JP2002003533A - ラクトン環を側鎖に有する(メタ)アクリル酸重合体及びその製造方法 - Google Patents

ラクトン環を側鎖に有する(メタ)アクリル酸重合体及びその製造方法

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JP2002003533A
JP2002003533A JP2000186118A JP2000186118A JP2002003533A JP 2002003533 A JP2002003533 A JP 2002003533A JP 2000186118 A JP2000186118 A JP 2000186118A JP 2000186118 A JP2000186118 A JP 2000186118A JP 2002003533 A JP2002003533 A JP 2002003533A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】単峰性で分子量分布が狭く、分子量の制御され
たラクトン環を側鎖に有する(メタ)アクリル系重合体
及びその製造方法の提供。 【解決手段】アルカリ金属又は有機アリカリ金属を重合
開始剤とするアニオン重合法により、式III化合物及びI
V (式中、R1は、H、メチル基、R3、R4は置換基可能
C1〜C8アルキル基、置換基可能アリール基、アルコ
キシカルボニル基、R2、R5、R6はH、置換基可能C
1〜C8アルキル基、置換可能アリール基、又はアルコ
キシカルボニル基、nは1〜3)式4化合物 (式中、R7は、H、メチル基、R8は置換基可能C1〜
C12アルキル基、置換基可能C3以上の脂環式骨格を
有する炭化水素基、該脂環式骨格を有する炭化水素基を
有するアルキル基、又はヘテロ基)を重合させるアルリ
ル酸系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラクトン環を側鎖
に有する(メタ)アクリル酸重合体及びその製造方法に
関する。ラクトン環を側鎖に有する(メタ)アクリル酸
重合体は、次世代エキシマレーザーレジスト材料として
の利用が期待される化合物である。
【0002】
【従来の技術】ラクトン環を側鎖に有する(メタ)アク
リル酸重合体は、幾つか報告されている。例えば、J. P
hotopolym. Sci. Technol., 9, 1996, 509には、例えば
下式
【0003】
【化5】
【0004】に示すアクリル酸共重合体が記載されてい
る。また、J. Photopolym. Sci. Technol., 10, 1997,
545には、下式
【0005】
【化6】
【0006】に示すアクリル酸共重合体が記載されてい
る。また、Macromol. Chem. Phys., 195, 1994, 2381に
は例えば、下式
【0007】
【化7】
【0008】に示す重合体が記載されている。
【0009】また、特開平10−207069号公報に
は、下記式
【0010】
【化8】
【0011】で表される共重合体が記載されている。特
開平11−15162号公報には、下記式
【0012】
【化9】
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、J. Photopoly
m. Sci. Technol., 10, 1997, 545に記載されているア
クリル酸共重合体は、ラジカル重合で合成され、重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/M
nが、1.68〜2.56と満足のいくものでなかっ
た。また、他の文献においては、Mw/Mnの値は明記
されておらず、ラジカル重合で合成されていることか
ら、分子量分布は、先と同様に満足のいくものでないこ
とが予想されるものであった。また、特開平10−20
7069号公報、及び特開平11−15162号公報記
載されている共重合体は分散度(重量平均分子量/数平
均分子量)は、1.90、2.13であり、満足のいく
ものではなかった。
【0014】分子量分布(Mw/Mn)が狭く、かつ分
子量制御された重合体を得る重合法としては、イオン重
合法、特にリビングアニオン重合法が最適な手法ではあ
るが、単純な構造のラクトン環を側鎖に有する(メタ)
アクリル系モノマーでは、重合反応が進行しなかった。
【0015】本発明は、単峰性で分子量分布が狭く、且
つ、分子量の制御された、ラクトン環を側鎖に有する
(メタ)アクリルの重合体及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を達成すべく鋭意研究した結果、ラクトン環カルボニル
基のβ位に水素原子を有するモノマーでは、重合の初期
段階でカルボアニオンによるβ位水素の引き抜きが生じ
て重合反応が進行しないことを見出し、β位の水素がす
べて置換されたラクトン環を有する(メタ)アクリル系
モノマーを用いればリビングアニオン重合法により重合
を行うことができ、分子量分布が狭く、且つ分子量の制
御された重合体が得られることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0017】即ち、本発明は、(1)一般式(I)
【化10】 (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R3、及
びR4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい
C1〜C8のアルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基、又はアルコキシカルボニル基を表し、R2
5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有
していてもよいC1〜C8のアルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、又はアルコキシカルボニル基
を表し、R 2及びR5、並びにR3及びR5は一緒になっ
て、環を形成してもよい基を表し、nは1〜3のいずれ
かの整数を表し、nが2以上の場合、R5、R6はそれぞ
れ独立に、同一又は相異なっていてもよい基を表し、環
内の炭素−炭素結合には、適宜2重結合を含んでいても
よい。)で表される繰り返し単位(A)を有し、重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/M
nが1.00〜1.50であることを特徴とする(メ
タ)アクリル酸系重合体、(2)一般式(I)で表され
る繰り返し単位(A)と一般式(II)
【化11】 (式中、R7は、水素原子、又はメチル基を表し、R
8は、置換基を有していてもよいC1〜C12のアルキ
ル基、置換基を有してもよいC3以上の脂環式骨格を有
する炭化水素基、該脂環式骨格を有する炭化水素基を有
するアルキル基、又はヘテロ環基を表す。)で表される
繰り返し単位(B)からなることを特徴とする(1)に
記載のアクリル酸系重合体、(3)一般式(I)で表さ
れる繰り返し単位(A)、及び一般式(II)で表される
繰り返し単位(B)が、(A)−(B)型にブロック共
重合していることを特徴とする(2)に記載のアクリル
酸系重合体、(4)アルカリ金属又は有機アリカリ金属
を重合開始剤とするアニオン重合法により、一般式(II
I)
【化12】 (式中、R1〜R6、及びnは、前記と同じ意味を表
す。)で表される化合物、又は一般式(III)で表され
る化合物及び一般式(IV)
【化13】 (R7及びR8は前記と同じ基を表す。)で表される化合
物を重合させることを特徴とする(1)〜(3)のいず
れかに記載のアクリル酸系重合体の製造方法、(5)ア
ルカリ金属又は有機アリカリ金属を重合開始剤とするア
ニオン重合法により、一般式(III)又は一般式(IV)
で表される化合物を重合後、一般式(III)又は一般式
(IV)で表される化合物を重合させることを特徴とする
(4)に記載のアクリル酸系重合体の製造方法、に関す
る。
【0018】
【発明の実施の形態】一般式(I)で表される繰り返し
単位中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R3、及
びR4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい
C1〜C8のアルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基、又はアルコキシカルボニル基を表す。R3
及びR4として具体的には、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチ
ル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、フェノキシメチ
ル基、フェニル基、4−クロロフェニル基、4−メトキ
シフェニル基、t−ブトキシカルボニル基等を例示する
ことができる。
【0019】R2、R5及びR6は、それぞれ独立に、水
素原子、置換基を有していてもよいC1〜C8のアルキ
ル基、置換基を有していてもよいアリール基、又はアル
コキシカルボニル基を表し、具体的には、R3、R4で例
示した同じ基を例示することができる。
【0020】nは1〜3のいずれかの整数を表し、nが
2以上の場合、R5、R6はそれぞれ独立に、同一又は相
異なっていてもよい基を表し、R2及びR5、並びにR3
及びR5は一緒になって、環を形成してもよい基を表
す。また、環内の炭素−炭素結合には、適宜2重結合を
含んでいてもよい。以上の条件を満たすラクトン環と
し、具体的には下記式に示す基を例示することができ
る。
【0021】
【化14】
【0022】本発明において用いられる一般式(II)で
表される繰り返し単位中、R7は水素原子、又はメチル
基を表す。また、R8は、置換基を有していてもよいC
1〜C12のアルキル基、置換基を有してもよいC3以
上の脂環式骨格を有する炭化水素基、該脂環式骨格を有
する炭化水素基を有するアルキル基、又はヘテロ環基を
表す。特に、酸分解・脱離基が好ましく、更に酸により
脱離・分解し得るt−ブチル基を持つ基が好ましい。こ
こで、酸分解・脱離基とは酸により分解及び/又は脱離
する基を意味する。
【0023】具体的には、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル
基、メトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル
基、ビス(2−クロロエトキシ)メチル基、テトラヒド
ロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、
テトラヒドロフラニル基、トリフェニルメチル基、トリ
メチルシリル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメ
チル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリメチルシリ
ルメチル基、及び下記式
【0024】
【化15】
【0025】(式中、uは0又は1を表す。)で表され
るような官能基を例示することができる。さらに、下記
【0026】
【化16】
【0027】(式中、R9はC1〜C20の無置換又は
アルコキシ置換のアルキル基、C5〜C10のシクロア
ルキル基、又はC6〜C20の無置換又はアルコキシ置
換のアリール基を表し、R10は、水素又はC1〜C3の
アルキル基を表し、R11は水素、C1〜C6のアルキル
基、又はC1〜C6のアルコキシ基を表す。)で表され
る基を例示することができ、このような置換基として具
体的には、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル
基、1−メトキシプロピル基、1−メチル−1−メトキ
シエチル基、1−(イソプロポキシ)エチル基等を例示
することができる。一般式(I)で表される繰り返し単
位(A)と一般式(II)で表される繰り返し単位(B)
の構造は、特に限定されず、例えばランダム結合、又は
ブロック結合いずれの構造をとることができるが、
(A)−(B)型にブロック共重合した構造が好まし
い。
【0028】本発明において用いられる重合開始剤は、
アルカリ金属又は有機アルカリ金属からなり、アルカリ
金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシ
ウム等を例示することができ、有機アルカリ金属として
は、上記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物、ア
リール化物等を使用することができ、具体的には、エチ
ルリチウム、n一ブチルリチウム、sec一ブチルリチウ
ム、tert一ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウ
ムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェ
ニル、ナトリウムナフタレン、α一メチルスチレンナト
リウムジアニオン、1,1一ジフェニルヘキシルリチウ
ム、1,1一ジフェニルー3一メチルペンチルリチウム等
を挙げることができる。
【0029】本発明に使用される一般式(III)で表さ
れる化合物中、R1〜R6、及びnは、前記と同じ意味を
表すし、具体的には、先と同様の置換基を例示すること
ができる。一般式(IV)で表される化合物中、R7及び
8は前記と同じ基を表し、具体的には、先と同様の置
換基を例示することができる。
【0030】一般式(III)で表される(メタ)アクリ
ル酸エステルは、(1)(メタ)アクリル酸クロライド
と一般式(V)
【0031】
【化17】
【0032】(式中、R1〜R6、及びnは前記と同じ意
味を表す。)で表されるラクトン誘導体を塩基存在下反
応させる方法(2)(メタ)アクリル酸と一般式(V)
で表されるラクトン誘導体を脱水剤の存在下、脱水縮合
させる方法、(3)(メタ)アクリル酸混合無水物と一
般式(V)で表されるラクトン誘導体を塩基存在下に反
応させる方法、(4)(メタ)アクリル酸イミダゾール
と一般式(V)で表されるラクトン誘導体を反応させる
方法、等で合成することができる。
【0033】上記反応(1)、(3)に用いられる塩基
として、有機塩基、無機塩基とも使用することができる
が、中でも有機塩基が好ましく、更に、3級アミン、ピ
リジン等の芳香族アミンが好ましく、これらは、単独又
は2種以上を混合して用いることができる。具体的に
は、トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、
ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルア
ミンと4−ジエチルアミノピリジンの組み合わせ等を例
示することができる。また、上記反応(3)に用いられ
る(メタ)アクリル酸混合無水物としては、下式
【0034】
【化18】
【0035】(式中、R’は、メチル基、エチル基、t
−ブチル基等のアルキル基を表す。)で表される化合物
を例示することができる。これらの化合物は、(メタ)
アクリル酸と対応する酸クロライドを塩基の存在化反応
させることにより合成することができる。上記反応
(2)に用いられる脱水剤としては、N,N’−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド、トリフ
ェニルホスフィン−アジドカルボン酸エステルートリエ
チルアミンの光延試薬、向山試薬等を例示することがで
きる。
【0036】また、この反応において4−ジメチルアミ
ノピリジン等の3級アミンを触媒量添加すると反応が促
進される。上記反応(4)で用いられる(メタ)アクリ
ル酸イミダゾールは、(メタ)アクリル酸とカルボニル
ジイミダゾールより、塩基の存在下合成することができ
る。合成された(メタ)アクリル酸エステルは、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の操作により精
製することができる。
【0037】本発明のラクトン環を側鎖に有する(メ
タ)アクリル酸重合体は、アルカリ金属又は有機アルカ
リ金属を重合開始剤として、合成された一般式(III)
で示される化合物をアニオン重合することにより得るこ
とができる。反応は、(1)モノマーの混合溶液中に、
重合開始剤を滴下する方法、(2)重合開始剤を含む溶
液に、モノマー混合液を滴下する方法いずれの方法でも
行うことができるが、分子量、及び分子量分布を制御す
るためには(2)の方法が好ましい。この反応は、窒
素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中に
おいて、−70℃〜室温の温度下で行われる。
【0038】アニオン重合用の有機溶媒としては、n−
ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロ
ヘキサン、シクロペンタン等の脂環族炭化水素類、ベン
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類の
他、アニソール、ヘキサメチルホスホルアミド等のアニ
オン重合において通常使用される有機溶媒を挙げること
ができ、これらは一種単独又は一種以上の混合溶媒とし
て使用することができる。特にTHF、THF−ヘキサ
ンの混合系が好ましい。その混合比は特に制限されない
が、THF/ヘキサンの容量比が100/0〜80/2
0の範囲が特に好ましい。
【0039】以上の反応において得られたアクリル酸重
合体は、重量平均分子量は、2、000〜50,000
の範囲が好ましく、重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.00〜1.50
の範囲にあり、分子量分布が単峰性で狭く、構造が制御
された重合体であり、レジスト材料として好適な化合物
である。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明の範囲は、下記実施例により何ら制限
を受けるものではない。
【0041】参考例1 窒素雰囲気下において、ジクロロメタン120ml中
に、パントラクトン18.86 gとメタクリル酸1
2.91 gと4,4’−ジメチルアミノピリジン1.4
6 gを加え0℃に保持しながら、N、N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド35.08 gを10分間かけて滴
下し、さらに10分間0℃を保持して撹拌した。室温に
戻して5時間撹拌を継続した後、反応中に析出した析出
物をろ別して、ろ液を0.5 N塩酸50 mlで4回、
そして、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を留去した。
得られた粗生成物は、シリカゲルカラムで精製して目的
物であるメタクリル酸パントラクトニル16.89 gを
得た。
【0042】実施例1 窒素雰囲気下において、テトラヒドロフラン21.6 g
を−40℃に保持し、撹拌下sec−ブチルリチウム
2.4ミリモルを加えて、メタクリル酸パントラクトニ
ル2.4 gを滴下しさらに1時間反応を継続した。メタ
ノールにより反応を停止させた後、直ちに反応液を多量
の水にあけてポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、60
℃で10時間減圧乾燥して白色粉末状のポリマーを得
た。用いたモノマー総量に対する重合収率は95%であ
った。
【0043】このポリマーのGPC分析を行ったとこ
ろ、Mn=6000,Mw/Mn=1.29の単分散ポリマー
であった。このことから、重合反応は何ら副反応を生起
することなく進行し、設定通りの重合体が得られたこと
を確認した。
【0044】実施例2 窒素雰囲気下において、テトラヒドロフラン42.0g
を−40℃に保持し、撹拌下sec−ブチルリチウム
1.4ミリモルを加えて、2−メチル−アダマンチルメ
タクリレート4.0 gを滴下して1時間反応を継続し
た。反応液の一部を取り出して、ガスクロマトグラフィ
ーにて2−メチル−アダマンチルメタクリレートモノマ
ーが完全に消費されていることを確認した後に、反応系
を−60℃に再冷却保持して、メタクリル酸パントラク
トニル4.0 gを滴下してさらに2時間反応を継続し
た。塩酸1.4ミリモルのメタノール溶液を反応系に投
入して反応を停止した後、直ちに反応液を多量の水にあ
けてポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、60℃で10
時間減圧乾燥して白色粉末状のポリマーを得た。用いた
モノマー総量に対する重合収率は96%であった。この
ポリマーのGPC分析を行ったところ、Mn=660
0、Mw/Mn=1.3の単分散ポリマーであった。こ
のことから、重合反応は何ら副反応を生起することなく
進行し、設定通りの重合体が得られたことを確認した。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、初め
て分子量分布が狭く、単峰性であるラクトン環を有する
(メタ)アクリル系重合体の得ることができた。ラクト
ン環を側鎖に有するアクリル酸重合体は次世代レジスト
材料として注目されている化合物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 297/02 C08F 297/02 G03F 7/039 601 G03F 7/039 601 Fターム(参考) 2H025 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE07 BE10 BG00 BJ05 CB43 FA17 4J015 DA02 4J026 HA11 HA26 HA32 HA39 HA49 HB11 HB32 HB39 HB43 HB45 HB48 HE01 4J100 AL03Q AL08P AL08Q BA04Q BA05Q BA06Q BA10P BA10Q BA11P BA11Q BA72Q BB01Q BC08Q BC09Q BC12Q BC43P BC43Q BC53P BC53Q BC58P BC65Q CA01 CA04 DA04 FA08 JA38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R3、及
    びR4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい
    C1〜C8のアルキル基、置換基を有していてもよいア
    リール基、又はアルコキシカルボニル基を表し、R2
    5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有
    していてもよいC1〜C8のアルキル基、置換基を有し
    ていてもよいアリール基、又はアルコキシカルボニル基
    を表し、R 2及びR5、並びにR3及びR5は一緒になっ
    て、環を形成してもよい基を表し、nは1〜3のいずれ
    かの整数を表し、nが2以上の場合、R5、R6はそれぞ
    れ独立に、同一又は相異なっていてもよい基を表し、環
    内の炭素−炭素結合には、適宜2重結合を含んでいても
    よい。)で表される繰り返し単位(A)を有し、重量平
    均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/M
    nが1.00〜1.50であることを特徴とする(メ
    タ)アクリル酸系重合体。
  2. 【請求項2】一般式(I)で表される繰り返し単位
    (A)と一般式(II) 【化2】 (式中、R7は、水素原子、又はメチル基を表し、R
    8は、置換基を有していてもよいC1〜C12のアルキ
    ル基、置換基を有してもよいC3以上の脂環式骨格を有
    する炭化水素基、該脂環式骨格を有する炭化水素基を有
    するアルキル基、又はヘテロ環基を表す。)で表される
    繰り返し単位(B)からなることを特徴とする請求項1
    に記載のアクリル酸系重合体。
  3. 【請求項3】一般式(I)で表される繰り返し単位
    (A)、及び一般式(II)で表される繰り返し単位
    (B)が、(A)−(B)型にブロック共重合している
    ことを特徴とする請求項2に記載のアクリル酸系重合
    体。
  4. 【請求項4】アルカリ金属又は有機アリカリ金属を重合
    開始剤とするアニオン重合法により、一般式(III) 【化3】 (式中、R1〜R6、及びnは、前記と同じ意味を表
    す。)で表される化合物、又は一般式(III)で表され
    る化合物及び一般式(IV) 【化4】 (R7及びR8は前記と同じ基を表す。)で表される化合
    物を重合させることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載のアクリル酸系重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】アルカリ金属又は有機アリカリ金属を重合
    開始剤とするアニオン重合法により、一般式(III)又
    は一般式(IV)で表される化合物を重合後、一般式(II
    I)又は一般式(IV)で表される化合物を重合させるこ
    とを特徴とする請求項4に記載アクリル酸系重合体の製
    造方法。
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