JP2001522900A - 土壌微生物叢の増殖を促進するための流動性の多成分混合物およびその使用 - Google Patents

土壌微生物叢の増殖を促進するための流動性の多成分混合物およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、土壌微生物叢の増殖を増大させるため、および有機物質を含む土壌(基質)の微生物消化を促進するため、その結果として、その後の該基質における健康な植物の成長を強化および促進するための方法の最初の構成に関する。この方法は、(a)環境適合性のo/w型の湿潤剤を、(b)微生物叢の増殖を促進するための追加のC供給源として、脂肪構造の親油性の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素基を含む好気的および嫌気的に分解しうる有機化合物と共に含む水性調製物を、(c)少なくとも部分的に油溶性であるPおよび/またはNの化合物、および所望により、植物成長のための他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質を含む支持物質の適用と組合わせて適用することを特徴とする。成分(c)は、規定の間隔の後に、成分(a)および(b)と同時に適用する。また本発明は、上記成分(a)、(b)および(c)の水希釈しうる水性濃縮物、ならびに、これら有用物質の混合物を、土壌調整のために、特に腐朽促進効果(無機物化)および土壌改善効果(土壌曝気の改善、嫌気性土壌領域の排除など)による土壌処理のために使用すること、および特に、植物を強化するための好ましくは遅延放出肥沃化効果を有する活力付与剤として使用することに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、土壌微生物叢の増殖を促進するための流動性の多成分混合物および
その使用に関する。
【0002】 (背景技術) 植物成長の促進のために土壌を分解し、肥料を加えるという一見して単純な方
法に対して最近の数年間で専門家によって築かれた知識は、この生きている大地
の部分において起こる非常に複雑な生命現象および交換の過程に洞察を与える。
天然生命現象過程のこの領域の広範囲にわたる説明および分析を、例えば「土壌
の微生物学および生化学」[E.A.PaulおよびF.E.Clark著、Academic Press,Inc. 出版、サンジエゴ、米国、1989年]と題する本に見ることができる。特に、この 本には、種々の微生物叢ならびにそれと交換する土壌に存在するミクロ相および
マクロ相の多様かつ極めて複雑な生命現象過程および相互作用が広範囲に記載さ
れている(以下においては、土壌を基質とも言う)。生きている植物は、土壌微生
物のこれら生命現象過程と、その根を介して絶えず交換している。従って、植物
成長の管理および制御のための決定的な重要事項は、この微生物増殖、特に土壌
中の微生物叢の増殖の管理および制御に関係している。微生物叢の濃度は、植物
の根と直接接触している土壌領域(専門家の間では根圏として知られている)にお
いて最も高く、この領域から数mm離れると劇的にかつその程度に応じて減少す
る。従って、植物成長の制御、管理および促進のための決定的な重要事項は、根
圏における植物の根と微生物集団の間の物質交換に関係している。例えば、酸素
、水およびそれに溶解している栄養素の接近の点での欠陥は、植物を弱くし、重
大なダメージを引き起こすことができる。このダメージは、根の圏内(例えば、 ネマトーダの蔓延)および植物の地上部分の両方において起こることができる。 以下に開示する本発明の技術的教示は、基質中の微生物過程を最適化および天然
制御および促進するというコンセプト、特に微生物叢の増殖の一次促進を確保す
るというコンセプトに基づくものである。土壌中の微生物活性の増加は、土壌を
分解し、死んだ植物部分を栄養サイクルに戻すことによって、天然の無機物化過
程を促進する。増殖促進された微生物集団は、多くの小生物のための食物を提供
して、結局は土壌を全般的に刺激する。
【0003】 改善された土壌構造は、土壌および植物の根への酸素の最適供給を与え、その
一方で、微生物活性の増強は、土壌マトリックスを安定化する。この改善された
曝気は、腐朽の促進効果を持ち、従って土壌をゆるくする(これも、植物の根の 代謝のために重要である)。大雨または不適切な大地の手入れに帰することがで きる土壌の緊密化を、防止するかまたは少なくとも軽減することができる。
【0004】 ドイツ特許DE4437313は、植物の成長を改善するために、リン脂質の
群から選択したリンおよび窒素を含有する成分を使用することを記載している。
植物が成長している基質または植物の成長が意図される基質中にこれらリン脂質
を添加することによって、植物の成長を改善することができる。この文献によれ
ば、この成長の増大は、基質中に存在する微生物の刺激に関係していると考えら
れている。適当なリン脂質は、特にレシチン、レシチン加水分解物および化学的
修飾したレシチンである。さらにドイツ特許DE4218243は、乳化剤およ
びP供給源としてリン酸エステル、および所望により、1またはそれ以上の水溶
性または水分散性のN供給源を含有する液体水性調製物に基づく栄養混合物を記
載している。ここでの目的は、汚染された大地および/または水中の鉱油汚染物
質を生物学的に分解するための生物治療に関連して適する微生物の培養である。
【0005】 国際特許出願公開WO93/01150は、植物成長過程に窒素を導入するた
めの取扱いが容易な肥料混合物を記載している。植物成長のためのマクロおよび
ミクロの栄養物質に基づく肥料混合物と共に、水および油相を、w/o逆転乳化
剤の存在下に使用する。これは、特にペースト形態の混合物(連続油相が独立し ているか、または皮膜の形態で混合物の水性部分を包囲していると考えられる) の形成を確実にすると言及されている。植物起源の油および鉱油が、適当な油相
として挙げられている。
【0006】 未だ未公開のドイツ特許出願No.19701127.6は、給水中の植物の根 およびその周囲への水の浸透および展開を強化するための、高濃度ではあるが易
流動性の注入可能な水性の界面活性剤に基づく濃縮物の形態にある低発泡性の湿
潤助剤に関する。この助剤は、環境的に安全な界面活性剤成分としてo/w型の
アルキル(ポリ)グリコシド化合物(APG化合物)、発泡を抑制/阻害するための
オレフィン性不飽和アルコール、および粘度を制御するための低級水溶性アルコ
ールを含有する。実際にこの湿潤助剤を導入した後に観察される、特にいわゆる
シュロ葉様の部分(thatch)になっている草地中の乾燥スポットにおける植物成長
の改善は、草の根およびその周囲における生命維持成分としての水のより良好な
展開に起因すると考えられる。
【0007】 基質における天然の増殖過程を制御することにより植物成長を促進および管理
するための以下に開示する新規な技術的教示は、基本的には、以下に記載する多
成分混合物を導入することによって微生物増殖を促進、制御および確保するとい
うコンセプトに基づいている。この微生物増殖の基本的促進は、特に根圏の領域
において、即ち、根が広がった基質の領域(植物成長に重要である)において確保
されるであろう。本発明の教示は、2つの主要なコンセプトを指針とする。即ち
、リン(P)および窒素(N)を含有する支持物質および所望による他の植物マクロ
および/またはミクロ栄養物質と共に、炭化水素基を含有する選択した化合物を
、微生物叢の増殖のための追加のC供給源として土壌中に導入すべきである。同
時に、これら増殖助剤の製造およびその使用形態は、その展開(基質の根圏領域 中への導入を含む)を最適化するように意図される。
【0008】 (発明の開示) 即ち、第1の態様において、本発明は、土壌微生物叢の増殖を増大させ、有機
物質で汚染された土壌(基質)の微生物分解を促進し、そしてこれと関連して、植
物の健康を永続的に改善し、該基質における健康な植物の成長を促進する方法に
関する。この態様における本発明の教示は、以下の成分を含む水性調製物の導入
を特徴とする:即ち、 (a)環境的に安全なo/w型の湿潤剤を、 (b)微生物叢の増殖のための追加のC供給源として、脂肪構造の親油性の飽和
および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素基を含む好気的および嫌気的に分
解しうる有機化合物と共に、 (c)少なくとも部分的に親油性基を保持するPおよび/またはNの化合物、好
ましくはPおよび/またはNの油溶性化合物、および所望により、植物成長のた
めの他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質を含む支持物質の同時導入および
/または時差導入と組合わせて導入する。
【0009】 別の態様において、本発明は、上記の成分(c)および(a)を含有する、植物成
長を促進する土壌微生物叢のための増殖助剤の水希釈しうる水性濃縮物であって
、これら多成分混合物が、上記(b)群からの、微生物叢の増殖のための微細粒子
の乳化可能および/または分散可能なC供給源をさらに含有することを特徴とす
る水性濃縮物に関する。
【0010】 最後に、本発明は、腐朽促進効果(無機物化)および土壌改善効果(土壌曝気の 改善、嫌気性土壌領域の排除)による土壌回復のために、および特に、植物を強 化する肥沃化効果を有する好ましくは遅延放出型の活力付与媒体として使用する
ために、上記の多成分混合物の導入により、土壌微生物叢の健康な増殖促進なら
びに得られる土壌相の刺激および発展という作用原理を適用することに関する。
【0011】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明の教示の規定成分を詳しく説明する前に、新規な技術的教示およびこれ
に関連する種々の相乗的な結果-最適化効果を、完全なものではないが以下にま とめる。
【0012】 上で引用したドイツ特許DE4437313の開示は、基質にリン脂質を添加
することによって基質における植物成長を改善しようとするものである。この教
示は、汚染されていない土壌において天然に生存している微生物であっても、P
およびN、さらに親油性基を含むこれら促進剤の添加によって刺激しうるという
観察に基づいている。これは、このように処理された土壌において成長する植物
のさらに良好な成長を与える結果になる。本発明の教示は、この作用原理を使用
するものであるが、重要な工程をさらに有する。即ち、P、Nおよび所望による
植物成長のための他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質を含む支持物質に加
えて、選択したC供給源を、微生物叢の追加の増殖刺激剤として土壌中に導入す
る。本発明に従って導入される微生物増殖のためのこれら追加の炭素供給源は、
脂肪構造の親油性飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素基を含む好
気的および嫌気的に分解しうる有機化合物である。多数のエネルギーに富むC- H結合と共に有機的に結合した炭素を含むこれら成分の導入は、主に有機栄養微
生物の増殖を促進する。現在知られている細菌種の大部分は、この有機栄養生物
の群に属することが知られている。次いで、これらの増殖の増大が、その後の複
雑な二次段階における土壌相の刺激を導く。しかし、これは、相乗的な効果の増
大の断片的な説明にすぎない。
【0013】 本発明の多成分混合物の別の重要成分は、環境的に安全なo/w型の湿潤剤で
あり、これは、基質への水を基本とする添加の一部として、顕著な多機能性によ
って区別される。基質に、特に根およびその周囲に適用された水相の展開が最適
化される。従って、水が根毛と直接接触することになる(これは、水および栄養 素の取込みに必須である)。しかし、同時に孔構造が清浄化される。これは、例 えば不充分なガス相交換(これが存在すると、望ましくない嫌気性の微生物集団 の形成を導くであろう)が基質領域から無くなるように洗浄されることによって 為される。また、この湿潤助剤の使用は、微生物増殖促進剤、特に有機栄養微生
物の増殖のために本発明に従って導入する炭素供給源の均一な展開を導く。
【0014】 しかし、相乗的な効果の増大は、本発明の増殖助剤の導入前および導入中の作
用工程に反映される。界面活性湿潤助剤、特に本発明に従って好ましいAPG型
の湿潤助剤は、特に顕著な発泡性によってその水性調製物において区別される。
このような発泡が、農業および林業における湿潤助剤の実際的な使用において大
きな欠点であることが明らかである。しかし、本発明に係る成分(a)の湿潤剤と
微生物叢の増殖のための脂肪構造の炭化水素基を含む炭素供給源[成分(b)]を一
緒に使用すると、顕著な発泡抑制または発泡阻害効果を導き、発泡の問題は、水
性調製物で本発明の多成分混合物を実際に使用したときに起こらないことがわか
った。
【0015】 最後に、即時および将来の両方において重要である本発明の教示の別の側面を
以下において説明する。現在においても、新規かつ進歩した技術開発の評価は、
その非常に大きい部分が、持続可能な開発または持続性の基準によって決まる。
この追加の要件は、特に本発明の教示が指向する種類の農業生物学および農業化
学の方法に当てはまる。以下に詳しく記載する本発明の教示の成分は、経済的な
側面を無視することなく、この点における最適化を与える。本発明に従って使用
する栄養系の実質的に全ての成分を、天然物質に基づく化学物質として開発する
ことができる。全てのこれら成分の供給源は、健康な植物成長である。天然の炭
素サイクルに関する限り、追加の問題を排除するだけでなく、ポジティブな工程
を採用して、既存のダメージを軽減および除去するのを助けることは容易に理解
されるであろう。
【0016】 本発明の混合物の成分(a)、(b)および(c)を以下に詳しく説明する。 (a)環境的に安全なo/w型の湿潤剤 ここで説明する湿潤剤またはむしろ界面活性剤は、特に、陰イオン性界面活性
剤および/または非イオン性界面活性剤の群に属する。重要な要件は、生物学的
な適合性、および特に、基質中での充分な生分解性である。非イオン性界面活性
剤の群からの迅速かつ完全な生分解性の界面活性化合物が、ここに記載する助剤
の好ましい群である。
【0017】 適当な陰イオン性界面活性剤は、例えば、石鹸および生分解性のアルキルスル
フェート、より具体的には脂肪アルコールスルフェートである。石油化学に基づ
く非容易な生分解性または不完全な生分解性の界面活性剤、例えばアルキルベン
ゼンスルホネートまたはアルキルエーテルスルフェートは、適切性が低い。適当
な代表例には、リン酸と脂肪アルコールとの部分エステル、特に、好ましくは天
然起源の、従って偶数の炭素原子を有する直鎖脂肪アルコールとの対応する部分
エステルが含まれる。例えば、比較的短鎖の脂肪アルコール、例えば脂肪アルコ
ール分子中に6〜10個の炭素原子を含む脂肪アルコールの対応するエステルが
適している。しかし、比較的長い脂肪アルコール分子(例えば、12〜24個の 炭素原子を含む)を含むアルキルホスフェートも、基本的に適している。同じこ とが、相当する脂肪アルコールエーテルホスフェート(これらは好ましさが低い)
に当てはまる。
【0018】 本発明によれば、(a)群の特に好ましい生分解性の界面活性剤は、少なくとも
優勢的には非イオン性の性質を持ち、好ましくは少なくとも優勢的には天然物質
に基づき、かつ10〜18の好ましいHLB値を持つ対応する化合物である。
【0019】 本発明の特に好ましい態様においては、アルキル基が少なくとも優勢的には直
鎖脂肪アルコールから誘導されるアルキル(オリゴ)グルコシドを、成分(a)とし
て、少なくとも部分的に、特に、少なくとも優勢的に使用する。現在ではAPG
成分または化合物とも呼ばれるこの種の化合物は、広範囲の用途を有する界面活
性助剤である。多数の因子が、その工業規模での使用に重要性を持つ。広く知ら
れているように、APGに基づく湿潤剤は、完全に天然物質を基礎とすることが
できる。これらは、脂肪アルコールと、グルコース、オリゴグルコース、または
鎖長の同時減少を伴ってポリグリコシド(例えばデンプン)との反応の生成物とし
て得られ、一般式:R-O-(G)xで示される[式中、Rは、少なくとも6個の炭素
原子、好ましくは8〜24個の炭素原子、さらに好ましくは8〜18個の炭素原
子を含む第一級の好ましくは直鎖の脂肪族炭化水素基であり、Gは、5または6
個の炭素原子を含むグリコース単位、好ましくはグルコースである]。この群の 界面活性剤において、モノグリコシドおよびオリゴグリコシドの分布を示すオリ
ゴマー化度x(即ち、DP値)は、1〜10の値であるのが普通であり、例えば約
1.2〜5の範囲内、好ましくは約1.2〜4の範囲内、さらに好ましくは1.2 〜2の範囲内の値である。この種のAPG化合物の製造および性質に関する当業
者の知識および文献は、例えば、Hillらの「アルキルポリグリコシド」と題する
本[VCH-Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1997]に記載されている。
【0020】 ここに記載するo/w型のAPG化合物の群は、本発明に従って使用する群( a)の湿潤剤の好ましい代表例であるが、同等の性質を有する他の生分解性およ び適合性の成分も、本発明の教示の目的に使用することができる。このような成
分の例は、特に8〜24個の炭素原子を含むモノカルボン酸の糖部分エステル、
ソルビタンエステル、例えばソルビタンモノステアレートまたはソルビタンモノ
オレエート種、さらに生物学的起源の界面活性剤、例えばソホロース脂質、トレ
ハロース脂質またはリポペプチド(多数の微生物株の代謝産物または膜構成成分 として知られる)である。
【0021】 微生物叢の増殖のための炭素供給源(b) 上記したように、決定的な重要性が、例えばドイツ特許DE4437313に
示されるような最も近い従来技術に対して、本発明に従って使用するこれら成分
の種類および量に関係している。微生物増殖のための炭素供給源としてこの成分
(b)を用いる有機栄養微生物の増殖促進は、極めて最前面にある。
【0022】 これらの添加成分(b)の重要な特徴は、これらが天然の分解過程によって好気
的および嫌気的に分解されうるべきであるという規定パラメーターである。本発
明に従う有機栄養増殖に重要である炭素供給源は、この成分中に存在する脂肪構
造の親油性炭化水素基であり、従って比較的高濃度のエネルギー生成C-H基で ある。上記のように、これら脂肪構造の炭化水素基は、飽和および/または少な
くとも部分的にオレフィン性不飽和であることができる。また、以下に記載する
この成分の物理化学的性質に関するさらなる考察も、これに関連して規定作用を
有することができる。
【0023】 好ましい成分(b)は、上記した種類の脂肪分子を含む油溶性ではあるが生物学
的適合性の有機化合物であり、少なくとも6個の炭素原子、特に少なくとも8個
の炭素原子を含有する。炭化水素化合物または直鎖の炭化水素基を基本とする対
応する成分を使用するのが好ましい。少なくとも優勢的には天然原料を基礎とす
る対応する成分が特に重要である。
【0024】 記載した化合物(b)の群の特に重要な代表例は、ヘテロ原子としての酸素で少
なくとも部分的に官能化された対応する炭化水素化合物である。この種の成分の
代表例は、脂肪アルコールおよび/または脂肪酸またはその誘導体および/また
はその塩である。適当な脂肪アルコールまたは脂肪酸誘導体は、エステル、エー
テルおよび/またはアミドである。本発明によれば、特に重要な化合物は、脂肪
アルコールおよび脂肪酸と一官能および/または多官能アルコールとのエステル
である。多官能アルコールを使用するときには、脂肪酸エステルは完全エステル
および部分エステルの両方を包含する。どの特定成分が特定用途に対して好まし
い代表例であるかは、二次的な効果によって、即ち系全体における恐らくは所望
である相乗効果の存在によって決まるであろう。未だ未公開の先の特許出願No.
19701127.6中の対応する記載が、これに関連して例示の目的のみで挙 げられる。
【0025】 界面活性剤に基づく水性調製物、特に、対応する水性のAPGに基づく湿潤助
剤は、一般に、これらAPGに基づく非イオン性界面活性助剤の高い発泡力によ
って区別される。これは、本発明が関連している応用分野にとっては明らかな欠
点でありうる。この発泡の問題は、いわゆる発泡抑制剤または消泡剤を使用する
ことによって解決しなければならない。脂肪アルコール、特に低級多官能アルコ
ール(例えばグリセロール)および脂肪酸の部分エステル、および特に、これらの
混合物がこの問題を解決する。しかし、同時にこれらは、土壌における微生物増
殖を刺激および増大させるために本発明に従って必要な炭素供給源であり、従っ
て、本発明に従って規定される成分(b)の最適代表例である。
【0026】 しかし、水性APG濃縮物と、アルコールおよび/または脂肪酸と多官能アル
コール(特にグリセロール)の部分エステルに基づく消泡剤/発泡抑制剤とを混合
すると、流れることのない濃厚なゲルの形成につながることがある。限定された
量の低級一官能および/または多官能アルコールを添加することによって、例え
ば限定された量のエタノールを濃厚なゲル様濃縮物に添加することによって、流
れ性および注入性を、室温であっても再び確立することができる。
【0027】 従って、好ましい態様においては、特定の用途において成分(b)として使用す
る化合物または化合物の混合物は、微生物増殖のための炭素供給源としてのこの
成分の最適化に関連した考察によってだけでなく、二次的な効果、例えば水性他
成分混合物の低発泡性、水中でo/w型の湿潤剤と共に親油性成分を含む多成分
混合物の均質化、ならびに、さらに多くの水による希釈および基質への噴霧およ
び/または注入による適用によっても決定される。上記した先の出願No.197
01127.6は、特にこれらの側面に関連している。本発明の開示を完全にす るために、この先の出願の対象は、本発明の開示の一部として本明細書の一部を
構成する。
【0028】 特に、水を基本とする多成分混合物を基質中に遮断されることなく導入するた
め、ならびに、本発明に係る混合物成分(b)への炭素供給源の移送のために、2
5〜30℃またはそれ以下、より具体的には10〜15℃またはそれ以下の流動
点を少なくとも部分的に有する成分(b)を選択することが重要になりうる。適当
な成分は、例えば、天然起源のオレフィン性不飽和のC12-24脂肪アルコール、 より具体的には、20℃またはそれ以下、好ましくは10〜15℃またはそれ以
下の凝固範囲および高度のオレフィン性二重結合を有する少なくとも優勢的には
16/18の脂肪アルコールである。本発明に係るこの成分(b)との好ましい多成 分混合物は、脂肪アルコールと、脂肪酸(飽和、より具体的には少なくとも部分 的にオレフィン性不飽和である)と多官能アルコール(2〜6個の炭素原子、より
具体的には3〜5個の炭素原子を含む)の部分エステルとの混合物である。特に 、天然起源の脂肪酸のグリセロール部分エステルが、対応する脂肪アルコールと
混合するための重要な混合物成分になりうる。実質的に等しい量の脂肪アルコー
ルと脂肪酸部分エステル、または脂肪アルコールを基準に部分エステルの量が数
倍である対応する混合物が好ましい混合物である。脂肪アルコールの脂肪酸部分
グリセリドに対する適当な混合比は、例えば約1:1〜1:10、好ましくは1
:1〜1:5、さらに好ましくは約1:1〜1:3(重量部)である。しかし、上
記したように、この脂肪酸部分エステルは、成分(b)として独立して使用するこ
ともできる。この場合にも、上記した範囲内の流動点を有する対応する代表例が
好ましい。
【0029】 新規な技術的教示のための本発明に係る別の重要な規定成分、即ち、本発明に
従って適用される多成分混合物全体において使用する微生物増殖のための炭素供
給源の特定の最低量を以下に詳しく説明する。単に一時的に、以下の点を明らか
にする。本発明の教示の重要な要素は、使用する成分(b)の量と、成分(c)によ
り導入されるPおよび所望による他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質の量
との調整である。微生物増殖のための炭素供給源(b)を、成分(c)により導入す
るリンPを基準に、CのPに対する重量比が少なくとも約5〜10:1、好まし
くは少なくとも約20〜25:1であるような最低量で用いる。しかし、土壌の
状態、特に土壌中に存在する有機結合した炭素の種類および量に依存して、C:
P比が有意にさらに高い態様が好ましいこともある。従って、重要な下限は40
:1、好ましくは少なくとも50:1である。極めて大過剰の炭素供給源が一般
に可能であるので、500:1までまたはそれより高いC:P重量比も、本発明
の教示の範囲内にある。従って、本発明に従って必要になる有機栄養微生物増殖
の刺激および支持は、土壌における微生物増殖にとって容易に利用可能なこの炭
素供給源の最適化された展開によって、ならびに、根圏へのその移送によって達
成される。
【0030】 好気的および嫌気的に分解しうる混合成分(b)(これらの脂肪特性の親油性残 基が本発明に従って利用される)は、CO2、H2Oおよびバイオマスに完全に分 解される。その結果、これらは、土壌に蓄積されるどのような不活性または環境
毒性的に有害な分解生成物をも残さない。親油性残基を含む成分(b)は、土壌中
をゆっくりとのみ移動し、親油性表面に、従って特に根表面に結合する傾向を持
つ。これらは、地下水に大きく洗い流されることはなく、また、毒性ではないの
で、その使用が安全である。以下に記載する物質群(c)のための適当かつ最適化
成分の選択に関する特に重要なことが、本発明に従って使用される混合物成分( b)の親油性残基および本発明に従って添加される多成分混合物または基質の他 の構成成分の間の上記した相互作用に起因すると考えられる。
【0031】 混合物成分(c)、即ち、P、Nおよび所望により植物成長のための他のマクロ および/またはミクロ栄養物質を含む支持物質 最後に、本発明の教示は、リンおよび窒素の両方を含む選択した肥料または肥
料混合物を、処理すべき基質中に導入することを提供する。所望により、植物成
長のための他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質を含む支持物質を使用する
ことができる[即ち、成分(c)の唯一の構成成分として]。これに関連して、以下
の予備的な観察が為される。
【0032】 混合物成分(c)は、成分(b)および環境的に安全な湿潤剤(a)と同時に、およ
びこれらと共に導入することができる。しかし、混合物成分(c)は、異なる時間
に導入することもできる。また、この異なる時間での添加は、成分(a)、(b)お
よび(c)の同時導入と組合わせることもできる。
【0033】 本発明の1つの特に重要な態様においては、Pおよび/またはNの油溶性化合
物を、親油性残基を少なくとも部分的に含有する成分(c)として使用する。従っ
て、これら助剤の特に好ましい代表例は、成分(c)の重要な代表例としてのドイ
ツ特許DE4437313に記載されているリン脂質および/またはその誘導体
である。即ち、ドイツ特許DE4437313の開示は、本発明の開示の一部と
して具体的に包含されるので、重要な側面についてのみ以下に特に強調する。微
生物土壌叢に添加されるリン脂質の効果は、特に、土壌中に存在する有機化合物
および植物残存物がより迅速に分解される(土壌細菌の増加につながる)というこ
とに反映されるということが本明細書においても強調される。本発明によれば、
親油性の流動性成分(b)が、微生物増殖のための炭素供給源として追加で利用可
能になる。成分(c)の分子の親油性部分は、本発明の教示に従う炭素供給源(b)
からの炭化水素型の親油性残基と結合する。植物の根と交換して植物成長の永続
的な強化および増大を導く種々の土壌生息集団の中の異なる微生物株が、予想外
に流動性になり、強化される。その結果として、少なくとも初期段階における成
長の促進が、土壌中に存在する有機化合物(例えば、植物または根の残存物など)
とは無関係に起こることが明らかである。それにもかかわらず、土壌中で起こる
堆肥化過程(無機物化)は、徐々に促進され、死んだ植物体がより迅速に生物学的
サイクルに戻る。基質中に固定された植物栄養物質が、植物にとって再び利用可
能になる。植物が成長する土壌または基質の曝気が改善され、水がより均一に分
配される。
【0034】 好ましい成分(c)は、レシチン、レシチン加水分解物および/または化学修飾
したレシチンであり、これらは、他のN含有支持物質と混合して使用するのが好
ましい。尿素および尿素誘導体が、これに関連して特に適している。窒素供給源
としての尿素は、成分(c)による微生物増殖の制御および促進に特に利用しやす
いことがわかっている。同時に尿素は、栄養濃縮物中の望ましくない微生物汚染
に対する防腐剤として働くので、対応する濃縮物が高い貯蔵安定性を有する。植
物成長のための窒素供給源として使用しうる尿素誘導体は、専門家の間で広く知
られている任意の方法によって製造することができる(例えば、ドイツ特許DE 19613794を参照)。
【0035】 上記のように、群(c)に属するP生成および/またはN生成成分に対してここ
で個々に挙げた代表例は、特に好ましい代表例である。しかし、本発明の教示は
、これら特定の代表例に限定されるものでは決してない。基本的に、通常の肥料
技術から知られているようなPおよび/またはNの既知の水溶性および/または
油溶性の化合物を使用することもできる。
【0036】 上記のように、本発明に従って使用する成分または混合物(c)は、成分(a)お
よび(b)と共に、およびこれら成分とは独立して、特に異なる時間に使用するこ
とができる。成分または混合物(c)を独立して使用するときには、繰返し引用す
るドイツ特許DE4437313に詳しく記載されているように、対応する水性
調製物の形態で使用するのが望ましい。この場合には、界面活性助剤を、水性調
製物において使用するのが普通であろう。これには、特に、本発明に係る群(a)
に属する成分が含まれ、これらは比較的少量で使用されるであろう。即ち、限定
量のo/w型のAPG化合物を、基質に独立して適用される成分(c)の水性混合
物に使用することができる。これに関連して、上記において示した考察がここで
も参考になる。
【0037】 これらP生成およびN生成助剤の適切な使用時濃度について、関連の従来技術
文献の具体的開示に対して1つの重要な相違が存在する。即ち、ドイツ特許DE
4437313の教示によれば、リン脂質に基づく対応する助剤は、約0.5〜 30g/m2基質表面の量で適用され、基質中に導入される。1〜20g/m2
質表面の範囲の量が、リン脂質の適用に好ましい量として挙げられている。
【0038】 対照的に、本発明に従う修飾された技術的教示は、群(c)の成分の量を大きく
減少させて添加することを可能にする。従来技術文献に具体的に挙げられた値よ
りもかなり低い量が一般に適している。即ち、群(c)の成分の好ましい使用時濃
度は、引用した従来技術文献の濃度よりも、10の少なくとも約1累乗で低い。
本発明の教示のこの好ましい態様の最も広い態様においては、PおよびN供給源
として使用するリン脂質は、0.01〜10g/m2基質表面の量で、好ましくは
0.1〜5g/m2基質表面の量で導入され、この量の好ましい上限は3g/m2 、さらに1g/m2基質表面である。
【0039】 本発明に従って好ましく適用される成分(b)の量比は、それぞれの特定の場合
に使用される成分(c)の量によって決定的に決まる。微生物の炭素要求を満たす
成分(b)は、成分(c)に対して、上で説明したように、CとPの重量比が少なく
とも約10〜50:1、好ましくは少なくとも80〜150:1になるような量
比で使用する。成分(b)を、例えばCとPの重量比が500:1またはそれ以上
の値に達するように、さらに多量に使用するのが適切であることもある。界面活
性成分(a)中に存在する脂肪特性のあらゆる炭化水素基を、この計算に含ませる
ことができる[この界面活性成分(a)が等しく迅速な分解性を示すとき]。本発明
の多成分混合物中で使用するリン、窒素および分解性炭化水素基の量に対する別
の好ましい規則は、P:N:Cの重量比を、少なくとも約1:10:10〜約1
:10:100にすべきであることである。
【0040】 植物成長のための他の典型的なマクロおよび/またはミクロ栄養物質を、本発
明に従って導入する多成分混合物(a)〜(c)と共に、そして/またはこれらとは
異なる時間に、処理すべき基質中に導入することができる。肥料の一般的な専門
家の知識を、これに関連して適用することができる。例えば、上記の国際特許出
願公開WO93/01150および詳しい関連の科学文献、例えば、Landwirtsc
haftliche Lehrbuch K.-U. Heyland "Allgemeiner Pflanzenbau", Verlag Eugen
Ulmer, Stuttgart, 第7版、第255頁を参照。上記した成分に加えて、マク ロ栄養物質は、特に、カリウム、マグネシウム、石灰およびイオウである。ミク
ロ栄養物質または微量元素には、ホウ素、銅、鉄、マンガンおよび専門家に既知
である他の多くの成分が含まれる。
【0041】 本発明の教示の1つの重要な態様は、選択した微生物開始培養物(健康な植物 の成長を促進し、特に対応する細菌および/または根菌株から選択することがで
きる)を使用することを特徴とする。これらの選択した開始培養物および選択し た微生物株の迅速な増殖のための本発明の強化剤を使用することによって、基質
中の選択した微生物集団、従って所望の二次的な植物成長の促進を最適化するこ
とができる。
【0042】 本発明の多成分混合物、ならびに、土壌中の所望の微生物叢の増殖を選択的に
促進する関連の作用原理は、広範囲の実用を導く。しかし、これに関連して以下
の重要な側面を第1に挙げておくべきである。即ち、本発明の多成分混合物は、
動物起源のどのような肥料または肥料成分をも含ませることなく調製することが
できる。本発明の多成分混合物は、純粋に植物起源であることができ、所望によ
り植物/無機物起源であることができる。従って、あらゆる可能性ある流行病に
関して配慮することが排除される。
【0043】 広範囲の可能性ある用途が開かれている。基質または土壌構造において健康な
微生物増殖過程を促進して土壌の回復を達成するという原理が最前面にある。完
全なものではないが例示の目的で以下に用途を挙げる:即ち、腐朽促進効果(無 機物化)による土壌回復、土壌改善効果(土壌侵食の改善、嫌気性土壌の排除)に よる土壌回復、植物強化効果(より具体的には、天然の微生物増殖過程によって 開始される遅延放出肥料化)による土壌回復。
【0044】 特に重要なことが別の側面に関係している。即ち、基質における所望の微生物
増殖の強化および回復は、この基質において成長している植物の病気および雑草
の攻撃に対する防御の強化を導く。植物の根および地上部分の両方が、雑草の攻
撃に対するその防御において強化される。この土壌および植物の全体の強化は永
続的である。本発明に従って制御および促進される微生物増殖は、微生物の生存
相において全般的にミクロ叢および土壌叢の所望の刺激を導くだけでなく、土壌
中に後に残る微生物の乾燥部分のバイオマスも、連続的な微生物増殖および植物
成長過程のための有用な肥料混合物として利用可能である。即ち、本発明の教示
は、農業および/または林業に使用される基質を健康にし、かつ健康に維持する
ための新規な可能性を開くものである。
【0045】 実施例1 本発明の成分(a)、(b)および(c)の混合物の適用によって植物成長を改善す
るために以下に記載する試験を、それまで常法によって維持されていたゴルフコ
ースにおいて行った。混合物を芝生に適用した。規則的な手入れにもかかわらず
損傷の斑点を示す芝生領域を、特に標的にした。これらには、具体的には、いわ
ゆる乾燥斑点、特にシュロ葉様の部分になっている斑点、および最後に、重大な
真菌の蔓延[ピチウム(pythium)、オフィオブラス(ophiobulus)など]に既知のよ うに影響を受けた斑点が含まれていた。一般に、損傷または損傷を受けた領域は
、通常の給水(殺菌剤の使用を含む)によっては、あるとしても限られた程度でし
か排除することができないことが知られている。土壌および芝生中の有害生物は
、主に土壌の部分的な疎水性化を導くので、水性栄養溶液が芝生中に浸透できな
くなる。芝生の根の塊が迅速に再形成され、芝生の刈取り物がそのまま放置され
ることもあるので、シュロ葉様の部分が芝生および他の芝生領域に極めて迅速に
形成される。土壌細菌の生物学的活性は制限される。即ち、シュロ葉様の部分は
、芝生に対する真菌感染の大きな供給源である。通常の複雑にする因子は、芝生
が栄養物質に比較的不足しているので細菌株の生物学的活性が低いことである。
【0046】 本発明の教示に従って、以下に挙げる濃縮物の水性調製物を、試験芝生中に導
入した。 (1)本発明に係る成分(a)および(b)の濃縮物 ・45重量%のo/w型の湿潤剤としてのAPG(60重量%のAPG活性物質 含量を持ち、残りが水である)[APG構造中に主にC8/10脂肪アルコール基を有
するヘンケル社(Henkel KGaA)の市販製品APG220UP]; ・5重量%のC16/18脂肪アルコール[ヨウ素価が80〜85であるヘンケル社の
市販製品HDオセノール(Ocenol)80/85]; ・15重量%のグリセロールモノオレエート[ヘンケル社の市販製品エデノール(
Edenor)GMO]; ・15重量%のエタノール; ・残りは水。
【0047】 (2)本発明に係る成分(c)の濃縮物 ・19.9重量%の尿素(N供給源); ・19.8重量%の酵素加水分解した大豆レシチン[市販製品リポチン(Lipotin) NE]; ・1.0重量%のAPGに基づくo/w湿潤剤[主にC12/14脂肪アルコール基を 含む;「APG600」の名称で乳化安定剤として市販されている]; ・残りは水。
【0048】 第1の工程において、水で希釈した混合物(1)[成分(a)および(b)]を、処理
すべき芝生にハイドロ-ジェクト(Hydro-Ject)で導入した。希釈した混合物を、 水の微細噴射の形態で土壌に注入した。この噴射は、土壌中で分かれ、水溶液が
土壌中に分散し、同時に土壌曝気が開始される。混合物(1)は、芝生1m2あた りに、上記組成の濃縮物2cm3の量で適用した。
【0049】 処理した芝生は、わずか数日後に有意に回復した。しかし、真菌の病気によっ
て損傷を受けた領域においてはどのような効果の証拠も存在しなかった。殺菌剤
を使用しても、その領域にはどのような効果もほどんどなかった。
【0050】 14日後に、混合物(2)の水溶液を、ここでも濃縮物を基準に、20g/m2 の量で適用した。混合物(1)で予め処理した表面を、混合物(2)で細長く被覆し
、一方において、両方の濃縮物で処理した芝生の細長い部分、および他方におい
て、濃縮物(1)のみで処理した芝生の細長い部分が互いに隣接するようにした。
この細長い部分と細長い部分の被覆が、乾燥斑点(真菌の病気による影響を受け た斑点を含む)をも含むことを確実にすることが重要である。
【0051】 わずか10日後に、混合物(1)および混合物(2)の両方で処理した領域におい
て、芝生成長に明らかな改善が存在した。これら領域の色が芝生の他の部分より
もさらに緑色になっただけでなく、芝生がさらに密になり、より多くの刈取り物
を与えた。実証のために、この領域は手で刈取り、他の栄養物質は適用しなかっ
た。
【0052】 効果の相乗的な増大が、上記の芝生の病気によって形成されたいわゆる芝生リ
ングにおいて特に印象的に反映された。これらの領域は、その前には芝生が生育
しなかったが、成分(a)、(b)および(c)の全組合わせで2回被覆した細長い部
分において緑に戻った。
【0053】 これらの目に見える効果に加えて、以下のことが観察された。即ち、試験期間
の気候条件下で、本発明に従って処理した芝生は、朝に露が観察されなかった( 未処理の領域において観察することができるように、この露はこの時間において
は非常に多い)。このことは、微生物叢の高度に活性化された増殖を明瞭に示す ものである。CO2およびH2Oの生成に加えて、この微生物叢の増殖がエネルギ
ーを放出することが周知である。作用条件下で放出されるエネルギーは、露がな
いことの原因であるようである。
【0054】 実施例2 成長トウモロコシのための野外試験を、本発明に係る成分(a)、(b)および( c)またはこれらの混合物(以下の表1に示す多数の変更を加える)を用いて、農 業試験プロットにおいて行った。次いで、処理したプロットを、未処理のプロッ
トと比較した。 各プロットは6×12mの広さであり、各変更は、ランダムなプロット配置で
4回繰返した。 本発明に係る成分または混合物を全く使用しなかった対照プロットを除き、以
下の成分または混合物を適用した(実施例1を参照)。
【0055】 (1)本発明に係る成分(a)および(b)の濃縮物 実施例1に対応する組成物。 (2)本発明に係る成分(c)の濃縮物 実施例1に記載した混合物を、ピロリン酸カリウムの使用によってわずかに修
飾した。これは、以下の組成を有していた。 ・20重量%の尿素(N供給源); ・20重量%の市販製品「リポチンNE」; ・7重量%のK427; ・2重量%のAPGに基づくo/w湿潤剤(市販製品「APG600」); ・残りは水。
【0056】 濃縮物(1)および(2)を、個々におよび互いに混合して使用し、これら成分ま
たは混合物をそれぞれの試験において異なる濃度で適用した。それぞれの試験組
成を以下の表1に示す。同じ日に、全ての試験プロットに種を蒔いた。その翌日
に、成分または混合物を適用した。
【0057】
【表1】
【0058】 この試験において使用した比較プロットにおいて、土壌中の空気および水の分
布の尺度として単位時間あたりに透過する水の量を測定するために、最初に、土
壌浸透率を植物成長期間中に現場(野外)で繰返し測定した。この測定は、二重リ
ング浸透計[製造元:Eijkelkamp, Agrisearch Equipment, Giesbeek, オランダ]
を用いて行った。
【0059】 最初の測定は、生成物の適用の12日後に行った。得られた結果の平均値を以
下の表2に示す。
【表2】
【0060】 浸透率を、生成物の適用の3カ月後に、現場(野外)において2回目として再び
測定した。得られた結果を以下の表3に示す。
【表3】
【0061】 表2および表3に示した結果の比較は、界面活性成分(1)を独立して適用する
ことによって、浸透率を、界面活性剤の効果により永続的ではないが短期間に2
倍にすることができることを示した(表2、変更番号2)。浸透率の明らかな永続
化の改善が、本発明の成分(a)、(b)および(c)の混合物によって達成された( 表3の変更番号6および7を参照)。これは、土壌微生物叢の健康な増殖発展な らびにその結果としての土壌相の刺激および発展という、本発明の作用原理の効
果を示すものである。
【0062】 また、表面の沈泥化に対する土壌の傾向の尺度として植物成長期間中に繰返し
行った土壌試料の集合安定性の他の測定により、本発明に従って処理した土壌試
料は、0〜2cmおよび2〜6cmの深さにおいて、表1の対照または変更番号
2〜5からの対応する土壌試料と比較して、明瞭に増加した透過値を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベッティーナ・コップ−ホルトヴィーシェ ドイツ連邦共和国デー−40599デュッセル ドルフ、テーニスシュトラーセ29番 (72)発明者 ドリス・ベル ドイツ連邦共和国デー−40215デュッセル ドルフ、キルヒフェルトシュトラーセ104 番 (72)発明者 ハインツ・ベッチャー ドイツ連邦共和国デー−40699エルクラー ト、ヴァンネンミューレ18番 (72)発明者 フーベルト・ミュンテフェリング ドイツ連邦共和国デー−59590ゲゼケ、レ ンネンカンプ11番 Fターム(参考) 4H026 AA07 AB01 AB03 AB04

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌微生物叢の増殖を増大させ、有機物質で汚染された土壌
    (基質)の微生物分解を促進し、そしてこれと関連して、植物の健康を永続的に改
    善し、該基質における健康な植物の成長を促進する方法であって、以下の成分を
    含む水性調製物の導入を特徴とする方法: (a)環境的に安全なo/w型の湿潤剤を、 (b)微生物叢の増殖のための追加のC供給源として、脂肪構造の親油性の飽和
    および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素基を含む好気的および嫌気的に分
    解しうる有機化合物と共に、 (c)少なくとも部分的に親油性基を保持するPおよび/またはNの化合物、お
    よび所望により、植物成長のための他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質を
    含む支持物質の同時導入および/または時差導入と組合わせて導入する。
  2. 【請求項2】 好ましくは少なくとも優勢的には天然物質に基づき、かつ1
    0〜18の範囲内の好ましいHLB値を持つ、少なくとも優勢的には非イオン性
    である生分解性の界面活性剤を、成分(a)として使用することを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 アルキル基が少なくとも優勢的には直鎖脂肪アルコールから
    誘導されるアルキル(オリゴ)グルコシド化合物(APG化合物)を、成分(a)とし
    て、少なくとも部分的に、好ましくは少なくとも優勢的に使用することを特徴と
    する請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 1.2〜5のDP値を持ち、少なくとも6個、好ましくは8 〜24個の炭素原子を含む天然物質に基づく脂肪アルコールとグルコースのAP
    G化合物を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも6個の炭素原子、特に少なくとも8個の炭素原子
    を含有する脂肪族および/またはオレフィン性不飽和の好ましくは少なくとも優
    勢的には直鎖の炭化水素基を含む油溶性ではあるが生物学的適合性の有機化合物
    を、成分(b)として使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 ヘテロ原子としての酸素で少なくとも部分的に官能化された
    成分(b)、好ましくは脂肪アルコールおよび/または脂肪酸またはその誘導体、
    例えばエステルまたは部分エステル、エーテルおよび/またはアミドを使用する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 成分(b)が、少なくとも優勢的には天然物質に基づくもので
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 成分(b)が、少なくとも部分的に、25〜30℃またはそれ
    以下、より具体的には10〜15℃またはそれ以下の流動点を有することを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 天然起源のオレフィン性不飽和のC12-24脂肪アルコール、 より具体的には、20℃またはそれ以下、好ましくは10〜15℃またはそれ以
    下の凝固範囲および高度のオレフィン性二重結合を有する少なくとも優勢的には
    16/18の脂肪アルコール、および/または脂肪酸の部分エステル、例えばグリ セロールモノオレエートを成分(b)として使用し、好ましくは成分(b)の混合物
    を使用することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 脂肪アルコールと部分エステルを、1:1〜1:10、好
    ましくは1:1〜1:5、さらに好ましくは1:1〜1:3(重量部)の混合比で
    使用することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 Pおよび/またはNの油溶性化合物を、成分(c)の親油性
    基を少なくとも部分的に保持する化合物として使用することを特徴とする請求項
    1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 Pおよび/またはNの油溶性化合物を、成分(c)の親油性
    基を少なくとも部分的に保持する化合物として使用することを特徴とする請求項
    1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 レシチン、レシチン加水分解物および/または化学修飾し
    たレシチンを、好ましくは他のN含有マクロ栄養物質と混合して、成分(c)とし
    て使用し、特に尿素および/または尿素誘導体を、所望により他のN含有成分と
    して使用することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 成分(c)を、好ましくは環境適合性の湿潤剤を用いて、水
    性調製物の形態で基質中に導入することを特徴とする請求項1〜13のいずれか
    に記載の方法。
  15. 【請求項15】 成分(b)、および成分(a)が生分解性であると仮定して成
    分(b)および(a)の混合物を、成分(c)に対して、CとPの重量比が少なくとも
    10〜50:1、好ましくは少なくとも80〜150:1になるような量比で使
    用し、500:1までまたはそれ以上の値で使用することもあることを特徴とす
    る請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 実施する際に、基質中に導入する成分(a)/(b)および( c)の量を調整することによって、P:N:Cの重量比を、少なくとも約1:1 0:10〜1:10:100に調節することを特徴とする請求項1〜15のいず
    れかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 リン脂質を成分(c)のP供給源として使用するときに、こ
    のリン脂質を、0.01〜10g/m2基質表面の量で、好ましくは0.1〜5g /m2基質表面の量で適用し、成分(a)/(b)を、CとPの所望のモル比に適合 する量で適用することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 植物成長を促進する土壌微生物叢の増殖を増大させるため
    の支持物質の水希釈しうる水性濃縮物であって、 ・Pおよび/またはNの油溶性化合物を少なくとも部分的に含む支持物質、およ
    び所望により、植物成長のための他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質を、
    ・生物学的適合性であり、特に微生物学的分解性のo/w型の湿潤剤と共に含有
    し、さらに、 ・脂肪構造の親油性の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素基を含
    む好気的および嫌気的に分解しうる有機化合物の群からの、微生物叢の増殖のた
    めの微粒子乳化および/または分散が可能なC供給源、 を含有することを特徴とする水性濃縮物。
  19. 【請求項19】 好ましくは、脂肪アルコールおよび/または脂肪酸または
    その塩および誘導体、例えば一官能および/または多官能アルコールとのエステ
    ルまたは部分エステル、エーテルおよび/またはアミドからなる群の少なくとも
    1つに属する、少なくとも優勢的には脂肪構造の酸素官能化された有機化合物を
    、C供給源として含有する請求項18に記載の多成分混合物。
  20. 【請求項20】 C供給源を、P含有成分と調整して、C:P比(重量によ る量であり、C供給源の場合には脂肪構造の有機成分に基づく)が、少なくとも 10〜50:1、好ましくは少なくとも80〜100:1になるような量で含有
    することを特徴とする請求項18または19に記載の多成分混合物。
  21. 【請求項21】 グルコースおよび特に少なくとも6個、好ましくは8〜2
    4個の炭素原子を含む天然物質に基づく脂肪アルコールからなるAPG化合物を
    o/w型の湿潤剤として含有し、このAPG化合物が1〜5、好ましくは1.2 〜3のDP値および10〜18のHLB値を持つことを特徴とする請求項18〜
    20のいずれかに記載の多成分混合物。
  22. 【請求項22】 少なくとも部分的に親油性有機化合物の形態にあるPおよ
    びN含有の混合物成分を含有し、好ましくは対応するリン脂質を使用することを
    特徴とする請求項18〜21のいずれかに記載の多成分混合物。
  23. 【請求項23】 レシチン、レシチン加水分解物および/または化学修飾し
    たレシチンをリン脂質として含有することを特徴とする請求項18〜22のいず
    れかに記載の多成分混合物。
  24. 【請求項24】 尿素および/または尿素誘導体をN供給源としてさらに含
    有することを特徴とする請求項18〜23のいずれかに記載の多成分混合物。
  25. 【請求項25】 土壌微生物叢の健康な増殖促進ならびにその結果としての
    土壌相の刺激および発展の作用原理の適用であって、 Pおよび/またはNの油溶性化合物を少なくとも部分的に含む支持物質、およ
    び所望により、植物成長のための他のマクロおよび/またはミクロ栄養物質の特
    に水性調製物を、 脂肪構造の親油性の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素基を含
    む好気的および嫌気的に分解しうる有機化合物を基本とする微生物叢増殖のため
    のC供給源の追加導入と同時に、および/またはそれとは異なる時間に導入する
    ことによる、 腐朽促進効果(無機物化)および土壌改善効果(土壌曝気の改善、嫌気性土壌領 域の排除)による土壌回復のための、および特に、植物強化肥沃化効果を有する 好ましくは遅延放出型の活力付与媒体としての該作用原理の適用。
  26. 【請求項26】 ミクロ叢の増殖のための少なくともC供給源が、微生物学
    的分解性のo/w型の湿潤剤と共に存在し、希釈した水溶液、エマルジョンおよ
    び/または懸濁液の形態で土壌中に導入されることを特徴とする請求項25に記
    載の適用。
  27. 【請求項27】 分解性のC供給源、特に好気的分解性のC供給源を、根圏
    領域に供給およびその中で豊富化して、これら供給源が植物の根の表面と直接接
    触するようにするための請求項25または26に記載の適用。
  28. 【請求項28】 健康な植物の成長を促進する微生物開始培養物、より具体
    的には対応する細菌および/または根菌株の群からの培養物を使用することを特
    徴とする請求項25〜27のいずれかに記載の適用。
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