JP2002543100A - 生物ストレスおよび/または非生物ストレスの作用に対して植物を強化するためのリポイド珪酸エステルの使用 - Google Patents

生物ストレスおよび/または非生物ストレスの作用に対して植物を強化するためのリポイド珪酸エステルの使用

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ベッティナ・コップ−ホルトヴィーシェ
クラウス−ペーター・ヘロルト
シュテファン・フォン・タパヴィッツァ
ドリス・ベル
トーマス・ゲルケ
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コグニス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、病原体による攻撃および非生物ストレスに対して健康な植物成長を強化するための、少なくともある程度の親油性炭化水素基を有するアルコールを含む、モノマー性および/またはオリゴマー性のリポイド可溶性の珪酸エステル(リポイド珪酸エステル)の使用に関する。これは、リポイド珪酸エステルを植物の根の領域に導入することによって、および/または該エステルを植物の地上部分に適用することによって達成される。また、本発明は、水または水性液相を添加することによって、O/W型の易流動性の注入可能エマルジョンに調製される多成分混合物にも関する。該混合物は、生物および/または非生物ストレス要因に対して植物を保護するために使用され、(1)少なくともある程度の親油性炭化水素基を有するアルコールを含むリポイド可溶性珪酸エステルのモノマーおよび/またはオリゴマー、およびこれと混合される(2)植物適合性のO/W型の乳化剤を含有する。好ましくは、該多成分混合物は水を実質的に含有しないが、0〜50℃、特に10〜30℃の温度で分割することができる。さらに、追加の植物適合性油相の同時使用も有利になりうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、健康な植物成長を促進させる分野に関する。特に、植物成長の促進
ならびに種々の有害作用に対する植物防御の強化という2つの要因の天然相互作
用を支援することを意図する。この有害作用は、植物病原性菌類による攻撃のよ
うな生物ストレス要因だけでなく、熱、干魃、除草剤への暴露などのような非生
物ストレス要因をも包含する。ストレスの減少、あるいは、非生物または生物要
因に対する植物の耐性の増加に寄与しうる方法が、農作物保護の応用研究、特に
その生態分野において、今日ますます重要になっている。
【0002】 さらに、本発明の出発点は、天然物質に基づき、意図する領域の追加汚染を引
き起こすことのない、有用物質または有用物質混合物のような成分を、少なくと
もかなりの程度で使用することによって、この課題を解決することである。これ
は、土壌および植物分野だけでなく、これらと接触するヒトおよび動物分野なら
びに地下水の問題(これらは農業プロセスを取扱う際に常に考慮しなければなら
ない)にも当てはまる。
【0003】 (背景技術) 植物の珪素含有量がこの分野において特に重要な役割を果たすことが知られて
いる。例えば、高い珪素含有量のスプレー調製物が、例えば有機農業において、
菌類による葉の病気に対する保護として予防的に使用されている。これに関して
は、例えばHeylandの書籍、「Allgemeiner Pflanzenbau (General Crop Product
ion)」[Verlag Eugen Ulmer、第7版、p.384]を参照。これらのスプレー調製物
は、通常、植物の上部分、特に葉に適用される。珪素の一部が葉から吸収され、
植物組織に組み込まれ、これがより高い機械的剛性を導き、浸入する菌類胞子に
対する高い抵抗性を導く。処理される植物器官の湿潤性を増強するために、農作
物保護石鹸のような湿潤剤を、水性スプレー混合物において同時使用することが
推奨されている。しかし、スプレー調製物が葉表面に充分に長い時間付着せず、
降水または灌漑水によって流れてしまうことが問題である。
【0004】 また、珪素は根によって土壌から吸収され、植物組織に組み込まれることも知
られている。ここでも、これがより高い機械的剛性を引き起こし、浸入する菌類
胞子および他の形態の機械的攻撃に対する高い抵抗性を導く。従って、珪素含有
の肥料石灰も、有機農業において極めて重要である。
【0005】 無機珪素化合物は、ほとんどの場合、土壌への珪素導入および葉面適用の両方
において、重要な活性物質である。実際に使用されている高珪素成分の代表例は
、溶鉱炉石灰、ロックミール(rock meal)およびアルカリ金属珪酸塩であり、こ
れらの全ては、特に植物の上部分へのスプレー適用のための水溶性成分として使
用される。
【0006】 (発明の開示) 以下に記載する本発明の技術的教示は、植物の根領域および地上部分の両方の
ための珪素の供給形態であって、多くの観点から顕著に改善された活性を導くこ
とができる珪素の供給形態を提供しようとするものである。植物強化または植物
保護に関連してこれまでに使用されている親水性の珪素化合物とは対照的に、本
発明に従って使用される珪素化合物は、分子構造中の親油性有機部分の存在を特
徴とする。本発明に従って使用される珪素に基づく成分は、明らかに親油性であ
り、従って、土壌/根の領域および植物の地上部分の両方において、変化した結
合および吸着状態を導く。以下の本発明の説明において、その詳細を記載する。
【0007】 即ち、第1の態様において、本発明の対象は、病原体による攻撃および非生物
ストレスに対して健康な植物成長を強化するための、珪酸と、少なくともある程
度の親油性炭化水素部分を有するアルコールとの、モノマー性および/またはオ
リゴマー性および同時にリポイド可溶性のエステル(以下においては、リポイド
珪酸エステルとも称する)の使用であって、該リポイド珪酸エステルを根圏に導
入することおよび/または植物の地上部分に適用することによる使用である。
【0008】 本発明の教示の特に好ましい態様は、リポイド珪酸エステルの導入または適用
と同時におよび/または時差的に、下記規定の物質群(a)および/または(b): (a)少なくともある程度の親油性部分を有するPおよび/またはN化合物、お
よび所望により、健康な植物成長のための他のマクロ栄養素および/またはミク
ロ栄養素、 (b)微生物叢の増殖のための追加の炭素供給源として、脂肪構造を有する親油
性の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素部分を有し、好気的およ
び嫌気的の両方で分解性である有機化合物、 からの化合物を、根圏および/または植物の地上部分に導入するかまたは適用す
ることを特徴とする。
【0009】 他の態様において、本発明の教示は、水または水性液相を添加することによっ
てO/W型の流動性および注入性エマルジョンにすることができる、生物および
/または非生物ストレス要因に対する植物保護の分野で使用するための多物質混
合物であって、 −珪酸と、少なくともある程度の親油性炭化水素部分を有するアルコールとのモ
ノマー性および/またはオリゴマー性のリポイド可溶性エステル、およびこれと
混合される、 −植物許容性のO/W型の乳化剤、 を含んで成る多物質混合物に関する。
【0010】 好ましい態様において、これらの多物質混合物は、上記の物質群(a)および/
または(b)からの1またはそれ以上の有用物質をさらに含有することができる。
【0011】 (発明を実施するための最良の形態) 新規な技術的教示を詳細に説明する前に、以下に簡単な言及を行う。
【0012】 顕著に増加した親油性を有するリポイド珪酸エステルの使用は、先行技術の親
水性珪素化合物と比較して、以下の本質的な変化を引き起こす。
【0013】 土壌に導入したときに、変化した結合および吸着状態が土壌塊中に存在し、従
って他の分布が機能する。本発明に従って使用される珪素化合物は、根圏におい
て表面への改善された付着性を有し、従って、意図する部位に高濃度で存在する
。分子が根圏微生物によって加水分解切断された後に、珪素イオンおよび有機部
分が土壌中に存在する。珪素イオンは溶液中に入り、従って植物の根にとって利
用可能となり、植物組織に取り込まれるが、有機部分は微生物によって代謝され
る。これは、微生物活性の全般的な増強を導き、その結果、植物にとって栄養素
供給および成長の改善を意味する。
【0014】 本発明に係る珪素化合物を植物の地上部分、特に葉に適用した場合、その分子
に固有の親油性によって、表面(表皮)への良好な付着が得られる。葉[いわゆる
葉圏(phyllosphere)]に群棲する微生物が、本発明に係る珪素化合物をアルキル
部分およびSiイオンに切断する。次いで、後者は直ちに植物組織に浸入するこ
とができる。好適な湿潤剤を使用することによって、浸入をさらに改善すること
ができる。
【0015】 本発明に従って使用される種類のモノマー性および/またはオリゴマー性のリ
ポイド珪酸エステルは、具体的に選択された使用形態において、全く異なる意味
において実際的に重要である。即ち、先のドイツ特許出願公開DE198411
47A1は、香料アルコールの部分を含有し、洗浄剤およびクリーナーに香りを
付けるための使用が意図される、本発明に関連する種類のオリゴマー性珪酸エス
テルを記載している。織物に適用するかまたはそれに導入したときに、これらの
珪酸エステルはゆっくり加水分解され、その間に香料アルコール成分が遊離する
。これらの化合物は、特に1〜4個の炭素原子を有する低級アルコールのオリゴ
珪酸エステル、特に対応するエチルエステルと、香料アルコールとの単純エステ
ル交換によって製造することができ、個々の香料アルコールおよび香料アルコー
ルの混合物を使用することができる。この先の出願の開示は、特に本発明の目的
のためにここで使用されるモノマー性および/またはオリゴマー性のリポイド珪
酸エステルの構造をより理解するために、参考として本発明の開示に一体化され
るものとする。即ち、低級アルコールのオリゴ珪酸エステルと、アルコール部分
により多くの炭素原子を有するアルコール成分とのエステル交換において、反応
時間および反応条件に依存して、低級アルコールが除去され、より長鎖のアルコ
ールが結合し、この工程の間に、-Si-O-Si-鎖に沿ったアルコール部分が、末
端アルコールより容易に交換される。上記した先の出願において、珪酸エステル
は、本発明に従って使用されるリポイド珪酸エステルに関しても意味のある一般
式を特徴とする。
【0016】 即ち、本発明に好適なリポイド珪酸エステルは、下記の式Iで示される:
【化1】 式中、nは、1〜30、好ましくは2〜20、特に4〜10の範囲の数を表すの
が好ましい。R、R、RおよびR基は、少なくともある場合は同じであ
ることができ、また、相互に独立して異なることもできる。RおよびR基の
少なくともかなりの部分(即ち、少なくとも10〜20%、好ましくは少なくと
も25〜50%、特に60〜70%またはそれ以上)は、以下において詳細に説
明する、本発明に従って提供され高炭素数を有する顕著に親油性のヒドロキシル
化合物から誘導され、一方、末端のRおよびR基は、本発明に従って使用さ
れるリポイド珪酸エステルを得るための出発物質の構成に基づいていてよく、従
って、例えば4個までの炭素原子を有するアルコールの部分、特にエチル基であ
る。原則として、これらのRおよびR部分を、エステル交換反応によって、
より親油性の炭化水素部分で置き換えることもできる。
【0017】 本発明の目的のための親油性部分の化学構造は、上記した先の出願19841
147A1に規定される香料アルコールを包含するが、この群の物質をはるかに
越えている。原則として、リポイド珪酸エステルの有機部分が、少なくとも6〜
8個の炭素原子を有する少なくともある程度の親油性炭化水素部分であるリポイ
ド珪酸エステルを本発明の目的に使用する。これらの親油性基は、好ましくは少
なくとも10〜12個の炭素原子を有する。R〜Rがドデカノール基である
式(I)のエステルが特に好ましい。R〜Rの1つまたは全ての基が、6〜1
2個の炭素原子を有する分岐アルキル基である式(I)の化合物がさらに好ましい
。これに関して、2-エチル-ヘキシル基が特に好ましい。
【0018】 即ち、本発明に従って使用される珪酸エステルは、最も広い意味において、例
えば脂肪アルコール、所望により香料アルコール、および/またはエステルを形
成しうる少なくとも1個のヒドロキシル基を有する天然および/または合成起源
の他の親油性炭化水素成分から誘導される親油性炭化水素基を含有することがで
きる。これに関して、本発明に従って提供されるモノマー性および/またはオリ
ゴマー性の珪酸エステルにおける各親油性置換基の選択は、特に、本発明の意図
する作用原理、即ち健康な植物成長の促進によって影響を受けることが明らかで
ある。これに関して、一般的な技術知識を参考にすることができる。
【0019】 本発明の範囲内において、潜在的な反応性基および/またはヘテロ原子によっ
てさらに置換されている親油性アルコール部分を使用するか、または珪酸エステ
ル上の置換基として同時使用する場合、上記の一般的技術知識が、上記の種類の
好ましいかまたはあまり好ましくない部分を選択する際に助けとなる。即ち、例
えば、親油性炭化水素基に官能性酸素原子を有する追加の基は、原則として許容
され、Nおよび/またはPのような他のヘテロ原子は、自体既知のように成長促
進活性の有用成分になりうる。所望であれば、自体既知の、健康な植物成長を促
進する成分も、このようにして、植物の根の表面および/または植物の地上部分
に、リポイド珪酸エステルとのカップリングのような形態で供給することができ
る。次に、これらは、自然進行の微生物分解過程によって植物の根の表面および
/または植物の地上部分において遊離し、その活性を発揮することができる。
【0020】 珪酸と反応する上記の親油性アルコールまたはヒドロキシル化合物に加えて、
および/またはそれに代えて、これら親油性成分のアルコキシレートも、本発明
の目的に使用することができ、また、リポイド珪酸エステル上に存在することが
できる。特に好適なものは、エトキシレートおよび/またはプロポキシレートの
ような低級アルコキシレート、特に、関連するモノおよび/またはオリゴアルコ
キシレートの範囲内のものである。
【0021】 植物の根の領域および地上部分(特に葉)の領域において、リポイド植物表面を
リポイド珪酸エステルで湿潤させる本発明の目的は、本発明の教示の以下の他の
本質的要素を理解するのを助ける。即ち、好ましい態様において、本発明の教示
は、使用温度範囲において、従って好ましくは0〜50℃、特に10〜30℃の
温度範囲において、そのままかまたは下記に例示する調製物形態の1つにおいて
、流動性および拡散性の液相として存在するかまたは形成されるリポイド珪酸エ
ステルの使用を提供する。種々の態様における本発明の教示の後の変更は、これ
に関連して理解されなければならない。
【0022】 本発明の教示の目的のためのリポイド珪酸エステルは、希釈剤が存在しないと
きであっても、上記の温度範囲において流動性および拡散性成分を構成すること
ができる。しかし、リポイド珪酸エステルは、その構造および/またはそのオリ
ゴマー化度によって、実地条件下において必要とされる流動性および拡散性を示
さない場合もある。本発明による一群の要求を満たすために、好適な流動性およ
び拡散性の油相を希釈補助成分として同時使用するのが好ましく、必要な場合さ
えある。一般的に好適な油相の選択は、一般的技術知識によって影響を受け、決
定される。本発明に従って好ましく、リポイド珪酸エステルと共に使用しうる油
相を、以下において詳細に説明する。
【0023】 本発明によって提供される成分を、植物表面、および適切であれば、根領域の
土壌に適用することによって、原則として、それ自体で充分に流動性のリポイド
相を植物表面に供給することが可能であるが、リポイドまたは油溶性成分および
適切であれば補助油相(植物栽培または植物処理の分野において広く知られてい
るように同時使用される)の、流動性および拡散性の水性形態の調製物を使用す
るのが概して好ましい。特に、油相が水性エマルジョンの形態にある水性有機調
製物を導入するかまたは適用することが既知である。特に、植物許容性の好適な
乳化剤の同時使用を伴うO/W型の水性エマルジョンの使用が、この目的に好適
である。この詳細および本発明に従って特に好ましいこの種の乳化剤についての
詳細を、以下において説明する。
【0024】 植物表面の地上および/または地中領域における、本発明に従って規定される
リポイド可溶性珪酸エステルの使用、ならびに、珪素に基づく成分のすぐ隣の植
物表面の領域における、植物適合性炭化水素成分の関連の現場形成は、本出願人
による一連の最近の開発に続くものである(これらは、別の特許または特許出願
の対象である)。これらに記載されている基本原理も、本発明を実施する際に使
用され、従って、本発明は部分的にこれらに関係する。これは、リポイド珪酸エ
ステルおよびそれと追加成分との組み合わせに関する本明細書中の技術的教示の
組み合わせ(下記に説明する)を説明する(この追加成分は好ましい態様において
使用される)。
【0025】 本発明の教示をより深く理解するために、以下の記載において、先ず、関連す
る公表先行技術の本質的要素、ならびに、当分野における本出願人の上記した先
の出願の対象を簡単に説明する。
【0026】 DE4437313は、植物成長を改善するための、燐脂質の群から選択され
る燐および窒素含有成分の使用を開示している。植物が成長するかまたは成長が
意図される基材へのこれら燐脂質の添加は、これら植物の成長を改善する。この
増強された成長は、基材中に生息する微生物の刺激に関係すると推測される。好
適な燐脂質は、主として、レシチン、レシチン水解物および化学的改質レシチン
である。
【0027】 ドイツ特許出願DE19101127は、灌水したときの植物の根の領域にお
ける水の浸透および拡散を強化するための、高濃縮形態であるが流動性および注
入性である水性界面活性剤に基づく濃縮物の形態で提供される低発泡性湿潤助剤
に関する。この助剤は、環境に優しい界面活性剤成分としてO/W型アルキル(
ポリ)グリコシド化合物(以下においてはAPG化合物とも称する)、消泡剤/脱
泡剤としてオレフィン性不飽和アルコール、および粘度調節剤として低級水溶性
アルコールを含有する。
【0028】 基材における天然成長過程を制御することによって植物成長を促進し管理する
ための本出願人の先の出願DE19748884.6の技術的教示は、以下に記
載する多成分混合物の導入によって土壌における微生物の増殖を一次的に促進し
、調整し、確保するという考えに基づいている。この先の出願の開示も、本発明
の開示の対象に一体化されるものとする。微生物増殖の一次的な促進は、特に根
圏において、従って植物成長に重要な根が侵入する基材領域において確実にすべ
きである。この先の出願の開示は、2つの一般的概念によって支配される。即ち
、燐(P)および窒素(N)含有キャリヤー、および所望であれば他の植物マクロ栄
養素および/またはミクロ栄養素と共に、選択された炭化水素部分を含有する化
合物を、微生物叢の増殖のための追加の炭素供給源として土壌中に導入する。こ
れらの成長助剤の製造およびそれらの使用形態は、それらを同時に根領域に最適
拡散させることを意図し、根圏への基材の導入を含む。
【0029】 この先の出願の開示は、 −O/W型の環境に優しい湿潤剤、および −微生物叢の増殖のための追加の炭素供給源としての、脂肪構造を有する親油性
の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素部分を有し、好気的および
嫌気的の両方で分解性である有機化合物、 を含んで成る水性調製物の導入、および −少なくともある程度の親油性部分、および好ましくはPおよび/またはNの油
溶性化合物、および所望であれば、植物成長のための他のマクロ栄養素および/
またはミクロ栄養素を含有するキャリヤー、 の同時および/または時差導入を特徴とする。
【0030】 土壌の健康な天然微生物叢の強化、従って、特に、成長している植物の根圏に
おける好適な細菌株のそのような強化が、健康な植物成長において正の効果を生
じるが、これは正に、本発明の教示が技術的可能性の大きな拡張をさらに与える
部分である。即ち、刺激された微生物によって増加する土壌における栄養素供給
が、植物によって優先的に使用される。しかし、高窒素の肥料と同じように、植
物による他の微量元素(microelement)および極微量元素(trace element)の取り
込みのアンバランスを生じる場合がある。従って、観察しうる植物の巨大な繁茂
は、植物組織の栄養素は多いが、植物が通常形成する構造要素においては少ない
という現象を生じる場合がある。従って、植物は機械的ストレス、例えばあられ
、干魃ストレスおよび/または病原体による攻撃、例えば病原性菌類による攻撃
に耐えることができない。
【0031】 本発明の教示の目的はさらに、植物の実質的強化に寄与する活性物質/成分ま
たは配合物を、土壌および/または植物の地上部分に導入するかまたは適用する
上記の植物成長促進法である。
【0032】 先の出願DE19918692A1およびDE19918693A1は、これ
らの課題に対する技術的解決法を開示している。即ち、植物成長促進有機成分と
同時におよび/または時差的に、水溶性および/または水膨潤性の珪素化合物(
これらは、場合により水不溶性のこともあるが植物にとって利用可能である)を
、土壌および/または植物の地上部分の表面に適用する。これに対して、本発明
の新規開発の教示は、珪素を、珪酸のリポイド可溶性エステルの形態で供すると
いう原理に基づいている。根圏および/または葉圏にコロニーを形成する微生物
による珪酸分子の加水分解切断の後に、珪素イオンおよび親油性アルコールが土
壌または葉に存在する。珪素イオンは溶液中に入り、従って、植物に利用可能に
なって植物組織へ組み込まれ、一方、親油性成分は微生物によって代謝され、通
常はそれと同時に微生物活性を促進する。これは、改善された栄養素供給および
植物成長を意味する。これらの効果(本発明に従って使用される珪素成分の構成
に基づくものであっても、健康な植物成長に正に効果を有する)を、本発明の教
示の好ましい態様において、リポイド珪酸エステルを、上記の先の出願(この出
願の開示は、本発明の開示の一部を構成する)に詳しく開示されている有用物質
と混合して使用することによって強化することができる。
【0033】 即ち、本発明の教示の重要な態様は、リポイド珪酸エステルの導入または適用
と同時におよび/または時差的に、下記規定の物質群(a)および/または(b): (a)少なくともある程度の親油性部分を有するPおよび/またはN化合物、お
よび所望により、健康な植物成長のための他のマクロ栄養素および/またはミク
ロ栄養素、 (b)微生物叢の増殖のための追加の炭素供給源として、脂肪構造を有する親油
性の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素部分を有し、好気的およ
び嫌気的の両方で分解性である有機化合物、 からの化合物を、植物の根領域および/または植物の地上部分に導入するかまた
は適用することを規定する。
【0034】 成分(a)および/または(b)も、本発明の好ましい態様において、適用温度で
流動性および拡散性の調製物として使用され、ここで水性/界面活性剤含有O/
Wエマルジョンの使用も好ましい。
【0035】 本発明の開示を完全なものにするために、本発明に従って使用するのが好まし
い多成分混合物について以下に要約して説明する。
【0036】 O/W型の環境に優しい湿潤剤 これらの湿潤剤または界面活性剤は、特に、アニオン界面活性剤および/また
はノニオン界面活性剤の群に属する。重要な必要条件は、それらの環境友好性、
従って、特に、基材における充分に良好な生分解性である。これに関して挙げら
れる好ましい群の助剤は、迅速かつ充分に生分解性であるノニオン界面活性剤の
群からの界面活性化合物である。
【0037】 好適なアニオン界面活性剤の例は、石鹸、および生分解性アルキルスルフェー
ト、特に脂肪アルコールスルフェートである。あまり好ましくないものは、石油
化学物質に基づく、不足した分解性または不完全な分解性の界面活性剤、例えば
、アルキルベンゼンスルホネートまたはアルキルエーテルスルフェートである。
好適な代表例は、燐酸と脂肪アルコールとの部分エステル、特に好適なのは、好
ましくは天然起源の、従って偶数個の炭素原子を有する直鎖脂肪アルコールとの
部分エステルである。好適な物質の例は、短鎖脂肪アルコールのそのようなエス
テル、例えば脂肪アルコール分子に6〜10個の炭素原子を有するそのようなエ
ステルである。原則として好適な他の物質は、例えば12〜24個の炭素原子を
有する長鎖脂肪アルコール残基を有する燐酸アルキルである。対応する脂肪アル
コールエーテルホスフェートも原則として好適であるが、これらはあまり好まし
くない。
【0038】 本発明に従って特に好ましい生分解性界面活性剤は、少なくとも主としてノニ
オン性であり、さらに好ましくは、少なくとも主として天然物質に由来し、10
〜18の好ましいHLB値を有する化合物である。
【0039】 アルキル基が直鎖脂肪アルコールに少なくとも主として由来するアルキル(オ
リゴ)グルコシド化合物を、界面活性剤成分として、少なくともある程度、特に
少なくとも主として、本発明に従って使用するのが特に好ましい。この種の化合
物(現在の専門用語では、APG成分またはAPG化合物とも称される)は、広い
適用範囲を有する界面活性助剤である。多数の因子が、現在の工業的規模での実
際的適用に重要である。即ち、APGに基づく湿潤剤は、天然物質に完全に基づ
きうることが既知である。これらは、脂肪アルコールと、グルコース、オリゴグ
ルコースなど(鎖長の同時減少を伴う)との、澱粉のようなポリグリコシドとの反
応による反応生成物として得られる。この反応生成物は一般式:R-O(G)xで示
され、Rは、少なくとも6個の炭素原子、好ましくは8〜24個の炭素原子、特
に8〜18個の炭素原子を有する、第一級の好ましくは直鎖の脂肪族炭化水素基
を表し、Gは、5または6個の炭素原子を有するグリコース単位、好ましくはグ
ルコースを表す。オリゴマー化度x、従って、モノグリコシドおよびオリゴグリ
コシドの分布を示すDP値は、関係する界面活性剤の種類において、通常は1〜
10、例えば約1.2〜5、好ましくは約1.2〜4、特に1.2〜2の数値であ
る。この種のAPG化合物の製造および種類については、詳しい専門家の知識お
よび出版物を参考にすることができる。例えば、Hillらによる出版物「Alkyl Po
lyglykosides (アルキルポリグリコシド)」[VCH-Verlagsgesellschaft mbH (Wei
nheim, 1997)から書籍として発行]を参照することができる。
【0040】 (a)少なくともある程度の親油性部分を含むPおよび/またはNの化合物、お よび所望による、植物成長用の他のマクロ栄養素および/またはミクロ栄養素を 含有するキャリヤー 本発明の教示は、処理される基材および/または植物の地上部分への、燐およ
び/または窒素を含有する肥料分野から選択される有用物質または有用物質混合
物の導入または適用を規定する。これら2つの元素を含有する成分が、この種の
物質の好ましい代表例である。所望により、植物成長用のマクロ栄養素および/
またはミクロ栄養素を含有する他のキャリヤーを、成分(a)の副成分として、こ
れに関連して使用することができる。しかし、以下のことが先ず適用される。即
ち、(a)に包含されるこれらの有用物質成分の導入または適用は、(b)に包含さ
れる有用物質および環境に優しい湿潤剤の導入と同時および一緒に行うことがで
きる。しかし、(a)に包含されるこれら有用物質成分の時差導入、またはそのよ
うな時差導入の1つと成分の同時導入の組み合わせも可能である。
【0041】 本発明の特に重要な態様は、少なくともある程度の親油性部分を有する成分(
a)として使用されるPおよび/またはNの油溶性化合物を規定する。即ち、こ
れら助剤の特に好ましい代表例は、(b)に包含されるこれら成分の重要な代表例
として、先に引用したDE4437313に開示されている隣脂質および/また
はその誘導体である。DE4437313に開示の内容は、本発明の開示の一部
を構成するものとし、従って、本質的特徴だけを特に要約して以下に記載する。
該出願は、添加された燐脂質の微生物土壌叢における効果が、特に、土壌中に存
在する有機化合物および植物残留物がより迅速に分解して土壌細菌を増加させる
という事実によって示されることを既に開示している。本発明の目的のために、
微生物増殖用に供給される炭素供給源は、好ましくは付加的に、(b)に包含され
る親油性および流動性の成分である。本発明の目的のためには、(a)の成分の親
油性部分は、(b)に包含される炭素供給源からの炭化水素型の親油性部分と関連
する。土壌および/または葉に生息する種々集団の微生物株の予想外の移動化お
よび強化(植物との相互作用における)が、植物成長の持続的強化および増強を生
じる。この成長の促進は、少なくとも初期の段階においては、土壌に存在する有
機化合物(例えば、植物および根の残留物など)とは無関係に作用することが明ら
かである。しかし、後の段階において、土壌中で進行する堆肥化工程(無機物化)
がここでも促進され、死んだ植物材料がより迅速に生物学的サイクルに戻る。基
材に固定された植物栄養素が再び植物にとって利用可能になる。植物が成長する
土壌または基材の通気性が改善され、水バランスがより均質になる。
【0042】 有用物質(a)に包含される好ましい成分は、燐酸と、分子構造中に親油性部分
を有する一価および/または多価アルコールとのエステルである。特に、対応す
る燐酸の部分エステルも好適であり、これらは一般にそれらの(部分)塩の形態で
使用される。
【0043】 従って、この目的に好適な燐酸エステルは、脂肪アルコールの部分エステルで
ある(該部分エステルは、脂肪アルコールの炭化水素部分を介して、必要とされ
る親油性部分を燐酸エステル分子に導入する)。これに関して特に好適な物質は
、燐酸と直鎖脂肪アルコールとの部分エステルであり、該部分エステルは、少な
くとも実質的な程度にC6-10脂肪アルコールおよび/またはその低級エトキシレ
ートを使用して製造するのが好ましい。例えば12〜24個の炭素原子を有する
高級脂肪アルコールの燐酸エステルも原則として好適であり、特に、好適なオレ
フィン性不飽和の脂肪アルコール残基がここで特に重要である。
【0044】 しかし、有用物質(a)に包含される特に好ましい燐酸エステルは、燐脂質およ
び燐脂質誘導体である。それらは、植物または動物の細胞から得られる両親媒性
物質であることが既知である。本発明によって教示される好ましい燐脂質は、植
物由来の好適な化合物またはそれから得られる燐脂質誘導体である。(a)に包含
されるこの種の物質の特に好ましい代表例は、一般にレシチンとも称されるグリ
セロホスホリピドである。スフィンゴホスホリピドはあまり好ましくない。既知
の使用しうる物質は、ジアシルホスホリピド、ホスファチジルコリン、ホスファ
チジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン
、ホスファチジルグリセリン、ホスファチジルグリセリンホスフェート、ジホス
ファチジルグリセリン、N−アシルホスファチジルエタノールアミンおよびホス
ファチジン酸である。好ましいのは、モノアシルホスホリピド、リゾホスファチ
ジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾフォスファチジルイノ
シトール、リゾホスファチジルセリン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾ
ホスファチジルグリセロホスフェート、リゾジホスファチジルグリセリン、リゾ
−N−アシルホスファチジルエタノールアミンおよびリゾホスファチジン酸であ
る。植物または動物由来のレシチンおよびセファリンとして市販されているホス
ファチジルグリセリドは、工業的に大量に入手できる。これらの調製物は、例え
ばトウモロコシ胚芽油または綿実油または大豆油のような油から得られる。(a)
に包含される本発明に好ましい成分は、酵素加水分解したグリセロホスホリピド
(酵素加水分解レシチン)であり、これは脂肪酸エステルの除去によってより高い
親水性を有する。酵素加水分解によって燐酸残基を失った生成物だけが除外され
る。
【0045】 (a)に包含される好ましい成分は、レシチン水解物および/または化学的改質
レシチンである。これらの化合物は、他の窒素含有成分、好ましくは特に尿素お
よび/または尿素誘導体との混合物としても使用することができる。そのような
追加成分の他の例は、エタノールアミンのようなアミノアルコールおよび関連す
る化合物である。
【0046】 本発明に従って好ましい態様において、成分(a)の導入は、以下に個別に指定
する成分(b)の同時および/または時差導入に関係する。
【0047】 (b)脂肪構造を有する親油性炭化水素部分を有する有機化合物 これらの追加成分(b)の重要な特徴は、それらが、天然分解過程によって好気
的および嫌気的に分解性であるという特質である。有機栄養成長のために本発明
に必須である炭素供給源は、その成分中に存在する脂肪構造を有し、従って比較
的高濃度のエネルギー供給C-H基を有する親油性炭化水素部分である。先に記
載したように、脂肪構造を有するこれらの炭化水素成分は、飽和および/または
少なくともある程度のオレフィン性不飽和であることができる。以下に詳しく記
載するこの成分の物理化学構造についてさらに考慮することは、ここで寄与要因
になりうる。
【0048】 好ましい成分(b)は、生物適合性であり、その一方で、油溶性であり、少なく
とも6個の炭素原子、特に少なくとも8個の炭素原子を有する指定された種類の
脂肪残基を有する有機化合物である。直鎖炭化水素部分または炭化水素化合物に
基づく好適な成分の使用が好ましい。少なくとも主として天然物質に基づく好適
な成分が特に重要である。
【0049】 成分(b)の特に重要な例は、ヘテロ原子としての酸素によって少なくともある
程度が官能化された好適な炭化水素化合物である。この種の成分の代表例は、脂
肪アルコールおよび/または脂肪酸またはそれらの誘導体および/または塩であ
る。好適な脂肪アルコールまたは脂肪酸誘導体は、それらのエステル、エーテル
および/またはアミドである。本発明の目的に特に重要なものは、脂肪アルコー
ルならびに脂肪酸と一官能および/または多官能アルコールとのエステルである
。多官能アルコールを使用した場合、脂肪酸エステルという用語は、完全エステ
ルおよび部分エステルの両方を意味する。適切であれば、二次作用、即ち、全体
の系における相乗作用の存在(これが望ましいこともある)が、特定の個々の場合
の好ましい代表例である特定成分を決定する。DE19701127に記載され
ている関連情報を、単なる例としてここに引用することができる。
【0050】 原則として、界面活性剤に基づく水性調製物、特に、好適な水性のAPGに基
づく湿潤助剤は、これらのAPGに基づくノニオン界面活性助剤の高発泡能力を
特徴とする。これは、本発明が適用される分野について、明らかに不利になる場
合がある。いわゆる消泡剤または脱泡剤の同時使用によってこれを改善するとい
う追加の操作が必要である。脂肪アルコール、多官能アルコール、特に低級多官
能アルコール(例えばグリセロール)の部分エステル、および脂肪酸、特にそれら
の混合物が、この操作に適している。しかし、これらは、土壌における微生物増
殖を刺激し、増加させる本発明に従って望ましい炭素供給源でもあり、従って、
本発明において規定される成分(b)の最適な代表例である。
【0051】 しかし、アルコールに基づく、および/または、脂肪酸と多価アルコール(特
にグリセロール)との部分エステルに基づく脱泡剤/消泡剤と水性APG濃縮物
との混合物は、もはや流動状態まで増粘されないゲルの形成を導くことができる
。しかし、限定量の一官能および/または多官能アルコール(例えば、限定量の
エタノール)を、ゲル様の状態に増粘する有用物質の濃縮物に添加することによ
って、室温範囲であっても流動性および注入性を維持することができる。
【0052】 従って、特定の個々の場合に成分(b)として使用される有用物質または有用物
質混合物は、好ましい態様においては、微生物増殖用の炭素供給源としてこの成
分を最適化することを考慮するだけでなく、水性多成分混合物の低発泡挙動、水
相中にO/W型の湿潤剤と共に親油性成分を含有する多成分混合物の均質化、な
らびに、より多くの水による希釈およびその後の注入および/または噴霧による
適用という意味での適用性などの二次効果の寄与的側面によって決定される。こ
れらの側面は、特に、上記DE19701127に記載されている。本発明の開
示を完全なものにするために、該出願に開示の内容は本発明の開示の一部を構成
するものとする。
【0053】 特に、植物表面および土壌基材への水性物質混合物の支障のない適用または導
入、ならびに、本発明によって規定される成分(b)への炭素供給源の導入のため
に、そのような成分(b)を選択することが重要であり、25〜30℃またはそれ
以下、特に10〜15℃またはそれ以下の、少なくともある程度の流動点を有す
ることが重要である。好適な成分の例は、天然のオレフィン性不飽和C12-24
肪アルコール、特に少なくとも主として、高度のオレフィン性二重結合および2
0℃またはそれ以下、好ましくは10〜15℃またはそれ以下の凝固範囲を有す
るC16/18脂肪アルコールである。本発明において規定されるこの成分(c)の好
ましい多成分混合物は、脂肪アルコールと、飽和(特に、少なくともある程度が
オレフィン性不飽和)脂肪酸と多官能アルコール(2〜6個の炭素原子、特に3〜
5個の炭素原子を有する)との部分エステルとの混合物である。特に、天然の脂
肪酸のグリセロール部分エステルが、好適な脂肪アルコールとの混合物の重要な
成分であり、ある態様における好ましい物質混合物は、ほぼ等量の脂肪アルコ−
ルおよび脂肪酸部分エステルであるか、または好適な物質混合物は、脂肪アルコ
ールに対して数倍量の部分エステルである。脂肪アルコールと脂肪酸部分グリセ
リドとの好適な混合物は、例えば約1:1〜1:10、好ましくは1:1〜1:
5、特に約1:1〜1:3重量部である。しかし、先に記載したように、そのよ
うな脂肪酸部分エステルだけを成分(b)として使用することもできる。この場合
も、好適な例は、上記した範囲の流動点を有するものである。
【0054】 好ましい態様において、本発明は、成分(b)の量を、成分(a)および所望によ
る他のマクロおよび/またはミクロ栄養素によって導入されるPの量に適合させ
ることを規定する。微生物増殖用の炭素を供給し、成分(b)に包含される供給源
は、成分(a)によって導入される燐Pに基づいて、C:Pの重量比が少なくとも
約5〜10:1、好ましくは少なくとも約20〜25:1であるような量で使用
される。しかし、土壌の種類に依存して、特に、土壌領域に存在する有機結合炭
素の種類および量に依存して、実質的により高いC:P比率を確保するのが好ま
しい場合がある。即ち、重要な下限は40:1、好ましくは少なくとも50:1
である。原則として、さらに高過剰の炭素供給源も可能であり、従って、約10
0:1〜500:1、またはそれより高いC:Pの重量比も本発明に含まれる。
即ち、微生物増殖に容易に利用されるこの炭素供給源の土壌における最適化され
た拡散および根圏への供給は、本発明によって規定される有機栄養微生物増殖の
刺激および支援を実現する。同じことが、葉圏における微生物集団の増殖の促進
にも当てはまる。
【0055】 成分(a)および(b)の有用物質混合物の好ましい態様において、基材に導入さ
れるかまたは植物表面に適用される成分混合物の量は、P:N:Cの重量比が少
なくとも約1:10:10〜1:10:100になるように調節される。
【0056】 本発明に従って使用され、脂肪性の親油性部分を有し、好気的および嫌気的に
分解性である有用物質(b)は、完全に分解してCO、HOおよびバイオマス
を生じることができる。その結果、それらが使用された場合に、不活性であるか
または生態毒物学的に許容されない分解生成物が、土壌および/または植物に蓄
積されないことが確実になる。親油性部分を含む成分(b)は、土壌においてゆっ
くり移動するだけでなく、親油性の表面と結合する傾向にあり、特に、根の表面
と結合する傾向にある。これらは、実質的に地下水に浸出せず、毒性ではなく、
従って、これらの使用はこの理由からも許容される。
【0057】 O/W型のAPG化合物の群からの界面活性剤は、ここでも無水の有用物質混
合物に基づいて、通常は約5〜45重量%、好ましくは約10〜40重量%の量
で使用される。脂肪構造を有する炭化水素部分を有し、好気的および嫌気的に分
解性であり、成分(b)に包含される有機化合物の好ましい同時使用の場合、適用
される量は、通常は約40重量%まで、好ましくは1〜30重量%である。ここ
でも、同時使用される成分(a)、即ち、少なくともある程度の親油性部分を有す
るPおよび/またはN化合物は、多物質混合物において40重量%までの量、好
ましくは3〜30重量%の量であってよい。ここに記載されている全ての数値は
、無水の有用物質混合物の混合比率に基づいている。
【0058】 個々の場合に使用される本発明によって規定されるリポイド可溶性珪酸エステ
ルの量は、一方では、適用の種類(即ち、土壌適用または葉面適用)によって、他
方では、意図する保護または強化の効果の側面によって決定される。一般に、植
物の地上部分に直接的に適用されるシリカ化合物の量は、根圏(即ち土壌)に導入
される珪酸エステルの量よりも少なくてよいという原則が当てはまる。
【0059】 葉面適用または植物の地上部分への直接適用の場合、使用されるスプレー混合
物における珪酸エステルの量は、一般に、使用される成分から算出した珪素含有
量が、約0.001〜0.5重量%の珪素、好ましくは約0.02〜0.1重量%の
珪素であるような量である。
【0060】 リポイド可溶性珪酸エステルを土壌に導入する場合、好ましい量は、ここでも
純粋珪素として算出される量として、0.01〜2gSi/m、好ましくは0.
05〜1.5gSi/mの範囲内である。
【0061】 本発明によって規定される有用物質または有用物質混合物を実際的に取り扱う
場合、成分または成分混合物の特定の供給形態に適合させなければならない以下
の事柄を、基本的技術知識として考慮しなければならない。
【0062】 本発明に従って使用される種類のリポイド可溶性珪酸エステルは、加水分解に
比較的安定性であるが、実際に必要とされる保存期間における充分に良好な安定
性のために、エステルの加水分解の可能性を考慮しなければならない、特に、製
品温度、例えば、太陽光線による製品温度を考慮しなければならない。従って、
充分に無水の調製物形態が、リポイド可溶性珪酸エステルを使用者に供給しうる
好適な形態である。珪酸エステルを、具体的には、上記規定の成分(a)および/
または(b)からの本質的にまたは実質的に完全に無水の油相と混合することによ
って、本発明の多成分混合物の目的のための上記要求を容易に満たすことができ
る。
【0063】 さらに、このオプションは、実際的操作のための重要な要求をも満足させる。
即ち、使用される本発明の有用物質または有用物質混合物のために、これらは、
農業および/または林業または園芸条件に一般的な条件下で、容易に分割されう
ることが必要である。充分に流動性の親油性油相の供給形態は、この形態で分割
することができ、実際的適用のために水性O/Wエマルジョンにすることができ
る。これは、O/W型の乳化剤の同時使用によって通常のように行うことができ
、水相の添加が、この目的に特に好適である。
【0064】 O/W型の乳化剤が、本質的に無水の油相中に既に充分に均質化されており、
従って、多成分油相と水相との単純混合が超微細O/Wエマルジョンの形成とい
う所望の結果を導くものであるのがここで望ましいこともある。
【0065】 従って、本発明は、水または水性液相を添加することによってO/W型の流動
性および注入性エマルジョンにすることができる、生物および/または非生物ス
トレス要因に対する植物保護の分野で使用するための多物質混合物であって、 −珪酸と、少なくともある程度の親油性炭化水素部分を有するアルコールとのモ
ノマー性および/またはオリゴマー性のリポイド可溶性エステル、およびこれと
混合される、 −植物許容性のO/W型の乳化剤、 を含んで成る多物質混合物を包含する。
【0066】 これらの混合物は、好ましくは、(a)および/または(b)に包含される上記し
た種類の物質からの有用物質をさらに含有する。多成分混合物は、少なくとも実
質的に無水であるが、0〜50℃、特に10〜30℃の温度で分割することがで
き、特に、注入性および流動性であるのが好ましい。植物許容性であり、本発明
に従って好ましいO/W型の乳化剤は、上記したAPG型の化合物である。
【0067】 他の態様において、本発明は、他の植物保護剤(特に合成の植物保護剤)と上記
の多成分混合物との同時および/または時差使用を提供する。可能な植物保護剤
の例は、好適な殺カビ剤および/または除草剤である。別の可能性は、キチンお
よび/またはキトサン構造を有する有用物質成分の同時使用であり、可能な化合
物はポリマー構造を有する化合物であり、特に好適な化合物はオリゴマー構造を
有する化合物である。上記した先の出願DE19918693およびDE199
18629の、植物強化のための本質的に無機の珪素化合物の使用は、より多く
の情報を与える。これらの先の出願の開示は、既に本発明の開示に含まれており
、従って、これらの先の出願の関連情報を参照することができる。同じことが、
これらに記載されている環境許容性の酸化防止剤および他の誘導剤(植物に固有
の免疫系を刺激するためのもの)の可能な同時使用、ならびにその結果としての
、このように処理された植物の有害要因に対する抵抗性の増加に当てはまる。
【0068】 (実施例) 以下の実施例1および2は、本発明によって規定されるリポイド可溶性珪酸エ
ステルの、生物および非生物ストレス要因に対する効果の特徴的結果を示す。実
施例1においては、珪酸エステルと界面活性剤成分(APG化合物に基づくもの
であり、植物許容性である)との混合物を使用し、実施例2においては、本発明
に係る珪酸エステルおよびAPG成分に加えて、成分(a)および(b)をも含有す
る多成分の活性物質混合物を使用する。
【0069】 下記実施例の全ての研究において、使用したリポイド可溶性珪酸エステルは、
市販の珪酸エチルと12個の炭素原子を有するn-ドデカノールとの反応生成物
である(リポイド珪酸エステルの珪素含有量:8.5重量%)。
【0070】 下記の研究をより深く理解するために、以下に簡単に説明する。
【0071】 ストレスは、植物において、生理的進行を狂わせる。正常な代謝現象からの逸
脱は、植物が明らかな損傷の徴候(例えば、立ち枯れ、壊死、退緑)を示す前であ
っても起きている。光合成過程に直接的または間接的に係わるストレスは、葉緑
素蛍光発光の変化に関係する。植物に対する種々のストレッサー(ストレス付与
要因)の効果は、蛍光測定による多くの研究において報告されている。これらの
ストレッサーには、低温および高温、オゾン、水不足、二酸化硫黄、除草剤、界
面活性剤(非生物ストレスの例)または植物病原性菌類(生物ストレスの例)が包含
される。
【0072】 従って、ストレスの減少、または非生物または生物要因に対する植物の抵抗性
の増加に寄与する方策は、植物保護の応用研究、特に生態学的見地からの応用研
究においてますます重要になっている。
【0073】 実施例1 土壌適用の例 方法: 成長10日目の豆の苗(Phaseolus vulgaris)を、農業用土および砂の混合物を
入れた成長容器に選抜して入れ、植物強化成分としての界面活性剤含有の珪酸エ
ステル溶液を給水した。使用した界面活性剤は、Henkel KGaAからの国内名(inte
rnal name)Glucopon 215 CS UPを有するアルキルポリグルコシドであった。界面
活性剤濃度は、全ての場合において一定の0.1%であった。
【0074】 下記の量の珪酸エステルを使用した(括弧内は純粋珪素): 0.54g/m(0.046gSi/m)=5.4kg/ha 2.7g/m(0.23gSi/m)=27kg/ha 13.5g/m(1.15gSi/m)=135kg/ha
【0075】 7日間の暴露後、植物の初生葉を、非生物ストレッサーとしての0.3mモル
/Lのパラクアット(paraquat)で処理する(実験パートA)か、または生物ストレ
ッサーとしてのBotrytis cinerea(10胞子/葉)で処理した(実験パートB)。
【0076】 実験パートAにおいては、ストレッサーパラクアットの適用の4時間、24時
間、48時間および96時間後に、葉緑素蛍光を測定した。実験パートBにおい
ては、ストレッサーBotrytisの適用の24時間、48時間、72時間および12
0時間後に、葉緑素蛍光を測定した。
【0077】 全ての測定は、室温で光を排除して、蛍光計を使用して行った。30分間で暗
さに適応させた植物について、専門家の論文に記載のように葉緑素蛍光を測定し
た[例えば、(1)Koch, C., G. Noga, G. Strittmatter (1994):「Photosyntheti
c electron transport is differentially affected during early stages of c
ultivar/Race specific interactions between potato and Phytophthora infe
stans」, Planta 193: 551-557;(2)Schmitz, M., G. Noga (1998):「α-Tocop
herol reduced environmental stress and improved fruit quality」, Acta Ho
rt. 466: 89-94, ISHS 1998)。
【0078】 土壌適用により得られた結果パートA:パラクアット 蛍光の強度は、植物の抵抗性の尺度であると考えられる。即ち、蛍光が強いほ
ど、より元気な/より健康な植物である。予想通り、ストレッサーパラクアット
で処理した植物は、ストレッサーに暴露しなかった植物より低い蛍光を示した。
試験物質珪酸エステルで処理した植物は、パラクアットでストレスを与えた植物
より顕著に高い蛍光を示した。低用量の珪酸エステル(0.54g/m)が、ス
トレスを与えてない対照と同様に良好な蛍光値を示した。
【0079】
【表1】
【0080】 試験物質珪酸エステルで処理した植物は、未処理対照植物および除草剤パラク
アットでストレスを与えた植物より顕著に良好な根の成長を示した(表2参照)。
珪素量の増加も、より重い根の重量を示した。
【0081】
【表2】
【0082】 パートB:Botrytis この場合も、蛍光の強度は、植物の抵抗の尺度であると考えられる。即ち、蛍
光が強いほど、より元気な/より健康な植物である。予想通り、ストレッサーBo
trytis cinereaで処理した植物は、ストレッサーに暴露しなかった植物より低い
蛍光を示した。試験物質珪酸エステルで処理した植物は、ストレスを与えた植物
より顕著に高い蛍光を示した(表3)が、ストレスを与えていない植物の高い蛍光
値には及ばなかった。多量の活性物質:13.5g/mの珪酸エステル、また
は1.15g/mの珪素は、より少ない量と比較して、より良好な保護を与え
なかった。
【0083】
【表3】
【0084】 葉面適用の例 方法: 成長10日目の豆の苗(Phaseolus vulgaris)を、農業用土および砂の混合物を
入れた成長容器に選抜して入れ、植物強化成分としての界面活性剤含有の珪酸エ
ステル溶液を噴霧した。使用した界面活性剤は、Henkel KGaAからの国内名Gluco
pon 215 CS UPを有するアルキルポリグルコシドであった。界面活性剤濃度は、
全ての場合において一定の0.1%であった。
【0085】 下記の量の珪酸エステルを使用した(括弧内は純粋珪素): 0.054%(0.0046%) 0.27%(0.023%) 1.35%(0.115%)
【0086】 7日間の暴露後、植物の初生葉を、非生物ストレッサーとしての0.3mモル
/Lのパラクアットで処理する(実験パートA)か、または生物ストレッサーとし
てのBotrytis cinerea(10胞子/葉)で処理した(実験パートB)。
【0087】 実験パートAにおいては、ストレッサーパラクアットの適用の4時間、24時
間および48時間後に、葉緑素蛍光を測定した。実験パートBにおいては、スト
レッサーBotrytisの適用の24時間、48時間、72時間および120時間後に
、葉緑素蛍光を測定した。
【0088】 この場合も、全ての測定は、室温で光を排除して、蛍光計を使用して行った。
上記のように、30分間で暗さに適応させた植物について、葉緑素蛍光を測定し
た。
【0089】 葉面適用により得られた結果パートA:パラクアット 予想通り、ストレッサーパラクアットで処理した植物は、ストレッサーに暴露
しなかった植物より低い蛍光を示した。試験物質珪酸エステルで処理した植物は
、ストレスを与えた植物より顕著に高い蛍光を示した。ストレスへの暴露から2
4時間後に、試験した全ての珪酸エステル用量が、ストレスを与えていない対照
と同様に良好な蛍光値を示した(表4)。
【0090】
【表4】
【0091】 パートB:Botrytis 予想通り、生物ストレッサーBotrytis cinereaで処理した植物は、ストレッサ
ーに暴露しなかった植物より低い蛍光を示した。試験物質珪酸エステルで処理し
た植物は、ストレスを与えた植物より顕著に高い蛍光を示し(表5)、高濃度の試
験物質の保護効果は、低濃度の試験物質より長く続いた。
【0092】
【表5】
【0093】 下記の実施例2において、本発明に係るリポイド可溶性珪素化合物を、O/W
乳化剤としてのAPG化合物ならびに群(a)および/または(b)からの他の成分
と組み合わせて使用する。
【0094】 使用した追加成分は、本出願人によってTerraPy Gの商品名で市販されている
製品である。
【0095】 実施例2 土壌適用の例 方法: 成長10日目の豆の苗(Phaseolus vulgaris)を、農業用土および砂の混合物を
入れた成長容器に選抜して入れ、植物強化成分としての試験混合物(珪酸エステ
ルおよびHenkel KGaAからのTerrapy G)の水溶液を給水した。使用した界面活性
剤は、Henkel KGaAからの国内名Glucopon 215 CS UPを有するアルキルポリグル
コシドであった。界面活性剤濃度は、全ての場合において一定の0.1%であっ
た。
【0096】 下記の量を使用した:
【表6】
【0097】 7日間の暴露後、植物の初生葉を、非生物ストレッサーとしての0.3mモル
/Lのパラクアットで処理する(実験パートA)か、または生物ストレッサーとし
てのBotrytis cinerea(10胞子/葉)で処理した(実験パートB)。
【0098】 実験パートAにおいては、ストレッサーパラクアットの適用の4時間、24時
間、48時間および96時間後に、葉緑素蛍光を測定した。実験パートBにおい
ては、ストレッサーBotrytisの適用の24時間、48時間、72時間および12
0時間後に、葉緑素蛍光を測定した。
【0099】 この場合も、全ての測定は、室温で光を排除して、蛍光計を使用して行った。
30分間で暗さに適応させた植物について、専門家の論文に記載のように葉緑素
蛍光を測定した。
【0100】 土壌適用により得られた結果パートA:パラクアット 予想通り、ストレッサーパラクアットで処理した植物は、ストレッサーに暴露
しなかった植物より低い蛍光を示した。試験混合物「珪酸エステルおよびTerrap
y G」で処理した植物は、パラクアットでストレスを与えた植物または個々の物
質で処理した植物より、顕著に高い蛍光を示した。3つの全ての試験用量の混合
物が、ストレスを与えていない対照よりかなり高い蛍光値を示した。
【0101】
【表7】
【0102】 試験混合物で処理した植物は、未処理の対照植物および除草剤パラクアットで
ストレスを与えた植物より顕著に良好な根の成長を示した(表8参照)。珪素とリ
ポチンの量を増加させると、根の重量がより重くなった。
【0103】
【表8】
【0104】 パートB:Botrytis 予想通り、生物ストレッサーBotrytis cinereaで処理した植物は、ストレッサ
ーに暴露しなかった植物より低い蛍光を示した。試験物質珪酸エステルまたはTe
rraPy Gでそれぞれ処理した植物は、ストレスを与えた植物より顕著に高い蛍光
を示した(表9参照)が、ストレスを与えていない植物の高い蛍光値には及ばなか
った。多量の活性物質:13.5g/mの珪酸エステルまたは1.15g/m の珪素は、より少ない量と比較して、より良好な保護を与えなかった。対照的に
、試験混合物「珪酸エステルおよびTerraPy G」で処理した植物は、ストレスを
与えなかった対照植物と同様に良好であり、より高い蛍光値に達するものもあっ
た(表9)。
【0105】
【表9】
【0106】 葉面適用の例 方法: 成長10日目の豆の苗(Phaseolus vulgaris)を、農業用土および砂の混合物を
入れた成長容器に選抜して入れ、植物強化成分としての試験混合物(珪酸エステ
ルおよびTerraPy G)の水溶液を噴霧した。使用した界面活性剤は、Henkel KGaA
からの国内名Glucopon 215 CS UPを有するアルキルポリグルコシドであった。界
面活性剤濃度は、全ての場合において一定の0.1%であった。
【0107】 下記の濃度を使用した:
【表10】
【0108】 7日間の暴露後、植物の初生葉を、非生物ストレッサーとしての0.3mモル
/Lのパラクアットで処理する(実験パートA)か、または生物ストレッサーとし
てのBotrytis cinerea(10胞子/葉)で処理した(実験パートB)。
【0109】 実験パートAにおいては、ストレッサーパラクアットの適用の4時間、24時
間、および48時間後に、葉緑素蛍光を測定した。実験パートBにおいては、ス
トレッサーBotrytisの適用の24時間、48時間、72時間および120時間後
に、葉緑素蛍光を測定した。
【0110】 全ての測定は、室温で光を排除して、蛍光計を使用して行った。30分間で暗
さに適応させた植物について、専門家の論文に記載のように葉緑素蛍光を測定し
た。
【0111】 結果パートA:パラクアット 予想通り、ストレッサーパラクアットで処理した植物は、ストレッサーに暴露
しなかった植物より低い蛍光を示した。試験混合物で処理した植物は、ストレス
を与えた植物より顕著に高い蛍光を示した。ストレス処理から4時間程度の早期
に、全ての試験用量の試験混合物が、ストレスを与えていない対照と同様に高い
蛍光値を示した(表11)。24時間後に、該混合物で処理した植物の蛍光は、対
照植物の値より高かった。
【0112】
【表11】
【0113】 パートB:Botrytis 予想通り、生物ストレッサーBotrytis cinereaで処理した植物は、ストレッサ
ーに暴露しなかった植物より低い蛍光を示した。試験物質珪酸エステルで処理し
た植物は、ストレスを与えた植物より顕著に高い蛍光を示し(表12)、高濃度の
試験物質の保護効果は、低濃度の試験物質より長く続いた。
【0114】
【表12】
【0115】 表13は、R〜R基がドデシル基である式(I)の市販の珪酸エステルに基
づく、本発明の4種類の他の植物強化剤を示す。表13に示す組成物は、完全に
無水であり、顕著な保存安定性を有する。これらは、水で容易に希釈して、容易
に希釈しうる流動性および注入性のO/W型エマルジョンを与えることができ、
スプレー液として使用するのに極めて好適である。
【0116】
【表13】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラウス−ペーター・ヘロルト ドイツ連邦共和国デー−40822メットマン、 オストプロイセンシュトラーセ26番 (72)発明者 シュテファン・フォン・タパヴィッツァ ドイツ連邦共和国デー−40699エルクラー ト、トーマス−マン−シュトラーセ12番 (72)発明者 ドリス・ベル ドイツ連邦共和国デー−40215デュッセル ドルフ、キルヒフェルトシュトラーセ104 番 (72)発明者 トーマス・ゲルケ ドイツ連邦共和国デー−41468ノイス、イ ム・メルヒェルスフェルト6番 Fターム(参考) 2B022 BA21 DA19 EA10 4H011 AA01 AB03 BA01 BB16 BC03 BC06 BC17 BC18 DA16 DC05 DD04

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 病原体による攻撃および非生物ストレスに対して健康な植物
    成長を強化するための、珪酸と、少なくともある程度の親油性炭化水素部分を有
    するアルコールとの、モノマー性および/またはオリゴマー性および同時にリポ
    イド可溶性のエステル(リポイド珪酸エステル)の使用であって、該リポイド珪酸
    エステルを根圏に導入すること、および/または植物の地上部分に適用すること
    による使用。
  2. 【請求項2】 使用温度範囲、好ましくは0〜50℃、特に10〜30℃の
    温度範囲で流動性および拡散性であるリポイド珪酸エステルを使用すること、お
    よび/またはこの温度範囲において流動性および拡散性であるリポイド珪酸エス
    テルの水性および/または有機調製物を使用することを特徴とする請求項1に記
    載の使用。
  3. 【請求項3】 リポイド珪酸エステル、および/または、該リポイド珪酸エ
    ステルと、流動性および拡散性であると同時に植物許容性である油相との混合物
    を、特にO/W型の水性エマルジョンの形態で導入するかまたは適用することを
    特徴とする請求項1または2に記載の使用。
  4. 【請求項4】 植物許容性のO/W型の乳化剤を同時使用して、特に好適な
    アルキル(オリゴ)グルコシド化合物(APG化合物)を使用して調製した水性エマ
    ルジョンを使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
  5. 【請求項5】 珪酸の平均オリゴマー化度(n)が30までのリポイド珪酸エ
    ステルを使用し、(n)の値が2〜20、特に4〜10の範囲であるのが好ましい
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
  6. 【請求項6】 リポイド珪酸エステルの有機部分が少なくとも6〜8個の炭
    素原子、好ましくは少なくとも10〜12個の炭素原子を有する少なくともある
    程度の親油性炭化水素部分を有するリポイド珪酸エステルを使用することを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
  7. 【請求項7】 リポイド珪酸エステルの親油性炭化水素部分が、脂肪アルコ
    ール、香料アルコール、および/またはエステルを形成しうる少なくとも1個の
    ヒドロキシル基を有する天然および/または合成起源の他の親油性炭化水素成分
    から少なくともある程度が誘導されるリポイド珪酸エステルを使用し、珪酸エス
    テルのこれら親油性部分を、アルコール成分のアルコキシレート、特にエトキシ
    レートから誘導することもできることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載の使用。
  8. 【請求項8】 リポイド珪酸エステルを土壌に導入する場合は、純粋珪素と
    して計算して、少なくとも0.01gSi/m、好ましくは2gSi/mまで
    の範囲の量で該リポイド珪酸エステルを使用し、該リポイド珪酸エステルを植物
    の地上部分に適用する場合、特に葉面適用の場合は、使用されるスプレー混合物
    に基づいて、少なくとも0.001重量%、特に0.5重量%までの範囲の量で使
    用することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の使用。
  9. 【請求項9】 リポイド珪酸エステルの導入または適用と同時におよび/ま
    たは時差的に、下記規定の物質群(a)および/または(b): (a)少なくともある程度の親油性部分を有するPおよび/またはN化合物、お
    よび所望により、健康な植物成長のための他のマクロ栄養素および/またはミク
    ロ栄養素、 (b)微生物叢の増殖のための追加の炭素供給源として、脂肪構造を有する親油
    性の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素部分を有し、好気的およ
    び嫌気的の両方で分解性である有機化合物、 からの化合物を、根圏および/または植物の地上部分に導入するかまたは適用す
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の使用。
  10. 【請求項10】 成分(a)および/または(b)も、適用温度において流動性
    および拡散性である調製物の形態で使用され、ここでも水性/界面活性剤含有O
    /Wエマルジョンを使用するのが好ましいことを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載の使用。
  11. 【請求項11】 使用されるO/W型の環境許容性の湿潤剤が、少なくとも
    ある程度、好ましくは少なくとも主として、アルキル残基が少なくとも主として
    直鎖脂肪アルコールから誘導されるAPG化合物であることを特徴とする請求項
    10に記載の使用。
  12. 【請求項12】 特に天然物質に基づき、少なくとも6個の炭素原子、好ま
    しくは6〜24個の炭素原子を有し、1.2〜5の範囲のDP値を有する、グル
    コースと脂肪アルコールのAPG化合物を使用することを特徴とする請求項1〜
    11のいずれかに記載の使用。
  13. 【請求項13】 使用される成分(a)が、レシチン、レシチン水解物および
    /または化学的改質レシチンであり、好ましくは他のN含有マクロ栄養素と混合
    して使用され、使用される他のN含有成分が、特に尿素および/または尿素誘導
    体であってよいことを特徴とする請求項1〜12に記載の使用。
  14. 【請求項14】 ヘテロ原子としての酸素によって少なくともある程度が官
    能化された成分(b)が使用され、脂肪アルコールおよび/または脂肪酸およびそ
    れらの誘導体、例えば対応するエステルまたは部分エステル、エーテルおよび/
    またはアミドを使用するのが好ましいことを特徴とする請求項1〜13のいずれ
    かに記載の使用。
  15. 【請求項15】 成分(b)が、少なくとも主として天然物質に基づくもので
    あることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の使用。
  16. 【請求項16】 成分(b)が、25〜30℃またはそれ以下、特に10〜1
    5℃またはそれ以下の、少なくともある程度の流動点を有することを特徴とする
    請求項1〜15のいずれかに記載の使用。
  17. 【請求項17】 天然起源のオレフィン性不飽和C12-24脂肪アルコール、
    特に、少なくとも主として、高度のオレフィン性二重結合を有し、20℃または
    それ以下、好ましくは10〜15℃またはそれ以下の凝固範囲を有するC16/18
    脂肪アルコール、および/または脂肪酸部分エステル、例えばグリセリンモノオ
    レエートを成分(b)として使用し、そのような成分(b)の混合物が好ましいこと
    もあることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
  18. 【請求項18】 水または水性液相を添加することによってO/W型の流動
    性および注入性エマルジョンにすることができる、生物および/または非生物ス
    トレス要因に対する植物保護の分野で使用するための多物質混合物であって、 −珪酸と、少なくともある程度の親油性炭化水素部分を有するアルコールとのモ
    ノマー性および/またはオリゴマー性のリポイド可溶性エステル、およびこれと
    混合される、 −植物許容性のO/W型の乳化剤、 を含んで成る多物質混合物。
  19. 【請求項19】 健康な植物成長を促進する、下記の物質群(a)および/ま
    たは(b): (a)少なくともある程度の親油性部分を有するPおよび/またはN化合物、お
    よび所望により、健康な植物成長のための他のマクロ栄養素および/またはミク
    ロ栄養素、 (b)微生物叢の増殖のための追加の炭素供給源として、脂肪構造を有する親油
    性の飽和および/またはオレフィン性不飽和の炭化水素部分を有し、好気的およ
    び嫌気的の両方で分解性である有機化合物、 からの有用物質をさらに含有することを特徴とする請求項18に記載の多物質混
    合物。
  20. 【請求項20】 少なくとも実質的に無水であるが、0〜50℃、特に10
    〜30℃の温度範囲において分割することができ、特に注入性および流動性であ
    ることを特徴とする請求項18または19に記載の多物質混合物。
  21. 【請求項21】 植物許容性のO/W型の乳化剤として、特に、天然物質に
    基づき、少なくとも6個の炭素原子、好ましくは6〜24個の炭素原子を有し、
    1.2〜5の範囲のDP値を有する、グルコースと脂肪アルコールに基づくAP
    G化合物を含有することを特徴とする請求項18〜20のいずれかに記載の多物
    質混合物。
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