JP2002006489A - 感光性樹脂組成物及びフレキソ印刷版用原版 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びフレキソ印刷版用原版

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JP2002006489A
JP2002006489A JP2000189162A JP2000189162A JP2002006489A JP 2002006489 A JP2002006489 A JP 2002006489A JP 2000189162 A JP2000189162 A JP 2000189162A JP 2000189162 A JP2000189162 A JP 2000189162A JP 2002006489 A JP2002006489 A JP 2002006489A
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polymer
conjugated diene
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acrylate
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JP2000189162A
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English (en)
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Keizo Kawahara
恵造 河原
Yoshimitsu Sakaguchi
佳充 坂口
Takatoshi Yamada
孝敏 山田
Tetsuyasu Nagayoshi
哲庸 永良
Tetsuya Nobutani
哲也 信谷
Atsushi Kachi
篤 加地
Satoshi Imahashi
聰 今橋
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像再現性に優れたフレキソ印刷版を形成し
得る感光性樹脂組成物及びフレキソ印刷版用原版を提供
する。 【解決手段】 共役ジエン系重合体の末端又は/側鎖に
エチレン性不和基を導入した重合体であって、共役ジエ
ンの1,4−重合の割合が79%以上の重合体Aと、共
役ジエンの1,4−重合の割合が79%未満の重合体B
とを重量比98/2〜2/98(A/B)の割合で混合
した重合体を充填ポリマーの一部または全部に用いて感
光性樹脂組成物を構成する。さらに、該感光性樹脂組成
物を2枚の樹脂フィルム(例えば、ポリエチレンテレフ
タレート)の間に挟んでフレキソ印刷用原版を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性樹脂組成物及
びフレキソ印刷版用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキソ印刷は水性インキやアルコール
を含有する粘度の低いインキを使用するため環境衛生面
で好ましく、また、簡便な印刷機で印刷でき、生産性
(印刷効率)が高いという利点を有する。しかし、油性
インキを使用する凸版印刷、平板印刷、グラビア印刷等
に比べて画像再現性が劣るため、画像再現性の向上が望
まれている。
【0003】フレキソ印刷における画像再現性が凸版印
刷、平板印刷、グラビア印刷等のそれに比べて劣るとい
う問題は、印刷版(以下、刷版とも略称する)がゴム弾
性を有し、かつ、比較的大きな厚み(約1〜7mm)を
有することから、印刷時(印刷版が被印刷体に接触して
インキが被印刷体に転移する際)の印刷版の変形が大き
く、印刷画像が印刷版の原画像に対して大きくなる(所
謂、ドットゲインが生じやすい)ことが主な原因であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、画像再現性に優れたフレキソ印刷版を形成し得る
感光性樹脂組成物及びフレキソ印刷版用原版を提供する
ことを課題とする。また、画像再現性及び耐刷性に優れ
たフレキソ印刷版を形成し得る感光性樹脂組成物及びフ
レキソ印刷版用原版を提供することを課題とする。さら
にまた、硬化前の取扱い性と硬化反応後の硬度のバラン
スを両立し得る感光性樹脂組成物を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下の特徴を有している。 (1)共役ジエン系重合体の末端又は/側鎖にエチレン
性不和基を導入した重合体を含有し、該重合体は、共役
ジエンの1,4−重合の割合が79%以上の重合体A
と、共役ジエンの1,4−重合の割合が79%未満の重
合体Bとを重量比98/2〜2/98(A/B)の割合
で混合したものである感光性樹脂組成物。 (2)上記(1)記載の感光性樹脂組成物を用いてなる
フレキソ印刷版用原版。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の感光性樹脂組成物は、共
役ジエン系重合体の末端又は/側鎖にエチレン性不和基
を導入した重合体(以下、共役ジエン系エチレン性重合
体とも略称する)と光重合開始剤とを必須成分として含
有し、当該共役ジエン系エチレン性重合体が共役ジエン
の1,4−重合の割合が79%以上の重合体Aと、共役
ジエンの1,4−重合の割合が79%未満の重合体Bと
を重量比98/2〜2/98(A/B)の割合で混合し
たものであることを特徴としている。ここで「共役ジエ
ンの1,4−重合の割合が79%以上の重合体A、共役
ジエンの1,4−重合の割合が79%未満の重合体B」
とは、重合体A(B)を構成する分子中の共役ジエンの
1,4−重合の割合が79%以上(79%未満)ではな
く、重合体A(B)全体として共役ジエンの1,4−重
合の割合が79%以上(79%未満)を意味する。共役
ジエン系エチレン性重合体は、共役ジエン系重合体によ
るゴム弾性とエチレン性不飽和基による光重合性とを有
する。すなわち、それ自体が光重合性(架橋反応性)を
有するゴム弾性高分子化合物であり、組成物の充填ポリ
マー(可溶性ポリマー)の全部または一部として使用さ
れる。
【0007】すなわち、本発明の感光性樹脂組成物は、
共役ジエン系エチレン性重合体(上記重合体Aと重合体
Bの混合物)を含有することにより、光照射して得られ
る硬化部は、適度な弾性を有しながら、十分な硬度と耐
衝撃性を発現する好ましい架橋構造を形成する。これ
は、この特定の配合比において柔軟性を付与する1,4
−重合体と、耐衝撃性等の強度を付与し、かつ、刷版と
してのハンドリング性付与に必要な高粘性を付与する
1,2−重合体の適度なバランスに起因するためと考え
られる。従って、当該感光性樹脂組成物からなる原版に
露光・現像して得られるフレキソ印刷版は、ドットゲイ
ンが小さく優れたインキの受理転移性(優れた画像再現
性)を示し、しかも、良好な耐刷性を示すものとなる。
【0008】重合体Aは共役ジエンの1,4−重合の割
合が79%以上の重合体であり、特に柔軟性の付与に好
適に作用し、重合体Bは共役ジエンの1,4−重合の割
合が79%未満の重合体であり、重合体Aに比べて共役
ジエンの1,4−重合以外の結合様式(ブタジエンの場
合は1,2−重合、イソプレンの場合は1,2−重合と
3,4−重合)の割合が多いため、特に強度の付与や刷
版のハンドリング性の付与に好適に作用する。重合体中
の共役ジエンの1,4−重合の割合の79%を境に、重
合体Aと重合体Bを区別しているのは、両者を特定の範
囲の比率で配合することにより相乗効果を発現すること
を見出したことによるためである。重合体Aと重合体B
の割合(A/B)は通常98/2〜2/98であり、好
ましくは95/5〜5/95である。かかる範囲を外れ
て重合体Aの割合が多くなると可塑性が増すために、印
刷時の印圧による刷版のつぶれが生じ、ドットゲインが
大きくなり、重合体Bの割合が多くなると柔軟性が欠如
して印刷画像のかすれが生じ、また、刷版として脆くな
り、版版のカケが生じる。
【0009】共役ジエン系エチレン性重合体の骨格とな
る共役ジエン系重合体は共役ジエン不飽和化合物の単独
重合体または共役ジエン不飽和化合物とモノエチレン性
不飽和化合物との共重合体によって構成される。これら
共役ジエン不飽和化合物の単独重合体または共役ジエン
不飽和化合物とモノエチレン性不飽和化合物との共重合
体の例としては、ブタジエン重合体、イソプレン重合
体、クロロプレン重合体、スチレン−クロロプレン共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリ
ロニトリル−イソプレン共重合体、メタクリル酸メチル
−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン
共重合体、メタクリル酸メチル−イソプレン共重合体、
メタクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、アクリル
酸メチル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−イ
ソプレン共重合体、アクリル酸メチル−クロロプレン共
重合体、アクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アク
リロニトリル−クロロプレン−スチレン共重合体等が挙
げられる。重合体中の共役ジエン不飽和化合物の含有量
は通常30〜100モル%、好ましくは50〜100モ
ル%である。
【0010】共役ジエン系重合体の末端及び/または側
鎖にエチレン性不飽和基を導入する方法は特に限定され
ないが、例えば、過酸化水素を重合開始剤として得ら
れた水酸基末端共役ジエン系重合体の末端の水酸基に
(メタ)アクリル酸等のモノエチレン性不飽和カルボン
酸を脱水反応によりエステル結合させる、若しくは、
(メタ)アクリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチル
等のモノエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル
をエステル交換反応によりエステル結合させる方法、
モノエチレン性不飽和化合物の少なくとも一部に不飽和
カルボン酸(エステル)を用いて得られた共役ジエン系
重合体にアリルアルコール、ビニルアルコール等のエチ
レン性不飽和アルコールを反応させる方法、等が挙げら
れる。
【0011】本発明の共役ジエン系エチレン性重合体を
得る方法は、(1)異なる条件で重合して得られた共役
ジエンの1,4−重合の割合が79%以上の重合体A
(共役ジエン系エチレン性重合体)と、1,4−重合の
割合が79%未満の重合体B(共役ジエン系エチレン性
重合体)とを目的の割合で混合する方法、(2)共役ジ
エン系エチレン性重合体を良溶媒/貧溶媒の使用による
溶解度差を利用して分別を行うことで、共役ジエンの
1,4−重合の割合が79%以上の重合体A(共役ジエ
ン系エチレン性重合体)と、共役ジエンの1,4−重合
の割合が79%未満の重合体B(共役ジエン系エチレン
性重合体)とに分離した後、これらを目的の割合で混合
する方法、等が挙げられる。
【0012】共役ジエン系エチレン性重合体の組成物中
の量は組成物全体当たり2〜70重量%、好ましくは5
〜50重量%である。共役ジエン系エチレン性重合体の
量がこの範囲よりも少ないと、刷版全体の柔軟性が欠如
して印刷画像のかすれ、刷版のカケ等に対する耐性が不
足する傾向を示し、多くなると刷版全体が可塑化して印
刷時のドットゲインの増大や刷版のハンドリング性が低
下する傾向を示す。
【0013】共役ジエン系エチレン性重合体の分子量は
数平均分子量で通常1000〜100000、好ましく
は1000〜60000である。この分子量はGPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、
ポリスチレン標準試料の検量線に基づいて算出した値で
ある。また、共役ジエン系エチレン性重合体におけるエ
チレン性不飽和基の量は、重合体中に0.02〜2.0
×10-3当量/gが好ましく、特に好ましくは0.03
〜2.0×10-3当量/gである。2.0×10-3当量
/gより多いと架橋密度が高くなって(光硬化物の硬度
が高くなり)、印刷性が低下する傾向を示し、0.02
×10-3当量/gより少ないと、架橋密度が不足して耐
刷性が低下する傾向を示す。
【0014】光重合開始剤は、この種の分野で使用され
ている公知の化合物を使用できる。例えば、ベンゾフェ
ノン類、アセトフェノン類、α−ジケトン類、アシロイ
ン類、アシロインエーテル類、ベンジルアルキルケター
ル類、多核キノン類、チオキサントン類、アシルフォス
フィン類等が挙げられ、具体的には、ベンゾフェノン、
クロルベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジル、ジ
アセチル、ベンゾイン、ビバロイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベン
ジルジエチエルケタール、ベンジルジソプロピルケター
ル、アントラキノン、1,4−ナフトキノン、2−クロ
ルアントラキノン、チオキサントン、2−クロルチオキ
サントン、アシルフォスフィンオキサイド等が挙げられ
る。これらは、単独で用いても2種以上を混合して用い
てもよい。光重合開始剤の使用量は組成物全体当たり
0.01〜10重量%が好ましく、特に好ましくは0.
5〜5重量%である。0.01重量%より少ない場合は
光重合開始能が不足する傾向となり、10重量%を超え
ると可塑効果が増大して刷版強度が低下したり、光重合
度が低下したりする等の問題が生じやすくなる。
【0015】本発明の感光性樹脂組成物は、共役ジエン
系エチレン性重合体および光重合開始剤を必須成分とす
るが、これら以外に、以下に記載する充填ポリマー(疎
水性ポリマーおよび/または親水性ポリマー)、光重合
性不飽和化合物、熱重合禁止剤、添加剤(可塑剤等)等
を含有することができる。
【0016】充填ポリマー(可溶性ポリマー)には疎水
性のもの、親水性のものの両者が使用可能であり、これ
らは概ねゴム弾性を有するものが好ましい。疎水性ポリ
マーとしては、通常、非架橋の疎水性ポリマーが使用さ
れ、例えば、共役ジエン系重合体、共役ジエン鎖を含ま
ないエラストマー等が挙げられる。共役ジエン系重合体
としては、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、クロ
ロプレン重合体、スチレン−クロロプレン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリ
ル−イソプレン共重合体、メタクリル酸メチル−イソプ
レン共重合体、メタクリル酸メチル−クロロプレン共重
合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、アクリ
ル酸メチル−イソプレン共重合体、アクリル酸メチル−
クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体、アクリロニトリル−クロロプレン
−スチレン共重合体等の共役ジエン化合物の単独重合体
または共役ジエン化合物とモノエチレン性不飽和化合物
との共重合体が挙げられる。共重合体の場合、形態はラ
ンダム、ブロック、グラフトのいずれでもよい。共役ジ
エン鎖を含まないエラストマーとしては、エチレンプロ
ピレンゴム、ブチルゴム等のオレフィン系ゴム、アクリ
ルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタ
ン、ポリエーテル共重合ポリエステル等の各種エラスト
マーの他、エピクロルヒドリン重合体、エピクロルヒド
リン−アクリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロ
ルヒドリン−プロピレンオキシド共重合体、エピクロル
ヒドリン−プロピレンオキシド共重合体にアクリルグリ
シジルエーテルがさらに共重合したエピクロルヒドリン
ゴム(大阪ソーダ工業(株)のエピクロマー(商品名)、
Goodvich(株)製のHYDRIN(商品名)、日
本ゼオン(株)製のCECHRON(商品名)、ゼオスパ
ン(商品名)、Hevcules(株)製のHERCLO
R(商品名))、塩素化ポリエチレン(昭和電工(株)製
のエラスレン(商品名)、大阪ソーダ工業(株)製のダイ
ソラック(商品名)、Hoechst(株)製のHORT
ALITZ(商品名)、(株)Dow Chemical
製のDow CPE(商品名))、塩素化エチレンプロピ
レンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン等の塩素含有
エラストマーが挙げられる。また、1、4−ペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,5−ヘプ
タジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチ
リデン−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−
ノルボルネン、2,5−ノルボナジエン、1,6−シク
ロオクタジエン、2−エチレン−2,5−ノルボナジエ
ン、2−イソプロペニル−2,5−ノルボナジエン、ジ
シクロペンタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−
オクタジエン、トリシクロペンタジエン及びジハイドロ
ジシクロペンタジエニルオキシエチレン等から選ばれる
少なくとも1種の非共役ジエン不飽和化合物と、エチレ
ン、プロピレン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン等から
選ばれる少なくとも1種のモノエチレン性不飽和化合物
との共重合等の非共役ジエン系不飽和重合体等も使用で
きる。疎水性ポリマーは1種または2種以上のポリマー
を混合して使用することができ、特に、共役ジエン系エ
チレン性重合体との相溶性の点で、共役ジエン系ポリマ
ーを1種以上配合するのが好ましい。また、当該疎水性
ポリマーの分子量は数平均分子量(GPC測定)で30
000〜1000000が好ましく、特に好ましくは5
0000〜800000である。
【0017】親水性ポリマーは水現像性を付与する際に
使用される。親水性ポリマーは架橋型ポリマー、非架橋
ポリマーのいずれも使用可能であり、また、通常、粒子
状ポリマーが使用される。架橋型ポリマーとしては、例
えば、特開平1−300246号公報等に示されている
ラジカル乳化重合によって得られる部分内部架橋型の重
合体が挙げられる。この部分内部架橋型重合体は脂肪族
共役ジエン単量体40〜95モル%、α,β−エチレン
性不飽和カルボン酸5〜60モル%および少なくとも2
個の付加重合可能な基を有する単量体0.1〜10モル
%を含有する単量体混合物をラジカル乳化重合すること
によって得られたものである。脂肪族共役ジエン単量体
としては、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエ
ン、クロロプレン等が挙げられる。α,β−エチレン系
不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、マレイン酸、フ
マール酸、テトラコン酸、プロトン酸等が挙げられる。
少なくとも2個の付加重合可能な基を有する単量体とし
ては、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート等が挙げられる。なおα,β−エチレン系
不飽和カルボン酸のカルボキシル基は塩基性窒素原子含
有化合物によって塩を形成していても良く、好ましい塩
基性窒素原子化合物としては、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノエトキ
シエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0018】架橋型親水性ポリマーの他の例として、特
開平2−175702号公報等に示されたコアシェルミ
クロゲルバインダーが挙げられる。これは10%以下の
クロスリンキングをもつコアと、酸で変性されたコポリ
マーからなり、水系で処理しうるクロスリンキングをし
ていない外部シェルとの2つの領域をもつ粒子である。
コアを形成するモノマー類としてはメチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、メタアクリル酸、ブチルメタ
アクリレート、エチルメタアクリレート、グリシジルメ
タアクリレート、スチレンおよびアリルメタアクリレー
ト、更にクロスリンク剤としてのブタンジオールアクリ
レート、エチレングリコールジメタアクリレート、テト
ラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、テトラメチレングリコール
ジメタクリレート等が挙げられる。一方、シェルを形成
する酸で変性されたコポリマーとしては、メタアクリル
酸で変性したn−ブチルアクリレート等が挙げられる。
コアシェルミクロゲルバインダーはこれらのモノマー類
を用いて通常乳化重合により製造される。
【0019】架橋型または非架橋の親水ポリマーとし
て、特開平6−289610号公報等に記されているラ
テックスも使用できる。このラテックスは少なくともモ
ノエチレン性単量体および親水性官能基単量体を含む単
量体混合物を乳化重合することによって得られたもので
ある。モノエチレン性単量体としては、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリ
レート、ドデシルアクリレート、メトキシエチルアクリ
レート、エトキシエチルアクリレート、シアノエチルア
クリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート等のアクリル酸エステル類や、
これらのアクリル酸エステル類に相当するメタクリル酸
エステル類などが挙げられる。親水性官能基をもつ不飽
和単量体としては、カルボキシル基、リン酸基、リン酸
エステル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基等の親水性
官能基を1以上有する不飽和単量体が挙げられるが、洗
い出し性の観点から、リン酸エステル基を有するものが
好ましい。かかるリン酸エステル基含有不飽和単量体と
しては、リン酸エチレン(メタ)アクリレート、リン酸
トリメチレン(メタ)アクリレート、リン酸プロピレン
(メタ)アクリレート、リン酸テトラメチレン(メタ)
アクリレート、リン酸(ビス)トリメチレン(メタ)ア
クリレート、リン酸(ビス)トリメチレン(メタ)アク
リレート、リン酸(ビス)テトラメチレン(メタ)アク
リレート、リン酸ジエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、リン酸(ビス)トリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、リン酸(ビス)ポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、単量
体混合物中に、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニ
ル等のモノエチレン性単量体、エチリデンノルボルネ
ン、プロペニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン等
の非共役ジエン系単量体、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン等の共役ジ
エン系単量体を含有させてもよい。
【0020】以上記載の親水性ポリマー以外の水酸基、
カルボキシル基、アミノ基、スルホン酸基等の親水性基
および/またはポリエチレングリコール鎖を有する各種
親水性ポリマーを使用してもよく、かかる親水性ポリマ
ーとしては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロール、水溶性ポリ
ウレタン、水溶性ポリウレアウレタン、水溶性ポリエス
テル、水溶性エポキシ化合物、カルボキシル基含有アク
リロニトリル−ブタジエンコポリマー、カルボキシル基
含有スチレン−ブタジエンコポリマー、カルボキシル基
含有ポリブタジエン、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
ル酸ナトリウム、カルボキシル基含有ポリウレアウレタ
ン、親水性ポリアミド、特開平3−72353号公報に
記載されているポリマー等が挙げられる。
【0021】これらの親水性ポリマーは単独で使用して
も2種以上を併用してもよい。また、分子量は数平均分
子量(GPC)で1000〜50000が好ましく、特
に好ましくは2000〜45000である。
【0022】光重合性不飽和化合物は分子量が500以
下のエチレン性不飽和基を有する光重合可能な化合物で
あり、少なくとも2個以上のエチレン性不飽和基を末端
及び/又は側鎖に有する化合物が好ましい。例えば、ヘ
キサメチレンジ(メタ)アクリレート、エチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
PEG#400ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタ
ンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、PEG#200ジ(メタ)ア
クリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
1,10−デカンジオールジメタクリレート、ビスフェ
ノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリ
レート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジ(メタ)アクリレート、ライトエステル
P−2M(共栄社化学(株)製、商品名)、ペンタエリ
スリトールの3モルエチレンオキサイド付加物のトリア
クリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)
アクリレート等が挙げられ、特にアルキレングリコール
系及びアルキレンエーテル系の架橋性(架橋剤として働
く)化合物が好ましい。これらの光重合性不飽和化合物
は単独で用いても2種以上を併用してもよく、その使用
量は共役ジエン系エチレン性重合体に対して1〜100
重量%が好ましく、特に好ましくは3〜90重量%であ
る。
【0023】熱重合禁止剤は組成物の保存安定性を向上
させる目的で使用される。例えば、ヒドロキノン、ヒド
ロキノンモノメチルエーテル、モノ−t−ブチルヒドロ
キノン、カテコール、p−t−ブチルカテコール、p−
メトキシフェノール、p−t−ブチルカテコール、2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t
−ブチル−mクレゾール、ピロガロール、β−ナフトー
ル等のヒドロキシ芳香族化合物;ベンゾキノン、2,5
−ジフェニル−p−ベンゾキノン、p−トルキノン、p
−キシロキノン等のキノン類;ニトロベンゼン、m−ジ
ニトロベンゼン、2−メチル−2−ニトロソプロパン、
α−フェニル−t−ブチルニトロン、5,5−ジメチル
−1−ピロリン−1−オキシド等のニトロ化合物または
ニトロソ化合物;クロラニル−アミン系、ジフェニルア
ミン、ジフェニルピクリルヒドラジン、フェノール−α
−ナフチルアミン、ピリジン、フェノチアジン等のアミ
ン類;ジチオベンゾイルスルフィド、ジベンジルテトラ
スルフィド等のスルフィド類;1,1−ジフェニルエチ
レン、α−メチルチオアクリロニトリル等の不飽和化合
物;チオニンブルー、トルイジンブルー、メチレンブル
ー等のチアジン染料;1,1−ジフェニル−2−ピクリ
ルヒドラジル、1,3,5−トリフェニルフェルダジ
ル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−1−オキシル、2,6−ジ−t−ブチル−α
−(3,5−ジ−t−ブチル)−4−オキソ−2,5−
シクロヘキサジエン−1−イリデン−p−トリオキシル
等を挙げることができる。これらは単独でも2種以上を
使用してもよく、その配合量は組成物全体当たり0.0
01〜10重量%、好ましくは0.005〜5重量%程
度である。
【0024】可塑剤としては、共役ジエン系オリゴマ
ー、石油樹脂等が挙げられ、1種または2種以上を混合
して使用することができる。組成物全体当たり0〜20
重量%程度使用される。他の添加剤としては、酸化防止
剤、充填剤、色素等を使用してもよい。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物は上記各成分を
溶融混合あるいは適当な溶媒に溶解混合して溶剤を除去
する等任意の方法で作製する。本発明の感光性樹脂組成
物からフレキソ印刷版用原版を作製する方法としては通
常の方法を採用することができ、例えば、感光性樹脂組
成物を接着層のコーティングされたポリエチレンテレフ
タレートフィルムと現像液に溶解する樹脂からなるスリ
ップコート層のコーティングされたポリエチレンテレフ
タレートフィルムの間にはさみ加熱圧着する方法が用い
られる。
【0026】フレキソ印刷用の印刷版は上記原版に検査
ネガを当てて適切な露光条件で紫外線を照射した後、現
像液を用いて非画像部を除去することで作製される。現
像液としては、一般的な炭化水素、エステル、ケトン、
アミド、天然油、ハロゲン化炭化水素、アルコール等の
有機溶剤や水系現像液が使用される。水系現像液は、生
活用水一般を含むpH5.0〜9.0の水が最適であ
り、アルカリ性化合物、界面活性剤、水溶性有機溶剤、
場合によっては有機酸等を含有していてもよい。上記界
面活性剤としては、アルキルナフタレンスルホン酸ソー
ダ等が最適であり、他に、アニオン系界面活性剤、ノニ
オン系界面活性剤、両性界面活性剤が使用できる。環境
保護、安全衛生の観点からは水系現像液を用いるのが好
ましい。また、現像液は25〜50℃で使用するのが好
ましい。通常、上記現像後の版の表面に付着した現像液
を除去するための乾燥を行った後、後露光が行われる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。以下の記載において「部」は「重量部」を意
味する。
【0028】(共役ジエン系エチレン性重合体の合成) 共役ジエン系エチレン性重合体−1 水酸基含有ポリブタジエン(出光石油化学(株)R45
HT)900部、アクリル酸100部、ヘプタン900
部、トルエンスルホン酸10部存在下、60℃で反応さ
せ、揮発成分を除去した。得られた合成物3部をトルエ
ン10部に溶解し、エタノール10部を加えた後80℃
で5分加熱し、25℃雰囲気下で2日放置した。2層分
離した下層を取り出し、濃縮することにより共役ジエン
系エチレン性重合体−1を得た。化合物組成は、重水素
化クロロホルムに溶解後、Varian社製 Unit
y−500NMR分光器により、H−NMR測定を行う
ことで確認した。5.4ppmに現れる1,4−重合ブ
タジエンユニットの2位および3位のメチンプロトンの
シグナル積分値と5.6ppmに現れる1,2−結合ブ
タジエンユニットの3位メチンプロトンのシグナル積分
値の比較より、1,4−重合の割合は79.9%であっ
た。
【0029】共役ジエン系エチレン性重合体−2 上記共役ジエン系エチレン性重合体−1の合成工程で分
別した上層を取り出し、濃縮することにより共役ジエン
系エチレン性重合体−2を得た。上記と同様のH−NM
R測定により、ブタジエンユニットにおける1,4−重
合の割合は76.1%であった。
【0030】共役ジエン系エチレン性重合体−3 水酸基含有ポリブタジエン(出光石油化学(株)製R4
5HT)900部、アクリル酸エチル90部をシクロヘ
キサン900部、酢酸リチウム10部存在下70℃でエ
ステル交換反応させて後、揮発成分を除去した。得られ
た合成物を実施例1と同様に処理して、共役ジエン系エ
チレン性重合体−3を得た。得られた化合物のブタジエ
ンユニットにおける1,4−重合の割合は80.8であ
った。
【0031】共役ジエン系エチレン性重合体−4 上記共役ジエン系エチレン性重合体−3の合成工程で分
別した上層を取り出し、濃縮することにより共役ジエン
系エチレン性重合体−4を得た。上記と同様のH−NM
R測定により、ブタジエンユニットにおける1,4−重
合の割合は74.9%であった。
【0032】実施例1 ポリテトラメチレングリコール(PTG−850)10
部、ジメチロールプロピオン酸35部、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート10部、アミノ基含有ニトリルブタジ
エン(ATBN−1300X32)35部およびヘキサ
メチレンジイソシアナート25部を反応して得られた親
水性ポリマー10.5部、ニトリルブタジエンゴム(N
IPOL−1042)33部、ブタジエンゴム(BR0
2LL)22部、共役ジエン系エチレン性重合体40部
(共役ジエン系エチレン性重合体−1(18部)と共役
ジエン系エチレン性重合体−2(12部)の混合物)、
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート3部、ジメ
チルベンジルケタール2部、ハイドロキンモノメチルエ
ーテル0.1部をトルエン40部、水10部とともに加
圧ニーダーを用いて105℃で混練し、その後トルエン
と水を減圧除去した。得られた感光性樹脂組成物を厚さ
125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に
ポリエステル系接着層をコーティングしたフィルムと、
同じポリエチレンテレフタレートフィルム上に粘着防止
層(ポリビニルアルコール)をコーティングしたフィル
ムで挟み(接着層、粘着防止層が感光性樹脂組成物と接
触するように)、ヒートプレス機で105℃、100k
g/cm2の圧力で1分間加圧することにより厚さ1.
7mmの感光性樹脂原版を作成した。得られた原版を剥
離し、網点200線−1%〜95%、最小独立点直径1
00μm、最小凸文字1ポイント、最小抜き文字1ポイ
ント、ベタ画像、ステップガイドを含む検査ネガをあ
て、365nmにおける照度17.5w/m2(And
erson&Vreeland社製ランプFR20T1
2−BL−9−BP)を用いて裏露光と表露光を行いネ
ガフィルムを除去し、アルキルナフタレンスルホン酸ソ
ーダ4重量%を含有する40℃の中性水で12分間現像
し、60℃で20分間乾燥した。
【0033】得られた印刷版は、レリーフ深度が0.8
mmであり、水性インキによる印刷で、網点200線−
1%〜95%、最小独立点直径100μm、最小独立線
幅が30μm、最小抜き線幅100μm、最小凸文字1
ポイント、最小抜き文字1ポイント、を再現する従来の
フレキソ印刷版では実現し得ない画像再現性が得られ
た。また、同印刷版を用いて200万部の印刷を行った
が、画像再現性に変化は認められなかった。
【0034】実施例2 実施例1において、共役ジエン系エチレン性重合体−1
と共役ジエン系エチレン性重合体−2の混合物のかわり
に、共役ジエン系エチレン性重合体−3(18部)と共
役ジエン系エチレン性重合体−4(12部)の混合物を
用いた以外は実施例1と同様にしてフレキソ印刷版を作
製した。得られた印刷版は、実施例1と同様の画像再現
性及び耐刷性を示した。
【0035】実施例3 実施例1において、ニトリルブタジエンゴムのかわりに
シス−イソプレンゴム(IR−310)を用いた以外実
施例1と同様にしてフレキソ印刷版を作製した。得られ
た印刷版は、実施例1と同様の画像再現性及び耐刷性を
示した。
【0036】実施例4 実施例1において、ブタジエンゴムのかわりにシス−イ
ソプレンゴム(IR−310)、共役ジエン系エチレン
性重合体−1と共役ジエン系エチレン性重合体−2の混
合物のかわりに、共役ジエン系エチレン性重合体−3
(18部)と共役ジエン系エチレン性重合体−4(12
部)の混合物を用いた以外は実施例1と同様にしてフレ
キソ印刷版を作製した。得られた印刷版は、実施例1と
同様の画像再現性及び耐刷性を示した。
【0037】実施例5 塩素化ポリエチレン(H−135)45部、ブタジエン
ゴム(BR02LL)14部、共役ジエン系エチレン性
重合体−1を25部、共役ジエン系エチレン性重合体−
3を5部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート
5部、実施碗1の親水性ポリマーを用いて実施例1と同
様に行ったところ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0038】実施例6 リン酸エステル基含有ランダム共重合体(単量体組成=
ブタジエン65%/メチルアクリレート4%/リン酸エ
チレンメタクリレート20%/スチレン10%/ジビニ
ルベンゼン1%)40部、ポリスチレン−ポリブタジエ
ン−ポリスチレン型ブロック共重合体27部、共役ジエ
ン系エチレン性重合体30部(共役ジエン系エチレン性
重合体−1(21部)と共役ジエン系エチレン性重合体
−2(9部)との混合物)、ベンジルジメチルケタール
1部、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート7部
を加圧ニーダーを用いて溶融混棟し、感光性樹脂組成物
を得た。得られた感光性樹脂組成物から実施例1と同様
にしてフレキソ印刷版を作製した。得られた印刷版は、
実施例1と同様の画像再現性及び耐刷性を示した。
【0039】実施例7 実施例6において、リン酸エステル基含有ランダム共重
合体のかわりにカルボキシル基含有コアシェルミクロゲ
ル(コア:2−エチルヘキシルアクリレート89部/ア
リルアクリレート1部/1,4ブタンジオール8部の共
重合体、シェル:n−ブチルアクリレート80部/メタ
クリル酸20部の共重合体、コアとシェルの反応比率は
2/1)を用いた以外は全て実施例6と同様にしてフレ
キソ印刷版を作製した。得られた印刷版は、実施例1と
同様の画像再現性及び耐刷性を示した。
【0040】実施例8 ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン型ブロッ
ク共重合体60部、共役ジエン系エチレン性重合体40
部(共役ジエン系エチレン性重合体−3(24部)と共
役ジエン系エチレン性重合体−4(16部)の混合
物)、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート8
部、ベンジルジメチルケタール2部を加圧ニーダーで1
05℃で混練後、実施例1と同様にして感光性樹脂組成
物原版を作製し、該原版から現像液としてオプチゾル
(DuPont社フレキソ版用溶剤)を用いた以外実施
例1と同様にしてフレキソ印刷版を作製した。得られた
印刷版は、実施例1と同様の画像再現性及び耐刷性を示
した。
【0041】実施例9 実施例8において、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポ
リスチレン型ブロック共重合体のかわりに、ポリスチレ
ン−ポリブタジエン−ポリスチレン型ブロック共重合体
を用い、共役ジエン系エチレン性重合体−3を24部か
ら30部に変更した以外は実施例8と同様に行ったとこ
ろ、実施例8と同様の結果が得られた。
【0042】実施例10 実施例1において、共役ジエン系エチレン性重合体−1
と共役ジエン系エチレン性重合体−2の使用量を、共役
ジエン系エチレン性重合体−1を24部と共役ジエン系
エチレン性重合体−2を6部、同様に、21部と9部、
12部と18部に変えた以外は、それぞれ、実施例1と
同様にしてフレキソ印刷版を作製し、得られた印刷版の
評価を行った。その結果、実施例1と同様の画像再現性
及び耐刷性を示した。
【0043】比較例1 共役ジエン系エチレン性重合体−1を30部使用し、共
役ジエン系エチレン性重合体−2を使用しない以外は実
施例1と同様にしてフレキソ印刷版を作製し、得られた
印刷版の評価を行った。画像再現性は実施例1よりも悪
く、また、印刷を200万部行ったところ印刷版にカケ
が生じた。
【0044】比較例2 共役ジエン系エチレン性重合体−2を30部使用し、共
役ジエン系エチレン性重合体−1を使用しない以外は実
施例1と同様にしてフレキソ印刷版を作製し、得られた
印刷版の評価を行った。画像再現性は実施例1よりも悪
く、露光前の樹脂組成物の厚みが変化しやすいものであ
った。
【0045】比較例3 共役ジエン系エチレン性重合体−3を29部、共役ジエ
ン系エチレン性重合体−4を1部に変更した以外は実施
例2と同様にしてフレキソ印刷版を作製し、得られた印
刷版の評価を行った。画像再現性は実施例1よりも悪
く、また印刷を200万部行ったところで印刷版にカケ
が生じた。
【0046】実施例11 ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン型ブロッ
ク共重合体60部、共役ジエン系エチレン性重合体−1
(18部)と共役ジエン系エチレン性重合体−2(12
部)の混合物、ヘキサメチレンジメククリレート8部、
ベンジルジメチルケタール2部を加圧ニーダーで105
℃で混練し感光性樹脂細成物を得た。得られた感光性樹
脂組成物を厚さ200μmの鉄板と、ポリエチレンテレ
フタレートフイルム上に粘着防止層(ポリビニルアルコ
ール、プロピレングリコール、界面活性剤を含有)をコ
ーティングしたフィルムで挟み(接着層、粘着防止層が
感光性樹脂組成物と接触するように)、ヒートプレス機
で105℃、100kg/cm2の圧力で1分間加熱加
圧することにより厚さ0.5mmの硬化性コート膜を作
製した。365nm光における照度17.5w/m
2(AndersonA Vreeland社製ランプ
FR20T12−BL−9−PB)を用いてコート層を
硬化させた。コート層表面を島津製作所製ダイナミック
超微小硬度計を用い、試験モードとして軟質材料用試験
(モード3)を選定し、荷重2.5gfで表面ダイナミ
ック硬度を測定したところ、0.30と保護層として期
待される優れた硬度が確認された。また、コート層の作
製においても、成形性に問題のない取り扱いやすいもの
であった。
【0047】比較例4 実施例11において、共役ジエン系エチレン性重合体−
2を30部使用し、共役ジエン系エチレン性重合体−1
を使用しないで評価したところ、表面ダイナミック硬度
は0.20と必要な硬さに欠けるものとなった。また、
コート層作製時に樹脂の粘着性のため、均質なコート層
を作製するのに支障を生じた。
【0048】比較例5 実施例11において、共役ジエン系エチレン性重合体−
1を30部使用し、共役ジエン系エチレン性重合体−2
を使用しないで評価したところ、表面ダイナミック硬度
は0.35であり、表面に傷がつきやすいものであっ
た。
【0049】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明の感光性樹脂組成物によれば、優れた画像再現性を示
すフレキソ印刷版を得ることができる。また、画像再現
性及び耐刷性に優れたフレキソ印刷版を得ることができ
る。さらにまた、硬化前の取扱い性と硬化反応後の硬度
のバランスを両立し得る感光性樹脂組成物を得ることが
できる。
フロントページの続き (72)発明者 山田 孝敏 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 永良 哲庸 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 信谷 哲也 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 加地 篤 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 今橋 聰 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H025 AA04 AA12 AA13 AB02 AC01 AD01 BC13 BC55 DA01 DA19 2H096 AA02 BA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエン系重合体の末端又は/側鎖に
    エチレン性不和基を導入した重合体を含有し、該重合体
    は、共役ジエンの1,4−重合の割合が79%以上の重
    合体Aと、共役ジエンの1,4−重合の割合が79%未
    満の重合体Bとを重量比98/2〜2/98(A/B)
    の割合で混合したものである感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感光性樹脂組成物を用い
    てなるフレキソ印刷版用原版。
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