JP2001524535A - 治療剤 - Google Patents
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Abstract
Description
の製造方法、および、それを含有する医薬組成物に関する。 アポトーシス細胞死は細胞質の損失、染色質の辺縁化を伴う核の変化、および
アポトーシス体の形成という特徴を有する(L. M. Schwartz等、Immunol.Today
1993,14:582-590,D.J.McConkey等、Mol.Aspects Med.(1996)17:1-115
, J.F.Kerr等、Cancer (1994)73:2013-26)。細胞の生存性の低下には、初
期には高分子量(HMW)のDNA断片(50〜300kbp)が形成され、その 後約200bpのオリゴマーよりなるオリゴヌクレオソーム長のDNA断片が生じ
るという段階的に進行するDNAの断片化が伴う。(M.J.Arends等、Am.J.P
athol.(1990)136:593-608,B.Zhivotovosky等、FEBS Lett.(1994)352;15
0-4)。DNAの断片化に先立って細胞質プロテアーゼおよびCa2+−依存性シ グナル化経路が活性化され、これは核の変化の前提条件とみなされている(B.Z
hivotovsky等、Exp.Cell Res.(1995)221:404-412m S. Kumar等、TIBS,(1
995)20:198-202)。Fas−リガンドおよびTNFのようなアゴニストはまず
細胞表面の受容体に結合し、その後細胞質と核の変化をもたらす経膜シグナル化
事象を活性化させる(L.G.Zheng等、Nature(1995)377:348-351,W.P.Dec
lercq等、Cytokine(1995,7:701-9.T.S.Griffith,Science,(1995)270:
1189-1192)。エンドヌクレアーゼ活性化およびDNA断片化には細胞質からの シグナルが核に到達することが必要である。アポトーシス細胞における核取りこ
みおよび核膜を超えるシグナル化の機序は殆ど解明されていない。
ear pore complex(NPC))は細胞質と核質との間の大分子の交換の部位である
(D.A.Jans等、Pysiol.Rev(1996)76:651-685,D.Gorlich等、Science(1
996)271:1513-1518およびY.Yoneda,J.Biochem.(1997)121:811-817)。N
PCは30kDaより小さい分子の受動的拡散を可能にするが、卵アルブミンのよ うなより大きい蛋白は遅延され、ウシ血清アルブミン(66kDa)は核質に侵入 しない。核への大型の分子または複合体の侵入には能動輸送が必要であり、一般
的には担体に媒介されている。担体に対する特異性は、核への侵入能力を有する
蛋白の特徴であるいわゆる核標的設定または核局在化配列(NLS)により決定
される。例えば、グルココルチコイドをその受容体に結合することによりHSP
90が遊離し、これが未使用の受容体に結合し、グルココルチコイド受容体配列
のNLSを露出させ、これによりグルココルチコイドリガンド−受容体複合体が
核に輸送される(J.Yang等、Mol.Cell.Biol.(1994)14:5088-98 issn 0270
-7306)。
する乳汁由来の蛋白複合体が報告されている(Proc.Natl.Acad.Sci., USA,9
2,p8064-8068)。活性画分がまずイオン交換クロマトグラフィーによりヒトカ ゼインより単離され、これはN末端アミノ酸配列決定と質量スペクトルによりα
−ラクトアルブミンのオリゴマー型(多量体型(multimeric form)即ち「MA L」と記載される)を含有することがわかった。単量体のα−ラクトアルブミン
はヒト乳清中の主要蛋白成分であり、約2mg/mlの濃度で存在する(W.E.Hein
e等、J.Nutr.(1991)121:277-83)が、ヒト乳清から単離された単量体のα−
ラクトアルブミンはアポトーシスを誘発していない。別の分析によれば、アポト
ーシス誘発画分は乳清中に存在する単量体α−ラクトアルブミンとは異なる構造
特性を有するα−ラクトアルブミンのオリゴマー型を含有する。アポトーシス誘
発画分を以後MALと記載する。オリゴマーがアポトーシスを誘発する機序は、
アポトーシスに細胞外カルシウムが必要であることから、MALのCa2+結合特
性に関係すると考えられる。 MALはウシ、ヒツジまたはヤギの乳汁またはヒト乳清のようなα−ラクトア
ルブミンの他の原料から単離できる。
とがわかった。核によるこの高い取りこみとそのオリゴマー蛋白構造との組み合
わせはMALが他の部分、例えば、細胞毒、または、腫瘍細胞殺傷においてMA
Lの作用を補助する作用を有する化学療法剤、または、腫瘍細胞の発見を可能に
する染料または放射標識または他の標識のような診断試薬のための有用な担体を
与えることを意味し、それと同時に、MALがこれらの細胞に対して殺傷作用を
発揮することを可能にするのである。
て感受性である細胞の核質に運搬されるようにMALと組み合わせられた別の試
薬を有する蛋白複合体を含有する薬剤を提供する。
当該分野で知られるとおり連結やスペーサー基によるなどして結合させてよい。
酵素反応により結合を媒介または促進してよい。 組み換え体形成法によりMALが上記別の試薬との融合蛋白の形態で生成され
る可能性も有る。
ような細胞毒、ジフテリア毒素のような微生物毒素およびモノクローナル抗体が
包含される。あるいは、上記別の試薬はビオチンまたは125Iのような放射標識 のような標識剤を含有する。例えば、標識基を酵素反応により、または、蛋白内
部に標識ビルディングストーン(例えば14C、35Sのような放射性同位体)を有
することにより蛋白内に導入することができる。125I−標識はラクトペルオキ シダーゼの補助により蛋白に125Iを結合させることにより、酵素的に行うこと ができる。蛋白のビオチニル化は蛋白の遊離アミノ基への安定なアミド結合を形
成することにより蛋白にD−ビオチニル−ε−アミノカプロン酸−N−ヒドロキ
シスクシンイミドエステルを反応させることにより行う。 蛋白は組み換えにより生成する蛋白の生成中に放射性アミノ酸を添加すること
により標識してもよい。
適宜製剤するが、これらも本発明の別の特徴を構成する。 複合体は経口粘膜投与単位、注射用組成物または局所用組成物の形態で投与す
ることができる。何れの場合においても、蛋白は通常は製薬上許容しうる一般的
に知られた担体、充填剤および/または賦形剤とともに投与する。 蛋白を局所用の溶液またはクリームの形態で投与する場合は、溶液は希釈剤ま
たはクリーム基剤とともに蛋白複合体のための乳化剤を含有する。このような製
剤は直接腫瘍に適用するか、または、ミストの形態で上気道中に吸入することが
できる。
あってよい担体と共に投与する。通常は活性化合物の量は製剤の0.1〜99重 量%、注射用には好ましくは製剤の0.5〜20重量%、そして、経口投与用の 製剤では2〜50重量%である。
物は固体、粉末化担体、例えば乳糖、サッカロース、ソルビトール、マンニトー
ル、澱粉、例えばバレイショ澱粉、コーンスターチ、アミロペクチン、セルロー
ス誘導体またはゼラチン、並びに抗摩擦剤、例えばステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコールワックス等と混合し、圧縮し
て錠剤とする。多単位用量顆粒も同様に調製できる。上記コアの錠剤および顆粒
を砂糖等の濃厚溶液でコーティングすることができる。コアはまた約5.5より 高いpKaを有するアニオン系重合体のような、胃腸管内における溶解速度を変え る重合体でコーティングすることもできる。このような重合体はヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、および、
商標名Eudragit S 100およびL 100で販売されている重合体である。
ができる。前者の場合は、活性化合物を油分と混合し、後者の場合は多単位用量
顆粒をその中に充填する。 経口投与用の液体製剤はシロップまたは懸濁液、例えば開示した活性化合物約
0.2〜約20重量%、および、グリセロールおよびプロピレングリコールを含 有する溶液の形態で存在することができる。所望により、このような製剤は着色
剤、着香料、サッカリンおよび粘稠化剤としてのカルボキシメチルセルロースを
含有することができる。
規則として、個人用には活性化合物1〜100mg/用量であり、局所用には2〜
200mg/用量である。24時間当たりの投与回数は投与経路により異なるが、 例えば鼻への局所適用の場合は、24時間当たり3〜8回となる等、治療用途に
おいて治療される身体が生成する粘液の流動により異なってよい。
癌の治療方法を提供する。 本発明の複合体の診断への適用はin vitroおよびin vivoで例えば生検試料に 対して行ってよい。この目的のためには、標識を有する複合体は、in vivoで使 用する場合は医薬組成物、または、in vitroで使用する場合は何れかの処方物の
形態で、疑われる腫瘍に適用してよい。次に腫瘍を観察して複合体が核にまで浸
透しているかどうか調べる。核の可視度は複合体が核に吸収されていることを示
すものであり、MAL感受性腫瘍とされる。MALの取りこみの程度は様々であ
るが、一般的に癌細胞により取りこまれ、従って、特に本発明の複合体において
別の細胞毒と組み合わせた場合に、これらの細胞を殺傷するために使用してよい
。MALの取りこみは白血病細胞のようなリンパ腫細胞において特に高い。肺癌
細胞のような癌細胞においても、後に記載する通り、細胞死をもたらすのに十分
な取りこみが有る。本発明の診断方法を用いて得られる情報はその後の治療方法
を決定する際の助けとなる。
微鏡観察により、そして、125I−標識MALを用いた細胞下分画により、検討 されている。単量体α−ラクトアルブミンおよびヒトIgGを対照として使用し
ている。 MALはシトソル、小胞画分またはER−Golgi複合体よりもむしろ細胞核に蓄 積することがわかっている。MALの核蓄積はそのアポトーシス誘発作用に対し
て感受性の有る細胞では急速に起こるが、耐性細胞では起こっていない。WGA
による核取りこみの抑制によりジギトニン透過性付与細胞がアポトーシスを免れ
たことから、核取りこみは核孔複合体を介して行われ、アポトーシスの誘発に必
須であった。Ca2+はMAL誘発DNA断片化に必要であったが、MALの核取
りこみはCa2+非依存性であった。
L誘発アポトーシスに感受性の有る細胞のほうが耐性細胞よりも容易に達成され
ることを示している。アポトーシスの誘発は少なくとも部分的には核のレベルに
おけるMALの直接の作用を介して起こると考えられる。
初に検討されている。Fas−リガンドまたはTNFのような外因性のアポトー
シス誘発分子はそれらの対応する細胞表面受容体に結合し、経膜シグナル化事象
およびアポトーシスに至る細胞内経路をトリガーする。MALは細胞表面に急速
に結合し、高いMAL濃度で飽和し、標識MALが未標識MALにより競合的に
排除された競合実験により明らかにされるとおり、特異的であった。共焦点顕微
鏡分析によれば、MALはパッチ状態で結合することがわかり、このことは、M
ALが予め形成された凝集塊として結合したか、または、結合したMALがキャ
ッピングまたは他の受容体分布に影響する機序を介して膜の特定の領域に蓄積し
たことを示唆している。蛋白の単量体で不活性でオリゴマーの活性型の細胞表面
結合には定量的な差は殆ど無かった。更にまた、感受性細胞および耐性細胞への
細胞表面結合には差は無かった。結果によれば、MALは、細胞表面結合それ自
体がアポトーシスをトリガーするものではないという点で、TNFおよびFas
−リガンドのようなアゴニストとは異なっている。最近、Sheridan等(Science,
(1997)277:818-821およびPan等(Science(19970277:815-818)は健常細胞 の膜における天然受容体のシグナル化ドメインを欠失した偽受容体を報告してい
る[Pan,1997 #640,;Sheridan,1997 #639]。TRAIL蛋白は同様の親和性で 細胞表面受容体に結合するが、健常細胞においてアポトーシスシグナルを誘発す
ることはできない。
りこまれたことから、これは核標的設定が可能であることが示唆された。この用
語は本明細書では、核コンパートメントへの特定の分子の優先的局在化を記載す
るために用いる。原料、構造および機能において多様な分子が細胞核に到達する
能力を共有しており、細胞質コンパートメントではなくここでその主要な機能を
発揮している。核へのMALの取りこみはWGA、即ち、ヌクレオポリンのグリ
コシル化領域に結合し、核孔を通るインポルチン−蛋白複合体の輸送を立体的に
妨害するレクチンを用いた抑制試験で明らかにされたとおり、核孔複合体を介し
て行われた(S.A.Adam等、(1990)J.Cell.Biol.111:807-816)。WGA処
理によりジギトニン処理細胞の核へのMAL取りこみがブロックされ、MAL−
誘発DNA断片化が抑制された。MALの核取りこみの構造的根拠およびその機
序を明らかにする必要がある。従来の核標的設定配列は配列の相同性が僅かであ
るか殆ど無い塩基性アミノ酸のクラスターを含んでいる場合が多い(Jans等、(
1996)前出、J.Garcia-Bustos等、Biochim Biophys.Acta.(1991)1071:83-1
01)。α−ラクトアルブミンの単量体型の配列分析では既知の核標的モチーフの
存在は示されず、単量体は細胞核を標的設定しなかった。従って、恐らくは、M
ALは核コンパートメント、核膜および/または核孔への親和性を与える構造的
修飾を有していたと考えられる。
比例していた。MALは急速に感受性細胞株L1210の核に侵入した。0.3m
g/mlの濃度で、細胞の10%で1時間後に核の染色が認められ、これは6時間 後には75%に増加した。DNA断片化は6時間のインキュベーション後に初め
て観察された。核取りこみは、中程度の感受性を有するA549細胞系統ではよ
りゆっくり起こり、ヒト腎細胞では低いか、または起こらなかった。
は見とめられなかった。細胞質への取りこみはL1210、A549およびHR
TEC細胞で同様の速度過程で起こった。細胞内MALの総量はL1210細胞
で最も高かったが、その殆どは核に存在し、細胞質には存在しなかった。このこ
とは核取りこみが決定的工程であることを示唆している。核レベルでのMALの
直接作用の別の証拠は単離された核を用いて観察されている。MALは全細胞で
必要とされた濃度より低濃度で単離核内でDNA断片化を誘発した。3種類の細
胞から単離された核は全てMALの作用に対して感受性を示し、DNA断片化の
速度過程は同様であった。(HMW−オリゴヌクレオソーム長断片。未損傷の核
と単離核との間の差)。これらの結果は感受性細胞と耐性細胞を分離する決定的
事象は核コンパートメント内に入った後のMALの作用よりはむしろ細胞質から
核内へのMALの実際の輸送であることを示唆している。
有するCa2+結合蛋白である(J.Ren等、J.Biol.Chem.(1992)268:19292-8
)。MAL誘発アポトーシスは細胞外Ca2+を必要とすることが報告されている
(A,Hakansson等、(1995)前出)。本研究において、出願人は細胞外または細 胞内のCa2+濃度を変化させる種々の薬剤の核標的設定またはDNA断片化に対
する作用を検討した。Ca2+−キレート剤で感受性細胞を前処理すると単離核に
おけるMAL−誘発DNA断片化が抑制されることがわかった。しかしながら、
核標的設定の過程には影響が無かった。これらの観察結果は、アポトーシスは2
つの収束的機序、即ち核へのMALの輸送、および、使用可能なCa2+濃度の変
化の結果として起こることを示唆している。 従って、本発明の治療を例えば医薬組成物の使用により適用する場合は細胞を
確実に殺傷できるのに十分なカルシウム濃度となるように留意することが必要で
ある。しかしながら、より高いカルシウム濃度はMALを不活性化させる場合が
ある。従って、処方物中のカルシウム剤の含有は回避しなければならない。
α−ラクトアルブミン蛋白ファミリーは広範に研究されており分子レベルで特性
化されている。種々の生物種に由来するラクトアルブミンは構造的にはほとんど
差異が無いが、量は例えばウシ乳汁と比較してヒトの場合が多い。α−ラクトア
ルブミンのモノマー型は14kDaの分子量を有し、ヒト乳汁中で量的に優勢な乳 清蛋白である(W.E.Heine等、(1991)前出)。一方MALは乳清からは得られ
ないが、低pHで沈殿させた後のヒト乳汁のカゼイン画分から得られる。活性画
分は高い親和性でイオン交換マトリックスに結合し、高塩度で溶離し、α−ラク
トアルブミンの数種類のオリゴマー型を含有することがわかっている。低いpH
および可変のアニオン条件が単量体のα−ラクトアルブミンの分子構造をいわゆ
る溶融球状に変化させることが報告されており、溶融球体はα−ラクトアルブミ
ンの天然型と完全変性型との間の部分的に開かれた(unfolded)中間体である(
K.Kuwajima., Faseb J.(1996)10:102-109,A.Alexandrescu等、Biochemist
ry(1993)32:1707-1718)。構造研究による予備的結果によれば、MALはヒ ト乳清中に存在する状態の単量体α−ラクトアルブミンとは異なる構造的特徴を
有する部分的に再度折り曲げられたオリゴマーを含有することが示唆されている
。
はリン脂質、モノグリセリド、ジグリセリド、コレステロール、トリグリセリド
および遊離の脂肪酸を含有する。特にMALの遊離脂肪酸含有量は生乳中に存在
するよりも高値であると考えられる。アポトーシスにおける、あるいはMAL構
造の安定化におけるこれらの脂質の役割は十分解明されていない。しかしながら
、MAL中にこれらの成分が存在することはその治療作用にとって好ましい。
の差を確認しており、その細胞内相互作用の明らかな差を示している。単量体α
−ラクトアルブミンは細胞表面に結合し、細胞質に侵入したが、細胞核内には蓄
積しなかった。蛋白を核内に自由拡散させた場合、ジギトニン透過性付与細胞に
おいても、核レベルではα−ラクトアルブミンの作用は認められなかった。さら
にまた、アポトーシス感受性と耐性の細胞との間には単量体の細胞下分布には差
が無かった。結果によれば、構造的修飾またはMAL中に存在する別の乳成分が
核標的設定およびアポトーシス誘発に必要であることを示している。
への微生物の結合を防止し、ウイルス粒子を溶解し、細菌の細胞壁を破壊し、そ
して、微生物の生育を防止する(H.McKenzie等、Adv. Protein Chem., (1994)
44:173-313,J.J Kabara等、Antimicrob. Agents Chemother (1972)2:23-28
,F.D.Gillin等、Science (1983)221:1290-1292)。疫学的試験によれば、 一貫して母乳保育乳児においてウイルス性および細菌性の感染症の頻度が低値と
なっている。疫学的試験ではまた、母乳保育が癌からの保護をもたらすという説
得力のある証拠が得られている。母乳保育個体のリンパ腫および他の悪性疾患の
発生率は低値であり、頻度は母乳保育期間の長さに従って低下している(M.K.
Davis等、Lancet(1988)ii:365-368)。乳癌の発生率は、出生児に母乳保育を
行った女性において低下することを示唆する別の報告が有る(V.Siskind等、Am
.J.Epidemiol.(1989)130:229-236,P.A.Newcomb等、N.Engl.J.Med.(
1994)330:81-87)。本発明者等の研究によれば、疾患頻度の低下の潜在的機序
が明らかになった。MALは母乳保育されている乳児の腸内で急速に増殖する細
胞に到達し、発達を通じて、そして、新生物を回避するような選択を促すか、ま
たは粘膜関連リンパ様組織に到達して局所リンパ球集団の機能に影響すると考え
られる。
する。 添付図面において、図1Aは、種々の時間に渡りインキュベートされたMAL
の種々の濃度による3種の細胞のインキュベーションに関する生存性試験の結果
を示す。生存性は培地のみに曝露された細胞の%として、トリパンブルー排除に
基づいて測定した。
胞におけるMALにより誘発された染色質の開裂(パネルI)および従来のゲル
電気泳動で分析したオリゴヌクレオソーム長DNA断片化(パネルII)を示す。 6時間(L1210)または24時間(A549およびHRTEC細胞)後に
細胞の50%を殺傷するMALの濃度(LD50濃度)で細胞をインキュベートし
た。種々の細胞に対するLD50濃度は、L1210細胞が0.5mg/ml、A54 9細胞が1.25mg/mlそしてHRTEC細胞が4.5mg/mlであった。
びα−ラクトアルブミン(c)と対照のストレプトアビジン(a)およびIgG
(b)の細胞表面結合を示すものである。 図2Bは、漸増濃度の放射標識MAL(−◇−)、ALA(−□−)またはI
gG(−○−)に30分曝露した後のL1210、A549およびHRTEC細
胞における細胞結合放射能を示すものである。
示すものである。(a)ストレプトアビジン対照。(b)30分のインキュベー
ションの後に検出された細胞表面結合。MALの細胞表面結合の形態および強度
は3種類の細胞について、そして、ALAについても同様であった。(c)MA
Lと共に3時間インキュベートした後に細胞質の顆粒蛍光が検出された。(d)
核の蓄積は24時間のインキュベートの後に最高値となった。核の蓄積はL12
10細胞でより急速であった。MALの核蓄積はHRTEC細胞では観察されな
かった。尺度となる棒の単位はμmである。
ンパートメントへの125I−標識MALの局在化を示すものである。細胞を放射 標識MAL 106cpmに曝露し、ホモジナイズし、各細胞下画分に結合している 放射能をγカウンターで定量した。核画分は大部分が核を含有し、ペレット2は
原形質膜、ゴルジ膜、ER膜およびミトコンドリアを含有し、ペレット3は小胞
体を含有し、そして、上澄みはシトソルを含有していた。
1210、A549およびHRTEC細胞をそれぞれ6時間、24時間および2
4時間、放射標識蛋白106cpmに曝露した。細胞をホモジナイズし、示差遠心分
離に付し、各細胞下画分の放射能を測定した。
、A549およびHRTECの核におけるMAL誘発染色質開裂を示すものであ
る。抑制実験では単離した核をWGA 50μg/mlと共に予備インキュベートし
た後に蛋白を添加した。染色質の開裂は電場反転ゲル電気泳動(上)で分析し、
オリゴヌクレオソーム断片化は従来のゲル電気泳動(下)で検出した。
Gの核取り込みを示すものである。ジギトニン透過性付与細胞を20分間ビオチ
ニル化蛋白と共にインキュベートし、洗浄し、FITC−コンジュゲートストレ
プトアビジン(緑色)で逆染色し、共焦点顕微鏡により可視化した。核DNAは
ヨウ化プロピジウム(赤色)25μg/mlで逆染色した。核の染色はストレプト アビジンのみ(a)IgG(b)ALA(cおよびd)およびMAL(eおよび
f)に曝露した細胞について示す。抑制試験では、ジギトニン透過性付与細胞を
WGA 50μg/mlと共に予備インキュベートした後にビオチニル化蛋白を添加
した。MALの核取りこみはWGAにより抑制されたが(f)、ALAもなお取
りこまれた(d)。
210およびA549細胞に0.5mM BAPTA/AM、10μMベラピミルま たは5μMニフィジピンで予備処理し、その後、放射標識蛋白106cpmにそれぞ れ6時間および24時間暴露した。細胞をホモジナイズし、示差遠心分離に付し
、そして、各細胞下画分の放射能を測定した。
レプトアビジンはDakopatts a/s(Glostrup,Denmark)から入手した。DEA E−トリスアクリルMはBioSepra(Villeneuve la,Garenne,France)から入手
した。ビオチン標識キットはBoeringer Manheimer GmbH(Germany)から、125I
はAmersham(UK)から入手した。FlowcheckTMおよびFlowserTM蛍光球体はCoul
ter Inc.(Hialeah,FL,USA)より入手した。Seaplaque GTG低融点アガロース ゲルおよびSeaKem GTGアガロースはSeaKem,FMK Bioproducts (Rockdale,USA)
から入手した。Dulbeccoの変性Eagle培地、Hank均衡化塩溶液(HBSS)、R PMI 1640、ウシ胎児血清(FCS)、L−グルタミン、2−メルカプト エタノール、ペニシリン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシンおよび1kD D NAラダーはGibco/BRL、Life Technology Ltd(Paisley Scotland,UK)から 入手した。ホウ酸、ジメチルスルホキシド、Na2HPO4、NaCl、KH2P O4、MgCl2、NaAzid、Tween-20およびトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタンはKebo Lab(Stockholm, Sweden)から入手した。PD−10カラム 、ヘパリンおよびパーコール(percoll)溶液はPharmacia Biotech(Stockholm,
Sweden)から、α−ラクトアルブミン、ロイペプチン、アンチパイン、PMS F、Triton X-100、NP−40、CHAPS、トリプシン、ブチレート、N−ラ
ウロイルサルコシン、過ヨウ素酸ナトリウム、プロテイナーゼK、ツニカマイシ
ン、ラクトパーオキシダーゼ、EDTA、EGTA、コラゲナーゼI型、DNA
se IV型および2セットのパルスマーカー:Saccharomyces cerevisiae由来染 色体(225−2200kbp)およびλDNA Hind III断片、λDNAおよびλ
DNA連鎖体(concatemer)(0.1−200kbp)の混合物はSigma Chemicals
Inc(St Louis,USA)から入手した。
、2mMグルタミンおよびml当たり50μgゲンタマイシンを含有し、更に50μ
M2−メルカプトエタノールを添加したRPMI 1640培地内で培養した。 細胞をフラスコから吸引し、遠心分離して回収し、洗浄し、RPMI中に再懸濁
した。
しない以外は上記と同様の培地中で培養した。細胞を37℃で約10分間versen
e(PBS 1L当たり0.2gナトリウムEDTA)で脱着させた。脱着した細 胞を10分間320×gで遠心分離することにより回収し、RPMI中に再懸濁
した。
歳男児の腎臓より単離した。腎皮質を腎髄質から切除し、粉砕し、10分間25
0×gで遠心分離することにより採取した。皮質断片を0.1%コラゲナーゼI 型(Sigma)および0.04%DNAse IV型(Sigma)を含有する0.15M p
H7.2のリン酸緩衝食塩水(PBS)中、回転プラットホーム上、4℃で一夜 インキュベートした。組織を遠心分離(250×g、10分間)して採取し、1
5%ウシ胎児血清を添加した等量のHBSSで希釈した。組織を8倍容量の15
%FCS添加HBSSに再懸濁し、2段階Percoll勾配、即ちHBSS中30お よび50%希釈、の最上部に適用し、4℃で20分間1500×gで遠心分離し
、界面を採取した。この界面を4倍容量の15%FCS添加HBSSで希釈し、
10分間250×gで遠心分離し、15%FCS、2mM L−グルタミン、20 単位/mlヘパリン、100U/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマ イシン添加Dulbecco変性Eagle培地中、Primariaフラスコ中に再懸濁した。細胞 を95%および空気5%CO2雰囲気下に37℃でインキュベートし、全面培養 まで生育させた。トリプシン処理後、細胞懸濁液を35μmナイロンメッシュで
ろ化し、Primariaフラスコに再プレート化し、全面培養まで生育させた。細胞単
離物をトリプシン処理し、5%DMSO含有FCS中濃縮し、次に使用するまで
液体窒素中に保存した。実験で使用した細胞は3〜4回継代培養し、A549細
胞について上記した通り培養した。
ト乳汁を解凍し、遠心分離して脂肪分を除去した。脱脂乳を酸沈殿によりカゼイ
ンと乳清とに分離した(O.Melander,1947,Uppsala Lakarforen,Forhandl.3
-4:107-198)。カゼイン沈殿を遠心分離により回収し、蒸留水中の再懸濁3〜 5サイクルにより洗浄し、凍結乾燥した。カゼインを、FPLC機材(Pharmaci
a-LKB, Uppsala,Sweden)に連結したDEAE−トリスアクリルMを充填したイ
オン交換カラムを用いてNaCl勾配により分画した。MAL複合体を1M N aClで溶離させた。溶出液を少なくとも48時間蒸留水に対して透析(膜カッ
トオフ3.5kD)することにより脱塩し、凍結乾燥し、適切な濃度に再懸濁した 。
より回収した。細胞の一部を用いてトリパンブルー排除により生存性を調べた。
残りの細胞をDNA断片化に関して分析した。 DNA断片化はアガロースゲル電気泳動により検出した(Hakansson等、(199
5)前出)。即ち、細胞(2×106)をTE−緩衝液(10mMトリス、1mM E DTA、pH8.0)250μlおよび氷冷細胞融解緩衝液(0.5%Triton X-10
0、5mMトリス、20mM EDTA、pH8.0)250μ中に懸濁し、回転混合 し、1時間氷上で細胞溶解させた。15分間13,000×gで遠心分離するこ とにより、DNA断片を未損傷の染色質から分離した。上澄みを新しい管に移し
、冷無水エタノール1mlおよび5M NaCl 25μlを添加した後、DNAを −20℃で沈殿させた。沈殿したDNAを13,000×gで15分間遠心分離 することによりペレット化し、エタノールが蒸発するまでSpeed-Vac Concentrat
or (Savant Instruments Inc., Farmingdale, NY, USA)中で乾燥させた。ペレ ットを30μlのTE−緩衝液中に再懸濁し、1mg/mlのRNAseAと共に3 7℃で1時間、次いで500μg/mlのプロテイナーゼKと共に1時間インキュ ベートした。試料を1.8%アガロースゲルに添加し、40Vの定電圧で一夜泳 動した。臭化エチジウム(6μg/ml)で染色後UV光(305nm)下にDNA を可視化し、Polaroid 55 ポジ−ネガフィルムを用いて写真撮影した。DNAの
大きさは1018bpのdsDNA断片反復物および75〜1636bpの範囲のベ
クターDNAよりなる1kDのDNAラダー(Gibco BRL,Life Technologies LTD
., Paisley, UK)を用いてカリブレーションした。
ち、細胞(2×106)を緩衝液(0.15M NaClaniacal, 2mM KH2PO4/
KOH, pH6.8,1mM EGTA,5mM MgCl2)180μLおよび37℃ の溶融1%低融点アガロースゲル(SeaKem,FMK Bioproducts, Rockdale, USA)
180μL中に懸濁し、予備冷却したプレートの充填物にピペットで添加し、4 ℃で10分間放置した。充填物を24時間50℃で、1mg/充填物のインキュベ
ーション緩衝液(10mM NaCl、10mM トリス、pH9.5、25mM EDT
A、 1%N−ラウロイルサルコシン、最終濃度0.2mg/mlとなるようにプロテ
イナーゼKを添加)中でインキュベートした。インキュベーションの後、2時間
4℃でTE−緩衝液を3回変えてすすいだ。充填物は電気泳動まで50mM ED TA中に保存した。電気泳動は12℃で0.5×TBE(45mM トリス、1.2 5mM EDTA、45mM ホウ酸、pH8.0)中1%アガロースゲル中180V で行い、その際、3:1の前進vs逆行比を用いて24時間、0.8s〜30s にランピング(ramping)率を変化させた。DNAの大きさのカリブレーション はSigmaより購入した2セットのパルスマーカー:Saccharomyces cerevisiae由 来染色体(225−2200kbp)およびλDNAおよびλDNA連鎖体(conca
temer)(0.1−200kbp)の混合物を用いて行った。ゲルの染色および写真 撮影は上述の通り実施した。
を失うためにはより高い濃度(1.25mg/mlのMAL)およびより長いインキ ュベーション時間(24時間)を要した(図1A)。HRTEC細胞はMAL濃
度4mg/mlまで、24時間インキュベーション後も完全に生存性を保っていた。
単量体のα−ラクトアルブミンは10mg/mlでも細胞の生存性に対する作用を示
さなかった。
度依存性を示した。HMW DNA断片化はMAL(0.5mg/ml)と共に30分
間インキュベートした後にL1210細胞で観察され、オリゴヌクレオソーム長
DNA断片は3時間後に検出された。より低いMAL濃度(0.3mg/ml)では DNAの断片化は6時間後に最初に観察され、より高いMAL濃度(0.75mg /ml)では断片化は2時間で既にみとめられた。それ以降の時間には、細胞の二
次的溶解のため断片化は観察されなかった。
察されなくなるまで認められた(2.5mg/ml)。オリゴヌクレオソーム断片化 は検出されなかった(図1B、パネルII)。 HRTEC細胞は24時間MAL4mg/mlに曝露した後にもHMW DNA断 片化は起こさなかった(図1B)。
感受性が異なっていたことが解かった。L1210細胞系は高度な感受性を有し
、A549細胞は中程度の感受性を有し、そして、非転移培養物は試験濃度範囲
内では蛋白複合体の作用に対して耐性を示した。蛋白の単量体は不活性であった
。
元の指示書に従ってビオチニル化するか、または、ラクトペルオキシダーゼ法を
用いて125Iで標識した。蛋白をPBSA−T緩衝液(30mM Na2HPO4、1
20mM NaCl、pH7.4、0.1%NaAzid、0.05% Tween-20添加 )に溶解し、蛋白25μl(25μg)を125I(0.2Ci)2μl、ラクトペルオ キシダーゼ(2.5mg/ml)2μlおよびH2O2(PBS中1:2000希釈)と
共に、2分間室温でインキュベートした。PBSA−Tを500μl添加するこ とにより反応を停止した。標識された蛋白をPD−10カラム上で精製した。P
BSA−T中の画分500μlを溶出させ、放射能を含有する画分を−20℃で 保存した。標識された蛋白を緩衝液1mlで溶離し、これは約2×108cpmの放射
能を有していた。
を37℃で種々の時間、ビオチニル化MAL、ALAまたはBSA 50μlとと
もに懸濁液中でインキュベートした。細胞を10分間320×gで遠心分離する
ことによりPBSで洗浄し、上澄みを傾瀉した。FITC−コンジュゲートスト
レプトアビジン(PBS中1:50希釈)を添加し、細胞を室温で30分間イン
キュベートした。細胞を上記の通り遠心分離により洗浄し、300μl PBSに
懸濁し、表面の蛍光を488nmアルゴンレーザーを装着したCoulter Epics Prof
ile IIフローサイトメーター(Coulter Inc.)を用いたフローサイトメトリーに
より分析した。525nmバンドパスフィルターで緑色蛍光を検出した。PMT電
圧は初期は1250Vにセットし、Immunobeads(Coulter)を用いたカリブレー
ションにより日毎に調節した。
量した。3種類の細胞への結合は10分後に検出され、30分のインキュベーシ
ョン後に最高値となり、フローサイトメトリーにより測定された蛍光強度はスト
レプトアビジン対照の12.1、13.4およ8.5倍であった。MALは共焦点 顕微鏡観察で認められた未染色領域(図2A)により隔たれたパッチに分布して
いた。
.)を用いて定量し、細胞をPBSで10分間320×gで遠心分離することに より3回洗浄した。
210、A549およびHRTEC細胞でそれぞれ23,000、20000お よび18000cpmで飽和したのに対し、IgGのL1210およびA549細 胞では1500および1300cpmであった。3種類の細胞の間にはMALの細 胞表面結合に差は無かった(図2B)。この方法を用いた場合には125I−標識 ALAの結合はMALの場合より低値であった。2×106cpmのALAに30分
間曝露した後、結合はL1210、A549およびHRTEC細胞でそれぞれ5
000、7000および7500cpmであった。
(4%)(B. Sander等、Immunol.Rev.(1991)119:65-92)中5分間、ビオチ
ニル化MAL0.3mg/ml添加後種々の時点で固定し、PBSで洗浄し、PBS 中0.1%サポニンを用いて透過性付与した。FITCコンジュゲートストレプ トアビジン(0.1%サポニン中1:100希釈)を添加し、細胞を室温で30 分間インキュベートした。細胞をPBS−サポニンで2回、PBSで1回洗浄し
、スライドガラス上に搭載し、Nikon Diaphot反転顕微鏡に連結したBio−R ad 1024レーザー走査共焦点装置(Bio Rad Laboratories, Hemel-Hempste
ad, UK)中で分析した。
培地、ビオチニル化BSAまたはα−ラクトアルブミンで処理した細胞を対照群
として用いた(図3)。MALの核取りこみはそのアポトーシス誘発作用に対し
て感受性の細胞では急速に起こったことが解かった。L1210細胞の核染色は
細胞の約10%では約2時間後に最初に検出され、6時間後には70%を超える
L1210細胞の核が明確に染色された。細胞質の染色は上記細胞で観察されな
かった。A549細胞におけるMALの核局在化はより長いインキュベーション
時間を要した(図3)。約15%のA549細胞の核が明確に染色された。同時
に、MALは細胞全体を通じて均一に分布した顆粒状の蛍光としてA549細胞
の細胞質内で観察された。核取りこみはビオチニル化MAL(1mg/ml)に曝露
したHRTEC細胞では観察されなかった。MALと比較してALAの核取り込
みには顕著な相違が認められた。ALAの核染色は6時間後には約30%のL1
210細胞で、そして、24時間後には約15%のA549細胞で検出されたの
みであった。HRTEC細胞ではALAの染色は検出されなかった。
Lに曝露した細胞においてMALの細胞内分布を更に分析した(図4)。細胞を
機械的に破壊した後に細胞下画分を調製し、各画分中の放射標識MALの量を細
胞破壊前に測定した総細胞結合放射能との比較において測定した。画分P1は大
部分は細胞核を含有し、P2は原形質膜、ゴルジ膜、ER膜およびミトコンドリ
アを含有し、P3は小胞体および上澄みを含有し、そして、画分Sはシトソル蛋
白を含有していた。画分の純度は特定のマーカー(DNA、アルカリホスファタ
ーゼ、RNAおよびカタラーゼ)の定量により測定した。
ubcellular organelles and membranes., p161-1019,D. Rickwood編、Centrifu
gation,a practical approach;第2版、IRL Press,Washington DC)。懸濁液
中のL1210、A549またはHRTEC細胞(3×106細胞/ml、100 μl)を37℃で種々の時間に渡り、125I−標識MAL、ALAまたはIgG1
×106cpmとともにインキュベートした。細胞を3回氷冷PBSで洗浄し、上澄
みを傾瀉した。細胞をホモジナイズ用緩衝液(10mM トリス塩酸、pH7.8、
5mM MgCl2および2mM CaCl2をL1210用、0.15M NaCl、2
mM EDTA、pH7.5をA549細胞用とした)500μl中に懸濁し、ペス トルサイズ415のDounceホモジナイザー(Thomas,Philadelphia,USA)中5 0ストロークでホモジナイズした。スクロースを終濃度250mmで添加し、ホモ
ジネートを室温で25分間100×gで遠心分離した。最初のペレットには核、
大型ミトコンドリアおよび原形質膜の大型のシート状物が含有されていた。残り
の上澄みを更に4℃で30分間12000×gで遠心分離して得られた第2のペ
レットはミトコンドリア原形質内網状組織、原形質膜および細胞小器官を含有し
ていた。上澄みを最終的に4℃で2時間150000×gで遠心分離することに
より、小胞体、原形質内網状組織を含有するペレットおよびシトゾル蛋白を含有
する上澄みが得られた。 特定の細胞コンパートメントを文献記載の酵素的または化学的アッセイを用い
て検出した(Graham前出、p309-333)。
1容)をヘパリン溶液(25μg/ml)1容およびPBS1mlと、または、ヘパ リン1容、RNAseA(50μg/ml)1容およびPBS1容と混合した。試 料を20分間37℃でインキュベートし、臭化エチジウム1容を添加した(25
μg/ml)。60秒間インキュベートした後に360nmの励起波長および580n
mの発光波長を用いて蛍光を測定した。PBSをブランクとし、PBS4容中の ホモジネート1容をバックグラウンド補正ファクターとし、蛍光をDNA標準物
質(λDNA25μg/nl)と比較した。
タラーゼ活性を測定した。H2SO4(0.1ml)を添加して反応を停止し、KM nO4(0.7ml)を添加して試料の光学密度を1分間以内に480nmで測定した
。 アルカリホスファターゼ活性は試料50μlをアッセイ混合物(16mM p−ニ
トロフェニルホスフェート溶液5ml、50mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9. 5)5mlおよび1M MgCl2 20μl)200μlと混合し、60分間37℃ でインキュベートすることにより検出した。吸光度を410nmで測定した。
間で125I−標識MALの核局在化には相違が認められた。MALはL1210 細胞の核内に蓄積し、総放射能の約78%(34200/44000)が6時間
後に核画分(P1)から回収された。HRTEC細胞核へのMALの取りこみは
緩やかであり、インキュベーション24時間後に核画分中には総細胞結合放射能
の僅か16%(2200/14000)のみ認められた。A549細胞は中間の
結果を示し、24時間後には核画分中約52%の125I−標識MALが認められ た(13700/27000)。同程度の相違は、他の細胞下画分中の細胞結合
MALの総量については、細胞の種類の間で認められなかった。最終測定時にお
いて、L1210、A549およびHRTEC細胞のペレット2中にはそれぞれ
4500cpm(10%)、5100cpm(195)および2100cpm(15%) が検出され、そして、ペレット3中には800cpm(2%)、1400cpm(5%
)および1100cpm(8%)が検出され、そして、シトソル画分中には450 0cpm(10%)、6800cpm(25%)および8600cpm(61%)が検出 された。
収され、核からは回収されなかった(図5)。L1210、A549およびHR
TEC細胞における125I−標識ALAの核取りこみは、対応する細胞種の125I
−標識MALで観察された値の23%、27%および37%であった。放射標識
ALAの細胞質の局在化は放射標識MALで測定された量の80%、75%およ
び60%であった。 ビオチニル化および125I−標識MALを用いて行った細胞局在化試験によれ ば、MALは核内に輸送され、MALの種々の細胞への核取りこみはMAL−誘
発アポトーシスへのそれらの感受性に比例していることが示唆された。
(0.2および0.4mg/ml)とともにインキュベートした。HMWおよびオリゴ
ヌクレオソーム長DNA断片の形成を検討した。 A549、L1210およびHRTECの核をホモジナイズした細胞から単離
した。ホモジナイズにより得られたペレット1を100×gで20分間核緩衝液
中で2回洗浄し、核緩衝液に懸濁して実験に供した。ラット肝核を単離した。
々のウエルに入れ(900μl)、MAL、α−ラクトアルブミン、ラクトフェ リンまたはBSA(核緩衝液中100μl)と混合し、37℃で1時間(L12 10)または2時間(A549およびHRTEC)インキュベートし、吸引して
回収し、上記した通りDNAの断片化について分析した。DNA断片化の抑制は
、核を10分間室温で、0.5mM EDTA、10μM BAPTA/AM、10μ
M ベラパミル、1μM VAD、0.25μM BOC、0.5μg/mlカルペプチン 、0.5μM DCIと共に予備インキュベートすることにより調べた。
(NTB)100μl中でインキュベートし、NTB中10分間320×gで遠 心分離することにより洗浄した。ビオチニル化蛋白(5μl、5mg/ml)を、ホ スホクレアチンクレアチン、ホスホキナーゼおよびATPを添加した総量100
μlのNTB中の細胞に添加し、室温で種々の時間インキュベートし、10分間 320×gで遠心分離することによりNTB中2回洗浄した。細胞を6分間NT
B中0.2%Triton-X100で処理し、洗浄し、最後に、1:100希釈フルオレセ
インコンジュゲートストレプトアビジンを室温で30分間添加し、洗浄した。次
に細胞をNikon Microphot(Japan)顕微鏡による蛍光顕微鏡観察により、または
、BioRad MRC-1024機器においてレーザー走査共焦点顕微鏡観察により検査した 。 低い程度の自発的DNA断片化が3種類の細胞に由来する未刺激の核で観察さ
れたが、MALは1時間後にはHMW DNA断片の、そして、2時間後にはオ リゴヌクレオソーム長断片の形成を増強していた(図6)。
1210、A549およびHRTEC細胞を核輸送緩衝液中のジギトニンで透過
性付与し、洗浄し、ホスホクレアチン、クレアチンホスホキナーゼおよびATP
を添加した緩衝液中のビオチニル化MALに曝露した。ヒトIgGおよび単量体
α−ラクトアルブミンを対照群として用いた。MALはジギトニン処理細胞の核
に直接取りこまれ、最大濃度は20分後に観察された(図7e)。
Aはその分子量(14kDa)から推定された通りジギトニン透過性付与細胞の核 に侵入し、核を明確に染色した(図7c)。IgGは単離された核中やジギトニ
ン透過性付与細胞の核中には検出されなかった(図7a)。
が単離された核でのDNA断片化を、明らかに活性化細胞質の非存在下に、誘発
することができることが示された。しかしながら、3種類の細胞の核の間にはM
AL-誘発DNA断片化への感受性には差は無かった。このことは、MALへの 異なる感受性は、核そのものへの作用よりはむしろ核標的設定過程により決定さ
れることを示唆している。
する小麦胚芽アグルチニン(WGA)を用いて、ジギトニン処理細胞において核
孔を超える能動輸送の役割を調べた。ジギトニン透過性付与L1210細胞を2
0分間WGA 50μg/mlとともに予備インキュベートし、洗浄し、ビオチニル
化MALに曝露した。IgGおよびα−ラクトアルブミンを対照として用いた(
図7)。
WGA)50μg/ml、0.5mM EDTA、0.5mM BAPTA/AMまたは1 0μMベラパミルと共に20分間室温で予備インキュベートした。細胞をWGA で予備処理し、次に10分間320×gでNTB中遠心分離することにより洗浄
し、その後、蛋白を添加した。
付与した細胞に添加し、その後、室温で30分間抗ヒトIgG抗体(1:100
)とともにインキュベートし、10分間320×gで遠心分離することにより洗
浄し、そして上記した通り可視化することにより核膜の一体性を調べた。Triton
-X100による透過性付与では明らかな核の染色が認められたのに対し、ジギトニ ン40μg/mlの濃度でジギトニン透過性付与した細胞では検知可能な染色は観 察されなかった。(抗体はClinical Immunology Laboratory,Lundにより提供さ
れた。)
ものであることが示唆された(図7f)。ヒトIgGはWGAの存在下および不
存在下において取りこまれなかった(図7aおよび7b)。単量体のα−ラクト
アルブミンは核膜を超えて自由拡散する14kDaの蛋白である。WGAはジギト ニン処理細胞の核へのα−ラクトアルブミンの取りこみに対して作用を有さなか
った(図7d)。小麦胚芽アグルチニンを用いて更に、単離核およびジギトニン
透過性付与細胞におけるDNA断片化を抑制した。WGA 50μg/mlと共に予
備インキュベートすることにより、MAL 0.4mg/mlへの曝露によりDNAの
断片化が部分的にブロックされた(図6)。
役割 MAL誘発アポトーシスは細胞外Ca2+を必要とすることが以前明らかにされ
た。このことは、MALが細胞核に到達した後に、Ca2+が核取りこみまたはD
NA断片化誘発の機序に影響する可能性があることを示唆している。L1210
、A549およびHRTEC細胞を、Ca2+取りこみ抑制剤(ベラパミルおよび
ニフィジピン)と共に、細胞外Ca2+−キレート形成剤(EDTAおよびEGT
A)と共に、そして、細胞内Ca2+−キレート形成剤(BAPTA/AM)と共
に予備インキュベートした。125I−標識MALを細胞に添加し、L1210細 胞では6時間後、そして、A549およびHRTEC細胞では24時間後に核取
りこみを調べた。Ca2+取りこみ抑制剤およびキレート形成剤はMALの核取り
こみに対する作用を有さなかった(図8)。その後、対照群核およびCa2+抑制
剤と共にインキュベートした核において、MAL誘発DNA断片化を調べた。ベ
ラパミル、EDTAおよびBAPTA/AMはL1210およびA549の核に
おいてDNA断片化を完全にブロックした。これらの結果は、MALによるDN
A断片化はCa2+を必要とするが、MALの核取りこみはCa2+非依存性であっ
たことを示している。
のインキュベーションに関する生存性試験の結果を示す。
るMALにより誘発された染色質の開裂を示す。
トアルブミン(c)と対照のストレプトアビジン(a)およびIgG(b)の細
胞表面結合を示す。
−)に30分曝露した後のL1210、A549およびHRTEC細胞における
細胞結合放射能を示す。
である。
メントへの125I−標識MALの局在化を示す。
9およびHRTECの核におけるMAL誘発染色質開裂を示す。
り込みを示す。
Claims (19)
- 【請求項1】 α−ラクトアルブミンのオリゴマー型(MAL)およびMA
Lに対して感受性である細胞の核質に運搬されるようにMALと組み合わせられ
た別の試薬からなる蛋白複合体からなる薬剤。 - 【請求項2】 別の試薬がコンジュゲート形成によりMALに結合した請求
項1記載の薬剤。 - 【請求項3】 別の試薬が共有結合によりMALに結合した請求項1記載の
薬剤。 - 【請求項4】 別の試薬が連結またはスペーサー基によりMALに共有結合
した請求項3記載の薬剤。 - 【請求項5】 別の試薬がMALに融合したポリペプチドまたは蛋白からな
る請求項1記載の薬剤。 - 【請求項6】 別の試薬が細胞毒、微生物毒または抗体である請求項1〜5
の何れか一項に記載の薬剤。 - 【請求項7】 別の試薬がモノクローナル抗体からなる請求項6記載の薬剤
。 - 【請求項8】 別の試薬が標識剤からなる請求項1〜5の何れか一項に記載
の薬剤。 - 【請求項9】 標識剤がビオチンまたは放射性標識である請求項8記載の薬
剤。 - 【請求項10】 125I、14Cまたは35Sからなる放射性標識を有する請求 項9記載の薬剤。
- 【請求項11】 製薬上許容しうる担体または賦形剤と共に請求項1〜10
の何れか一項に記載の薬剤を含有する医薬組成物。 - 【請求項12】 局所使用のための溶液またはクリームの形態である請求項
11記載の組成物。 - 【請求項13】 経口投与に適合した請求項13記載の組成物。
- 【請求項14】 癌の治療における請求項1〜7の何れか一項に記載の薬剤
の使用。 - 【請求項15】 癌の診断における請求項8〜10の何れか一項に記載の薬
剤の使用。 - 【請求項16】 癌の診断または治療のための医薬の調製のための請求項1
〜10の何れか一項に記載の薬剤の使用。 - 【請求項17】 請求項1〜10の何れか一項に記載の薬剤または請求項1
1〜13の何れか一項に記載の組成物を癌細胞に投与することからなる癌の治療
方法。 - 【請求項18】 請求項1〜10の何れか一項に記載の薬剤を癌の疑いのあ
る細胞に適用すること、および、細胞の核内への薬剤の浸透を観察することから
なる癌の診断方法。 - 【請求項19】 患者より単離した試料に対し、in vitroで実施する請求項
18記載の方法。
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