JP2002004008A - 高Crフェライト系耐熱鋼 - Google Patents

高Crフェライト系耐熱鋼

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JP2002004008A
JP2002004008A JP2000179029A JP2000179029A JP2002004008A JP 2002004008 A JP2002004008 A JP 2002004008A JP 2000179029 A JP2000179029 A JP 2000179029A JP 2000179029 A JP2000179029 A JP 2000179029A JP 2002004008 A JP2002004008 A JP 2002004008A
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Mitsuru Yoshizawa
満 吉澤
Yoshiori Kono
佳織 河野
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】625℃以上の高温蒸気下の使用に耐える高温
長時間クリープ強度と靭性に優れた高Crフェライト系
耐熱鋼の提供。 【解決手段】C:0.12%以下、Si:1%以下、M
n:0.05〜1.5%、P:0.03%以下、S:
0.015%以下、Cr:8〜15%、Nb:0.2〜
3%、Ta:4%以下、およびW:0.02〜4%とM
o:0.01〜2.5%のうちの1種または2種、N:
0.001〜0.1%、B:0.0001〜0.01
%、Al:0.001〜0.05%、必要によりCo、
Ni、Cu、V、Nd、Tiの1種以上を含有し、残部
がFeおよび不純物からなり、かつNb、Ta、Wおよ
びMo含有量が下記式(1)を、またNb、Taの含有
量が下記式(2)を満足する耐熱鋼。 2.5×(Nb+1/2Ta)0.15-0.6×(Nb+1/2Ta)-(Mo+1/2W)>0 ・・・(1) Nb+1/2Ta<3.5 ・・・(2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高Crフェライト
系耐熱鋼に係わり、さらに詳しくはボイラ、原子力発電
設備および化学工業設備などの高温、高圧環境下で使用
される熱交換用鋼管、圧力容器用鋼板およびタービン材
料等に適した高温長時間クリープ強度とに優れた高Cr
フェライト系耐熱鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラ、原子力発電設備および化学工業
設備等の高温、高圧環境で使用される耐熱鋼には、一般
に高温における強度、耐食性および耐酸化性等が要求さ
れる。
【0003】これらの用途には、従来JISのSUS3
21H、SUS347H鋼などのオーステナイト系ステ
ンレス鋼、2・1/4Cr-1Mo鋼などの低合金鋼、
さらには9〜12Cr系の高Crフェライト鋼が用いら
れてきた。なかでも、高Crフェライト鋼は500℃〜
650℃の温度において、強度および耐食性の点で低合
金鋼よりも優れている。また、高Crフェライト鋼は、
オーステナイト系ステンレス鋼に比べて安価であるこ
と、熱伝導率が高く、かつ熱膨張率が小さいことから耐
熱疲労特性やスケール剥離が起こりにくいこと、さらに
は応力腐食割れを起こさないことなど数々の利点があ
る。
【0004】近年、火力発電において熱効率の一層の向
上を図るため、ボイラーの蒸気条件の高温高圧化が進め
られている。すなわち、超臨界圧条件である538℃、
246気圧から、将来は625℃で300気圧というよ
うな超々臨界圧条件での操業が計画されている。このよ
うな蒸気条件の変化に伴い、ボイラ用鋼管等に対する要
求性能は、ますます過酷化してきている。そのため、従
来の高Crフェライト鋼では上記のような高温における
長時間クリープ強度に対して充分に応えることができな
い状況に至っている。
【0005】オーステナイト系ステンレス鋼は上記のよ
うな過酷な条件に応えることができる性能を備えている
が高価である。そのためオーステナイト系ステンレス鋼
に比べて安価な高Crフェライト鋼を使用すべく、その
特性改善の試みがなされている。高Crフェライト鋼に
は従来Moが添加されてきたが、クリープ強度を向上さ
せるため、Moの一部もしくは全部をWで置換した鋼が
開発されている。
【0006】具体的にはW添加量を高めた高Cr耐熱鋼
(特開平5−311342号公報)、W添加量を高め、
さらに高温耐水蒸気酸化性改善の観点からCuを添加し
た耐熱鋼(特開平3−97832号公報)などが開示さ
れているが、長時間クリープ強度が低下し不安定とな
り、またWの過剰添加により靭性、溶接性が劣化すると
いう問題がある。
【0007】火力発電ボイラ等の蒸気条件が前記した超
々臨界圧条件での高Crフェライト鋼の使用に対して
は、さらなるクリープ強度の向上が必要であり、そのた
めには焼戻し軟化抵抗を高めマルテンサイト組織の回復
軟化現象をできるだけ高温長時間側まで遅らせることが
重要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、62
5℃以上の高温蒸気下の使用に耐える高温長時間クリー
プ強度に優れた高Crフェライト系耐熱鋼を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、超超臨界
圧条件下での使用に耐える高温長時間クリープ強度に優
れた高Crフェライト系耐熱鋼を開発するため、Moの
一部または全部をWで置換したNbを含有する高Crフ
ェライト系耐熱鋼に注目し、析出物、高温長時間クリー
プ特性を詳細に調査、検討した。その結果下記の知見を
得るに至った。Mo、Wに置換してNbまたはNb+T
a含有量を高め、かつ下記式を満足させ、C含有量を適
正にすることにより、旧オーステナイト粒界、マルテン
サイトラス界面およびラス内部にNbまたはNb、Ta
の金属間化合物が高温長時間側まで微細に析出し、その
結果マルテンサイト組織回復軟化現象が高温長時間側ま
で抑制され、長時間クリープ強度が大幅に向上する。
【0010】 2.5×(Nb+1/2Ta)(0.15)-0.6×(Nb+1/2Ta)-(Mo+1/2W)>0 本発明は、上記知見に基づきなされたもので、その要旨
は、 (1)質量%で、C:0.12%以下、Si:1%以
下、Mn:0.05〜1.5%、P:0.03%以下、
S:0.015%以下、Cr:8〜15%、Nb:0.
2〜3%、Ta:4%以下、およびW:0.02〜4%
とMo:0.01〜2.5%のうちの1種または2種、
N:0.001〜0.1%、B:0.0001〜0.0
1%、sol.Al:0.05%以下を含有し、残部がFe
および不純物からなり、かつNb、Ta、WおよびMo
の含有量が下記式(1)を、またNb、Taの含有量が
下記式(2)を満足する高温強度に優れた高Crフェラ
イト系耐熱鋼。 2.5×(Nb+1/2Ta)0.15-0.6×(Nb+1/2Ta)-(Mo+1/2W)>0 ・・・(1) Nb+1/2Ta<3.5 ・・・(2) ここで、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を
示すものとする (2)Feの一部に替えて、V:0.01〜0.5%、
Ti:0.001〜0.1%およびNd:0.001〜
0.2%のうちの1種または2種以上を含有する上記
(1)に記載の高Crフェライト系耐熱鋼。
【0011】(3)Feの一部に替えて、Co:0.0
1〜6%、Ni:0.01〜1%およびCu:0.01
〜2%のうちの1種または2種以上を含有する、上記
(1)および(2)のいずれかに記載の高Crフェライ
ト系耐熱鋼。
【0012】(4)Feの一部に替えて、Ca:0.0
2%以下、La:0.2%以下、Ce:0.2%以下、
Y:0.2%以下およびHf:0.2%以下のうちの1
種または2種以上を含有する、上記(1)、(2)、
(3)および(4)のいずれかに記載の高Crフェライ
ト系耐熱鋼。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の耐熱鋼の化学組成
を限定した理由について説明する(以下の%表示はすべ
て質量%を示す)。
【0014】C:0.12%以下 Cは、オーステナイト安定化元素であり、組織を安定化
するとともにMC(Mは合金元素)炭化物を形成してク
リープ強度の向上にも寄与する。しかし0.12%を超
えて多量に含有させると加工性や溶接性を劣化させると
ともに、炭化物の析出量が増加し、金属間化合物の析出
が不十分となり長時間クリープ強度の低下を招くため上
限を0.12%以下にした。望ましくは0.1%以下、
さらに望ましくは0.07%以下である。
【0015】Si:1%以下 Siは、溶鋼の脱酸剤として用いる。さらに、Siは高
温における耐水蒸気酸化特性の向上に対して有効である
が、1%を超えて多量に含有させると靭性の劣化、クリ
ープ強度の低下が著しいため上限を1%とした。特に耐
水蒸気酸化を重視する場合にはSi量の下限は0.1%
とするのが望ましい。
【0016】Mn:0.05〜1.5% Mnは、脱酸およびSを固定する元素として有効で、オ
ーステナイト安定化元素としても寄与する。それらの効
果を得るためには0.05%以上必要であるが、1.5
%を超えるとクリープ強度の低下を招くため0.05〜
1.5%とした。
【0017】P:0.03%以下、S:0.015%以
下 不純物のPおよびSは、熱間加工性、溶接性および靭性
の観点からは低い方が望ましいが、それぞれ0.03
%、0.015%までであれば本発明鋼の特性に直接影
響しないため、上限をそれぞれ0.03%および0.0
15%とした。
【0018】Cr:8〜15% Crは、本発明鋼の高温における耐食性や耐酸化性、特
に耐水蒸気酸化特性を確保するために不可欠な元素であ
る。さらには、炭化物を形成してクリープ強度を向上さ
せる。その他、Cr主体の緻密な酸化被膜を形成して耐
食性および耐酸化性を向上させる作用があり、それらの
効果を得るためには8%以上とする必要がある。しか
し、多量に含有させると靭性の劣化をもたらすと共に、
長時間クリープ強度の低下を招くため上限を15%とし
た。望ましくは9〜12%である。
【0019】Nb:0.2〜3%、Ta:4%以下 Nbは、本発明鋼の主要な強化元素の一つである。Nb
は、高温で使用中に金属間化合物として微細に分散析出
し、長時間クリープ強度の向上に寄与する。さらには、
C、Nと微細な炭窒化物を形成して、クリープ強度の向
上に寄与する。その効果を発揮させるためには、0.2
%以上必要であるが、多量に含有させるとδフェライト
の生成を促進し、長時間クリープ強度の低下を招くため
含有量を0.2〜3%とした。望ましくは0.5〜2%
である。 TaはNbと同様、高温で使用中に金属間化
合物として微細に分散析出し、長時間クリープ強度の向
上に寄与する。Taは、Nbと複合で含有させることに
より、金属間化合物の析出量の増加および金属間化合物
の均一分散に寄与するので必要により含有させる。Ta
は、さらにC、Nと微細な炭窒化物を形成して、クリー
プ強度の向上に寄与する。含有させる場合は、0.00
2%以上含有させるのが好ましく、多量に含有させると
δフェライトの生成を促進、クリープ強度が劣化するた
め含有量の上限を4%とした。
【0020】NbおよびTaは、ともに多量に含有させ
るとδフェライトの生成促進、金属間化合物の凝集粗大
化を招くので、Nb+1/2Ta<3.5とする必要がある。
【0021】W:0.02〜4%、Mo:0.01〜2.
5%の1種以上または2種 WおよびMoは、固溶強化元素としてクリープ強度の向
上に寄与するとともに、金属間化合物の析出量、析出形
態の制御に有効である。Wは、0.02%未満、Moは
0.01%未満ではその効果は現れない。また、Wは4
%を超えて多量に含有させるとδフェライトの生成を促
進し、クリープ強度が劣化するため、Wの含有量は0.
02〜4%とした。また、Moは2.5%を超えて含有
させると金属間化合物が粗大に析出し、長時間クリープ
強度の低下を招く。したがって、Moの含有量は0.0
1〜2.5%とした。Nb、Taの含有量を高め、W、
Moを低めるのが好ましく、望ましい含有量は、Wは
0.5〜2.5%、Moは0.1〜0.5%である。
【0022】 2.5×(Nb+1/2Ta)0.15-0.6×(Nb+1/2Ta)-(Mo+1/2W)>0:
Nb、Ta、MoおよびWは、いずれも上記範囲内の量
で含有させることにより、Nb+1/2Taを1%以上
含む金属間化合物が微細に析出してクリープ強度を改善
する。金属間化合物中のNb+1/2Taが1%未満の
場合もしくはこれらの元素が下記式を満たさない場合
は、金属間化合物の粗大化が顕著となり長時間クリープ
強度が低下する。この式は、種々の試験により得られた
実験式である。
【0023】 2.5×(Nb+1/2Ta)0.15-0.6×(Nb+1/2Ta)-(Mo+1/2W)>0: N:0.001〜0.1% Nは、Cと同様オーステナイト安定化元素として有効で
ある。また、Nは窒化物または炭窒化物を析出させ、高
温強度を高める。その効果を発揮させるためには0.0
01%以上必要であるが、0.1%を超えると窒化物、
炭窒化物の粗大化によるクリープ強度の低下をもたらす
ため0.001〜0.1%とした。
【0024】B:0.0001〜0.01% Bは、焼入れ性を高め、高温強度の確保に重要な役割を
果たす。その効果は0.0001%以上で顕著となる
が、0.01%を超えて含有させると溶接性を悪化させ
るとともに長時間クリープ強度を低下させるため、B含
有量は0.0001〜0.01%とした。
【0025】sol.Al:0.05%以下 Alは、溶鋼の脱酸剤として必要に応じて添加する。し
かし、添加する場合0.05%を超えて多量に含有させ
るとクリープ強度の低下を招くので、上限を0.05%
とした。
【0026】V:0.01〜0.5%、Ti:0.00
1〜0.1%、Nd:0.00 1〜0.2%のうちの
1種または2種以上 V、TiおよびNdは、固溶強化および微細な炭窒化物
を形成してクリープ強度の向上に寄与するので、必要に
より含有させる。その効果を発揮させるためには、Vは
0.01%以上、TiおよびNdは0.001%以上含
有させるのが望ましい。
【0027】また、Vは0.5%を超えて含有させると
クリープ強度が低下するためVの上限は、0.5%とし
た。Tiは、0.1%を超えて、Ndは0.2%を超え
て含有させてもその効果は飽和するため上限をそれぞれ
0.1%および0.2%とした。
【0028】Co:0.01〜6%、Ni:0.01〜
1%、Cu:0.01〜2%のうちの1種または2種以
上 Co、NiおよびCuは、オーステナイト安定化元素と
して有効であり、必要により含有させる。Cr、Nb、
W、MoおよびVなどを多量に含有させる場合には積極
的に添加するのが好ましい。ただし、各元素とも0.0
1%未満の含有量ではその効果は現れない。また、Co
は6%を超えて過剰に含有させると鋼のAc1変態点の
低下が著しくなり、逆にクリープ強度が低下する。した
がって、Coの上限は6%とした。Niは1%を、Cu
は2%を超えて過剰に含有させると長時間クリープ強度
の低下が著しくなる。したがって、NiおよびCuの上
限はそれぞれ1%と2%とした。
【0029】Ca:0.02%以下、La:0.2%以
下、Ce:0.2%以下、Y:0.2%以下、Hf:
0.2%以下のうちの1種または2種以上 Ca、La、Ce、YおよびHfは、極微量の含有量で
も結晶粒界を強化させてクリープ強度を向上させるとと
もに、熱間加工性の向上にも寄与する効果があり、必要
により含有させる。しかし、過剰に添加すると熱間加工
性が低下するため、これらの元素の上限はCaは0.0
2%、La、Ce、YおよびHfはそれぞれ0.2%と
した。
【0030】
【実施例】真空誘導溶解炉にて、表1に示す化学組成の
鋼を溶製し、直径144mmの50kgインゴットとし
た。鋼記号A〜Oが本発明鋼、記号1〜16が比較鋼で
ある。
【0031】
【表1】 これらのインゴットを熱間鍛造後、熱間圧延によって2
0mm厚の鋼板とした。次いで、1050℃で1時間保
持した後空冷(AC)し、さらに780℃以下でで1時
間保持して空冷(AC)する焼戻し処理をおこなった。
熱処理後の鋼板からクリープ破断試験片、抽出レプリカ
を作成し、下記する条件でクリープ破断試験、析出物の
EDX分析を行った。
【0032】 (1)クリープ破断試験 試験片 : 直径 6.0mm 標点間距離 30mm 試験温度: 650℃ 負荷応力: 110MPaおよび90MPa クリープ破断特性:下記式により求めた、試験温度650℃での クリー プ破断時間比 (応力負荷90MPaでの破断時間)/(応力負荷110MPaでの破断時間) については650℃×110MPaおよび650℃×9
0MPaのクリープ破断寿命比で評価した。
【0033】(2)EDX分析(Energy Dispersive X-
Ray Analysis) 抽出レプリカ作成後、透過型電子顕微鏡による金属間化
合物の観察およびEDX分析による金属間化合物中のN
b量同定を実施。これらの試験で測定したクリープ破断
時間を表2に示す。また、金属間化合物の観察、EDX
分析結果も表2に示した。
【0034】
【表2】 表中の金属間化合物の評価は、金属間化合物が確認され
なかった場合、金属間化合物中のNb+1/2Ta含有
量が1%未満であった場合、または抽出レプリカを10
000倍で5視野観察し、粒径3.5μm以上の粗大な
金属間化合物が1つ以上認められた場合を×、金属間化
合物中のNb含有量が1%以上で顕著な粗大化が見られ
なかった場合(粒径3.5μm以上の金属間化合物が認
められなかった場合)を○とした。
【0035】表2から明らかなように、比較鋼1〜16
の650℃×110MPaと650℃×90MPaの破
断時間比が2.5以下であるのに対し、本発明鋼A〜O
の650℃×110MPaと650℃×90MPaの破
断時間比が3.5以上に維持されており、長時間低応力
側でのクリープ強度が安定に維持されている。
【0036】
【発明の効果】本発明の高Crフェライト系耐熱鋼は、
625℃以上の高温下で高温長時間クリープ強度に優
れ、原子力発電や化学工業等の分野で用いられる熱交換
用鋼管、圧力容器用鋼板、タービン用材料として好適で
あり、産業の発展に寄与するところ大である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量%で、C:0.12%以下、Si:1
    %以下、Mn:0.05〜1.5%、P:0.03%以
    下、S:0.015%以下、Cr:8〜15%、Nb:
    0.2〜3%、Ta:4%以下、およびW:0.02〜
    4%とMo:0.01〜2.5%のうちの1種または2
    種、N:0.001〜0.1%、B:0.0001〜
    0.01%、sol.Al:0.05%以下を含有し、残部
    がFeおよび不純物からなり、かつNb、Ta、Wおよ
    びMoの含有量が下記式(1)を、またNb、Taの含
    有量が下記式(2)を満足することを特徴とする高温強
    度に優れた高Crフェライト系耐熱鋼。 2.5×(Nb+1/2Ta)0.15-0.6×(Nb+1/2Ta)-(Mo+1/2W)>0 ・・・(1) Nb+1/2Ta<3.5% ・・・(2) ここで、式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を
    示すものとする
  2. 【請求項2】Feの一部に替えて、V:0.01〜0.
    5%、Ti:0.001〜0.1%およびNd:0.0
    01〜0.2%のうちの1種または2種以上を含有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の高温強度に優れた
    高Crフェライト系耐熱鋼。
  3. 【請求項3】Feの一部に替えて、Co:0.01〜6
    %、Ni:0.01〜1%およびCu:0.01〜2%
    のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とす
    る、請求項1および2のいずれかに記載の高温強度に優
    れた高Crフェライト系耐熱鋼。
  4. 【請求項4】Feの一部に替えて、Ca:0.02%以
    下、La:0.2%以下、Ce:0.2%以下、Y:
    0.2%以下およびHf:0.2%以下のうちの1種ま
    たは2種以上を含有することを特徴とする、請求項1、
    2、3および4のいずれかに記載の高温強度に優れた高
    Crフェライト系耐熱鋼。
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