JP2002004980A - インジェクタ用インシュレータとそのインシュレータを備えたフューエルデリバリパイプ - Google Patents

インジェクタ用インシュレータとそのインシュレータを備えたフューエルデリバリパイプ

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JP2002004980A
JP2002004980A JP2000193327A JP2000193327A JP2002004980A JP 2002004980 A JP2002004980 A JP 2002004980A JP 2000193327 A JP2000193327 A JP 2000193327A JP 2000193327 A JP2000193327 A JP 2000193327A JP 2002004980 A JP2002004980 A JP 2002004980A
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insulator
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fuel delivery
pipe
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Taro Hirabayashi
太郎 平林
Hikari Kikuta
光 菊田
Shoichi Hagiwara
正一 萩原
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Aisan Industry Co Ltd
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Aisan Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インジェクタに対してしっかりと取付けるこ
とができると同時に、フューエルデリバリパイプとエン
ジン側の部材との熱膨張差によるインジェクタの変位を
良好に吸収することができるインジェクタ用インシュレ
ータとフューエルデリバリパイプを提供する。 【解決手段】 インシュレータ10は、インジェクタ2
0に取付けられ、インジェクタ20がエンジン側の部材
40に装着されたときにインジェクタ20とエンジン側
の部材40との間をシールする。インシュレータ10
は、取付け部11と変位吸収部12とを備える。取付け
部11は、インジェクタ20に対して嵌め付け可能に形
成する。変位吸収部12は、取付け部11よりも弾性変
形し易く形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インジェクタ用イ
ンシュレータとそのインシュレータを備えたフューエル
デリバリパイプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来例について図7を参照して述べる。
図7はフューエルデリバリパイプをエンジンに設置した
状態で示す側断面図である。なお、ここで述べる従来例
の構成は、例えば特開平10−238436号公報に記
載されている。
【0003】フューエルデリバリパイプ130は、樹脂
成形品からなるもので、図示しない燃料ポンプから供給
されてくる燃料を各気筒毎の燃料噴射弁いわゆるインジ
ェクタ120に分配する。フューエルデリバリパイプ1
30には、インジェクタ接続部133及びフック溝13
5が形成されている。インジェクタ接続部133には、
インジェクタ120の燃料供給側の燃料コネクタ部12
2が挿入されている。又、フック溝135には、インジ
ェクタ120の固定フック124が係合されている。燃
料コネクタ部122にはOリング129が嵌め付けられ
ている。Oリング129は、インジェクタ120とフュ
ーエルデリバリパイプ130との間をシールする。
【0004】また、エンジン側の部材に相当するインテ
ークマニホルド140には、インジェクタ挿入孔141
が形成されている。インジェクタ挿入孔141の上端部
には、段付孔141aが形成されている。インジェクタ
挿入孔141には、インジェクタ120の燃料噴射側の
燃料噴射部121が挿入されている。なお、インテーク
マニホルド140は本明細書でいうエンジン側の部材に
相当する。
【0005】前記インジェクタ120の燃料噴射部12
1には、インシュレータ110が嵌め付けられている。
インシュレータ110は、インテークマニホルド140
の段付孔141aに嵌め込まれており、インジェクタ1
20とインテークマニホルド140との間をシールす
る。
【0006】ところで、インテークマニホルド140と
フューエルデリバリパイプ130との熱膨張差によっ
て、両者間に寸法誤差が発生する。このとき、主として
インシュレータ110の弾性変形を利用してインジェク
タ120が傾いたり、偏心したりして変位することによ
り、前記寸法誤差が吸収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のインシュレータ110は、単に断面がほぼ四角形をな
すリング体となっている。また、インテークマニホルド
140のインジェクタ挿入孔141に対するインジェク
タ120の燃料噴射部121の挿入時に、インシュレー
タ110が容易にずれることがないように、インシュレ
ータ110をインジェクタ120にしっかりと取付ける
必要がある。したがって、従来では、通常、変形しにく
い弾性を有するインシュレータ110が用いられてい
る。このため、フューエルデリバリパイプ130とイン
テークマニホルド140との熱膨張差によるインジェク
タ120の変位を良好に吸収することが困難であった。
【0008】本発明は上記した問題点を解決するために
なされたものであって、本発明が解決しようとする課題
は、インジェクタに対してしっかりと取付けることがで
きると同時に、フューエルデリバリパイプとエンジン側
の部材との熱膨張差によるインジェクタの変位を良好に
吸収することのできるインジェクタ用インシュレータと
そのインシュレータを備えたフューエルデリバリパイプ
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1の発明は、インジェクタに取付けられ、インジェク
タがエンジン側の部材に装着されたときにインジェクタ
とエンジン側の部材との間をシールするインジェクタ用
インシュレータであって、取付け部と変位吸収部とを備
え、前記取付け部は、前記インジェクタに対して嵌め付
け可能に形成し、前記変位吸収部は、前記取付け部より
も弾性変形し易く形成したことを特徴とするインジェク
タ用インシュレータである。
【0010】このように構成すると、インシュレータの
変位吸収部よりも弾性変形しにくい取付け部をインジェ
クタに対して嵌め付けることによって、インシュレータ
をインジェクタにしっかりと取付けることができる。ま
た、エンジン側の部材に対するフューエルデリバリパイ
プの組付け状態においては、インシュレータの取付け部
よりも弾性変形し易い変位吸収部の弾性変形によって、
フューエルデリバリパイプとエンジン側の部材との熱膨
張差によるインジェクタの変位を良好に吸収することが
できる。よって、インジェクタに対してしっかりと取付
けることができると同時に、フューエルデリバリパイプ
とエンジン側の部材との熱膨張差によるインジェクタの
変位を良好に吸収することができる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1記載のインジ
ェクタ用インシュレータであって、前記変位吸収部がエ
ンジン側の部材に対し当接可能に形成されていることを
特徴とするインジェクタ用インシュレータである。この
ように構成すると、変位吸収部がエンジン側の部材に対
し当接する当接部としての機能を兼ね備えるため、簡素
なインジェクタ用インシュレータを得ることができる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
インジェクタ用インシュレータを備えていることを特徴
とするフューエルデリバリパイプである。このように構
成すると、インジェクタに対してしっかりと取付けるこ
とができると同時に、フューエルデリバリパイプとエン
ジン側の部材との熱膨張差によるインジェクタの変位を
良好に吸収することのできるインシュレータを備えたフ
ューエルデリバリパイプを提供することができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項3記載のフュー
エルデリバリパイプであって、パイプ本体には、インジ
ェクタが溶着あるいは接着等の接合手段によって一体的
に接合されていることを特徴とするフューエルデリバリ
パイプである。このように構成すると、パイプ本体にイ
ンジェクタを組付ける場合においてその両者間をシール
するために必要とされるOリング等のシール部材を不要
にすることができ、ひいては部品点数の削減及びコスト
の低減を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態1,2を順に
説明する。 [実施の形態1]本発明の実施の形態1を図1〜図4に
基づいて説明する。本実施の形態では、フューエルデリ
バリパイプとして、直列3気筒エンジン用のフューエル
デリバリパイプを例示する。図1はフューエルデリバリ
パイプの正面図、図2は図1のII−II線断面図であ
る。
【0015】図1及び図2において、フューエルデリバ
リパイプ30は、その主体をなすパイプ本体31と、そ
のパイプ本体31に一体的に接合されたインジェクタ2
0とから構成されており、そのインジェクタ20にイン
シュレータ10が取付けられている。以下、説明の都合
上、インジェクタ20、パイプ本体31、インシュレー
タ10の順に説明する。
【0016】まず、インジェクタ20を説明する。図2
に示すように、インジェクタ20は、その一端部(図2
において下端部)に設けられた燃料噴射側の燃料噴射部
21と、その他端部(図2において上端部)に設けられ
た燃料供給側の燃料コネクタ部22と、燃料噴射部21
と燃料コネクタ部22との間に設けられた樹脂製の電気
コネクタ部23とから構成されている。インジェクタ2
0の燃料噴射部21には、上部の大径部21aと下部の
小径部21bとによって軸線に直交する段付面21cが
形成されている。なお電気コネクタ部23は、パイプ本
体31(後述する)に対し溶着(例えば超音波溶着)可
能な同種又は異種の樹脂材料によって形成されている。
【0017】また、インジェクタ20の詳細な構成につ
いては、周知のものとほとんど同様であるからその説明
は省略する。簡単には、インジェクタ20内には、図示
しないニードルバルブと、そのニードルバルブを駆動す
るためのソレノイドが内蔵されている。そのソレノイド
が図示しない通電回路を介して電気コネクタ部23の適
数本(図2では1本のみ示す)のターミナル25に電気
的に接続されている。
【0018】次に、パイプ本体31を説明する。図1に
示すように、パイプ本体31は、ほぼ横長の直円管状に
形成されている。図2に示すように、パイプ本体31の
中空部には燃料供給路31aが形成されている。なお、
パイプ本体31は、例えば、短繊維からなるフィラー状
補強材が混入された複合樹脂からなる樹脂成形品であ
る。その複合樹脂には、ポリアミド樹脂、例えば66ナ
イロンが用いられ、また、フィラー状補強材にはガラス
繊維が好適に用いられる。
【0019】図1に示すように、前記パイプ本体31の
一端部(図1において右端部)には、径方向(図1にお
いて下方)に突出する燃料供給管接続部31bが一体に
形成されている。なお燃料供給管接続部31bには、前
記燃料供給路31a(図2参照)に燃料を供給するため
の燃料供給管(図示省略)が接続される。また、パイプ
本体31の樹脂成形時において、前記パイプ本体31の
他端部(図1において左端部)に開口された端面は、封
止用キャップ31cによって封止されている。封止用キ
ャップ31cは、パイプ本体31に対し、例えば熱溶
着、接着等により取付けられている。
【0020】図1において、前記パイプ本体31には、
左右一対の取付けボス部32が一体に形成されている。
各取付けボス部32は、図示しないエンジンに対しボル
ト等によって締着可能に形成されている。
【0021】図2に示すように、前記パイプ本体31の
下側部には、インジェクタ接続部33が一体に形成され
ている。インジェクタ接続部33は、下端面を開口する
ほぼ段付き円筒形状に形成されており、前記パイプ本体
31の燃料供給路31aと連通されている。インジェク
タ接続部33の下端部は、その口径を大きくする取付け
筒部33aとなっている。なお図1に示すように、イン
ジェクタ接続部33(図1では取付け筒部33aが表わ
されている)は、左から右へほぼ等間隔で計3個形成さ
れている。
【0022】なお図示されないが、パイプ本体31の中
央部にはコネクタ接続部が一体に形成されている。コネ
クタ接続部は、外部配線とつながる外部配線接続コネク
タが接続される適数本(図2では1本のみ示す)のター
ミナルを有するソケット部を有している。
【0023】図2に示すように、前記パイプ本体31の
前側部には、前方(図2において左方)に突出するほぼ
枠状の側壁部36が一体に形成されている。側壁部36
によって取り囲まれた部分に、凹部からなる配電部37
が形成されている。側壁部36においてインジェクタ接
続部33の上部に隣接する部分には、前記インジェクタ
20のターミナル25を挿入するターミナル挿入孔36
aが形成されている。
【0024】前記パイプ本体31には、前記インジェク
タ20が次のようにして一体的に接合されている(図2
参照)。すなわち、パイプ本体31のインジェクタ接続
部33には、インジェクタ20の燃料コネクタ部22が
接続される。これとともに、インジェクタ20のターミ
ナル25がパイプ本体31のターミナル挿入孔36aに
挿入され、ターミナル25の先端部(図2において上端
部)が配電部37に露出されている。この状態で、パイ
プ本体31のインジェクタ接続部33とインジェクタ2
0の電気コネクタ部23とが振動溶着等の溶着あるいは
接着等の接合手段によって一体的にかつシール状態に接
合されている。
【0025】その後、パイプ本体31の配電部37内に
は、適数本(図2では1本のみ示す)の電線(又はバス
バー)38が配線される。電線38の一端部は、前記イ
ンジェクタ20のターミナル25に超音波溶着、ハンダ
付けあるいは抵抗溶接等の電気的な接合手段によって電
気的に接続されている。また、電線38の他端部(図示
省略)は、パイプ本体31の図示しないコネクタ接続部
に集約されており、そのコネクタ接続部のターミナルに
電気的に接続されている。なお電線38には、例えばマ
グネットワイヤが採用されている。
【0026】前記電線38が配線されたパイプ本体31
の配電部37は、カバー体39によって被覆される(図
2参照)。すなわち、カバー体39は、パイプ本体31
と同質あるいは類似する樹脂材料によって、配電部37
を被覆可能なほぼ平板形状に形成されている(図1参
照)。カバー体39は、図2に示すように、前記パイプ
本体31の側壁部36に対し溶着あるいは接着等の接合
手段によって接合されることによって、前記配電部37
を被覆している。
【0027】しかして、前記各インジェクタ20の燃料
噴射部21には、次に述べるインシュレータ10が装着
されている(図2参照)。インシュレータ10の断面図
が図3,同底面図が図4に示されている。インシュレー
タ10は、取付け部11と変位吸収部12とを有してい
る。取付け部11は、ほぼ円板状に形成されており、そ
の中心部に嵌合孔11aが形成されている。嵌合孔11
aは、前記インジェクタ20の燃料噴射部21の小径部
21b(図2参照)の外径よりも若干小さい口径に設定
されている。
【0028】また変位吸収部12は、取付け部11の外
周部から一方(図3において下方)に向けて環状にいわ
ゆるスカート状に突出されている。これによって、変位
吸収部12が取付け部11よりも弾性変形し易く形成さ
れている。なお前記インシュレータ10は、例えばフッ
素ゴム(FKM)、シリコーンゴム、NBR(ニトリル
ゴム)等の弾性材料によって一体形成されている。
【0029】前記インシュレータ10は、図2に示すよ
うに、前記インジェクタ20の燃料噴射部21の小径部
21bに対し取付け部11の嵌合孔11aをその弾性変
形を利用して嵌め付けることによってインジェクタ20
に取付けられている。なお、取付け部11は、インジェ
クタ20の燃料噴射部21の段付面21cに面接触され
ている。
【0030】また、前記フューエルデリバリパイプ30
(図1参照)が取付けられるエンジン(図示省略)のイ
ンテークマニホルド40(図2参照)には、インジェク
タ挿入孔41が形成されている。インジェクタ挿入孔4
1には、上部の大径孔部41aと下部の小径孔部41b
とによって軸線に直交する段付面41cが形成されてい
る。インテークマニホルド40は、例えば鋳鉄、アルミ
ニウム合金等の金属材料からなる。なお、インテークマ
ニホルド40は本明細書でいうエンジン側の部材に相当
する。
【0031】上記したように、パイプ本体31に一体的
に接合されたインジェクタ20にインシュレータ10が
取付けられているフューエルデリバリパイプ30(図1
参照)は、エンジン(図示省略)に対し各取付けボス部
32をボルト等によって締着することによって組付けら
れる。なお、一方の取付けボス部32はエンジンに対し
位置決め状態で締着され、他方の取付けボス部32はフ
ューエルデリバリパイプ30の熱膨張を考慮してエンジ
ンに対しフューエルデリバリパイプ30の長手方向(図
1において左右方向)及び短手方向(図1において紙面
表裏方向)に関し摺動可能に締着されている。
【0032】前記エンジンに対するフューエルデリバリ
パイプ30の組付けと同時に、エンジンのインテークマ
ニホルド40のインジェクタ挿入孔41には、インジェ
クタ20の燃料噴射側の端部がインシュレータ10とと
もに挿入されている(図2参照)。これとともに、イン
シュレータ10がインジェクタ挿入孔41の大径孔部4
1a内に位置し、そのインシュレータ10の変位吸収部
12の環状の先端縁(図2において下端面)がインテー
クマニホルド40のインジェクタ挿入孔41の段付面4
1cに対し所定の弾性をもって当接する。これによっ
て、インシュレータ10がインジェクタ20とインテー
クマニホルド40との間をシールする。
【0033】なお、エンジンに組付けられたフューエル
デリバリパイプ30の各インジェクタ20には、パイプ
本体31の燃料供給管接続部31b(図1参照)から燃
料供給路31a(図2参照)に導入された燃料が供給さ
れる。
【0034】上記したフューエルデリバリパイプ30に
おけるインジェクタ用インシュレータ10(図2参照)
によると、インシュレータ10の変位吸収部12よりも
弾性変形しにくい取付け部11をインジェクタ20に対
して嵌め付けることによって、インシュレータ10をイ
ンジェクタ20にしっかりと取付けることができる。ま
た、インテークマニホルド40に対するフューエルデリ
バリパイプ30の組付け状態においては、インシュレー
タ10の取付け部11よりも弾性変形し易い変位吸収部
12の弾性変形によって、フューエルデリバリパイプ3
0とインテークマニホルド40との熱膨張差によるイン
ジェクタ20の変位を良好に吸収することができる。よ
って、インジェクタ20に対してしっかりと取付けるこ
とができると同時に、フューエルデリバリパイプ30と
インテークマニホルド40との熱膨張差によるインジェ
クタ20の変位を良好に吸収することができる。
【0035】また、インシュレータ10の変位吸収部1
2がインテークマニホルド40(詳しくは段付面41
c)に対し当接可能に形成されている(図2参照)。こ
れにより、変位吸収部12がインテークマニホルド40
の段付面41cに対し当接する当接部としての機能を兼
ね備えるため、簡素なインジェクタ用インシュレータ1
0を得ることができる。
【0036】また、前記インジェクタ20に対してしっ
かりと取付けることができると同時に、フューエルデリ
バリパイプ30とインテークマニホルド40との熱膨張
差によるインジェクタ20の変位を良好に吸収すること
のできるインシュレータ10を備えたフューエルデリバ
リパイプ30(図1参照)を提供することができる。
【0037】また、上記フューエルデリバリパイプ30
(図1参照)によると、パイプ本体31には、インジェ
クタ20が溶着あるいは接着等の接合手段によって一体
的に接合されている(図2参照)。このため、パイプ本
体31にインジェクタ20を組付ける場合においてその
両者間をシールするために必要とされるOリング(後述
する実施の形態2におけるOリング29(図6参照))
等のシール部材を不要にすることができ、ひいては部品
点数の削減及びコストの低減を図ることができる。
【0038】[実施の形態2]本発明の実施の形態2に
ついて図5及び図6を参照して説明する。図5はフュー
エルデリバリパイプ30の正面図、図6は図5のVI−
VI線断面図である。なお実施の形態2は、実施の形態
1の一部を変更したものであるからその変更部分につい
て詳述し、実施の形態1と重複する説明は省略する。
【0039】本実施の形態は、フューエルデリバリパイ
プ30のインジェクタ接続部33に対し、インジェクタ
20が弾性変形を利用したスナップフィットによって取
付けられたものである。すなわち、図6に示すように、
インジェクタ20の電気コネクタ部23の外周面には、
前後一対(図6において左右一対)の係合突起23bが
形成されている。また、インジェクタ20の燃料コネク
タ部22にはOリング29が装着されている。また、タ
ーミナル25にはパッキン27が嵌合されている。
【0040】一方、フューエルデリバリパイプ30のパ
イプ本体31におけるインジェクタ接続部33の取付け
筒部33aには、径方向に貫通する前後一対(図6にお
いて左右一対)の係合孔33bが形成されている。ま
た、図5に示すように、取付け筒部33aにおける係合
孔33bの左右両側には、取付け筒部33aの下端面か
ら上方に向けて切り込み状をなす割溝33cが形成され
ている。割溝33cは、その相互間の係合孔33bを含
む部分(この部分を弾性変形部33dという)の弾性変
形を可能にする。
【0041】上記フューエルデリバリパイプ30のパイ
プ本体31には、インジェクタ20が次に述べるように
して装着されている。すなわち、図6に示すように、パ
イプ本体31のインジェクタ接続部33には、インジェ
クタ20の燃料コネクタ部22が挿入される。このと
き、インジェクタ20の電気コネクタ部23の一対の係
合突起23bがパイプ本体31の取付け筒部33aにお
ける弾性変形部33d(図5参照)の弾性変形を利用し
て各係合孔33bに対し係着される。これにより、パイ
プ本体31にインジェクタ20が弾性変形を利用したス
ナップフィットによって、ワンタッチで容易に取付けら
れる。なお、インジェクタ20の燃料コネクタ部22に
装着されているOリング29は、インジェクタ接続部3
3と燃料コネクタ部22との間をシールする。また、タ
ーミナル25に嵌合されているパッキン27は、パイプ
本体31のインジェクタ接続部33とインジェクタ20
の電気コネクタ部23との間をシールする。
【0042】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更
が可能である。例えば、インシュレータ10の変位吸収
部12は、取付け部11の外周部に形成する他、取付け
部11の径方向の内周部に形成することができる。ま
た、インシュレータ10の変位吸収部12を取付け部1
1の外周部から径方向外方に突出し、取付け部11の先
端縁をインテークマニホルド40におけるインジェクタ
挿入孔41の内周面(詳しくは大径孔部41aの内周
面)に当接させてもよい。また、インシュレータ10に
インテークマニホルド40におけるインジェクタ挿入孔
41の段付面41c又は大径孔部41aに当接する専用
の当接部を設けることにより、変位吸収部12をインジ
ェクタ挿入孔41の段付面41cに当接させないように
することができる。また、インシュレータ10の取付け
部11と変位吸収部12とは、周知の二材成形(二色成
形あるいは異材成形等とも呼ばれる)によって一体成形
することもできる。また、インシュレータ10の取付け
部11と変位吸収部12とを別体で形成したのち、その
両者を接着によって一体的に接合したものでもよい。ま
た、インシュレータ10の取付け部11の形状は、ほぼ
円板状に限定されるものではなく、適宜変更することが
できる。また、インシュレータ10の変位吸収部12の
形状は、スカート状に限定されるものではなく、適宜変
更することができる。また、インテークマニホルド40
に代え、エンジンヘッドをエンジン側の部材とすること
ができる。また、上記実施の形態においては、直列3気
筒のエンジン用のフューエルデリバリパイプ30を例示
したが、この気筒以外の気筒数、例えば4気筒、5気
筒、6気筒等のエンジン用のフューエルデリバリパイプ
に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、インジェクタに対して
しっかりと取付けることができると同時に、フューエル
デリバリパイプとエンジン側の部材との熱膨張差による
インジェクタの変位を良好に吸収することができるイン
ジェクタ用インシュレータとそのインシュレータを備え
たフューエルデリバリパイプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るフューエルデリバリパイプ
の正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】インシュレータの断面図である。
【図4】インシュレータの底面図である。
【図5】実施の形態2に係るフューエルデリバリパイプ
の正面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】従来例に係るインジェクタの取付状態を示す側
断面図である。
【符号の説明】
10 インシュレータ 11 取付け部 12 変位吸収部 20 インジェクタ 30 フューエルデリバリパイプ 31 パイプ本体 40 インテークマニホルド(エンジン側の部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 正一 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 Fターム(参考) 3G066 AA01 AB02 AD05 BA44 BA56 BA61 CB05 CC06U CD04 CD10 CD17 CE22 CE30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インジェクタに取付けられ、インジェク
    タがエンジン側の部材に装着されたときにインジェクタ
    とエンジン側の部材との間をシールするインジェクタ用
    インシュレータであって、 取付け部と変位吸収部とを備え、 前記取付け部は、前記インジェクタに対して嵌め付け可
    能に形成し、 前記変位吸収部は、前記取付け部よりも弾性変形し易く
    形成したことを特徴とするインジェクタ用インシュレー
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインジェクタ用インシュ
    レータであって、 前記変位吸収部がエンジン側の部材に対し当接可能に形
    成されていることを特徴とするインジェクタ用インシュ
    レータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のインジェクタ用イ
    ンシュレータを備えていることを特徴とするフューエル
    デリバリパイプ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のフューエルデリバリパイ
    プであって、 パイプ本体には、インジェクタが溶着あるいは接着等の
    接合手段によって一体的に接合されていることを特徴と
    するフューエルデリバリパイプ。
JP2000193327A 2000-06-27 2000-06-27 インジェクタ用インシュレータとそのインシュレータを備えたフューエルデリバリパイプ Pending JP2002004980A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010185323A (ja) * 2009-02-11 2010-08-26 Denso Corp 燃料噴射弁の取付け構造およびそれに用いる燃料噴射弁の座金
WO2016042897A1 (ja) * 2014-09-17 2016-03-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料レール

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