JP2001523385A - 改良型蓄電池ペースト組成物およびそれを使用するための電気化学的電池 - Google Patents

改良型蓄電池ペースト組成物およびそれを使用するための電気化学的電池

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Abstract

(57)【要約】 改良電池ペースト組成物、および、その組成物を組み入れた鉛−酸電気化学的電池(22)。電池(22)は、正の集電極(30)と負の集電極(40)を有する。各集電極(30、40)は、1つ以上の鉛含有組成物とペーストビヒクルを含有するペースト(54、60)で被覆されて、正極板(55)と負極板(61)を形成する。吸着質の電解質含有セパレータ部材(50)が正負の極板(55、61)間に配置されても良い。正の集電極(30)上、負の集電極(40)上、あるいは、正負両集電極上のペースト(54、60)は、さらに、改良電池サイクル寿命、増加充電容量、および、強化総合安定性を含む多くの利益を提供する、ポリビニルスルホン酸あるいはその塩類からなる特別な添加物を含む。この添加物は、また、ペーストをより平滑でより粘着質にし、それによってペースト塗布工程を改善する。重要なペースト組成物は、従来の平坦極板電池においても螺旋巻電池においても同等な効力を持って使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 改良型蓄電池ペースト組成物および それを使用するための電気化学的電池 発明の契約上の起源 米国エネルギー省によって与えられた下請け契約ZCB-4-13032-10(さらに下請 けの下請け契約TCB02586)により本発明における諸権利は米国政府が有する。 発明の分野 本発明は概括的に言えば鉛−酸電気化学的電池技術に関し、より具体的に言え ば、拡張したサイクル寿命、増強した充電容量、改良した内部安定性、および、 その他の利益を提供する鉛−酸電気化学的電池に使用するための特殊配合ペース ト組成物に関する。 背景技術 「鉛蓄電池」としても公知である鉛−酸電気化学的電池は、通例電気エネルギ ーを貯蔵伝達するのに用いられる。例えば、鉛−酸電気化学的電池は、点火、照 明、および、その他の関連目的のために車両(例えば、乗用車、トラック、ボー ト、飛行機など)において普通に用いられる。これらの用途は、一般に、「SL I」つまり「起動・照明・点火」機能として知られている。鉛−酸電気化学的電 池は、また、「ディープサイクル」つまり牽引関連用途においても用いられる。 従来の鉛−酸電気化学的電池は、米国特許3,951,688号に記載のように、典型 的には鉛合金あるいは元素鉛(純度99.9%−99.99%の鉛[Pb])から なる小孔質(多孔質)金属格子の形で製造した導電性の正負の集電極を有する。 個々の集電極は、形状として平面(平坦)であっても、さらに後述するような螺 旋巻であってもよい。形状に関係なく、正負両集電極(例えば、格子)には、電池 製造中に集電極の両面に直接付着させるペースト組 成物が与えられ、ペースト組成物を付着させた集電極で、正負の「極板」が形成 される。正負のペーストは、例えば、微粉化された元素鉛(Pb)や鉛化合物( 例えば、硫酸鉛[PbSO4]や、PbO[「リサージ」]および/またはPb34 [「鉛丹」]などの酸化物)からなる1つ以上の粒子鉛含有組成物から一般に製 造される。選択された鉛含有組成物は、ペースト「ビヒクル」(例えば、水)、お よび、硫酸[H2SO4]を含む他の任意の様々な成分と組み合わせられる。重要 な他の添加物としては、硫酸バリウム、カーボンブラックおよびリグノスルホン 酸エステルを含む、米国特許4,902,532号に論じられているようなエキスパンダ がある。エキスパンダは、さらに後述するように、主として負のペーストに関連 して用いられる。 電気化学的電池において正極板を形成するために正の集電極上に配置される ペースト組成物は一般に「正のペースト」と称され、負極板を形成するために負 の集電極上に配置されるペースト組成物は「負のペースト」として知られている 。これらの品目に関する更なる情報や電池ペースト組成物のその他の特性は一般 に本明細書に参照として組み込んだ米国特許4,648,177号に示される。同様に、 上記のペースト組成物を正負の集電極に塗布する方法は、本明細書に参照として 組み込んだ米国特許3,894,886号、3,951,688号、および、4,050,482号において 具体的に論じられている。 機能面から言えば、集電部材は電池内で電流を集めるだけでなく、ペースト組 成物に対して機械的支持を提供するものでもある。ペースト組成物は、具体的に は、電気エネルギーを貯蔵するための電気化学的活物質として機能する。上記タ イプの蓄電池装置は、通例、「ペースト極板」蓄電池、あるいは、「フォール形 」蓄電池と称することもある。これらの特別な蓄電池装置(米国特許3,894,886 号、3,951,688号、4,050,482号、および、4,902,532号において論じられるよう な)は、さらに、ある量の選択された電解質組成物を内部に有する。この目的に 適した電解質材料は、通常性質が酸であり、代表的な電解質組成物はH2SO4水 溶液を含むが、それに限定されるものではない。電解質は、硫酸ナトリウム[N a2SO4]、リン酸[H3PO4]、 および、種々の対イオン(例えば、Li+、K+、NH4 +、Mg+2など)に関係づ けられた他の硫酸塩など種々の添加物を内部に有しても良い。動作面から言えば 、電解質は、正負両極板においてイオン電流担体としても活物質としても機能す る。 選択された電解質溶液は、所与の電気化学的電池内で異なる方法で使用されて も良い。例えば、電解質は、いかなる構造物にも含まれたり吸収されたりしない 液体形で存在しても良い。このタイプの蓄電池は、普通、「浸水式蓄電池」や「 自由電解質蓄電池」と称される。浸水式蓄電池は、一般に、正負の極板間に電解 質溶液を有する、並列構造に配置される平面(平坦)の正負の極板から構成され る。 対照的に、「保留式電解質電池」として従来知られている別タイプの電気化学 的電池は、電解質溶液が極板間に配置したセパレータ素子内に吸収保留されるシ ステムを有する。電解質溶液をセパレータ素子内に効果的に保留するために、セ パレータ素子の製造に用いる材料は多孔質で吸着質のものである。この目的に適 した代表的な組成物としては、セルロース材料、あるいは、より好適には、以下 においてさらに論じられかつ米国特許4,637,966号において記載されているよう な超微粒ガラス繊維からなる「マット」がある。保留式電解質蓄電池は、形状が 平面(平坦)な極板構造物であって、両極板構造物間に配置した電解質含有セパ レータ部材を有する並列方位に配置した極板構造物を有しても良い。このタイプ の代表的な電気化学的電池は米国特許4,421,832号および5,120,620号(参照とし て組む込み)に論じられている。また、保留式電解質蓄電池は、正負の極板(例 えば、ペーストを表面に有する集電極)が両者間に配置された電解質含有セパレ ータ素子とともに螺旋巻きされた螺旋巻構成に製造しても良い。この蓄電池タイ プの例としては、同様に本明細書に参照として組み込まれている米国特許4,064, 725号、4,212,179号、4,346,151号、4,383,011号、4,606,982号、4,637,966号、 4,648,177号、4,780,379号、および、5,091,273号に示されている。螺旋構造の 蓄電池は、最小量の物理空間で高度な効率と容量を提供する。 最後に、鉛−酸電気化学的電池は、2つの追加タイプ、すなわち、(1)密閉型 と(2)非密閉型で製造することもできる。非密閉型蓄電池方式では、蓄電池ケー スあるいはハウジングの内部が周囲(外部)環境に開放している。このタイプの 電池内で、例えば、過充電中に発生する過剰な酸素はケース外に逃がすことがで きる。密閉型蓄電池ユニツトでは、ハウジング内部と外部環境の間のいかなる連 通をも防止するため、ハウジングは気密封止される。その結果、充電過程中に発 生する酸素は蓄電池内部で消費される。密閉型蓄電池は「再結合型」あるいは「 電解液不足型」電池としても知られている。代表的な密閉型(再結合型)蓄電池 方式は、例えば来国特許4,383,011号で論じられている。 検討中の特定の鉛蓄電池に限らないが、蓄電池設計過程では多くの動作特性お よび能力を慎重に検討されなければならない。最重要な1つは、「充電容量」で ある。この用語は基本的には、蓄電池によって貯蔵伝達可能な電気(例えば「電 荷」)の量を意味する。電気化学的電池における高充電容量は電気エネルギーの 最大長期伝達を可能にする。もう一つ重要な要素は「サイクル寿命」である。1 「サイクル寿命」は一般に、蓄電池が充電状態から非充電(例えば、放電)状態 になるときの蓄電池の電気化学的状態の変化として定義される。あるサイクル数 の後、蓄電池の充電容量は減少し始める。そして、ついに、蓄電池は、電荷を保 持不能になって、使用不能になる不良点に達する。このため、鉛−酸電気化学的 電池が最大「サイクル寿命」を有することは重要なことである。この「サイクル 寿命」という用語は、一般に定格容量の50%−80%として定義される有効値 以上の充電容量を維持する間に蓄電池が経験可能なサイクル数として定義される 。 上述のような蓄電池不良は、多くの異なる理由で生じると考えられる。浸水式 電解質型の電池では、一般に、長期の充電サイクルによって極板上のペースト材 料の一部あるいは全部が極板から分離し、蓄電池ケースの底に落ちてしまう。こ の過程は、ペーストの「目こぼれ」として従来公知である。さらにまた、浸水式 や保留式の電解質蓄電池では、ともに、充電サイクルによ ってペースト組成物が化学的に劣化する。この状況は、充電容量の普遍的な低下 を招き、遂に不良に至らしめる。ペースト劣化は、一般に、顕微鏡的形態学的変 化、不活性硫酸鉛の形成、結晶構造の変化、非晶質特性の変化、集電極(例えば 、格子)との接触損などを含む、多くの可能な理由で生じる。電池の正極板は一 般にこの不良様式に関わっている。 充電サイクル寿命、充電容量、および、ペースト安定性を含む、上記した要素 はすべて、鉛−酸電気化学的蓄電池の総合的効力と有効寿命に貢献する。それゆ えこれらを検討することは鉛−酸エネルギーシステムの開発と製造において最重 要なことである。以下論じるように、本発明は、蓄電池技術における著しい進歩 を伴い、それは、鉛−酸電気化学的電池において改良した充電容量、充電サイク ル寿命、ペースト保全性、および、長寿を提供する特殊配合ペースト組成物を開 発することを特徴とする。その上、本発明のペーストは有益な流動学特性を有す る滑らかな粘稠度を持つ。これらの特徴は、ペースト塗布工程の効率を向上させ るとともに、蓄電池動作中のペーストをより安定したものにするので、早期のペ ースト分離や劣化が抑制される。これらの理由と後述する他の要因のため、本発 明は、電気化学的電池の製造と設計の技術において重大な進展を示す。 発明の概要 本発明の目的は、高性能鉛一酸電気化学的蓄電池製造用の改良型蓄電池ペース ト組成物を提供することである。 本発明の他の目的は、改良型蓄電池ペースト組成物と、それとともに使用する 、より大きな充電容量を特徴とする電気化学的電池とを提供することである。 本発明の他の目的は、改良型蓄電池ペースト組成物と、それとともに使用する 、長期サイクル寿命を持つ電気化学的電池とを提供することである。 本発明の他の目的は、従来システムや材料より大きな電気化学的安定性を特徴 とする、改良型蓄電池ペースト組成物とそれとともに使用する電気化学的電池と を提供することである。 本発明のさらなる目的は、ペースト材料および電池が大量生産工程を用いる高 効率な方法で容易に製造される、改良型蓄電池ペースト組成物とそれとともに使 用する電気化学的電池とを提供することである。 本発明のさらなる目的は、請求項で記載のペースト製品を組み込んだ完成した 蓄電池システムが、「SLI」(「起動・照明・点火」)用途、バックアップ電源、 牽引および動力用途、ディープサイクル用途などを含む多くの異なる用途に適し たものになる、改良型蓄電池ペースト組成物とそれとともに使用する電気化学的 電池とを提供することである。 本発明のさらなる目的は、内部蓄電池成分の劣化が最小化されて、その結果実 質上より長い寿命が得られる、改良型蓄電池ペースト組成物とそれとともに使用 する電気化学的電池とを提供することである。 本発明のさらなる目的は、以下に詳細に説明する独特なペースト添加物の使用 によって上述の利益を達成する、改良型蓄電池ペースト組成物とそれとともに使 用する電気化学的電池とを提供することである。 上述の目的に応じて、本発明は、高効率鉛−酸電気化学的電池を製造するため に使用される特別な添加物を含有する独特なペースト組成物に関する。この添加 物は、上述のように多くの利益を提供する。請求項記載の発明は特定の蓄電池構 造および構成材料を主に参照しながら以下に論じることになるが、本発明はいか なる鉛蓄電池方式や内部蓄電池設計にも限定されるものではない。むしろ、本発 明は、種々の異なる鉛蓄電池形式、サイズ、および、設計構成に将来適用可能で ある。さらにまた、以下に示さない限り、請求項記載の蓄電池システムおよびペ ースト組成物は、いかなる特定の構成材料にも、寸法にも、他の数値パラメータ にも限定されるものではなく、それらは、当該蓄電池の所期の用途や他の要素に 応じて選択して構わない。 ここで、本発明の簡単な概観とその主要な特徴を提示する。さらに具体的な詳 細は好適な実施例の詳細な説明の項において示される。上記のように、本発明は 基本的には多くの機能面の利益を有する特殊蓄電池ペースト組成物に関連する。 発明の新規な特徴を完全に理解しやすくするために、ここで、 請求項記載のペースト材料を組み込むよう構成された1つの代表的な蓄電池シス テムを採り上げる。本発明によると、鉛−酸電気化学的電池は、外部ケースある いはハウジングを有して提供される。本明細書で使用する「電池(Cell)」あるい は「蓄電池(Battery)」という用語は、交換可能で同等なものと考える。ハウジ ング内部に設置されるのは、実質上隣接位置に配置される少なくとも1つの導電 性の正の集電部材と少なくとも1つの導電性の負の集電部材である。請求項記載 の蓄電池において使用するのに適当な集電部材は、多くの異なる形式、サイズ、 および、形状を有しても良い。例えば、正負の集電部材は、小孔質であって1つ 以上の開口がそこから開いた構造(例えば、「格子」の形)になっていても、あ るいは、無孔であっても良い。正負の集電部材を製造するのに使用可能な構造部 材に関するさらなる情報は以下に述べられる。しかしながら、集電部材を製造す るのに適した代表的な構造材料は、(1)限定されるものではないが、カルシウ ム(Ca)、錫(Sn)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、および/または、アンチ モン(Sb)を含む種々の元素と結合した鉛を含有する選択された鉛(Pb)合 金、あるいは、(2)約99.9%−99.99%の純度を持つ元素鉛(Pb) である。一般的には鉛合金の使用が好適である。 正の集電部材(例えば、正の格子)は、さらに、正の集電部材を両面から完全 に覆うように表面に配置した正のペースト組成物を有する。ペースト付き正の集 電部材は、本明細書では、「正極板」と称する。同様に、負の集電部材(例えば 、負の格子)は、「負極板」を形成するように表面に配置した負のペースト組成 物を有する。これらのペースト材料の機能は上述した通りである。両ペーストは 同一の基本成分、すなわち、(1)少なくとも1つの粒子状鉛含有組成物と、( 2)ペーストビヒクルとを含む。これら2つの成分に関しては、多くの異なる材 料が使用可能であるが、本発明はいかなる特定の鉛含有組成物にもビヒクルにも 限定されない。例えば、粒子状鉛含有組成物には次の材料が含まれても良い。す なわち、微粉元素Pb、PbO(「リサージ」あるいは「マシコット」)、Pb34(「 鉛丹」)、PbSO4(「硫酸 鉛」、「PbSO4」という呼称にはその水化物も含むものとする)、および、その 混合物である。水は、ペーストピヒクルとして使用される代表的で好適な組成物 である。正負両ペーストは、多くの付加的(任意)成分を含んでも良い。例えば 、正負ペーストのどちらか、あるいはその両方がH2SO4(「硫酸」)を含んでも良 い。この材料は、例えば、「起動・照明・点火」(例えば、「SLI」)用途におい てより大きなペースト間隙率が望ましいときに使用される。これらの各成分、そ の機能面の特徴、他のペースト成分、および、代表的なペースト配合の具体例に 関するさらなる情報は、好適な実施例の詳細な説明の項で後述される。 上述の基本成分に加えて、正負ペーストのどちらか、あるいはその両方は、完 成した電気化学的電池において多くの利益をもたらす独特で機能面で活性なペー スト添加物をさらに有する。このペースト添加物は、「ポリビニルスルホン酸」 あるいはこの材料の塩類(例えば、「ポリビニルスルホン酸エステル類」)として 公知である高分子組成物に関連する。例えば、ポリビニルスルホン酸は、以下の 代表的な化学式に準じた化学的特徴を持っても良い。 (CH2CH[SO3H]xn 本化学式において、好適ではあるが非限定的な実施例ではx=0.01−1およ びn=10−1,000であり、「ポリビニルスルホン酸」という用語はこれら の数値範囲内に含まれるすべての調合物を包含するものと定義される。同様に、 ポリビニルスルホン酸の塩類(例えば、「ポリビニルスルホン酸エステル類」)は 次の化学式によって示すことができる。 (CH2CH[SO3M]xn 上記化学式では、Mは、Na+、K+、Li+、Ba+2、Mg+2、Ca+2およびS r+2からなる群より好適に選択されたアルカリ金属あるいはアルカリ上類金属の 対イオンである。また、上述のように、好適ではあるが非限定的な実施例ではx =0.01−1およびn=10−1,000であり、「ポリビニルスルホン酸エ ステル」という用語はこれらの範囲内に含まれるすべての調合物を包含するもの と定義される。 ポリビニルスルホン酸およびポリビニルスルホン酸エステルは、多くの商業的 供給元(下述)から入手可能であり、一般的に「水溶性イオノマー」(例えば、 イオン基を有するポリマー)として分類される。また、これらの材料は、非限定 的ではあるが代表的な実施例では約500−100,000の平均分子量を持つ 「高分子電解質」と概して考えらる。先述のように、ポリビニルスルホン酸およ びポリビニルスルホン酸エステルを、電気化学的電池の正および/または負の集 電部材(例えば、格子)上のペースト組成物において使用すると、同時に多くの 利点が得られる。これらの利点には、(1)これらの材料中の硫酸根が効果的に ペースト中の粒子状材料(例えば、鉛含有組成物)と連結してより粘着性の高い ペースト生成物を生成する「可塑剤」として機能する能力と、(2)蓄電池の全 充電容量の改善と、(3)蓄電池サイクル寿命の増加と、(4)ペースト塗布工 程の全効率を向上させる、より均質で、平滑で、一様なペースト生成物の生成と 、(5)極板上における付着結晶成長の抑制と、(6)正常および敵対的(例え ば、低温)動作条件下における極板性能の総体的改善とを含む。それゆえ、上述 のペースト添加物を正負ペーストのうちの一方あるいは両方に加えることは、鉛 −酸電気化学的電池技術において重大な前進をもたらす。 先に示したように、本発明は正負両ペーストにおいていかなる特定の成分比に も限定されるものではなく、ペースト成分の正確な量は、当該蓄電池の使用意図 および予備試験調査によって決まるような他の項目を含む多くの要因に応じて選 択される。しかしながら、正の集電極板を生成するために正の集電部材に塗布さ れる請求項記載の添加物を含有する代表的な正のペーストは、一般に、約70− 95重量%の微粉鉛含有組成物と、約0.001−0.5重量%の請求項記載の ペースト添加物(例えば、ポリビニルスルホン酸やその選択された塩[ポリビニ ルスルホン酸エステル])を含有する。負の集電極板を生成するために負の集電 部材に塗布される上記添加物を含有する典型的な負のペーストは、一般に、約7 0−95重量%の微粉鉛含有組成物と、約0.001−0.5重量%の請求項記 載のペースト添加物(例えば、ポリ ビニルスルホン酸やその選択塩[ポリビニルスルホン酸エステル])を含有する。 本発明のペースト添加物は、上述のように、正のペースト、負のペースト、ある いは正負両方のペースト組成物において使用して良い。しかしながら、完成した 蓄電池における動作効率を最大水準にするためには、少なくとも正の集電部材上 の正のペーストにおいてポリビニルスルホン酸やポリビニルスルホン酸エステル が存在することが好適である(しかし、必須ではない)。 十分な背景情報を提供するために、典型的な鉛−酸電気化学的電池に関する残 りの成分、構成要素、および、材料をここで手短に述べる。「保留式電解質」蓄 電池が先に定義したように採用されるなら、セパレータ部材がペースト付き正の 集電極(例えば、正極板)とペースト付き負の集電極(例えば、負極板)との間 の蓄電池ハウジングに設けられることになる。セパレータ部材は性質において多 孔質で吸着質であり、多くの異なる構成材料がこの目的に適合する。しかしなが ら、代表的かつ好適な実施例では、セパレータ部材は不織布マット形状に構成さ れた異なるサイズのガラス繊維材料から製造される。セパレータ部材は、蓄電池 動作中、ある量の選択された酸電解質溶液を内部に保持する。請求項記載の蓄電 池は電解質に関していかなる特定の材料にも限定されることはないが、この目的 のための代表的かつ好適な電解質製品は硫酸(H2SO4)水溶液からなる。 浸水式電解質電池が(先に定義したように)関連するなら、セパレータ部材が ペースト付き正負の集電部材(例えば、正負の極板)間に、これらの構成部材の 短絡を防止するために設けられることになる。好適な実施例では、このタイプの システムにおけるセパレータ部材は、この目的のため従来技術で公知なプラスチ ックあるいはゴム微孔質化合物から構成される。上述のように液体電解質溶液は 、ハウジング内部で「自由」(非抑制)形態で、かつ、正負の極板と液性連通状態 で存在する。本発明のペースト添加物は、浸水式および保留式電解質蓄電池(従 来の「チューブ状」設計をふくむ他の同等な蓄電池システムも同様)のどちらに おいても等しく効果的である。また、蓄 電池におけるペースト付き正負の集電極は形状において平面(平坦)であっても 螺旋巻きであってもよく、後述のように両集電極間にセパレータ部材が配置され る。これらの形状のどちらであっても、請求項記載のポリビニルスルホン酸やポ リビニルスルホン酸エステルのペースト添加物から利益が得られる。 上述のペースト添加物を有する電気化学的電池を組み立てるのに従来の製造法 を用いても良い。蓄電池製造と組立工程を含む具体的な情報は、好適な実施例の 詳細な説明の項において示される。しかしながら、本発明によって電気化学的電 池を一般的に製造するには、上述のタイプの導電性の正の集電部材と導電性の負 の集電部材をまず準備する。集電部材は有孔(例えば、格子形)でも無孔でも良 く、任意である。例えば、米国特許3,894,886号、3,951,688号、および、4,050, 482号(本明細書に参照として組み込み)において論じられているような従来の ペースト塗布技術を用いて、正のペーストを正の集電部材に塗布して正のペース トをその表面に配置する。なお、ペースト付き正の集電部材は本明細書では「正 極板」と称している。正のペーストは上述のものと同一成分同一比率を有し、基 本的には、少なくとも1つの微粉鉛含有組成物とペーストビヒクルを有する。ま た、正のペーストは好適な実施例では請求項記載のポリビニルスルホン酸やポリ ビニルスルホン酸エステルのペースト添加物を含有する。正のペーストは、先述 のように必要あるいは所望ならばH2SO4を含有しても良い。 その後、上述の加工技術を用いて負のペーストを負の集電部材に塗布して負の ペーストをその表面に配置する。なお、ペースト付き負の集電部材は本明細書で は「負極板」と称している。負のペーストは上述のものと同一成分同一比率を有 し、基本的には、少なくとも1つの微粉鉛含有組成物とペーストビヒクルを有す る。また、負のペーストは好適だが非限定的な実施例では請求項記載のポリビニ ルスルホン酸やポリビニルスルホン酸エステルのペースト添加物を含有する。負 のペーストは、先述のように必要あるいは所望ならばH2SO4を含有しても良い 。実際には、負のペーストが本発明のペー スト添加物を含むならば、この添加物は正のペーストにも(上記のように)存在 してもよいし、正のペーストには存在しなくてもよいが、それは予備試験および 他の要因によって決定される。 ペースト塗布工程が完了した後で、ペースト付き正負の集電部材(例えば、正 負の極板)はともに、選択した蓄電池(電池)ハウジング内に配置される。ハウ ジング内へのペースト付き正負の集電部材の設置に先立って、あるいは、その後 に、上記タイプのセパレータ部材が一般には上記のようにペースト付き正負の集 電部材間に設置される。その後、ある量の選択した電解質溶液がハウジングに加 えられる。保留式電解質蓄電池では、電解質溶液はセパレータ部材の多孔質格子 内に吸着保留される。浸水式電解質システムでは、電解質溶液はハウジング内で 自由流動状態に、かつ、正負の極板と液性連通(接触)状態に置かれる。 最後に、上述の基本方法では、ペースト付き正負の集電部材は、上述のように 、実質上平面(平坦)であっても、あるいは、円筒電池構造を形成するように螺 旋巻きにしても良い。これらの形状のどちらであっても(勿論、従来の「チュー ブ状」蓄電池を含む他の形状であっても)、請求項記載のペースト添加物を正の ペーストに、あるいは、負のペーストに、あるいは正負両ペーストに用いると、 そのペースト添加物から同等な利益が得られる。従って、本発明は、さらに、鉛 −酸電気化学的電池技術において重大な前進をもたらす。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の材料および方法に応じて使用可能な多重螺旋巻電池を含む代 表的な保留式電解質鉛蓄電池の概略図である。 図2は、本発明の材料および方法に応じて使用可能な代表的な並列極板鉛蓄電 池の概略図である。 好適な実施例の詳細な説明 本発明は、改良充電容量と増加サイクル寿命を含む多くの重要な利益を提供す る特殊な蓄電池ペースト配合に関する。請求項記載の発明は、鉛−酸電 気化学的電池のいかなる特定のタイプにも限定されず、平極板システムから螺旋 型保留式電解質蓄電池に至るまで種々の異なる蓄電池に適用可能である。したが って、本発明は、将来的にも、酸電解質溶液と液性連通状態にある鉛を主成分と する正負の極板を組み込んだ如何なる蓄電池システムにも適応可能である。請求 項記載のペースト配合を使用するよう設計した代表的な蓄電池システムが以下で 論じられるが、これらの蓄電池は、例示目的のためにだけ示されるものであって 、如何なる方法も本発明を限定するものではない。 A.代表的な蓄電池ユニット 上記したように、本発明は、基本的には、多くの機能面の利益を有する特殊蓄 電池ペースト組成物に関連する。発明の新規な特徴の完全理解を容易にするため 、ここで、請求項記載のペースト材料を組み込むように設計された代表的な蓄電 池システムを検討する。図1を参照すると、典型的な鉛−酸電気化学的蓄電池が 参照番号10に概略図示されている。この蓄電池10は、本明細書に参照として 組む込まれている米国特許4,780,379号において徹底的に検討されている。蓄電 池10は、まず、例えば、ポリプロビレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、 および、他の同様な組成物からなる群より選択された不活性なプラスチックから 製造された電池ハウジング12を有する。蓄電池10は、図1の実施例では、好 適にはハウジング12を製造するのに使用される材料と同一の材料から製造され た蓋14を用いて封止される。蓋14を用いて蓄電池10を封止すると、上述の ような「不足」型のガス密かつ電解質密な構造が作成される。図1に示す導電性 の正負の端子16、20は蓋14を貫通して延長しており、以下これらをさらに 詳細に説明される。 図1に示すように、蓄電池10は同一構成の6つの独立電池22を有する。電 池22は互いに電気的に連通しており、一般に、自動車両における「SLI」(「 起動・照明・点火」)用途および「ディープサイクル」あるいは「牽引」用途を含 む種々の機能のために12ボルトの電気を供給できる一体構造を形成する。ここ で、1つの代表的な電池22と、それと本発明との関係を説明する。引き続き図 1を参照すると、各電池22は、コンパクトな設計の 円筒構造を作り出すように螺旋巻きされた多くの内部構成部品を有する。これら の構成部品には、まず、参照番号30で図1に示す正の集電部材が含まれる。正 の集電部材30は軟質で、肉薄で(例えば、約0.1−4.0mmの平均肉厚を 持つ)、小孔質であり、好ましくはそれを貫通しそれによって従来「格子」と称 される構造を形成する複数の方形開口32を有する。正の集電部材30では平方 インチ当たり約2−30個の開口32が使用され、各開口32は約3−30mm の平均(非限定)長と約1−10mmの幅を持つ。代表的な実施例では、各電池2 2における正の集電部材30は、殆との用途に好適である鉛合金の使用とともに 、(1)限定されるものではないが、カルシウム(Ca)、錫(Sn)、銀(Ag)、 アルミニウム(Al)、および/または、アンチモン(Sb)を含む他の種々の元 素と結合した鉛を含有する選択された鉛(Pb)合金、あるいは、(2)約99 .9%−99.99%の純度を持つ元素鉛(Pb)から製造されうる。正の集電 部材30の製造に鉛合金を使用するなら、鉛と結合する他の材料が約5重量%を 超えない限り最適な結果が達せられる。正の集電部材30に関して使用される「 鉛含有」という用語は、それゆえ、鉛合金と実質上純粋な(例えば、99.9− 99.99重量%)元素鉛の両方を含むと定義され、どちらの組成物を選択する かは日常予備試験に従って決定される。 正の集電部材30は、それそれ、さらに少なくとも1つのつまみ部材36を表 面に一体形成させた上長辺縁34を有する。つまみ部材36の機能は後述する。 正の集電部材30の内容、構造および一般特性に関する更なる情報は、本明細書 に参照として組み込んだ米国特許3,951,688号、4,780,379号および5,120,620号 に示されている。なお、本明細書で使用される「集電部材」という用語は、図1 に示す軟質で細長格子形の集電部材30から、当該蓄電池において正の集電極と して機能する、実質上平坦で無孔質なパネルユニット、棒状構造、スクリーン状 材料、チューブ状素子、および他の同等な構成部品に至るまで、異なる形状と大 きさを持つ種々の構造を含むものとする。 また、各電池22内には、図1に示す負の集電部材40も含まれる。本発明 の蓄電池10およびペースト組成物を完全に理解するために、ここで、負の集電 部材40の詳細な検討を行う。負の集電部材40は、軟質で、肉薄で(例えば、 約0.1−4.0mmの平均肉厚を持つ)、小孔質であり、それを貫通しそれに よって先と同様に従来「格子」と称される構造を形成する複数の方形開口42を 有する。負の集電部材40では平方インチ当たり約2−30個の開口42が使用 され、各開口42は約3−30mmの平均(非限定)長と約1−10mmの幅を 持つ。代表的な実施例では、各電池22における負の集電部材40は、殆どの用 途に好適である鉛合金の使用とともに、(1)限定されるものではないが、カル シウム(Ca)、錫(Sn)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、および/または、ア ンチモン(Sb)を含む他の種々の元素と結合した鉛を含有する選択された鉛( Pb)合金、あるいは、(2)約99.9%−99.99%の純度を持つ元素鉛 (Pb)から製造されうる。負の集電部材40の製造に鉛合金を使用するなら、 鉛と結合する他の材料が約5重量%を超えない限り最適な結果が達せられる。負 の集電部材40に関して使用される「鉛含有」という用語は、それゆえ、鉛合金 と実質上純粋な(例えば、99.9−99.99重量%)元素鉛の両方を含むと 定義され、どちらの組成物を選択するかは日常予備調査によって決定される。 負の集電部材40は、それぞれ、さらに少なくとも1つのつまみ部材46を表 面に一体形成させた上長辺縁44を有する。つまみ部材46の機能は後に諭じる 。負の集電部材40の内容、構造および一般特性に関する更なる情報は、先と同 様、本明細書に参照として組み込んだ米国特許3,951,688号、4,780,379号および 5,120,620号に示されている。なお、本明細書で使用される「集電部材」という 用語は、図1に示す軟質で細長格子形の集電部材40から、当該蓄電池において 正の集電極として機能する、実質上平坦で無孔質なパネルユニット、棒状構造、 スクリーン状材料、チューブ状素子、および他の同等な構成部品に至るまで、異 なる形状と大きさを持つ種々の構造を含むものとする。本発明の融通性は、以下 に提示する追加情報から容易に分 かるであろう。 正の集電部材30と負の集電部材40(両者は、後に詳細に論じるような選択 された蓄電池ペースト組成物で被覆されている)の間に配置されるのは、軟質で 、肉薄で(例えば、約0.1−8.0mmの平均肉厚を持つ)、多孔質で、吸着質 であるセパレータ部材50である。図1には1つのセパレータ部材50が図示さ れているが、本発明は、ペースト付き正負の集電部材30、40間に複数のセパ レータ層を使用する蓄電池システムにも等しく適用可能である。限定はされない が、セルロースを主成分とする組成物、および、より好適には、不織布マット形 状の微細ガラス繊維の混合物を含む、多くの異なる構成材料がセパレータ部材5 0に関して使用可能である。セパレータ部材50内に多孔質格子を形成して最適 水準の表面積と吸着性を達成するために、種々の品位およびサイズのガラス繊維 が使用可能である。例えば、典型的な実施例では、セパレータ部材50の各ガラ ス繊維は約0.5−10ミクロンの直径を持ち、上記サイズの範囲内にある異な るサイズの繊維を混合したものもセパレータ部材50での使用に適している。代 表的なセパレータとそれに関する材料は、上述したと同様に、本明細書に参照と して組み込んだ米国特許4,383,011号、4,414,295号および4,780,379号に示され ている。セパレータ部材50(図1に示すように、ペースト付き正負の集電部材 30,40、つまり「極板」に隣接して、かつ、その両者間に螺旋巻されている )は、以下さらに論述されるように、選択された電解質溶液を内部に保持するよ う構成される。このため、セパレータ部材50はできるだけ吸着質(かつ不活性 )であることが望ましく、それはガラス繊維系を用いて容易く達成される。 セパレータ部材50の多孔質母材内に吸着保留されるのは、好適には少なくと も1種の選択された酸溶液を含む液体電解質(図1には見られず)である。好適 な実施例では、硫酸(H2SO4)水溶液(4−7M)がこの目的のために使用さ れ、セパレータ部材50の多孔質格子内に完全に吸収される。図1の蓄電池10 では、ハウジング12内部に自由流動電解質は存在しない。 しかしながら、非限定的な一例では、蓄電池10の1アンペア時(Ah)当たり 、4−7MのH2SO4電解質溶液の約8−15gが使用される(例えば、セパレ ータ部材50内に保留される)。電解質に関するこの量および他のパラメータは 、当該蓄電池で使用される他の部品や材料を始め、蓄電池の具体的な形式を含む 多くの要因に応じて必要となる変更を加えて良い。蓄電池10のセパレータ部材 50内で使用可能な電解質溶液に関する更なる情報は、米国特許4,637,966号( 参照として組み込み)において提示されている。 蓄電池10の正負の集電部材30、40は、それそれ、上記のように選択され た蓄電池ペースト組成物で被膜される。引き続き図1を参照すると、正の集電部 材30の外表面52は、両面ともに正のペースト54で完全に被膜され、図1に おいて参照番号55で示す「正極板」と従来称されるペースト付き構造を生成す る。正のペースト54は、正の集電部材30の外表面52を両面から完全に覆う と同時に、正の集電部材30の格子状構造内の各開口32を塞ぐ。好適だが非限 定的な実施例では、正のペースト54は、蓄電池10のアンペア時容量当たり約 8−25gの正のペースト54に匹敵する量(ペースト量を示す場合の従来定着 している方法である)で正の集電部材30上に存在する。正のペースト54を製 造するために使用される具体的な材料(及びこれら材料の相対的な量)に関する さらに詳細な情報は次項で提示される。本発明に関わる独特なペースト添加物と その重要な機能面の特性も以下に論じられる。 同様に、負の集電部材40の外表面56は、両面ともに負のペースト60で完 全に被膜され、図1において参照番号61で示す「負極板」と従来称されるペー スト付き構造を生成する。負のペースト60は、負の集電部材40の外表面56 を両面から完全に覆うと同時に、負の集電部材40の格子状構造内の各開口42 を塞ぐ。好適だが非限定的な実施例では、負のペースト60は、蓄電池10のア ンペア時容量当たり約8−25gの負のペースト60に匹敵する量(ペースト量 を示す場合の従来定着している方法である)で負の集電部材40上に存在する。 負のペースト60を製造するために使用され る具体的な材料に関する更なる情報は次項で、本発明の特殊ペースト添加物の詳 細な検討とともに提示される。 最後に、蓄電池10におけるすべての独立電池22が電気的に接続され、具体 的には米国特許4,780,379号で論じられ、図1で示すような、各電池22を経由 する1つの完成した電気経路を形成する。複数の回路コネクタストラップ62が このために用意される。回路コネクタストラップ62は、その性質が導体であり 、最適にはこの目的のための技術において公知な鉛合金組成物から作成される。 各コネクタストラップ62は、図1に示すように、(1)1つの電池22におけ る正の集電部材30に係わるつまみ部材36、および、(2)次の隣接電池22 における負の集電部材40に係わるつまみ部材46に対して、従来手段によって 物理的に取り付けられる。1つのコネクタストラップ62は、隣接電池22を2 つずつ結合するように使用される。回路接続ストラップ62は、すべての独立電 池22が互いに電気的に連絡できるようにする。接続ストラップ62によって形 成される電気経路は、蓄電池10の正の端子16と負の端子20で終端する。具 体的には、正の端子16は、米国特許4,780,379号で提示諭述されるように、正 の端子16の直下にある電池22の正の集電部材30に係わるつまみ部材36に 対して、公知で定着した抵抗溶接工程によって有効に取り付けられる。同様に、 負の端子20は、負の端子20の直下にある電池22の負の集電部材40に係わ るつまみ部材46に対して、公知で定着した抵抗溶接工程によって有効に接続さ れる。こうして、蓄電池10におけるすべての電池22を通る1本の電気経路が 完成し、それは正負の端子16,20で終端する。上述のように電解質溶液を蓄 電池10に加え、蓋14をハウジング12に(例えば、従来の熱溶接および/ま たは接着剤添付工程を用いて)取り付けると、蓄電池10の物理的組み立てが完 了する。蓄電池10を製造する最後の段階には、初期充電を蓄電池10に印加す る「化成」として公知な工程が含まれる。 蓄電池10(および本発明内に含まれる他の鉛−酸電気化学的電池すべて)の 製造は、多くの異なる手段および技術を用いて達成して良く、請求項 記載の発明はこの目的のためのいかなる製造工程にも限定されない。しかしなが ら、図1に示す蓄電池10を製造するには、上記したタイプの導電性の正負の集 電部材30、40がまず用意される。例えば、米国特許3,894,886号、3,951,688 号、および、4,050,482号(本明細書に参照として組み込み)において論じられ ているような従来のペースト塗布技術を用いて、正のペースト54を正の集電部 材30にその両面から(および開口32内に)塗布する。同様に、負のペースト 60を負の集電部材40にその両面から(および開口42内に)塗布する。正負 のペースト54、60の塗布は、ペーストの一体性を確実にするために最終的な 蓄電池組み立てに先立って集電部材30、40上に配置される取り外し可能ある いは取り外し不可能な裏当て層(例えば、ペースト紙)を使用する上述の技術を 含む多くの異なる技術を用いて達成可能である。それゆえ、本発明は、いかなる 従来特性のペースト方法にも適用可能であり、この点で限定されるものではない 。上で概略した具体的なペースト方法に関して、米国特許3,894,886号には、基 本的には、電極板にペースト材料を一様に供給する複数のペーストプレスロール を有する装置に関連したノズルタイプのペースト送りシステムが含まれる。米国 特許4,050,482号では、押出タイプの二又ノズル組立品を組み込んだ同様なシス テムが使用される。米国特許3,951,688号でも、圧縮ローラーユニットにノズル 組立品を有するペースト送り装置が開示されている。 正極板55と負極板61を形成するために正負の集電部材30、40がペース ト添付されると、次にそれらはハウジング12内に設置される。しかしながら、 この処置が図1の保留式電解質蓄電池10で行われる前に、ペースト付き集電部 材30、40(例えば、極板55、61)は、両者間のセパレータ部材50に隣 接した位置で螺旋巻される。蓄電池10の製造に使用するのに好適な代表的な巻 回組立方法は、米国特許4,064,725号で詳細に検討されている。この特許では、 本明細書で検討されているタイプの螺旋巻き電池を製造するために構成された2 ヘッドベルトドライブワインダが検討されてぃる。追加的な組立方法が米国特許 4,212,179号、4,648,177号、および、 5,091,273号にも概略されている。米国特許4,212,179号は、各螺旋巻き電池22 を製造するのに使用可能なマンドレル装置および関連部品を説明している点で特 に重要である。上の参考文献もすべて参照として本明細書に組み込まれている。 独立電池22を組み立てると、それらは、ハウジング12内に設置され、引き 続いて、(1)電気接続ストラップ62を電池22に対しておよび電池22間に 接続し、(2)電解質が追加(セパレータ部材50内に保持)される。しかしな がら、本発明は、これらの処置が行われる如何なる特定の順序にも限定されるも のではなく、使用される製造装置および当該蓄電池のタイプを含む種々の要因に 応じて変更しても良い。そして、蓋14がハウジング12に固着された後に、上 述の「化成」が行われる。この点で重要なことは、本発明は(改良した充電効率 、延長したサイクル寿命、その他の利益を達成するために、特殊なペースト配合 の使用を含むが)、一般に請求項記載のペーストを完全で効果的な方法で集電極 に塗布した後に、完成した極板を電池ハウジングに配置しさえすれば、如何なる 特別な製造技術も使用する必要がないと強調しておくことである。 先に示したように、本発明は如何なるタイプの鉛−酸電気化学的電池にも限定 されるものではない。例えば、浸水式電解質および保留式電解質電池ともに同等 な効力で使用可能である。選択される蓄電池システムの有するのが、図1に示す 螺旋巻きの極板であっても、平面(例えば、平坦)の極板であっても良い。本発 明のペースト組成物(後述)と共に使用するのに好適な代表的平坦極板蓄電池は 、参照として組み込んだ米国特許4,421,832号および5,120,620号に開示されてい る。また、ペースト組成物は、米国特許4,315,829号(参照として組み込み)に 提示説明されている「チューブ状」蓄電池システムにも適用可能である。背景情 報のために図2の概略形で示されているのは、米国特許5,120,620号に開示され ているタイプの代表的な平坦極板蓄電池100である。引き続き図2を参照する と、蓄電池100は、電池ハウジング102、蓋104、および、複数の正極板 106を有し、各正極板10 6は、表面に正のペースト112を有する格子に形成された、導電性の鉛を主成 分とする正の集電部材110からなる。蓄電池100は、また、複数の負極板1 14を有し、各負極板114は、表面に負のペースト120を有する格子に形成 された、導電性の鉛を主成分とする負の集電部材116からなる。正のペースト 112、負のペースト120、あるいは、両方のペースト112、120は、次 の項で論じるように、本発明の特殊ペースト添加物を含有する。 正負の極板106、114間に設置されるのは、少なくとも1つのセパレータ 部材122である。保留式電解質型の蓄電池システムでは、セパレータ部材12 2は、米国特許5,120,620号に論じられているように多孔質で吸着質な性質を持 つ(例えば、典型的には、ガラス繊維組成物を含む上述の材料から構成される)。 浸水式蓄電池システムでは、セパレータ部材122は、一般に、本目的のための 技術では公知なプラスチックあるいはゴム微孔質化合物から製造される。蓄電池 100に関連する特別な形式や構成に関わらず、蓄電池10に関して先述したの と同一タイプのH2SO4電解質溶液(図示せず)が極板106、114間に供給 される(保留式電解質システムではセパレータ部材122内に吸着させて、浸水 式システムでは自由流動・非吸着方式で)。重ねて、本発明は種々の鉛蓄電池シ ステムに適用可能であり、図2の代表的平坦極板蓄電池100が本明細書で説明 されているのは、例示目的であって、しかも、本発明が如何なる鉛蓄電池システ ムにも適用可能なことを証拠だてるためである。 B.本発明のペースト組成物 ここで、本発明のペースト組成物(およびそれに関連した独特な化学的添加物 )を説明する。本説明は主として図1に示す蓄電池10を参照して提示するが、 請求項記載のペースト添加物は、チューブ状および他の蓄電池設計を始め、図2 に示す蓄電池100を含む前述の他形式の蓄電池システムにも等しく適用可能で ある。 引き続き図1を参照すると、蓄電池10は、正の集電部材30(完成した 正極板55を形成)上に正のペースト54を、また、負の集電部材40(完成し た負極板61を形成)上に負のペーストを有する。本発明によって、請求項記載 のペースト組成物(例えば、正のペースト54、負のペースト60、あるいは、 正負両ペースト54、60)のうち少なくとも1つは、多くの重要な機能面の利 益を提供する特殊ペースト添加物を含有する。ペースト添加物は最低限正のペー スト54内に存在することが好適ではあるが、本発明はこの特定の実施例あるい はその如何なる変形にも限定されることはない。 正のペースト54は2つの基本成分を有する(特殊ペースト添加物を用いる かどうかに関わらず)。これらの成分は、(1)少なくとも1つの粒子状鉛含有 組成物と、(2)ペーストビヒクルとを含む。この鉛含有組成物(「第1」鉛含有 組成物と称しても良い)に関して、多くの異なる材料が使用可能であり、本発明 はこのための如何なる特定の材料や混合物にも限定されるものではない。選択さ れた鉛含有組成物は、代表的だが非限定的な実施例では、一般に約0.1−10 ミクロンの粒径を持つ。正のペースト54において使用可能な典型的な鉛含有組 成物は、限定されるものではないが、微粉状態の元素Pb、PbO(「リサージ」 あるいは「マシコット」)、Pb34(「鉛丹」)、PbSO4(「硫酸鉛」、「PbSO4 」という用語にはその水化物も含むものとする)、および、その混合物である。 これらの材料は、単独で、あるいは、組み合わせて使用しても良く、それは、蓄 電池10の使用意図および蓄電池10で使用する他の材料を含む多くの要因によ って決定される。したがって、「鉛含有組成物」という用語は、元素鉛、鉛化合 物、および、その混合物を含むと定義されることになる。正のペースト54にお いての使用に適した鉛含有組成物に関する更なる情報は本明細書に参照として組 み込んだ米国特許4,648,177号に示される。例えば、米国特許4,648,177号は、P bOを75重量%、Pb34を25重量%含有する正のペーストを開示している 。しかしながら、本発明は、本明細書で記載しない限り、これらの数値や如何な る特定の成分量や組み合わせにも限定されることはない。 次に、正のペースト54は、完成ペースト54を生成するために主として 分散媒(carrier medium)として使用されるペーストビヒクルを有する。水は、 ペーストビヒクルとしての使用に適した代表的で好適な材料である。請求項記載 の発明において使用されるペーストビヒクルの代表的な量に関する更なる情報は 後に論じるが、一般的な見地からは、代表的な正のペースト54は典型的には約 3−25重量%のビヒクルを含む。 また、正のペースト54は、必要ならば、任意成分としてH2SO4水溶液(例 えば、約0.01−18M)を含んでも良く、それは当該ペースト組成物と配合 に関する予備試験調査によって決定される。H2SO4は、例えば、「起動・照明 ・点火」(例えば、「SLI」)用途においてより大きなペースト間隙率が望ましい 状況において使用される。しかしながら、本発明は、正のペースト54における H2SO4の使用、および、この材料の特定の量・濃度に限定されるものではない 。 前述のように、本発明は、少なくとも正のペースト54、負のペースト60 のどちらか一方、あるいは、両ペースト54、60において特殊ペースト添加物 を使用することを含む。任意に(しかし必ずではなく)、添加物は少なくとも正の ペースト54に存在する。この添加物は、完成した蓄電池10において多くの重 要な利益をもたらす。このペースト添加物には、「ポリビニルスルホン酸」およ びこの材料の塩類(例えば、「ポリビニルスルホン酸エステル類」)として公知で ある高分子組成物が含まれる。例えば、ポリビニルスルホン酸は、以下の代表的 な化学式に準じた化学的特徴を持っても良い。 (CH2CH[SO3H]xn 本化学式において、好適ではあるが非限定的な実施例ではx=0.01−1およ びn=10−1,000であり、「ポリビニルスルホン酸」という用語はこれら の範囲内に含まれるすべての調合物を包含するものと定義される。同様に、ポリ ビニルスルホン酸の塩類(例えば、「ポリビニルスルホン酸エステル類」)は次の 化学式によって示すことができる。 (CH2CH[SO3M]xn 上記化学式では、Mは、Na+、K+、Li+、Ba+2、Mg+2、Ca+2およびS r+2からなる群より好適に選択されたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の 対イオンである。また、上述のように、好適ではあるが非限定的な実施例ではx =0.01−1およびn=10−1,000であり、「ポリビニルスルホン酸エ ステル」という用語はこれらの範囲内に含まれるすべての調合物を包含するもの と定義される。 ポリビニルスルホン酸およびポリビニルスルホン酸エステルは、多くの商業的 供給元(後述)から入手可能であり、一般的に「水溶性イオノマー」(例えば、イ オン基を有するポリマー)と分類される。また、これらの材料は、非限定的では あるが代表的な実施例では約500−100,000の平均分子量を持つ「高分 子電解質」と概して考えらる。先述のように、ポリビニルスルホン酸およびポリ ビニルスルホン酸エステルを、電気化学的電池の正および/または負の集電部材 (例えば、格子)上のペースト組成物において使用すると、同時に多くの利点が 得られる。これらの利点には、(1)これらの材料中の硫酸塩基が効果的にペー スト中の粒子状材料(例えば、鉛含有組成物)と連結してより粘着性の高いペー スト生成物を生成する「可塑剤」として機能する能力と、(2)蓄電池の全充電 容量の改善と、(3)蓄電池サイクル寿命の増加と、(4)ペースト塗布工程の 全効率を向上させる、より均質で、平滑で、一様なペースト生成物の生成と、( 5)極板上における付着結晶成長の抑制と、(6)正常および敵対的(例えば、 低温)動作条件下における極板性能の総体的改善とを含む。ポリビニルスルホン 酸およびその塩類であるポリビニルスルホン酸エステルは、限定するものではな いが、ドイツのヘーヒスト社、ペンシルヴエニア州(米国)アレンタウンのエア プロダクッ社、および、イングランド(英国)のナルコ・エクソン社を含む多く の供給元から商業的に入手可能である。 正のペースト54においてポリビニルスルホン酸およびポリビニルスルホン酸 エステルの提供する利益の厳密な技術的原理は、完全には理解されていないが、 これらの利益の多少あるいは全ては、(A)請求項記載の添加物組 成物における硫酸イオンの存在と、(B)本質的に安定な材料であるポリビニル スルホン酸/ポリビニルスルホン酸エステルの高分子量ポリマー特性から生じる と思われる。例えば、添加物は、正のペースト54において「可塑剤」としても 機能する。前述のように、添加物中の硫酸塩基が効果的にペースト54中の粒子 状材料(例えば、鉛含有組成物)と連結してより粘着性の高いペースト生成物を 生成する。また、ポリビニルスルホン酸/ポリビニルスルホン酸エステル添加物 中の硫酸塩基は、H2SO4電解質材料中の硫酸塩基の「代用」として機能するよ うにも思われる。この代用性は、蓄電池容量の追加的な上昇をもたらす。さらに また、請求項記載の添加物は、実質的に正のペースト54内に固定され、恐らく 蓄電池10の充放電中に「結晶成長改質剤」としても機能する。蓄電池10(お よび他タイプの鉛−酸電気化学的蓄電池)の動作中、主として硫酸鉛からなる大 きな結晶が正極板55上に形成されることがある。上述のような大きな硫酸鉛結 晶の形成は充電を阻害するので有害である。正のペースト54においてポリビニ ルスルホン酸/ポリビニルスルホン酸エステルを使用することによって、大きな 硫酸鉛結晶の成長が抑制され、その代わり不活性にはならないより小さな結晶を 作ることができる。 最後に、正のペースト54において請求項記載の添加物を使用すると、一般に 、上述のようにペースト54の粘稠度が改善される。正のペースト54に添加す ると、添加物は、ペースト54をより平滑でより粘着質にする「流動学改質剤」 として機能し、それによってペースト塗布工程を容易にする。 完成した正のペースト54は典型的には3−5g/ccの濃度を持つ。所望の 添加物組成を含有する好適な正のペーストが以下の表Iに要約されている。 表Iの情報は例示目的で提示してあるだけで、如何なる点でも本発明を限定す るものではない。請求項記載の添加物(ポリビニルスルホン酸あるいはその塩を 含む)を正のペースト54に使用するのが好適ではあるとしても、後述の代替実 施例では正のペースト54には存在せず負のペースト60に存在することもあり 得る。こうした場合、添加物の存在しない正のペースト54は次の代表的組成値 を持つ。すなわち、(1)粒状鉛含有組成物:約70−95重量%、(2)H2 SO4:約0−5重量%、(3)ペーストビヒクル(水):100%にするのに必 要な残余。 負のペースト60は、好適な実施例では、以下に要約するようなある種の例 外を有するが、実質的には正のペースト54と同様である。発明の明瞭で理解し やすい開示を提供するため、負のペースト60に関する具体的な情報をここで示 す。負のペースト60もここでは2つの基本成分を有する。これらの成分は、( 1)少なくとも1つの粒子状鉛含有組成物と、(2)ペーストビヒクルとを含む 。この鉛含有組成物(「第2」鉛含有組成物と称しても良い)に関して、多くの異 なる材料が使用可能であり、本発明はこのための如何なる特定の材料や混合物に も限定されるものではない。選択された鉛含有組成物は、代表的だが非限定的な 実施例では、一般に約0.1−10ミクロンの粒径を持つ。負のペースト60に おいて使用可能な典型的な鉛含有組成物は、限定されるものではないが、微粉状 態の元素Pb、PbO(「リサ ージ」あるいは「マシコット」)、Pb34(「鉛丹」)、PbSO4(「硫酸鉛」、これに はその水化物も含まれるものとする)、および、その混合物である。これらの材 料は、単独で、あるいは、組み合わせて使用しても良く、それは、蓄電池10の 使用意図および蓄電池10で使用する他の材料を含む多くの要因によって決定さ れる。したがって、「鉛含有組成物」という用語は、元素鉛、鉛化合物、および 、その混合物を含むと定義されることになる。負のペースト60においての使用 に適した鉛含有組成物に関する更なる情報は本明細書に参照として組み込んだ米 国特許4,902,532号に示される。例えば、この特許は、PbOを80重量%、元 素Pb粒子を17重量%含有する負のペーストを開示している。しかしながら、 本発明は、本明細書で記載しない限り、これらの数値や如何なる特定の成分量や 組み合わせにも限定されることはない。 負のペースト60は、完成ペースト60を生成するために主として分散媒とし て使用されるペーストビヒクルも有する。水は、ペーストビヒクルとしての使用 に適した代表的で好適な材料である。請求項記載の発明において使用されるペー ストビヒクルの代表的な量に関する更なる情報は後に論じるが、一般的な見地か らは、代表的な負のペースト60は典型的には約3−25重量%のビヒクルを含 む。 また、負のペースト60は、必要ならば、任意成分としてH2SO4水溶液(例 えば、約0.01−18M)を含んでも良く、それは当該ペースト組成物と配合 に関する予備試験調査によって決定される。H2SO4は、例えば、「起動・照明 ・点火」(例えば、「SLI」)用途においてより大きなペースト間隙率が望まし い状況において使用される。しかしながら、本発明は、負のペースト60におけ るH2SO4の使用、および、この材料の特定の量・濃度に限定されるものではな い。 予備調査によって必要と決定されるなら、負のペースト60は、長期つまり「 サイクリング」性能は勿論、ペーストの一様性と粘稠性を高めようとする任意の 「エキスパンダ」を含んでも良い。この目的に好適な代表的な材料 には、米国特許4,902,532号で説明されているように、硫酸バリウム、カーボン ブラックおよびリグノスルホン酸エステル(基本的には、非水溶性単環式フェニ ルプロパン誘導体からなる)がある。負のペースト60で使用できるこの材料の 量に関する更なる情報は後に提示する。 前述のように、本発明は、少なくとも正のペースト54、負のペースト60 のどちらか一方、あるいは、両ペースト54、60において特殊ペースト添加物 を使用することを含む。この添加物(完成した蓄電池10において多くの重要な 利益をもたらす)には、ポリビニルスルホン酸やその塩(例えば、「ポリビニル スルホン酸エステル」)がある。正のペースト54におけるこれらの材料の使用 に関する上記の情報(商業的供給元、分子量、構造化学式情報などを含む)はす べて、負のペースト60への添加にも等しく適用可能である。同様に、負のペー スト60におけるポリビニルスルホン酸あるいはポリビニルスルホン酸エステル の使用は、正のペースト54に関して上述したものと実質的に同一の利益をもた らす。すなわち、(1)これらの材料中の硫酸塩基が効果的にペースト中の粒子 状材料(例えば、鉛含有組成物)と連結してより粘着性の高いペースト生成物を 生成する「可塑剤」として機能する能力と、(2)蓄電池の全充電容量の改善と 、(3)蓄電池サイクル寿命の増加と、(4)ペースト塗布工程の全効率を向上 させる、より均質で、平滑で、一様なペースト生成物の生成と、(5)極板上に おける付着結晶成長の抑制と、(6)正常および敵対的(例えば、低温)動作条 件下における極板性能の総体的改善とを含む。 負のペースト60におけるポリビニルスルホン酸/ポリビニルスルホン酸エス テルの使用によって提供される利益の厳密な化学的および物理的原理は、完全に は理解されていないが、これらの利益の多少あるいは全ては、(A)請求項記載 の添加物組成物における硫酸イオンの存在と、(B)本質的に安定な材料である ポリビニルスルホン酸/ポリビニルスルホン酸エステルの高分子量ポリマー特性 から生じると思われる。例えば、添加物は、負のペースト60において「可塑剤 」として機能する。前述のように、添加物中の硫酸 塩基が効果的にペースト60中の粒子状材料(例えば、鉛含有組成物)と連結し てより粘着性の高いペースト生成物を生成する。また、ポリビニルスルホン酸/ ポリビニルスルホン酸エステル添加物中の硫酸塩基は、H2SO4電解質材料中の 硫酸塩基の「代用」として機能するようにも思われる。この代用性は、蓄電池容 量の追加的な上昇をもたらす。さらにまた、請求項記載の添加物は、実質的に負 のペースト60内に固定され、恐らく上述のように蓄電池10の充放電中に「結 晶成長改質剤」としても機能する。 最後に、負のペースト60において請求項記載の添加物を使用すると、一般に 、ペースト60の粘稠度が改善される。負のペースト60に添加すると、添加物 は、ペースト60をより平滑でより粘着質にする「流動学改質剤」として機能し 、それによってペースト塗布工程を容易にする。 完成した負のペースト60は典型的には3−5g/ccの濃度を持つ。所望の 添加物組成を含有する好適な負のペースト60が以下の表IIに要約されている 。 表IIの情報は例示目的で提示してあるだけで、如何なる点でも本発明を限定 するものではない。また、請求項記載の添加物は、前述のように、負のペースト 60には存在せず正のペースト54のみに存在することもあり得る。添加物の存 在しない負のペースト60は次の好適な組成値を持つ。すなわち、 (1)粒状鉛含有組成物:約70−95重量%、(2)H2SO4:約0−5重量 %、(3)エキスパンダ:約0−5重量%、(4)ペーストビヒクル(水):100% にするのに必要な残余。 結論として、本発明は従来の蓄電池システムに比較して多くの重要な利益を提 供する。これらの利益は、改良された充電容量から、延長されたサイクル寿命や より高い化学的安定性にまで及ぶ。上述の多くの理由で、請求項記載の発明は、 「起動・照明・点火」用途から「ディープサイクル」用途に至るまでの多くの異 なる領域で待望されていた多くの要求を満足させる、電気化学的電池技術におけ る実質的な前進をもたらす。以上発明の好適な実施例を示してきたが、当業者に は、発明の範囲内のままに適当な変更を加えても良いということは予想されるこ とである。例えば、示されてはいないが、本発明は、如何なる特定の形式の鉛− 酸電気化学的蓄電池にも、蓄電池における極板に関する如何なる構造設計にも、 また、電解質やセパレータなどを含む蓄電池の重要な他の如何なる材料にも限定 されはしない。この点に関しては、本発明は、次の請求項に従って構成されるだ けである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 少なくとも1つの鉛含有組成物と、 ペーストビヒクルと、 ポリビニルスルホン酸とその塩類からなるグループより選択されたペースト添 加物と、 を含んでなる、鉛−酸電気化学的電池において使用するためのペースト。 2. 前記ペーストが前記ペースト添加物を約0.001−0.5重量%含む、 請求項1に記載のペースト。 3. 前記鉛含有組成物が、元素状態のPb、Pb34、PbO、PbSO4、 および、その混合物からなる群より選択される、請求項1に記載のペースト。 4. 前記ペーストが前記鉛含有組成物を約70−95重量%含む、請求項1に 記載のペースト。 5. 前記ペーストがさらにH2SO4を含む、請求項1に記載のペースト。 6. 電池ハウジングと、 前記ハウジング内に配置された導電性の正の集電部材であって該正の集電部材 上に配置された正のペーストを有し、該正のペーストが少なくとも1つの鉛含有 組成物と、ペーストビヒクルと、ポリビニルスルホン酸およびその塩類からなる グループより選択されたペースト添加物とからなる、該導電性の正の集電部材と 、 前記ハウジング内に配置された導電性の負の集電部材であって該負の集電部材 上に配置された負のペーストを有し、該負のペーストが少なくとも1つの鉛含有 組成物とペーストビヒクルとからなる該導電性の負の集電部材と、を含んでなる 鉛−酸電気化学的電池。 7. 前記ハウジングにおいて前記正の集電部材と前記負の集電部材の間に配置 された吸収性セパレータ部材と、 前記セパレータ部材内に吸収保持された電解質溶液とをさらに含む、請求項6 に記載の電気化学的電池。 8. 前記正のペーストが前記ペースト添加物を約0.001−0.5重量%含 む、請求項6に記載の電気化学的電池。 9. 前記正のペーストが前記鉛含有組成物を約70−95重量%含む、請求項 6に記載の電気化学的電池。 10. 前記正のペーストがさらにH2SO4を含む、請求項6に記載の電気化学 的電池。 11. 前記正のペーストにおける前記鉛含有組成物が、元素状態のPb、Pb34、PbO、PbSO4、および、その混合物からなる群より選択される、請 求項6に記載の電気化学的電池。 12. 前記正の集電部材と前記負の集電部材が両者間の前記セパレータ部材と ともに螺旋巻きされて螺旋巻電池ユニットを形成する、請求項7に記載の電気化 学的電池。 13. 前記負のペーストが、ポリビニルスルホン酸とその塩類からなるグルー プより選択されたペースト添加物をさらに含む、請求項6に記載の電気化学的電 池。 14. 電池ハウジングと、 前記ハウジング内に配置された導電性の正の集電部材であって、該正の集電部 材の上に配置された正のペーストを有し、該正のペーストが少なくとも1つの鉛 含有組成物とペーストビヒクルとからなる、該導電性の正の集電部材と、 前記ハウジング内に配置された導電性の負の集電部材であって、該負の集電部 材の上に配置された負のペーストを有し、該負のペーストが少なくとも1つの鉛 含有組成物とペーストビヒクルと、ポリビニルスルホン酸およびその塩類からな るグループより選択されたペースト添加物とからなる、該導電性の負の集電部材 と、 を含んでなる鉛−酸電気化学的電池。 15. 前記ハウジングにおいて前記正の集電部材と前記負の集電部材の間に配 置された吸収性セパレータ部材と、 前記セパレータ部材内に吸収保持された電解質溶液とをさらに含む、請求項1 4に記載の電気化学的電池。 16. 前記負のペーストが前記ペースト添加物を約0.001−0.5重量% 含む、請求項14に記載の電気化学的電池。 17. 前記負のペーストが前記鉛含有組成物を約70−95重量%含む、請求 項14に記載の電気化学的電池。 18. 前記負のペーストがさらにH2SO4を含む、請求項14に記載の電気化 学的電池。 19. 前記負のペーストにおける前記鉛含有組成物は、元素状態のPb、Pb34、PbO、PbSO4、および、その混合物からなる群より選択される、請 求項14に記載の電気化学的電池。 20. 前記正の集電部材と前記負の集電部材が両者間の前記セパレータ部材と ともに螺旋巻きされて螺旋巻電池ユニットを形成する、請求項15に記載の電気 化学的電池。 21.導電性集電部材と、 前記集電部材上に配置されたペーストとからなり、 該ペーストが、 少なくとも1つの鉛含有組成物と、 ペーストビヒクルと、 ポリビニルスルホン酸およびその塩類からなるグループより選択されたペー スト添加物とからなる、 鉛−酸電気化学的電池において使用するための極板構造。 22. 前記ペーストが前記ペースト添加物を約0.001−0.5重量%含む 、請求項21に記載の極板構造。 23. 前記ペーストが前記鉛含有組成物を約70−95重量%含む、請求項2 1に記載の極板構造。 24.導電性集電部材を設ける工程と、 該集電部材にペーストを塗布する工程とからなる、鉛−酸電気化学的電池 において使用するための極板構造の製造方法であって、 前記ペーストが、 少なくとも1つの鉛含有組成物と、 ペーストビヒクルと、 ポリビニルスルホン酸およびその塩類からなるグループより選択されたペー スト添加物とからなる、極板構造の製造方法。 25.前記ペーストが前記ペースト添加物を約0.001−0.5重量%含む、 請求項24に記載の方法。 26.前記ペーストにおける前記鉛含有組成物が、元素状態のPb、Pb34、 PbO、PbSO4、および、その混合物からなる群より選択される、請求項2 4に記載の方法。 27. 前記ペーストがさらにH2SO4を含む、請求項24に記載の方法。 28. 導電性の正の集電部材と、導電性の負の集電部材と、電池ハウジング とを設ける工程と、 少なくとも1つの鉛含有組成物と、ペーストビヒクルと、ポリビニルスルホン 酸およびその塩類からなるグループより選択されたペースト添加物とからなる正 のペーストを前記正の集電部材に塗布して該正のペーストを該正の集電部材上に 配置する工程と、 少なくとも1つの鉛含有組成物とペーストビヒクルとからなる負のペーストを 前記負の集電部材に塗布して該負のペーストを該負の集電部材上に配置する工程 と、 前記正のペーストをその上に有する前記正の集電部材と前記負のペーストをそ の上に有する前記負の集電部材とを前記ハウジング内に配置する工程と、からな る鉛−酸電気化学的電池の製造方法。 29. 導電性の正の集電部材と、導電性の負の集電部材と、電池ハウジ ング とを設ける工程と、 少なくとも1っの鉛含有組成物とペーストビヒクルとからなる正のペーストを 前記正の集電部材に塗布して、該正の集電部材上に該正のペーストを配置する工 程と、 少なくとも1つの鉛含有組成物と、ペーストビヒクルと、ポリビニルスルホン 酸およびその塩類からなるグループより選択されたペースト添加物とからなる負 のペーストを前記負の集電部材に塗布して該負の集電部材上に該負のペーストを 配置する工程と、 前記正のペーストをその上に有する前記正の集電部材と前記負のペーストをそ の上に有する前記負の集電部材とを前記ハウジング内に配置する工程と、からな る鉛−酸電気化学的電池の製造方法。
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