JPH08146020A - 移動体の移動速度・移動量測定装置 - Google Patents

移動体の移動速度・移動量測定装置

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JPH08146020A
JPH08146020A JP28674594A JP28674594A JPH08146020A JP H08146020 A JPH08146020 A JP H08146020A JP 28674594 A JP28674594 A JP 28674594A JP 28674594 A JP28674594 A JP 28674594A JP H08146020 A JPH08146020 A JP H08146020A
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JP
Japan
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moving
speed
laser
steel plate
moving speed
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Application number
JP28674594A
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English (en)
Inventor
Yuji Adachi
祐司 安達
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 LSV手段20及びLDV手段30からの出
力を受け、LSV手段20による測定か、LDV手段3
0による測定かを判断する判断手段40を備え、判断手
段40の判断に基づいて出力切換手段50の切り換えを
行なう移動体の移動速度・移動量測定装置10。 【効果】 高速から低速までの広い範囲で移動している
鋼板11の移動方向・移動速度・移動量を常時非接触、
かつ確実・安全に測定することができ、したがって鋼板
11を傷付けることもなく、測定値の補正も不要にする
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動体の移動速度・移動
量測定装置に関し、より詳細には、生産工程中において
繰り返し方向転換しつつ比較的高速に移動する、あるい
は移動速度が常時変化する、例えば鋼板、アルミニウム
板、フィルム、線材、レール、H形鋼等の移動速度及び
移動量を測定するのに用いられる移動体の移動速度・移
動量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば圧延装置を用いてブルーム等から
鋼板を製造する場合、このブルームは圧延されて中間段
階の鋼板になり、さらにこの鋼板は前記圧延装置内を往
復しつつ、かつ次第に移動速度を速めながら目的の板厚
にまで連続的に圧延される。圧延工程中において、鋼板
の移動速度は常時測定されており、この移動速度は圧延
工程の品質管理情報として利用されている。また最終圧
延工程近傍では鋼板の移動量が測定された後、この移動
量等に基づき所定箇所で切断されて所定長さの鋼板が製
造される。このように生産工程中、繰り返し方向転換し
つつ比較的高速に移動している、あるいは移動速度が変
化している移動体の移動速度や移動量を確実に測定する
技術は、品質管理、歩留りの向上のために極めて重要で
ある。
【0003】移動体の移動速度や移動量の測定装置とし
ては、従来からタッチロール式測定装置が用いられてお
り、多くの技術が提案されている(特開昭51−326
58号公報、実開昭59−106008号公報、特開昭
63−215354号公報)。これらはいずれも所定直
径Dを有するタッチロールと、この回転数を計測・演算
する計測手段とにより構成されており、前記タッチロー
ルを移動体に当接させて回転させると、前記計測手段に
よりこの回転数n及び回転時間tが計測され、π×D×
nから移動量が演算・測定され、π×D×n/tから移
動速度が演算・測定される。この装置の場合、移動方向
が分かり易く、また機構が簡単であるため価格が比較的
安いという利点がある。
【0004】また最近は、レーザドップラー速度計を応
用した測定装置が開発されている(特開平1−9780
4号公報、特開平4−166704号公報、最新精密計
測技術(総合技術センター発行、監修 森村正直),
p.280)。これらのレーザドップラー速度計は、例
えばレーザ発振部と、このレーザ発振部からの出力ビー
ムを2分割し、これらを相互に反対方向から移動体に照
射させる照射部と、前記移動体から散乱した光を受光し
て電気信号に変換・増幅する光検出部とを備えている。
またこの電気信号中のノイズ信号をカットするハイパス
フィルタ部と、電気信号中のドップラーシフト周波数を
検出する周波数検出部と、該周波数検出部から出力され
たパルス信号のパルス数をカウントするカウント手段と
を備えており、これらによりレーザドップラー速度計が
構成されている。さらこのレーザドップラー速度計は演
算処理手段を備えており、これらにより測定装置が構成
されている。
【0005】このように構成された装置を用いる場合、
前記レーザ発振部から前記照射部を介して2分割したレ
ーザビームを移動体に照射すると、該移動体表面から反
射された散乱光がドップラー効果により移動速度に比例
した周波数変化を受ける。このドップラーシフトした散
乱光は前記光検出部において受光されて電気(ビート)
信号に変換・増幅され、このビート信号中の低周波ノイ
ズ信号が前記ハイパスフィルタ部においてカットされ、
このノイズカットされたビート信号が前記周波数検出部
においてパルス信号として出力される。さらにこのパル
ス信号のパルス数が前記カウント部においてカウントさ
れ、移動体の移動速度が測定されると共に、前記演算処
理手段において前記パルス信号が積分されて移動体の移
動量が測定される。この装置の場合、移動体に非接触
で、かつ約3600Km/Hr(レーザドップラー周波
数が数百MHz)の高速まで測定できる利点がある。
【0006】また、レーザスペックル速度計を応用した
測定装置が開発されている(最新精密計測技術(総合技
術センタ発行、監修 森村正直),p.241)。この
測定装置は、例えば移動体表面にレーザビームを照射す
るレーザ発振部と、各ピッチがdに設定された複数個の
受光素子を有する1次元イメージセンサ部と、A/D変
換部と、相関演算部と、移動速度・移動量演算処理部と
を含んで構成されている。このように構成された装置を
用いる場合、前記レーザ発振部から移動体にレーザビー
ムを照射すると、移動体粗面の各点で散乱した位相差の
異なる光が相互に干渉し合い、斑状模様のスペックルが
発生する。このスペックルは移動体の移動に伴って移動
し、この移動方向に沿って配設された前記1次元イメー
ジセンサ部において検出され、アナログ信号として出力
される。このアナログ信号は前記A/D変換部において
デジタル信号に変換され、前記相関演算部において各受
光素子から出力された信号に関する相互相関関数のピー
ク値とこれらの間の遅延時間τとが求められる。すると
前記移動速度・移動量演算処理部においてスペックルす
なわち移動体の移動速度Vがd/τにより測定されると
共に、このd/τが積分されて移動体の移動量が測定さ
れる。この装置の場合、価格が比較的安価であり、かつ
遅い移動体の移動速度と移動方向とを非接触で測定でき
る利点がある。
【0007】また、空間フィルタ検出器を応用した測定
装置が開発されている(特開昭53−6064号公
報)。この測定装置は複数個の受光素子が等ピッチに配
列された空間フィルタ検出器と、移動体の前後端部を検
出する端部検出器と、制御回路とを含んで構成されてい
る。このように構成された装置では、前記端部検出器に
おいて移動体前端部の通過が検出されると、移動体表面
の歪みむら等から生じた表面パターンの光量変化に応
じ、前記空間フィルタ検出器において周波数信号が出力
され、この周波数信号が前記制御回路においてカウント
される。そして前記端部検出器において移動体後端部の
通過が検出されると、前記制御回路におけるカウントが
停止され、このカウント値により移動体の移動速度及び
移動量が測定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したタッチロール
式測定装置においては、特に移動体の移動速度が速い
と、前記タッチロールがスリップして測定誤差が生じ易
く(誤差0.5%が限界)、また前記タッチロールが摩
耗し易くなるため、常時直径Dの補正が必要となるとい
う課題があった。また移動速度が速いと前記タッチロー
ルにより製品としての移動体に傷がつき易く、またタッ
チロールの接触が危険となるため、測定速度に上限があ
るという課題があった。
【0009】また上記したレーザードップラー速度計を
応用した測定装置においては、前記光検出手段で受光さ
れて電気信号に変換・増幅されたビート信号中には低周
波成分のノイズ信号が多く含まれており、このノイズ信
号に数KHz以下の周波数を有するビート信号が埋もれ
てしまうため、約0.1m/秒以下の移動速度を測定す
ることが難しいという課題があった。また移動体の移動
方向が正逆反転してもビート信号の周波数差は同様であ
るため、移動方向が判別し難いという課題があった。こ
れらの課題を解決するため、前記2光束のレーザビーム
中における1光束の周波数を音響光学素子等によりシフ
トさせ、速度0の状態でも測定可能とした装置が開発さ
れている(特開平1−97804号公報)。しかしなが
らこの装置では光学系、信号処理系が複雑となり、装置
の大きさが大きくなるため、工程内に設置するのが困難
となり、また価格が高くつく等の課題があった。
【0010】また上記したレーザスペックル速度計を応
用した測定装置においては、相互相関関数を求めるのに
工夫を施しても、実用上の信号処理はせいぜい0.2m
/秒(移動速度は最大約5m/秒)が限界であり、高速
度範囲の測定が難しいという課題があった。
【0011】また上記した空間フィルタ検出器を応用し
た測定装置においては、移動体の移動速度が遅いと空間
フィルタからの周波数信号がノイズ信号に埋もれ易く、
比較的遅い移動体の測定が困難であり、また表面に歪み
むら等が少ない平滑な移動体では表面パターンの検出が
難しいという課題があった。
【0012】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、正逆方向を検知しつつ、高速から低速までの
広い範囲における移動体の移動速度・移動量を常時非接
触で、かつ確実・安全に測定することができ、製品を傷
付けることもなく、測定値の補正の必要性も少なくする
ことができる移動体の移動速度・移動量測定装置を提供
することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る移動体の移動速度・移動量測定装置は、
レーザスペックル速度測定手段(以下、LSV手段と記
す)及びレーザドップラー速度測定手段(以下、LDV
手段と記す)からの出力を受け、前記LSV手段による
測定か、前記LDV手段による測定かを判断する判断手
段を備え、該判断手段の判断に基づいて出力切換手段の
切り換えを行なうことを特徴としている(1)。
【0014】また上記目的を達成するために本発明に係
る移動体の移動速度・移動量測定装置は、上記した移動
体の移動速度・移動量測定装置(1)のLSV手段にお
けるレーザ発振部とLDV手段におけるレーザ発振部と
を共用すべく、前記LSV手段における光検出部と前記
LDV手段における光検出部との間に、移動体からの反
射光を2分割する分割手段が介装されていることを特徴
としている。
【0015】
【作用】上記構成の移動体の移動速度・移動量測定装置
(1)によれば、LSV手段及びLDV手段からの出力
を受け、前記LSV手段による測定か、前記LDV手段
による測定かを判断する判断手段を備え、該判断手段の
判断に基づいて出力切換手段の切り換えを行なうので、
前記判断手段により前記LSV手段及びLDV手段から
の速度データが所定速度より大きいか否かが判断され、
大きいと判断されると前記出力切換手段が作動させら
れ、前記LDV手段により測定された所定速度以上で比
較的正確な移動方向、移動速度及び移動量が出力され
る。一方、小さいと判断されると前記出力切換手段が作
動させられ、前記LSV手段により測定された所定速度
以下で比較的正確な移動方向、移動速度及び移動量が出
力されることとなる。この結果、高速から低速までの広
い範囲で移動している移動体の移動方向、移動速度・移
動量を常時非接触、かつ確実・安全に測定し得ることと
なり、したがって移動体が傷付くこともなく、測定値の
補正も不要となる。
【0016】また上記構成の移動体の移動速度・移動量
測定装置(2)によれば、LSV手段におけるレーザ発
振部とLDV手段におけるレーザ発振部とを共用すべ
く、前記LSV手段における光検出部と前記LDV手段
における光検出部との間に、移動体からの反射光を2分
割する分割手段が介装されているので、移動体と共に移
動する所定間隔のスペックルが前記分割手段を介して前
記LSV手段の光検出部において検出されると共に、前
記移動体の移動速度に比例するレーザドップラー周波数
が前記分割手段を介して前記LDV手段の光検出部にお
いて検出されることとなる。したがって移動速度・移動
量測定装置(1)と同様の作用が得られるほか、レーザ
発振部の共用により、前記LSV手段及び前記LDV手
段の一体化・コンパクト化が図られ、工程内へのこれら
の装着を容易にし得ることとなり、また装置のコストを
削減し得ることとなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係る移動体の移動速度・移動
量測定装置の実施例を図面に基づいて説明する。図1は
実施例1に係る移動体の移動速度・移動量測定装置を模
式的に示したブロック図であり、図中11は例えば圧延
工程中、矢印A方向に移動している鋼板を示している。
鋼板11上方の所定箇所にはレーザ発振部21が配設さ
れ、レーザ発振部21下方の所定箇所にはハーフミラー
22が配設され、ハーフミラー22側方の所定箇所には
光検出部としての一次元イメージセンサ23が配設され
ており、一次元イメージセンサ23は各ピッチがdに設
定された複数個の受光素子23aにより構成されてい
る。さらに一次元イメージセンサ23はA/D変換部2
4、相関演算部25、移動速度・移動量演算処理部26
を介して判断手段40に接続されており、移動速度・移
動量演算処理部26は予め受光素子間のピッチdが記憶
されるメモリ部(図示せず)を含んで構成されている。
これらレーザ発振部21、ハーフミラー22、一次元イ
メージセンサ23、A/D変換部24、相関演算部2
5、移動速度・移動量演算処理部26を含んでLSV手
段20が構成されている。
【0018】また鋼板11上方の所定箇所にはレーザ発
振部31が配設されており、レーザ発振部31下方の所
定箇所にはハーフミラー32a、ミラー32b、32
c、…より構成された照射部32が配設されている。そ
してレーザ発振部31から発振された出力ビームs1
ハーフミラー32aにより2分割され、一方のビームs
2 はミラー32b、32cを介して鋼板11表面に入射
角θで照射され、他方のビームs3 はミラー32d、3
2eを介し、ビームs2 の反対方向から鋼板11表面に
入射角θで照射されるようになっている。また鋼板11
上方の所定箇所には、受光素子等を含んで構成された光
検出部34がハーフミラーレンズ33を挟んで配設され
ており、光検出部34は遮断周波数が約3KHzに設定
されたハイパスフィルタ部35、周波数検出部36、移
動速度・移動量演算処理部37を介して判断手段40に
接続されている。これらレーザ発振部31、照射部3
2、光検出部34、ハイパスフィルタ部35、周波数検
出部36、移動速度・移動量演算処理部37を含んでL
DV手段30が構成されている。
【0019】判断手段40はメモリ部(図示せず)を含
んで構成されており、このメモリ部には切り換え判断基
準としての移動速度(約1m/秒)が記憶されている。
また判断手段40は出力切換手段50を介して移動量積
算手段60に接続されており、移動量積算手段60にお
いて切り換え前の移動量に加えて切り換え後の移動量が
積算されるようになっている。これらLSV手段20、
LDV手段30、判断手段40、出力切換手段50等を
含んで移動体の移動速度・移動量測定装置10が構成さ
れている。
【0020】このように構成された移動速度・移動量測
定装置10では、レーザ発振部21から鋼板11に向け
てレーザビームs11を照射すると、鋼板11表面から反
射された散乱光中にスペックルs12が発生し、鋼板11
の移動と共に移動する。次にこのスペックルs12はハー
フミラ22を介して一次元イメージセンサ23の受光素
子23aにおいて検出され、アナログ信号s13として出
力される。次にこのアナログ信号s13はA/D変換部2
4においてデジタル信号s14に変換され、相関演算部2
5においてデジタル信号s14に関する相互相関関数のピ
ーク値と、これらの間の遅延時間τとが演算される。次
に移動速度・移動量演算処理部26においてそしてこの
遅延時間τとメモリ部に予め記憶された受光素子23a
間のピッチdとによりd/τ(=V)が演算され、スペ
ックルs12すなわち鋼板11の移動方向、移動速度Vが
測定されると共に、この移動速度Vが積分されて鋼板1
1の移動量が測定される。
【0021】一方、レーザ発振部31から照射部32を
介して2分割したレーザビームs2、s3 を鋼板11に
照射すると、鋼板11表面から反射された散乱光s4
ドップラー効果により移動速度に比例した周波数変化を
受ける。このドップラーシフトした散乱光は光検出部3
4において受光され、電気(ビート)信号s5 に変換・
増幅される。次にビート信号s5 はハイパスフィルタ部
35において約3KHz以下の低周波ノイズ信号がカッ
トされ、周波数検出部36において周波数が検出され、
移動速度・移動量演算処理部37において鋼板11の移
動速度と移動量とが測定される。
【0022】以下、移動速度・移動量測定装置10にお
ける測定手段の切り換え手順を図1及び図2に基づいて
説明する。図2は実施例に係る移動体の移動速度・移動
量測定装置を用いた際における、鋼板の移動速度と測定
手段の切り換え方法とを説明するため、時間と移動速度
との関係を模式的に示したグラフである。時間t0 〜t
1 では鋼板11(図1)は正(矢印A)方向に1m/秒
以上の比較的速い速度で移動しており、このときの移動
速度及び移動量はLDV手段30において測定された値
が出力されている。次に判断手段40において時刻t1
で鋼板11の移動速度が基準速度(+1m/秒)より遅
くなったと判断されると、出力切換手段50が作動し、
LDV手段30からLSV手段20の測定値に切り換え
られ、鋼板11の移動速度及び移動量が出力される。次
に時刻t2 で鋼板11の移動方向が逆転したのが確認さ
れ、このときLSV手段20の速度Vを負の値−Vとす
る。次に判断手段40において時刻t3 で鋼板11の移
動速度が基準速度(−1m/秒)より速くなったと判断
されると、出力切換手段50が作動し、LSV手段20
からLDV手段30の測定値に切り換えられ、移動速度
及び移動量が出力される。次に判断手段40において時
刻t4 で鋼板11の移動速度が基準速度(−1m/秒)
より遅くなったと判断されると、出力切換手段50が作
動し、LDV手段30からLSV手段20の測定値に切
り換えられ、以下同様にして鋼板11の移動速度及び移
動量が出力される。
【0023】上記説明から明らかなように、実施例1に
係る移動体の移動速度・移動量測定装置10では、LS
V手段20及びLDV手段30からの出力を受け、LS
V手段20による測定か、LDV手段30による測定か
を判断する判断手段40を備え、判断手段40の判断に
基づいて出力切換手段50の切り換えを行なうので、判
断手段40によりLSV手段20及びLDV手段30か
らの速度データが所定速度(1m/秒)より大きいか否
かが判断され、大きいと判断されると出力切換手段50
が作動させられ、LDV手段30により測定された所定
速度以上で比較的正確な移動方向、移動速度及び移動量
が出力される。一方、小さいと判断されると出力切換手
段50が作動させられ、LSV手段20により測定され
た所定速度以下で比較的正確な移動方向、移動速度及び
移動量が出力される。この結果、高速から低速までの広
い範囲で移動している鋼板11の移動方向、移動速度・
移動量を常時非接触、かつ確実・安全に測定することが
でき、したがって移動体が傷付くこともなく、測定値の
補正も不要となる。
【0024】図3は実施例2に係る移動体の移動速度・
移動量測定装置を模式的に示したブロック図であり、図
中30は図1に示したものと同様に構成されたLDV手
段を示している。LDV手段30における光検出部34
とハーフミラーレンズ33との間の所定箇所には、分割
手段としてのハーフミラー71が配設されており、ハー
フミラー71側方におけるLDV手段30内の所定箇所
には、図1に示したものと同様の一次元イメージセンサ
23が配設されている。また図1に示したものにおける
レーザ発振部21は削除され、レーザ発振部31が共用
されるようになっており、これらハーフミラー71、一
次元イメージセンサ23、A/D変換部24、相関演算
部25、移動速度・移動量演算処理部26を含んでLS
D手段70が構成されている。さらに図1に示したもの
と同様、移動速度・移動量演算処理部26、37はそれ
ぞれ判断手段40に接続され、判断手段40は出力切換
手段50を介して移動量積算手段60に接続されてい
る。その他の構成は図1に示したものと同様であるの
で、ここではその詳細な説明は省略することとする。こ
れらLSV手段70、LDV手段30、判断手段40、
出力切換手段50等を含んで移動体の移動速度・移動量
測定装置12が構成されている。
【0025】このように構成された移動速度・移動量測
定装置12では、レーザ発振部31から照射部32を介
して2分割したレーザビームs2 、s3 を鋼板11に照
射すると、鋼板11表面から反射された散乱光s4 はド
ップラー効果により移動速度に比例した周波数変化を受
けると共に、散乱光s4 中にスペックルs12が発生して
いる。したがって鋼板11の移動と共に移動するスペッ
クルs12はハーフミラ71を介して一次元イメージセン
サ23の受光素子23aにおいて検出され、アナログ信
号s13として出力される。すると図1に示したものと同
様、このアナログ信号s13はA/D変換部24において
デジタル信号s14に変換される。
【0026】上記説明から明らかなように、実施例2に
係る移動体の移動速度・移動量測定装置(2)にあって
は、LSV手段70におけるレーザ発振部31とLDV
手段30におけるレーザ発振部31とを共用すべく、L
SV手段70における一次元イメージセンサ23とLD
V手段30における光検出部34との間に、鋼板11か
らの反射光s4 を2分割するハーフミラー71が介装さ
れているので、鋼板11と共に移動する所定間隔dのス
ペックルs12をハーフミラー71を介してLSV手段7
0の一次元イメージセンサ23において検出することが
できると共に、鋼板11の移動速度に比例するレーザド
ップラー周波数を照射部32を介してLDV手段30の
光検出部34において検出することができる。したがっ
て図1に示した移動速度・移動量測定装置10の場合と
同様の効果を得ることができるほか、レーザ発振部31
が共用されるため、LSV手段70及びLDV手段30
の一体化、コンパクト化が図られ、工程内へのこれらの
装着を容易にすることができ、また装置12のコストを
削減することができる。
【0027】なお、実施例1、2では、いずれも圧延工
程中における鋼板の移動速度及び移動量を測定する場合
について説明したが、何ら鋼板に限定されるものではな
く、生産工程中において繰り返し方向転換しつつ比較的
高速に移動している、あるいは移動速度が変化している
アルミニウム板、フィルム、線材、レール、H形鋼の移
動速度及び移動量を測定するのに適用可能である。
【0028】また、実施例1、2では、LSV手段2
0、70における相関演算部25、移動速度・移動量演
算処理部26、LDV手段30における移動速度・移動
量演算処理部37でそれぞれ移動方向、移動速度、移動
量を演算・測定する場合について説明したが、相関演算
部25、移動速度・移動量演算処理部26、37をひと
つにまとめた演算処理部が判断手段40の前に接続され
たものでもよい。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る移動体
の移動速度・移動量測定装置(1)にあっては、LSV
手段及びLDV手段からの出力を受け、前記LSV手段
による測定か、前記LDV手段による測定かを判断する
判断手段を備え、該判断手段の判断に基づいて出力切換
手段の切り換えを行なうので、前記判断手段により前記
LSV手段及びLDV手段からの速度データが所定速度
より大きいか否かが判断され、大きいと判断されると前
記出力切換手段が作動させられ、前記LDV手段により
測定された所定速度以上で比較的正確な移動方向、移動
速度及び移動量が出力される。一方、小さいと判断され
ると前記出力切換手段が作動させられ、前記LSV手段
により測定された所定速度以下で比較的正確な移動方
向、移動速度及び移動量が出力される。この結果、高速
から低速までの広い範囲で移動している移動体の移動方
向、移動速度・移動量を常時非接触、かつ確実・安全に
測定することができ、したがって移動体が傷付くことも
なく、測定値の補正も不要となる。
【0030】また本発明に係る移動体の移動速度・移動
量測定装置(2)にあっては、LSV手段におけるレー
ザ発振部とLDV手段におけるレーザ発振部とを共用す
べくに前記LSV手段における光検出部と前記LDV手
段における光検出部との間にに移動体からの反射光を2
分割する分割手段が介装されているので、移動体と共に
移動する所定間隔のスペックルを前記分割手段を介して
前記LSV手段の光検出部において検出することができ
ると共に、前記移動体の移動速度に比例するレーザドッ
プラー周波数を前記分割手段を介して前記LDV手段の
光検出部において検出することができる。したがって移
動速度・移動量測定装置(1)と同様の効果を得ること
ができるほか、レーザ発振部が共用されるため、前記L
SV手段及び前記LDV手段の一体化・コンパクト化を
図ることができ、工程内へのこれらの装着を容易にする
ことができ、また装置のコストを削減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る移動体の移動速度・移
動量測定装置を模式的に示したブロック図である。
【図2】実施例1に係る移動体の移動速度・移動量測定
装置を用いた際における、鋼板の移動速度と測定手段の
切り換え方法との関係を説明するため、時間と移動速度
との関係を模式的に示したグラフである。
【図3】実施例2に係る移動体の移動速度・移動量測定
装置を模式的に示したブロック図である。
【符号の説明】
10 移動体の移動速度・移動量測定装置 11 鋼板 20 レーザスペックル速度測定(LSV)手段 30 レーザドップラー速度測定(LDV)手段 40 判断手段 50 出力切換手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザスペックル速度測定手段及びレー
    ザドップラー速度測定手段からの出力を受け、前記レー
    ザスペックル速度測定手段による測定か、前記レーザド
    ップラー速度測定手段による測定かを判断する判断手段
    を備え、該判断手段の判断に基づいて出力切換手段の切
    り換えを行なうことを特徴とする移動体の移動速度・移
    動量測定装置。
  2. 【請求項2】 レーザスペックル速度測定手段における
    レーザ発振部とレーザドップラー速度測定手段における
    レーザ発振部とを共用すべく、前記レーザスペックル速
    度測定手段における光検出部と前記レーザドップラー速
    度測定手段における光検出部との間に、移動体からの反
    射光を2分割する分割手段が介装されていることを特徴
    とする請求項1記載の移動体の移動速度・移動量測定装
    置。
JP28674594A 1994-11-21 1994-11-21 移動体の移動速度・移動量測定装置 Pending JPH08146020A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004514889A (ja) * 2000-11-22 2004-05-20 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 表面欠陥の測定
CN102455365A (zh) * 2010-10-22 2012-05-16 财团法人金属工业研究发展中心 用于测量卷对卷装置的基材的传送速度的装置及其方法
JP2018179918A (ja) * 2017-04-20 2018-11-15 株式会社日立製作所 形状計測システム、及び、形状計測方法
WO2021175653A1 (de) * 2020-03-02 2021-09-10 Sikora Ag Vorrichtung zum bestimmen der geschwindigkeit und/oder der länge eines produkts

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