω/□であり、体積抵抗値は、5〜13logΩ・cm
である請求項3〜6のいずれか記載の電子写真装置用転
写定着部材 - 【請求項8】前記転写定着部材は定着ローラーまたは定
着ベルトである請求項1または2に記載の電子写真装置
用転写定着部材 - 【請求項9】前記無機・有機ハイブリッド材料からなる
コート層の厚さが定着ローラーの場合は0.2〜40m
m、定着ベルトの場合は0.05〜100μmである請求
項8に記載の電子写真装置用転写定着部材 - 【請求項10】前記基体は定着ローラーにあっては円筒
状の芯金または樹脂被覆した円筒状の芯金であり、定着
ベルトにあっては樹脂基体である請求項8または9に記
載の電子写真装置用転写定着部材 - 【請求項11】前記コート層の形成前に、前記樹脂基体
の表面には紫外線照射処理が施される請求項8〜10に
記載の電子写真装置用転写定着部材 - 【請求項12】前記樹脂基体と前記コート層との間に
は、ゾルゲル法によって形成された無機酸化物からなる
接着層が介在する請求項8〜11記載の電子写真装置用
転写定着部材 - 【請求項13】請求項1〜12の転写定着部材を使用し
てトナー画像を画像支持体に転写定着するシステムにお
いて、該転写定着部材の表面の凹形状の深さをトナー粒
子の平均粒径の1/2以下に設定することを特徴とする
転写定着システム
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192038A JP2002006667A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 電子写真装置用転写定着部材および転写定着システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192038A JP2002006667A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 電子写真装置用転写定着部材および転写定着システム |
Publications (1)
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---|---|
JP2002006667A true JP2002006667A (ja) | 2002-01-11 |
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ID=18691223
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---|---|---|---|
JP2000192038A Withdrawn JP2002006667A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 電子写真装置用転写定着部材および転写定着システム |
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