JP2000243485A - 異方導電性シート - Google Patents

異方導電性シート

Info

Publication number
JP2000243485A
JP2000243485A JP11038407A JP3840799A JP2000243485A JP 2000243485 A JP2000243485 A JP 2000243485A JP 11038407 A JP11038407 A JP 11038407A JP 3840799 A JP3840799 A JP 3840799A JP 2000243485 A JP2000243485 A JP 2000243485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive
insulating sheet
sheet
conductive path
path element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11038407A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3900732B2 (ja
Inventor
Kazuo Inoue
和夫 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP03840799A priority Critical patent/JP3900732B2/ja
Publication of JP2000243485A publication Critical patent/JP2000243485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3900732B2 publication Critical patent/JP3900732B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Leads Or Probes (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用した場合であっても、所要の電
気的接続が確実に達成され、長い使用寿命が得られる異
方導電性シートを提供すること。 【解決手段】 本発明の異方導電性シートは、厚み方向
に伸びる貫通孔が形成された絶縁性シート体と、このの
貫通孔の各々に充填された状態で設けられた弾性高分子
材料中に導電性粒子が含有されてなる導電路素子とを具
え、絶縁性シート体は弾性率が低い弾性高分子材料より
なる。また、本発明の異方導電性シートは、絶縁性シー
ト基材と、その表面および下面に露出する、互いに電気
的に接続された表面電極部分および裏面電極部分を有
し、それぞれ離間した状態で当該絶縁性シート基材に一
体的に設けられた導電性支持体と、導電性支持体の各々
に、互いに離間した状態で表面電極部分から突出するよ
う支持された、弾性高分子材料中に導電性粒子が含有さ
れてなる複数の導電路素子とを具えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子部品な
どの回路装置相互間の電気的接続や、プリント回路基
板、半導体集積回路などの回路装置の検査装置における
コネクターとして好ましく用いられる異方導電性シート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】異方導電性エラストマーシートは、厚み
方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に加圧さ
れたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電
部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合
などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成す
ることが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収
してソフトな接続が可能であることなどの特長を有する
ため、このような特長を利用して、例えば電子計算機、
電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターキー
ボードなどの分野において、回路装置、例えばプリント
回路基板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルな
どとの相互間の電気的な接続を達成するためのコネクタ
ーとして広く用いられている。
【0003】また、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置の電気的検査においては、検査対象であ
る回路装置の一面に形成された被検査電極と、検査用回
路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続
を達成するために、回路装置の被検査電極領域と検査用
回路基板の検査用電極領域との間に異方導電性エラスト
マーシートを介在させることが行われている。
【0004】従来、このような異方導電性エラストマー
シートとしては、種々の構造のものが知られており、例
えば特開昭51−93393号公報等には、金属粒子を
エラストマー中に均一に分散して得られる異方導電性エ
ラストマーシート(以下、これを「分散型異方導電性エ
ラストマーシート」という。)が開示され、また、特開
昭53−147772号公報等には、導電性磁性体粒子
をエラストマー中に不均一に分布させることにより、厚
み方向に伸びる多数の導電路形成部と、これらを相互に
絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性エラスト
マーシート(以下、これを「偏在型異方導電性エラスト
マーシート」という。)が開示され、更に、特開昭61
−250906号公報等には、導電路形成部の表面と絶
縁部との間に段差が形成された偏在型異方導電性エラス
トマーシートが開示されている。
【0005】そして、偏在型異方導電性エラストマーシ
ートは、回路基板等の電極パターンと対掌のパターンに
従って導電路形成部が形成されているため、分散型異方
導電性エラストマーシートに比較して、接続すべき電極
が小さいピッチで配置されている回路装置などに対して
も電極間の電気的接続を高い信頼性で達成することがで
きる点で、有利であり、特に、導電路形成部が絶縁部か
ら突出する状態に形成されてなるものは、被検査電極に
対する接触が確実に行われるため、より好ましい。
【0006】しかしながら、絶縁部から突出する導電路
形成部を有する偏在型異方導電性エラストマーシートに
おいては、以下のような問題があることが判明した。 (1)回路装置の電気的検査においては、異方導電性エ
ラストマーシートにおける導電路形成部の一面に、検査
対象である回路装置の被検査電極を接触させると共に、
当該導電路形成部の他面に、検査用回路基板の検査用電
極を接触させ、更に当該異方導電性シートの厚み方向に
押圧することにより、被検査回路装置の被検査電極と検
査用回路基板の検査用電極との所要の電気的接続が達成
される。このとき、異方導電性エラストマーシートにお
いては、その導電路形成部が被検査回路装置の被検査電
極によって押圧されることにより、当該導電路形成部が
厚み方向に圧縮されて面方向に伸びるよう変形する。然
るに、導電路形成部の周囲には絶縁部が存在するため、
当該導電路形成部の面方向における自由な変形が阻害さ
れ、その結果、導電路形成部にはその面方向において相
当に大きい圧力が加わる。従って、このような操作を繰
り返し行う場合には、異方導電性エラストマーシートに
おける導電路形成部が早期に破損して所要の電気的接続
が得られない。
【0007】(2)例えば半導体集積回路の電気的検査
は、当該半導体集積回路の潜在的欠陥を発現させるた
め、一般に、高温環境下において行われる。然るに、異
方導電性エラストマーシートを構成する材料の熱膨張係
数は、半導体集積回路を構成する材料の熱膨張係数より
相当に大きいため、異方導電性エラストマーシートに半
導体集積回路を押圧した状態で、当該異方導電性エラス
トマーシートが温度変化による熱履歴を受けた場合に
は、半導体集積回路との熱膨張係数の差に起因して異方
導電性エラストマーシートの面方向における自由な熱膨
張が阻害され、その結果、異方導電性エラストマーシー
トにはその面方向において相当に大きい圧力が加わり、
特に導電路形成部にはその圧力が集中する。従って、こ
のような操作を繰り返し行う場合には、異方導電性エラ
ストマーシートにおける導電路形成部が早期に破損して
所要の電気的接続が得られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
繰り返し使用した場合であっても、所要の電気的接続が
確実に達成され、長い使用寿命が得られる異方導電性シ
ートを提供することにある。本発明の他の目的は、温度
変化による熱履歴を受ける環境下において繰り返し使用
した場合であっても、所要の電気的接続が確実に達成さ
れ、長い使用寿命が得られる異方導電性シートを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の異方導電性シー
トは、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔が形成さ
れた絶縁性シート体と、この絶縁性シート体の貫通孔の
各々に、当該貫通孔内に充填された状態で一体的に設け
られた弾性高分子材料中に導電性粒子が含有されてなる
導電路素子とを具えてなり、前記絶縁性シート体は、弾
性率が低い弾性高分子材料により構成されていることを
特徴とする。
【0010】このような異方導電性シートにおいては、
前記絶縁性シート体を構成する弾性高分子材料の圧縮弾
性率が1.0×105 〜1.0×106 Paであること
が好ましい。また、前記絶縁性シート体の少なくとも一
面に、熱膨張係数の小さい絶縁性材料よりなる熱膨張抑
制用シート体が一体的に設けられ、この熱膨張抑制用シ
ート体によって、前記絶縁性シート体にはその面方向に
張力が作用されていることが好ましい。
【0011】また、本発明の異方導電性シートは、絶縁
性シート基材と、この絶縁性シート基材の表面および下
面に露出する、互いに電気的に接続された表面電極部分
および裏面電極部分を有してなり、それぞれ離間した状
態で当該絶縁性シート体に一体的に設けられた複数の導
電性支持体と、この導電性支持体の各々に、互いに離間
した状態で当該導電性支持体の表面電極部分から突出す
るよう支持された、弾性高分子材料中に導電性粒子が含
有されてなる複数の導電路素子とを具えてなることを特
徴とする。
【0012】このような異方導電性シートにおいては、
前記絶縁性シート基材は多孔質材料により構成され、前
記導電性支持体は、前記絶縁性シート体を構成する多孔
質材料の多数の孔を介して形成された短絡部分を有し、
この短絡部分によって表面電極部分および裏面電極部分
が一体に連結されていることが好ましい。また、前記導
電性支持体が、硬化性樹脂中に導電性粉末が充填されて
なる導電性樹脂材料により構成されていることが好まし
い。
【0013】
【作用】(1)弾性率の低い弾性高分子材料よりなる絶
縁性シート体の貫通孔内に、導電路素子が設けられるこ
とにより、この導電路素子が押圧されることによって厚
み方向に圧縮されて面方向に伸びるよう変形しても、当
該導電路素子の面方向における自由な変形が阻害される
ことが抑制される結果、導電路素子にその面方向に大き
い圧力が加わることがない。 (2)絶縁性シート体の上面に、熱膨張係数の小さい絶
縁性材料よりなる熱膨張抑制用シート体が一体的に設け
られ、この熱膨張抑制用シート体によって、絶縁性シー
ト体にその面方向に張力が作用されることにより、温度
変化による熱履歴を受けた場合であっても、当該絶縁性
シート体に作用される張力が変化することにより、当該
絶縁性シート体の面方向における熱膨張が抑制される結
果、導電路素子にその面方向に大きい圧力が加わること
がない。 (3)導電路素子の各々が、導電性支持体に互いに離間
した状態で支持されることにより、この導電路素子が押
圧されることによって厚み方向に圧縮されて面方向に伸
びるよう変形しても、導電路素子の周囲には空気層が形
成されているので、当該導電路素子における面方向の自
由な変形が阻害されることがなく、その結果、当該導電
路素子にその面方向に圧力が加わることが回避される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る異方導電性シートの要部の構成を示す説明用断
面図である。この異方導電性シートにおいては、特定の
パターンに従って厚み方向に貫通して伸びる多数の貫通
孔11が形成された絶縁性シート体10が設けられてい
る。この絶縁性シート体10の貫通孔11における特定
のパターンは、接続すべき電極のパターンに対応するパ
ターンである。この絶縁性シート体10の貫通孔11の
各々には、導電路素子20が当該貫通孔11内に充填さ
れた状態で当該絶縁性シート体10と一体的に設けられ
ており、導電路素子20の各々は互いに実質的に独立し
た状態とされている。絶縁性シート体10の上面には、
熱膨張抑制用シート体15が一体的に設けられており、
この熱膨張抑制用シート体15によって、絶縁性シート
体15にはその面方向に張力が作用されている。また、
この例の異方導電性シートにおいては、導電路素子20
は、その上面が熱膨張抑制用シート体15の上面から僅
かに突出し、その下面が絶縁性シート体10の下面から
僅かに突出した状態に形成されている。
【0015】絶縁性シート体10は、弾性率が低い弾性
高分子材料により構成されている。この絶縁性シート体
10を構成する弾性高分子材料としては、その圧縮弾性
率が1.0×105 〜1.0×106 Paであるものを
用いることが好ましい。この圧縮弾性率が1.0×10
5 Pa未満である場合には、導電路素子20の圧縮変形
を保持することが困難となり、導電路素子20の永久変
形をもたらすことがある。一方、この圧縮弾性率が1.
0×106 Paを超える場合には、導電路素子20の面
方向に加わる圧力を十分に小さくすることが困難とな
り、繰り返し使用した場合には、当該導電路素子20が
早期に破損することがある。
【0016】かかる弾性高分子材料の具体例としては、
フィラーが含有されていない若しくはフィラーの含有量
の少ないシリコーンゴムなどが挙げられる。また、絶縁
性シート体10の厚みは、例えば0.1〜2mm、好ま
しくは0.2〜1mmである。
【0017】導電路素子20は、弾性高分子材料中に導
電性粒子が含有されて構成され、好ましくは弾性高分子
材料中に導電性粒子が厚み方向に並んだ状態に配向され
ており、この導電性粒子により、当該導電路素子20の
厚み方向に導電路が形成される。この導電路素子20
は、厚み方向に加圧されて圧縮されたときに抵抗値が減
少して導電路が形成される、加圧導電路素子とすること
もできる。また、導電路素子20の導電路は、導電路素
子20の厚み方向と垂直な断面において、その全領域に
わたって形成されてもよく、その一部の領域例えば中央
領域のみに形成されてもよい。
【0018】導電路素子20に用いられる絶縁性の弾性
高分子材料としては、架橋構造を有する高分子材料が好
ましい。このような弾性高分子材料を得るために用いる
ことのできる硬化性の高分子形成材料としては、種々の
ものを用いることができ、その具体例としては、ポリブ
タジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれ
らの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロッ
ク共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合
体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加
物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。以上において、
得られる異方導電性シートに耐候性が要求される場合に
は、共役ジエン系ゴム以外のものを用いることが好まし
く、特に、成形加工性および電気特性の観点から、シリ
コーンゴムを用いることが好ましい。
【0019】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0020】これらの中で、ビニル基を含有する液状シ
リコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)
は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジア
ルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたは
ジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加
水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の
繰り返しによる分別を行うことにより得られる。また、
ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オ
クタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキ
サンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止
剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、そ
の他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重
合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。こ
こで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムな
どのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用
いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃で
ある。このようなビニル基含有ポリジメチルシロキサン
は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分
子量をいう。以下同じ。)が10000〜40000の
ものであることが好ましい。また、得られる導電路素子
の耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポリスチレ
ン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平
均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同
じ。)が2.0以下のものが好ましい。
【0021】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。この
ようなヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサンは、
その分子量Mwが10000〜40000のものである
ことが好ましい。また、得られる導電路素子の耐熱性の
観点から、分子量分布指数が2以下のものが好ましい。
本発明においては、上記のビニル基含有ポリジメチルシ
ロキサンおよびヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキ
サンのいずれか一方を用いることもでき、両者を併用す
ることもできる。
【0022】導電路素子用材料に用いられる導電性粒子
としては、後述する方法により当該粒子を容易に配向さ
せることができる観点から、導電性磁性体粒子を用いる
ことが好ましい。この導電性磁性体粒子の具体例として
は、鉄、コバルト、ニッケルなどの磁性を示す金属の粒
子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含
有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯
粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電
性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性
金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子また
はポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニ
ッケル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施した
もの、あるいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性の
良好な金属の両方を被覆したものなどが挙げられる。こ
れらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に
金や銀などの導電性の良好な金属のメッキを施したもの
を用いることが好ましい。芯粒子の表面に導電性金属を
被覆する手段としては、特に限定されるものではない
が、例えば化学メッキまたは無電解メッキにより行うこ
とができる。
【0023】導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性
金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導
電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金属
の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面
積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに
好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%で
ある。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜
50重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜
30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、特に好
ましくは4〜20重量%である。被覆される導電性金属
が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の0.5〜
30重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜
20重量%、さらに好ましくは3〜15重量%、特に好
ましくは4〜10重量%である。また、被覆される導電
性金属が銀である場合には、その被覆量は、芯粒子の4
〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは5
〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%であ
る。
【0024】また、導電性粒子の粒子径は、1〜100
0μmであることが好ましく、より好ましくは2〜50
0μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好まし
くは10〜200μmである。また、導電性粒子の粒子
径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好まし
く、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは
1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。この
ような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、
得られる導電路素子20は、加圧変形が容易なものとな
り、また、当該導電路素子20において導電性粒子間に
十分な電気的接触が得られる。また、導電性粒子の形状
は、特に限定されるものではないが、高分子形成材料中
に容易に分散させることができる点で、球状のもの、星
形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子による塊
状のものであることが好ましい。
【0025】また、導電性粒子の含水率は、5%以下で
あることが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに
好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子を用いること
により、後述する製造方法において、導電路素子用材料
層を硬化処理する際に、当該導電路素子用材料層内に気
泡が生ずることが防止または抑制される。
【0026】また、導電性粒子の表面がシランカップリ
ング剤などのカップリング剤で処理されたものを適宜用
いることができる。導電性粒子の表面がカップリング剤
で処理されることにより、当該導電性粒子と弾性高分子
材料との接着性が高くなり、その結果、得られる導電路
素子20は、繰り返しの使用における耐久性が高いもの
となる。カップリング剤の使用量は、導電性粒子の導電
性に影響を与えない範囲で適宜選択されるが、導電性粒
子表面におけるカップリング剤の被覆率(導電性芯粒子
の表面積に対するカップリング剤の被覆面積の割合)が
5%以上となる量であることが好ましく、より好ましく
は上記被覆率が7〜100%、さらに好ましくは10〜
100%、特に好ましくは20〜100%となる量であ
る。
【0027】このような導電性粒子は、高分子形成材料
に対して体積分率で30〜60%、好ましくは35〜5
0%となる割合で用いられることが好ましい。この割合
が30%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小さい導
電路素子が得られないことがある。一方、この割合が6
0%を超える場合には、得られる導電路素子は脆弱なも
のとなりやすく、導電路素子として必要な弾性が得られ
ないことがある。
【0028】熱膨張抑制用シート体15は、熱膨張係数
の小さい材料により構成されている。具体的には、当該
異方導電性シートが接続される回路装置を構成する材料
に応じて選択され、例えば接続される回路装置が熱硬化
性樹脂材料により構成されている場合には、熱膨張係数
が1×10-5〜2.5×10-5/℃の材料が用いられ、
接続される回路装置がセラミックスなどにより構成され
ている場合には、熱膨張係数が3×10-6〜8×10-6
/℃の材料が用いられる。熱膨張抑制用シート体15を
構成する材料の具体例としては、ポリイミド、エポキシ
樹脂、ポリエステルなどが挙げられる。また、熱膨張抑
制用シート体15の厚みの大きさは、例えば0.05〜
0.5mmであり、好ましくは0.1〜0.2mmであ
る。
【0029】熱膨張抑制用シート体15によって絶縁性
シート体10に作用される面方向の張力の大きさは、絶
縁性シート体10を構成する弾性高分子材料の熱膨張係
数および異方導電性シートが使用される環境温度に応じ
て適宜設定され、特に、異方導電性シートが使用される
最高の温度環境下においても、絶縁性シート体10に張
力が作用される程度の大きさであることが好ましい。
【0030】上記の異方導電性シートは、例えば以下の
ようにして製造することができる。先ず、図2に示すよ
うに、絶縁性シート体10の上面に熱膨張抑制用シート
体15が積層され、更に、この熱膨張抑制用シート体1
5の上面および絶縁性シート体10の下面に、一方の保
護層16および他方の保護層が積層されてなり、熱膨張
抑制用シート体15によって、絶縁性シート体10の面
方向に張力が作用された中間積層体1を作製する。次い
で、図3に示すように、この中間積層体1に、形成すべ
き導電路素子の配置パターンに従って、当該中間積層体
1の厚み方向に貫通する孔1Aを形成する。そして、図
4に示すように、中間積層体1の孔1A内に、硬化され
て弾性高分子材料材料となる高分子形成材料中に導電性
磁性体粒子が分散されてなる導電路素子用材料を充填す
ることにより、当該中間積層体1の孔1A内に導電路素
子用材料層20Aを形成する。
【0031】以上において、中間積層体1は、例えば以
下のようにして作製することができる。一方の保護層1
6が一体的に設けられた熱膨張抑制用シート体15上
に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子形成
材料を塗布することによって高分子形成材料層を形成
し、この高分子形成材料層上に他方の保護層17を積層
した後、熱プレスなどによって高分子形成材料層の硬化
処理を行うことにより、図2に示すような中間積層体1
が得られる。
【0032】中間積層体1に孔1Aを形成する方法とし
ては、レーザー加工による方法、プレス加工による方
法、ドリル加工による方法などを利用することができ
る。また、中間積層体1の孔1A内に導電路素子用材料
を充填する方法としては、スクリーン印刷などの印刷
法、ロール圧入法などを利用することができる。
【0033】導電路素子用材料中には、高分子形成材料
を硬化させるための硬化触媒を含有させることができ
る。このような硬化触媒としては、有機過酸化物、脂肪
酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用いることが
できる。 硬化触媒として用いられる有機過酸化物の具
体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシクロ
ベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャリーブ
チルなどが挙げられる。硬化触媒として用いられる脂肪
酸アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソブチロニ
トリルなどが挙げられる。ヒドロシリル化反応の触媒と
して使用し得るものの具体例としては、塩化白金酸およ
びその塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプレック
ス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレックス、白金
と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとのコン
プレックス、トリオルガノホスフィンあるいはホスファ
イトと白金とのコンプレックス、アセチルアセテート白
金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレックスなど
の公知のものが挙げられる。硬化触媒の使用量は、高分
子形成材料の種類、硬化触媒の種類、その他の硬化処理
条件を考慮して適宜選択されるが、通常、高分子形成材
料100重量部に対して3〜15重量部である。
【0034】導電路素子用材料中には、必要に応じて、
通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリ
カ、アルミナなどの無機充填材を含有させることができ
る。このような無機充填材を含有させることにより、当
該導電路素子用材料のチクソトロピー性が確保され、そ
の粘度が高くなり、しかも、導電性粒子の分散安定性が
向上すると共に、硬化処理されて得られる導電路素子の
強度が高くなる。このような無機充填材の使用量は、特
に限定されるものではないが、あまり多量に使用する
と、後述する製造方法において、磁場による導電性粒子
の配向を十分に達成することができなくなるため、好ま
しくない。また、導電路素子用材料の粘度は、温度25
℃において1000000cp以下であることが好まし
い。
【0035】次いで、図5に示すように、中間積層体1
の上面に一方の磁極板50を配置すると共に、当該中間
積層体1の下面に他方の磁極板55を配置し、更に、一
方の磁極板50の上面および他方の磁極板55の下面に
一対の電磁石51,56を配置する。ここで、一方の磁
極板50は、形成すべき導電路素子20の配置パターン
に対掌なパターンに従って強磁性体部分Mが形成され、
この強磁性体部分M以外の部分には非磁性体部分Nが形
成されており、当該強磁性体部分Mの各々がこれに対応
する導電路素子用材料層20Aの上方に位置するよう配
置される。また、他方の磁極板55は、形成すべき導電
路素子20の配置パターンと同一のパターンに従って強
磁性体部分Mが形成され、この強磁性体部分M以外の部
分には非磁性体部分Nが形成されており、当該強磁性体
部分Mの各々がこれに対応する導電路素子用材料層20
Aの下方に位置するよう配置される。
【0036】一方の磁極板50および他方の磁極板55
の各々における強磁性体部分Mを構成する材料として
は、鉄、ニッケル、コバルトまたはこれらの合金などを
用いることができる。また、一方の磁極板50および他
方の磁極板55の各々における非磁性体部分Nを構成す
る材料としては、銅、非磁性ニッケルなどの非磁性金
属、ポリイミドなどの耐熱性樹脂などを用いることがで
きる。
【0037】そして、電磁石51,56を作動させるこ
とにより、一方の磁極板50の強磁性体部分Mからこれ
に対応する他方の磁極板55の強磁性体部分Mに向かう
方向に平行磁場が作用する。その結果、導電路素子用材
料層20Aにおいては、当該導電路素子用材料層20A
中に分散されていた導電性磁性体粒子が、一方の磁極板
50の強磁性体部分Mとこれに対応する他方の磁極板5
5の強磁性体部分Mとの間に位置する部分に集合し、更
に好ましくは当該導電路素子用材料層20Aの厚み方向
に配向する。そして、この状態において、導電路素子用
材料層20Aを硬化処理することにより、図6に示すよ
うに、中間積層体1の孔1A内に導電路素子20が一体
的に形成される。
【0038】以上において、導電路素子用材料層20A
の硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行う
こともできるが、平行磁場の作用を停止させた後に行う
こともできる。導電路素子用材料層20Aに作用される
平行磁場の強度は、平均で200〜15000ガウスと
なる大きさが好ましい。また、平行磁場を作用させる手
段としては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることも
できる。このような永久磁石としては、上記の範囲の平
行磁場の強度が得られる点で、アルニコ(Fe−Al−
Ni−Co系合金)、フェライトなどよりなるものが好
ましい。このようにして得られる導電路素子20は、導
電性粒子が当該導電路素子20の厚み方向に並ぶよう配
向しているため、導電性粒子の割合が小さくても良好な
導電性が得られる。
【0039】導電路素子用材料層20Aの硬化処理は、
使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱
処理によって行われる。加熱により導電路素子用材料層
20Aの硬化処理を行う場合には、電磁石51,56に
ヒーターを設ければよい。具体的な加熱温度および加熱
時間は、導電路素子用材料層20Aを構成する高分子形
成材料などの種類、導電性磁性体粒子の移動に要する時
間などを考慮して適宜選定される。
【0040】このような方法によれば、絶縁性シート体
10の貫通孔を含む中間積層体1の孔1A内に充填され
た状態の導電路素子用材料層20Aを硬化処理すること
により、絶縁性シート体10の貫通孔内に充填された状
態で一体的に設けられた複数の導電路素子20が確実に
形成される。
【0041】このようにして導電路素子20が形成され
た中間積層体1を、一方の磁極板50と他方の磁極板5
5との間から取り出し、更に、熱膨張抑制用シート体1
5の上面および絶縁性シート体10の下面から一方の保
護層16および他方の保護層17を剥離することによ
り、図1に示す構成の異方導電性シートが得られる。
【0042】この異方導電性シートにおいては、導電路
素子20の一面に、例えば被検査回路装置の被検査電極
を接触させると共に、当該導電路素子20の他面に検査
用回路基板の検査用電極を接触させ、更に当該異方導電
性シートの厚み方向に押圧することにより、被検査回路
装置の被検査電極と検査用回路基板の検査用電極との所
要の電気的接続が達成される。このとき、異方導電性シ
ートの導電路素子20は、被検査回路装置の被検査電極
によって押圧されることにより、その厚み方向に圧縮さ
れて面方向に伸びるよう変形する。
【0043】而して、上記の異方導電性シートによれ
ば、弾性率の低い弾性高分子材料よりなる絶縁性シート
体10の貫通孔11内に導電路素子20が設けられてい
るため、この導電路素子20が押圧されることによって
厚み方向に圧縮されて面方向に伸びるよう変形しても、
導電路素子20の面方向における自由な変形が阻害され
ることが抑制される結果、導電路素子20にその面方向
に大きい圧力が加わることが回避される。従って、当該
異方導電性シートを繰り返し使用した場合でも、導電路
素子20が早期に破損することがないため、所要の電気
的を確実に達成することができ、長い使用寿命が得られ
る。
【0044】また、絶縁性シート体10の上面に、熱膨
張係数の小さい絶縁性材料よりなる熱膨張抑制用シート
体15が一体的に設けられており、この熱膨張抑制用シ
ート体15によって、絶縁性シート体10にはその面方
向に張力が作用されているため、温度変化による熱履歴
を受けた場合であっても、絶縁性シート体10に作用さ
れる張力が変化することにより、当該絶縁性シート体1
0の面方向における熱膨張が抑制される結果、導電路素
子20にその面方向に大きい圧力が加わることが回避さ
れる。従って、温度変化による熱履歴を受ける環境下に
おいて、熱膨張係数の小さい材料よりなる回路装置の電
気的検査に繰り返し使用した場合でも、導電路素子20
が早期に破損することがないため、所要の電気的を確実
に達成することができ、長い使用寿命が得られる。
【0045】〈第2の実施の形態〉図7は、本発明の第
2の実施の形態に係る異方導電性シートの要部の構成を
示す説明用断面図である。この異方導電性シートにおい
ては、接続すべき電極のパターンに対応する特定のパタ
ーンに従って厚み方向に貫通して伸びる複数の貫通孔1
1が形成された絶縁性シート体10が設けられ、この絶
縁性シート体10の貫通孔11の各々には、導電路素子
20が当該貫通孔11内に充填された状態で当該絶縁性
シート体10と一体的に設けられており、導電路素子2
0の各々は互いに実質的に独立した状態とされている。
絶縁性シート体10の上面には、熱膨張抑制用シート体
15が一体的に設けられており、この熱膨張抑制用シー
ト体15によって、絶縁性シート体15にはその面方向
に張力が作用されている。また、この例の異方導電性シ
ートにおいては、導電路素子20は、その上面が熱膨張
抑制用シート体15の上面と同一平面上に位置され、そ
の下面が絶縁性シート体10の下面から僅かに突出した
状態に形成されている。そして、導電路素子20の上面
およびその周辺における熱膨張抑制用シート体15の上
面を覆うよう、接点用金属膜25が当該熱膨張抑制用シ
ート体15の上面から突出した状態に設けられている。
以上において、絶縁性シート体10、熱膨張抑制用シー
ト体15および導電路素子20の各々の具体的構成は、
前述の第1の実施の形態に係る異方導電性シートと同様
である。
【0046】接点用金属膜25を構成する金属材料とし
ては、銅、金、ロジウム、白金、パラジウム、ニッケル
またはそれらのメッキあるいはそれらの合金などを用い
ることができる。また、接点用金属膜25の厚みは、例
えば0.005〜0.5mmであり、好ましくは0.0
1〜0.1mmである。
【0047】上記の異方導電性シートは、例えば以下の
ようにして製造することができる。先ず、図8に示すよ
うに、絶縁性シート体10の上面に熱膨張抑制用シート
体15および金属薄層25Aがこの順で積層され、絶縁
性シート体10の下面に保護層21が積層されてなり、
熱膨張抑制用シート体15によって、絶縁性シート体1
0の面方向に張力が作用された中間積層体2を作製す
る。次いで、図9に示すように、この中間積層体2に、
形成すべき導電路素子の配置パターンに従って、保護層
21、絶縁性シート体10および熱膨張抑制用シート体
15を貫通すると共に、金属薄層25Aを貫通しない穴
部2Aを形成する。そして、図10に示すように、中間
積層体2の穴部2A内に、硬化されて弾性高分子材料と
なる高分子形成材料中に導電性磁性体粒子が分散されて
なる導電路素子用材料を充填することにより、当該中間
積層体2の穴部2A内に導電路素子用材料層20Aを形
成する。
【0048】以上において、中間積層体2は、例えば以
下のようにして作製することができる。金属薄層25A
が一体的に設けられた熱膨張抑制用シート体15上に、
硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子形成材料
を塗布することによって高分子形成材料層を形成し、こ
の高分子形成材料層上に保護層21を積層した後、熱プ
レスなどによって高分子形成材料層の硬化処理を行うこ
とにより、図8に示すような中間積層体2が得られる。
また、導電路素子用材料の具体的構成は、第1の実施の
形態における製造方法と同様である。
【0049】このようにして形成された導電路素子用材
料層20Aに対し、第1の実施の形態と同様にして平行
磁場を作用させると共に、当該導電路素子用材料層20
Aの硬化処理を行うことにより、図11に示すように、
中間積層体2の穴部2A内に導電路素子20が一体的に
形成される。
【0050】そして、導電路素子20が形成された中間
積層体2を、一方の磁極板50と他方の磁極板55との
間から取り出し、図12に示すように、金属薄層25A
上に、導電路素子20が配置された個所に孔19を有す
るレジスト層18を形成し、その後、レジスト層18の
孔19を介して露出した金属薄層25A上にメッキ処理
を施すことにより、図13に示すように、所要の厚みの
接点用金属膜25が形成される。そして、金属薄層25
A上に形成されたレジスト層18を除去し、更に、フォ
トリソグラフィーおよびエッチング処理を施して、金属
薄層25Aにおける接点用金属膜25が形成された部分
以外の部分を除去すると共に、保護層21を剥離するこ
とにより、図7に示す構成の異方導電性シートが得られ
る。
【0051】この異方導電性シートにおいては、導電路
素子20の一面に設けられた接点用金属膜25に、例え
ば被検査回路装置の被検査電極を接触させると共に、当
該導電路素子20の他面に、検査用回路基板の検査用電
極を接触させ、更に当該異方導電性シートの厚み方向に
押圧することにより、被検査回路装置の被検査電極と検
査用回路基板の検査用電極との所要の電気的接続が達成
される。
【0052】このような異方導電性シートによれば、前
述の第1の実施の形態に係る異方導電性シートと同様の
効果が得られると共に、更に、以下のような効果が得ら
れる。すなわち、導電路素子20の上面には、接点用金
属膜25が形成されているため、接続すべき電極がその
表面に酸化膜を有するものであっても、接点用金属膜2
5によって当該酸化膜を突き破ることができるため、所
要の電気的接続を確実に達成することができる。また、
接続すべき電極には、導電路素子20が直接接触するこ
とがないため、導電路素子20を構成する弾性高分子材
料中に含有される低分子量成分により、電極の表面が汚
染されることがない。
【0053】〈第3の実施の形態〉図14は、本発明の
第3の実施の形態に係る異方導電性シートの要部の構成
を示す説明用断面図である。この異方導電性シートにお
いては、例えば柔軟性を有する多孔質材料よりなる絶縁
性シート基材30が設けられ、この絶縁性シート基材2
0には、接続すべき電極のパターンに対応するパターン
に従って、複数の導電性支持体40が互いに離間した状
態で設けられている。この導電性支持体40の各々は、
絶縁性シート基材30の表面に露出する偏平な表面電極
部分41と、絶縁性シート基材30の裏面に露出する偏
平な裏面電極部分42とを有し、表面電極部分41およ
び裏面電極部分42は、絶縁性シート基材30を構成す
る多孔質材料の多数の孔を介して形成された当該絶縁性
シート基材30の厚み方向に伸びる短絡部分43によっ
て一体に連結されている。そして、導電性支持体40の
各々における表面電極部分41上には、導電路素子20
が一体的に設けられている。以上において、導電路素子
20の具体的構成は、前述の第1の実施の形態に係る異
方導電性シートと同様である。
【0054】絶縁性シート基材30としては、絶縁性お
よび柔軟性を有する多孔質材料よりなるものであれば特
に限定されず、例えばナイロン、ポリエステル、ポリプ
ロピレンなどの合成繊維よりなるメッシュ、ポリテトラ
フルオロエチレンなどよりなるメンブレンフィルターを
用いることができる。絶縁性シート基材30として合成
繊維よりなるメッシュを用いる場合には、繊維径が5〜
100μm、メッシュ開口径が8〜200μmのものが
好ましく、絶縁性シート基材30としてメンブレンフィ
ルターを用いる場合には、メッシュ開口径が1〜5μm
のものを用いることが好ましく、これにより、導電性支
持体40において、表面電極部分41と裏面電極部分4
2との電気的接続が良好な短絡部分43を形成すること
ができる。また、絶縁性シート基材30の厚みは、例え
ば5〜200μmである。
【0055】導電性支持体40は、硬化性樹脂中に導電
性粉末が分散されてなる導電性樹脂材料により構成され
ていることが好ましい。かかる導電性樹脂材料を構成す
る硬化性樹脂としては、種々の熱硬化性樹脂または放射
線硬化性樹脂を用いることができ、その具体例として
は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。
導電性樹脂材料を構成する導電性粉末としては、種々の
金属粉末を用いることができ、その具体例としては、銀
粉末、パラジウム粉末、銀−パラジウム合金の粉末、金
粉末、銅粉末またはこれらの金属粉末の混合物などが挙
げられる。また、導電性支持体40における表面電極部
分41および裏面電極部分42の厚みは、その寸法およ
び配置ピッチによって異なるが、通常、表面電極部分4
1の厚みが50〜500μmであり、裏面電極部分42
の厚みが50〜500μmである。
【0056】上記の異方導電性シートは、例えば以下の
ようにして製造することができる。先ず、図15に示す
ように、絶縁性シート基材30の上面および下面に、フ
ォトリソグラフィーの手法により、形成すべき導電性支
持体40の配置パターンに対応するパターンに従って孔
37,38を有するレジスト層35,36を形成する。
次いで、レジスト層35,36の孔37,38内および
これらに連接する絶縁性シート基材30を構成する多孔
質材料の多数の孔内に、硬化性樹脂材料中に導電性粉末
が分散されてなる流動性の導電性支持体形成材料を充填
し、当該導電性支持体形成材料の硬化処理を行うことに
より、図16に示すように、レジスト層35の孔37内
に形成された表面電極部分41と、レジスト層36の孔
38内に形成された裏面電極部分42と、絶縁性シート
基材30を構成する多孔質材料の多数の孔を介して形成
された短絡部分43とが一体に連結されてなる導電性支
持体40が形成される。そして、図17に示すように、
レジスト層35の上面および導電性支持体40の表面電
極部分41上に、レジスト層45を積層し、更に、この
レジスト層45の上面に保護層46を形成することによ
り、中間積層体3が形成される。以上において、導電性
支持体形成材料を充填する方法としては、スクリーン印
刷法、ロール圧入法などを利用することができる。
【0057】このようにして形成された中間積層体3に
対し、図18に示すように、導電性支持体40上におい
て保護層46およびレジスト層45を貫通する穴部3A
を形成し、図19に示すように、中間積層体3に形成さ
れた穴部3A内に、導電路素子用材料を充填することに
より、図19に示すように、当該穴部3A内に導電路素
子用材料層20Aが形成される。以上において、中間積
層体3に穴部3Aを形成する方法としては、レーザー加
工による方法などを利用することができる。中間積層体
3の穴部3Aに導電路素子用材料を充填する方法として
は、真空印刷法、高圧圧入法などを利用することができ
る。また、導電路素子用材料の具体的構成は、第1の実
施の形態における製造方法と同様である。
【0058】このようにして形成された導電路素子用材
料層20Aに対し、第1の実施の形態と同様にして平行
磁場を作用させると共に、当該導電路素子用材料層20
Aの硬化処理を行うことにより、図20に示すように、
中間積層体3の穴部3A内に、導電路素子20が導電性
支持体40の表面電極部分41上に支持された状態で形
成される。
【0059】そして、導電路素子20が形成された中間
積層体3を、一方の磁極板50と他方の磁極板55との
間から取り出し、図21に示すように、レジスト層45
から保護層46を剥離し、更にレジスト層45およびレ
ジスト層35,36を除去することにより、図14に示
す構成の異方導電性シートが得られる。
【0060】この異方導電性シートにおいては、導電性
支持体40の表面電極部分41に設けられた導電路素子
20の一面に、例えば被検査回路装置の被検査電極を接
触させると共に、当該導電性支持体40の裏面電極部分
42に、検査用回路基板の検査用電極を接触させ、更に
当該異方導電性シートの厚み方向に押圧することによ
り、被検査回路装置の被検査電極と検査用回路基板の検
査用電極との所要の電気的接続が達成される。このと
き、異方導電性シートの導電路素子20は、被検査回路
装置の被検査電極によって押圧されることにより、その
厚み方向に圧縮されて面方向に伸びるよう変形する。
【0061】而して、上記の異方導電性シートによれ
ば、導電路素子20の各々が、導電性支持体40に互い
に離間した状態で支持されているため、この導電路素子
20が押圧されることによって厚み方向に圧縮されて面
方向に伸びるよう変形しても、導電路素子20の周囲に
は空気層が形成されているので、当該導電路素子20の
面方向における自由な変形が阻害されることがなく、そ
の結果、導電路素子20にその面方向に圧力が加わるこ
とが回避される。従って、当該異方導電性シートを繰り
返し使用した場合でも、導電路素子20が早期に破損す
ることがないため、所要の電気的接続を確実に達成する
ことができ、長い使用寿命が得られる。
【0062】また、絶縁性シート基材30が多孔質材料
により構成されており、導電性支持体40が、絶縁性シ
ート基材30を構成する多孔質材料の多数の孔を介して
形成された短絡部分43によって、表面電極部分41お
よび裏面電極部分42が一体に連結されて構成されてい
るため、当該導電性支持体40が絶縁性シート基材30
から離脱することを防止することができる。また、導電
性支持体40が、硬化性樹脂中に導電性粉末が充填され
てなる導電性樹脂材料により構成されているため、当該
導電性支持体40と導電路素子20との接着性が高く、
その結果、導電性支持体40から導電路素子20が離脱
することを抑制することができる。
【0063】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明においては、上記の実施の形態に限定されず、種
々の変更を加えることが可能である。例えば第1の実施
の形態および第2の実施の形態において、絶縁性シート
体10は、発泡体や多孔質体よりなる弾性体により構成
されていてもよく、また、図22に示すように、内部に
空間12若しくは空隙13を有する弾性体により構成さ
れていてもよい。
【0064】また、第3の実施の形態において、絶縁性
シート基材30としては、多孔質材料以外の種々の材料
よりなるもの、例えば絶縁性樹脂よりなるものを用いる
ことができる。但し、前述のように、導電性支持体40
が絶縁性シート基材30から離脱することを防止するこ
とができる点で、多孔質材料を用いることが好ましい。
また、導電性支持体40としては、導電性樹脂材料以外
の種々の材料よりなるもの、例えば金属材料よりなるも
のを用いることができる。但し、前述のように、導電路
素子20との高い接着性が得られる点で、導電性樹脂材
料を用いることが好ましい。また、第3の実施の形態に
おいて、隣接する導電路素子20の間には、図23およ
び図24に示すように、弾性率の低い絶縁性の弾性高分
子材料よりなる弾性体31が介在されていてもよい。
【0065】
【発明の効果】請求項1乃至請求項3に記載の異方導電
性シートによれば、弾性率の低い弾性高分子材料よりな
る絶縁性シート体の貫通孔内に導電路素子が設けられて
いるため、この導電路素子が押圧されることによって厚
み方向に圧縮されて面方向に伸びるよう変形しても、導
電路素子の面方向における自由な変形が阻害されること
が抑制される結果、導電路素子にその面方向に大きい圧
力が加わることが回避される。従って、当該異方導電性
シートを繰り返し使用した場合でも、導電路素子が早期
に破損することがないため、所要の電気的を確実に達成
することができ、長い使用寿命が得られる。請求項2に
記載の異方導電性シートによれば、絶縁性シート体を構
成する弾性高分子材料の弾性率が特定の範囲にあるた
め、導電路素子にその面方向に大きい圧力が加わること
が確実に回避される。
【0066】請求項3に記載の異方導電性シートによれ
ば、絶縁性シート体の上面に、熱膨張係数の小さい絶縁
性材料よりなる熱膨張抑制用シート体が一体的に設けら
れており、この熱膨張抑制用シート体によって、絶縁性
シート体にはその面方向に張力が作用されているため、
温度変化による熱履歴を受けた場合であっても、絶縁性
シート体に作用される張力が変化することにより、当該
絶縁性シート体の面方向における熱膨張が抑制される結
果、導電路素子にその面方向に大きい圧力が加わること
が回避される。従って、温度変化による熱履歴を受ける
環境下において、熱膨張係数の小さい材料よりなる回路
装置の電気的検査に繰り返し使用した場合でも、導電路
素子が早期に破損することがないため、所要の電気的を
確実に達成することができ、長い使用寿命が得られる。
【0067】請求項4乃至請求項6に記載の異方導電性
シートによれば、導電路素子の各々が、導電性支持体に
互いに離間した状態で支持されているため、この導電路
素子が押圧されることによって厚み方向に圧縮されて面
方向に伸びるよう変形しても、導電路素子の周囲には空
気層が形成されているので、当該導電路素子の面方向に
おける自由な変形が阻害されることがなく、その結果、
導電路素子にその面方向に圧力が加わることが回避され
る。従って、当該異方導電性シートを繰り返し使用した
場合でも、導電路素子が早期に破損することがないた
め、所要の電気的接続を確実に達成することができ、長
い使用寿命が得られる。
【0068】請求項5に記載の異方導電性シートによれ
ば、絶縁性シート基材が多孔質材料により構成されてお
り、導電性支持体が、絶縁性シート基材を構成する多孔
質材料の多数の孔を介して形成された短絡部分によっ
て、表面電極部分および裏面電極部分が一体に連結され
てなるものであるため、当該導電性支持体が絶縁性シー
ト基材から離脱することを防止することができる。
【0069】請求項6に記載の異方導電性シートによれ
ば、導電性支持体が、硬化性樹脂中に導電性粉末が充填
されてなる導電性樹脂材料により構成されているため、
当該導電性支持体と導電路素子との接着性が高く、その
結果、導電性支持体から導電路素子が離脱することを抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る異方導電性シートの要
部の構成を示す説明用断面図である。
【図2】図1に示す異方導電性シートを製造するために
用いられる中間積層体の構成を示す説明用断面図であ
る。
【図3】図2に示す中間積層体に孔が形成された状態を
示す説明用断面図である。
【図4】中間積層体の孔内に導電路素子用材料層が形成
された状態を示す説明用断面図である。
【図5】中間積層体の孔内に形成された導電路素子用材
料層に平行磁場を作用させた状態をを示す説明用断面図
である。
【図6】中間積層体の孔内に導電路素子が形成された状
態を示す説明用断面図である。
【図7】第2の実施の形態に係る異方導電性シートの要
部の構成を示す説明用断面図である。
【図8】図7に示す異方導電性シートを製造するために
用いられる中間積層体の構成を示す説明用断面図であ
る。
【図9】図8に示す中間積層体に穴部が形成された状態
を示す説明用断面図である。
【図10】中間積層体の穴部内に導電路素子用材料層が
形成された状態を示す説明用断面図である。
【図11】中間積層体の穴部内に導電路素子が形成され
た状態を示す説明用断面図である。
【図12】中間積層体における金属薄層上にレジスト層
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図13】導電路素子上に接点用金属膜が形成された状
態を示す説明用断面図である。
【図14】第3の実施の形態に係る異方導電性シートの
要部の構成を示す説明用断面図である。
【図15】絶縁性シート基材の両面にレジスト層が形成
された状態を示す説明用断面図である。
【図16】絶縁性シート基材に導電性支持体が形成され
た状態を示す説明用断面図である。
【図17】レジスト層および導電性支持体の上面にレジ
スト層および保護層が形成されて中間積層体が作製され
た状態を示す説明用断面図である。
【図18】図17に示す中間積層体に穴部が形成された
状態を示す説明用断面図である。
【図19】中間積層体の穴部内に導電路素子用材料層が
形成された状態を示す説明用断面図である。
【図20】中間積層体の穴部内に導電路素子が形成され
た状態を示す説明用断面図である。
【図21】中間積層体のレジスト層から保護層が剥離さ
れた状態を示す説明用断面図である。
【図22】本発明に係る異方導電性シートの他の例にお
ける要部の構成を示す説明用断面図である。
【図23】本発明に係る異方導電性シートの更に他の例
における要部の構成を示す説明用断面図である。
【図24】本発明に係る異方導電性シートの更に他の例
における要部の構成を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
1 中間積層体 1A 孔 2 中間積層体 2A 穴部 3 中間積層体 3A 穴部 10 絶縁性シート体 11 貫通孔 12 空間 13 空隙 15 熱膨張抑制用シート体 16 一方の保護層 17 他方の保護層 18 レジスト層 19 孔 20 導電路素子 21 保護層 20A 導電路素子用材料層 25 接点用金属膜 25A 金属薄層 30 絶縁性シート基材 31 弾性体 35 レジスト層 36 レジスト層 37 孔 38 孔 40 導電性支持体 41 表面電極部分 42 裏面電極部分 43 短絡部分 45 レジスト層 50 一方の磁極板 51 電磁石 55 他方の磁極板 56 電磁石 M 強磁性体部分 N 非磁性体部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔
    が形成された絶縁性シート体と、 この絶縁性シート体の貫通孔の各々に、当該貫通孔内に
    充填された状態で一体的に設けられた弾性高分子材料中
    に導電性粒子が含有されてなる導電路素子とを具えてな
    り、 前記絶縁性シート体は、弾性率が低い弾性高分子材料に
    より構成されていることを特徴とする異方導電性シー
    ト。
  2. 【請求項2】 絶縁性シート体を構成する弾性高分子材
    料の圧縮弾性率が1.0×105 〜1.0×106 Pa
    であることを特徴とする請求項1に記載の異方導電性シ
    ート。
  3. 【請求項3】 絶縁性シート体の少なくとも一面に、熱
    膨張係数の小さい絶縁性材料よりなる熱膨張抑制用シー
    ト体が一体的に設けられ、 この熱膨張抑制用シート体によって、前記絶縁性シート
    体にはその面方向に張力が作用されていることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の異方導電性シー
    ト。
  4. 【請求項4】 絶縁性シート基材と、 この絶縁性シート基材の表面および下面に露出する、互
    いに電気的に接続された表面電極部分および裏面電極部
    分を有してなり、それぞれ離間した状態で当該絶縁性シ
    ート基材に一体的に設けられた複数の導電性支持体と、 この導電性支持体の各々に、互いに離間した状態で当該
    導電性支持体の表面電極部分から突出するよう支持され
    た、弾性高分子材料中に導電性粒子が含有されてなる複
    数の導電路素子とを具えてなることを特徴とする異方導
    電性シート。
  5. 【請求項5】 絶縁性シート基材は多孔質材料により構
    成され、 導電性支持体は、前記絶縁性シート体を構成する多孔質
    材料の多数の孔を介して形成された短絡部分を有し、こ
    の短絡部分によって表面電極部分および裏面電極部分が
    一体に連結されていることを特徴とする請求項4に記載
    の異方導電性シート。
  6. 【請求項6】 導電性支持体が、硬化性樹脂中に導電性
    粉末が充填されてなる導電性樹脂材料により構成されて
    いることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の
    異方導電性シート。
JP03840799A 1999-02-17 1999-02-17 異方導電性シートおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3900732B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03840799A JP3900732B2 (ja) 1999-02-17 1999-02-17 異方導電性シートおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03840799A JP3900732B2 (ja) 1999-02-17 1999-02-17 異方導電性シートおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000243485A true JP2000243485A (ja) 2000-09-08
JP3900732B2 JP3900732B2 (ja) 2007-04-04

Family

ID=12524456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03840799A Expired - Lifetime JP3900732B2 (ja) 1999-02-17 1999-02-17 異方導電性シートおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3900732B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004066449A1 (ja) 2003-01-17 2004-08-05 Jsr Corporation 異方導電性コネクターおよびその製造方法並びに回路装置の検査装置
JP2005510618A (ja) * 2001-11-28 2005-04-21 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 異方導電性接着性フィルム、その製造方法、および半導体装置
JP2006105933A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd バンプ付きメンブレンおよびその製造方法およびウエハの検査方法
JP2007064937A (ja) * 2005-09-02 2007-03-15 Jsr Corp 回路基板の検査装置および回路基板の検査方法
JP2007304110A (ja) * 2002-03-29 2007-11-22 Toshiba Corp 半導体装置試験用コンタクト基板
US7446545B2 (en) 2003-05-08 2008-11-04 Unitechno Inc. Anisotropically conductive sheet
JP2009259415A (ja) * 2008-04-11 2009-11-05 Jsr Corp 異方導電性シートおよび異方導電性シートの製造方法
KR101606284B1 (ko) * 2014-10-29 2016-03-25 주식회사 아이에스시 관통 홀이 형성된 다공성 절연시트를 갖는 전기적 접속체 및 테스트 소켓
KR101841047B1 (ko) * 2016-10-21 2018-05-08 솔브레인멤시스(주) 이방 도전성 시트의 제조방법, 그 제조방법에 의하여 제조된 이방 도전성 시트, 및 그 이방 도전성 시트를 이용한 검사 장치 및 검사 방법
KR20180049427A (ko) * 2016-11-01 2018-05-11 솔브레인멤시스(주) 다공성 도전부를 구비하는 이방 도전성 시트 및 그 제조 방법
JP2020091982A (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 東京特殊電線株式会社 異方性導電シート
KR20220027445A (ko) * 2020-08-27 2022-03-08 주식회사 새한마이크로텍 고주파 특성이 향상된 이방 전도성 시트

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109637699B (zh) * 2018-12-12 2020-05-12 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 异方性导电膜制造方法及其设备

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005510618A (ja) * 2001-11-28 2005-04-21 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 異方導電性接着性フィルム、その製造方法、および半導体装置
JP2007304110A (ja) * 2002-03-29 2007-11-22 Toshiba Corp 半導体装置試験用コンタクト基板
US7190180B2 (en) 2003-01-17 2007-03-13 Jsr Corporation Anisotropic conductive connector and production method therefor and inspection unit for circuit device
CN100397711C (zh) * 2003-01-17 2008-06-25 Jsr株式会社 各向异性导电连接器及其生产方法和电路器件的检查设备
WO2004066449A1 (ja) 2003-01-17 2004-08-05 Jsr Corporation 異方導電性コネクターおよびその製造方法並びに回路装置の検査装置
US7446545B2 (en) 2003-05-08 2008-11-04 Unitechno Inc. Anisotropically conductive sheet
JP2006105933A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd バンプ付きメンブレンおよびその製造方法およびウエハの検査方法
JP4631621B2 (ja) * 2005-09-02 2011-02-16 Jsr株式会社 回路基板の検査装置および回路基板の検査方法
JP2007064937A (ja) * 2005-09-02 2007-03-15 Jsr Corp 回路基板の検査装置および回路基板の検査方法
JP2009259415A (ja) * 2008-04-11 2009-11-05 Jsr Corp 異方導電性シートおよび異方導電性シートの製造方法
KR101606284B1 (ko) * 2014-10-29 2016-03-25 주식회사 아이에스시 관통 홀이 형성된 다공성 절연시트를 갖는 전기적 접속체 및 테스트 소켓
WO2016068541A1 (ko) * 2014-10-29 2016-05-06 주식회사 아이에스시 관통홀이 형성된 다공성 절연시트를 갖는 전기적 접속체 및 그 제조 방법
TWI595719B (zh) * 2014-10-29 2017-08-11 Isc股份有限公司 具有含貫穿孔之多孔絕緣片的電連接裝置及其製造方法
KR101841047B1 (ko) * 2016-10-21 2018-05-08 솔브레인멤시스(주) 이방 도전성 시트의 제조방법, 그 제조방법에 의하여 제조된 이방 도전성 시트, 및 그 이방 도전성 시트를 이용한 검사 장치 및 검사 방법
KR20180049427A (ko) * 2016-11-01 2018-05-11 솔브레인멤시스(주) 다공성 도전부를 구비하는 이방 도전성 시트 및 그 제조 방법
JP2020091982A (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 東京特殊電線株式会社 異方性導電シート
KR20220027445A (ko) * 2020-08-27 2022-03-08 주식회사 새한마이크로텍 고주파 특성이 향상된 이방 전도성 시트
KR102463229B1 (ko) * 2020-08-27 2022-11-04 주식회사 새한마이크로텍 고주파 특성이 향상된 이방 전도성 시트

Also Published As

Publication number Publication date
JP3900732B2 (ja) 2007-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4240724B2 (ja) 異方導電性シートおよびコネクター
JP2005056860A (ja) 異方導電性コネクターおよびその応用製品
WO2007116826A1 (ja) 異方導電性コネクターおよび異方導電性コネクター装置
JP3788258B2 (ja) 異方導電性コネクターおよびその応用製品
WO2006008784A1 (ja) 異方導電性コネクター装置および回路装置の検査装置
JP3900732B2 (ja) 異方導電性シートおよびその製造方法
JP2000156119A (ja) 異方導電性積層体およびその製法
JP3573120B2 (ja) 異方導電性コネクターおよびその製造方法並びにその応用製品
JP4379949B2 (ja) 異方導電性シートおよびその製造方法並びに回路装置の電気的検査装置および電気的検査方法
JP4415968B2 (ja) 異方導電性シートおよびコネクター並びに異方導電性シートの製造方法
JP3257433B2 (ja) 異方導電性シートの製造方法および異方導電性シート
JP3945083B2 (ja) 異方導電性シートおよびその製造方法
JP4288783B2 (ja) 異方導電性シートおよび回路装置の電気的検査装置
JP3865019B2 (ja) 異方導電性シートおよびその製造方法
JP2000243486A (ja) 異方導電性シート
JP4470316B2 (ja) 異方導電性シートおよび回路装置の電気的検査装置
JPH11354178A (ja) 異方導電性シートおよびその製造方法並びに回路装置の検査装置および検査方法
JP4099905B2 (ja) 異方導電性シート用支持体および支持体付異方導電性シート
JP3928607B2 (ja) 異方導電性シート、その製造方法およびその応用
JP3873503B2 (ja) 異方導電性シートおよびその製造方法
JPH11204178A (ja) 異方導電性シート
KR100441578B1 (ko) 이방도전성 쉬이트 및 커넥터
JP4161475B2 (ja) 金型およびその製造方法並びに異方導電性シートの製造方法
JP2001283954A (ja) 異方導電性コネクターおよびそれを有する検査装置並びに異方導電性コネクターの製造方法
JP2002280092A (ja) 異方導電性シートおよびその応用製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100112

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100112

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140112

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term