JP2002002142A - 平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版

Info

Publication number
JP2002002142A
JP2002002142A JP2000189314A JP2000189314A JP2002002142A JP 2002002142 A JP2002002142 A JP 2002002142A JP 2000189314 A JP2000189314 A JP 2000189314A JP 2000189314 A JP2000189314 A JP 2000189314A JP 2002002142 A JP2002002142 A JP 2002002142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithographic printing
printing plate
aluminum
smut
radius
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000189314A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruo Takada
輝雄 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2000189314A priority Critical patent/JP2002002142A/ja
Publication of JP2002002142A publication Critical patent/JP2002002142A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷時のブランケット汚れの解消された感光
性平版印刷版を与えるアルミニウム支持体を提供する。 【解決手段】 少なくとも電気化学的粗面化処理及び陽
極酸化されたアルミニウム又はアルミニウム合金支持体
であって、その表面の頂上突起の先端曲率半径が12μ
m以上であり、かつ、スマット量が1mg/dm2以下
であることを特徴とする平版印刷用アルミニウム支持
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷版用アルミ
ニウム支持体及びこれを用いた感光性平版印刷版に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷用アルミニウム支持体として
は、一般に、脱脂処理、粗面化処理、粗面化処理後のデ
スマット処理、陽極酸化処理及び必要により封孔処理な
どの後処理が行われており、各条件をコントロールする
事により、表面形状をコントロールし、印刷時の性能等
を改善することが行われている。
【0003】かかる平版印刷版として、種々の形状が知
られており種々の提案がなされているが、ブランケット
汚れの点で更に改善が望まれている。ブランケット汚れ
とは、アルミニウム支持体上に画線部(インキ付着部)
と非画線部(水を貯めてインキを付着させない部分)を
配置するが、アルミニウム支持体上に乗ったインキがブ
ランケット上に転写され、更に紙に転写するときに、ブ
ランケットの非画線部上にインキが載って汚れている様
に見え、更には、この部分のインキが紙に転写して、正
常な印刷が行われないため、印刷汚れの原因となってく
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ブランケッ
ト汚れの解消された平版印刷版用アルミニウム支持体及
び感光性平版印刷版を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、平版印刷版
の特にブランケット汚れに関する性能が頂上突起の先端
曲率半径に依存する可能性があることを見出し検討した
ところ、従来の平版印刷版は、ほとんどの場合該先端曲
率半径が比較的小さいものであったこと、該先端曲率半
径が比較的大きいものも存在するが、その場合でも依然
として不十分であることが判明した。
【0006】かかる状況に鑑み更に検討した結果、頂上
突起の先端曲率半径が特に12μm以上の範囲であっ
て、しかもスマット量が1mg/dm2以下の範囲であ
る場合にブランケット汚れが解消されることを見いだし
本発明に到達した。即ち、本発明の要旨は、少なくとも
電気化学的粗面化処理及び陽極酸化されたアルミニウム
又はアルミニウム合金支持体であって、その表面の頂上
突起の先端曲率半径が12μm以上であり、かつ、スマ
ット量が1mg/dm2以下であることを特徴とする平
版印刷用アルミニウム支持体に存する。
【0007】他の要旨は、少なくとも粗面化処理され、
かつスマット量が1mg/dm2以下であるアルミニウ
ム又はアルミニウム合金支持体を陽極酸化してなる平版
印刷用アルミニウム支持体であって、その表面の頂上突
起の先端曲率半径が12μm以上であることを特徴とす
る平版印刷用アルミニウム支持体に存する。更に他の要
旨は、かかる平版印刷版用アルミニウム支持体上に感光
性組成物からなる層を有する感光性平版印刷版に存す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係わるアルミニウム支持
体は、表面の頂上突起の先端半径が12μm以上であ
り、且つスマット量が1mg/dm2以下であるという
2つの条件を同時に満足することが必要である。なお、
本発明において、先端曲率半径及び陽極酸化前スマット
量は下記の方法により測定する。
【0009】先端曲率半径の測定; 接触式微細形状測定器を用いて 触針先端半径 2μm 測定力 0.7mN 測定ピッチ(X軸、Y軸) 1μm 縦倍率 5000倍 送り速さ 0.1mm/秒 の条件で200μm×200μmの範囲を測定し、各測
定点の高さを0.01μm単位で記録する。 任意の2μm×2μmの範囲の9点の測定点のうち、
中央の測定点の高さが周囲の8個の測定点の高さより高
いならば、その中央の測定点を仮頂上突起として記録す
る。 任意の6μm×6μmの範囲の49点の測定点のう
ち、仮頂上突起が存在するか否かを調べ、若し存在する
ならばその個数の如何にかかわらず頂上突起と記録す
る。 頂上突起が中央にくるように6μm×6μm(合計7
個×7個=49個)の範囲において頂上突起を頂点と
し、該49個の測定点を含む直交楕円放物面をあてはめ
ると、その放物面は下記式で表される。
【0010】 Z'=aX'2 + bY'2+c (b>a) 突起先端部の曲率半径は
【0011】
【数1】
【0012】ここでX’方向の曲率半径rxを長軸曲率
半径、Y’方向の曲率半径ryを短軸曲率半径と呼ぶ。
【0013】
【数2】
【0014】尚、Nsは頂上突起の個数をしめす。
【0015】
【数3】
【0016】(引用:砥粒加工学会誌 Vol.41 No.9
1997 SEP 332-335) かくして得られる平均半径を先端曲率半径とする。 スマット量の測定方法;電気化学的粗面化後、陽極酸化
に先立ち、下記の手順で測定する。 (1)支持体試料(10cm×10cm)の重量(a)
を測定する。 (2)裏面をマスキングテープ(例:住友3M #48
4)でシールし、リン酸クロム酸水溶液(リン酸35m
L/L、クロム酸20g/L)2Lに、93℃に5分間
浸漬する。 (3)洗後裏面のマスキングテープを除去、アセトンで
十分洗浄してテープ糊を除去する。 (4)上記処理後の支持体試料の重量(b)を測定す
る。 (5)重量(a)と重量(b)の差からスマット量を算
出する。
【0017】尚、上記方法で算出したスマット量が0.
1mg/dm2以下の場合は、試料を10cm×10c
mを10枚用いて上記と同様にして測定して換算するこ
とにより測定精度を上げることが出来る。尚、スマット
は、電解エッチングにより、粗面化表面に形成される水
酸化アルミニウムを主体とする成分であり、通常、酸水
溶液に浸漬したり、水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬す
る事により除去される成分である。
【0018】本発明者の検討によれば、従来のアルミニ
ウム支持体のなかには、上記2つの条件のいずれか一方
を満足するものはあるが、両方を同時に満足するものは
知られていない。そしていずれか一方しか満足しないも
のにに比して両方とも満足するものは、平版印刷版とし
たときのブランケット汚れが著しく優れている。すなわ
ち、頂上突起の先端曲率半径が小さいと、非画線部とブ
ランケットの接触時に非画線部がブランケット(ゴム
製)に食い込み易く、同時に水の中に浮遊しているイン
キがゴムの表面に投錨される。頂上突起の先端曲率半径
が大きいと、非画線部がブランケットに食い込み難く、
ブランケットにインキが残りにくい。
【0019】一方、スマットは、基本的には水酸化アル
ミニウムが主体であるが、表面がポーラスで、インキが
付着しやすい。又、スマット量が多い方が、感光層との
密着を上げられることから、耐刷性が向上するが、イン
キが付着しやすい性状になっており、多ければブランケ
ット汚れの原因となることが判明した。尚、陽極酸化直
前に存在するスマットは、陽極酸化時に溶解することが
無く、その後の封孔処理においてもマクロ的には溶解し
ないため、陽極酸化前のスマット量を制御しておくこと
が重要である。
【0020】頂上突起の先端曲率半径は、12μm以上
である必要があり、好ましくは15μmである。又、2
0μm以下が好ましい。小さすぎると、ブランケット汚
れが発生し本発明の効果を達成できない。一方、大きす
ぎると頂上突起が平坦になり過ぎて、支持体と感光層の
密着性が悪化する傾向にある。又、スマット量は、1m
g/dm2以下である必要がある。1mg/dm2を超え
るとブランケット汚れが悪くなり、本発明の効果を達成
できない。スマット量は好ましくは0.8mg/dm2
以下、より好ましくは好ましくは0.5mg/dm2
下である。又、好ましくは0.01以上である。スマッ
トが少ないとブランケット汚れの点では良好な傾向にあ
るが、少なすぎると耐刷性が劣る傾向となる。
【0021】何れにしても上記2つの条件が一致する範
囲を選択する必要であり、上記頂上突起の先端曲率半径
と陽極酸化前のスマット量の範囲との組合せにより、ブ
ランケットの少ないアルミニウム支持体が得られる。本
発明に係わるアルミニウム支持体は、アルミニウム板を
電気化学的に粗面化することにより製造する事が出来
る。アルミニウム板としてはアルミニウム及びアルミニ
ウム合金板の何れをも用いることが出来る。好ましいア
ルミニウム板の一例はJISH5002の1050材
(Fe:0.5重量%以下、Si:0.5重量%以下、
アルミニウム:99.5重量%以上)である。
【0022】アルミニウム板は、好ましくは溶剤等で洗
浄して付着している圧延油などを除去した後アルカリエ
ッチングに供される。アルカリエッチングは通常水酸化
ナトリウムや水酸化カリウム等0.5〜40重量%水溶
液を用いて、40〜90℃で3〜20秒間行えば良い。
アルカリエッチングを経たアルミニウム板は、表面のア
ルカリ不溶性のスマットが生成しているので、硫酸、リ
ン酸、硝酸、クロム酸などで処理してスマット除去す
る。好ましくは5〜20重量%の硫酸水溶液で、0.5
〜30秒間程度、好ましくは0.5〜10秒間処理す
る。この酸水溶液による処理は30〜40℃で行うのが
好ましい。理由は不明であるが、酸水溶液を加温して用
いることにより、アルミニウム支持体に頂上突起の先端
曲率半径が大きな表面状態を形成する事ができる。
【0023】酸水溶液によるスマット除去を経たアルミ
ニム板は、次いで、電気化学的粗面化処理に供される。
電解液としては硝酸水溶液又は塩酸水溶液等の酸水溶液
が挙げられるが、塩酸水溶液を用いるのが好ましい。所
望なら、硝酸、硫酸等の無機酸や、クエン酸、酒石酸等
の有機酸を添加してもよい。通常は0.1〜10重量
%、好ましくは、0.5〜3重量%の塩酸水溶液、又は
硝酸水溶液を用いる。
【0024】電解処理の際の電流密度及び処理時間もア
ルミニウム支持体に形成される表面状態(先端曲率半
径)に大きく影響する。生産性の観点から電解処理は大
きな電流密度で短時間で行うのが一般的であるが、本発
明に係わるアルミニウム支持体とするには、比較的小さ
な電流密度で比較的長時間の電解処理を行う必要があ
る。通常は50又は60Hzの商用交流を用いて70〜
150A/dm2の電流密度で6〜14秒間の電解処理
を行えばよい。しかし電流密度を更に低くして、更に長
時間の電解処理を行う事は、生産性が低下するので実用
的ではない。
【0025】電気化学的粗面化を経たアルミニウム板
は、次いで、酸、又は、アルカリ水溶液によるデスマッ
ト処理した後、陽極酸化して表面に陽極酸化被膜を形成
する。デスマット処理は、電気化学粗面化を経たアルミ
ニウム板を、先ず、水酸化ナトリウムのようなアルカリ
水溶液で処理し、更に残存するアルカリ不溶のスマット
を除去するため、硫酸水溶液で処理するのが好ましい。
電気化学的粗面化により作製される表面のスマット量
は、通常、5〜10mg/dm2であるが、例えば、
0.5〜5%水酸化ナトリウム水溶液に、30〜80℃
で、1秒以上、好ましくは2〜5秒程度浸漬する事で、
スマット量を1mg/dm2以下にすることが出来る。
尚、温度が高めの場合には、短時間で、低めの場合に
は、時間を長くすることで、スマット量の調節は可能で
ある。
【0026】より具体的には、2%水酸化ナトリウム水
溶液に、50℃で2秒以上浸漬する事で、スマット量を
1mg/dm2以下にすることが出来る。尚、必要によ
り5〜20%の硫酸水溶液に5〜40℃で1秒間以上、
好ましくは1〜10秒程度浸漬することで、スマット量
をコントロールしてもよい。
【0027】陽極酸化は通常硫酸水溶液中で直流電流を
用いて行うが、リン酸、クロム酸、スルファミン酸、ベ
ンゼンスルホン酸等の水溶液中で行ったり、硫酸水溶液
にこれらの酸を添加したものを電解液として行うことも
出来る。陽極酸化の条件は、用いる電解液により大きく
異なるが、一般的には、電解質濃度1〜40重量%、液
温5〜70℃、電流密度0.5〜70A/dm2、電圧
10〜50V、電解時間は5秒〜30秒間である。陽極
酸化後は熱水処理、珪酸ソーダ処理、酢酸塩、親水性高
分子化合物を含有する水溶液中での浸漬処理等の常法に
よる封孔処理を施しても良い。
【0028】本発明に係わる感光性平版印刷版は、上記
により得られた表面の突起の先端曲率半径が12μm以
上であり、且つ、スマット量が1mg/dm2以下であ
るアルミニウム支持体上に、感光層を形成したものであ
る。感光層を形成する感光性組成物としては、特開昭6
0−190392号広報の第18頁の1行から、第21
頁17行に記載されているような公知の任意のものを用
いることが出来る。例えば、(1)親水性ポリマーとジ
アゾニウム塩からなる組成物、(2)キノンジアジト化
合物とアルカリ可溶性樹脂からなる組成物、(3)活性
高専照射により重合する不飽和カルボン酸(例えばケイ
皮酸やフェニレンジアクリル酸など)を構成成分とする
ポリマー、(4)活性光線の照射におり重合反応を起こ
す化合物とバインダーポリマーとの組成物 などが用い
られる。
【0029】また、特開平7−271029号、10−
268512号及び11−44956号公報などに記載
されている赤外線吸収色素とアルカリ可溶性樹脂を含有
し、赤外線照射により現像液に対する溶解性が変化し
て、ポジ型又はネガ型の画像を形成し得る感光性組成物
を用いることもできる。本発明に係わる感光性平版印刷
版は、その感光層の特性に応じて、カーボンアーク灯、
高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、
アルゴンイオンレーザー、FD−YAGレーザー、ヘリ
ウムイオンレーザー、半導体レーザー、YAGレーザー
等で露光し、水性アルカリ現像液等で現像することによ
り、平版印刷版とすることができる。
【0030】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいてより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なおアルミニウム板としては厚さ0.3mm
のJIS−H5002の1050材を使用した。(%)
は(重量%)である。また、アルミニウム支持体の頂上
突起の先端曲率半径の測定、スマット量の測定、アルミ
ニウム支持体への感光性組成物の塗布による感光性平版
印刷版の製造、及び、この感光性平版印刷版のブランケ
ット汚れの試験は下記により行った。
【0031】<頂上突起の先端曲率半径の測定>接触式
微細形状測定器(小坂研究所、SE−30K)を用い、
下記の条件で200×200μmの範囲を2箇所測定し
て、その平均値を求めた。 触針先端半径 : 2μm 測定力 : 0.7mN 測定ピッチ(X軸、Y軸) : 1μm 縦倍率 : 5000倍 送り速さ : 0.1mm/秒 <スマット量の測定>後述の各実施例及び比較例のアル
ミニウム支持体の陽極酸化直前のスマット量を以下の如
く測定した。
【0032】試料:10cm×10cm(但し、スマッ
ト量0.1mg/dm2以下の場合は同様の試料10枚
を用いて測定) スマット溶解液:リン酸クロム酸溶液(リン酸35mL
/L、クロム酸20g/L) 測定:裏面をマスキングテープ(住友3M製 #48
4)でシールし、上記スマット溶解液2Lに93℃で5
分間浸漬する。水洗後裏面のマスキングテープを除去、
アセトンで十分洗浄してテープ糊を除去しスマット除去
後の重量を測定する。両者の差をもってスマット量とす
る。
【0033】<感光性平版印刷版の製造方法>後述のア
ルミニウム支持体を熱水に浸漬し、更に酢酸アンモニウ
ム水溶液に浸漬して封孔処理したのち、これに下記のポ
ジ型感光性組成物を、乾燥厚さが2g/m2となるよう
に塗布して、ポジ型及びネガ型感光性平版印刷版を製造
した。
【0034】 ポジ型感光性組成物; ナフトキノン(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホニルクロリドとピロ ガロール−アセトン樹脂(重量平均分子量2,500)とのエステル化生成物( 縮合率20%) …5重量部 フェノール:m−クレゾール:p−クレゾール=5:57:38(重量比)の 混合フェノール類とホルムアルデヒドとノボラック樹脂(重量平均分子量5,5 00) …20重量部 ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸クロライドと 、p−tert−オクチルフェノールとホルムアルデヒドノボラック樹脂(重量 平均分子量1,800)とエステル化合物(結合率50%)…0.25重量部 3,4−ジメトキシ安息香酸 …1.25重量部 2−トリクロロメチル−5−〔β−(2−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3, 4−オキサジアゾール …0.25重量部 ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製)…0.25重量部 メチルセロソルブ …200重量部 ネガ型感光層組成物; p−ジアゾジフェニルアミンPF6塩:p−ヒドロキシ安息香酸:パラホルム アルデヒド=3:1:4(モル比)の共縮合樹脂(重量平均分子量3,000) …0.9重量部 p−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド:エチルアクリレート:アクリルニ トリル:イタコン酸=10:57:24:9)の共重合樹脂(重量平均分子量8 0,000) … 10重量部 ポリアクリル酸(日本純薬社製、ジュリマーAC−10L) …0.24重量部 ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学社製) … 0.2重量部 エチレングリコールモノメチルエーテル … 190重量部 <感光性平版印刷版のブランケット汚れの試験>上記各
感光性平版印刷版に高圧水銀灯(出力5KW、ウシオ電
気社製)を用いて400mj/cm2の露光量で平網・
ベタ・非画線部の版を露光し、現像液(三菱化学メディ
ア社製、KDー53)を用いて自動現像機(三菱化学メ
ディア社製、PSZ−III)で現像した。得られた印刷
版を印刷機(三菱重工業社製、ダイヤF2)に取り付け
て、東洋インキ社製TKハイエコー紅を用いて印刷を行
った。3000枚印刷後のブランケットの非画線部をマ
クベス濃度計より測定した。肉眼でブランケット汚れが
悪いものは、数字が大きかった。
【0035】実施例1 アルミニウム板を65℃水酸化ナトリウム水溶液(3
%)中で7秒間アルカリエッチングした後、35℃の硫
酸水溶液(10%)中に3秒間浸漬してスマットを除去
した。次いで正弦波交流電源(50Hz)を使用し、2
2℃塩酸水溶液(1.5%)中で、電流密度100/d
2で10秒間の電解処理を行った後水洗した。次いで
水酸化ナトリウム水溶液(2%)、温度50℃で3秒間
デスマット処理、硫酸水溶液(10%)に、温度35℃
で5秒間浸漬してアルカリ不溶スマットの除去処理を順
次行った。この後、直流電源を使用し、30℃の硫酸水
溶液(20%)中で、電流密度10A/dm2で皮膜重
量20mg/dm2の陽極酸化処理を行い、アルミニウ
ム支持体を得た。
【0036】一方、本試料の陽極酸化前スマット重量は
0.3mg/dm2であった。このものの物性及びこれ
にポジ型感光性組成物を塗布して製造したポジ型感光性
平版印刷版のブランケット汚れを表−1に示す。 実施例2 実施例1において、電解処理を70A/dm2で14秒
間行い、電解エッチング後のアルカリデスマット処理を
5秒間行った以外は、実施例1と全く同様にしてアルミ
ニウム支持体を製造した。このものの物性及びこれを用
いて製造した感光性平版印刷版のブランケット汚れを表
−1に示す。
【0037】実施例3 実施例1において、電解処理を、電流密度50A/dm
2で20秒間行った以外は、実施例1と全く同様にして
アルミニウム支持体を製造した。このものの物性及びこ
れにポジ型感光性組成物を塗布して製造したポジ型感光
性平版印刷版のブランケット汚れを表−1に示す。
【0038】実施例4 実施例2において、電解処理を2.5%硝酸水溶液35
℃、40A/dm2、25秒間行った以外は、実施例2
と全く同様にしてアルミニウム支持体を製造した。この
ものの物性及びこれにポジ型感光性組成物を塗布して製
造したポジ型感光性平版印刷版のブランケット汚れを表
−2に示す。
【0039】比較例1 実施例2において、電解処理を電流密度200A/dm
2、5.0秒間行った以外は、実施例2と全く同様にし
てアルミニウム支持体を製造した。このものの物性及び
これにポジ型感光性組成物を塗布して製造したポジ型感
光性平版印刷版のブランケット汚れを表−1に示す。
【0040】比較例2 実施例4において、電解処理を100A/dm2、7秒
間行い、電解処理後のアルカリデスマット時間を1秒間
行った以外は、実施例4と全く同様にしてアルミニウム
支持体を製造した。このものの物性及びこれにポジ型感
光性組成物を塗布して製造したポジ型感光性平版印刷版
のブランケット汚れを表−2に示す。
【0041】比較例3 実施例4において、電解処理を40A/dm2、25秒
間行い、電解処理後のアルカリデスマット時間を0.5
秒間行った以外は、実施例4と全く同様にしてアルミニ
ウム支持体を製造した。このものの物性及びこれにポジ
型感光性組成物を塗布して製造したポジ型感光性平版印
刷版のブランケット汚れを表−2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】<感光性平版印刷版の耐刷力の試験>感光
性平版印刷版に高圧水銀灯(出力5KW、ウシオ電気社
製)を用いて400mj/cm2の露光量でウグラの標
準チャート(150lpi、小点面積2%)を露光し、
現像液(三菱化学メディア社製、KDー53)を用いて
自動現像機(三菱化学メディア社製、PSZ−III)で
現像した。得られた印刷版を印刷機(三菱重工業社製、
ダイヤF2)に取り付けて、東洋インキ社製TKハイエ
コー紅を用いて印刷を行った。小点の90%が残存した
印刷枚数をもって耐刷力とした。
【0045】<ブラン汚れの評価>感光性平版印刷版に
高圧水銀灯(出力5KW、ウシオ電気社製)を用いて4
00mj/cm2の露光量でウグラの標準チャート(1
50lpi、小点面積2%)を露光し、現像液(三菱化
学メディア社製、KDー53)を用いて自動現像機(三
菱化学メディア社製、PSZ−III)で現像した。得ら
れた印刷版を印刷機(三菱重工業社製、ダイヤF2)に
取り付けて、東洋インキ社製TKハイエコー紅を用いて
印刷を行った。感光層を現像で溶解した非画線部につい
てそれに対応するブランケット上の 印刷3000枚の
前後でのマクベスの反射濃度の差、及び外観を表−1に
示した。非画線部に対応するブランケット上のインキ濃
度が大きい方がブラン汚れが悪い。 (マクベス濃度計:RD918サカタインクス日本総代
理店) 尚、上記実施例及び比較例において、ポジ型の感光性組
成物に代えてネガ型の感光性組成物を用いた場合にも、
同様の結果を得た。
【0046】
【発明の効果】本発明に係わる特定の表面形状を有する
平版印刷版用アルミニウム支持体は、この上に感光層を
形成してなる感光性平版印刷版をしてブラン汚れが著し
く解消されるという効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C25F 3/04 C25F 3/04 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも電気化学的粗面化処理及び陽極
    酸化されたアルミニウム又はアルミニウム合金支持体で
    あって、その表面の頂上突起の先端曲率半径が12μm
    以上であり、かつ、スマット量が1mg/dm2以下で
    あることを特徴とする平版印刷用アルミニウム支持体。
  2. 【請求項2】少なくとも粗面化処理され、かつスマット
    量が1mg/dm2以下であるアルミニウム又はアルミ
    ニウム合金支持体を陽極酸化してなる平版印刷用アルミ
    ニウム支持体であって、その表面の頂上突起の先端曲率
    半径が12μm以上であることを特徴とする平版印刷用
    アルミニウム支持体。
  3. 【請求項3】頂上突起の先端曲率半径が25μm以下で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の平版印刷
    用アルミニウム支持体。
  4. 【請求項4】スマット量が0.5mg/dm2以下であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の平
    版印刷用アルミニウム支持体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の平版印刷
    版用アルミニウム支持体上に、感光性組成物からなる層
    を有する感光性平版印刷版。
JP2000189314A 2000-06-23 2000-06-23 平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版 Pending JP2002002142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000189314A JP2002002142A (ja) 2000-06-23 2000-06-23 平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000189314A JP2002002142A (ja) 2000-06-23 2000-06-23 平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002002142A true JP2002002142A (ja) 2002-01-08

Family

ID=18688957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000189314A Pending JP2002002142A (ja) 2000-06-23 2000-06-23 平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002002142A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007074634A1 (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 印刷版材料用支持体および印刷版材料

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5312739A (en) * 1976-07-22 1978-02-04 Nippon Keikinzoku Sougou Kenki Desmutting method in electrolytic roughing treatment for aluminum
JPH01188699A (ja) * 1988-01-25 1989-07-27 Fuji Photo Film Co Ltd 印刷版用支持体のスマット除去方法
JPH10138653A (ja) * 1996-11-08 1998-05-26 Fuji Photo Film Co Ltd 平版印刷版用アルミニウム支持体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5312739A (en) * 1976-07-22 1978-02-04 Nippon Keikinzoku Sougou Kenki Desmutting method in electrolytic roughing treatment for aluminum
JPH01188699A (ja) * 1988-01-25 1989-07-27 Fuji Photo Film Co Ltd 印刷版用支持体のスマット除去方法
JPH10138653A (ja) * 1996-11-08 1998-05-26 Fuji Photo Film Co Ltd 平版印刷版用アルミニウム支持体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007074634A1 (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 印刷版材料用支持体および印刷版材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4824757A (en) Process for preparing positive-acting photosensitive lithographic aluminum printing plate precursor using nitric acid electrokyte for graining
JPH0413149A (ja) 感光性組成物
JP3023570B2 (ja) 感光性平版印刷版支持体
JP2520694B2 (ja) 平版印刷版用支持体
JPH0448640B2 (ja)
JPH0472719B2 (ja)
US4853093A (en) Aluminum or an aluminum alloy support material for use in offset printing plates
JPH0798431B2 (ja) 平版印刷版用支持体
JPH03104694A (ja) 感光性平版印刷版用支持体の製造方法
JP2002002142A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版
JPH11174663A (ja) 平版印刷版用支持体とその製造方法
JPH11208138A (ja) 平版印刷版用支持体の作製方法、平版印刷版用支持体、及び感光性平版印刷版
JPH0635215B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP3356504B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体およびその製造方法
JP2000081704A (ja) 感光性平版印刷版用支持体の製造方法及び平版印刷版用支持体
JP2587695B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH0347196B2 (ja)
JPH08132749A (ja) 感光性平版印刷版
JPH0624166A (ja) 平版印刷版用支持体、その製造方法及び支持体を用いた感光性平版印刷版の製造方法
JP2000015948A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体及び感光性平版印刷版の製造方法
JP2614744B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP2002079769A (ja) 平版印刷版用支持体およびその製造方法
JPS60123846A (ja) 平版印刷版材料
JP3867420B2 (ja) 平版印刷版用支持体及びその製造方法
JPH0798434B2 (ja) 平版印刷版支持体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040510

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051110

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20051014

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070529

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070828

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100629