JP2001519556A - モデルフリー適応プロセス制御 - Google Patents

モデルフリー適応プロセス制御

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JP2001519556A JP2000515210A JP2000515210A JP2001519556A JP 2001519556 A JP2001519556 A JP 2001519556A JP 2000515210 A JP2000515210 A JP 2000515210A JP 2000515210 A JP2000515210 A JP 2000515210A JP 2001519556 A JP2001519556 A JP 2001519556A
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Abstract

(57)【要約】 手動調整、プロセスの量的知識、またはプロセスの識別子を何ら必要とせずに、単一変数または多変数の開ループ安定、制御可能、かつ一貫して正動作または逆動作するいかなる工業プロセス(76)をも制御するために、学習アルゴリズム(22)を有する動的人工ニューラルネットワークを使用する、モデルフリー適応制御装置が開示される。プロセスの実際の感度関数∂y(t)/∂y(t)を「1」で置き換えることによって、プロセスの知識の必要性が回避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、工業プロセス制御に関し、より詳細には、プロセス固有の制御装置
設計、プロセス識別、プロセスの量的知識、複雑な手動調整を必要とせずに、単
純なものから複雑なものまでの、また単一変数から多変数までの様々なプロセス
制御システムを適応制御する方法および装置に関する。
【0002】 (発明の背景) この10年間の情報産業の出現は、今日の文明に重大な影響を与えた。工業プ
ロセス制御の世界では、情報革命が重大な変化をもたらした。現在の機器層に存
在する制御アルゴリズムなどのインテリジェンスは、スーパーバイザリコンピュ
ータ層に上昇しているか、またはセンサ/伝達層に下降している。この変化を主
導しているのは、フィールドバス、すなわちセンサ、デバイス、フィールドに対
するディジタル通信ネットワークである。フィールドバス技術を使用することの
利益には、一般に、配線の節約、よりフレキシブルかつ強力な制御実施オプショ
ン、双方向メンテナンス、および診断情報を含めることができる。したがって、
将来のプロセス制御システムには、フィールドバス制御装置およびフィールドバ
ス接続のコンピュータが実装されるであろう。分散制御システム(DCS : Distri
buted Control Systems)およびプログラム可能論理制御装置(PLC : Programma
ble Logic Controllers)を含めた従来の機器層は、いつかは消滅するであろう 。
【0003】 フィールドバス制御装置は、その名の示す通りフィールドバスに接続された制
御装置であって、伝送器格納装置の内部にパッケージングされていることもある
。フィールドバス制御装置は制御室ではなくフィールド内にインストールされる
ため、それは非常に頑強でなければならず、かつ、注意を払わずとも連続して動
作しなければならない。この種の制御装置は、堅固なハードウェア、ソフトウェ
ア、および制御アルゴリズムを必要とする。現在使用されている従来のPID(
Proportional Integral Derivative)制御アルゴリズムは手動調整を必要とする
ため、フィールドバス制御装置に対して常によい解決法とは限らない。
【0004】 この数年、パーソナルコンピュータ(PC)の品質、機能性、信頼性は実質的
に向上した。マイクロソフトのマルチタスクオペレーティングシステムであるウ
ィンドウズ(Windows)NTを使用することで、PCは、プロセスループ
を直接制御するなど、ミッションクリティカルなアプリケーションに対する信頼
性および実行力のあるデバイスとなることができる。
【0005】 この重大な変化に直面しながら、従来のプロセス制御の世界では適切な準備が
整っていない。PIDなどの10年遅れの制御システムがいまだに一般的に使用
されている。工場のフロア上で、我々は解決するのに高度な専門技術を必要とす
る複雑な制御問題に頻繁に直面する。同時に、準備の整っていない運用者が日夜
そのプロセスを動かしているのが常である。これは、見過ごされているが無視す
ることのできない事実である。したがって、普通の運用者が単純なプロセスから
複雑なプロセスまでを容易かつ効果的に制御できるような制御の技術および製品
を、運用者に提供することが望ましい。
【0006】 プロセス制御の領域における既存の制御技術は、基本的に以下の通りである。
【0007】 (1.PID制御) 今日最も広く使用されている工業制御装置は、いまだに旧来のPID制御装置
である。PIDは単純かつ実装が容易でプロセスモデルを必要としないが、重大
な欠点を有する。第1に、PIDは、基本的に線形かつ時間不変かつ動的変化が
少ないかまたは全くない場合のあるプロセスに作用する。これらの状況は、多く
の工業プロセスにとって余りにも制約的である。第2に、PIDはユーザによっ
て正しく調整されなければならない。すなわち、そのパラメータはプロセスの動
特性に基づいて適切に設定されなければならない。実際のアプリケーションでは
、PIDの調整はしばしばフラストレーションを伴う体験である。最後に、PI
Dは、通常非線形かつ時間可変かつ結合型かつパラメータまたは構造の不確実性
を有する複雑なシステムの制御に対して効果的に動作することができない。工場
のフロア上では、運用者が閉ループ自動モードで制御ループの円滑な動作をうま
く保てないために、多くのループが手動モードのままになっているのがよく見ら
れる。これらの欠点のために、今日多くの工業制御システムは、PID制御を使
用し続けることによって安全性、性能、エネルギー浪費、および生産性の問題に
悩まされている。
【0008】 PID調整の問題に対処するために、いくつかのPID自己調整方法が開発さ
れてきた。市販されている多くの単一ループ制御装置および分散制御システムは
、自動調整または自己調整のPID制御装置を装備している。しかし、それらの
アプリケーションは重大な障害に直面している。自己調整がモデルベースの場合
、それはPIDを再調整するプロセスモデルをオンラインで見つけるために、閉
ループの状況でバンプの挿入を必要とする。運用者は、この手順を快く思わない
。自己調整がルールベースの場合、それはしばしば、負荷の外乱の結果とプロセ
スの動特性の本当の変動の結果とを見分けるのが難しい。そのために、制御装置
は外乱に過剰反応し、不必要な適応遷移を生み出すことがある。さらに、ルール
ベースのシステムでは、ルールベースのシステムに使用できる十分に発達した安
定性分析方法がないために、調整の信頼性が疑わしいことがある。したがって、
多くの自己調整PID制御装置が、連続した自己調整モードではなくいわゆる自
動調整モードで操作されていることが経験から分かる。自動調整は通例、開ルー
プの状況で得られる簡略化されたプロセスモデルに基づいてPIDパラメータが
自動的に計算されるという特徴として定義される。
【0009】 (2.適応制御) 適応制御システムは、いくつかの指定の基準に従って最良のやり方で動作する
ように、その特徴を変化する環境に適応させるだけの十分なインテリジェンスを
有するフィードバック制御システムと定義することができる。適応制御システム
は一般に、航空機、ミサイル、宇宙機の制御アプリケーションにおいて大きな成
功を収めた。しかし、工業プロセス制御アプリケーションでは、従来の適応制御
はそれほど成功していない。最も確かな功績は、市販製品に広く実装されてはい
るがユーザにそれほど有効に利用されていないか、または受け入れられていない
上述のPID自己調整方式だけである。
【0010】 従来の適応制御方法は通例、モデル規範型であっても自己調整型であっても、
プロセスの動特性に対するある種の識別を必要とする。このことは、それが必要
とし得るオフライントレーニングの量、正しい識別のための信号の永続的励振と
制御性能に対する安定したシステム応答との間のトレードオフ、プロセス構造の
想定、実際のアプリケーション中のモデル収束性およびシステム安定性の問題な
どの、いくつかの根源的な問題の一因となっている。さらに、従来の適応制御方
法は、プロセス構造の知識を前提としている。これらの方法は、非線形の、また
は構造可変の、または時間遅延の大きいプロセスを扱う場合に重大な障害を有す
る。
【0011】 (3.ロバスト制御) ロバスト制御は、制御ルールの信頼性(ロバスト性)に焦点を絞った制御装置
設計方法である。ロバスト性は通例、制御システムが実際の環境で有用なものと
なるために満たさなければならない最低要件として定義される。制御装置が設計
されればそのパラメータは変化せず、その制御性能は保証される。ロバスト制御
は通例、時間領域でも周波数領域でも、プロセスの動特性の知識およびその変動
範囲の知識を前提とする。いくつかのアルゴリズムは、正確なプロセスモデルを
必要としないこともあるが、ただしある種のオフラインの識別を必要とする。ロ
バスト制御システムの設計は通常、最悪の場合の筋書をベースとしており、した
がって通例、そのシステムは正常な状況下では制御性能から見た最適の状態で動
作しない。
【0012】 ロバスト制御方法は、制御システムの安定性および信頼性が最優先で、プロセ
スの動特性が既知で、不確実性の変動範囲を見積もることのできるアプリケーシ
ョン中で実施するのに非常に適している。これらのシステムにおけるいくつかの
例は、航空機および宇宙機の制御である。プロセス制御アプリケーションでいく
つかの制御システムは、ロバスト制御方法を使用して設計されることも可能であ
る。しかし、ロバスト制御システムの設計は、高度な専門技術を必要とする。設
計されれば、そのシステムはよく動作する。しかし一方で、そのシステムは、ア
ップグレードまたは重要な修正が必要となった時には、再設計されなければなら
ない。
【0013】 (4.予測制御) 予測制御は、今までに成功裡に使用されてきた工業制御アプリケーション中で
おそらく唯一の高度な制御方法である。予測制御の本質は鍵となる3つの要素を
ベースとしている。すなわち、(1)予測モデル、(2)一時的ウィンドウの範
囲内での最適化、(3)フィードバック補正である。これら3つのステップは通
例、オンラインのコンピュータプログラムによって連続して実施される。
【0014】 予測制御は、プロセスの予測モデルに基づいた制御アルゴリズムである。この
モデルは、未来の入力だけでなく、履歴情報に基づいた未来の出力も予測するの
に使用される。予測制御は、モデルの構造ではなくモデルの機能を強調するもの
である。したがって、状態方程式、変換関数、さらにはステップ応答またはイン
パルス応答が予測モデルとして使用できる。予測モデルは、システムの将来の動
作を示すことが可能である。したがって、設計者はコンピュータシミュレーショ
ンを行うことにより、異なる制御法則で試験してシステム出力の結果を確認する
ことができる。
【0015】 予測制御は最適化制御のアルゴリズムである。予測制御は、ペナルティ関数ま
たはパフォーマンス関数に基づいて未来の制御を計算する。しかし、予測制御の
最適化は可動時間間隔に制限され、オンラインで連続して実施される。可動時間
間隔は一時的ウィンドウと呼ばれることもある。これが、大域的最適化を判定す
るのにパフォーマンス関数を使用する従来の最適化制御と比較した場合に鍵とな
る違いである。この場合、全時間の範囲に基づいて最適化の性能を判定する理由
がないために、この概念は、動的変化および不確実性を伴う複雑なシステムに有
効に作用する。
【0016】 予測制御はまた、フィードバック制御のアルゴリズムでもある。モデルとプロ
セスの間に不一致がある場合、またはシステムの不確実性によって起こる制御性
能の問題がある場合、予測制御は誤差を補償するか、またはオンラインの識別に
基づいてモデルのパラメータを調節することができる。
【0017】 予測制御システムは、様々な複雑なプロセス制御システムの制御に有効に作用
するが、予測制御の本質のために、このような制御システムは非常に入り組んで
おり、高度な専門技術を必要とする。この専門技術の必要が、予測制御がしかる
べく広く使用されない主な理由と思われる。
【0018】 (5.インテリジェント制御) インテリジェント制御は、現代の制御技術におけるもう1つの重要な分野であ
る。インテリジェント制御に関して種々の定義があるが、本明細書では、以下の
方法を含む場合の、様々な人工知能技術を使用する制御パラダイムを言う。すな
わち、学習制御、エキスパート制御、ファジー制御、ニューラルネットワーク制
御である。
【0019】 学習制御は、制御ループの現状態を得るためにパターン認識技術を使用し、次
いで、ループ状態ならびに以前に記憶された知識、または経験に基づいて制御決
定を下す。学習制御はその記憶された知識によって制限されるため、そのアプリ
ケーションは未だ一般的となったことがない。
【0020】 エキスパートシステム技術に基づくエキスパート制御は、制御決定を下すのに
知識ベースを使用する。知識ベースは人間の専門技術によって構築され、システ
ムデータがオンラインで得られ、推論マシンが設計される。エキスパート制御に
おける知識は記号的に表され常に離散形式であるため、エキスパート制御は、製
品のプランニング、スケジューリング、欠陥診断などの意思決定問題を解決する
のに適している。この制御は連続する制御問題には適さない。
【0021】 ファジー制御は、学習制御およびエキスパート制御とは異なり、ファジー集合
理論による数学的な基盤の上に構築されている。この制御は、プロセスおよびシ
ステムの動特性をファジー集合およびファジー関係関数で記述できるようにする
ために、知識および経験を正確な数学的形式で表す。制御決定は、ルールを伴う
ファジー集合および関数に基づいて生成できる。ファジー制御は、複雑な制御問
題の解決への大きな可能性を有するが、その設計手順は込み入っており多大な専
門性を必要とする。また、ファジー数学は、多くの基礎的な数学計算が存在しな
いために数学の分野に属さない。例えば、逆加算(inverse addition)はファジ
ー数学では使用できない。このためにファジー方程式を解くのは非常に難しいが
、しかし、微分方程式を解くことは、従来の制御理論および制御アプリケーショ
ンにおける基本的な実算のうちの1つである。したがって、有効な数学的手段の
不足が、ファジー制御が解決すべき根本的問題である。
【0022】 ニューラルネットワーク制御は、人工ニューラルネットワークを使用する制御
方法である。人工ニューラルネットワークは汎用的かつよく理解される数学的手
段を含めた堅固な数学的基盤の上に構築されているため、ニューラルネットワー
ク制御には大きな可能性がある。人工ニューラルネットワークはまた、本発明の
モデルフリー適応制御装置中の鍵となる要素としても使用される。
【0023】 概して言えば、制御システムは、従来の適応制御の大半であるロバスト制御、
予測制御、およびインテリジェント制御の方法を使用して、標準的なユーザがア
クセスできない高度な専門技術によって設計されなければならなくなっている。
これらの方法の実施が難しいために、複雑なシステムの実際的な制御は非常に難
しく費用がかかる。
【0024】 したがって、単純なものから複雑なものまで多様なシステムを制御するのに、
容易かつ効果的に使用できる汎用拡張型制御装置が必要とされている。このよう
な制御装置は、システム内の変動および不確実性に対処する有効な自己学習能力
および適応能力を有しなければならない。この制御装置は、閉ループのリアルタ
イム入出力データ、およびシステム動作の質的な知識だけに基づくものでなけれ
ばならない。オフラインの識別も、システムの動特性の正確な知識も必要とされ
てはならない。さらに、誰でも容易に使用できるように、制御装置には複雑な設
計手順が必要とされてはならない。
【0025】 (発明の概要) 本発明は、モデルフリー適応(MFA)制御装置を使用する制御システムを提
供することによって、従来技術の限界を克服するものである。本発明のMFAは
、複雑な手動調整も、何らのプロセス識別子または量的知識も必要とせずに、単
一変数または多変数の、開ループ安定で制御可能な、一貫して正動作または逆動
作のどんな工業プロセスも制御するために、遅延時間入力を伴うニューラルネッ
トワークなどの動的ブロックを使用する。本発明は、感度関数係数∂y(t)/
∂y(t)がゼロ以外の任意の定数で置き換えられるアルゴリズムをニューラル
ネットワークに使用することによってこの結果を達成した。この定数は1として
選択されることが望ましい。本発明によれば、MFA制御装置はカスケード制御
、および、応答遅延の長い制御プロセスにも好都合である。
【0026】 (好ましい実施形態の説明) (A.単一変数のモデルフリー適応制御) 図1に、本発明の最も単純な形態である単一変数のモデルフリー適応制御シス
テムを図示する。このシステムの構造は従来の単一ループ制御システムと同様に
単純であり、単一入力単一出力(SISO : Single-Input-Single-Output)プロセ ス12、制御装置10、信号加算装置14、16を含む。図1に示す信号は以下
の通りである。
【0027】 r(t)−目標値 y(t)−測定変数またはプロセス変数、y(t)=x(t)+d(t) x(t)−プロセス出力 u(t)−制御装置出力 d(t)−外乱、すなわち雑音または負荷変動によって起こる外乱 e(t)−目標値と測定変数との誤差、e(t)=r(t)−y(t) モデルフリー適応制御アルゴリズムはオンライン適応アルゴリズムであるため
、その制御目的は、測定変数y(t)が目標値、外乱、およびプロセス動特性の
変動の下で、その目標値r(t)の所与の軌線をたどるようにすることである。
言い換えれば、MFA制御装置の任務は、誤差e(t)をオンライン方式で最小
化することである。したがって、MFA制御システムの目的関数を以下のように
選択することができる。
【0028】
【数11】
【0029】 Es(t)の最小化は、MFA制御装置内で重みを調節することによってなさ れる。
【0030】 図2に、SISO MFA制御装置の構成を図示する。制御装置の設計には、
多層パーセプトロン(MLP : MultiLayer Perceptron)人工ニューラルネットワ ーク(ANN : Artificial Neural Network)18が採用されている。ANNは、 1つの入力層20、N個のニューロンを持つ1つの隠れ層22、および1つのニ
ューロンを持つ1つの出力層24を有する。
【0031】 入力層20への入力信号e(t)は、N(.)が正規化関数を表す正規化ユニ
ット26を使用して、−1から1までの範囲の正規化された誤差信号E1に変換 される。次いでE1信号は、z-1がユニット遅延演算子を表す一連の遅延ユニッ ト28を繰り返し通過する。次いで、E2からEnまでの正規化された誤差信号の
セットが生成される。このようにして、連続する信号e(t)は一連の離散信号
に変換され、ANNへの入力信号として使用される。次いで、これらの遅延誤差
信号Ei、i=1、...Nは、ニューラルネットワークの接続を介して隠れ層 に搬送される。これはニューラルネットワークにフィードバック構造を追加する
のと同じ意義を持つ。次いで、通常の静的多層パーセプトロンは動的ニューラル
ネットワークとなるが、これがモデルフリー適応制御装置の鍵となる成分である
【0032】 モデルフリー適応制御装置は、動的ニューラルネットワークなどの動的ブロッ
クをその鍵となる要素として必要とする。動的ブロックは、単に動的システムの
別の呼び名であり、その入力および出力は動的関係を有する。
【0033】 各入力信号は、i=1、2、...Nおよびj=1、2、...Nとした場合
の個別の重み因子wijによって重み付けされる通路を介して隠れ層22内の各ニ
ューロンに別々に搬送され、隠れ層の各ニューロンへの入力信号は、隠れ層に対
する限界信号E0=1と共に一定の重みW0j=1を通って加算装置30によって 合計され、それによって信号pjが生成される。信号pjは活性関数32によって
フィルタリングされ、それによってqjが生成される。ただしjは隠れ層のj番 目のニューロンを表す。
【0034】 以下の式で定義される、実数を(0、1)にマッピングするシグモイダル(si
gmoidal)関数ψ(.)は、ANN内で活性化関数として使用される。
【0035】
【数12】
【0036】 隠れ層からの各出力信号は、i=1、2、...Nとした場合の個別の重み因
子hiによって重み付けされる通路を介して出力層24内の単一ニューロンに搬 送される。これらの信号は、出力層に対する限界信号h0=1と共に加算装置3 4内で合計され、次いで、活性関数36によってフィルタリングされる。以下の
式によって定義される関数38は、出力層の範囲を(0、1)から実空間に戻す
ようにマッピングして、人工ニューラルネットワーク18の出力o(t)を生成
する。
【0037】
【数13】
【0038】 制御装置の入出力を管理するアルゴリズムは、以下の差分方程式からなる。
【0039】
【数14】
【0040】 上式で、nはn番目の反復を表し、o(t)はo(n)の連続関数であり、v
(t)はモデルフリー適応制御装置の出力であり、制御装置の利得42であるK c >0は、制御装置の大きさ(magnitude)を調節するために使用される定数であ
る。この定数は、制御装置の性能を適切に調整させるため、およびシステムを一
定の範囲に維持するために有用である。
【0041】 オンラインの学習アルゴリズムは、MFA制御装置の重み因子の値を連続して
更新するために以下のように展開される。
【0042】
【数15】
【0043】 上式で、η>0は学習率であり、偏導関数δy(n)/δu(n)は、u(t
)に関するy(t)の変化度であり、入力u(t)の変化量に対する出力y(t
)の感度を表す。以下の式をプロセスの感度関数として定義するのが好都合であ
る。
【0044】
【数16】
【0045】 プロセスが未知のため、感度関数もまた未知である。これが、アルゴリズムを
有用なものにするために解決しなければならない旧来の「ブラックボックス」問
題である。
【0046】 制御下のプロセスが開ループ安定で制御可能で、その動作タイプが制御時間帯
を通して変動しない場合、0でない任意の定数のセットを伴う境界Sf(n)は システムが有界入力有界出力(BIBO : Bounded-Input-Bounded-Output)安定で あることを保証することが、モデルフリー適応制御の安定性分析を通して分かっ
ている。
【0047】 この検討では、プロセスの感度関数Sf(n)が簡単に定数で置き換えられる ことを示唆する。モデルフリー適応制御装置の学習アルゴリズムにおいては、S f (n)に対する特別な処置もプロセスの詳しい知識も何ら必要とされない。Sf (n)=1を選択することによって、学習アルゴリズムの結果は以下のようにな
る。
【0048】
【数17】
【0049】 (1)から(12)までの方程式は、正動作(direct-acting)と逆動作(rev
erse-acting)の両方のタイプのプロセスに作用する。正動作とは、プロセスの 入力の増加によってその出力が増加することになり、逆もまた同様であることを
意味する。逆動作とは、プロセスの入力の増加によってその出力が減少すること
になり、逆もまた同様であることを意味する。上記の方程式が正動作と逆動作の
両方のケースで作用するように維持するには、e(t)をプロセスの作用タイプ
に基づいて以下のように異なる仕方で計算する必要がある。
【0050】 e(t)=r(t)−y(t) 正動作の場合 (13a) e(t)=−[r(t)−y(t)] 逆動作の場合 (13b)
【0051】 これがプロセスの作用タイプに対する一般的な対処である。これは、後で紹介
するモデルフリー適応制御装置の全てに適合する。
【0052】 (B.多変数のモデルフリー適応制御) 図3に、モデルフリー適応制御装置を備える多変数のフィードバック制御シス
テムを図示する。システムは、各制御装置のループに対してそれぞれ、複数入力
複数出力(MIMO : Multi-Input-Multi-Output)プロセス44、制御装置のセッ ト46、信号加算装置48および50のセットを含む。制御装置への入力信号e
(t)は、目標値r(t)を、制御装置の出力信号u(t)および外乱信号d(
t)へのプロセス応答である測定変数y(t)と比較することによって提示され
る。このシステムは多変数のシステムであるため、この場合の信号は全て以下の
ような太字で表されるベクトルである。
【0053】
【数18】
【0054】 上式で、上付きのTはベクトルの転置行列を示し、下付きのNはベクトルの合
計要素数を示す。
【0055】 図4に、一般性を失うことなく、どのように多変数のモデルフリー適応制御シ
ステムが2入力2出力(2×2)システムで作用するかを示すが、これは図3を
2×2構成にしたものである。2×2MFA制御システムでは、MFA制御装置
のセット52は2つの制御装置C11およびC22と、その2つの補償器C21および
12からなる。プロセス54は4つのサブプロセスG11、G21、G12、G22を有
する。
【0056】 プロセスは、測定変数y1およびy2が主要な制御ループのフィードバック信号
として使用されるように出力する。これらは加算装置56で目標値r1およびr2 と比較されて、誤差e1およびe2を生成する。入力信号e1およびe2のうちの1
つに関連する各制御装置の出力は、加算装置58によって他の入力信号に関連す
る補償器の出力信号に結合されて、制御信号u1およびu2を生成する。各サブプ
ロセスの出力信号は加算装置60によって相互に加算されて、測定変数y1およ びy2を生成する。実際のアプリケーションではサブプロセスからの出力信号は 測定できず、これらに結合された信号y1およびy2が測定できるだけであること
に留意されたい。したがって、2×2プロセスの性質によって、プロセスへの入
力信号u1およびu2は、その出力信号y1およびy2と相互連結する。1つの入力
信号における変更は、両方の出力信号の変更を引き起こすことになる。
【0057】 この2×2システムでは、方程式14中の要素数Nは2に等しく、図4で示し
た信号は以下の通りである。
【0058】 r1(t)、r2(t)−制御装置C11およびC22のそれぞれの目標値 e1(t)、e2(t)−目標値と測定変数との間の誤差 v11(t)、v22(t)−制御装置C11およびC22のそれぞれの出力信号 v21(t)、v12(t)−補償器C21およびC12のそれぞれの出力信号 u1(t)、u2(t)−プロセスへの入力信号、または2×2制御装置セッ
トの出力信号 x11(t)、x21(t)、x12(t)、x22(t) プロセスG11、G21
12、G22それぞれの出力信号 d1(t)、d2(t) y1およびy2のそれぞれへの外乱 y1(t)、y2(t) 2×2プロセスの測定変数 これらの信号間の関係は以下の通りである。
【0059】 e1(t)=r1(t)−y1(t) (15a) e2(t)=r2(t)−y2(t) (15b) y1(t)=x11(t)+x12(t) (15c) y2(t)=x21(t)+x22(t) (15d) u1(t)=v11(t)+v12(t) (15e) u2(t)=v21(t)+v22(t) (15f)
【0060】 制御装置C11およびC22は、図2に示すSISO MFA制御装置と同一の構
造を有する。これらの制御装置内の入力と出力の関係は以下の方程式によって表
される。
【0061】 制御装置C11の場合
【0062】
【数19】
【0063】 制御装置C22の場合
【0064】
【数20】
【0065】 これらの方程式では、C11およびC22に対してそれぞれ、η11>0およびη22 >0は学習率であり、Kc 11>0およびKc 22>0は制御装置の利得である。Ei 1 1 (n)はe1(n)の遅延誤差信号であり、Ei 22(n)はe2(n)の遅延誤差
信号である。
【0066】 図5に、補償器C12およびC21の構造を示す。この構造は、ニューラルネット
ワークの出力o(t)に誤差信号が加算されない点で、図2のSISO MFA
制御装置とは異なる。これらの補償器内の入力と出力の関係は以下の方程式によ
って表される。
【0067】 補償器C21の場合
【0068】
【数21】
【0069】 補償器C12の場合
【0070】
【数22】
【0071】 これらの方程式では、C21およびC12に対してそれぞれ、η21>0およびη12 >0は学習率であり、Kc 21>0およびKc 12>0は制御装置の利得である。Ei 2 1 (n)はe1(n)の遅延誤差信号であり、Ei 12(n)はe2(n)の遅延誤差
信号である。
【0072】 補償器の符号因子Ks 21およびKs 12 43は、プロセスの作用タイプに関する
以下のような定数のセットである。
【0073】 Ks 21=1 G22とG21が異なる作用タイプを有する場合 (36a) Ks 21=−1 G22とG21が同一の作用タイプを有する場合 (36b) Ks 12=1 G11とG12が異なる作用タイプを有する場合 (36c) Ks 12=−1 G11とG12が同一の作用タイプを有する場合 (36d)
【0074】 これらの符号因子は、多変数プロセスの結合因子によって引き起こされる外乱
を低減できるように、MFA補償器が正しい方向に信号を生成するのを保証する
のに必要である。
【0075】 多変数プロセスはまた、単一ループのMFA制御装置の使用によっても制御で
きる。図6に、2入力2出力プロセス64を制御するために、2つの単一ループ
のモデルフリー適応制御装置62が使用されるシステム構成図を示す。このケー
スでは、制御装置は、プロセスの結合因子を外乱として扱うことになる。この設
計の利点は、制御システムの構造がより単純になることである。モデルフリー適
応制御装置の強力な適応能力のために、このシステムは、結合因子があまり強く
ない多変数プロセスに対して非常によく動作するはずである。
【0076】 図7に、3×3多変数のモデルフリー適応制御システムを信号の流れ図によっ
て例示する。3×3MFA制御システムでは、MFA制御セット66は3つの制
御装置C11、C22、C33、および6つの補償器C21、C31、C12、C32、C13
23からなる。プロセス68は、G11からG33までの9つのサブプロセスを有す
る。測定変数y1、y2、y3としてのプロセスの出力信号は、主制御ループのフ ィードバック信号として使用される。これらは加算装置70で目標値r1、r2
3と比較され、誤差e1、e2、e3が生成される。入力信号e1、e2、e3のう ちの1つに関連付けられる各制御装置の出力信号は、加算装置72によって他の
2つの入力に関連する補償器の出力信号と組み合わされ、制御信号u1、u2、u 3 が生成される。
【0077】 一般性を失うことなく、任意のN×N多変数モデルフリー適応制御システムに
適合する方程式のセットを以下に示す。これは、N=3の場合は上述の3×3M
FA制御システムに適合する。
【0078】 制御装置Cllの場合
【0079】
【数23】
【0080】 上式で、l=1、2、...Nである。
【0081】 補償器Clmの場合
【0082】
【数24】
【0083】 上式で、l=1、2、...N、m=1、2、...N、l≠mである。
【0084】 これらの方程式では、CllおよびClmに対してそれぞれ、ηll>0およびηlm >0は学習率であり、Kc ll>0およびKc lm>0は制御装置の利得である。Ei l l (n)はel(n)の遅延誤差信号であり、Ei lm(n)はem(n)の遅延誤差
信号である。
【0085】 Ks lmは、サブプロセスの作用タイプに基づいて以下のように選択されるMF A補償器の符号因子である。
【0086】 Ks lm=1 GllとGlmが異なる作用タイプを有する場合 (47a) Ks lm=−1 GllとGlmが同一の作用タイプを有する場合 (47b) 上式で、l=1、2、...N、m=1、2、...N、l≠mである。
【0087】 (C.大きな時間遅延を伴うプロセス用のモデルフリー適応制御) プロセス制御アプリケーションで、多くのプロセスは、熱、材料、信号などの
転移における遅延による大きな時間遅延を有する。金属圧延機や抄紙機などの動
的な細切れのプロセスがそのよい例である。どんな制御動作がとられようと、そ
の結果はある幅の時間遅延なしには測定できない。このケースにPIDが使用さ
れると、制御装置の出力は遅延時間中に増加しつづけることになり、システム応
答に多大な行き過ぎ量を引き起こすか、さらにはシステムを不安定にさせること
になる。スミス予測器(Smith Predictor)は、大きな時間遅延を伴うプロセス を扱うのに有用な制御方式である。しかし、スミス予測器を構築するには通例、
正確なプロセスモデルが必要とされる。そうでなければ、その性能は満足できる
ものにならないことがある。
【0088】 図8に、遅延防止制御装置74および大きな時間遅延を伴うプロセス76を有
する、単一入力単一出力のモデルフリー適応遅延防止制御システムのブロック図
を示す。特殊な遅延予測装置78は、測定変数y(t)をフィードバック信号に
置き換えるための動的信号yc(t)を生成するように設計される。次いで、制 御装置80への入力信号は加算装置82を通して以下のように計算される。
【0089】 e(t)=r(t)−yc(t) (48) ここでの概念は、制御装置に対してe(t)信号を生成し、大きな遅延を伴わ
ずにその制御効果を「感じ」させて、適切な制御信号を生成し続けるようにする
ことである。
【0090】 このシステム内のMFA制御装置は、強力な適応能力を有するため、遅延予測
装置は、プロセスの量的情報の知識なしに単純な形式に設計することができる。
例えばこれは、以下のラプラス変換関数によって表される包括的なFOLPD(
First-Order-Lag-Plus-Delay)形式で設計することができる。
【0091】
【数25】
【0092】 上式で、Y(S)、Yp(S)、U(S)、およびYc(S)はそれぞれ、信号
y(t)、yp(t)、u(t)、yc(t)のラプラス変換であり、yp(t) は予測信号であり、yc(t)は予測装置の出力であり、K、T、τは、FOL PD形式のプロセス近似モデルに基づいた、予測装置に対するパラメータである
。実際のアプリケーションでは、DC利得Kは、装置較正およびデータ変換のプ
ロセス中で1に近く設定することができる。プロセス遅延時間の大まかな見積も
りはユーザによって容易に提供でき、MFA予測装置内でτとして使用できる。
Tはユーザによって選択されるか、またはTsがサンプル間隔である場合に20 Tsとして表されることが可能である。後のシミュレーションは、MFA遅延防 止システムはこれらのパラメータにあまり高感度でないことを示す。
【0093】 従来のスミス予測器と比較すると、この場合の設計はプロセスモデルを必要と
せず、シミュレーションはこの設計が非常に大きな時間遅延を伴うプロセスに対
しても、やはり多大な制御性能を獲得できることを示す。
【0094】 図9に、2×2多変数のモデルフリー適応遅延防止制御システムを例示する。
MFA遅延防止制御装置のセット84は、2つのMFA制御装置C11およびC22 、2つの補償器C21およびC12、2つの予測装置D11およびD22を備える。プロ
セス86は、主ループ内に大きな時間遅延を有する。予測装置の設計には方程式
(49)を適用することができる。したがって、一般性を失うことなく、高いオ
ーダーの多変数のMFA遅延防止制御システムを設計することができる。
【0095】 (D.モデルフリー適応カスケード制御システム) プロセスが2つ以上の主要な潜在的外乱を有し、そのプロセスが2本のループ
(1本は速くもう1本は遅い)に分割できる時、カスケード制御は、よりよい全
体的な制御性能を得るために、外乱に対する補正動作をより迅速に行うのに使用
できる。図10に示すように、カスケードシステムは2つの制御装置、すなわち
主制御装置C1および第2の制御装置C2を備える。内ループ88はC2およびP2 からなり、外ループ92はC1およびP1からなり、この場合P190はC2、P2 、P3からなる。C1の出力はC2の目標値をドライブする。
【0096】 カスケード制御は、プロセス制御の中で最も有用な制御方式のうちの1つだが
、実際のカスケード制御アプリケーションで、運用者が外ループを閉じない場合
がしばしば見られる。彼らは通例、外ループを閉じればすぐにシステム応答が変
動すると主張する。
【0097】 カスケード制御システム中のループの相互作用性があるために、制御装置の適
切な調整の必要性がより一層重要となる。しかし、PIまたはPID制御装置が
使用されれば、4つから6つのPIDパラメータが調整されなければならない。
このような多くのパラメータの有効な組合せを見つけるのは容易ではない。プロ
セスの動特性が頻繁に変化する場合、制御装置は常に再調整されなければならな
い。そうでなければ、内ループおよび外ループの相互作用性は、システム安定性
の重大な問題を引き起こすことがある。MFA制御装置は、プロセスの動特性を
よく補償するため、内ループの閉ループ動特性は、P2のプロセス動特性が頻繁 に変化することがあっても、MFA制御装置C2によってあまり変化しない。こ れは、外ループと内ループの相互連結がより弱くなることを意味する。内ループ
がより安定すれば外ループがより安定し、逆もまた同様である。さらに、単一変
数MFA制御装置がそれぞれ1つの調整パラメータすなわち制御装置の利得Kc しか有さず、これは通例、調整される必要がないため、モデルフリー適応カスケ
ードシステムの起動および維持はより容易になる。
【0098】 (E.シミュレーション結果) 本発明の使用結果は、後続のシミュレーション図によって最もよく示される。
これらのグラフの考察では、以下の表記法を使用する。
【0099】 S−ラプラス変換オペレータ Gp(S)−プロセスのラプラス変換関数 Y(S)−プロセスの出力または測定変数y(t)のラプラス変換 U(S)−プロセスの入力または制御装置出力u(T)のラプラス変換 Gp(s)、Y(S)、U(S)の間の関係は以下の通りである。
【0100】
【数26】
【0101】 このシミュレーションで使用されるプロセスモデルは、以下の方程式で表され
る。
【0102】
【数27】
【0103】 図11および図12に、非常に制御の難しい構造可変プロセスに対するMFA
制御およびPID制御のシミュレーション結果を示す。このケースでは、プロセ
スモデル2(Model 2)から5(Model 5)までが使用されている。シミュレーシ
ョン中、プロセスモデルは、構造変化を生み出すためにオンラインで切り替えら
れる。シミュレーションでは、ニュートラル設定でのMFA制御装置の利得Kc =1、およびPIDは、Kp=1、Ki=10、Kd=2としてモデル2(Model 2
)に調整される。プロセスが変化しても、全ての制御装置調整パラメータは変化
しないままである。
【0104】 図11および図12ではそれぞれ、曲線100および106は、MFAおよび
PIDの目標値であり、曲線104および110は、MFAおよびPIDの測定
変数であり、曲線102および108は、MFAおよびPIDの制御装置出力で
ある。
【0105】 図11では、プロセスモデルはモデル2(Model 2)で始まり、次いでおよそ 4.5分の目盛りで第2の目標値が変化する直前にモデル3(Model 3)に変わ る。図12では、プロセスモデルはモデル4(Model 4)で始まり、およそ3. 7分の目盛りで第2の目標値が変化する直前にモデル5(Model 5)に変わる。 すぐに分かるであろうが、MFA制御装置は、プロセス構造の変化に非常によく
適応することができるが、PIDは適応できない。
【0106】 図13から図15までに、MIMO MFA制御装置のセット、2つのSIS
O MFA制御装置、および2つのSISO PID制御装置によって制御され
る2×2プロセスのシミュレーション結果をそれぞれ示す。2×2プロセスは、
プロセスモデル1、2、3、4を使用して、P11、P21、P12、P22に対してそ
れぞれシミュレーションされる。このMIMOプロセスは密な結合であり、した
がって制御が非常に難しい。
【0107】 図13ではそれぞれ、曲線112および118は目標値r1およびr2であり、
曲線114および120は測定変数y1およびy2であり、曲線116および12
2はMIMO MFA制御装置C11およびC22に対する出力v11およびv22であ
る。
【0108】 図14ではそれぞれ、曲線124および130は目標値r1およびr2であり、
曲線126および132は測定変数y1およびy2であり、曲線128および13
4はSISO MFA制御装置C1およびC2に対する出力u1およびu2である。
【0109】 図15ではそれぞれ、曲線136および142は目標値r1およびr2であり、
曲線138および144は測定変数y1およびy2であり、曲線140および14
6はSISO PID制御装置C1およびC2に対する出力u1およびu2である。
【0110】 図13、14、15を比較すると、MIMO MFAが最良の制御性能を有し
、SISO PIDが最悪の制御性能を有することが分かる。補償器なしでは、
SISO制御装置C2の出力u2は0パーセントまで下がって下限に制限される。
MIMO MFA補償器を使用すると、MIMO制御装置は、その出力v22が動
作範囲に留まることができるように、より広い操作範囲を持つようになる。さら
に、目標値の変動によって引き起こされる外乱は、他のループに、より小規模に
影響する。結論として、MIMO MFA制御は、システムの制御性能および安
定性の範囲を拡大させることができる。これらのシミュレーションで、MFA制
御装置のKcは、何の調整もなしにそれらのデフォルト設定として1に設定され る。PID制御装置はよく調整されているが、やはりその性能はあまり満足の行
くものではない。
【0111】 図16および図17に、異なる遅延予測装置パラメータを使用する遅延防止M
FA制御装置によって制御されるプロセスのシミュレーション結果を示す。大き
な時間遅延を伴うプロセスをシミュレートするために、モデル6(Model 6)が 使用される。これらの図では、曲線148および158は目標値r(t)を示し
、曲線150および160は真の測定変数y(t)を示し、曲線152および1
62は制御装置の出力u(t)を示し、曲線154および164は予測装置yc (t)の出力を示し、曲線156および166は予測信号yp(t)を示す。
【0112】 遅延時間がどのようにプロセスの動特性に影響するかは、時定数に関係する。
通例、プロセスに対する時間遅延効果の有効性を測定するには、以下のようなτ
−Tの比率(遅延時間τ/時間定数T)が使用される。
【0113】
【数28】
【0114】 PID制御装置は通例、1前後のτ/T比率でプロセスを操作する。モデル6
(Model 6)のこの場合では、τ/T比率は9と高い(τ=90、優位時定数T =10)。これは通常のどのような制御装置にとっても操作が非常に難しい。し
かし、遅延防止MFA制御装置は、このプロセスを極めて容易に制御することが
できる。図16では、予測装置τ=90、T=20であり、これはプロセスに非
常によく一致する。図17では、予測装置パラメータとプロセスとの間の不一致
が故意に生成されている。予測装置パラメータはτ=75、T=20であり、プ
ロセスのパラメータはτ=90、優位時定数T=10である。これらの不一致は
著しい。しかし、図17に示すように、MFAはこのプロセスもよく制御するこ
とができる。従来のスミス予測器による制御方式に比べ、遅延防止MFA制御装
置は重要な利点を有する。
【0115】 図18に、通常のMFAおよびPID制御装置を使用した、大きな時間遅延を
伴うプロセスに対する制御のシミュレーション結果を示す。図18で、曲線16
8および174は目標値であり、曲線170および176は測定変数であり、曲
線172および178は出力である。シミュレーションではプロセスモデル7が
使用される。モデル7(Model 7)に対するτ/T比率は2であるため(τ=2 0、優位時定数T=10)、モデル6(Model 6)に比べてより一層制御しやす い。しかしながら、PIDはどの様に調整してもこのようなプロセスに対処する
ことが容易にできないが、MFAでも、このプロセスは非常によく制御できるわ
けではないことが分かる。このシミュレーションはまた、図16および17に示
した遅延防止MFA制御装置の価値をも示唆している。
【0116】 図19および20に、カスケードシステムに対するMFAおよびPID制御を
示す。
【0117】 図19ではそれぞれ、曲線180および186はC1およびC2に対する目標値
であり、曲線182および188はC1およびC2に対する測定変数であり、曲線
184および190はC1およびC2に対する出力である。
【0118】 図20ではそれぞれ、曲線192および198はC1およびC2に対する目標値
であり、曲線194および200はC1およびC2に対する測定変数であり、曲線
196および202はC1およびC2に対する出力である。
【0119】 シミュレーションは、内ループと外ループが両方とも開いており、u2(曲線 190または202)が、20パーセントに設定されている時に始まる。内ルー
プは、C2の自動/手動スイッチを自動に合わせることによって3分の目盛りで 閉じられ、その目標値r2(曲線186または198)は20パーセントから3 0パーセントに引き上げられる。MFAとPIDのどちらでも、内ループをよく
制御できることが分かる。4.8分の目盛りでC2のリモート/ローカルスイッ チはリモートに設定され、リモート目標値が要求される。これによって、C2、 r2の目標値(曲線186または198)がC1、u1の出力(曲線184、19 6)をたどることになる。その後、C1の自動/手動スイッチを自動に合わせる ことによって外ループが閉じられる。こうして両方のループが閉じられ、システ
ムはカスケードされる。C1、r1の目標値(曲線180または192)を変更す
ることによって、カスケードシステムの制御性能がシミュレートされる。MFA
制御装置は、特別な要件を何ら必要とせずにカスケードシステムを制御できるこ
とがわかる。MFA C1およびC2に対して、制御装置の利得Kc=1がデフォ ルト設定である。一方、PID制御によるシステムはすぐに不安定となる。この
シミュレーションの間、PIDを調整する努力が実際になされたが、その結果は
やはり満足できるものではなかった。その理由は、PIDが動的変化を制御する
には感度が高いからである。実際、カスケードシステムの内ループと外ループと
の間の相互作用は、重大な動的変化を生み出す。
【0120】 (F.実際のプロセスのシミュレーション) MIMO MFA制御システムのシミュレーションに対して、実際の蒸留塔の
モデルであるウッドアンドベリーコラム(Wood and Berry column)21が選択 される。このモデルは、以下のラプラス変換関数によって表される。
【0121】
【数29】
【0122】 上式で、XDは上層組成物または蒸留組成物であり、XBは下層組成物であり、
fは還流流動であり、Sfは層流であり、Frは送り量である。D11およびD22 は、送り量の変化によって引き起こされる外乱である。
【0123】 図21および22に、2×2MFA制御装置のセットを使用した蒸留塔のシミ
ュレーション結果を示す。図21に、目標値の変化に対する制御性能を示し、図
22に、負荷変動に対する制御性能を示す。
【0124】 図21ではそれぞれ、曲線204および210はC11およびC22に対する目標
値であり、曲線206および212はC11およびC22に対する測定変数であり、
曲線208および214はC11およびC22に対する出力である。r1(曲線20 4)が1.3分の目盛りで引き上げられ、r2(曲線210)がおよそ4分およ び6分の目盛りで引き下げられることが分かる。優れた全体的な制御性能が実証
される。MIMO MFA制御装置のセットに含まれるMFA補償器の機能のた
めに、外乱の規模は小さい。もし通常のPID制御装置が使用されたならば、外
乱はより一層著しくなり、重大な制御問題を引き起こしたであろう。
【0125】 図22ではそれぞれ、曲線216および222はC11およびC22に対する目標
値であり、曲線218および224はC11およびC22に対する測定変数であり、
曲線220および226はC11およびC22に対する出力である。曲線228は送
り量の目標値fr(t)(ラプラス変換ではFr(S))であり、曲線230およ
び232は送り量の変動によって引き起こされる外乱信号d11(t)およびd22 (t)(ラプラス変換ではD11(S)およびD22(S))である。シミュレーシ
ョンは、送り量が2分と3.3分の目盛りで2回変動することを示し、これがシ
ステムに外乱を引き起こす。MFA制御装置はこれらの外乱を補償することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による単一変数のモデルフリー適応制御システムを示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明による単一変数のモデルフリー適応制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 本発明による多変数のモデルフリー適応制御システムを示すブロック図である
【図4】 本発明による2×2多変数のモデルフリー適応制御システムを示すブロック図
である。
【図5】 本発明によるMIMOモデルフリー適応制御補償器の体系を示すブロック図で
ある。
【図6】 本発明による、2つの単一ループのMFA制御装置によって制御される2×2
プロセスを示すブロック図である。
【図7】 本発明による3×3多変数のモデルフリー適応制御システムを示すブロック図
である。
【図8】 本発明によるSISOモデルフリー適応遅延防止制御システムを示すブロック
図である。
【図9】 本発明による2×2モデルフリー適応遅延防止制御システムを示すブロック図
である。
【図10】 2つのMFAまたはPID制御装置を使用するカスケード制御システムを示す
ブロック図である。
【図11】 構造可変プロセス1のMFAおよびPID制御を示す時間対振幅図である。
【図12】 構造可変プロセス2のMFAおよびPID制御を示す時間対振幅図である。
【図13】 MIMO MFA制御装置によって制御される2×2プロセスを示す時間対振
幅図である。
【図14】 2つのSISO MFA制御装置によって制御される2×2プロセスを示す時
間対振幅図である。
【図15】 2つのSISO PID制御装置によって制御される2×2プロセスを示す時
間対振幅図である。
【図16】 大きな時間遅延を伴うプロセスに対する遅延防止MFA制御装置を示す時間対
振幅図である。
【図17】 不一致の予測装置モデルによる遅延防止MFA制御を示す時間対振幅図である
【図18】 大きな時間遅延を伴うプロセスに対するMFAおよびPID制御を示す時間対
振幅図である。
【図19】 カスケードシステム用のモデルフリー適応制御を示す時間振幅図である。
【図20】 カスケードシステムに対するPID制御を示す時間対振幅図である。
【図21】 目標値の変動を伴う蒸留塔に対するMIMO MFA制御を示す時間対振幅図
である。
【図22】 負荷変動を伴う蒸留塔に対するMIMO MFA制御を示す時間対振幅図であ
る。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセス入力と、プロセス出力と、前記プロセス出力および
    前記プロセス入力の時間に関する偏導関数の比率∂y(t)/∂u(t)である
    感度関数とを有する、開ループ安定、制御可能、かつ正動作または逆動作の工業
    プロセス用のモデルフリー適応制御装置であって、 a)誤差値入力および制御値出力を有する動的ブロックであって、前記誤差値
    を最小化するために前記制御値を可動時間ウィンドウにわたって反復的に変更す
    るように配列された動的ブロックと、 b)測定されたプロセス変数と選択された目標値との差分値から前記誤差値を
    計算するように配列された制御目的関数と、 c)前記測定されたプロセス変数および前記目標値のみに基づいて前記誤差値
    を小さくするために前記動的ブロックのパラメータを反復的に修正して前記制御
    値を変更するように配列された学習機構とを備え、 d)前記学習機構は、前記感度関数の関数として前記パラメータを反復的に修
    正し、前記プロセスの実際の感度関数が0でない任意の定数で置き換えられるこ
    とを特徴とするモデルフリー適応制御装置。
  2. 【請求項2】 前記任意の定数は、1であることを特徴とする請求項1に記
    載の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御目的関数は、Es(t)=1/2e(t)2であって
    、Es(t)は前記誤差値であり、およびe(t)は前記測定されたプロセス変 数と前記目標値との間の前記差分値であることを特徴とする請求項1に記載の制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記動的ブロックは、複数の連続的に時間遅延された誤差値
    入力を有することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記動的ブロックは、人工ニューラルネットワークであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御値を生成するために前記動的ブロックの出力と前記
    差分値とが加算されることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  7. 【請求項7】 プロセス入力と、前記プロセス入力に応答する際に大きな時
    間遅延を伴う測定されたプロセス変数の成分であるプロセス出力と、前記プロセ
    ス入力および前記プロセス出力の時間に関する偏導関数の割合である感度関数と
    を有する、開ループ安定、制御可能、かつ正動作または逆動作の工業プロセス用
    のモデルフリー適応制御装置であって、 a)誤差値入力および制御値出力を有する動的ブロックであって、前記誤差値
    を最小化するために前記制御値を可動時間ウィンドウにわたって反復的に変更す
    るように配列された動的ブロックと、 b)前記測定されたプロセス変数および前記制御値出力をその入力として有す
    る遅延予測装置であって、該遅延予測装置の出力が 【数1】 であり、上式で、Y(S)、U(S)、Yc(S)はそれぞれ前記測定変数、
    前記制御値出力、前記遅延予測装置出力のラプラス変換であり、K、T、τは定
    数である遅延予測装置と、 c)前記遅延予測装置の出力と前記選択された目標値との差分値から前記誤差
    値を計算するように配列された制御目的関数と、 d)前記測定されたプロセス変数および前記目標値のみに基づいて前記誤差値
    を小さくするために前記動的ブロックのパラメータを反復的に修正して前記制御
    値を変更するように構成された学習機構とを備え、 e)前記学習機構は、前記感度関数の関数として前記パラメータを反復的に修
    正し、前記プロセスの実際の感度関数が0でない任意の定数で置き換えられるこ
    とを特徴とするモデルフリー適応制御装置。
  8. 【請求項8】 Kはほぼ1であり、Tおよびτが前記プロセスの既知の応答
    遅延パラメータに近づくように選択されることを特徴とする請求項7に記載の制
    御装置。
  9. 【請求項9】 複数の開ループ安定な相互作用する工業プロセス用の適応制
    御システムであって、各プロセスは、プロセス入力と、前記プロセス入力に応答
    する際に大きな時間遅延を伴う測定プロセス変数の成分であるプロセス出力と、
    前記プロセス出力および前記プロセス入力の時間に関する偏導関数の割合である
    感度関数とを有し、 a)誤差値入力および制御値出力をそれぞれ有する第1の複数の動的制御装置
    ブロックと、 b)誤差値入力および補償値出力をそれぞれ有する第2の複数の動的補償器ブ
    ロックと、 c)前記プロセスに関連付けられ1つの出力および1対の入力を有する第3の
    複数の遅延予測装置と、 d)前記第1の複数の動的ブロックの前記制御値出力それぞれに前記第2の複
    数の動的ブロックそれぞれの補償値出力を加算する複数の加算装置と、 e)前記相互作用するプロセスのうちの1つと前記遅延予測装置のうちの1つ
    の前記入力のうちの1つとがプロセスの入力である前記加算装置の各々の出力と
    、 f)前記関連付けられたプロセスの前記測定変数である、前記遅延予測装置の
    各々のその他の入力と、 g)前記遅延予測装置のうちの1つの出力と、関連付けられたプロセスに対す
    る選択された目標値との差分値から、前記第1の複数の動的ブロックのそれぞれ
    に対する前記誤差値を計算するように配列された制御目的関数と、 h)前記測定されたプロセス変数および前記目標値のみに基づいて誤差値を小
    さくするために前記第1および第2の複数のブロックそれぞれのパラメータを反
    復的に修正して前記制御値および前記補償値を変更するように配列された学習機
    構とを備え、 i)前記遅延予測装置の出力が、 【数2】 であり、上式で、Y(S)、U(S)、Yc(S)はそれぞれ前記測定変数、
    前記加算装置出力、前記遅延予測装置出力のラプラス変換であり、K、T、τは
    定数であることを特徴とする適応制御システム。
  10. 【請求項10】 前記感度関数は、前記感度関数の実際の値に関係なく1に
    設定されることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
  11. 【請求項11】 制御入力値に応答して測定変数出力値を生成するがその構
    造および量的応答の特徴が未知であるプロセス用の反復型モデルフリー適応制御
    システムであって、 a)制御装置は入力として誤差値を有し、前記誤差値は所定の目標値と前記測
    定変数を表す値との差であり、 b)前記制御装置は、前記プロセスの前記制御入力値の少なくとも1つの成分
    である制御出力値を有し、 c)前記制御装置は3層人工ニューラルネットワークを含み、前記3層ニュー
    ラルネットワークは、 i)第1の複数ニューロンからなる第1の層であって、各々のニューロンが
    その入力および出力として複数の連続する反復のうちの1つにおける前記誤差値
    を表す値を有する第1の層と、 ii)第2の複数ニューロンからなる第2の層であって、各々のニューロン
    がその入力として前記第1の複数ニューロンのそれぞれの出力の値に第1の可変
    重み因子を掛けた値を有し、その出力値がその入力値の合計である第2の層と、 iii)第3の層のニューロンであって、その入力が前記第2の複数ニュー
    ロンの各々の出力値を表す値に第2の可変重み因子を掛けたものであり、その出
    力値がその入力値の合計である第3の層とを含み、 d)前記制御出力値は、前記第3の層のニューロンの出力値と現在の反復にお
    ける前記誤差値を表す値の合計を表す値であり、 e)前記第1の重み因子は、連続する反復において式 【数3】 によって更新され、上式で、△wijは、j番目の第2の複数のニューロンに対
    するi番目の第1の複数のニューロンの出力の重み因子において以前の最後の反
    復から現在の反復までの変化であり、ηは、事前に選択された学習因子であり、
    cは、事前に選択された定数であり、δy(t)/δu(t)は、前記プロセ スの感度関数であり、eは、誤差値であり、qjは、j番目の第2の複数ニュー ロンの正規化された出力であり、Eiは、i番目の第1の複数ニューロンに適用 される正規化された誤差値であり、Nは、第1の複数ニューロンの数であり、Σ
    kは、前記第2の重み関数の合計であり、(n)は現在の反復を表し、および 、 f)前記第2の重み因子は、連続する反復において式 【数4】 に基づいて更新され、上式で、△hは、前記第3の層のニューロンに対するj
    番目の第2の複数ニューロンの重み因子において以前の最後の反復から現在の反
    復までの重み関数の変化であることを特徴とするシステム。
  12. 【請求項12】 前記感度関数は、前記感度関数の実際の値に関係なく1に
    設定されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  13. 【請求項13】 プロセス入力、プロセス出力、および前記プロセス入力お
    よび前記プロセス出力に関する偏導関数の割合である感度関数を有する、開ルー
    プ安定な相互作用する複数の工業プロセス用の適応制御システムであって、 a)誤差値入力および制御値出力をそれぞれ有する第1の複数の動的ブロック
    と、 b)誤差値入力および補償値出力をそれぞれ有する第2の複数の動的ブロック
    と、 c)前記第1の複数の動的ブロックの前記制御値出力のそれぞれに前記第2の
    複数の動的ブロックのそれぞれの補償値出力を加算するように配列された複数の
    加算装置と、 d)前記相互作用するプロセスのうちの1つのプロセス入力である前記加算装
    置の各々の出力と、 e)対応するプロセスの測定変数とそのプロセスに対して選択された目標値と
    の差分値から、前記第1の複数の動的ブロックのおのおのに対する前記誤差値を
    計算するように配列された制御目的関数と、 f)前記測定されたプロセス変数および前記目標値のみに基づいて前記誤差値
    を小さくするために前記第1および第2の複数の動的ブロックのパラメータを反
    復的に修正して前記制御値および前記補償値を変更するように構成された学習機
    構とを備えたことを特徴とするシステム。
  14. 【請求項14】 前記学習機構は、前記感度関数の関数として前記パラメー
    タを反復的に修正し、前記プロセスの実際の感度関数が0でない任意の定数で置
    き換えられることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  15. 【請求項15】 前記任意の定数は、1であることを特徴とする請求項14
    に記載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記第1の複数ブロックのみの各々の出力および前記ブロ
    ックに対応する差分値は、前記ブロックの制御値を生成するために加算されるこ
    とを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  17. 【請求項17】 前記第1および第2の複数のそれぞれは、複数の連続する
    時間遅延の誤差値入力を有することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  18. 【請求項18】 前記制御目的関数は、Es(t)=1/2e(t)2であり
    、Es(t)は、前記誤差値であり、e(t)は、前記測定されたプロセス変数 と前記目標値との差分値であることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  19. 【請求項19】 前記動的ブロックは、人工ニューラルネットワークである
    ことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  20. 【請求項20】 プロセス制御入力値に応答して測定変数出力値を生成する
    が、その構造および量的応答の特徴が未知である複数の相互作用するプロセス用
    の反復型モデルフリー適応制御システムであって、 a)第1の複数の制御装置は入力として誤差値を有し、前記制御装置および補
    償器それぞれの前記誤差値は、所定の目標値とその制御装置に対応するプロセス
    に対する前記測定変数を表す値との差であり、 b)前記制御装置および補償器は、対応するプロセスへの前記プロセス制御入
    力を生成するために合計された制御出力値を有し、 c)前記制御装置および補償器それぞれは3層の人工ニューラルネットワーク
    を含み、前記人工ニューラルネットワークは、 i)第1の複数ニューロンからなる第1の層であって、各々のニューロンが
    その入力および出力として複数の連続する反復のうちの1つにおける前記誤差値
    を表す値を有する第1の層と、 ii)第2の複数ニューロンからなる第2の層であって、各々のニューロン
    がその入力として前記第1の複数ニューロンのそれぞれの出力の値に第1の可変
    重み因子を掛けた値を有し、その出力値がその入力値の合計である第2の層と、 iii)第3の層のニューロンであって、その入力が前記第2の複数ニュー
    ロンの各々の出力値を表す値に第2の可変重み因子を掛けたものであり、その出
    力値がその入力値の合計である第3の層とを含み、 d)前記制御出力値は、前記第3の層のニューロンの出力値を表す値であって
    、前記制御装置内に限り、現在の反復における前記誤差値を表す値であり、 e)前記第1の重み因子は、前記制御装置内で連続する反復において式 【数5】 に従って更新され、および、前記補償器内で式 【数6】 に従って更新され、上式で、△wijは、j番目の第2の複数ニューロンに対す
    るi番目の第1の複数ニューロンの出力の重み因子における以前の最後の反復か
    ら現在の反復までの変化であり、ηは、事前に選択された学習要素であり、Kc は、前記プロセスの感度関数δy(t)/δu(t)に取って代わる事前に選択
    された正の制御装置利得であり、eは、所与のブロックに対する誤差値であり、
    jは、j番目の第2の複数ニューロンの正規化された出力であり、Eiは、その
    ブロックのi番目の第1の複数ニューロンに適用される正規化された遅延誤差値
    であり、Σhkは、前記第2の重み因子の合計であり、(n)は、現在の反復を 表し、Nは、前記第1の複数ニューロンの数であり、l≠mであってl、m=1
    、2、...Nであり、および、 f)前記第2の重み因子は、前記制御装置内で連続する反復において式 【数7】 に従って更新され、および、前記補償器内で式 【数8】 に従って更新され、上式で、△hjは、前記第3層のニューロンに対するj番 目の第2の複数ニューロンの出力の重み因子における、以前の最後の反復から現
    在の反復までの変化であることを特徴とするシステム。
  21. 【請求項21】 制御装置llの出力が以下の数式で表され、 【数9】 補償器lmの出力が以下の数式で表され、 【数10】 上式で、Ks lmは、プロセスllおよびlmが異なる動作タイプの場合に1、 プロセスllおよびlmが同一の動作タイプの場合に−1の符号因子であること
    を特徴とする請求項20に記載のシステム。
  22. 【請求項22】 前記制御装置の利得は、前記感度関数の実際の値に関係な
    くほぼ1に設定されることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
  23. 【請求項23】 それぞれがサブプロセス入力、一連のサブプロセスの次の
    サブプロセス入力であるサブプロセス出力および前記プロセス出力および前記プ
    ロセス入力の時間に関する偏導関数の割合である感度関数を有する、異なる制御
    要求により複数の直列接続されたサブプロセスを備え、開ループ安定かつ制御可
    能かつ正動作または逆動作の工業プロセス用のモデルフリー適応カスケード制御
    システムであって、 a)直列接続された複数の動的ブロックは、一連のブロックの以前のブロック
    の出力の関数である誤差値入力、および前記サブプロセスのうちの1つの測定変
    数を有し、一連のブロックの第1のブロックの入力は、一連のサブプロセスの最
    後のサブプロセスの測定変数および一連のプロセスの最後のプロセスの出力に対
    する選択された目標値の関数であって、前記動的ブロックの制御値出力は、前記
    誤差値を最小化するために前記制御値を可動時間ウィンドウにわたって反復的に
    変更するように配列され、 b)制御目的関数は、測定されたプロセス変数と前記選択された目的値との差
    分値から前記誤差値を計算するように配列され、学習機構は、前記測定されたプ
    ロセス変数および前記目標値のみに基づいて前記誤差値を小さくするために前記
    動的ブロックのパラメータを反復的に修正して前記制御値を変更するように配列
    され、 d)前記学習機構は、サブプロセスの前記感度関数の関数として各サブプロセ
    スに対する前記パラメータを反復的に修正し、前記サブプロセスそれぞれの実際
    の感度関数が0でない任意の定数で置き換えられることを特徴とするシステム。
  24. 【請求項24】 前記任意の定数は、1であることを特徴とする請求項23
    に記載のシステム。
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