JP2000512281A - 超音波画像化剤としての耐圧性タンパク質ミクロスフェア - Google Patents

超音波画像化剤としての耐圧性タンパク質ミクロスフェア

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ジー. ジャブロンスキ,エドワード
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Abstract

(57)【要約】 従来の超音波画像化方法が記載され、これはミクロスフェアの水性懸濁液の使用を含む。これらのミクロスフェアは、ペルフルオロアルカン蒸気の存在において形成されたタンパク質シェルによってカプセル化された気体コアからなるとしてさらに特徴づけられる。形成の間の蒸気の存在は、シェルの特徴を変化させ、従って周囲の水性環境に気体が可溶化するのを防ぐ。さらに、形成の間のペルフルオロアルカン蒸気の存在はまた、血管画像化適用のための改善されたエコー原性特性を提供し得る。

Description

【発明の詳細な説明】 超音波画像化剤としての耐圧性タンパク質ミクロスフェア技術分野 本発明は、従来のグレースケール超音波画像化を実施する方法の分野に関する 。より詳細には、本発明は、生体適合性タンパク質のシェルによってカプセル化 された気体コアを含むミクロスフェアを含む、超音波画像化剤の使用に関する。 ミクロスフェアは、ミクロスフェア形成の間にペルフルオロアルカンを含有させ ることによって耐圧性および有効性を与えられる。これらのミクロスフェアは、 心筋のような組織および器官を灌流してグレースケール画像における可視化を増 強するための超音波画像化剤としての使用に特によく適している。背景 従来の超音波画像化は、音波のエネルギーが目的の領域に焦中され得、そして その画像を生じるような様式で反射され得るという原理に基づいている。使用す る超音波スキャナーは、画像化される領域に横たわる体表面上に置かれ、そして 音波はその領域に向けられる。スキャナーは反射した音波を検出し、そしてデー タをビデオ画像に変換する。超音波エネルギーが物質を通過して伝達される場合 、反射したエネルギーの量は、伝達速度および物質の音響特性に依存する。物質 の音響特性の変化(例えば、音響インピーダンスの変動)は、液体-固体または 液体-気体のように異なる音響密度の界面において最も顕著である。従って、超 音波エネルギーが組織に向けられた場合、器官構造は、超音波スキャナーによる 検出のための音反射信号を生み出す。これらの信号は、造影剤の適切な使用によ って増大され得る。 OphirおよびParker,Ultrasound in Medicine and Biology 15(4):319〜333(19 89)は、種々のタイプの気体含有超音波造影剤を記載している。OphirおよびPark erによって記載されている1つの主要なクラスの気体含有超音波造影剤は、カプ セル化された気体微小泡またはミクロスフェアである。その気泡は、タンパク質 または他の生体適合性物質から構成されるシェルで囲まれている。現在市販のミ クロスフェア造影剤は、ヒト血清アルブミンでカプセル化された空気ミクロスフ米国特許第4,572,203号および同第4,844,882号を参照のこと。しかし、空気ミク ロスフェアは、インビボ注射および循環の間に遭遇するような圧力150mmHgを受 けるとき、エコー原性を迅速に喪失することが示されている(deJong,N.らUltra sound Med.Biol. 19:279〜288,1993)。 圧力不安定性の問題を解決するためには、最近の教示はシェルを改良すること に集中している。というのは、ミクロスフェアシェルまたは「膜」は、圧力下で は非常に壊れやすくまたは傷つきやすく、インビボにおいて迅速な崩壊を生じる と考えられるからである。Glddey(PCT WO92/105806)は「膜の剛性のために、例 えば、血流を通じて移動する間にミクロスフェアがさらされ得る突然の圧力変化 (これらの変化または圧力は心臓の拍動による)に、膜は耐え得ない。」と記載 した。シェルの剛性を克服するために、Giddeyは、大きな割合の粘稠化剤(40% 〜80%のポリオール)を含有するタンパク質溶液において空気を予め乳化するこ とを提案し、そしてそれを高速ブレンダーで機械的剪断にさらしている。適切な サイズの泡を回収し、そして軟性のシェル中にそれらを安定化させるために適切 な界面活性剤でコートする。 Holmes(PCD WO 92/17213)は、生分解性化学架橋試薬でシェルを強化すること によって、タンパク質ミクロスフェアのインビボ安定性を増強することを提案し た。 Bichonら(欧州特許出願458,745A1)およびSchneiderら(Inv.Radiol.27:134〜15 9,1992)は、多孔性(5〜2000nmの孔サイズ)ポリマー「マイクロバルーン」の生成 を記載している。彼らは、欧州特許出願において「マイクロバルーンの包膜の微 細孔構造が、弾性の要因である。すなわち、ミクロスフェアは崩壊することなく 圧力変化を容易に受け入れ得る」と報告している。 ErbelおよびZotz(米国特許第5,190,982号)は、空気を捕獲した架橋ポリマーマ イクロカプセルを記載している。 ミクロスフェア安定性を改良する他の努力は、シェル内部の気体に集中してお り、そして特に不溶性気体の組み込みに集中している。ヘンリーの法則によると 、溶液中での所定の気体の溶解性は、圧力が増すほど大きくなる。溶液中の気泡 が圧力にさらされる場合、周囲の溶液中での気体の溶解度は圧力量に比例して大 きくなる。気泡をシェルで囲んだ場合、すなわちミクロスフェアの形態である場 合、気体溶解性の効果がなお観測される。なぜなら、ミクロスフェアシェルは、 ミクロスフェア中の気体と周囲の溶液との間の接触を完全には排除しないからで ある。それゆえ、溶液に懸濁されたミクロスフェアが圧力にさらされた場合、ミ クロスフェア内部の気体は、最終的に周囲の溶液中に溶解されるようになり、ミ クロスフェアの崩壊を生じる。気体が周囲の溶液に不溶性であればあるほど、ミ クロスフェアは血液系または組織に完全に溶解されるようになることに対してよ り耐性になる。 gas≦0.0031を有する気体とすることによって、ミクロスフェアの耐圧性が改善 され得ることを指摘している。ここで、Sgasはその気体の水溶解度(l/l)であり 、そしてMWgasは気体の平均分子量(ダルトン)である。この特許により示唆さ れている気体に包含されているのは、比較的不溶性であるペルフルオロアルカン CF4、C2F6、およびC4F10である。 PCT出願WO 95/01187は、熱不溶化フィルム原性(filmogenic)タンパク質によっ てカプセル化された気体ミクロスフェアを記載しており、そのカプセル化された 気体は全く水不溶性の気体である。気体の中でも、特に言及されているものは、 ペルフルオロアルカンCF4、C2F6、C3F8およびC4F10である。これらのミクロスフ ェアは、酸素非存在下で、タンパク質の水溶液および不溶性気体の混合物を、そ の雰囲気に近いソニケータ/ミルにおいてその混合物を超音波処理またはミルす ることによって、超音波または力学的空洞化にさらすことにより作製した。 不溶性気体含有ミクロスフェアの様々な他の例が記載されてきた。それらは、 コア物質としてペルフルオロペンタンのような高沸点のペルフルオロアルカンを 含有する。PCT WO 95/23615は、液体ペルフルオロペンタンとシェル形成物質を 混合し、続いてそれを気体に変換することにより作製されるミクロスフェアにつ いて記載している。PCT WO 96/04018は、ペルフルオロペンタンのような不溶性 気体をカプセル化するフッ素含有シェルを有するミクロスフェアについて記載し ている。Porterらは、気化したペルフルオロペンタンで作製されたデキストロー スアルブミンミクロスフェアについて記載している(Journal of Amer.College of Cardiology,Abstract No.955-57,February,1995)。 他の特許文献は、高沸点ペルフルオロアルカンを含む非ミクロスフェア型超音 波造影剤についての記載している。米国特許第5,393,524号は、遊離空気微小泡 と比較して増加した耐圧性を示す様々な気体の遊離気体微小泡について記載して いる。ペルフルオロペンタンはその出願の表IVに言及されている多数の気体の内 の1つである。PCT WO 94/16739は、分散した液体が生理学的温度より低い沸点 を有する液体-液体エマルジョンである超音波造影剤について記載している。こ のエマルジョンが投与されるとき、分散した液体は沸騰する。ペルフルオロペン タンは、分散した液体として使用され得る化合物の一覧に含まれる。 前記の考察は、反射された超音波シグナルの量から画像の形成を包含する従来 の超音波画像化に有用な様々な造影剤に関する。最近、画像化剤の共鳴に起因す る、反射された超音波信号の調和振動数の変化を検出することを包含する超音波 画像を生成するための異なる技術が記載されている。「調和画像化」と呼ばれる この技術は、Uhlendorfらによって記載されている(米国特許第5,410,561号)。 比較的硬い物体は超音波エネルギーの適用の際より弱く共鳴するので、遊離微小 泡は、調和画像化において、カプセル化したミクロスフェアより良好である。PC T WO 96/09793は、界面活性剤によって安定化した遊離微小泡について記載して いる。その微小泡は、超音波エネルギーの適用の際に容量変化を起こし、その結 果増強した調和画像化を生じる様々な気体状物質を含有する。 調和画像化は、特定の適用について、従来の超音波画像化に優るいくつかの改 良を提供するが、調和画像化を実施し得る装置が広く入手可能でないので、実用 的な理由のために、未だ従来の画像化が好ましい。従って、組織または器官の従 来の超音波画像化に特に適合しそして有用なミクロスフェアを用いた画像化法を 提供することが、本発明の目的である。 本発明に有用なミクロスフェアは、タンパク質シェル中の空気のような可溶性 で生体適合性の気体を含み、これは加熱されたペルフルオロアルカン蒸気の存在 下で形成される。ペルフルオロアルカンは、形成の間にタンパク質と相互作用し 、ミクロスフェアシェルを水性環境に対してより不浸透性にする。そして、ペル フルオロアルカンは、改善された画像化効力を生じるシェル形成において重要な 役割を担うとも考えられている。ミクロスフェア形成の間に加熱したペルフルオ ロアルカン蒸気を含有させることによって、空気のような比較的可溶性の気体は 、周囲の水性環境中での可溶化から予想外に保護される。従って、本発明のミク ロスフェアは、ペルフルオロアルカンの非存在下で作製される相当するミクロス フェアに予期される耐圧性を越える耐圧性を示す。この結果は、従来の超音波手 順を用いてエコー原性を維持し得る、インビボで非常に長く生存する生成物であ る。発明の開示 本発明は、従来の超音波画像化において、造影剤として、ミクロスフェアの懸 濁液を用いる方法を提供する。ミクロスフェアは、加熱したペルフルオロアルカ ン蒸気の存在下で形成される熱不溶化タンパク質シェルによってカプセル化され たコア物質として気体を用いることにより調製される。気体は、好ましくは可溶 性である。蒸気は、好ましくは、沸点を越えた、タンパク質の変性温度に近い温 度で提供される。そうすることで、ミクロスフェアシェルの形成が容易になり、 超音波の効力が増大する。被験体の超音波画像化は、ミクロスフェア懸濁液を被 験体に投与後、開始される。ミクロスフェア懸濁液は、ボーラス投与され得るか 、または所定の期間にわたって連続的に投与され得るかのいずれかである。ミク ロスフェア懸濁液は使用の容易な、予め充填されたシリンジ中にパッケージされ 得ることもまた意図される。 画像化は、ミクロスフェアが、試験される組織または器官の部位に到達する間 継続される。画像化は一般的に、試験される組織または器官の画像強度が、投与 前の強度に戻るまで継続される。超音波画像は、反射された超音波エネルギーか ら作成される。 本発明の1つの局面には、組織および器官の血管灌流を研究するために本発明 の方法を使用することである。その使用は、組織または器官を通る血液の流れの 評価を提供する。本発明の方法は、心筋灌流の研究に特に有用である。心筋画像 化は、ミクロスフェア懸濁液を投与する前に心筋を画像化する工程、ミクロスフ ェア懸濁液を投与する工程、およびミクロスフェアが左心室腔に入り心筋組織を 灌流し心室腔を出てそして最後に心筋組織を出る間、画像化を続ける工程を包含 する。 本発明の画像化方法は、従来の2次元または多次元(例えば3次元)超音波装 置を使用して実施され得る。さらに、本方法は、連続適用超音波またはパルス超 音波のいずれかで実施され得る。 好ましくは、ミクロスフェア懸濁液は、1mlの懸濁液当たり1×107〜1×1010 の範囲でミクロスフェアを含む。さらに、ミクロスフェアは、好ましくは0.1〜1 0ミクロン、より好ましくは2〜6ミクロンの範囲の平均直径を有する。 ミクロスフェアコアは、生体適合性である任意の気体(空気のような可溶性気 体が好ましい)から成り得る。ペルフルオロアルカン蒸気は、直鎖、分岐、また は環状ペルフルオロアルカン(ペルフルオロペンタン、ペルフルオロヘキサン、 およびペルフルオロヘプタンのような直鎖ペルフルオロアルカンが好ましい)の 蒸気形態であり得る。ミクロスフェア形成プロセスに送達されるペルフルオロア ルカン蒸気の量は、ペルフルオロアルカンの分子量と関係があり、分子量が増加 するにつれて、必要とされるペルフルオロアルカン蒸気は減少する。しかし、気 相(気体およびペルフルオロアルカン蒸気)は、より有効でない負の浮遊性のミ クロスフェアを生成するのを防ぐために、少なくとも50%の気体から成るべきで ある。 シェル形成タンパク質は熱不溶化可能である。好ましくは、シェル形成タンパ ク質はアルブミンであり、より好ましくはヒト血清アルブミンである。さらに、 シェルは、ミクロスフェアをより低い免疫原性にし、そして/または組織または 器官に特異性にする部分を含有するように改変され得る。 本発明の別の局面は、従来の超音波画像化に有用であるミクロスフェアを作製 するためのプロセスである。そのプロセスは、気体および加熱したペルフルオロ アルカン蒸気からなる気相と熱不溶化可能タンパク質の溶液とを、その混合物を 空洞化し、そしてタンパク質を熱不溶化する条件下で混合してミクロスフェアを 形成する工程、続いてミクロスフェアを冷却してシェル中にペルフルオロアルカ ンの少なくとも一部を液化させる工程を包含する。この工程で、ペルフルオロア ルカンがシェルの表面および/または内部構造に結合するようになり、疎水性バ リアーを作る。さらに、シェルの音響特性は、このプロセスで改変され、より有 効なミクロスフェアを作る。 ミクロスフェアは、超音波エネルギーを用いる空洞化またはコロイドミル中で 生じるような機械的力によって形成され得る。 本発明のさらなる局面は、加熱したペルフルオロアルカン蒸気の存在下で形成 される熱不溶化タンパク質によってカプセル化された気体コアを有するミクロス フェアからなる、従来の画像化に有用な組成物である。ミクロスフェアは、増強 された耐圧性(例えば、10psiの圧力に対する耐性)を示す。本発明のミクロス フェア組成物の他の特徴は、前記考察に記載される。図面の簡単な説明 図1は、気相として100%空気を有するミクロスフェアの懸濁液の、圧力10psi を加えた際の600nmでの光学密度変化を示す。 図2は、気相として100%ペルフルオロプロパンを有するミクロスフェアの懸 濁液の、圧力10psiを加えた際の600nmでの光学密度変化を示す。 図3は、気相として50%空気および50%ペルフルオロプロパン(perfluoropane )を有するミクロスフェアの懸濁液の、圧力10psiを加えた際の600nmでの光学密 度変化を示す。 図4は、気相として50%空気および50%ペルフルオロペンタン蒸気を有するア ルブミンミクロスフェアの懸濁液に、圧力10psiを加えた際の600nmでの光学密度 変化を示す。 図5は、気相として66.6%空気および33.3%ペルフルオロペンタン蒸気を有す るアルブミンミクロスフェアの懸濁液に、圧力10psiを加えた際の600nmでの光学 密度変化を示す。 図6は、気相として変化する量の空気およびペルフルオロペンタン蒸気を有し て調製されたアルブミンミクロスフェアの懸濁液の、圧力10psiを加えた際の600 nmでの光学密度変化を示す。発明を実施するための形態 本発明の方法に有用であるミクロスフェアは、熱不溶化タンパク質によってカ プセル化された気体コアからなり、そして加熱したペルフルオロアルカン蒸気の 存在下で形成される。ミクロスフェアは、経肺経路に適したサイズであり、Coul ter Multisizer II particle counter/sizer(Coulter Electronics,Hialeah,F L)で計測した場合の平均公称直径が、0.1〜10ミクロン、好ましくは2〜6ミク ロンの範囲である。 ミクロスフェアの外側は、薄いタンパク質シェルで規定される。タンパク質シ ェル物質は、組換えDNA方法論によって生成されるタンパク質である天然に存在 するフィルム原性タンパク質、および合成アミノ酸ポリマーの両方を含む。これ らは、本明細書中で集合的に「タンパク質」と呼ばれる。このタンパク質は、タ ンパク質が不溶化される場合、コア物質の囲りにシェルまたはフィルムを形成し 得なければならない。適切な天然に存在するタンパク質は、アルブミン、γ-グ ロブリン(ヒト)、アポトランスフェリン(ヒト)、J-ラクトグロブリン、ウ レアーゼ、およびリゾチームを含む。本発明に特によく適しているのはアルブミ ンであり、そしてより具体的にはヒトアルブミンである。 ミクロスフェアの形成における使用に適切なシェル形成物質または得られるミ クロスフェアは、器官/組織を標的するかまたは免疫原性活性をクエンチする目 的で、化学的に改変され得る(例えば、抗体またはポリエチレングリコールによ る改変)。 本発明のミクロスフェアを形成することにおける使用に適した気体は、好まし くは可溶性で、そして薬理学的に受容可能(すなわち、ヒトに対して生体適合性 および最小限の毒性)である。用語「生体適合性」は、気体が毒性副産物を生成 することなく代謝され得ることを意味する。気体は、単一化合物または化合物の 混合物から構成され得る。本発明における使用に適した気体の例は、空気、O2 、N2、H2、CO2、N2O;アルゴン、ヘリウム、キセノンのような希ガス;な らびにメタン、エタン、プロパン、n-ブタン、イソブタン、およびペンタンのよ うな炭化水素ガスである。用語「可溶な」は、気体が大気圧および25℃の温度に お いて、水1mLあたり気体0.01mLより大きい溶解度を有することを意味する。不溶 性気体もまた使用に適しており、ペルフルオロメタン、ペルフルオロエタン、ペ ルフルオロプロパン、ペルフルオロブタン、およびペルフルオロイソブタン、な らびに可溶性気体および/または不溶性気体の混合物を包含するが、これらに限 定されない。 本発明に有用であるミクロスフェアは、加熱したペルフルオロアルカン蒸気の 存在下で形成されることでさらに特徴づけられる。用語「ペルフルオロアルカン 」は、部分的にもしくは全体的にフッ素置換された直鎖または分岐鎖炭化水素を 意図し、そしてO、OH、S、NOなどのような他の置換基を随意に含み得る。 ペルフルオロアルカンは、好ましくは比較的高い(すなわち、標準圧力で20℃を 越える)沸点を有する。ペルフルオロプロパン、ペルフルオロヘキサン、および ペルフルオロヘプタンが好ましい。用語「蒸気」は、液体温度を沸点より高くに 上昇させることにより形成される、その液体の気相を意味する。加熱したペルフ ルオロアルカン蒸気は、形成およびそれに引き続く冷却の間にシェル形成タンパ ク質と相互作用し、得られるミクロスフェアシェルを水性外部に対してより浸透 性でなくする。これは、内部気体コアと周囲の水性環境との間の接触を防ぐのに 役立ち、このことは、特に気体コアが可溶性気体を含む場合、気体が水性環境に 可溶化されるようになることを防ぐ。可溶化に起因する気体コアの損失の効果は 、圧不安定性として観測される。本発明のミクロスフェアは、加熱されたペルフ ルオロアルカン蒸気の存在下で形成されない相当するミクロスフェアについて予 期される耐圧性を越える耐圧性を示す。ペルフルオロアルカンについて記載され た特性(すなわち、沸点、熱容量、蒸気密度、および分子量)に類似の特性を有 する他の炭化水素もまた、本発明中に含まれる。 ミクロスフェアは、気体および加熱したペルフルオロアルカン蒸気(本明細中 では集合的に「気相」と呼ばれる)をまず混合することによって形成される。次 いで、この混合物は、それが適切なミクロスフェア形成装置(通常、超音波処理 チャンバーまたはコロイドミル)においてタンパク質溶液と接触させられるまで 、高い温度、好ましくはペルフルオロアルカンの沸点を越える温度、そして好ま しくはシェル形成タンパク質の熱変性温度に近い温度で維持される。あるいは、 気 体および加熱したペルフルオロアルカン蒸気は、別々に導入され得る。「沸点」 は、所定の圧力でペルフルオロアルカンが液相から蒸気相に移動する温度を意図 する。ペルフルオロアルカンが高い圧力で保たれる場合、この沸点は、1atmで の沸点より必ず高い。別に指示されない限り、本明細書で用いられる用語「沸点 」は、1atmでの沸点を意図する。 ミクロスフェアは、シェル形成タンパク質を十分に加熱および不溶化するのに 十分な高温度で空洞化して気相をカプセル化することによって形成される。ミク ロスフェア形成の間の温度が、ペルフルオロアルカン蒸気が液化する温度より高 いことも重要である。ミクロスフェアが形成された後、その後の、ミクロスフェ ア形成後にペルフルオロアルカン蒸気の沸点(ペルフルオロペンタンについては 29℃、ペルフルオロヘキサンについては60℃、およびペルフルオロヘプタンにつ いては80℃)より低く冷却する工程は、疎水性バリアーとして作用させるために 、シェルタンパク質中に蒸気の少なくとも一部を液化させる。このバリアーは、 気体-シェル界面でのペルフルオロアルカンの液体単層もまた含み得る。 疎水性バリアーを形成することに加えて、ペルフルオロアルカン分子は、一般 的に気体分子(特に低分子量の可溶性気体の分子)に比して大きく、そしてさら に、シェル内の空間を占めること、および気体拡散に対する物理的バリアーとし て作用することによって外部の水性環境からコアを隔離するために作用する。 さらに、高沸点ペルフルオロアルカンの蒸気はまた、空気のようなより低い密 度の気体に比して高い熱容量を有する。この特性によって、蒸気による空洞化プ ロセスへのさらなる熱の輸送が可能になり周囲のタンパク質の熱変性を増強する 。従って、加熱したペルフルオロアルカン蒸気の存在によるより高い度合いの局 所的なタンパク質変性に起因して、より多くのタンパク質分子が、シェル形成プ ロセスの間にシェル中に取り込まれる。これらのより厚いかまたはより高密度の タンパク質シェルは、エコー原性およびインビボ安定性の点においてより優れた 特性を生じ、そしてさらに気体コアの周囲媒体への曝露を限定することに貢献も する。 さらに、ペルフルオロアルカン蒸気による疎水性性質およびペルフルオロアル カン蒸気により提供される熱はまた、タンパク質鎖が熱変性およびシェル形成を 経るにつれて疎水性基の内向き配向および親水性基の外向き配向が導かれること により、シェル物質が新たな外部特性を有するように形成されることを可能にす る。このことは、心筋および他の器官の循環血管の壁との相互作用の、予期しな い規定特性を有するタンパク質ミクロスフェアを作製する。高沸点ペルフルオロ アルカンの加熱した蒸気の存在下で調製した気体充填タンパク質ミクロスフェア は、インビボで試験される場合、心臓の区画(chamber)を通して洗浄した後心筋 に長く残存する。気体のみで調製されたタンパク質ミクロスフェアは、心拍出に よって左心室から除去された後心筋組織に残存しない。 多すぎるペルフルオロアルカン添加物の導入は、個々のミクロスフェアの密度 を高め、負の浮遊性粒子を生じる。その負の浮遊性粒子は、数時間で1%アルブ ミン中で懸濁液から分離して沈殿する。これらの負の浮遊性粒子は、過剰量の液 体ペルフルオロアルカンを含む。多すぎる液体ペルフルオロアルカンの存在は、 不安定で、不確定な、そして不規則なサイズのミクロスフェアを生じ得る。その ようなミクロスフェアの負の浮遊性調製物は、直径10μmを越える粒子を濾過さ せる肺を効率的に通過しない。肺を通過し得ない物質は、静脈内超音波造影剤と しては効果的でない。従って、本プロセスで用いられるペルフルオロアルカン蒸 気の量は、負の浮遊性を生じることなく圧力安定性を増強するのに十分でなけれ ばならない。 導入されるペルフルオロアルカンの量はその分子量に依存する。分子量が大き ければ大きいほど、負の浮遊性ミクロスフェアを形成することなく導入され得る ペルフルオロアルカンはより少なくなる。適切な量は、導入される「気相」(す なわち、気体およびペルフルオロアルカン蒸気の総量)の体積/体積(v/v)パー セントとして表され得る。ペルフルオロペンタンについては、この量は約20〜50 %;ペルフルオロヘキサンについては、この量は約10〜20%;そしてペルフルオ ロヘプタンについては、この量は約7〜15%である。他のペルフルオロアルカン の適切な量は、浮遊性および耐圧性に基づいて容易に決定され得る。必要な量は 、選択されたコア気体とは相対的に独立していることもまた理解される。 本発明のミクロスフェアは、コアが可溶性気体である場合、予想外に増強され た耐圧性を示す。ミクロスフェアを、気相として50%空気および50%のペルフル オロプロパンガスまたはペルフルオロペンタン蒸気のいずれか(v/v)で調製する 場合、これらのミクロスフェアは、約1×107ミクロスフェア/mLの相当サンプル について圧力10psiに対する同じ耐性を示すことが期待される。これは、コア中 の空気の溶解性またはシェルを通じての拡散が、ペルフルオロアルカンの存在に より減少すると予想されないためである。従って、等量の空気を用いて作製され るミクロスフェアは、空気画分のみを可溶化するのに十分な圧力にさらされた後 、空気画分を失いそして部分的な破壊を受けることが予期される。しかし、本発 明のミクロスフェアは、圧力に対し予想外の耐性を示す。予想に反して、50%空 気および50%ペルフルオロプロパン蒸気(v/v)を用いて作製されるミクロスフェ アは、圧力10psiに対しほぼ完全な耐性を示す。逆に、50%空気および50%ペル フルオロプロパンを用いて調製されるミクロスフェアは、空気画分の損失により 部分的な崩壊を示す。ペルフルオロプロパンを用いて調製されるミクロスフェア は、圧力10psiに対し耐性である(実施例2を参照のこと)。 ミクロスフェアは、滅菌した水性の注射用ビヒクル中で、懸濁液の形態で使用 される。そのようなビヒクルは、薬学的処方物の分野で周知である。懸濁液中の ミクロスフェアの濃度は、懸濁媒質1mLあたり、通常1×107〜1×1010個の範 囲であり、より通常には1×108〜1×109個の範囲である。生理食塩水溶液中1 %ヒト血清アルブミンは、好ましいビヒクルである。懸濁液中にある場合、ミク ロスフェアは単分散され、そして合体しない。懸濁液は、使用まで好ましくは4 ℃〜23℃で保管される。当然、ミクロスフェアは、上記より濃縮された懸濁液ま たはより希釈した懸濁液で保存され得、次いで注入用に再処方され得る。 ミクロスフェアは、熱不溶化可能タンパク質の水溶液と気相の混合物を、高い 温度で超音波または機械的空洞化に供して、タンパク質に変性および気相のカプ セル化を同時に引き起こし、続いて生成物を15℃〜18℃に冷却することによって 作製される。溶液中のタンパク質の濃度は、約0.1%w/v〜10%w/vの範囲であり 、好ましくは約1%w/v〜5%w/vであり、そして最も好ましくは約1%w/vであ る。コロイドミル中で起こるような、機械的空洞化が好ましい。あるいは、機械 的空洞化は、気相またはタンパク質溶液のいずれかを、有用なサイズの範囲内の ミクロスフェアを生成するのに適したサイズの孔(aperture)に強制的に通すこと によ って達成され得る。コロイドミルにおける機械的空洞化を用いることで、熱不溶 化可能タンパク質の水溶液が、続く溶液の機械的空洞化の間に初期の変性温度を 達成するのに必要な温度でミルに提供される。溶液中のタンパク質の変性温度は 、普通50℃〜100℃の範囲である。変性温度は、文献中の熱タンパク質変性の表 から、または任意の公知の方法によって経験的に得られ得る。例えば、経験的に 変性温度を決定するためには、タンパク質溶液は水浴中で撹拌しながら加熱され 得る。変性温度は、不溶性物質が最初に観察される温度である。変性温度は、タ ンパク質の性質、純度、および供給源、溶液中のタンパク質の濃度、pH、緩衝液 、イオン強度、安定化剤の存在、ならびに化学的変性剤または界面活性剤の存在 により影響を受けることに注意する。それゆえに、ミクロスフェアを生成するた めにタンパク質が使用される環境におけるそのタンパク質の変性温度を決定する ことが必要である。所望であれば、界面活性剤または極性溶媒のような添加物が 、変性が起こる温度を変えるために使用され得る。 次の表は、上記のように経験的に決定した、いくつかの天然に存在するタンパ ク質の変性温度を示す。*TRIS=2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール **MES=2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸 ***DTT=ジチオスレイトール タンパク質溶液/コア物質混合物を空洞化するために用いられる各装置は、溶 液に対して発揮される機械的剪断力によって、タンパク質溶液の特定の量のさら なる加熱を引き起す。その熱は、気相界面でのタンパク質の局所的変性を引き起 こすのに十分でなければならない。従って、タンパク質溶液が装置に導入される 温度がそのような局所的熱変性を達成するように調整され得るように、装置によ って引き起こされる温度上昇の量を決定することは重要である。詳細には、装置 中の液体のバルク温度は、空洞化の直前の初期の変性温度に一致していなければ ならない。空洞化事象は、局在的にタンパク質を変性させるために必要な追加の 熱を生成する。初期の変性温度は、タンパク質が変性する寸前だが溶液は変性し たタンパク質を全く含まない温度として規定される。この温度は、変性温度のま さに下、代表的には1℃〜5℃下の温度である。必要であれば、初期変性温度が 達成されることを可能にする温度まで、開始タンパク質溶液を装置に導入する前 に予め加熱し得る。 一旦タンパク質溶液の適切な開始温度が達成されると、溶液は例えば、約1: 20〜2:1、好ましくは約1:5〜1:1の気相:液体の範囲の容積対容積比で 、気相を事前にタンパク質溶液に導入するまたは直接空洞化プロセスに導入する ことにより気相と組み合わされる。適切な気相:液体の比は装置の形状に依存し 、そして最適な出力に調整され得る。 気相およびタンパク質溶液は、組み合わされ、そしてミクロスフェアを生成す る条件下で空洞化に供される。これは、高速ミキサー、ミル、フルイダイザーな どのような、機械的剪断および流体力学的空洞化が生成され得る装置を使用して 達成される。好ましい装置は、コロイドミルである。 使用され得る具体的なミル装置の例は以下のとおりである: Model #2 1/2(Bematek,Beverly,MA) Model W250V(Greerco,Hudson,NH) Model 2F(APV Gaulin,Everett,MA) Model L4R(Silverson,Chesham,UK) Model Polytron PT3000(Kinematica,Littaw,Switzerland) コロイドミルを使用する場合、回転子速度、ギャップサイズ、および気相:液 体比は、生成物の特性(平均サイズ、サイズ分布、およびミクロスフェアの濃度 )に影響を及ぼす主要なプロセスパラメータである。これらのパラメータは、所 望の特性を有する生成物を提供するように経験的に調整される。 ミルを通過した後、生成物は、代表的には15℃〜18℃に冷却される。この冷却 工程は、ペルフルオロアルカン蒸気の一部のミクロスフェアシェルへの凝縮を生 じる。生じるミクロスフェアはCoulter Multisizer II粒子計数機のような粒子 計数機を使用してサイズ分けされ得る。 本発明の方法は、心臓、肝臓、腎臓、および脳のような体組織または器官の従 来の超音波画像化に有用である。より特定すると、本発明の方法は、ミクロスフ ェアの血管環流を介する、心筋組織のような組織または器官を画像化するために 有用である。心筋画像化(および一般の器官環流)については、超音波検査はミ クロスフェア懸濁液の投与の前に開始され、そして投与間および投与後に、そし て心筋組織における画像強度が投与前の「ベースライン」の強度に戻るまで続け られる。その間に組織の画像強度が増加する期間は、時々「ウォッシュイン(was h-in)」といわれ、そして組織の画像強度がピークになる時からそれがベースラ インに戻るような時間までの期間を「ウォッシュアウト(wash-out)」という。ウ ォッシュインおよびウォッシュアウトの間の超音波画像の特性(例えば、ピーク 強度レベルおよびピーク強度に到達するのに必要な時間)は、検査される組織お よび器官の病理学的状態に関連し得る。 従来の超音波画像化における使用については、ミクロスフェアの懸濁液は、ボ ーラスまたは一定期間(例えば、1分〜10分)にわたっての連続的注入のいずれ かで、体重1kg当たり約0.005cc〜0.1ccで、末梢静脈に注射される。超音波エネ ルギーは、継続的または断続的(すなわちパルス状)のいずれかで、画像化され るべき組織/器官にかけられ、そして反射されたエネルギーは、従来の市販の超 音波画像化装置を使用して収集され、そして画像に転換される。 2次元(2-D)または多次元(例えば、3次元(3-D))心エコー検査装置および手 順が、画像を得るために使用され得る。このような手順および装置は、従来のも のである。3-D画像を得るために使用される3つの技術は以下の通りである:第 1に、標準トランスデューサーが断層撮影画像を収集するために使用される。ト ランスデューサーは、トラック上に設置され、そしてそれがトラックに沿って移 動しながら画像を収集する。トラックに沿った移動の速度は規定され、その結果 断層撮影画像間の間隔が知られる。次いで、断片(slice)の収集物は、3-D画像を 得るために一緒に融合される。第2に、標準トランスデューサーもまた断層撮影 画像を収集するために使用される。トランスデューサーの空間的位置を報告し得 るセンサーが、トランスデューサーに接続される。その結果、種々の画像の相対 的配向が知られ、そして画像が3-D画像を生成するために一緒に融合され得る。 第3に、トランスデューサーは、エレメントの2次元配列からなる。エレメント の1次元配列は、断層撮影画像を獲得し得る;さらなる次元は、3次元でのスキ ャニングを可能にする。 本発明の画像化方法は、動物モデルにおいて実施されている。これらの試験に おいて、画像化方法において使用されるミクロスフェアは、優れた後方散乱を提 供し、減衰を減少させ、そして試験されたいかなる気体充填ミクロスフェアより も長いコントラスト効果の持続を示した。 本発明は、さらに以下の実施例によって説明される。これらの実施例は、いか にしても、本発明を限定するようには意図されない。 実施例 実施例1:ミクロスフェアの調製 コロイドミルは、機械的空洞化のプロセスによってアルブミンミクロスフェア を生成する。Gaulinミルは、20,000rpmで回転する2"の平面ディスクを使用する 。回転子と固定子との間のギャップを、0.0017"に固定する。注射用の5%ヒト 血清アルブミン溶液を、注射用のUSP生理食塩水で1%に希釈し、そして60℃の 恒温水沿中に浸した1/4"ステンレススチールコイルを通して300mL/分でポンプで 流す。温めたアルブミン溶液が、専用ポートを介してミル頭部に入る。 すべての気体および蒸気供給ラインは、温度調節されたステンレススチールで ある。高圧シリンダーからの純粋な空気(または別の適切な気体)を専用ポート を通してミルに送達する。空気を、100cc/分の流速(これは、較正質量/流量メ ーターによりモニターされる)で、30psiに調節する。液体ペルフルオロペンタ ン(300mL)を弁が取り付けられた小さなスチールシリンダー中に注ぎ、そして温 水浴(92℃)中に置く。ペルフルオロペンタン蒸気を30psiに調節し、そして100c c/分(1g/分)で第2の較正質量/流量メーターを通して指向させる。ペルフル オロペンタン蒸気を「T」で空気流と合流させる。蒸気と空気とを、ミル頭部の すぐ上流の温度調節された9"静的気体ミキサーの通路により混合する。熱電対 は、気体/蒸気混合物の温度をモニターし、これを70〜90℃に維持する。 液相および気相を、76.5℃±1℃の処理温度で、ミル中で合流させる。ミクロ スフェアは、1%アルブミン溶液の懸濁液中での機械的空洞化によって形成され る。生成物を、インライン冷却装置を通過させることによって、即座に15〜18℃ に冷却する。生成物は、冷却装置からガラス容器または収集バックに出現する。 全部の液体懸濁液を冷蔵下で一晩貯蔵し、撹拌によって再懸濁し、そして個々の ガラスバイアルまたはシリンジ中に充填する。生成物は、静置に際して密な白い 浮遊相および透明の下相(undernate)に分離する。このプロセスに従って生成さ れるミクロスフェアは、4〜7ミクロンの平均サイズでの4〜9×108/mLの濃度 、および懸濁液1mL当たり70〜200mLの全気体容量を有する。ガスクロマトグラフ ィーのデータは、約0.5mg/mLのペルフルオロペンタン含量を示す。 実施例2:ミクロスフェアの圧力安定性 一定の範囲の異なる比率にわたって気相としてペルフルオロペンタン蒸気およ び空気を使用して、実施例1に従って調製した10の別々のロット由来のミクロス フェアを、通気したリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に希釈して、600nmにおいて1 の光学密度を有する懸濁液を得た。これは、約1×107ミクロスフェア/mLに対応 する。懸濁液を圧力キュベット中に置き、そして1分にわたる時間の関数として 、光学密度をモニターした。雰囲気圧を最初の15秒間かけ、続いて次の15秒間に 10psiをかけた。最後の30秒間、圧力を解放し、雰囲気圧に戻した。 圧力をかけることによって、ヘンリーの法則に従う気体コアの溶解度の増加が 引き起こされる。空気(ペルフルオロペンタンよりずっと可溶性である)は、圧 力をかけることによって非常により有効に溶液中に移動させられる。例えば、10 o,California)は、1×107/mLにおいて10psiにより完全に破壊される(図1) 。100%ペルフルオロプロパンで充填したミクロスフェアは、10psi加えた際の圧 縮を示すが、圧力の解放に際して元の光学密度に戻る(図2)。気相として50%空 気および50%ペルフルオロペンタンを用いて調製したミクロスフェアは、圧縮、 および圧力解放に際しての不完全な回復を示す(図3)。空気画分は、周囲の溶 液中に容易に溶解し、そして圧力の解放に際して再び入ることはない。これらの ミクロスフェアの回復の程度は、存在する空気の画分に反比例する。 気相として50%ペルフルオロペンタン蒸気および50%空気を用いて実施例1に 従って調製したミクロスフェア、および耐圧性を上記のように決定した。これら のミクロスフェアは、予想外にも、10psiに供した後、ほぼ完全な回復を示した (図4)。より高い空気の比率を用いた調製物はまた、予想より大きい程度まで 耐圧性を示す。図5は、気相中66%空気を用いて調製した空気:ペルフルオロペ ンタン蒸気ミクロスフェアのサンプルに対する10psiの効果を示す。これらのミ クロスフェア調製物は、ほぼ完全な耐圧性を示す。空気画分が増加するにつれて 耐圧性は減少するが、20%より多い、ペルフルオロペンタン蒸気の存在は、予想 を越えて耐圧性を増強する。図6は、一定の範囲の調製物に対する圧力の効果を 示す:0%、10%、25%、34%、50%、80%、および100%ペルフルオロペンタ ン蒸気。100%ペルフルオロペンタン蒸気を用いて調製したミクロスフェアは、 負に浮遊性であり、そして10psiの圧力をかけることまたはその解放によって影 響されない(すなわち、光学密度は変化しないままである)。液体は大部分非圧 縮性であるので、このことは液体コアについて予想される。 実施例3:左心室混濁形成のためのミクロスフェアのインビボにおける使用 実施例1に記載のように(気相として50%ペルフルオロペンタン蒸気および50 %空気)調製したミクロスフェア懸濁液1mLを、23kgの雄性目的繁殖イヌ雑種中 に注射した。注射を、大腿静脈カテーテルを介して行い、続いて4〜8mLの生理 食塩水をフラッシュした。薬剤は、15.8dBの画像明度におけるピーク変化を有し て、完全な左心室混濁形成を生成した。この薬剤はまた、それぞれ1.0dBおよび0 .8dBのベースラインからのピーク変化を有して、隔壁および後壁心筋層を増 強した。注射2分後において、左心室はベースラインの1.7dB上、および100%充 填のままであった。後壁心筋層はベースラインの0.8dB上であり、そして隔壁に おいてはベースラインの3.9dB上であった。4分までに、心室および隔壁の両方 の画像強度はベースラインに戻ったが、後壁はベースラインの0.2dB上のままで あった。この薬剤の投与は、血行力学における有意な変化を引き起こさなかった 。平均動脈圧における変化、および心拍数における変化は存在しなかった。動脈 血液ガスまたはpHにおける有意な変化もまた存在しなかった。左心室の混濁形成 は、注射後少なくとも4分間で観察された。注射後1.5分において、たとえ心室 における混濁形成レベルがベースラインに戻っても、心筋層は混濁形成されたま まであった。 実施例4:心筋層のインビボにおける画像化効果 実施例1に従って調製したミクロスフェア懸濁液は、心臓の標準的Bモード( 基本的)画像化によって観測する場合、インビボにおいて強くそして持続的な超 音波コントラストを示す。任意の心臓超音波像を使用し得るが、胸骨傍短軸像は 、おおまかに中央断面像平面(midpoint cross sectional viewing plane)を可能 にする。投与前は、左心室は濃灰色のおおまかに円状構造としてみえ、そして右 心室は濃色の三日月状構造である。実施例1に従って作製した(気相として50% 空気および50%ペルフルオロペンタン蒸気、平均直径5ミクロン)ミクロスフェ ア懸濁液0.5ccの麻酔したイヌへの静脈内注射に際して、ミクロスフェアは最初 (数秒以内に)心臓の右心室に現れる。右心室の画像は、明るい白色にみえ、続 いて、超音波源に近位である三日月型の頂部における明るい白色の縁を除いて、 散在した黒い影(減弱)にみえる。数回の心拍の間に、白色物質は左心室中に旋 回するように見え、左心室を完全に満たし、次いで心臓画像のより低い部分にお いてより多くの付影(shadowing)を生じる。ミクロスフェアは進行し、それらが 冠状動脈から心筋血管系を満たすにつれて、心筋の灰色を実質的に明るくする。 明るさの増加は、心室からの連続的な減弱(付影)のため、超音波源に最も近位 の心臓組織の領域においてこの段階でのみ見られ得る。心室からの付影は、数秒 間続き、心室を非常に明るい灰色にする。この段階で、心筋層は注射前の画像と 強度において類似しており、そして注射前の画像よりずっと明るい灰色の影とし て観測される。 ミクロスフェアは、まず右心室から空になり、次いで左心室から空になり、や がて心室をベースライン画像強度に戻す。注射の約3〜5分後、左心室では明る い灰色の「ドーナツ型」心筋層によって囲まれた濃灰色の円形として現われ、こ のことは、心臓組織の血管系中のミクロスフェアの持続を示す。明るくなった心 筋層は、時間とともにゆっくりと薄くなり、約20〜30分間でベースライン強度に 戻る。繰り返しの注射は、心拍、全身血圧、および動脈血液気体レベルに対する 有害な効果が観測されることなしに、同じ結果を生じる。 実施例5:インビボにおける器官環流 Hewlett Packard Sonos 1500機器で5MHz位相配列トランスデューサを使用し て、3匹のラット、1羽のウサギ、および2匹のイヌの心臓の経胸郭、胸骨傍短 軸像を、実施例1に記載のように調製したミクロスフェア懸濁液の静脈内注射後 に、従来の超音波検査を使用して視覚的に評価した。これらの懸濁液は、ウサギ およびラットの心筋層(0.01〜0.1mL)、イヌの心筋層(0.5mL)、イヌの腎臓および 肝臓(3.0mL)の延長した明るさを生じ、これは1〜3心拍の遠視野音響減弱に続 いた。音響密度測定によって評価する場合は、心筋層のピーク輝度は、イヌ心筋 層において7〜8dBの強度の変化、ウサギにおいて2.6dBの強度の変化、そして ラット心筋層において5〜6.4dBの強度の変化を示した。心筋層の輝度は、心室 がクリアーになった後に持続した。この像は、明るくなった心筋層によって囲ま れる中央におけるウォッシュアウトされた左心室を有して、ドーナツの像に例え られ得る。心筋層の視覚的輝度は、米国特許第4,957,656号に従って作製された ペルフルオロプロパン充填アルブミンミクロスフェアを用いた場合の0.5〜2.0分 間と比較して、麻酔したイヌにおいて注射後約20〜30分間持続した。 試験ミクロスフェア懸濁液のインビボスクリーニングにおいて測定した生理学 的パラメータは、心拍数および平均動脈圧であった。動物被験体へのミクロスフ ェア懸濁液の投与後、生理学的に関連する変化は存在しなかった(5心拍/分ま たは5mmHg以下)。臨床用末梢酸素濃度計によって測定した場合の、心拍数また は平均動脈圧における変化も、動脈血酸素化における変化も、これらのミクロス フェア懸濁液を使用して、観測されていない。 実施例6:音響特性 微小泡(microbubble)型コントラスト剤は、気体の圧縮性のために、音響の後 方散乱および減弱を提供する。しかし、これらの特性は、気体をカプセル化する 固体シェルの存在によって改変される。種々の気体の圧縮性の差異はほとんど存 在しないので、ミクロスフェアの内側における気体の差異は、音響特性にほとん ど影響を有さないはずである。ミクロスフェア形成間のペルフルオロプロパン蒸 気の存在がミクロスフェアシェルの物理的特性に影響を与えるかどうかを決定す るために、実施例1に記載のように調製したミクロスフェア懸濁液(「試験」ミ クロスフェア)の音響後方散乱および減弱を測定し、そして米国特許第4,957,65 6号に従って調製したペルフルオロプロパン充填アルブミンミクロスフェア クロスフェア,Molecular Biosystems,Inc.,San Diego,California)と比較し た。 ルチャンバーに加えた。ミクロスフェア懸濁液の均質性を保つために、サンプル チャンバーを温度制御水浴内に置き、そして25rpmで回転した。超音波突発波を 放射するために、2つのPanametrics超音波トランスデューサ(中央周波数=2.25 MHzまたは5.0MHz)のうちのいずれか1つを、Panametrics Model 5800-101 Puls er/Receiverによって励起した。後方散乱された超音波を、トランスデューサで 受信し、Pulser/Receiverにより検出し、そしてHewlett Packard Model 54505B デジタルオシロスコープによってデジタル化した。データ獲得プロセスをパーソ ナルコンピュータにより制御した。約50の後方散乱測定を各サンプルについて行 い、そして複数のサンプルを各ロットから試験した。 データ分析は、サンプルチャンバー内の深さの関数としての、積分した後方散 乱力の対数を計算することを含んだ。各周波数においてデータに対する直線回帰 を実施し、y切片は散乱強度に比例し、そして勾配の大きさは試験ミクロスフェ アの減弱に比例した。相関係数は2.5MHzで0.998であり、そして5.0MHzで0.994で あった。 試験ミクロスフェア懸濁液およびコントロールミクロスフェア懸濁液の音響後 方散乱および音響減弱を計算した。これらの計算に、ミクロスフェア懸濁液のサ イズ分布および濃度を含めた。その結果、ミクロスフェアのサイズおよび濃度と は独立している音響特性の比較がなされ得る。計算は、C.Church(J.Acoust.So c.Amer.,97(3)1510-1521(1995))によって記載される理論を用いて行った。 粒子分析機を用いて測定したミクロスフェア懸濁液のサイズ分布および濃度に基 づいた。 2つの超音波周波数における減弱および後方散乱については、複数のロットの コントロールミクロスフェア懸濁液についての測定値および計算値の相関係数は 、0.79〜0.98の範囲であった。この直線関係は、理論の妥当性を示した。この線 の95%予測間隔を、2.25MHzおよび5.0MHzにおける減弱および後方散乱について 決定した。試験ミクロスフェア懸濁液の後方散乱の計算値および測定値について のデータ点は、両方の超音波周波数において予測間隔の外側になる。試験ミクロ スフェア懸濁液の2.25MHzにおける減弱の計算値および測定値についてのデータ 点もまた予測間隔の外側になった。この処方物の散乱強度および減弱は、等価な サイズ分布を有するコントロールミクロスフェアの散乱強度および減弱より統計 的に有意に小さい。 それゆえ、コントロールミクロスフェアの音響特性と比較しての試験ミクロス フェアの音響特性における観察される差異は、シェルの特性(例えば、厚さ、粘 性、および/または剛性)における差異に帰因し得る。 実施例7:従来の画像化対調和画像化の比較 気相として50%ペルフルオロペンタン蒸気および50%空気を用いて実施例1に 従って作製したミクロスフェア懸濁液(「試験」ミクロスフェア)を、米国特許第 4,957,656号に従って作製したペルフルオロプロパン充填アルブミンミクロスフ ェアの懸濁液と、従来の超音波画像化および調和画像化の両方を用いて比較し た。 従来の超音波画像化および調和画像化を用いて、イヌ心筋層を等価な用量の試 験ミクロスフェアの注射後、実施例3に記載のように画像化した。画像を、試験 ミクロスフェア懸濁液の投与前および投与後に得た。心筋層内の目的の領域(「 ROI」)を選択し、そしてこのROI内の画像強度を決定した。投与前のベースライ ン強度を減算した後のROIにおける投与後画像強度は29グレースケール単位であ り、このことは従来の画像が試験ミクロスフェア懸濁液の投与後に増強されたこ とを示す。この実験を、調和画像化を用いて繰り返した。試験ミクロスフェア懸 濁液の投与後に、画像強度の増強は観測されなかった。すなわち、画像強度は投 与前のベースラインの強度を越えて増加しなかった。 この実験は、試験ミクロスフェアが、調和画像化を用いて利用され得る共鳴特 性を示さないことを実証する。比較して、コントロールミクロスフェア懸濁液は 、調和画像化を用いて、画像の増強を示すことが報告されている。例えば、ペル フルオロプロパン充填アルブミンミクロスフェアが心筋層の調和画像を増強した ことを報告した、Dittrichら(Abstract submitted to the American College of Cardiology,45th Annual Scientific Session,1996)を参照のこと。 超音波コントラスト剤の分野の当業者に明らかな、本発明を実施するための上 記の態様の改変は、以下の請求の範囲内であることが意図される。本明細書中に 引用されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、これらの各刊行物、特許 、または特許出願が、本明細書中で参考文献として具体的にそして個々に援用さ れるかのように、本明細書中で参考文献として援用される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.被験体の組織または器官を画像化する方法であって、以下の工程: (a)該被験体に、熱不溶化タンパク質のシェルによってカプセル化された気 体コアを含むミクロスフェアの懸濁液を投与する工程であって、ここで該ミクロ スフェアは、熱不溶化可能なタンパク質を加熱されたペルフルオロアルカン蒸気 と接触させることによって形成される、工程; (b)該ミクロスフェアが、該組織または器官に到達しそしてそれらの中を灌 流するために十分な長さの時間待つ工程; (c)超音波エネルギーを該被験体に適用する工程;および (d)該組織または器官から反射された該超音波エネルギーから超音波画像を 作製する工程 を包含する方法。 2.前記組織または器官が、心筋層ならびに左心室腔および右心室腔を有する心 臓であり、そして工程(b)は、前記ミクロスフェアが該心臓に到達し、該左心 室腔を満たし、該心筋層を灌流し、該左心室腔から出て、そして該心筋層から出 るために十分な長さの時間待つことをさらに包含する、請求項1に記載の方法。 3.前記気体が、1大気圧で25℃にて1mLの水あたり0.01mL以上の気体の溶解度 を有する、請求項1に記載の方法。 4.前記気体が空気である、請求項3に記載の方法。 5.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロペンタン蒸気である、請求項 1に記載の方法。 6.前記タンパク質がアルブミンである、請求項5に記載の方法。 7.前記ペルフルオロペンタン蒸気が、前記気相の約20%〜50%(v/v)の間で ある、請求項5に記載の方法。 8.前記ペルフルオロペンタン蒸気が前記気相の50%であり、そして前記タンパ ク質がアルブミンである、請求項7に記載の方法。 9.前記気体が空気である、請求項8に記載の方法。 10.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロヘキサン蒸気である、請求 項1に記載の方法。 11.前記タンパク質がアルブミンである、請求項10に記載の方法。 12.前記ペルフルオロヘキサン蒸気が、前記気相の約10%〜20%(v/v)の間 である、請求項10に記載の方法。 13.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロヘプタン蒸気である、請求 項1に記載の方法。 14.前記タンパク質がアルブミンである、請求項13に記載の方法。 15.前記ペルフルオロヘプタン蒸気が、前記気相の約7%〜15%の間である、 請求項13に記載の方法。 16.前記ミクロスフェアが、1mLの懸濁液あたり1×107〜1×1010の間のミ クロスフェアの濃度で前記懸濁液中に存在する、請求項1に記載の方法。 17.前記ミクロスフェア懸濁液が、ボーラス注射として静脈内投与される、請 求項1に記載の方法。 18.前記ミクロスフェア懸濁液が、少なくとも1分間の期間にわたり静脈内投 与される、請求項1に記載の方法。 19.工程(d)が、2次元超音波画像を作製することをさらに包含する、請求 項1に記載の方法。 20.工程(d)が、3次元超音波画像を作製することをさらに包含する、請求 項1に記載の方法。 21.工程(c)が、連続超音波エネルギーを適用することをさらに包含する、 請求項1に記載の方法。 22.工程(c)が、パルス超音波エネルギーを適用することをさらに包含する 、請求項1に記載の方法。 23.工程(a)が、事前に満たされたシリンジから前記ミクロスフェア懸濁液 を投与することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。 24.前記気体が、25℃および1大気圧にて1mLの水あたり0.01mL未満の溶解度 を有する、請求項1に記載の方法。 25.前記気体がペルフルオロプロパンである、請求項24に記載の方法。 26.熱不溶化タンパク質のシェルによってカプセル化された気体コアを有する 、超音波画像化剤として有用なミクロスフェアを作製するためのプロセスであっ て、以下の工程: (a)気体および加熱したペルフルオロアルカン蒸気を含む気相と、熱不溶化 可能なタンパク質の溶液とを混合する工程; (b)該タンパク質を熱不溶化することによってミクロスフェアを形成する条 件下で該混合物を空洞化する工程;および (c)該ミクロスフェアを冷却して、該ペルフルオロアルカンの少なくとも1 部分を該シェル中で液化させる工程 を含む、プロセス。 27.前記気体が、1大気圧で25℃にて1mLの水あたり0.01mL以上の溶解度を有 する、請求項26に記載のプロセス。 28.前記気体が空気である、請求項27に記載のプロセス。 29.前記タンパク質がアルブミンである、請求項26に記載のプロセス。 30.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロペンタン蒸気である、請求 項26に記載のプロセス。 31.前記ペルフルオロペンタン蒸気が、前記気相の約20%〜50%(v/v)の間 である、請求項30に記載のプロセス。 32.前記ペルフルオロペンタン蒸気が前記気相の50%であり、そして前記タン パク質がアルブミンである、請求項30に記載のプロセス。 33.前記気体が空気である、請求項32に記載のプロセス。 34.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロヘキサン蒸気である、請求 項26に記載のプロセス。 35.前記ペルフルオロヘキサン蒸気が、前記気相の約10%〜20%(v/v)の間 である、請求項34に記載のプロセス。 36.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロヘプタン蒸気である、請求 項26に記載のプロセス。 37.前記ペルフルオロヘプタン蒸気が、前記気相の約7%〜15%の間である、 請求項36に記載のプロセス。 38.前記アルブミンが、1重量%以上5重量%以下の濃度で前記タンパク質の 前記溶液中に存在する、請求項29に記載のプロセス。 39.前記空洞化が、超音波エネルギーを適用することによって生じる、請求項 26に記載のプロセス。 40.前記空洞化が、力学的エネルギーを適用することによって生じる、請求項 26に記載のプロセス。 41.ミクロスフェアの懸濁液を含む、超音波画像化剤として使用するための組 成物であって、該ミクロスフェアは、タンパク質シェルによってカプセル化され た気体コアを含み、ここで該ミクロスフェアは、加熱されたペルフルオロアルカ ン蒸気の存在下で形成される、組成物。 42.前記気体が、1大気圧で25℃にて1mLの水あたり0.01mL以上の気体の溶解 度を有する、請求項41に記載の組成物。 43.前記気体が空気である、請求項41に記載の組成物。 44.前記タンパク質がアルブミンである、請求項41に記載の組成物。 45.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロペンタン蒸気である、請求 項41に記載の組成物。 46.前記ペルフルオロペンタン蒸気が、前記気相の約20%〜50%(v/v)の間 である、請求項45に記載の組成物。 47.前記ペルフルオロペンタン蒸気が前記気相の50%であり、そして前記タン パク質がアルブミンである、請求項46に記載の組成物。 48.前記気体が空気である、請求項47に記載の組成物。 49.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロヘキサン蒸気である、請求 項41に記載の組成物。 50.前記ペルフルオロヘキサン蒸気が、前記気相の約10%〜20%(v/v)の間 である、請求項49に記載の組成物。 51.前記ペルフルオロアルカン蒸気がペルフルオロヘプタン蒸気である、請求 項41に記載の組成物。 52.前記ペルフルオロヘプタン蒸気が、前記気相の約7%〜15%の間である、 請求項51に記載の組成物。 53.前記ミクロスフェアが、10psiで耐圧性を示す、請求項41に記載の組成 物。 54.前記アルブミンがヒト血清アルブミンである、請求項44に記載の組成物 。 55.前記ミクロスフェアが、0.1〜10ミクロンの範囲の平均直径を有する、請 求項41に記載の組成物。 56.前記ミクロスフェアが、1mLの懸濁液あたり1×107〜1×1010のミクロ スフェアの濃度で前記懸濁液中に存在する、請求項41に記載の組成物。 57.前記ミクロスフェアが、1〜5ミクロンの範囲の平均直径を有する、請求 項41に記載の組成物。 58.前記シェルが、特定の組織または器官を標的化する部分を含むように改変 される、請求項41に記載の組成物。 59.ミクロスフェアの懸濁液を含む、超音波画像化剤として使用するための組 成物であって、該ミクロスフェアは、熱不溶化タンパク質のシェルによってカプ セル化された50%気体および50%ペルフルオロペンタン(v/v)の気相を含む、 組成物。 60.前記気体が空気である、請求項59に記載の組成物。
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