JP2002003725A - 組成物、それを硬化してなる導電性構造物および異方導電性シート - Google Patents

組成物、それを硬化してなる導電性構造物および異方導電性シート

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JP2002003725A JP2000185704A JP2000185704A JP2002003725A JP 2002003725 A JP2002003725 A JP 2002003725A JP 2000185704 A JP2000185704 A JP 2000185704A JP 2000185704 A JP2000185704 A JP 2000185704A JP 2002003725 A JP2002003725 A JP 2002003725A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の静電気の帯電を防止または抑制するこ
とができる、耐熱性に優れた異方導電性シート、導電性
構造物置等と、これらを製造する原料組成物の提供。 【解決手段】 本発明の組成物は、硬化可能な化合物、
導電性を有する粒子、アルキルスルホン酸金属塩等から
なることを特徴とし、本発明の導電性構造物および異方
導電性シートは、前記組成物を硬化させることにより製
造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組成物およびそれ
を硬化してなる導電性構造物、そして異方導電性シート
に関する。より詳細には、静電気の帯電防止性能が優れ
た導電性構造物および異方導電性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の電子機器も小型化・薄型化に伴
い、微細な回路同士の接続、微細部分と微細な回路の接
続等の必要性が飛躍的に増大してきている。その接続方
法として、半田接合技術や、異方性の導電接着剤が使用
されている。また、回路基盤やチップの上に導電性ペー
ストを塗布して、磁場配向させて該回路基盤やチップの
電極上に導電性粒子を移動させた後に、硬化して電極上
に周囲を非導電部で絶縁された導電部を有する硬化層を
一体的に設け、これと電子部品や回路基盤とを接続する
方法も行われている。(特開平5−155982)
【0003】導電性ペーストを硬化させる方法等により
製造される異方導電性エラストマーシートについては、
厚み方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に加
圧されたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性
導電部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的
嵌合などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達
成することが可能であること、機械的な衝撃やひずみを
吸収してソフトな接続が可能であることなどの特長を有
するため、このような特長を利用して、例えば電子計算
機、電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューター
などの分野において、回路装置、例えばプリント回路基
板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルなどとの
相互間の電気的な接続を達成するためのコネクターとし
て広く用いられている。
【0004】また、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置の電気的検査においては、検査対象であ
る回路装置の少なくとも一面に形成された被検査電極
と、検査用回路基板の表面に形成された検査用電極との
電気的な接続を達成するために、回路装置の被検査電極
領域と検査用回路基板の検査用電極領域との間に異方導
電性エラストマーシートを介在させることが行われてい
る。
【0005】従来、このような異方導電性エラストマー
シートとしては、種々の構造のものが知られており、例
えば特開昭51−93393号公報等には、金属粒子を
エラストマー中に均一に分散して得られる異方導電性エ
ラストマーシートが開示され、また、特開昭53−14
7772号公報等には、導電性磁性体粒子をエラストマ
ー中に不均一に分布させることにより、厚み方向に伸び
る多数の導電路形成部と、これらを相互に絶縁する絶縁
部とが形成されてなる異方導電性エラストマーシートが
開示され、更に、特開昭61−250906号公報等に
は、導電路形成部の表面と絶縁部との間に段差が形成さ
れた異方導電性エラストマーシートが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、異方導
電性シートは、厚み方向に導電性を有するものである
が、面方向においては絶縁性を有するものであるため、
その使用方法や使用環境によっては、当該異方導電性シ
ートの表面に静電気が生じて帯電し、種々の問題が生じ
る。例えば、異方導電性シートを回路装置の電気的検査
に用いる場合には、異方導電性シートの表面に静電気が
生じて帯電すると、当該静電気による引力によって、異
方導電性シートに検査対象である回路装置が張りつくた
め、検査作業を円滑に行うことが困難となる。また、異
方導電性シートの表面に高い電圧の静電気が蓄積される
と、作業者の安全性の確保の点で不都合であり、特に、
極めて高い電圧の静電気が蓄積されたときには、当該静
電気が放電することによって、検査装置、異方導電性シ
ートあるいは検査対象である回路装置に故障が生じるこ
とがある。このような理由から、回路装置の電気的検査
においては、定期的にあるいは異方導電性シートの表面
に静電気の発生が観察されたときに必要に応じて、検査
作業を中断し、除電ブラシなどを用いて異方導電性シー
トの除電作業を行うことが必要であり、そのため、検査
効率が低下する、という問題がある。また、電気的検査
も被検査体を高温条件でテストするバーンインテストが
行われており、異方導電性シートに高い耐熱性が要求さ
れるようになってきた。
【0007】また、前記の回路基盤やチップの上に導電
性ペーストを塗布して、磁場配向させて該回路基盤やチ
ップの電極上に導電性粒子を移動させた後に、硬化して
電極上に周囲を非導電部で絶縁された導電部を有する硬
化層を一体的に設け、これに電子部品や回路基盤と接続
する方法においても、静電気が生じて帯電すると、静電
気により硬化層に異物の付着等が発生して、電子部品や
回路基盤との接続の障害を生じる問題がある。
【0008】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その第1の目的は、表面の静電気
の帯電を防止または抑制することができる、耐熱性に優
れた異方導電性シート、導電性構造物置等を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、表面に静電気が生じ
て帯電することを防止または抑制することができる耐熱
性に優れた異方導電性シート、導電性構造物を製造する
原料の組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の組成物は、硬化
可能な化合物、導電性を有する粒子、アルキルスルホン
酸金属塩等からなることを特徴とする。
【0010】本発明の導電性構造物および異方導電性シ
ートは、上記組成物を硬化させることにより製造され
る。
【0011】
【作用】上記の構成によれば、組成物には帯電防止の性
質を持つ熱安定性の高いアルキルスルホン酸金属塩を含
むことより、製造工程における未硬化状態の組成物層の
表面、高温で硬化された後の導電性構造物の絶縁部分、
異方導電性シートの絶縁部分に静電気が生じて帯電する
ことを防止または抑制することができる。またアルキル
スルホン酸金属塩の優れた熱安定性により、バーンイン
検査等の高温条件での繰り返し検査においても異方導電
性シートは帯電防止能力の低下が少ない。したがって異
方導電性シートを用いた検査装置の作業性の向上、組成
物をペーストとして用い、電子部品や回路基板等を接続
する場合に、接続の障害の発生が減少し信頼性が向上す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の組成物について具体
的に説明するとこもに、この組成物の使用法ならびに組
成物を用いて形成される導電性構造物、異方導電性エラ
ストマーシートについて、適宜図面を参照にしながら説
明する。
【0013】組成物 本発明の第1の実施の形態は、下記(A)〜(D)成分
を含有する組成物である。 (A)硬化可能な化合物 (B)導電性を有する粒子 (C)アルキルスルホン酸の金属塩 (D)硬化剤
【0014】(1)硬化可能な化合物 (A)成分の、硬化可能な化合物としては、硬化後に熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂となるものであれば、とくに
限定されないが、熱硬化性樹脂が好ましく、特に硬化後
に架橋構造を有する弾性高分子となる化合物であること
が好ましい。また、これらの化合物を複数組み合わせて
使用することも可能である。
【0015】本発明の硬化することにより熱可塑性樹脂
となる化合物としては、どのような熱可塑性樹脂となる
化合物も使用可能であり、硬化後の熱可塑性樹脂として
は、例えば、フェノキシ樹脂、熱可塑性ポリウレタン、
ポリビニルブチラール、ポリアミド、熱可塑性ポリイミ
ド、ポリイミドシロキサン、ポリアミドイミド、ポリカ
ーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリビニルエー
テル、ポリサルホン、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルホルマール、ポリ酢酸ビニル、メタクリル樹脂、アイ
オノマー樹脂などが挙げられる。
【0016】本発明の硬化することにより熱硬化性樹脂
となる化合物としては、硬化後の熱硬化性樹脂がエポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、
メラニン樹脂、ウレア樹脂等になるものが挙げられる。
このうちエポキシ樹脂が好ましく、例えばビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、(クレゾール)ノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲ
ン化ビスフェノール型、レゾルシン型、テトラヒドロキ
シフェノルエタン型、ポリアルコールポリグリコール
型、グリセリントリエーテル型、ポリオレフィン型、エ
ポキシ化大豆油、シクロペンタジエンジオキシド、ビニ
ルシクロヘキセンジオキシドなどが挙げられ、なかでも
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、(クレゾール)ノボラック型エポキシ樹
脂が更に好ましい。
【0017】また、熱硬化性樹脂となる化合物としてC
12,13混合アルコールグリシジルエーテル、2−エ
チルヘキシルグリコールグリシジルエーテル、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジル
エーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグルシジルエーテル、
1、6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリ
セリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン
トリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテルなどの低分子エポキシ化合物
などを使用することもできる。中でもネオペンチルグリ
コールジグルシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオー
ルジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
等も使用が可能である。
【0018】硬化後に架橋構造を有する弾性高分子とな
る化合物としては、種々のものを用いることができ、そ
の具体例としては、硬化後にポリブタジエンゴム、天然
ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重
合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム
などの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、ス
チレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、ス
チレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共
重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン、
ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリ
ンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合
体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムと
なる化合物などが挙げられる。以上において、得られる
導電性構造物、導電性シートに耐候性が要求される場合
には、共役ジエン系ゴム以外となる化合物を用いること
が好ましく、特に、成形加工性および電気特性の観点か
ら、シリコーンゴムとなる化合物を用いることが好まし
い。
【0019】硬化後にシリコーンゴムとなる化合物とし
ては、液状シリコーンゴムが好ましい。液状シリコーン
ゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105 ポアズ
以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、
ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれ
であってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン生ゴ
ム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビ
ニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0020】ビニル基を含有する液状シリコーンゴム
(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)は、通常、ジ
メチルジクロロシランまたはジメチルジアルコキシシラ
ンを、ジメチルビニルクロロシランまたはジメチルビニ
ルアルコキシシランの存在下において、加水分解および
縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の繰り返しによ
る分別を行うことにより得られる。また、ビニル基を両
末端に含有する液状シリコーンゴムは、オクタメチルシ
クロテトラシロキサンのような環状シロキサンを触媒の
存在下においてアニオン重合し、重合停止剤として例え
ばジメチルジビニルシロキサンを用い、その他の反応条
件(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の
量)を適宜選択することにより得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。この
ようなビニル基含有ポリジメチルシロキサンは、その分
子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をい
う。以下同じ。)が10000〜40000のものであ
ることが好ましい。また、得られる導電路素子の耐熱性
の観点から、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重
量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量
Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同じ。)が2以
下のものが好ましい。
【0021】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。この
ようなヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサンは、
その分子量Mwが10000〜40000のものである
ことが好ましい。また、優れた耐熱性が得られることか
ら、分子量分布指数が2以下のものが好ましい。
【0022】本発明における硬化後に架橋構造を有する
弾性高分子となる化合物においては、上記のビニル基含
有ポリジメチルシロキサンおよびヒドロキシル基含有ポ
リジメチルシロキサンのいずれか一方を用いることもで
き、両者を併用することもできる。
【0023】(2)導電性粒子 導電性粒子の種類 (B)成分の導電を有する導電性粒子としては、導電ペ
ーストや導電性シートにおいて従来から使用されている
ものであれば、とくにその種類は限定されるものではな
いが、磁場を作用させることによって容易に異方導電性
シート本体の厚み方向に並ぶよう配向させることができ
る観点から、磁性を示す導電性粒子を用いることが好ま
しい。このような導電性粒子の具体例としては、ニッケ
ル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子若しくは
これらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒
子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表
面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好
な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子
若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマ
ー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、
コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したもの、あ
るいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性の良好な金
属の両方を被覆したものなどが挙げられる。これらの中
では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金などの
導電性の良好な金属のメッキを施したものを用いること
が好ましい。芯粒子の表面に導電性金属を被覆する手段
としては、特に限定されるものではないが、例えば化学
メッキまたは電解メッキにより行うことができる。
【0024】導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性
金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導
電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金属
の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面
積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに
好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%で
ある。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜
50質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜
30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%、特に好
ましくは4〜20質量%である。被覆される導電性金属
が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の2〜30
質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜30
質量%、さらに好ましくは3.5〜25質量%、特に好
ましくは4〜20質量%である。また、被覆される導電
性金属が銀である場合には、その被覆量は、芯粒子の3
〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは4
〜40質量%、さらに好ましくは5〜30質量%、特に
好ましくは6〜20質量%である。
【0025】また、導電性粒子の粒子径は、1〜100
0μmであることが好ましく、より好ましくは2〜50
0μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好まし
くは10〜200μmである。また、導電性粒子の粒子
径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好まし
く、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは
1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。この
ような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、
得られる導電性構造物や導電性シートは、当該導電性粒
子間に十分な電気的接触が得られる。また、導電性粒子
の形状は、特に限定されるものではないが、高分子重合
体中に容易に分散させることができる点で、球状のも
の、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子に
よる塊状のものであることが好ましい。
【0026】導電性粒子の含水率は、5%以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに好まし
くは2%以下、特に好ましくは1%以下である。このよ
うな条件を満足する導電性粒子を用いることにより、組
成物を硬化処理する際に気泡が生ずることが防止または
抑制される。
【0027】また、導電性粒子として、その表面がシラ
ンカップリング剤などのカップリング剤で処理されたも
のを適宜用いることができる。導電性粒子の表面がカッ
プリング剤で処理されることにより、当該導電性粒子と
弾性高分子との接着性が高くなり、その結果、得られる
導電性シートは、繰り返しの使用における耐久性が高い
ものとなる。カップリング剤の使用量は、導電性粒子の
導電性に影響を与えない範囲で適宜選択されるが、導電
性粒子表面におけるカップリング剤の被覆率(導電性芯
粒子の表面積に対するカップリング剤の被覆面積の割
合)が5%以上となる量であることが好ましく、より好
ましくは上記被覆率が7〜100%、さらに好ましくは
10〜100%、特に好ましくは20〜100%となる
量である。
【0028】(3)アルキルスルホン酸の金属塩 アルキルスルホン酸の金属塩の種類 (C)成分として用いられるアルキルスルホン酸の金属
塩としては、アルカリ金属の塩が好ましい。その具体例
としては、1−デカンスルホン酸ナトリウム、1−ウン
デカンスルホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸
ナトリウム、1−トリデカンスルホン酸ナトリウム、1
−テトラデカンスルホン酸ナトリウム、1−ペンタデカ
ンスルホン酸ナトリウム、1−ヘキサデカンスルホン酸
ナトリウム、1−ヘプタデカンスルホン酸ナトリウム、
1−オクタデカンスルホン酸ナトリウム、1−ノナデカ
ンスルホン酸ナトリウム、1−エイコサンデカスルホン
酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸カリウム、1−ウ
ンデカンスルホン酸カリウム、1−ドデカンスルホン酸
カリウム、1−トリデカンスルホン酸カリウム、1−テ
トラデカンスルホン酸カリウム、1−ペンタデカンスル
ホン酸カリウム、1−ヘキサデカンスルホン酸カリウ
ム、1−ヘプタデカンスルホン酸カリウム、1−オクタ
デカンスルホン酸カリウム、1−ノナデカンスルホン酸
カリウム、1−エイコサンデカスルホン酸カリウム、1
−デカンスルホン酸リチウム、1−ウンデカンスルホン
酸リチウム、1−ドデカンスルホン酸リチウム、1−ト
リデカンスルホン酸リチウム、1−テトラデカンスルホ
ン酸リチウム、1−ペンタデカンスルホン酸リチウム、
1−ヘキサデカンスルホン酸リチウム、1−ヘプタデカ
ンスルホン酸リチウム、1−オクタデカンスルホン酸リ
チウム、1−ノナデカンスルホン酸リチウム、1−エイ
コサンデカスルホン酸リチウムおよびこれらの異性体を
挙げることができる。これらの化合物のうち、耐熱性が
優れている点でナトリウム塩が特に好ましい。これら
は、複数種を混合して使用しても差し支えない。
【0029】添加量 アルキルスルホン酸の金属塩の添加量としては、(A)
成分100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲内
とすることが好ましい。この理由は、かかるスルホン酸
の金属塩の添加量が0.1重量%未満となると、得られ
る導電性構造物の帯電防止効果が低くなる場合があるの
で好ましくなく、一方、20重量%を越えると、得られ
る導電性構造物の機械的強度が低下したり、導電路と導
電路の間の絶縁部の電気伝導度が高くなり、導電路と導
電路の間の絶縁性が低下する場合があるので好ましくな
い。
【0030】(4)硬化剤 硬化剤の種類 (D)成分の硬化剤としては、(A)成分として、硬化
することによりエポキシ樹脂となる化合物を用いる場合
には、一般的なエポキシ硬化剤を用いることができる。
例えば、脂肪族ポリアミン系としてトリエチレンテトラ
ミン、m−キシレンジアミンなどがあり、芳香族アミン
系としてはm−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニ
ルスルフォンなどがあり、第三級アミン系としてはベン
ジルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルフェノール
などがあり、酸無水物系としては無水フタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸などがあり、三フッ化ホウ素アミン
コンプレックス系としてはBF3−ピペリジンコンプレ
ックスなどがある。あるいはビスフェノールAなどのビ
スフェノール化合物でも良い。また、ジシアンジアミ
ド、2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリス(メ
チルアミノ)シランなども挙げられる。樹脂系硬化剤と
してはリノレン酸二量体とエチレンジアミンなどから作
られるポリアミド樹脂、両端にメルカプト基を有するポ
リスルフィド樹脂、ノボラック系フェノール樹脂なども
挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上
を組み合わせて用いても良い。硬化剤の添加量は硬化剤
の種類により異なる。例えば酸無水物系などのように化
学量論的にグリシジル基と反応する場合は、エポキシ当
量から最適添加量が決められる。また触媒的に反応する
場合は、3〜30重量%が一般的である。これらの硬化
剤の室温での反応性が高い場合は、使用直前に開始剤を
含む液を接着剤に混合したり、硬化剤を100μm程度
のゼラチンなどのカプセルに封入してマイクロカプセル
にして用いることが好ましい。
【0031】(A)成分として、硬化後にシリコーンゴ
ムとなる化合物を使用する場合には、(D)成分の硬化
剤としては、有機過酸化物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロ
シリル化触媒などを用いることができる。有機過酸化物
の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシ
クロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャル
ーブチルなどが挙げられる。脂肪酸アゾ化合物の具体例
としては、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられ
る。ヒドロシリル化反応の触媒として使用し得るものの
具体例としては、塩化白金酸およびその塩、白金−不飽
和基含有シロキサンコンプレックス、ビニルシロキサン
と白金とのコンプレックス、白金と1,3−ジビニルテ
トラメチルジシロキサンとのコンプレックス、トリオル
ガノホスフィンあるいはホスファイトと白金とのコンプ
レックス、アセチルアセテート白金キレート、環状ジエ
ンと白金とのコンプレックスなどの公知のものが挙げら
れる。
【0032】(A)成分が、硬化することにより熱可塑
性樹脂となる化合物、および熱可塑性樹脂となる化合
物、熱硬化性樹脂となる化合物、硬化後に架橋構造を有
する弾性高分子となる化合物から選ばれた化合物の混合
物の場合は、(D)成分の硬化剤としては一般のラジカ
ル重合開始剤や上記の硬化剤から選ばれたものから、単
独または複数用いられて硬化反応が行われる。
【0033】添加量 また、硬化剤の添加量についても、特に制限されるもの
ではないが、例えば、(A)成分の化合物に対して、か
かる硬化剤の添加量を1〜30重量部の範囲内の値とす
ることが好ましい。この理由は、硬化剤の使用量が1重
量部未満となると、化合物に対する硬化性が著しく低下
する場合があるためであり、一方、硬化剤の使用量が3
0重量部を超えると、反応性を制御することが困難とな
り、組成物における保存安定性が低下する場合があるた
めである。
【0034】(5)添加剤 組成物における上述した以外の化合物として、溶剤、硬
化促進剤、高分子添加剤、反応性希釈剤、重合禁止剤、
重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性
剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、
無機充填剤、防カビ剤、調湿剤、染料溶解剤、緩衝溶
液、キレート剤、難燃化剤等の一種単独または二種以上
の組合せを含有させることができる。
【0035】本発明の組成物は、ペースト状態にして塗
布して硬化することにより、電子部品、電子回路部品等
を接続する導電性接着剤として使用できる。また、組成
物を硬化することにより導電性構造物(異方導電性シー
ト、コネクタ等)を製造できる。本発明の導電構造物の
製造の形態は、上記組成物を金型中において磁場配向を
かけて導電性粒子を配向させた後に硬化する方法(特開
平3−196419)、回路基盤や電子部品に上記組成
物を塗布して、必要に応じて磁場配向をかけて硬化する
方法(特開平5−155982)、上記組成物を接続す
る電子部品または回路基盤の間に配置し、必要に応じて
加圧、加熱することにより硬化する方法(特開平―33
9558)などがあげられるが、これらの方法に限定さ
れるものではない。
【0036】導電性シート 本発明の第2の実施の形態は導電性シートである。導電
性シートの形態としては、金属粒子をエラストマー中に
均一に分散して得られる異方導電性シート、導電性粒子
をエラストマー中に不均一に分布させることにより、厚
み方向に伸びる多数の導電路形成部と、これらを相互に
絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性エラスト
マーシート、導電路形成部の表面と絶縁部との間に段差
が形成された異方導電性エラストマーシート、金属のフ
レームにより保持された異方導電エラストマーシートな
どがあげられが、とくにその形態は限定されない。
【0037】本発明の導電性シートは、下記(A)〜
(C)成分、または(A)〜(D)成分を含有する組成
物を硬化して製造される。 (A)硬化可能な化合物 (B)導電性を有する粒子 (C)アルキルスルホン酸の金属塩 (D)硬化剤
【0038】硬化可能な化合物として使用される素材と
しては、光硬化成分と熱硬化成分の少なくとも一方を含
有し硬化後に弾性を有する高分子重合体となるものが好
ましく、かかる弾性を有する高分子重合体としては、ゴ
ム状重合体が好ましく、所望によりその他の添加物を含
有していてもよい。(A)〜(D)各成分については、
第1の実施形態にて説明したものが用いられる。
【0039】組成物に対する硬化剤の添加方法も特に限
定されるものではないが、保存安定性、成分混合時の触
媒の偏在防止などの観点から、硬化可能な化合物に予め
混合しておくことが好ましい。硬化剤の使用量は、実際
の硬化速度、可使時間とのバランスなどを考慮して適量
使用するのが好ましい。また、硬化速度、可使時間を制
御するために通常用いられる、アミノ基含有シロキサ
ン、ヒドロキシ基含有シロキサンなどのヒドロシリル化
反応制御剤を併用することもできる。
【0040】本実施例に係わる導電性を有する粒子とし
ては、磁力を作用させる方法により当該粒子を導電性シ
ート本体の厚み方向に容易に配向させることができる観
点から、導電性磁性体粒子を用いることが好ましい。
【0041】この導電性磁性体粒子の具体例としては、
ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子若
しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有す
る粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子
の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の
良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属
粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポ
リマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケ
ル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したも
の、あるいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性の良
好な金属の両方を被覆したものなどが挙げられる。これ
らの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金
や銀などの導電性の良好な金属のメッキを施したものを
用いることが好ましい。芯粒子の表面に導電性金属を被
覆する手段としては、特に限定されるものではないが、
例えば化学メッキまたは無電解メッキを利用することが
できる。
【0042】導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性
金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導
電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金属
の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面
積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに
好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%で
ある。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜
50重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜
30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、特に好
ましくは4〜20重量%である。被覆される導電性金属
が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の2〜35
重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜30
重量%、さらに好ましくは3.5〜25重量%、特に好
ましくは4〜20重量%である。また、被覆される導電
性金属が銀である場合には、その被覆量は、芯粒子の3
〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは4
〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%、特に
好ましくは6〜20重量%である。
【0043】さらに、導電性粒子の粒子径は、1〜10
00μmであることが好ましく、より好ましくは2〜5
00μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好ま
しくは10〜200μmである。また、導電性粒子の粒
子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ま
しく、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは
1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。この
ような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、
得られる導電路形成部14は、加圧変形が容易なものと
なり、また、当該導電路形成部14において導電性粒子
間に十分な電気的接触が得られる。また、導電性粒子の
形状は、特に限定されるものではないが、高分子物質材
料中に容易に分散させることができる点で、球状のも
の、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子に
よる塊状のものであることが好ましい。
【0044】また、導電性粒子の含水率は、5%以下で
あることが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに
好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子を用いること
により、高分子物質材料層を硬化処理する際に、当該高
分子物質材料層内に気泡が生ずることが防止または抑制
される。
【0045】また、導電性粒子として、その表面がシラ
ンカップリング剤などのカップリング剤で処理されたも
のを適宜用いることができる。導電性粒子の表面がカッ
プリング剤で処理されることにより、当該導電性粒子と
弾性高分子との接着性が高くなり、その結果、得られる
導電路形成部は、繰り返しの使用における耐久性が高い
ものとなる。カップリング剤の使用量は、導電性粒子の
導電性に影響を与えない範囲で適宜選択されるが、導電
性粒子表面におけるカップリング剤の被覆率(導電性芯
粒子の表面積に対するカップリング剤の被覆面積の割
合)が5%以上となる量であることが好ましく、より好
ましくは上記被覆率が7〜100%、さらに好ましくは
10〜100%、特に好ましくは20〜100%となる
量である。
【0046】このような導電性粒子は、導電路形成部中
に体積分率で20〜60%、好ましくは25〜40%と
なる割合で含有されていることが好ましい。この割合が
20%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小さい導電
路形成部が得られないことがある。一方、この割合が6
0%を超える場合には、得られる導電路形成部は脆弱な
ものとなりやすく、導電路形成部として必要な弾性が得
られないことがある。
【0047】図1は、本発明の異方導電性シートの一例
における構成を示す説明用断面図である。この異方導電
性シート10は、弾性基材中に導電性を有する粒子が当
該異方導電性シート10の厚み方向に並ぶよう配向した
状態で含有されてなるものであって、導電性を有する粒
子の連鎖によって導電路が形成されている。図示の例で
は、導電性を有する粒子が密に充填された、それぞれ厚
み方向に伸びる複数の柱状の導電部11と、これらの導
電部11を相互に絶縁する、導電性を有する粒子が全く
あるいは殆ど存在しない絶縁部12とにより構成されて
おり、導電部11は、接続すべき電極例えば検査対象で
ある回路装置の被検査電極のパターンに対応するパター
ンに従って面方向に沿って配置され、これらの導電部1
1の各々を取り囲むよう、絶縁部12が形成されてい
る。また、この例においては、導電部11は、絶縁部1
2の表面から突出した状態に形成されている。
【0048】以上において、異方導電性シート10の絶
縁部12の厚みは、0.1〜2mm、特に0.2〜1m
mであることが好ましい。また、導電部11における絶
縁部12の表面からの突出高さは、絶縁部12の厚みの
0.5〜100%であることが好ましく、さらに好まし
くは1〜80%、特に好ましくは5〜50%である。具
体的には、当該突出高さは0.01〜0.3mmである
ことが好ましく、さらに好ましくは0.02〜0.2m
m、特に好ましくは0.03〜0.1mmである。ま
た、導電部11の径は、0.05〜1mm、特に0.1
〜0.5mmであることが好ましい。
【0049】導電部11には、導電性粒子が体積分率で
5〜60%、好ましくは8〜50%、特に好ましくは1
0〜40%となる割合で含有されていることが好まし
い。この割合が5%未満の場合には、十分に電気抵抗値
の小さい導電部11が得られないことがある。一方、こ
の割合が60%を超える場合には、得られる導電部11
は脆弱なものとなりやすく、導電部として必要な弾性が
得られないことがある。また、導電部11の厚み方向に
おける電気抵抗は、当該導電部11を厚み方向に10〜
20gfの荷重で加圧した状態において、100mΩ以
下であることが好ましい。絶縁部12の電気伝導度は1
-14S/cm〜10-7S/cmであることが好まし
い。電気伝導度が10-14S/cm以上あれば導電性構
造物は、静電気の帯電防止性能を示すので好ましい。一
方、電気伝導度が10-7S/cm以下であれば、導電路
と導電路の間の絶縁性が低下しないので好ましい。
【0050】このような異方導電性シート10は、例え
ば次のようにして製造することができる。図2は、本発
明の異方導電性シート10を製造するために用いられる
金型の一例における構成を示す説明用断面図である。こ
の金型は、上型50およびこれと対となる下型55が、
枠状のスペーサー54を介して互いに対向するよう配置
されて構成され、上型50の下面と下型55の上面との
間にキャビティが形成されている。上型50において
は、強磁性体基板51の下面に、目的とする異方導電性
シート10の導電部11の配置パターンに対掌なパター
ンに従って強磁性体層52が形成され、この強磁性体層
52以外の個所には、当該強磁性体層52の厚みより大
きい厚みを有する非磁性体層53が形成されている。一
方、下型55においては、強磁性体基板56の上面に、
目的とする異方導電性シート10の導電部11の配置パ
ターンと同一のパターンに従って強磁性体層57が形成
され、この強磁性体層57以外の個所には、当該強磁性
体層57の厚みより大きい厚みを有する非磁性体層58
が形成されている。
【0051】上型50および下型55の各々における強
磁性体基板51,56を構成する材料としては、鉄、鉄
−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバル
トなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性
体基板51,56は、その厚みが0.1〜50mmであ
ることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理さ
れ、また、機械的に研磨処理されたものであることが好
ましい。
【0052】また、上型50および下型55の各々にお
ける強磁性体層52,57を構成する材料としては、
鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、
コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この
強磁性体基板52,57は、その厚みが10μm以上で
あることが好ましい。この厚みが10μm未満である場
合には、金型内に形成される組成物層に対して、十分な
強度分布を有する磁場を作用させることが困難となり、
この結果、当該組成物層における導電部を形成すべき部
分に導電性粒子を高密度に集合させることが困難となる
ため、良好な異方導電性を有するシートが得られないこ
とがある。
【0053】また、上型50および下型55の各々にお
ける非磁性体層53,58を構成する材料としては、銅
などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用
いることができるが、フォトリソグラフィーの手法によ
り容易に非磁性体層53,58を形成することができる
点で、放射線によって硬化された高分子物質を用いるこ
とが好ましく、その材料としては、例えばアクリル系の
ドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、
ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用
いることができる。また、非磁性体層53,58の厚み
は、強磁性体層52,57の厚み、目的とする異方導電
性シート10の導電部11の突出高さに応じて設定され
る。
【0054】そして、上記の金型を用い、次のようにし
て異方導電性シート10が製造される。先ず、特定の硬
化可能な化合物と、磁性を示す導電性粒子とを混合する
ことにより、流動性の組成物を調製し、図3に示すよう
に、この組成物を金型のキャビティ内に注入して組成物
層10Aを形成する。次いで、上型50における強磁性
体基板51の上面および下型55における強磁性体基板
56の下面に、例えば一対の電磁石を配置し、当該電磁
石を作動させることにより、強度分布を有する平行磁
場、すなわち上型50の強磁性体部分52とこれに対応
する下型55の強磁性体部分57との間において大きい
強度を有する平行磁場を組成物層10Aの厚み方向に作
用させる。その結果、組成物層10Aにおいては、図4
に示すように、当該組成物層10A中に分散されている
導電性粒子が、上型50の強磁性体部分52とこれに対
応する下型55の強磁性体部分57との間に位置する導
電部となるべき部分11Aに集合すると共に、厚み方向
に並ぶよう配向する。
【0055】そして、この状態において、組成物層10
Aを硬化処理することにより上型50の強磁性体部分5
2とこれに対応する下型55の強磁性体部分57との間
に配置された、弾性高分子中に導電性粒子が密に充填さ
れた導電部11と、導電性粒子が全くあるいは殆ど存在
しない弾性高分子よりなる絶縁部12とを有する異方導
電性シート10が製造される。
【0056】以上において、組成物層10Aの硬化処理
は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこともでき
るが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこともでき
る。組成物10Aに作用される平行磁場の強度は、平均
で200〜10000ガウスとなる大きさが好ましい。
また、組成物層10Aに平行磁場を作用させる手段とし
ては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることもでき
る。永久磁石としては、上記の範囲の平行磁場の強度が
得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co系合
金)、フェライトなどよりなるものが好ましい。組成物
層10Aの硬化処理は、使用される材料によって適宜選
定されるが、通常、加熱処理によって行われる。具体的
な加熱温度および加熱時間は、組成物層10Aを構成す
る付加型液状シリコーンゴムなどの種類、導電性粒子の
移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
【0057】本発明の異方導電性シートは、半導体集積
回路などの回路装置の電気的検査に好適に用いることが
できる。以下、本発明の異方導電性シートを使用して回
路装置の電気的検査を行う場合について説明する。回路
装置の電気的検査においては、図5に示すように、被検
査回路装置1の被検査電極2と対掌なパターンに従って
配置された検査用電極6を表面に有する検査用回路基板
5が用意される。そして、この検査用回路基板5の表面
上に、異方導電性シート10が、その導電部11が検査
用電極6上に位置されるよう配置され、この異方導電性
シート10上に、被検査回路装置1が、その被検査電極
2が当該異方導電性シート10の導電部11上に位置さ
れるよう配置される。
【0058】次いで、例えば検査用回路基板5を被検査
回路装置1に接近する方向に移動させることにより、異
方導電性シート10が被検査回路装置1と検査用回路基
板5とにより加圧された状態となり、その結果、被検査
回路装置1の被検査電極2と検査用回路基板5の検査用
電極6との間の電気的接続が達成される。その後、被検
査回路装置1における潜在的欠陥を発現させるため、環
境温度を所定の温度例えば150℃に上昇させ、この状
態で、当該被検査回路装置1について所要の電気的検査
が行われる。そして、被検査回路装置1の電気的検査が
終了した後、この被検査回路装置1が別の被検査回路装
置に交換され、当該被検査回路装置について、上記の操
作を繰り返すことによって電気的検査が行われる。
【0059】而して、本発明の異方導電性シート10
は、帯電防止の性質を持つアルキルスルホン酸金属塩を
含むことより、回路装置の電気的検査に用いる場合に
は、異方導電性シートの表面に静電気が生じて帯電する
ことが少なく、当該静電気による引力によって、異方導
電性シートに検査対象である回路装置が張りつくことが
減少し、検査作業を円滑に行うことが可能となる。ま
た、異方導電性シートの表面に高い電圧の静電気が蓄積
されることがなく、静電気の放電によって、検査装置、
異方導電性シートあるいは検査対象である回路装置に故
障が生じることが抑制される。
【0060】本発明の異方導電性シートは、上記の実施
の形態に限定されず種々の変更を加えることが可能であ
る。 (1)図6に示すように、枠板状の支持体15によって
周縁部が支持された支持体付き異方導電性シート10を
構成することができる。このような異方導電性シート1
0は、異方導電性シートを製造するための金型として、
キャビティ内に支持体15を配置し得る支持体配置用空
間領域を有するものを用い、当該金型のキャビティ内に
おける支持体配置用空間領域に支持体15を配置し、こ
の状態で、前述したように、組成物を注入して硬化処理
することにより、製造することができる。
【0061】(2)導電部11が絶縁部12の表面から
突出した状態に形成されることは、本発明において必須
ではなく、異方導電性シート10の表面が平坦面のもの
であってもよい。 (3)導電性粒子が面方向において均一に分布した状態
で基材中に含有されてなる、いわゆる分散型または非偏
在型の異方導電性シートを構成することができ、また導
電性粒子が面方向、厚み方向に均一に分散した状態で基
材中に含有されてなる、いわゆる均一型の導電性シート
を構成することもできる。
【0062】(4)本発明の異方導電性シートは、例え
ば図5に示すような検査用回路基板5の表面に一体的に
設けられたものであってもよい。このような異方導電性
シート10は、異方導電性シートを製造するための金型
として、キャビティ内に検査用回路基板を配置し得る基
板配置用空間領域を有するものを用い、当該金型のキャ
ビティ内における基板配置用空間領域に検査用回路基板
を配置し、この状態で、前述したように、組成物を注入
して硬化処理することにより、製造することができる。
【0063】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また、以下の実施例および比較例において、
「部」は「重量部」を意味するものとする。
【0064】〔組成物の調製〕 〈実施例1〉信越化学工業株式会社製の付加型液状シリ
コーンゴム「KE1950−40」のA液およびB液を
等量(重量換算)となる割合で混合し、次いで、調製し
たゴム組成物100部に、平均粒子径が40μmの導電
性粒子130部、ナトリウムアルカンスルホネート(C
n2n+1SO3Na(n=12〜20))2.5部を添加
して混合した後、減圧による脱泡処理を行うことによ
り、組成物を調製した。
【0065】以上において、付加型液状シリコーンゴム
「KE1950−40」は、そのA液およびB液の23
℃における粘度(B型粘度計によるもの)がいずれも4
800Pで、硬化物の150℃における圧縮永久歪み
(JIS K 6249)が20%、23℃におけるデ
ュロメータA硬度(JIS K 6249)が42、引
裂強度(JIS K 6249 クレセント型)が3
5.6kgf/cmのものである。また、導電性粒子と
しては、ニッケル粒子(シェリット社製「SF30
0」)を芯粒子とし、この芯粒子に無電解金メッキが施
されてなるもの(平均被覆量:芯粒子の重量の6重量%
となる量)を用いた。
【0066】〈実施例2〉ナトリウムアルカンスルホネ
ートを添加量を7.5部としたこと以外は実施例1と同
様にして組成物を製造した。
【0067】〈実施例3〉ナトリウムアルカンスルホネ
ートを添加量を15部としたこと以外は実施例1と同様
にして組成物を製造した。
【0068】〈比較例1〉ナトリウムアルカンスルホネ
ートを添加しないこと以外は実施例1と同様にして組成
物を製造した。
【0069】〈比較例3〉ナトリウムアルカンスルホネ
ートを添加量を25部としたこと以外は実施例1と同様
にして組成物を製造した。
【0070】〔異方導電性シート製造用金型〕キャビテ
ィ内に支持体配置用空間領域を有すること以外は基本的
に図2に示す構成に従って、下記の条件により、異方導
電性シート製造用金型を作製した。 強磁性体基板:材質;鉄,厚み;8mm, 強磁性体層:材質;ニッケル,厚み;0.1mm,径;
0.25mm,ピッチ(中心間距離);0.5mm, 被磁性体層材質;レジスト,厚み;0.15mm, スペーサの厚み;0.3mm
【0071】〔異方導電性シートの製造〕上記の金型の
キャビティ内における支持体配置用空間領域に、厚みが
0.2mmのステンレスよりなる枠板状の異方導電性シ
ート用支持体を配置した。次いで、この金型のキャビテ
ィ内に、調製した各組成物を注入し、減圧による脱泡処
理を行うことにより、当該金型内に組成物層を形成し
た。そして、組成物層に対して、電磁石によって厚み方
向に6000ガウスの平行磁場を作用させながら、12
0℃、1時間の条件で当該組成物層の硬化処理を行い、
更に、金型から離型した後に、200℃、4時間の条件
でポストキュアを行うことにより、それそれ厚み方向に
伸びる複数の導電部と、これらの導電部を相互に絶縁す
る絶縁部とを有する支持体付異方導電性シートを製造し
た。得られた異方導電性シートは、外径が0.25mm
の導電部が、0.5mmのピッチで、16行16列で配
列されてなるものであって、絶縁部の厚みは0.3m
m、導電部の厚みは0.4mmであり、当該導電部が絶
縁部の両面の各々から突出した状態(それぞれの突出高
さが0.05mm)に形成されてなるものである。ま
た、導電部における導電性粒子の割合は、体積分率で2
8%であった。
【0072】〔異方導電性シートの評価〕実施例1〜
3、比較例1〜2で作成した組成物を用い、前記の異方
導電性シート製造方法にて、各々異方導電性シートを作
成して評価を行った。評価方法は、各導電部に対応した
16×16の0.25mm径の電極を有するプリント基板
上に導電性シートを対応する導電部と電極の位置が合う
ように固定し、更にその上に共通電極となる金メッキを表
面に施した平面基板を設け、平面基板の上よりロードセ
ルに接続された押圧板により加圧し電極−共通電極間の
電気抵抗値(導電部の電気抵抗値)を測定した。更に2
5℃30%RHの条件下で平面基板の上から1Hzの周
期で繰り返し加圧を行い1万回加圧後の抵抗値を調べる
とともに、異方導電シートと接触した平面基板表面の観
察を行った。
【0073】評価結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】〔導電性構造物の作製〕幅が0.15mm
の銅よりなるリード電極で、リード電極間距離が0.1
mmの電極ピッチが0.25mmピッチである240の
リード電極が並んだ、回路基板のリード電極域に、上記
の組成物を幅1.0mmでリード電極と直交方向に、層
厚約0.3mmでスクリーン印刷し、厚み方向に平行磁
場を作用させながら150℃で1時間加熱して硬化さ
せ、これにより回路基板と一体化した導電性構造物(図
7)を作製した。作業はクリーンルーム、クリーンブー
ス等の異物の少ないクリーンな環境ではなく、通常の室
内で作業を行った。
【0076】〔導電性構造物の評価〕以上において得ら
れた、実施例1〜3、比較例1〜2の組成物を用いて作
製された組成物について評価を行った。評価方法は、導
電性構造物上に共通電極となる金メッキを表面に施した
平面基板を儲け、平面基板の上よりロードセルに接続さ
れた押圧板により加圧し、個々のリード電極―共通電極
間の電気抵抗値を測定した。更に25℃30%RHの条
件下で平面基板の上から1Hzの周期で繰り返し加圧を
行い1万回加圧後の抵抗値を調べるとともに、異方導電
シートと接触した平面基板表面の観察を行った。
【0077】評価結果を表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】
【発明の効果】本発明の組成物によれば、熱安定性の高
い、帯電防止の性質を持つアルキルスルホン酸金属塩を
含むことより静電気の発生が抑制され、製造工程におけ
る未硬化状態の組成物層の表面への静電気による異物の
付着が抑制される。また高温で硬化された後の導電性構
造物の絶縁部分、異方導電性シートの絶縁部分に静電気
が生じて帯電することを防止または抑制することができ
るので、得られた導電性構造物、異方導電性シートを用
いた検査装置は、異物の付着、張り付きの防止、蓄積さ
れた静電気の放電による検査装置、導電構造物、導電性
シートの障害の発生を低減でき、高温での繰り返し使用
においても帯電防止性能が低下しないので、導電構造
物、導電性シートを用いた検査装置の作業性の向上、耐
久性の向上が達成され、組成物をペーストとして用い、
電子部品や回路基板等を接続する場合には、接続の障害
の発生が減少し信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方導電性シートの一例における構成
を示す説明用断面図である。
【図2】本発明の異方導電性シートを製造するために用
いられる金型の一例における構成を示す説明用断面図で
ある。
【図3】図2に示す金型内に、シート成形材料層が形成
された状態を示す説明用断面図である。
【図4】シート成形材料層中の導電性粒子が当該シート
成形材料層における導電部となる部分に集合した状態を
示す説明用断面図である。
【図5】本発明の異方導電性シートが、検査対象である
回路装置と検査用回路基板との間に介在された状態を示
す説明用断面図である。
【図6】支持体を具えた本発明に係る異方導電性シート
の一例における構成を示す説明用断面図である。
【図7】本発明の導電性構造物の一例における構成を示
す説明用図面である。
【図8】本発明の導電性構造物の一例における構成を示
す説明用断面図である。
【符号の説明】
1 被検査回路装置 2 被検査電極 5 検査用回路基板 6 検査用電極 10 異方導電性シート 10A シート成形材料層 11 導電部 11A 導電部となるべき部
分 12 絶縁部 15 支持体 50 上型 51 強磁性体基板 52 強磁性体層 53 非磁性体層 54 スペーサー 55 下型 56 強磁性体基板 57 強磁性体層 58 非磁性体層 60 回路基板 61 リード電極 62 導電性構造物
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/22 H01B 1/22 Z 5/16 5/16 // H05F 1/00 H05F 1/00 K Fターム(参考) 4F071 AA01 AB08 AC14 AD02 AE02 AE15 AF36 AF37 AF37Y AH12 BB01 BC01 BC02 4J002 AA011 AA021 BB231 BE021 BE041 BE061 BF021 BG061 CC031 CC181 CD001 CG001 CH071 CH081 CK021 CL001 CM041 CN031 DA086 DA116 DL006 EF128 EJ038 EK008 EK038 EK048 EN038 EN048 EN078 EQ018 ER028 EU118 EV257 EX078 FA046 FB076 FD116 FD148 GQ00 GQ02 5G067 AA11 CA01 5G301 DA02 DA03 DA05 DA07 DA10 DA11 DA29 DA42 DA51 DA57 DA59 DD05 DD08 DD10 5G307 HA02 HB03 HC01 HC02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)〜(C)成分を含有すること
    を特徴とする組成物 (A)硬化可能な化合物 (B)導電性を有する粒子 (C)アルキルスルホン酸の金属塩
  2. 【請求項2】 (A)成分が、硬化することにより弾性
    を有する高分子となる化合物である請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】 (D)成分として、硬化剤をさらに含有
    することを特徴とする請求項1または請求項2の組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3の組成物を硬化し
    てなる導電性構造物。
  5. 【請求項5】 導電性粒子が配列した導電部と導電性粒
    子が存在しない部分があることを特徴とする請求項4の
    導電性構造物。
  6. 【請求項6】 導電性粒子が存在していない部分の電気
    伝導度が10-7S/cm以下であることを特徴とする請
    求項5の導電性構造物。
  7. 【請求項7】 導電性構造物が異方導電性シートである
    ことを特徴とする請求項4から請求項6の導電性構造
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007131733A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Shin Etsu Chem Co Ltd 圧着性異方導電性樹脂組成物及び弾性異方導電部材
JP2010000419A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Kyoritsu Kagaku Sangyo Kk パターン形成方法
JP2013168258A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Nitto Denko Corp 導電性を有する伸長性有機基材

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