JP2002002261A - 車両用有害ガス排出装置 - Google Patents

車両用有害ガス排出装置

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JP2002002261A
JP2002002261A JP2000188511A JP2000188511A JP2002002261A JP 2002002261 A JP2002002261 A JP 2002002261A JP 2000188511 A JP2000188511 A JP 2000188511A JP 2000188511 A JP2000188511 A JP 2000188511A JP 2002002261 A JP2002002261 A JP 2002002261A
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harmful gas
power window
discharge device
gas discharge
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JP2000188511A
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English (en)
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Kenichi Shimoyama
憲一 下山
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内に発生ないし充満することのある、例
えば水素ガスのような有害ガスを簡単な構成で有効に排
出することができる車両用有害ガス排出装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 電気制御で開閉駆動可能なパワーウイン
ドを備えた車両のための車両用有害ガス排出装置であ
る。車室内の空気中に含まれる水素ガスを検出するため
の水素センサ13と、水素センサ13の検出結果に応じ
てパワーウインドスイッチユニット1に指令信号を送出
してパワーウインドの開閉状態を制御するための制御手
段としての電池ECU11のCPUaとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電気自動車
などの車両の室内に発生ないし充満することのある水素
ガスなどの有害ガスを自動的に排出するための車両用有
害ガス排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば鉛バッテリを搭載した電気自動車
においては、バッテリの充電期間中に水素ガスが発生す
ることがあり、かかるガスは車室内の空気環境を汚染す
るため、これを有効に車外に排出する技術が必要とな
る。
【0003】従来、この種の排出技術としては、例えば
特開平6−217412号公報に開示された装置が知ら
れている。この装置では、電気自動車に搭載されている
鉛バッテリの充電期間中に発生する水素ガスを排出する
ことを目的として、バッテリの電圧を電圧検出回路にて
計測し、バッテリのセルの電圧が水素ガス発生電圧以上
となった場合に換気ファンを駆動するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述の従来技
術では、水素ガスの排出を目的としてバッテリの周囲空
間の気体を車外に排出する送風機を備えるようにしてい
るものの、実際には、水素ガスの比重は空気より軽いた
めに車室内の上部空間即ち天井付近に溜りやすく、この
ようにして滞留した気体を送風機だけで有効に排出する
ことは難しく、例えば、天井面に穴を開けて換気ファン
を設けるなどの非現実的な構成でもとらない限り、水素
ガスの排出という所期の目的を有効に達成することがで
きないという問題点があった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、車室内に発生ないし充満することのある、例えば水
素ガスのような有害ガスを簡単な構成で有効に排出する
ことができる車両用有害ガス排出装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の車両用有害ガス排出装置は、電気制
御で開閉駆動可能なパワーウインドを備えた車両のため
の車両用有害ガス排出装置であって、前記車両の車室内
の空気中に含まれる有害ガスを検出するためのガス検出
手段と、前記ガス検出手段の検出結果に応じて前記パワ
ーウインドを駆動制御するための制御手段とを備えたこ
とを特徴としている。
【0007】請求項1に記載の装置では、車室内の空気
中に含まれている有害ガスの検出結果に応じて、パワー
ウインドの開閉状態を制御することとした。これによっ
て車室内の空気を換気する。なお、本明細書における有
害ガスとは、人間や動物に対する毒性を持った気体とい
う意味ではなく、むしろ車室内に充満することが空気環
境上から不都合であるような気体一般を意味している。
また、本発明は従来技術で述べたような鉛バッテリ搭載
車両における水素ガスの排出に好適な技術を提案するこ
とをその目的の1つとしてはいるが、これに限られず、
他の気体の排出についても有効に適合するものである。
【0008】請求項1に記載の装置によれば、車両の車
室内の空気を常に清浄な環境に維持することができる。
また、パワーウインドの開閉状態の駆動制御中には若干
の電力を消費するものの、かかる駆動時間は短時間にす
ぎないから、全体としての消費電力はわずかであって、
節電の観点からも効果的である。
【0009】請求項2に記載の車両用有害ガス排出装置
は、請求項1に記載の車両用有害ガス排出装置におい
て、前記有害ガスが所定の濃度以上であることが検出さ
れたとき、前記制御手段は前記パワーウインドを開くよ
うに駆動制御することを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の装置では、有害ガスが所
定の濃度以上に充満したとき、自動的にパワーウインド
を開いて車室内の空気の換気を行なう。例えば鉛バッテ
リを搭載した電気自動車にあっては、バッテリの充電初
期には水素ガスを発生することが殆どないものの、充電
後期になると水素ガスを発生する傾向がある。充電後期
にはバッテリに既に十分な電力が蓄積されているので、
この時期にパワーウインドを駆動しても電力が不足する
ことはない。これに対して、充電初期においてわずかな
水素ガスを検出した段階でパワーウインドを駆動しよう
とすると、パワーウインドの駆動電力が不足する可能性
がある。
【0011】請求項2に記載の装置によれば、有害ガス
が所定の濃度に達するまではパワーウインドを駆動する
ことがないので、不必要にパワーウインドが駆動される
ことがなくなる。また、例えば走行用モータの駆動と、
パワーウインドなどの補機類の駆動と、の両用途に共通
に用いるバッテリを採用した場合において、充電過程の
進行状態によって発生する有害ガスの分量が異なるとい
う鉛バッテリの特性に合致した排出装置を提供すること
ができる。
【0012】請求項1又は2に記載の装置においては、
有害ガスが検出されたときにパワーウインドを制御して
ウインドを全開状態にすれば、車室内の空気を清浄な環
境に維持することができる。
【0013】しかし、車室内の空気を換気するという目
的からすれば、必ずしも全てのパワーウインドを全開の
状態にまではしなくても、十分な空気交換ができるもの
と考えられる。
【0014】請求項3に記載の車両用有害ガス排出装置
は、請求項1又は2に記載の車両用有害ガス排出装置に
おいて、前記制御手段は、前記パワーウインドが所定の
開口寸法だけ開いたところで前記パワーウインドの開動
作を停止させることを特徴としている。
【0015】請求項3に記載の装置では、パワーウイン
ドを所定の開口寸法だけ開くようにした。パワーウイン
ドを全開状態に至るまで駆動するのに比べると、パワー
ウインドの駆動に要する時間が短縮されて可及的に消費
電力が低減される。また、有害ガスとして水素ガスのよ
うな比重の軽い気体を想定した場合には、気体は車室内
の天井付近に停留することから、ウインドの上部分だけ
を開口しても十分にガスの排出を行なうことが可能であ
る。
【0016】請求項3に記載の装置によれば、パワーウ
インドを全開状態にまで開くのと比べると、パワーウイ
ンドのモータを駆動する時間が短縮されるので、消費電
力の低減に資することができる。また、比重の軽い有害
ガスが車室内の上部空間に停留するという特性に鑑みる
と、ウインドの上部分だけを開口することで有害ガスを
確実に排出することができる。さらには、雨天または降
雪時などにおいて、雨や雪などの車室内への侵入を可及
的に防止可能であるといった付帯的な効果を期待するこ
ともできる。
【0017】請求項4に記載の車両用有害ガス排出装置
は、請求項3に記載の車両用有害ガス排出装置におい
て、前記制御手段は、前記ガス検出手段による前記有害
ガスの検出結果が高いほど、前記所定の開口寸法を大き
くすることを特徴としている。
【0018】請求項4に記載の装置では、パワーウイン
ドの開口寸法を、有害ガスの濃度に応じて動的に変更す
ることとした。有害ガスの濃度が高いほどウインドを大
きく開口させることで、パワーウインドの開口寸法を制
限しつつも、有害ガスの排出を確実に行なうことが可能
になる。
【0019】請求項4に記載の装置によれば、請求項3
に記載した効果を奏しつつ、有害ガスの排出の確実性を
向上させることができる。
【0020】請求項1乃至4に記載の装置においては、
有害ガスが検出されたときにパワーウインドを開くこと
で、車室内の空気を換気することができる。
【0021】従って、電気自動車をガレージに停車させ
て充電するような場合には所期の目的を達成するのに十
分である。
【0022】しかし、ハイブリッド式の自動車では、走
行の最中において、バッテリを利用した走行状態と、ガ
ソリンエンジンで走行しつつバッテリを充電する走行状
態とに交互に切換えられる。
【0023】請求項5に記載の車両用有害ガス排出装置
は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の車両用有害ガ
ス排出装置において、前記ガス検出手段による前記有害
ガスの検出結果が所定の濃度未満になったとき、前記制
御手段は前記パワーウインドを閉じるように駆動制御す
ることを特徴としている。
【0024】請求項5に記載の装置では、有害ガスが十
分に排出されて車室内の空気が清浄な環境になったとき
には、パワーウインドを閉じるようにした。
【0025】請求項5に記載の装置によれば、有害ガス
が十分に排気された後においてはパワーウインドが開き
っぱなしにされることはなく、自動的にパワーウインド
が閉じられる。従って特に、ハイブリッド式の車両のよ
うに、有害ガスを発生する充電状態と有害ガスを発生し
ない放電状態とを切換えながら走行するような車両にお
いては、必要時にだけパワーウインドを開き、通常はウ
インドを閉じておくという動作を自動化することができ
て、ドライバにとって便利である。
【0026】請求項1乃至5に記載の装置では、ガス検
出手段を備えることで直接的に有害ガスを検出するよう
にしている。
【0027】これに対し、請求項6に記載の車両用有害
ガス排出装置は、電気制御で開閉駆動可能なパワーウイ
ンドを備えた車両のための車両用有害ガス排出装置であ
って、前記車両に搭載されたバッテリが放電中であるか
充電中であるかの状態を検出し、前記バッテリが充電中
になったときに前記パワーウインドを開くように駆動制
御する制御手段を備えたことを特徴としている。
【0028】請求項6に記載の装置では、有害ガスの発
生源としてバッテリに着目し、バッテリは充電中にのみ
有害ガスを発生するという前提に立つことで、構成をい
っそう簡素化することとした。バッテリが放電中である
か充電中であるかの判別には、バッテリから電流が流出
しているのかバッテリへ電流が流入しているのかの電流
方向さえ分かればよいので、有害ガスの検出のためにセ
ンサやそのドライブ回路を備える必要がなくなる。
【0029】請求項6に記載の装置によれば、対象とす
る有害ガスがバッテリから発生する気体に限定されるも
のの、特段にセンサ等を追加することなくして、きわめ
て簡素な構成によって有害ガスを排出することが可能に
なる。
【0030】請求項6に記載の装置では、バッテリが充
電中になったときにパワーウインドを制御してウインド
を全開状態にすれば、車室内の空気を清浄な環境に維持
することができる。
【0031】しかし、請求項3において既に説明したよ
うに、車室内の空気を換気するという目的からすれば、
必ずしも全てのパワーウインドを全開の状態にまではし
なくても、十分な空気交換ができると考えられる。
【0032】請求項7に記載の車両用有害ガス排出装置
は、請求項6に記載の車両用有害ガス排出装置におい
て、前記制御手段は、前記パワーウインドが所定の開口
寸法だけ開いたところで前記パワーウインドの開動作を
停止させることを特徴としている。
【0033】請求項7に記載の装置では、請求項3と同
様に、パワーウインドを所定の開口寸法だけ開くように
した。パワーウインドを全開状態にまで駆動するのに比
べると、パワーウインドの駆動に要する時間が短縮され
て可及的に消費電力が低減される。また、バッテリから
発生するガスとして水素ガスのような比重の軽い気体を
前提とした場合には、気体は車室内の天井付近に停留す
ることから、ウインドの上部分だけを開口しても十分に
ガスの排出を行なうことが可能である。
【0034】請求項7に記載の装置によれば、パワーウ
インドを全開状態にまで開くのと比べると、パワーウイ
ンドのモータを駆動する時間が短縮されるので、消費電
力の低減に資することができる。また、比重の軽い有害
ガスが車室内の上部空間に停留するという特性に鑑みる
と、ウインドの上部分だけを開口することで有害ガスを
確実に排出することができる。さらには、雨天または降
雪時などにおいて、雨や雪などの車室内への侵入を可及
的に防止可能であるといった付帯的な効果を期待するこ
ともできる。
【0035】請求項6又は7に記載の装置においては、
バッテリが充電中になったときにパワーウインドを開く
ことで、車室内の空気を換気することができる。
【0036】従って、電気自動車をガレージに停車させ
て充電するような場合には所期の目的を達成するのに十
分である。
【0037】しかし、ハイブリッド式の自動車では、走
行の最中において、バッテリを利用した走行状態と、ガ
ソリンエンジンで走行しつつバッテリを充電する走行状
態とに交互に切換えられる。
【0038】請求項8に記載の車両用有害ガス排出装置
は、請求項6又は7に記載の車両用有害ガス排出装置に
おいて、前記バッテリが充電中でなくなったとき、前記
制御手段は前記パワーウインドを閉じるように駆動制御
することを特徴としている。
【0039】請求項8に記載の装置では、バッテリが充
電中の状態から、放電状態へと切換わったときには、有
害ガスを発生するおそれがなくなることから、パワーウ
インドを閉じるようにした。
【0040】請求項8に記載の装置によれば、バッテリ
が充電中の状態でなくなって有害ガスを発生するおそれ
がなくなった後においては、パワーウインドが開きっぱ
なしにされることはなく、自動的にパワーウインドが閉
じられる。従って特に、ハイブリッド式の車両のよう
に、有害ガスを発生する充電状態と有害ガスを発生しな
い放電状態とを切換えながら走行するような車両におい
ては、必要時にだけパワーウインドを開き、通常はウイ
ンドを閉じておくという動作を自動化することができ
て、ドライバにとって便利である。
【0041】請求項9に記載の車両用有害ガス排出装置
は、請求項3乃至5又は7乃至8のいずれか1項記載の
車両用有害ガス排出装置において、前記車両は車室内外
の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、前記温度
検出手段により検出された前記車両の車室内外の温度差
が大きいとき、前記制御手段は前記所定の開口寸法を小
さくすることを特徴としている。
【0042】請求項9に記載の装置では、車室内外の温
度差が大きいときにはパワーウインドの開口寸法を小さ
くするようにした。車室内外の温度差が大きいというこ
とは、冬場において車内を暖房しながら走行中である
か、夏場においてエアコン冷房をしながらの走行中であ
るかのいずれかであると考えられる。このような空調設
備の使用中にパワーウインドを全開にしてしまうと、車
室内の環境の快適性を著しく阻害することになる。そこ
で、かかる状況においてはパワーウインドの開口寸法を
小さくすることとした。
【0043】請求項9に記載の装置によれば、空調設備
の使用によって車室外の温度と車室内の温度との温度差
が大きい状態になっているときには、パワーウインドの
開口寸法を小さくするようにしたので、有害ガスの排出
と車室内の空調環境の維持という相反する課題の両立を
図ることができる。
【0044】請求項10に記載の車両用有害ガス排出装
置は、請求項3乃至5又は7乃至9のいずれか1項記載
の車両用有害ガス排出装置において、前記所定の開口寸
法の最大値を任意に設定可能であることを特徴としてい
る。
【0045】請求項10に記載の装置では、開口寸法の
最大値を設定できるようにした。従って、例えば電気自
動車をガレージに放置して充電しているような場合に
は、開口寸法を小さく設定しておけば、無人で放置され
た車両のウインドが自動的に全開してしまうような不用
心なことがなくなる。また、高速道路の高速走行中など
にあっても開口寸法を小さく設定しておけば、ウインド
による風切り騒音を最低限に抑えることができる。
【0046】請求項10に記載の装置によれば、例えば
無人での駐車中にはパワーウインドがわずかな寸法しか
開かないように設定することで、自動的に開かれたウイ
ンドから不審者が手を入れてドアを開けられたり車上荒
しにあったりする危険性がなくなる。また、高速走行時
に開口を小さくして風切り騒音を抑えるなど、さまざま
な応用が可能になる。
【0047】請求項1乃至10に記載の装置において
は、有害ガスが検出されたときにパワーウインドを制御
して全席のウインドを開けば、車室内の空気を清浄な環
境に維持することができる。
【0048】しかし、車室内の空気を換気するという目
的からすれば、必ずしも全席のパワーウインドを開かな
くても、十分な空気交換ができると考えられる。
【0049】請求項11に記載の車両用有害ガス排出装
置は、請求項1乃至10のいずれか1項記載の車両用有
害ガス排出装置において、運転席,助手席,後左席,及
び後右席のそれぞれに備えられた前記パワーウインドの
うち、少なくとも2箇所の前記パワーウインドを前記制
御手段によって駆動制御することを特徴としている。
【0050】請求項11に記載の装置では、少なくとも
2箇所のパワーウインドを開くこととして、残りのパワ
ーウインドは開かないこととした。少なくとも2箇所の
ウインドを開けば車室内の空気を十分に換気できると思
われるからである。なお、車両の走行中にあっては2箇
所のパワーウインドの一方を前席の左右いずれかとし、
他方を後席の左右いずれかとすると換気性能が向上して
好ましい。
【0051】請求項11に記載の装置によれば、例えば
特にドライバ1人で高速道路を走行しているような場合
においては、運転席のパワーウインドを開かないように
することで、風切り騒音による不快感を低減することが
できる。
【0052】請求項1乃至11に記載の装置において
は、有害ガスが検出されたときや有害ガスが発生する条
件のときにパワーウインドを制御してウインドを開くこ
とで、車室内の空気を清浄な環境に維持することができ
る。
【0053】しかし、車室内の空気を換気するという目
的からすれば、開口箇所はパワーウインドに限定される
ものではない。
【0054】請求項12に記載の車両用有害ガス排出装
置は、請求項1乃至11のいずれか1項記載の車両用有
害ガス排出装置において、前記車両は電気制御で開閉可
能なサンルーフを備えており、前記パワーウインドの開
閉に代えて又は前記パワーウインドの開閉と共に前記サ
ンルーフの開閉動作を制御することを特徴としている。
【0055】請求項12に記載の装置では、サンルーフ
を開くことで有害ガスの排出を行なうようにした。有害
ガスとして水素ガスのような比重の軽い気体を想定した
場合には、気体は車室内の天井付近に停留することか
ら、天井に設けられたサンルーフを開くことできわめて
有効に有害ガスを排出することができる。従って、サン
ルーフ搭載車両にあっては、パワーウインドを開かなく
ともサンルーフを開くだけで十分な換気性能を得ること
が可能になる。
【0056】請求項12に記載の装置によれば、車両の
天井に設けられたサンルーフを開くことによって、天井
面に停留する傾向のある比重の軽い有害ガスをきわめて
有効に排出することができる。
【0057】例えば請求項1に記載の装置において、有
害ガスが検出されたときにパワーウインドを制御して全
席のウインドを全開状態にすれば、車室内の空気を確実
に換気して清浄な環境に維持することができる。
【0058】しかし、例えば請求項3に記載したように
開口寸法を制限したり、請求項11に記載したように開
口させるパワーウインドの数を制限したりすると、発生
する有害ガスの量との関係において十分な換気性能が得
られなくなるおそれも生じてくる。
【0059】請求項13に記載の車両用有害ガス排出装
置は、さらに、請求項1乃至12のいずれか1項記載の
車両用有害ガス排出装置において、前記車両は前記制御
手段によって制御される電動ファンを備えていることを
特徴としている。
【0060】請求項13に記載の装置では、車室内の空
気の換気性能を高めるために、補助的に、電動ファンを
備えることとした。
【0061】この場合、請求項14に記載したように、
前記電動ファンは車室内の空気を循環及び/又は撹拌さ
せるようにしたり、あるいは、請求項15に記載したよ
うに、前記電動ファンは外気を車室内へ導入するように
することで、車室内の空気の換気能力を高める。
【0062】請求項13乃至15に記載の装置によれ
ば、パワーウインドの開閉制御と適宜組合わせて電動フ
ァンを駆動することで、空気の換気能力を高めることが
でき、いかなる条件の下にあっても、常に、車両の車室
内の空気を清浄な環境に維持することができる。
【0063】請求項16に記載の車両用有害ガス排出装
置は、請求項15に記載の車両用有害ガス排出装置にお
いて、前記電動ファンはバッテリの設置場所に近接して
配置されていることを特徴としている。
【0064】請求項16に記載の装置では、外気を車室
内へ導入するための電動ファンをバッテリの設置場所に
近接配置するようにした。一般に電気自動車にあっては
重量バランスの関係から重たいバッテリを車内の下部に
配置している。そして、特に鉛バッテリから発生する水
素ガスは比重が軽くて車室内上方へと流れる傾向をもっ
ている。従って、バッテリの設置場所付近から外気を導
入すれば、新鮮な外気を車内下方から導入して、有害な
水素ガスをパワーウインドの開かれた上部部分から排出
するという、自然な空気の流れが確保される。
【0065】請求項16に記載の装置によれば、新鮮な
外気を車内下方から導入して、比重の軽い有害ガスをパ
ワーウインドの開かれた上部部分から排出するという、
自然な空気の流れによって、車室内の空気を良好に換気
することができる。
【0066】本発明において排出することができる有害
ガスとは、前述した如く、車室内に充満することが空気
環境上から不都合であるような気体一般を意味してい
る。
【0067】しかしながら、本発明は、従来技術で述べ
たような鉛バッテリ搭載車両における水素ガスの排出に
好適な技術を提案することを目的の1つとしていること
もまた事実である。
【0068】請求項17に記載の車両用有害ガス排出装
置は、請求項1乃至16のいずれか1項記載の車両用有
害ガス排出装置において、前記有害ガスは水素ガスであ
ることを特徴としている。
【0069】請求項17に記載の装置によれば、従来技
術で述べたような鉛バッテリ搭載車両において、鉛バッ
テリから発生する水素ガスの排出に好適な技術を提供す
ることができる。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
に係る車両用有害ガス排出装置の実施形態を説明する。
なお、図面の説明において同一の要素には同一符号を付
し、重複する説明を省略する。
【0071】図1は車両用有害ガス排出装置の全体構成
を示す模式図である。
【0072】図において、符号1は運転席ドアの内部に
配設された運転席パワーウインドスイッチユニットであ
って、運転席,助手席,後右席,及び後左席のそれぞれ
に対応するように、運転席ドアの肘掛け部の上面には4
個の操作スイッチ(図示せず)が配置されていて、これ
ら4個の操作スイッチはパワーウインド操作スイッチユ
ニット1が内蔵するCPUaの入力ポートに接続されて
いる。CPUaの入出力ポートには双方向通信のための
パワーウインド通信インターフェースbが接続されてい
る。
【0073】車両の各席のそれぞれのドアのウインド
は、電動式のパワーウインドになっている。すなわち運
転席のドア内部には運転席パワーウインドモータECU
3が、助手席のドア内部には助手席パワーウインドモー
タECU5が、後右席のドア内部には後右席パワーウイ
ンドモータECU7が、後左席のドア内部には後右席パ
ワーウインドモータECU9が、それぞれ配設されてい
るが、これらは配置されている場所こそ異なるものの、
いずれも同一の構成になっている。すなわち、内部のC
PUaの出力ポートにはモータ駆動回路cが接続されて
いて、モータ駆動回路cはCPUaの出力ポートの状態
に応じて、パワーウインド駆動モータdに正転方向の駆
動電流を供給し、又は逆転方向の駆動電流を供給し、又
は駆動電流の供給を停止するように動作して、各席のウ
インドを電動式に昇降させる。
【0074】各席のパワーウインドモータECU3,
5,7,9のそれぞれに内蔵されたCPUaの入出力ポ
ートにはパワーウインド通信インターフェースbが接続
されていて、前述のパワーウインドスイッチユニット1
のパワーウインド通信インターフェースbへと結線され
ており、これら両者のパワーウインド通信インターフェ
ースbを介することにより、運転席パワーウインドスイ
ッチユニット1のCPUaは、各席のパワーウインドモ
ータECUのCPUaと双方向に通信できるようになっ
ている。
【0075】本実施形態の車両はハイブリッド式の乗用
車であって、座席の下部に鉛バッテリ(図示せず)が搭
載されていて、このバッテリの制御及び監視のための電
池ECU11が備えられている。電池ECU11には本
発明における制御手段としてのCPUaが内蔵され、そ
の出力ポートには通信インターフェースeが接続されて
いて、前述の運転席パワーウインドスイッチユニット1
のCPUaの入力ポートに接続されている同様な構成の
通信インターフェースeへと結線されており、制御手段
としての電池ECU11のCPUaから、運転席パワー
ウインドスイッチユニット1のCPUaへ向けて指令信
号を送出できるようになっている。
【0076】電池ECU11のCPUaのチップ内部に
はA/Dコンバータが備えられていて、そのアナログ入
力ポートには、水素検出回路部fを介して、車室内の天
井付近に配置された水素センサ13が接続されていて、
これらによってガス検出手段が構成されており、水素セ
ンサ13で検知した車室内の空気中の水素の含有濃度を
CPUaにおいて得られるようになっている。また電池
ECU11のCPUaの他の入力ポートには、鉛バッテ
リの放電中にはLレベルとなり充電中にはHレベルとな
るような、充電開始信号15が入力されている。
【0077】電池ECU11のCPUaの出力ポートに
は、ファン駆動回路gを介して、鉛バッテリの付近に配
置された電動ファン17が接続されており、出力ポート
の状態に応じて、電動ファン17を外気導入方向に回転
させたり排気方向に回転させたり停止させたりと制御す
ることができる。
【0078】次に、上記構成からなる本実施形態の車両
用有害ガス排出装置の動作を説明する。
【0079】いま、ユーザが自宅のガレージに駐車して
あった車両を運転してこれから外出するものとする。な
お、前述したように、この車両はハイブリッド式の乗用
車であるものとする。
【0080】まず、ガレージから出庫して市街地を走行
する。このとき、車両は鉛バッテリの電力を使用して電
気モータによる走行を行なう。鉛バッテリは放電状態に
なっているから、水素ガスを発生することはなく、水素
センサ13が水素を検出することはない。また、充電開
始信号15も充電を示す状態にはならない。従って、こ
の状況においては一般的な電気自動車となんら変ること
はない。
【0081】ここで例えば、市街地の運転中に、ドライ
バがドアの肘掛けに配置されているパワーウインドの操
作スイッチのうち運転席に対応するものを押すと、この
スイッチの状態変化は運転席パワーウインドスイッチユ
ニット1のCPUaにて検出されて、同CPUaは運転
席パワーウインドモータECU3に対してパワーウイン
ド開口動作開始の指令信号を送り、これを受けた運転席
パワーウインドモータECU3のCPUaはモータ駆動
回路を制御して運転席のパワーウインド駆動モータdを
回転させてウインドを開方向に駆動する。好みの開口寸
法までパワーウインドが開口したところでドライバが前
記操作スイッチから手を離すと、このスイッチの状態変
化が再び運転席パワーウインドスイッチユニット1のC
PUaにて検出されて、同CPUaは運転席パワーウイ
ンドモータECU3に対してパワーウインド開口動作停
止の指令信号を送り、これを受けた運転席パワーウイン
ドモータECU3のCPUaはモータ駆動回路を制御し
て運転席のパワーウインド駆動モータdを停止させてウ
インドの降下動作を停止させる。
【0082】さて、ドライバが市街地から高速道路へ乗
入れたとする。ドライバは高速走行による風切り騒音と
風の吹込みを不快に感じて、運転席のパワーウインドを
閉じる。一方、車両は高速走行に対応すべく、電気駆動
の状態からガソリンエンジンを起動させる。すると、鉛
バッテリは放電状態から充電状態へと切り替り、このこ
とは充電開始信号15がHレベルに変化することによっ
て、制御手段としての電池ECU11のCPUaにて検
知される。すると、同CPUaはファン駆動回路gを制
御して鉛バッテリの付近に設置されている電動ファン1
7を排気方向に回転させて、鉛バッテリから発生する水
素を車外へと排出するように努めると共に、水素センサ
13によって車室内の水素濃度の監視状態に入る。
【0083】高速道路での走行がある程度続くと、鉛バ
ッテリは充電後期になって、充電開始当初に比べて多く
の量の水素ガスを発生するようになる。すると、電動フ
ァン17による排気だけでは完全に水素ガスを排出する
ことができなくなって、排気できなかった水素ガスが車
室内の空間を上方向へと流れて天井付近に停留する。こ
のとき、この水素ガスの濃度を電池ECU11のCPU
aは監視している。そして、水素ガスの濃度が所定の値
を越えると、同CPUaは通信インターフェースeを介
して運転席パワーウインドスイッチユニット1のCPU
aに対してウインド開口の指令を送出する。ただし、こ
のとき電池ECU11のCPUaは以下の事項を考慮に
入れて指令を送出する。すなわち、車室内の気温と外気
気温との差がどの程度あるか。温度差が大きいときには
開口指令を送出してから短時間で開口動作停止の指令を
送出することで、パワーウインドの開口寸法を小さく抑
える。また、ドライバが自動的に開口すべきパワーウイ
ンドをいずれかのドアのウインドに限定しているときに
は、当該ウインドを開口するように指令する。さらに、
ドライバが開口寸法を限定するように設定している場合
にはその開口寸法までパワーウインドを開くように制御
する。一方、同CPUaはファン駆動回路gを制御し
て、電動ファン17を逆転させて外気導入方向に回転さ
せる。電動ファン17を排気方向に回転させておくと、
減圧された車室内にはパワーウインドの開口部から空気
が流入してしまい、開口部から有効に水素ガスを排出す
ることができないおそれがある。しかし、電動ファンを
外気導入方向に回転させることにより、新鮮な外気を車
内下方から導入して、比重の軽い水素ガスをパワーウイ
ンドの開かれた部分から押出すようにして車室内の自然
な空気の流れに従って水素ガスを効率よく排出できる。
【0084】電池ECU11のCPUaは、車室内の水
素濃度が所定値よりも低下すると、パワーウインドを閉
じるように指令を送出する。また、ファン駆動回路gを
制御して電動ファン17の回転を再び排気方向に切換え
る。
【0085】高速道路のインターチェンジから出て、市
街地走行になると、車両はガソリンエンジンを停止させ
て、鉛バッテリの電力を使用した電動走行に戻る。する
と、充電開始信号15は鉛バッテリが放電状態になった
ことを示すLレベルの信号を発生し、これを検知した電
池ECU11のCPUaはファン駆動回路gを制御して
電動ファン17の回転を停止させる。
【0086】以上のように本実施形態の車両用有害ガス
排出装置では、鉛バッテリから発生して車室内に充満す
るおそれのある水素ガスを、車両の走行状態ないし使用
状況に応じてパワーウインドや電動ファンを臨機応変に
自在に制御して適切かつ有効に排出する。
【0087】これにより、車両の車室内の空気を常に清
浄な環境に維持することができる。また、パワーウイン
ドの開閉状態の駆動制御中には若干の電力を消費するも
のの、かかる駆動に要する時間は短時間にすぎないか
ら、全体としての消費電力はわずかであって、節電の観
点からも効果的である。
【0088】すなわち、本実施形態の車両用有害ガス排
出装置によれば、ドライバはなんら特段の操作をしなく
ても常に車室内の空気環境を常に清浄に維持することが
でき、消費電力もわずかであり、その構成もきわめて簡
単であって、車両のコスト高騰を招くこともない。これ
により、従来技術における問題点を完全に解消すること
ができる。
【0089】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。すなわ
ち、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明の
技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣
旨である。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明の車両用有害
ガス排出装置によれば、車室内に発生ないし充満するこ
とのある、例えば水素ガスのような有害ガスを簡単な構
成で有効に排出することができる。
【0091】特に、請求項1に記載の装置によれば、車
両の車室内の空気を常に清浄な環境に維持することがで
きる。また、パワーウインドの開閉状態の駆動制御中に
は若干の電力を消費するものの、かかる駆動時間は短時
間にすぎないから、全体としての消費電力はわずかであ
って、節電の観点からも効果的である。
【0092】請求項2に記載の装置によれば、有害ガス
が所定の濃度に達するまではパワーウインドを駆動する
ことがないので、不必要にパワーウインドが駆動される
ことがなくなる。また、例えば走行用モータの駆動と、
パワーウインドなどの補機類の駆動と、の両用途に共通
に用いるバッテリを採用した場合において、充電過程の
進行状態によって発生する有害ガスの分量が異なるとい
う鉛バッテリの特性に合致した排出装置を提供すること
ができる。
【0093】請求項3に記載の装置によれば、パワーウ
インドを全開状態にまで開くのと比べると、パワーウイ
ンドのモータを駆動する時間が短縮されるので、消費電
力の低減に資することができる。また、比重の軽い有害
ガスが車室内の上部空間に停留するという特性に鑑みる
と、ウインドの上部分だけを開口することで有害ガスを
確実に排出することができる。さらには、雨天または降
雪時などにおいて、雨や雪などの車室内への侵入を可及
的に防止可能であるといった付帯的な効果を期待するこ
ともできる。
【0094】請求項4に記載の装置によれば、請求項3
に記載した効果を奏しつつ、有害ガスの排出の確実性を
向上させることができる。
【0095】請求項5に記載の装置によれば、有害ガス
が十分に排気された後においてはパワーウインドが開き
っぱなしにされることはなく、自動的にパワーウインド
が閉じられる。従って特に、ハイブリッド式の車両のよ
うに、有害ガスを発生する充電状態と有害ガスを発生し
ない放電状態とを切換えながら走行するような車両にお
いては、必要時にだけパワーウインドを開き、通常はウ
インドを閉じておくという動作を自動化することができ
て、ドライバにとって便利である。
【0096】請求項6に記載の装置によれば、対象とす
る有害ガスがバッテリから発生する気体に限定されるも
のの、特段にセンサ等を追加することなくして、きわめ
て簡素な構成によって有害ガスを排出することが可能に
なる。
【0097】請求項7に記載の装置によれば、パワーウ
インドを全開状態にまで開くのと比べると、パワーウイ
ンドのモータを駆動する時間が短縮されるので、消費電
力の低減に資することができる。また、比重の軽い有害
ガスが車室内の上部空間に停留するという特性に鑑みる
と、ウインドの上部分だけを開口することで有害ガスを
確実に排出することができる。さらには、雨天または降
雪時などにおいて、雨や雪などの車室内への侵入を可及
的に防止可能であるといった付帯的な効果を期待するこ
ともできる。
【0098】請求項8に記載の装置によれば、バッテリ
が充電中の状態でなくなって有害ガスを発生するおそれ
がなくなった後においては、パワーウインドが開きっぱ
なしにされることはなく、自動的にパワーウインドが閉
じられる。従って特に、ハイブリッド式の車両のよう
に、有害ガスを発生する充電状態と有害ガスを発生しな
い放電状態とを切換えながら走行するような車両におい
ては、必要時にだけパワーウインドを開き、通常はウイ
ンドを閉じておくという動作を自動化することができ
て、ドライバにとって便利である。
【0099】請求項9に記載の装置によれば、空調設備
の使用によって車室外の温度と車室内の温度との温度差
が大きい状態になっているときには、パワーウインドの
開口寸法を小さくするようにしたので、有害ガスの排出
と車室内の空調環境の維持という相反する課題の両立を
図ることができる。
【0100】請求項10に記載の装置によれば、例えば
無人での駐車中にはパワーウインドがわずかな寸法しか
開かないように設定することで、自動的に開かれたウイ
ンドから不審者が手を入れてドアを開けられたり車上荒
しにあったりする危険性がなくなる。また、高速走行時
に開口を小さくして風切り騒音を抑えるなど、さまざま
な応用が可能になる。
【0101】請求項11に記載の装置によれば、例えば
特にドライバ1人で高速道路を走行しているような場合
においては、運転席のパワーウインドを開かないように
することで、風切り騒音による不快感を低減することが
できる。
【0102】請求項12に記載の装置によれば、車両の
天井に設けられたサンルーフを開くことによって、天井
面に停留する傾向のある比重の軽い有害ガスをきわめて
有効に排出することができる。
【0103】請求項13乃至15に記載の装置によれ
ば、パワーウインドの開閉制御と適宜組合わせて電動フ
ァンを駆動することで、空気の換気能力を高めることが
でき、いかなる条件の下にあっても、常に、車両の車室
内の空気を清浄な環境に維持することができる。
【0104】請求項16に記載の装置によれば、新鮮な
外気を車内下方から導入して、比重の軽い有害ガスをパ
ワーウインドの開かれた上部部分から排出するという、
自然な空気の流れによって、車室内の空気を良好に換気
することができる。
【0105】請求項17に記載の装置によれば、従来技
術で述べたような鉛バッテリ搭載車両において、鉛バッ
テリから発生する水素ガスの排出に好適な技術を提供す
ることができるというきわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による車両用有害ガス排出装
置の全体構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 運転席パワーウインドスイッチユニット a CPU b パワーウインド通信インターフェース e 通信インターフェース 3 運転席パワーウインドモータECU a CPU b パワーウインド通信インターフェース c モータ駆動回路 d パワーウインド駆動モータ 5 助手席パワーウインドモータECU a CPU b パワーウインド通信インターフェース c モータ駆動回路 d パワーウインド駆動モータ 7 後右席パワーウインドモータECU a CPU b パワーウインド通信インターフェース c モータ駆動回路 d パワーウインド駆動モータ 9 後左席パワーウインドモータECU a CPU b パワーウインド通信インターフェース c モータ駆動回路 d パワーウインド駆動モータ 11 電池ECU a CPU(制御手段) e 通信インターフェース f 水素検出回路部 g ファン駆動回路 13 水素センサ(ガス検出手段) 15 充電開始信号 17 電動ファン

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気制御で開閉駆動可能なパワーウイン
    ドを備えた車両のための車両用有害ガス排出装置であっ
    て、 前記車両の車室内の空気中に含まれる有害ガスを検出す
    るためのガス検出手段と、前記ガス検出手段の検出結果
    に応じて前記パワーウインドを駆動制御するための制御
    手段とを備えたことを特徴とする車両用有害ガス排出装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用有害ガス排出装
    置において、 前記有害ガスが所定の濃度以上であることが検出された
    とき、前記制御手段は前記パワーウインドを開くように
    駆動制御することを特徴とする車両用有害ガス排出装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の車両用有害ガス
    排出装置において、 前記制御手段は、前記パワーウインドが所定の開口寸法
    だけ開いたところで前記パワーウインドの開動作を停止
    させることを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車両用有害ガス排出装
    置において、 前記制御手段は、前記ガス検出手段による前記有害ガス
    の検出結果が高いほど、前記所定の開口寸法を大きくす
    ることを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の車
    両用有害ガス排出装置において、 前記ガス検出手段による前記有害ガスの検出結果が所定
    の濃度未満になったとき、前記制御手段は前記パワーウ
    インドを閉じるように駆動制御することを特徴とする車
    両用有害ガス排出装置。
  6. 【請求項6】 電気制御で開閉駆動可能なパワーウイン
    ドを備えた車両のための車両用有害ガス排出装置であっ
    て、 前記車両に搭載されたバッテリが放電中であるか充電中
    であるかの状態を検出し、前記バッテリが充電中になっ
    たときに前記パワーウインドを開くように駆動制御する
    制御手段を備えたことを特徴とする車両用有害ガス排出
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の車両用有害ガス排出装
    置において、 前記制御手段は、前記パワーウインドが所定の開口寸法
    だけ開いたところで前記パワーウインドの開動作を停止
    させることを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の車両用有害ガス
    排出装置において、 前記バッテリが充電中でなくなったとき、前記制御手段
    は前記パワーウインドを閉じるように駆動制御すること
    を特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  9. 【請求項9】 請求項3乃至5又は7乃至8のいずれか
    1項記載の車両用有害ガス排出装置において、 前記車両は車室内外の温度を検出する温度検出手段をさ
    らに備え、 前記温度検出手段により検出された前記車両の車室内外
    の温度差が大きいとき、前記制御手段は前記所定の開口
    寸法を小さくすることを特徴とする車両用有害ガス排出
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項3乃至5又は7乃至9のいずれ
    か1項記載の車両用有害ガス排出装置において、 前記所定の開口寸法の最大値を任意に設定可能であるこ
    とを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1項記載
    の車両用有害ガス排出装置において、 運転席,助手席,後左席,及び後右席のそれぞれに備え
    られた前記パワーウインドのうち、少なくとも2箇所の
    前記パワーウインドを前記制御手段によって駆動制御す
    ることを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項記載
    の車両用有害ガス排出装置において、 前記車両は電気制御で開閉可能なサンルーフを備えてお
    り、前記パワーウインドの開閉に代えて又は前記パワー
    ウインドの開閉と共に前記サンルーフの開閉動作を制御
    することを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれか1項記載
    の車両用有害ガス排出装置において、 前記車両は前記制御手段によって制御される電動ファン
    を備えていることを特徴とする車両用有害ガス排出装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の車両用有害ガス排
    出装置において、 前記電動ファンは車室内の空気を循環及び/又は撹拌さ
    せることを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の車両用有害ガス排
    出装置において、 前記電動ファンは外気を車室内へ導入することを特徴と
    する車両用有害ガス排出装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の車両用有害ガス排
    出装置において、 前記電動ファンはバッテリの設置場所に近接して配置さ
    れていることを特徴とする車両用有害ガス排出装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれか1項記載
    の車両用有害ガス排出装置において、 前記有害ガスは水素ガスであることを特徴とする車両用
    有害ガス排出装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002223507A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Toyota Motor Corp 車両用電源装置
JP2003291849A (ja) * 2002-04-01 2003-10-15 Honda Motor Co Ltd 水素センサ取付構造
JP2010006153A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Mitsubishi Motors Corp 電気自動車
CN106114142A (zh) * 2016-07-21 2016-11-16 厦门金龙旅行车有限公司 一种电动车辆通风格栅的控制装置及其方法
WO2022149354A1 (ja) * 2021-01-08 2022-07-14 株式会社Jvcケンウッド 車両窓制御システム、及び車両窓制御方法

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