JP2002000139A - 魚釣用リールの糸長計測方法及び魚釣用リール - Google Patents

魚釣用リールの糸長計測方法及び魚釣用リール

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JP2002000139A
JP2002000139A JP2000189549A JP2000189549A JP2002000139A JP 2002000139 A JP2002000139 A JP 2002000139A JP 2000189549 A JP2000189549 A JP 2000189549A JP 2000189549 A JP2000189549 A JP 2000189549A JP 2002000139 A JP2002000139 A JP 2002000139A
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fishing line
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fishing
rotation
line
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Masayoshi Tanaka
正吉 田中
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Globeride Inc
Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣り糸表面の凹凸の影響を低減し、高精度の
自動糸長計測を可能とし、かつ、温度センサーを不要と
した魚釣用リールの糸長計測方法及び魚釣用リールを提
供すること。 【解決手段】 スプール2に巻かれた釣り糸3の表面に
レーザ光10を照射し、釣り糸表面から反射される反射
光11を空間フィルター光検出器8で検出し、検出され
た電気信号の周波数Fを求め、この周波数から釣り糸表
面の回転移動速度Vを算出し、この回転移動速度と回転
センサーによるスプール回転から釣り糸の糸巻き径Rを
算出し、この糸巻き径算出値とスプール回転数に基づき
糸長Lを算出する。これにより、釣り糸表面の凹凸の影
響を低減し、高精度の自動糸長計測を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣り糸の繰り出し
量及び巻き取り量を自動で計測する魚釣り用リールの糸
長計測方法及び魚釣用リールに関する。
【0002】
【従来の技術】魚釣り用リールにおいて、釣り糸の繰り
出し量または巻き取り量を自動的に計測し、仕掛けを所
望の水深にセットする、あるいは遠投したときの到達点
までの距離を把握することができるリールが種々提案さ
れている。
【0003】従来より、釣り糸の繰り出し量または巻き
取り量を計測する方法として、事前に、使用する糸の太
さや糸の全長またはそれら糸の仕様に対応した糸巻き量
とスプール糸巻き直径の関係式等をリール本体に組み込
んだ中央演算処理回路(以下、CPU)に手動入力して
おき、糸長計測時には、スプールの回転センサーにより
検出したスプール回転数をCPUに取り込み、このスプ
ール回転数と前述の入力データから糸長を演算し、表示
器に表示する方法がある。
【0004】また、最近では、特開平8−254419
号公報に記載されるように、超音波センサーを用いてス
プールの糸巻き直径Dを直接測定し、スプール回転数N
と合わせ、糸長L(=πND)を演算することにより、
糸の太さや糸の全長等の入力の手間を不要とした、自動
糸長計測方法が実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スプール回転
数と設定された入力データから糸長を演算するもので
は、設定された入力データが周囲環境や経年変化等によ
り真のデータと誤差を持つことが避けられないから、釣
糸繰出量及び巻取量の測定値に誤差を含んでしまう。
【0006】また、空中超音波センサーを用いた自動糸
長計測方法は、スプールに巻かれた釣り糸表面に超音波
パルスを照射し、釣り糸表面から反射して帰ってくる超
音波信号を受信し、超音波パルスの発信から受信までの
所要伝搬時間を計測することによって、糸巻き径を算出
している。しかしながら、釣り糸はスプールに均一にか
つ平坦に巻かれているわけではなく、釣り糸表面は使用
超音波の伝搬波長λに比較しうる凹凸が存在する。その
結果、釣り糸表面からの反射エコーレベルは、スプール
の回転に合わせて激しく増減することになり、糸巻き径
の計測精度が低下し、糸長計測精度の低下を招くという
欠点があった。また、空中超音波の伝搬速度(音速)
は、温度、気圧等の環境条件によって相当変化するた
め、高精度の計測を行うときには、音速補正のために温
度センサーを設けるなどの対策も必要であった。
【0007】そこで本発明は、上記問題点を解決するた
めに考案されたものであって、釣り糸表面の凹凸の影響
を低減し、高精度の自動糸長計測を可能とし、かつ、温
度センサーを不要とした魚釣用リールの糸長計測方法及
び魚釣用リールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の魚釣用リール
の糸長計測方法は、リール本体に回転可能に支持された
スプールの回転を検出する回転検出処理と、前記スプー
ルに巻回された釣り糸表面にレーザ光を照射する照射処
理と、前記釣り糸表面から反射される反射光を空間フィ
ルタ光検出器に与えて釣り糸表面の回転移動速度に比例
する電気的周波数信号を検出する周波数検出処理と、こ
の周波数検出処理で検出された周波数信号と前記回転検
出処理で検出されたスプールの回転から釣り糸の繰り出
し量または巻き取り量を自動的に計算する糸長計算処理
と、を行うことを特徴とする。
【0009】請求項1の構成によれば、スプールに巻回
された釣り糸表面にレーザ光を照射し、反射される反射
光を空間フィルタ光検出器に与えて釣り糸表面の回転移
動速度に比例する電気的周波数信号を検出し、この周波
数信号とスプールの回転から糸長を自動的に計算するか
ら、釣り糸表面の凹凸の影響を低減し、高精度の自動糸
長計測を行うことができる。また、レーザ光を使用する
ので、超音波のような音速補正も必要としない。
【0010】請求項2の魚釣用リールは、リール本体
と、このリール本体に回転可能に支持されたスプール
と、このスプールの回転を検出する回転センサーと、こ
のスプールに巻かれた釣り糸表面にレーザ光を照射する
レーザ光源と、釣り糸表面から反射される反射光を空間
フィルター光検出器で検出し、検出された電気信号の周
波数を求め、この周波数から釣り糸表面の回転移動速度
を算出する回転移動速度検出手段と、この釣り糸表面の
回転移動速度と前記回転センサーによるスプール回転か
ら釣り糸の糸巻き径を算出する糸巻き径算出手段と、こ
の糸巻き径算出値とスプール回転数に基づき糸長を算出
する糸長算出手段と、算出された糸長を表示する表示器
と、を有することを特徴とする。
【0011】請求項2の構成によれば、スプールに巻か
れた釣り糸表面にレーザ光を照射し、釣り糸表面から反
射される反射光を空間フィルター光検出器で検出し、検
出された電気信号の周波数を求め、この周波数から釣り
糸表面の回転移動速度を算出し、この回転移動速度と回
転センサーによるスプール回転から釣り糸の糸巻き径を
算出し、この糸巻き径算出値とスプール回転数に基づき
糸長を算出する。これにより、釣り糸表面の凹凸の影響
を低減し、高精度の自動糸長計測を行うことができる。
また、光学系の構成部品(例、コリメータレンズ、集光
レンズ)を、原理的には釣り糸表面まで接近させること
が可能であり、計測装置を小型化できるから、魚釣り用
リールを小さく構成することができる。
【0012】請求項3の魚釣用リールは、リール本体
と、このリール本体に回転可能に支持されたスプール
と、このスプールの回転を検出する回転センサーと、こ
のスプールに巻かれた釣り糸表面にレーザ光を照射する
レーザ光源と、釣り糸表面から反射される反射光を空間
フィルター光検出器で検出し、検出された電気信号の周
波数を求め、この周波数から釣り糸表面の回転移動速度
を検出する回転移動速度検出手段と、この釣り糸表面の
回転移動速度を積分することによって糸長を算出する糸
長算出手段と、算出された糸長を表示する表示器と、を
有することを特徴とする。
【0013】請求項3の構成によれば、請求項2と同様
であるが、さらに釣り糸表面の回転移動速度を積分、則
ち時間軸に加算(或いは減算)することによって直ちに
糸長を算出するから、計算処理の負担が小さくできる。
【0014】請求項4の魚釣用リールは、請求項2〜4
記載の魚釣り用リールにおいて、レーザ光源等光学装置
表面の汚れ警報機能を有することを特徴とする。
【0015】請求項4の構成によれば、レーザ光源表面
等の光学系の汚れによる計測不能時には、汚れを警報す
ることにより、確実に糸長を計測することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1、図2及び図3は、本発明の魚釣り用
リールの一実施形態の構成を示す図であり、図1は正面
から見た全体構成図であり、図2は光学系、処理部など
とともに示した全体概念図であり、また図3は側面から
見た構成図である。図1〜図3において、1はリール本
体、2はリール本体1に回転可能な状態に取り付けられ
たスプールである。このスプール2には釣り糸3が巻か
れている。釣り糸3は、その表面にレーザ光の波長
(0.5〜1μm)に対して大きい凹凸面を有してお
り、またレベルワインダにより釣り糸を左右に振りなが
らスプール2に巻回されており、これによりスプール上
に均一に巻回されている。
【0018】リール本体1の上面パネル部には、糸長を
表示する表示器4、及び糸の繰り出し及び巻き取り量を
演算するための処理部20が防水加工されて内蔵されて
いる。また、上面パネル下には、スプール2の回転に伴
う釣り糸表面の回転移動速度を検出するための光学系で
ある、半導体レーザ5,半導体レーザ光を平行光に変換
するコリメータレンズ6,釣り糸表面からの反射光(ス
ペックルパターン)を集光する集光レンズ7、及び空間
フィルター光検出器8(後述)が同様に防水構造にて固
定されている。
【0019】半導体レ一ザ5とコリメータレンズ6は、
レーザビーム10が斜めから釣り糸表面にまんべんなく
照射されるように上面パネル下に固定される。このレー
ザビーム10は、リールの大きさにもよるが、例えば5
〜10mmφ程度の円形または楕円形に照射される。一
方、集光レンズ7と空間フィルター光検出器8は、釣り
糸表面からの反射光(スペックルパターン)11をスプ
ール真上から集光するように上面パネル下に固定され
る。
【0020】12は、スプール2を回転させるためのハ
ンドルである。13は、スプール2の回転センサーであ
って、リール本体側に固定された1対のリードスイッチ
14a、14bとスプール2の周辺に固定された1個乃
至複数個のマグネット15とから構成されていて、スブ
ールの回転方向(繰り出し、巻き取り)、回転数、及び
回転速度を検出する。
【0021】図4は、処理部20の構成を示すブロック
図であり、図5は空間フィルター光検出器8の光電流出
力波形を示す図である。半導体レーザ駆動回路21は、
中央演算処理器22から送られてくる発光制御信号23
にしたがって半導体レーザ5を発光させるための電流増
幅をおこなう。半導体レーザ5からスプール2の釣り糸
表面にレーザビーム10が照射され、釣り糸表面で反射
されたレーザ光11はスペックルパターンを形成し、ス
プール2の回転に伴って、このスペックルパターンがス
プール回転方向に移動する。
【0022】スペックルパターンは、集光レンズ7を介
して空間フィルター光検出器8に投影される。空間フィ
ルター光検出器8の内部構造は、図のようにピッチpの
櫛形光電面8a、8bが補対に配置されている。櫛形光
電面8a、8bの長手方向は、スペックルパターンの移
動方向に一致するように固定される。
【0023】櫛形光電面8aまたは8b上をスペックル
パターンが移動速度Vで移動すると、その光電流出力波
形は、図5(a)のようにスペックルパターンの移動速
度Vに比例した周波数f、 f=mV/p [1/sec] (1) の交流成分を含んだ波形となる。ここに、mは集光レン
ズ(凸レンズ)の倍率である。則ち、凸レンズと焦点距
離との間に照射面が位置するように、凸レンズを照射面
に近づけると、照射面の像がm倍に拡大され、その結果
釣り糸表面の回転移動速度は見かけ上、mVとなる。
【0024】櫛形光電面8a、8bからの光電流出力信
号は、それぞれローパスフィルター24a,24bに送
られ不用な高調波成分が除かれ、続いて増幅回路25
a、25bにて適当なレベルに増幅される。さらに、差
動増幅器26に入力され、図5(b)に示すように直流
成分が除かれた波形の差動出力信号となる。
【0025】次に、この差動増幅器26の差動出力信号
は、その平均周波数を検出するための周波数分析回路2
7に送られる。信号の平均周波数を求める方法としては
種々考えられるが、本実施例では構成の簡易なゼロクロ
ス法を採用している。
【0026】周波数分析回路27では、差動出力信号を
リミッター増幅器に通すことにより2値化(ハイ、ロー
のディジタル信号)し、この2値化した信号の1周期を
高速のクロックパルスを使ってカウントし、その結果を
逐次中央演算処理装置(CPU)22へ送る。なお、制
御信号28は、周波数分析回路27の動作タイミングを
制御する信号である。29はCPUの動作用基準発振器
である。
【0027】CPU22では、逐次入力される周波数分
析回路27及び回転検出センサー13の出力信号を用い
て、糸長算出のための種々の処理を行う。
【0028】さて、次に、釣り糸の繰り出し或いは巻き
取りの糸長の求め方について、各実施の形態について説
明する。
【0029】まず、第1の実施の形態(第1の手法)に
ついて説明する。最初に、上記周波数分析回路27にお
いて2値化した信号の1周期のカウント値について、所
定の一定期間の平均値を求め、その平均周期の逆数から
前記差動出力信号の平均周波数Fを算出する。更に平均
周波数Fを使って、(1)式より釣り糸表面の回転移動
速度Vを次式により算出する。 V=pF/m [m/sec] (2)
【0030】そして、回転センサー13から検出された
スプール回転速度をVθ[回転/sec]とし、釣り糸
表面の回転移動速度をVとすると、その時の糸巻き半径
Rは次式で与えられる。 R=V/(2πVθ) [m] (3)
【0031】スプール2には、スプ一ル軸に沿って往復
運動するレベルワインダ等により、釣り糸は均一に巻回
されているから、糸長Lは回転数(N)とそのときの円
周(2πR)を乗じた値の積算により求められる。した
がって、スプール2が回転数N1から回転数N2回転した
ときの糸長Lは、次の式(4)により求められる。
【0032】
【数1】
【0033】ここに、Rは瞬時瞬時の糸巻き半径、△N
はスプール回転数の測定間隔、N1,N2は計測開始時、
計測終了時の回転数である。この式(4)の演算をCP
U22で行うことにより、糸長Lが得られ、表示器4に
表示される。
【0034】なお、スプールに釣り糸を均一に巻くため
にレベルワインダが設けられるが、このため釣り糸は厳
密にはスプール表面に斜めに巻かれることになる。その
影響について検討すると、通常の魚釣り用リール(例、
レベルワインダー1往復でスプールが40回転するもの
とし、スプール幅Wを30mm、糸巻き径Dを45mm
を想定する)では、その影響による誤差は0.01%以
下であり、無視できる程度のものである。勿論、必要と
されれば、その条件をも含めてCPUに演算させること
ができる。
【0035】この第1の実施の形態(第1の手法)で
は、スプール2に巻かれた釣り糸3の表面にレーザ光1
0を照射し、釣り糸表面から反射される反射光11を空
間フィルター光検出器8で検出し、検出された電気信号
の周波数Fを求め、この周波数から釣り糸表面の回転移
動速度Vを算出し、この回転移動速度と回転センサーに
よるスプール回転から釣り糸の糸巻き径Rを算出し、こ
の糸巻き径算出値とスプール回転数に基づき糸長Lを算
出する。これにより、釣り糸表面の凹凸の影響を低減
し、高精度の自動糸長計測を行うことができる。また、
光学系の構成部品(例、コリメータレンズ6、集光レン
ズ7)を、原理的には釣り糸表面まで接近させることが
可能であり、計測装置を小型化できるから、魚釣り用リ
ールを小さく構成することができる。
【0036】次に、第2の実施の形態(第2の手法)に
ついて説明する。釣り糸は均一に巻回されているから、
糸巻き半径Rはスプールの総糸巻き回転数Nと次の式
(5)のように1次式の比例関係にある。 R=R0+kN [m] (5) ここに、R0はスプール軸の半径、kは巻かれている糸
の太さで決まる比例係数、である。
【0037】そこで、総糸巻き回転数Naまでにスプー
ルに巻かれる糸長Lは、次式で与えられる。
【0038】
【数2】
【0039】式(6)から、一度、比例定数kが分かれ
ば、糸長Lはスプールの回転数Naのみから算出でき
る。
【0040】比例定数kは、2点の異なる総糸巻き回転
数Na1,Na2の時のそれぞれの糸巻き半径R1,R2を式
(3)を使って算出し、式(5)式を用いて、2点のス
プール回転数の差分△N=Na1−Na2、を求めて、次式
より求めることができる。 k=(R1一R2)/△N [m/回転] (7)
【0041】式(6)、式(7)を、整理して纏める
と、次のようになる。 L=π(D0+kNa)Na、但しk=(D1−D2)/
{2×(N1−N2)} なお、Lは糸長、D0はスプール軸の直径、Naはスプー
ル回転数、D1はスプール回転数N1時の糸巻き径、D2
はスプール回転数N2時の糸巻き径、である。
【0042】この第2の実施の形態(第2の手法)で
は、さらに、糸長Lを常時は回転数N aのみの比例計算
で算出するからCPU22の計算処理の負担が小さくで
き、また、その比例定数kに使用する糸巻き径算出値R
1,R2は、環境変化等を考慮して適宜に更新する。
【0043】次に、第3の実施の形態(第3の手法)に
ついて説明する。第1,第2の手法では、糸巻き半径R
を求めているが、この第3の手法では、スプール回転セ
ンサー13で検出したスプール2の回転方向(繰り出
し、巻き取り)により加算、減算を切り替えながら、釣
り糸表面の回転移動速度Vを直接加算する。すなわち、
糸長Lは、次式で与えられる。
【0044】
【数3】
【0045】ここに、Vは瞬時瞬時の釣り糸表面の回転
移動速度、△tは釣り糸表面の回転移動速度の測定間
隔、t1,t2は計測開始、計測終了時刻である。
【0046】この第3の実施の形態(第3の手法)で
は、この式(8)式により糸長Lを演算するから、回転
センサー13からは、スプール2の回転方向だけを検出
すればよく、たとえば、スプール2の回転方向を機械的
に切り換えるクラッチレバー16に連動したリレー接点
を設け、この接点のON/OFFによってスプール回転
方向を検出するようにしてもよい。この場合には回転セ
ンサー13を省略することができる。また、さらに釣り
糸表面の回転移動速度を積分、則ち時間軸に加算(或い
は減算)することによって直ちに糸長を算出するから、
計算処理の負担が小さくできる。
【0047】また、図4に示されるように、空間フィル
ター光検出器8で検出された光電流出力は、ローパスフ
ィルター24a、増幅回路25aを通過した後、差動増
幅器26だけではなく、CPU22に内蔵されているア
ナログ・ディジタル変換器ADCにも入力される。この
光電流出力は、CPU22内で、設定された基準電圧と
比較される。この光電流出力が基準電圧より低い場合
は、半導体レーザ5の表面や集光レンズ7の表面などの
光学系構成部品の表面にごみ、水滴等の汚れが付着した
ことによる光量低下が発生していると判定し、例えば表
示器4の中に設けられている表示器に汚れ警告表示をす
る。または、汚れ警告をブザーにて警報してもよい。
【0048】図6は、光学系の構成における他の実施の
形態を示す図である。図のように、半導体レーザ5及び
コリメータレンズ6を照射すべきスプール2の真上に置
き、レーザビーム10を、45度の傾きをもって固定配
置されたハーフミラー17を介して、スプール真上から
釣り糸3の表面に照射する。反射光11は、ハーフミラ
ー17によりレーザビーム10に対して90度の方向に
反射される。その反射光11を集光レンズ7と空間フィ
ルター光検出器8により光電流信号に変換し、処理部2
0へ入力する。この図6のように、釣り糸表面へのレー
ザ光10の照射及びその反射光11も同じ真上の方向と
なるように、光学系の配置を構成することができる。
【0049】
【発明の効果】請求項1の構成によれば、スプールに巻
回された釣り糸表面にレーザ光を照射し、反射される反
射光を空間フィルタ光検出器に与えて回転移動速度に比
例する電気的周波数信号を検出し、この周波数信号とス
プールの回転から糸長を自動的に計算するから、釣り糸
表面の凹凸の影響を低減し、高精度の自動糸長計測を行
うことができる。また、レーザ光を使用するので、超音
波のような音速補正も必要としない。
【0050】請求項2の構成によれば、スプールに巻か
れた釣り糸表面にレーザ光を照射し、釣り糸表面から反
射される反射光を空間フィルター光検出器で検出し、検
出された電気信号の周波数を求め、この周波数から釣り
糸表面の回転移動速度を算出し、この回転移動速度と回
転センサーによるスプール回転から釣り糸の糸巻き径を
算出し、この糸巻き径算出値とスプール回転数に基づき
糸長を算出する。これにより、釣り糸表面の凹凸の影響
を低減し、高精度の自動糸長計測を行うことができる。
また、光学系の構成部品(例、コリメータレンズ、集光
レンズ)を、原理的には釣り糸表面まで接近させること
が可能であり、計測装置を小型化できるから、魚釣り用
リールを小さく構成することができる。
【0051】請求項3の構成によれば、請求項2と同様
であるが、さらに釣り糸表面の回転移動速度を積分、則
ち時間軸に加算(或いは減算)することによって直ちに
糸長を算出するから、計算処理の負担が小さくできる。
【0052】請求項4の構成によれば、レーザ光源表面
等の光学系の汚れによる計測不能時には、汚れを警報す
ることにより、確実に糸長を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の魚釣用リールの正面から見た全体構成
図。
【図2】本発明の魚釣用リールの一実施形態の光学系、
処理部などとともに示した全体概念図。
【図3】本発明の魚釣用リールの側面から見た構成図。
【図4】本発明の処理部20の構成を示すブロック図。
【図5】空間フィルター光検出器8の光電流出力波形を
示す図。
【図6】本発明の魚釣用リールの光学系の構成における
他の実施の形態を示す図。
【符号の説明】
1 リール本体 2 スプール 3 釣り糸 4 表示器 5 半導体レーザ 6 コリメータレンズ 7 集光レンズ 8 空間フィルター光検出器 13 回転センサー 14a,14b リードスイッチ 15 マグネット 20 処理部 21 半導体レーザ駆動回路 22 CPU 24a,24b ローパスフィルター 25a、25b 増幅回路 26 差動増幅器 27 周波数分析回路
フロントページの続き Fターム(参考) 2B108 EA04 2F065 AA22 BB12 BB15 CC00 DD02 DD08 DD13 EE03 FF36 FF56 GG06 GG12 HH03 HH12 JJ03 JJ09 JJ22 NN17 PP18 QQ14 QQ44 SS09 UU05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持されたスプ
    ールの回転を検出する回転検出処理と、前記スプールに
    巻回された釣り糸表面にレーザ光を照射する照射処理
    と、前記釣り糸表面から反射される反射光を空間フィル
    タ光検出器に与えて釣り糸表面の回転移動速度に比例す
    る電気的周波数信号を検出する周波数検出処理と、この
    周波数検出処理で検出された周波数信号と前記回転検出
    処理で検出されたスプールの回転から釣り糸の繰り出し
    量または巻き取り量を自動的に計算する糸長計算処理
    と、を行うことを特徴とする魚釣用リールの糸長計測方
    法。
  2. 【請求項2】 リール本体と、このリール本体に回転可
    能に支持されたスプールと、このスプールの回転を検出
    する回転センサーと、このスプールに巻かれた釣り糸表
    面にレーザ光を照射するレーザ光源と、釣り糸表面から
    反射される反射光を空間フィルター光検出器で検出し、
    検出された電気信号の周波数を求め、この周波数から釣
    り糸表面の回転移動速度を算出する回転移動速度検出手
    段と、この釣り糸表面の回転移動速度と前記回転センサ
    ーによるスプール回転から釣り糸の糸巻き径を算出する
    糸巻き径算出手段と、この糸巻き径算出値とスプール回
    転数に基づき糸長を算出する糸長算出手段と、算出され
    た糸長を表示する表示器と、を有することを特徴とする
    魚釣用リール。
  3. 【請求項3】 リール本体と、このリール本体に回転可
    能に支持されたスプールと、このスプールの回転を検出
    する回転センサーと、このスプールに巻かれた釣り糸表
    面にレーザ光を照射するレーザ光源と、釣り糸表面から
    反射される反射光を空間フィルター光検出器で検出し、
    検出された電気信号の周波数を求め、この周波数から釣
    り糸表面の回転移動速度を検出する回転移動速度検出手
    段と、この釣り糸表面の回転移動速度を積分することに
    よって糸長を算出する糸長算出手段と、算出された糸長
    を表示する表示器と、を有することを特徴とする魚釣用
    リール。
  4. 【請求項4】 請求項2、3記載の魚釣り用リールにお
    いて、レーザ光源等光学装置表面の汚れ警報機能を有す
    ることを特徴とする魚釣用リール。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111007273A (zh) * 2018-10-05 2020-04-14 株式会社岛野 握把操作支援装置及握把操作支援程序
JP2020068736A (ja) * 2018-11-01 2020-05-07 株式会社シマノ キャスティング評価装置及びキャスティング評価プログラム
WO2022140096A1 (en) * 2020-12-22 2022-06-30 Nottingham-Spirk Design Associates, Inc. Anti-backlash bait cast fishing reel

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