JP2001524482A - ハロゲン交換反応における改良された触媒作用 - Google Patents

ハロゲン交換反応における改良された触媒作用

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ベリス,ブルース・シー
チエング,チ−フング
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アルベマール・コーポレーシヨン
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Abstract

(57)【要約】 不純なテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを液体環式エーテルと接触させてホスホニウムハライドを溶解し且つ固体状態で残る少なくとも第四級アンモニウムハライドまたはアミドホスホオキシドを含んでなる不純物の少なくとも一部を残す。固体および液相を互いに分離し、テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド用の無水の非溶媒を分離した液相と混合してテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを沈澱させ、それを次に液相から分離する。このように処理したテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドは元の未処理のテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドよりハロゲン交換反応用の触媒として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明はハロ芳香族化合物およびアルカリ金属弗化物を包含する改良されたハ
ロゲン交換反応、そしてより特に触媒作用を受けるハロゲン交換反応によりポリ
弗素化された芳香族を製造するための改良された触媒および触媒作用を受ける方
法に関する。
【0002】
【背景】
アルカリ金属弗化物を使用してハロ芳香族化合物を弗素化するためのハロゲン
交換反応はこれまでに広く研究されている。代表的には、それらは反応物を補助
的な希釈剤もしくは溶媒の不存在下で極端に高い温度(400℃以上)に加熱す
ることによる、または例えばスルホランの如き非プロトン性溶媒中で約200−
230℃の温度において反応を行うことによる、クロロ芳香族化合物と弗化カリ
ウム、弗化ルビジウムまたは弗化セシウムとの反応を包含する。有機弗素化合物
、例えばペンタフルオロベンゾニトリル、テトラフルオロフタロニトリル類およ
びペンタフルオロピリジン、は対応するクロロ−またはブロモ−置換された化合
物を溶媒としてのベンゾニトリル中で190〜400℃において密封されたオー
トクレーブ中で自生圧力下でアルカリ金属ハライド、例えば弗化カリウム、と反
応させることにより製造できることも報告されている。一部の交換反応における
触媒の使用も研究された。そのような触媒は第四級アンモニウム塩類、金属カル
ボニル類、クラウンエーテル類およびクリプテート類を包含していた。
【0003】 ほとんどの場合、特に使用されるハロ芳香族化合物が例えばニトロまたはカル
ボニルの如き活性化官能基を含まないポリハロ芳香族化合物である場合には、ハ
ロゲン交換反応は緩慢であり且つ生成物混合物を生成する傾向があり、そこでは
ポリ弗素化された芳香族の収率は相対的に低い。例えば、ヘキサクロロベンゼン
および弗化カリウムでは、典型的な生成物混合物はヘキサフルオロベンゼンを種
々のクロロフルオロベンゼン類と一緒に包含する共−生成物の混合物を含有する
【0004】 1996年11月22日に出願された現在共同所有されている出願番号08/
754,338で、Igor Bildinov 他はハロゲン交換技術における意義ある改良 、すなわち例えば1種もしくはそれ以上のテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホ
スホニウムハライド類の如きアミノホスホニウム化合物がハロゲン交換反応用の
有効な触媒であること、を記載している。所望する生成物の収率における意義あ
る改良は、反応を微細に分割された固体の形態の反応物および触媒の適当に撹拌
された混合物を用いて行うことにより、得られた。
【0005】 相対的に一般的でない物質であるテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニ
ウムハライド類は Koidan, Marchenko, Kudryavtsev, and Pinchuk, Zh. Obshch
. Khim., 1982, 52, 2001 により記載された方法を用いて製造することができ、
その英語訳はプレナム・パブリッシング・コーポレーション(Plenum Publishing
Corporation)から入手できる。テトラ(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミ ドを製造するために使用されている別の工程は下記の三段階を包含する(ここで
Etはエチル基を表す):
【0006】
【化1】
【0007】 この工程では、四塩化炭素および三塩化燐を反応器に充填し、引き続き低温(最
高30℃)でジエチルアミンをゆっくり添加する。これがジクロロメチレンホス
ホロアミダイト(dichloromethylene phosphoroamidite)中間体を生成する。アン
モニア(気体)を次に反応器に充填して、イミノ塩酸塩ホスホロアミダイト中間
体を生成する。撹拌期間後に、反応器内容物を濾過し、そして濾液を真空下での
蒸発により濃縮する。濃縮した濾液を次に水酸化ナトリウム溶液および臭化エチ
ルで処理して、生成物を製造する。これをジクロロメタンで抽出し、そして抽出
溶液を塩化カルシウムで乾燥しそしてジクロロメタンを蒸発により除去する。半
−固体残渣をエーテルで粉砕して生成物を結晶性固体状で与える。
【0008】 当該技術における上記の進歩にもかかわらず、テトラ(ジヒドロカルビルアミ
ノ)ホスホニウムハライド触媒を使用して行われるハロゲン交換反応の効率をさ
らに高める方法を見いだすことは非常に望ましく且つ経済的に有利であるであろ
う。本発明が目標にすることはこの要望である。
【0009】
【発明の要旨】
本発明は、現在出願継続中の Bildinov 他の出願に記載されている触媒をさら
に有効に利用することを可能にし、そして広範囲のハロゲン交換反応を大規模な
工業的装置の中での操作に適するスラリー方法として高い効率で行うことを可能
にする工程技術を提供する。
【0010】 本発明の一面によると、テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハラ
イドを予備処理してそこから1種もしくはそれ以上のアミドホスホオキシド類(a
midophosphoxides)および第四級アンモニウムハライド類を含んでなるある種の 同時に製造される構成成分(components)を除去するかまたはその含有量を少なく
とも実質的に減少させる場合にはアルカリ金属弗化物と芳香族環上に9より大き
い原子番号の少なくとも1個のハロゲン原子を有するハロ芳香族化合物とのハロ
ゲン交換反応をテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド触媒の
存在下でさらに効率的に行えることが見いだされた。これは、 a)不純なテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを、テトラ
(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを溶解し且つ固体状態で残る
該不純物の少なくとも一部を残すのに有効な条件下で、液体環式エーテルと接触
させ、 b)a)の固体および液相を互いに分離し、 c)テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドのための無水の非
溶媒をb)からの液相と混合してテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウ
ムハライドを沈澱させ、そして d)沈澱したテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド固体およ
びc)からの液相を互いに分離する ことを含んでなる本発明の製造方法により達成される。例えば、エチルエーテル
(Et2O)の如き低級アルキルエーテル類が上記のc)における使用のための 非溶媒として非常に適することが見いだされた。
【0011】 本発明の別の面では、触媒としての上記の如く予備処理されたテトラ(ジヒド
ロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド触媒を、弗素源としてのアルカリ金属
弗化物と一緒に使用する、新規な触媒作用を受けるハロゲン交換反応が提供され
る。この方法は、相対的に穏やかな反応条件下での多種の弗素化された芳香族化
合物の製造を可能にする。さらに、この方法は活性化基を欠く化合物並びに分子
中に1個もしくはそれ以上の活性化基を有する化合物を包含する1個もしくはそ
れ以上の弗素以外のハロゲン原子を含有するハロ芳香族化合物の出発物質として
の使用に応用できる。実際に、この方法は分子中に活性化基を有していないペル
ハロ芳香族化合物、例えばヘキサクロロベンゼン、ヘキサブロモベンゼン、ペン
タクロロフルオロベンゼン、テトラクロロジフルオロ−ベンゼン、トリクロロト
リフルオロベンゼンおよびジクロロテトラフルオロベンゼン、のポリ弗素化に特
に良好に応用される。さらに、この触媒作用を受ける方法は先行方法で一般的に
必要な量より少ない過剰のアルカリ金属弗化物を用いて行うことができる。
【0012】 それ故、本発明によると改良されたハロゲン交換方法も提供される。より特に
、(i)少なくとも1種の微細に分割されたアルカリ金属弗化物、(ii)9より
大きい原子番号の少なくとも1個のハロゲン原子を芳香族環上に有する少なくと
も1種のハロ芳香族化合物、および(iii)触媒を含んでなる成分(ingredients)
から製造された混合物を、該ハロ芳香族化合物の少なくとも1個の該ハロゲン原
子が弗素原子により置換されるような1つもしくはそれ以上の反応温度に加熱す
ることを含んでなるハロゲン交換方法において、この改良は上記の方法により予
備処理された少なくとも1種のテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウム
ハライドを該触媒成分として使用することを含んでなる。
【0013】 本発明の好ましい態様では、この方法はハロゲン交換用の最初の1つもしくは
それ以上のハロ芳香族化合物として9より大きい原子番号のハロゲン原子がそれ
に結合されている芳香族環上に活性化官能基を欠く少なくとも1種のハロ芳香族
化合物を用いて行われる。
【0014】 特に好ましい態様は、ハロゲン交換処理を受ける最初のハロ芳香族成分として
9より大きい原子番号のハロゲン原子がそれに結合されている芳香族環上に活性
化官能基を欠くだけでなくさらにその芳香族環に水素原子を有していない1種も
しくはそれ以上の芳香族化合物の使用を包含する。このタイプの特別に好ましい
ハロ芳香族化合物は式C6ClnBrmp[式中、nは0〜6であり、mは0〜6
でありそしてpは0〜5であり、そしてn、mおよびpの合計は6である]のペ
ルハロ芳香族化合物である。mが0である化合物を使用して顕著な成功を収めた
【0015】 別の好ましい態様は、少なくとも1つもしくはそれ以上の反応温度に加熱する
時には混合物が主として連続的な液相中に分散またはスラリー化された固体の混
合物であるように本発明の方法を行うことを包含する。連続的な液相が少なくと
も1種のハロゲンを含まない有極性の無水または実質的に無水の非プロトン性溶
媒を含んでなるような操作が本発明の別の好ましい態様である。
【0016】 本発明のこれらのおよび他の態様、特徴および利点は以下の記述、添付図面お
よび添付された特許請求の範囲からさらに明らかになるであろう。
【0017】
【発明の詳細な記述】テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド類 テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド類は式: (R2N)4+- [式中、各Rは独立してヒドロカルビル基、好ましくはアルキル基、であり、そ
してXはハロゲン原子、好ましくは弗素または臭素原子、そして最も好ましくは
臭素原子、である] により表すことができる。
【0018】 そのようなアミノホスホニウム化合物の例は、 テトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムフルオリド、 テトラキス(ジブチルチルアミノ)ホスホニウムブロミド、 トリス(ジエチルアミノ)(ジプロピルアミノ)ホスホニウムヨージド、 テトラキス(ジブチルアミノ)ホスホニウムヨージド、 トリス(ジブチルアミノ)(ジエチルアミノ)ホスホニウムヨージド、 トリス(ジプロピルアミノ)(ジヘプチルアミノ)ホスホニウムヨージド、 テトラキス(ジプロピルアミノ)ホスホニウムブロミド、 トリス(ジエチルアミノ)(ジヘキシルアミノ)ホスホニウムヨージド、 トリス(ジエチルアミノ)(ジブチルアミノ)ホスホニウムヨージド、 トリス(ジプロピルアミノ)(ヘプチルプロピルアミノ)ホスホニウムヨージド
、 テトラキス(ジプロピルアミノ)ホスホニウムヨージド、 トリス(ジプロピルアミノ)(エチルプロピルアミノ)ホスホニウムヨージド、 テトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムヨージド、 テトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミド、 テトラキス(ジフェニルアミノ)ホスホニウムブロミド、 テトラキス(ジ−m−トリルアミノ)ホスホニウムブロミド、 テトラキス(ジベンジルアミノ)ホスホニウムブロミド、 テトラキス(ジシクロヘキシルアミノ)ホスホニウムブロミド、 テトラキス(ジオクチルアミノ)ホスホニウムブロミド、 テトラキス(ジデシルアミノ)ホスホニウムブロミド、 テトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムクロリド、 テトラキス(ジプロピルアミノ)ホスホニウムクロリド、 テトラキス(ジブチルアミノ)ホスホニウムクロリド、 テトラキス(ジヘキシルアミノ)ホスホニウムクロリド である。
【0019】 そのような化合物の製造方法は Koidan, Marchenko, Kudryavtsev, and Pinch
uk, Zh. Obshch. Khim., 1982, 52, 2001 に記載されており、その英語訳はプレ
ナム・パブリッシング・コーポレーションから入手できる。
【0020】 テトラキス(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド類の代表的な四
段階製造方法は、(1)四塩化炭素および三塩化燐を反応器に充填し、引き続き
ジヒドロカルビルアミンを低温(最高30℃)においてゆっくり添加する。これ
がジクロロメチレンホスホロアミダイト中間体を生成する。(2)アンモニア(
気体)を次に反応器に充填してイミノ塩酸塩ホスホロアミダイト中間体を生成す
る。撹拌期間後に、反応器内容物を濾過し、そして濾液を真空下での蒸発により
濃縮する。(3)濃縮した濾液を次に水酸化ナトリウム溶液で処理して遊離塩基
であるイミノホスホロアミダイトを生成する。これをジクロロメタンで抽出する
。抽出した溶液を塩化カルシウムで乾燥しそしてジクロロメタンを蒸発により除
去する。(4)固体生成物を水酸化ナトリウムと混合しそしてヒドロカルビルハ
ライド(例えば、アルキルクロリドまたはブロミド、シクロアルキルクロリドま
たはブロミド、アリールクロリドまたはブロミド)を充填する。これが生成物で
あるテトラ(ジヒドロカルビル−アミノ)ホスホニウムクロリドまたはブロミド
を生成する。生成物を次にジクロロ−メタンで抽出する。抽出物を乾燥しそして
ジクロロメタンを蒸発により除去する。粗製生成物を次に、例えばジクロロメタ
ンおよびジエチルエーテルの混合物から、再結晶化させる。再結晶化した湿った
生成物を次に乾燥する。上記の工程は下記の一般式[式中、Rはヒドロカルビル
基でありそしてXはハロゲン原子である]により表すことができる:
【0021】
【化2】
【0022】テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド類の予備処理 本発明の好ましい予備処理では、テトラキス(ジヒドロカルビルアミノ)ホス
ホニウムハライドを適当な温度(例えば、0〜60℃の範囲内、そして好ましく
は20〜30℃の範囲内)において、テトラキス(ジヒドロカルビルアミノ)ホ
スホニウムハライド中の第四級アンモニウムハライドを含んでなる一般的な不純
物が実質的に不溶性であるような環式エーテル(例えば、そのような不純物の少
なくとも一部、例えば少なくとも10重量%そして好ましくは少なくとも25重
量%、が選択された温度において固体状態で残るような環式エーテル)の中に溶
解させる。方法のこの段階の実施においては、同時に実質的に過剰の環式エーテ
ルを使用せずに処理しようとする量のテトラキス(ジヒドロカルビルアミノ)ホ
スホニウムハライドを溶解させるのに充分な量の環式エーテルを使用することが
望ましい。この方法で、材料の処理は簡素化されそして操作は過剰量の環式エー
テルが使用される場合より効率的になる。従って、一般的に述べると、使用され
る条件下でテトラキス(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを溶解
させるのに必要な量より過剰量の環式エーテルの使用は少ないほど良い。
【0023】 この方法で使用することができる環式エーテル類は、テトラヒドロフラン、2
−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、2,5−ジメチ ルテトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフルフリルエーテル、テトラヒドロ
ピラン、3−メチルテトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキ
サン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、
1,4−ジオキサン、4−メチル−1,3−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H −ピラン、および同様な液体環式エーテル類を包含する。
【0024】 予備処理方法における次の段階は、固体および液体環式エーテル有機相を互い
に、例えば濾過、遠心、傾斜、または同様な工程の如き物理的分離工程により、
分離することを包含する。次に、テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウ
ムハライド用の無水非溶媒を液体環式エーテル有機相と混合してテトラ(ジヒド
ロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを沈澱させる。この操作は−10〜4
0℃の範囲内の温度において行うことができ、そして典型的には周囲室温におい
て行われる。沈澱用溶媒の候補としては、脂肪族モノエーテル類、例えばジエチ
ルエーテル、エチルメチルエーテル、エチルプロピルエーテル、メチルプロピル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、および炭素数が8より多く
ない同様な液体エーテル類が適すると思われる。ジエチルエーテル自身(Et2 O)が好ましい。
【0025】 溶媒および非溶媒の割合は、予備処理される特定のテトラ(ジヒドロカルビル
アミノ)ホスホニウムハライド、使用される温度、並びに使用される溶媒および
非溶媒の如き要素に依存する。それ故、いずれの状況でも、選択された材料を用
いてそして選択された条件下で少数の予備試験を行って選択された条件下でのそ
の後のそのような材料の予備処理における使用のための割合を最適化することが
望ましい。
【0026】 典型的には、本発明に従い予備処理される不純なテトラ(ジヒドロカルビルア
ミノ)ホスホニウムハライドは少なくとも1種の第四級アンモニウムハライドお
よび/または少なくとも1種のアミドホスホオキシドを含んでなる不純物を少な
くとも10重量%含有するであろう。触媒成分(類) 本発明のハロゲン交換態様において使用される触媒成分は、本発明に従い予備
処理された少なくとも1種のテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハ
ライド成分である。少なくとも1種の予備処理されたテトラ(ジヒドロカルビル
アミノ)ホスホニウムハライド触媒成分が充填されている限り、1種もしくはそ
れ以上の他の共−触媒を、所望により、連続的にまたはいずれかの順序で、反応
区域または反応混合物の中に含んでいてもよい。共−触媒を使用しないテトラ(
ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド触媒の使用が一般的に好ましい
と考えられる。
【0027】 反応器に充填される際の形態の予備処理されたテトラ(ジヒドロカルビルアミ
ノ)ホスホニウムハライド触媒の1つの好ましい群はテトラ(ジアルキルアミノ
)ホスホニウムクロリド類および/またはブロミド類を含んでなる。これらの中
で、触媒成分はより好ましくは、アルキル基が同一もしくは相異なることができ
且つ各々の炭素数が12までの1種もしくはそれ以上のテトラ(ジアルキルアミ
ノ)ホスホニウムブロミド類である。現在では、最も好ましい化合物は本発明に
従い予備処理されたテトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミドである
【0028】 ハロゲン交換反応の実施においては、予備処理されたテトラ(ジヒドロカルビ
ルアミノ)ホスホニウムハライド触媒は触媒的に有効な量で使用され、そしてそ
のような量は典型的には、触媒が反応区域で一緒にされるハロ芳香族化合物(類
)の合計量(モル)を基にして、100モル%までの範囲、そして好ましくは5
〜30モル%の範囲、に入る。ハロ芳香族成分 芳香族環上に弗素以外の少なくとも1個の置換可能なハロゲン原子を有する芳
香族化合物がこの方法における使用のための候補成分である。化合物はホモ環式
芳香族核(すなわち、少なくとも1つのベンゼン環系)またはヘテロ芳香族環系
を有してよい。また、化合物は1個もしくはそれ以上の活性化基、例えばニトロ
、ニトロソ、カルボニル、シアノおよびスルホン酸、を含有してよく、またはそ
れがそのような基を欠いていてもよい。化合物は1個もしくはそれ以上の塩素、
臭素もしくはヨウ素原子、またはCl、Br、および/またはI原子の組み合わ
せを芳香族環上に含有し、そして1個もしくはそれ以上のそのようなハロゲン原
子を1個もしくはそれ以上の連鎖上におよび/または芳香族環系と結合もしくは
縮合された1個もしくはそれ以上の非−芳香族ホモ環式もしくはヘテロ環式環上
に有していてもよい。さらに、化合物が少なくとも1個の置換可能な弗素以外の
ar−ハロゲン(ar-halogen)原子を含有する少なくとも1個の芳香族環を有する
限り、化合物は1個もしくはそれ以上のar−弗素(ar-fluorine)原子を包含す る分子中のどこかに1個もしくはそれ以上の弗素原子を含有してよい。弗素置換
が望まれるハロ−置換された芳香族環中のヘテロ原子は1〜3個の窒素原子であ
る(例えば、化合物は少なくともar−ハロゲン原子が弗素原子以外であるar
−ハロピリジン(ar-halopyridine)、ar−ハロピリダジン(ar-halopyridazine)
、ar−ハロピリミジン(ar-halopyrimidine)、ar−ハロピラジン(ar-halopyr
azine) 、ar−ハロトリアジン(ar-halotiriazine)であるかまたは少なくとも その環系を有する)。化合物の側鎖または他の環系に存在することができる他の
ヘテロ原子は、1個もしくはそれ以上の窒素、酸素、硫黄、燐、ホウ素もしくは
珪素原子、またはこれらの2種もしくはそれ以上の組み合わせを包含する。一般
的に述べると、ハロ芳香族成分は分子中に50個までの範囲の炭素原子を含有し
てよく、そして好ましくは分子中に20個までの範囲の炭素原子を含有する。
【0029】 分子中に1つもしくはそれ以上の活性化基を欠くハロ芳香族化合物は、それら
が一般的に分子中に活性化官能基を有するそれらの相手よりはるかに容易でなく
ハロゲン交換反応を受けるため、好ましい。
【0030】 ホモ環式およびヘテロ環式ハロ芳香族の中では、ホモ環式ハロ芳香族が好まし
い成分である。上記のように、9より大きい原子番号のハロゲン原子が結合され
ている芳香族環上に活性化官能基を欠き且つさらに芳香族環上に水素原子を欠く
ハロ芳香族がこの方法用のハロ芳香族成分または原料の別の好ましい範疇を構成
する。このタイプの特に好ましいハロ芳香族化合物は、式C6ClnBrmp[式
中、nは0〜6であり、mは0〜6でありそしてpは0〜5であり、そしてn、
mおよびpの合計は6である]のペルハロ芳香族化合物である。mが0である化
合物が、この方法における良好な反応性および一般的に比較的低い価格の理由か
ら、特に望ましい成分である。さらに、ポリフルオロベンゼン類、特にクロロペ
ンタフルオロベンゼンおよびヘキサフルオロベンゼン、をそれらのポリクロロ同
族体、例えばヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフルオロベンゼン、テトラク
ロロジフルオロベンゼン、トリクロロトリフルオロベンゼン、もしくはジクロロ
テトラフルオロベンゼン、またはこれらのいずれかの2種もしくはそれ以上の混
合物から効果的に製造する方法に関する特に強い要望、すなわち本発明により満
たされる要望、が存在する。
【0031】 ブロモペンタフルオロベンゼンをそのポリブロモ同族体、例えばヘキサブロモ
ベンゼン、ペンタブロモフルオロベンゼン、テトラブロモジフルオロベンゼン、
トリブロモトリフルオロベンゼン、もしくはジブロモテトラフルオロベンゼン、
またはこれらのいずれかの2種もしくはそれ以上の混合物から効果的に製造する
方法に関する要望も本発明により満たされる。
【0032】 本発明の使用によりar−弗素化された(ar-fuluorinated)化合物に転化する ことができる他のハロ芳香族化合物は、例えば、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ
−およびペンタクロロベンゼン類、並びにそれらのブロモおよびヨード同族体;
モノおよびポリクロロ、ブロモおよびヨードナフタレン類、テトラヒドロナフタ
レン類、アセナフタレン類、ビフェニル類およびターフェニル類;上記のものの
アルキル−およびハロアルキル−置換された同族体;クロロ、ブロモおよびヨー
ドジアリールエーテル類およびモノアルキルモノアリールエーテル類;2−クロ
ロニトロベンゼン;4−クロロニトロベンゼン;2,4−ジニトロクロロベンゼ ン;3,4−ジクロロニトロベンゼン;3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼ ン;2,4,6−トリクロロピリミジン;テトラクロロピリミジン;2−クロロベ
ンゾニトリル;4−クロロベンゾニトリル;ペンタクロロベンゾニトリル;テト
ラクロロイソフタロニトリル;2−クロロピリジン;2,5−ジクロロピリジン ;ペンタクロロピリジン;無水4−クロロフタル酸、並びに例えば Kaieda 他に
対する米国特許第4,684,734号に示されたもののようなさらに別の同様な
化合物を包含する。アルカリ金属弗化物成分 弗化カリウム、弗化ルビジウム、および弗化セシウムが、交換反応におけるそ
れらの比較的高い反応性の理由から、本発明の実施において使用される好ましい
アルカリ金属ハライド類である。しかしながら、特にハロ芳香族成分がハロ芳香
族環上に活性化官能基を有する場合およびar−クロリド(ar-chloride)、ar −ブロミド(ar-bromide)またはar−ヨージド(ar-iodide)の部分的置換だけが 所望される場合には、弗化ナトリウムを使用することができる。
【0033】 弗化リチウムが存在する組み合わせを包含する2種もしくはそれ以上のアルカ
リ金属弗化物の組み合わせを使用することができる。それ故、弗化カリウム、弗
化ルビジウムおよび/または弗化セシウムと弗化ナトリウムもしくは弗化リチウ
ムまた両者と一緒の混合物も所望により使用することができるが、これは推奨さ
れない。その反応性を高めるために、アルカリ金属弗化物は微細に分割されたま
たは粉末状の無水形態であるべきである。弗化カリウムは、それが最も価格効果
的試薬であるため、好ましい弗素化剤である。弗素化剤が適切に無水であること
を確認する1つの簡便な方法は、水との共沸物を生成する例えばベンゼンの如き
適当な揮発性炭化水素中の弗化物塩のスラリーを生成しそして蒸気を当然適切に
取り扱い且つ廃棄しながら混合物を加熱乾固することである。この方法における
使用に特に有用な形態の弗化カリウムは T. P. Smyth, A. Carey and B. K. Hod
nett により Tetrahedron, Volume 51, No. 22, pp. 6363-6376 (1995) に記載 されている工程を使用して製造される活性形態のKFである。要するに、この工
程は溶媒のゆっくりした蒸発によるメタノール溶液からのKFの再結晶化、その
後の100℃における乾燥を包含する。別の有用な形態の弗化カリウムはCaF 2 上に分散したKFである。この材料は J. H. Clark, A. J. Hyde and D. K. Sm
ith により J. Chem. Soc. Chem. Commun.,1986, 791 に記載されている。他の 活性化された形態のKF、例えば噴霧乾燥したKF(N. Ishikawa, et al. Chem
. Lens, 1981, 761)、および凍結乾燥したKF(Y. Kimura, et al. Tetrahedr
on Letters, 1989, 1271)を使用することができる。1種もしくはそれ以上の前
記の活性化工程を他のアルカリ金属弗化物、例えば弗化セシウムおよび/または
弗化ナトリウム、に適用することも可能であると思われる。この章で引用した4
つの論文の各々の開示全体が引用することにより本発明の内容となる。
【0034】 その反応性を高めるために、反応混合物に充填される際のアルカリ金属弗化物
は好ましくは微細に分割されたもしくは粉末状の無水または実質的に無水の形態
であり、すなわちたとえあるとしても重量基準で100万部当たり3000部(
ppm)の水を含有すべきである。弗化カリウムはそれが最も価格−効果的試薬
であるため好ましい弗素化剤であり、そして最も好ましくはそれはたとえあると
しても1000ppmより少ない水含有量を有するであろう。一般的には、アル
カリ金属弗化物粒子は少なくとも0.20m2/gの平均表面積を有していなけれ
ばならない。これに関しては、アルカリ金属弗化物粒子の表面積が大きいほどよ
い。それ故、アルカリ金属弗化物が最初に少なくとも0.40m2/g、そしてよ
り好ましくは少なくとも0.80m2/g、の平均表面積を有することが好ましい
。例えば、本発明の実施において反応に充填される際には、1000ppmの典
型的な水含有量および0.85m2/gの平均表面積を有する噴霧乾燥した弗化カ
リウムを製造して0.25m2/gの平均表面積を有する噴霧乾燥した弗化カリウ
ムにより同一条件下で与えられる速度の約4倍の反応速度を与えることが見いだ
された。
【0035】 使用されるアルカリ金属弗化物対ハロ芳香族成分(類)の割合は変動させるこ
とができる。理論的には、ハロ芳香族化合物(類)の使用量に対するアルカリ金
属弗化物の使用量に関する上限はない。存在するハロ芳香族成分(類)中に存在
する置換可能なハロゲンの量に対して非常に大過剰のアルカリ金属弗化物が使用
される場合には、後者が制限反応物となりそして過剰のアルカリ金属ハライドは
そのまま残る。反応が補助的な希釈剤の不存在下で行われる時には、過剰量のア
ルカリ金属弗化物は反応混合物の撹拌または他の揺動を促進させるために使用す
ることができ、そしてその結果としてこの程度までの適当な過剰量のアルカリ金
属弗化物の使用が有利でありうる。それにもかかわらず、アルカリ金属弗化物の
ある過剰水準を越えると、常識および実用性が影響しはじめる。それ故、最初は
アルカリ金属弗化物の量は使用される最初のハロ芳香族成分(類)中の1モルの
置換可能なハロゲン当たり10または15モルを越えないであろうし、そしてほ
とんどの場合にはこれより少ないであろう。他方では、使用されるハロ芳香族成
分(類)中の置換可能なハロゲンの量が使用されるアルカリ金属弗化物のモル量
を越える場合には、後者が制限反応物となる。それ故、ほとんどの場合には、特
定の反応における使用のための割合を選択する時にこの要素も考慮に入れられる
であろう。一般的に述べると、反応物はしばしばそれと共に使用されるハロ芳香
族成分(類)中の1モルの置換可能なハロゲン当たり0.8〜5モルのアルカリ 金属弗化物の範囲に入る割合で使用されるであろうし、そして例えば補助的な希
釈剤が使用されるような一部の好ましい場合には反応物はしばしばそれと共に使
用されるハロ芳香族成分(類)中の1モルの置換可能なハロゲン当たり1〜3モ
ルのアルカリ金属弗化物の範囲内の割合で充填されるであろう。共−触媒成分(類) テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド触媒は直接的にまた
は間接的に充填される(すなわち、1種もしくはそれ以上の他の構成成分との混
合後に反応系に充填される)唯一の触媒構成成分として使用される時に有効であ
る。そのような触媒作用方式の操作が好ましい。しかしながら、上記のように、
1種もしくはそれ以上の共−触媒成分を所望するなら使用してもよい。
【0036】 1つのタイプのそのような共−触媒材料は1種もしくはそれ以上のクラウンエ
ーテル類またはクリプト(crypt)化合物を含んでなる。時には「ケージ化合物」 とも称するこれらの化合物はアルカリ金属弗化物の反応性をさらなる向上を助け
ることを立証することができる。これに関しては、Evans 他の米国特許第4,1 74,349号を参照のこと。クラウンエーテル類およびクリプト化合物の充分 な記述は Evans 他の特許、並びにこれらの材料に関してそこで引用された参考 文献、すなわち米国特許第3,687,978号; J. J. Christensen, et al., C
hem. Rev., 1974, 74, 351; J. S. Bradshaw, et al., Heterocycl. Chem., 197
4, 11, 649; C. J. Pedersen, et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1972, 1
1, 16; the Technnical Bulletin of PCR Incorporated entitled KRYPTOFIX お
よび J. Org. Chem., 1977, Vol 42, No. 10, 2A に示されている。クラウンエ ーテルまたはクリプト化合物は触媒的に有効な量で使用され、それは典型的には
反応混合物中の1モルのハロ芳香族化合物(類)当たり0.01〜1モルの範囲 内である。
【0037】 使用することができる別のタイプの共−触媒は(i)ホウ素、アルミニウム、
錫、燐、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、もしくは珪素の少なくとも1種の
多価無機弗化物、または(ii)多価無機弗化物およびアルカリ金属弗化物の少な
くとも1種の複塩、または(iii)(i)および(ii)の組み合わせを含んでな り、但し条件として(i)、(ii)および(iii)の無機弗化物は安定な原子価 状態であるため(i)、(ii)および(iii)は場合により酸化性質を有してい ないかもしれない。Bennett 他の米国特許第3,453,337号は、ヘキサクロ
ロベンゼンとKFまたはNaNとの間の触媒作用を受けない反応では、上記のタ
イプ(i)、(ii)および(iii)の化合物の包含が比較的穏やかな反応条件お よび比較的短い反応時間を使用して高められた生成物収率を与えることを報告し
ている。適する多価化合物の例は、LiBF4、NaBF4、KBF4、K2SnP 6 、KPF6、K2SiF6、Na2TiF6、K2TiF6、Na2ZrF6、K2Zr F6、Na2HfF6、K2HfF6、をとりわけ包含する。そのような化合物は反 応混合物に充填されるアルカリ金属弗化物の重量の50%までもしくはそれ以上
の触媒的に有効な量で使用することができる。典型的には、量は使用されるアル
カリ金属弗化物の重量の2〜5%の範囲に入るであろう。
【0038】 使用が考えられる他の共−触媒は、例えば J. Dockz, Synthesis, 1973, 441;
C. M. Starks and C. Liotta, Phase Transfer Catalysts, 1978, Academic Pr
ess, New York および W. P. Weber and G. W. Gokel, Phase Tranfer Catalysi
s in Organic Synthesis, 1977, Springer-Verlag, Berlin-Heidelberg-New Yor
k) に記載されているような第四級アンモニウム塩類、並びに例えば M. F. Semm
elhack and H. T. Hall, J. Am. Chem. Soc. 1974, 96, 7091 に記載されている
ような金属カルボニル類を包含する。
【0039】 アミノホスホニウム触媒および、使用する場合には、上記の共−触媒(類)は
機能および組成の両方において変動することができる。機能に関しては、それら
は弗素化交換反応を例えば(a)収率または選択性に影響を与えずに反応速度を
高めることにより、(b)反応速度に影響を与えずに収率もしくは選択性または
両方を高めることにより、或いは(c)反応速度を高め且つ収率もしくは選択性
または両方を改良することにより、促進または高めるために作用することができ
る。それ故、「触媒」または「共−触媒」という用語はここでは使用する方法に
おいて材料がいずれかの方法でまたは別のやり方で反応工程を改良または促進さ
せてその材料の包含もしくは存在または反応混合物中でのその成果がその使用の
少なくとも1つの有利な結果を与えるということを示すために使用される。それ
が1つもしくは複数のその効果を与える機構は必然的な結果ではないが、但し条
件としてその使用の1つもしくは複数の利点はたとえあるとしてもその使用の欠
点を当然しのぐものである。
【0040】 触媒および共−触媒の組成に関しては、材料はここではこの方法で使用される
他の物質と組み合わせる前のその組成に関して同定される。この方法で使用され
る1種もしくはそれ以上の他の成分に対する添加および/またはそれとの混合後
に、および/または工程自身の過程中に、触媒はその組成を変えるかもしれずそ
してそうであるなら生成する変化した物質はその構成がどうであれ多くの変化を
受けるであろうが、受けるかもしれない多くの変化は触媒機能に寄与するかもし
れない。ハロゲン交換方法の条件 この方法は微細に分割された本質的に無水のアルカリ金属弗化物、芳香族環上
に9より大きい原子番号の少なくとも1個のハロゲン原子を有するハロ芳香族化
合物、および本発明に従い予備処理されたテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホ
スホニウムハライド触媒を乾燥混合し、そして混合物をハロ芳香族化合物の少な
くとも1個のそのようなハロゲン原子が弗素原子により置換されるような1つも
しくはそれ以上の反応温度に加熱することにより行うことができる。或いは、前
記の成分を補助的な溶媒/希釈剤と混合しながら1つもしくはそれ以上のそのよ
うな反応温度に加熱してもよい。使用される溶媒または希釈剤は好ましくは有極
性の非プロトン性溶媒、例えば、スルホラン(テトラメチレンスルホン)、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホン 、ジメチルスルホキシド、トリグリム(トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル)、N−メチルピロリドン、もしくはベンゾニトリル、または2種もしくはそ
れ以上のそのような物質の混合物、および使用のために選択される反応温度にお
いて液体状態である同様な有極性の非プロトン性溶媒、そしてより好ましくは1
0℃もしくはそれより下で液体状態であるもの、である。ベンゾニトリルおよび
環−置換された液体アルキルベンゾニトリル類(例えば、o−メチルベンゾニト
リル、およびm−メチルベンゾニトリル)、並びに特にベンゾニトリル自身が好
ましい溶媒である。別の好ましい非プロトン性溶媒はその優れた溶媒特性および
相対的に低い価格の理由からニトロベンゼンである。この方法における使用のた
めの他の溶媒/希釈剤は、少なくとも使用される1つもしくはそれ以上の反応温
度においてそして好ましくはそれより下で液体状態であるハロ芳香族である。例
は、ヘキサフルオロベンゼン、オクタフルオロベンゼン、ペルフルオロデカリン
、ジクロロテトラフルオロベンゼン、トリクロロトリフルオロベンゼンおよびテ
トラクロロジフルオロベンゼンを包含する。ペンタクロロフルオロベンゼンを製
造する時には最後の3種のそのような化合物が、それらが溶媒/希釈剤としてだ
けでなく反応物としても機能するため、特に望ましい。
【0041】 反応混合物が溶媒/希釈剤を用いてまたは用いずに製造されるかどうかにかか
わらず、反応混合物は混合物中の種々の材料間の密な接触を確実にするために反
応工程中に充分撹拌しなければならない。それ故、例えば機械的スタラー、揺動
オートクレーブ、または同様な装置のような機械的撹拌装置の使用が非常に推奨
される。
【0042】 反応温度は典型的には150℃〜350℃の範囲内そして好ましくは170℃
〜250℃の範囲内であろう。方法を液体の非プロトン性溶媒または希釈剤を用
いてスラリー法として行う時には、方法を200℃〜240℃の範囲内の1つも
しくはそれ以上の温度において行うことが好ましい。反応は大気圧、大気圧以下
または大気圧以上の圧力で行ってよい。多くの場合、反応を閉鎖系内で自生圧力
において行うことが望ましく且つ簡便である。反応期間は典型的には2〜48時
間の範囲内、そして好ましくは5〜20時間の範囲内、に入るであろう。この開
示を基にすると、上記の範囲の割合および/または反応条件からの逸脱はそのよ
うな逸脱が必要であるかまたは望まれる時には行ってよいことがわかるであろう
【0043】 以下の実施例は説明目的であり限定用ではない。実施例1は例えば第四級アン
モニウムハライドおよびトリス(ジヒドロカルビルアミド)ホスホオキシド(ヘ
キサヒドロカルビル燐酸トリアミドとしても知られる)の如き不純物を除去する
かまたは少なくともその量を減ずるための本発明の予備処理方法を説明する。実
施例2および3では、予備処理された精製触媒が使用され、そして比較例では元
の予備処理されない触媒が使用された。実施例2ではハロゲン交換反応は半−連
続的方式で行われたが、実施例3ではバッチ−タイプの操作が使用された。同じ
方法で行われた実施例3と比較例との間の比較が、ハロゲン交換反応を行う時の
予備処理された精製された触媒の使用の利点を示す。
【0044】 実施例1触媒予備処理 156グラムのテトラヒドロフランを含有する1−リットルフラスコに周囲室
温において撹拌しながら38.90グラムのテトラキス(ジエチルアミノ)ホス ホニウムブロミド触媒(チョルジップ・リミテッド(Chordip Limited)、英国、 約75%純度)を加えた。GC/MSおよびNMRの使用により、この生成物中
の不純物の約95%が下記の通りであることが測定された: 生成物中の不純物 概略重量% ジクロロブロモメタン 0.33% ジエチルホルムアミド 0.06% テトラエチルウレア 0.30% エトキシ−N,N,N′,N′−テトラエチルアミドホスホオキシド 1.98% トリス(ジエチルアミド)ホスホオキシド 12.2% ビス(ジエチルアミド)エチルアミノホスホオキシド 0.13% テトラエチルアンモニウムブロミド 7.0% 残存不溶性物質(2.8グラム)を溶液から濾過し、そして1H−NMRにより
主としてテトラエチルアンモニウムブロミドであることが測定された。触媒のテ
トラヒドロフラン溶液に次に245グラムの無水ジエチルエーテルを加えて、テ
トラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミド触媒の沈澱を生じた。固体触
媒を次に濾過しそして充分な真空下で50℃において1時間乾燥した。精製した
触媒(29.8グラム)を31P−NMRにより分析すると少なくとも95%純度 であることが見いだされた。
【0045】 実施例2半−連続的ハロゲン交換反応 1−リットルステンレス鋼の撹拌された圧力反応器に12グラムの実施例1か
らの精製した触媒の421グラムのベンゾニトリル(アルドリッヒ(Aldrich)、 <50ppmの水)中溶液、164グラムの噴霧乾燥した弗化カリウム(橋本化
学株式会社(Hashimoto Chemical Corporation)、日本、0.87m2/g)および
115グラムのヘキサクロロベンゼンを加えた。反応器の頂部は、15−インチ
長さのプロ−パック(Pro-Pak)Rパッキングが充填された1/2インチ−外径カラム 、空冷式部分的コンデンサー(ノックバックコンデンサーとしても知られる)、
空冷式全体的コンデンサー、および逆圧調節弁付きの生成物受器からなっていた
。系の圧力を14psigにそしてカラム蒸留物温度を140℃に保ちながら、
反応混合物であるスラリーを加熱しそして218−220℃に5時間にわたり保
った。蒸発したペルハロベンゼン類である主としてクロロペンタフルオロベンゼ
ンおよび少量のヘキサ−フルオロベンゼンは、それらが生成するや否や頂部に送
られ、そしてそこで液化されそして回収された。同時に、他の液化したペルハロ
ベンゼン類はノックバックコンデンサーから反応混合物に戻された。5−時間に
わたる反応期間の終了時に、加熱を停止しそして反応で生成した全ての揮発性生
成物を回収するために、系への徐々に増加させた真空の適用による蒸留により反
応器中に残存する全ての揮発性生成物を除去した。全ての蒸留生成物混合物をガ
スクロマトグラフィーにより分析した。ヘキサクロロベンゼンを基準にした収率
は、2.5%のヘキサフルオロベンゼン、58.6%のクロロペンタフルオロベン
ゼン、23.8%のジクロロテトラフルオロベンゼン、および7.5%のトリクロ
ロトリフルオロ−ベンゼンであった。
【0046】 実施例3バッチ−タイプハロゲン交換反応 12.0グラムの実施例1からの精製したテトラキス(ジエチルアミノ)ホス ホニウムクロリド触媒の420グラムのベンゾニトリル(アルドリッヒ、<50
ppmの水)中溶液を1−リットルステンレス鋼の撹拌された圧力反応器に加え
た。噴霧乾燥した弗化カリウム(164グラム、橋本化学株式会社、日本、0. 87m2/g)およびヘキサクロロベンゼン(115グラム)を次に反応器に加 えた。反応混合物を220℃において5.5時間にわたり反応させた。加熱を次 に停止しそして全ての揮発性生成物を徐々に増加させた真空下での簡単な蒸留に
より除去した。蒸留混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。ヘキサク
ロロベンゼンを基準にした収率は、24.4%のヘキサフルオロベンゼン、39.
9%のクロロペンタフルオロベンゼン、21.9%のジクロロテトラフルオロベ ンゼン、および8.1%のトリクロロトリフルオロベンゼンであった。
【0047】 比較例 15.1グラムのテトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミド触媒( チョルジップ・リミテッド、英国、75%純度)および420グラムのベンゾニ
トリル(アルドリッヒ、<50ppmの水)の溶液を1−リットルステンレス鋼
の撹拌された圧力反応器に充填した。噴霧乾燥した弗化カリウム(164グラム
、橋本化学株式会社、日本、0.87m2/g)およびヘキサクロロベンゼン(1
15グラム)を次に反応器に加えた。反応混合物を220℃において6.5時間 にわたり反応させた。加熱を次に停止しそして全ての揮発性生成物を徐々に増加
させた真空下での簡単な蒸留により除去した。蒸留混合物をガスクロマトグラフ
ィーにより分析した。ヘキサ−クロロベンゼンを基準にした収率は、34.7% のヘキサフルオロベンゼン、37.7%のクロロペンタフルオロベンゼン、12.
3%のジクロロテトラフルオロベンゼン、および3.9%のトリクロロトリフル オロベンゼンであった。
【0048】 不純なテトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミドを他の一般的なタ
イプの溶媒中に溶解しそしてジエチルエーテルを加えた時には生成物が「油状に
なった」、すなわち結晶化した生成物の代わりに分離した液相が生成したことは
注目に値する。これは、そのような別個の液相は結晶性沈澱より純粋でなく且つ
操作が難しいため、望ましくない。そのような望ましくない結果は、塩化メチレ
ン、クロロホルム、ベンゾニトリル、アセトニトリルおよびメタノールを、テト
ラヒドロフランの代わりに溶媒として個別に使用する時に、生じた。
【0049】 ハロゲン交換反応を固体状態反応として行う(すなわち補助的な溶媒または希
釈剤が使用されない)時には、1996年11月22日に出願された現在共同所
有されている出願番号08/754,338に Igor Bildinov 他により記載され
ておりそしてその図1に図式的に示されているタイプの装置を用いることが好ま
しい。装置は電気加熱システム(示されていない)、底の放出弁12、蒸気コン
デンサー14、受器16、真空システム18、頂部を介して作動する圧力放出シ
ステム(示されていない)、真空解消用の窒素管20、圧力ゲージ/モニター2
2、温度ゲージ/モニター24、および固体充填用の人員専用路26が装備され
た50−リットル容量のステンレス鋼反応器(316S)10を含んでなる。反
応器10は125psiまでの作動圧力において操作可能であり、そして真空シ
ステム18は10mmHg圧力までの操作能力を有する。撹拌器28は好ましく
は、特に反応器壁への半−溶融ペースト様反応物質の付着を最少にするための剥
離ナイフ端部をゲート撹拌器上に有する改変型ゲート−タイプ撹拌器である。装
置は噴霧乾燥器(示されていない)も含むべきである。
【0050】 装置の操作では、製造したての無水弗化カリウムを各バッチ用に使用する。こ
れは、弗化カリウムの40重量/容量%溶液を製造し、溶液を沸点に加熱しそし
て溶液を乾燥した噴霧器を介して350〜400℃、例えば370℃、で操作さ
れている乾燥器の中にポンプで導入することにより、簡便に製造される。乾燥粉
末を適当な容器の中に入れそして直ちに使用する。或いは、例えば上記のような
KFの活性化形態、または市販の噴霧乾燥したKF(粉砕されたかもしくは粉砕
されないもの)を使用することができる。反応を開始する前に、反応器10およ
び頂部がきれいで且つ乾燥していること、すなわち全てのシステムが操作可能で
あること、並びに全ての原料(本発明に従い予備処理されたテトラ(ジヒドロカ
ルビルアミノ)ホスホニウムハライド触媒を含む)が使用の準備がなされている
ことを確認する段階を行うべきである。さらに、システムをチェックして底の弁
12が閉じられていることも確認すべきである。容器乾燥度に関して疑点がある
場合には、反応器を2時間にわたり適用される充分な真空下で105℃に加熱す
べきである。2時間後に、容器を真空下のまま放冷すべきである。周囲温度にお
いて、真空を次に窒素で解消し、そしてこの時点で反応工程を開始してよい。
【0051】 バッチ操作の開始時に、反応撹拌器28を作動させて撹拌器が円滑に作動して
いることを確認すべきである。作動中の撹拌器付きの反応器に、21kgの乾燥
弗化カリウム粉末を人員専用路26を介して充填する。次に人員専用路を通して
15kgのヘキサクロロベンゼンを、引き続き0.96kgの予備処理したテト ラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド触媒、例えばテトラキス(
ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミド、を充填する。人員専用路26および弁
30を閉じる。反応器内容物を次に1時間の期間にわたり180℃に加熱する。
この急速加熱を用いてこの特定反応混合物の充分な撹拌を確実にすることが重要
である。加熱中に、反応器中の圧力は徐々に上昇する。反応器内容物が180℃
に達した時に、反応器加熱コントロールを調整して6時間当たり4℃の加熱速度
増加を与える。反応器内容物をこの速度で42時間にわたりそのまま加熱する(
28℃の合計温度上昇のためには7回の温度上昇)。方法のこの段階におけるゆ
っくりした加熱がこの特定反応混合物の適切な混合を確実にするために重要であ
る。この時点で、反応混合物は約208℃の温度に達しているはずであり、そし
て反応器の内部圧力は1時間毎にモニターされる。圧力が2回の連続的な1時間
毎の読み取り値の間で変動しない時に、反応は完了したとみなすことができる。
圧力が75−100psiの範囲で一定になる時に、加熱システムを止めそして
反応器を放冷する。この時点で、弁30を注意しながら開いて圧力を反応器から
コンデンサー14および次に受器16に放出する。反応器中で周囲圧力に達した
時に、窒素を窒素管20を介してゆっくり導入する。真空システム18を操作し
て725mmHgの真空を反応器10に与える。蒸留物回収が過度にならないこ
とを確認するために受器16への蒸留物回収速度を観察しながら、反応器に流れ
出る窒素をゆっくり減ずる。最大の(平らな)真空が得られるまで蒸留物回収速
度をモニターし続けながら、真空を次に徐々に高める。システムが周囲温度に達
した時に、真空を窒素で解消し、真空システムを遮断し、そして次に窒素流出を
停止させる。反応生成物混合物を次に反応器から弁12を通して回収する。反応
器を沸騰苛性溶液で清浄化し、水で洗浄しそして乾燥する。
【0052】 明細書またはその特許請求の範囲中のいずれかで化学名または式により示され
る成分は、単数または複数のどちらで示されていても、それらが化学名または化
学タイプにより示される他の物質(例えば他の反応物、溶媒、または希釈剤)と
の接触前に存在するものであると同定されることを理解すべきである。生成する
混合物または溶液または反応媒体中で、たとえあるとしても、どの予備的な化学
変化、転換および/または反応が起きるかは、そのような変化、転換および/ま
たは反応が特定の反応物および/または構成成分をこの開示に従う要求される条
件下で一緒にすることの必然的な結果であるため、重要ではない。それ故、反応
物および他の物質は所望する化学反応の実施に関してまたは所望する反応の実施
において使用される混合物の製造において一緒にされる成分であると同定される
。従って、上記の特許請求の範囲が本発明の意味(「含んでなる」、「である」
など)における構成成分および/または成分を示しても、この開示に従う1種も
しくはそれ以上の他の物質または成分と最初に接触、配合または混合される直前
の時点で存在している物質または成分を表示している。物質または成分が化学反
応もしくは転換中にまたはそのような接触、配合もしくは混合操作過程中の少量
の他の化学形態の錯体生成もしくはその推定においてその元の同一性を失わない
という事実は、それ故この開示およびその特許請求の範囲の正確な理解および認
識にとって全く重要ではない。化学名または式による成分の指示は、所望する反
応自体の最中に成分が1種もしくはそれ以上の一時的な中間体に転化しはじめ、
それらが反応に実際に関与するかまたはそうでないなら沈澱する可能性を排除す
るものではない。要するに、名称で挙げられた成分はそれらの元の化学組成、構
造または形態のまま反応において沈澱しなければならないことは表示または推測
されていない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる図1は、補助的な溶媒/希釈剤を使用せずに方法を行うための
バッチタイプのプラント装置を図式的に示すものである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年12月13日(1999.12.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】 WO92/00270は、過剰のジクロロニトロベンゼン類を0.02−2.5 重量%の合計水含有量を有するアルカリ金属弗化物と共に、触媒としての第四級 アンモニウムおよび/またはホスホニウム塩、クラウンエーテルおよび/または ポリエチレングリコールジメチルエチレンの存在下で溶媒の不存在下で200℃ より高くなく加熱することによるクロロフルオロニトロベンゼン類およびジフル オロニトロベンゼン類の製造を記載している。好ましい触媒はテトラアルキル− およびテトラアリールホスホニウムハライド類である。テトラ(ジアルキルアミ ノ)ホスホニウムハライド類は挙げられていない。 現在共同所有されている出願番号WO−A−9822413で、Igor Bildino
v 他はハロゲン交換技術における意義ある改良、すなわち例えば1種もしくはそ
れ以上のテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド類の如きアミ
ノホスホニウム化合物がハロゲン交換反応用の有効な触媒であること、を記載し
ている。所望する生成物の収率における意義ある改良は、反応を微細に分割され
た固体の形態の反応物および触媒の適当に撹拌された混合物を用いて行うことに
より、得られた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】 この方法で使用することができる環式エーテル類は、テトラヒドロフラン、2
−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、2,5−ジメチ ルテトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフルフリルエーテル、テトラヒドロ
ピラン、3−メチルテトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキ
サン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、
1,4−ジオキサン、4−メチル−1,3−ジオキサン、および3,4−ジヒドロ −2H−ピランを包含する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 予備処理方法における次の段階は、固体および液体環式エーテル有機相を互い
に、例えば濾過、遠心、または傾斜の如き物理的分離工程により、分離すること
を包含する。次に、テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド用
の無水非溶媒を液体環式エーテル有機相と混合してテトラ(ジヒドロカルビルア
ミノ)ホスホニウムハライドを沈澱させる。この操作は−10〜40℃の範囲内
の温度において行うことができ、そして典型的には周囲室温において行われる。
沈澱用溶媒の候補としては、脂肪族モノエーテル類、例えばジエチルエーテル、
エチルメチルエーテル、エチルプロピルエーテル、メチルプロピルエーテル、ジ
プロピルエーテル、ジブチルエーテル、および炭素数が8より多くない同様な液
体エーテル類が適すると思われる。ジエチルエーテル自身(Et2O)が好まし い。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】 弗化リチウムが存在する組み合わせを包含する2種もしくはそれ以上のアルカ
リ金属弗化物の組み合わせを使用することができる。それ故、弗化カリウム、弗
化ルビジウムおよび/または弗化セシウムと弗化ナトリウムもしくは弗化リチウ
ムまた両者と一緒の混合物も所望により使用することができるが、これは推奨さ
れない。その反応性を高めるために、アルカリ金属弗化物は微細に分割されたま
たは粉末状の無水形態であるべきである。弗化カリウムは、それが最も価格効果
的試薬であるため、好ましい弗素化剤である。弗素化剤が適切に無水であること
を確認する1つの簡便な方法は、水との共沸物を生成する例えばベンゼンの如き
適当な揮発性炭化水素中の弗化物塩のスラリーを生成しそして蒸気を当然適切に
取り扱い且つ廃棄しながら混合物を加熱乾固することである。この方法における
使用に特に有用な形態の弗化カリウムは T. P. Smyth, A. Carey and B. K. Hod
nett により Tetrahedron, Volume 51, No. 22, pp. 6363-6376 (1995) に記載 されている工程を使用して製造される活性形態のKFである。要するに、この工
程は溶媒のゆっくりした蒸発によるメタノール溶液からのKFの再結晶化、その
後の100℃における乾燥を包含する。別の有用な形態の弗化カリウムはCaF 2 上に分散したKFである。この材料は J. H. Clark, A. J. Hyde and D. K. Sm
ith により J. Chem. Soc. Chem. Commun.,1986, 791 に記載されている。他の 活性化された形態のKF、例えば噴霧乾燥したKF(N. Ishikawa, et al. Chem
. Lens, 1981, 761)、および凍結乾燥したKF(Y. Kimura, et al. Tetrahedr
on Letters, 1989, 1271)を使用することができる。1種もしくはそれ以上の前
記の活性化工程を他のアルカリ金属弗化物、例えば弗化セシウムおよび/または
弗化ナトリウム、に適用することも可能であると思われる
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】 使用することができる別のタイプの共−触媒は(i)ホウ素、アルミニウム、
錫、燐、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、もしくは珪素の少なくとも1種の
多価無機弗化物、または(ii)多価無機弗化物およびアルカリ金属弗化物の少な
くとも1種の複塩、または(iii)(i)および(ii)の組み合わせを含んでな り、但し条件として(i)、(ii)および(iii)の無機弗化物は安定な原子価 状態であるため(i)、(ii)および(iii)は場合により酸化性質を有してい ないかもしれない。Bennett 他の米国特許第3,453,337号は、ヘキサクロ
ロベンゼンとKFまたはNaNとの間の触媒作用を受けない反応では、上記のタ
イプ(i)、(ii)および(iii)の化合物の包含が比較的穏やかな反応条件お よび比較的短い反応時間を使用して高められた生成物収率を与えることを報告し
ている。適する多価化合物の例は、LiBF4、NaBF4、KBF4、K2SnP 6 、KPF6、K2SiF6、Na2TiF6、K2TiF6、Na2ZrF6、K2Zr F6、Na2HfF6および2HfF6を包含する。そのような化合物は反応混 合物に充填されるアルカリ金属弗化物の重量の50%までもしくはそれ以上の触
媒的に有効な量で使用することができる。典型的には、量は使用されるアルカリ
金属弗化物の重量の2〜5%の範囲に入るであろう。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】 触媒および共−触媒の組成に関しては、材料はここではこの方法で使用される
他の物質と組み合わせる前のその組成に関して同定される。この方法で使用され
る1種もしくはそれ以上の他の成分に対する添加および/またはそれとの混合後
に、および/または工程自身の過程中に、触媒はその組成を変えるかもしれずそ
してそうであるなら生成する変化した物質はその構成がどうであれ多くの変化を
受けるであろうが、受けるかもしれない多くの変化は触媒機能に寄与するかもし
れない。ハロゲン交換方法の条件 この方法は微細に分割された本質的に無水のアルカリ金属弗化物、芳香族環上
に9より大きい原子番号の少なくとも1個のハロゲン原子を有するハロ芳香族化
合物、および本発明に従い予備処理されたテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホ
スホニウムハライド触媒を乾燥混合し、そして混合物をハロ芳香族化合物の少な
くとも1個のそのようなハロゲン原子が弗素原子により置換されるような1つも
しくはそれ以上の反応温度に加熱することにより行うことができる。或いは、前
記の成分を補助的な溶媒/希釈剤と混合しながら1つもしくはそれ以上のそのよ
うな反応温度に加熱してもよい。使用される溶媒または希釈剤は好ましくは有極
性の非プロトン性溶媒、例えば、スルホラン(テトラメチレンスルホン)、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホン 、ジメチルスルホキシド、トリグリム(トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル)、N−メチルピロリドン、もしくはベンゾニトリル、または2種もしくはそ
れ以上のそのような物質の混合物、および使用のために選択される反応温度にお
いて液体状態である同様な有極性の非プロトン性溶媒、そしてより好ましくは1
0℃もしくはそれより下で液体状態であるもの、である。ベンゾニトリルおよび
環−置換された液体アルキルベンゾニトリル類(例えば、o−メチルベンゾニト
リル、およびm−メチルベンゾニトリル)、並びに特にベンゾニトリル自身が好
ましい溶媒である。別の好ましい非プロトン性溶媒はその優れた溶媒特性および
相対的に低い価格の理由からニトロベンゼンである。この方法における使用のた
めの他の溶媒/希釈剤は、少なくとも使用される1つもしくはそれ以上の反応温
度においてそして好ましくはそれより下で液体状態であるハロ芳香族である。例
は、ヘキサフルオロベンゼン、オクタフルオロベンゼン、ペルフルオロデカリン
、ジクロロテトラフルオロベンゼン、トリクロロトリフルオロベンゼンおよびテ
トラクロロジフルオロベンゼンを包含する。クロロペンタフルオロベンゼンを製
造する時には最後の3種のそのような化合物が、それらが溶媒/希釈剤としてだ
けでなく反応物としても機能するため、特に望ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】 1−リットルステンレス鋼の撹拌された圧力反応器に12グラムの実施例1か
らの精製した触媒の421グラムのベンゾニトリル(アルドリッヒ(Aldrich)、 <50ppmの水)中溶液、164グラムの噴霧乾燥した弗化カリウム(橋本化
学株式会社(Hashimoto Chemical Corporation)、日本、0.87m2/g)および
115グラムのヘキサクロロベンゼンを加えた。反応器の頂部は、38.1−c m(15−インチ) 長さのプロ−パック(Pro-Pak)Rパッキングが充填された1. 27cm−外径(1/2インチ−外径) カラム、空冷式部分的コンデンサー(ノッ クバックコンデンサーとしても知られる)、空冷式全体的コンデンサー、および
逆圧調節弁付きの生成物受器からなっていた。系の圧力を197.9kPa(1 4psig) にそしてカラム蒸留物温度を140℃に保ちながら、反応混合物で
あるスラリーを加熱しそして218−220℃に5時間にわたり保った。蒸発し
たペルハロベンゼン類である主としてクロロペンタフルオロベンゼンおよび少量
ヘキサフルオロベンゼンは、それらが生成するや否や頂部に送られ、そしてそ
こで液化されそして回収された。同時に、他の液化したペルハロベンゼン類はノ
ックバックコンデンサーから反応混合物に戻された。5−時間にわたる反応期間
の終了時に、加熱を停止しそして反応で生成した全ての揮発性生成物を回収する
ために、系への徐々に増加させた真空の適用による蒸留により反応器中に残存す
る全ての揮発性生成物を除去した。全ての蒸留生成物混合物をガスクロマトグラ
フィーにより分析した。ヘキサクロロベンゼンを基準にした収率は、2.5%の ヘキサフルオロベンゼン、58.6%のクロロペンタフルオロベンゼン、23.8
%のジクロロテトラフルオロベンゼン、および7.5%のトリクロロトリフルオ ロ−ベンゼンであった。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】 ハロゲン交換反応を固体状態反応として行う(すなわち補助的な溶媒または希
釈剤が使用されない)時には、現在共同所有されているWO−A−982241 に Igor Bildinov 他により記載されておりそしてその図1に図式的に示され ているタイプの装置を用いることが好ましい。装置は電気加熱システム(示され
ていない)、底の放出弁12、蒸気コンデンサー14、受器16、真空システム
18、頂部を介して作動する圧力放出システム(示されていない)、真空解消用
の窒素管20、圧力ゲージ/モニター22、温度ゲージ/モニター24、および
固体充填用の人員専用路26が装備された50−リットル容量のステンレス鋼反
応器(316S)10を含んでなる。反応器10は861.9kPa(125p si) までの作動圧力において操作可能であり、そして真空システム18は1. 33kPa(10mmHg) 圧力までの操作能力を有する。撹拌器28は好まし
くは、特に反応器壁への半−溶融ペースト様反応物質の付着を最少にするための
剥離ナイフ端部をゲート撹拌器上に有する改変型ゲート−タイプ撹拌器である。
装置は噴霧乾燥器(示されていない)も含むべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 BA34 BA35 BA81 BB15 BB18 BB21 BB25 BB41 BC10 BE61 EA21 4H050 AA02 AA03 AB40 AD15 AD17 BB15

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)不純なテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウム
    ハライドを、テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを溶解し
    且つ該不純物の少なくとも一部を固体状態で残すのに有効な条件下で、液体環式
    エーテルと接触させ、 b)a)の固体および液相を互いに分離し、 c)テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドのための無水の非
    溶媒をb)からの液相と混合してテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウ
    ムハライドを沈澱させ、そして d)沈澱したテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド固体およ
    びc)からの液相を互いに分離する ことを含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 a)で使用されるテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホ
    ニウムハライド成分が少なくとも1種のテトラ(ジアルキルアミノ)ホスホニウ
    ムハライドを含んでなる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 a)で使用されるテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホ
    ニウムハライド成分が少なくとも1種のテトラ(ジアルキルアミノ)ホスホニウ
    ムクロリドおよび/またはブロミドである請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 a)で使用されるテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホ
    ニウムハライド成分がテトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミドであ
    る請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 a)で使用されるテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホ
    ニウムハライド成分がテトラキス(ジエチルアミノ)ホスホニウムクロリドであ
    る請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 (i)少なくとも1種の微細に分割された本質的に無水のア
    ルカリ金属弗化物、(ii)9より大きい原子番号の少なくとも1個のハロゲン原
    子を芳香族環上に有する少なくとも1種のハロ芳香族化合物、および(iii)ア ミノホスホニウム触媒を含んでなる成分から製造された混合物を、該ハロ芳香族
    化合物の少なくとも1個の該ハロゲン原子が弗素原子により置換されるような1
    つもしくはそれ以上の反応温度に加熱することを含んでなるハロゲン交換方法で
    あって、該触媒成分が a)不純なテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを、テトラ
    (ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドを溶解し且つ固体状態で残る
    該不純物の少なくとも一部を残すのに有効な条件下で、液体環式エーテルと接触
    させ、 b)a)の固体および液相を互いに分離し、 c)テトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライドのための無水の非
    溶媒をb)からの液相と混合してテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウ
    ムハライドを沈澱させ、そして d)沈澱したテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホスホニウムハライド固体およ
    びc)からの液相を互いに分離する ことを含んでなる予備処理方法に付したテトラ(ジヒドロカルビルアミノ)ホス
    ホニウムハライドである方法。
  7. 【請求項7】 該予備処理工程に付した該触媒成分が少なくとも1種のテト
    ラ(ジアルキルアミノ)ホスホニウムハライドを含んでなる請求項6に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 該予備処理工程に付した該触媒成分が少なくとも1種のテト
    ラ(ジアルキルアミノ)ホスホニウムクロリドおよび/またはブロミドを含んで
    なる請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該予備処理工程に付した該触媒成分が本質的にテトラキス(
    ジエチル−アミノ)ホスホニウムブロミドからなる請求項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該予備処理工程に付した該触媒成分が本質的にテトラキス
    (ジエチルアミノ)ホスホニウムクロリドからなる請求項6に記載の方法。
  11. 【請求項11】 該アルカリ金属弗化物成分がアルカリ金属が19もしくは
    それ以上の原子番号を有するアルカリ金属弗化物成分である請求項6〜10のい
    ずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 該アルカリ金属弗化物成分が主としてまたはもっぱら弗化
    カリウムである請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 成分(i)がアルカリ金属が19もしくはそれ以上の原子
    番号を有するアルカリ金属弗化物成分であり、成分(ii)が9より大きい原子番
    号の該ハロゲン原子が結合されている芳香族環上に活性化官能基を欠く少なくと
    も1種のハロ芳香族化合物成分であり、そして(i)、(ii)、および(iii) を含んでなる成分から製造される該混合物が、少なくとも該1つもしくはそれ以
    上の反応温度のうちの少なくとも1つに加熱された時には、主として少なくとも
    1種のハロゲンを含まない有極性の無水非プロトン性溶媒を含んでなる連続的な
    液相中に分散された固体の混合物である請求項6〜10のいずれかに記載の方法
  14. 【請求項14】 該アルカリ金属弗化物成分が主としてまたはもっぱら弗化
    カリウムであり、そして該非プロトン性溶媒が主としてまたはもっぱらベンゾニ
    トリル、液体アルキルベンゾニトリル、ニトロベンゼン、液体アルキルモノニト
    ロベンゼンまたは2種もしくはそれ以上の上記の非プロトン性溶媒の混合物であ
    る請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ハロ芳香族化合物成分が少なくとも1種の式C6ClnBr mp[式中、nは0〜6であり、mは0〜6でありそしてpは0〜5であり、そ
    してn、mおよびpの合計は6である]のペルハロ芳香族化合物である請求項1
    4に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ハロ芳香族化合物成分が少なくとも1種の式C6Clnp [式中、nは0〜6であり、そしてpは0〜5であり、そしてnおよびpの合計
    は6である]のペルハロ芳香族化合物である請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 ハロ芳香族化合物成分が主としてまたはもっぱらヘキサク
    ロロベンゼンまたはヘキサブロモベンゼンである請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ペルハロベンゼン類の気相混合物を製造し、そこから少な
    くとも1種の揮発性の比較的大きいペルハロベンゼン構成成分を分離しそして該
    気相混合物の1種もしくはそれ以上の揮発性が比較的小さいペルハロベンゼン構
    成成分を回収し、そして該1種もしくはそれ以上の揮発性の比較的小さいペルハ
    ロベンゼン構成成分の少なくとも一部を当該またはその後のハロゲン交換反応に
    再循環させる請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 該環式エーテルがテトラヒドロフランまたは液体アルキル
    テトラヒドロフランであり、そして該非溶媒が分子中の炭素数が8までのジアル
    キルエーテルである請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】 該環式エーテルがテトラヒドロフランであり、そして該非
    溶媒がジエチルエーテルである請求項1に記載の方法。
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