JPH05267749A - リングレーザキャビティの後方散乱を測定するための方法及び装置 - Google Patents

リングレーザキャビティの後方散乱を測定するための方法及び装置

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JPH05267749A
JPH05267749A JP4015117A JP1511792A JPH05267749A JP H05267749 A JPH05267749 A JP H05267749A JP 4015117 A JP4015117 A JP 4015117A JP 1511792 A JP1511792 A JP 1511792A JP H05267749 A JPH05267749 A JP H05267749A
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ring laser
propagating
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radiation beam
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JP4015117A
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Douglas R Jungwirth
ダグラス・アール・ジャンバース
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Northrop Grumman Corp
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Northrop Grumman Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/58Turn-sensitive devices without moving masses
    • G01C19/64Gyrometers using the Sagnac effect, i.e. rotation-induced shifts between counter-rotating electromagnetic beams
    • G01C19/66Ring laser gyrometers
    • G01C19/68Lock-in prevention

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Abstract

(57)【要約】 【目的】リングレーザキャビティの後方散乱を測定する
こと。 【構成】第1の時間間隔において時計回りで伝播する輻
射ビームを、第2の時間間隔において反時計回りで伝播
する輻射ビームを、各々リングレーザ共振キャビティ1
2に供給する。フォトンカウンタ80により、時計回り
で伝播する輻射ビームから生じる後方散乱輻射の成分の
大きさを第1の時間間隔において測定し、反時計回りで
伝播する輻射ビームから生じる後方散乱輻射の成分の大
きさを第2の時間間隔において測定する。プロセッサ8
2により、フォトンカウンタ80の出力信号に基づいて
ロックイン・レートが計算される。ビームとそのビーム
から得られる後方散乱の成分との関係がオシロスコープ
60により表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般にはリングレーザ
に関連し、特に、レーザキャビティ内の光学的な後方散
乱の大きさを直接的に測定し定量化してリングレーザジ
ャイロスコープのロックイン特性を予測するための方法
及び装置に関連する。
【0002】
【従来の技術】リングレーザジャイロスコープ(RL
G)は、閉じられたレーザキャビティ(空胴)内で循環
しながら逆方向に伝播する二つのレーザビームの間のう
なり(ビート)周波数を利用した回転センサである。こ
のキャビティは、逆方向に伝播するビームを反射するた
めのミラーを頂点に有する三角形の形状とすることがで
きる。RLGは中程度の角速度及び高い角速度において
は非常に正確であるが、非常に小さい角速度では非線形
となり、最終的には感度を失う。この現象はモードロッ
ク(mode locking)又は周波数ロックイン(frequency
lock-in )と呼ばれ、これはRLGが実際には回転して
いるときでも、回転してないという誤った表示を与え
る。このロックイン現象は、二つの調和振動子が実質的
に同じ周波数で共振した時に現れるカップリング効果に
起因する。RLG内に起こるカップリングは主として一
般に後方散乱と呼ばれる小量の散乱によるものであり、
これは逆方向に伝播するビームの方向におけるそれぞれ
のミラー表面において起こる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、後方散乱の大
きさはミラーの品質に直接関係し、RLGのロックイン
特性に直接影響を与える。従来の技術を使用する場合に
は、RLGキャビティ内にレーザ用ガス(lasant gas)
を供給するポンプ・アンド・フィル(pump and fill)
プロセスが終わるまでは、ミラーの品質、すなわち後方
散乱の大きさを決定できないという問題がある。
【0004】米国特許 4,844,615号(1989年 7月 4日
発行)において、逆方向に伝播するビーム同士の間の干
渉パターンを示すヘテロダイン信号を生じさせる一対の
ヘテロダイン検出器を用いてロックイン誤差を補正する
技術が開示されている。このヘテロダイン信号はそれぞ
れのビーム強度の総和を示す信号と共に復調されて、R
LG内のビームとビームの間のカップリングの大きさを
決定する。
【0005】米国特許 4,592,656号(1986年 6月 3日発
行)において、後方散乱された波を2πラジアンの整数
倍だけ位相変調するためにミラーの位置を変調させる信
号発生器が使用されている。一般に、これらの特許にお
いては動作中のRLGの性能特性からRLGロックイン
情報が導かれることが分かる。これらからは分からない
こと、そして本発明の一つの目的となっていることは、
受動形RLGキャビティを使用して後方散乱係数を測定
することである。
【0006】本発明の別の目的は、ポンプ・アンド・フ
ィルプロセスの前にレーザキャビティのミラーの品質を
テストできる方法及び装置を提供することである。本発
明の更に別の目的は、RLGのロックイン特性を予測す
るために、RLGキャビティ内で後方散乱の大きさを直
接に測定し定量化することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のリングレーザの
後方散乱輻射の成分の大きさを決定するための装置は、
内部でビームを反射するための複数のミラー手段を含ん
だリングレーザの共振キャビティへ、第1の時間間隔に
おいては時計回りで伝播する輻射ビームを、そして第2
の時間間隔においては反時計回りで伝播する輻射ビーム
を供給するための手段と、前記第1の時間間隔において
は時計回りで伝播する輻射ビームから生じる後方散乱輻
射の成分の大きさを測定し、前記第2の時間間隔におい
ては反時計回りで伝播する輻射ビームから生じる後方散
乱輻射の成分の大きさを測定するための手段とを具備す
ることを特徴としている。
【0008】また、本発明のリングレーザジャイロスコ
ープのロックイン特性を決定するための方法は、第1の
時間間隔において時計回りで伝播する輻射ビームを光学
キャビティに導入し、時計回りで伝播する輻射ビームの
伝播から生じる第1の後方散乱輻射の大きさを測定し、
第2の時間間隔において反時計回りで伝播する輻射ビー
ムを光学キャビティに導入し、反時計回りで伝播する輻
射ビームの伝播から生じる第2の後方散乱輻射の大きさ
を測定し、測定された第1及び第2の後方散乱輻射の成
分の大きさから前記リングレーザジャイロスコープのロ
ックイン特性を決定する、というステップからなること
を特徴としている。
【0009】さらに、本発明のリングレーザジャイロス
コープのロックイン特性を決定するための装置は、第1
の時間間隔において時計回りで伝播する輻射ビームを光
学キャビティ内へ導入するための第1の手段と、前記時
計回りで伝播する輻射ビームの伝播から生じる第1の後
方散乱輻射の成分の大きさを測定するための第1の手段
と、第2の時間間隔において反時計回りで伝播する輻射
ビームを光学キャビティ内へ導入するための第2の手段
と、前記反時計回りで伝播する輻射ビームの伝播から生
じる第2の後方散乱輻射の成分の大きさを測定するため
の第2の手段と、測定された前記第1及び第2の後方散
乱輻射の成分の大きさから前記リングレーザジャイロス
コープのロックイン特性を決定するための手段と、を具
備することを特徴としている。
【0010】
【作用】リングレーザの後方散乱輻射の成分を決定する
ための方法及び装置によって、前述の問題を克服でき、
そして本発明の目的を達成できる。本発明によれば、第
1の時間間隔において時計回りで伝播する輻射ビーム
を、そして第2の時間間隔において反時計回りで伝播す
る輻射ビームを、それぞれリングレーザ共振キャビティ
に供給するための電気光学的装置を設ける。同様に、時
計回りで伝播する輻射ビームから生じる後方散乱輻射の
成分の大きさを第1の時間間隔において測定し、反時計
回りで伝播する輻射ビームから生じる後方散乱輻射の成
分の大きさを第2の時間間隔において測定するための電
子光学的装置を設ける。測定されたこれらの後方散乱の
大きさは、ロックイン特性、特にリングレーザジャイロ
スコープのロックイン・レートを計算するためのプロセ
ッサに入力される。またこの測定された後方散乱の大き
さを、ビームとそのビームから得られる後方散乱の成分
との関係を、時計回りで伝播するビームであるか反時計
回りで伝播すビームかを示す信号と共に表示するための
表示装置に選択的に入力することもできる。
【0011】本発明はまた、リングレーザジャイロスコ
ープのロックイン特性を決定するための方法も包含して
いる。このリングレーザジャイロスコープは、多数のミ
ラーによって限定された光学経路を規定するための光学
キャビティを有する種類のものである。第1のステップ
は第1の時間間隔において行われ、時計回りで伝播する
輻射ビームを光学キャビティ内に導入する。第2のステ
ップでは、時計回りで伝播する輻射ビームの伝播から生
じる第1の後方散乱輻射の成分の大きさを測定する。第
3のステップは、第2の時間間隔において行われ、反時
計回りで伝播する輻射ビームを光学キャビティ内に導入
する。第4のステップでは、反時計回りで伝播する輻射
ビームの伝播から生じる第2の後方散乱輻射の成分の大
きさを測定する。第5のステップでは、測定された第1
及び第2の後方散乱輻射の成分の大きさからリングレー
ザジャイロスコープのロックイン特性を決定する。測定
を行う各ステップには、キャビティ内において一つより
も多くの光学経路差のモードを得るために、光学経路の
長さを変化させるステップが含まれる。
【0012】この方法の他のステップでは光学チョッパ
のホイールを動作させる。これは、第1の時間間隔にお
いて時計回りで伝播する輻射ビームを与え、第2の時間
間隔においては反時計回りで伝播する輻射ビームを与え
るように配置された開口部を有している。この他のステ
ップでは、時計回りで伝播する輻射ビームとこれから生
じる後方散乱輻射の成分との関係を第1の時間間隔にお
いて表示し、反時計回りで伝播する輻射ビームとこれか
ら生じる後方散乱輻射の成分との関係を第2の時間間隔
において表示する。
【0013】上に述べた本発明の特徴及びその他の特徴
は、添付した図面と共にこれに続く実施例を読むことに
よってより明確になる。
【0014】
【実施例】図1を参照する。これは、RLGキャビティ
12内で逆方向に伝播するそれぞれのビームに対する鏡
面(mirror)後方散乱を測定し定量化する電子光学シス
テム10を例示している。符号Aで示されるHe-Neレー
ザ14からのレーザビームは、50%ビーム分割器16
によって実質的に等しい強度の二つのビームB及びCに
分割される。ビームB及びCは、直流モーター20によ
って回転されるチョッパのホイール18を通過する。こ
のチョッパホイール18は、一方のビームと他方のビー
ムとを交互に下に向かうビーム経路へと伝播させる。こ
のビームB及びCから、4%ビーム分割器22及び24
によって相対的に僅かな部分D及びEがそれぞれ取り出
される。ビームDとビームEはミラー26及び28によ
って検出器30及び32に供給され、それから増幅器3
4及び36にそれぞれ供給される。増幅器34及び36
からの信号はモーター同期回路38に入力され、このモ
ーター同期回路38は、モーター20の速度を制御する
ための第1の出力38a及び同期化信号を経路長制御
(PLC)ミラー駆動器40に供給するための第2の出
力38bを有している。
【0015】二つのレーザビームB、Cはビーム分割器
22、24を通過し、それぞれミラー42及び44に達
する。ミラー42と44は、入来する時計回り(CW)
のビームと反時計回り(CCW)のビームをRLG12
の光学キャビティに対してそろえる。PLCミラー駆動
器40からのサイン波形の信号出力40a、40bは、
RLG12、PLCミラー46及び48を十分な変位
(deflection)で駆動し、RLG12の光学キャビティ
内で一つよりも多くの光学経路差のモードを得る。CW
ビームとCCWビームは、PLCミラー駆動器40の各
サイン・サイクルにおいて最低1回は共振する。
【0016】RLG12の光学キャビティにおいて共振
が起こると、フォワードビームすなわち入力されたビー
ムの方向において伝播するビームは、そのビームの伝達
がCWであるかCCWであるかによって、RLGミラー
50のうちのいずれか一つを通り検出器52又は54に
当る。検出器52及び54の出力は、対応する増幅器5
6及び58にそれぞれ結合される。増幅器56及び58
からの電気的な出力は、例えばオシロスコープ60のよ
うな4チャンネル信号モニターの二つのチャンネルに入
力される。このオシロスコープ60はX−Yモードで動
作するようにする。オシロスコープ60のY軸信号は、
PLCミラー駆動器40の第3の出力40cから得られ
る。
【0017】RLG12の光学キャビティの中でCW及
びCCWのフォワードビームに対する共振が交互に起こ
ると、同時に後方に進行する(即ち後方散乱する)ビー
ムも発生する。後方散乱ビームは、強度が6乃至10桁
程度小さいこと以外はフォワードビームと実質的に同じ
である。後方散乱ビームは、フォワードビームがキャビ
ティの回りで伝播するときにミラー46及び48におい
て起こる後方散乱から生じる。フォワードビームのパワ
ーが増加し又は減少して逆方向に伝播するフォワードビ
ームに比例したビームが形成されると、各ミラーからの
散乱はコヒーレントに加算される。後方散乱ビームの一
部はミラー62から放射され、ビームF、Gとしてチョ
ッパのホイール18を通る方向にミラー64及び66に
よって導かれる。チョッパホイール18に設けられた開
口部は、フォワードビームがCW方向において通過でき
るときに、CCW方向からの後方散乱ビームだけがこの
チョッパホイール18を通過できるただ一つのビームと
なるような構成とされている。逆に、CCWのフォワー
ドビームが通過できるときは、CW方向からの後方散乱
ビームもこのチョッパホイール18を通過する。このよ
うな構成によって、相対的にパワーの高いCW及びCC
Wのフォワードビームの一方が、ミラー68及び70か
ら反射されて光電子増倍管(PMT)72及び74に当
たることを防止する。その代わりとして強度の弱い後方
散乱ビームがPMT72及び74に導かれ、ここで後方
散乱ビームの信号強度が測定される。
【0018】PMT72及び74からの電気信号出力
は、それぞれ対応する増幅器76及び78に入力され、
それからフォトンカウンタ80の入力チャンネル及びオ
シロスコープ60の垂直チャンネルへと入力される。プ
ロセッサ82はカウンタ80に結合されており、これに
よってデータ出力を記録する。本発明によれば、フォト
ンカウンタ80からの出力データはプロセッサ82にお
いて後方散乱ビームのパワーを計算するのに用いられ、
後述するようにこれからRLG12のロックイン・レー
トを計算することが可能である。
【0019】オシロスコープ60は任意に設けることが
でき(オプションであり)、主としてRLG特性の定性
的な表示を得るために使用される。オシロスコープ60
の四つのチャンネルは、二つのフォワードビームと二つ
の後方散乱ビームを表示する。RLG12のキャビティ
の中のミラー46、48のうちのどちらの移動も、RL
Gのロックインの値を変化させる。従って、後方散乱の
軌跡及びその対応するフォワードビームの軌跡をモニタ
ーすることによって、システム10の操作者は直ちに後
方散乱の大きさを観測でき、そして与えられたミラーの
位置に対する後方散乱の大きさが許容できるものか否か
を決定できる。
【0020】本発明はまた、RLG12のロックイン特
性を決定する方法も包含しており、このRLGは多数の
ミラーによって限定された光学経路を規定するための光
学キャビティを有する種類のものである。第1のステッ
プは第1の時間間隔において行われ、CWで伝播する輻
射ビームを光学キャビティ内に導入する。第2のステッ
プでは、CWで伝播する輻射ビームの伝播から生じる第
1の後方散乱輻射の成分の大きさを測定する。第3のス
テップは第2の時間間隔において行われ、CCWで伝播
する輻射ビームを光学キャビティ内に導入する。第4の
ステップでは、CCWで伝播する輻射ビームの伝播から
生じる第2の後方散乱輻射の成分の大きさを測定する。
第5のステップでは、測定された第1及び第2の後方散
乱輻射の成分の大きさからRLGのロックイン特性を決
定する。測定を行う各ステップには、キャビティ内にお
いて一つよりも多くの光学経路差のモードを得るため
に、光学経路の長さを変化させるステップが含まれる。
【0021】この方法の他のステップでは光学チョッパ
のホイールを動作させる。このチョッパホイールは、第
1の時間間隔においてはCWで伝播する輻射ビームを光
学キャビティへ通過させると同時にその結果生じる後方
散乱輻射の成分をCWビーム測定装置へ通過させ、第2
の時間間隔においてはCCW回転の輻射ビームを光学キ
ャビティへ通過させると同時にその結果生じる後方散乱
輻射の成分をCCWビーム測定装置へ通過させるように
配置された開口部を有している。この他にオプションの
ステップ(任意に設けることができるステップ)とし
て、時計回りで伝播する輻射ビームとこれから生じる後
方散乱輻射の成分との関係を第1の時間間隔において表
示し、反時計回りで伝播する輻射ビームとこれから生じ
る後方散乱輻射の成分との関係を第2の時間間隔におい
て表示する。
【0022】本発明によれば、RLG12のキャビティ
のミラーの品質がポンプ・アンドフィルプロセスよりも
前に決定されることが分かる。更に、本発明により、プ
ロセッサ82がRLG12のロックイン特性を正確に予
測できるようにしてあることより、RLG12の内部の
後方散乱の大きさを直接的に測定し定量化する方法及び
装置が与えられる。
【0023】ここで下に示した数学的な記号と共に図2
のグラフを参照する。図2は、RLGが共振を通過する
ときにカウントされたフォトンの数をプロットしたもの
であり又、時計回りで伝播するビームに対してプロット
したものである。反時計回りで伝播するビームに対して
も同様にプロットすることができる。図2においてプロ
ットされた各点は、1000個のサンプルを集めたもの
である。
【0024】方程式中で使用するために、以下の用語を
定義する: ΩL ≡ RLGのロックイン・レート I1 = 後方散乱ビームのパワー I2 = 前方へ伝播するビームのパワー α = 測定された光学キャビティの損失 c = 光速度 SF = リングレーザジャイロスコープのスケールファ
クター L = 光学キャビティの長さ I1 は、図2のプロットから得ることができる。特に、
フォトンカウンタのウィンドゥ(窓)の単位時間[μ
s]当りのフォトンの数には、フォトン当りのエネルギ
ーを掛ける。次に、この結果をウィンドゥの時間(10
μs)で割る。これよりパワー(ワット)が得られる。
次に出力ミラーの透過度(transmission)で割って、後
方散乱の合計のパワーが得られる。例えば、出力ミラー
が10%透過するものならば、パワーを 0.1で割る。
【0025】I2 を得るためには、ホトダイオード(5
2又は54)によって検出されたピークのパワーにスケ
ールファクターを掛ける。次にこの結果を対応するミラ
ーの透過度で割る。光学キャビティの合計の損失は、キ
ャビティのフィネス(finess)を決定しそれから損失を
計算するというような、普通に実行されている方法で決
定される。
【0026】RLG12のロックイン・レートは、次の
方程式で決定される。 ΩL≡(I1/I21/2・α・c/(2・21/2・π・SF
・L) (定常状態) 図2は二つの曲線、すなわち
サインカーブの後方散乱曲線Aと「暗曲線(Dark Curv
e)」Bを例示している。後方散乱曲線Aは、RLGが
共振を通過するときの10μsのウィンドゥにおいてカ
ウントされたフォトンの数をプロットしたものである。
水平軸は、逆方向に伝播する輻射ビームの位相差がπ
(180度)になるように(pi-phasing)、PLCミラー
46及び48に加えられた電圧(π位相電圧)を示す。
この電圧は、一方のミラーを引き出す(pulled out)と
ともに、他方のミラーを押し込む(pushed in )ことに
よりディザー(dither)し、これによって経路の長さを
変化させる。両方のミラーによって変動する合計の距離
は等しくなる。その結果、RLGの全体の経路長は一定
のままであるが、RLGの一つの分枝には一波長分の経
路長の変化が生じる。これら二つのミラーの間の相対位
置の変化は、強め合ったり、弱め合ったりする干渉を生
じさせる。このRLG12は最も小さいロックイン、す
なわち曲線Aの最小値において動作させるのが望まし
い。
【0027】暗曲線Bは、レーザ共振から検出器に入射
する光がないときの、フォトンカウンタでカウントされ
たフォトンの数を示している。これは主としてPMTの
暗電流及び迷光によるものであり、π位相電圧に対する
依存性はない。この曲線Aと曲線Bとの間の差に相当す
る値を計算で用いた。これまで本発明の好ましい具体例
を詳しく示し説明してきたが、当該技術の当業者であれ
ば本発明の範囲及び思想の範囲から逸脱することなく形
態や詳細部分を変更できるということが理解されるべき
である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、RLGキャビティを使
用して後方散乱係数を測定することが可能となる。ま
た、レーザキャビティのミラーの品質テストを行なうこ
とが可能となる。さらに、RLGのロックイン特性を予
測するために、RLGキャビティ内で後方散乱の大きさ
を直接に測定し定量化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】本発明を説明するための特性図。
【符号の説明】
10・・・電子光学システム 12・・・RLGキャビティ 14・・・レーザ 38・・・モータ同期回路 40・・・経路長制御ミラー駆動器 60・・・オシロスコープ 72・・・光電子増倍管 80・・・フォトンカウンタ 82・・・プロセッサ

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リングレーザの後方散乱輻射の成分の大き
    さを決定するための装置であって、 内部でビームを反射するための複数のミラー手段を含ん
    だリングレーザの共振キャビティへ、第1の時間間隔に
    おいては時計回りで伝播する輻射ビームを、そして第2
    の時間間隔においては反時計回りで伝播する輻射ビーム
    を供給するための手段と、 前記第1の時間間隔においては時計回りで伝播する輻射
    ビームから生じる後方散乱輻射の成分の大きさを測定
    し、前記第2の時間間隔においては反時計回りで伝播す
    る輻射ビームから生じる後方散乱輻射の成分の大きさを
    測定するための手段と、 を具備することを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】前記供給するための手段は、 主要な輻射ビームを供給するためのレーザ手段と、 前記主要な輻射ビームを第1の輻射ビームと第2の輻射
    ビームに分割するためのビーム分割器手段と、 前記第1の時間間隔においては前記第1の輻射ビームを
    通過させ、前記第2の時間間隔においては前記第2の輻
    射ビームを通過させるためのチョッパ手段と、 時計回りで伝播する方向において前記第1の輻射ビーム
    をリングレーザキャビティへ反射させ、反時計回りで伝
    播する方向において前記第2の輻射ビームをリングレー
    ザキャビティへと反射させるために、前記リングレーザ
    キャビティに対して相対的な位置に配置したミラー手段
    と、 を具備することを特徴とする請求項1記載のリングレー
    ザの後方散乱輻射の成分の大きさを決定するための装
    置。
  3. 【請求項3】前記チョッパ手段は、回転可能に結合され
    たチョッパホイールを有する直流モーターと、この直流
    モーターを駆動するための直流モーター駆動手段を備え
    ていることを特徴とする請求項2記載のリングレーザの
    後方散乱輻射の成分の大きさを決定するための装置。
  4. 【請求項4】キャビティ内で一つよりも多くの光学経路
    差のモードが得られるように、各ミラー手段を充分な変
    位で駆動するためにミラー手段に結合された出力を有す
    るリングレーザキャビティの光学経路長制御手段を備え
    ていることを特徴とする請求項2記載のリングレーザの
    後方散乱輻射の成分の大きさを決定するための装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の装置において、前記測定手
    段は、時計回りで伝播する輻射ビームから生じる後方散
    乱輻射の成分の大きさを検出するための第1の光検出手
    段と、反時計回りで伝播する輻射ビームから生じる後方
    散乱輻射の成分の大きさを検出するための第2の光検出
    手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のリン
    グレーザの後方散乱輻射の成分の大きさを決定するため
    の装置。
  6. 【請求項6】各検出手段は、出力がフォトンカウンタに
    接続された光電子増倍管を備えていることを特徴とする
    請求項5記載のリングレーザの後方散乱輻射の成分の大
    きさを決定するための装置。
  7. 【請求項7】前記測定手段は時計回りで伝播する輻射ビ
    ームから生じる後方散乱輻射の成分の大きさを検出する
    ための第1の光検出手段及び反時計回りで伝播する輻射
    ビームから生じる後方散乱輻射の成分の大きさを検出す
    るための第2の光検出手段を有し、前記チョッパ手段は
    更に、第1の時間間隔において時計回りで伝播するビー
    ムから生じる後方散乱輻射の成分を前記第1の光検出手
    段へと通過させるとともに、第2の時間間隔において反
    時計回りで伝播するビームから生じる後方散乱輻射の成
    分を前記第2の光検出手段へと通過させることを特徴と
    する請求項2記載のリングレーザの後方散乱輻射の成分
    の大きさを決定するための装置。
  8. 【請求項8】第1の時間間隔において時計回りで伝播す
    る輻射ビームとこれから生じる後方散乱輻射の成分との
    関係を表示するとともに、第2の時間間隔において反時
    計回りで伝播する輻射ビームとこれから生じる後方散乱
    輻射の成分との関係を表示するための表示手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1記載のリングレーザの後
    方散乱輻射の成分の大きさを決定するための装置。
  9. 【請求項9】複数のミラーによって限定される光学経路
    を規定するための光学キャビティを有する種類のリング
    レーザジャイロスコープのロックイン特性を決定するた
    めの方法であって、 第1の時間間隔において時計回りで伝播する輻射ビーム
    を光学キャビティに導入し、 時計回りで伝播する輻射ビームの伝播から生じる第1の
    後方散乱輻射の大きさを測定し、 第2の時間間隔において反時計回りで伝播する輻射ビー
    ムを光学キャビティに導入し、 反時計回りで伝播する輻射ビームの伝播から生じる第2
    の後方散乱輻射の大きさを測定し、 測定された第1及び第2の後方散乱輻射の成分の大きさ
    から前記リングレーザジャイロスコープのロックイン特
    性を決定する、 というステップからなることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】第1の時間間隔においては時計回りで伝
    播する輻射ビームを与え、第2の時間間隔においては反
    時計回りで伝播する輻射ビームを与えるよう配置された
    開口部を有する光学チョッパホイールを動作させるステ
    ップを含むことを特徴とする請求項9記載のリングレー
    ザジャイロスコープのロックイン特性を決定する方法。
  11. 【請求項11】測定を行う各ステップは、後方散乱輻射
    の成分を対応する輻射検出手段に供給するというステッ
    プを含むことを特徴とする請求項9記載のリングレーザ
    ジャイロスコープのロックイン特性を決定する方法。
  12. 【請求項12】第1の時間間隔において時計回りで伝播
    する輻射ビームとこれから生じる後方散乱輻射の成分と
    の関係を表示するステップ、及び第2の時間間隔におい
    て反時計回りで伝播する輻射ビームとこれから生じる後
    方散乱輻射の成分との関係を表示するステップを備えて
    いることを特徴とする請求項9記載のリングレーザジャ
    イロスコープのロックイン特性を決定する方法。
  13. 【請求項13】測定を行う各ステップは、キャビティ内
    に一つよりも多くの光学経路差のモードを得るために光
    学経路の長さを変化させるステップを含むことを特徴と
    する請求項9記載のリングレーザジャイロスコープのロ
    ックイン特性を決定する方法。
  14. 【請求項14】 ΩL ≡ RLGのロックイン・レート I1 = 後方散乱ビームのパワー I2 = 前方へ伝播するビームのパワー α = 光学キャビティの損失 c = 光速度 SF = リングレーザジャイロスコープのスケールファ
    クター L = 光学キャビティの長さ としたときに、 ΩL≡(I1/I21/2・α・c/(2・21/2・π・SF
    ・L) (定常状態)という式に基づいてなされるこ
    とを特徴とする請求項9記載のリングレーザジャイロス
    コープのロックイン特性を決定する方法。
  15. 【請求項15】複数のミラーによって限定される光学経
    路を規定するための光学キャビティを有する種類のリン
    グレーザジャイロスコープのロックイン特性を決定する
    ための装置であって、 第1の時間間隔において時計回りで伝播する輻射ビーム
    を光学キャビティ内へ導入するための第1の手段と、 前記時計回りで伝播する輻射ビームの伝播から生じる第
    1の後方散乱輻射の成分の大きさを測定するための第1
    の手段と、 第2の時間間隔において反時計回りで伝播する輻射ビー
    ムを光学キャビティ内へ導入するための第2の手段と、 前記反時計回りで伝播する輻射ビームの伝播から生じる
    第2の後方散乱輻射の成分の大きさを測定するための第
    2の手段と、 測定された前記第1及び第2の後方散乱輻射の成分の大
    きさから前記リングレーザジャイロスコープのロックイ
    ン特性を決定するための手段と、 を具備することを特徴とする装置。
  16. 【請求項16】第1の時間間隔においては時計回りで伝
    播する輻射ビームを光学キャビティへ通過させるととも
    にこれから生じる後方散乱輻射の成分を第1の測定手段
    へ通過させ、第2の時間間隔においては反時計回りに回
    転する輻射ビームを前記光学キャビティに通過させると
    ともにこれから生じる後方散乱輻射の成分を第2の測定
    手段へ通過させるよう配置された開口部を有する光学チ
    ョッパホイールを備えていることを特徴とする請求項1
    5記載のリングレーザジャイロスコープのロックイン特
    性を決定するための装置。
  17. 【請求項17】第1の時間間隔においては時計回りで伝
    播する輻射ビームとこれから生じる後方散乱輻射の成分
    との関係を表示するとともに、第2の時間間隔において
    は反時計回りで伝播する輻射ビームとこれから生じる後
    方散乱輻射の成分との関係を表示するための手段を備え
    ていることを特徴とする請求項15記載のリングレーザ
    ジャイロスコープのロックイン特性を決定するための装
    置装置。
  18. 【請求項18】キャビティ内に一つよりも多くの光学経
    路差のモードを得るために光学経路の長さを変化させる
    手段を備えていることを特徴とする請求項15記載のリ
    ングレーザジャイロスコープのロックイン特性を決定す
    るための装置。
  19. 【請求項19】 ΩL ≡ RLGのロックイン・レート I1 = 後方散乱ビームのパワー I2 = 前方へ伝播するビームのパワー α = 光学キャビティの損失 c = 光速度 SF = リングレーザジャイロスコープのスケールファ
    クター L = 光学キャビティの長さ としたときに、 ΩL≡(I1/I21/2・α・c/(2・21/2・π・SF
    ・L) (定常状態)という式に基づいてリングレー
    ザジャイロスコープのロックイン・レートを決定するた
    めの手段を備えていることを特徴とする請求項15記載
    のリングレーザジャイロスコープのロックイン特性を決
    定するための装置。
JP4015117A 1991-01-31 1992-01-30 リングレーザキャビティの後方散乱を測定するための方法及び装置 Withdrawn JPH05267749A (ja)

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