JP2001522590A - 農業で使用するためのプラスチックフィルム - Google Patents

農業で使用するためのプラスチックフィルム

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JP2001522590A
JP2001522590A JP2000519988A JP2000519988A JP2001522590A JP 2001522590 A JP2001522590 A JP 2001522590A JP 2000519988 A JP2000519988 A JP 2000519988A JP 2000519988 A JP2000519988 A JP 2000519988A JP 2001522590 A JP2001522590 A JP 2001522590A
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ユリ・ペレド
カール・ハインツ・バルトニク
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ユリ・ペレド
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Abstract

(57)【要約】 少なくとも２層を備え、上層が空に面しかつ下層が地面に面し、各層がそれぞれ異なる色を有し、かつ各層のそれぞれが光透過性を有してなる農業で使用するための高分子多層光選択性フィルムであって；上層が昆虫を排除する色を有し、かつ下層が特定の色を有し、これによりフィルムを透過しかつ地面に到達する太陽放射が、本質的に光合成活性放射の雑草の成長を大きく妨げるようなスペクトル成分からなり、さらに地面により吸収されかつ地面を暖めるスペクトル成分を有することを特徴とするフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農業で使用するためのマルチフィルムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
各種マルチフィルム（すなわち地面に広げられ、かつ種子をまきまたは苗木を
植えるための複数の孔を具備したプラスチックフィルム）の使用は、農業におい
て定着している。それらの目的は、土壌温度を高めることによって好適な成長条
件にし、かつ除草剤を必要としない信頼できる雑草制御により、植物成長を促進
することである。このような植物環境の作用は、マルチフィルムの吸収・反射・
透過特性を操作することにより可能である。
【０００３】 このようなフィルムは、欧州特許文献第0 398 243号により知られており、該 文献のいくつかの教示が本発明に組み込まれている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記文献によるグリーンフィルムは、光選択性透過ゆえに、上述の問題点に対
する有用な解決を提供するものであるが、その主題は、重要な問題である種々の
植物病害のベクターをなしかつ農業用化学物質の使用及び／又は防虫網の網掛け
を必要とする昆虫からの有効な保護について示していない。農業用化学物質は環
境に負荷をかけ、さらに光の透過が減少するために、防虫網は収穫量を減少させ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
よって、本発明の目的の１つは、マルチフィルムが覆いかつ実質的に雑草の成
長を低下させるとともに、土壌を暖めるだけでなく、（多くは病害ベクターとし
て作用する）昆虫に対して忌避剤として作用するマルチフィルムを提供すること
である。この特性は、光線の光選択的反射に基づいている。
【０００６】 本発明によると、上記目的は、少なくとも２つの層を有する農業で使用するた
めの高分子多層光選択的マルチフィルムであって、上層は空に面しかつ下層は地
面に面しており、該両層は光透過性を有し、ここで、前記上層は実質的に黄色の
層でありかつ前記下層は実質的に青色の層であり、これにより、前記フィルムに
より透過されかつ地面に到達する太陽放射が、実質的に太陽スペクトルの緑及び
遠赤外領域にあり、かつ本質的に光合成活性放射の雑草の成長を大きく妨げる緑
色成分と、前記土壌により吸収されかつ前記土壌を加熱する遠赤外成分とを有し
、さらに、前記上層の黄色は、植物病害のベクターとして作用しがちな昆虫を排
除するように機能するマルチフィルムを提供することにより達成される。
【０００７】 本発明は、さらに、一方の層は黄色であり、かつ他方の層は青色である多層光
透過性マルチフィルムを形成する段階と；前記黄色層が空に面しかつ前記青色層
が地面に面するように、前記マルチフィルムを地面に広げる段階と；かつ前記フ
ィルムに適切に離間させた複数の孔を設けまたは前記フィルム内に予め形成され
た複数の孔を使用して、種子をまきまたは苗木を植える段階とを備えた穀物耕作
方法を提供する。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明により提供するフィルムは、ＵＶ安定化された２層光透過フィルム、好
ましくは、商業利用可能な高分子群（ポリエチレン及びその共重合体、ＰＶＣ等
）のいずれかから共押出成形により製造されたフィルムであり、実質的に黄色の
一方の層と実質的に青色の他方の層とを有している。これら２つの層は、互いに
、約０．５６μにおいて最大値を有する緑色範囲の太陽エネルギの約１５〜３０
％を透過させる。さらに、それらは０．７５μ〜１．１μの間の遠赤外領域で透
過させる。よって、前記フィルムは、一方で光合成活性放射（ＰＡＲ）の大部分
をフィルタし、よって、ＰＡＲの欠如により雑草の成長を妨げかつ非常に低下さ
せ、他方で前記遠赤外部分の光を通過させ、よって土壌を暖める。
【０００９】 しかしながら、本発明によるマルチフィルムの特性は、上方フィルム層の黄色
表面が種々のウイルス性植物病害のベクターとして作用する可能性がある昆虫を
排除すると知られている事実にある。
【００１０】 本発明によるマルチフィルムを使用する方法は、以下の通りである。 前記フィルムは、黄色表面が空に面するように地面に広げられ、かつ適切に離
間された多数の孔が形成され（あるいは予め形成された孔が使用され）、種子を
まきあるいは苗木を植える。
【００１１】 本発明によるマルチフィルムは、共押出成形されたチューブあるいは共押出成
形されたホースから始められる。それは長手方向に切断されて、フィルムができ
る。しかしながら、前記切断段階に先んじて、上述のようなチューブを土壌で満
たし、両端にてそれを閉鎖し、かつ上述した多数の種まき／植付け孔を設けるこ
とは、十分に可能である。それら多数の孔を有するチューブ領域は、なおマルチ
として機能する。さらに、そのような「マルチチューブ」は、不毛な土壌の地域
で使用することが可能である。
【００１２】 一方、前記２層により透過した上述した緑色光は優れた数々の結果をもたらし
ている。さらに、好適な結果は、青紫色、オレンジ色、及び茶色の透過光を有す
るようにすることも可能である。
【００１３】 本発明が前述した詳細な実施形態に限定されないこと、及び、本発明が本発明
の精神またはその本質的特性から逸脱することなく他の特有の形態で具体化され
てもよいことは、当業者には明らかであろう。よって、本発明の実施形態は、説
明したような全ての点で考えられるべきであり、かつ限定的に考えられるべきで
はない。本発明の範囲は、詳細な説明での記載によるというよりも、むしろ特許
請求の範囲により示されている。さらに、本特許請求の範囲と同等の意味及び範
囲内に至る全ての変更は、本特許請求の範囲に包含されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，Ｌ Ｕ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｓ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ Ｆターム(参考） 2B024 DA02 DA04 DB01 DB07 4F100 AK01A AK01B BA02 EH20 GB01 JD06A JD06B JD10 JD12 JL10A JL10B JN01A JN01B JN30A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 少なくとも２層を備え、上層が空に面しかつ下層が地面に面
    し、前記層のそれぞれが異なる色を有し、かつ前記層のそれぞれが光透過性を有
    してなる農業で使用するための高分子多層光選択性フィルムであって； 前記上層が昆虫を排除する色を有し、かつ前記下層が特定の色を有し、これに
    より前記フィルムを透過しかつ前記地面に到達する太陽放射が、本質的に光合成
    活性放射の雑草の成長を大きく妨げるようなスペクトル成分からなり、さらに前
    記地面により吸収されかつ前記地面を暖めるスペクトル成分を有することを特徴
    とするフィルム。
  2. 【請求項２】 少なくとも２層を備え、上層が空に面しかつ下層が地面に面
    し、かつ前記層のそれぞれが光透過性を有してなる農業で使用するための高分子
    多層光選択性マルチフィルムであって； 前記上層が実質的に黄色を有し、かつ前記下層が実質的に青色を有し； これにより、前記フィルムを透過しかつ前記地面に到達する太陽放射が、実質
    的に太陽スペクトルの緑色範囲及び遠赤外範囲であり、かつ本質的に光合成活性
    放射の雑草の成長を大きく妨げる緑色成分と、前記土壌により吸収されかつ前記
    土壌を暖める遠赤外成分とを有し、さらに、 これにより、前記上層の前記黄色は、植物病害のベクターとして作用しがちな
    昆虫を排除するように機能することを特徴とするマルチフィルム。
  3. 【請求項３】 前記２層は、共押出成形されたものであることを特徴とする
    請求項１記載のマルチフィルム。
  4. 【請求項４】 前記緑色成分は０．５６μの波長でピークを形成し、かつ前
    記遠赤外成分は０．７５μ〜１．１μの範囲内にあることを特徴とする請求項２
    記載のマルチフィルム。
  5. 【請求項５】 前記２層の各色は、青紫色、オレンジ色、及び茶色を含む群
    から選択された色の透過光を生成するようなものであることを特徴とする請求項
    １記載のマルチフィルム。
  6. 【請求項６】 チューブ形態で使用されることを特徴とする請求項１または
    ２記載のフィルム。
  7. 【請求項７】 一方の層は黄色でありかつ他方の層は青色である多層光透過
    性マルチフィルムを形成する段階であって、これにより、前記フィルムにより透
    過されかつ地面に到達する太陽放射が、本質的に光合成活性放射の雑草の成長を
    大きく妨げるようなスペクトル成分からなり、さらに前記地面により吸収されか
    つ前記地面を暖めるスペクトル成分を有してなるマルチフィルムを形成する段階
    と； 昆虫排除層が空に面しかつ前記他方の層が地面に面するように、前記マルチフ
    ィルムを地面に広げる段階と； 前記フィルムに適切に離間させた複数の孔を設けまたは前記フィルム内に予め
    形成された複数の孔を使用して、種子をまきまたは苗木を植える段階とを備えた
    穀物耕作方法。
  8. 【請求項８】 一方の層は黄色でありかつ他方の層は青色である多層光透過
    性マルチフィルムを形成する段階と； 前記黄色層が空に面しかつ前記青色層が地面に面するように、前記マルチフィ
    ルムを地面に広げる段階と； 前記フィルムに適切に離間させた複数の孔を設けまたは前記フィルム内に予め
    形成された複数の孔を使用して、種子をまきまたは苗木を植える段階とを備えた
    穀物耕作方法。
JP2000519988A 1997-11-07 1998-11-05 農業で使用するためのプラスチックフィルム Withdrawn JP2001522590A (ja)

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