JP2001524108A - 局所経鼻抗炎症組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、治療的に有効量の局所抗炎症剤、及び局所経鼻投与に適する少なくとも１種の薬剤であって、血管収縮剤、ノイラミニダーゼ阻害剤、抗コリン作働剤、ロイコトリエン阻害剤、抗ヒルタミン剤、抗アレルギー剤、麻酔剤、及び粘液溶解剤からなる群から選択される治療的に有効量の薬剤を含んでなる局所適用可能な経鼻組成物を提供する。本組成物は、鼻及び血脈洞の症状の治療用の鼻内噴霧薬及び点鼻薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 局所経鼻抗炎症組成物 発明の背景 局所経鼻抗炎症製剤は、鼻粘膜の炎症状態の治療のために、特に鼻炎のような 鼻及び血脈洞の症状の軽減のために当該技術分野で知られている。しかしながら 、鼻及び血脈洞の状態は、複数の治療剤での治療を必要とする多症状によって特 徴付けられ得る。例えば、アレルギー性鼻炎は、鼻漏、鼻の痒み、くしゃみ、充 血及び後鼻漏によって特徴付けられ得るので、治療には、抗炎症剤に加えて、抗 ヒスタミン剤、充血除去剤、抗アレルギー剤及び麻酔剤が必要とされ得る。 多数の治療剤を投与するために多数の局所経鼻製剤を使用することには、大き な不利益が存在する。経鼻的に効果的に適用することができる液体の容量は、鼻 孔の表面積及びその液体の生体接着性によって制限される。加えて、治療剤の適 切な投与を確保するために、局所製剤と鼻孔の表面積との間の十分な接触時間が 必要とされる。更に、噴霧製剤は、液滴を形成するための限界表面張力を必要と する。従って、一噴霧当たりの送達容量は、鼻孔から直ぐに出てしまうことなく 鼻孔内に保持される容量に制限される。かくして、多数の局所経鼻製剤を効果的 に同時に投与することはできない。 多数の局所経鼻製剤を投与することの別の不利益は、患者にとって面倒なこと である。患者の応諾は、多数の噴霧製剤又は点鼻薬を適用する利便性によって補 償される。過剰の噴霧液が味を知覚することができる喉に流れたときの患者の不 満のために、にがい医薬品を矯味剤でマスクする必要がある。 従って、多数の治療剤の経鼻投与の簡便な手段の必要性が存在している。 発明の要旨 本発明は、治療的に有効量の局所抗炎症剤、及び局所経鼻投与に適する少なく とも１種の薬剤であって、血管収縮剤、ノイラミニダーゼ阻害剤、抗コリン作働 剤、ロイコトリエン阻害剤、抗ヒルタミン剤、抗アレルギー剤、麻酔剤、及び粘 液溶解剤からなる群から選択される治療的に有効量の薬剤を含んでなる局所適用 可能な経鼻組成物を提供する。 発明の詳細な説明 本発明は、局所抗炎症剤、及び少なくとも１種の追加の治療剤を含んでなる局 所適用可能な経鼻組成物を提供する。本組成物は、鼻及び血脈洞の症状、例えば 、アレルギー性鼻炎又は通常の風邪の治療に有用である。 本発明の組成物中の局所抗炎症剤は、当該技術分野で炎症を抑えることで知ら れているコルチコステロイドである。好ましい態様においては、本局所抗炎症剤 は、ベクロメタゾンジプロプリオネート、ブデソニド、デキサメタゾン、モメタ ゾンフロエート、フルチカゾンプロプリオネート、又はトリアムシノロンアセト ニドである。本組成物は、治療的に有効量の選択された抗炎症剤を含有する。当 業者は、炎症の抑制に治療的に有効である量を決定することができる。正確な量 は、投与の方法、及び治療される患者の年齢、体重及び症状に依存するであろう 。一般に、抗炎症剤は、経鼻投与で治療的に有効であると当該技術分野で知られ ている用量で利用される。 本発明の組成物は、更に、少なくとも１種の追加の治療剤を含むので、単一の 局所経鼻組成物で、抗炎症剤と少なくとも１種の追加の治療剤との簡便な投与が 可能になる。この追加の治療剤は、局所経鼻投与に適するものであって、血管収 縮剤、ノイラミニダーゼ阻害剤、ロイコトリエン阻害剤、抗コリン作働剤、抗ヒ ルタミン剤、抗アレルギー剤、局所麻酔剤、及び粘液溶解剤からなる群から選択 される。追加の治療剤を抗炎症剤と組み合わせて使用すると、鼻及び血脈洞の症 状の治療に追加的及び相乗的効果を与える。 本発明の組成物中の局所経鼻投与に適する血管収縮剤は、オキシメタゾリン、 ナファゾリン、キシロメタゾリン、及びフェニレフリンである。ロイコトリエン 阻害剤には、３種のロイコトリエンであるＣ４、Ｄ４及びＥ４の選択的競合的レ セプターアンタゴニストであるザフィルルカスト；Ｄ４の選択的競合的レセプタ ーアンタゴニストであるプランルカスト；及びロイコトリエン阻害剤であるジロ イトンが含まれる。ノイラミニダーゼ阻害剤には、ザナミビル（ＧＧ−１６７） が含まれる。適する抗ヒルタミン剤は、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミ ン、セチリジン、テルフェナジン、フェノフェキサジン、アステミゾール、ノル アステミゾール、アゼラスチン、及びアザチジンである。抗アレルギー剤には、 クロモリンナトリウム及びネドクロミルレボカバスチンが含まれる。本発明の組 成物に有用な抗コリン作働剤は、イプラトロピウムブロミドである。局所麻酔剤 には、ジクロニン、プラモキシン、及びベンゾカインが含まれる。局所経鼻投与 に適する粘液溶解剤は、アセチルシステイン、グアイフェニジン及びムコシステ インである。上記薬剤の治療的に有効な量は、当該技術分野におけるこれら薬剤 の公知の使用に関する熟練者により、投与の方法、及び治療される患者の年齢、 体重及び症状を考慮して、決定されることができる。 本発明の組成物は、抗炎症剤及び少なくとも１種の追加の治療剤、更には薬学 的に許容される経鼻キャリヤを含んでなる水溶液として製剤される。本医薬組成 物の製剤は、当該技術分野で広く知られており、Remington's Pharmaceutical S ciences，1985，17th ed，Mack Publishing Co.，Easton，Pennsylvaniaのよう な標準的テキストを参照するのが好都合である。 好ましい経鼻製剤は、キャリヤとして水緩衝化水溶液を含有する点鼻薬又は鼻 内噴霧薬である。本組成物は、好ましくは等張性である。砂糖や塩化ナトリウム のようなる等張剤は、当該技術分野で既知であり、この組成物に含めることがで きる。 本発明の組成物は、粘度を高めそして湿潤化及び繊毛の活力をもたらす湿潤剤 を含有することもできる。適する湿潤剤には、グリセリン、ポリエチレングリコ ール、プロピレングリコール及びそれらの混合物が含まれる。 薬学的に許容できる保存剤、安定剤、香味剤、及びｐＨ調節剤を包含する追加 の薬剤は、当該技術分野で公知であり、本発明の組成物に含めることができる。 本発明のもう１つの態様は、抗炎症剤、及び少なくとも１種の追加の治療剤を 含んでなる無保存剤組成物を提供する。無保存剤組成物は、過敏性を低めかつ患 者の受容性を高めるので好ましい。これらは、単位用量で調製されることも、溶 液の汚染を防止する系で調製されることもできる。 本発明の組成物は、ヒトの患者に用量単位で簡便に経鼻投与され、抗炎症剤と 上記の追加の治療剤の望まれる治療効果を発揮することができる。本組成物は、 鼻内噴霧薬又は点鼻薬の形態で投与されることができる。鼻内噴霧薬は、絞り出 し容器として、又は、例えば、１回又は２回噴霧で所望の用量を送出するように 設計された計量手動式鼻内噴霧ポンプとして提供されることができる。本組成物 は、エアゾールスプレー製剤として、例えば、ハロゲン化炭化水素のような噴射 剤を含有する計量式加圧エアゾール剤として、投与されることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＵ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ， ＥＥ，ＧＥ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｒ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．治療的に有効量の局所抗炎症剤、及び局所経鼻投与に適する少なくとも １種の薬剤であって、血管収縮剤、ノイラミニダーゼ阻害剤、ロイコトリエン阻 害剤、抗ヒルタミン剤、抗アレルギー剤、抗コリン作働剤、麻酔剤、及び粘液溶 解剤からなる群から選択される治療的に有効量の薬剤を含んでなる局所適用可能 な経鼻組成物。 ２．局所抗炎症剤が、ベクロメタゾンジプロプリオネート、ブデソニド、デ キサメタゾン、モメタゾンフロエート、フルチカゾンプロプリオネート、及びト リアムシノロンアセトニドからなる群から選択される、請求項１の組成物。 ３．血管収縮剤が、オキシメタゾリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、 及びフェニレフリンからなる群から選択される、請求項１の組成物。 ４．ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、テルフェナジン、アゼラス チン、ノルアステミゾール、フェキソフェナジン、セチラジン、アステミゾール 、及びアザチジンからなる群から選択される、請求項１の組成物。 ５．抗アレルギー剤が、クロモリンナトリウム、レボカバスチン、及びネド クロミルからなる群から選択される、請求項１の組成物。 ６．抗コリン作働剤がイプラトロピウムである、請求項１の組成物。 ７．局所麻酔剤が、ジクロニン、プラモシン、及びベンゾカインからなる群 から選択される、請求項１の組成物。 ８．粘液溶解剤が、アセチルシステイン、グアイフェニジン及びムコシステ インからなる群から選択される、請求項１の組成物。 ９．ロイコトリエン阻害剤が、ザフィルルカスト、プランルカー、及びジロ イトンからなる群から選択される、請求項１の組成物。 １０．ノイラミニダーゼ阻害剤がザナミビルである、請求項１の組成物。 １１．ベクロメタゾンジプロプリオネート、ブデソニド、デキサメタゾン、モ メタゾンフロエート、フルチカゾンプロプリオネート、及びトリアムシノロンア セトニドからなる群から選択される治療的に有効量の局所抗炎症剤、及びオキシ メタゾリン、フェニレフリン、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、テル フェナジン、アステミゾール、アザチジン、クロモリンナトリウム、ネドクロミ ル、イプラトロピウムブロミド、ジクロニン、ベンゾカイン、アセチルシステイ ン、グアイフェネシン及びムコシステインからなる群から選択される少なくとも １種の治療的に有効量の薬剤を含んでなる局所適用可能な経鼻組成物。 １２．少なくとも１種の湿潤剤を更に含んでなる、請求項１又は１１の組成物 。 １３．湿潤剤が、グリセリン、ポリエチレングリコール、及びプロピレングリ コールからなる群から選択される、請求項１２の組成物。 １４．薬学的に許容されるキャリヤを含んでなる、請求項１又は１１の組成物 。 １５．鼻内噴霧薬としての用途のために配合された、請求項１又は１１の組成 物。 １６．点鼻薬としての用途のために配合された、請求項１又は１１の組成物。