JP2001524364A - 立体特異性薬剤の電気搬送式投与 - Google Patents

立体特異性薬剤の電気搬送式投与

Info

Publication number
JP2001524364A
JP2001524364A JP2000522969A JP2000522969A JP2001524364A JP 2001524364 A JP2001524364 A JP 2001524364A JP 2000522969 A JP2000522969 A JP 2000522969A JP 2000522969 A JP2000522969 A JP 2000522969A JP 2001524364 A JP2001524364 A JP 2001524364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drug
isomer
ketorolac
electrotransport
administration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000522969A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001524364A5 (ja
Inventor
スニール・ケイ・グプタ
ラーマ・パドマナバーン
ガヤトリ・サジヤン
Original Assignee
アルザ・コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルザ・コーポレーション filed Critical アルザ・コーポレーション
Publication of JP2001524364A publication Critical patent/JP2001524364A/ja
Publication of JP2001524364A5 publication Critical patent/JP2001524364A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/20Applying electric currents by contact electrodes continuous direct currents
    • A61N1/30Apparatus for iontophoresis, i.e. transfer of media in ionic state by an electromotoric force into the body, or cataphoresis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 薬学的に活性なキラル複合体の異性体の混合物から好適な異性体を優先的に電気搬送式に投与するための薬剤投与装置である。この装置は、次のような特徴の1つを有する。好適な異性体とあまり好適でない異性体とが同一の割合で経皮的に投与された場合、投与電極の大きさ、調製薬剤の濃度、電源からの電流あるいは薬剤の調製量は、薬剤の有効な治験レベルを達成に必要なものに比較して小さく、あるいは少なくても済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に薬剤投与に関し、とりわけ立体特異薬剤を電気搬送式に投与
することに関する。換言すれば、本発明は、異性体の混合物である薬剤を含む薬
理組成物からキラル薬剤の単一の好適な鏡像異性体を優先的に投与することに関
する。
【0002】 (背景技術) 多くの薬剤は、キラル中心を有しているので、2つまたはそれ以上の異性体と
して存在し得る。1つのキラル中心を有する薬剤は、「鏡像異性体」として知ら
れた、2つの「鏡像」を持った異性体として構成することができる。大抵の場合
では、この鏡像異性体は、例えば代謝、蛋白形成などの薬物動力学的に異なる特
性を示したり、表出される活性の形態、活性度、または毒性などの薬理的に異な
る特性を示す。混合物からの単一の鏡像異性体の分離、すなわち混合物の「分析
」は、通常、標準的な非対称形物質と反応させた後、従来式の手段を用いて異物
を排除することにより実施される。また、分別結晶法は、単一の鏡像異性体を分
離するもう1つ技術である。しかしながら、混合物が、定義上の分子組成として
同一であり、多くの反応例において実質的に同様に反応する2つの鏡像異性体を
含む場合、この混合物から単一の鏡像異性体を分離することは困難である場合が
多い。他の方法として、純粋な鏡像異性体を含む生成物を形成する立体特異合成
法を用いて、単一の鏡像異性体からなる薬剤または他の化合物を提供することが
できる。こういった合成法によれば、一般に、実施するのに多少の困難を伴い、
所望の生成物を高い歩留りで得られない場合が多い。
【0003】 最近の研究報告によれば、薬剤の純粋な異性体を得るための詳細について開示
されている。例えば、ガオらに付与された米国特許第5,545,745号は、
光学的に純粋なアルブテロールを供給する複数のステップからなる方法をクレー
ムしており、その方法によれば、アルブテロール異性体の混合物をキラル酸(ch
iral acid)と反応させ、この結果得られた生成物の1つを選択的に結晶化させ 、ついで脱ベンジル化により光学的に純粋なアルブテロールを生成する。また、
ガオらに付与された米国特許第5,442,118号は、アミノケトンから(R
)および(S)アリルエタノールアミンの非対称的合成方法についてクレームし
ている。この方法は、キラル1、3、2−オキサザボリデンを触媒のもとに臭水
素酸(ボラン)還元剤を用い、反応薬を特定の順序で加えることにより、アルブ
テロール、テルブタリン、イソプロテレノールやソタロールといった薬剤を生成
するのに有用である。また、ガオらに付与された米国特許第5,516,943
号では、アミノ基をアシル化した後に強酸で処理することにより、トランス−1
−アミノ−2−ヒドロキシシクロアルカンをシス異性体に立体選択的に変化させ
ることが記載されている。また、同米国特許には、新規なキラル触媒を用いて、
インデンからアミノインダノールの特定の異性体を直接的に生成することが記載
されている。また、エヴァンスらに付与された米国特許第5,498,625号
では、y−ラクタムラセミ酸を立体特異性ラクタマーゼと反応させることにより
ラクタムの1つの鏡像異性体を酵素反応的に生成することが記載されている。ま
た、マトソンらに付与された米国特許第4,800,162号は、ラセミ酸混合
物を分析する方法をクレームしており、その方法は、混合物を含んだ溶液を、フ
ィルタ体の第1面に立体選択性酵素を付着させた濾過装置を通過させる。すなわ
ち、この方法では、酵素が1つの異性体と選択的に反応し、反対方向に流動する
非混和性溶液に溶け易い生成物がフィルタ体の反対面に形成される。この生成物
は、フィルタ体に分散し、これの反対面に鏡像異性生成物の純粋溶液を生成し、
第1面に非反応性の鏡像異性体の純粋溶液を生成する。
【0004】 このように、薬理学的に活性を有する純粋異性体を生成するための努力が、こ
れまで積み重ねられてきた。
【0005】 キラル(キラル性)薬剤のうちで、1つの鏡像異性体が他の鏡像異性体に比べ
て、薬理学的活性が強く、毒性が少なく、または人体にとって望ましい効能を示
せば、この鏡像異性体を優先的に投与することは治療を施す上で有益である。こ
うすることにより、治療を受ける患者は、全体の薬剤量、または毒性のある異性
体の摂取量をより少なくすることができる。さらに、高価で複雑な立体特異合成
法や純粋化機構を必要としなくなる。
【0006】 したがって、この技術分野において、キラル薬剤の単一の鏡像異性体を優先的
に投与できる薬剤投与手法に対する要請が高い。
【0007】 国際特許公開第WO94/10985号では、ラセミ酸混合物の投与と比較し
て、ケトロラック(ketorolac)の活性鏡像異性体の経皮投与の有益性が記載さ れている。この文献によれば、活性のある鏡像異性体は、他の鏡像異性体よりも
速やかな排出率(クリアランス:clearance)を有しているため、経皮からの薬 剤の連続投与量は、期待される使用量よりも少なくて済む。純粋の鏡像異性体を
使用すれば、ラセミ酸混合物の半分の投与量で同一の効能が得られるものと期待
されるが、実は、純粋の鏡像異性体の半分の量で済むのである。これは、活性鏡
像異性体の急速な排出率や半減期が短いことに起因している。受動的な経皮投与
装置を用いて連続投与することにより、ラセミ酸混合物を定期的に直接経口ある
いは非経口投与する場合に比べて、最小治験量の活性鏡像異性体をより安定的に
投与することができた。受動的な経皮投与では、全ての鏡像異性体において高い
排出率および短い半減期が得られて有益であるとされている。受動的経皮投与が
有する問題についても同様に議論されており、それは、投与できる分量に限りが
あることである。これは、皮膚の角質層の浸透率に制限があることや、大きな膏
薬を貼り付けることに付随する副作用、外観、煩瑣性、装着性を患者が受け入れ
難いことによる。
【0008】 薬剤の溶融温度は、皮膚に対する薬剤の浸透性を制限する一因とされている。
ロータおよびパウェルチャックに付与された米国特許第5,114,946号に
よれば、皮膚温度以上の温度で固体状態にあるキラル薬剤に対してクレームして
おり、これによれば、精製された鏡像異性体や非ラセミ酸混合物が、ラセミ酸混
合物の溶融温度よりも、5〜10℃低い溶融温度を有する場合、精製された鏡像
異性体や薬剤の非ラセミ酸混合物は、迅速な受動的経皮投与率(速度)を示す。
しかしながら、薬剤中の他の異性体に対する特定の異性体の流入量の増加につい
ては知見がない。
【0009】 また、サンダーソンらに付与された米国特許第4,818,541号によれば
、上記と同様に、抽出精製されたフェニルプロパノールアミンの各異性体は、ラ
セミ酸混合物に比べて、より迅速な経皮浸透率を示したことが記載されている。
そのメカニズムについて明記されていないが、薬剤に比べて各異性体の溶解度が
増加していることが1つの可能性として提言されている。4種の各異性体では、
それぞれほぼ同一の経皮投与率を示した。
【0010】 ここで、本発明者は、ラセミ酸混合物の形態で(ケトロラック)薬剤を含む組
成薬剤の受動的経皮投与において、両異性体の流入率は、実質的な差がないこと
を見い出した。このことは、各種の受動的経皮投与を行った場合に、(−)ケト
ロラックとラセミ酸ケトロラックは同様な流入率特性を有しているという報告(
モールらに付与された米国特許第5,589,498号)と合致している。(−
)ケトロラックは、ケトロラックの活性鏡像異性体であって、経口投与すると、
副作用として胃腸障害を起こす非ステロイド系の非炎症性鎮痛剤である。接着性
タイプ、貯蔵タイプ、あるいは一体型基体タイプの経皮パッチによれば、(−)
ケトロラックとラセミ酸ケトロラックの流入率は、同一であることが報告されて
いる。
【0011】 意外にも、電気搬送(electrotransport)による薬剤投与が混合物に含まれる
2つの鏡像異性体に対する流入率(搬送率)が、実質的に異なることを確認した
。本発明がなされる以前、電気搬送を用いて薬剤投与が行えるのは、薬剤の物理
化学的特性だけに基づくものと思われていた。ところが、ここで電気搬送による
薬剤投与は立体特異的であることが分かってきた。
【0012】 受動的経皮投与装置や経粘膜投与装置とは異なり、電気搬送装置を用いれば、
受動的投与装置と比較して全体的に迅速な流入率が確保しながらも、混合物から
1つの異性体を優先的に投与でき、特別な合成や抽出精製機構を必要としない。
さらに、電気搬送を用いることにより、高い排出率(クリアランス)や短い半減
期を有する鏡像異性体や、ラセミ性混合物より低い溶融温度を有する異性体薬剤
を含む混合物に限定することなく、異性体を優先的に投与することができる。搬
送率が高くなった結果、電気搬送を用いれば、受動的経皮投与に比べて、薬剤の
所望量を投与するための投与時間を短くでき、皮膚当て布を置く範囲をより小さ
くして、患者にとって許容しやすいものとすることかできる。一般に、優先的に
異性体を体内投与する投与量は、少なくとも20%増加することが好ましい。た
だし、例えば、薬剤が特に高額な場合には、薬剤の投与率の増加率は、より少な
く、5〜10%であってもよい。
【0013】 立体特異合成や複雑な抽出精製作業を不要にし、特定の異性体を、電気搬送を
用いて選択的に投与することにより、治療費が安価になり、療養管理が改善され
る。混合物から特定の異性体を立体特異的に合成し、抽出精製する必要がなくな
ったので、合成コストが低減することができる。合成と精製に要する機構が簡素
化されるので、危険物質があまり生成されなくなり、人体がこの危険物質に晒さ
れる機会も低減することができる。さらに、立体特異的な電気搬送を用いること
により、特定の異性体が合成、または抽出精製されていない場合であっても、特
定の異性体を優先的に投与することができる。患者は、好適な異性体を多く投与
されることにより、全体の投薬量を少なくし、治療期間を短期間とし、あるいは
人体に適用する領域を小さくすることができる。
【0014】 加えて、たとえ、受動的薬剤投与装置により、所望の複数の異性体の流入率に
差異を与えることができる場合であっても、電気搬送装置は、この差異を大きく
し、受動的薬剤投与装置よりも高い流入率を確保し、小型でより使いやすい投与
装置とすることができる。同様に、化学的合成機構や精製機構を用いて、混合物
中に所望の鏡像異性体を多く確保できる場合であっても、混合物の電気搬送式投
与装置を用いれば、投与すべき所望の鏡像異性体の割合を増加させることができ
る。
【0015】 本明細書において、「電気搬送式薬剤投与」とは、薬剤を含む貯蔵部に対する
起電力により、人体表面の一部を介して、薬理学的に活性のある薬剤を投与する
ことを意味する。この薬剤は、電気遊動、電気穿孔、電気浸透、あるいはこれら
の組合せにより投与される。電気浸透とは、電気流体動力学、電気対流、および
電気的に誘導された浸透作用を意味する。一般に、ある薬剤が組織内へ電気浸透
するのは、起電力を治療用の薬剤貯蔵部に与えた結果として、すなわちイオン化
された薬剤の電気遊動作用で誘導された溶液流動の結果として、薬剤を含んだ溶
液が移動するためである。この電気搬送過程において、「電気穿孔」として説明
するように、皮膚に一時的に細孔が生じるといった種々の変化や変形が起こる。
こうした体表面への変化(例えば細孔の生成)を伴った、薬剤の電気的な搬送作
用は、本明細書において、「電気搬送」という文言で表現される。したがって、
本明細書で使われる「電気搬送」という文言は、(1)イオン化された薬剤や物
質が電気遊動により投与されること、(2)イオン化されていない薬剤や物質が
電気浸透により投与されること、(3)イオン化されているかどうかによらず、
薬剤や物質が電気穿孔により投与されること、(4)イオン化された薬剤や物質
が電気遊動と電気浸透の組合せにより投与されること、および/または(5)イ
オン化されているかどうかによらず、薬剤や物質の混合物が電気遊動と電気浸透
の組合せにより投与されることを意味するものとする。
【0016】 (発明の開示) 本発明は、好適な異性体とあまり好適でない異性体の混合物である薬剤を含む
薬理的組成物から、所望の異性体を優先的に投与する電気搬送式薬剤投与装置お
よびその製造方法に関する。この装置は、体表面に接触する一対の電極装置に電
気接続された電源を有する。この電極装置の少なくとも一方は、異性体の混合物
である薬理組成物を含む薬剤貯蔵用の供給貯蔵部を備える。この装置は、体表面
を介して、薬理組成物を電気搬送式に投与し、好適な異性体があまり好適でない
異性体に比べて十分に搬送されるように動作する。一般に、本装置の作動にあた
っては、上述の組成物を含む電気搬送用の薬剤貯蔵部を、体表面の特定領域に薬
剤搬送するための位置に配置し、この薬剤貯蔵部を電源に接続し、体表面を介し
て、薬剤を電気搬送式に投与する。上述のように、この装置は、好適な鏡像異性
体については治療的効果を誘導するのに十分な流入率で投与する一方、対応する
副次的鏡像異性体についてはより低い流入率で投与する。このような薬剤投与装
置の製造方法についても本文に開示されている。
【0017】 (図面の簡単な説明) 図1は、本発明に関連して用いられる電気搬送式薬剤投与装置の斜視図である。
図2および図3は、電気搬送、受動的経皮投与、または静脈注射投与を用いて、
患者にケトロラック処置を施したときのR−ケトロラックの平均血漿濃度および
S−ケトロラックの平均血漿濃度を示すグラフである。
【0018】 (発明の実施をするための形態) 本発明は、特定の薬剤成分、担体や薬剤投与装置などに限定されることなく、
さまざまに変形できるものと理解すべきである。また、ここで用いる文言は、特
定の実施例を説明するために、便宜上用いるものであって、これに限定的に解釈
すべきものではない。さらに、本明細書および添付のクレームで用いる文言にお
いて、単数形の不定冠詞や定冠詞は、特に明示的に断らない限り複数のものを含
むこととする。このため、不定冠詞付の「薬剤」は複数の薬剤の混合物を示し、
不定冠詞付の「促進剤」は複数の促進剤の混合物を意味し、不定冠詞付の「担体
」は、複数の担体の混合物を含むものとする。
【0019】 本発明の説明および権利請求に際して、以下の文言は、以下の定義に基づいて
用いられる。
【0020】 「薬剤」、「活性を示す物質」および「薬学的に活性な物質」といった文言は
置換可能にして用いられ、各被験体(人体あるいは動物)において所望の局所的
あるいは全身的な効能をもたらし、被験体に電気搬送式に投与できる化学物質あ
るいは化合物を意味する。
【0021】 文言「投薬量」は、電気搬送式薬剤投与装置から投与される薬剤の量をいう。
この文言は、単位時間当たりに投与される薬剤量、および薬剤が投与される時間
間隔である所定期間に投与される薬剤の全量を含む。
【0022】 ここで使用される文言「選択的」は、薬剤組成物中に特定成分の存在は「選択
的である」といった文章で引用されるように、その成分が存在しても存在しなく
てもよいことを意味し、その成分が存在する場合と存在しない場合とを含む。
【0023】 本発明に関連して有用な薬剤、治療法あるいは活性物質は、電気搬送式に投与
可能な任意の薬理化合物を含み、この化合物は異性体の混合物として存在し、こ
の混合物から好適な異性体が優先的に投与されるか、あまり好適でない異性体が
は混合物から優先的には投与されないようにすることが好ましい。この化合物は
、1つ、2つ、またはそれ以上のキラル中心を有し、2つ、4つ、またはそれ以
上の異性体を備えた薬剤を含む。この場合、1つ、2つ、またはそれ以上の異性
体が好適になり、1つ、2つ、またはそれ以上の異性体があまり好適でない。本
発明の手法を用いて投与される活性物質は、主要な治療分野のすべてにおいて用
いられている物質を含む。適正な活性物質は、これらに限定されるわけではない
が、例えば、抗生物質や抗ウィルス剤などの非感染剤、鎮痛剤、鎮痛剤の組合せ
、麻酔剤、拒食剤、抗関節痛剤、抗喘息剤、抗痙攣剤、抗鬱剤、抗糖尿剤、抗下
痢剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗偏頭痛剤、酔止剤、抗嘔吐剤、抗新生物、
抗パーキンソン病剤、抗掻痒症剤、抗精神病剤、抗発熱剤、抗引きつけ剤、胃腸
および膀胱対する抗コリン作動性剤、交感神経興奮剤、キサンチン誘導体、カル
シューム峡阻害剤、ベータ阻害剤、抗不整脈剤、抗高血圧剤、ACE阻止剤、利
尿剤、静脈拡張剤、中枢神経系昂揚剤、咳風邪治療薬、充血緩和剤、診断薬、副
甲状腺ホルモン、ビスフォスフォライエイト、催眠剤、免疫抑制剤、筋弛緩剤、
副交感神経抑制剤、副交感神経興奮剤、プロスタグランジン(前立腺ホルモン)
、精神昂揚剤、鎮静および鎮痛剤などである。本発明は、蛋白、ペプチドおよび
これらの断片部分を電気搬送式に投与する場合にも有用である。
【0024】 本発明の手法を用いて投与可能なとりわけ好適な薬剤は、抗炎症の鎮痛剤であ
るケトロラック((±)−ベンゾイル−2、3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−
1−カルボキシル酸)であって、この薬剤のS−異性体はR−異性体よりも相当
に高い活性を有することが確認されている。抗炎症鎮痛剤の活性体のS:R比は
57および230である(1994年版のムロスズザックら著の「臨床薬学辞典
」49章126頁、1993年版のヘイボールら著の「キラル構造(Chirality )」5章31〜35頁)。このため、S−異性体のみを優先的に投与することが
有益となる。
【0025】 優先的な異性体投与が望ましい別の鏡像異性体薬剤として、イブプロフェン(
S−異性体は活性成分である)、テルフェナジン(S−異性体は活性である)、
ニコチン(S(−)異性体は経皮用当て布で炎症を起こしがたいことが確認され
ている。)、ネビボロール((+) 異性体はベ−タ阻害剤であり、(−)異性体
は静脈拡張剤である) 、ザコプライド(異性体の一方は5−HT3阻害剤であり
、他方は薬物受容体である)、アテノロール(S−異性体はベ−タ阻害剤である
) 、ゾピクローネ(S−異性体は鎮痛剤である) 、フルルビプロフェン(S−
異性体は非ステロイド系抗炎症薬剤あるいは「NSAID」と称する)およびケ
トプロフェン(S−異性体はNSAIDである)が挙げられる。
【0026】 ラセミ化合物として有用な薬剤であって、特定の異性体が投薬に適したものを
例示的に列挙すれば下記の通りである。すなわち、アセブトロール、アセノクマ
ロール、アルブテロール/サルブタモール、アルプレノロール、アモスロロール
、アモキシシリン、アムピシリン、アステミゾール、アテノロール、バクロフェ
ン、ベナゼプリル、グルタミン酸ベンジル、ベータクソロール、ベタネコール、
ビスプロロール、ボピンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブフラロー
ル、ブニトロロール、ブプラノロール、ブタクラモール、ブトコナゾール、ブト
フィロロール、カルシトニン、カマゼパム、カプトプリル、カラキソロール、カ
ルベディロール、セファドキシル、シクロプロフェン、シプロフロキサシン、コ
ルティコステロイド、クロマカリム、クルテオロール、シトラビン、デプレニー
ル、デクスフェンフルラミン、ジヒドロキシテバイン、ジルティアゼム、ディソ
ピラマイド、ドブタミン、エナラプリル、エフェドリン、エストラディオール、
エタムブトール、フェンブフェン、フェンフルラミン、フェノプロフェン、フル
オロジェステロン、フルオキセティン、フルールビプロフェン、ゴナドレリン、
ヘキソバルビタール、イブプロフェン、インデノロール、インドプロフェン、ケ
タミン、ケトデソジェストレル/エストロジェン、ケトプロフェン、リシノプリ
ル、ロラゼンパム、ロバスタティン、メクリジン、メピンドロール、メタプロテ
ラノール、メタドン、メチルドーパ、メティプラノドール、メトプロロール、ミ
ノキシプロフェン、3−ヒドロキシル−N−メチルモルフィナン、ナドロール、
ナプロキセン、ニカルディピン、ニルバディピン、ニタノール、ノルフロキサシ
ン、ノルジェストレル、オフロキサシン、オキサプロティリン、オキサプロノロ
ール、オキシブティニン、ペリンドプリル、フェンプロクモン、フェニールプロ
パノールアミン、ピンドロール、ピルプロフェン、ポリクロラム−フェタミン、
プリロカイン、プロジェスティンプロパノロール、プロポキシフェン、セルトラ
リン、ソタロール、ステロイド、スプロフェン、テルブタリン、テルフェナディ
ン、テストステロン、シオリダジン、ティモロール、トカイニド、トリプロロー
ル、トロキサトン、トモキセティン、トリアムシノロン、ヴェラパミール、ヴィ
オキサジン、ウオルファリン、キシベノロール、および1、4−ジヒドロピリジ
ンキラル化合物である。
【0027】 これらの化合物は、薬理的に許容できる塩、エステル、アミド、またはプロド
ラッグの形態であってもよいし、1つまたはそれ以上の機能を適宜に附加するこ
とにより選択された生物学的特性を発揮するように変形することもできる。
【0028】 こういった変形物は、当業界では広く知られ、そのなかには所与の生体システ
ムに対する生体浸透性を増強し、生物学的利用能を向上し、特定のモードで投与
できるように溶解性を増強したものがある。
【0029】 このような化合物は、薬理的に許容できる塩に変換され、この塩は、例えば、
J.マーチ著の「有機化学、反応、メカニズムおよび構造」第4版 ニューヨー
ク ウイリーインターサイエンス 1992で開示された、合成有機化学の分野
の当業者には広く知られた標準的な手法を用いて、遊離化合物(free compound )に変換される。
【0030】 公知の適当な酸との反応などにより、酸附加塩(acid addition salts)が遊 離塩基(例えば、中性−NH2または環状アミン基を有する化合物)から調製さ れる。通常、この化合物の基の形態(form)がメタノールやエタノールといった
極性有機溶媒に溶解され、酸が約0〜100℃の温度範囲(好ましくは周囲温度
)のもとで附加される。こうして生成された塩は、沈殿するか、より極性の低い
溶媒を加えることにより溶液から抽出される。酸附加塩を調製するための酸とし
て、有機酸および無機酸の両方が挙げられ、有機酸として酢酸、プロピオン酸、
グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、琥珀酸、マレイン
酸、フマール酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、スルフォ
ン酸メタン、スルフォン酸エタン、P−スルフォン酸トルエン、サリチル酸など
があり、無機酸としては塩酸、臭素酸、硫酸、硝酸、燐酸などがある。酸を附加
して生成した塩は、適当な塩基との反応により遊離塩基に再変換される。上記の
化合物のうち、望ましい塩はクエン酸塩、フマール酸塩、琥珀酸塩、安息香酸塩
およびマロン酸塩が挙げられる。
【0031】 存在し得る酸群(例えば、カルボキシル酸群)からなる基本的な基は、同様に
、薬理的に許容できる有機基あるいは無機基を用いて調製することができる。無
機基にあっては、例えばアンモニア、炭酸塩、水酸化物、炭化水素(I族化合物
)、また金属にあってはナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウム
(II族化合物)が挙げられる。有機基にあっては、メチルアミン、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、α−あるいは
β−フェニールエチルアミンといった脂肪族(鎖式)および芳香族アミンがあり
、複素環式基としてはピピリジン、1−メチルピピリジンやモルフォリンが挙げ
られる。
【0032】 こういった化合物を、薬理的に許容されるエステルに変換することができる。
適当なエステルには、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ビニールエス
テルといった、側鎖、非側鎖、飽和、非飽和のC1〜C5のアルキルエステルが挙
げられる。
【0033】 エステルの調製に際して、ヒドロキシル基および/またはカルボキシル基の機
能が活性化される。エステルは、一般に、遊離アルコール基のアシル基置換誘導
体であり、RCOOHの化学式で表されるカルボキシル酸から生じる対の相手方
である。このとき、Rは、アルキル基で、より低いアルキルRであることが好ま
しい。薬理的に許容できるエステルは、当業者に広く知られ、関連文献に開示さ
れた手法を用いて調製することができる。エステルは、従来式の水素添加分解法
や加水分解法を用いれば、必要に応じて遊離酸に再変換することもできる。アミ
ドやプロドラッグ(prodrugs)は、同様の手法により、調製することができる。
【0034】 本発明の方法を採用する電気搬送装置は、少なくとも2つの電極を備えている
。各電極は、生体の皮膚部分に直接に接触するように設けられる。一方の電極は
、能動電極あるいは投与電極と称され、薬剤を生体内に投与するためのものであ
る。他方の電極は、対抗電極あるいは帰還電極と称され、生体を介した電気回路
を形成するためのものである。患者の皮膚に関連して、両電極を電源(例えば、
蓄電池)、および電気搬送装置を流れる電流を制御する電気回路部に接続するこ
とにより、この電気回路は完成する。生体に投与される薬剤が、正の電荷を有し
ている場合には、正の電極(陽極)が能動電極となり、負の電極(陰極)が帰還
電極として機能して、電気回路を完成する。生体に投与される薬剤が負の電荷を
有している場合には、負の電極が能動電極となり、正の電極は帰還電極となる。
【0035】 さらに、電気搬送装置は、生体に投与され、導入される薬理的に活性のある物
質の供給源、または薬剤貯蔵部を備えている。この薬剤貯蔵部は、電気搬送装置
の陽極または陰極に接続され、一種あるいはそれ以上の好適な薬剤の固定的な、
あるいは入替え可能な貯留源を構成している。薬剤貯蔵部は、通常、重合体ヒド
ロゲルである。このヒドロゲル薬剤貯蔵部を構成する有用な重合体は、ポリビニ
ールアルコール、ポリビニールピロリドン、あるいはヒドロキシエチールセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースなどといったセルロース系重合体やポリウレタン、
酸化ポリエチレン、無水物重合体、ポリビニールピロリドン/ビニールアセテー
ト共重合体など、あるいはこれらの混合物や共重合体が挙げられる。薬剤貯蔵部
に適した材質を1つ挙げるとすれば、皮膚との適応性の優れたポリビニールアル
コールである。
【0036】 このような薬剤貯蔵部内には、成分要素として保存剤、溶解剤、pH緩衝剤、
抗微生物剤、抗菌糸剤、抗炎症剤、安定剤、表面活性剤などを含んでもよい。ま
た、薬剤搬送装置には、皮膚浸透促進剤が含まれてもよい。この理由は、皮膚に
対する薬剤の浸透性は、本質的にはあまりにも低く、治療効果を与える量の薬剤
を、無傷状態にある皮膚の合理的な大きさの領域を介して浸透させることはでき
ない。したがって、皮膚浸透促進剤を併用する必要がある。この業界において、
皮膚浸透促進剤は広く知られており、例えば、ジメチルスルフォキサイド(DM
SO)、ジメチルフォルマミド(DMF)、N,N−ジメチルアセタミド(DM
A)、デシルメチルフォキサイド(C10MSO)、C2−C5アルカネディオール
および1−置換型アザシクロヘプタン−2−系物質、とりわけ1−n−ドデシル
シクラザシクロヘプタン−2−系物質(ヴァンクーバー、リッチモンド所在のホ
ワイトビー研究所がAzoneとうい商標名で市販)、アルコール類などが挙げ
られる。
【0037】 なお、当該技術分野に携わる者には知られているように、本発明による方法は
、電気搬送式の薬剤投与装置の広範な利用に関連して用いることができ、この方
法がこの点に限定されるものではない。この方法に係る電気搬送式の薬剤供給装
置に関する技術文献の一例として、チュウーウイらに付与された米国特許第5,
147,296号、5,080,646号、および5,169,382号、ジオ
リィらに付与された米国特許第5,169,383号がある。
【0038】 図1は、本発明に関連して用いられる電気搬送式の薬剤供給装置の代表例を示
す。この電気搬送装置10は、上部ハウジング16、電気回路基板18、下部ハ
ウジング20、陽電極22、陰電極24、陽極貯蔵部26、陰極貯蔵部28、お
よび皮膚順応性接着部30を備える。上部ハウジング16は、水平方向の翼部1
5を有しており、電気搬送装置10を患者の皮膚に取り付ける際に取り付け易く
するよう機能する。この上部ハウジング16は、射出成形可能なエラストマ(例
えば、エチレンビニールアセテート)から形成されることが好ましい。プリント
回路基板18は、個別の構成部品40および蓄電池32と接続された集積回路1
9を有する。このプリント回路基板18は、開口部13a、13bを挿通する支
柱(図1では示さず)により、上部ハウジング16に固定されている。この支柱
の両端は、プリント回路基板18を上部ハウジング16に固定するために、加熱
/溶融される。また、下部ハウジング20は、皮膚順応性接着部30を用いて、
上部ハウジング16に固定されている。皮膚順応性接着部30の上面部34は、
翼部15の底面部も含めて、上部ハウジング16および下部ハウジング20に接
着されている。
【0039】 プリント回路基板18の下面部に、ボタン式蓄電池32が設けられていること
が(部分的に)示されている。この電気搬送装置10では、ボタン式蓄電池32
の代わりに他の蓄電池を用いることもできる。
【0040】 また、この電気搬送装置10は、電子回路部19、40、陽電極22、陰電極
24、および薬剤/化学物質の薬剤貯蔵部26、28から構成され、これらは、
集積された内蔵型ユニットを構成している。プリント回路基板18からの出力(
図1では示さず)は、下部ハウジング20に形成された窪み部25、25’の開
口部23、23’を介して、導電性接着片42、42’を通じて、陽電極22お
よび陰電極24と電気的に接続される。陽電極22および陰電極24は、薬剤貯
蔵部26、28の上面部44’、44に直接的に機械的および電気的に接続して
いる。薬剤貯蔵部26、28の底面部46’、46は、皮膚順応性接着部30に
形成された開口部29’、29を介して患者の皮膚に接触する。
【0041】 この電気搬送装置10は、電気搬送装置により所定量の薬剤を患者に自動投与
できる特徴を有している。押しボタン式のスイッチ12を押すと、プリント回路
基板18上の電子回路により、所定の直流電流を電極22、26および薬剤貯蔵
部24、28に所定の時間間隔をもって供給する。押しボタン式のスイッチ12
は、好都合にも、電気搬送装置10の上面部に配置されており、衣服のうえから
も簡単に操作することができる。例えば、3秒間といった短時間に、押しボタン
式のスイッチ12を2回押すことにより、電気搬送装置10を好適に操作させる
ようにしたので、電気搬送装置10を不用意に操作する可能性を極力抑えること
ができる。この電気搬送装置10は、発光ダイオード14を点灯したり、例えば
、「ビーパー」からの音声信号を出力することにより、薬剤を供給する間隔の開
始時点を、ユーザに対して視覚的および/または聴覚的に知らせることが好まし
い。薬剤は、電気搬送装置により患者の(例えば、腕部の)皮膚を介して、所定
の投与間隔で投与される。
【0042】 陽電極22は銀により形成され、陰電極24は塩化銀により形成されるのが望
ましい。薬剤貯蔵部26、28は、ポリマヒドロゲルで形成されるのが望ましい
。両電極22、24および薬剤貯蔵部26、28は、下部ハウジング20により
保持されている。
【0043】 押しボタン式のスイッチ12、プリント回路基板18上の電子回路部および蓄
電池32は、上部ハウジング16と下部ハウジング20の間に、接着剤により「
密閉(シール)」されている。この上部ハウジング16は、ゴムあるいは他のエ
ラストマ性部材により形成されるのが望ましい。また、下部ハウジング20は、
プラスチックシートあるいはエラストマ性シート(例えば、ポリエチレン)によ
り形成されるのが望ましい。こうすることにより、窪み部25、25’を形成し
、開口部23、23’を設けるように、下部ハウジング20を簡単に成形できる
。電気搬送装置10は耐水性(すなわち防飛沫水性)、できれば防水性であるこ
とが望ましい。また、電気搬送装置10は、その形状が薄いので、容易に身体に
適合でき、装着場所やその周りの身体を自由に動かすことができる。薬剤貯蔵部
26、28は、電気搬送装置10の皮膚接触側に配置されており、普段の取り扱
いや使用に際して、電気的に短絡しないように十分な間隔をとっている。
【0044】 この電気搬送装置10は、上面部34および体表面接触部36を有する皮膚順
応性接着部30を介して、患者の体表面(例えば、皮膚)に接着される。この体
表面接触部36は、接着特性を有し、通常の使用に際して、電気搬送装置10を
患者の体表面の所定位置に固定し、所定の着用時間(例えば24時間)が経過す
ると、適宜に体表面から剥がされるようになっている。上面接着部34は、下部
ハウジング20に接着し、両電極および薬剤貯蔵部をハウジングの窪み部25、
25’内に保持するとともに、下部ハウジング20を上部ハウジング16に固定
する。
【0045】 薬剤貯蔵部26、28は、ゲル状基材からなり、本発明では少なくとも一方は
ハイドロゲルから形成されている。約1×10-4M、ないし1.0Mまたはそれ
以上の範囲にある薬剤濃度を用いることができるが、この濃度範囲のより低い濃
度を有する薬剤を用いることが好ましい。薬剤が特にペプチドや蛋白質の場合に
は、約1×10-4M以下の濃度であっても有効である。一般に、薬剤の濃度は、
投薬時において、投与量が電流ではなくて、薬剤濃度に依存するほど、低くしな
いほうが好ましい。高価な薬剤であっても同様である。電気搬送装置の最終的な
仕様を決める要因は、装置の大きさ、薬剤の溶解性、薬剤の値段、および投薬摂
取法である。
【0046】 本発明については、特定の好ましい実施例に基づいて説明してきたが、これか
らの実験例についても同様に例示的に挙げたもので、発明の範囲を限定するもの
ではない。本発明の他の側面、本発明の範囲内での種々の変形については、当該
技術分野に通じた当業者にとっては明らかであろう。
【0047】 実験例1 健康な者を被験者として、受動的経皮投与および電気搬送式投与を用いてケト
ロラックのR−およびS−異性体の搬送について評価した。24mgのラセミ酸
ケトロラックの静脈注射(IV)による投薬を基準的治療とした。下記の受動的
経皮投与(TTS)および電気搬送による経皮投与(ETS)により吸収される
R−およびS−ケトロラックの相対量は、静脈投与によるR−およびS−ケトロ
ラックの排出率(クリアランス)に基づいて決定した(ラセミ酸ケトロラックに
はR−異性体とS−異性体とが同量含まれていることを前提とした。)。受動的
経皮投与により吸収されたR−およびS−ケトロラックの平均量は、5.0mg
と4.8mg(全平均量9.8mg)であった。電気搬送による経皮投与では、
7.9mgと11.7mg(全平均量19.6mg)であった。受動的経皮投与
によると、R−ケトロラックの吸収量は、S−ケトロラックの吸収量と近似して
いた(p>0.5)。これに対して、電気搬送による経皮投与では、R−ケトロ
ラックの吸収量は、S−ケトロラックの吸収量よりも低い値を示していた。吸収
量のS/R比は0.8から1.43の範囲であった(平均は1.15で、中央値
は1.18)。
【0048】 実験例2 鏡像異性体の混合物を含む薬剤を評価して、好適な異性体を決定する。精製さ
れた異性体と、複数の異性体を含む混合物とが被験者に投与され、その異性体の
効能、薬力学および薬効学的な特性を決定する。好適な異性体は、複数の異性体
の混合物と比較して、効能があり、かつ有益な特性を示すことが確認される。こ
れらの有益な特性とは、例えば、治療指数の改善、活性度の向上、半減期の改善
、有効投薬量の減少、低毒性、副作用の低下、または電気搬送装置を介して、許
容できるパッチサイズで有効な治療レベルを与える投薬能力などである。
【0049】 実験例3 薬剤の異性体形態の混合物が、電気搬送装置に充填される。この電気搬送装置
が、被験者に装着され、処置中およびその前後において、被験者から血液を様々
な時間間隔で継続的に採取した。好適な異性体、およびあまり好適でない異性体
の血漿濃度を求める。電気搬送装置により摂取量が増加する好適な異性体の薬剤
を特定する。一般に、好適な異性体は、少なくとも20%増加するように、生体
内投与されることが好ましい。しかしながら、例えば、薬剤が特に高価な場合に
は、約5ないし10%の投与増加率であってもよい。
【0050】 実験例4 ケトロラックのラセミ性混合物の静脈投与、受動的経皮投与、および電気搬送
式投与した後に、R−およびS−ケトロラックの薬力学的パラメータを比較する
調査を行った。
【0051】 (スクリーニング調査) 予備段階実験において、20人の健康な男性被験者について調査した。これら
の被験者に対して、本調査の調査基準に合致するかどうかを判断するために、予
備調査スクリーニングを行うことが必要であった。 このスクリーニング調査は、被験者に対する臨床的経緯(問診)、体力検査、心
電図、および臨床試験を含む。
【0052】 (調査材料および方法) 調査方針: 記名公示式かつ無作為で、3つの処置法に関する薬力学的研究を行なった。こ
れは、24時間の処置養生で血漿ケトロラック濃度を電気搬送による経皮投与(
ETS)の場合、受動的経皮投与(TTS)の場合、および静脈注射(IV)に
よるケトロラック投薬の場合とを比較した。
【0053】 処置の概要および無作為抽出: ケトロラックによる処置法は下記の通りである。被験者の処置は、少なくとも
6日の洗出期間をあけて行った。
【0054】 ETS(ケトロラック): 電気搬送投与により、負電極の全面積18cm2、 電流密度100μA/cm2で24時間、電気搬送式にケトロラックを投与。
【0055】 TTS(ケトロラック): 受動的経皮投与により、3つのシステムから全面積
75cm2、24時間、ケトロラックを投与。
【0056】 ケトロラックの静脈投薬: ケトロラックの静脈注射、12mgの遊離酸(ケト
ロラックトロメタミン塩18mg)、開始時および12時間後に投与(全量24
mg)。
【0057】 被験者は、下記の無作為表のうちの1つにしたがって、無作為に3つのケトロ
ラック処置を受けた。 順序 被験者番号 ETS、TTS、静脈注射 103、106、107、110 TTS、静脈注射、ETS 101、104、108、112 静脈注射、ETS、TTS 102、105、109、111
【0058】 ETS処置: ETSの処置を行っている間は、各被験者は、電気搬送で負電極の全面積18
cm2から体外流入率60μg/cm2/hで26mgのケトロラックの遊離酸を
24時間にわたって受けた。
【0059】 ETSのシステム概要: 電気搬送投薬システムにあっては、ALZA型6443電流源(ESC)を用
い、負電極には活性ゲルを含み、正電極には薬学的に不活性なゲルを含んだ電気
搬送台を備えている。
【0060】 この6443電流源(ESC)は再使用可能な電流制御装置である。この電流
源を直流モード(DC)にすると、ETS処置の間ケトロラックの投与のために
電流を流し続ける。
【0061】 また、電気搬送台は、正負の電極および二つのゲル貯蔵部を有するハウジング
を設けている。負電極用ゲル貯蔵部はケトロラックを吸収した活性ゲルからなり
、6cm2ある。また、正電極用ゲル貯蔵部は薬学的に不活性なゲルからなり、 6cm2ある。不活性な正電極用ゲルは、ハウジングの製造および組み立て工程 で正電極に装着される。薬剤を吸収した負電極は、使用に先立って電気搬送台に
装着される。感圧形接着部により、本システムを生体の皮膚に適用できるように
している。この電気搬送台はケーブルを介して電流源(ESC)に接続されてい
る。
【0062】 本実験では、負電極のゲルの全面積を18cm2とする3個の電気搬送システ ムが被験者の上腕部に当てられた。3個の各電流制御装置は、電流密度を100
μA/cm2として0.6mAの直流電流を発生する。 電流制御装置の電流および電圧の管理は、ETSの試験中は0時、2時、4時
、8時、12時および24時に電圧計を用いて行われた。
【0063】 電圧が15ボルトを越したり、電流値が目的値の±20%の誤差内にない場合
には、電流制御装置を調整した。この調整により正常に戻らない場合には、電流
制御装置を取り替えて実験を継続した。
【0064】 TTS処置: TTSの処置を行っている間は、各被験者は、受動経皮投薬により全適用面積
75cm2、かつ体外流入率25〜30μg/cm2/hで50mgのケトロラッ
クの遊離酸を24時間にわたって受けた。
【0065】 TTSシステムの概要: このTTSシステムは、面積を25cm2とする補助および保護用裏地ととも に作製された。このシステムでは、薬剤(遊離酸)、エチレンビニールアセテー
ト(40%ビニールアセテート)、グリセロールモノラウリン酸塩およびCer
aphyl31(登録商標)を含むように調製している。三個のTTSの一体構
造体は、全表面積を75cm2として135mgのケトロラック遊離酸を含み、 薬剤投与に利用した。このシステムは、自己接着形ではないので、接着性被覆部
を用いて皮膚への接触状態を維持した。
【0066】 静脈注射によるケトロラック薬の投与処置: 静脈注射によるケトロラック薬の投与時には、各被験者は全量で24mgのケ
トロラックの遊離酸(36mgのケトロラックトロメタミン塩)を受けた。静脈
注射により、24mgのケトロラック遊離酸(18mgのケトロラックトロメタ
ミン塩)が0時および12時に投与された。注射器の調製直後および注入直前に
は、ケトロラック溶液の1mlづつが保存された。
【0067】 処置計画表: ETSあるいはTTSが最初に行われるか、あるいは1回目の静脈注射による
投薬が行なわれた。ETSおよびTTSによる処置は、24時間継続し静脈投与
は12時の2回目の投与で完了した。ケトロラック処置の開始から48時間の間
隔を置いて血液と尿のサンプルが採取された。
【0068】 これら3つの投薬処置および血液、尿サンプルの採取後に、実験後の診断、心
電図および臨床実験が行われた。
【0069】 薬力学的評価のための血液採取: 処置開始から48時間の間隔を置いて各被験者から7mlの血液が抽出された
。ケトロラックの血漿レベルは、インディアナ州、インディアナポリス、ウイッ
シャード記念病院、インディアナ大学医学部臨床薬学科によりHPLC試験を行
って決められた。
【0070】 項目的評価: 電気搬送システムの正負両電極の箇所およびTTS(ケトロラック)システム
が当てられた箇所で、時間を置いて皮膚の適用箇所評価が行われた。
【0071】 薬力学的手法: 全ての演算には、実際の血液採取回数が用いられ、資料は名目的な採取回数に
より纏められた。血漿ケトロラック濃度が試験容認限度(20ng/ml)を下
回る場合は、ゼロの値とした。
【0072】 R−およびS−ケトロラックの最大血漿濃度(Cmax)およびその最大採取回 数(Tmax)は、時間当たりで示されてTTSおよびETS処置につづく全採取 期間にわたって決定した。
【0073】 R−およびS−ケトロラックの見掛け上の排出率定数(k)は、静脈注射につ
づく対数の線形低下の最終過程において、対数変換血漿濃度の線形の逓減特性に
より評価された。また、見掛け上の半減期(t1/2)の値は、0.693/kと して評価した。
【0074】 零時間から時間t(AUCt)における最後の検出可能濃度までの血漿R−お よびS−ケトロラック濃度対時間関係についての領域は、線形の台形法により決
定した。無限(AUCinf)に外挿されたAUCの値は、AUCtおよび無限に外
挿された領域の合計として決定され、時間t(Ct)での濃度をkで除して算出 された。平均定常濃度(Cavg)は(AUCing)/24として算出された。
【0075】 R−およびS−ケトロラックにおけるAUCIng比は三つの処置について決定 された。ETS(ケトロラック)およびTTS(ケトロラック)処置につづいて
吸収されたR−およびS−ケトロラックの量は、数式1で表される静脈排出率(
投与量/AUCinf)を用いて算出した(鏡像異性体間に互換性がないと想定) 。
【数1】 吸収量 = AUCinf(TTS/ETS)*CLIV (方程式1)
【0076】 静脈投与につづくR−およびS−ケトロラックの配置傾向は、2区画仕切室型
として表せる。R−およびS−ケトロラックの投与につづく薬力学的係数は、血
漿濃度対時間関係の非線形逓減型として評価された(数式2)。投薬率およびE
TS(ケトロラック)やTTS(ケトロラック)につづく吸収率定数は、血漿濃
度対時間関係を式3に適用することにより評価された。静脈投与資料から評価さ
れたV、K1、K2およびK21といった薬力学的係数は定数として使用された
【数2】
【0077】
【数3】
【0078】 但し、 D=静脈投与量 d1=投薬番号(i=投薬1、2) R=継続的投薬量 t=投薬開始からの経過時間 K1=投与率定数 K2=排出率定数 K21=周辺分室から中央分室への搬送率定数 V=中央分室の投与容量 Ka=経皮吸収率定数 T=Tlag遅れ時間、 Θ=t<Tのときはtで、t>TのときはTである。 変数解析(ANOVA)を用いて全ての統計的な比較が行われた。各処置を比較
することにより下記の効果が得られた。
【0079】 結果: 参加した被験者 本実験では12名の被験者が参加し、11名が本実験を全うした。
【0080】 被験者の構成 健康診断書、診察、臨床試験および心電図によれば全員の被験者が健康であっ
た。
【0081】 ケトロラックの薬力学性 R−およびS−ケトロラックの静脈投与、ETSおよびTTS投与につづく各
血漿濃度対時間関係は表3、4に記す。平均(SD)血漿濃度対時間関係は図2
、3に示す。ケトロラックの静脈投与につづいて、投与の0.5時間後にR−お
よびS−ケトロラックに対して872および404ng/mlという平均Cmax 値がそれぞれ観察された。ETSおよびTTS投与時におけるR−ケトロラック
の血漿濃度は、投与後1時間および4〜8時間経過して始めて検出できた。TT
S投与時に観察したR−ケトロラックの血漿濃度は、ETS投与時に観察された
ものよりも低い値であった。ETSおよびTTS投与におけるR−ケトロラック
のCmax値は、それぞれ195および132ng/mlであり、Tmax値は、22
および23時間であった。ETSおよびTTS投与におけるS−ケトロラックの
max値は、それぞれ82および60ng/mlであり、Tmax値は、22および
23時間であった(表A、B、3、4参照)。
【0082】 R−およびS−ケトロラックにおける平均最終半減期は、5.0および2.0
であり、静脈投与(IV)につづく最終搬送率定数は、それぞれ0.14h-1
よび0.14h-1であった(表A、B、5、6参照)。静脈投与、ETSおよび
TTS投与につづくR−ケトロラックの平均AUCinf値は、順に6171、4 298および2408ng/mlであり、静脈投与、ETSおよびTTS投与に
つづくS−ケトロラックの平均AUCinf値は、順に1566、1608および 602ng/mlであった(表A、B、7、8参照)。
【0083】 静脈投与につづくR−ケトロラックの排出率(クリアランス)は異なっていた
。ETSおよびTTS投与につづくR−およびS−ケトロラックの吸収量は式1
を使って求められる。TTS投与につづくR−およびS−ケトロラックの平均吸
収量は、順に4.96mgおよび4.76mg(全平均量=9.72mg)で、
相互に有意の差(p<0.1)はなかった(表A、B、10、11参照)。ET
S投与につづくR−およびS−ケトロラックの平均吸収量は、順に7.9mgお
よび11.65mg(全平均量=19.55mg)で、相互に有意の差(p=0
.057)が生じた(表A、B、10、11参照)。本実験では、24時間にわ
たるR−およびS−ケトロラックの目標全投与量は、24mgであった。ETS
投与による吸収量(19.59mg)は目標値に近かったものの、TTS投与に
よる吸収量は9.72mgで目標値の24mgよりも遙に低いものであった。
【0084】 ケトロラックの静脈投与につづく薬力学的係数は、表12に掲げる。R−ケト
ロラックの平均投薬率および平均排出率定数は、順に1.54および0.15h -1 であり、S−ケトロラックについては順に2.10および0.35h-1である
(表12参照)。R−およびS−ケトロラックに対する平均投与容量は、順に5
.4Lおよび10.33Lである(表12参照)。これらの係数は、式3では定
数として使用され、吸収率、Ka、TlagはTTS投与につづいて評価された(表
13参照)。平均Kaおよび吸収率の値は、R−ケトロラックでは順に0.61 h-1および334μg/hであり、S−ケトロラックでは順に1.7hおよび4
70μg/hである(表13参照)。
【0085】 ETS投与の場合には、血漿濃度はTlagなしのシステムモデルに最適となる 。ETS投与によるR−ケトロラックの平均Kaおよび吸収率は、順に1.57 h-1および392μg/hであった(表14参照)。S−ケトロラックの場合、
12名の被験者のうち9名だけの係数しか評価できなかった。これのKaおよび 吸収率は、順に0.83h-1および570μg/hであった(表14参照)。
【0086】
【表1A】
【0087】
【表1B】
【0088】
【表1C】
【0089】
【表2A】
【0090】
【表2B】
【0091】
【表2C】
【0092】
【表3A】
【0093】
【表3B】
【0094】
【表3C】
【0095】
【表4A】
【0096】
【表4B】
【0097】
【表4C】
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】
【表7A】
【0101】
【表7B】
【0102】
【表7C】
【0103】
【表8A】
【0104】
【表8B】
【0105】
【表8C】
【0106】
【表9A】
【0107】
【表9B】
【0108】
【表10A】
【0109】
【表10B】
【0110】
【表11A】
【0111】
【表11B】
【0112】
【表12】
【0113】
【表13】
【0114】
【表14】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に関連して用いられる電気搬送式薬剤投与装置の
斜視図である。
【図2】 図2は、電気搬送、受動的経皮投与、または静脈注射投与を用い
て、患者にケトロラック処置を施したときのR−ケトロラックの平均血漿濃度を
示すグラフである。
【図3】 図3は、電気搬送、受動的経皮投与、または静脈注射投与を用い
て、患者にケトロラック処置を施したときのS−ケトロラックの平均血漿濃度を
示すグラフである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年12月2日(1999.12.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ガヤトリ・サジヤン アメリカ合衆国95128カリフォルニア州サ ンノゼ、サウス・クローバー・アベニュー 970番 Fターム(参考) 4C053 HH04 4C076 AA99 BB31 CC04 FF34 FF68

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気搬送により生体へ薬剤を投与する装置であって、 好適な異性体とあまり好適でない異性体との混合物である組成物を有し、生体
    の皮膚に当てるのに適した投与電極と、 生体の皮膚に当てるのに適した対抗電極と、 前記投与電極と前記対抗電極とに電気接続された電源とを備え、 a)前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適でない異性体が同一
    比率で経皮投与された場合には、前記投与電極の大きさは前記薬剤の有効な治療
    結果を得るのに必要なものよりも小さくて済むこと、 b)前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適でない異性体とが同
    一比率で経皮投与された場合には、調製薬剤の濃度は前記薬剤の有効な治療結果
    を得るのに必要なものよりも低くて済むこと、 c)前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適でない異性体とが同
    一比率で経皮投与された場合には、前記電源からの電流は前記薬剤の有効な治療
    結果を得るのに必要なものよりも小さくて済むこと、 d)前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適でない異性体とが同
    一比率で経皮投与された場合には、その調製量は前記薬剤の有効な治療結果を得
    るのに必要なものよりも少なくて済むことのうち少なくとも一つの特徴を有する
    電気搬送式薬剤投与装置。
  2. 【請求項2】 前記生体の表面は、無傷の皮膚であることことを特徴とする
    請求項1に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  3. 【請求項3】 前記電源および電極の適用する電流密度は、略50から62
    5μA/cm2であることを特徴とする請求項2に記載された電気搬送式薬剤投 与装置。
  4. 【請求項4】 前記電源および電極の適用する電流密度は、略100μA/
    cm2であることを特徴とする請求項3に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  5. 【請求項5】 前記調製には、電気搬送による投薬の際に、前記薬剤に対す
    る生体表面への電気抵抗を低下させて前記薬剤の前記皮膚への浸透を促す浸透促
    進剤を含むことを特徴とする請求項1に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  6. 【請求項6】 前記薬剤は、アセブトロール、アセノクマロール、アルブテ
    ロール/サルブタモール、アルプレノロール、アモスロロール、アモキシシリン
    、アムピシリン、アンサイド、アステミゾール、アテノロール、バクロフェン、
    ベナゼプリル、グルタミン酸ベンジル、ベータクソロール、ベタネコール、ビス
    プロロール、ボピンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブフラロール、
    ブニトロロール、ブプラノロール、ブタクラモール、ブトコナゾール、ブトフィ
    ロロール、カルシトニン、カマゼパム、カプトプリル、カラキソロール、カルベ
    ディロール、セファドキシル、シクロプロフェン、シプロフロキサシン、コルテ
    ィコステロイド、クロマカリム、クルテオロール、シトラビン、デプレニール、
    デクスフェンフルラミン、ジヒドロキシテバイン、ジルティアゼム、ディソピラ
    マイド、ドブタミン、エナラプリル、エフェドリン、エストラディオール、エタ
    ムブトール、フェンブフェン、フェンフルラミン、フェノプロフェン、フルオロ
    ジェステロン、フルオキセティン、フルールビプロフェン、ゴナドレリン、ヘキ
    ソバルビタール、イブプロフェン、イモバン、インデノロール、インドプロフェ
    ン、ケタミン、ケトデソジェストレル/エストロジェン、ケトプロフェン、ケト
    ロラック、リシノプリル、ロラゼンパム、ロバスタティン、ロバスタチン、メク
    リジン、メピンドロール、メタプロテラノール、メタドン、メチルドーパ、メテ
    ィプラノドール、メトプロロール、ミノキシプロフェン、3- ヒドロキシル−N
    −メチルモルフィナン、ナドロール、ナプロキセン、ネビボロール、ニカルディ
    ピン、ニコチン、ニルバディピン、ニタノール、ノルフロキサシン、ノルジェス
    トレル、オフロキサシン、オルディス、オキサプロティリン、オキサプロノロー
    ル、オキシブティニン、ペリンドプリル、フェンプロクモン、フェニールプロパ
    ノールアミン、ピンドロール、ピルプロフェン、ポリクロラム−フェタミン、プ
    リロカイン、プロジェスティンプロパノロール、プロポキシフェン、セルトラリ
    ン、ソタロール、ステロイド、スプロフェン、テノルミン、テルブタリン、テル
    フェナディン、テストステロン、シオリダジン、ティモロール、トカイニド、ト
    リプロロール、トロキサトン、トモキセティン、トリアムシノロン、ヴェラパミ
    ール、ヴィオキサジン、ウオルファリン、キシベノロール、ザコプリドおよび1
    、4−ジヒドロピリジンキラル化合物、ならびに薬剤として容認される塩および
    エステルのいずれか1以上の薬剤であることを特徴とする請求項1に記載された
    電気搬送式薬剤投与装置。
  7. 【請求項7】 前記薬剤は、抗炎症性であることを特徴とする請求項1に記
    載された電気搬送式薬剤投与装置。
  8. 【請求項8】 前記抗炎症性の薬剤は、NSAIDであることを特徴とする
    請求項7に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  9. 【請求項9】 前記抗炎症性の薬剤は、ケトロラックあるいは薬剤として容
    認される塩およびエステルであることを特徴とする請求項8に記載された電気搬
    送式薬剤投与装置。
  10. 【請求項10】 望ましい鏡像異性体はS−異性体であることを特徴とする
    請求項9に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  11. 【請求項11】 前記薬剤はケトロラックトロメタミンであることを特徴と
    する請求項10に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  12. 【請求項12】 所望度の劣る異性体は毒性体であることを特徴とする請求
    項1に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  13. 【請求項13】 所望度の劣る異性体は突然変異体あることを特徴とする請
    求項1に記載された電気搬送式薬剤投与装置。
  14. 【請求項14】 (a)生体表面に対する薬剤混合物の異性体の相対流入率
    を決める工程と、 (b)前記薬剤混合物の異性体相対的な生体活性度を決める工程と、 (c)前記相対流入率および前記相対的な生体活性度に基づいて好適な異性体を
    選択する工程と、 (d)投薬電極の大きさ、この投薬電極に含まれた調製薬剤の濃度、ならびに使
    用電流は前記相対流入率および前記相対的な生体活性度に基づいて算出されるよ
    うに電気搬送システムを構築する工程とを備えてなる電気搬送システムの製作方
    法。
  15. 【請求項15】 生体の皮膚を介して電気搬送で投薬するに有用な組成物質
    の調製おいて、好適な異性体とあまり好適でない異性体との混合物としての薬剤
    の使用であって、前記薬剤は前記組成物質中で好適な異性体の搬送をあまり好適
    でない異性体の搬送よりも効果的に促進させるようになっていることを特徴とす
    る薬剤の使用。
  16. 【請求項16】 前記生体の表面は、皮膚であることことを特徴とする請求
    項15に記載された薬剤の使用。
  17. 【請求項17】 前記電気搬送は、電流密度が略50から625μA/cm 2 で行なわれることを特徴とする請求項16に記載された薬剤の使用。
  18. 【請求項18】 前記電気搬送は、電流密度が略100μA/cm2で行な われることを特徴とする請求項17に記載された薬剤の使用。
  19. 【請求項19】 前記調製には、電気搬送による投薬の際に、前記薬剤に対
    する生体表面への電気抵抗を低下させて前記薬剤の前記皮膚への浸透を促す浸透
    促進剤を含むことを特徴とする請求項15に記載された薬剤の使用。
  20. 【請求項20】 前記薬剤は、アセブトロール、アセノクマロール、アルブ
    テロール/サルブタモール、アルプレノロール、アモスロロール、アモキシシリ
    ン、アムピシリン、アンサイド、アステミゾール、アテノロール、バクロフェン
    、ベナゼプリル、グルタミン酸ベンジル、ベータクソロール、ベタネコール、ビ
    スプロロール、ボピンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブフラロール
    、ブニトロロール、ブプラノロール、ブタクラモール、ブトコナゾール、ブトフ
    ィロロール、カルシトニン、カマゼパム、カプトプリル、カラキソロール、カル
    ベディロール、セファドキシル、シクロプロフェン、シプロフロキサシン、コル
    ティコステロイド、クロマカリム、クルテオロール、シトラビン、デプレニール
    、デクスフェンフルラミン、ジヒドロキシテバイン、ジルティアゼム、ディソピ
    ラマイド、ドブタミン、エナラプリル、エフェドリン、エストラディオール、エ
    タムブトール、フェンブフェン、フェンフルラミン、フェノプロフェン、フルオ
    ロジェステロン、フルオキセティン、フルールビプロフェン、ゴナドレリン、ヘ
    キソバルビタール、イブプロフェン、イモバン、インデノロール、インドプロフ
    ェン、ケタミン、ケトデソジェストレル/エストロジェン、ケトプロフェン、ケ
    トロラック、リシノプリル、ロラゼンパム、ロバスタティン、ロバスタチン、メ
    クリジン、メピンドロール、メタプロテラノール、メタドン、メチルドーパ、メ
    ティプラノドール、メトプロロール、ミノキシプロフェン、3- ヒドロキシル−
    N−メチルモルフィナン、ナドロール、ナプロキセン、ネビボロール、ニカルデ
    ィピン、ニコチン、ニルバディピン、ニタノール、ノルフロキサシン、ノルジェ
    ストレル、オフロキサシン、オルディス、オキサプロティリン、オキサプロノロ
    ール、オキシブティニン、ペリンドプリル、フェンプロクモン、フェニールプロ
    パノールアミン、ピンドロール、ピルプロフェン、ポリクロラム−フェタミン、
    プリロカイン、プロジェスティンプロパノロール、プロポキシフェン、セルトラ
    リン、ソタロール、ステロイド、スプロフェン、テノルミン、テルブタリン、テ
    ルフェナディン、テストステロン、シオリダジン、ティモロール、トカイニド、
    トリプロロール、トロキサトン、トモキセティン、トリアムシノロン、ヴェラパ
    ミール、ヴィオキサジン、ウオルファリン、キシベノロール、ザコプリドおよび
    1、4−ジヒドロピリジンキラル化合物、ならびに薬剤として容認される塩およ
    びエステルのいずれか1以上の薬剤であることを特徴とする請求項15に記載さ
    れた薬剤の使用。
  21. 【請求項21】 前記薬剤は、抗炎症性であることを特徴とする請求項15
    に記載された薬剤の使用。
  22. 【請求項22】 前記抗炎症性の薬剤は、NSAIDであることを特徴とす
    る請求項21に記載された薬剤の使用。
  23. 【請求項23】 前記抗炎症性の薬剤は、ケトロラックあるいは薬剤として
    容認される塩およびエステルであることを特徴とする請求項22に記載された薬
    剤の使用。
  24. 【請求項24】 望ましい鏡像異性体はS−異性体であることを特徴とする
    請求項23に記載された薬剤の使用。
  25. 【請求項25】 前記薬剤はケトロラックトロメタミンであることを特徴と
    する請求項24に記載された薬剤の使用。
  26. 【請求項26】 前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適で
    ない異性体とが同一比率で投与された場合には、前記電気搬送時の使用電流の大
    きさは前記薬剤の有効な治療結果を得るのに必要なものよりも小さくて済むこと
    を特徴とする請求項15に記載された薬剤の使用。
  27. 【請求項27】 前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適で
    ない異性体とが同一比率で投与された場合には、調製薬剤の量は前記薬剤の有効
    な治療結果を得るのに必要なものよりも低くて済むことを特徴とする請求項15
    に記載された薬剤の使用。
  28. 【請求項28】 前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適で
    ない異性体とが同一比率で投与された場合には、調製薬剤の濃度は前記薬剤の有
    効な治療結果を得るのに必要なものよりも低くて済むことを特徴とする請求項1
    5に記載された薬剤の使用。
  29. 【請求項29】 前記電気搬送により前記所望の異性体およびあまり好適で
    ない異性体とが同一比率で投与された場合には、適用箇所の大きさとしのて調製
    は前記薬剤の有効な治療結果を得るのに必要なものよりも少なくて済むことを特
    徴とする請求項15に記載された薬剤の使用。
JP2000522969A 1997-12-01 1998-11-30 立体特異性薬剤の電気搬送式投与 Withdrawn JP2001524364A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/982,245 1997-12-01
US08/982,245 US6136327A (en) 1997-12-01 1997-12-01 Stereospecific delivery of a drug using electrotransport
PCT/US1998/025387 WO1999027990A2 (en) 1997-12-01 1998-11-30 Stereospecific delivery of a drug using electrotransport

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007133841A Division JP2007216053A (ja) 1997-12-01 2007-05-21 電気搬送式薬剤投与装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001524364A true JP2001524364A (ja) 2001-12-04
JP2001524364A5 JP2001524364A5 (ja) 2007-01-18

Family

ID=25528979

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000522969A Withdrawn JP2001524364A (ja) 1997-12-01 1998-11-30 立体特異性薬剤の電気搬送式投与
JP2007133841A Pending JP2007216053A (ja) 1997-12-01 2007-05-21 電気搬送式薬剤投与装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007133841A Pending JP2007216053A (ja) 1997-12-01 2007-05-21 電気搬送式薬剤投与装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6136327A (ja)
EP (1) EP1035891B1 (ja)
JP (2) JP2001524364A (ja)
AU (1) AU1800699A (ja)
DE (1) DE69814147T2 (ja)
ES (1) ES2198781T3 (ja)
WO (1) WO1999027990A2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE526973T1 (de) * 2001-06-18 2011-10-15 Noven Pharma Verbesserte arzneimittelabgabe in transdermalen systemen
WO2004019892A2 (en) * 2002-08-30 2004-03-11 Watson Pharmaceuticals, Inc. Drug delivery system for treating urinary incontinence
AU2003285012A1 (en) * 2002-10-24 2004-05-13 Sepracor, Inc. Compositions comprising zopiclone derivatives and methods of making and using the same
JP4694967B2 (ja) * 2003-07-31 2011-06-08 久光製薬株式会社 貼付剤
US20120035203A1 (en) * 2009-04-27 2012-02-09 Cambria Pharmaceuticals, Inc. Butaclamol for the treatment of amyotrophic lateral sclerosis
US11369313B2 (en) * 2016-12-13 2022-06-28 Amolifescience Co., Ltd. Patch-type sensor module
US10799138B2 (en) 2018-04-05 2020-10-13 University Of Maryland, Baltimore Method of administering sotalol IV/switch
CN108888593B (zh) * 2018-06-27 2021-09-21 济南康和医药科技有限公司 一种阿替洛尔注射液及其制备方法
US11344518B2 (en) 2018-08-14 2022-05-31 AltaThera Pharmaceuticals LLC Method of converting atrial fibrillation to normal sinus rhythm and loading oral sotalol in a shortened time frame
US10512620B1 (en) 2018-08-14 2019-12-24 AltaThera Pharmaceuticals, LLC Method of initiating and escalating sotalol hydrochloride dosing
US11610660B1 (en) 2021-08-20 2023-03-21 AltaThera Pharmaceuticals LLC Antiarrhythmic drug dosing methods, medical devices, and systems
US11696902B2 (en) 2018-08-14 2023-07-11 AltaThera Pharmaceuticals, LLC Method of initiating and escalating sotalol hydrochloride dosing
WO2023234145A1 (ja) * 2022-05-30 2023-12-07 キッコーマン株式会社 経皮通電パッチ

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4800162A (en) 1987-04-01 1989-01-24 Sepracor, Inc. Method for resolution of steroisomers in multiphase and extractive membrane reactors
US5114946A (en) * 1987-06-12 1992-05-19 American Cyanamid Company Transdermal delivery of pharmaceuticals
US4818541A (en) * 1987-08-19 1989-04-04 Schering Corporation Transdermal delivery of enantiomers of phenylpropanolamine
US4927854A (en) * 1987-12-24 1990-05-22 Analgesic Associates Sustained/enhanced analgesia
US5147296A (en) * 1988-10-03 1992-09-15 Alza Corporation Membrane for electrotransport transdermal drug delivery
DE69016739T2 (de) 1989-10-16 1995-06-14 Chiroscience Ltd Chirale Azabicycloheptanone und Verfahren zu ihrer Herstellung.
US5091182A (en) * 1990-07-23 1992-02-25 Syntex (U.S.A.) Inc. Dispensing units for ketorolac topical gel formlations
US5204116A (en) * 1991-05-01 1993-04-20 Alza Corporation Dosage form providing immediate therapy followed by prolonged therapy
US5814603A (en) * 1992-06-12 1998-09-29 Affymax Technologies N.V. Compounds with PTH activity
US5883115A (en) * 1992-11-09 1999-03-16 Pharmetrix Division Technical Chemicals & Products, Inc. Transdermal delivery of the eutomer of a chiral drug
EP0676973B1 (en) * 1992-12-31 1998-01-28 Alza Corporation Electrotransport system having flexible means
US5591767A (en) * 1993-01-25 1997-01-07 Pharmetrix Corporation Liquid reservoir transdermal patch for the administration of ketorolac
US5516943A (en) 1993-09-14 1996-05-14 Sepracor, Inc. Process for preparing cyclic CIS-1-amino-2-alkanols
US5442118A (en) 1994-04-22 1995-08-15 Sepracor, Inc. Asymmetric synthesis of (R)- and (S)-arylethanolamines from iminoketones
US5545745A (en) 1994-05-23 1996-08-13 Sepracor, Inc. Enantioselective preparation of optically pure albuterol
AU701737B2 (en) * 1995-04-07 1999-02-04 Novartis Ag Iontophoretic transdermal system for the administration of at least two substances
US5703073A (en) * 1995-04-19 1997-12-30 Nitromed, Inc. Compositions and methods to prevent toxicity induced by nonsteroidal antiinflammatory drugs
US5985316A (en) * 1995-04-28 1999-11-16 Alza Corporation Composition and method of enhancing electrotransport agent delivery
US5983130A (en) * 1995-06-07 1999-11-09 Alza Corporation Electrotransport agent delivery method and apparatus
AU6657396A (en) * 1995-07-28 1997-02-26 Novartis Ag Transdermal system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007216053A (ja) 2007-08-30
EP1035891B1 (en) 2003-05-02
ES2198781T3 (es) 2004-02-01
US6136327A (en) 2000-10-24
EP1035891A1 (en) 2000-09-20
WO1999027990A2 (en) 1999-06-10
DE69814147T2 (de) 2004-03-18
DE69814147D1 (de) 2003-06-05
AU1800699A (en) 1999-06-16
WO1999027990A3 (en) 1999-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007216053A (ja) 電気搬送式薬剤投与装置
Grond et al. Clinical pharmacokinetics of transdermal opioids: focus on transdermal fentanyl
KR950008026B1 (ko) 피부를 통한 의약 투여장치
EP1051971B1 (en) Patch and method for transdermal delivery of bupropion base
JP2533211B2 (ja) 全身的経皮投与用医薬組成物
US11324705B2 (en) Transdermal drug delivery system
Cleary Transdermal delivery systems: a medical rationale
EP2309993A1 (en) Skin patches and sustained-release formulations comprising lofexidine for transdermal and oral delivery
NZ265949A (en) Transdermal therapeutic system; comprises an indole derivative as an active ingredient
JPH11504237A (ja) 電気的移送式作用剤投与を促進する組成物及び方法
HRP20000400A2 (en) Transmucosal formulations of levosimendal
US10632195B2 (en) Pharmaceutical device for electric-field assisted administration of Tapentadol and method of administering Tapentadol with same
AU702404B2 (en) Iontophoretic transdermal delivery of deoxyspergualin compounds
WO2004002444A2 (en) A platform for transdermal formulations (ptf)
Kadam et al. Transdermal Drug Delivery System
CN112999199A (zh) 酮咯酸氨丁三醇凝胶贴膏的制备及应用
Mantry et al. A Potential Use of Dopamine Agonist and Monoamine Oxidase B Inhibitor in Parkinson’s Disease as Apply by Transdermal Patch.
Stahl et al. Recent advances in drug delivery technology for neurology
CA2438339A1 (en) Use of buprenorphine for treatment of urinary incontinence
Benson et al. Optimisation of Drug Delivery: 4. Transdermal Drug Delivery
CN118436621A (zh) 一种辣椒素电极片
JP2006036687A (ja) トラマドール含有外用医薬組成物
JP2010535237A (ja) (2s)−(4e)−n−メチル−5−(3−(5−イソプロポキシピリジン)イル)−4−ペンテン−2−アミンの経皮投与
MXPA05000293A (es) Terapia de combinacion y medios para llevar a cabo dicha terapia.
JP2002521324A (ja) フェノルドパムの経皮投与のための配合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061121

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20061121

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070521

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070626

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070817

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090626