JP2001520519A - パピローマウイルス主要カプシドタンパク質ならびに診断、治療およびワクチン接種におけるその使用 - Google Patents

パピローマウイルス主要カプシドタンパク質ならびに診断、治療およびワクチン接種におけるその使用

Info

Publication number
JP2001520519A
JP2001520519A JP54469698A JP54469698A JP2001520519A JP 2001520519 A JP2001520519 A JP 2001520519A JP 54469698 A JP54469698 A JP 54469698A JP 54469698 A JP54469698 A JP 54469698A JP 2001520519 A JP2001520519 A JP 2001520519A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
papillomavirus
protein
genome
virus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP54469698A
Other languages
English (en)
Inventor
ヴィリエルス−ツアー ハウゼン,エテル−ミケレ デ
ハウゼン,ハラルド ツアー
ラフェルクネ,ドンナ
ベントン,クレール
Original Assignee
ドイチェス クレブスフォルシュンクスツェントルム スチフトゥング デス エッフェントリヒェン レヒツ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ドイチェス クレブスフォルシュンクスツェントルム スチフトゥング デス エッフェントリヒェン レヒツ filed Critical ドイチェス クレブスフォルシュンクスツェントルム スチフトゥング デス エッフェントリヒェン レヒツ
Publication of JP2001520519A publication Critical patent/JP2001520519A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N7/00Viruses; Bacteriophages; Compositions thereof; Preparation or purification thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/20Antivirals for DNA viruses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/005Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from viruses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2710/00MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA dsDNA viruses
    • C12N2710/00011Details
    • C12N2710/20011Papillomaviridae
    • C12N2710/20022New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2710/00MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA dsDNA viruses
    • C12N2710/00011Details
    • C12N2710/20011Papillomaviridae
    • C12N2710/20023Virus like particles [VLP]

Abstract

(57)【要約】 本発明は、パピローマウイルス主要カプシドタンパク質のペプチドをコードするDNAまたはパピローマウイルスゲノムに関する。さらに、本発明は、該パピローマウイルスゲノムによりコードされるタンパク質および該タンパク質に対する抗体ならびに診断、治療およびワクチン接種におけるそれらの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】パピローマウイルス主要カプシドタンパク質ならびに診断、治療およびワクチン 接種におけるその使用 本発明は、パピローマウイルス主要カプシドタンパク質のペプチドをコードす るDNAおよびパピローマウイルスゲノムそれぞれに関する。また、本発明は、 該パピローマウイルスゲノムによりコードされるタンパク質およびそれに対する 抗体ならびに診断、治療およびワクチン接種におけるそれらの使用に関する。 パピローマウイルスは、ヒトおよび動物の上皮に感染することが知られている 。ヒトパピローマウイルス(以下、HPウイルスと称する)は、イボ、性器部の コンジローム等の良性の上皮新生物ならびに皮膚癌および子宮癌等の悪性の上皮 新生物に見出される(ツアーハウゼン(zur Hausen,H.)、Biochimica et Biop hysica Acta(BBA)1288,(1996),55-78頁を参照のこと)。また、HPウイル スは、口腔咽頭部における悪性腫瘍の増殖にも関与していると考えられている( ツアーハウゼン(zur Hausen,H.)、Curr.Top.Microbiol.Immunol.78,(19 77),1-30頁を参照のこと)。 パピローマウイルスは、約7900bpの環状二本鎖DNA分子が中に存在す る、エンベロープを持たない二十面体のカプシドを有する。カプシドは、主要カ プシドタンパク質(L1)および副カプシドタンパク質(L2)を含有する。共 発現した両タンパク質または単独で発現したL1は、イン・ビトロでウイルス様 粒子を形成する(キルンバウアー(Kirnbauer,R.)ら、Journal of Virology,(1 993),6929-6936頁を参照のこと)。 パピローマウイルスは、単層培養細胞では増殖することができない。したがっ て、それらのキャラクタライゼーションは非常に困難であり、パピローマウイル スの検出は、すでに考慮すべき問題を創出している。このことは、特に皮膚癌に おけるパピローマウイルスに当てはまる。 したがって、本発明の目的は、特に皮膚癌におけるパピローマウイルスを検出 可能な試薬を提供することにある。さらに、試薬は、これらのパピローマウイル スに対する治療段階をとることができるように提供されるべきである。 本発明によれば、このことは、請求の範囲の主題を提供することにより達成さ れる。 したがって、本発明の主題は、パピローマウイルス主要カプシドタンパク質( L1)のペプチドをコードするDNAに関し、該ペプチドは、図1、図2、図3 、図4、図5、図6、図7、図8もしくは図9のアミノ酸配列または1以上のア ミノ酸がそれらとは異なるアミノ酸配列を含有する。 本発明のさらなる主題は、パピローマウイルス主要カプシドタンパク質のペプ チドをコードするDNAに関し、該DNAは、図1、図2、図3、図4、図5、 図6、図7、図8もしくは図9の塩基配列または1以上の塩基対がそれらとは異 なる塩基配列を含有する。 図1は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 31としてDSM11405の下に、1997年2月13日、DSM(ドイチェ ザムルンク ホン ミクロオルガニスメン ウント ツェルクルツレン)に寄 託された。 図2は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 50としてDSM11406の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 図3は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 53としてDSM11407の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 図4は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 67としてDSM11408の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 図5は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 84としてDSM11409の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 図6は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 85としてDSM11410の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 図7は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 87としてDSM11411の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 図8は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL2 97としてDSM11412の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 図9は、パピローマウイルスのL1のペプチドをコードするDNAの塩基配列 およびそれから派生するアミノ酸配列を示す。このDNAは、プラスミドDL3 32としてDSM11413の下に、1997年2月13日、DSMに寄託され た。 前記DNAを公知のパピローマウイルスのDNAと比較した。配列ホモロジー 研究を行なった。90%未満のホモロジーは、本発明のDNAが新規HPウイル スであることを示す。本発明のDNAは、公知のパピローマウイルスに関して下 記配列ホモロジーを有する: 図1のDNA: HPウイルス5cに関して77% 図2のDNA: HPウイルス9に関して80% 図3のDNA: HPウイルス38に関して76% 図4のDNA: HPウイルス38に関して79% 図5のDNA: HPウイルス20に関して74% 図6のDNA: HPウイルス9に関して77% 図7のDNA: HPウイルス20に関して73% 図8のDNA: HPウイルス5bに関して87% 図9のDNA: HPウイルス5bに関して78%。 本発明によれば、前記DNAは、ベクターおよび発現ベクターそれぞれに存在 することができる。当業者は、それらの例に精通している。大腸菌の発現ベクタ ーの場合、これらは、pGEMEX、pUC誘導体、pGEM−TおよびpGE X−2T等である。酵母での発現に関しては、例えば、pY100およびYcp adlが挙げられ、一方、動物細胞での発現に関しては、pKCR、pEF−B OS、cDM8およびpCEV4等が示される。 当業者は、発現ベクターに存在する前記DNAを発現する好適な細胞を知って いる。かかる細胞の例には、大腸菌株HB101、DH1、x1776、JM1 01、JM109およびXL1−Blue、酵母株サッカロミセス・セレビシエ ならびに動物細胞L、NH−3T3、FM3A、CHO、COS、Veroおよ びHeLaが含まれる。 当業者であれば、前記DNAを発現ベクターにどのように挿入すべきかを知っ ている。また、当業者は、前記DNAが融合タンパク質の型で発現できるように 、前記DNAを別のタンパク質およびペプチドそれぞれをコードするDNAと連 結して挿入できるという事実にも精通している。 本発明のさらなる主題は、前記DNAを含有するパピローマウイルスゲノムに 関する。「パピローマウイルスゲノム」という用語は、不完全ゲノム、即ち、前 記DNAを含有するパピローマウイルスゲノムの断片をも含む。これは、例えば 、L1をコードするDNAまたはその一部であってもよい。 慣用のプロセスを用いて、前記パピローマウイルスゲノムを提供することがで きる。下記プロセス工程: (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAを前記DNAとハイブリダイズさせて、工程(a) の全DNAに含まれるパピローマウイルスゲノムを検出する工程、および (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ ーニングして、得られたクローンを任意にサブクローニングする工程であ って、すべてのプロセス工程は、共通のDNA組換え技術に由来するもので ある、 を含むプロセスを用いることが好ましい。 細胞DNAの単離、ハイブリダイゼーションおよびクローニングに関しては、 サンブルック(Sambrook)ら、Molecular Cloning,A Laboratory Mannual,第2 版、Cold Spring Harbor Laboratory(1989)を補遺により参照する。 「上皮新生物」という用語は、ヒトおよび動物におけるいかなる上皮の新生物 をも含む。かかる新生物の例は、いぼ、性器部のコンジロームおよび皮膚癌であ る。後者を用いて、前記パピローマウイルスゲノムを単離することが好ましい。 「ベクター」という用語は、染色体DNAおよび染色体外DNAそれぞれをク ローニングするのに適したいかなるベクターをも含む。かかるベクターの例は、 pWE15およびSuper Cosl等のコスミド、λZAP Expres sベクター、λZAPIIベクターおよびλgt10ベクター等のλファージのよ うなファージである。本発明の場合、λファージを用いることが好ましい。前記 ベクターは公知であり、Stratagene社から入手可能である。 本発明のパピローマウイルスゲノムは、染色体DNAに組み込まれた型で存在 してもよく、染色体外様式で存在してもよい。当業者は、その解明に役立つプロ セスに精通している。また、当業者は、パピローマウイルスゲノムのクローニン グに最適な制限酵素の発見に役立つプロセスも知っている。当業者は、公知のパ ピローマウイルスゲノムにより形勢を見定めるであろう。特に、当業者は、前記 HPウイルスに対して相当の注意を払うであろう。 DL231−Gと称するパピローマウイルスゲノムの提供を、実施例により説 明する。この目的のために、扁平上皮細胞癌の生検材料から全DNAを単離し、 BamHIで切断して、アガロースゲルで電気泳動により分離する。次いで、該 アガロースゲルをブロッティング法に供して、DNAをニトロセルロース膜に転 写する。図1のDNAを標識試料として任意にHPウイルス5cのDNAと組み 合わせて用い、該膜をハイブリダイゼーション法に挿入する。全DNA中に存在 するパピローマウイルスDNAとのハイブリダイゼーションが得られる。 さらに、BamHIにより切断された前記全DNAを、λファージにクローニ ングする。対応するクローン、すなわち、パピローマウイルスDNAを含むクロ ーンを、図1のDNAとのハイブリダイゼーション、任意にHPウイルス5cの DNAとの組み合わせのハイブリダイゼーションにより同定する。次いで、これ らのクローンの挿入物を、プラスミドベクターでのさらなるクローニングに供し て、パピローマウイルスゲノムDL231−Gを含むクローンを得る。該ゲノム を配列決定により確認する。 同様に、さらなるパピローマウイルスゲノムが提供される。それらを、その提 供のために用いたDNAに従い、すなわち、DL250−G、DL253−G、 DL267−G、DL284−G、DL285−G、DL287−G、DL29 7−GおよびDL332−Gとそれぞれ称する。 本発明のさらなる主題は、前記パピローマウイルスゲノムによりコードされる タンパク質に関する。かかるタンパク質は、例えば、主要カプシドタンパク質( L1)または副カプシドタンパク質(L2)である。前記タンパク質を、常法に より調製する。パピローマウイルスゲノムDL231−GのL1およびL2それ ぞれの調製を、実施例により説明する。この目的のために、図1のDNAに関連 するHPウイルス5cを用いる。その全配列およびタンパク質をコードする個々 のDNA領域の位置は、公知である。これらのDNAを、両ゲノムの並行制限切 断ならびにL1およびL2それぞれをコードするDNAに関する種々の断片との その後のハイブリダイゼーションによりパピローマウイルスゲノムDL231− G上に同定する。それらを配列決定により確認する。L1をコードするDNAを DL231−G−L1 DNAと称し、L2をコードするDNAをDL231− G−L2 DNAと称する。 さらに、L1およびL2をそれぞれコードするDNAを発現ベクターに挿入す る。その例は、大腸菌、酵母および動物細胞に関して前記したものである。特に 、大腸菌での発現に関してベクターpGEX−2Tが参照される(キルンバウア ーら、前述を参照のこと)。DL231−G−L1 DNAおよびDL231− G−L2 DNAを挿入して、pGEX−2T−DL231−G−L1およびp GEX−2T−DL231−G−L2をそれぞれ得る。大腸菌を形質転換した後 、これらの発現ベクターは、グルタチオンSトランスフェラーゼ L1融合タン パク質およびグルタチオンSトランスフェラーゼ L2融合タンパク質をそれぞ れ発現する。常法により該タンパク質を精製する。 バキュロウイルス系およびワクシニアウイルス系それぞれは、前記L1および L2をそれぞれコードするDNAのさらなる発現に関して言及される。この目的 のために使用可能な発現ベクターは、バキュロウイルス系に関してpEV mo d.およびpSynwtVI-等である(キルンバウアーら、前述を参照のこと )。ワクシニアウイルス系について、ワクシニアウイルス「初期」(p7.5k )プロモーターおよび「後期」(Psynth、p11K)プロモーターそれぞ れを有するベクターが特に言及される(ハーゲンジー(Hagensee,M.,E.)ら、 Journal of Virology,(1993),315-322頁を参照のこと)。本発明の場合、バキ ュロウイルス系が好ましい。前記L1およびL2をそれぞれコードするDNAを pEV mod.に挿入して、pEVmod.−DL231−G−L1およびp EV mod.−DL231−G−L2をそれぞれ得る。 かかる前者の発現ベクターまたは両発現ベクターは、共にSF−9昆虫細胞の 感染後にウイルス様粒子を形成するようになる。前者の場合、かかる粒子はL1 タンパク質を含有し、一方、後者の場合、それは、L1タンパク質に加えL2タ ンパク質を含む。 また、後者の場合のウイルス様粒子は、前記DL231−G−L1およびDL 231−G−L2 DNAをともに発現ベクターpSynwtVI-に挿入して 、得られたpSynwtVI-DL231−G−L1/L2を用いてSF−9昆 虫細胞を感染することによっても得られる。前記ウイルス様粒子を常法により精 製する。また、それらも本発明の主題を表す。 本発明のさらなる主題は、前記タンパク質およびウイルス様粒子それぞれに対 する抗体に関する。該抗体の調製は、常法により行なう。DL231−GのL1 を含有するウイルス様粒子に対する抗体の調製に関する実施例により説明する。 この目的のために、ウイルス様粒子をBALB/cマウスに皮下注射する。この 注射を3週間毎の間隔で繰り返す。最後の注射の約2週間後に、抗体を含む血清 を単離し、常法により試験する。 好ましい態様において、抗体はモノクローナル抗体である。その調製のために は、前記4回目の注射後にマウスから脾臓細胞を取り出し、常法により骨髄腫細 胞と融合させる。また、公知の方法に従ってさらなるクローニングも行なう。 本発明により、パピローマウイルス、特に皮膚癌におけるパピローマウイルス を検出することが可能である。この目的のために、本発明のDNAをこのように 、またはさらなるDNAを含有した場合に用いることができる。また、後者は、 パピローマウイルスゲノムまたはその一部であってもよい。 また、本発明は、以前は知られていないパピローマウイルスの提供を可能にす る。それらは、特に皮膚癌に見出される。また、本発明は、これらのパピローマ ウイルスに由来するタンパク質およびウイルス様粒子を提供する。さらに、これ らのタンパク質および粒子それぞれに対する抗体が提供される。 また、本発明は、パピローマウイルス疾患の場合に診断および治療段階を行な うことを可能にする。さらに、パピローマウイルス感染に対するワクチンを作製 する可能性を提供する。したがって、本発明は、パピローマウイルス研究の分野 での躍進を表す。 本発明を実施例により説明する。実施例1:パピローマウイルスゲノムDL231−Gの同定 尋常性ゆうぜいの生検材料から全DNAを単離する。このDNAの10μgを 制限酵素BamHIで切断し、0.5%アガロースゲルで電気泳動により分離す る。同時に、切断しなかった前記DNA10μgも分離する。該アガロースゲル をブロッティング法に供して、DNAをアガロースゲルからニトロセルロース膜 に転写する。該膜を、図1の前記DNAをHPウイルス5cDNAと組み合わせ てP32標識試料として用いるハイブリダイゼーション法に使用する。ブロットさ れたDNAとのハイブリダイゼーションが得られる。 DNA組換え技術の分野に熟練せる者は、前記方法に精通している。補遺によ り前述のサンブルックらが参照される。実施例2:パピローマウイルスゲノムDL231−Gのクローニング 実施例1で得られた生検材料DNAを、制限酵素BamHIで切断する。得ら れた断片を、BamHIで切断し、脱リン酸化されたベクターλZAP Exp ressも存在するリガーゼ反応に用いる。得られた組換えDNA分子をバクテ リオファージにパッケージングし、細菌の感染に用いる。これらのプロセス工程 に関して、Stratagene社から提供されるZAP Expressベクターキット を用いる。次いで、得られたファージプラークを、実施例1で用いるP32標識し た図1のDNAをP32標識したHPウイルス−5cDNAと組み合わせて使用す るハイブリダイゼーションプロセスに供する。対応するファージプラークとのハ イブリダイゼーションが得られる。DL231−GのBamHI断片をそこから 単離し、BamHI切断脱リン酸化プラスミドベクターpBluescript とともにさらなるリガーゼ反応に用いる。得られた組換えDNA分子を用いて、 細菌、大腸菌XLl−Blueを形質転換する。制限切断および前記DNA試料 とのハイブリダイゼーションそれぞれにより、パピローマウイルスゲノムDL2 31−Gを含む細菌クローンを同定する。この細菌クローンのプラスミドを、p Blue−DL231−Gと称する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年7月7日(1999.7.7) 【補正内容】 請求の範囲 1. パピローマウイルス主要カプシドタンパク質のペプチドをコードするDN Aであって、該ペプチドは、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8 もしくは図9のアミノ酸配列または1以上のアミノ酸がそれらとは異なるアミノ 酸配列を含有し、下記プロセス工程: (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAを図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図 8もしくは図9のDNAとハイブリダイズさせて、工程(a)の全DNA に含まれるパピローマウイルスゲノムを検出する工程、および (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ ーニングして、該クローンの配列を決定する工程、 により得られうるDNA、かつ、公知のパピローマウイルスのDNAと90%未 満のホモロジーを有するDNA。 2. パピローマウイルス主要カプシドタンパク質のペプチドをコードするDN Aが図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8もしくは図9の塩基配列 または1以上の塩基対がそれらとは異なる塩基配列を含有し、下記プロセス工程 : (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAを図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図 8もしくは図9のDNAとハイブリダイズさせて、工程(a)の全DNA に含まれるパピローマウイルスゲノムを検出する工程、および (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ ーニングして、該クローンの配列を決定する工程、 により得られうるDNA、かつ、公知のパピローマウイルスのDNAと90%未 満のホモロジーを有するDNAであることを特徴とする請求項1記載のDNA。 3. DNAがパピローマウイルスゲノムを含有することを特徴とする請求項1 または2記載のDNA。 4. 請求項3記載のパピローマウイルスゲノムによりコードされるタンパク質 。 5. パピローマウイルス主要カプシドタンパク質がウイルス様粒子として存在 することを特徴とする請求項4記載のタンパク質。 6. ウイルス様粒子がパピローマウイルス副カプシドタンパク質をも含むこと を特徴とする請求項5記載のタンパク質。 7. 請求項4記載のタンパク質をコードするDNAを含有してなる発現ベクタ ー。 8. 請求項7記載の発現ベクターを含む形質転換体。 9. 請求項8記載の形質転換体を適当な条件下で培養する工程を含む、請求項 4記載のタンパク質の調製方法。 10. 請求項4〜6いずれか記載のタンパク質に対する抗体。 11. パピローマウイルス感染および疾患それぞれの診断用試薬としての請求 項1〜3いずれか記載のDNAの使用。 12. 診断、治療および/またはワクチン接種用試薬、ならびにパピローマウ イルス感染および疾患それぞれの場合の診断、治療および/またはワクチン接種 用試薬としての請求項4〜6いずれか記載のタンパク質の使用。 13. 診断がパピローマウイルス感染および疾患それぞれに関するものである 請求項11または12記載の使用。 14. 治療および/またはワクチン接種がパピローマウイルス感染および疾患 それぞれに関するものである請求項12記載の使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/025 C12N 7/04 16/08 C12Q 1/68 A C12N 5/10 G01N 33/569 G 7/04 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 5/00 A G01N 33/569 A61K 37/02 (72)発明者 ツアー ハウゼン,ハラルド ドイツ連邦共和国 ヴァルトミヒェルバッ ハ デー―69483 アイヒェンシュトラー セ 1 (72)発明者 ラフェルクネ,ドンナ ドイツ連邦共和国 フレルスハイム/ダル スハイム デー―67592 シュルベルク 7 (72)発明者 ベントン,クレール 英国 エジンバラ イーエイチ3 9ワイ ダブリュ ローリストン プレース,ロイ ヤル インファーマリー,デパートメント ダーマトロジー(番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. パピローマウイルス主要カプシドタンパク質のペプチドをコードするDN Aであって、該ペプチドは、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8 もしくは図9のアミノ酸配列または1以上のアミノ酸がそれらとは異なるアミノ 酸配列を含有し、下記プロセス工程: (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAを図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図 8もしくは図9のDNAとハイブリダイズさせて、工程(a)の全DNA に含まれるパピローマウイルスゲノムを検出する工程、および (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ ーニングして、該クローンの配列を決定する工程 により得られうるDNA。 2. パピローマウイルス主要カプシドタンパク質のペプチドをコードするDN Aが図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8もしくは図9の塩基配列 または1以上の塩基対がそれらとは異なる塩基配列を含有し、下記プロセス工程 : (a)上皮新生物の生検材料から全DNAを単離する工程、 (b)工程(a)の全DNAを図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図 8もしくは図9のDNAとハイブリダイズさせて、工程(a)の全DNA に含まれるパピローマウイルスゲノムを検出する工程、および (c)パピローマウイルスゲノムを含む工程(a)の全DNAをベクターにクロ ーニングして、該クローンの配列を決定する工程 により得られうるDNAであることを特徴とする請求項1記載のDNA。 3. DNAがパピローマウイルスゲノムを含有することを特徴とする請求項1 または2記載のDNA。 4. 請求項3記載のパピローマウイルスゲノムによりコードされるタンパク質 。 5. パピローマウイルス主要カプシドタンパク質がウイルス様粒子として存在 することを特徴とする請求項4記載のタンパク質。 6. ウイルス様粒子がパピローマウイルス副カプシドタンパク質をも含むこと を特徴とする請求項5記載のタンパク質。 7. 請求項4記載のタンパク質をコードするDNAを含有してなる発現ベクタ ー。 8. 請求項7記載の発現ベクターを含む形質転換体。 9. 請求項8記載の形質転換体を適当な条件下で培養する工程を含む、請求項 4記載のタンパク質の調製方法。 10. 請求項4〜6いずれか記載のタンパク質に対する抗体。 11. 診断用試薬としての請求項1〜3いずれか記載のDNAの使用。 12. 診断、治療および/またはワクチン接種用試薬としての請求項4〜6い ずれか記載のタンパク質の使用。 13. 診断がパピローマウイルス感染および疾患それぞれに関するものである 請求項11または12記載の使用。 14. 治療および/またはワクチン接種がパピローマウイルス感染および疾患 それぞれに関するものである請求項12記載の使用。
JP54469698A 1997-03-25 1998-03-24 パピローマウイルス主要カプシドタンパク質ならびに診断、治療およびワクチン接種におけるその使用 Pending JP2001520519A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19712541.7 1997-03-25
DE19712541A DE19712541C1 (de) 1997-03-25 1997-03-25 Papillomviren, Mittel zu deren Nachweis sowie zur Therapie von durch sie verursachten Erkrankungen
PCT/DE1998/000876 WO1998042847A2 (de) 1997-03-25 1998-03-24 Papillomvirus-hauptcapsid-proteins und deren verwendung in diagnose, therapie und vakzinierung

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001520519A true JP2001520519A (ja) 2001-10-30

Family

ID=7824586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP54469698A Pending JP2001520519A (ja) 1997-03-25 1998-03-24 パピローマウイルス主要カプシドタンパク質ならびに診断、治療およびワクチン接種におけるその使用

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6610303B1 (ja)
EP (1) EP0972047A2 (ja)
JP (1) JP2001520519A (ja)
DE (1) DE19712541C1 (ja)
WO (1) WO1998042847A2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9621091D0 (en) 1996-10-09 1996-11-27 Fondation Pour Le Perfectionem Attenuated microorganisms strains and their uses
DE19735118C1 (de) 1997-08-13 1998-08-13 Deutsches Krebsforsch Papillomviren, Mittel zu deren Nachweis sowie zur Therapie von durch sie verursachten Erkrankungen
US6228368B1 (en) 1997-10-06 2001-05-08 Loyola University Of Chicago Papilloma virus capsomere formulations and method of use
EP1421095B1 (en) 2001-08-31 2013-10-09 Gen-Probe Incorporated Assay for detection of human parvovirus b19 nucleic acid
AU2011258501B2 (en) 2010-05-25 2016-07-07 Qiagen Gaithersburg, Inc. Fast results hybrid capture assay and associated strategically-truncated probes

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2661921B1 (fr) * 1990-05-11 1992-08-07 Pasteur Institut Sonde a papillomavirus (hpv66), notamment pour le diagnostic in vitro d'infections a papillomavirus, pouvant s'accompagner de neoplasies genitales, et produits genetiquement et immunologiquement lies a ce papillomavirus.
DE19526386C1 (de) * 1995-07-19 1997-01-02 Deutsches Krebsforsch Papillomviren, Mittel zu deren Nachweis sowie zur Therapie von durch sie verursachten Erkrankungen
DE19648962C1 (de) * 1996-11-26 1998-02-26 Deutsches Krebsforsch Papillomviren, Mittel zu deren Nachweis sowie zur Therapie von durch sie verursachten Erkrankungen

Also Published As

Publication number Publication date
EP0972047A2 (de) 2000-01-19
US6610303B1 (en) 2003-08-26
WO1998042847A2 (de) 1998-10-01
DE19712541C1 (de) 1998-11-05
WO1998042847A3 (de) 1999-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101170654B1 (ko) 효모에서의 hpv 58 l1의 최적화된 발현
Müller et al. Chimeric papillomavirus-like particles
KR0164215B1 (ko) 사람 유두종바이러스 제16형 e7 단백질상의 면역원성 서열을 갖는 폴리펩타이드
US7482015B2 (en) Optimized expression of HPV 45 L1 in yeast
JP3343912B2 (ja) パピローマウイルス様キメラ粒子
KR101203403B1 (ko) 효모에서 hpv 52 l1의 최적화된 발현
JP3859696B2 (ja) 乳頭腫ウイルスhpv39のゲノムから誘導されるdna配列、in vitro診断及び免疫原組成物の生成への前記配列の応用
US5824466A (en) Purified polypeptide of human papillomavirus type 49 (HPV49) type 50 (HVP50), and type 55 (HPV55)
JPH11504801A (ja) パピローマウイルス様粒子、融合タンパク質並びにそれらの製造方法
JP2755574B2 (ja) 乳頭腫ウイルスの特徴を示すポリペプチドを含む組成物
Ressing et al. Differential binding of viral peptides to HLA‐A2 alleles. Implications for human papillomavirus type 16 E7 peptide‐based vaccination against cervical carcinoma
FI121507B (fi) Tyyppiä 6A olevaa ihmisen papillomavirusta koodaava DNA
HUT77559A (hu) Tisztított papillomavírus-proteinek
US6395512B1 (en) DNA coding for a peptide of a papilloma virus main capside protein and use thereof
JPH11512925A (ja) パピローマウイルス、その検出用製品及びそれにより生ずる疾病の治療用製品
JP2001520519A (ja) パピローマウイルス主要カプシドタンパク質ならびに診断、治療およびワクチン接種におけるその使用
JP2001505767A (ja) パピローマウイルス、該ウイルスの検出用試薬および該ウイルスにより引き起こされる疾患の治療用試薬
Braspenning et al. A General Purification Protocol for E7 Proteins from “High-and Low-Risk” Human Papillomavirus Types Expressed in the YeastSchizosaccharomyces pombe
JP2002522056A (ja) ヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子を使用するタンパク質送達系
JP2001514895A (ja) パピローマウイルス、該ウイルスの検出用試薬、および該ウイルスにより引き起こされる疾患の治療用試薬
WO2014127741A1 (zh) 可用于检测抗人乳头瘤病毒抗体的抗原、试剂盒及其应用
US6589532B1 (en) Papilloma viruses, means for the detection thereof and therapy for diseases caused thereby
AU717932B2 (en) Chimeric papillomavirus-like particles
AU717647B2 (en) Chimeric papillomavirus-like particles