JP2002000459A - ロータリー炒め機ならびに炒め玉葱およびソフリットの製造方法 - Google Patents
ロータリー炒め機ならびに炒め玉葱およびソフリットの製造方法Info
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Abstract
メル風味に優れ、加えて保形性も良好であり、延いて
は、ハンバーグ、スープ、パスタソース等の風味を向上
せしめることが可能な、炒め玉葱およびソフリットの製
造方法を提供すること。 【解決手段】例えば、釜の中に設けられた羽根の回転方
向の面の断面形状が、釜の回転軸に対して垂直な断面に
おいて、羽根の円筒面に対する取付点から回転軸の中心
に向かう直線をx座標軸とし、該取付点をx=0(原
点)、そして羽根の先端から該直線に下した垂線の足の
位置をx=1として、羽根の断面線高さyをxの関数f
(x)で表した時に、y=f(x)の導関数の値が0と
なるx座標が0.4以上であると共に、該導関数がその
値が0になる位置からx=1までの区間の定積分の絶対
値が、x=0から導関数が0になるまでの該導関数の定
積分の絶対値の40%以下であることを特徴とするロー
タリー炒め機を使用して炒め玉葱およびソフリットを製
造する。
Description
ッケ、スープ、シチュー等の料理などの原材料として用
いる炒め玉葱およびパスタソースなどの原材料として用
いるソフリット(人参、玉葱、セロリ等の香味野菜を炒
めたもので例示される様に本発明では玉葱含有野菜の炒
めものをさす)の製造に関し、特に甘味およびカラメル
風味に優れ、保形性も良好な、延いては上記食品の風味
を格段に向上することを可能とする炒め玉葱およびソフ
リットの製造に関するものであり、より詳しくは、前記
炒め玉葱またはソフリットの製造に適する炒め装置(ロ
ータリー炒め機)、前記炒め玉葱またはソフリットの製
造方法、および前記炒め玉葱およびソフリットを用いた
風味品質の高い食品に関するものである。
(1)特開2000−14352号公報「炒め玉葱の製
造方法及び食品」に記載の方法が知られている。
を作る際に、野菜原料として炒め玉葱が用いられ、これ
によりカレー等に香ばしい風味を付与することが知られ
ている。ところが、かかる野菜原料として玉葱を炒める
際、特には商業的スケールでの炒め処理において、カッ
トした生の玉葱を用いることに由来して、最終製品に苦
味やエグ味や渋味を発生するといった問題が生じやす
い」との従来技術の認識のもとに、「甘みに優れ、苦味
やエグ味や渋味の発生が抑えられて、カレー等の風味を
向上することが可能な、炒め玉葱の製造方法を提供する
ことを目的とする。また、上記炒め玉葱を用いた風味品
質の高い食品を提供することを目的と」し、「玉葱を特
定の体積となるようにカットし、炒め機として平型釜を
用いることにより、玉葱を堆積させずに炒め機の伝熱面
に接触させて、短時間で昇温させることが可能となり、
更に、この場合に特定の温度と時間の条件で炒め処理を
行うことにより、甘味に優れ苦味等を抑えた炒め玉葱を
製造することが可能となるとの知見に基づいてなされた
ものである」という(同公報「発明の詳細な説明」段落
0002〜0004)。
炒め機で炒めて炒め玉葱を製造するための方法であっ
て、(a)生の玉葱を一片の体積が0.02〜8cm3
となるようにカットし、(b)炒め機として平型釜を用
い、(c)上記カットした後の玉葱を速やかに炒め機に
投入し、該投入後玉葱を炒め処理に必要な下記(d)の
品温に至らしめる際における90℃に達するまでの昇温
時間を35分以内として昇温し、(d)炒め処理を玉葱
の品温90〜102℃で10〜120分間行うことを特
徴とする炒め玉葱の製造方法を提供する。また、本発明
は、上記の製造方法により得られた炒め玉葱を用いた食
品を併せて提供する」ものである(同段落0005)。
は炒め機として平型釜を使用することにあるが、平型釜
を使用する理由については、「次に、カットした玉葱を
炒め機で炒める。炒め機としては平型釜を用いる(前記
構成要件(b))。平型釜の形状は、底壁とその周りに
略垂直に立設した側壁とからなり、特に、底壁が平らな
もの、あるいは底壁が窪んだもので、例えば中央部が平
らでその周りに湾曲面をもつもの、全面に湾曲面をもつ
ものが望ましい。平型釜の伝熱面積(通常は底壁の面
積)は0.1〜1.2m2、容積は0.01〜0.5m
3程度がよい。伝熱面積が広い平型釜の使用により、後
記構成要件(c)の炒め処理の昇温条件を確実に達成す
ることが可能となる。平型釜の熱源は、電気式、電磁誘
導式、ガス燃焼による直火式のもの、ジャケットを備え
た蒸気式等がよい。また攪拌機能の付いたものが好まし
い」といい(同段落0007)、これに一致して、実施
例1は直火型攪拌機能付平釜を使用している。
葱の用途については、「本発明の方法により製造した炒
め玉葱は、カレー、ハヤシ、シチュー等の各種洋風煮込
み料理やこれらを調理するためのルウ(固形状、液状、
ペースト状であってもよく、水で薄めて煮込むものであ
っても、水で薄めずに煮込むものであってもよい)。各
種ソース、ハンバーグ等の種々の食品に広範に用いるこ
とができる。特に、洋風煮込み料理やソース等では、本
発明の炒め玉葱の使用により、コク味や熟成味のある高
品質の食品が得られるので好ましい。商業的スケールで
の素材原料としても有用である」と記載している(同段
落0012)。
公報(1)記載の、所期の炒め玉葱は保形性を有しない
ものであり、これに一致して、「炒め処理は、炒め玉葱
の歩留まりが、25〜75%となるように行うのが望ま
しい。炒め玉葱はコミトロールやコロイドミルで粗砕乃
至微粉砕してもよい」という(同段落0011)。
(2)特開2000−23633号公報「炒め玉葱の製
造方法」に記載の方法も知られている。
特許公報(1)に記載の方法と同様の従来技術の認識の
もとに同様の目的をもってなされたものであって、「本
発明は、皮をむいた生の玉葱を、所定形状にカットし、
一定条件下での処理を行った後に炒め処理を行うことに
より、上記課題を効率的に解決できるとの知見に基づい
てなされたものである。すなわち、本発明は、皮をむい
た生の玉葱を、所定形状にカットし、該玉葱100重量
部あたり50〜100重量部の熱水と接触させ、ついで
3〜20重量部の食用油の共存下で品温90〜102℃
で70〜170分間炒めることを特徴とする炒め玉葱
の製造方法を提供する。また、本発明は、皮をむいた生
の玉葱を、所定形状にカットし、120〜200℃の食
用油中において浸漬し、油切りした後、品温90〜10
2℃で30〜140分間炒めることを特徴とする炒め玉
葱の製造方法を提供する」ものである(同公報「発明の
詳細な説明」段落0004)。
た玉葱をカットし、「その後、かかる玉葱片を、(1)
熱水に接触後、食用油の共存下での炒め処理、又は
(2)食用油での浸漬処理を行った後の炒め処理に付す
る」ことが特徴とされている(同段落0005)。
は、炒め玉葱の歩留りが25〜70%となるように行う
のが好ましい。炒めは、攪拌機を備えた加熱釜、例え
ば、攪拌機付き直火型平釜を用いて行うのがよい」とさ
れ(同段落0007)、これに一致して実施例は全て攪
拌機付き直火型平釜を使用している。
葱の用途については、「本発明は、カレールウ等の製品
に香ばしい風味を与え、かつ、エグ味や渋みを抑えるこ
とが可能な、炒め玉葱の製造方法を提供することを目的
とする」ところ(同段落0003)、「本発明におい
て、「カレールウ等の製品」には、カレー、シチュー、
ハヤシライス用のルウ(固形状、液状、ゲル状であって
もよく、水に薄めて用いるものであっても、水に薄めず
に用いるものであってもよい)等が含まれる」と言う
(同段落0005)。
(2)に記載の方法においても、所期の炒め玉葱は保形
性を有しないものである。
ゆるロータリー釜が古くから知られている。
ば、(3)実開昭62−83323号公報「炒め機」に
記載のものを挙げることができる。この炒め機は、水蒸
気がこもらないようにした炒め機で、具体的にはロータ
リードラム底部に熱風吹き込み口を設けて釜内の蒸気を
逃がすようにしたもので、これにより炒め機の性能アッ
プを図ったものである。
しては、例えば、(4)特開昭63−146760号公
報「油を用いない炒め調理法」に記載の方法が知られて
いる。
菜、果実等の食品を油を用いないで炒め調理する方法、
すなわち、ノン・オイル・ソティに関するものである
が、それによって解決しようとする問題は、「油を用い
る従来の炒め調理は、油膜が調理物を保護するので、極
めて有効であるが、調理物の含有水分を逸出したり、当
然のことながら脂に親しまない食物には適用できないも
のである。また、油脂分の匂いが食品本来の味を壊して
しまう場合もある一方、食品に添加される油脂分が加熱
によって酸化し加酸物価(POV)が上昇して食品に変
質を招き長期保存上の障害となっていた」点であり(同
公報「発明の詳細な説明」の「(ハ)発明が解決しよう
とする問題点」の欄)、これを解決するために、「従来
油とは不可分と考えられてきた炒め調理から油を排除し
て、水分だけによる酸化防止により煮沸、焙煎につぐ第
三の加熱調理手段を提供するもので、調理物が焦げつき
温度以上に加熱された鉄板と接触する直前に同鉄板に水
分(レシチン、果実酒、アルコール等油脂分を含まない
溶液を用いても良い)を供給して拡散させ水分の膜上に
調理素材を移動通過させて加熱調理を行うようにしたも
のである」(同「(ニ)問題点を解決するための手段」
の欄)。
調理物が、焦げつき温度以上に加熱された鉄板と接触す
る直前に、同鉄板面に水分を供給し拡散させて水分の膜
を形成し、その水膜上に調理素材を摺動通過させること
を特徴とする油を用いない炒め調理法」に関し、このよ
うな炒め調理法は、ロータリー釜を使用して実施すると
きは、「(2)内側壁部に攪拌子を設け、加熱部上に傾
斜支持させた筒状回転鍋を回転させ、攪拌子によって掻
き上げられた調理物が加熱された内壁面に落下する直前
に同加熱内壁面に水分を供給するようにした特許請求の
範囲(1)記載の油を用いない炒め調理法」となる(以
上、「特許請求の範囲」の欄)。
法は、後に説明する本発明の方法との関連では、油臭く
なく、焦げつかない炒め物の製造方法であって、攪拌子
を備えた、鉄板とそれに接触する被加熱物との間に水膜
を形成するロータリー炒めということができ、これによ
ってPOVの減少と風味の向上を図るもとである。
法によって得られる玉葱は、辛みがあって、炒め玉葱ま
たはソフリットとしては好ましくない。
は、(5)特開平8-168348号公報「半加工調理食
材の製造方法と食材及び装置」に記載の方法である。こ
れは、前記公開特許公報(4)に記載の方法の改良に関
するものであって、ハンバーグ、餃子、コロッケなどの
調理原料として用いる玉葱、蒜、キャベツ、果実などの
半加工調理食材の製造方法に関するものである(同公報
「発明の詳細な説明」の段落0001〜0002)。
法を用いた半加工調理食材は、カッティングされた食材
原料をそのまま移動加熱面の拡散水膜上に摺動させて炒
め加工を行うので、食材原料の物質温度が低く食材の表
面に炒め被膜が構成されるまでに可なりの時間を要し、
その間に食材中の水分(旨味)が滲出して食材原料本来
の良さが失われる共に、加工完了時の歩留りも悪いとい
う問題がある。また、食材原料の物質温度が低く移動加
熱面の温度が高いので、食材原料に逆浸透圧が働き、極
端な場合には食材中の水分(旨味)が滲出して食材の旨
味が失われてしまうという問題もあった」ところ(同段
落0005および0006)、「本発明は上記した問題
に鑑みこれに対応しようとするものであり、食材原料に
ノンオイルソティ加工を行うに際して、事前に材料自体
の物質温度が摂氏40度から80度程度まで上昇する状
態に加熱し、保熱状態のまま、所定の大きさにカットし
て移動加熱面に供給するようにした。また、事前加熱後
に保熱状態で材料のカッティングを行うことにより、ソ
ティ加工時に加工原料の物質温度が短時間で上昇させ、
加工時間中の旨味の流出を抑止すると共に酵素の失活を
早めて新鮮素材のシャキシャキとした歯ざわりを残しな
がら、ソティ加工時における材料への水分浸透が充分に
行われるようにして焦げつき等のない充分な炒め効果が
挙げられるようにした」と言う(同段落0007および
0008)。
項1]調理食材の材料を、材料自体の物質温度が摂氏4
0度から80度程度まで上昇する状態に加熱し、保熱状
態のまま、移動加熱面の拡散水膜上を摺動させて炒め調
理を行うことを特徴とする半加工調理食材の製造方法」
に関し、これに適する装置として、「[請求項4]加熱
器から保熱カッティング機構を通して、加熱面に攪拌子
を備えた回転鍋に調理材料が順次搬送される構成を特徴
とする半加工調理食材の製造装置」が挙げられ、唯一の
実施例も攪拌子を備え、水分吹付け機構を有する回転鍋
を使用している。
を備え、回転軸5によって回動することにより移動加熱
面6を構成され、カッティング機構2からカッティング
された食材原料Aがこの加熱面6に供給される。カッテ
ィングされた食材原料Aが移動加熱面6に供給される
と、原料Aは自重によって加熱面6の移動方向と逆方向
に移動し、攪拌子4によって掻き上げられるが、攪拌子
4が支持角度を超えて上昇すると、再び加熱面6に落下
する。原料Aが攪拌子4によって掻き上げられ、原料A
が存在しなくなった加熱面6には、原料Aが落下する直
前に、摂氏80度以上の加熱水分が吹きつけ供給され沸
騰拡散されて落下する原料Aと加熱面6の間に拡散水膜
Wを形成する。食材原料Aは、拡散水膜Wによって焦げ
つくことなく加熱面6上を摺動して再び攪拌子4によっ
て掻き上げられ、水分の吹きつけ供給と落下が繰り返さ
れ、その間に食材原料中の酵素の失活とソティ調理が行
われる」のであり(同段落0016〜0019)、「本
発明は上記のように構成したので、食材原料の重量%が
調理後もほぼ100%の歩留まりを確保することができ
ると共に、熱効率を高め、工程時間を短縮して生産コス
トの低減にも役立つものである。また、物質温度による
浸透圧の作用により、食材原料の旨味や水分が滲出せず
吸収されるので、食材原料の味覚成分や風味、更にシャ
ッキリとした生鮮素材の歯ざわりを活かした半加工調理
食材を製造することができる」と言う(同段落0022
〜0023)。
の半加工調理食材の製造方法によって得られる半加工調
理玉葱も、辛みがあって、炒め玉葱またはソフリットと
してはやはり好ましくない。
と、一般にハンバーグ、スープ、パスタソース等を作る
際に、香味野菜として炒め玉葱やソフリットが用いら
れ、ハンバーグ、スープ、パスタソース等に甘味および
香ばしい風味を付与することが知られている。ところ
が、香味野菜として玉葱およびソフリットの材料を炒め
る際、特に商業的スケールでの炒め処理において、従来
のロータリー釜による炒めでは最終製品に辛味およびエ
グ味が残る等、そして平型釜による炒めでは保形性がな
く、ロータリー釜による炒め品と同じ歩留まりで、甘味
およびカラメル風味が少ない等の問題が生じやすい。
背景下に、本発明は、辛味およびエグ味を少なくし、甘
味およびカラメル風味に優れ、加えて保形性も良好であ
り、延いては、ハンバーグ、スープ、パスタソース等の
風味を向上せしめることが可能な、炒め玉葱およびソフ
リットの製造方法を提供することを目的とする。また、
上記炒め玉葱およびソフリットを用いた風味品質の高い
食品を提供することを目的とする。
目的を達成すべく鋭意研究の結果、玉葱やソフリットの
材料を炒めるに当り、炒め機としてロータリー炒め機を
使用し、好ましくは特定の形状の攪拌羽根を具備するロ
ータリー炒め機を使用し、加えて過熱水蒸気、水蒸気、
熱風などの補助加熱装置を併用しおよび/または揺動を
行うことによりシェフがフライパンにて行うと同様の短
時間で材料を均一に加熱して昇温させ(初期品温の急速
立ち上げ)、そして、その後の炒め処理に際しては、必
要に応じて水スプレーによるデグラッセにより焦げを防
止することにより辛味およびエグ味が少なく、甘味およ
びカラメル風味に優れ、保形性も良好な炒め玉葱やソフ
リットを製造することが可能であることを見いだし、こ
のような知見に基づいて本発明を完成するに至った。
羽根の回転方向の面の断面形状が、釜の回転軸に対して
垂直な断面において、羽根の円筒面に対する取付点から
回転軸の中心に向かう直線をx座標軸とし、該取付点を
x=0(原点)、そして羽根の先端から該直線に下した
垂線の足の位置をx=1として、羽根の断面線高さyを
xの関数f(x)で表した時に、y=f(x)の導関数
の値が0となるx座標が0.4以上であると共に、該導
関数がその値が0になる位置からx=1までの区間の定
積分の絶対値が、x=0から導関数が0になるまでの該
導関数の定積分の絶対値の40%以下であることを特徴
とするロータリー炒め機、およびカットした玉葱または
ソフリットの材料を炒めるに当り、炒め機としてロータ
リー炒め機を使用し、これに過熱水蒸気、水蒸気、熱風
などの補助加熱装置を併用し、および/または揺動する
ことにより、ロータリー釜内の材料片の中心温度を85
〜95℃に10分以内に昇温させ、そして該材料片の中
心温度が95℃に達した後、引き続き必要に応じて水ス
プレーによるデグラッセを行ないつつ、該材料片の表面
温度を95〜102℃に15〜120分間保持して炒め
処理することを特徴とする炒め玉葱またはソフリットの
製造方法に関する。本発明は、また、上記の製造方法に
より得られた炒め玉葱またはソフリットを用いたことを
特徴とする風味品質の高い食品に関する。
る。
リットの製造に適するロータリー炒め機について説明す
る。
いる攪拌羽根の形状は、玉葱に適度な攪拌を与えること
のみならず、羽根及び釜の内面への玉葱の付着を防止す
るためにも重要である。一般に攪拌羽根は、釜の回転に
伴って釜内部の炒め材料をすくい上げた後、釜の上部に
持ち上げて羽根から落下させることによって炒め材料を
攪拌するものである。しかるに、羽根の形状が不適切で
あると、特に玉葱の炒めを行うに際しては、攪拌羽根の
取付位置およびその付近の釜の内面に玉葱が付着して滞
留し、炒め中にコゲが発生して著しく炒め玉葱の品質を
損なう。
攪拌羽根の回転方向の面の断面形状が重要である。本発
明者は、様々な断面形状を有する攪拌羽根を取り付けた
ロータリー炒め機を用いて玉葱の付着残存性について検
証を行った結果、羽根の断面形状に関して具備すべき特
徴があることを見いだした。
リー炒め機の構造を説明する。
本発明のロータリー釜の炒め装置の外観を示す(概念
図)。この装置において、スプレーノズル(b)は水を
釜底部に噴霧し、デグラッセ(ソフリット原料によるカ
ラメル物質の掻き取り)をする。また、熱風(過熱水蒸
気、水蒸気)発生装置のダクト(c)は、攪拌羽根によ
り持ち上がったソフリット原料が落下する場所に設置す
る。
とって、熱風による昇温促進(a)と水スプレーによる
デグラッセ(b)を示す(概念図)。熱風による昇温促
進においては、原料が落下する場所に熱風、過熱水蒸
気、水蒸気などの補助加熱源を吹き込む。また水スプレ
ーによるデグラッセにおいては、玉葱などの炒め材料が
かき取られる位置に水スプレーを行う。
回転中の攪拌羽根1個を具備したロータリー釜の横断面
を示し、同図4は該攪拌羽根付近の拡大図を示す。これ
らの図は、次に説明する適切な羽根の形状の理解に資す
るためのもので、説明にでてくる用語を記載してある。
葱は、攪拌羽根の取付位置付近に載って掻き上げられ、
羽根の取付点と釜の回転軸の中心とを結ぶ直線が水平か
ら垂直になるまでの間、好ましくは60〜70°の範囲
にて、掻き上げられた玉葱が攪拌羽根の表面を滑って落
下することが必要である。なぜなら該直線の仰角が垂直
ないしは垂直に近い状態になっても玉葱が滑り落ちない
場合には、この位置に至った時に玉葱が攪拌羽根上を滑
らずに崩壊落下するために、一部の玉葱が攪拌羽根の付
け根付近に付着して残存するからである。
かたまりが、該仰角が適度な位置(角度)になった時に
かたまりとして攪拌羽根の表面を滑って落下せしめるこ
とにより、羽根と釜の表面に付着残存する玉葱をなくす
には、攪拌羽根の攪拌面すなわち回転方向を向いている
面の勾配の変化によって決まる。
円筒内面上での攪拌羽根の取付点を原点とし、該原点か
ら回転釜の回転中心に至る直線をx軸、そして原点上に
てx軸と直交する直線の回転方向側をy軸として、各x
座標に対する攪拌羽根の断面線の高さをy座標で表すも
のとする。これにより、攪拌羽根の断面線の形状は、x
座標に対する高さ(y)としてy=f(x)の形で表す
ことができる。また、これらの座標軸の尺度は、回転釜
の半径を1とした時の相対値で表すものとする。
て負の勾配は、掻き上げられ攪拌羽根の付け根付近に堆
積している玉葱のかたまりが上記の角度に達した時に攪
拌羽根の表面上を滑って落下せしむる力を与える。一
方、羽根の先端付近の正の勾配は滑り落ちようとする玉
葱のかたまりを阻止する力を与える。玉葱のかたまりが
上記の好ましい仰角に至った時に攪拌羽根上を滑って落
下するか否かは、羽根の根元付近(取付位置付近)の負
の勾配と羽根の先端近くの正の勾配とのバランスによっ
て決まる。
羽根の根元にある玉葱のかたまりが滑って落下するに
は、まず第一に、羽根の断面形状の勾配が負である範囲
が、羽根全体のx軸範囲に対して少なくとも0.35以
上、好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.5以上
であることが必要である。
勾配による落下の抑止力との関係においては、抑止力が
加速力よりも小さいことが必要であり、良好な落下を生
じせしめるには抑止力が加速力の40%以下、好ましく
は25%以下であることが必要である。ここにおいて、
勾配による加速力と抑止力は、勾配が負である範囲およ
び正である範囲における勾配の定積分の絶対値で比較す
ることができる。すなわち、羽根の取付点より勾配が0
になるまでの範囲の勾配の定積分の絶対値に対し、勾配
が0になってから羽根の先端に至るまでの区間の定積分
の絶対値が少なくとも40%以下、好ましくは25%以
下であることが必要である。
ータリー炒め釜を用いることにより、回転位置において
釜の下部で攪拌羽根にてすくい上げられた玉葱はかたま
りとなって釜の上部まで持ち上げられ、攪拌羽根の付け
根と回転軸の中心を結ぶ直線の仰角が60〜70°の範
囲にて攪拌羽根の付け根に集められた玉葱がかたまりと
なって攪拌羽根から滑って落下することにより、攪拌羽
根の付け根付近の釜内面及び攪拌羽根の表面には玉葱の
付着残存を防止することができ、部分的な焦げつきによ
る炒め玉葱の品質の低下を防止することができるのであ
る。
トの製造方法について説明する。
した玉葱およびソフリット原料をカットするが、この場
合のカットサイズは、炒め玉葱またはソフリットの用途
により適宜決めることができるが、例えば、玉葱および
ソフリットの材料を一片の体積が0.01〜10c
m3、好ましくは0.09〜1cm3となるようにカッ
トする。カットする形状は、ダイス状、スライス状等の
いずれでもよい。
料を炒め機で炒める。炒め機としてはロータリー炒め機
を用いる。ロータリー釜の形状は、円筒状であり、攪拌
翼(攪拌子)を持つ形状が好ましい。また、ロータリー
釜の伝熱面積は0.3〜0.8m2、そして容積は0.
5〜1.2m3程度がよい。そして、単位面積当たりの
供給熱量を50,000〜80,000kcal(h・
m2)とし、過熱水蒸気(200〜350℃)、水蒸気
(0.05〜0.4MPa)、熱風(200〜350
℃、10〜25KW、5〜15m3/min)などの補
助加熱装置を併用することにより上記の、ロータリー釜
内材料の中心温度を10分以内に85〜95℃に昇温さ
せるという初期品温の急速立ち上げの条件を確実に達成
することが可能となる。これまでの熱風吹込み装置は送
風口出口温度で80℃程度の熱交換能力(5KW相当)
しかなく、上記の昇温条件を実現することが出来なかっ
た。ロータリー釜の熱源は、ガス燃焼による直火式のも
の、電磁誘導式等がよい。
これに代えて、揺動をすることもできる。ここにおける
揺動とは、炒め釜に炒め材料を入れた状態で、攪拌羽根
による材料全体の掻き上げと落下を生じない角度範囲
で、釜を左右に振動する運動を加える操作を言う。
から「煽り」と呼ばれる攪拌操作、すなわち回転釜を同
一方向に1回転以上回転せしめ、攪拌羽根によって炒め
材料を掻き上げると共に、釜の上部にて落下せしめて全
体を均一に攪拌する操作が一般的である。
が85〜95℃の範囲内に上昇する期間において煽り操
作を行うと、材料が加熱面に接する時間が少なく、かつ
掻き上げられて落下する際に品温の低下が生じるため、
該品温まで上昇せしめる時間が長くなり、好ましい炒め
結果が得られない。逆に、炒めの初期段階に回転釜を全
く停止した状態で加熱を続けると、加熱面に接している
炒め材料が加熱面の同じ場所に滞留するために部分的な
コゲが発生して好ましくない。
5℃の範囲まで昇温させることが肝要であり、このため
には、一般的に行われている煽り操作ではなく、揺動操
作を行うのが好ましい。すなわち、揺動操作では攪拌羽
根による掻き上げと落下を生じない範囲で釜を左右に振
動させるように回転し、加熱面に接している材料の位置
を移動することによって、材料が加熱面に付着すること
を防止すると共に、材料の同じ面を加熱する時間を長く
することによって、材料の昇温を促進する事ができ、か
つ材料の一部が揺動動作によって入れ替わる様な動きに
よってゆっくりとした混合が行われる。
め開始後の材料は焦げつくことなく速やかに昇温が行わ
れ、好ましい炒め結果を得ることができる。
原料を速やかに炒め機(のロータリー釜)に投入して炒
め処理に必要な上記の品温(85〜95℃)に至らしめ
るが、この場合に炒め機の容積に対し10〜30%の容
積を占める玉葱またはソフリットの材料を炒め機に投入
するのがよい。これにより上記の初期品温の急速立ち上
げという炒め処理の条件が適正に達成することができる
からである。
95℃に達するまでの昇温時間を10分以内とするとい
う初期品温の急速立ち上げが重要である。すなわち、こ
の条件により含硫化合物が少なく、甘味に優れおよびカ
ラメル風味が良好な風味品質の高い、また保形性の良好
な炒め玉葱およびソフリットを得ることが可能となる。
上記昇温時間が20分を超えると玉葱に辛味やエグ味が
残る原因となりやすい。尚、95℃に達するまでの昇温
時間を5分以内とすれば更に高品質の炒め玉葱が得られ
る。
これに引き続く炒め処理は、ロータリー釜を回転しつ
つ、玉葱などの炒め材料の材料片の表面温度を95〜1
02℃、好ましくは98〜100℃に15〜120分間
保持することによる。これには、焦げ付き防止の為、ロ
ータリー釜の釜内表面温度を160〜200℃に保ちな
がら、水スプレーにより釜内表面に浮き出たカラメル成
分をデグラッセを行いながら行うとよい。炒め時間につ
いては、前記の15〜120分間とし、好ましくは20
〜60分間炒めることにより更に風味品質の良好な炒め
玉葱およびソフリットを得ることができる。これによ
り、前記の初期品温の急速立ち上げの条件とあわせて甘
味に優れ、カラメル風味の良好な、保形性の維持された
炒め玉葱およびソフリットを得ることができるのであ
る。
ャッキリとした歯ざわりが残り、ペースト化していない
状態を指す。
め前野菜体積(この場合の体積とは遠心力4,500g
で10分間遠心分離した固型部をさす)を用い、ある値
(基準値)以上を保形性がある定義する。
0.45であるところ、例えば、本発明の製造方法(後
掲実施例2)による炒め玉葱の場合は0.50に対し、
従来法(特開2000−14352号公報記載の実施例
1)の場合は0.41であった(ただし、歩留まり50
%時の比較)。この結果からも、本発明の製造方法によ
る炒め玉葱が保形性に優れていることが確認された。
0.50であるところ、本発明および従来法とも玉葱の
場合と同一の実施例に準じて作成したものは、本発明の
ものは0.60〜0.64に対し、従来法のものは0.
45であった。この結果も、本発明によるソフリットの
ほうが保形性に優れていることが分る。
等の各種油脂、調味料等を加えて行うこともできること
はいうまでもない。油脂は、原料野菜中の水分(旨味)
の滲出抑制、加熱中の焦げつき防止及び品温低下防止の
理由から原料野菜100重量部あたり0〜20重量部、
好ましくは3〜10重量部加えるのがよい。炒め処理
は、炒め玉葱およびソフリットが炒め前原料野菜重量に
対して炒め後の野菜重量が25〜80%となるように行
うのが好ましい。
びソフリットは、ハンバーグ、コロッケ、スープ、シチ
ュー等の洋風料理等の原料として用いる炒め玉葱および
パスタソース、煮こみ料理等の原料として用いるソフリ
ットは種々の食品に広範に用いることができる。特にソ
ース、スープ、ハンバーグ等では、本発明の炒め玉葱お
よびソフリットの使用により、まとまりのあるコクおよ
びあつみを有する高品質の食品が得られるので好まし
い。
葱およびソフリットは、製造者の自家消費に供すること
のできることはいうまでもなく、また冷凍品やチルド状
態で流通におくことができる。
あるが、このような本発明のさらなる理解に資するため
に、先に引用の特許公報に記載の発明と本発明との比較
を行うと、次の通りである。
4352号公報に記載の発明が平釜を用いて破砕、磨砕
した玉葱など保形性を有しない他、玉葱を平釜で炒める
のに対し、本発明はロータリー釜を用いて保形性を有す
る玉葱を炒めることができる。次に、(2)特開200
0−23633号公報に記載の発明は、同じく平釜を用
いて保形性を有しない玉葱の炒めを行うものである。更
に、同発明では玉葱100重量部に対して50ないし1
00重量部の熱水に接触せしめて初期の加熱を行う方法
である。これに対し、本発明では熱風ないしは過熱水蒸
気を昇温の補助手段として用いる方法であり、熱水を用
いる方法に対して、玉葱に不用な水分を与えずに昇温で
きる点に特徴がある。また、(3)実開昭62−833
23号公報に記載の考案では、ロータリードラム底部に
熱風吹き込み口を設けて熱風を吹き込む機構を有してい
るが、その目的は釜内に溜まった蒸気を逃がすことが目
的であり、熱風による玉葱などの炒め材料を積極的に加
熱する効果は期待されていない。次に、(4)特開昭6
3−146760号公報に記載の発明では、加熱面と被
加熱物との間に水膜を形成させることにより、炒め油を
用いずに焦げつかない炒め玉葱を製造する方法に関する
ものであるが、この方法によって得られた炒め玉葱は辛
味が残存しており、ハンバーグなどの材料として用いる
炒め玉葱や、ソフリットとしては好ましくない。これに
対して、本発明による炒め玉葱は、辛味をなくして甘味
を引き出すことができ、ハンバーグ材料やソフリットに
適した炒め玉葱を得ることができる。最後に、(5)特
開平8-168348号公報に記載の発明も、上記特開
昭63−146760号公報記載の発明と同様に、炒め
脂を用いずに水膜によって焦げつかない炒め玉葱を製造
する方法に関するものであり、炒め材料を予め80℃ま
で加熱した後に細断することを特徴としている。しかし
ながら、同方法によって得られた炒め玉葱も辛味を残し
ており、本発明が目的とする炒め玉葱やソフリットとし
ては好ましくない。
に詳細に説明する。
撹拌羽根の断面形状が異なる3種類のロータリー釜の炒
め機を用い、後掲実施例1に準じて玉葱の炒めを行っ
た。羽根1は、釜の半径1に対して、0.52の長さを
有し、0.31までの範囲で負の勾配を有し、その先は
ほとんど勾配が0の形状を有すると共に、勾配が正の範
囲における勾配の定積分の絶対値が、負の範囲に対して
10%の形状を有するものである。また、羽根2は0.
83の長さを有し、0.41までの範囲で負の勾配を有
し、勾配が正の範囲における勾配の定積分の絶対値の比
率が25%の形状を有するものである。また、羽根3
は、0.57の長さを有し、勾配が負の範囲が0.17
であり、かつ勾配が負の範囲と正の範囲での定積分がほ
ぼ等しい形状のものである。
の炒めを行った結果、羽根1では羽根の付け根付近には
玉葱の付着が生じず良好な炒め玉葱が得られた。また、
羽根2ではわずかながら付着が見られる時もあるも、次
には付着した玉葱は玉葱の滑りによって落とされること
により、玉葱の長時間に渡る付着は発生しなかった。
が滑って落下しようとするも、先端付近の正の勾配によ
って落下が阻止されるため、攪拌羽根の付け根と回転中
心点を結ぶ直線がほぼ垂直になるまで落下せずにとどま
り、釜の頂点付近で崩壊して落下するために、かなりの
玉葱が攪拌羽根の付け根付近に付着して残り、かなり強
いコゲを発生した。
は、羽根1と2では均一で良好な炒めが行えたのに対
し、羽根3では激しく焦げた玉葱が混在し、好ましくな
いコゲ風味のために品質が著しく低下した。
8kgおよびセロリ8kg)を3mm角、すなわち一片
あたりの体積が約0.03cm3となるようにカットし
た。
ータリー炒め機(伝熱面積0.6m 2、そして釜容積
0.5m3の直火式)を用いた。この炒め機のロータリ
ー釜に、釜内表面温度が160〜200℃を保つように
火力を調整しておいて、上記ソフリット原料(合計32
kg)とサラダ油3.2kgを投入し、供給熱量75,
000kcal/h、熱風温度200℃、風量5m3/
min、そして釜回転数8〜10rpmの条件にて炒め
運転をした。なお、投入したソフリット原料は釜容積の
約14%を占めた。この場合、ソフリット中の玉葱片の
中心温度が85℃となる時間は、原料投入後約10分で
あった。
ら、ロータリー釜内表面温度が160〜200℃を保つ
ように火力を調整したまま、引続き約30分間炒め処理
をした。その間、玉葱片の表面温度は98〜100℃で
あった。また、炒め開始後15分からは水スプレーによ
るデグラッセを行った。
トは、歩留まり約50%であり、非常に甘味があり、カ
ラメル風味の良好な、保形性に優れたものであり、苦み
やエグ味や渋みは抑えられていた。
剥皮した生の玉葱32kgを3mm角にカットした他は
実施例1におけると同じ処理をして炒め玉葱を作成し
た。この場合、玉葱片の中心温度が85℃となる時間
は、玉葱投入後約10分であった。
重量部、野菜・果実ペースト20重量部、水15重量
部、ならびに塩、砂糖、および香辛料からなる粉末原料
5重量部からなる原料を、攪拌機能つき加熱釜に投入
し、95℃達温後、約40分煮込み、液状のパスタソー
スを製造した。
は、スパゲッティにかけて食したところ、まとまりがあ
り、コク味およびあつみに優れた高品質のものであっ
た。
ル風味に優れ、また保形性の良好な、延いては、ハンバ
ーグ、コロッケ、ソース、パスタソース、スープ、シチ
ュー等の洋風料理、その他和風料理や中華料理に用いた
ときに、これらの料理の風味を格段に向上せしめること
を可能とする炒め玉葱およびソフリットを容易に製造す
ることができる。
るロータリー炒め装置の例を概念的に示す。
し、そして(b)は水スプレーによるデグラッセの例を
模式的に示す。
釜の例の横断面を示す。
釜の例の横断面の部分拡大図を示す。
釜の例の攪拌羽根の形状を示す(3種類、実験例1)。
釜の例の攪拌羽根の勾配を示す(3種類、実験例1)。
Claims (5)
- 【請求項1】釜の中に設けられた羽根の回転方向の面の
断面形状が、釜の回転軸に対して垂直な断面において、
羽根の円筒面に対する取付点から回転軸の中心に向かう
直線をx座標軸とし、該取付点をx=0(原点)、そし
て羽根の先端から該直線に下した垂線の足の位置をx=
1として、羽根の断面線高さyをxの関数f(x)で表
した時に、y=f(x)の導関数の値が0となるx座標
が0.4以上であると共に、該導関数がその値が0にな
る位置からx=1までの区間の定積分の絶対値が、x=
0から導関数が0になるまでの該導関数の定積分の絶対
値の40%以下であることを特徴とするロータリー炒め
機。 - 【請求項2】該補助加熱装置が過熱水蒸気、水蒸気また
は熱風であることを特徴とする請求項1に記載のロータ
リー炒め機。 - 【請求項3】水スプレーによるデグラッセを行うことが
できるようにした構造であることを特徴とする請求項1
または2に記載のロータリー炒め機。 - 【請求項4】カットした玉葱またはソフリットの材料を
炒めるに当り、炒め機としてロータリー炒め機を使用
し、これに過熱水蒸気、水蒸気、熱風などの補助加熱装
置を併用し、および/または揺動することにより、ロー
タリー釜内の材料片の中心温度を85〜95℃に10分
以内に昇温させ、そして該材料片の中心温度が95℃に
達した後、引き続き必要に応じて水スプレーによるデグ
ラッセを行ないつつ、該材料片の表面温度を95〜10
2℃に15〜120分間保持して炒め処理することを特
徴とする炒め玉葱またはソフリットの製造方法。 - 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載のロータリ
ー炒め機を使用してまたは請求項4記載の製造方法によ
って得られた炒め玉葱またはソフリットを原材料に用い
たことを特徴とする食品。
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