JPH0143945B2 - - Google Patents

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JPH0143945B2
JPH0143945B2 JP5996381A JP5996381A JPH0143945B2 JP H0143945 B2 JPH0143945 B2 JP H0143945B2 JP 5996381 A JP5996381 A JP 5996381A JP 5996381 A JP5996381 A JP 5996381A JP H0143945 B2 JPH0143945 B2 JP H0143945B2
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polymer
layer
acid
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group
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JP5996381A
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JPS57173834A (en
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Noboru Mizukura
Mikio Kamyama
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
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Publication of JPS57173834A publication Critical patent/JPS57173834A/ja
Publication of JPH0143945B2 publication Critical patent/JPH0143945B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/392Additives
    • G03C7/396Macromolecular additives

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は一時的障壁層を有する写真要素に関す
るものである。 写真要素中、処理組成物浸透性層の間に一時的
障壁層を含有せしめることは、通常のカラー写真
及びカラー拡散転写法において知られている。通
常のカラー写真要素中においては、例えばハロゲ
ン化銀乳剤層の間に中間層として一時的障壁層を
用い一方の乳剤層が他方の乳剤層に与える影響を
少なくしている。 又、拡散転写法、特にカラー拡散転写法におい
ては現像及び/又は拡散転写を停止し、かつ、形
成された色素画像を安定せしめるために、写真要
素中に中和層を用いることが知られており、更
に、該中和層によるPH低下を時間的に調節するた
めにタイミング層として一時的障壁層を中和層と
併用することが知られている。 又、カラー拡散転写法は所謂インスタント写真
として利用される場合が多く、種々の温度におい
て処理が行なわれる。室温をかなり下まわる温度
で処理がなされる場合、現像反応が著しく遅くな
り、望ましい現像が完了する前に中和層によりPH
値が低下することにより最大濃度の低下又は最小
濃度の増大が生じ良好な色素画像の形成が阻害さ
れる。又、室温をかなり上まわる温度ではPH値の
低下が遅れハロゲン化銀乳剤の過度の現像が行な
われ、やはり良好な色素画像の形成が阻害され
る。 この欠点を解決するためにアルカリ浸透性が温
度変化に対して充分依存するタイミング層、即ち
高温において高いアルカリ浸透性を有し、かつ、
低温において低いアルカリ浸透性を有するタイミ
ング層を用いることにより、広い温度範囲にわた
つて良好な色素画像を形成することが例えば特開
昭53―72622号公報および米国特許第4061496号に
おいて知られている。 しかしながら、これら従来知られているタイミ
ング層はその温度依存性が不充分であつたり、タ
イミング層のアルカリ浸透性が経時により変化す
るといつた欠点を有していた。 また、これら従来知られているタイミング層
は、PH低下が緩慢であり、最大濃度の低下、最少
濃度の増加または転写速度の遅れが生じ、良好な
色素画像の形成が阻害されていた。 また、例えば特開昭55―54341号公報およびEP
―9795にはラクトンポリマーと塩化ビニリデンポ
リマーの混合物からなるバリヤー層も記載されて
いるが、上記両ポリマーは相容性が悪く被膜が失
透するという欠点を有している。 本発明の目的は、上記欠点を改良したアルカリ
浸透性やその温度依存性が改良された良好な一時
的障壁層を有する写真要素を提供することにあ
り、また他の目的は、被膜の失透性が改良され感
度低下が防止された一時的障壁層を有する写真要
素を提供することにある。 本発明者等は上記課題に関し鋭意研究を重ねた
結果、支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀
乳剤層と少なくとも1層の一時的障壁層とを有す
る写真要素において、上記一時的障壁層が下記一
般式〔〕で示される構造を繰返し単位とするラ
クトンポリマーまたは該ラクトンポリマーと下記
一般式〔〕で示されるターポリマーとの混合物
よりなる写真要素により前記目的を達成し得るこ
とがわかつた。 一般式〔〕 一般式〔〕 (―A)―x(―B)―y(―C)―z (式中、Rは水素原子、アルキル基、またはア
ラルキル基を表わし、R1,R2およびR3はそれぞ
れ水素原子またはメチル基を表わし、またn1は1
〜5の整数、n2は1〜2の整数を表わす。さらに
Aは共重合可能な共役ジエン単量体単位を表わ
し、Bは共重合可能なエチレン性不飽和酸または
その塩の単量体単位を表わし、Cは共重合可能な
エチレン性不飽和単量体単位を表わす。xは50乃
至99.5重量%、yは0.5乃至44.5重量%またzは0
乃至49.5重量%である)。 すなわち、本発明においては、写真要素の一時
的障壁層を上記一般式〔〕および〔〕で示さ
れる新規なポリマーの単独使用または混合物を用
いて形成せしめたので、被膜の失透性ばかりでな
く、アルカリ浸透性あるいはその温度依存性等も
改良され、従来より感度低下も防止され画質の優
れた色素画像を形成し得る写真要素となすことが
できた。 以下本発明について更に詳細に説明する。前記
一般式〔〕におけるRで示されるアルキル基と
しては炭素原子数1乃至12のアルキル基が含まれ
るが例えばプロピル基、ブチル基、アミル基の如
き炭素原子数3乃至5のアルキル基が好ましく、
また得られたラクトンポリマーの溶解性に悪影響
さえなければ任意の置換基を有することもでき
る。またアラルキル基としてはそのアルキル基の
炭素原子数が1〜4のものが好ましい。さらに
R1,R2およびR3で示される置換基としては特に
好ましいのはメチル基である。 次に前記一般式〔〕について更に詳しく説明
するが、該一般式において、単位Aを構成する共
重合可能な共役ジエン単体として本発明において
好ましいのは、下記一般式〔〕により表わされ
る単量体である。 一般式〔〕 〔式中、R4乃至R9はそれぞれ水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基又
は―COOR10基(R10はアルキル基を表わす)を
表わす〕 R4乃至R9として表わされるハロゲン原子とし
て好ましいのは、塩素原子または臭素原子であ
る。 R4乃至R10で表わされるアルキル基は好ましく
は低級アルキル基であり、特に炭素原子数1乃至
4の低級アルキル基が好ましい。その中でもメチ
ル基が特に好ましい。又R4乃至R10で表わされる
アルキル基は置換基を有してもよいが、好ましく
は無置換のものである。 R4乃至R9で表わされるアリール基として好ま
しいのはフエニル基であり、該フエニル基は置換
基を有してもよい。好ましい置換基としては、ハ
ロゲン原子(好ましくは塩素原子、臭素原子)ア
ルキル基(好ましくは炭素原子数1乃至3のもの
であり、特にメチル基が好ましい)を挙げること
ができる。 以上R4乃至R9として各種の原子及び基を挙げ
たが、その中でも好ましいのは水素原子、ハロゲ
ン原子又はアルキル基である。 又一般式〔〕により表わされる単量体の全炭
素原子数については、好ましいのは4乃至12のも
のであり、更に好ましくは4乃至9、特に好まし
くは4乃至6のものである。又R4乃至R9の少な
くとも2つは水素原子であることが好ましい。 一般式〔〕により表わされる単量体の例とし
ては以下のものを挙げることができる。 1,3―ブタジエン、アルキル(好ましくは炭
素原子数1乃至4の低級アルキル)置換1,3―
ブタジエン(例えば、イソプレン、2―エチル―
1,3―ブタジエン、2,3―ジメチル―1,3
―ブタジエン、アリール(好ましくはフエニル)
置換1,3―ブタジエン、ハロゲン(好ましくは
クロル、ブロム)置換1,3―ブタジエン(例え
ば2―クロル―1,3―ブタジエン、2―ブロム
―1,3―ブタジエン、2,3―ジクロル―1,
3―ブタジエン等)シアノ置換1,3―ブタジエ
ン、 これら各種の共役ジエンの中でも、好ましいの
は1,3―ブタジエン、アルキル基(特にメチル
基)又はハロゲン置換1,3―ブタジエンであ
り、特に好ましいのは1,3―ブタジエン、イソ
プレン、2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン
であり、最も好ましいのは、イソプレンまたは
2,3―ジメチル―1,3―ブタジエンである。 また、単位Bを構成する共重合可能なエチレン
性不飽和酸、又はその塩の単量体として本発明に
おいて好ましいものは少なくとも1つのカルボキ
シル基、スルホ基若しくはホスホノ基、又はそれ
らの塩を有するものである。カルボキシル基若し
くはスルホ基又はそれらの塩を有するものの中で
も好ましいのは、1乃至2個のカルボキシル基若
しくはスルホ基又はそれらの塩を有するものであ
り、好ましい単量体としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸モノ
メチル、イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノ
メチル、マレイン酸モノブチル、スチレンスルホ
ン酸、アクリロイルオキシプロピルスルホン酸、
2―アクリルアミド―2―メチルエタンスルホン
酸、及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモ
ニウム塩を挙げることができ、最も好ましいのは
アクリル酸及びイタコン酸である。 単位Bを構成する単量体のうち、ホスホノ基又
はその塩を有する単量体の中でも好ましいのは、
1個のホスホノ基又はその塩を有するものであり
例えば、2―アクリロイルオキシエチルホスフエ
ート、2―アクリロイルオキシエトキシエチルホ
スフエート、2―メタクリロイルオキシエチルホ
スフエートを挙げることができる。 単位Cを構成する共重合可能なエチレン性不飽
和単量体として好ましいものとしては、エチレン
性不飽和ニトリル類、スチレン類、エチレン性不
飽和酸エステル類、エチレン性不飽和酸アミド
類、ビニル異節環化合物を挙げることができる。 エチレン性不飽和ニトリル類としては、以下の
ものを挙げることができる。 アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α―
クロルアクリロニトリル、及びシアン化ビニリデ
ン。 スチレン類の具体的なものとしては、次のもの
が挙げられる。 スチレン、p―メチルスチレン、α―メチルス
チレン、p―クロルスチレン、m―メチルスチレ
ン、2,5―ジメチルスチレン。 エチレン性不飽和酸エステル類としては、エチ
レン性不飽和カルボン酸エステル類が好ましく、
例えば次のものが挙げられる。 アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸―n―ブチル、アクリル酸―2―ヒドロキシ
エチル、アクリル酸―2―ヒドロキシプロピル、
アクリル酸ベンジル、アクリル酸フエニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリ
ル酸―n―ブチル、メタクリル酸―2―ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸フエニル。 エチレン性不飽和酸アミド類としては、アクリ
ルアミド、メタクリルアミドを挙げることがで
き、アクリルアミド類としては例えばアクリルア
ミド、ジアセトンアクリルアミド、メチロールア
クリルアミド、メチルアクリルアミドを挙げるこ
とができる。 メタアクリルアミド類としては例えばメタアク
リルアミド、ベンジルメタアクリルアミドを挙げ
ることができる。 ビニル異節環化合物としては、例えばN―ビニ
ルピロリドン、N―ビニルイミダゾール、ビニル
ピリジン類(例えば、4―ビニルピリジン、2―
ビニルピリジン等)を挙げることができる。 以上、単位Cを構成するに適した単量体の中で
も好ましいのは、共重合可能なエチレン性不飽和
ニトリル類(特にアクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル)、スチレン類(特にスチレン)、アクリ
ル酸エステル(特に炭素原子数1乃至4の低級ア
ルキルエステル、例えばアクリル酸エチル、アク
リル酸―2―ヒドロキシエチル、アクリル酸n―
ブチル)、メタクリル酸エステル(特に炭素原子
数1乃至4の低級アルキルエステル、例えばメタ
クリル酸メチル)である。 一般式〔〕で示される共重合体において、単
位Aの重量パーセントxは約50乃至99.5である
が、好ましくは約50乃至約90である。 単位Bの重量パーセントyは約0.5乃至約44.5
であるが好ましくは約0.5乃至約20、更に好まし
くは約2乃至約15である。 単位Cの重量パーセントzは0乃至約49.5であ
る。 上記共重合体において、各単位A,B及びCを
構成する単量体は、それぞれ2種以上であつても
よい。 以下に前記一般式〔〕で表わされるラクトン
ポリマーの繰返し単位の好ましい具体例を記載す
るが本発明はこれにより限定されるものではな
い。 次に一般式〔〕により示される重合体の具体
例を示すが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。 (例示化合物) (1) 1,3―ブタジエン―アクリロニトリル―メ
タクリル酸共重合体(重量%65:33:2) (2) イソプレン―アクリロニトリル―アクリル酸
共重合体(同60:38:2) (3) イソプレン―メタクリロニトリル―メタクリ
ル酸共重合体(同65:32:3) (4) イソプレン―1,3―ジメチル―ブタジエン
―アクリロニトリル―アクリル酸共重合体(同
40:30:25:5) (5) イソプレン―アクリル酸メチル―メタクリル
酸共重合体(同65:31:4) (6) 2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン―ア
クリロニトリル―アクリル酸共重合体(同70:
25:5) (7) 2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン―ア
クリロニトリル―アクリル酸共重合体(同75:
19:6) (8) 2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン―メ
タクリル酸メチル―アクリル酸共重合体(同
75:19:6) (9) 2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン―イ
ソプレン―アクリロニトリル―アクリル酸共重
合体(同30:30:36:4) (10) 1,3―ブタジエン―アクリル酸―n―ブチ
ル―アクリル酸(同80:15:5) (11) 2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン―ア
クリロニトリル―アクリル酸共重合体(同75:
17:8) (12) 2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン―ア
クリロニトリル―アクリル酸共重合体(同57:
35:8) 前記具体例で示された如き繰返し単位をもつラ
クトンポリマーは重合体1g中に約0.25乃至5.0
ミリ当量の酸を有していることが好ましい。ポリ
マー中の酸の定量はサンプルをアセトンと水との
混合液(1:1の割合)に溶かし、フエノールフ
タレインを指示薬として0.1Nの水酸化ナトリウ
ムにより適定し測定する。 前記一般式〔〕で示されるラクトンポリマー
単位においてn2が1であるラクトンポリマーの合
成法は、一般的には不飽和のα,β―ジカルボン
酸が該ジカルボン酸無水物と、アリールアルコー
ルまたはメタリルアルコールもしくはこれらの有
機酸エステルとを共重合せしめて共重合体とな
し、この共重合体を酸を触媒として加水分解しラ
クトン化することにより得られる。 上記のラクトン化反応により得られるラクトン
は前記例示化合物(1)または(3)の如き遊離のカルボ
ン酸基を有するものなので、例示化合物(2),(4),
(5)および(6)で示されるカルボン酸エステルを有す
るラクトンポリマーを合成する場合は、上記ラク
トン化反応に際して、例えばブタノール等を用い
ることにより上記カルボン酸エステルを有するラ
クトンポリマーを得ることができる。 また前記一般式〔〕で示されるラクトンポリ
マー単位においてn2が2以上の整数であるラクト
ンポリマーの合成法は、一般的にはα,β―ジカ
ルボン酸か該ジカルボン酸無水物と、アリールア
ルコールまたはメタリルアルコールもしくはこれ
らの有機酸エステルとを共重合せしめ、共重合体
となし、この共重合体を酸を触媒としてオキシカ
ルボン酸の存在下加水分解し、ラクトン化するこ
とにより得られる。 上記のラクトン化反応により得られるラクトン
は前記例示化合物(7)の如き遊離のカルボン酸基を
有するものなので、例示化合物(8)で示されるカル
ボン酸エステルを有するラクトンポリマーを合成
する場合は、上記ラクトン化反応に際して、例え
ばブタノール等を用いることにより、上記カルボ
ン酸エステルを有するラクトンポリマーを得るこ
とができる。 なお、上記ラクトン化反応に際して用いられる
触媒の酸としては硫酸等の鉱酸が好ましく、また
反応系の水の量を変化させることによりポリマー
中の酸量を調整することができる。上記合成にお
いて使用される不飽和のα,β―ジカルボン酸と
してはマレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸ま
たはジメチルマレイン酸またはこれらの無水物あ
るいは炭素原子数1乃至4のこれらのアルキルエ
ステルが包含される。このうちマレイン酸または
無水物が好ましい。そして代表的なアリールアル
コールまたはメタリルアルコールおよびその有機
酸エステルとしてはアリールアルコール、メタリ
ルアルコール、アリールアセテート、メタリルア
セテート、アリールプロピオネート、メタリルプ
ロピオネート、アリールブチレートおよびアリー
ルベンゾエートが包含される。このうちアリール
アセテートおよびメタリルアルコール等が好まし
い。 以下に本発明に係るラクトンポリマーの合成法
を記載する。 合成例 1 (アリールアセテートと無水マレイン酸の共重
合) アリールアセテート49.6g(0.5モル)と無水
マレイン酸49.0g(0.5モル)を300mlのジクロロ
エタンに溶解した。少量の不溶物が残るのでこれ
を過した。液を撹拌装置、温度計、コンデン
サーおよび窒素ガス導入管付の1―四頭フラス
コに加え、30分間窒素置換を行なつた後、3.0g
の2,2′―アゾビスイソブチロニトリルを加え80
℃に加熱した。窒素気流下4時間加熱撹拌した後
さらに2.0gの2,2′―アゾビスイソブチロニト
リルを加え4時間反応を行なつた。 次いで反応容器を室温まで下げ析出したポリマ
ーを過し200mlのジフロロエタンで洗浄した。
減圧下50℃で乾燥し、白色粉末のポリマー84.4g
を得た。上記により得られた共重合体の平均分子
量は32800であつた。 合成例 2 (アリールアセテート―無水マレイン酸共重合
体のラクトン化およびエステル化反応) 撹拌装置、温度計、コンデンサー付の500ml3
頭フラスコに、合成例―1のアリールアセテート
―無水マレイン酸共重合体30g、n―ブタノール
245ml、水48ml、濃硫酸10.5mlを入れ、95℃で24
時間撹拌した。ついでこの反応容器を室温まで下
げ一昼夜放置した。白色のポリマーが析出するの
で上澄み液をデカンテーシヨンにより取り除く。
残つたポリマーを180mlのアセトンに溶解し、1.5
の水に注ぎ、ポリマーを析出させる。過後、
十分に水洗し減圧下55℃で乾燥し、18.1gの白色
粉末ポリマーを得た。 ポリマー1g当り1.22ミリ当量の酸を含んでい
た。 合成例 3 (メタリルアルコールと無水マレイン酸の共重
合) 撹拌装置、温度計、コンデンサー、窒素ガス導
入管付の300ml―四頭フラスコにジオキサン100
ml、無水マレイン酸19.6g(0.2モル)、メタリル
アルコール14.4g(0.2モル)、2,2′―アゾビス
イソブチロニトリル0.34gを加え、窒素気流下60
℃で撹拌しながら6時間重合した。反応終了後室
温まで冷却し、内容物を塩化メチレン1中に注
いだ。析出したポリマーを過し500mlの塩化メ
チレンで数回洗浄した後、減圧下50℃で乾燥し、
白色粉末のポリマー31.3gを得た。上記により得
られた共重合体の平均分子量は45200であつた。 合成例 4 (メタリルアルコール―無水マレイン酸共重合
体のラクトン化およびエステル化反応) 合成例―2と同様n―ブタノール中でラクトン
化およびエステル化を行ない白色粉末のラクトン
ポリマーを得た。ポリマー1g当り1.05ミリ当量
の酸を含んでいた。 合成例 5 (アリールアセテート―無水マレイン酸共重合
体のラクトン化およびエステル化) 撹拌装置、温度計、コンデンサー付の500ml3
頭フラスコに合成例―1のアリールアセテート―
無水マレイン酸共重合体30g、n―ブタノール
185ml、グリコール酸185ml、水30mlおよび濃硫酸
10.5mlを入れ、95℃で24時間撹拌した。白色のポ
リマーが析出するので上澄み液をデカンテーシヨ
ンにより取り除く。残つたポリマーを300mlのア
セトンに溶解し、3の水に注ぎポリマーを析出
させる。過後、十分に水洗し減圧下55℃で乾燥
し、15.8gの白色ポリマーを得た。 ポリマー1g当り2.05ミリ当量の酸を含んでい
た。 次に前記の一般式〔〕で表わされるターポリ
マーの合成法について記載する。 合成例 6 〔2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン―ア
クリロニトリル―アクリル酸共重合体(仕込み
重量比75:19:6)〕 撹拌装置、温度計、コンデンサー、窒素ガス導
入管付の500ml―四頭フラスコに脱気水200ml、ト
ラツクH―45(商品名、日本油脂(株)製界面活性剤、
有効成分30%)2ml、アクリル酸3.6g、2,3
―ジメチル―1,3―ブタジエン45.0g、アクリ
ロニトリル11.4gを加え窒素気流下50℃、撹拌速
度300rpmに保つた。ついで過硫酸カリウム0.48
g、メタ重亜硫酸ナトリウム0.35gを各々10ml、
8mlの脱気水に溶解した溶液を同時に添加し、60
℃、300rpmで5時間重合を行なつた。反応終了
後過を行ない、反応生成物を得た。 重合率 99.9% 合成例 7 (ポリマーラテツクスから共重合物の分離) 20パーセントの固体を含んだ合成例―6のポリ
マーラテツクス200mlに撹拌しながら400mlのメタ
ノールを加えた。さらに、20mlの飽和食塩水を加
えた後50℃に加熱し、ついで20℃に冷却した。し
ばらく放置した後上澄液をデカンテーシヨンによ
り除いた。同操作をさらに2回繰り返した後、
400mlの蒸留水中で撹拌し過した。減圧下50℃
で乾燥した。 本発明のラクトンポリマーは高いアルカリ浸透
の活性化エネルギーを必要としない一時的障壁層
として単独で用いることもでき、また上記により
得られたターポリマーとも相溶性がよいので、タ
ーポリマーと混合して用いても前記の目的を達成
することができる。 本発明に係る一時的障壁層は、前記一般式
〔〕の単位からなる重合体、または該重合体と
一般式〔〕で示される重合体の混合物を有機溶
媒に溶解した溶液を塗布し、乾燥することにより
塗設することができる。上記重合体を混合する時
の混合割合はラクトンポリマーに対するターポリ
マーが95:5乃至5:95の範囲である。 重合体が乳化重合により得られる重合体ラテツ
クスである場合には得られたラテツクスから重合
体を分離したのち、乾燥後有機溶媒に溶解するこ
とが好ましい。ラテツクスから重合体を分離する
方法としては種々の方法を用いることができる
が、ラテツクスに重合体の非溶媒もしくは重合体
をほとんど溶解しない溶媒を添加して重合体粒子
を沈澱させて分離する方法又はラテツクスに水溶
性無機塩を添加して重合体粒子を沈澱させて分離
する方法、特に前者の方法が好ましい。重合体粒
子を沈澱させる溶媒としてはアルコール系溶媒、
特にメタノールが好ましい。 重合体を溶解する有機溶媒の種類は用いる重合
体の種類により種々変化しうるが、該重合体を1
重量%乃至10重量%の濃度で溶解しうるものが好
ましい。該有機溶媒の沸点は50℃乃至150℃が好
ましく、特に50℃乃至95℃のものが好ましい。 該有機溶媒の代表例としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素;アセトン、
メチルエチルケトン、イソブチルメチルケトン、
ジエチルケトン、イソアミルメチルケトン、ジプ
ロピルケトン、エチルプロピルケトン等のケトン
類、ジオキサン、ピリジン等の異節環状化合物:
シクロヘキサン等の環状化合物;ギ酸、酢酸等の
脂肪酸、そのアルキルエステル(例えば酢酸エチ
ル、酢酸ブチル)または無水物;石油エーテル、
リグロイン等の脂肪族炭化水素;メタノール、エ
タノール、アミルアルコール、イソプロピルアル
コール等のアルコール類、ジクロルメタン、1,
2―ジクロルエタンのハロゲン化炭化水素等を挙
げることができ、これら有機溶媒を単独で、また
は併用して用いることができる。これらの中でも
好ましいのはケトン類および脂肪酸エステル類で
あり、特にケトン類中でもメチルエチルケトン、
アセトンが好ましい。又、具体的な併用の例とし
ては、メチルエチルケトン―n―プロパノール
(混合比6:4)を挙げることができる。溶解に
際しては、必要に応じて加熱、撹拌してもよい。 重合体は有機溶媒に対して、1乃至10重量%、
好ましくは1乃至4重量%の濃度で溶解して塗設
することが好ましい。 本発明において重合体の有機溶媒溶液を塗設す
るにあたつては、従来知られた種々の塗布方法、
例えばデイツプ法、ローラー法、エアーナイフ
法、スライドホツパー法、カーテン法等を用いる
ことができる。又、塗布後の乾燥方法としては電
磁波、例えば赤外線、超短波を用いる方法、熱風
を用いる方法、熱ドラムを用いる方法等を用いる
ことができる。乾燥温度は使用する有機溶媒、重
合体等により種々変化しうるが通常は40℃乃至
100℃である。又、乾燥時間は塗布時に使用する
溶媒の種類、乾燥温度等により種々変化しうる
が、通常は30秒ないし4分である。 本発明に係る一時的障壁層、特にタイミング層
には必要に応じて種々の添加剤を添加することが
できる。該添加剤としては、界面活性剤、マツト
剤(例えば粉末シリカ、重合体ビーズ)、充てん
剤(例えばケイソウ土、二酸化チタン、カーボン
ブラツク、コロイド状シリカ)、可塑剤(例えば
トリクレジルホスフエート、トリアルキルホスフ
エートの如きリン酸エステル、ジヘキシルフタレ
ート、ジブチルフタレートの如きフタル酸エステ
ル)等を挙げることができ、その添加量は界面活
性剤については0.05ないし0.5%、その他の添加
剤については重合体当り0.1ないし20重量%が好
ましい。 さらに、タイミング層に添加する添加剤として
は、競争現像剤、例えば特開昭54―74744号公報
に記載の如き競争現像剤前駆体、現像抑制剤、例
えば特開昭50―28823号公報に記載の如き現像抑
制剤前駆体が挙げられる。 本発明に係る一時的障壁層を使用することによ
り、写真要素中に含有されている各種の反応体を
互いに分離することができるが、これらの反応体
としては例えば、酸と塩基、現像主薬と現像抑制
剤、標白剤と金属銀、およびハロゲン化銀とハロ
ゲン化銀溶剤等がある。 また、本発明に係る一時的障壁層は、各種の写
真要素において、二つのアルカリ浸透性層の間に
用いることにより、現像抑制剤等各種試薬の作用
の開始を制御することができる。 本発明に係る一時的障壁層は、カラー拡散転写
用写真要素中にタイミング層として用いる場合に
特に有用であり、カラー拡散転写用写真要素は支
持体上に必須層として順に中和層及びタイミング
層を有する。 タイミング層の膜厚は中和層、処理組成物の組
成等により種々変化しうる。一般的には0.2μ乃至
15μで充分であり、特に好ましくは0.2μ乃至10μで
ある。 前述のアルカリ浸透性の温度依存性は一時的障
壁層のアルカリ水溶液による浸透の活性化エネル
ギーで表わされ、その活性化エネルギーは、次の
テストにより決定できる。即ち、透明な支持体上
に順に、 (1) 中和層 アクリル酸とアクリル酸n―ブチルの共重合
体(平均分子量70000重量比75:25)、(220mg/
100cm2)を有する乾燥膜厚22μの中和層 (2) 重合体1.0〜3.0mg/100cm2を有する本発明に
係る一時的障壁層を設けた写真要素と透明な支
持体を重ねあわせ、15℃および25℃にて、その
間に下記組成の組成物を厚さ90μに拡布する。 (組成物) 水酸化ナトリウム 45g カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩
25g チモールフタレイン 1g 蒸留水を加えて 1 組成物を展開した後、PH指示薬であるチモール
フタレインの色が消失しはじめる時間および完全
に消失する時間を測定し、この時間の平均を変色
時間とし、アレニウスの式により求められる。 Ea(活性化エネルギー) =0.00458×logY2/Y1/1/T2−1/T1 T2:高温 T1:低温 Y2:T2における変色時間(分) Y1:T1 〃 (分) この変色時間は、フイルムの系内の水素イオン
濃度(PH)が約10になる時間(通常中和時間と称
する)を表わし、前述のアルカリ水溶液の浸透時
間の目安となる。又、PH10は写真化学においてハ
ロゲン化銀乳剤の現像の実質的停止がおこなわれ
る環境である。 本発明に係る写真要素の支持体としては、従来
知られた写真材料の支持体を用いることができ、
目的に応じて透明であつても不透明であつてもよ
い。 本発明において使用しうる中和層は実質的な転
写画像形成後、系内特に受像層のPHを低下させる
ものであればよく、従来知られた種々のもの(例
えば重合体酸層)を用いることができる。該中和
層により、実質的な画像形成後の現像を終了させ
その後の過剰な拡散性色素の転写を防ぎ、更には
転写画像の安定性を増すことができる。 又、本発明に係るタイミング層の上にアルカリ
透過性、親水性層を有していてもよい。 該アルカリ透過性親水性層としては、例えばゼ
ラチン、ポリビニルアルコール、エチルメタクリ
レート―メタクリル酸共重合体、メチルメタクリ
レート―メタクリル酸共重合体、メチルビニルエ
ーテル―無水マレイン酸共重合体、カゼイン、カ
ルボキシメチルセルロース、セルロースアセテー
トフタレート、ヒドロキシエチルセルロースを挙
げることができる。特に好ましいのはゼラチンで
ある。これらアルカリ透過性親水性層は必要に応
じて硬化又は架橋されていてもよい。 又、本発明に係る写真要素は、必要に応じて本
発明に係るタイミング層上に直接又は前述のアル
カリ透過性親水性層を介して接着促進層を設ける
ことができる。該接着促進層はアルカリ処理組成
物の厚さを規定するためのスペーサーレールを接
着するために本発明に係る写真要素に有効に使用
される。 該接着促進層としては、アルカリ透過性層が好
ましく、例えば実質的に合体しないアクリロニト
リル―塩化ビニリデン―アクリル酸共重合体を挙
げることができる。 本発明の写真要素は、本発明に係る一時的障壁
層を用いた種々の態様を包含し(例えば特願昭55
―227号明細書記載のもの。)、それには感光性要
素を有するものと有しないものがあるが、特に好
ましい態様として、二つの透明支持体間に、順に
必須層として受像層、光反射層、不透明化層、シ
アン色画像形成物質層、赤感性ハロゲン化銀乳剤
層、中間層、マゼンタ色画像形成物質層、緑感性
ハロゲン化銀乳剤層、中間層、イエロー色画像形
成物質、青感性ハロゲン化銀乳剤層、保護層、タ
イミング層、および中和層を有するカラー拡散転
写用写真材料が挙げられる。この場合に用いられ
る色画像形成物質としてはアルカリ性媒体中、非
拡散のものでも拡散性のものでもよく、従来知ら
れた種々の色画像形成物質を用いることができ
る。 アルカリ性媒体中、非拡散性である色画像形成
物質としては、例えば米国特許第4076529号、同
第3443939号、フランス特許第2284140号、特開昭
53―46730号、同53―50736号、同51―113624号、
同53―3819号、及び同54―54021号の各公報に記
載のいわゆる色素放出型レドツクス化合物、例え
ば特開昭49―111628号及び同51―63618号の各公
報に記載のアルカリ性媒体中で拡散性色素を放出
しうるが、その前にハロゲン化銀現像剤の酸化生
成物と反応すると、その放出速度が低下する非拡
散性の色画像形成物質、例えば特開昭53―110827
号及び同53―110828号の各公報に記載のいわゆる
BEND化合物、例えば米国特許第3227550号に記
載のいわゆる拡散性色素放出型カプラーを挙げる
ことができる。 アルカリ性媒体中、実質的に拡散性の色画像形
成物質としては、例えば米国特許第2983606号、
同第3880658号、同第3854945号及び同第3563739
号に記載のいわゆる色素現像剤を挙げることがで
きる。 本発明において特に有効な色画像形成物質は色
素放出型レドツクス化合物である。 色素放出型レドツクス化合物の中でも本発明に
おいて好ましいのは、スルフアモイル基を有する
拡散性色素又はその前駆体を放出することができ
る非拡散性スルホンアミド型色素放出型レドツク
ス化合物である。その中でも好ましいのは、下記
一般式〔〕,〔〕又は〔〕により表わされる
ものである。 上式において、Ballはアルカリ性の処理組成物
で現像する間に、当該化合物を非拡散性にし得る
程度の炭素原子数を有する有機バラスト基を表わ
し、Z1はベンゼン環又はナフタレン環を完成する
に必要な炭素原子群を表わし、Z2およびZ3はベン
ゼン環を完成するに必要な炭素原子群を表わす。
しかしこのベンゼン環およびナフタレン環は1つ
又はそれ以上の置換基をもつていてもよい。 Colは色素又はその前駆体部分を表わす。 色画像形成物質と組みあわされる感光性ハロゲ
ン化銀乳剤としては、所望により従来知られた
種々のものを用いることができ、ネガ型であつて
もポジ型であつてもよい。 前述のカラー拡散転写用写真材料を処理するた
めの処理組成物は通常アルカリ性処理組成物であ
り、アルカリ剤を含有しており、室温において約
PH10以上を有している。 処理組成物は、粘稠剤を含有していることが好
ましく通常は約100〜300000センチポアズの粘度
を有している。これにより処理時の処理組成物の
分布を均一にでき、更に処理の間に非流動性の膜
を形成し実質的な色素画像形成後の望ましくない
画像の変化を防止する効果をも有している。 用いる色画像形成物質自身がハロゲン化銀現像
機能を有していない場合には、ハロゲン化銀現像
主薬を使用する。現像主薬としては、3―ピラゾ
リドン系のもの例えば1―p―メチルフエニル―
4―ヒドロキシメチル―4―メチル―3―ピラゾ
リドン、2―フエニル―4―ヒドロキシメチル―
4―メチル―3―ピラゾリドンがあげられる。 又、色画像形成物質自身がハロゲン化銀現像作
用を有する場合においても、補助的にハロゲン化
銀現像主薬を用いることが好ましい。これらハロ
ゲン化銀現像主薬は通常処理組成物及び/又は写
真要素中の処理組成物浸透性層中に含有せしめ
る。その他、処理組成物は用いるハロゲン化銀乳
剤に応じてハロゲン化銀溶剤等を含有していても
よいし、必要に応じて反射剤(例えば二酸化チタ
ン)不透明化剤(例えばカーボンブラツク、イン
ジケーター色素)等通常使用される種々の添加剤
を含有していてもよい。 処理組成物をカラー拡散転写用写真要素に適用
するための手段としては、従来知られた種々のも
のを用いることができるが、好ましくは処理の際
に破壊可能な容器に収納されていることが好まし
い。 以下本発明に係る写真要素がいかに優れたもの
であるかを実施例により示すが、本発明はこれに
より何ら限定されるものではない。 実施例 1 透明な100μ厚のポリエチレンテレフタレート
支持体上にアクリル酸―アクリル酸n―ブチル共
重合体(75/25重量比)の第1層を220mg/100cm2
の割合で塗布した。次いで下記のラクトンポリマ
ーを単独で、または該ラクトンポリマーとターポ
リマーを種々の割合で混合し、22mg/100cm2のタ
イミング層を塗布し、処理シート(1)〜(6)を作製し
た。比較としてラクトンポリマーの混合されてい
ない比較処理シート(1)〜(2)を作製した。この比較
処理シート(1)は22mg/100cm2、同じく(2)は7mg/
100cm2のタイミング層を塗布した。そしてタイミ
ング層の塗布はメチルエチルケトン溶液の使用に
より行つた。 ラクトンポリマー例示化合物(2)(酸含量1.22ミ
リ当量/g) ラクトンポリマー例示化合物(4)(酸含量1.05ミ
リ当量/g) ターポリマー例示化合物(7) ターポリマー(A) 2,3―ジメチル―1,3―ブタジエン/アク
リロニトリル/アクリル酸 (重量比75/20/5) これら処理シートのバリヤー層の効果を調べる
ため各処理シートと100μの透明なポリエチレン
テレフタレートシートおよび内容量1mlの前述の
アルカリ組成物を含む易開裂性ポツトを用いてテ
ストユニツトを作製し、前記によるテストを行な
い変色時間(中和時間)(分)および活性化エネ
ルギー(Ea)を求めた。
【表】 第1表が示すように、本発明に係る処理シート
(1)〜(6)は、混合比率を変化することにより、中和
時間及びアルカリ透過の活性化エネルギーを幅広
く変化することが可能であつた。 また、比較処理シート(1)は中和時間が非常に長
く、実質的な使用範囲外であつた。さらに比較処
理シート(2)は活性化エネルギーがかなり低くなつ
た。 実施例 2 実施例―1における処理シート(1)〜(6)および比
較処理シート(1)および(2)を用いて、これら処理シ
ートの保存性をみるために温度55℃の条件ならび
に温度50℃、相対湿度80%の条件で3日間放置し
た。そして保存前及び保存後の各処理シートを実
施例―1と同様に処理し、中和時間と活性化エネ
ルギーの変化率を求めた。 変化率(%)=保存後の値−保存前の値/保存前の値 上記による変化率について第2表に示した。
【表】 第2表の示すところによれば、本発明に係る処
理シート(1)〜(6)は中和時間および活性化エネルギ
ーの保存後の変化率が比較処理シートと比べて著
しく小さかつた。 実施例 3 実施例―1における処理シート(1)〜(6)および比
較処理シート(1)および(2)を用いて、アルカリ中和
の全過程を測定し、PH低下のシヤープさ(S)を
求めた。測定方法は下記の通りである。PH電極と
して平面複合電極を使用した。処理シートとPH電
極の間には、下記組成のアルカリ組成物10μlを1
cm2に展開した。PH電極をレコーダーに接続するこ
とによりアルカリ中和の全過程を測定した。(ア
ルカリ組成物) 水酸化カリウム 56g カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩
10g 蒸留水を加えて 1 PH低下の尺度(シヤープさ)として次式を用
い、その結果を第3表に示した。測定は25℃で行
なつた。 S(シヤープさ) =PH10になる時間(分)/PH14を保持している時間
(分)
【表】 第3表の示すところによれば、本発明に係る処
理シート(1)〜(6)は、比較処理シートに比べてPHの
低下が急激であつた。 実施例 4 実施例―1の本発明に係る処理シート(2),(5),
(6)および比較処理シート(2)のタイミング層に5―
(2―シアノエチルチオ)―1―フエニルテトラ
ゾール(1.0mg/100cm2)と2―t―ブチル―4―
アセチルオキシフエノール(2.0mg/100cm2)を添
加し、処理シート(―1)〜(―3)および
比較処理シート(―1)を作製した。 次いで厚さ100μの透明なポリエチレンテレフ
タレート支持体上に下記の層を順次塗布を行な
い、多色感光要素を作成した。 (1) 受像層 酸処理ゼラチン(22mg/100cm2)及びコポリ
(スチレン―コーN―ビニルベンジル―N―ベ
ンジル―N,N―ジメチルアンモニウムクロラ
イド―コージビニルベンゼン)(モル比49/
49/2)(22mg/100cm2)を有する受像層。 (2) 光反射層 二酸化チタン(220mg/100cm2)及びゼラチン
(22mg/100cm2)を有する光反射層。 (3) 不透明化層 カーボンブラツク(27mg/100mg2)及びゼラ
チン17mg/100cm2)を有する不透明化層。 (4) シアン色画像形成物質層 下記構造式を有するシアン色画像形成物質
(3.2mg/100cm2)。 ジエチルラウラミド(1.6mg/100cm2)及びゼ
ラチン(11mg/100cm2)を有するシアン色画像
形成物質。 (5) 赤感性内部潜像型直接ポジ臭化銀乳剤層 赤感性内部潜像型直接ポジ臭化銀乳剤(銀に
換算して9mg/100cm2、ゼラチン9mg/100cm2)、
カリウム―2―オクタデシルヒドロキノン―5
―スルホネート(銀1mol当り16g)およびカ
ブリ剤1―アセチル―2―{4―〔5―アミノ
―2―(2,4―ジ―t―ペンチルフエノキ
シ)ベンズアミド〕フエニル}ヒドラジン(銀
1mol当り85mg)および1―p―ホルミルヒド
ラジノフエニル―3―フエニル―2―チオ尿素
(銀1mol当り3.5mg)を有する赤感性臭化銀乳
剤層。 (6) 中間層、ゼラチン(16mg/100cm2)及び2,
5―ジ―sec―ドデシルヒドロキノン(13mg/
100cm2)を有する層。 (7) マゼンタ色画像形成物質層 上記構造式で表わされるマゼンタ色画像形成
物質(3.2mg/100cm2)、ジエチルラウラミド
(1.6mg/100cm2)およびゼラチン(12mg/100
cm2)を有するマゼンタ色画像形成物質層。 (8) 緑感性内部潜像型直接ポジ臭化銀乳剤層 緑感性内部潜像型直接ポジ臭化銀乳剤(銀に
換算して9mg/100cm2)、ゼラチン(9mg/100
cm2)カリウム―2―オクタデシルヒドロキノン
―5―スルホネート(銀1molに対し16g)お
よびカブリ剤1―アセチル―2―{4―〔5―
アミノ―2―(2,4―ジ―t―ペンチルフエ
ノキシ)ベンザミド〕フエニル}ヒドラジン
(銀1molに対し70mg)および1―ホルミルヒド
ラジノフエニル―3―フエニル―2―チオ尿素
(銀1molに対し2.5mg)を有する緑感性乳剤層。 (9) 中間層 ゼラチン(16mg/100cm2)および2,5―ジ
―sec―ドデシルヒドロキノン(13mg/100cm2
を有する中間層。 (10) イエロー色画像形成物質層 下記構造式のイエロー色画像形成物質(4.3
mg/100cm2 ジエチルラウラミド(2.2mg/100cm2)および
ゼラチン(15mg/100cm2)を有するイエロー色
画像形成物質層。 (11) 青感性内部潜像型直接ポジ臭化銀乳剤層 青感性内部潜像型直接ポジ臭化銀乳剤(銀に
換算して9mg/100cm2)、ゼラチン(9mg/100
cm2)、5―sec―オクタデシル―5―ヒドロキノ
ン―2―スルホン酸(銀1molに対し16g)お
よびカブリ剤1―アセチル―2―{4―〔5―
アミノ―2―(2,4―ジ―t―ペンチルフエ
ノキシ)ベンズアミド〕フエニル}ヒドラジン
(銀1molに対し80mg)および1―ホルミルヒド
ラジノフエニル―3―フエニル―2―チオ尿素
(銀1molに対し3.3mg)を有する緑感性乳剤層。 (12) ゼラチン(10mg/100cm2)を有する保護層。 用意された各多色感光要素に一段の濃度差が
0.15の鉄ウエツジから成る全30段の光楔を通し
て規定の露光を与えその後上記処理シート及び
比較の処理シートと重ね合せて写真材料を作
り、更にその間に下記組成の処理組成物1mlを
含むポツドを写真材料に付着させフイルムユニ
ツト(―1)〜(―3)及び比較フイルム
ユニツト(―1)を作製した。次に各フイル
ムユニツトを15℃,25℃及び35℃で一対の加圧
的に並置されたローラーの間を通過させること
により、上記処理シートと多色感光要素の間に
70μの厚さで処理組成物を展開せしめた。 ここで用いた処理組成物は次のとおりである。 水酸化カリウム 47g 亜硫酸ナトリウム 1.0g 1―フエニル―4―ヒドロキシメチル―4―メ
チル―3―ピラゾリドン 12g 5―メチルベンゾトリアゾール 3.8g カルボキシ・メチルセルロース・ナトリウム塩
44g カーボンブラツク 172g t―ブチルハイドロキノン 0.3g フツ化カリウム 10g 蒸留水を加えて 1 数分後、色素画像が多色感光色素の透明支持体
を通じて観察された。得られた色素画像の反射濃
度(サクラ光電濃度計、PDA―60型小西六写真
工業株式会社製を使用)を赤(λmax=644nm)、
緑(λmax=546nm)、青(λmax=434nm)の各
フイルターを用いて測定した。測定の結果を第4
表に示す。
【表】
【表】 第4表の示すところによれば本発明に係る一時
的障壁層を有する処理シートを用いたフイルムユ
ニツト(―1)〜(―3)では各温度におい
て得られた色素画像の赤色、緑色、青色の最大転
写濃度(Dmax)は十分高く、又最小濃度
(Dmin)が十分低く十分な性能を有していた。 一方、本発明に係る一時的障壁層を有しない比
較処理シートを用いたフイルムユニツトでは低温
における最大転写濃度(Dmax)の低下、および
高温における最小濃度(Dmin)の増大が著しく
みられた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳
    剤層と少なくとも1層の一時的障壁層とを有する
    写真要素において、上記一時的障壁層が下記一般
    式〔〕で示される構造を繰返し単位とするラク
    トンポリマーまたは該ラクトンポリマーと下記一
    般式〔〕で示されるターポリマーとの混合物よ
    りなることを特徴とする写真要素。 一般式〔〕 一般式〔〕 (―A)―x(―B)―y(―C)―z (式中、Rは水素原子、アルキル基、またはア
    ラルキル基を表わし、R1,R2およびR3はそれぞ
    れ水素原子またはメチル基を表わし、またn1は1
    〜5の整数、n2は1〜2の整数を表わす。さらに
    Aは共重合可能な共役ジエン単量体単位を表わ
    し、Bは共重合可能なエチレン性不飽和酸または
    その塩の単量体単位を表わし、Cは共重合可能な
    エチレン性不飽和単量体単位を表わす。xは50乃
    至99.5重量%、yは0.5乃至44.5重量%またzは0
    乃至49.5重量%である)。
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