JP2001527227A - 写真用処理組成物および拡散転写写真フィルムユニット - Google Patents

写真用処理組成物および拡散転写写真フィルムユニット

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、水性アルカリ媒体を包含する写真用処理組成物に関し、この水性アルカリ媒体は二酸化チタンおよび安定剤を包含し、この安定剤はスチレンおよびアクリル酸の繰り返し単位から重合されたポリマーを含む。安定剤の存在は、本処理組成物内の二酸化チタン粒子の沈降を実質的に減少させ、そしてこの中の二酸化チタン粒子の実質的に均一な分散を維持する。本発明の処理組成物は、写真用拡散転写フィルムユニットおよび処理に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (出願に関する相互参照) 本出願は、1997年12月23日に出願された以前の同時係属出願第08/
997,217号の一部継続出願である。
【0002】 本発明は写真用拡散転写(diffusion transfer)システム
において使用するための写真用処理組成物およびフィルムユニット(film
unit)に関するものである。より詳細には、本発明は、水性アルカリ媒体、
二酸化チタン粒子および二酸化チタン粒子のための安定剤を含む新規の写真用処
理組成物、およびこの組成物を利用する生成物に関する。
【0003】 (本発明の背景) 当該分野で周知のように、例えば二酸化チタンのような可視光反射剤の分散は
、一般に写真用処理組成物のような水性アルカリ溶液、ならびに着色したラッカ
ーおよびプラスチック材料のような液体有機媒体に添加される。二酸化チタン粒
子は、その高い有効な反射特性のために、例えば曇り(fogging)のよう
な所望しない効果を大きく減らす、または除去するために使用され得る、という
ことは写真の分野では公知である。同様に、塗料産業において、製品の特性(色
合い、光沢、および物理的および化学的挙動)に影響を与えるために二酸化チタ
ンの分散を使用するということは公知である。
【0004】 重要なことには、上記に記載した有利な効果を実現するために、分散している
二酸化チタン粒子は十分に分散したままでなければならない。すなわち、それが
添加された水性アルカリ溶液または液体有機媒体中で均一に分散したままでなけ
ればならない。
【0005】 米国特許第3,642,510号は、酸化チタン顔料を調製するためのプロセ
スを記載し、この酸化チタン顔料は、塗料またはニスのような疎水性の系におい
て、水中あるいはアルミニウム塩または亜鉛塩を含むアルコール中で、高分子量
のカルボキシル化合物のアルカリ金属塩を、良く分散した酸化チタンスラリーに
添加することによって、酸化チタン表面上でアルミニウムまたは亜鉛のセッケン
を形成するように、分散可能である。
【0006】 米国特許第4,235,768号は、液体有機媒体(例えば着色したラッカー
およびプラスチック材料)中で顔料の均一な分散を生成するために、二酸化チタ
ン顔料を、カルボキシル基を含む有機ポリマーでコーティングするプロセスを記
載する。
【0007】 米国特許第4,246,040号は、二酸化チタンのような粉末状または顕粒
状固体物質の表面処理方法を記載し、これは二酸化チタンの親水性または親油性
を改質するために、二酸化チタン存在下で、塩基性ポリアルミニウム塩を、酸ま
たはその塩と反応させる工程を含む。
【0008】 水性アルカリ処理組成物中で、二酸化チタン粒子の沈殿、凝集、および/また
はランダムな付着によってもたらされる所望しない結果を緩和または回避する方
法は、当該分野で公知である。これは、例えば二酸化チタン粒子をカプセル化す
る(例えば、米国特許第3,833,369号に開示される)ことによるか、ま
たは処理組成物に追加の二酸化チタン粒子を添加することによるもので、その結
果、事実上、二酸化チタン粒子の沈殿はなお起こるが、全体にわたって存在する
その量は適切な反射を提供する。
【0009】 関連分野の当業者に理解されるように、水性アルカリ処理組成物中の二酸化チ
タン粒子の沈殿を取り除く効果は、拡散転写フィルムユニットの写真の品質に有
害な影響を与えることなしでは、困難であり得る。言い換えれば、処理組成物の
構成成分間の化学的相互作用の複雑さ、ならびに処理組成物とフィルムユニット
の他の成分との相互作用のため、処理組成物の処方においての小さな変化は、得
られる写真製品に大きく影響し得る。
【0010】 当該分野の発展の現状として、上記のシステムのために必要とされる性能基準
を達成するために新規のアプローチが求められ続ける。そこで、この分野ですで
に公知の写真用処理組成物より優れた新規の写真用処理組成物が必要であり、そ
れ故、そのような利点を提供するために研究が続けられる。
【0011】 それ故、本発明の目的は、写真用拡散転写フィルムユニットにおいて使用する
ための、新規の写真用処理組成物を提供することである。
【0012】 本発明の別の目的は、新規の処理組成物を包含する拡散転写写真フィルムユニ
ットを提供することである。
【0013】 (本発明の要旨) これらのおよび他の目的および利点は、本発明に従い、二酸化チタン粒子をそ
の中に有する水性アルカリ媒体およびその中で十分に分散した二酸化チタン粒子
を維持するための安定剤を含む写真用処理組成物を提供することによって達成さ
れる。この安定剤は、スチレンおよびアクリル酸の繰り返し単位を含むモノマー
系から重合化されたポリマーを含む。
【0014】 必要に応じて、安定化ポリマーは、他のモノマーの繰り返し単位をさらに含み
得る。このような追加モノマーには、アクリレート、アミノアクリレートおよび
エチレンまたはブタジエンが挙げられる。
【0015】 本発明の利点は、処理組成物中の二酸化チタン粒子の沈殿が実質的に減少する
ことであり、すなわち、目的の処理組成物は、その中の二酸化チタン粒子が実質
的に均一に分散していることを示す。さらに、本発明に従い、改善された写真の
品質、すなわち、そこで生成した画像の写真品質を有する拡散転写写真フィルム
ユニット、ライトパイピング(light piping)、および沈殿した二
酸化チタン粒子が、このようなフィルムユニット、特にその中に組み込まれた受
像層にランダムに付着することが原因で起こる曇りを、実質的に排除することに
よって提供される。本発明によって提供される別の利点は、本発明に従う、拡散
転写フィルムユニットの保管寿命の延長にある。
【0016】 本発明に従って提供されるこれらのおよび他の目的および利点は、本発明の種
々の好ましい実施態様の詳細な記載とともに、本明細書中以後に、部分的に明ら
かになり、そして部分的に記載される。従って、本発明は、製品、特徴を有する
組成物、特性および以下の詳細な開示において例示された成分の関係、および特
許請求の範囲で記載される適用の範囲を包含する。
【0017】 本発明の特徴および目的のより十分な理解のために、参考文献が、下記の好ま
しい実施態様の詳細な説明に適用されるべきである。
【0018】 (好ましい実施態様の詳細な説明) 本発明は、写真用拡散転写製品および工程に関する。一般に、拡散転写写真製
品およびプロセスは、少なくとも1つのハロゲン化銀の層(通常、画像提供物質
(例えば画像色素提供物質)と結合している)を含む感光性の系を有するフィル
ムユニットを包含する。露光した後、一般に、水性アルカリ処理組成物が露光成
分に均一に分布することにより、感光性の系は、露光ユニットの外側で現像され
、拡散可能な映像提供物質の画像状(imagewise)分布が確立する。映
像提供物質は、受像層、または現像される感光成分上に重ねられた関係の位置に
あり、そして映像提供物質を媒染、またはそうでない場合には定着し得る成分へ
の拡散により、選択的に、少なくとも部分的に転写される。受像層は転写された
画像を見えるように保つ。「剥離(peel−apart)」型と呼ばれる拡散
転写写真製品において、画像は、適切なインビビション期間の後、受像物質の感
光性物質からの分離の際に、受像層において見られる。「一体」型と呼ばれる拡
散転写写真製品において、そのような分離は必要ではない。
【0019】 当該分野おいて周知のように、拡散転写インスタントフィルムユニット内に組
み込まれた処理組成物は、露光フィルムユニットが、露光装置(例えばインスタ
ントカメラ)から排除された周辺光の中で現像されるときに、さらなる露光また
は露光されたフィルムユニットの処理組成物に用いられた層への化学光線入射に
よる曇りを防止するために、一般に可視光反射材(例えば、二酸化チタン粒子)
の分散を包含する。関連分野の当業者に理解されるように、処理組成物内に分散
される物質は、十分な拡散を維持するべきであり、すなわち、処理組成物の使用
前(例えば拡散転写フィルムユニットが棚の上またはカメラの中に放置されてい
る間)に均一に分散される。
【0020】 先に記載したように、露光したフィルムユニットが、露光装置から光源に移動
するような処理組成物を用いることによって、露光した拡散転写フィルムユニッ
トは写真の現像を開始し得る。これは、例えば処理組成物を、拡散転写フィルム
ユニットの前縁に沿った処理関係に位置する破断可能な容器の中に提供し、そし
て選択された層(例えば、感光成分および受像物質)の間の実質的に均一な層の
中で、容器の広がりを適合させることによって容易に達成される。適切な圧縮手
段、例えば、一組の重ねたローラーは、露光装置の出口の通路に隣接し、フィル
ムユニットがそこを通って光源に進んだ場合、このように提供された圧縮力は容
器を破断し、そして処理組成物の拡散を引き起こす。
【0021】 この様式において、フィルムユニットが光源の方に移動されたときに、可視光
反射剤を含む処理組成物は、処理組成物の適用した層上への化学光線の入射によ
って、曇りを妨ぐように用いられる。適切なpH感知光学フィルター剤、好まし
くはpH感知フタレイン色素を、処理組成物(例えば、米国特許第3,647,
347号に記載されるもの)に組み込むことによってもまた、フィルムユニット
は、カメラマンが転写画像が現れたのを見ている間、処理組成物が周辺光で完了
するプロセスに使用された後すぐにカメラから排出され得る。
【0022】 しかし、「ライトパイピング」と呼ばれる現象によって、曇りのいくらかは拡
散転写フィルムユニットの後方部に沿って起こり得ることが見出された。すなわ
ち、この部分は、最後に露光装置から除去される。関連分野の当業者に理解され
るように、曇りは、カメラがフィルムユニット内でカメラの中へフィルムユニッ
トの部分に対して移動される外側の部分での光線の入射によって生じ、ここで処
理組成物は用いられず、従って、可視光反射剤、一般には二酸化チタン粒子の適
用によって保護されない。
【0023】 より詳細には、光がフィルムユニットの外側の部分に当たっている間、カメラ
は、可視光反射剤の存在により、一般にフィルムユニットの対応する部分を曇ら
せない。従って、フィルムユニットに沿って散乱または拡散するこの光の部分は
内部に反射されて露光し得、それ故、処理液がまだ用いられていないカメラの内
部のフィルムユニットの部分を曇らせる。光の速さが与えられると、所望しない
効果であるライトパイピングを排除するための試みは、不透明にする試剤および
上述の可視光反射剤のような種々の物質をフィルムユニットの中に包含させるこ
とに絞られる。従って、上述の可視光反射剤(例えば、二酸化チタン粒子)のよ
うな種々のの物質がその高効率の反射特性のため、上述の曇りの現象を幾分か緩
和または排除し、そこを通る露光によって得られた画像の品質に悪影響を及ぼさ
ないように使用され得る。そしてそのような物質は処理組成物中のフィルムユニ
ットに与えられ得、および/または層としてフィルムユニットに組み込まれ得る
【0024】 例えば、特に剥離拡散転写フィルムユニットの使用に適合した受像物質は、典
型的には、適切な物質の基質層上に配置された転写された画像の保持、または基
質層上に配置された層の組み合わせのための受像層を具現化し、それぞれの層は
、拡散転写処理に従う所望の写真画像の形成に適合した特定のおよび所望の機能
を提供する。より詳細には、ある周知の実施態様において、受像物質は典型的に
は支持材料を含み、好ましくは反射によって所望の転写画像を見るための光反射
層を支持する不透明の支持材料を含む。
【0025】 一体型の拡散転写フィルムユニットは、現像した感光層(単数または複数)の
間に積層して配置される光反射顔料、および現像した感光層(単数または複数)
を覆うのに役立ち、そして写真画像を見えるようにする光反射バックグラウンド
を提供する受像層を一般に包含する。これらの層は、外側層または、写真画像が
そこを通って見えるように透明である少なくとも1つの支持層を典型的に含む耐
久性積層部である。
【0026】 関連分野で周知のように、拡散転写フィルムユニット内に組み込まれた光反射
層は、コーティングされた層として、または写真用エマルジョン層と光反射顔料
を含む処理組成物のフィルムユニットの受像層(すなわち、光反射層を形成する
このフィルムユニットの処理中に分散した処理組成物の層)との間に広がった結
果として提供され得る。より詳細には、光反射層は露光後に分散した処理組成物
層が凝固することによって形成される。すなわち、用いた処理組成物層からの水
の蒸発は、透明な支持材を通して受像層を見ることを可能にする凝固した光反射
層をもたらす。
【0027】 加えて、上記記載のように処理組成物の凝固によって形成される光反射層はま
た、写真用ラミネート(一時的または永久的ラミネートを含む)を形成するため
にフィルムユニットの層を共に結合するように設計し得る。
【0028】 本発明は、特に、本発明の写真用フィルムユニットに使用される写真用処理組
成物の性質に関する。特に、処理組成物またはコーティング層の二酸化チタン粒
子がフィルムユニットでの光化学作用のある入射光をランダムに散乱するよりも
むしろ反射するように、二酸化チタン粒子がフィルムユニットの処理組成物およ
び/または層の至る所で実質的に均一に分布されるべきであることが、当業者に
よって理解される。従って、保管寿命(例えば、その処理組成物中に二酸化チタ
ンを含む破壊可能な入れ物を備える拡散転写フィルムユニットの)は、もし二酸
化チタン粒子が処理組成物から沈降するならば、短くなり、可視光反射物質の不
均一な分布を生じ、ライトパイピングの有害な影響を実質的に減少するまたは防
止する能力が下がる。
【0029】 本発明の新規な写真用処理組成物は、水性アルカリ媒体、光反射粒子(例えば
二酸化チタン粒子)およびポリマー性安定剤を含有する。本発明に従って利用さ
れるポリマー性安定化物質は、スチレンおよびアクリル酸の繰り返し単位を包含
するモノマー系から重合されたポリマーを包含する。好ましい実施態様に従って
、安定化物質はさらに他のモノマーの繰り返し単位(例えば、アクリレート、ア
ミノアクリレートおよびエチレンまたはブタジエン)を包含し得る。
【0030】 好ましい実施態様に従って、安定剤は以下の式によって表され得る:
【0031】
【化3】
【0032】 ここで: R1、R3、およびR5は、それぞれ独立して水素原子またはnが1〜4の整数 であるCn2n+1によって表されるアルキルであり; R2はpが1〜10の整数であるCp2p+1によって表されるアルキルであり; R4はqが1〜12の整数であるCq2q+1によって表されるアルキルであり; aは約500〜約20,000の整数であり; bは0〜約14,000の整数であり; cは0〜約6000の整数であり; dは約50〜約1000の整数であり; eは0〜約6000の整数であり;そして mは1または2である。
【0033】 従って、式Iに従う安定剤は約500〜約20,000の繰り返し単位のスチ
レン、0〜約14,000の繰り返し単位のエチレンまたはブタジエン、0〜約
6000の繰り返し単位のアクリレート、約50〜約1000の繰り返し単位の
アクリル酸および0〜約6000の繰り返し単位のアミノアクリレートを包含し
得る。このような安定剤は約30重量%〜約90重量%のスチレン、約1重量%
〜約10重量%のアクリル酸、0重量%〜約70重量%のエチレンまたはブタジ
エン、0重量%〜約30重量%のアクリレートおよび0重量%〜約10重量%の
アミノアクリレートを包含する。本発明に従う特に好ましい実施態様では、安定
剤はスチレン、アクリル酸、ブタジエン(mが2、cが0、eが0である式I)
の繰り返し単位を包含するターポリマー(terpolymer)を包含する。
【0034】 ポリマー性安定化物質は、ランダムコポリマーであり、周知の反応技術に従っ
て界面活性剤および開始剤の存在下、水溶液中でモノマーを反応させることによ
って調製され得る。従って、ポリマー粒子は、水性媒体中のラテックス分散とし
て得られる。
【0035】 本発明のポリマーの繰り返し単位から明らかなように、表面に、ポリマー性安
定化物質は酸性官能基(特にカルボキシレート基)を有するラテックス粒子であ
る。カルボキシレート基は水性アルカリ媒体(すなわち、約pH11〜約pH1
4)中でイオン化する。さらに、式(I)の安定剤がよりイオン性になればなる
ほど、そのイオンの(例えば、二酸化チタン粒子の表面に対する)親和力がます
ます増大し、結果的にその分散作用をより有効にする。
【0036】 本発明の写真用処理組成物によって提供される利点が広範な実験によって示さ
れているので、特定の理論によって拘束されることを意図しないが、安定剤は(
その表面のカルボキシレート基によって)、処理組成物中の二酸化チタン粒子の
実質的に均一な分布を容易にすることが考えられる。
【0037】 当該分野で周知なように、水中に分散された二酸化チタン粒子は、約pH11
で最も安定である。なぜならば、荷電した二酸化チタン粒子間の最大の斥力(す
なわち、ゼータ電位(ZP))(これは二酸化チタン粒子の表面電荷を示す)が
約pH11で最低(すなわち、最も陰性)であるからである:
【0038】
【化4】
【0039】 それゆえ、本発明の水性アルカリ処理組成物を調製する任意の適切な方法が本
発明に使用され得るが、処理組成物を調製する好ましい方法は、約pH11の水
性アルカリ溶液中の本発明の安定剤で二酸化チタン粒子を予めインキュベートす
る工程を包含することによって、上述のZPを利用することを意図する。上記記
載のように、約pH11での荷電した二酸化チタン粒子間の最大の斥力は、二酸
化チタン粒子の減少した自己会合を容易にし、従って、安定剤と、詳細には陰性
に電荷した(すなわち、イオン化した)安定剤の表面のカルボキシレート基とよ
り強い相互作用を容易にすることが考えられる。
【0040】 式(I)のポリマー性物質は非常にアルカリ性の環境(すなわち、約pH10
を超える、より詳細には約pH12〜14(これは写真の現像で一般的に使用さ
れるpHである))で安定である。ポリマーの粒子サイズは、約50nm〜約1
000nmが好ましい。さらに、この粒子は水性アルカリ媒体(例えば、水性ア
ルカリ写真用処理組成物)中で分離しかつ均質であり、ならびに実質的に浮揚性
または懸濁可能である。
【0041】 このポリマー粒子は、好都合に二酸化チタン粒子と相互作用し、すなわち、こ
の粒子は、部分的に、望ましいブラウン運動に起因して、二酸化チタン粒子の表
面に適切に吸着される。二酸化チタン粒子に吸着されたポリマー性粒子の密度は
、望ましい有効密度を提供し、すなわち、合わされたラテックスおよび二酸化チ
タン粒子の密度は、実質的にこの粒子が懸濁される媒体(すなわち、水)の密度
と類似している。
【0042】 式(I)の安定剤は、任意の技術を使用して調製され得、そしてその技術は、
例えば、Textbook of Polymer Science,Part
III Polymerization,Fred.W.Billmeyer,
Jr.,Interscience Publishers(1962)に記載
される方法のような、有機化学および高分子の分野の当業者に周知である技術を
包含する。当業者によって理解されるように、重合の繰り返し単位は、ランダム
重合であり得るか、または所望される範囲まで制御され得る。式(I)から理解
し得るように、本発明の安定剤は、スチレンおよびアクリル酸の繰り返し単位を
包含し、そして、所望するならば、任意の特定の適用のために所望するように、
エチレンまたはジエン、アクリレート、およびアミノアクリレートの繰り返し単
位もまた包含し得る。繰り返し単位の任意の適切なオーダーが、安定剤において
、使用され得る。
【0043】 さらに、式(I)の範囲内の化合物は、例えば、商用名Joncryl87で
S.C.Johnson Wax(Racine,Wisconsin)から、
商用名Pliolite LPF−6733でGoodyer Chemica
l(Akron,Ohio)から、商用名Polystyrol−500でBA
SF Corporation(Mount Olive,New Jerse
y)から、そして商用名Kumho−Kosyn KSL 100,200,3
00および600シリーズでthe Kumho Chemical Comp
any(Yuseong,Taejron,Korea)から市販される。
【0044】 任意の特定の場合に必要な安定剤(単数または複数)の量は、多数の因子に依
存し、例えば、アルカリ水溶液中の二酸化チタン粒子量、本発明に従って調製さ
れた処理(processing)組成物が組み込まれる拡散転写フィルムユニ
ットの種類、および所望する結果(例えば、実質的にはほとんどないが、たとえ
あったにせよ、フィルムユニットの受像層への二酸化チタン粒子の、ライトパイ
ピング、曇り、および沈降)である。
【0045】 慣用的なスコーピング(scoping)テストが、二酸化チタン粒子、およ び任意の所定の適用に適切である安定剤(単数または複数)の濃度を確認するた
めに、行われ得る。例えば、好ましい実施態様で、本明細書中で与えられて反射
層という結果になるパラメータ、および処理組成物によって、特に、その中に含
まれる二酸化チタン粒子(約85%〜約90%の割合反射を支配する)によって
与えられるパラメータから、安定剤(単数または複数)の適切量は選択され得る
【0046】 二酸化チタン粒子の安定剤に対する好ましい重量比は、約1:5〜約1:0.
2である。二酸化チタン粒子の安定剤に対するさらに好ましい重量比は、約1:
2.5〜約1:0.5である。二酸化チタン粒子の安定剤に対する特に好ましい
重量比は、約1:1.5〜1:1である。
【0047】 本発明に従って提供される処理組成物は、剥離型の拡散転写フィルムユニット
に組み込まれ、典型的に、この処理組成物は、約0.01重量%〜約5重量%の
二酸化チタン粒子を含む。好ましい実施態様において、処理組成物は、約0.0
2重量%〜約0.1重量%の二酸化チタン粒子、および約0.02重量%〜約0
.5重量%の安定剤を包含する。別の好ましい実施態様において、処理組成物は
、約0.1重量%の二酸化チタン粒子および約0.05重量%の安定剤を包含す
る。
【0048】 前述したように、そして式Iで例示されるように、本発明に従って使用した安
定剤は、繰り返しスチレン基および繰り返しアクリル酸基を包含し、そして必要
に応じて、エチレンまたはブタジエン基、アクリレート基およびアミノアクリレ
ート基を含有する。本発明の好ましい実施態様において、安定剤は、スチレンの
約1000〜約10,000個の繰り返し単位(aは、約1000〜約10,0
00までの整数である)、エチレンまたはブタジエンの約200〜約2000個
の繰り返し単位(bは、約200〜約2000の整数である)、アクリレートの
0〜約1000個の繰り返し単位(cは、0〜約1000までの整数である)、
アクリル酸の約100〜約500個の繰り返し単位(dは、約100〜約500
の整数である)、およびアミノアクリレートの0〜約1000個の繰り返し単位
(eは、0〜約1000の整数である)を含有する。本発明に従った特定の好ま
しい安定剤は、約3.5重量%〜約4重量%のアクリル酸、約56重量%〜約5
6.5重量%のブタジエン、そして約40重量%のスチレンを含有する。
【0049】 本発明の処理組成物は、約10を超える、そしてしばしば約14のオーダーの
pHを有する水性アルカリ性組成物である。約12〜約14の範囲内のpH値を
必要とするフィルムユニット適応(film unit applicatio
n)については、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのようなアル
カリ性物質が使用され得る。約10〜約12の範囲内のpH値を必要とする適応
については、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたはホウ酸塩のようなア
ルカリ性物質が使用され得る。目的の処理組成物は、好ましくは、水酸化カリウ
ムを含む。
【0050】 前述したように、目的の処理組成物は、任意の適切な拡散転写写真システムに
組み込まれ得、そしてそれは剥離および一体型フィルムの製品およびプロセスの
両方に関連するものを包含している。拡散転写型の写真製品およびプロセスは、
周知であり、そして非常に多くの特許(例えば、米国特許第2,983,606
号;同第3,345,163号;同第3,362,819号;同第3,415,
644号;同第3,594,164号;同第3,594,165号;同第3,6
47,437号;同第3,719,489号;同第4,098,783号;同第
4,322,489号;同第4,740,448号;同第5,320,929号
;同第5,415,970号;および同第5,569,574号を含む)に記載
される。そのようなプロセスで使用されるフィルムユニットの各層の配置および
順序は、当該分野で公知の方法で変化し得る。
【0051】 本発明の処理組成物は、任意の露光した感光性要素の写真処理の間使用され得
、そしてそれは、白黒でまたはカラーで画像を形成するための写真システムであ
って、そして最終画像がメタリック銀画像、または他の画像形成材料によって形
成された画像である、写真システムを包含する。
【0052】 処理組成物、特に、ここでの成分は、拡散転写写真システムにおいての使用の
ためであり、当該分野で周知であり、そして、そのため、このような処理組成物
の広範囲な議論は必要でない。例えば、米国特許第2,635,048号;同第
2,644,756号;同第3,173,786号;同第3,351,465号
;同第3,353,956号;同第3,386,825号;同第3,455,6
85号;同第3,579,333号;同第3,597,197号;同第3,61
9,155号;同第4,144,065号;同第4,168,166号;同第4
,202,694号;同第4,248,955号;同第4,255,512号;
同第4,267,255号;同第4,276,370号;同第4,324,85
3号;同第4,353,976号;同第4,680,247号;同第4,756
,996号;同第4,496,651号;同第5,422,233号;同第5,
571,656号;同第5,591,560号;同第5,593,809号;同
第5,593,810号;および同第5,604,079号を参照のこと。
【0053】 簡単に、目的の処理組成物は、さらに、公知のハロゲン化銀現像剤、現像抑制
剤、不透明化色素(opacification dye)、濃淡色素(tin
t dye)、および典型的にはこのような組成物を含む他の写真用薬剤を含有
する。当業者によって理解されるように、フィルムユニットの色素および他の成
分とともに処理組成物の構成成分の選択は、一般的に、フィルムユニットのpH
環境に依存する。約12〜約14のpH値での剥離型フィルムユニットの好まし
い処理組成物は、本明細書中、表Iに示される。当業者によって理解されるよう
に、剥離フィルムユニットの処理組成物は、一般的に、不透明化色素を含まない
が、少量の光反射色素を含み得る。
【0054】 当該分野で周知のように、拡散転写処理において広がりを促進するために、写
真用処理組成物は、破壊可能でもろい容器内に組み込まれ得る。適切な破壊可能
容器およびその製造法の例は、例えば、米国特許第2,543,181号;同第
2,634,886号;同第3,653,732号;および同第3,056,4
91号に見られ得る。
【0055】 本発明の安定剤によって、水性アルカリ性処理組成物内の二酸化チタン粒子を
安定化することは、処理組成物内の二酸化チタン粒子の実質的に均一な分布とい
う結果になり、次いで、フィルムユニットは、光に露光装置を通して進行させる
につれ、感光および受像要素の選択した層間で、実質的に均一な層で拡散され、
そして画質に悪影響を与えずに(例えば、色素転写を阻害しない、またはいずれ
の所望しない影響(例えば、他の感光度計信号、レオロジー物性、または破壊さ
れた容器からの処理組成物の広がり)もない)、光貫孔作用の所望しない結果(
つまり、曇り)を排除する。
【0056】 前述したように、完全には理解されず、安定剤が実質的に二酸化チタン粒子を
処理組成物内の懸濁液中に維持する方法に関しての任意の特定の理論に、本発明
者を制限することは、本発明者の望みではないが、次にラテックス粒子(すなわ
ちボールの表面特性を有する二酸化チタン粒子を含む)になるラテックスポリマ
ーの使用が浮力剤(buoyancy agent)(すなわちその全体の低密
度のために非常に大きな分子に対する水溶性に影響する)として機能することが
考えられる。本発明の処理組成物内での二酸化チタン粒子の増加した安定性は、
部分的に、二酸化チタン粒子間接触の立体障害、ならびに安定剤のカルボキシル
基と二酸化チタンとの間での前述したイオン結合形成に起因することも考えられ
る。
【0057】 本発明に従って安定化させた二酸化チタン粒子(処理組成物の残りの成分なし
で)はまた、画像記録物質を生成するために使用されるコーティング流体成分(
例えば、不透明化流体)としての画像記録物質(例えば、拡散転写フィルムユニ
ット)中に、ならびにさらに処理組成物中に、フィルムユニット内の他の場所に
取り込まれる。
【0058】 前述したように、本発明の水性アルカリ性処理組成物は、任意の写真用乳剤と
合わせて使用され得る。本発明の好ましい拡散転写フィルムユニットにおいて、
負に作用するハロゲン化銀乳剤、すなわち、露光領域において現像されるものを
含むことが好ましい。
【0059】 さらに、本発明の処理組成物は、任意の画像色素提供(dye−provid
ing)物質(例えば、完全色素または色素中間体(例えば、カラーカプラ−ま
たは色素現像液(dye−developer)))と関連して使用され得る。
例えば、米国特許第2,983,606号に記載されるように、色素現像液は、
同じ分子内に、色素の発色団のシステムおよびハロゲン化銀現像機能の両方を含
む。
【0060】 好ましい実施態様において、本発明の画像記録物質(例えば、拡散転写写真フ
ィルムユニット)は、始めは拡散可能または拡散不可能であり得る、画像色素提
供物質を一個以上含む。
【0061】 拡散転写写真システムにおいて、一般的に使用され得る画像色素提供物質は、
(1)始めは処理組成物に可溶または拡散的であるが、現像機能として非拡散的
な画像様式を選択的に与えられる、または(2)始めは処理組成物に不溶または
非拡散的であるが、現像機能として拡散可能生成物画像様式を選択的に提供する
、のいずれかとして特徴づけられ得る。移動度または溶解性における必要な差は
、例えば、化学反応(例えば、色素現像液を用いる場合の酸化還元反応、カップ
リング反応)によって、または、チアゾリジンを用いる場合の銀補助分裂反応に
よって、得られ得る。前述したように、マルチカラー拡散転写フィルムユニット
において、一個以上の画像形成メカニズが使用され得る。
【0062】 他の適切な画像色素提供物質は、例えば、米国特許第2,087,817号;
同第3,227,550号;同第3,433,939号;同第3,719,48
9号;同第3,725,062号;同第4,076,529号;同第5,569
,574号;同第5,593,810号;同第5,571,656号;同第5,
591,560号;同第5,593,809号;同第5,593,810号;お
よび同第5,604,079号に記載されるものを包含する。本発明に従った特
に好ましい減色的マルチカラー拡散転写フィルムユニットは、画像色素提供物質
として、色素現像液および色素提供のチアゾリジン化合物(例えば、米国特許第
4,740,448号(ここで、シアンおよびマゼンタ画像色素が色素現像液で
あり、そして黄色画像色素がチアゾリジンである)に記載されるような)の両方
を包含する。
【0063】 本発明に従った特に好ましい拡散転写写真フィルムユニットは、マルチカラー
色素画像を提供することを意図したものである。本発明に従った拡散転写フィル
ムユニットの特に好ましい型は、露光および写真処理が完了した後、受像要素が
感光性要素と離れているように設計されたもの(つまり、例えば、米国特許第5
,571,656号;同第5,591,560号;同第5,593,809号;
同第5,593,810号;および同第5,604,079号に記載のもののよ
うな、剥離型)である。しかし、本発明に従った拡散転写フィルムユニットはま
た、全てのフィルムユニットが一緒に維持されるいわゆる一体型(例えば、米国
特許第3,415,644号に記載のもの)であり得る。
【0064】 手短に言えば、例えば受像要素が露光および写真処理後の感光性要素から分離
されるよう設計されている写真用拡散転写フィルムユニットの好ましい実施態様
は、典型的には以下の(1)〜(4)を包含する:(1)少なくとも1つのハロ
ゲン化銀乳剤層を保持する支持体を備える感光性要素;(2)感光性要素に重ね
られるまたは重ねることが可能な第2のシート様要素;(3)感光性または第2
のシート様要素のひとつに配置される受像層、および(4)本明細書中に開示さ
れる新規な方法に従って調製される水溶性のアルカリ処理組成物を放出可能なよ
うに保持し、そしてこれらの要素の所定の層の間にこの処理組成物を分散するよ
うに適合されるように配置される、破裂可能なコンテナ。このような破裂可能な
コンテナまたは「ポッド」は当該分野において通常であり、そして一般に感光性
要素および受像要素に対してこの処理組成物を提供するための手段を定義する。
【0065】 さらに感光性要素は好ましくは、このハロゲン化銀乳剤層(単数および複数)
と関連した像色素提供物質を含む。さらに感光性要素は好ましくは、関連するシ
アン像の色素提供物質を有する赤感光のハロゲン化銀乳剤、関連するマゼンタ像
の色素提供物質を有する緑感光のハロゲン化銀乳剤層、および関連する黄色像の
色素提供物質を有する青感光のハロゲン化銀乳剤層を備える。像色素提供物質は
、処理に際して露光の機能として受像層に拡散できる拡散性色素を提供すること
ができる。
【0066】 前記記載のように、好ましい写真用拡散転写フィルムユニットは多色色素像を
提供することが意図され、そして感光性要素は好ましくはそのような多色色素像
を提供することが可能なもののひとつである。本明細書中で使用される「色」と
いう表現は、3つの色素を組み合わせた結果、黒色となることを含む。好ましい
黒白の実施態様では、利用される像形成材料は、処理中に感光性要素から受像層
へ拡散する複合型の銀である。前記のように、このような感光系の両方とも当該
分野で周知であり、それゆえこれらについて本明細書中で長々と詳細に記載され
る必要はない。
【0067】 上記の好ましい第2のシート様要素または受像要素は、ポリマー性酸反応層、
タイミング(またはスペーサー)層および受像層を保持する支持体を備える。こ
れらの層の各々は所定の様式で支持体機能により保持されて、当該分野で公知で
ある所望の拡散転送写真処理を提供し、そして任意の適切な材料がポリマー性酸
反応層、タイミング層または受像層に使用される。
【0068】 受像要素は、米国特許第4,009,031号;同第5,346,800号;
および同第5,591,560号に記載されるように写真処理の後、受像層を感
光性要素から分離し易くするように設計されるさらなる層(例えば、ストリップ
(strip)コート層);および/または、例えば米国特許第5,415,9
69号に記載され当該分野で公知であるひとつ以上のオーバーコート層を備え得
るとまた理解されるべきである。
【0069】 支持体の材料は、受像要素の他の層を保持することが可能な任意の種々の材料
を含み得る。紙、塩化ビニルポリマー、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリ
エステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)またはセルロース誘導体(例
えば、セルロースアセテートまたはセルロースアセテート−ブチレート)が適切
に使用され得る。感光または受像層の反対側の支持体の側面は、例えば積み重ね
られた仕上げ写真が一緒に固着することを防止するための層でコートされ得、白
色表面を提供し、そして/またはコートのカール力を相殺する。
【0070】 仕上げ写真の所望される性質に依存して、透明、不透明または半透明材料のよ
うな支持体材料の性質は選択できる事項である。典型的には、剥離拡散転写フィ
ルムユニットとして使用されるよう適合されそして処理後分離するよう設計され
た受像要素は、不透明の支持体材料を基盤とする。写真の透明性処理が所望され
る場合、支持体は透明の支持体材料である。
【0071】 支持体材料が透明シート材料であるひとつの実施態様では、不透明シート(図
示せず)、好ましくは感圧性のものが透明の支持体の上に適用されて入光(in
−light)現像を可能とする。写真処理および不透明な感圧性シートの除去
により、結像(image−bearing)層に拡散される写真画像は透明性
としてみなされ得る。
【0072】 支持体材料が透明シートである別の実施態様では、カーボンブラックおよび二
酸化チタンのような不透明化材料が(例えば、本明細書中で記載される本発明に
おける)処理組成物に組み入れら得、入光現像を可能とする。
【0073】 上記のように、好ましくは本発明の受像要素はポリマー性酸反応層を備える。
このポリマー性酸反応層は、所望であれば、有機溶媒ベースのまたは水ベースの
コーティング組成物で支持体層をコートすることにより、受像要素に適用され得
る。典型的には有機ベースの組成物でコートされるポリマー性酸反応層は、ポリ
エチレン/無水マレイン酸共重合体のハーフブチルエステルとポリビニルブチラ
ールとの混合物を含む。ポリマー性酸反応層を提供するための適切な水ベースの
組成物は、水溶性ポリマー性酸と水溶性マトリクスとの混合物または結合剤、材
料を包含する。適切な水溶性ポリマー性酸として、エチレン/無水マレイン酸の
共重合体およびポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)が挙げられる。
適切な水溶性結合剤として、例えば、米国特許第第3,756,815号に記載
されるようなポリマー性材料(例えば、ポリビニルアルコール、部分加水分解さ
れたポリビニルアセテート、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリメチルビニルエーテルなど)が
挙げられる。
【0074】 ポリマー性酸反応層は、像形成の転写に続いて、フィルムユニットの環境pH
を低下させ、そして任意の適切な材料(例えば、米国特許第3,362,819
号;同第3,754,910号;同第3,756,815号;同第3,819,
371号;および同第3,833,367号に記載されるような材料)を含み得
る。酸反応性試薬は好ましくは、酸基(例えば、カルボン酸またはスルホン酸基
(これはアルカリ金属または有機塩基と塩を形成することができる))を含有す
るポリマー、あるいは無水物またはラクトンのような潜在的に酸を形成する基で
ある。好ましいポリマーは、フタル酸水素セルロースアセテート;フタル酸水素
ポリビニル;ポリアクリル酸;ポリスチレンスルホン酸;およびマレイン酸無水
物共重合体およびそのハーフエステルのようなポリマー性酸を包含する。特に好
ましい実施態様では、ポリマー性酸反応層はビニルアセテートエチレンラテック
ス、およびメチルビニルエーテルとマレイン酸無水物との共重合体の遊離酸を包
含する。
【0075】 前記のように、好ましくは、本発明の受像要素はタイミング層を包含する。タ
イミング層は、酸反応ポリマー層によるアルカリの補足の開始および速度を制御
し得る。タイミング層は、多数の様式で作動するよう設計され得る。例えば、タ
イミング層はシーブ(sieve)として作用し得、そこを通るアルカリの流れ
をゆっくりと処理する(例えば、米国特許第5,593,810号に開示されそ
して請求される)。あるいは、タイミング層は、「保持および放出」機能として
役立ち得;すなわちタイミング層は、所定の化学反応の発生に際して所定の時間
間隔の間、アルカリ不浸透性バリアーとして役立ち得、その後迅速かつ量的に実
質的な様式で比較的、アルカリ透過性状態に変化する。タイミング層として使用
するための適切な材料の追加例として、例えば米国特許第3,575,701号
;同第4,201,587号;同第4,288,523号;同第4,297,4
31号;同第4,391,895号;同第4,426,481号;同第4,45
8,001号;同第4,461,824号;および同第4,547,451号に
記載されたものが挙げられる。
【0076】 本発明の好ましい実施態様では、本発明の処理組成物は、感光性要素および(
その上に受像層を備える)受像要素を備える拡散転写写真用フィルムユニットに
組み込まれる。この受像層は処理中、像に関連して感光性要素から拡散する像形
成物質を受容するように設計され、そしてこの受像層は、例えば、米国特許第3
,148,061号および同一人に譲渡された同時係属中の米国特許出願番号0
8/843,817(1997年4月21日出願)に記載されるような、ポリビ
ニルピリジンポリマー(例えば、ポリ(4−ビニルピリジン))と共にアルカリ
処理組成物(例えば、ポリビニルアルコール)を透過可能である任意の適切な材
料、例えば色素性材料を包含し得る。
【0077】 別の適切な受像層材料は、米国特許第3,756,814号および同第4,0
80,346号に記載されるような、ヒドロキシエチルセルロースにグラフト化
された4−ビニルピリジンとビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドと
のグラフト共重合体を包含する。ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム型の
適切な媒染材料は、例えば米国特許第3,770,439号に記載される。
【0078】 例えば、ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム型の適切な媒染材料は、例
えば、米国特許第3,770,439号に記載される。ヒドラジニウム型の媒染
ポリマー(例えば、二置換非対称ヒドラジンを用いたポリビニルベンジルクロリ
ドの4級化により調製されるポリマー性媒染)が使用され得る。このような媒染
は、英国特許番号1,022,207(1966年5月9日公開)に記載される
。このようなヒドラジニウム媒染のひとつは、例えば、適切な受像層を提供する
ためのポリビニルアルコールと混合され得るポリ(1−ビニルベンジル 1,1
−ジメチルヒドラジニウムクロリド)である。
【0079】 受像層に使用するためのさらに別の適切な媒染材料は、例えば、米国特許第4
,794,067号;同第5,591,560号;および同第5,593,80
9号に記載されるような、トリメチル−、トリエチル−およびトリドデシル−ビ
ニルベンジルアンモニウムクロリドを包含するターポリマーである。
【0080】 本発明の特に好ましい実施態様では、受像層は、ビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロリド、ビニルベンジルトリエチルアンモニウムクロリドおよびビ
ニルベンジルジメチル−ドデシルアンモニウムクロリドのターポリマー、ならび
に完全に加水分解されたポリビニルアルコールを含む。
【0081】 好ましい実施態様では、受像要素は、支持体材料、すなわち、反射することに
より、そこに対する所望の転写像を見るための光反射層を保持する不透明物質、
実質的な転写像形成に続いてフィルムユニットの環境pHを低下させるよう適合
されたポリマー性酸反応層、本発明の水溶性アルカリ処理組成物のアルカリがポ
リマー性酸反応層に向って拡散するのを遅くするスペーサーまたはタイミング層
、および転写写真像を受容する受像層を備える。
【0082】 前記のように本発明の好ましい実施態様では、本発明の水溶性アルカリ処理組
成物は、例えば、米国特許第3,567,442号;同第3,390,991号
;および同第3,607,269号;ならびにE.H.Land、H.G.Ro
gersおよびV.K.Walworthによる、J.M.Sturge編のN
eblette’s Handbook of Photography an
d Reprography、第7版、Van Nostrand Reinh
old,New York,1977 258〜330頁に記載されるような、
黒白拡散転写フィルムユニットに組み込まれる。
【0083】 好ましい黒白の実施態様では、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する感光性要素
は、光に露光されそして本明細書中に開示される本発明に従って調製される水溶
性アルカリ処理組成物、露光されたハロゲン化銀を還元して不溶性形態とするハ
ロゲン化銀現像薬剤、および未露光のハロゲン化銀を溶解するハロゲン化銀溶媒
または処理中、感光性要素から受像層へのその拡散を促進する像形成物質にさら
される。従って、このような黒白の実施態様に利用される受像層は典型的には、
当業者には周知であるように溶解性銀複合体が沈殿または還元されて目に見える
銀黒色および白色の像を形成する、銀沈殿性物質を包含する。
【0084】 本発明はここで、特定の好ましい実施態様に関して実施例によってさらに詳細
に記載されるが、これらは例示的のみのためであることが意図され、そして本発
明は、本明細書中に記載される材料、条件、処理パラメータなどに限定されない
と理解されるべきである。記載される全ての部分およびパーセントは、別記しな
い限り重量比である。
【0085】 (実施例I) 二酸化チタン分散液の安定化 5つの分散液を調製した:「テスト1」、「テスト2」、「テスト3」および
「テスト4」を本発明に従って調製し、そして「コントロール1」を4つの「テ
スト」分散液と全体は同じであるが、安定剤を伴わない方法で調製した。
【0086】 この安定剤は、アクリル酸(約3−4%)およびスチレン(70−80%)の
繰り返し単位を約1:20の重量比で含有し、商品名Joncryl87で、S
.C.Johnson Wax(Racine,Wisconsin)から購入
された。
【0087】 この4つのテスト分散液は、安定剤を水酸化カリウムのアルカリ水溶液に約p
H14で加え、そして次いでこの溶液と二酸化チタン粒子を含有する水酸化カリ
ウムのアルカリ水溶液とを約pH11であわせて、得られた分散液のpHを約p
H14に上昇させることにより調製した。得られた分散液、すなわち、「テスト
1」、「テスト2」、「テスト3」および「テスト4」は、約0.1重量%の二
酸化チタン粒子を含有し、そしてそれぞれ約0.02重量%、0.05重量%、
0.1重量%または0.2重量%の安定剤を含有した。
【0088】 「コントロール1」分散液を、二酸化チタン粒子を水酸化カリウムのアルカリ
水溶液に約pH11で加えて、そして次いで、この溶液のpHを約pH14に上
昇させることにより調製した。得られる分散液は約0.1重量%の二酸化チタン
粒子を含有した。
【0089】 この5つの分散液中の二酸化チタン粒子の沈降および/または凝集の度合いを
、可視沈降(visual settling)および比濁分析の両方で測定し
た。すなわち、
【0090】
【化5】
【0091】 可視沈降(+++、++、+または、なし)および五つの分散液の濁度が上記
のように測定され、そしてその結果を表Iに示した。ここで、TiO2は、二酸 化チタンであり、「NTU」は比濁分析単位を表し、および当業者は理解するで
あろうが、NTU値が低いほど、二酸化チタン粒子の沈降がより大きいことを示
す。
【0092】
【表1】
【0093】 表Iのデータによって理解されるように、本発明の新規な方法に従って調製さ
れた二酸化チタンの分散液は、全体として同じ方法だが、本発明の安定剤のない
方法で調製された分散液よりも、実質的に高い濁度値で示されたように、十分に
より低い沈降を示す。
【0094】 (実施例II) 主題の処理組成物を含む拡散転写写真フィルムユニット 剥離型の拡散転写写真フィルムユニットを二つ調製した:約0.1重量%の二
酸化チタン粒子および約0.1重量%安定剤、Joncryl87を含有する水
性アルカリ処理組成物を使用し、本発明に従って調製された「テスト5」;およ
び「コントロール2」フィルムユニット、すなわちテスト5と全体的に同じ方法
で調製されたフィルムユニットではあるが、ここで、水性アルカリ処理組成物は
安定剤を含まなかった。
【0095】 上記の剥離型フィルムユニット中で使用される受像要素は、白色に着色され、
ポリエチレンで被膜された、不透明な写真フィルムの支持体を包含し、この支持
体は以下のもので連続的にその上が被膜された: 1.1.2/1比でAIRFLEXTM465(酢酸ビニルエチレンラテックス
、Air Products Co.から)およびGANTREZTMS−97(
メチルビニルエステルおよび無水マレイン酸のコポリマーの遊離酸、GAF C
orp.から)を含む約21,522mg/m2の適用範囲で被膜されたポリマ ー性の酸反応層; 2.ポリビニルアルコールにグラフトされたジアセトンアクリルアミドおよび
アクリルアミドのコポリマーを3部、ならびに水性のポリマー性エマルジョン(
すなわち、商品名Bayhydrol PU−402A(Bayer)のもとで
市販され、入手可能な脂肪族ポリエステルウレタンポリマー)を1部、含む、約
4950mg/m2の適用範囲で被膜されたタイミング層; 3.以下を含む約3228mg/m2の範囲で被膜された受像層:ビニルベン ジルトリメチルアンモニウムクロリド、ビニルベンジルトリエチルアンモニウム
クロリドおよびビニルベンジルジメチルドデシルアンモニウムクロリド(それぞ
れ、6.7/3.3/1重量%)を含むターポリマーを2部、およびAIRVO
TM425(完全に加水分解されたポリビニルアルコール、Air Produ
cts Co.から)を1部;ならびに 4.アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシプロピルおよび4−ビニルピロリド
ンのターポリマーを約40重量%および約60重量%のカルボキシメチルグアー
(guar)を含む約134mg/m2の適用範囲で被膜されたストリップコー ト層。
【0096】 上記のポリエステルウレタンポリマーを含有する拡散転写写真フィルムユニッ
トは、米国特許第5,593,810号で開示および請求されている。
【0097】 拡散転写写真フィルムユニットで利用される感光性要素は、不透明のサブコー
トされた、ポリエチレンテレフタレート写真フィルム塩基を包含し、これは以下
のものを連続して有する: 1.以下の式
【0098】
【化6】
【0099】 で表される約807mg/m2のシアン色素現像液、約448mg/m2のゼラチ
ン、約15mg/m2の亜鉛ビス(6−メチルアミノプリン)および約120m g/m2のビス−2,3−(アセトアミドメチルノルボルニル)ヒドロキノン( 「AMNHQ」)を含むシアン色素現像液の層; 2.約224mg/m2のシルバーヨードブロミド(0.7μm)、約785 mg/m2のシルバーヨードブロミド(1.5μm)、約112mg/m2のシル
バーヨードブロミド(1.8μm)および約561mg/m2のゼラチンを含む 赤色感応性シルバーヨードブロミドの層; 3.約2325mg/m2のアクリル酸ブチル/ジアセトンアクリルアミド/ メタクリル酸/スチレン/アクリル酸のコポリマー、約97mg/m2のポリア クリルアミド、約124mg/m2のN−ヒドロキシメチルジメチルヒダントイ ンおよび約3mg/m2のスクシンジアルデヒドを含む中間層; 4.以下の式
【0100】
【化7】
【0101】 で表される約374mg/m2のマゼンタ色素現像液、約400mg/m2の2−
フェニルベンズイミダゾール、約20mg/m2のシアンフィルター色素および 約248mg/m2のゼラチンを含むマゼンタ色素現像液層; 5.約250mg/m2のカルボキシル化されたスチレンブタジエンラテック ス(Dow 620 latex)および約83mg/m2のゼラチンを含むスぺーサー層; 6.約236mg/m2のシルバーヨードブロミド(0.6μm)、約33m g/m2のシルバーヨードブロミド(1.1μm)、約378mg/m2のシルバ
ーヨードブロミド(1.3μm)および437mg/m2のゼラチンを含む緑色 感応性シルバーヨードブロミドの層; 7.約100mg/m2のAMNHQ、約20mg/m2のビス(6−メチルア
ミノプリン)、約75mg/m2の6−ヒドロキシ−4,4−5,7,8−ペン タメチル−3,4−ジヒドロクマリンおよび約73mg/m2のゼラチンを含む 層; 8.約1448mg/m2の層3に記載のコポリマーおよび約76mg/m2
ポリアクリルアミドを含む中間層; 9.約100mg/m2のスカベンジャー、1−オクタデシル−4,4−ジメ チル−2−[2−ヒドロキシ−5−(N−(7−カプロラクトアミド(capr
olactamido))スルホンアミド−フェニル]チアゾリジン、約20m
g/m2のマゼンタフィルター色素および約440mg/m2のゼラチンを含む層
; 10.約280mg/m2のベンジジン黄色色素および約105mg/m2のゼ
ラチンを含む黄色フィルター層; 11.約910mg/m2の以下の式
【0102】
【化8】
【0103】 で表される黄色の画像の色素提供物質および約364mg/m2のゼラチンを含 む黄色の画像の色素提供層; 12.約850mg/m2のノルボルニルターシャリーブチルヒドロキノン( NTBHQ)およびジメチルテレフタルアミド(DMPTA)の水素結合された
錯体および約350mg/m2のゼラチンの適用範囲で被膜された層; 13.約81mg/m2のシルバーヨードブロミド(1.2μm)、約189 mg/m2のシルバーヨードブロミド(2.0μm)および約135mg/m2
ゼラチンを含む青色感応性シルバーヨードブロミドの層;および 14.約400mg/m2の紫外フィルター材料、Tinuvin(Ciba −Geigy)、約200mg/m2のジターシャリーブチルヒドロキノン(D TBHQ)、約50mg/m2の放出可能なくもり防止剤(antifogga nt)
【0104】
【化9】
【0105】 約80mg/m2のベンジジン黄色フィルター色素および約73mg/m2のゼラ
チンを含む層。
【0106】 実施例のフィルムユニットは、上記の受像要素および感光性要素を利用して調
製された。各場合において、感光性要素の露光後、受像要素および感光性要素が
、向かい合わせ(face−to−face)の関係(すなわち、それらの各支
持体が最も外側にある)で配列されており、そして破壊可能な容器(すなわち、
水性アルカリ処理組成物を含んでいるポッド)が、各フィルムユニットのリーデ
ィングエッジで、受像要素と感光性要素との間に添付され、これによって、圧縮
圧力の容器への適用により、その辺縁のエッジ(marginal edge)
に沿って、容器のシールが破壊され、そして均一に、この各要素の間で、内容物
を分散する。
【0107】 コントロール2の中に組み込まれおよびそれらの処理のために利用された水性
アルカリ処理組成物の化学組成を、以下の表IIに示す。
【0108】
【表2】
【0109】 本明細書中で開示された新規処理組成物につき、約0.20重量%の安定剤、
Joncryl87が含まれていたことを除いて、テスト5フィルムユニットの
中に組み込まれた水性アルカリ処理組成物は、表IIのものと同じであった。
【0110】 上で調製された両方の拡散転写写真フィルムユニットは、約60℃で約14日
間「エイジング(aged)」され、これは、約2年間のエイジング(例えば、
使用する前に棚に置いて費やされる時間など)と均等である。
【0111】 感度測定的な(sensitometric)標的に対する露光の後に、各フ
ィルムユニットは、約0.0034インチ(0.0864mm)のギャップ間隔
に設置されたローラー対を通過して、そして約90秒のインビビション期間の後
に、感光性要素および受像要素が互いから分離された。
【0112】 この赤色、緑色および青色の最大(Dmax)および最小(Dmin)の反射濃度を
MacBeth濃度計で読み、そしてそこからのデータを表IIIに報告する。
【0113】
【表3】
【0114】 表IIIの中で報告されたDmaxのデータから、当業者は、コントロール2お よびテスト5の両方が、十分な画像の色素提供物質を受像層に拡散させ得ること
を理解する。表IIIのDminのデータからも、コントロール2およびテスト5 の両方が、写真に受容可能な背景を提供することが見受けられ得る。
【0115】 上記の有益な効果に加え、そしてこの実施例の拡散転写写真フィルムユニット
「テスト5」から得た、仕上げられた写真の視覚的な試験および取り扱い上で決
定されたように、本発明の安定剤の使用により、光パイピングの望ましくない影
響(例えば、焦点がずれ、および引き裂かれたことを表す、写真の縁に沿った像
、ならびに茶色がかった縁など)を実質的に減少させ、そして、主題の安定剤を
含まなかった「コントロール2」のフィルムユニットと比較したとき、このフィ
ルムユニットの像受容層上への二酸化チタン粒子の沈降を実質的に排除した。
【0116】 従って、表IIIに報告されたデータおよび視覚的な試験および仕上げられた
写真の取り扱いで示されたように、主題の処理組成物は、光パイピングを妨げ、
そして色素転写を邪魔することなく、または望ましい流体学的な特質(例えば、
処理組成物の適切な拡散のために重要な特質など)に、ネガティブな影響を及ぼ
すことなく、受像層上への二酸化チタン粒子の無作為な沈降を妨げる。
【0117】 本明細書中に含まれる本発明の精神および範囲から外れることなく、上の主題
事項において、特定の変化が成され得るので、上記記載に含まれる全ての事項お
よびそれに伴う実施例は、何らかの制限する意味ではなくて、説明として解釈さ
れることを意図する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP Fターム(参考) 4J100 AA02R AB02P AJ02Q AL03S AL08T AM15T AS02R BA29T CA03 CA04 CA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真用拡散転写フィルムユニットでの使用のための写真用処
    理組成物であって、該組成物は10を超えるpHを有する水性アルカリ媒体を含
    有しかつその中に二酸化チタン粒子および安定剤を含有し、該安定剤はスチレン
    の繰り返し単位およびアクリル酸の繰り返し単位を包含するモノマー系から重合
    化されたポリマーを含有する、写真用処理組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の写真用処理組成物であって、ここで、前記
    安定剤が式 【化1】 によって表され、 ここで: R1、R3、およびR5は、それぞれ独立して水素原子またはnが1〜4の整数 であるCn2n+1によって表されるアルキルであり; R2は、pが1〜10の整数であるCp2p+1によって表されるアルキルであり
    ; R4は、qが1〜12の整数であるCq2q+1によって表されるアルキルであり
    ; aは500〜20,000の整数であり; bは0〜14,000の整数であり; cは0〜6000の整数であり; dは50〜1000の整数であり; eは0〜6000の整数であり;そして mは1または2である、 組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の写真用処理組成物であって、ここで前記安
    定剤が30重量%〜90重量%のスチレン、1重量%〜10重量%のアクリル酸
    、0重量%〜70重量%のエチレンまたはブタジエン、0重量%〜30重量%の
    アクリレートおよび0重量%〜10重量%のアミノアクリレートを包含する、組
    成物。
  4. 【請求項4】 前記安定剤が3.5重量%〜4重量%のアクリル酸、56重
    量%〜56.5重量%のブタジエン、および40重量%のスチレンを含有する、
    請求項3に記載の写真用処理組成物。
  5. 【請求項5】 前記二酸化チタン粒子の前記安定剤に対する重量比が1:5
    〜1:0.2である、請求項1に記載の写真用処理組成物。
  6. 【請求項6】 前記二酸化チタン粒子の前記安定剤に対する重量比が1:1
    .5〜1:1である、請求項5に記載の写真用処理組成物。
  7. 【請求項7】 感光性要素を包含する拡散転写写真用フィルムユニットであ
    って、感光性要素が以下; 画像色素提供物質に関連する少なくとも1つのハロゲン化銀乳剤層を保持する
    支持体; 該感光性要素の上に置かれた関係にある、または上に置かれた関係に配置され
    るように適合された第2のシート様要素; 該感光性要素および第2のシート様要素のうちの1つの中に配置された受像層
    ;および 該要素の所定の層の間での分散のための水性アルカリ処理組成物を提供し、該
    水性アルカリ処理組成物は10を超えるpHを有する水性アルカリ媒体を包含し
    、ならびに、この中に二酸化チタン粒子および安定剤を包含し、該安定剤はスチ
    レンの繰り返し単位およびアクリル酸の繰り返し単位;を含むモノマー系から重
    合されたポリマーを包含する、手段、 を備える、拡散転写写真用フィルムユニット。
  8. 【請求項8】 前記光感受性要素が、シアン色画像色素提供物質に関連する
    赤色感受性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色画像色素提供物質に関連する緑色感
    受性ハロゲン化銀乳剤層および黄色画像色素提供物質に関連する青色感受性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を備える、請求項7に記載の写真用フィルムユニット。
  9. 【請求項9】 前記安定剤が以下の式によって表される、請求項8に記載の
    写真用フィルムユニットであって、 【化2】 ここで: R1、R3、およびR5は、それぞれ独立して水素原子またはnが1〜4の整数 であるCn2n+1によって表されるアルキルであり; R2はpが1〜10の整数であるCp2p+1によって表されるアルキルであり; R4はqが1〜12の整数であるCq2q+1によって表されるアルキルであり; aは500〜20,000の整数であり; bは0〜14,000の整数であり; cは0〜6000の整数であり; dは50〜1000の整数であり; eは0〜6000の整数であり;そして mは1または2である、 写真用フィルムユニット。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の写真用フィルムユニットであって、ここ
    で該安定剤が30重量%〜90重量%のスチレン、1重量%〜10重量%のアク
    リル酸、0重量%〜70重量%のエチレンまたはブタジエン、0重量%〜30重
    量%のアクリレートおよび0重量%〜10重量%のアミノアクリレートを含む、
    写真用フィルムユニット。
  11. 【請求項11】 前記安定剤が3.5重量%〜4重量%のアクリル酸、56
    重量%〜56.5重量%のブタジエン、および40重量%のスチレンを包含する
    、請求項10に記載の写真用フィルムユニット。
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