JP2001527509A - 部位特異的結合システム、影像組成物及び方法 - Google Patents

部位特異的結合システム、影像組成物及び方法

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Abstract

(57)【要約】 インビボ又はインビトロで表面上で脂質カプセル化粒子を分子エピトープにリガンドをベースにして結合させるにあたり、(a)ビオチン活性化剤により活性化された部位特異的リガンド、(b)アビジン活性化剤及び(c)ビオチン活性化剤により活性化された脂質カプセル化粒子を順次に投与し、これによって該リガンドをアビジン−ビオチン相互作用により該粒子に結合させ、生じた結合体を該表面上で該分子エピトープに結合させることからなる、表面上で脂質カプセル化粒子を分子エピトープにリガンドをベースにして結合させる方法。該結合体は、X線、超音波、磁気共鳴又は陽電子放出断層撮影法による影像化に有効である。天然又は合成表面の超音波による影像化に使用し、その音響学的反射性を増強させるための組成物も検討した。

Description

【発明の詳細な説明】 部位特異的結合システム、影像組成物及び方法 相互参照する関連の出願 本出願は、1995年6月8日に出願のNo.08/488,743の継続出 願である。発明の背景 本発明は、新規な部位特異的結合システム及び新規な組成物に関し、より詳し くは、超音波影像、薬剤又は化学療法剤の投与、診断分析及び検出システムにつ いての方法を改善するのに有用なシステム及び組成物に関する。 これまで、超音波影像に関しては、「バブル」技術に基づく超音波コントラス ト剤が、蛋白質(Feinstein他、J.Am.Coll.Cardiol.1990;16:316-324;及びKel ler他、J.Am.Soc.Echo.1989;2:48-52)、多糖類(Corday他、J.Am.Coll.Cardi ol.1984;3:978-85)、生物分解性重合体(Schneider他、Invest.Radiol.1993; 27:134-139;及びBichon他、EP特許出願No.890810367.4:1990)又は脂質(D'A rrigo他、J.Neurormag.1991;1:134-139;Simon他、Invest.Radiol.1992;27:29- 34;及びUnger他、Radiology 1992;195:453-456)内の気体を利用して、音響イ ンピーダンスにずれを生じさせるということが実証されている。しかし、標的組 織、表面又は支持体の音響特性が変化したのは、音響コントラスト又は影像剤が 部位特異的に標的を選んで作用した結果である、ということを示す、実験に基づ く証拠はない。標的を選んだ作用効果を得るために薬剤を改変する方法について は、文献が数多く存在するにもかかわらず、標的作用効果が得られていないのが 現状である。又、今まで標的作用効果が得られないでいるということは、おそら くは薬剤の化学的特質、製造工程における制限や粒子の不安定性が原因であると 考えられる。 気体ではない音響コントラスト剤として取り上げられてきたものとして、脂質 エマルジョン(Fink他、Ultrason.Imaging,1985 7:191-197)、リポソーム[Lan za他、J.Am.Coll.Cardiol.1992(abstract);19(3 SupplA)114A]及びペルフルオ ロカーボンエマルジョン(Mattrey他、Radiology 1982;145:759-762及びMattrey 他、Ultrasound Med.1983;2:173-176)が挙げられる。上記したコントラスト剤 と同様に、部位標的を選ぶエマルジョンやリポソー ムは報告されていない。これもまた、粒子の不安定性、工程上の制限、コントラ スト剤の化学的特質が原因であると考えられる。脂質エマルジョンはFink他(前 出)により評価されているが、肝臓影像の研究にあっては、適切なエコー源性を 示していない。Lanza他(前出)による独特な化学式のリポソームについては、 標的を選んで作用する超音波コントラスト剤としての用途の可能性が示唆されて いるが、今までのところ実証されていない。ペルフルオロカーボンエマルジョン 、ペルフルブロン(ペルフルオロオクチルブロマイド、P100)及びフルソル( ペルフルオロデカリン及びペルフルオロトリプロピルアミン、F20)は超音波 コントラスト剤として用いられており、これらコントラスト剤が肝臓、脾臓及び 腫瘍に蓄積することが、副次的には、これらの部位においてエマルジョン粒が食 細胞に摂取されることが報告されている(Mattery他、1983、前出)。これらの ペルフルオロカーボンエマルジョンがドップラー信号を増幅し、管腔を不透明に することにも言及がなされている。コントラスト剤として用いられるフルオロカ ーボン及びペルフルオロカーボンエマルジョンは、USPNo.4,927,623、5,077, 036、4,838,274、5,068,098、5,114,703、5,362,477、5,362,478、5,171,755、5 ,304,325、5,350,571及び5,403,575に開示されている。しかし、リガンドを用い て標的を選ぶ音響コントラストシステムとしてのペルフルオロカーボンエマルジ ョンは報告されていない。 上記した、組織又は器官を標的にする生物医学用超音波についての文献には、 異常のある構造組織の内部又は周辺に音響反射粒子が集合するという言及がある 。組織異常(例えば悪性腫瘍)に起こる音響の局部的な増強は、リガンドによる ものではなく、むしろ動的な粒子回収率における差異及び/又は正常組織と悪性 組織の間の隙間によるものである。このような場合に用いられるコントラスト剤 としては、水溶液(Ophir他、Ultrason.Imaging 1979,1:265-279;Ophir他、Ultr asound Med.Biol.1989,15:316-333;及びTyler他、Ultrason.Imaging,3:323-329 )、エマルジョン(Fink他、Ultrason.Imaging,1985,7:191-197)及び懸濁液(M attrey他、1982前出;及びMattrey他、Radiology,1987,163:339-343)が挙げら れる。リガンドを用いて音響反射性のリポソームを標的に対応させる超音波コン トラストの可能性が示唆されているが、この概念を適用し た成功例は報告されていない(Lanza他、1992前出;及びValentini他、J.Am.Col l.Cardiol.,1995,25:16A)。生体内で粒子を標的に対応させる概念を適用した今 までの例としては、リガンド(例えばモノクローナル抗体)を小胞に様々な方法 で直接結合させるものがある(例えばTorchlin他、Biochem.Biophys.Res.Commun .1978,85:983-990;Endoh他、J.Immunol.Methods,1981,44:79-85:Hashimoto他 、J.Immunol.Methods,1983,62:155-162;及びMartin他、Biochemistry,1981,20:4 229-4238参照)。 ペプチド、炭水化物、核酸などの分子群を検出することができ、液相及び固相 システムや細胞培養における、超音波を用いた、ELISA型の検査室診断アッセイ ;あるいは電気泳動的な、クロマトグラフィー的な又はハイブリダイゼーション を用いた検出システム;及び従来の超音波影像法を用いた、患者の血栓、感染、 癌腫及び梗塞の検出にも用いることができる、リガンドを用いる結合システムに ついて、改良された新規な方法は依然として必要とされている。発明の概要 本発明の目的の中でも、注目すベきものに以下のものが挙げられる。生体内又 は生体外において、リガンドを用いて脂質被包粒子を表面上の分子エピトープに 結合する新規な方法の提供;アビジン−ビオチン相互作用を介してリガンドを脂 質被包粒子に複合し、その結果得られる複合体が表面上の分子エピトープに結合 することを特徴とする上記方法の提供;超音波影像を得るのに用いる生物表面の 音響反射性を増強するのに有用であることを特徴とする上記方法の提供;形成さ れる複合体が、X線、超音波、磁気共鳴又は陽電子放射断層撮影により影像を得 るのに有効であることを特徴とする上記方法の提供;生物表面の超音波影像を得 るのに用いる組成物、及びそのような表面の音響反射性を増強させる組成物の提 供;本発明のリガンドを用いるシステムを通じて所望の部位又は生物表面に結合 した時、非常に反射性が増強する、超音波コントラスト剤の提供;並びに、組織 表面のエコー源性を標的とし変化させることができ、よって病理学上の工程にお ける同定を改良しかつ特異的に行うことのできることを特徴とする上記方法及び 組成物の提供、である。他にも本発明から容易に類推できる目的があるが、以下 においてはある程度指摘するにとどめる。 簡潔に述ベると、最も広い態様にあっては、本発明は、生体内又は生体外にお いて、リガンドを用いて脂質被包粒子を表面上の分子エピトープに結合する方法 であって、(a)ビオチン賦活剤により活性化された部位特異的リガンド;(b )アビジン賦活剤;(c)ビオチン賦活剤により活性化された脂質被包粒子、を 順に投与することを包含し、この投与によって、リガンドが脂質被包粒子にアビ ジン−ビオチン相互作用を介して複合し、その結果得られる複合体が表面上の分 子エピトープに結合することを特徴とする方法を企図する。複合体はX線、超音 波、磁気共鳴又は陽電子放射断層撮影により影像を得るのに有効である。より具 体的な態様にあっては、本発明は、上記した組成物の一連の投与を通じて生物表 面の音響反射性を増強させる方法であって、投与により得られる複合体が天然又 は合成の表面に結合して、超音波影像を得る際に表面の音響反射性を増強させる ことを特徴とする方法を企図する。本発明は更に、そのような表面の超音波影像 を得るのに用いる組成物、及び表面の音響反射性を増強する組成物を企図する。図の簡単な説明 図1は、アビジン濃度増加に伴う、ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジ ョン及び対照ペルフルオロカーボンエマルジョンの集合体粒子径における変化を 示したグラフである。 図2は、対照ペルフルオロカーボンエマルジョン及びビオチン化ペルフルオロ カーボンエマルジョンの、アビジン添加前と後における超音波影像を示す。 図3は、グレースケール分析(gray scale analysis)に用いる透析チューブ 影像及び分析の対象となる領域(interest placement)の図例である。 図4は、対照ペルフルオロカーボンエマルジョン又はビオチン化ペルフルオロ カーボンエマルジョンへのアビジンの添加に関連する、平均ピクセルグレースケ ールの変化を示すグラフである。 図5は、対照ペルフルオロカーボンエマルジョン及びビオチン化ペルフルオロ カーボンエマルジョンが、アビジン化ニトロセルロース膜の見かけの後方散乱伝 達関数及び、積分(integrated)後方散乱に及ぼす効果を示したグラフである。 図6は、ニトロセルロース膜に共有結合したD二量体を標的とした、ビオチン 化ペルフルオロカーボンエマルジョン及び対照ペルフルオロカーボンエマルジョ ンの見かけの後方散乱伝達関数を示すグラフである。 図7は、低超音波周波数におけるビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョ ン及び対照ペルフルオロカーボンエマルジョンの見かけの後方散乱伝達関数(dB )を示したグラフである。 図8は、アビジン化ニトロセルロース膜を標的とした、大きな粒径を有するビ オチン化ペルフルオロカーボンエマルジョン及び対照ペルフルオロカーボンエマ ルジョンの見かけの後方散乱伝達関数を示したグラフである。 図9は、対照ペルフルオロカーボンエマルジョン又はビオチン化ペルフルオロ カーボンエマルジョンを導入する前及び後の、血漿血栓の超音波影像を示す。 図10は、まず抗フィブリンモノクローナル抗体により標的として選ばれてか ら、対照ペルフルオロカーボンエマルジョン又はビオチン化ペルフルオロカーボ ンエマルジョンが導入された血漿血栓の平均ピクセルグレースケールレベルを示 したグラフである。 図11は、生体内で、ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンによって 音響性が増強した、大腿部動脈血栓の超音波影像を示している。 図12は、前立腺癌腫内の前立腺特異的抗原を標的とするビオチン化ペルフル オロカーボンエマルジョン及び対照ペルフルオロカーボンエマルジョンの、見か けの後方散乱伝達関数における、正常部の伝達関数に対する正味の変化を示すグ ラフである。 図13は、対照ペルフルオロカーボンエマルジョン及びビオチン化ペルフルオ ロカーボンエマルジョンについて、正常な前立腺基質と癌腫領域との間の積分後 方散乱における正味の変化を示すグラフである。 図14は、卵巣癌腫内のOC−125抗原を標的とするビオチン化ペルフルオ ロカーボンエマルジョン及び対照ペルフルオロカーボンエマルジョンの、見かけ の後方散乱伝達関数における、正常部の伝達関数に対する正味の変化を示すグラ フである。 図15は、対照ペルフルオロカーボンエマルジョン及びビオチン化ペルフルオ ロカーボンエマルジョンについて、正常な卵巣組織と癌腫領域との間の積分後方 散乱における正味の変化を示すグラフである。 図16は、抗サイトケラチン抗体を用いて上皮を標的としたペルフルオロカー ボンコントラスト剤及びセイヨウワサビペルオキシダーゼによる扁桃の超音波影 像及び光学影像を示す。 図17は、抗サイトケラチン抗体を用いて標的を選んだペルフルオロカーボン エマルジョンにより音響性の増強した、扁桃上皮の超音波影像の検出ピークを示 す。 図18は、様々な濃度のガドリニウム−DTPA−BOAを混合した3種のビ オチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンについての、アビジン滴定曲線を示 すグラフである。 図19は、標的を選んだペルフルオロカーボンを用いて超音波及びMRIの2 重コントラストで処理したときに見られる、血栓凝塊における音響反射性の増強 を示している。 図20は、磁気共鳴及び超音波の両方によって検出した大腿部動脈血栓を示す 。好ましい態様の説明 本発明によれば、広い用途のある、リガンドを用いる結合システムは、生体内 又は生体外においてリガンドを介して脂質被包粒子を表面上の分子エピトープに 結合することによって達成される。この結合は、(a)ビオチン賦活剤により活 性化された部位特異的リガンド;(b)アビジン賦活剤;(c)ビオチン賦活剤 により活性化された脂質被包粒子、を順に投与することで可能になる。これによ って、リガンドが脂質被包粒子にアビジン−ビオチン相互作用を介して複合し、 その結果得られる複合体が表面上の分子エピトープに結合する。従って、本発明 のリガンドを用いる結合システムによれば、アビジンやビオチンと複合した特異 的なリガンドプローブ(例えば抗体や抗体断片)を用いて、ペプチド、炭水化物 や核酸等の分子群を検出することができる。上記ビオチンは、脂質被包粒子(例 えばビオチン化脂質被包エマルジョン又はリポソーム)により運搬される。本発 明のリガンドを用いる結合システムは、超音波コントラスト剤システム;液相及 び固相系や細胞培養における、超音波を用いた、ELISA型の検査室診断アッセイ ;あるいは電気泳動的な、クロマトグラフィー的な又はハイブリダイゼーション を用いた検出システム;及び従来の超音波影像法を用いた、患者の血栓、感染、 癌腫及び梗塞の検出に使用することができる。本発明は更に、結合システムに特 異性があるため、所望の部位への化学療法剤及び薬剤の投与等、治療目的に用い ることができ、その部位の影像を繰り返し得ることで、治療効果の度合いをモニ ターすることもできる。この点について、上述のアビジン−ビオチン相互作用を 介したリガンドと脂質被包粒子の複合体は、X線、超音波、磁気共鳴又は陽電子 放射断層撮影による影像を得るのに有効である。 本発明の一つの態様にあっては、(a)ビオチン賦活剤により活性化された部 位特異的リガンド;(b)アビジン賦活剤;(c)ビオチン賦活剤により活性化 された脂質被包粒子、を順に表面に投与することによって生物表面の反射性を増 強する方法が提供される。これによりリガンドが脂質被包粒子にアビジン−ビオ チン相互作用を介して複合し、その結果得られる複合体が生物表面に結合して、 超音波影像を得るために用いられる音響反射性が増強する。この新規な三段階法 はアビジン−ビオチン相互作用を利用しているので、標的を選ぶリガンドの投与 を音響脂質被包粒子の投与と同時に行う必要が無くなる。本発明の方法の具体的 な適用にあっては、第一段階でビオチン化リガンドを患者に全身投与して、目的 の組織又は生物表面を予め標的化し、結合割合を最適化するのに必要な又は十分 な時間、リガンドを循環させる。第二段階でアビジンを投与し循環させ、標的組 織又は標的表面に結合したビオチン化リガンド、及び自由に循環している残余の リガンドに結合させる。アビジンによる架橋は、標的組織又は標的表面上のリガ ンドの親和力及び安定性を高め、一方で、循環するアビジン−リガンド複合体の 迅速な除去を、網内系を通じて促進する。第三段階で、ビオチン化脂質被包粒子 を投与すると、粒子は空いているビオチン結合部位を介してアビジンと結合し、 標的組織表面の音響コントラスト性が増加する。アビジン及びビオチン化脂質被 包粒子の一連の投与を繰り返すと、標的表面に結合した脂質被包粒子の音響コン トラスト効果を増幅させることができる。 本発明の実施にあっては、使用されるリガンドは、例えばモノクローナル又は ポリクローナル抗体、ウィルス、化学療法剤、受容体作用薬及び拮抗薬、抗体断 片、レクチン、アルブミン、ペプチド、ホルモン、アミノ糖、脂質、脂肪酸、核 酸及び細胞から構成されても良い。上記のものは天然又は合成の供給源から調製 又は単離したものであっても良い。要するに、本発明の実施に当たり、検出する 分子エピトープ又はレセプターに対し部位特異的なリガンドを用いればよい。 リガンドは、ビオチン賦活剤で活性化することができる。ここで言う「ビオチ ン賦活剤」又は「ビオチン化」の語には、ビオチン、ビオシチン及び他のビオチ ン類似体、例えばビオチンアミドカプロン酸N−ヒドロキシスクシンアミドエス テル、ビオチン4−アミド安息香酸、ビオチンアミドカプロイルヒドラジド及び 他のビオチン誘導体及び複合体が包含される。他の誘導体としては、ビオチン− デキストラン、ビオチン−ジスルフィド−N−ヒドロキシスクシンアミドエステ ル、ビオチン−6アミドキノリン、ビオチンヒドラジド、d−ビオチン−Nヒド ロキシスクシンアミドエステル、ビオチンマレイミド、d−ビオチンp−ニトロ フェニルエステル、ビオチン化ヌクレオチド及び、例えばNε−ビオチニル−1 −リジンなどのビオチン化アミノ酸が挙げられる。 第二段階において、上記したように、アビジン賦活剤を投与する。ここで言う 「アビジン賦活剤」又は「アビジン化」の語には、アビジン、ストレプトアビジ ン、及び他のアビジン類似体(例えばストレプトアビジン又はアビジンの複合体 、アビジン又はストレプトアビジン種を高度に精製し分別したもの、及び非アミ ノ酸変異体、部分アミノ酸変異体、アミノ酸との組換え又は化学合成したアビジ ン類似体、又はビオチン結合能を有する化学置換体)が包含される。 第三段階で用いられる脂質被包粒子又はコントラスト剤は、気体、液体又は固 体を含有するビオチン化エマルジョン又はリポソームにより構成されても良い。 脂質被包粒子の具体例としては、ペルフルオロカーボンエマルジョン、外側コー ティングにビオチン化脂質融和性群(例えば誘導した天然又は合成リン脂質、脂 肪酸、コレステロール、リポ脂質、スフィンゴミエリン、トコフェロール、糖脂 質、ステアリルアミン、カルジオリピン、エーテル又はエステル様脂肪酸又は重 合脂質など)が組み込まれたエマルジョン粒子が挙げられる。従って、脂質被包 粒子を構成するビオチン化コントラスト剤は、ビオチン化ホスファチジルエタノ ールアミンをペルフルオロカーボンエマルジョンの外側脂質単層に組み込むこと によって製造しても良い。 ペルフルオロカーボンエマルジョンは、生物医学的用途に、そして本発明の実 施に用いるのに特に適している。上記エマルジョンは安定性が高く、生物学的に 不活性で、主に経肺胞蒸発により容易に代謝されることが知られている。更に、 粒子径が小さいので、容易に経肺路に入ることができ、他の薬剤に比ベて循環最 盛期が長くなる(4−8時間)という利点がある。又現在、ペルフルオロカーボ ンは、人工血液代替物として用いられるなど、広く様々な生物化学的用途に用い られている。本発明にあっては、様々なフルオロカーボンエマルジョンを用いる ことができる。フルオロカーボンの例としては、フルオロカーボン−炭水化物、 ペルフルオロアルキル化エーテル、ポリエーテル又はクラウンエーテルが挙げら れる。有用なペルフルオロカーボンエマルジョンは、USP No.4,927,623、5,077, 036、5,114,703、5,171,755、5,304,325、5,350,571、5,393,524及び5,403,575 に開示されており、ペルフルオロカーボン化合物の例としては、ペルフルオロト リブチルアミン、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロオクチルブロマイド、ペ ルフルオロジクロロオクタン、ペルフルオロデカン、ペルフルオロトリプロピル アミン、ペルフルオロトリメチルシクロヘキサン又は他のペルフルオロカーボン 化合物が挙げられる。更に、本発明の実施にあっては、上記したペルフルオロカ ーボン化合物を混合してエマルジョンに組み込んでも良い。本発明において有用 なペルフルオロカーボンエマルジョンの具体例として、約50−99.5モル% のレシチン、好ましくは約55−70モル%のレシチン;0−50モル%のコレ ステロール、好ましくは約25−45モル%のコレステロール;約0.5−10モ ル%のビオチン化ホスファチジルエタノールアミン、好ましくは約1−5モル% のビオチン化ホスファチジルエタノールアミンを脂質コーティング中に含むペル フルオロジクロロオクタンエマルジョンが挙げられる。例えばホスファチジルセ リンなどの他のリン脂質をビオチン化しても良く、例えばステアリルアミンなど の脂肪酸アシル基をビオチンに複合しても良く、あるいはコレ ステロール又は他の脂溶性化学薬品をビオチン化し、脂質被包粒子の脂質コーテ ィングに組み込んでも良い。 本発明の実施に用いることのできるビオチン化ペルフルオロカーボンの、公知 の方法に基づいた調製例を以下に記す。 脂質被包粒子がエマルジョンでなくリポソームで構成されている場合、リポソ ームは文献の記載に従って調製しても良い(例えばKimelberg他、CRC Crit.Rev. Toxicol.6,25(1978);及びYatvin他、Medical Physics,Vol.9,No.2,149(1982)参 照)。リポソームは当分野において公知のものであり、レシチン、ステロール、 卵ホスファチジルコリン等の脂質物質、卵ホスファチジル酸、コレステロール及 びアルファートコフェロルを包含する。 ペルフルオロカーボンエマルジョン又はリポソームで構成される脂質被包粒子 の粒径は、約0.05−5ミクロン、好ましくは約0.05−0.5ミクロンで ある。大きな粒径のものより長時間循環し、より安定しているので、小さな粒径 のものが好ましい。 上記したように、アビジン−ビオチン相互作用を介してリガンドを脂質被包粒 子又はペルフルオロカーボンエマルジョンに複合する。リガンドは、エマルジョ ンに直接あるいは化学基を介在させて間接に複合しても良いし、ビオチン又はビ オチン類似体に直接あるいはアルカンスペーサー分子又は他の炭水化物スペーサ ー等の化学基を介在させて間接に複合しても良い。リガンドとビオチン又はビオ チンとエマルジョンの間にスペーサー分子を介在させることは必ずしも必要では ないが、アビジンとビオチンがより結合し易くなる。 上記したように、脂質被包粒子又は小胞を構成するエマルジョン又はリポソー ムは気体、液体又は固体を含有していても良い。気体は窒素、酸素、二酸化炭素 又はヘリウムであっても良く、例えば、上記したエマルジョンのフルオロカーボ ン成分に由来するものであっても良い。また、それほど好ましくはないが、本発 明のリガンドを用いる結合方法は、ビオチン又はアビジン賦活剤により活性化さ れた部位特異的リガンド、ビオチン又はアビジン賦活剤により活性化された脂質 被包粒子を順に投与することにより実施しても良い。ただし、第一段階において アビジン賦活剤が用いられたときにはビオチン賦活剤は第二段階で使用され、第 一段階においてビオチン賦活剤が用いられたときにはアビジン賦活剤は第二段階 で使用される。エマルジョンコントラスト剤の生体内における除去が促進される 恐れがあるため、例えばリガンドをペルフルオロカーボンに直接複合するのはあ まり好ましくない。 本発明を実施したところ、上記した超音波コントラスト剤の各構成要素は血流 中では優れた反射性・エコー源性を示さないが、生体内の所望の部位又は生物表 面にリガンド−アビジン−エマルジョン複合体を形成すると高い反射性を示し、 従って超音波影像を得るのに用いる音響反射性を実質的に増強することができる 、ということが期せずして判明した。これは、血流中で明るい像を作る又は高い 反射性を持つ、公知の音波グラフィ−コントラスト剤とは対照的である。本発明 により達成される改良された音響反射性には、血流中の脂質被包粒子に由来する バックグラウンドコントラストが最小になるため、SN比が増加するという利点が ある。従って本発明は、生体外又は生体内において標的を選ぶことができる音響 コントラスト剤を製造する、改良された非侵襲性の方法であって、そのコントラ スト剤が特異的に所望の部位に結合した場合、生物医学及び診断用超音波トラン スデューサーを用いて少なくとも5−50MHzの周波数(広帯域のトランスデュ ーサーであるため、公称中心周波数は広い範囲にわたっても良い)で検出できる ように組織表面又は支持体の音響反射性を変化させるようなコントラスト剤を製 造する方法を提供する。本発明の方法は、分子エピトープ又は受容体を検出する 実用的な手段であって、様々な臨床的用途において及び標準的な市販の超音波技 術を用いる際に、侵襲性工程の有無にかかわらず、電離放射線を使用する必要な く、上記分子エピトープ又は受容体に対応するビオチン化モノクローナル抗体又 は他のリガンドを入手することができるという手段を提供するという点で、有利 である。本発明においては、超音波コントラストシステム又は薬剤を用いること に関して、従来技術のように血流の影像を得ることを目的とはせず、特異的な結 合部位で起こるコントラスト剤の蓄積を探知することによって、生理学的かつ病 理学的な事象を検出することを目的とする。 診断アッセイ、例えば超音波を用いた、ELISA型の検査室診断アッセイに本発 明を適用する場合、脂質被包粒子と分子エピトープとのリガンドを介した結合が 起こる表面は、例えばナイロン、ニトロセルロース膜又はゲル、ならびに生物表 面であっても良い。 本発明の、リガンドを用いる結合システムは、超音波影像と組み合わせて、化 学医療剤又は遺伝子治療投与システムに用いることができる。例えば、組織プラ スミノゲン賦活剤、アドリアマイシン、ビンクリスチン、ウロキナーゼ、ストレ プトキナーゼ、メトトレキサート、シタラビン、チオグアニン、ドキソルビシン 、5−フルオロウラシル、シスプラチン、エトポシド(etoposide)、イフォス ファミド(ifosfamide)、アスパラギナーゼ、デオキシコフォルマイシン(deox ycoformycin)、ヘキサメチルメラミン等の化学治療剤又は免疫活性化薬剤、放 射性薬剤を、脂質被包粒子に組み込み、治療の行われる特異的生物表面に結合す る複合体の一部としても良い。本発明は又、その部位における治療効果の度合い をモニターし、最終的にその部位に作用する治療剤の投与量を所望に応じて調節 することを目的に、その部位を超音波映像化するのに有利に用いることができる 。従って本発明は、従来の超音波影像システムを用いた、患者の血栓、感染、癌 腫及び梗塞の検出及び治療を行うための、非侵襲性手段を提供する。 以下の実施例により、本発明の実施を例示する。実施例1 超音波影像に用いる、ビオチン化脂質被包ペルフルオロジクロロオクタンエマ ルジョンを以下のように調製した。 ビオチン化脂質ペルフルオロジクロロオクタン(PFDCO)エマルジョンは、下 記の成分を包含する。PFDCO(40%v/v)、ベニバナ油(2.0%w/v)、表 面活性剤の共混合物(co-mixture)(2.0%w/v)及びグリセリン(1.7%w /v)。表面活性剤の共混合物は、約64モル%のレシチン、35モル%のコレ ステロール及び1モル%のN−(6−ビオチノイル)アミノ)ヘキサノイル)ジ パルミトイル−L−アルファ−ホスアチジルエタノールアミンからなる。これら の成分を試験管に計り取り、クロロホフォルムに溶解した。クロロホルムを除去 し、得られた表面活性剤混合物を50℃の真空オーブンで一晩乾燥した。共混合 物を超音波処理で水に分散し、リポソーム懸濁液を得た。懸濁液を30ml 容量のブレンダーカップ(Dynamics Corporation of America,New Hartford,CT )に移し、PFDCO及び油を加えた。混合物を30−60秒混合し、エマルジョン 前駆体とした。予乳化されたサンブル(エマルジョン前駆体)をミクロフルイダ イザー(microfluidizer)モデルS110(Microfluidics,Newton,MA)の貯蔵器に 移し、10,000psiで3分間乳化した。均質化の間にエマルジョンを過熱し ないように、工程中、ミクロフルイダイザーの剪断弁及び混合コイルを室温の水 浴に浸した。最終的なエマルジョンの温度は約35℃であった。得られたエマル ジョンを10ml血清瓶に入れ、窒素ガスを詰めストッパー/クリンプシールで封 をした。最終産物の平均粒子径をレーザー光線散乱粒度測定器(Brookhaven Ins truments Corporation,Holtsville,NY)で測ったところ、250nmであった。実施例2 実施例1と同様にしてビオチン化ホスファチジルエタノールアミンをペルフル オロカーボンエマルジョン被包脂質単層へ組み込み、滴定濃度のアビジン(Pier ce,Rockford,IL 61105)の存在下、凝集塊の粒子径を増大させた。非ビオチン化 ホスファチジルエタノールアミンをペルフルオロカーボンエマルジョンの外側脂 質単層に組み込んだ対照エマルジョンを同様に調製した。アビジンを等張燐酸緩 衝生理食塩水(PBS,Fisher Inc.,Fair Lawn,NJ)に再懸濁した。ポリスチレンキ ュベット内に、PBS、ビオチン化又は対照ペルフルオロカーボンエマルジョン( 20μl)及び0.0、0.5、1.0、1.5又は2.0μg/mlのアビジンを 含む反応液を3.0ml調製した。キュペットを静かに逆さにして内容物を混合し 、室温で30分間反応させた。エマルジョン粒子径をBrookhaven Bl-90粒子径分 析器(Holtsville,NY)を用いて37℃で3度測定した。ビオチン化エマルジョン の凝集塊粒子径は、アビジン濃度の増加に伴い、基線の263±2.54nmから 、2,000nm以上に累進的に増加した(図1)。アビジン濃度が2.0μg/m lを超えると、顕著な凝集と沈降が見られた。対照エマルジョンの直径は234 ±3.81nmで、2.0μgのアビジンを反応混合物に添加しても、粒子径は影 響を受けなかった。これらの結果は、ビオチン化ホスファチジルエタノールアミ ンがペルフルオロカーボンエマルジョンの外側脂 質単層に適切な方向で組み込まれ、エマルジョン表面のビオチンが媒体中のアビ ジンに適当に対応することを実証している。アビジン分子上の複数のビオチン結 合部位と、エマルジョン表面の複数のビオチン残基は、生体外において、迅速に 分子複合体を構成する。実施例3 単独では音響反射性が低い、直径約250nmのビオチン化ペルフルオロカーボ ンエマルジョン粒子をアビジンと複合させ、エコー源性の増強した凝集塊を含む 溶液を得た。上記と同様に調製したビオチン化及び対照ペルフルオロカーボンエ マルジョン(200μl)をPBS(15ml)で希釈し、透析チューブ(Spectra/Por 4,25mm,MWCO 12,000-14,000,Spectrum Medical Industries,Inc.,LosAngels,CA) 内に入れ、PBS水浴内で、室温にて7.5MHz焦点トランスデューサー及びヒュー レットパッカード(HP)ソノス2500位相配列影像システム(Sonos2500Phased Ar ray Imaging System)(Andover,MA)を用いて超音波影像を得た。後に行う影像 分析用に、リアルタイムの影像をSVHSビデオテープに記録した。ピクセルグレー スケール及び均質性を、任意に選んだストップモーション影像について、NIH影 像1.47(NIH imaGe1.47)(National Institutes of Health)を用いて評価した。 アビジン(30μg/ml)を各エマルジョン懸濁液に加え、静かに逆さにして混合し 30分間複合させた。エマルジョン懸濁液は光学的には白濁していたが、アビジン 添加前では、超音波で検出できなかった。アビジン添加直後にビオチン化ペルフ ルオロカーボンエマルジョンの複合が起こり、すぐに白い凝集塊の沈殿が現れた 。対照エマルジョン懸濁液においては、アビジンは何の変化も引き起こさなかっ た。懸濁液に超音波を当てて音響影像を得たところ、ビオチン化ペルフルオロカ ーボンエマルジョン粒子が透析チューブを白濁化していることがわかった。一方 、対照粒子は音響では評価することができなかった(図2)。アビジン添加前後 の、対照及びビオチン化エマルジョン懸濁液のストップモーション影像について のグレースケールエコー強度分析を図3及び4にまとめた。ビオチン化エマルジョ ン懸濁液の平均グレースケールレベル(71.3±22.1)はアビジン添加前の ピクセルグレースケールレベル(2.2±4.4)より増加していた。これは、 音響性が増強したことを意味する。アビ ジン添加前後の対照エマルジョンの平均ピクセルグレースケールレベルはそれぞ れ3±7.33及び1.0±1.3とあまり変わらなかった。この結果は、ビオ チン化粒子の凝集塊が増強したエコー源性を有するのに比ベ、単独の粒子を影像 化してもペルフルオロカーボンエマルジョンの反射性が低いことを示している。 対照エマルジョン懸濁液が、アビジン存在下で音響性の変化を表さなかったこと は、ビオチン化エマルジョンにリガンド特異性があることを示している。実施例4 約250nmの直径を有するビオチン化ペルフルオロエマルジョンを、改変ニト ロセルロース膜に共有結合したアビジンを標的とし特異的に作用させ、膜表面の 、高超音波周波数(30−60MHz)における音響反射性を増強させた。簡単に 述ベると、ニトロセルロース膜(S+SNCTM、Schleicher & Schuell,Keane,NH)をジ アミノヘキサン(Sigma ChemicalCo.,St.Louis,MO)スペーサー及びグルタルア ルデヒド(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)活性化剤を用いてMasson他の方法 (Electrophoresis 1993,14,860-865)に従って、アビジンと複合した。ニトロ セルロースディスク(直径2cm)を2.5%ジアミノヘキサン脱イオン水溶液に 60分間、ゆっくりと回転攪拌しながら浸した。膜を1M酢酸で6−7時間洗浄 し、次いで脱イオン水で攪拌しながら少なくとも18時間洗浄した。1%グルタ ルアルデヒドを含む0.1M炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH10.0)に膜を15分 間浸し脱イオン水で3時間洗浄した。ニトロセルロース膜を、使用するまで4℃ で乾燥保存した。保存は3日を超えることはなかった。 50μlのアビジン(250μg)を、マイクロリットル注射器を用いて、それぞ れ6枚の膜の中央に滴下し、乾燥させた。0.1%トゥイーン−20(Sigma Che mical Co.,St.Louis,MO)を含むPBSで各膜を入念に洗浄し、次にPBS−0.1% トウイーン20に溶解した3%ウシ血清アルブミン(BSA、結晶体、Sigma Chemi cal Company,St.Louis,MO)に20分間浸してディスク周縁の非特異的蛋白質結 合部位を阻害した。BSA阻害の後、各ディスクをPBSで入念に洗浄し、300μl のビオチン化又は対照ペルフルオロカーボンエマルジョンのいずれかを懸濁した 4mlのPBSに20分間浸した。PBSによる洗浄を繰り 返して非結合のエマルジョンを除去した。各ディスクをアビジン及び対照又はビ オチン化エマルジョンに再度さらし、ニトロセルロース表面が完全に飽和してい るかを確認した。ニトロセルロースディスクを洗浄し、音響顕微鏡検査で影像化 するまで、PBSに4℃で保存した。 音響顕微鏡検査による映像化にあたっては、中央に2X2cmの窓の空いたポリ スチレンホルダーに入った、研磨したステンレススチール板上にニトロセルロー スディスクを平らに設置した。超音波影像を得るにあたり、上に載せた検体を環 境温度のPBSに浸した。50MHz(公称周波数)広域で、焦点の合った、電圧 遅延ライントランスデューサー(piezoelectric delay-line transducer)(直径 1/4インチ、焦点距離1/2インチ、モデルV390、Panametrics Co.,Waltham,MA) を利用した特注音響顕微鏡を、パルス反射モードで作動して音響影像を得た。後 方散乱高周波(RF)データを集め、8ビット解像度のテクトロニックス(Tekt ronix)DSA 601デジタル化オシロスコープ(Beaverton,OR)を用いて1秒あたり 500メガサンプルでデジタル化した。変動ゲインシステムを用いてこのデジタ ル化装置の効果的な動的範囲を増加した。横100ミクロン間隔の解像度を持つ 領域のうち興味を引く領域それぞれについて、約100の独立した部位から高周 波データを得た。 高周波ピーク検出スキャンのデータをグレイスケールマップ(0=最低散乱、 255=最高散乱)に変換し、積分後方散乱分析用に興味を引く領域を選択した 。高周波(RF)超音波データをラスタースキャンフォーマットに蓄積し、特注 ソフトウェアで分析した。RF線の断片を積分後方散乱分析用にゲートで制御し (gated)、ニトロセルロース膜の前表面及び後表面を取り囲んだ(encompass)。 データを矩形ウィンドウで掛け(multiplied)、高速フーリエ変換でパワースペク トルを求めた。検体からのパワースペクトルを、ほぼ完全なスチール平面反射板 から反射したパワースペクトルに参照し、トランスデューサーの有効な帯域幅( 30−60MHz)にかけての周波数依存後方散乱関数を計算し、ほぼ完全なスチー ル平面反射板から反射した音響散乱に対するデシベルで表した(Wong他、Ultras ound in Med & Biol.1993;19:365-374)。積分後方散乱(IB)を計算 し、トランスデユーサーの有効な帯域幅にかけての周波数依存後方散乱関数の平 均値とした。 ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンでインキュベートしたディスク の中央部は、同じディスクの周縁部(すなわちバックグラウンド)と比べて、高い 音響散乱を示した。対照エマルジョンでインキュベートしたニトロセルロース膜 の中央部は高い音響散乱を示さず、同じディスクの中央部と周縁部との間で起こ るRFサインの変化によっては、音響特性の変化は検出されなかった。ビオチン化 エマルジョンディスクの中央部からのIB(−17.8±0.2dB)は、対照ディ スクの同じ部位からのIB(−24.1±0.2dB)より6.3±0.1dB(4倍 )大きかった(p<0.05)。ビオチン化及び対照エマルジョンディスクのア ビジンを滴下した領域から得た、見かけの後方散乱伝達関数(平均値±SEM)にお ける周波数依存変位(variation)を図5に示した。滑らかで一貫して大きくなる 音響応答が、周波スペクトラムに認められるが、これはビオチン化エマルジョン の結合によるものである。これらの結果は、ビオチン化ペルフルオロカーボンエ マルジョンが効率よく特異的に表面結合抗体を標的とし、効率よく水浴媒体と表 面の音響反射性を劇的に変化させ、高周波数での超音波後方散乱パワーを増強す ることを示している。実施例5 改変ニトロセルロース膜に共有結合したD二量体を、ビオチン化抗D二量体F( ad)断片−アビジン複合体を用いて、ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジ ョン(直径250nm)の特異的な標的とした。その結果、表面からの音響パワー反 射に顕著な増加が見られた。実施例4で述ベたようにジアミノヘキサンスペーサ ーアームで改変しグルタルアルデヒドで活性化したニトロセルロースディスクに 、D二量体を共有結合した。6枚の膜のうち3枚の中央部に、50μgのD二量 体をマイクロリットル注射器でに滴下し、空気乾燥した。未結合のD二量体を燐 酸緩衝生理食塩水(PBS)−0.1%トゥイーン−20で膜から徹底的に洗浄除去 した。3%のウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBS−0.1%トゥイーン−20に 20分間浸して膜の非特異的蛋白質結合部位をブロックし、PBSで再度洗浄した 。12.5μgのビオチン化抗D二量体F(ab)抗体を含む4.0mlの3% BSAで、D二量体を滴下した膜を2時間インキュベートし、PBS緩衝液で洗浄して から、250μgのアビジンを含む4mlのPBSで30分間インキュベートした。P BSで未結合アビジンを洗浄除去した後、ビオチン化又は対照ペルフルオロカーボ ンエマルジョン(300ml)を含む4.0mlのPBSにディスクを20分間浸した。 余分なエマルジョンはPBS緩衝液で洗浄除去した。上記したのと同様にディスク をアビジン及びペルフルオロカーボンエマルジョンに再度さらし、影像を得るま で膜をPBS中に4℃で保存した。 音響顕微鏡検査による映像化にあたっては、ポリスチレンホルダーに入った、 研磨したステンレススチール板上にニトロセルロースディスクを平らに設置し、 環境温度のPBSに浸した。50MHz(公称周波数)広域で、焦点の合った、電 圧遅延ライントランスデューサー(Piezoelectric delay-line transducer)(直 径1/4インチ、焦点距離1/2インチ、モデルV390、Panametrics Co.,Waltham, MA)を利用した特注音響顕微鏡を、パルス反射モードで作動して音響影像を得た 。後方散乱高周波(RF)データを集め、8ビット解像度のテクトロニックス(T ektromx)DSA601デジタル化オシロスコープ(Beaverton,OR)を用いて1秒あたり5 00メガサンプルでデジタル化した。変動ゲインシステムを用いてこのデジタル 化装置の効果的な動的範囲を増加した。横100ミクロン間隔の解像度を持つ領 域のうち興味を引く領域それぞれについて、約100の独立した部位から高周波 データを得た。 高周波ピーク検出スキャンのデータをグレイスケールマップ(0=最低散乱、 255=最高散乱)に変換し、視覚による検査を行ったのち積分後方散乱分析用 に興味を引く領域を選択した。高周波(RF)超音波データをラスタースキャン フォーマットに蓄積し、特注ソフトウェアで分析した。RF線の断片を積分後方 散乱分析用にゲートで制御し(gated)、ニトロセルロース膜の前表面及び後表面 を取り囲んだ(encompass)。データを矩形ウィンドウで掛け(multiplied)、高速 フーリエ変換でパワースペクトルを求めた。検体からのパワースペクトルを、ほ ぼ完全なスチール平面反射板から反射したパワースペクトルに参照し、トランス デューサーの有効な帯域幅(30−60MHz)にかけての周波数依存後方散乱関数 を計算し、ほぼ完全なスチール平面反射板から反射した音響散乱に対するデ シベルで表した(Wong他、Ultrasound in Med & Biol.1993;19:365-374)。積 分後方散乱を計算し、トランスデューサーの有効な帯域幅にかけての周波数依存 後方散乱関数の平均値とした。 ビオチン化抗D二量体F(ab)断片は、D二量体を滴下したディスクの中央部に 特異的に結合し、ビオチン群を介してアビジンに架橋した。上記の実施例のよう に、ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンは、抗体に結合したアビジン に特異的に結合した一方、非特異的結合性の対照エマルジョンは結合せず、音響 としても検出されなかった。30−60MHzの周波数域において、ビオチン化エ マルジョンで被覆したニトロセルロース膜のIB(−18.0±0.2dB)は、対 照ディスクのIB(−22.6±0.1dB)より4.6±0.1dB大きかった(p <0.05)。ビオチン化及び対照エマルジョンディスクの、見かけの後方散乱 伝達関数(平均値±SEM)における周波数依存変位を図6に示した。滑らかで一貫 して大きくなる音響応答が、周波スペクトラムに認められるが、これはビオチン 化エマルジョンの結合によるものである。これらのデータはアビジンのみを用い た実施例4の知見を確証しかつ発展させたものであり、特異的に標的を選ぶリガ ンドを用いたシステムを介して結合したビオチン化ペルフルオロカーボンエマル ジョンが、固相支持体表面の音響後方散乱を有意に増強することを示している。実施例6 ビオチン化ペルフルオロエマルジョン(直径250nm)を、ニトロセルロース ディスクに複合したアビジンを標的とし特異的に作用させ、臨床に用いる周波数 (5−15MHz)の超音波で影像を得て、膜の音響後方散乱を有意に増強させた 。簡単に述ベると、ニトロセルロース膜(S+SNCTM、Schleicher & Schuell,Keane, NH)をジアミノヘキサン(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)スペーサー及びグ ルタルアルデヒド(Sigma Chemical Co.,,St.Louis,MO)活性化剤を用いてMasso n他の方法(Electrophoresis 1993,14,860-865)に従って、アビジンと複合した 。ニトロセルロースディスク(直径2cm)を2.5%ジアミノヘキサン脱イオン 水溶液に60分間、ゆっくりと回転攪拌しながら浸した。膜を1M酢酸で6−7 時間洗浄し、次いで脱イオン水で攪拌しながら少 なくとも18時間洗浄した。1%グルタルアルデヒドを含む0.1M炭酸水素ナ トリウム緩衝液(pH10.0)に膜を15分間浸した。グルタルアルデヒド活性化が 終了した後、攪拌しながら膜を3時間洗浄した。ニトロセルロース膜を、使用す るまで4℃で乾燥保存した。保存は3日を超えることはなかった。 50μlのアビジン(250μg)を、マイクロリットル注射器を用いてニト ロセルロース膜の中央に滴下し、乾燥させた。0.1%トゥイーン−20(Sigm a Chemical Co.,St.Louis,MO)を含むPBSで各膜を入念に洗浄し、次にPBS−0. 1%トウイーン20に溶解した3%ウシ血清アルブミン(BSA、結晶体、Sigma C hemical Company,St.Louis,MO)に20分間浸してディスク周縁の非特異的蛋白 質結合部位を阻害した。BSA阻害の後、各ディスクをPBSで入念に洗浄し、300 μlのビオチン化又は対照ペルフルオロカーボンエマルジョンのいずれかを懸濁 した4mlのPBSに20分間穏やかに回転攪拌しながら浸した。PBSによる洗浄を繰 り返して非結合のエマルジョンを除去した。上記したように、各ディスクをアビ ジンにさらし、PBSで洗浄してから、対照又はビオチン化ペルフルオロカーボン エマルジョンに再度さらし、PBSで再度洗浄した。ニトロセルロース表面が完全 に飽和しているかを確認した。ニトロセルロースディスクを、音響顕微鏡検査で 影像化するまで、PBSに4℃で保存した。 音響顕微鏡検査による映像化にあたっては、中央に2X2cmの窓の空いたポリ スチレンホルダーに入った、研磨したステンレススチール板上にニトロセルロー スディスクを平らに設置した。超音波影像を得るにあたり、上に載せた検体を環 境温度のPBSに浸した。10MHz(公称周波数)広域で、焦点の合った、電圧 遅延ライントランスデューサー(piezoelectric delay-line transducer)(直径 1/2インチ、焦点距離2'インチ、モデルV311、Panametrics Co.,Waltham,MA )を利用した特注音響顕微鏡を、パルス反射モードで作動して音響影像を得た。 後方散乱高周波(RF)データを集め、8ビット解像度のテクトロニックス(Te ktronix)DSA 601デジタル化オシロスコープ(Beaverton,OR)を用いて1秒あた り500メガサンプルでデジタル化した。変動ゲインシステムを用いてこのデジ タル化装置の効果的な動的範囲を増加した。横250ミクロン間隔の 解像度を持つ領域のうち興味を引く領域それぞれについて、約100の独立した 部位から高周波データを得た。 高周波ピーク検出スキャンのデータをグレイスケールマップ(0=最低散乱、 255=最高散乱)に変換し、視覚による検査を行ったのち積分後方散乱分析用 に興味を引く領域を選択した。高周波(RF)超音波データをラスタースキャン フォーマットに蓄積し、特注ソフトウェアで分析した。RF線の断片を積分後方 散乱分析用にゲートで制御し(gated)、ニトロセルロース膜の前表面及び後表面 を取り囲んだ(encompass)。データを矩形ウィンドウで掛け(multiplied)、高速 フーリエ変換でパワースペクトルを求めた。検体からのパワースペクトルを、ほ ぼ完全なスチール平面反射板から反射したパワースペクトルに参照し、トランス デューサーの有効な帯域幅(5−15MHz)にかけての周波数依存後方散乱関数を 計算し、ほぼ完全なスチール平面反射板から反射した音響散乱に対するデシベル で表した(Wong他、Ultrasound in Med & Biol.1993;19:365-374)。積分後方 散乱(IB)を計算し、トランスデューサーの有効な帯域幅にかけての周波数依存後 方散乱関数の平均値とした。 ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンでインキュベートしたディスク の中央部は、同じディスクの周縁部又は対照エマルジョンディスクの中央部と比 ベて、高い音響散乱を示した。対照エマルジョンでインキュベートしたニトロセ ルロース膜は高い音響散乱を示さなかった。5−15MHzの周波数域において、 ビオチン化エマルジョンで被覆したニトロセルロースのIB(0.5±0.5dB) は、対照ディスクのIB(−9.2±0.5dB)より9.6±0.1dB(8倍)大 きかった(p<0.05)。ビオチン化及び対照エマルジョンディスクの、見か けの後方散乱伝達関数(平均値±SEM)における周波数依存変位を図7に示した。 滑らかで一貫して大きくなる音響応答が、周波スペクトラムに認められるが、こ れはビオチン化エマルジョンの結合によるものである。これらのデータはアビジ ン及びD二量体を用いた実施例4及び5の知見を確証しかつ発展させたものであ り、特異的に標的を選ぶリガンドを用いたシステムを介して結合したビオチン化 ペルフルオロカーボンエマルジョンが、固相支持体表面の音響後方散乱を有意に 増強すること;ならびに、この改良された音響後方散乱が、高超音波周波数(3 0−60MHz)におけるのと同様に、臨床で用いられる低周波数(5−15MHz) でも検出されることを示している。実施例7 ビオチン化ペルフルオロエマルジョン(直径約3000nm)を、ニトロセル ロースディスクに複合したアビジンを標的とし特異的に作用させ、臨床に用いる 周波数(少なくとも5−15MHz)の超音波で影像を得て、膜の音響後方散乱を 有意に増強させた。簡単に述ベると、ニトロセルロース膜(S+SNCTM、Schlelcher & Schuell,Keane,NH)をジアミノヘキサン(Sigma Chemical Co.,St.Louls,MO )スペーサー及びグルタルアルデヒド(Sigma Chemical Co.,,St.Louis,MO)活 性化剤を用いてMasson他の方法(Electrophoresis 1993,14,860-865)に従って 、アビジンと複合した。ニトロセルロースディスク(直径2cm)を2.5%ジア ミノヘキサン脱イオン水溶液に60分間、ゆっくりと回転攪拌しながら浸した。 膜を1M酢酸で6−7時間洗浄し、次いで脱イオン水で攪拌しながら少なくとも 18時間洗浄した。1%グルタルアルデヒドを含む0.1M炭酸水素ナトリウム 緩衝液(pH10.0)に膜を15分間浸した。グルタルアルデヒド活性化が終了した 後、攪拌しながら膜を3時間洗浄した。ニトロセルロース膜を、使用するまで4 ℃で乾燥保存した。保存は3日を超えることはなかった。 50μlのアビジン(250μg)を、マイクロリットル注射器を用いて4枚 のニトロセルロース膜のうち2枚の中央に滴下し、乾燥させた。0.1%トゥイ ーン−20(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)を含むPBSで各膜を入念に洗浄 し、次にPBS−0.1%トゥイーン20に溶解した3%ウシ血清アルブミン(BSA 、結晶体、Sigma Chemical Company,St.Louis,MO)に20分間浸してディスク 周縁の非特異的蛋白質結合部位を阻害した。BSA阻害の後、各ディスクをPBSで入 念に洗浄し、300μlのビオチン化又は対照ペルフルオロカーボンエマルジョ ン(粒子径約3000nm)のいずれかを懸濁した4mlのPBSに20分間穏やかに 回転攪拌しながら浸した。PBSによる洗浄を繰り返して非結合のエマルジョンを 除去した。上記したように、各ディスクをアビジンにさらし、PBSで洗浄してか ら、ペルフルオロカーボンエマルジョンに再度さ らし、PBSで再度洗浄した。ニトロセルロース表面が完全に飽和しているかを確 認した。ニトロセルロースディスクを、音響顕微鏡検査で影像化するまで、PBS に4℃で保存した。 音響顕微鏡検査による映像化にあたっては、中央に2X2cmの窓の空いたポリ スチレンホルダーに入った、研磨したステンレススチール板上にニトロセルロー スディスクを平らに設置した。超音波影像を得るにあたり、上に載せた検体を環 境温度のPBSに浸した。10MHz(公称周波数)広域で、焦点の合った、電圧 遅延ライントランスデューサー(piezoelectric delay-line transducer)(直径 1/2インチ、焦点距離2インチ、モデルV311、Panametrics Co.,Waltham,MA) を利用した特注音響顕微鏡を、パルス反射モードで作動して音響影像を得た。後 方散乱高周波(RF)データを集め、8ビット解像度のテクトロニックス(Tekt ronix)DSA 601デジタル化オシロスコープ(Beaverton,OR)を用いて1秒あたり 500メガサンプルでデジタル化した。変動ゲインシステムを用いてこのデジタ ル化装置の効果的な動的範囲を増加した。横250ミクロン間隔の解像度を持つ 領域のうち興味を引く領域それぞれについて、約100の独立した部位から高周 波データを得た。 高周波ピーク検出スキャンのデータをグレイスケールマップ(0=最低散乱、 255=最高散乱)に変換し、視覚による検査を行ったのち積分後方散乱分析用 に興味を引く領域を選択した。高周波(RF)超音波データをラスタースキャン フォーマットに蓄積し、特注ソフトウェアで分析した。RF線の断片を積分後方 散乱分析用にゲートで制御し(gated)、ニトロセルロース膜の前表面及び後表面 を取り囲んだ(encompass)。データを矩形ウィンドウで掛け(multiplied)、高速 フーリエ変換でパワースペクトルを求めた。検体からのパワースペクトルを、ほ ぼ完全なスチール平面反射板から反射したパワースペクトルに参照し、トランス デューサーの有効な帯域幅(5−15MHz)にかけての周波数依存後方散乱関数を 計算し、ほぼ完全なスチール平面反射板から反射した音響散乱に対するデシベル で表した(Wong他、Ultrasound in Med & Biol.1993;19:365-374)。積分後方 散乱(IB)を計算し、トランスデューサーの有効な帯域幅にかけての周波数依存後 方散乱関数の平均値とした。 ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンでインキュベートしたディスク の中央部は、同じディスクの周縁部又は対照エマルジョンディスクの中央部と比 ベて、高い音響散乱を示した。対照エマルジョンでインキュベートしたニトロセ ルロース膜の中央部は高い音響散乱を示さず、同じディスクの中央部と周縁部と の間では、音響特性の変化は検出されなかった。5−15MHzの周波数域におい て、ビオチン化エマルジョンで被覆したニトロセルロースのIB(−2.4±0. 7dB)は、対照ディスクのIB(−11.2±0.4dB)より8.8±0.3dB( 約8倍)大きかった(p<0.05)。ビオチン化及び対照エマルジョンディス クの、見かけの後方散乱伝達関数(平均値±SEM)における周波数依存変位を図8 に示した。滑らかで一貫して大きくなる音響応答が、周波スペクトラムに認めら れるが、これはビオチン化エマルジョンの結合によるものである。これらのデー タはアビジン及びD二量体を用いた実施例4、5及び6の知見を確証しかつ発展 させたものであり、粒子径の大きなビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョ ンが、特異的に標的を選ぶリガンドを用いたシステムを介して結合することがで き、かつ固相支持体表面の音響後方散乱を有意に増強することを示している。こ の改良された音響後方散乱は、臨床で用いられる低超音波周波数(5−15MHz )でも検出される。実施例8 ビオチン化抗フィブリンモノクローナル抗体(NIBIH10;Tymkewycz他、1993.Bl ood Coagulation and Fibrionlysis 4:211-221)及びアビジンを用いて、血漿血 栓をビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンの標的とした。典型的な研究 例において(5研究のうち1)、ブタの全血を得て無菌クエン酸ナトリウムで血液 凝固を阻止した(9:1、v/v)。血液を室温中1500RPMで遠心分離し、血 漿分画を得て、4℃で保存した。5−0ビクリル縫合(Vicryl suture)の渡され たプラスチック管内で血漿、100mMの塩化カルシウム(3:1v/v)及び2−5 Uのトロンビンを混合し、2個のブタ血漿血栓を得た。血栓を室温で血液凝固さ せた。 血栓の一つを1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む10mlのPBS中で150μ gの抗フィブリンモノクローナル抗体と2時間インキュベートし、もう一つ の血栓を対照として1%BSAを含むPBS中でインキュベートした。抗体処理 した血栓を次いで1%BSAを含む10m1のPBS中で0.5mgのアビジンと3 0分間インキュベートした。対照血栓は1%BSAを含むPBS中に放置した。両方の 血栓をPBSで入念に洗浄した。各血栓を、ビオチン化又は対照エマルジョンのい ずれかを含む300μl/10mlのPBSで30分間インキュベ−トした。被覆を一 様にするために全ての血栓をエマルジョンに2度さらした後、超音波を用いて影 像を得た(図9)。7.5MHz焦点線形位相配列(linear phasedarray)トランス デューサー及びヒューレットパッカードソノス(Sonos)2500影像システム(Hew lett Packard,Inc.,Andover,MA)を用いて超音波影像を得た。全ての超音波記録 は、固定ゲイン補償(fixed gain compensation)及び時間ゲイン補償(time-gai n compensation)レベルで行った。後に行う影像分析用に、影像をSVHSビデオテ ープに記録した。興味を引く領域の平均ピクセルグレースケールを、各血栓の2 1の個別のストップモーション影像について、NIH影像147(NIH image 1.47)( National Institutes of Health;図10)を用いて評定した。ビオチン化ペル フルオロカーボンエマルジョンは、表面の音響性を著しく増強することがわかっ た。ビオチン化エマルジョン血栓の平均グレースケールレベルは79.5±2. 5であったのに対し、対照の明度は極めて低かった(34.8±2.2,pく0. 05)。これらの結果は、生体外において生物組織(すなわち血栓)を標的とし て選び音響性を増強する能力が、ビオチン化エマルジョンにあることを実証して いる。実施例9 ビオチニル化パーフルオロカーボンエマルジョンを、ビオチニル化アンチフィ ブリン抗体(NIB5F3及びNIB1H10、チムケビッチ他、1993、「 血液凝固及びフィブリル溶解」4:211−221)を通して、6頭のモンゴル 犬の分離した大腿動脈血栓に標的として向ける。モンゴル犬をナトリウムペント バルビタール導入及びハロタン麻酔法により麻酔させる。右大腿動脈及び全ての 分岐を伏在分岐の個所で分離する。22gaの直角針状先端に接続しプラスチッ クチューブ(ポリエチレンP−240)で絶縁した銀メッキ銅線を大腿動脈に挿 入し、4−0プロレン縫合により固定する。200〜400μAの電流を2時間 まで適用する。血栓の形成を連続波ドプラーによりモニターし、循環速度の50 %のほぼ上昇が電気的損傷に対して遠位で記録された後に中止する。電流に対し て二次的な外膜の変色が銅線の入口点に最も近い位置で認められる。20gaの カテーテルを大腿動脈の最も近い分枝に挿入し、4−0絹縫合により固定する。 加圧された0.9%NaClの点滴器具を三方ストップコックによりカテーテル に結合させる。分離した区域への血流を隣接する係蹄結紮により中断する。過剰 の血液を食塩水を15分間注入することにより動脈区域からフラッシュ洗浄して 血栓のさらなる形成を抑止する。大腿動脈の遠位の排出中の分岐を縫合により結 紮又は係蹄する。ビオチニル化アンチフィブリンモノクロナール抗体(50μg /1.0mlのPBS)をカテーテルを通して注入し、数滴の食塩水でフラッシ ュ洗浄する。抗体を1時間インキュベーションさせ、次いで銅線の挿入から遠位 の係蹄結紮を開放し、過剰の抗体を食塩水により5分間フラッシュ洗浄する。遠 位の大腿動脈を再び塞ぎ、アビジン(250μg/1.0mlのPBS)を注入 し、30分間インキュベーションする。遠位の結紮を再び開放し、過剰のアビジ ンを食塩水により5分間フラッシュ洗浄する。遠位の結紮を再び行い、ビオチニ ル化パーフルオロカーボンエマルジョンを注入し、30分間インキュベーション する。血栓をエマルジョンとの最初の接触を行った後、未結合のエマルジョンを 食塩水により洗浄する。血栓を前記のようにそれぞれアビジン及びビオチニル化 パーフルオロカーボンエマルジョンと接触させる。また、3頭の動物において、 反対の外側動脈も分離し、電気的に誘発させた血栓により閉塞させ、前記の ビオチニル化エマルジョンの投与と類似の対照例パーフルオロカーボンエマルジ ョンと接触させる。対照例又はビオチニル化パーフルオロカーボンのエマルジョ ンのいずれかと接触させた大腿動脈を、ホーカス式直線相配列トランスジューサ ー及び臨床用ヒューレットーパッカード・ソノス2500により7.5MHzで コントラスト剤の投与前及び投与後に超音波で影像化する。緊急に形成された血 栓は、標的として向けた対照例及びコントラスト剤共に、超音波的に感知されな い。6個の大腿動脈の6個について、部分的に閉塞性の血栓は、アンチフィブリ ンを標的としたビオチニル化パーフルオロカーボンコントラストを使用して著し く高められる。3個の大腿動脈血栓の3個では、対照例パーフルオロカーボンエ マルジョンとの接触は、それらの音響反射性を強調させず、これらの血栓は音響 学的に検出できないままである。図11は、アンチフィブリン抗体及びビオチニ ル化コントラスト剤との接触前後の、電気的誘発後の血栓形成の大腿動脈部位の 代表的な例を示す。予備コントラスト影像においては、大腿動脈は内腔に突き出 た明るいエコー発生電線の点電極により観察されるが、血栓は感知されない。ビ オチニル化コントラストエマルジョンにより処理した後、大きな部分的に閉塞さ れた血栓が高められた音響反射性により明瞭に認められる(図11)。再び、対 照例の動脈では、対照例エマルジョンとの接触の前後で血栓は感知されない。こ れらの結果は、血栓症組織のような生物学的表面を音響学的に増強するように結 合したパーフルオロカーボンエマルジョンを使用して商業的に利用できる超音波 影像装置による検出を可能にするという概念を証明するものである。実施例10 ほぼ250nm直径のビオチニル化パーフルオロカーボンエマルジョンを、前 立腺特異性抗原(PSA)に特異的なモノクロナール抗体を使用して、前立腺癌 に標的として向け、極性高周波数高解像度音響鏡検法を使用して音響学的に検出 を行う。ヒト前立腺癌組織の代表的な例を10%中性緩衝ホルマリン中に浸漬固 定化することにより常法により処理し、パラフィン中に埋め込む。20μの切片 を音響鏡検法のために調製し、5μの切片を光学的研究のために使用する。全て の組織学的切片をポリ−L−リジンを被覆してある酸洗したガラススライド上に 載せる。載せた全ての切片をオーブンで55℃で1時間加熱する。 免疫染色の前に、全ての切片をアメリクリアーで3回変えて脱蝋し、95%及 び100%エタノールで順次に変えて脱水する。光学的研究のために調製した切 片だけは、0.6%(v/v)の過酸化水素を含有する無水メタノールに30分 間浸漬することによって内因性ペルオキシダーゼ活性をブロックする。次いで、 これらの切片及び音響鏡検法のための全ての切片を等級付けエタノールと蒸留水 により再水和させ、等張性PBS(pH7.4)に入れる。全ての切片を標的特 異性モノクロナール抗体と共にインキュベーションする。 前立腺切片を抗PSA−次モノクロナール抗体と共に、売主の推奨により、湿 気のある室で4℃で18時間インキュベーションする。一次インキュベーション の後、切片を等張性PBSでリンスし、次いでポリクロナールビオチニルホース (ウマ)・抗マウス免疫グロブリン(ベクタステイン・エリート・キット、ベク ター・ラボラトリーズ社、バーリンガム、CA)により室温で1時間覆う。PB S中でリンスした後、30μの切片を音響鏡検法のために調製する。光学的鏡検 法のための切片(5μ)をアビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ錯体(ベクタ ステイン・エリート・キット、ベクター・ラボラトリーズ社)と共に室温で1時 間インキュベーションする。これらの切片を燐酸塩緩衝液(pH7.6)中でリ ンスし、3,3’−ジアミノベンジジン四塩酸塩の溶液(シグマ・ケミカル社、 セントルイス、MO)燐酸塩緩衝液中で0.5mg/ml、PH7.6、0.0 03%(v/v)の過酸化水素を含有する)中にほぼ10分間浸漬する。発色性 沈殿は、染色された切片を0.125%(w/v)四酸化オスミウムに短時間浸 漬して光学的に増強される。次いで、これらの切片を水道水中でリンスし、ハリ スのへマトキシリン中で逆染色し、等級付けエタノール及びアメリクリアー中で 脱水し、合成固定用媒体中に固定する。 第二のビオチニル化抗体をインキュベーションし、洗浄した後、音響鏡検法の ためのスライドを回転テーブル上で浴を使用してアビジン(1.0mg/〜20 ccのPBS)中で30分間インキュベーションする。過剰のアビジンを等張性 PBS緩衝液(pH7.4〜7.5)により3回5分間の洗浄で洗い去る。スラ イドをビオチニル化又は対照例パーフルオロカーボンエマルジョンと共に20分 間インキュベーションし(0.5cc/〜20.0mlのPBS)、等張性PB Sにより3回それぞれ5分間で簡単に洗浄し、アビジン(1.0mg/〜20cc )と共に15分間インキュベーションする。過剰のアビジンをPBS中で3回5 分間の洗浄によってリンスする。次いで、スライドを上記のの濃度でビオチニル 化又は対照例パーフルオロカーボンエマルジョンと共に20分間再びインキュベ ーションする。未結合のエマルジョンをPBSにより3回(それぞれ5分間)変 えて洗い去り、スライドを分析のために音響顕微鏡に移す。 固定された試料のそれぞれを超音波インソニフィケーションのために等張性燐 酸塩緩衝食塩水に室温で浸漬する。超音波データを集めるために注文設計した音 響顕微鏡を使用する。顕微鏡は、パルス・エコーモードで操作される50MHz 広帯域ホーカス式圧電遅延線トランスジューサー(1/4in直径、1/2in 焦点距離、62μビーム直径、モデルV390、パナメトリックス社、ウオルサ ム、MA)からなる。テクトロニクスDSA601デジタル化オッシロスコープ (ビーバートン、OR)を使用して35度極性後方散乱無線周波数(rf)デー タを8−ビット解像度で毎秒500メガ個の試料数でデジタル化する。このデジ タル化機の有効動的範囲を増大させるために可変ゲインシステムを使用する。無 線周波数データは、50μ横方向段階解像度で各試験片からほぼ100個の独立 した部位より得る。 rfデータを低解像度ラスター走査ホーマットに保存し、カスタムソフトウエ アーにより分析する。rfラインの一部を前面を包含するように(即ち、後方の 壁は除外して)積算後方散乱分析のためにゲートする。ゲートされたデータをハ ミング窓によって多重化し、それらのパワースペクトルが高速フーリエ変換によ り決定される。組織切片内のパワースペクトルをスチールプレートを参照するこ となく直接比較する。積算後方散乱(IB)をトランスジューサーの有用帯域幅 (30〜55MHz)にわたる周波数依存性後方散乱伝達関数の平均から計算す る。PSAの明白な染色の領域についてニコン・オプチフォト−2顕微鏡を使用 して免疫染色された組織を観察し、音響特性を比較する。 正常な前立腺支質と癌性の領域との間の見かけ後方散乱伝達関数の正味変化は 、周波数範囲(30〜55MHz、図12)にわたり対照例パーフルオロカーボ ンエマルジョンに対して、PSAを標的としたビオチニル化エマルジョンにより 処理された切片では明かに増大する。ビオチニル化パーフルオロカーボンエマル ジョンは、正常な支質(40.79±1.18dB)に対して前立腺癌の領域か らの積算後方散乱(47.17±dB)を6.38dB(ほぼ4倍)増大させる (p<0.05)。対照例組織切片では、前立腺癌の領域からの積算後方散乱( 39.63±1.63dB)は、正常支質領域からの積算後方散乱(36.13 ±2.17dB)よりもほぼ3.5dB(2倍)大きかった(p<0.05)。 これは、正常な前立腺組織と癌性前立腺組織との間における音響特性の固有の差 異を反映している。しかし、標的として向けたビオチニル化パーフルオロカーボ ンエマルジョンはこれらの固有の差異を約2倍(2.87dB、図13)増幅さ せた(p<0.05)。これらの結果は、部位を標的化するビオチニル化パーフ ルオロカーボンエマルジョンがインビボトロで前立腺癌の音響検出を特異的に増 強させる能力を明らかに証明している。実施例11 ほぼ250nm直径のビオチニル化パーフルオロカーボンエマルジョンを、O C−125抗原に特異的なモノクロナール抗体を使用して、卵巣癌に標的として 向ける。極性高周波数高解像度音響鏡検法を使用して音響学的に検出を行う。ヒ ト卵巣の癌組織の代表的な例を10%中性緩衝ホルマリン中に浸漬固定化するこ とにより常法により処理し、パラフィン中に埋め込む。20μの切片を音響鏡検 法のために調製し、5μの切片を光学的研究のために使用する。全ての組織学的 切片をボリ−L−リジンを被覆してある酸洗したガラススライド上に載せる。載 せた全ての切片をオーブンで55℃で1時間加熱する。 免疫染色の前に、全ての切片をアメリクリアーで3回変えて脱蝋し、95%及 び100%エタノールで順次に変えて脱水する。光学的研究のために調製した切 片だけを、0.6%(v/v)の過酸化水素を含有する無水メタノールに30分 間浸漬することによって内因性ペルオキシダーゼ活性をブロックする。次いで、 これらの切片及び音響鏡検法のための全ての切片を等級付けエタノールと蒸留水 により差異水和させ、等張性PBS(pH7.4)に入れる。全ての切片を標的 特異性モノクロナール抗体と共にインキュベーションする。 卵巣切片を抗OC−125−次モノクロナール抗体と共に、売主の推奨により 、湿気のある室で4℃で18時間インキュベーションする。一次インキュベーシ ョンの後、切片を等張性PBSでリンスし、次いでポリクロナールビオチニルホ ース(ウマ)・抗マウス免疫グロブリン(ベクタステイン・エリート・キット、 ベクター・ラボラトリーズ社、バーリンガム、CA)により室温で1時間覆う。 PBS中でリンスした後、二つの30μの切片を音響鏡検法のために調製する。 光学顕微鏡のための切片(5μ)をアビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ錯体 (ベクタステイン・エリート・キット、ベクター・ラボラトリーズ社)と共に室 温で1時間インキュベーションする。これらの切片を燐酸塩緩衝液(pH7.6 )中でリンスし、3,3’−ジアミノベンジジン四塩酸塩の溶液(シグマ・ケミ カル社、セントルイス、MO、燐酸塩緩衝液中で0.5mg/ml、PH7.6 、0.003%(v/v)の過酸化水素を含有する)中にほぼ10分間浸漬する 。発色性沈殿は、染色された切片を0.125%(w/v)四酸化オスミウムに 短時間浸漬して光学的に増強される。次いで、これらの切片を水道水中でリンス し、ハリスのヘマトキシリン中で逆染色し、等級付けエタノール及びアメリクリ アー中で脱水し、合成固定用媒体中に固定する。 第二のビオチニル化抗体をインキュベーションし、洗浄した後、スライドを回 転テーブル上で浴を使用してアビジン(1.0mg/〜20ccのPBS)中で 30分間インキュベーションする。過剰のアビジンを等張性PBS緩衝液(pH 7.4〜7.5)により3回、各5分間の洗浄により洗い去る。調製したスライ ドをビオチニル化又は対照例パーフルオロカーボンエマルジョンと共に20分間 インキュベーションし(0.5cc/〜20.0mlのPBS)、等張性PBS により3回それぞれ5分間で洗浄し、アビジン(1.0mg/〜20cc)と共 に15分間インキュベーションする。過剰のアビジンをPBS中で3回、各5分 間洗浄によってリンスする。次いで、スライドを上記の濃度でビオチニル化又は 対照例パーフルオロカーボンエマルジョンと共に20分間再びインキュベーショ ンする。未結合のエマルジョンをPBSにより3回(それぞれ5分間)変えて洗 い去り、スライドを分析のために音響顕微鏡に移す。 固定された試料のそれぞれを超音波インソニフィケーションのために等張性燐 酸塩緩衝食塩水に室温で浸漬する。超音波データを集めるために注文設計した音 響顕微鏡を使用する。顕微鏡は、パルス・エコーモードで操作される50MHz 広帯域ホーカス式圧電遅延線トランスジューサー(1/4in直径、1/2in 焦点距離、62μビーム直径、モデルV390、パナメトリックス社、ウオルサ ム、MA)からなる。テクトロニクスDSA601デジタル化オッシロスコープ (ビーバートン、OR)を使用して35度極性後方散乱無線周波数(rf)デー タを8−ビット解像度で毎秒500メガ個の試料数でデジタル化する。このデジ タル化機の有効動的範囲を増大させるために可変ゲインシステムを使用する。無 線周波数データは、50μの横方向段階解像度で各試験片からほぼ100個の独 立した部位より得る。 rfデータを低解像度ラスタ一走査ホーマットに保存し、カスタムソフトウエ アーにより分析する。rfラインの一部を前面を包含するように(即ち、後方の 壁は除外して)積算後方散乱分析のためにゲートする。ゲートされたデータをハ ミング窓によって多重化し、それらのパワースペクトルが高速フーリエ変換によ り決定される。積算後方散乱(IB)をトランスジューサーの有用帯域幅(30 〜55MHz)にわたる周波数依存性後方散乱伝達関数の平均から計算する。試 験片からのパワースペクトルは、顕微鏡ガラススライドから戻されたパワースペ クトルを参照する。IBは、ガラススライドからの散乱と比べたデシベルで表さ れる。PSAの明白な染色の領域についてニコン・オプチフォト−2顕微鏡を使 用して免疫染色された組織を観察し、音響特性を比較する。 正常な卵巣支質と癌性領域との間の見かけ後方散乱伝達関数の正味変化は、周 波数範囲(30〜55MHz、図14)にわたり対照例パーフルオロカーボンエ マルジョンに対して、OC−125を標的としたビオチニル化エマルジョンによ り処理された切片では明かに増大する。ビオチニル化パーフルオロカーボンエマ ルジョンは、正常な支質(−38.75±0.84dB)に対して卵巣癌の領域 からの積算後方散乱(−28.19±1.39dB)を10.57dB(8倍大 きい)増大させる(p<0.05)。対照例組織切片では、卵巣癌の領域からの 積算後方散乱(−33.49±0.86dB)は、正常な支質領域からの積算後 方散乱(−40.21±0.6ldB)よりもほぼ6.72dB(4倍)大きか った(p<0.05)。これは、正常な組織と癌性卵巣組織との間における音響 特性の固有の差異を反映している。しかし、標的として向けたビオチニル化パー フルオロカーボンエマルジョンはこれらの固有の差異をほぼ2倍(3.84dB 、図15)増幅させた(p<0.05)。これらの結果は、部位を標的化するビ オチニル化パーフルオロカーボンエマルジョンがインビボトロで卵巣癌の音響学 的による検出を特異的に増強させる能力を明らかに証明している。実施例12 ほぼ250nm直径のビオチニル化パーフルオロカーボンエマルジョンを、サ イトケラチン、CD−20及びBCL−2抗原に特異的なモノクロナール抗体を 使用して、扁桃の上皮被膜に標的として向ける。極性高周波数高解像度音響鏡検 法を使用して音響学的に検出を行う。ヒト扁桃の代表的な例を10%中性緩衝ホ ルマリン中に浸漬固定化することにより常法により処理し、パラフィン中に埋め 込む。20μの切片を音響鏡検法のために調製し、5μの切片を光学的研究のた めに使用する。全ての組織学的切片をポリ−L−リジンを被覆してある酸洗した ガラススライド上に載せる。載せた全ての切片をオーブンで55℃で1時間加熱 する。 免疫染色の前に、全ての切片をアメリクリアーで3回変えて脱蝋し、95%及 び100%エタノールで順次に変えて脱水する。光学的研究のために調製した切 片だけを、0.6%(v/v)の過酸化水素を含有する無水メタノールに30分 間浸漬することによって内因性ペルオキシダーゼ活性をブロックする。次いで、 これらの切片及び音響鏡検法のための全ての切片を等級付けエタノールと蒸留水 により再水和させ、等張性PBS(pH7.4)に入れる。全ての切片を標的特 異性モノクロナール抗体と共にインキュベーションする。 扁桃切片を抗CD−20、BCL−2及びサイトケラチン一次モノクロナール 抗体の混合物と共に、売主の推奨により、湿気のある室で4℃で18時間インキ ュベーシヨンする。一次インキュベーションの後、切片を等張性PBSでリンス し、次いでポリクロナールビオチニルホース(ウマ)・抗マウス免疫グロブリン (ベクタステイン・エリート・キットベクター・ラボラトリーズ社、バーリンガ ム、CA)により室温で1時間覆う。PBS中でリンスした後、二つの30μの 切片を音響鏡検法のために調製する。光学顕微鏡のための切片(5μ)をアビ ジンービオチン−ペルオキシダーゼ錯体(ベクタステイン・エリート・キット、 ベクター・ラボラトリーズ社)と共に室温で1時間インキュベーションする。こ れらの切片を燐酸塩緩衝液(pH7.6)中でリンスし、3,3’−ジアミノベ ンジジン四塩酸塩の溶液(シグマ・ケミカル社、セントルイス、MO、燐酸塩緩 衝液中で0.5mg/ml、PH7.6、0.003%(v/v)の過酸化水素 を含有する)中にほぼ10分間浸漬する。発色性沈殿は、染色された切片を0. 125%(w/v)四酸化オスミウムに短時間浸漬して光学的に増強される。次 いで、これらの切片を水道水中でリンスし、ハリスのヘマトキシリン中で逆染色 し、等級付けエタノール及びアメリクリアー中で脱水し、合成固定用媒体中に固 定する。 第二のビオチニル化抗体をインキュベーションし、洗浄した後、1枚のスライ ドを回転テーブル上で浴を使用してアビジン(1.0mg/〜20ccのPBS )中で30分間インキュベーションする。過剰のアビジンを等張性PBS緩衝液 (pH7.4〜7.5)により3回、各5分間の洗浄で洗い去る。準備したスラ イドをビオチニル化パーフルオロカーボンエマルジョンと共に20分間インキュ ベーションし(0.5cc/〜20.0mlのPBS)、等張性PBSにより3 回、各5分間で簡単に洗浄し、アビジン(1.0mg/〜20cc)中で15分 間再洗浄する。過剰のアビジンをPBSにより3回、各5分間の洗浄によりリン スする。次いで、スライドを上記の濃度でビオチニル化パーフルオロカーボンエ マルジョンと共に20分間サイドインキュベーションする。未結合のエマルジョ ンをPBSにより3回(それぞれ5分間)変えて洗い去り、スライドを分析のた めに音響顕微鏡に移す。 固定された試料のそれぞれを超音波インソニフィケーションのために等張性燐 酸塩緩衝食塩水に室温で浸漬する。超音波データを集めるために注文設計した音 響顕微鏡を使用する。顕微鏡は、パルス・エコーモードで操作される50MHz 広帯域ホーカス式圧電遅延線トランスジューサー(1/4in直径、1/2in 焦点距離、62μビーム直径、モデルV390、パナメトリックス社、ウオルサ ム、MA)からなる。テクトロニクスDSA601デジタル化オッシロスコープ (ビーバートン、OR)を使用して35度極性後方散乱無線周波数(rf)デー タを8−ビット解像度で毎秒500メガ個の試料数でデジタル化する。デジタル 化機の有効動的範囲を増大させるために可変ゲインシステムを使用する。無線周 波数データは試験片の全体から集め、ピーク検出影像を切片から作り出し、免疫 染色された組織の影像と比較する。 免疫染色された組織を、ジャブリン・クロマチップ11カメラ付属品を付けた ニコン・オプチホト−2顕微鏡を使用して検査し、影像化する。影像をパナソニ ック・デジタルミキサー、モデルWJ−AVE5よりパナソニック・SVHSビ デオレコーダー、モデルAG−1960又はAG−1970に送り、ソニー・ト リニトロンモニター上に表示させる。影像は、マッキントッシュJCIIIマイ クロコンピューター上で実行するNuVistaソフトウエアー(ツルービジョ ン社、インジアナポリス、IN 46256)を使用して捕らえられる。 図16は、100μの横方向段階解像度で無線周波数ピーク検出走査として音 響学的に影像化された扁桃(a)をセイヨウワサビペルオキシダーゼにより免疫 染色された光学的に影像化された切片(b)と比較する。抗サイトケラチン抗体 の混合物により標的化された上皮被膜はセイヨウワサビペルオキシダーゼにより 明瞭に染色されており、音響影像の均一な領域は標的化ビオチニル化された音響 コントラストにより“輝いている”。図17において、100μの段階解像度で の無線周波数ピーク検出音響影像(a)は50μの横方向段階解像度まで増強さ れる。標的化されたビオチニル化パーフルオロカーボンコントラストは、免疫染 色された光学的影像と類似して、扁桃の上皮周縁部を音響学的に増強させるのが 明らかにわかる。この例は、ビオチニル化パーフルオロカーボンコントラストが リンパ節のような組織の増強された音響コントラストのために標的化するのに忠 実であることを明瞭に示す。実施例13 外側脂質膜にガドリニウムDTPAを組み込んだ対照及びビオチン化ペルフルオロカ ーボンミクロエマルジョンの調整方法 ビオチン化ホスファチジルエタノールアミンをペルフルオロカーボンミクロ エマルジョンの外側脂質単層に組み込んで、ビオチン化ペルフルオロカーボンコ ントラスト剤を製造した。簡単に述べると、このエマルジョンは、下記の成分を 包含する。ペルフルオロジクロロオクタン(40%、v/v,PFDCO,Minnesota Ma nufactring and Mining,St.Paul,MN)、ベニバナ油(2.0%、w/v)、表面 活性剤の共混合物(co-mixture)(2.0%、w/v)及びグリセリン(1.7%w 、/v)。表面活性剤の共混合物は、50−70モル%のレシチン(Pharmacia lnc .,Clayton,NC)、0−35モル%のコレステロール(Sigma Chemical Co.St.Loui s,MO)、0.5−1モル%のN−(6−ビオチノイル)アミノ)ヘキサノイル) ジパルミトイル−L−アルファーホスファチジルエタノールアミン(Pierce,Roc kford,IL)及び0−30%のガドリニウム(ジエチレントリアミンペンタ酢酸ビ ス(オレイルアミド)(Gd−DTPA−BOA)(Gateway Chemical Technology,St.Lo uis,MO)からなる。これらの成分をクロロホフォルムに溶かした。クロロホルム −脂質混合物を減圧下で蒸発し、50℃の真空オーブンで一晩乾燥した。乾燥物 を超音波処理で水に分散し、リポソーム懸濁液を得た。懸濁液をブレンダーカッ プ(Dynamics Corporation of America,New Hartford,CT)に移し、PFDCO、ベニ バナ油及び蒸留脱イオン水を加え、30−60秒乳化した。乳化混合物をS10 0ミクロフルイディスク乳化装置(Microfluidics emulsifier)(Microfluidic s,Newton,MA)に移し、10,000psiで3分間乳化した。得られたエマルジョ ンを瓶に入れ、窒素ガスを詰めストッパークリンプシールで封をした。共混合物 中のビオチン化ホスファチジルエタノールアミンを非ビオチン化のものに換えた ことを除いて、対照エマルジョンを同様に調製した。ビオチン化及び対照ペルフ ルオロカーボンエマルジョンの粒子径を、レーザー光線散乱粒度測定器(Brookh aven Instruments Corporation,Holtsville,NY)を用いて37℃で3度測った。実施例14 アビジン添加に伴う粒子径増加における、ガドリニウム組み込みがもたらす効果 の実証 ビオチン化したガドリニウムDTPAペルフルオロカーボンエマルジョン(30μ l)を、2.97mlの等張燐酸緩衝食塩水(PBS)(pH7.4)及びアビジンを含 むポリスチレンキュベットに加えた。アビジン(Pierce,Inc.,Rockford,IL)はP BSに溶解し、キュベット内で最終濃度0−10μg/mlになる量を加えた。全ての サンプルを二組作り、静かに逆さにして混合し、低速度の回転テーブルを用いて 室温で30分間連続攪拌した。エマルジョン粒子径をBrookhavenBl-90レーザー 光線散乱サブミクロン粒子径分析器(Brookhaven lnstruments Corporation,Holt sville,NY)を用いて37℃で3度測定した。図18は、ガドリニウムを組み込 んだ3つのエマルジョンの粒子径基線が250nm付近にある事を示している。粒 子径はアビジンの投与量に対応して増加した。エマルジョン粒子径の増加は小さ かったが、ガドリニウムを組み込んだエマルジョンの濃度が高いものについては 、不利益を生じるほど小さくはなかった。実施例15 外側膜にガドリニウムを組み込んだビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョ ンの、ヒト血漿凝塊における、標的を選ぶ能力及び音響性を増強する能力の実証 ヒトの全血を得て無菌クエン酸ナトリウムで血液凝固を阻止した(9:1、 v/v)。プラスチック型内でニトロセルロース表面上に、血漿と、5Uのトロン ビン(Sigma Chemical Company,St.Louis,MO)を含む100mMの塩化カルシウム (3:1、v/v)を混合し、6個の血漿凝塊を得た。血漿を室温でゆっくりと血液凝 固させた。血漿凝塊のうち3個を、それぞれ10mlnoPBS中に、150μgのビオ チン化抗フィブリンモノクローナル抗体(NIB 5F3;NIBSC,Herts,イギリス)でイ ンキュベートした。残りの3個の凝塊はPBSに保持した。抗体で処理した凝塊を アビジン(50μg/ml PBS)に30分間インキュベートし、次いで10%ガド リニウム、ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョン(30μl/ml PBS) に30分間インキュベートした。対照凝塊を、対照ペルフルオロカーボンエマル ジョン(30μl/ml PBS)で同様に処理した。標的化された凝塊及び対照凝塊 をアビジン及びそれぞれ標的化又は対照ペルフルオロカ ーボンエマルジョンで処理し、表面飽和を最適化してから超音波信号にかけた。 ニトロセルロースディスク上の凝塊を水浴に入れ、30MHz血管内カテーテル(B oston Scientific Corporation,Maple Grove,MN)及び7.5MHz線形配列トラン スデューサー(Hewlett Packard lnc.)付きの公知の超音波スキャナーを用いて 影像を得た。後に行う影像分析用に、超音波影像をSVHSビデオテープに記録した 。図19は、血漿凝塊の表面が標的音響コントラスト剤に結合して音響反射性が 増強した一方、対照には増強が見られなかったことを示している。これらの結果 は、ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョンが標的能力及び音響反射効果 を増強する能力を保持していることを実証している。実施例16 溶液中の超音波/MRI二重コントラスト剤による、濃度依存型T1短縮効果 実施例13と同様にして、外側脂質膜に0.2,0.4及び0.6モル%の全 体濃度のガドリニウムDTPAを組み込んだビオチン化エマルジョンを調製した。3 ccプラスチック管内において、二重コントラスト粒子をPBSで段階希釈し、Phi lips Gyroscan S15 ACS-NT(1.5T)を用いて磁気共鳴影像を得た。ルックロッカー (Look-Locker)MRパルスシーケンスを用いて縦弛緩曲線を得た。簡単に述ベる と、反転パルスを用いて、小フリップ角度(small flip angles)及び短影像間 隔(short inter image spacing)で一連の影像を得た。信号強度の影像間での 変化は有効弛緩曲線に直接関連しており、この関係からT1(回転格子(spin-lat tice)弛緩時間)を得た。この実施例で用いたパルスシーケンスパラメターは、 TR50ms、TE10ms、フリップ角度5度、マトリックス64X64、視野160X1 04mm、影像数20、反転パルス後の遅延16msであった。高GD3+濃度での非常 に短いT1を測定するために、25msのTRで実験を繰り返した。ピクセル強度がミ リ秒で示されるT1値であるところでパラメーターマップを作成した。表1はT1短 縮がガドリニウム濃度に直接依存していることを示す。剤形又は希釈度によって 達成される、より高い濃度のガドリニウムを含む粒子の場合に、T1短縮の効果は より大きくなる。 表1 T1のGd濃度への依存 対照エマルジョン(すなわちガドリニウムを含まない)の平均%1は1788±9 msであった。現在の技術では、50msより短いT1は解像することができなかった 。各調製液(0.2%、0.4%及び0.6%[Gd])の弛緩性は、mMで示される[G d]の1/%1に対する関係を示す線の傾斜から計算して得た(表2)。0.2ガ ドリニウムエマルジョンの弛緩製が最も大きく、0.4%及び0.6%対照剤の 弛緩性が同じように短かった。 表2 調製液の弛緩性 実施例17 生体外でヒト血漿凝塊を標的に選ぶ超音波/MRI二重コントラスト剤による、 T1短縮効果 実施例13と同様にして、外側脂質膜に10,20及び30モル%の全体濃度 のガドリニウムを組み込んだビオチン化エマルジョンを調製した。エマルジョン 中でのガドリニウムの実際の重量%は0.25%(10%)、0.43%(20%) 及び0.54%(30%)であった。ヒトの全血を得て無菌クエン酸ナトリウム で血液凝固を阻止した(9:1、v/v)。プラスチック型内でニトロセルロース 表面上に、血漿と、5Uのトロンビン(Sigma Chemical Company,St.Louis,MO) を含む1000mMの塩化カルシウム(3:1、v/v)を混合し、6個の血漿凝塊を得 た。ニトロセルロール支持膜上に形成された凝塊の寸法は以下の通りであった。 厚さ<0.5mm;直径〜1cm。血漿を室温でゆっくりと血液凝固さ せた。血漿凝塊のうち3個を、それぞれ10mlのPBS中に、150μgのビオチン 化抗フィブリンモノクローナル抗体(NIB 5F3;NIBSC,Herts,イギリス)で2時間 インキュベートした。残りの3個の凝塊はPBSに保持した。抗体で処理した凝塊 をアビジン(50μg/ml PBS)に30分間インキュベートし、次いで10%ガ ドリニウム、ビオチン化ペルフルオロカーボンエマルジョン(30μl/ml PBS) に30分間インキュベートした。対照凝塊を、対照ペルフルオロカーボンエマル ジョン(30μl/ml PBS)で同様に処理した。標的化された凝塊及び対照凝塊 のうち半数をアビジン及びそれぞれ標的化又は対照ペルフルオロカーボンエマル ジョンで処理し、表面飽和を最適化してから影像を得た。 対照及び標的化ガドリニウムコントラスト剤にさらした凝塊をP−30プラス チックペトリ皿中の10%ゼラチンに包み、Philips Gyroscan S15 ACS-NT(1.5T )を用いて磁気共鳴影像を得た。ルックロッカー(Look-Locker)MRパルスシーケ ンスを用いて縦弛緩曲線を得た。簡単に述ベると、反転パルスを用いて、小フリ ップ角度(small flipangles)及び短影像間隔(shortinter-image spacing)で 一連の影像を得た。パルスシーケンスパラメターは、TR50ms、TE10ms、フリップ 角度5度、マトリックス64X64、視野160X104mm、影像数20、反転 パルス後の遅延16msであった。各凝塊及びそれを包むゼラチン中のパラメータ ーT1マップからT1を得た。TE30ms、TR8000msでの8エコ−回転− エコーシークエンスからT2(回転一転弛緩時間)を得た。この実験における影像 ボクセルの寸法は〜2.5X2.0X2.0mmであった。 ゼラチンの平均T1値は582±8msであった。全てのサンプルのT2値は、 80から92msの狭い範囲におさまった。ゼラチンのT2は91msであった。調 製液にGdを加えた結果、T1に測定可能で有意な減少がおこり、最低常磁性濃 度において安定水準に達した(表3)。この測定には分容積効果が起こるため(す なわち、ボクセルの寸法に比較して凝塊表面のガドリニウムエマルジョンの薄層 のみであるので、又はゼラチン基質とガドリニウム−エマルジョンの比が約11 :1であるので)、コントラスト増強効果は実際に極めて感度が良い。 表3 ゼラチンに包まれたフィブリン凝塊を標的とした場合のT1の[Gd]へ の依存 実施例18 二重コントラスト剤を用いた磁気共鳴影像のための、生体内におけるイヌ血栓の 原位置(in situ)標的化 認可された動物プロトコルに従って、20−30kgのイヌにペントバルビター ルナトリウム(30mg/kg、i.iv.)次いで1%ハロセインを含む酸素で麻酔を かけた。右大腿動脈及び鼠径靭帯と伏在動脈との間の血管枝を露出した。鼠径靭 帯からわずかに遠位にある近位動脈枝を選び、カニューレを挿入した。他の全て の血管枝は結さつした。銀メッキをした銅線に取り付けた239aの針の先端を 、大腿動脈の伏在枝側に2−3cm近位の部位に斜めに挿入し、結合組織の上から 4−0プロレン(Prolene)縫合して両側から固定した。陽極電流(200−400 μA)を90−120分間流して閉塞血栓を部分的に誘発した。近位のドップラー 流を用いて血栓の形成をモニターした。大腿動脈の部分的遠位狭窄を用いて、血 栓形成を促進した。 血栓が形成された後、209a.カルーテルを、動脈の近位枝に挿入し、0. 9%NaCl加圧点滴を三又ストップコックを介してカテーテルに取り付けた。動脈 に生理食塩水を流し、カテーテルの1−2cm近位に係蹄を設置して大腿動脈の順 行性血流を止めた。実験中、血栓を含む遠位大腿動脈からの血流は止められた。 連続的な生理食塩水の注入により、単離した動脈区分から血液を洗い流した後 、遠位大腿動脈を係蹄で一時的に閉塞した。コントラスト標的血栓を得るために 、ビオチン化抗フィブリンモノクローナル抗体(150μgのNIB 5F3又はNIB 1H1 0を含む0.5mlのPBS、pH7.2−7.4)を三又ストップコックから注 入し、容器に入れて1時間インキュベートした。大腿動脈の遠位係蹄をはずし、 未結合の抗体を0.9%生理食塩水で洗い流した。遠位動脈閉塞を再度行った後 、0.5mgのアビジン(Pierce,Rockford,IL)を含む0.5mlのPBSを区分に注 入し、動脈内で30分間インキュベートした。再度、遠位閉塞を解き、非結合の アビジンを0.9%NaClで管腔から洗い流した。遠位動脈閉塞を再度行い、0. 2mlのビオチン化エマルジョンを血管腔に注入し、30分間インキュベートし た。 血栓形成後、(基線及び、抗体、アビジン及びペルフルオロカーボンエマルジ ョン各投与後)市販の映像化システムを用いる7.5MHz線形配列トランスデ ューサーで動脈の超音波影像を得た。超音波影像を得るために、音響反射針電極 を用いて血栓症の部位を突き止めた。全てのデータを集めた後、実験の終わりに 各動物の動脈を切開して、血栓の存在を確認した。 超音波イメージを得た後、大腿動脈区分を原位置で30分間ホルマリン灌流し 、形態を保持するために固体を支持にして摘出した。動脈区分をホルマリン容器 に入れ、MRIスキャナーにかけて影像を得た。Philips Gyroscan S15 ACS-NOT(1. 5T)を用いてルックロッカー技術により磁気共鳴影像を得た。パラメターは、TR1 00ms,TE10ms、フリップ角度5度、マトリックス64X64、視野160X10 4mm、影像数20、反転パルス後の遅延16msであった。薄片の厚みは4mmであ った。 ホルマリンバックグラウンドのT1測定値は2319±12msであり、血栓の T1測定値は1717±173msであった。凝塊とバックグラウンドとの間のT1に おけるこの差異は、図20に示すように、高いコントラストとなって現れる。増 強したT1信号の位置及び寸法は、図20の超音波によって得られた結果と類似し ており、動脈の切開により確認された。第二の動脈血栓を同じ磁気共鳴法で影像 化した所、類似の結果が得られた。この実験において、凝塊のT1は1572±1 73msであり、バックグラウンドT1は2319±12msであった。 上記の結果から鑑みて、本発明の目的が達成され、他の有用な結果が得られた ことは自明であろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 49/04 A61K 49/02 A 51/00 A61B 5/05 383 G01R 33/28 G01N 24/02 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,BR,CA,J P,NO (72)発明者 ウィックライン,サミュエル エイ. アメリカ合衆国 63178 ミズーリ,セン トルイス,サウス キングズハイウェイ 216

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. インビボ又はインビトロで表面上で脂質カプセル化粒子を分子エピトープ にリガンドをベースにして結合させるにあたり、 a.ビオチン活性化剤により活性化された部位特異的リガンド、 b.アビジン活性化剤、及び c.ビオチン活性化剤により活性化された脂質カプセル化粒子 を順次に投与し、 これによって該リガンドをアビジン−ビオチン相互作用により該粒子に結合さ せ、生じた結合体を該表面上で該分子エピトープに結合させることからなる、表 面上で脂質カプセル化粒子を分子エピトープにリガンドをベースに結合させる方 法。 2. 該方法を哨乳動物の生物学的表面上でインビボで行う請求項1に記載の方 法。 3. 該方法を該分子エピトープが表出した表面上でインビトロで行う請求項1 に記載の方法。 4. 該順次投与に続いて、アビジン活性化剤と、ビオチン活性化剤により活性 化された脂質カプセル化粒子とを反復して順次投与し、これによって該分子エピ トープに結合した脂質カプセル化粒子を増幅させる請求項1に記載の方法。 5. 該リガンドが抗体、ウイルス、化学療法剤、受容体作働剤及び拮抗剤、抗 体フラグメント、レクチン、アルブミン、ペプチド、ホルモン、アミノ糖、脂質 、脂肪酸、核酸及び天然又は合成供給源から調整され又は単離された細胞よりな る群から選択される請求項1に記載の方法。 6. 該抗体がモノクロナール抗体である請求項5に記載の方法。 7. 該リガンドが介在する化学基によって該粒子に直接又は間接的に結合する 請求項1に記載の方法。 8. 該リガンドがアビジン、ストレプタビジン並びにアビジンアナログ及び結 合体よりなる群から選択されるアビジン活性化剤と結合する請求項1に記載の方 法。 9. 脂質カプセル化粒子がその外部被覆にビオチニル化脂質相容性部分を混入 してなる請求項1に記載の方法。 10. 該ビオチニル化脂質相容性部分が誘導体化天然又は合成燐脂質、脂肪酸 、コレステロール、リソ脂質、スフィンゴミエリン、トコフェロール、糖脂質、 ステアリルアミン、カルジオリピン、エーテル又はエステル結合した脂肪酸を有 する脂質及び重合脂質よりなる群から選択される請求項9に記載の方法。 11. 該ビオチニル化脂質相容性部分がアビジン、ストレプタビジン及びアビ ジンアナログよりなる群から選択されるアビジン活性化剤と結合する請求項10 に記載の方法。 12. 該脂質カプセル化粒子の外部被覆が天然又は合成燐脂質、脂肪酸、コレ ステロール、リソ脂質、スフィンゴミエリン、トコフェロール、糖脂質、ステア リルアミン、カルジオリピン、エーテル又はエステル結合した脂肪酸を有する脂 質及び重合脂質よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。 13. 該脂質カプセル化粒子がエマルジョン又はリポソームより構成される請 求項1に記載の方法。 14. 該エマルジョン又はリポソームが気体、液体又は固体を含有する請求項 13に記載の方法。 15. 該エマルジョン又はリポソームがフルオロカーボンを含有する請求項1 3または14に記載の方法。 16. 該フルオロカーボンがペルフルオルジクロルオクタンである請求項15 記載の方法。 17. 該フルオロカーボンがフルオロカーボン−炭化水素化合物である請求項 15記載の方法。 18. 該フルオロカーボンがエーテル、ポリエーテル及びクラウンエーテルよ りなる群から選択されるペルフルオルアルキル化化合物である請求項15記載の 方法。 19. 該気体が窒素、酸素、二酸化炭素及びヘリウムよりなる群から選択され る請求項14記載の方法。 20. 該気体が液体又は液体混合物からインビボ又はインビトロで発生する請 求項14記載の方法。 21. 該気体がフルオロカーボンから発生する請求項14に記載の方法。 22. 薬剤が該生物学的表面上の該分子エピトープに送出するための該脂質カ プセル化粒子により担持され又はその中に入っている請求項1に記載の方法。 23. 該脂質カプセル化粒子が放射線療法のため該分子エピトープを送出する ための酸素を含有する請求項1に記載の方法。 24. 該結合体がX線、超音波、磁気共鳴又は陽電子放出断層撮影法による画 像化に有効である請求項1に記載の方法。 25. 該結合体が治療又は診断を目的として核酸を該分子エピトープに標的と して向けるのに有効である請求項1に記載の方法。 26. 該核酸がデオキシリボ核酸又はリボ核酸である請求項25に記載の方法 。 27. インビボ又はインビトロで表面上で脂質カプセル化粒子を分子エピトー プにリガンドをベースにして結合させるにあたり、 a.ビオチン、ビオチンアナログ、ビオチン結合体、アビジン、アビジンアナ ログ及びアビジン結合体よりなる群から選択される活性化剤により活性化された 部位特異的リガンド、及び b.前記の同じ群からの活性化剤により活性化された脂質カプセル化粒子を順 次に投与することからなり、ただし、ビオチン活性化剤が工程(a)で使用され るならば、アビジン活性化剤がこの工程で使用され、またアビジン活性化剤が工 程(a)で使用されるならば、ビオチン活性化剤がこの工程で使用され、 これによって該リガンドをアビジン−ビオチン相互作用により該粒子に結合さ せ、生じた結合体を該表面上で該分子エピトープに結合させることからなる、表 面上で脂質カプセル化粒子を分子エピトープにリガンドをベースにして結合させ る方法。 28. 該方法が哺乳動物の生物学的表面上でインビボで行われる請求項27に 記載の方法。 29. 該方法が、該分子エピトープが表出する表面上でインビトロで行われる 請求項27に記載の方法。 30. 該リガンドが抗体、ウイルス、化学療法剤、受容体作働剤及び拮抗剤、 抗体フラグメント、レクチン、アルブミン、ペプチド、ホルモン、アミノ糖、脂 質、脂肪酸、核酸及び天然又は合成供給源から調整され又は単離された細胞より なる群から選択される請求項27に記載の方法。 31. 該抗体がモノクロナール抗体である請求項30に記載の方法。 32. 脂質カプセル化粒子がその外部被覆にビオチニル化脂質相容性部分を混 入してなる請求項27に記載の方法。 33. 該ビオチニル化脂質相容性部分が誘導体化天然又は合成燐脂質、脂肪酸 、コレステロール、リソ脂質、スフィンゴミエリン、トコフェロール、糖脂質、 ステアリルアミン、カルジオリピン、エーテル又はエステル結合した脂肪酸を有 する脂質及び重合脂質よりなる群から選択される請求項32に記載の方法。 34. 該脂質カプセル化粒子の外部被覆が天然又は合成燐脂質、脂肪酸、コレ ステロール、リソ脂質、スフィンゴミエリン、トコフェロール、糖脂質、ステア リルアミン、カルジオリピン、エーテル又はエステル結合した脂肪酸を有する脂 質及び重合脂質よりなる群から選択される請求項27に記載の方法。 35. 該脂質カプセル化粒子がエマルジョン又はリポソームより構成される請 求項27に記載の方法。 36. 該エマルジョン又はリポソームがフルオロカーボンを含有する請求項3 5に記載の方法。 37. 該結合体がX線、超音波、磁気共鳴又は陽電子放出断層撮影法による影 像化に有効である請求項27に記載の方法。 38. 生物学的表面の音響学的反射性を増強させるにあたり、該表面に a.ビオチン活性化剤により活性化された部位特異的リガンド、 b.アビジン活性化剤、及び c.ビオチン活性化剤により活性化された脂質カプセル化粒子 を順次に投与し、 これによって該リガンドをアビジン−ビオチン相互作用により該粒子に結合さ せ、生じた結合体を該生物学的表面上に結合させて超音波影像化のためその音響 学的反射性を増強させることからなる、生物学的表面の音響学的反射性の増強方 法。 39. 該脂質カプセル化粒子がエマルジョン又はリポソームより構成される請 求項38に記載の方法。 40. 該エマルジョン又はリポソームがフルオロカーボンを含有する請求項3 9に記載の方法。 41. 該リガンドが抗体、ウイルス、化学療法剤、受容体作働剤及び拮抗剤、 抗体フラグメント、レクチン、アルブミン、ペプチド、ホルモン、アミノ糖、脂 質、脂肪酸、核酸及び天然又は合成供給源から調整され又は単離された細胞より なる群から選択される請求項38に記載の方法。 42. 該リガンドがモノクロナール抗体である請求項41に記載の方法。 43. 該脂質カプセル化粒子の外部被覆が天然又は合成燐脂質、脂肪酸、コレ ステロール、リソ脂質、スフィンゴミエリン、トコフェロール、糖脂質、ステア リルアミン、カルジオリピン、エーテル又はエステル結合した脂肪酸を有する脂 質及び重合脂質よりなる群から選択される材料からなる請求項38に記載の方法 。 44. 該外部被覆がレシチン、コレステロール及びビオチニル化ホスファチジ ルエタノールアミンを含有する請求項43に記載の方法。 45. 該レシチンがほぼ50〜99.5モル%の量で存在する請求項44に記 載の方法。 46. 該コレステロールがほぼ25〜45モル%の量で存在する請求項44に 記載の方法。 47. 該ビオチニル化ホスファチジルエタノールアミンがほぼ0.5〜10モ ル%の量で存在する請求項44に記載の方法。 48. 該脂質カプセル化粒子がフルオロカーボン−炭化水素、ペルフルオルア ルキル化エーテル、ポリエーテル及びクラウンエーテルよりなる群から選択され るフルオロカーボンを含有するエマルジョンから構成される請求項38に記載の 方法。 49. 該フルオロカーボンがペルフルオルジクロルオクタンである請求項48 に記載の方法。 50. フルオロケミカルを含有するビオチニル化脂質被覆エマルジョンからな る、生物学的表面の超音波影像化に使用するための組成物。 51. 該フルオロケミカルがフルオロカーボンである請求項50に記載の組成 物。 52. 該フルオロカーボンがフルオロカーボン−炭化水素、ペルフルオルアル キル化エーテル、ポリエーテル及びクラウンエーテルよりなる群から選択される 請求項51に記載の組成物。 53. 該フルオロカーボンがペルフルオルジクロルオクタンである請求項51 に記載の組成物。 54. 該脂質被覆がレシチン、コレステロール及びビオチニル化ホスファチジ ルエタノールアミンを含有する請求項50に記載の組成物。 55. 該脂質被覆がほぼ50〜99.5モル%のレシチンを含有する請求項5 4に記載の組成物。 56. 該脂質被覆がほぼ55〜70モル%のレシチンを含有する請求項54に 記載の組成物。 57. 該脂質被覆が0〜50モル%のコレステロールを含有する請求項54に 記載の組成物。 58. 該脂質被覆がほぼ25〜45モル%のコレステロールを含有する請求項 54に記載の組成物。 59. 該脂質被覆がほぼ0.5〜10モル%のビオチニル化ホスファチジルエ タノールアミンを含有する請求項54に記載の組成物。 60. 該脂質被覆がほぼ1〜5モル%のビオチニル化ホスファチジルエタノー ルアミンを含有する請求項54に記載の組成物。 61. フルオロケミカルを含有するアビジン化脂質被覆エマルジョンからなる 、生物学的表面の超音波影像化に使用するための組成物。 62. 該フルオロケミカルがフルオロカーボンである請求項61に記載の組成 物。 63. 該フルオロカーボンがフルオロカーボン−炭化水素、ペルフルオルアル キル化エーテル、ポリエーテル及びクラウンエーテルよりなる群から選択される 請求項62に記載の組成物。 64. 該フルオロカーボンがペルフルオルジクロルオクタンである請求項62 に記載の組成物。 65. 該脂質被覆がレシチン、コレステロール及びアビジン化ホスファチジル エタノールアミンを含有する請求項61に記載の組成物。 66. 該脂質被覆がほぼ1〜5モル%のアビジン化ホスファチジルエタノール アミンを含有する請求項65に記載の組成物。 67. フルオロケミカルを含有するビオチニル化脂質被覆エマルジョンからな る、生物学的表面の磁気共鳴影像化に使用するための組成物。 68. 該脂質被覆がレシチン、コレステロール及びビオチニル化ホスファチジ ルエタノールアミンを含有する請求項67に記載の組成物。 69. 該脂質被覆が50〜70モル%のレシチン、0〜35モル%のコレステ ロール及び0.5〜1モル%のビオチニル化ホスファチジルエタノールアミンを 含有する請求項68に記載の組成物。 70. 該フルオロケミカルがペルフルオルジクロルオクタンである請求項67 に記載の組成物。 71. インビボで形成されてこれが結合した生物学的表面の音響学的反射性を 増強させる組成物であって、 a.ビオチン活性化剤により活性化された部位特異的リガンド、 b.アビジン活性化剤、 c.ビオチン活性化剤により活性化された脂質カプセル化粒子 を含み、該リガンドがアビジン−ビオチン相互作用により該粒子に結合し、生じ た結合体が該生物学的表面上に結合して超音波影像化のためその音響学的反射性 を増強させる、生物学的表面の音響学的反射性を増強させるための組成物。 72. 該脂質カプセル化粒子がエマルジョン又はリポソームより構成される請 求項71に記載の組成物。 73. 該エマルジョン又はリポソームがフルオロカーボンを含有する請求項7 2に記載の組成物。 74. 該リガンドが抗休、ウイルス、化学療法剤、受容体作働剤及び拮抗剤、 抗体フラグメント、レクチン、アルブミン、ペプチド、ホルモン、アミノ糖、脂 質、脂肪酸、核酸及び天然又は合成供給源から調整され又は単離された細胞より なる群から選択される請求項71に記載の組成物。 75. 該リガンドがモノクロナール抗体である請求項74に記載の組成物。 76. 該脂質カプセル化粒子の外部被覆が天然又は合成燐脂質、脂肪酸、コレ ステロール、リソ脂質、スフィンゴミエリン、トコフェロール、糖脂質、ステア リルアミン、カルジオリピン、エーテル又はエステル結合した脂肪酸を有する脂 質及び重合脂質よりなる群から選択される材料からなる請求項71に記載の組成 物。 77. 該外部被覆がレシチン、コレステロール及びビオチニル化ホスファチジ ルエタノールアミンを含有する請求項76に記載の組成物。 78. 該レシチンがほぼ50〜99.5モル%の量で存在する請求項77に記 載の組成物。 79. 該コレステロールがほぼ25〜45モル%の量で存在する請求項77に 記載の組成物。 80. 該ビオチニル化ホスファチジルエタノールアミンがほぼ0.5〜10モ ル%の量で存在する請求項77に記載の組成物。 81. 該脂質カプセル化粒子がフルオロカーボン−炭化水素、ペルフルオルア ルキル化エーテル、ポリエーテル及びクラウンエーテルよりなる群から選択され るフルオロカーボンを含有するエマルジョンから構成される請求項71に記載の 組成物。 82. 該フルオロカーボンがペルフルオルジクロルオクタンである請求項81 に記載の組成物。
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