JPH0693112B2 - 剥離型カラー拡散転写法写真用受像要素 - Google Patents

剥離型カラー拡散転写法写真用受像要素

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JPH0693112B2
JPH0693112B2 JP23596088A JP23596088A JPH0693112B2 JP H0693112 B2 JPH0693112 B2 JP H0693112B2 JP 23596088 A JP23596088 A JP 23596088A JP 23596088 A JP23596088 A JP 23596088A JP H0693112 B2 JPH0693112 B2 JP H0693112B2
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    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
    • G03C8/42Structural details
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は剥離型カラー拡散転写法写真用受像要素に関す
るものである。
(従来の技術) カラー拡散転写法では水性アルカリ現像液による現像の
結果として拡散性色素または色素現像薬を転写させた
後、まわりのpHを低下させるために中和層を設けること
がよく知られている。しかし中和層を設けたためにpHが
早期に低下したのでは現像が妨害されるので、これを防
ぐためにそのpH低下を時間的にコントロールするための
層、いわゆる「タイミング層」を中和層と併用すること
もよく知られている。
剥離型(ピールアパート型)カラー拡散転写法に於て
は、受像要素は少なくとも一つの感光性ハロゲン化銀乳
剤層及びこれと組合わされた色素像供与化合物とからな
る感光要素と組合せて用いられ、該感光要素は画像状に
露光された後、アルカリ性処理組成物によって処理(現
像)される。現像の結果として色素像供与化合物から形
成された拡散性色素が画像状に受像要素へ拡散した後に
受像要素は感光要素から剥離(分離)される。このよう
に剥離型カラー拡散転写法に於ては非剥離型(例えばい
わゆるモノシート型)の場合に較べて「剥離」という強
い力学的作用が加わるために受像要素に「より厳しい膜
物理性」が要求される。要求される膜物理性の一つとし
て受像要素を構成する各層の層間密着性が挙げられる。
層間密着が不充分な場合には受像要素を感光要素から分
離したときに受像要素の一部が剥れ写真としての価値を
著しく損うことがある。例えば剥離型カラー拡散転写法
写真用受像要素のタイミング層を第1のタイミング層と
第2のタイミング層とに2層化し、且つ第1のタイミン
グ層は低温になるほどpHが低下するのに時間が長くかか
るように設計すると、低温時における撮影・現像でも比
較的高い画像濃度が得られ、現像温度依存性を低減す
る。(現像温度ラチチュードを拡げる)点で好ましい
が、受像要素と感光要素を分離するときに、これら2層
のタイミング層間で剥れやすい欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点) この問題を解決するために第1のタイミング層と第2の
タイミング層の間に中間層を設けることが特開昭60-232
548号に述べられている。この中間層の設置によって受
像要素と感光要素を分離するときに受像要素内で剥れる
問題を解決できるが、画像が形成された受像要素(いわ
ゆるプリント)を刻印したときに却って膜が剥れやすく
なることが分った。パスポート、学生証等の身分証明書
分野に於てプリントに各々の決められた内容の刻印をす
ることが一般に行なわれている。プリントに刻印した場
合あるいは刻印後の保存期間中にプリントが擦れて膜が
剥れることは証明書としての有効性を損うことにもなり
かねない重大な問題である。上記中間層がない受像要素
では刻印による膜剥れはある程度低減できるが既述の如
く、受像要素と感光要素を分離するときに受像要素内で
膜剥れしやすく。
中間層を塗設しなくても第1のタイミング層と第2のタ
イミング層の間の密着を改良するための手段として特開
昭61-248041に記載されている如く、第2のタイミング
層と第1のタイミング層の間に2官能以上のイソシアネ
ート化合物溶液を塗布(この塗布液は乾燥後に実質的に
中間層になりうるだけの膜形成能および厚みはない)す
ることが述べられている。この方法により受像要素と感
光要素を分離するときに受像要素内で膜はがれすること
もなく、且つプリントを刻印したときの膜剥れもある程
度低減できることが分ったが、また不充分のレベルであ
る。我々が解決しなければならない2つの問題は1)現
像後受像要素と感光要素を分離するときの受像要素の膜
物理性、即ちこの場合受像要素は現像液を吸収、膨潤し
てウェット状態にあるときの膜物理性、2)プリントを
刻印するときの膜物理性、即ちドライ状態にあるときの
膜物理性である。
我々は鋭意努力した結果上記2つの問題を解決する手段
を見出した。
(問題点を解決するための手段) 支持体上に支持体から順次、1)中和層、2)第2のタ
イミング層、3)その上に皮膜形成能がなく、1分子内
に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネ
ート化合物をオーバーコートし、4)第1のタイミング
層、5)媒染層、6)剥離層を有する剥離型カラー拡散
転写法写真受像要素に於いて、ハロトリアジン系硬膜剤
を0.12g/m2〜0.24g/m2になるよう第1タイミング層塗布
液に含有させたことを特徴とする剥離型ラカー拡散転写
法写真受像要素によって上記諸目的が達成された。
即ち特開昭61-248041号に記載される如く第2のタイミ
ング層と第1のタイミング層の間に1分子内に2個以上
のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
の溶液を塗布することにより現像後受像要素と感光要素
を分離するときの受像要素の膜はがれを防止し、第1の
タイミング層にハロトリアジン系硬膜剤を0.12g/m2〜0.
24g/m2添加することによりプリントを刻印したときの膜
はがれを防止することができた。
第1のタイミング層に硬膜剤を添加することに関する公
知例として特開昭61-20036号が挙げられるが、該公知例
はいろんな種類の硬膜剤が各層の層間密着を強くするこ
と、また第1のタイミング層と第2のタイミング層の間
に親水性が大きく皮膜形成能を有するポリマーを中間層
に用いることが好ましいことを述べている。
我々は後述の実施例に示す如く、プリントの刻印適性は
中間層がある場合には全く改良されないことが分った。
また中間層がない場合でもハロトリアジン系硬膜剤およ
びグルタルアルデヒドはプリントの刻印適性改良に有効
であるがジメチロール化合物やカルボジイミド等の硬膜
剤では改良硬化を見出せなかった。
グルタルアルデヒドは刻印適性改良には有効であった
が、後述の実施例にも示す如く写真性能に悪影響を及ぼ
すことが分った。結局、写真性能を損わず、現像後に感
光要素と受像要素を分離するときに受像要素内で膜はが
れが生じず、且つプリントを刻印したときにも膜はがれ
が生じない系は前記の解決手段で、述べられる系である
ことが分った。
ハロトリアジン系硬膜剤の添加量は0.12g/m2より少ない
領域ではプリントの刻印適性改良効果が非常に小さく、
また0.24g/m2より多い領域でもプリントの刻印適性改良
効果は小さく且つ写真性能を損なうことが分った。
本発明に用いられる中和層は、処理組成物から持込まれ
るアルカリを中和するに十分な量の酸性物質を含む層で
ある。好ましい酸性物質としてはpKa9以下の酸性基(も
しくは加水分解によってそのような酸性基を与える前駆
体基)を含む物質であり、さらに好ましくは米国特許2,
983,606号に記載されているオレイン酸のような高級脂
肪酸、米国特許3,362,819号に開示されているようなア
クリル酸、メタアクリル酸もしくはマレイン酸の重合体
とその部分エステルまたは酸無水物;仏国特許2,290,69
9号に開示されているようなアクリル酸とアクリル酸エ
ステルの共重合体;米国特許4,139,383号やリサーチ・
ディスクロージャー(Resesrch Disclosure)No.16102
(1977)に開示されているようなラテックス型の酸性ポ
リマーを挙げることができる。
その他、米国特許4,088,493号、特開昭52-153,739号、
同53-1,023号、同53-4,540号、同53-4,541号、同53-4,5
42号等に開示の酸性物質も挙げることができる。
酸性ポリマーの具体的としてはエチレン、酢酸ビニル、
ビニルメチルエーテル等のビニルモノマーと、無水マレ
イン酸との共重合体及びそのn−ブチルエステル、ブチ
ルアクリレートとアクリル酸との共重合体、セルロース
・アセテート・ハイドロジエンフタレート等である。
前記ポリマー酸は親水性ポリマーと混合して用いること
ができる。このようなポリマーとしては、ポリアクリル
アミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、(部分ケン化物も含む)、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ポリメチルビニルエーテルなどである。な
かでも、ポリビニルアルコールが好ましい。
また、前記ポリマー酸に親水性ポリマー以外のポリマ
ー、例えばセルロースアセテートなどを混合してもよ
い。
ポリマー酸の塗布量は感光要素に展開されるアルカリの
量により調節される。単位面積当りのポリマー酸とアル
カリの当量比は0.9〜2.0が好ましい。ポリマー酸の量が
少なすぎると、転写色素の色相が変化したり、白地部分
にステインを生じ、又多過ぎる場合にも色相の変化、あ
るいは耐光性の低下などの不都合を生じる。更に好まし
い当量比は1.0〜1.3である。混合する親水性ポリマーの
量も多すぎても少なすぎても写真の品質を低下させる。
親水性ポリマーのポリマー酸にたいする重量比は0.1〜1
0、好ましくは0.3〜3.0である。中和層の厚さは一般的
には5〜30μである。
本発明の中和層には、種々の目的で添加剤を組込むこと
が出来る。たとえば、この層の硬膜を行うために当業者
で周知の硬膜剤、また膜の脆性を改良するためにポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセ
リンなどの多価ヒドロキシル化合物を添加することがで
きる。その他必要に応じて、酸化防止剤、螢光増白剤、
青味づけのための染料、現像抑制剤、およびその前駆体
などを添加することもできる。
第2のタイミング層としては例えばリサーチ・ディスク
ロージャー「Research Disclosure」誌No.12331(123
巻、1974年7月)、米国特許3,753,764号、同4,029,849
号に記載されている如く、セルロースアセテートと、無
水マレイン酸系コポリマーとのブレンド等が挙げられ
る。
セルロースアセテートの酢化度(100gのセルロースアセ
テートを加水分解して生成する酢酸の重量%)は約45〜
60%が適度であり、好ましくは50〜55%である。無水マ
レイン酸系コポリマーをセルロースアセテートとブレン
ドする場合は、セルロースアセテートに対して該コポリ
マーを約1〜約20重量%用いるのが適当であり、好まし
くは2〜10重量%である。
第2のタイミング層の厚さは約1〜20μが適当であり、
好ましくは2〜10μである。
第2のタイミング層はアセトン、シクロヘキサノン等の
有機溶剤(単独あるいは混合)に溶解して中和層上に塗
設される。
第2のタイミング層には現像抑制剤あるいはその前駆体
を組込むことができる。
本発明で使用するポリイソシアネート化合物は脂肪族イ
ソシアネートであっても、芳香族イソシアネートであっ
ても、また両者の混合であっても、良い。また一分子中
のイソシアネート基は2つ以上であれば良く、本質的に
その数に制限がない。以下に具体的な好ましい化合物例
をあげるが、これらに限定されるものではない。
(化合物1) OCN(CH2)6NCO (化合物2) (化合物3) (化合物4) (化合物5) (化合物6) (化合物7) (化合物8) (化合物9) (化合物10) (化合物11) (化合物12) (化合物13) 以上にあげたポリイソシアネートが層間の接着力を強化
するという効果を出すために必要な塗布量は0.001g/m2
〜1.0g/m2が好ましい。さらに好ましくは0.01g/m2〜0.4
g/m2の塗布量である。この時塗布するポリイソシアネー
トは一種類であっても、二種類以上の混合であっても良
い。
イソシアネート基の反応速度をより速めてやるためにト
リエチルアミン、ジアザビシクロオクタン、トリエタノ
ールアミン、N−メチルホルモリンなどの三級アミン、
またはラウリン酸ジブチルスズ、オクテン酸コバルト、
オクテン酸鉛、オクテン酸スズ、オクテン酸亜鉛などの
金属塩をポリイソシアネートに対し約0.1〜7モル%添
加しても良い。
乾燥時間を短縮するためには、先に述べたようにポリイ
ソシアネート溶液の塗布量を少なくしてやる事が重要で
あるが更に塗布直後に風ムラを起こさない程度に乾燥風
量を上げる方が、また高温による支持体の変形を起こさ
ない程度に乾燥温度を上げる方が望ましい。
層間の接着性を改善させるべく施されるポリイソシアネ
ート溶液の塗布するタイミングとしては、下層(例えば
第2のタイミング層)の塗布・乾燥後に行なう事が必要
である。例えば連続走行するウエブに塗布を行なう場合
は、ウエブを送り出し、下層を塗布した後、乾燥を行な
い一旦巻き取る。そして再び送り出し、接着改良のため
のポリイソシアネート溶液を塗布し、乾燥を行なう。あ
るいは下層の塗布・乾燥の後、ポリイソシアネート溶液
の塗布・乾燥を連続で行っても良い。
ポリイソシアネートの塗布方法に特に制限はないが、例
えばグラビア、バーコート、エクストルージョン・ホッ
パー型、スライド・ホッパ型等が適用できる。
ポリイソシアネートの溶媒としては、イソシアネート基
と反応しない不活性で溶解性の良い有機溶媒ならば脂肪
族系や芳香族系炭化水素、ケトン・エーテル、エステル
など何でも良い。例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロ
ルメタン、酢酸エチルなどが溶媒として使える。
第1のタイミング層としては例えばリサーチディスクロ
ージャー「「Research Disclosure」誌15162(151巻、1
976年11月)、米国特許4,056,394号、特開昭53-72622等
に記載されているポリマーラテックスの皮膜が挙げられ
る。これらポリマーラテックスの具体例としてはメチル
アクリレート・イタコン酸・塩化ビニリデンの3元コポ
リマー、アクリロニトリル・アクリル酸・塩化ビニリデ
ンの3元コポリマー、スチレン・ブチルアクリレート・
アクリル酸の3元コポリマー、メチルアクリレート・ア
クリル酸・塩化ビニリデンの3元コポリマー、スチレン
・ブチルアクリレート・アクリル酸・N−メチロールア
クリルアミドの4元コポリマー、メチルメタクリレート
・アクリル酸・N−メチロールアクリルアミドの3元コ
ポリマー等が挙げられる。これらのラテックスの平均粒
子径は約0.05〜約0.4μが適当であり、好ましくは0.1〜
0.2μである。酸モノマー含量は好ましくは2〜10モル
%である。
また第1のタイミング層としては水分散ポリマーラテッ
クス皮膜でなくて、有機溶剤に溶かしたポリマーを塗布
して得られる皮膜を用いることができる。
このようなポリマーとしてはエチレン性不飽和のモノカ
ルボン酸もしくはジカルボン酸(例えばアクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸)と共重合可能なエチレン性不
飽和モノマーを1種類またはそれ以上組合せた共重合体
や、特開昭59-202463号に記載されているようなポリマ
ーや、米国特許第4,297,431号、同4,288,523号、同4,20
1,587号、同4,229,516号、特開昭55-121438号、同56-16
6212号、同55-41490号、同55-54341号、同56-102852
号、同57-141644号、同57-173834号、同57-179841号、
西独特許出願公開(OLS)2,910,271号、欧州特許出願公
開EP31957A1、Research DisclosureNo.18452等に記載の
ものを挙げる事ができる。
エチレン性不飽和モノマーとしては、例えばエチレン、
プロピレン、1−ブテン、イソブテン、スチレン、クロ
ロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、ビニル
ベンゼンスルホン酸ソーダ、ビニルベンジルスルホン酸
ソーダ、N,N,N−トリメチル−N−ビニルベンジルアン
モニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−
N−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、2
−ビニルピリジン、ベンジルビニルピリジニウムクロラ
イド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリド
ン、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、脂肪族酸の
モノエチレン性不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢
酸アリル)、無水マレイン酸、エチレン性不飽和のモノ
カルボン酸もしくはジカルボン酸のエステル(例えばn
−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、シアノエチルアクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、メチル
メタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ベンジル
メタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ク
ロロエチルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,
N,N−トリエチル−N−メタクリロイルオキシエチルア
ンモニウムp−トルエンスルホナート、N,N−ジエチル
−N−メチル−N−メタクリロイルオキシエチルアンモ
ニウムp−トルエンスルホナート、イタコン酸ジエチ
ル、マレイン酸モノベンジルエステル)、エチレン性不
飽和のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸のアミド
(例えばアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−(N,N−ジメ
チルアミノプロピル)アクリルアミド、N,N,N−トリメ
チル−N−(N−アクリロイルプロピル)アンモニウム
p−トルエンスルホナート、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸ソーダ、アクリロイルモルホ
リン、メタクリルアミド、N,N−ジメチル−N′−アク
リロイルプロパンジアミンプロピオナートベタイン、N,
N−ジメチル−N′−メタクリロイルプロパンジアミン
アセテートベタイン)などがあげられる。
中和タイミング層用ポリマーとして好ましい具体例をあ
げるが、これらに限定されるものではあい。(共重合比
はモル比である) 好ましくは、上記の(1)〜(8)であり、特に好まし
くは、(1)〜(3)、(8)である。
またこれらの素材からなるタイミング層に、例えば米国
特許4,009,029号、西独特許出願公開(OLS)2,913,164
号、同3,014,672号、特開昭54-155837号、同55-138745
号、などに開示された現像抑制剤および/もしくはその
プレカーサーや、また、米国特許4,201,578号に開示さ
れているハイドロキノンプレカーサー、その他写真用有
用な添加剤もしくはそのプレカーサーなどを組み込むこ
とも可能である。
第1のタイミング層の厚さは約0.5〜約10μが適量であ
り、好ましくは1〜5μである。
本発明の受像要素に用いられる媒染層は、ポリマー媒染
剤を含むゼラチン層が好ましい。
本発明に用いられるポリマー媒染剤とは、二級および3
級アミノ基を含むポリマー、含窒素複素環部分をもつポ
リマー、これらの四級カチオン基を含むポリマーなど
で、分子量が5,000〜200,000、特に10,000〜50,000のも
のである。
例えば米国特許第2,548,564号、同第2,484,430号、同第
3,148,061号、同第3,756,814号明細書等に開示されてい
るビニルピリジンポリマー、及びビニルピリジニウムカ
チオンポリマー;特開昭55-48210号、同55-129346号、
米国特許4,282,305号、同4,273,853号、同4,193,796
号、同4,228,257号、同4,229,515号などに記載されてい
るイミダゾール系ポリマー;同第3,625,694号、同第3,8
59,096号、同第4,128,38号、イギリス特許第1,277,453
号明細書等に開示されているゼラチン等と架橋可能なポ
リマー媒染剤;米国特許第3,958,995号、同第2,721,852
号、同第2,798,063号、特開昭54-115228号、同54-14552
9号、同54-126027号、特願昭58-107411号明細書等に開
示されているラテックス型媒染剤又は水性ゾル型媒染
剤;米国特許第3,898,088号明細書に開示されている水
不溶性媒染剤;米国特許第4,168,976号(特開昭54-1373
33号)明細書等に開示の染料と共有結合を行うことので
きる反応性媒染剤;更に米国特許第3,709,690号、同第
3,788,855号、同第3,642,482号、同第3,488,706号、同
第3,557,066号、同第3,271,147号、同第3,271,148号、
特開昭50-71332号、同53-30328号、同52-155528号、同5
3-125号、同53-1024号明細書に開示してある媒染剤を挙
げることが出きる。
その他、米国特許第2,675,316号、同2,882,156号明細書
に記載の媒染剤も挙げる事ができる。
これらの媒染剤の内、媒染層から他の層に移動しにくい
ものが好ましく、例えば、ゼラチン等のマトリックスと
架橋反応するもの、水不溶性の媒染剤、及びラテックス
分散物(又は水性ゾル)型媒染剤が好ましい。
本発明に用いられる剥離層は現像処理後感光要素と受像
要素を簡単に且つ光沢性を保って分離するための層であ
る。本発明の1)中和層から5)媒染層までの層構成で
は、ゼラチンあるいはカルボキシメチルセルロースをさ
らに添付した層は、現像処理後“曇り”が出たり、処理
液が部分的に付着して残りやすいことが判った。
しかしながら後述の一般式(I)で示されるポリマーを
塗布した層を剥離目的に用いると、かかる欠点は解消さ
れることが判った。
剥離層用ポリマーは、薄層塗布の場合においても均一で
良好な皮膜を形成するものが有用である。この皮膜は現
像処理される前の乾燥状態においては隣接層(例えば受
像層)と良好な付着性を示す。又本ポリマーは親水性か
つアルカリ膨潤性であって、現像時にアルカリ性処理液
が展開された際に膨潤・軟化し、処理液に同伴又は処理
液中を拡散してくる画像形成物質等を自由に透過させる
ため画像の形成に支障をきたさない。画像形成(安定)
後、受像シートを感光シートより引き剥がす際には広い
処理温度範囲において良好な剥離性を示し、従来しばし
ば問題とされてきた画像上への処理液の残存、いわゆる
“粉ふき”、曇り、画像ムラ、温度低下、色調変化など
の諸点が改良される。
さらに本発明の剥離層用ポリマーは合成ポリマーである
ため製造、保存時における経時安定性に優れている。
本剥離層の塗設はアルコール類等の有機溶剤によって行
なうことができるので皮膜形成時の乾燥負荷が小さいこ
とも本発明の特長の1つである。
本発明の剥離層には、前記の発明の効果を阻害しない限
り、その他の物質、例えば色調剤、画像、安定化剤、帯
電防止剤、螢光増白剤、マット剤、カブリ防止剤などを
添加してもよい。
本発明の剥離層の膜厚は、厚過ぎる場合に低温での現像
処理に於いて“曇り”が出易くなり、また膜厚が薄過ぎ
る場合には、長時間の現像処理に於いて、処理液の付着
故障が増大するために約0.001g/m2〜1.0g/m2程度が適当
であり、好ましくは0.01g/m2〜0.5g/m2である。
この塗布量は、処理液のアルカリ性を実質的に低下させ
ないという点でも重要である。そのため本発明で用いる
剥離層は、拡散転写法でよく用いられる中和層(処理液
の高pHを中性領域にまで中和する層)とは明確に区別さ
れるべきである。
本発明の剥離層に使用されるコポリマーの好ましい具体
例は下記の一般式(I)であらわすことができる。
一般式(I) 式中Xは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、又は置換
あるいは無置換のアルキル基を表わす。
Yは水素原子、ハロゲン原子又はシアノ基、置換又は無
置換のアルキル基、 (ここでR1は炭素数2以上の置換あるいは無置換のアル
キル基、又は置換あるいは無置換のアリール基であ
る。)、 (ここでR2は置換あるいは無置換のアルキル基、又は置
換あるいは無置換のアリール基である。)、 (ここでR3及びR4はいずれも水素原子又は置換あるいは
無置換のアルキル基、又は置換あるいは無置換のアリー
ル基である。R3とR4は同じであっても異なっていてもよ
い)を表わす。Aはエチレン性不飽和モノマーと共重合
可能なエチレン性不飽和モノカルボン酸又はモノカルボ
ン酸塩から誘導される繰返し単位(モノマー単位)を表
わす。
x及びyはコポリマー中のモノマー成分のモル百分率で
あり、下記の関係にある。
x+y=100、0<x<60、40≦y<100 前記の置換アルキル基や置換アリール基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子(好ましくは塩素原子)、シ
アノ基、アルキル基、アリール基等を挙げる事ができ
る。
一般式(I)で表わされるコポリマーのうち、更に好ま
しいものは下記のものである。即ち式中、Xは水素原
子、アルキル残基の炭素数が1〜4の置換又は無置アル
キル基であり、Yは (ここでR1はアルキル残基の炭素数が2〜12の置換又は
無置換のアルキル基である)、 (ここでR2は炭素数1〜12の置換あるいは無置換のアル
キル基である。)又は (ここでR3及びR4はいずれも水素原子又は炭素数1〜12
の置換あるいは無置換のアルキル基であり、R3とR4は同
じであっても異なっていてもよい)である。
また、モノマー成分のモル百分率についてはyが60〜99
の場合が好ましく、更に好ましくは70〜90の場合であ
る。
Yのうち、特に好ましいものは、 (ここでR1はアルキル残基の炭素数が2〜6、更に好ま
しくは3〜5の置換あるいは無置換のアルキル基であ
る)、又は (ここでR2はアルキル残基の炭素数が1〜6の置換ある
いは無置換のアルキル基である)である。
A成分を与えるモノマーとしては下記の一般式(II)で
表わされるものである。
一般式(II) 一般式(II)で表わされるモノマーは塩の形で使用され
てもよく、その塩を形成するカチオンとしては、アルカ
リ金属イオン、アルカリ土類金属イオンやアンモニウム
イオンを挙げる事ができる。
このモノマーの具体例を遊離酸の形で代表して以下に列
挙する。
上記のモノマーのなかでもアクリル酸やメタクリル酸の
使用が特に好ましい。
一般式(I)で表わされるコポリマーは、前記のモノマ
ー成分の他に該コポリマーのTgが90℃未満になる限りそ
の他の共重合可能なモノマー成分(例えばスチレン類、
具体的にはスチレン、α−メチルスチレン、4−メチル
スチレン等から誘導されるもの)を包含してもよい。
以下に一般式(I)で表わされるコポリマーの具体例を
列挙する(化合物例中の共重合比はモル百分率を表わ
す)。
これらのコポリマーを用いて剥離層をつくるには、アル
コール類(例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコール等)、アセトン、メチルエチル
ケトン、アセトニトリル、ジオキサン、ホルムアミド、
テトラヒドロフラン、酢酸エチル等の有機溶媒の単独又
はこれらの混合溶媒、或いは水との混合溶媒に溶解し
て、通常の方法により支持体上に塗布すればよい。
またカラー拡散転写法写真ユニットが西独特許出願(OL
S)3753970号に記載される如き形態に於ては、例えば特
願昭63-22526、同63-23493、同63-76859、同63-76860、
同63-84666、研特7094等に記載される如き剥離層が用い
られる。
ハロトリアジン系硬膜剤としては例えば特公昭47-6151
号、特公昭47-33380号、特開昭48-31937号、特公昭53-2
726号、特開昭50-127229号、特公昭58-33542号、特公昭
60-12903号、特開昭60-205443号、米国特許4,670,377号
等に記載される如き化合物が挙げられるが、第1のタイ
ミング層が水分散ポリマーラテックスを用いて作成され
る場合は水溶性のハロトリアジン系硬膜剤が、また第1
のタイミング層が有機溶剤に溶かしたポリマー溶液から
作成される場合は該溶剤に溶解性があるハロトリアジン
系硬膜剤が適用される。
本発明の受像要素と組合せて使用される感光要素は従来
公知のものを使用する事ができ、一般に支持体上に色素
供与化合物と組合わされたハロゲン化銀乳剤層が少なく
とも一層塗布されてなるものである。
媒染層に拡散性の色素(もしくはその前駆体)を供与す
る化合物がハロゲン化銀乳剤と組合せて用いられる、該
化合物は現像の結果として拡散性色素又はその前駆体を
画像状に放出又は形成するものならいずれでもよく、例
えばアルカリ溶液中で拡散性となる色素現像剤やカップ
リングの結果拡散性色素を放出する非拡散性カプラーや
レドックス反応の結果、色素を放出する色素放出レドッ
クス化合物等である。色素放出レドックス化合物はネガ
型(negative working)でもポジ型(positive workin
g)でもよい。
本発明に使用しうる色素放出レドックス化合物は下記一
般式で表わす事ができる。
Dで表わされる拡散性色素の代表例はシアン、マゼンタ
又はイエローのアゾ色素である。
Yの具体例は米国特許3,928,312号、同3,993,638号、同
4,076,529号、同4,152,153号、同4,055,428号、同4,05
3,12号、同4,198,235号、同4,179,291号,同4,149,892
号、同3,844,785号、同3,443,943号、同3,751,406号、
同3,443,939号、同3,443,940号、同3,628,952号、同3,9
80,479号、同4,183,753号、同4,142,891号、同4,278,75
0号、同4,139,379号、同4,218,368号、同3,421,964号、
同4,199,355号、同4,199,354号、同4,135,929号、同4,3
36,322号、同4,139,389号、特開昭53-50736号、同51-10
4343号、同54-130122号、同53-110827号、同56-12642
号、同56-16131号、同57-4043号、同57-659号、同57-20
735号、同53-69033号、同54-130927号、同56-164342
号、同57-119345号等に記載されている。
ネガ型の色素放出レドックス化合物のYのうち、特に好
ましい基としてはN−置換スルファモイル基(N−置換
基としては芳香族炭化水素環やヘテロ環から誘導される
基)を挙げる事ができる。
本発明に使用する色素供与化合物の塗布量は、約1×10
-4〜1×10-2モル/m2が適当であり、好ましくは2×10
-4〜2×10-3モル/m2である。
本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化
銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀もしくはこれらの
混合物の親水性コロイド状分散物である。
写真乳剤は、増感色素を用いて比較的長波長の青色光、
緑色光、赤色光または赤外光に分光増感させてもよい。
増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、
コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロシア
ニン色素、ホロポーラーシアニン色素、スチリル色素、
ヘミシアニン色素、オキソノール色素、ヘミオキソノー
ル色素等を用いることができる。
露光されたハロゲン化銀を現像するのに使用しうる現像
薬の例をあげると次の通りである。
米国特許4、336,322号に記載のハイドロキノン類、ア
ミノフェノール類、フェニレンジアミン類、ピラゾリジ
ノン類〔例えば、1−フェニル−3−ピラゾリジノン、
ジメゾン、1−p−トリル−4,4−ジヒドロキシメチル
−3−ピラゾリジノン、1−p−トリル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリジノン、1−
(4′−メトキシフェニル)−4−メチル−4−ヒドロ
キシメチル−3−ピラゾリジノン、1−フェニル−4−
メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリジノン〕
など。
ここにあげたもののなかで、フェニレンジアミン類など
のカラー現像薬よりも一般に受像層のステイン形成を軽
減する性質を具えている白黒現像剤(なかでもピラゾリ
ジノン類)が、特に好ましい。
処理液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、リン酸ナトリウムのような塩基を含みpH9以
上、好ましくは11.5以上のアルカリ強度を持つ。処理液
は亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸塩、ピペリジノヘ
キソーズレダクトンの如き酸化防止剤を含有してもよい
し、又、臭化カリウムのような銀イオン濃度調節剤を含
有し得る。又ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウム
カルボキシメチルセルロースの如き粘度増加化合物を含
有させてもよい。
又アルカリ性処理液中に現像促進もしくは色素の拡散を
促進する如き化合物を含ませてもよい(たとえばベンジ
ルアルコールの如き化合物)。
又、アルカリ性処理液中には、転写画像の背景(白色反
射層)を形成するための白色顔料(例えばTiO2やZnO
2等)が含有してもよいし、或いは明所で現像を完成で
きるように黒色顔料(カーボンブラック等)もしくはア
ルカリ性で黒色を呈し、pHの低下により無色に変化する
化合物が含有してもよい。
アルカリ性処理は圧力により破裂可能な容器に収納され
ているのが好ましい。
本発明で使用しうる写真要素の支持体は、処理中に著し
い寸度変化を起こさないものが好ましい。かかる支持体
の例としては、通常の写真感光材料に用いられているセ
ルローズアセテート、セルローズアセテートブチレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ
プロピレンなどのプラスチックフィルムやその積層フィ
ルム、合成紙、バライタ紙、またはポリエチレンのよう
なα−オレフィン系ポリマーを両面に被覆した樹脂被覆
紙が用いられ、なかでも特にコスト的に安価なポリオレ
フィン被覆紙が好んで用いられる。
特に、本支持体はその上に受像層を設けて使用に供する
のが一般的であるが、その受像層の塗布乾燥工程で耐熱
性を必要とするためにポリオレフィン被覆紙を用いる場
合、表面に用いるポリオレフィン被覆層としては、ポリ
プロピレン、ポリプロピレンとポリエチレンとのブレン
ド、高密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンと低密度
ポリエチレンとのブレンドが好ましい。特に、コストや
ラミネート適性等の点から高密度ポリエチレンと低密度
ポリエチレンとのブレンドが最も好ましい。
高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとのブレンド
比率は1/9〜9/1で用いられ好ましくは2/8〜8/2、最も好
ましくは3/7〜7/3で用いられる。またポリエチレンの分
子量に特に制限はないが、メルトインデックスが高密度
ポリエチレン、低密度ポリエチレンともそれぞれ1.0〜4
0g/10分の間のもので、押出し適性を有するものが望ま
しい。
また、表面ポリオレフィン樹脂層に用いられる白色顔料
の例としては、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カル
シウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、リトポン、ア
ルミナ白、酸化亜鉛、シリカ、三酸化アンチモン、燐酸
チタン等があげられる。これらを単独で或は混合して用
いることができる。
特に二酸化チタンは隠蔽力が大きいので好ましい。二酸
化チタンはルチル型でもアナターゼ型でも良く、それら
を単独或は混合して使用してもよい。
また、硫酸法で作られたものでも塩素法で作られたもの
でもよい。
また酸化チタンは含水アルミナ処理及び/又は含水二酸
化ケイ素処理等の無機の表面処理したもの、或はトリメ
チロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、2,4−ジヒドロキシ−2−メチルペンタン
等の有機コーティング処理したものやポリジメチルシロ
キサン等のシロキサン処理したものを適宜用いることが
できる。
酸化チタンの充填率としては、隠蔽力の点から10重量%
〜20重量%が望ましい。
ポリオレフィン層の塗布厚みは15μから100μ程度であ
り、好ましくは25μ〜50μ程度である。
ポリオレフィン層中には必要に応じて着色用染料や顔
料、螢光増白剤等が用いられる。
また本発明に用いられる原紙に関しては、天然パルプよ
りなる紙、ポリエチレンやポリプロピレンよりなる合成
パルプよりなる紙、或は天然パルプと合成パルプの混抄
により作られた紙、或は天然パルプと合成パルプの抄き
合せにより作られた紙等、種々のもの好都合に用いられ
る。
本発明に用いられるポリオレフィン被覆紙は平滑性が良
いことが要求されるので特開昭58-60837号に開示された
繊維長分布のパルプ繊維からなる原紙が好都合に用いら
れる。
また原紙の坪量は50g/m2〜250g/m2のもの特に100g/m2
180g/m2程度のものが好都合であり、厚みも50μ〜250μ
のもの、特に100μ〜180μ程度のものが好都合である。
また抄紙工程で熱カレンダーを掛けることにより、より
一層平滑にした原紙を用いることが望ましい。
更にまた原紙の含水率は5重量%〜9重量%、好ましく
は6重量%〜7.5重量%が良い。
明室下での展開処理を可能にするために、支持体にカー
ボンブラックなどの遮光剤を含んだポリエチレンをラミ
ネートしたり、支持体上にカーボンブラックなどの遮光
剤を水溶性ポリマー(ゼラチンやポリビニルアルコール
など)に分散した分散物を塗布して遮光機能をもたせて
も良い。遮光剤の添加量は、遮光すべき感光材料の感度
に応じて、量を調節すれば良い。
(実施例) 実施例1 本発明の実施例として下記構成の受像シート(A)〜
(E)を作成した。
受像シート(A) 紙支持体:150μの厚みの紙の両側に30μづつポリエチレ
ンをラミネートしたもの。受像層側のポリエチレンに
は、ポリエチレンに対し重量で10%の酸化チタンが分散
して添加されている。
バック側:(a)カーボンブラック4.0g/m2、ゼラチン
2.0g/m2の遮光層。
(b)酸化チタン8.0g/m2、ゼラチン1.0g/m2の白色層。
(c)ゼラチン0.6g/m2の保護層。
(a)〜(c)の順に塗設されている。
受像層側:(1)平均分子量50,000のアクリル酸−ブチ
ルアクリレート(モル比8:2)共重合体を22g/m2含む中
和層。
(2)酸化度51.3%(加水分解により放出される酢酸の
重量が試料1gあたり0.513gのもの)のセルロースアセテ
ート、及び平均分子量約10,000のスチレン−無水マレイ
ン酸(モル比1:1)共重合体を重量比で95対5の割合で
4.5g/m2含む第2のタイミング層。
(3)ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリレートを0.
4g/m2含む中間層。
(4)スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸−N
−メチロールアクリルアミドを重量比49.7/42.3/4/4の
比で乳化重合したポリマーラテックスと、メチルメタク
リレート/アクリル酸/N−メチロールアクリルアミドを
重量比93対3対4の比で乳化重合したポリマーラテック
スを固型分比が6対4になるようにブレンドし、総固型
分を1.6g/m2含む第1のタイミング層。
(5)塗布助剤として を用いて下記の繰返し単位をもつ重合体媒染剤3.0g/m2
とゼラチン3.0g/m2を塗設した受像層。
(6)ブチルメタクリレート・アクリル酸((モル比1
5:85)共重合体を0.04g/m2塗設した剥離層。
受像シート(B) 受像シート(A)の層(4)に2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンのNa塩を0.16g/m2添加し
た以外は受像シート(A)と同様に作成した。
受像シート(C) 受像シート(A)の層(3)を除いて、且つ層(4)に
2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの
Na塩を0.16g/m2添加した以外は受像シート(A)と同様
に作成した。
受像シート(D) 受像シート(A)の層(3)を除いて、代りに皮膜性の
ないポリイソシアネート化合物3を0.05g/m2塗布した以
外は受像シート(A)と同様に作成した。
受像シート(E) 受像シート(A)の層(3)を除いて、代りに皮膜性の
ないポリイソシアネート化合物3を0.05g/m2塗布し,且
つ層(4)に2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−
トリアジンのNa塩を0.16g/m2添加されている以外は受像
シート(A)と同様に作成した。
ポリイソシアネート化合物3 感光シート ポリエチレンテレフタレート透明支持体上に次の如く各
層を塗布して感光シートを作成した。
バック側:(a)カーボンブラック4.0g/m2とゼラチン
2.0g/m2を有する遮光層。
乳剤層側:(1)下記のシアン色素放出レドックス化合
物0.44g/m2、トリシクロヘキシルホスフェート0.09g/
m2、2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン0.008g/
m2、およびゼラチン0.8g/m2を含有する層。
(2)赤感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(銀の量で1.03
g/m2、ゼラチン1.2g/m2)、下記の造核剤0.04mg/m2およ
び2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノン・
ナトリウム塩0.13g/m2を含有する赤感性乳剤層。
(3)2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン0.43g
/m2、トリヘキシルホスフェート0.1g/m2およびゼラチン
0.4g/m2を含有する層。
(4)下記構造式Iのマゼンタ色素放出レドックス化合
物(0.21g/m2)、構造式IIのマゼンタ色素放出レドック
ス化合物(0.11g/m2)、トリシクロヘキシルホスフェー
ト(0.08g/m2)、2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロ
キノン(0.009g/m2)及びゼラチン(0.9g/m2)を含有す
る層。
(5)緑感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.82
g/m2、ゼラチン0.9g/m2)、層(2)と同じ造核剤(0.0
3mg/m2)および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイ
ドロキノン・ナトリウム塩(0.08g/m2)を含有する緑感
性乳剤層。
(6)層(3)と同一層。
(7)下記構造のイエロー色素放出レドックス化合物
(0.53g/m2)、トリシクロヘキシホスフェート(0.13g/
m2)、2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン(0.0
14g/m2)およびゼラチン(0.7g/m2)を含有する層。
(8)青感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(銀の量で1.09
g/m2、ゼラチン1.1g/m2)、層(2)と同じ造核剤(0.0
4mg/m2)および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイ
ドロキノン・ナトリウム塩(0.07g/m2)を含有する青感
性乳剤層。
(9)ゼラチン1.0g/m2を含む層。
処理液 前記感光シートをカラーテストチャートを通して乳剤層
側から露光したのち、感光シートと受像シート間のクリ
アランスが100μになるようにスペーサーを受像シート
の両側に設置して重ね合せ、両シートの間に上記処理液
を展開した。展開は加圧ローラーの助けをかりて行な
い、ローラーから出るときの重ね合されたシートがロー
ラー通過時より真横に近い角度(実測したら約3°であ
った)で引出した。展開処理は15℃で行ない、処理後3
分で感光シートと受像シートを剥離した。受像シート
(A)〜(E)の全部が問題なく剥離できた。得られた
プリントを23℃、60%RHで6時間放置した後、モーター
式自動浮出し刻印機M−4型(株式会社山越工作所製)
を用いて刻印した結果は第1表に示されている。
また展開を角度40°だけ斜め下向きに引出し、展開処理
を15℃で行ない、処理後3分で感光シートと受像シート
を剥離したときの状況は第2表に示されている。
第1表および第2表から、第1のタイミング層と第2の
タイミング層の間に皮膜性のないポリイソシアネート化
合物を塗布し、且つ第1のタイミング層にハロトリアジ
ン硬膜剤を添加した受像シート(E)は、展開処理後剥
離時に膜がはがれることがなく、且つプリントの刻印適
性が著しく改良されていることが分る。
実施例2 下記構成の受像シート(E)〜(H)を作成した。
受像シート(E)実施例1の受像シート(E)受像シー
ト(F) 受像シート(E)の層(4)に2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンのNa塩の代りにグルタル
アルデヒドを0.16g/m2添加した以外は受像シート(E)
と同様に作成した。
受像シート(G) 受像シート(E)の層(4)に2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンのNa塩の代りにN,N′−ジ
メチロール尿素を0.16g/m2添加した以外は受像シート
(E)と同様に作成した。
受像シート(H) 受像シート(E)の層(4)に2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンのNa塩の代りにジシクロ
ヘキシルカルボジイミドを0.16g/m2添加した以外は受像
シート(E)と同様に作成した。
実施例1と同様に露光し感光シートと処理液を組合せ、
角度40°で斜め引きし展開処理した。展開処理は25℃で
行ない90秒後に感光シートと受像シートを剥離した。受
像シート(E)〜(H)の全部が問題なく剥離できた。
また真横に近い角度でローラーの間を通して引出し、25
℃、90秒後に感光シートと受像シートを剥離して得られ
たプリントの白色部の色濃度(いわゆるDmin)を測定し
た結果は第3表に示されている。
また上記Dminを測定した試料を25℃、45%RHで3時間放
置した後、実施例1と同じ装置を用いて刻印した結果は
第4表に示されている。
第3表および第4表から受像シート(E)はDminが低く
且つプリントの刻印適性が改良されていることが分る。
実施例3 受像シート(E)、(I)〜(N)を作成した。
受像シート(E)実施例1の受像シート(E) 受像シート(I)〜(N) 受像シート(E)の層(4)に2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンのNa塩を第5表に示され
る量だけ添加した以外は受像シート(E)と同様に作成
した。
露光した感光シート、処理液および受像シートを組合
せ、真横に近い角度でローラーの間を通して引出した。
各展開処理は23℃で行なった。23℃、100秒後に感光シ
ートと受像シートを剥離して得られたプリントを23℃、
45%RHで2hr放置した後に刻印テストした結果は第6表
に示されている。
第6表からハロトリアジン系硬膜剤の添加量が0.12g/m2
〜0.24g/m2の領域で刻印適性が著しく良化していること
が分る。
(発明の効果) 本発明の構成、とくに剥離層を含む受像要素はウェット
状態及びドライ状態の両方における膜物理性が著しく改
良され、とくに刻印適性が良化される。
本発明では、支持体上に中和層、第2のタイミング層、
第1のタイミング層、媒染層及び剥離層をこの順で塗布
してなる受像要素において、とくに剥離層が前記の特定
のポリマーからなる受像要素において、第2のタイミン
グ層を塗布した後にその上に特定のポリイソシアネート
化合物を塗布し、さらに、第1タイミング層用塗布液中
にハロトリアジンの特定範囲の量を含有させることによ
り、前記の膜物理性の課題がすべて解決されたことが特
徴である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−168648(JP,A) 特開 昭63−168649(JP,A) 特公 平1−51179(JP,B2) 特公 平4−23770(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に支持体から順次、1)中和層、
    2)第2のタイミング層、3)その上に皮膜形成能がな
    く、1分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポ
    リイソシアネート化合物をオーバーコートし、4)第1
    のタイミング層、5)媒染層、6)剥離層を有する剥離
    型カラー拡散転写法写真受像要素に於いて、ハロトリア
    ジン系硬膜剤を0.12g/m2〜0.24g/m2になるよう第1タイ
    ミング層塗布液に含有させたことを特徴とする剥離型カ
    ラー拡散転写法写真受像要素
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