JP2001525315A - 新規メタロプロテアーゼ阻害剤、その治療的利用およびその合成における開始化合物の製造方法 - Google Patents

新規メタロプロテアーゼ阻害剤、その治療的利用およびその合成における開始化合物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明の目的は、ヘビ毒にによって産生されるメタロプロテイナーゼ、および腫瘍の増殖および転移、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、アルツハイマー病、骨粗鬆症、高血圧症、リウマチ性関節炎、ならびに他の炎症性疾患を含む、ヒトの様々な病態に関連しているヒト起源の他のメタロプロテイナーゼ、の阻害剤としての作用能を有するペプチド擬似化合物である。本発明の目的はまた、上記の全ての化合物を合成するために必要な開始材料として、(1)-ホスホトリプトファンのジエステルを産生する手順である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はその目的として、腫瘍の増殖および転移、アテローム性動脈硬化症、
多発性硬化症、アルツハイマー病、骨粗鬆症、リウマチ性関節炎ならびに他の炎
症性疾患のような一連のヒト病態の治療において用いられる新規化合物を有する
。該化合物は実際に、以降の章で詳細に説明するインビトロ実験によって、その
ような病態に関連している特定のヒト酵素である、亜鉛依存的メタロプロテイナ
ーゼに対して顕著な阻害能を示した(例えば、「マトリックスのメタロプロテイ
ナーゼの阻害。治療能(Inhibition of matrix metalloproteinases. Therapeut
ic potential)」−Annuals N. Y. Acad. Sci. 732(1994)を参照のこと)。こ
のように、インビトロで適切な証拠を有する実験データを組み入れることが本来
必要であるが、既に収集された結果から特定の療法におけるそれらの有用性を予
測することは可能である。その上、そのような阻害能は、ヘビに咬まれて亡くな
った人において広範囲に及ぶ内出血の誘発能を有することから「ヘモラジン(he
morrhagines)」とも呼ばれる、ヘビ毒から抽出した一連の亜鉛依存的メタロプ ロテイナーゼにおいても最初に証明されており、ならびにクロタリダエ(Crotal
idae)およびクサリヘビ(Viperidae)が作るヘビ毒混合液の中で、最も障害能 が大きい物質として寄与する。このように、クロタリダエ(Crotalidae)および
クサリヘビ(Viperidae)のヘビ毒に対する特異的抗体を調製する際にもそれら が有用であることは明白であるように思われる。
【0002】 ヘモラジンと呼ばれる特定の亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの構造および作
用機序に関する研究に基づいて、そのような化合物のデザインおよび合成は実際
に、長い研究過程の最後の段階として寄与する。
【0003】 いわゆる出血因子またはヘモラジンは、クロタリダエ科に属するヘビ毒におい
て検出される非常に重要なクラスの酵素である。それらはヘビ毒の犠牲者に広範
な内出血を急速に引き起こし、血液循環の虚脱を引き起こし、犠牲者がその運命
から逃れられないようにすることから、ヘビにとって構造的に有用である。出血
作用のメカニズムは、酵素が、様々な血管内皮細胞に結合する多数の糸状蛋白質
を特に容易に分解し、それによって血液成分を血管外に流出させることができる
ことによる。それらの分子量は大きく異なるが、しかしヘモラジンは、亜鉛が蛋
白質鎖の特定のアミノ酸と結合するように、およびそれらが血管の基底膜の蛋白
質を攻撃するように、触媒部位上でいくつかの固定された特徴を維持している。
それらはまた、ヘビの体内をその自身のメタロプロテイナーゼの毒性作用から確
実に保護するメカニズムを共通に有するように思われ、そのメカニズムは、競合
的阻害剤として機能し、亜鉛を含む酵素の活性部位と相互作用することができる
トリペプチドの産生に基づくように思われる(Biomed. Biochim. Acta. 50, 769
〜773、1991)。
【0004】 現在、酵素の活性部位における亜鉛の存在は、ヘモラジン研究の最も興味深い
局面の一つとなっている。実際に、この特徴はそれらの酵素に固有のものではな
く、進化的に互いに全く異なる他の動物生体において一連の重要かつ多様な生理
学的および病理学的機能を発揮する多数の蛋白質溶解酵素の特徴でもある。この
ことに関連して、可能性がある構造上の類似性および差異を明らかにするために
比較試験を行った。
【0005】 蛋白質鎖の残基および亜鉛の結合に関与するアミノ酸の配列を研究することに
よって、このファミリーのプロテイナーゼについてある種の「系統図」を得るこ
とが可能となった(例えば、FEBS Letters 312, 110〜114、1992およびDevelopm
ental Biology 180, 389〜401、1996を参照のこと):このように、アスタチン (淡水甲殻類から抽出される)、セラチン(微生物から得られる)、マトリキシ
ン(哺乳類生体に存在する)およびヘビ毒の出血因子のような、互いに全く異な
る生体に属する酵素の活性部位が、実際には亜鉛に結合するアミノ酸4個中1個
が異なるに過ぎないことが認められた。このように、残りの蛋白質構造には大き
い差が存在するという事実にもかかわらず、それらはある程度進化的に関連があ
ると考えることができる。これは、これらの酵素によって発揮される機能がとも
かく類似でないという事実を考慮すると特に興味深い。実際に、ヘビ毒の蛋白質
溶解酵素は一方で非常に類似で、このように、適切な新しいプロテイナーゼのフ
ァミリーであること(例えば、Biol. Chem. Hoppe-Seyler 373, 381〜385、1992
を参照のこと):すなわちヘビ毒メタロプロテイナーゼが定義されるが、一方で
それらが植物または動物界の他の蛋白質ともいかなる機能的類似性を示さないこ
とが確認された。特に、極めて関連した事実は、ヘモラジンの機能とヒト・マト
リキシンの機能との差であり、これは細胞遊走および損傷組織の再構築に重要な
作用を発揮する。その上、マトリキシンは「チモーゲン」の形で放出され(すな
わち、他のプロテイナーゼの介入を通じて機能的となるに相違ない不活性酵素)
、特定の蛋白質(TIMP)によって阻害することができるのに対し、ヘモラジンは 血流において希釈された瞬間に活性となる。そのような構造的および機能的相違
にもかかわらず、出願人は、ヘビのヘモラジンの阻害と、病因物質が哺乳類の組
織によって産生される亜鉛依存的メタロプロテイナーゼであると思われる動物モ
デルにおいて得られた結果との間に、密接な相関が存在することを明らかにした
。そのような一致は、異なる2つのタイプのメタロプロテイナーゼ間の活性部位
に限って存在する構造的類似性の結果であるように思われ、これに基づいて、出
願人はヒトにおいて治療的に利用される可能性がある化合物の選択法を開発した
(イタリア特許出願RM95A000557;欧州特許出願EP0758021)。
【0006】 多くの哺乳類の亜鉛依存的メタロプロテイナーゼは、実際に病的状態に関連し
ており、そのいくつかは先に言及した。例えば、ゼラチナーゼは腫瘍の転移に関
連しているが、コラゲナーゼは関節炎現象において病理的役割を有する。
【0007】 マトリキシンを阻害する特定の化合物は、腫瘍または関節炎患者において臨床
開発フェーズが始まっている:しかし、それらは経口投与した場合、通常ほとん
ど吸収されず、慢性的な投与において毒性問題を生じうる化合物であるヒドロキ
サム酸塩によって構成される。
【0008】 最後に、亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの新規ファミリーが最近同定され、
これは細胞膜に局在して、ヘモラジンと同じ蛋白質ドメインを有し、このためそ
の最も近縁であると考えられている(Developmental Biology 180、389〜401、1
996参照)。ADAM(ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン) と呼ばれるこれらのプロテイナーゼは、生殖器官の機能と相関するが、TNF-a( 腫瘍壊死因子アルファ)およびACEの循環中への放出に関与し、多発性硬化症を 含むSNC疾患に関連するように思われる。
【0009】 (発明の概要) 本発明の目的は、亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの酵素活性と疑いなく関連
しているヒト病態に対して薬理活性を有する化合物を提供することである。
【0010】 この問題を解決するためにとるべき戦略は、ヘモラジンとその他の哺乳類の亜
鉛依存的メタロプロテイナーゼの間に存在する活性部位の構造において確認され
た類似性、およびヘモラジンそのものの酵素活性を阻害するペプチドの産生に基
づいて、ヘビが自身のヘビ毒の作用から保護されるメカニズムを起点とすること
であった。
【0011】 これらのデータに基づき、ヘビのプロテイナーゼの阻害剤として作用すること
が可能な新規化合物の合成がデザインされ、活性部位での構造的類似性があれば
、それらも同様にヒト亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの阻害剤として作用しう
ることが想定される。
【0012】 したがって、第一段階にはX線で解像したヘモラジン、アダマリシンIIの活性 部位の三次元的特徴、ならびにそのような酵素の「天然の」阻害剤に関する既知
のデータに基づきこれらの化合物をデザインすることが含まれた。
【0013】 このようにして、実際に蛋白質のそれぞれの単一のドメインの相対的構造を可
視化するのみならず、蛋白質の四次元構造内部のドメインの関係を確認すること
が可能となる。したがって、酵素的データと共に、所定の蛋白質の作用阻害メカ
ニズムの理解に重要な貢献をするなんらかの構造的データを得ることが可能であ
る。このようにして、活性部位に結合し、蛋白質そのものの阻害剤としておそら
く作用することができる特定の化合物をデザインおよび構築することが可能とな
る。
【0014】 このフェーズの結果として、これらの「ペプチド擬似」化合物、つまり、ペプ
チドと類似であるが、分子を蛋白質溶解酵素による攻撃を受けやすくする結合の
少なくとも1つを欠損し、重要な特徴は末端のトリプトファン残基を類似のホス
ホネートに置換するという点である化合物の定義に達することが可能となった。
【0015】 本発明の化合物は以下の一般式によって表すことができる:
【化3】 ここで、RはH、またはCH2-C6H5であって、R’は5員環または6員環によって 形成される飽和または芳香環であって、その少なくとも1個の員が炭素ではなく
、窒素、酸素および硫黄の中から選択することができる。一例は以下の構造によ
って得られる:
【化4】
【0016】 このような化合物は、最終フェーズにおいて互いに融合する異なる2つの合成
スキームを通じて得られる。
【0017】 図1では、上記の方法の改変版を用いて得られた(1)-ホスホトリプトファン
のジエチルエステル(1)(サボットコフスキー(Subotkowski, J.)、コワリク
(Kowalik, J.)、タイカ(Tyka, R.)、マスタラーズ(Mastalerz, P.)、Pol.
J. Chem. 1981、55、853〜857;ロジャース(Rogers, R.S.)、スターン(Ster
n, M.K.)、Synlett. 1992、708)、(すなわち、アンモニア水の存在下でアル ミニウム・アマルガムによる1-ヒドロキシミノ-2-(3-インドリル)エタンホスホ ネートの還元)は、R’がその少なくとも1個の員が炭素ではなく、窒素、酸素 および硫黄の中から選択することができる、5員環または6員環によって形成さ
れる飽和または芳香環を表すR’-COOH酸によるロイシンのアシル化によって得ら
れる偽ペプチドと反応する。得られたジエステル(3)はこのように、単離され 、精製され、およびシクロヘキシルアミン塩として保存される対応する遊離のホ
スホン酸(4)に変換される。
【図1】
【0018】 化合物5の特定の場合において、該化合物は内部塩として得られ、単離された
。これは窒素を含む5員環または6員環の他の飽和環についても起こる。
【図2】
【0019】 上記実験を行った条件を図において記号で示し、それらは以下の通りである:
(i)DCC、1-HBT、THF、15時間、53〜73%;(ii)N, O-ビストリメチルシリル-
アセトアミド、Me3SiI、CH2Cl2、25℃、2時間;(iii)C6H11NH2、AcOEt、40〜
86%;(iv)10%Pd/C、EtOH、25℃、2時間、85%。
【0020】 図3では、代わりにインドール酢酸(6)をホスホトリプトファンのベンジル ・ジエチルエステル(8)に変換する。
【図3】
【0021】 次に、このようにして得られた化合物(8)を、先に記述した合成スキームに おいて既に用いた偽ペプチドと反応させる。
【図4】
【0022】 2つのベンジル基の1つのみを除去するとモノベンジルエステル(10)を生じ
る。
【図5】
【0023】 反応条件はここでも記号によっておおよそ識別し、以下のように記載する:(
i)ClCO-COCl、CH2Cl2、0.3%DMF、還流、30分;(ii)Me3Si-O-P(O-CH2-C6H5)2 、CH2Cl2、-18℃、1時間;(iii)NH2OH、HCl、C5H5N、EtOH、-18℃〜4℃、15
時間、46%;(iv)AlHg、NH4OH、EtOH、25℃、2時間、68%;(v)R’-CO-Leu
-OH、i-Bu-O-CO-Cl、NMM、THF、-20℃、88%;(vi)AlHg、NH4OH、EtOH、25℃ 、4日、58%。
【0024】 (薬理活性の試験) このようにして得られた偽ペプチドの治療活性は、出願人によって先に考案さ
れた方法(イタリア特許出願RM95000957)を応用して、この場合の特異的特徴を
考慮に入れて確認した。
【0025】 このようにして得られた化合物は、酵素の活性部位との結合能およびこのよう
に競合的阻害剤としての作用能に関して、そのようなメタロプロテイナーゼの相
対的な三次元構造に基づいてデザインされているため、ヘビ毒のメタロプロテイ
ナーゼの酵素活性を実際に阻害するか否かを調べる実験を行った。
【0026】 この特性は特に、その三次元配座が完全に既知である蛋白質である、クロタル
ス・アダマンテウス(Crotalus Adamanteus)毒から精製したメタロプロテイナ ーゼであるアダマリシンIIに対するインビトロでの阻害試験によって確認したが
、これを選んだ理由は、それが示す一次アミノ酸配列が、活性部位において、ヒ
トでのTNF-aを放出する酵素(TACE)と顕著な相同性を示すことから、ヘビのメ タロプロテイナーゼの中でもそれがヒトのメタロプロテイナーゼに最も近縁であ
るためであった。実施例5に詳細に記述した結果は、調べた全ての化合物に良好
な阻害能が存在することを示しており、そのいくつかは顕著な作用強度を示して
いる(下記の表I参照)。アダマリシンIIとTACEとの類似性のために、これらの 結果はそれ自体TNF-aに対して考えられる化合物の薬理活性を示している。
【0027】 したがって、次の段階にはヒトメタロプロテイナーゼに関連したそのような化
合物の阻害能を調べることが含まれた。参考とするプロテイナーゼは、このよう
な理由から好中球コラゲナーゼおよびヒト細胞培養からの精製ゼラチナーゼAを 選択した。
【0028】 MMP-2としても知られるゼラチナーゼAは、実際多くの病理状態において大量に
産生されることが示されているマトリキシン・ファミリーに属する酵素であり、
癌転移を有する組織に向けての血流からの腫瘍細胞の遊走に主に関与していると
考えられている。
【0029】 同様に、これもまたマトリキシン・ファミリーに属する好中球コラゲナーゼ(
MMP8と呼ばれる)も、多数の病理状態に関連している。特に、慢性炎症の場合に
認められる軟骨の破壊に主として関与していると思われる。その結果、これら両
者の蛋白質の活性の阻害剤を同定することは、これらの病態に対する新規で有効
な療法を得るための最初でしかも重要な段階であると見なされなければならない
ことは明らかに明白である。
【0030】 これらのことを考慮して、好中球コラゲナーゼおよびゼラチナーゼAそのもの について、有効な合成化合物のヒトメタロプロテイナーゼの活性部位に対する結
合能および競合的阻害剤としての作用能を調べる試験を行った。
【0031】 実施例5および6に詳細に記述した結果から、これらのメタロプロテイナーゼ
にとってもそのような化合物に良好な阻害能(化合物によって変化するが)が存
在することが示された。2つのプロテイナーゼは、他のマトリキシンによって発
揮される機能を発揮するという事実を考慮すると、両者から得られた結果はした
がって、本発明の偽ペプチド体の、ヒトの多くの病的状態において病因物質とし
て関与している他の亜鉛依存的マトリキシンに対する潜在的阻害能も示すものと
して見なされるに相違ない。
【0032】 これらの能力はこのように、その有効性および薬理学的有用性が特異な化学的
特徴によって増強されている偽ペプチドを強力な治療剤として使用できる可能性
を示している。
【0033】 これらの化合物のペプチド構造を修飾することによって、胃の蛋白質溶解酵素
に対して化合物は抵抗性となり、したがって経口投与に適していると見なすこと
ができる。その上、末端のトリプトファン残基を類似体ホスホネートに置換する
と、腫瘍および関節炎における臨床試験を現在行っている分子の全身毒性のリス
クを誘導することなく、酵素に及ぼす阻害活性は著しく増加する。実際に、それ
らは亜鉛に対してより強力な結合力を有するヒドロキサム酸塩化合物に基づいて
いるが、慢性的に投与した場合、生体にヒドロキシルアミンの蓄積を誘導しうる
。これに対し、ホスホネートである本発明の化合物は、現在市販されているこの
種の薬剤によって証明されているように、危険な副作用のリスクを示さない。
【0034】 上記の全てを参考にして、本発明の目的は以下の一般式で表される化合物であ
る:
【化5】 ここで、RはH、またはCH2-C6H5であって、R’は5員環または6員環によって 形成される飽和または芳香環であって、その少なくとも1個の員が炭素ではなく
、窒素、酸素および硫黄の中から選択することができる特に好ましい例はR’が 以下を含む群より選択される場合である:
【化6】
【0035】 本発明のもう一つの目的は、ヘモラジン(特にアダマリシンII)とも呼ばれる
クロタリダエ(Crotalidae)科およびクサリヘビ(Viperidae)科に属するヘビの
毒素から抽出した亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの少なくとも1つ、および/
または活性部位が該ヘビのメタロプロテイナーゼと類似の三次元構造を示す、ヒ
ト起源の亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの少なくとも1つ(特に好中球コラゲ
ナーゼ、ゼラチナーゼAおよびADAM)の酵素活性の阻害剤と同じものを使用する ことである。
【0036】 これまでに報告された全ての知見の結果として、発病メカニズムまたは症状が
亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの少なくとも1つを含むことが証明されている
全てのヒト病態の治療的治療に対する医薬品としてそのような化合物を使用する
こと、およびそれらを含む近縁医薬化合物を使用することも検討しなければなら
ない。特に、腫瘍の増殖および転移、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、
アルツハイマー病、骨粗鬆症、高血圧症、リウマチ性関節炎、ならびに他の炎症
性疾患に言及される。
【0037】 本発明のさらなる目的は、必須操作として、アンモニア水の存在下でアルミニ
ウムのアマルガムを加えることによって、1-ヒドロキシミノ-2-(3-インドリル)
エタンホスホネートの還元を含む、先に記述した化合物合成の開始物質としての
(1)-ホスホトリプトファン・ジエステルを生成するプロセスである。
【0038】 これまでに本発明の一般的な説明を行ってきた。本発明の目的、特徴、長所お
よび操作法をよりよく理解するために、以下の実施例の助けを借りて、特異的な
態様に関するより詳細な説明を行う。そのような実施例は単に説明するためであ
って、本発明の範囲を制限するものではない。
【0039】 (実施例1) (1)-ジエチル-1-アミノ-2-(3-インドリル)エタンホスホネートのシュウ酸塩( 化合物1)の調製 ジエチル-1-ヒドロキシミノ-2-(3-インドリル)エタンホスホネート(サボット
コフスキー(Subotkowski, J.)、コワリク(Kowalik, J.)、タイカ(Tyka, R.
)、マスタラーズ(Mastalerz, P.)、Pol. J. Chem. 1981、55、853〜857)(7
.93 g、25.6 mmol)のEtOH/H2O 13/1(38 ml)および25%アンモニア水(11 ml )溶液に、攪拌しながらアルミニウムのアマルガム(15 g)を加えた。室温で19
時間後、反応混合液を珪藻土で濾過して、溶液を減圧下で濃縮した。粗生成物を
EtOAc(500 ml)に溶解して、1N NaOH(100 ml)およびNaCl飽和溶液(100 ml)
で抽出した。有機相をNa2SO4上で乾燥させた後、溶媒を減圧下で除去した。粗生
成物を攪拌しながらEtOAc(40 ml)に溶解して、シュウ酸(2.30 g、25.6 mmol )のEtOAc(40 ml)溶液を滴下して加えた。結晶吸湿性固体として形成された塩
を濾過して回収した:9.88 g(100%)。
【0040】 その後の変換に用いられる(1)-ジエチル-1-アミノ-2-(3-インドリル)エタンホ
スホネート(1)は、D-(+)-ジベンジル酒石酸(ラビール(Lavielle, G.)、ホ
ーテファエ(Hautefaye, P)、シェーファー(Schaeffer, C)、ブーチン(Bout
in, J. A.)、クデネック(Cudennec, C. A.)、ピエール(Pierre, A.)、J. Me
d. Chem. 1991、34、1998〜2003)を用いることによってラセミ体から分離する ことによって得た。
【0041】 (実施例2) 偽ジペプチドの調製 N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン(化合物2a)の調製 −15℃に冷却したフラン-2-カルボン酸(2.0 g、17.8 mmol)およびN-メチル モルフォリン(1.95 ml、17.8 mmol)の無水THF(10 ml)溶液に、攪拌しながら
等量のクロロ蟻酸イソブチル(2.33 ml、17.8 mmol)を加えた。30分後、塩酸L-
ロイシン・メチルエステル(3.23 g、17.8 mmol)およびN-メチルモルフォリン (1.95 ml、17.7 mmol)の無水THF溶液(15 ml)を徐々に加え、攪拌しながら混
合液を-15℃で2時間維持した。反応混合液をCH2Cl2(100 ml)で希釈して、1N
HCl(30 ml×2)、NaHCO3飽和溶液(30 ml×2)、およびNaCl飽和溶液(30 m
l)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥させて、減圧下で溶媒を除去した後、 粗生成物を自然に固化する油状残査として得た。この固体の物質を石油エーテル
中ですりつぶすことによって、エーテルN-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイ
シン・メチルエステルの白色結晶が得られた:3.32 g(80%);融点、88〜90℃
;[a] D22=−23℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3424、2956、1741、1663
、1595、1517、1351、1177 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.95および1.02[2s、6 、CH2CH(CH3)2]、1.45〜2.00[m、3、CH2CH(CH3)2]、3.85(s、3、OCH3)、4.7
3〜5.13(m、1、aCH)、6.39〜7.45[m、3、フラン芳香族および6.89(d、1、
NH、J=8Hz)]。C12H17NO4の計算値;C、60.24;H、7.16;N、5.85。実測値C 6
0.15;H 7.22;N 5.88%。
【0042】 N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシンメチルエステル(2.73 g、11.4 m
mol)およびジオキサン/MeOH 7/1(80 ml)および1N NaOH(22.8 ml)溶液を室
温で一晩維持した。溶媒を減圧下で濃縮した後、アルカリ水溶相をH2O(20 ml)
で希釈して、Et2O(30 ml×2)で洗浄し、2N HClで酸性にしてCHCl3(70+30 m
l)で抽出した。有機相をNaCl飽和溶液(30 ml×2)で洗浄して、Na2SO4上で乾
燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をCH2Cl3/石油エーテルから結晶化する
と純粋な産物(2a)が白色固体として得られる:2.24 g(90%);融点、80〜3 ℃;[a]D22=−10℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3426、2957、1721、1659
、1593、1419、1179、1011 cm-11H-NMR(MeOD):d 0.75〜1.08[m、6、CH2C
H(CH3)2]、1.50〜1.83[m、3、CH2CH(CH3)2]、4.32〜4.80(m、1、aCH)、6.30
〜7.46(m、4、フランのプロトン)。C11H15NO4の計算値;C、58.66;H、6.71 ;N、6.22。実測値C 58.34;H 6.33;N 6.01%。
【0043】 N-[(ピロール-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン(化合物2b)の調製 ピロール-2-カルボン酸(1.11 g、10 mmol)の溶液に、0℃に冷却した塩酸L-
ロイシン・メチルエステル(1.82 g、10 mmol)およびN-メチルモルフォリン(1
.09 ml、10 mmol)のEtOAc(25 ml)溶液を攪拌しながら加え、DCDI(2.06 g、1
0mmol)およびHBT(13 mg、1 mmol)のEtOAc(5ml)溶液を加えた。室温で一 晩放置した後、N,N’-ジシクロヘキシルウレアおよび塩酸N-メチルモルフォリン
を濾過によって分離した。
【0044】 次に反応混合液をEtOAc 100 mlで希釈して1N HCl(40+20 ml)、NaHCO3飽和
溶液(40+20 ml)およびNaCl飽和溶液(40 ml)で抽出した。有機相を合わせて
Na2SO4上で乾燥させた後、溶媒を減圧下で除去した。原料をsim-ジクロロエタン
/n-ヘキサンから結晶化すると、N-[(ピロール-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン
メチルエステルが淡いピンク色の固体として得られた:1.73 g(73%);融点13
1〜2℃;[a]D22=−13℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3450、2956、1737、
1642、1553、1551、1179、1113 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.88および0.95[2s 、6、CH2CH(CH3)2]、1.47〜1.80[m、3、CH2CH(CH3)2]、3.62(s、3、OCH3)4
.50〜4.82 4M、1、ACH7、5.87〜6.75(m、4、ピロールの芳香族およびNH)、9
.92(bs、1、ピロールのNH)。C12H18N2O3の分析計算値;C、60.49;H、7.61;
N、11.76。実測値C 、60.72;H 7.82;N 11.87%。
【0045】 N-[(ピロール-2-イル)カルボニル]-L-ロイシンメチルエステル(1.82 g、7.62
mmol)のジオキサン/MeOH 7/1(80 ml)およびNaOH 1N(15.24 ml)溶液を室
温で一晩維持した。溶媒を減圧下で濃縮した後、アルカリ水溶相をH2O(15 ml)
で希釈して、Et2O(25 ml×2)で洗浄し、2N HClで酸性にしてCHCl3(60+20 ml
)で抽出した。有機相をNaCl飽和溶液(20 ml×2)で洗浄して、Na2SO4上で乾 燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をsim-ジクロロエタンから結晶化すると
純粋な産物(2b)が白色結晶として得られる:708 mg(41%);融点、78-80℃ ;[a]D22=−8℃(1、アセトニトリル);IR(CHCl3):3448、3262、2957、17
13、1640、1553、1437、1185、1042 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.75〜1.05[m 、6、CH2CH(CH3)2]、1.40〜1.85[m、3、CH2CH(CH3)2]、4.07〜4.48(m、1、a
CH)、5.78〜6.72(m、3、ピロールの芳香族)、7.75(d、1、NH、J=4.5 Hz )、8.0(s、1、ピロールのNH)、10.59(bs、1、COOH)。C11H16N2O3の計算 値;C、58.91;H、7.19;N、12.49。実測値C、58.53;H 7.18;N 12.20%。
【0046】 N-{[(S)-(5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-イル]カルボニル}-L-ロイシン(化
合物2e)の調製 −15℃に冷却した(S)-(+)-5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-カルボン酸(1.0
g、7.68 mmol)およびN-メチルモルフォリン(0.84 ml、7.68 mmol)の無水/TH
F無水ジオキサン 2/1(15 ml)溶液に、攪拌しながら等量のイソブチルクロロ蟻
酸(1.04 ml、7.68 mmol)を滴下して加えた。30分後、L-ロイシン・ターシャル
ブチルエステル(tertbutylester)(1.44 g、7.68 mmol)および無水THF(5 m
l)溶液を徐々に加え、攪拌しながら混合物を−15℃で2時間維持した。反応混 合液をCH2Cl2(70 ml)で希釈して、NaCl飽和溶液(20 ml)、1M KHSO4(20+1
0 ml)、NaHCO3飽和溶液(20+10 ml)、およびNaCl飽和溶液(20 ml)で洗浄し
た。有機相をNa2SO4上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。未精製産物をシリカゲ
ル(CH2Cl2/i-PrOH 98/2)を用いたクロマトグラフィーによって精製した。こ の固体の未精製残査をn-ヘキサン中ですりつぶすことによって、N-{[(S)-(5-オ キソテトラヒドロフラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン・ターシャルブチルエ
ステルを白色結晶として得た:920 mg(40%);融点、79〜81℃;[a] D22=−2
5℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3415、2934、1788、1727、1677、1517、
1369、1149 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.87および0.97[2s、6、CH2CH(CH3)2] 、1.18〜1.62[m、3、CH2CH(CH3)2および1.40(s、9、C(CH3)3]、2.15〜2.80[m
、4、環状CH2CH2)、4.25〜4.55(m、1、環状CH)、4.62〜4.88(m、1、aCH )、6.56(d、1、NH、J=8Hz)]。C15H25NO5の計算値;C、60.18;H、8.42;N、
4.68。実測値C、 60.12;H 8.61;N 4.65%。
【0047】 0℃に冷却したN-{[(S)-(5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル)カルボニル]-L
-ロイシン・ターシャルブチルエステル(800 mg、2.67 mmol)のCH2Cl2溶液(3.
0 ml)に新たに蒸留した無水トリフルオロ酢酸(0.5 ml)を加えた。室温で一晩
放置した後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残査をEt2Oに溶解した。n-ヘキサンを加
えることによって化合物(2e)を茶色の油状物質として分離して、これを乾燥さ
せて、高真空下でデカントした:650 mg(100%);[a] D22=−7℃(1、メタ
ノール);IR(CHCl3):3413、3036、2957、1787、1725、1678、1526、1172、1
151 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.87および0.93[2s、6、CH2CH(CH3)2]、1.37〜
1.83[m、3、CH2CH(CH3)2]、2.06〜2.73(m、4、環状CH2CH2)、4.30〜4.63(m
、1、環状CH)、4.67〜4.92(m、1、aCH)、6.92(d、1、NH、J=8Hz)、8.15
(s、1、COOH)。C17H30N2O5・1/2 H2O)(シクロヘキシルアミン塩)の計算値 ;C、56.66;H、8.89;N、7.77。実測値C、 57.00;H 9.12;N 8.13%。
【0048】 N{[(R)-(2-オキソ-チアゾリジン-4-イル)カルボニル]}-L-ロイシン(化合物2f
)の調製 0℃に冷却した(R)-(-)-2-オキソ-チアゾリジン-4-カルボン酸(1.49 g、10.2
mmol)、塩酸L-ロイシンメチルエステル(1.85 g、10.2 mmol)およびN-メチル
モルフォリン(1.12 ml、10.2 mmol)の無水THF溶液(15 ml)に、攪拌しながら
DCDI(2.10 g、10.2 mmol)およびHBT(13 mg、1mmol)の無水THF溶液(8ml )を加えた。室温で一晩放置した後、N,N’-ジシクロヘキシルウレアおよびN-メ
チルモルフォリンの塩酸塩を濾過によって分離して、濾液を減圧下で濃縮した。
未精製残査をCHCl3(50 ml)で希釈し、飽和NaHCO3溶液(20 ml×2)および飽 和NaCl溶液(30 ml)で抽出することによって産物を精製した。合わせた有機相 をNa2SO4上で乾燥させて、減圧下で溶媒を除去すると、N{[(R)-(2-オキソ-チア ゾリジン-4-イル)カルボニル]}-L-ロイシン・メチルエステルがEtOAcによって結
晶化された:1.94 g(69%);融点、125〜6℃;[a] D22=−79℃(1、メタノ ール);IR(CHCl3):3412、2956、1734、1678、1515、1434、1338、1158 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.90および0.95[2s、6、CH2CH(CH3)2]、1.42〜1.74[m、
3、CH2CH(CH3)2]、3.37〜3.85[m、2、CH2Sおよび3.63(s、3、OCH3)、4.18 〜4.69(2m、2、aCHおよび環状CH)、7.16(d、1、NH、J=8Hz)。C11H17N2O 4 Sの計算値;C、48.34;H、6.27;N、10.25。実測値C、 48.29;H 6.80;N 10.2
2%。
【0049】 N-{[(R)-(2-オキソ-チアゾリジン-4-イル)カルボニル]-L-ロイシン・メチルエ
ステル(2.08 g、7.58 mmol)のジオキサン/MeOH 7/1(90 ml)および1N NaOH
(23 ml)溶液を6時間室温に維持した。アルカリ水溶相の溶媒を濃縮した後、
アルカリ水溶相をH2O(20 ml)で希釈して、Et2O(30 ml×2)で洗浄し、2N HC
lで酸性にしてEtOAc(70+30 ml)で抽出した。有機相をNaCl飽和溶液(20 ml×
2)で洗浄して、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。EtOAcから結晶化 すると純粋な産物(2f)が白色結晶として得られた:643 mg(32%);融点、90
〜3℃;[a]D22=−69℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3297、1672、1446、1
405、1369、1157 cm-11H-NMR(DMSO-d6):d 0.70〜0.97[m、6、CH2CH(CH3) 2 ]、1.35〜1.76[m、3、CH2CH(CH3)2]、3.09〜3.68(m、2、CH2S)、3.95〜4.3
0(m、2、aCHおよび環状CH)、7.85〜8.07(m、2、2NH)。C10H16N2O4Sの計算
値;C、46.14;H、6.20;N、10.76。実測値C、45.75;H 6.16;N 10.36%。
【0050】 N-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミル-L-ロイシン(化合物2g)の調
製 −15℃に冷却したN-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミン酸(1.6 g、
6.0 mmol)およびN-メチルモルフォリン(0.66 ml、6.0 mmol)の無水THF(10 m
l)溶液に、攪拌しながら等量のクロロ蟻酸イソブチル(0.82 ml、6.0 mmol)を
滴下した。30分後、塩酸L-ロイシン・ターシャルブチルエステル(1.34 g、6.0
mmol)およびN-メチルモルフォリン(0.66 ml、6.0 mmol)の無水THF(9 ml) 溶液を徐々に加えて、混合物を−15℃で2時間維持した。反応混合液をEtOAc(7
0 ml)で希釈して、NaCl飽和溶液(20 ml)、1M KHSO4(20+10 ml)、NaHCO3 飽和溶液(20+10 ml)、およびNaCl飽和溶液(20 ml)で洗浄した。有機相をNa 2 SO4上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗精製物をEtOAc/n-ヘキサンから結 晶化すると、N- ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミル-L-ロイシン・タ ーシャルブチルエステルが白色結晶として得られた:2.0 g(77%);融点、130
〜1℃;[a] D22=−70℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3420、2958、1794 、1723、1514、1303、1152 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.8〜0.91[m、6、CH2CH
(CH3)2]、1.20〜1.67[m、3、CH2CH(CH3)2および1.43(s、9、OC(CH3)3)、2.0
0〜2.93(m、4、pGluのCH2CH2)、4.27〜4.61(m、2、2aCH)、5.22(s、2、
CH2ベンジリコ)、6.24(d、1、NH、J=8Hz)、7.28(s、5、ベンジル芳香族
)。C23H32N2O6の計算値;C、63.87;H、7.46;N、6.48。実測値C、 64.20;H 7
.60;N 6.48%。
【0051】 N-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミル-L-ロイシン・ターシャルブチ
ルエステル(1.0 g、2.3 mmol)の新たに蒸留した無水トリフルオロ酢酸(3 ml
)溶液を0℃で30分、および室温で4時間維持した。過剰量のトリフルオロ酢酸
を減圧下で除去して、粗生成物を高真空下で2時間乾燥させた。EtOAc/Et2Oか ら結晶化させて純粋な産物(2g)を白色固体として得た:721 mg(83%);融点
、164〜5℃;[a] D22=−45℃(1、メタノール);IR(KBr):3336、3094、17
67、1654、1554、1305、1288、1267、1197、1153 cm-11H-NMR(MeOD):d 0.7
5〜1.02[m、6、CH2CH(CH3)2]、1.42〜1.77[m、3、CH2CH(CH3)2]、2.00〜2.73 (m、4、pGluのCH2CH2)、4.29〜4.77(2s、2、2aCH)、5.23(d、2、ベンジ
ルCH2, J=3Hz)、7.36(s、5、芳香族)。C19H24N2O6の計算値;C、60.63;H、6
.43;N、7.44。実測値C、60.38;H 6.09;N 7.27%。
【0052】 (実施例3) (1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステルのアシル化およびd(1)-ホスホ トリプトファンのアシル-L-ロイシル誘導体のシクロヘキシルアミン塩の調製 一般手順 A) 0℃に冷却した必要なL-ロイシン誘導体(1mmol)および(1)-ホスホトリ
プトファン・ジエチルエステル(1mmol)の無水THF(5ml)溶液に、DCDI(206
mg、1mmol)およびHBT(14 mg、0.1 mmol)の無水THF(5ml)溶液を攪拌しな
がら加えた。室温で一晩放置した後、N,N’-ジクロロヘキシルウレアを濾過して
分離し、減圧下で濃縮した。残査のジEtOAc溶液30 mlを飽和NaHCO3溶液(20 × 2ml)および飽和NaCl溶液(15 ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で 乾燥させた後、溶媒を減圧下で除去した。
【0053】 B) 窒素大気中でアシル-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエ
ステル(1mmol)の無水CH2Cl2溶液(10 ml)に、過剰量のN,O-ビス(トリメチ ルシリル)アセトアミド(BSA)(11 mmol、2.69 ml)を攪拌しながら加えた。 室温で1時間後、反応混合物を−20℃に冷却して過剰量のヨウ化トリメチルシラ
ン(8mmol、1.1 ml)を滴下して加えた。反応物質の添加終了時に1時間以内に
溶液を0℃にして、室温でさらに2時間維持した。反応混合物の低圧での濃縮に
よって得られた暗色の油状残査をCH3CN/H2O 7/3(3ml)で1時間処置した。減 圧下で溶媒を除去した後、油状残査をEtOAc(40 ml)に溶解して、1.5%Na2SO4 の1N HCl溶液(10 ml×2)および飽和NaCl溶液(10 ml)で洗浄した。有機相 をNa2SO4上で乾燥させて、溶媒を減圧下で除去した。EtOAc(4.5 ml)に溶解し た未精製産物にシクロヘキシルアミン(1mmol)のEtOAc溶液(4.5 ml)を滴下 して処置する。塩は固体吸湿性結晶の形状をとるため、濾過によって回収する。
【0054】 シクロエキシル・アミンのN-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシル-(1)- ホスホトリプトファン塩(化合物4a)の調製 N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン(2a、536 mg、2.38 mmol)およ び(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(705 mg、2.38 mmol)を手順A
に従って反応させた。未精製産物をシリカゲル(CHCl3/i-PrOH 98/2)でのクロ マトグラフィーによって精製し、N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン-(
1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(3a)を泡状物質として得た:733
mg(62%);[a] D22=−55℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3478、3418 、1660、1474、1244、1026 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.88[(2d、6、CH2CH(C
H3)2、J=6.1 Hz]、1.20〜1.40[m、8、CH3CH2Oおよび2ジCH2CH(CH3)2]、1.60[
m、1、1ジCH2CH(CH3)2]、3.11および3.35(2m、2、bCH2 TrpP)、4.12(m、 4、2 CH3CH2O)4.64(m、1、aCHロイシン)、4.77(m、1、aCH TrpP)、6.56 (d、1、NHロイシン、J=8.8 Hz)、6.90(d、1、NH-CO TrpP)、6.48〜7.61(
m、8、インドールの芳香族5個およびフランの芳香族3個)、8.10(s、1、イ
ンドールのNH)。C25H34N3O6P・2/3H2Oの計算値;C、58.85;H、6.98;N、8.24 。実測値C、 58.40;H 6.66;N 7.85%。
【0055】 N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン-(1)-ホスホトリプトファン・ジ エチルエステル(3a、150 mg、0.298 mmol)、BSA(0.80 ml、3.27 mmol)およ びTMSI(0.32 ml、2.38 mmol)を手順Bに従って反応させた。シクロヘキシルア ミン(29 mg、0.298 mmol)による処置によって、純粋な産物(4a)を吸湿性の 固体として得た:128 mg(79%);[a] D22=−67℃(1、メタノール);IR(K
Br)3291、2937、1631、1528 cm-11H-NMR(DMSO-d6):d 0.80[m、6、CH2CH(
CH3)2]、0.95〜2.01[m、13、(CH2)5シクロヘキシルアミンおよびCH2CH(CH3)2]、
2.83[m、2、CHNシクロヘキシルアミンおよびbCH2 TrpPの1H)、3.29(m、1、b
CH2 TrpPの1H)、4.13(m、1、aCH TrpP)、4.47(m、1、aCHロイシン)、6.51 〜7.88[(m、9、インドールの芳香族、フランの芳香族、および7.74(d、1、J =9.3 Hz、TrpPのNH)]、8.48(d、1、J=8.9 Hz、NHロイシン)、10.64(s、 1、インドールのNH)。C27H39N4O6P・1/2 H2O(シクロヘキシルアミン塩)の計
算値;C、58.37;H、7.26;N、10.08。実測値C、 58.11;H 6.99;N 9.81%。
【0056】 N-[(ピロール-2-イル)カルボニル]-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン( 化合物4b)の調製 N-[(ピロール-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン(2b、303 mg、1.35 mmol)お よび(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(400 mg、1.35 mmol)を手 順Aに従って反応させた。粗生成物をシリカゲル(CHCl3/i-PrOH 99/1)でのクロ
マトグラフィーによって精製した。次に固体残査を無水Et2O中ですりつぶすこと
によって、N-[(ピロール-2-イル)カルボニル]-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプト ファン(3b)を白色結晶として得た:415 mg(61%);融点、172〜4℃;[a] D2 2 =−68℃(1、メタノール);IR(CHCl3):3278、2957、1632、1553、1510、
1332、1199 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.80および0.87[(2s、6、CH2CH(CH3)2 ]、1.13〜1.83[m、8、2CH3CH2Oおよび2CH2CH(CH3)2]、2.59および3.27[2m、2 、bCH2 TrpP)、3.79〜4.26(m、4、2 CH3CH2O)、4.40〜5.23(2m、2、2aCH )、5.83〜6.41(m、4、ピロール芳香族および1NH)、6.55〜7.55(m、5、イン
ドール芳香族)、8.44および8.54(2s、2、ピロールのNHおよびインドールのNH
)。C25H35N4O5Pの計算値;C、59.75;H、7.02;N、11.15。実測値C、 59.47;H
6.93;N 10.77%。
【0057】 N-[(ピロール-2-イル)カルボニル]-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン・ ジエチルエステル(3b、361 mg、0.72 mmol)、BSA(1.93 ml、7.92 mmol)、お
よびTMSI(0.78 ml、5.76 mmol)を手順Bに従って反応させた。シクロヘキシル アミン(71.4 mg、0.72 mmol)による処置によって、純粋な産物(4b)を吸湿性
の固体として得る:339 mg(86%);[a] D22=−74℃(1、メタノール);IR (KBr):3277、2937、1645、1524、1140、1047 cm-11H-NMR(DMSO-d6):d 0
.80[m、6、CH2CH(CH3)2]、0.96〜2.00[m、13、(CH2)5シクロヘキシルアミンお よびCH2CH(CH3)2]、2.86[m、2、CHNシクロヘキシルアミンおよびbCH2 TrpPの1H
)、3.30(m、1、bCH2 TrpPの1H )、4.17(m、1、aCH TrpP)、4.51(m、1、
aCHロイシン)、6.07(見かけのs、1、ピロールのCH)、6.75〜7.60[(m、7、イ ンドール芳香族およびピロール)、7.72(d、1、J=8.0 Hz、TrpPのNH)、8.37
(d、1、J=7.7 Hz、NHロイシン)、10.67(s、1、インドールのNH)、12.01 (s、1、ピロールのNH)。C27H40N5O5P・7/2 H2O(シクロヘキシルアミン塩) の計算値;C、53.29;H、7.72;N、11.51。実測値C、53.37;H 7.32;N 11.41%
【0058】 L-プロリル-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン(化合物5) N-ベンジルオキシカルボニル-L-プロリル-L-ロイシン(キャッシュ(Cash W.
D.)、J. Org. Chem., 1961、26、2136)(2c 490 mg、1.35 mmol)および(1)- ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(400 mg、1.35 mmol)を手順Aに従っ
て反応させた。無水Et2Oから粗精製物を結晶化すると、N-ベンジルオキシカルボ
ニル-L-プロリル-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(3
c)を結晶吸湿性固体として得た:570 mg(66%);[a] D22=−72℃(1、メタ
ノール);IR(CHCl3):3477、2991、1687、1500、1357、1217、1052 cm-11H
-NMR(CDCl3):d 0.78および0.82[(2s、6、CH2CH(CH3)2]、1.10〜1.39[m、9
、2CH3CH2OおよびCH2CH(CH3)2]、1.42〜2.05[m、4、プロリンのb, g CH2)、2.
81〜3.50(m、4、プロリンの CH2NおよびTrpPのb CH2)、3.80〜4.48(m、7、
2CH3CH2Oおよび3aCH)、4.98(s、2、ベンジルCH2)、6.34〜7.50[m、5、イ
ンドール芳香族および7.10(5、s、ベンジル芳香族)]、8.48(s、1、インドー ルのNH)。C33H45N4O7P・2/3 H2Oの計算値;C、60.79;H、7.06;N、8.59。実測
値C、 60.47;H 6.90;N 8.55%。
【0059】 N-ベンジルオキシカルボニル-L-プロリル-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトフ ァン・ジエチルエステル(3c、550 mg、0.86 mmol)、BSA(2.3 ml、9.46 mmol )およびTMSI(0.93 ml、6.88 mmol)を手順Bに従って反応させた。CH3CN/H2O による処置および減圧下での溶媒の除去後、固体残査をEtOAcで洗浄して、HPLC (Waters ODS デルタパック19×30 mmカラム;溶出剤H2O/CH3CN 70:30;流速 8ml/分;保持時間:10,34分)によって精製し、純粋な産物(5) 200 mgを結 晶吸湿性固体の形状として得た(40%);[a] D22=−97℃(1、1N NaOH);IR
(KBr):3337、3262、2959、1642、1135、1071 cm-1;C21H31N4O5P・2 H2Oの計
算値;C、51.80;H、7.19;N、11.51。実測値C、 51.70;H 6.96;N 10.88%。
【0060】 N-{[(S)-(5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-イル)カルボニル]}-L-ロイシル-(1
)-ホスホ-トリプトファン・シクロヘキシルアミン塩(化合物4e)の調製 N-{[(S)-(5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-イル)カルボニル]}-L-ロイシン(3
28 mg、1.35 mmol)および(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(400
mg、1.35 mmol)を手順Aに従って反応させた。シリカゲル(CHCl3/i-PrOH 95/5 )上でのクロマトグラフィーを通じて粗精製物を精製し、Et2O石油エーテルから
結晶化すると、N-{[(S)-(5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-イル)カルボニル]}-L
-ロイシル-(1)-ホスホ-トリプトファン・ジエチルエステル(3e)が吸湿性の固 体形状として得られた:474 mg(68%);[a] D22=−48℃(1、メタノール) ;IR(CHCl3):3476、2992、1788、1676、1517、1246、1052 cm-11H-NMR(CD
Cl3):d 0.77および0.85[2s、6、CH2CH(CH3)2]、1.10〜1.60[m、9、2CH3CH2 OおよびCH2CH(CH3)2]、2.04〜2.48(m、4、テトラヒドロフラン環のCH2CH2)、
3.08〜3.43(m、2、TrpPのb CH2)、3.98〜5.00(m、7、CH3CH2O2個、テトラ
ヒドロフラン環の2aCHおよびCH)、6.76(d、1、NH、J=9.8 Hz)、6.95〜7.75
(m、5、インドール芳香族)、8.88(s、1、インドールのNH)。C25H36N3O7P・
2/3 H2Oの計算値;C、56.28;H、7.05;N、7.88。実測値C、 55.92;H 6.83;N
7.78%。
【0061】 N-{[(S)-(5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-イル)カルボニル]}-L-ロイシル-(1
)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(3e、207 mg、0.40 mmol)、BSA(
1.10 ml、4.36 mmol)およびTMSI(0.43 ml、3.2 mmol)を手順Bに従って反応さ
せた。シクロヘキシルアミン(34 mg、0.40 mmol)によって処置すると、純粋な
産物(4e)を吸湿性の固体として得た:157 mg(82%);[a] D22=−63℃(1 、メタノール);IR(KBr):3280、2934、1777、1641、1552、1177、1048 cm-11H-NMR(DMSO-d6):d 0.77[m、6、CH2CH(CH3)2]、0.95〜2.50[m、17、(CH2) 5 デルタ・シクロヘキシルアミン、テトラヒドロフラン環のCH2CH(CH3)2およびCH 2 CH2)、2.87(bs、2、CHNシクロヘキシルアミンおよびb CH2 TrpPの1H)、3.2
4(bs、1、b CH2 TrpPの1H)、4.27(bs、2、aCH TrpPおよびaCHロイシン)、
4.96(bs、1、テトラヒドロフラン環のCH)、6.79〜7.60(m、5、インドール 芳香族)、7.77(bs、1、NH TrpP)、8.91(bs、1、NHロイシン)、10.55〜10.
78(m、2、インドールのNH、およびNHCHO)。C27H45N4O9P・2H2O(シクロヘキ
シルアミン塩)の計算値;C、54.17;H、7.24;N、9.36。実測値C、 54.22;H 7
.57;N 9.03%。
【0062】 N-{[(R)-(2-オキソ-チアゾリジン-4-イル)カルボニル]}-L-ロイシル-(1)-ホス
ホトリプトファン・シクロヘキシルアミン塩(化合物4f)の調製 N-{[(R)-(2-オキソ-チアゾリジン-4-イル)カルボニル]}-L-ロイシン(2f、353
mg、1.35 mmol)および(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(400 mg
、1.35 mmol)を手順Aに従って反応させた。シリカゲル(CHCl3/i-PrOH 95/5) 上でのクロマトグラフィーを通じて粗生成物を精製し、CHCl3/Et2Oから結晶化 すると、N-{[(R)-(2-オキソ-チアゾリジン-4-イル)カルボニル]}-L-ロイシル-(1
)-ホスホ-トリプトファン・ジエチルエステル(3f)が吸湿性の固体として得ら れた:572 mg(73%);[a] D22=−89℃(1、メタノール);IR(CHCl3):33
33、2958、1678、1513、1339、1260、1026 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.69 〜0
.92[m、6、CH2CH(CH3)2]、1.08〜1.65[m、9、2CH3CH2OおよびCH2CH(CH3)2]、
2.92〜3.47(m、4、CH2Sおよびb CH2 TrpP)、3.63〜4.90(m、7、2CH3CH2O および3aCH)、6.73〜7.43(m、5、インドール芳香族)、8.63(s、1、インド ールのNH)。C24H35N4O6PS・1/2 H2Oの計算値;C、52.64;H、6.63;N、10.23。
実測値C、 52.66;H 6.45;N 10.03%。
【0063】 N-{[(R)-(2-オキソ-チアゾリジン-4-イル)カルボニル]}-L-ロイシル-(1)-ホ スホトリプトファン・ジエチルエステル(3f、404 mg、0.75 mmol)、BSA(2.0
ml、8.25 mmol)およびTMSI(0.82 ml、6.0 mmol)を手順Bに従って反応させた 。シクロヘキシルアミン(74 mg、0.75 mmol)による処置を通じて、純粋な産物
(4f)を吸湿性の固体として得る:312 mg(71%);[a] D22=−70℃(1、メ タノール);IR(KBr):3285、2936、1641、1532、1141、1047 cm-11H-NMR(
DMSO-d6):d 0.75[m、6、CH2CH(CH3)2]、1.00〜2.00[m、13、シクロヘキシル アミンの(CH2)5、およびCH2CH(CH3)2)、2.92(m、2、シクロヘキシルアミンの
CHNおよびb CH2 TrpPの1H)、3.15〜3.68(m、3、b CH2 TrpPの1H、およびCH2S
)、4.05〜4.40(m、3、aCH TrpPおよびCHCH2Sに重なった aCHロイシン)、6.8
5〜7.68(m、5、インドール芳香族)、8.05(d、1、J=8.6 Hz、TrpPのNH)、8
.78(d、1、J=8.6Hz、NHロイシン)、9.00(bs、1、NHCH2S)、10.65(s、1
、インドールのNH)。NH基の割付は互換可能である。C26H40N5O6P・1H2O(シク
ロヘキシルアミン塩)の計算値;C、52.02;H、7.00;N、11.67。実測値C、52.2
9;H 7.07;N 11.38%。
【0064】 N-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミル-L-ロイシル-(1)ホスホトリプ
トファン・シクロヘキシルアミン塩(化合物4g)の調製 N-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミル-L-ロイシン(2g、507 mg、1.
35 mmol)および(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(400 mg、1.35
mmol)を手順Aに従って反応させた。粗生成物のシリカゲル(CHCl3/i-PrOH 95/5
)上でのクロマトグラフィーによって、N-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログ
ルタミル-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン・ジエチルエステル(3g)が泡
状物質として得られた:466 mg(53%);[a] D22=−73℃(1、メタノール) ;IR(KBr):3287、2957、1787、1654、1552、1232、1028 cm-11H-NMR(MeOD
):d 0.74 〜1.00[m、6、CH2CH(CH3)2]、1.13〜1.54[m、9、2CH3CH2Oおよび
CH2CH(CH3)2]、2.16〜2.41(m、4、pGluのCH2CH2)、3.21〜3.48(m、2、b CH 2 TrpP)、4.00〜4.91(3m、7、2CH3CH2Oおよび3aCH)、5.26(s、2、ベンジ
ルCH2)、7.00〜7.68[m、5、インドール芳香族および7.40(s、5、ベンジル芳
香族)]。C33H43N4O8Pの計算値;C、60.54;H、6.62;N、8.56。実測値C、60.03
;H 6.63;N 8.33%。
【0065】 N-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミル-L-ロイシル-(1)-ホスホ-トリ
プトファン・ジエチルエステル(3g、366 mg、0.56 mmol)、BSA(1.5 ml、6.16 mmol)およびTMSI(0.6 ml、4.48 mmol)を手順Bに従って反応させた。シクロ ヘキシルアミン(55 mg、0.56 mmol)による処置によって、純粋な産物(4g)を
吸湿性の固体として得る:195 mg(62%);[a] D22=−72℃(1、1N NaOH);
IR(KBr):3294、2936、1786、1640、1548、1305、1135、1046 cm-11H-NMR(
DMSO-d6):d 0.70[m、6、CH2CH(CH3)2]、0.95〜2.40[m、17、 (CH2)5シクロヘ
キシルアミン、CH2CH(CH3)2およびpGluのCH2CH2]、2.86(m、2、シクロヘキシ ルアミンのCHNおよびb CH2 TrpPの1)、3.25(m、1、b CH2 TrpPの1)、4.00〜
4.30(m、2、TrpPおよびロイシンのaCH)、4.71(m、1、aCH pGlu)、5.09お よび5.15(ABのAおよびB、2、J=13 Hz、PhCH2O)、6.80〜7.68(m、12、インド
ール芳香族、ベンジル芳香族および2NH)、8.86(bs、1、NH)、10.65(s、1 、インドールのNH)。C35H48N5O8P・1H2O(シクロヘキシルアミン塩)の計算値
;C、58.67;H、6.98;N、9.78。実測値C、 58.91;H 6.97;N 9.33%。
【0066】 シクロヘキシルアミンのL-ピログルタミル-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトフ
ァン塩(化合物4h)の調製 N-ベンジルオキシカルボニル-L-ピログルタミル-L-ロイシル-(1)-ホスホトリ プトファン・シクロヘキシルアミン塩(4f)(50 mg、0.072 mmol)のEtOH/H2O
5:2(7 ml)溶液を、10%Pd/Cの存在下、H2気流中で2時間維持した。濾紙に濾
過して減圧下で溶媒を除去した後、純粋な産物(4h)をピンク色の吸湿性固体形
状として得た:34 mg(85%);[a] D22=−80℃(0.5、MeOH);IR(KBr):32
80、2936、1642、1536、1149、1047 cm-11H-NMR(DMSO-d6):d 0.76[m、6、
CH2CH(CH3)2]、0.95〜2.30[m、17、 (CH2)5シクロヘキシルアミン、CH2CH(CH3)2 およびpGluのCH2CH2]、2.87(bs、2、シクロヘキシルアミンのCHNおよびb CH2
TrpPの1)、3.24(m、1、b CH2 TrpPの1)、3.97〜4.30(m、3、TrpP、ロイシ
ンおよびpGluのaCH)、6.80〜7.60(m、5、インドール芳香族)、7.91(d、1、
J=8 Hz、NH TrpP)、8.33(s、1、NHラクトン)、8.50(d、1、J=7Hz、NH
ロイシン)、10.66(s、1、インドールのNH)。C27H42N5O6P・3/2 H2O(シクロ
ヘキシルアミン塩)の計算値;C、54.86;H、7.62;N、11.85。実測値C、 54.90
;H 7.55;N 11.50%。
【0067】 (実施例4) N[(フラン-2-イル)カルボニル-L-ロイシル-ホスホトリプトファン・モノベン ジルエステル(化合物10) ジベンジル-1-ヒドロキシイミン-2-(3-インドリル)エタンホスホネート(化合
物7)の調製。 0℃に冷却したインドール酢酸(6、5 g、28.5 mmol)の無水CH2Cl2(100 ml
)および無水DMF(0.3 ml)の懸濁液に、オキサリル窒素塩素(2.7 ml、31.4 mm
ol)の雰囲気中で攪拌しながら30分間かけて滴下した。反応混合物を30分間還流
した。還流期間の終了後、減圧下で溶媒を除去して、塩化インドール酢酸を含む
油状残査を無水CH2Cl2(50 ml)に溶解した。−18℃に冷却したこの溶液に、ト リエチルアミン(アファリンキア(Afarinkia, K.)、リース(Rees, C. W.)、
カドガン(Cadogan, J. I. G.);Tetrahedron、1990、46、7175〜7196)(4.38
ml、31.4mmol)の存在下で亜リン酸ジベンジル(6.33 ml、28.5 mmol)および トリメチルクロロシラン(5ml、39.5 mmol)から得たジベンジル・亜リン酸ト リメチルシリルの無水CH2Cl2(100 ml)溶液を、窒素雰囲気中で攪拌しながら滴
下した。1時間後、溶媒を減圧下で除去して油状残査をEtOH(35 ml)およびピ リジン(3.44 ml、42.75 mmol)に溶解した。−18℃に冷却したこの溶液に塩酸 ヒドロキシルアミン(2.57 g、37.05 mmol)のMeOH(35 ml)溶液を攪拌しながら 滴下した。反応混合物を4℃で12時間維持した後、溶媒を減圧下で除去してCHCl 3 (400 ml)に溶解した残査をH2O(100 ml)、飽和NaHCO3溶液(100 ml)および
飽和NaCl溶液(100 ml)で洗浄した。有機相を合わせてNa2SO4上で乾燥させ、溶
媒を減圧下で除去した。シリカゲル(CH2Cl2/i-PrOH 95/5)上でのクロマトグラ
フィーによって粗精製物を精製し、sim-ジクロロエタンによる結晶化により、純
粋な産物(7)を固体白色結晶の形で得た:5.74 g(46%);融点、130〜1℃;I
R(KBr):3428、3187、1641、1455、1425、1244、1057 cm-11H-NMR(DMSO-d6
):d 3.77(bs、2、b CH2 TrpP)、4.70〜4.90(m、4、2CH2 Ph)、6.80〜7.
60(m、15、芳香族)、10.60(s、1、インドールのNH)、12.27および12.33(2
s、1、C=N-OH)。
【0068】 シュウ酸ホスホトリプトファン・ジベンジルエステル(化合物8)の調製 ジベンジル1-ヒドロキシイミン-2-(3-インドリル)エタンホスホネート(7、2
.61 g、6.01 mmol)のEtOH/H2O 13/1(56 ml)および25%アンモニア水(2.6 m
l)溶液にアルミニウム・アマルガム(3.60 g)を加えた。1時間後、反応混合 物を珪藻土で濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をEtOAc(80 ml)に
溶解し、飽和NaHCO3溶液(20 ml)で抽出した。有機相をNa2SO4上で乾燥させ、 溶媒を減圧下で除去した。EtOAc(10 ml)に溶解した粗生成物にシュウ酸(600
mg、6.01 mmol)のEtOAc(10 ml)溶液を滴下した。固体の吸湿性結晶として分 離された純粋な産物(8)を濾過によって回収した:2.087 g(68%);IR(CHCl 3 ):3424、2925、1702、1619、1453、1229、1098、998 cm-11H-NMR(DMSO-d6
):d 2.90〜3.43(m、2、b CH2 TrpP)、3.60〜4.03(m、1、aCH TrpP)、4.
70〜5.13(m、4、2CH2Ph)、6.80〜7.76(m、15、芳香族)、8.07(bs、1、イ
ンドールのNH)。
【0069】 N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン・ジ ベンジルエステル(化合物9)の調製。 −15℃に冷却したN-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシン(2a、664 mg、
2.95 mmol)およびN-メチルモルフォリン(0.32 ml、2.95 mmol)の無水THF(10
ml)溶液に、攪拌しながら等量のクロロ蟻酸イソブチル(0.39 ml、2.95 mmol )を滴下した。30分後、ジベンジル-1-アミノ-2-(3-インドリル)エタンホスホネ
ート溶液を無水THF溶液(10 ml)中で徐々に加え、攪拌しながら混合物を−15℃
で2時間維持した。反応混合液をCH2Cl2(50 ml)で希釈して、1N HCl(10 ml ×2)、NaHCO3飽和溶液(10 ml×2)、およびNaCl飽和溶液(10 ml)で洗浄し
た。有機相をNa2SO4上で乾燥させて、減圧下で溶媒を除去した後、粗生成物をシ
リカゲル(CH2Cl2/i-PrOH 95/5)上でのクロマトグラフィーを通じて精製し、減
圧下で溶媒を除去することによって、純粋な産物(9)が白色の泡状物質として
得られた:1.63 g(88%);IR(CHCl3):3477、3419、1660、1594、1512、124
8、1011、998 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.70および0.80[2s、6、CH2CH(CH3)2 ]、1.10〜1.71[m、3、CH2CH(CH3)2]、3.10〜3.33[m、2、b CH2 TrpP)、4.33 〜4.63(m、2、aCHロイシンおよびaCH TrpP)、4.77〜4.97(m、4、CH2Ph)、
6.23〜6.67(2m、2、アミドNH)、6.76〜7.47(m、18、芳香族)、8.07(bs、1
、インドールのNH)。
【0070】 N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン・モ ノベンジルエステル(化合物10)の調製。 N-[(フラン-2-イル)カルボニル]-L-ロイシル-(1)-ホスホトリプトファン・ジ ベンジルエステル(9)(100 mg、0.159 mmol)のEtOH/H2O 13/1(1.5 ml)溶 液および25%アンモニア水(0.07 ml)溶液に、アルミニウム・アマルガム(95
mg)を加えた。4日後、反応混合物を珪藻土で濾過して、濾液を減圧下で濃縮し
た。粗反応生成物をCHCl3(10 ml)に溶解し、0.1N NaOH(5ml×2)溶液で抽出
した。アルカリ水溶相を1N HCl(1.5 ml)で酸性にしてCHCl3(10 ml×2)で抽
出した。有機相を飽和NaCl溶液(5ml)で洗浄して、合わせてNa2SO4上で乾燥さ
せた。溶媒を減圧下で除去すると、純粋な産物(10)が白色の泡状物質として得
られた:49 mg(58%);[a] D22=−24℃(0.5、MeOH);IR(CHCl3):3477、
3414、1649、1595、1516、1011 cm-11H-NMR(CDCl3):d 0.70および0.80[2s 、6、CH2CH(CH3)2]、1.07〜1.40[m、3、CH2CH(CH3)2]、3.07〜3.43(m、2、b
CH2 TrpP)、4.40〜4.73(m、2、aCH ロイシンおよびaCH TrpP)、4.83〜5.03
(m、2、CH2 Ph)、6.07〜6.40(2m、2、アミドNH)、6.57〜7.53(m、13、芳
香族)、8.07(bs、1、インドールのNH)。C28H32N3O6P・1H2Oの計算値;C、6
0.48;H、6.12;N、7.56。実測値C、 60.46;H 5.99;N 7.50%。
【0071】 (実施例5) アダマリシンIIの阻害 クロタルス・アダマンテウス(Crotalus Adamanteus)種の毒素から単離した 酵素であるアダマリシンIIは、L.F.クレス(L. F. Kress)教授の研究室(バッ ファロー、ニューヨーク州、アメリカ)から極めて純粋な形で得られ、蛍光基質
である(Bachem社の)2-アミノベンゾイル-ALA-GLY-LEU-ALA-4ニトロベンジルア
ミドの切断能の有無を調べた。励起波長320 nmおよび放射波長420 nmに設定した
パーキン・エルマーL 50B分光蛍光計を用いて、蛍光化合物の経時的な産生を30 分間追跡した。
【0072】 結果(IC50は蛍光基質の切断を50%減少させる化合物濃度を表す):
【表1】
【0073】 参考の表からもわかるように、調べた化合物は全て酵素を阻害することができ
、そのいくつかは著明な作用を示した。
【0074】 (実施例6) ヒト酵素ゼラチナーゼA(MMP-2)の阻害 合成された化合物についても、MMP-2(マトリクス・メタロプロテイナーゼn.2
)としても知られるヒト起源のゼラチナーゼA酵素に対する作用を調べた。G.マ ーフィー(G. Murphy)教授(ストレンジウェイズ・ラボラトリーズ、ケンブリ ッジ、イギリス)から入手した、ヒト培養から抽出した純粋な酵素を、まずp-ア
ミノ-酢酸水銀によって活性化し、励起波長328 nmおよび放射波長393 nmに設定 した分光蛍光計パーキン・エルマーL 50Bを用いて人工的な蛍光基質MCA-PRO-LEU
-GLY-LEU-DPA-ALA-ARG-NH2(ストレンジウェイズ・ラボラトリーズ)を用いて、
蛋白質溶解活性を証明した。阻害活性を調べるため、合成化合物を酵素の存在下
で室温で3時間インキュベートしてから基質を加えた。
【0075】 定性的に表した結果を以下の表に示す:
【表2】
【0076】 (実施例7) 好中球からのヒト酵素コラゲナーゼ(MMP-8)の阻害 新たに合成された誘導体についても、ヒト起源の別の亜鉛依存的メタロプロテ
イナーゼ:MMP-8(マトリックス・メタロプロテイナーゼn.8)としても知られる
好中球からのコラゲナーゼについて試験した。G.マーフィー(G. Murphy)教授 (ストレンジウェイズ・ラボラトリーズ、ケンブリッジ、イギリス)から入手し
たヒト細胞培養から抽出した純粋な酵素を、p-アミノ酢酸水銀で活性化して(37
℃で2時間)、酵素活性を前章での記述と同じように分光蛍光計によって追跡し
た。
【0077】 定性的に表した結果を以下の表に示す:
【表3】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年6月15日(1999.6.15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 RがH、またはCH2-C6H5であって、R’は飽和または芳香性の5員環または6員 環であって、その少なくとも1つの員が炭素でなく、窒素、酸素および硫黄から
なる群より選択することができる化合物。
【化2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】 ヘモラジンと呼ばれる特定の亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの構造および作
用機序に関する研究に基づいて、そのような化合物のデザインおよび合成は実際
に、長い研究過程の最後の段階として寄与する。 文献IL FARMACO(1993),48(9),1271-7は、ペプチド性阻害剤の研究に
おいて、クロタルス・アダマンテウス(Crotalus Adamanteus)ヘビ毒からのプ ロテイナーゼIIにおいて試験された化合物の立体的に限定されたモデルが、関
連基質のものよりかなり低い阻害活性を有することを示す。この結果は、阻害化
合物の構造が酵素活性部位での附合および結合に直接的な影響を及ぼし、事前に
予測可能ではないことを示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 多くの哺乳類の亜鉛依存的メタロプロテイナーゼは、実際に病的状態に関連し
ており、そのいくつかは先に言及した。例えば、ゼラチナーゼは腫瘍の転移に関
連しているが、コラゲナーゼは関節炎現象において病理的役割を有する。 EP-A-0 401 963はコラゲナーゼファミリーの酵素に関する阻害活性を示すホス
ホノペプチド(phosphonopeptide)を記載し、このような化合物はリウマチおよ
びその他の疾患の治療に有用であると考えられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 したがって、次の段階にはヒトメタロプロテイナーゼに関連したそのような化
合物の阻害能を調べることが含まれた。参考とするプロテイナーゼは、このよう
な理由から好中球コラゲナーゼおよびヒト細胞培養からの精製ゼラチナーゼAを
選択した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 これらのことを考慮して、好中球コラゲナーゼおよびゼラチナーゼAそのもの
について、有効な合成化合物のヒトメタロプロテイナーゼの活性部位に対する結
合能および競合的阻害剤としての作用能を調べる試験を行った。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】 本発明のもう一つの目的は、ヘモラジン(特にアダマリシンII)とも呼ばれ
るクロタリダエ(Crotalidae)科およびクサリヘビ(Viperidae)科に属するヘ ビの毒素から抽出した亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの少なくとも1つ、およ
び/または活性部位が該ヘビのメタロプロテイナーゼと類似の三次元構造を示す
、ヒト起源の亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの少なくとも1つ(特に好中球コ
ラゲナーゼ、ゼラチナーゼAおよびADAM)の酵素活性の阻害剤と同じものを
使用することである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 21/00 A61P 21/00 25/28 25/28 29/00 29/00 101 101 35/00 35/00 35/04 35/04 43/00 111 43/00 111 C07F 9/655 C07F 9/655 C07K 5/078 C07K 5/078 C12N 9/99 C12N 9/99 G01N 33/573 G01N 33/573 Z (72)発明者 ガリナ、カルロ イタリア国 ローマ、ビア ビジェバノ、 10 (72)発明者 ディ スタディオ、ジョバンニ イタリア国 ローマ、ビア クリボ ディ シンナ、221 (72)発明者 ダレッシオ、シルバナ イタリア国 ローマ、ピアッツァ マルチ シオ、245 (72)発明者 セルラ、アントニオ イタリア国 ローマ、ビア デル ペチュ ニイ、6 (72)発明者 ピアッツァ、シンジア イタリア国 ローマ、ビア フォルテ ブ ラスチ、84 (72)発明者 ジョルダノ、セサレ イタリア国 ローマ、ビア ガルガロ、6 (72)発明者 ゴリニ、バルバラ イタリア国 ローマ、ピアッツァ ビン シ、19 (72)発明者 パニニ、ガブリエラ イタリア国 ネチュノ、ビア ラバグナ、 7 (72)発明者 パグリアルンガ パラディシ、マリオ イタリア国 ローマ、ビアレ マルクス、 319 (72)発明者 シリリ、マウリジオ イタリア国 ローマ、ビア ピー、ロマー ノ、25 (72)発明者 ポチェティ、ジョルジオ イタリア国 ローマ、ビア ジー、アンタ モロ、100 (72)発明者 マッザ、フェルナンド イタリア国 ローマ、ビア イー、ロマグ ノリ、3 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 BC13 BC82 GA02 GA07 GA10 HA19 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA16 ZA42 ZA45 ZA96 ZA97 ZB11 ZB15 ZB26 ZC20 4H045 AA10 AA30 BA11 BA51 DA56 EA21 EA22 EA23 EA27 EA28 EA50 4H050 AA01 AA03 AB20 AB21 AB23 AB27 AB28

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の一般式で示される化合物であって: 【化1】 RがH、またはCH2-C6H5であって、R’は飽和または芳香性の5員環または6員 環であって、その少なくとも1つの員が炭素でなく、窒素、酸素および硫黄から
    なる群より選択することができる化合物。
  2. 【請求項2】 R’が以下からなる群より選択される、請求項1に記載の化 合物。 【化2】
  3. 【請求項3】 必須操作として、アンモニア水の存在下でアルミニウム・ア
    マルガムを加えることによって、1-ヒドロキシイミン-2-(3-インドリル)エタン
    ホスホネートの還元を含むことを特徴とする、請求項1に記載の化合物を合成す
    る際の開始材料としての(1)-ホスホトリプトファン・ジエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】 クロタリダエ(Crotalidae)およびクサリヘビ(Viperidae) 科に属するヘビ毒から抽出したヘビの亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの少なく
    とも1つ、および/またはその活性部位が該ヘビ・メタロプロテイナーゼと類似
    の三次元構造を示す、ヒト起源の亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの少なくとも
    1つの酵素活性の阻害剤として用いられる、請求項1または2に定義される化合
    物。
  5. 【請求項5】 ヒトメタロプロテイナーゼがADAMである、請求項4に記載の
    化合物。
  6. 【請求項6】 ヘビ毒から抽出したメタロプロテイナーゼがアダマリシンII
    である、および/またはヒト起源のメタロプロテイナーゼがコラゲナーゼおよび
    ゼラチナーゼAである、請求項4に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 発病メカニズムまたはその症状が、少なくとも1つの亜鉛依
    存的メタロプロテイナーゼにかかわることが示されている全てのヒト病態に関連
    した治療的処置用医薬品としての、請求項4〜6のいずれか一項に記載の化合物
    の使用。
  8. 【請求項8】 病態が腫瘍の増殖および転移である、請求項7に記載の化合
    物の使用。
  9. 【請求項9】 病態がリウマチ性関節炎のような炎症性疾患によって構成さ
    れる、請求項7に記載の化合物の使用。
  10. 【請求項10】 病態がアテローム性動脈硬化症である、請求項7に記載の
    化合物の使用。
  11. 【請求項11】 病態が多発性硬化症である、請求項7に記載の化合物の使
    用。
  12. 【請求項12】 病態がアルツハイマー病である、請求項7に記載の化合物
    の使用。
  13. 【請求項13】 病態が骨粗鬆症である、請求項7に記載の化合物の使用。
  14. 【請求項14】 病態が高血圧症である、請求項7に記載の化合物の使用。
  15. 【請求項15】 活性成分として請求項1、2もしくは4に記載の化合物の
    少なくとも1つ、および医薬的に適合したビヒクルを含むことを特徴とする、そ
    の病理メカニズムまたはその症状において、少なくとも1つの亜鉛依存的メタロ
    プロテイナーゼの関与が証明されている、ヒト病態の治療に有用な医薬組成物。
  16. 【請求項16】 病態が、骨粗鬆症、アルツハイマー病、多発性硬化症、リ
    ウマチ性関節炎のような炎症性疾患、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、なら
    びに腫瘍の増殖および転移を含む群に含まれる、請求項15に記載の医薬組成物
  17. 【請求項17】 請求項1または2に定義した化合物を少なくとも1つ含む
    ことを特徴とする、物質の組成物。
  18. 【請求項18】 ヒトおよび動物の治療において有用な活性薬剤を認識およ
    び産生するために、クロタリダエ(Crotalidae)およびクサリヘビ(Viperidae )科に属するヘビ毒から抽出した亜鉛依存的メタロプロテイナーゼの阻害剤とし
    ての化合物の活性レベルを決定する段階、およびその後、哺乳類の生体に存在し
    て、病的状態を引き起こすメタロプロテイナーゼに及ぼす該化合物の阻害活性を
    確認する段階を含む、請求項1に定義される化合物の哺乳類における治療活性を
    調べる方法。
  19. 【請求項19】 ヘビ毒から抽出した亜鉛依存的メタロプロテイナーゼがア
    ダマリシンIIである、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 哺乳類の生体に存在するメタロプロテイナーゼが好中球由
    来のコラゲナーゼ、またはゼラチナーゼAである、請求項18または19に記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 先に記述して例示した、化合物、その特性を確認する方法
    、その使用およびそれらを含む医薬化合物。
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