JP2001527090A - アルブミンを結合する方法およびその方法で使用すべき手段 - Google Patents

アルブミンを結合する方法およびその方法で使用すべき手段

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Abstract

(57)【要約】 アルブミンを含む水性液を、骨格 −CO−NH−C(=C−)−CO− を含むアルブミン結合性化合物から選択されるアルブミン結合性化合物と接触させることによりアルブミンを結合する方法、アルブミンを結合して、骨格 −CO−NH−C(=C−)−CO− を示すことができるコンジュゲート。骨格 −CO−NH−C(=C−)−CO− を示すアルブミン結合剤の構造を変えることにより得られたアルブミン化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 発明の分野 本発明は、アルブミンに結合することができる化合物の使用に関する。
【0002】 関連技術の説明 固相に結合したアルブミン結合性リガンドは、主に2つの目的:a)アルブミ
ンの精製、およびb)アルブミンの不存在下における液状サンプルのさらなる処
理のための、液状サンプルからのアルブミンの除去に使用されている。十分な品
質の最終アルブミン調製物を得るためには、アルブミンリガンドへの結合を伴う
工程を、イオン交換および疎水的相互作用に基づいた結合が含まれる他の工程と
組み合わせることが多い。バッチ方式およびクロマトグラフ処理は両方とも記載
されている。
【0003】 可溶性型でのアルブミン結合性リガンドは、アルブミン結合性リガンドによっ
てマトリックスに吸着されたアルブミンの脱着(例えば、吸着剤の再生)に使用さ
れている。そこで、可溶性リガンドは、アルブミン上の同じ結合部位を、マトリ
ックスに共有結合したリガンドと競争する。
【0004】 骨格 Iを示す化合物群および単一化合物は、WO 9622529、WO 9 400509およびWO 9401102に記載されている。しかしながら、こ の文献には、先に記載したこれらの群の個々のメンバーの中から有効なアルブミ
ン結合性リガンドを見出す可能性は認識されていない。
【0005】 発明の要約 上に述べた方法により良く適合した親和性、選択性および/または特異性を有
する、改良されたアルブミン結合剤の需要がある。液状サンプルからのアルブミ
ンの精製および除去に要する工程の数を最少とする必要もある。
【0006】 異なる種のアルブミンを互いから分離する、例えば、トランスジェニックウシ
により産生された血清アルブミンに関して、ヒト血清アルブミンをウシ血清アル
ブミンから精製する必要もある。
【0007】 本発明は、これらの需要および必要に合った溶液を提供しようとするものであ
る。
【0008】 本発明の第一態様は、アルブミンを含む水性液を、構造(骨格): −CO−NH−C(=CH−)−CO− (I) を含んでなるアルブミン結合性化合物と接触させることにより、アルブミンを結
合する方法を提供する。その結合の性質は不明であるが、イオン性、疎水的、双
極子−双極子相互作用および非共有性の他の相互作用が、水素結合、およびアル
ブミン分子上での化合物と結合部位との間の良好な幾何適合性と共に含まれると
考えられる。
【0009】 以下に記載するように、該骨格は、コンジュゲートまたは遊離化合物の一部で
あり得る。その使用は、アルブミンをアルブミン結合性化合物に結合する方法と
して表現され得、ここで、該化合物は、骨格 Iを含むアルブミン結合性化合物 から選択される。
【0010】 本発明の第二態様は、アルブミンに対する親和性によって結合を最適化するよ
う、式 Iにおける自由原子価での置換基を新規方法で組み合わせた場合に骨格
Iの活性を示す新規コンジュゲートである。
【0011】 アルブミンという用語は、典型的には、哺乳動物からの血清アルブミンおよび
他の脊椎動物において類似の機能を有するタンパク質を意図する。アルブミンと
いう用語は、上に定義した1つ以上の脊椎動物のアルブミンに独特な結合部位に
類似している1つ以上の結合部位を有する、遺伝的に操作された形、変異型、お
よびフラグメント等といったようなアルブミン変種も包含する。本発明に関して
、類似の結合部位という語は、1つのリガンド構造および同じリガンド構造への
結合を互いに競争することができる構造を意図する。血清アルブミンに加えて、
アルブミンは、ラクトアルブミン、オボアルブミン等も包含する。
【0012】 アルブミン分子上での1つ以上の単一結合部位へ親和性によって結合する低分
子量(Mw)の化合物はさらに、アルブミン結合性リガンド、または単にリガンド と呼ばれている。担体分子に共有結合したアルブミン結合性リガンドは、アルブ
ミン結合性リガンド−担体のコンジュゲート、または単にリガンド−担体のコン
ジュゲートもしくはコンジュゲートを与える。その担体分子は、コンジュゲート
・パートナーとも呼ばれ得る。コンジュゲートは、アルブミンに結合する1つ以
上のリガンド構造を含み得る。特異的なコンジュゲートの場合、担体のMwは概 して、骨格 IのMwより大きい、すなわち、96ダルトンより大きい。
【0013】 「アルブミン結合剤」という用語を総称的に使用して、アルブミン結合性リガ
ンド、アルブミン結合性リガンド−担体のコンジュゲートおよびアルブミンに対
して親和性を発揮する他の化合物を包含する。
【0014】 発明の詳細な説明 このように、我々は、改良されたアルブミン結合剤が、式 II: (A-CO-NH-C(=CH-B)-CO-L-G)-----(コンジュゲート・パートナー)m リガンド 担体 コンジュゲート の化合物の中から見出され得ることを発見した。
【0015】 −C=C−の周囲の立体配置は、ZまたはEのいずれか、好ましいのはZ異性
体である可能性が高い。それも式 Iに当てはまる。mは、0または1である。-
----は、コンジュゲート・パートナーが、A、B、または−L−Gにおける水素
を置換していることを表わす。m=0の場合、式 IIの化合物はリガンドになり 、m=1の場合、その化合物はコンジュゲートである。式 IIの化合物に関して のアルブミンを結合する能力の測定は、以下に記載するように行うことができる
が、先行技術の方法を使用することもできる。
【0016】 本発明の第一態様は、アルブミンと結合剤との間の結合を可能にする条件下、
アルブミンを含む液状媒体をアルブミン結合剤と接触させることにより、アルブ
ミンを結合する方法をであり、ここで、該結合剤は、骨格 −CO−NH−C(=
CH−)−CO− を含んでなるアルブミン結合剤、特に式 IIを充足するアルブ ミン結合剤の中から選択される。
【0017】 本発明のこの態様は、液状サンプルからのアルブミンの除去または精製に使用
することができる。アルブミンを含む液状サンプルを、mが1に等しく、および
コンジュゲート・パートナーが、水性液状媒体に可溶性、不溶性または不溶化可
能の担体(マトリックス)である、式 IIによるコンジュゲートと接触させる。
【0018】 アルブミンの精製の場合には、その後の工程において、アルブミンを結合した
マトリックスを液体から分離し、結合アルブミンを解離し、集めて、当業界で知
られている方法を使用して、さらに処理する。不溶性担体および不溶性にした不
溶化可能の担体の場合、結合工程は吸着、そして解離工程は脱着と呼ばれる。
【0019】 担体からのアルブミンの解離は、当業界で知られている一般的な原理により、
例えば、アルブミン上でリガンドと同じ部位に結合する物質を用いて、または結
合を困難または不可能にするよう、その部位を変える物質を用いて行うことがで
きる。特にm=0である、式 IIの可溶性アルブミン結合性化合物は、強力な解 離剤として作用し得る。吸着/脱着するための条件(pH、イオン強度、温度等) は、特に不可逆変性に関して、アルブミンを変性させるべきではない。媒体から
のアルブミンとリガンド−担体のコンジュゲートとの間の複合体の物理的分離を
促進するために、結合工程の後、可溶性担体を不溶化するのがよい。不溶化工程
は、典型的には、全ての解離段階の前に行う。
【0020】 本発明の副次的態様は、例えば、上に定義した典型的なアルブミン以外の化合
物の精製の場合、上に述べたアルブミンを1つも含有しないサンプルを得る方法
である。リガンド−担体物質を再利用することができるように、解離および洗浄
工程がアルブミンの従来の精製でのように含まれ得る。
【0021】 本発明の第一態様によるアルブミンの除去は、粒子/ビーズのモノリスまたは
集塊の形態での不溶性担体を、コンジュゲート・パートナーとして、本発明のア
ルブミン結合剤を固定化した表面上に利用するクロマトグラフ法の一部であり得
る。粒子/ビーズは、充填または流動床の形態であり得る。流動床を安定に膨張
させて、クロマトグラフ法を行えるようにするのがよい。あるいはまた、粒状担
体を、例えば、縣濁液の撹拌を伴うバッチ様式法で使用することができる。
【0022】 リガンド AおよびB基 骨格(−CO−NH−C(=CH−)−CO−)における2つの自由原子価には、
典型的には、各々、骨格(−CO−NH−C(=CH−)−CO−)のカルボニル基
、好ましくは左端のカルボニル基、または炭素−炭素の二重結合と共役した2つ
または3つの二重結合を提供する、5員または6員の芳香族環を含む基が存在し
得る。その芳香族環は、典型的には、少なくとも1つの自由電子対を与え、酸素
、窒素または硫黄の中から選択される、1個、2個または3個のヘテロ原子を含
んでなり得る。その芳香族環は、各々が上に論じたヘテロ原子を有し得る他の芳
香族または非芳香族環に縮合し得る。式 IIにおいて、芳香族環を含む2つの基 は、AおよびB部分で表わされる。これらの部分は、交換可能であることが多い
【0023】 5員または6員の芳香族環は、式:
【化2】 [式中、----は、R1およびR2が、R3、R4、またはDにおける水素を置換して
いることを表わす。] で表わされ得る。
【0024】 芳香族環から骨格 Iまでの結合は、Dにおける水素、またはR1およびR2の 一方、またはR3およびR4の一方の置換を介するものである。R3およびR4が、
式 IIIの芳香族環に縮合した環の一部である二価構造を定義しないとすれば、R 3 およびR4の一方の置換を介しての骨格 Iへの結合しか可能ではない。
【0025】 式 IIIにおけるDは、典型的には、−NH−CH=CH−、−CH=N−CH
−、−NH−CH=N−、−NH−N=CH−、−N=N−NH−、−S−CH
=CH−、−O−CH=CH−、−O−CH=N−、−S−CH=N−、−CH
=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH=N−、−CH=CH−N=CH−
、−CH=CH−N=N−、−CH=NH−CH=N−、−N=CH−CH=N
−、−N=CH−N=N−、および−N=CH−N=N−の中から選択される。
これらの構造単位は、式 IIIにいずれかの方向で挿入することができる。典型的
には、式 IIIで定義した芳香族環系には、フェニル、1−および2−ナフチル、
1−および2−チエニル、2−、3−および4−ピリジル、2−、3−および4
−キノリル、1−、3−および4−イソキノリル、2−および3−インドリル、
2−および3−フラニル、1−、2−および3−ピロリル等が含まれる。
【0026】 R1およびR2は、 a)水素(非置換)、アルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、
およびそれらのチオアナログ、典型的には、場合により、1つ以上のハロ基で置
換されていることがあるC1-10アルキルまたはC5-15アリール基(例えば、CF3 −、CH3−、フェニル等); b)フルオロまたはクロロまたはブロモといったようなハロ; c)ニトロ; d)シアノ、カルボキシアミド(−CONH2)およびカルボキシ(−COO
H)。1個または2個のアミノ水素がヒドロカルビルおよびヒドロカルビルエス テルおよびカルボキシの塩で置換されているN置換カルボキシアミド(−CON H2)のような基は各々、カルボキシアミドおよびカルボキシに含まれる。典型的
なヒドロカルビルは、アリールアルキルもしくは非置換アルキルといったような
1-10アルキル、または例えば、5個−15個の炭素を含むアルキルアリールも
しくは非置換アリールである。アリール基には、フェニル、1−および2−ナフ
チル、1−、2−または3−ピリジル等が含まれ得る; e)第一級、第二級および第三級アミノといったようなアミノ、並びに第
四級アンモニウムが含まれる、対応するアンモニウム基およびそれらのアシル化
およびアルキル化型。典型的なアルキル化およびアシル化型は、1つ、2つまた
は3つの低級アルキル(C1-12)または低級アシル(C1-13)、典型的には、各々、
メチルまたはアセチルで置換されているものである; から選択され得る。
【0027】 R3およびR4は、水素であり得るか、または一緒になって、上に記したD構造
の中、加えて、−CH2−S−CH2−、−CH2−O−CH2−、−S−CH2− CH2−、−O−CH2−CH2−、−O−CH=CH−CH2−、−CH2−O− CH=CH−、−S−CH=CH−CH2−、−CH2−S−CH=CH−、−S
−CH=CH−NH−、−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−C
2−、−CH2−CH=CH−、−CH2−CH=CH−CH2−、−CH2−C H2−CH=CH−の中から選択される二価構造を形成し得る。アルブミン結合 活性は、本明細書に詳述するR3およびR4以外のR3およびR4(例えば、上のa −eに詳述した基)の場合にも手近となり得るかもしれないと考えることができ る。通常の原子価規定を適用する。
【0028】 L−G基 Lは、Gを、残りの自由原子価で、好ましい変種においては、式 IIに示す右 のカルボニル基で、骨格 −CO−NH−C(=CH−)−CO− に結合するリン
カーである。
【0029】 Lは、有機構造であって、−(CH2)n(X)m'(CH2)n'−であり得、ここで、 左および右の自由原子価は各々、該骨格の右のカルボニル基およびG基に結合す
る。Xは、酸素、硫黄、または水素がメチル基もしくはC2-10アルキルで置換さ
れているのが好ましいNHであり得る。nおよびn'は、0−3の整数であって 、m'は、0または1の整数であるが、ただし、n+n'+m'は、1、2または 3である。リンカーのCH2基における1つ以上の水素原子は、C1-10アルキル 基、またはヒドロキシ、カルボキシもしくはアミノ基、またはさらなる誘導体化
および担体への結合を可能とする官能基を含むいずれかの他の基で置換され得る
【0030】 アルブミンに対する最良の親和性は、これまで、Xが、水素が前述の段落で提
示したように置換されている、および/または1つ以上のCH2基がメチルおよ び/または前述の段落で提示した幾つかの他の基で置換されているNHである、
アルブミン結合剤に関して得られている。
【0031】 本発明の好ましいリンカー鎖は、リンカー鎖における結合の周囲の回転を妨害
するよう、リンカー L上に置換基を有する。分子のこの部分における回転を妨 害する他の方法、例えば、L−Gにおけるある位置をAもしくはBまたは骨格に
おけるある位置と架橋する二価基は、アルブミンに対する親和性に同様の効果を
有し得る。
【0032】 Gは、典型的には、例えば、ハロまたはヒドロキシ基等で置換されているかも
しれない、直鎖状、分枝鎖状または環状のヒドロカルビルといったような疎水基
である。典型的には、Gは、Lに結合する環の位置に関してオルト、メタまたは
パラ位がヒドロキシおよび/またはC1-10アルキル(例えば、メチル)で置換され
得る、フェニルのような芳香族基であり得る。
【0033】 コンジュゲート・パートナー 本発明のコンジュゲートにおいて、mは1である。コンジュゲート・パートナ
ーは、式 IIに定義したアルブミン結合性リガンドへ架橋によって結合する。そ の架橋は、リガンドまたはコンジュゲート・パートナーから全体的または部分的
に誘導され得る。簡易化のために、特に指定しない限り、その架橋をコンジュゲ
ート・パートナーの固有部分として論ずる。
【0034】 そのコンジュゲート・パートナー自体は、式 IIに示すリガンドと同じまたは 異なった構造のさらなるアルブミン結合性リガンドを含んでなり得る。
【0035】 コンジュゲート・パートナーは、A、BまたはL−G基におけるある位置でリ
ガンドに結合し得る。そのコンジュゲート・パートナーをリガンド構造に結合す
る架橋が、芳香族環からの2個の原子の間隔内にsp3混成炭素を含むよう、 (a)上に提示したリンカー Lにおける官能基;または (b)A部分またはB部分のいずれかにおける芳香族環構造; で結合した共有パートナーを有するのが好ましい。このように、架橋は、Aまた
はB部分の芳香族環の隣に−CH2−CH2−、−CH2NH−、−NHCH2−、
−CH2S−、−SCH2−、−CH2O−、または−OCH2−を有し得る。
【0036】 有機化学および生化学において、「コンジュゲート」という用語は周知であり
って、各々の化合物由来の性質がコンジュゲートにおいて保持されるよう、一緒
に共有結合した2つ以上の化合物を包含する。本発明に関して、コンジュゲート
という用語は、式 II(m=0)に定義したアルブミン結合性リガンドが、コンジ ュゲートにおいて保持される性質を有する化合物(コンジュゲート・パートナー)
に共有結合する(共役する)ことを意味する。典型的には、コンジュゲート・パー
トナーは、コンジュゲートを、濃縮した、分析により検出可能な、生物特異的な
対応物等のような指定する標的に対して反応性の媒体に可溶性、不溶性または不
溶化可能とする。
【0037】 コンジュゲート・パートナー(担体)は、当該液状媒体に不溶性、不溶化可能ま
たは可溶性であり得る。典型的な媒体は、水混和性の有機液体を含むかもしれな
い水および他の液状媒体を含め、水性であり、その中でアルブミンに対する結合
が行われる。典型的な担体は、合成または生物起源のもの(バイオポリマー)であ
り得る、有機または無機ポリマーに基づく。
【0038】 不溶性担体は、クロマトグラフィーにおいて支持体として使用する担体と同じ
種類のものであり得る。
【0039】 適当な不溶性担体は、モノリス、粒子、チューブ壁等といったような、様々な
物理的形態のものであり得る。その担体は、多孔性または非多孔性であり得る。
【0040】 担体は、ポリマーに包埋した密度調節充填物質(粒子)を含み得る。
【0041】 周知の親水性有機不溶性担体は、それらの液体接触面上に複数の親水基(例え ば、ヒドロキシおよび/またはアミノおよび/またはカルボキシ)を有するポリ マーである。典型的な親水性担体は、水不溶性型のポリビニルアルコール、ポリ
(ヒドロキシアルキルメタクリレート)および対応するアクリレート、ポリアクリ
ルアミドおよびポリメタクリルアミド(例えば、トリスアクリルアミドおよびト リスメタクリルアミド(トリス = (HOCH2CH2)3CNH2または(HOCH2) 3 CNH2))といったようなポリヒドロキシポリマーおよびポリアミド、アガロー
ス、デキストラン、デンプン、プルランおよびセルロースといったような多糖類
であり、これらは、それらを吸着/クロマトグラフィーのマトリックスとしての
使用により良く適合させるために橋かけされているかもしれない。外および内( 孔)表面上を疎水化した(例えば、親水性化合物で被覆した)疎水性担体もこの担 体群に属する。
【0042】 典型的な疎水性の不溶性担体は、スチレン−ジビニル−ベンゼンポリマー、ポ
リ(アルキルメタクリレート)、ペルフルオロ炭化水素(PFC)のポリマー等に基
づく。
【0043】 担体の無機変種は、ガラス、ゼオライト、シリカ、複合体、酸化ジルコニウム
等といったような物質に基づき得る。
【0044】 上に定義した水性媒体に可溶性である担体の典型的な例は、デキストランのよ
うな水溶性ポリマーである。
【0045】 コンジュゲート・パートナーは、酵素的に活性な部分、発蛍光団/蛍光助剤お
よび発色団/色原体等といったような、分析により検出可能な標識、ビオチンま
たは化学的に反応性の基といったような、コンジュゲートに予測される反応性を
与える部分を含み得る。分析により検出可能なコンジュゲートは、イムノアッセ
イ法のようなアッセイにおいて有用であり得る。ビオチンまたは化学的に反応性
の基といったような、予測される反応性をもつコンジュゲートは、例えば、上に
述べたアルブミンの除去方法で使用する場合、様々な種類の他の担体上への、骨
格 Iを含むアルブミン結合構造の導入を可能にする。これらの種類のコンジュ ゲート・パートナーは、通常、可溶性コンジュゲートとなる。
【0046】 式 IIの化合物は、アルブミンに結合し得るか、または結合し得えない。しか しながら、ある化合物のアルブミン結合能力を調べるのは慣行の事項である。例
えば、非常に長い期間、アルブミンに対する親和性を与える様々なリガンド構造
をもつ、多数の十分に特性決定された吸着剤が利用できている。多数の化合物を
スクリーニングして、ある一般構造を最適化するためには、以下の実施例に概説
するアルブミン結合実験が特に有用である。このスクリーニング方法は、迅速な
スクリーニングおよび本発明のアルブミン結合骨格を含む化合物の最適化を可能
とする。多数のアルブミン親和性化合物が見出されている。原則的には、2つの
化合物の間の親和性を調べる既知の方法をいずれも変更および適用して、アルブ
ミン結合性リガンドをスクリーニングすることができる。例えば、WO−A−9
622530を参照されたい。
【0047】 本発明の第二態様のコンジュゲートは、式(II): (A-CO-NH-C(=CH-B)-CO-L-G)-----(コンジュゲート・パートナー)(
II) [式中、A、B、およびL−G、および----は、上に定義した通りである。] を有する。コンジュゲート・パートナーはポリマー担体である。そのコンジュゲ
ート・パートナーは、AもしくはB部分のいずれかで、またはLでリガンドに結
合する。好ましい変種は、本発明の第一態様での使用に好ましい変種である。
【0048】 式 Iにおける骨格を有する、特に式 IIに従う各々のアルブミン結合剤の場合
、分子の様々な部分を変えることにより、結合活性のさらなる最適化を期待する
ことができる。この方法で見出された新たなアルブミン結合剤は、式 IまたはI
Iに必ずしも従わなければならないというわけではないと考えることができる。 従って、本発明の第三態様は、式 I、特に式 IIに従うアルブミン結合剤の構造
の1つ以上の構造エレメントを変えることにより得られた新たなアルブミン結合
剤である。これは、例えば、メンバーが、式 I、特に式 IIに従うアルブミン結
合剤の1つの構造エレメントの周囲とは異なる化学ライブラリーを作成して、ス
クリーニングすることにより成し遂げることができる。変えるべき構造エレメン
トは、ここに特許請求するアルブミン結合剤の骨格 I、またはA部分、Bもし くはL−G部分であり得る。典型的には、これらのエレメントの少なくとも1つ
が本発明のこの態様によるアルブミン結合剤において保持される。化学ライブラ
リーという語は、2つ、3つ以上の構造的に異なった化合物の集合(群)を意図す
る。
【0049】 式 IIの化合物の合成 式 II(m=0)の化合物は、適当なオキサゾロン(4位で置換されていない)か ら出発し、これを芳香族アルデヒドと縮合して、環の4位にある−CH2−基を −C(=CH−Ar)−基(ここで、Arは、芳香族アルデヒドの芳香族基である)で
置換して、合成することができる。その後、オキサゾロン環を、構造 Gを含ん でなるアミンまたはアルコールで開環する。利用する様々な工程は、WO−A−
9400509、WO−A−9401102、WO−A−9518186、WO
9518627、WO 9518972、WO−A−9517903およびWO
9622529(この文献に記載されている内容は全て、本発明の一部を構成す
る)に記載されている。式(II)の化合物の合成をさらに記載している実施例− 合成も参照されたい。
【0050】 実施例 スクリーニング方法 アルブミン結合性リガンドをスクリーニングするために、クロマトグラフィー
を非平衡条件下でのリガンド結合の間接測定に使用する方法を開発する。非平衡
条件を使用することから、相互作用の動態学的速度定数は、得られた結合「シグ
ナル」に対して著しい効果を有する。これは、解離速度定数にとりわけ当てはま
り、解離速度定数が標的に対して同じ親和性をもつ様々なリガンド種に関して異
なるならば、様々な結合「シグナル」振幅を与える。Zuckermannら(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA 89(1992)4505−4509)(この文献に記
載されている内容は、本発明の一部を構成する)により、同様の方法が使用され た。
【0051】 その方法は、 1.標的をリガンドとインキュベートする; 2.遊離リガンドから標的を分離する; 3.標的画分をリガンドの存在に関して分析する; という工程を含んでなる。
【0052】 標準アッセイ アッセイすべきリガンドをPBSに溶解して、HSA(PBS中の100mM HSA)と混合した。最終濃度がリガンドに関して10μM HSA(ヒト血清ア ルブミン)中の50μMであり、リガンドとHSAとの間の比率が5:1となる よう、その溶液の容量を選択した。次いで、HSAに結合していない遊離リガン
ドを、HITRAP 脱塩カラム(SEPHADEX G25;Pharmacia Biote
ch AB,Uppsala,Sweden)を通しての迅速通過により除去した。HSAおよ びHSAに複合した可能なリガンドを含む脱塩カラムからのボイド画分を集めて
、HISEP 4.6/50(SUPELCO,U.S.A.)での逆相クロマトグラ フィー(RPC)により分析した。
【0053】 RPC工程から得られる結果は、元のリガンドサンプル中のリガンド濃度の変
化および様々なリガンドに関する吸光係数の差といったような因子により影響を
及ぼされ得る。
【0054】 計測 混合工程:深いウェルのマイクロタイタープレート用のRACK 205を備 えた希釈装置をもつGILSON 215 LIQUID HANDLER。1ml の希釈シリンジおよび1.5mlの注入チューブを備えたELLERMANチュー ブ(KEBO,Sweden)用のRACK 202。
【0055】 分離工程:ELLERMANチューブ(KEBO,Sweden)用のRACK 20
2、1mlの希釈シリンジおよび1.5mlの注入チューブ、並びにRHEODYN E充填口を備えた希釈装置をもつGILSON 215 LIQUID HAND LER。HITRAP脱塩カラム(SEPHADEX G25)(PHARMACI
A BIOTECH AB,Uppsala)を備えたFPLCシステム。FPLCにお けるサンプル希釈緩衝液および緩衝液 A:PBS(0.05M リン酸塩、0.1 5M NaCl、pH 7.0)。ゲル濾過用のインスタント緩衝液(MIKROKEM
I AB,Uppsala,Sweden)。FPLCにおける緩衝液 B:緩衝液 A + 2 0%(容量) アセトニトリル。緩衝液 Aをゲル濾過工程に使用して、緩衝液 B をHITRAPカラムを再生するために使用した。
【0056】 分析工程:m−Peak MonitorをもつSMART System。GILSON 234
AUTOINJECTOR(同期接触子入力をSMARTの補助出力に接続した
)。HISEP 4.6×50mmのカラム(SUPELCO,U.S.A.)。溶離液 A:180mM 酢酸アンモニウム/アセトニトリル(19:1 容量/容量)。溶 離液 B:180mM 酢酸アンモニウム/アセトニトリル(1:9 容量/容量)。
【0057】 それらのライブラリーおよびスクリーニング 出発ライブラリー:スクリーニングの構築および結果 IgGに対して親和性を有するリガンドをスクリーニングするために、スクリ ーニングライブラリー(スクリーニングライブラリー 1)を設けた。有効なIgG
結合性リガンドは見出されなかった。そのライブラリーは手近であることから、
それをアルブミン結合剤に関しても調べた。
【0058】 スクリーニングライブラリー 1を、4つの異なったオキサゾロン:
【化3】 から構築した。そのオキサゾロンを、10個の異なったヘテロ環式アルデヒド:
【化4】 と縮合した。その後、得られた置換オキサゾロンを、40個の異なったアミン:
【化5】 で開環した(表4)。ライブラリー群における生成物は、さらに精製しなかった
。最終収率は、典型的には、約80%であった。このように、粗製の生成物(リ ガンドサンプル)は、時に、最終および/または中間の生成物および/または出 発物質の混合物からなっていた。
【0059】 オキサゾロンをアルデヒドと反応させる場合、二重結合の立体配置が異なって
いる異性体を形成し得る。Z/Eの比率は、典型的には、9:1であり、安定な
Z異性体が優性な異性体であった。これをHPLCおよび1H NMRにより確認
した。オキサゾロンをアミンで開環した後も、Z/Eの比率はまだ9:1であっ
た(後処理することなく)。例えば、塩化スズでの還元によって、A部分における
ニトロ基をアミノ基へと変換するのに使用する強い酸性/還元条件により、この
比率を変えることができた。
【0060】 スクリーニングライブラリー 1を標的物質としてのヒト血清アルブミン(HS
A)でスクリーニングすると、試験した化合物の約10%に関してヒットした。 弱い親和性から非常に強い親和性までの様々な親和性が、本発明の一部と考えら
れる、以下に示す標準化合物1に関して見出された。
【化6】 標準化合物1は、表4における化合物23である。HSAへの結合に関して陽性
であるライブラリーメンバーを、ヒトIgG、リゾチームおよびヒトインシュリ ンへの結合に関しても調べた。
【0061】 次いで、標準化合物1のモチーフをマップするために、指示されたライブラリ
ーおよびサブライブラリーを構築した。担体に対するハンドルおよび結合点を含
む化合物を、元のライブラリーの合成に使用した条件と同様の条件に基づいて合
成した。実施例−合成。
【0062】 標準化合物1との結合における実験 3−(2−チエニル)オキサゾロンをN−メチル−インドール−3−アルデヒド
と反応させた後、続いて、エフェドリンで開環することにより、標準化合物1を
含む個々のリガンドサンプルを得た。
【0063】 標的物質(HSA=ヒト血清アルブミン)およびリガンドサンプルを等モル濃度
(10mM)で混合して、RPCカラムに直接適用した場合、このリガンドサンプ ルは、少なくとも4つの異なった化合物を含み、このうちの1つは、HSAに対
して反応性を示すことが見出された。そのため、そのリガンドサンプル自体を分
取RPCにかけ、4つの化合物を単離して、質量分析法により試験した。HSA
に結合する化合物の分子量は、473の分子量を有することが測定された。別の
実験では、その反応混合物から誘導可能であって、それらがEおよびZ異性体で
あることをNMRスペクトルが提示する、Mw 473である2つの化合物を各々
試験した。標準化合物1のみがHSAへの結合において活性であった。その結果
は、Z異性体がアルブミンへの結合において活性であることを提示した。最終的
な結果は、これまで、E異性体に関して得られていない。
【0064】 標準化合物1での動態学的解離実験 HSAおよび化合物1の混合物をHITRAPカラムに様々な流速(0.63ml
/分、1.25ml/分、2.5ml/分、5ml/分、10ml/分)で通過させること により、172〜10.8秒の解離時間に対応する複合体の安定性を評価するこ とができた。
【0065】 クロマトグラムにおけるHSAおよびリガンドのピークを積分した後、サンプ
ル濃度の差をHSAピークの標準化により補正した。解離時間の関数としてのリ
ガンドピーク領域を、以下の表1で示すように測定することができた。非線形曲
線を当てはめることにより、そのデータは、 [TL]t = [TL(1)]0 *-kdiss1*t + [TL(2)]0 *-kdiss2*t [ここで、 TL(1)およびTL(2)は各々、見掛け解離速度定数 kdiss1およびk diss2をもつ2つの種類の複合体を意味し;および tは、解離の開始からの時間を意味する。] により、HSA分子上での2つの異なった結合部位からのリガンドの並行および
独立解離を表わすと解釈された。
【0066】 表1.
【表1】 AUminは、動態学的試験で記録したクロマトグラムにおいて積分したピーク領 域を表わす(y軸には吸光度単位およびx軸には分)。領域1および領域2は、解
離してから10.8秒後(t0)の、各々の部位に結合したリガンドの量を反映す る。0時間までの外挿により、インキュベーション混合物における複合体の化学
量論(飽和での)を推定することができる。HSAおよびリガンドに関する標準曲
線を作成し、モル比を計算するために使用して、これにより、2:1(リガンド /HSA)にほぼ近いことが見出された。
【0067】 標準ライブラリー WO−A−9622529に記載されているAN1001を標準ライブラリー
として使用した。AN1001は、オキサゾロンに基づいた群であり、8000
の化合物を含む。AN1001は、A、BおよびL−G基のような、既知の薬作
用発生団構造、通常、芳香族化合物をもつ、式 IIで表わされるメンバーを有す る一般ライブラリーである。多くのメンバーを可溶性するのが困難であることに
より、AN1001は、アルブミン結合剤に関して完全にはスクリーニングされ
なかった。そのライブラリーは、血清アルブミンへの結合に関して試験すべき重
要な構造を選択する源として使用した。
【0068】 スクリーニングの結果 A基における変化 出発オキサゾロン(A基)における芳香族環の周囲の合成設計作業の主要な目的
は、アルブミンリガンド結合のためのハンドルをマトリックスに導入することで
あった。様々なA基アナログの合成に関しては、実施例−合成を参照されたい。
1つ以上のカルボン酸官能基、アミノ、ニトロ、アミノメチル、クロロメチル、
シアノおよびビニル基、例えば、直接結合に使用することができるか、または結
合基に転換することができる基で置換されているフェニル環が考慮された。
【0069】 重合化により、ビニルフェニルおよびクロロメチルベンジルオキサゾロンを使
用することができなかった。シアノフェニルオキサゾロン誘導体を合成によって
上手くもたらすことはできたが、次いで、シアノ基を、マトリックスへの後の結
合のためのカルボン酸に変換することはできなかった。これらの不成功に終わっ
た合成経路は、計画された最終生成物がアルブミンに結合することを意味しない
【0070】 A基においてハンドルを導入する目的で合成した化合物のための出発物質(A 、BおよびL−G基)を表2に記し、これには、血清アルブミンへの結合に関し て試験した化合物が含まれる。
【0071】 表2.A部分において様々なハンドル、およびB部分において様々な縮合した2
つの環の芳香族基をもつオキサゾロン
【表2】 化合物2および3は異性体である。 「+」は強い結合、「(+)」は弱い結合、および「−」は結合していないことを
表わす。 「X」は骨格への結合を表わす。「Act」は活性であり、および「I」は不溶性
である。 合成の詳細に関しては、実施例−合成を参照されたい。アルブミンに対する親和
性に関する試験の結果は、表2より明らかである。アミノで置換されているフェ
ニルオキサゾロンは全て、幾分活性であったが、ニトロ、シアノ、アミドで置換
されている化合物は、活性が異なっていた。
【0072】 不溶性担体への、フェニル環(A基)に直接結合した官能基での活性化合物の結
合は、アルブミンへの結合において幾分不活性であるコンジュゲートを与えた。
メチレン基を、コンジュゲート・パートナーの結合に使用する官能基とA基の芳
香族環との間に挿入した場合に、アルブミンへの結合において活性であるコンジ
ュゲートを得た。この原理は、メチレン基およびこの位置でsp3混成原子を含ん でなる他の鎖が、リガンド構造とコンジュゲート・パートナーとの間の結合をよ
り柔軟なものとして、回転を促進することであり得る。
【0073】 B部分における変化 ライブラリー1のスクリーニングおよび標準ライブラリーからの化合物の選択
は、この部分の要件に対して理解を与えた。二環系およびピリジン環にも縮合し
た、フルオロを含む単一芳香族環のような構造が有利であるらしい。
【0074】 ハンドルをB部分に導入するための合成は、インドールに限定される。N−ア
リル−インドール−3−アルデヒドおよびN−クロロブチルインドール−3−ア
ルデヒドを合成した。出発インドールの幾つかは、様々な位置でメチル置換基も
示した。試験した化合物を表3に記載する。
【0075】 表3.B部分における変化
【表3】 I、Act、X、(+)、+および−は、表2と同じ意味を有する。活性アルブミン
結合性リガンドがコンジュゲート・パートナーに結合する場合の、アルブミンに
対する親和性を保持するB部分に関する規則は、A部分に関する規則と同様でな
ければならない。
【0076】 L−G部分における変化 血清アルブミンおよび幾つかの他のタンパク質に対するライブラリー1のスク
リーニングから、L−G部分、特にエフェドリン部分は、血清アルブミンに対す
る高い活性および選択性に重要であるという結論が下された。他の基、主に 疎水性アミン(R−NH2、ここで、Rは、アリールまたはアルキル基といったよ
うなヒドロカルビル基であり得る)で開環したオキサゾロン環から派生した基に 関して、低い結合活性を得ることができた。この効果は、たとえヒドロカルビル
基が、水性を完全に克服しない1つ以上のより小さい親水基を有するとしても、
保持されるらしい。従って、標準ライブラリーからのリガンドを試験のために選
択する場合には、エフェドリンから得られるL−G部分をもつリガンドを選択す
る。
【0077】 合成作業の大部分は、分子のL−G部分に焦点を合わせた。標準化合物1の様
々なL−G部分アナログを、エフェドリンおよびノルエフェドリン(これは、N −メチル基がない)並びに幾つかの他のエフェドリンアナログ:
【化7】 から製造した。エフェドリンアナログに関する結果を表4および5に記す。
【0078】 表4.1−メチルインドール−3−チエニルオキサゾロンと様々なアミンとの反
応からの生成物に関する活性における結果
【表4】 I、Act、X、(+)、+および−は、表2と同じ意味を有する。
【0079】 表5.オキサゾロンの開環を様々なアミンで行った場合の、開環により得られた
化合物に関する活性
【表5】
【表6】 (表5.の続き)
【表7】 (表5.の続き) I、Act、X、(+)、+および−は、表2と同じ意味を有する。
【0080】 表4に提示した結果は、Lが、エフェドリンにおける窒素およびC1炭素の周
囲の回転バリヤーの導入により立体配置を安定化することができる基を含むなら
ば、アルブミン結合活性が高められ得ることを説明する(この場合、メチルは、 フェニル環に対してγである)。コンジュゲート・パートナーへの結合を可能に する官能基をL−G部分に導入することができるという発見は重要であった(N −メチル−フェニルアラニン)。
【0081】 表5に提示した結果は、L−G部分がエフェドリンアナログから得られる場合
には、フェニルオキサゾロンおよびチエニルオキサゾロン並びにインドリルおよ
びナフチルアルデヒドを使用して、各々、AおよびB部分を導入することができ
ることを説明する。溶解性の問題は、AおよびB部分における基が非常に疎水性
である場合に現れた。
【0082】 結合特異性 血清アルブミンに対する特異性を試験するために、標準化合物1並びにそのN
−メチルアラニンのDおよびLアナログ A3およびB3:
【化8】 を各々、HSA、リゾチーム、IgGおよびインシュリンへの結合に関する普通 のスクリーニング条件下に試験した。HSAを除き、どのタンパク質もこれらの
リガンドには結合しなかった。他の種からの血清アルブミンの結合も試験した。
後者の場合における結果は、新規アルブミン結合剤が、例えば、仔ウシおよびヒ
ト血清アルブミンを区別するリガンドを含んでなるかどうかという疑問を未解決
としたまま、最終的なものではなかった。
【0083】 標準ライブラリー:血清アルブミンに対して親和性を有する試験化合物 L−G部分をエフェドリンでの開環から得た。以下のA基に関して、B基は次
の通りであった。 A=フェニル:B=3−トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチル
フェニル、1−ナフチル。 A=3−メトキシフェニル:2,4−ジフルオロフェニル、2−フルオロフェニ ル、3−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2−メチルフェ
ニル、3−ピリジル、2−ピリジル。 A=2−ナフチル:2,4−ジフルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4− フルオロフェニル、2−メチルフェニル。 A=2−チエニル:3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、1−ナフチ
ル。 A=4−トリフルオロメチルフェニル:2,4−ジフルオロフェニル、3−フル オロフェニル、4−フルオロフェニル、2−メチルフェニル、3−クロロフェニ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、4−クロロフェニル、3−キノリル。 A=2,4−ジクロロフェニル:2,4−ジフルオロフェニル、2−フルオロフェ
ニル、2−トリフルオロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、2
−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−フェニルフェニル、1−ナフチ
ル、3,5−ジフルオロフェニル、4−ピリジル、3−キノリル。 A=4−メチルフェニル:2−フルオロフェニル、2−メチルフェニル、4−メ
チオキシフェニル、3,5−ジフルオロフェニル。 A=3−メチルフェニル:3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−
トリフルオロメチル、フェニル、1−ナフチル、4−トリフルオロメトキシフェ
ニル、3−フェノキシフェニル。
【0084】 方法および分析 特性決定をJEOL ECLIPSE−270MHz NMRで行った。サンプ ルを5mm単位で操作し;プローブおよび物質をCDCl3またはDMSO−d6に 溶解した。TMSを内部標準として使用した。TLCをMERCK KIESE LGEL F254で操作して、酢酸エチルで溶出した後、UV光(254nm)下に展
開させた。HPLCをSUPELCO HISEPカラムでのSMARTシステ ムで行った。
【0085】 1.Y. S. RaoおよびR. Filler,2−アリール(アルアルキル)−4−ア リーリデン(アルキリデン)−5(4H)−オキサゾロンの幾何学異性体、Synthes
is 749−764、1975(この文献に記載されている内容は全て、本発明の
一部を構成する)。
【0086】 実施例−合成 以下に提示する実施例1−8の各々において、使用する反応物に適合するよう
、溶媒、温度、添加の順序、反応時間および後処理のプロトコル等といったよう
な因子を選択する。1H NMR、MSおよびHPLCの結果は、所望の化合物が
得られたという支持を与える。調べるために他の基準が必要ならば、個々の反応
結果を使用した。
【0087】 実施例1.A=チエン−2−イル;B=1−メチル−インドール−3−イル、1
−アリル−2−メチル−インドール−3−イル、ナフチ−1−イルまたは1−( 4−クロロブチ−1−イル)−インドール−3−イルである、式 IIの化合物 A.出発オキサゾロンの合成 N−チオフェン−2−カルボキシアミドグリシン:1000mlの三ツ口フラス
コ中、グリシン77.0gを機械撹拌機で水600mlに溶解した。NaOH(12.
0g)を加えて、グリシン酸ナトリウムを形成した。次いで、その反応混合物を 5℃まで冷却した。塩化チオフェンカルボニルを滴加し、濃NaOH溶液(50%
)を定期的に加えて、pHを約10に1.5時間保った。添加の間、温度を12℃ まで上げると、その溶液が均一となった。さらに1時間後、その混合物を濃HC
l(70ml)でpH 2まで酸性にして、2時間撹拌し続けた。沈殿した結晶を濾過 して取り出し、水で洗浄した。真空オーブン中、60℃で乾燥させた後、生成物
をNMRで確認した。1 H NMRシフト:δ=4.05(s,2H)、δ=7.12(dd,1H)、δ=
7.65(dd,1H)、δ=7.71(dd,1H)。 収率:90−100%(約130g)。
【0088】 2−(チエン−2−イル)−オキサゾール:2Lの三ツ口フラスコ中、 ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)66.8gを無水THF100mlに機 械撹拌機で溶解した。無水THF600mlに溶解したチオフェン−2−カルボキ
シアミドグリシンを30分間滴加した。次いで、その反応混合物を室温で24時
間撹拌した。その混合物を5℃まで冷却して、ジシクロヘキシル尿素を濾過して
取り除いた。THFを蒸発させた後、固形生成物を熱時ジクロロメタンに溶解し
た後、より多くのジシクロヘキシル尿素を濾過して取り除くことができるように
冷却した。その溶液を蒸発させて、ジクロロメタンで15cmの広幅カラムに通す
シリカ400gでのクロマトグラフにかけた。最初の3Lを集め、蒸発させて、
生成物19gを得た。1 H NMRシフト:δ=7.14(dd,1H)、δ=7.59(dd,1H)、δ=
7.7ppm(dd,1H)。 収率:35%(19g)。
【0089】 B1.環系Bとしての1−メチル−インドール−3−イルの導入 スクリューキャップ管中、2−(チエン−2−イル)−オキサゾロン3.0g(1
8mmol)をトルエン12ml中の1−メチルインドール−3−アルデヒド2.0g( 12.6mmol)と混合した。トリエチルアミン(0.8ml)を加えて、密閉した管を 加熱ブロック上に70℃で一晩置いた。結晶の入った暗赤色−褐色の反応混合物
をトルエンおよびアセトン200mlで希釈した後、水3×100mlで抽出した。
トルエン層をMgSO4で乾燥させ、20mlまで蒸発させた後、結晶を一晩析出さ
せて、真空オーブン中、これらを60℃で乾燥させた。1H NMRにより生成物
を確認した。1 H NMRシフト:δ=3.93(s,3H)、δ=7.17(dd,1H)、δ=
7.3−7.4(m,3H)、δ=7.60(dd,1H)、δ=7.62(s,1H
)、δ=7.81(dd,1H)、δ=7.95(d,1H)、δ=8.42(s, 1H)。 収率:23%(0.89g)。
【0090】 B2.環系Bとしてのナフチ−1−イルの導入 スクリューキャップ管中、2−(チエン−2−イル)−オキサゾール2.5g(1
5mmol)をトルエン12ml中のナフタレン−1−アルデヒド2.3g(15mmol)と
混合した。トリエチルアミン(1.0ml)を加えて、密閉した管を加熱ブロック上 に70℃で一晩(17時間)置いた。沈殿した結晶をトルエン100mlおよびアセ
トン50mlに溶解して、その混合物を全てが溶液となるまで加熱した。結晶を析
出させて、集めた後、1H NMRスペクトルを操作すると、幾つかの出発物質が
残っていることを示した。トルエン中で再結晶化させた後、1H NMRにより純
粋な生成物を確認した。1 H NMRシフト:δ=7.21(dd,1H)、δ=7.40−7.66(m,4 H)、δ=7.69(dd,1H)、δ=7.90(d,1H)、δ=7.92(dd ,1H)、δ=7.97(d,1H)、δ=8.08(s,1H)、δ=8.30 (d,1H)、δ=8.97(d,1H)。 収率:18%(0.83g)。
【0091】 B3.環系Bとしての1−アリル−2−メチル−インドール−3−イルの導入 1.N−アリル−2−メチル−インドール−3−アルデヒドの合成 DMSO15mlに溶解した2−メチル−インドール−3−アルデヒド(3.18
g、20mmol)およびKOH(1g)を、DMSO5mlに溶解した臭化アリル(2. 6ml、30mmol)に60℃で滴加して、撹拌した。その反応をpH 10−11に 保つ間、KOHの飽和水溶液を加えた。全部で約4mlのKOH溶液を加えた。そ
の反応混合物をトルエンと水との間で分配した。トルエン層を水で数回注意して
抽出した。有機相を蒸発させて、DMSOを含む油状物質とした。それをジエチ
ルエーテル/トルエンおよび水の間で再び抽出して、有機相を蒸発させて、油状
物質を得た。ジエチルエーテル5mlを加えると、結晶化が直ちに起こった。結晶
を濾過して、ジエチルエーテル/ヘキサンで洗浄した後、それらをジエチルエー
テル25mlから再結晶化させた。トルエン/EtOAc(1:1)中でのTLCが純
度約95%を示して、1H NMRにより生成物を確認した。1 H NMRシフト:δ=2.64(s,3H)、δ=4.71(d,1H)、δ=
5.17(d,1H)、δ=5.85(d,1H)、δ=5.90(m,1H)、 δ=7.25(m,3H)、δ=8.27(d,1H)、δ=10.18(s,1 H=アルデヒド)。 収率:58%(2.3g)。
【0092】 2.環系Bとしての1−アリル−2−メチル−インドール−3−イルの導入 スクリューキャップ管中、2−(チエン−2−イル)オキサゾロン(400mg、 2.4mmol)および1−アリル−2−メチル−インドール−3−アルデヒド(47 7mg、2.4mmol)をトルエン2.5mlに溶解した。トリエチルアミン(163μl 、2.4mmol)を加えて、密閉した管を加熱ブロック上に70℃で一晩(17時間)
置いた。その管を冷却すると、結晶が形成され、これらを集めて、冷トルエンで
洗浄した。次いで、結晶をトルエンから2回再結晶化させ、真空オーブン中、6
0℃で乾燥させた後、1H NMRにより生成物を確認した。1 H NMRシフト:δ=2.61(s,3H)、δ=4.75(d,2H)、δ=
4.88(dd,1H)、δ=5.20(dd,1H)、δ=5.93(m,1H)、 δ=7.25−7.36(m,3H)、δ=7.51(s,1H)、δ=7.57(
dd,1H)、δ=7.79(dd,1H)、δ=9.18(d,1H)。 収率:13%(110mg)。
【0093】 B4.環構造Bとしての1−(4−クロロブチ−1−イル)−インドール−3−イ
ルの導入 1.1−(4−クロロブチ−1−イル)−インドール−3−アルデヒドの合成 インドール−3−アルデヒド(1.45g、10mmol)を無水DMSO5.0mlに
溶解して、KOH(0.5g)を加えた。DMSO3mlに溶解した1−ブロモ−4 −クロロブタン(2.57g、15mmol)を3時間の間滴加した。その反応物を6 0度で振盪した。1−ブロモ−4−クロロブタンの添加で各々、45℃ KOH 0.5mlを加えた(全部で1.5ml)。反応が完了した後、その反応混合物をH2O /トルエンで数回抽出した。有機相を蒸発させて、油状物質を得、これをジエチ
ルエーテル(45ml)に溶解して、−20℃で3日間保持した。固体を濾過して取
り出し、エーテルで洗浄して、乾燥させた。収率:76%=1.8g。TLCが 、C−2 クロロブタン誘導体かもしれない、不純物の非常に小さなスポットを 示した。これにより、生成物をジエチルエーテルから少量のアセトン(全容量約 10ml)で再結晶化させた。短いシリカカラムを操作して、生成物を共結晶化さ せ、生成物をトルエン/EtOAc 2:1で溶出して、純粋な化合物を得た。1 H NMRシフト:δ=1.80(q,2H)、δ=2.07(q,2H)、δ=
3.53(t,2H)、δ=4.20(t,2H)、δ=7.25−7.35(m,
3H)、δ=7.70(s,1H)、δ=8.30(d,1H)、δ=9.99( s,1H)。
【0094】 2.環構造Bの導入 スクリューキャップ管中、2−(チエン−2−イル)オキサゾール(500mg、 3mmol)およびN−(4−クロロブタン)インドール−3−アルデヒド(700mg、
3mmol)をトルエン3mlに溶解した。トリエチルアミン(200μl、3mmol)を加
えて、密閉した管を振盪加熱ブロック上に70℃で一晩(17時間)置いた。その
反応混合物をトルエン10mlおよびアセトン5mlに溶解し、水3×10mlで抽出
した。トルエン相をMgSO4で乾燥させて、蒸発させた。短いシリカカラムを操
作し、生成物をトルエン/EtOAc 9:1で溶出して、純粋な化合物を得た。1 H NMRシフト:δ=1.86(q,2H)、δ=2.13(q,2H)、δ=
3.57(t,2H)、δ=4.29(t,2H)、δ=7.13−7.22(m+
dd,1+1H)、δ=7.29−7.41(m,3H)、δ=7.60(dd,1H )、δ=7.61(s,1H)、δ=7.82(dd,1H)、δ=7.95(m, 1H)、δ=8.42(s,1H)。 収率:24%(280mg)。
【0095】 C.オキサゾロンとアミンとの反応(環構造C(すなわち、−L−G)の導入) スクリューキャップ管中、オキサゾロンをアミンおよび溶媒と混合する。その
管を加熱ブロック上に一晩(18時間)置いた後、溶媒を熱および/または窒素で
蒸発させる。合成生成物をさらに精製することなく、そのまま使用した。未精製
の生成物をHPLC、TLC並びに1H NMRおよびESMSを伴うそれらの幾
つかで分析して、期待の化合物と一致することを見出した。使用するアミンを上
の「L−G部分における変化」という標題の下に記す。溶媒、温度およびトリエ
チルアミンの添加を表4−5に与える。
【0096】 実施例2.A=フェニル;B=1−メチル−インドール−3−イルまたはナフチ
−1−イルである、式 IIの化合物 A1.環系Bとしての1−メチル−インドール−3−イルの導入 スクリューキャップ管中、フェニルオキサゾロン5g(31mmol)をトルエン3
0ml中の1−メチルインドール−3−アルデヒド4.93g(31mmol)で溶解し た。トリエチルアミン(2.0ml)を加えて、密閉した管を加熱ブロック上に70 ℃で一晩(17時間)置いた。沈殿した結晶をトルエン200mlおよびアセトン1
00mlに溶解して、その混合物を全てが溶液となるまで加熱した。結晶を析出さ
せて、集めた後、1H NMRスペクトルを操作すると、幾つかの出発物質が残っ
ていることを示した。トルエンから再結晶化させた後、1H NMRにより純粋な
生成物を確認した。1 H NMRシフト:δ=3.95(s,3H)、δ=7.30−7.40(m,3 H)、δ=7.47−7.58(m,3H)、δ=7.65(s,1H)、δ=7.
99(dd,1H)、δ=8.15(dd,2H)、δ=8.45(s,1H)。 収率:37%(3.46g)。
【0097】 A2.環構造Bとしてのナフチ−1−イルの導入 スクリューキャップ管中、2−フェニルオキサゾロン2.5g(16mmol)を1 −ナフタルアルデヒド2.42g(16mmol)と一緒にトルエン15mlに溶解した 。トリエチルアミン(1.0ml)を加えて、密閉した管を加熱ブロック上に70℃ で一晩(17時間)置いた。溶媒を熱および窒素で蒸発させて、その反応混合物を
熱時酢酸エチルおよびメタノール数滴に溶解した後、冷却した。その溶液から析
出した結晶を1H NMRにより生成物であると特性決定した。1 H NMRシフト:δ=7.50−7.68(m,6H)、δ=7.90(d,1 H)、δ=7.97(d,1H)、δ=8.14(s,1H)、δ=8.21(dd ,2H)、δ=8.31(d,1H)、δ=9.2(d,1H)。 収率:34%(1.64g)。
【0098】 B.オキサゾロンとアミンとの反応(環構造G(すなわち、−L−G)の導入) スクリューキャップ管中、オキサゾロンをアミンおよび溶媒と混合する。その
管を加熱ブロック上に一晩(18時間)置いた後、溶媒を熱および/または窒素で
蒸発させる。合成生成物をさらに精製することなく、そのまま使用した。未精製
の生成物をHPLC、TLC並びに1H NMRおよびESMSを伴うそれらの幾
つかで分析した。使用するアミンを上の「L−G部分における変化」という標題
の下に与える。溶媒、温度およびトリエチルアミンの添加を表4−5に記す。
【0099】 実施例3.A=4−ニトロ−フェニル;B=1−メチルインドール−3−イルま
たはキノール−4−イル;(−)−(1R,2S)−エフェドリンから得られる−L −G−である、式 IIの化合物 使用する反応物に適合するよう、溶媒、温度、添加の順序、反応時間および後
処理のプロトコルを選択した。1H NMR、MS、HPLCの結果は、所望の化
合物が得られたという支持を与える。
【0100】 A.2−(4−ニトロ−フェニル)オキサゾロン この化合物を4−ニトロ馬尿酸の無水酢酸結晶化により製造した。
【0101】 B1.環系Bとしての1−メチルインドール−3−イルおよび(−)−(1R,2S
)−エフェドリンでのオキサゾロン開環による構造 −L−Gの導入 これらの2工程は、他のオキサゾロン、アルデビトおよびアミンに関して上に
記載したように行ったが、ここで、そのアルデヒドは、1−メチルインドール−
3−アルデヒドである。
【0102】 B2.(−)−(1R,2S)−エフェドリンでのオキサゾロン開環による構造 −L
−Gの環系Bとしてのナフチ−1−イルの導入 これらの2工程は、他のオキサゾロン、アルデビトおよびアミンに関して上に
記載したように行ったが、ここで、そのアルデヒドは、ナフタレン−1−アルデ
ヒドである。
【0103】 B3.環系Bとしてのキノール−4−イルおよび(−)−(1R,2S)−エフェド リンでのオキサゾロン開環による構造 −L−Gの導入 これらの2工程は、他のオキサゾロン、アルデビトおよびアミンに関して上に
記載したように行ったが、ここで、そのアルデヒドは、キノリン−4−アルデヒ
ドである。
【0104】 実施例4.A=4−アミノフェニルおよびN−アセチル−4−アミノフェニル;
B=1−メチルインドール−3−イル、ナフチ−1−イルまたはキノール−4−
イル;および(−)−(1R,2S)−エフェドリンから得られる−L−G−である 、式 IIの化合物 A1.1.実施例3B1の開環した生成物のSnCl2還元 A=4−アミノフェニル;B=1−メチルインドール−3−イル。実施例3B
1で得られた化合物をSnCl2で還元した。
【0105】 A1.2.実施例3B2の開環した生成物のSnCl2還元 A=4−アミノフェニル;B=1−ナフチ−1−イル。実施例3B2で得られ
た化合物をSnCl2で還元した。
【0106】 A1.3.実施例3B3からの開環した生成物の、そのアミンアナログへのSnC
l2還元 A=4−アミノフェニル;B=キノール−4−イル。実施例3B3で得られた
化合物をSnCl2で還元した。
【0107】 A2.実施例3B1の開環した生成物の触媒還元 A=4−アミノフェニル;B=1−メチルインドール−3−イル。実施例3B
1で得られた化合物をPd/C上のH2で還元した。生成物が実施例4A1.1. での生成物と同じであると同定した。
【0108】 B1.A部分における4−アミノフェニル基のアシル化 実施例4A1.1.からの生成物を無水酢酸でアシル化した。
【0109】 実施例5.A=N−アセチル−4−アミノフェニル;B=ナフチ−1−イル;お
よび(−)−(1R,2S)−エフェドリンから得られる−L−G−である、式 IIの
化合物 A.環系AおよびBの導入 これは、2−(N−アセト−4−アミノフェニル)オキサゾロンをナフタレン−
1−アルデヒドと反応させることにより行った。
【0110】 B.(−)−(1R,2S)−エフェドリンでのオキサゾロン開環による構造 −L−
Gの導入 これは、上に記した方法と同様に、オキサゾロン、アルデヒドおよびアミンの
他の組み合わせで行った。
【0111】 実施例6.A=4−シアノフェニル;B=ナフチ−1−イル;および(−)−(1 R,2S)−エフェドリンから得られる−L−G−である、式 IIの化合物 A.2−(4−シアノフェニル)オキサゾロン 4−シアノベンゾイルクロリドをグリシンと反応させて、4−シアノ馬尿酸を
得、その後、これをAc2Oで環化することから、この化合物を得た。
【0112】 B.2−(4−シアノフェニル)オキサゾロンおよびナフタレン−1−アルデヒド
の縮合 この反応は、他のオキサゾロンおよびアルデヒドに関して上に記した方法と同
様に行った。
【0113】 C.(−)−(1R,2S)−エフェドリンでのオキサゾロン環の開環 他のオキサゾロンに関して上に概説したように、前述の工程からのオキサゾロ
ン生成物をアミンと反応させた。
【0114】 実施例7.A=4−H2NCO−フェニル;B=ナフチ−1−イル;および(−) −(1R,2S)−エフェドリンから得られる−L−G−である、式 IIの化合物 実施例6Cの生成物を酸化条件下に加水分解することにより、この生成物を得
た。
【0115】 実施例8.A=4−アミノメチルフェニル;B=ナフチ−1−イル;および(−)
−(1R,2S)−エフェドリンから得られる−L−G−である、式 IIの化合物 A.−NHCbzで保護された4−アミノ馬尿酸の形成 N−Cbzで保護された4−アミノメチル安息香酸と塩化オキサリルとの反応か
ら得られたN−Cbz(C65CH2OCO−)で保護された4−アミノメチル−ベ ンゾイルクロリドをグリシンと反応させた。
【0116】 B.オキサゾロンの形成 工程AからのNHCbzで保護された馬尿酸をジシクロヘキシルカルボジイミド
で環化した。
【0117】 C.環系Bとしてのナフチ−1−イルの導入および(1R,2S)−エフェドリン でのオキサゾロン開環 これは、オキサゾロン、アルデヒドおよびアミンの他の組み合わせに関して上
に記した方法と同様に行った。保護基を最終工程で除去した。
【0118】 実施例9.EAH SEPHAROSE 4BおよびECH SEPHAROSE へのリガンドの結合 EAH SEPHAROSE 4B(1,6−ジアミノ−ヘキサンと反応させたエ
ポキシ活性化アガロース)またはECH SEPHAROSE(6−アミノ−ヘキ サンカルボン酸と反応させたエポキシ活性化アガロース)を20% エタノール中
で予め膨張させておいた。エタノール溶液をデカントして、ゲルをガラス繊維上
にて水で洗浄した。そのゲルをTHFへと繰り返し洗浄する。リガンド(100 −150μmol)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(200μmol)をTHF に溶解した後、ゲル10ml(アミノ基100μmol)と混合する。縣濁液を室温で 一晩(18時間)回転させる。そのゲルをTHF300ml、アセトン300ml、水
300ml、イソプロパノール300ml、アセトニトリル300ml、および最後に
水300mlで洗浄する。残りの基をジオキサン中の1.7M 酢酸および1M ジ シクロヘキシルカルボジイミド(DCC)でブロックする。そのゲルを40℃のイ
ソプロパノール150ml、アセトン300ml、THF300ml、アセトニトリル
300ml、40℃のイソプロパノール300ml、エタノール300mlおよび水3
00mlで洗浄する。最後に、そのゲルを、高いpH(0.1M トリス−HCl + 0.5M NaCl pH 8.5)および低いpH(0.1M NaAcO + 0.5M NaC
l 酢酸でpH 4.5)の緩衝液で交互に洗浄する。高いpHの緩衝液300mlおよ び低いpHの緩衝液300mlを全て一緒に使用した。結果を表6に記す。
【0119】 表6.HSAに対して親和性を有する結合リガンド
【表8】 −L−Gは、指示されたアミノ酸をオキサゾロン環の開環に使用することを示す
*EAH SEPHAROSEに結合した最終リガンド。**ECH SPHAR OSEに結合した最終リガンド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,J P,US (72)発明者 クリステル・エルストレーム スウェーデン、エスエー−754 33ウプサ ラ、ヨハネスヴェークスガータン36アー番 (72)発明者 シャーロッタ・リンドクイスト スウェーデン、エスエー−753 10ウプサ ラ、グロップグレンド4番 (72)発明者 アン・エカルステン スウェーデン、エスエー−756 53ウプサ ラ、チェーデルヴェーゲン25ベー番 (72)発明者 ラッシュ・フェイェルスタム スウェーデン、エスエー−754 40ウプサ ラ、ヴァットールマヴェーゲン71番 Fターム(参考) 4H045 AA10 AA20 AA30 BA51 BA61 EA50 EA61 FA44 FA81

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルブミンを結合する方法であって、アルブミンを含む水性
    液を、骨格 −CO−NH−C(=C−)−CO− を含むアルブミン結合性化合物
    (化合物1)と接触させることを含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 該化合物が、式 II: (A-CO-NH-C(=CH-B)-CO-L-G)-----(コンジュゲート・パートナー)m リガンド 担体 コンジュゲート [式中、 a.AおよびBは、同じであるか、または異なっており、各々、該骨格のカル
    ボニルまたは炭素−炭素の二重結合に直接結合した5員または6員の芳香族環を
    含み; b.Lは、リンカー −(CH2)n(X)m'(CH2)n'− であり、ここで、左およ び右の自由原子価は各々、該骨格の右のカルボニル基およびG基に結合し;Xは
    、酸素、硫黄またはNHであり、そのNHのHに関しては、場合により、メチル
    基またはC2−C10アルキル基で置換されていることがあり;リンカーのCH2
    における1つ以上の水素原子は、場合により、C1-10アルキル基、またはヒドロ
    キシ、カルボキシもしくはアミノ基、またはさらなる誘導体化および担体/コン
    ジュゲート・パートナーへの結合を可能とする官能基を含むいずれかの基で置換
    されていることがあり;nおよびn'は、0−3の整数であって、m'は、0また
    は1の整数であるが、ただし、n+n'+m'は、1、2または3であり; c.Gは、疎水基であり; d.mは、0または1であり; e.-------は、担体/コンジュゲート・パートナーが、存在するならば、リ ガンドにおける水素を置換していることを意味し; f.担体/コンジュゲート・パートナーは、118ダルトンを超える分子量を
    有し、化合物2から誘導される残基である。] を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 n=0、m'=1およびn'=2;Xが、O、またはHが低級
    1-10アルキルで置換されているNHであり;リンカーのCH2基における1つ 以上の水素原子が、C1-10アルキル基、またはヒドロキシ、カルボキシもしくは
    アミノ基で置換されている、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 AおよびBにおける一方または両方の芳香族環が、少なくと
    も1つの自由電子対を与え、酸素、窒素または硫黄の中から選択される、1個、
    2個または3個のヘテロ原子を含んでなる、請求項2−3のいずれかに記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 AおよびBが各々、式: 【化1】 [式中、 A)----は、R1およびR2が、R3、R4、またはDにおける水素を置換してい
    ることを表わし; B)芳香族環から骨格 −CO−NH−C(=C−)−CO− までの結合は、D
    における水素、またはR1およびR2の一方、またはR3およびR4の一方の置換を
    介するものであり; C)式 IIIにおけるDは、−NH−CH=CH−、−CH=N−CH−、−N
    H−CH=N−、−NH−N=CH−、−N=N−NH−、−S−CH=CH−
    、−O−CH=CH−、−O−CH=N−、−S−CH=N−、−CH=CH−
    CH=CH−、−CH=CH−CH=N−、−CH=CH−N=CH−、−CH
    =CH−N=N−、−CH=NH−CH=N−、−N=CH−CH=N−、−N
    =CH−N=N−、および−N=CH−N=N−の中から選択され、 D)R1およびR2は、 a)場合により置換されていることがある、水素(非置換)、アルキル、ア
    リール、アルコキシ、アリールオキシおよびそれらのチオアナログ; b)ハロ; c)ニトロ; d)シアノ、カルボキシアミドおよびカルボキシ;および e)第一級、第二級および第三級アミノといったようなアミノ、並びに第
    四級アンモニウムが含まれる、対応するアンモニウム基およびそれらのアシル化
    およびアルキル化型; よりなる群から選択され; E)R3およびR4は、水素であり得るか、または一緒になって、上に記したD
    構造の中、加えて、−CH2−S−CH2−、−CH2−O−CH2−、−S−CH 2 −CH2−、−O−CH2−CH2−、−O−CH=CH−CH2−、−CH2−O
    −CH=CH−、−S−CH=CH−CH2−、−CH2−S−CH=CH−、−
    S−CH=CH−NH−、−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2
    CH2−、−CH2−CH=CH−、−CH2−CH=CH−CH2−、および−C
    2−CH2−CH=CH−の中から選択される二価構造を形成し得る。] で表わされる、請求項2−4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 一方または両方の芳香族環が、フェニル、1−および2−ナ
    フチル、1−および2−チエニル、2−および3−および4−ピリジル、2−お
    よび3−および4−キノリル、1−および3−および4−イソキノリル、2−お
    よび3−インドリル、2−および3−フラニル、並びに1−、2−および3−ピ
    ロリルよりなる群から選択される、請求項2−5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 Gが、アリール基、またはLに結合する環の位置に関してオ
    ルト、メタもしくはパラ位がヒドロキシおよび/またはC1-10アルキルで置換さ
    れているアリール基である、請求項2−6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 m=1、およびコンジュゲート・パートナーが、ポリマー担
    体または分析により検出可能な担体から選択される、請求項2−7のいずれかに
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 コンジュゲート・パートナーが、A、B、またはL部分のい
    ずれかでリガンドに結合する、請求項2−8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 コンジュゲート・パートナーが、AまたはB部分のいずれ
    かで結合して、そのコンジュゲート・パートナーが、結合が生ずるA部分または
    B部分における芳香族環からの2個の原子の間隔内にsp3混成原子を与える、請 求項2−8のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 コンジュゲート・パートナーが、芳香族環の隣に−CH2 −CH2−、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2O−、または−OCH2− 基を与える、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 コンジュゲート・パートナーが、Lにおける水素を置換し
    ている−CONH−または−COO−基でLに結合する、請求項2−8のいずれ
    かに記載の方法。
  13. 【請求項13】 n=0、n'=2、m'=1、X=OまたはNH、そのNH
    におけるHに関しては、場合により、低級C1−C10アルキルで置換されている ことがある、請求項2−12のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 コンジュゲート・パートナーが、親和性吸着のための支持
    体マトリックスである、請求項2−12のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 式 II: (A-CO-NH-C(=CH-B)-CO-L-G)-----(コンジュゲート・パートナー)m [式中、 A、B、およびG、および----は、請求項2−14のいずれかに定義した通り
    であり; m=1、ここで、コンジュゲート・パートナーは、A、B、またはL部分のい
    ずれかでリガンドに結合する。] を有するコンジュゲート。
  16. 【請求項16】 コンジュゲート・パートナーが、AまたはB部分のいずれ
    かの芳香族環でリガンドに結合して、そのコンジュゲート・パートナーが、結合
    が生ずるAまたはB部分の芳香族環からの2個の原子の間隔内にsp3混成炭素原 子を与える、請求項15に記載のコンジュゲート。
  17. 【請求項17】 コンジュゲート・パートナーが、芳香族環の隣に−CH2 −CH2−、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2O−、または−OCH2− を与える、請求項16に記載のコンジュゲート。
  18. 【請求項18】 コンジュゲート・パートナーが、Lにおける水素を置換し
    ている−CONH−または−COO−基でLに結合する、請求項15に記載のコ
    ンジュゲート。
  19. 【請求項19】 n=0、n'=2、m'=1、X=OまたはNH、そのNH
    におけるHに関しては、場合により、低級C1−C10アルキルで置換されている ことがある、請求項15に記載のコンジュゲート。
  20. 【請求項20】 コンジュゲート・パートナーが、親和性吸着のための支持
    体マトリックスである、請求項15−19のいずれかに記載のコンジュゲート。
  21. 【請求項21】 LのNHにおける水素が、メチル基またはC2-10アルキル
    基で置換されている、請求項2−14のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 該R1およびR2基が、少なくとも1つのハロ基で置換され
    ている、請求項5−14のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 該R1およびR2が、場合により、1つ以上の低級アルキル
    またはハロ基で置換されていることがあるC1-10アルキルまたはC5-15アリール
    基(例えば、−CF3、−CH3)である、請求項5−14のいずれかに記載の方法
  24. 【請求項24】 R1およびR2がフェニルである、請求項5−14のいずれ
    かに記載の方法。
  25. 【請求項25】 LのNHにおける水素が、メチル基またはC2-10アルキル
    基で置換されている、請求項5−14のいずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 該支持体マトリックスがクロマトグラフ用支持体マトリッ
    クスである、請求項5−14のいずれかに記載の方法。
  27. 【請求項27】 該支持体マトリックスがクロマトグラフ用支持体マトリッ
    クスである、請求項5−14のいずれかに記載のコンジュゲート。
  28. 【請求項28】 前述の請求項のいずれかに定義したアルブミン結合剤の構
    造の一部を変えることにより得られるアルブミン結合性化合物。
JP2000526535A 1997-12-31 1998-12-30 アルブミンを結合する方法およびその方法で使用すべき手段 Pending JP2001527090A (ja)

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