JP2001513497A - 胃分泌過多および腎損傷の予防作用を有する抗炎症剤の製造のための化合物2−メトキシフェニル−1−メチル−5p−メチルベンゾイル−ピロール−2−アセトアミドアセテートの使用 - Google Patents

胃分泌過多および腎損傷の予防作用を有する抗炎症剤の製造のための化合物2−メトキシフェニル−1−メチル−5p−メチルベンゾイル−ピロール−2−アセトアミドアセテートの使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、NSAID関連塩酸分泌過多およびNSAID関連の血管収縮による腎損傷の防止作用を有する、炎症病態の処置用NSAIDの製造のための化合物2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテート(アムトルメチングアシルとしても知られ、また本明細書ではMED15としても指示する)の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、NSAID関連塩酸分泌過多ならびにNSAID関連の血管収縮による腎損傷
の防止作用を有する、炎症病態の処置用NSAIDの製造のための化合物2-メトキシ フェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテート (アムトルメチングアシルとしても知られ、また本明細書ではMED15とも記載す る)の使用に関する。
【0002】 (背景技術) 非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)はこれまで何年も治療に使用されてきた。 またNSAIDが処置の長さおよび薬剤の種類によって胃腸管に損傷を生じることも よく知られている。この問題は、治療が長期間にわたらなければならない場合に
とくに重要である。一例としては高齢者における慢性関節リウマチがあり、この
場合は、慢性的な処置が炎症状態および痛みを制御し、生活の質を満足できるも
のとするために必要である。
【0003】 現時点では、抗炎症作用と胃の損傷の間には必然的な関係があるという薬理学
的な定説が存在する。この定説は、最近、旧来の薬剤より胃傷害作用の少ない新
たに合成された抗炎症剤が利用されるようになって、変わってきている。等活性
用量の薬剤が重症度の異なる損傷を生じるにもかかわらず、抗炎症剤はいずれも
胃損傷作用を示すということに落ち着いている。この事実から、本技術分野で知
られたこれらの薬剤が胃保護作用を示し得るということは期待できなかった。
【0004】 NSAIDの投与が、とくに利尿を著しく低下させることによって、腎機能にマイ ナスに作用することもよく知られ、これも薬理学的な関係がある。この作用は、
プロスタグランジンの遮断によるもので、実際、プロスタグランジンは生理学的
に腎血管系を拡張させる。旧来のNSAIDのこの遮断作用は血管の収縮を招き、そ の結果として利尿を阻害する。この事実から、本技術分野で知られているこれら
の薬剤が、腎機能にマイナスの影響を与えないで投与できることは期待されなか
ったのは当然である。
【0005】 上述の点からなおさら、NSAIDが腎機能にマイナスの影響を示すことなく同時 に胃保護作用を示し、一方、高い抗炎症活性を維持することは期待できなかった
のである。
【0006】 胃粘膜に対するそれらの副作用からみて、NSAIDは常に食後にまたは一般的に 胃が空でないときに投与されることも周知である。この薬理学的原理の一般性は
、市販の薬剤のパッケージにみられる説明書の実用上の確認にも見出される。基
本的に、NSAIDの投与によって生じる塩酸の分泌過多は少なくとも一部分、食物 の存在によって解消されるという考えである。
【0007】 本技術分野において既知の有効な抗炎症性非ステロイド性薬剤である化合物 2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミド アセテートは驚くべきことに、哺乳動物において腎機能に影響せず、逆に利尿を
増大させ、胃分泌に対して著しい抗分泌活性を示すことが、今回見出されたので
ある。この利尿における増大はその作用機構に関連し、実際、MED15によって胃 に生じる神経ペプチド(とくにCGRP)の過剰流出および胃から血流への流入は、
そのプロスタグランジンに対する作用を逆転し、腎毛細血管の拡張を生じる。
【0008】 さらに、NSAIDには全く予期されないことであるが、アムトルメチングアシル はその効果(胃保護作用および腎耐性ならびに不変の抗炎症作用)を示すために
は、その作用機構の特殊性からみて、空の胃に投与されなければならない。
【0009】 化合物2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセ トアミドアセテートは本技術分野において既知であり、たとえばイタリア特許出
願第47881A/82および1986年3月25日付発行の米国特許第4,578,481号に開示され ている。
【0010】 現在の技術水準の両書類には、上記化合物が抗炎症、鎮痛、解熱、鎮咳および
抗分泌(気道の粘液に対する)作用を示すことが開示されているが、哺乳動物の
胃分泌に対する抗分泌作用の可能性については直接的にも間接的にも何の言及も
ない。 ヨーロッパ特許出願96830388.3は、同時に胃の分泌に対して抗分泌作用を有す
るNSIDの製造のためのアムトルメチングアシルの使用を開示する。直接的にも間
接的にも、この文献には、腎臓の血管収縮に対する効果の可能性やアムトルメチ
ングアシルの最大の活性の獲得についてはふれられていない。
【0011】 (発明の開示) したがって、本発明の主題は、NSAID関連塩酸分泌過多および血管収縮によるN
SAID関連腎損傷の防止作用を有する、炎症病態の処置用NSAIDの製造のための化 合物2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトア ミドアセテートの使用である。さらに、主題はこの化合物の最大活性を得ること
である。
【0012】 化学 アムトルメチングアシルの分子は、現在は「コンビナトリアル化学」として知
られる近代科学技術を用いて合成された。この新語は米国で最近1933年に作り出
されたものであるが、この技術は何年も前から知られていた。これは、それら自
体生物活性な分子種を混合し、単一の出発成分とは全く異なる薬理学的性質を有
する分子を得ることから構成される、新しい合成化学技術である。旧来は出発分
子は多数の基の置換により操作されたが、この方法では操作は無作為性が低く、
それ自体薬理学的に活性な分子残基に出発する(Combinatorial Chemistry, 199
6年2月12日論説, C&EN)。アムトルメチングアシルはこの方法で生まれ、各種 残基の生物活性とは全く異なる完全に新しい特性を有する薬剤を生じた。
【0013】 化合物アムトルメチングアシルの製造および特性は上記米国およびイタリア特
許に開示され、これらは引用により本明細書に導入されるが、1)抗分泌活性を
示す薬理学的試験の結果、2)薬物毒性学的プロファイル、3)上記化合物の作
用機構、および4)臨床については以下に報告されている。
【0014】 1) 動物における抗分泌活性を示す薬理学的試験 使用した試薬および動物 以下の物質を使用した:Sigma Chimica (Milano, Italy) 製のカルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、ヒスタミン二塩酸塩、ピロキシカム、カラゲニン、塩
化アセチルコリン;Farchemia (Milano, Italy) 製シメチジン;Alfa Chemicals
Italiana (Bergamo, Italia) 製2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベン ゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテートおよびナプロキセン;LCM Trading
(Milano, Italy) 製のジクロフェナックナトリウム、ニメスリド、およびトルメ
チン;Fluka Chimica (Milano, Italy) 製のガストリンである。雄性Wistarラッ
ト(Charles River, Calco, Como, Italy)250±10 g体重は試験開始前5日の到 着を保証され、ケージあたり3匹の動物群に分け、胃損傷の測定およびID50の測
定に使用した。未成熟雄性Wistarラット30-45 g 体重(Harlan Nossan, Milano )は摘出ラット胃における抗分泌作用の測定に用いた。用いたモルモットはDunk
in Hartleyのモルモット(Harlan Nossan, Milano, Italy)であった。
【0015】 動物は標準実験室飼料を与え、水は自由に摂取させ、温度22±2℃、相対湿度5
5±10%、12時間明暗サイクルの動物室条件下に飼育した。
【0016】胃損傷の測定 最初の試験においては胃損傷の存在および程度を試験するために、化合物2-メ
トキシフェル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテ ート、ならびに一部の対照NSAID(ジクロフェナックナトリウム、ナプロキセン 、ニメスリド、ピロキシカムおよびトルメチン)の反復経口投与後のラット胃粘
膜に対する作用を確認した。
【0017】 試験に組み入れた動物は、無作為化して、各6匹ラット群に分け、処置前16時
間絶食させ、水は自由に摂取させた。薬剤投与1時間後に再び飼料を与えた。化
合物2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトア ミドアセテートならびに他の対照NSAIDは1%カルボキシメチルセルロース(CMC
)溶液に懸濁し、連続4日6 ml/kg の容量で胃チューブにより経口投与した。対 照には、処置動物と同様にしてビヒクルのみを与えた。最後の投与から4時間後
、動物をエーテルの過剰用量によって屠殺し、胃を摘出して10 ml の食塩水で濯
ぎ、1%ホルマリンに浸漬した。その後、それらは大弯に沿って開き、粘膜につ
いて損傷を調べた。
【0018】 損傷の重症度は損傷のサイズにより1から3までの段階評点によって定量化し
た。すなわち、1=潰瘍<1 mm;2=潰瘍1-2 mm;3=潰瘍>2 mm とした。総 計を10で除し、「糜爛指数」を得た。胃損傷は2名の独立した検査者が盲検下に 、Main & Whittle の方法(B J Pharmac 1975; 53: 217-224)に従って評価した
【0019】 ラットでのカラゲニン誘発足蹠浮腫の薬理学的試験では、2-メトキシフェニル
-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテートの1日50 m
g/kg の用量の経口投与は、抗炎症剤として高い有効性を示すことから、この化 合物の胃損傷の評価には、この1日用量を選択した。ヒトにおける平均1日用量(
抗炎症活性について)は600 mg であることから、ラットにおける比較有効用量 は12:1 である。さらに正確には、他のNSAID化合物との比較評価では次の ように計算した。 600 mg/die:50 mg/kg=ヒトにおける対照NSAIDの1日用量:X 式中Xはラットにおける対照NSAIDの1日用量を表す。この基準はヒトに おける「実際の」活性比の計算に考慮にされる。この作業では、同じ動物種に均一
な比を考慮した「ラット投与量に対する比」も包含している。「ラット投与量に
対する比」の評価には、抗炎症試験としてカラゲニン誘発浮腫を使用してID50
測定した。これは、ラットにおいて、結果として各種比較NSAID間で比較で
きる等活性用量の決定を可能にした。
【0020】 ID50の測定 検討下にある生成物に相対的なID50(表1に考慮)はカラゲニン誘発足蹠浮腫
(Wongら, J Pharmacol Exp 1973; 1855: 127-138による)に対する抗炎症反応 を用いて評価した。生成物を1%CMCに懸濁し、総容量5 ml/ラットとして経口投
与した。1時間後、1%カラゲニン滅菌溶液0.1 ml を後肢足蹠下の腱膜に注射し
た。足蹠の容積を、容積計により起炎物質の注射直前および2時間後に測定した 。浮腫の阻害%を次のように計算した。 1−ΔV処置/ΔV対照×100 式中、ΔV=最終V−初期Vである。
【0021】 各NSAIDについて3種の用量を使用し、浮腫の50%阻害を示す用量をmg/kg で示
すID50 を測定した。
【0022】 結果は以下の表1に掲げる。各数値は6回の測定の平均である。この表では、 いわゆる「ヒト投与量に対する比」および「ラット投与量に対する比」のいずれ
かの結果を掲げる。
【表1】 各数値は6匹のラットの平均である。 a) 彌漫性出血性胃炎も存在した。 b) ナプロキセンはヒトで用いられる最低用量(450 mg/日)を投与した。 c) 3回目の処置後に1匹の動物が死亡し、2匹は著しく薄い胃壁を示した。 d) トルメチンはアムトルメチングアシルに匹敵する等モル用量で投与した。
【0023】 胃に対する可能な副作用を悪化させるために、アムトルメチングアシルの投与
量を4倍にした。結果は表2に示す。
【表2】 MED15(アムトルメチングアシル)は連続4日間胃チューブによって経口投
与した。
【0024】 本実験室で得られた結果の組織学的評価を得るために、本発明者らによる評価
サンプルと同じサンプルを完全に盲検下条件で独立した実験室に提供した。
【表3】 アムトルメチングアシル(50 mg/kg);ジクロフェナック(7.5 mg/kg);ト ルメチン(66.6 mg/kg)を胃チューブでラットに経口投与した。
【0025】 各種処置ラットの粘膜の状態の組織学的評価は表4に示す。
【表4】 ラットは連続4日間、1%CMC中アムトルメチングアシル(100 mg/kg);ジク
ロフェナック(15.8 mg/kg);トルメチン(61.2 mg/kg)を胃チューブで経口投
与された。対照には同じく胃チューブでビヒクルのみを与えた。最終投与4時間
後、動物を過剰用量のエーテルで屠殺し、胃を摘出し、食塩水で濯ぎ、4%ホル
マリンに浸漬した。
【0026】 組織学的な結果は、本発明者らが以前に解剖顕微鏡でみた結果を確認するもの
であった。アムトルメチングアシルと他のNSAIDの間には多くの差が明らかにな った。とくに、一部の胃の粘膜のより良好な様相が強調された(これはアムトル
メチングアシルの試験で明らかになり、本発明者らの実験室でも観察された)。
(文献17)。アムトルメチングアシルと対照の差が、この分子の胃保護作用の可
能性の研究に向けて本発明者らを駆り立てることになった。提起された問題は、
NSAID誘発胃傷害の基盤でよく知られた胃分泌にこの製品が何らかの影響を及ぼ すか否かであった。
【0027】 ラットのインビトロにおける抗分泌活性 最初は、摘出され還流され未成熟ラット胃を、試験する製品で外部から処置し
て使用した。本発明者らは、酸分泌には重要ではないが重炭酸塩および生物活性
ペプチドの分泌にはきわめて重要な胃(幽門洞)の分泌を除外しないために、ス
トリップ(文献 18, 19および20)ではなく摘出胃全体の使用を好んだ(文献 21
, 22)。結果は、アゴニストの様々な用量を用いてもアムトルメチングアシルの
用量を様々に変えてもいずれの場合も、アムトルメチングアシルが3種の典型的
なアゴニスト(ヒスタミン、アセチルコリンおよびガストリン)によって刺激さ
れる酸の産生を阻害し、勇気づけられるものであった(表5)。
【表5】 結果は平均±S.E.で表す。 既知の抗潰瘍剤であるシメチジンとの類似の数値での比較はアムトルメチング
アシルの抗分泌活性の有効性の更なる確認である。
【0028】 インビボにおけるラットでの抗分泌活性 この時点で、本発明者らは、これらの結果を、すべての神経および血管の連結
が無傷に保持された胃モデル(文献 23)によりインビボで確認することを希望 した。用いた方法は、G. Coruzzi, M. Adami, C. Pozzoli, E. Poli, G, Bertac
cini (Pharmacology 1994; 48: 69-76 および M. Leitold, W. Fleissig & A. M
erk (Arzneim-Forsch/Drug Res. 34(I), Nr.4, 1984) により記載された方法と
した。
【0029】 動物はヒスタミンによる還流を開始する1時間前にアムトルメチングアシル50
または100 mg/kgを経口投与して処置した。対照にはビヒクル(CMC 1%)のみ を与えた。
【0030】 ウレタン(1.25 g/kg i.p.)で麻酔したのち食道を胃の近位で結紮した。つい
で2本のポリエチレンのカニューレを挿入し、1本は前胃に挿入し、第二のカニ
ューレは直接幽門括約筋内に挿入した。胃を37℃で食塩水により濯ぎ(1 ml/分 )、濯いだ液体を15分毎に収集し、NaOH 10-2MでpH 7 で滴定した。酸分泌はヒ スタミン(30μmol/kg/時)の静脈内注入(0.1 ml/分)により誘発した。活性は
μEqH+/15分として表す。結果は以下の表6に掲げる。
【表6】 他のすべての実験では、胃酸分泌をカルバコール、ガストリンおよびペプトン
で刺激した。結果は完全に一致した。
【0031】 摘出胃およびインシツゥでの胃、両者のすべての本発明者らの結果は、U.K.の
Huntingdon 実験室で再実験して確認した(文献 24, 25)。これらの研究は本出
願の提出日には公開されていないが、それらは出願人の試験の所見を確認するも
のであり、出願人の承諾により査閲できたものである。
【0032】 2) 薬物毒性学的プロファイル 抗炎症活性 抗炎症剤としてのアムトルメチングアシルは薬理学的試験により確認された。
さらに、現在使用されているすべてのNSAIDと同様に、それはラットにおいて胃P
GE2を阻害するが、その程度はASAよりも弱かった(表7)。
【表7】
【0033】 アムトルメチングアシルの抗炎症活性を完全に評価するため、出願人がすでに
所有する結果を繰り返し得る多くの実験的試験を実施した。試験は次のように、
William Harvey Institute によって行われた。
【0034】 カラゲナン起炎 方法 用量 化合物は炎症の誘発の1時間前および1時間後に、1%トラガントゴム0.5 ml
の容量で経口投与した。インドメサシンは3 mg/kg で使用した。MED15は25, 50
および100 mg/kg で用いた。
【0035】 カラゲナンのプレパレーション 滅菌食塩水中1%カラゲナン溶液を調製した。溶液を37℃で0.5時間インキュ ベーター中に置き、カラゲナンを完全に水和させた。溶液をついで均一に混合し
た。
【0036】 誘発 21G×40 mmのシリンジ針を5 mmに切断し、刺激剤を含有する1 ml のシリンジ に適合させた。ラットはハロタンで軽く麻酔した。各動物を左側を下にして置い
た。1対のはさみで皮膚を通して1cm切開して胸の上に皮膚を上げた。傷を開い
て下の筋肉を露出させた。メスを用いて5番-6番の肋間の筋肉を2-3 mm切開し た。容量0.15 mlのカラゲナン溶液をついで胸腔に注射した。傷を11 mmのミシェ
ルクリップで閉じ、麻酔から回復させた。炎症誘発4時間後に動物群を屠殺した
【0037】 炎症滲出液の収集 洗浄液:3.15%のクエン酸三ナトリウム溶液1部を9部のハンクの平衡塩溶液
と混合した。
【0038】 ラットを二酸化炭素に暴露して屠殺した。各ラットについて胸の上の皮膚をIM
Sアルコールで湿潤させた。ついで胸骨上の皮膚をもちあげて5 cmを切断し、上 腹部および胸腔の筋肉系を露出した。剣状突起を覆う筋肉を組織鉗子によっても
ちあげ、筋肉を通して1 cm切開して軟骨を露出させた。ついでこれをもちあげて
腸間膜をちょうど軟骨の下で穿孔した。次に軟骨のいずれかの側の肋骨構造に胸
腔を露出するために折り戻すことができる垂れを形成させた。
【0039】 シリンジを使用して胸腔に洗浄液1 mlを導入した。液体を2-3回3 mlのパステ ートで吸引したのち、10 mlのコニカルベースのプラスチック試験管に分けて収 集した。血液が夾雑した液は捨てた。
【0040】 滲出液の定量化 各試験管の重量を液体とともに測定した。これらの値から空の試験管の重量を
引き、液体の容量を定量して液体1 g/cm3の密度を推定した。
【0041】 統計解析 結果はBonferroniのT-検定によりANOVAで解析した。P<0.05の値を有意とみな
した。
【0042】 結果 滲出した容量の結果は表8に示す。投与は起炎の誘発の1時間前および1時間
後に行い、炎症は4時間時に評価した。
【0043】 滲出容量 トラガントゴム対照に対する滲出容量は0.94±0.04 mlであった。インドメサ シン3 mg/kgはトラガントゴム対照に比較して、滲出容量の50%低下(p<0.01 )を生じた。MED15はすべての濃度、それぞれ25, 50および100 mg/kgで滲出濃度
を11, 21および44%だけ低下させる傾向があった。最高用量ではトラガントゴム
対照に比較して統計的に有意な低下(p<0.05)を与えた。
【表8】
【0044】 アジュバント関節炎 方法 投与 薬剤は4日間(日0-3)に経口チューブにより毎日投与した。ピロキシカムお よびMED15は5%アラビアゴム+0.01% Tween 80に溶解し、0.5 mlの容量で投与
した。ピロキシカムは3 mg/kgとして投与し、MED15は25, 50および100 mg/kg用 量として投与した。表8はいずれも投与基準を例示する。
【表9】
【0045】 関節炎の誘発 ハロタン麻酔下ラットに、熱殺滅細粉化結核菌25μl(80 mg/10 ml滅菌食塩水
)を左膝関節に関節内注射した。対側の関節には0.9%滅菌食塩水25μlを注射し
た。対照動物には両膝関節に0.9%滅菌食塩水25μlを注射した。容量ロックを25
μlに検量したSEG 50μlマイクロシリンジを30Gのステンレス鋼の針とともに使 用した。溶液は滅菌下に調製し、全体に無菌操作を用い、グループ間のシリンジ
の滅菌法を使用した。
【0046】 関節の炎症 ラットは二酸化窒素で窒息させて屠殺した。体重を記録し、膝関節を覆う皮膚
を分離し、バーニア付きMitutoyoキャリパー(530-312, 0.02 mm)を用いて関節
直径をmmで評価した。
【0047】 膝蓋骨の糜爛 膝蓋骨を切開し、秤量し(Sartorius, 0.01 mg)、ついで1 mlの消化緩衝液(
下記参照)に浸漬して軟組織を除去した。
【0048】 消化緩衝液は新たに次の処方により調製した:オルトリン酸水素二ナトリウム
20mM、EDTA 1mMおよびジチオスレイトール2mM。パパイン(EC 3.4.22.2)を濃度
6 U/mlに加えた。各膝蓋骨を1 mlの消化緩衝液中、56℃で4時間消化した。残っ
た膝蓋骨を乾燥し(100℃, 24時間)、秤量した(Sartorius 0.01 mg)。
【0049】 計算および統計解析 結果は以下のように表示した。左および右パラメーター単独、関節炎と対側対
照関節の差(左−右);および関節炎と対側対照関節との%差(〔(左−右)/
右〕×100)。 単位 関節直径 mm 膝蓋骨重量 mg
【0050】 計算はスプレッドシートプログラムLotus 123を用いて行った。統計的比較はI
NSTAT Mann-Whitneyの対のない両側統計検定を使用して、絶対値の差の間で行っ
た。
【表10】
【0051】 膝蓋骨の重量 表10は膝蓋骨の重量に対する薬剤処置の影響を示す。糜爛を反映し非関節炎群
に比較して関節炎群では骨重量に大きな(p<0.0001)低下を生じた。しかしな
がら、関節群の骨重量の喪失は統計的に有意な差ではなく、ピロキシカム処置群
は骨喪失に対して最大の保護作用を示した。MED15は用量依存性の保護作用を示 し、100 mg/kgの用量ではピロキシカムと有意差はなかった。
【表11】
【0052】 毒性学的プロファイル 毒性学的観点からは、この薬剤は優れた耐性プロファイルを示す。実際、この
薬剤の安全性試験では、血圧および心脈管系に影響を与えないことが証明された
(文献 4)。
【0053】 急性毒性試験(文献5)は優れた薬剤耐性が指示された。試験はHazleton labo
ratoriesでとくに行われ(文献6および7)、ラットおよびカニクイザルに52週間
慢性投与後にも、胃の傷害は認められなかった。
【0054】 受精能力、胎児毒性および催奇形性はラットおよびウサギで試験し(文献8, 9
および10)、安全な薬剤であることが証明された。
【0055】 同様に、Ames試験(文献11)、サッカロマイセス・ポンビP1における前進突然
変異(文献12)、サッカロマイセスD4における有糸分裂変換(文献13)、インビ
トロで培養したヒトリンパ球における染色体異常(文献14)、ラット骨髄におけ
る小核試験(文献15)のすべてで、アムトルメチングアシル関連の傷害のないこ
とが証明された。
【0056】 動物のライフスパンをカバーする期間にアムトルメチングアシルを胃チューブ
で投与したラットにおける発癌性試験(文献16)はこの製品が無害であることを
証明した。
【0057】 3)作用機構 アムトルメチングアシル分子に対する興味は、1596例が参加した31の比較試験
ならびに6つの非比較臨床試験の結果の以下の分析を通して生じた。すべての試 験により、胃が関与する有害作用の発症率(約5%)は、他のきわめて好評なNS
AIDの場合と比較してきわめて低いことが明らかになった。後者の場合、この発 症率は30%またはそれ以上の範囲であり(インドメサシンの場合)、処置の中断
の頻度も高かった。この5%は、副作用を報告した患者のすべてが付随する疾患
の既往歴および以前の医薬的処置の経験をもつ場合が多く、またアムトルメチン
グアシルの胃保護作用の機構を妨害することが知られている抗ヒスタミン剤を実
験の経過時に服用した可能性も排除できないという事実を考慮すると、本発明者
らには、事実上ないに等しいと思われる。実をいうと、NSAIDが投与されている ことを知っている医師は有害作用を期待していて、偏見のない観察者であること
は期待できなかった。アムトルメチングアシルで報告された胃腸系の現象のわず
かな例は一過性であり、便に潜血の存在を伴う例はなかった。さらに、報告され
た副作用が存在したとしても、それは治療の中断をほとんど必要とすることはな
かったのである(中断0.4%)。
【0058】 上述の一連の観察に基づいて本発明者らは、広く用いられているNSAID(アム トールメチングアシルを含む)のラット胃粘膜に対する薬理学的挙動を前述のよ
うに試験することを決定した。アムトルメチングアシルに対して一義的に胃酸の
低下作用が確立されるに及んで、この影響の作用機構の問題が起こってきた。本
発明者らが捨てた最初の仮説は、実際、シメチジンの場合に匹敵し得る強度の抗
-H2薬剤の機構であった。しかしながらH2受容体しか存在しない臓器(モルモッ トの幽門洞)を用いた場合、この薬剤はH2受容体に干渉しなかった(図5)。
【0059】 他方、本発明者らは、この課題に関して利用できる重要な文献と一致し、胃溶
出液のH+およびNaOH力価の電位差滴定の間の差を記録していた。この事実は重炭
酸塩の存在の強力な証拠であった(文献27, 28)。
【0060】 ヒスタミンおよびアムトルメチングアシルによる刺激後、重炭酸塩分泌(酸分
泌研究の場合と同じ条件下)に関する実験では、重炭酸塩産生の67%増加が認め
られた(図6)。
【0061】 平行して、本発明者らはモルモットの摘出回腸において、種々のアゴニストを
用いて小腸の運動性に対する影響の可能性(文献29)についても試験した(図7
,8および9)。
【0062】 旧来のすべてのアゴニストを用いて、アムトルメチングアシルに関して運動性
の低下が確立されたので、本発明者らはこの作用が胃レベルにあるか否かの確証
を進めた。ラット摘出胃ストリップモデルにおいてアゴニストとしてアセチルコ
リンおよびセロトニンを用いて(文献 30)、本発明者らはこの臓器においても 運動性の下方調整の明らかな証拠を得た(図10, 11および12)。
【0063】 腎損傷の欠如を示す動物において行われた様々な試験の経過において、試験は
連続して8日間アムトルメチングアシルおよび同じくNSAIDであるジクロフェナ ックを経口処置した正常水和ラットの利尿の比較を実施した。図13に示した結果
から、アムトルメチングアシルで処置した動物では利尿の一定した上昇、および
同様にジクロフェナックで処置した動物に明らかな低下が観察された。ジクロフ
ェナックの挙動は本技術分野で既知のNSAIDの挙動と完全に一致し、すなわち利 尿を著しく低下させ一方、アムトルメチングアシルの挙動は全く予見できないも
のであることが強調される。
【0064】 得られた結果は作用機構の同定を導き、同時に以下を説明する。 1) −酸性度の低下 2) −重炭酸塩の上昇 3) −胃血流の上昇 4) −利尿の上昇 5) −運動性の低下
【0065】 この段階で、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は考えられるすべての
パラメーターでマッチする良好な候補と考えられた。CGRPは胃の酸性度を低下さ
せ、37個のアミノ酸からなる(文献 31, 32)。
【0066】 CGRPの特異的アンタゴニスト(CGRP8-37)を用いて実施した実験では、このポ
リペプチドが、胃分泌に対するアムトルメチングアシル関連活性を遮断すること
を証明した。これはCGRPが現実にアムトルメチングアシルの作用機構の関係する
ことを証明するものである(図14)。これらの結果は、Huntingdon Life Scienc
es, U.K.によって確認された。
【0067】 CGRPの産生自体は同時に重炭酸塩産生の上昇を生じるワニロイド(またはキャ
プサイシン)感受性受容体により刺激されることが知られている(文献 33)。 キャプサイシンとアムトルメチングアシルの構造の間の比較はこれらの構造はす
べてそれらの分子内にワニロイド基を含有することを示している(図15)。
【0068】 したがって、ワニロイド受容体に対するアムトルメチングアシルの効果の仮説
は強化され、キャプサイシンの特異的なアンタゴニストであるキャプサゼピンを
用いて実験的証明が得られた(図16)。アムトルメチングアシル分子へのグアヤ
コール基の導入は分子に胃保護作用を付与するワニロイド基の挿入を導いた。し
かも、キャプサイシンは誘導性および阻害性を有し、ノニバミドおよびアムトル
メチングアシルの両者はキャプサイシンアンタゴニストによって阻害され、何ら
刺激性の現象は測定されなかった(文献 34, 35, 36)。
【0069】 製品の胃粘膜分泌および粘膜自体の健康状態の両者に対する作用を評価するイ
ンビボ実験では、H1-受容体の阻害薬(したがって、典型的な抗ヒスタミン剤)
の存在下には、アムトルメチングアシルの胃保護作用は低下することが記録され
た。これは、ワニロイド受容体に対する作用が、これらの受容体とジフェンヒド
ラミン(文献37)やピリラミン(文献38)のような薬剤の間に存在する周知の干
渉によることの更なる証明である。このすべてが、アムトルメチングアシルの胃
保護作用の喪失の苦痛に対し、アムトルメチングアシルとH1-受容体阻害物質の
会合の正確な予告を構成する(図17および18)。
【0070】 胃保護作用の発現に本質的なワニロイド基の存在は、胃および腸管壁における
高量の無傷のアムトルメチングアシル分子の長期にわたる存在を保証する(ラッ
トに経口投与後少なくとも2時間)。
【0071】 CGRPは酸分泌を下方調整し、また胃粘膜および腎臓の強力な血管拡張を生じ、
ここで糸球体ろ過率の上昇を生じる(これがアムトルメチングアシルの利尿作用
を正当化する)(文献 39)。また、本発明者らが観察したアムトルメチングア シルが規定する運動性の低下は胃腸管運動性の有名な阻害剤、CGRPの増大に起因
するものであろう。
【0072】 最近の研究では、胃レベルにおけるCGRPの血管拡張作用と細胞保護作用は少な
くともその一部分に、NO依存性機構の関与を指示する(文献 40)。CGRPによる 平滑筋の弛緩における一酸化窒素の関与も証明されている(文献. 42)。
【0073】 グリシンはアムトルメチングアシルの代謝過程で放出される。グリシンは糸球
体ろ過における上昇を規定し、この作用はNO合成のアンタゴニストによって阻害
されるので、NOはグリシンによってこの機構に対して発揮される作用のメディエ
ーターとみなすのが合理的である。したがって、NOはCGRPおよびグリシンの作用
機構に関与し、後者のアミノ酸がアムトルメチングアシルの代謝物の一つである
ことから、本発明者らは同じくグリシンがこの製品により発揮される陽性の腎臓
作用に寄与するものと推論する。
【0074】 上にまとめた結果から、アムトルメチングアシルは、使用に際し特別の適用を
必要とする、とくに抗分泌剤および胃運動性阻害剤であり、正常な消化過程に干
渉しないために空の胃に投与しなければならない完全に新しいプロファイルをも
つNSAIDとして出現する。NSAIDが空の胃に投与されたのは始めてのケースであり
、一方他のすべてのNSAIDは食後に投与することが必要である。さらに、上記の 説明のように、それが胃および腎臓保護作用をもつため、H1-受容体阻害薬と一 緒に投与してはならない。
【0075】 この点に関しては、上記適用は、その胃および腎臓保護作用のために、アムト
ルメチングアシルが医師の責任に属する適用を与えることなく、特定の条件下に
投与すべきとする教示を包含するのみではないことが強調されねばならない。
【0076】 結論として、提供されたデータは、アムトルメチングアシルが、NSAIDの投与 は通常禁忌である患者におけるその使用を可能にする顕著な特性を有する抗炎症
剤であることを指示する。
【0077】 3) 臨床 MED15の作用機構が明らかになり、その薬理学が定義されたので、本発明者ら はヒトにおける有効性および耐性の確立を進めた。
【0078】 アムトルメチングアシルの動態学的プロファイルを患者および医師に最も興味
ある2つの観点、抗炎症作用、鎮痛作用から離れて明らかにする必要がある。
【0079】 そのためには、本発明者らは、以下の4つの状態の処置において最も広く使用
されているNSAIDの一部と比較してアムトルメチングアシルの異なる有効性を分 析する必要がある。 1) −慢性関節リウマチ 2) −骨関節炎 3) −関節外リウマチ 4) −手術後疼痛 以下は、37の臨床試験において計1596例で得られた結果をまとめる。
【0080】 慢性リウマチ アムトルメチングアシルを、イブプロフェン、インドメサシン、ピロキシカム
およびトルメチンと比較した。表11に記載したように、慢性関節リウマチの活動
相の患者150例に投与したところ、アムトルメチングアシルは、対照NSAIDに比較
して有意に急速な著しい抗炎症活性を示した。慢性関節リウマチにおけるアムト
ルメチングアシルの抗炎症活性は、それをこの疾患の処置の第一選択剤にする可
能性がある。
【表12】
【0081】 骨関節炎 この変性疾患において、アムトルメチングアシルをジクロフェナック、ジフル
ニサール、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセ
ンおよびトルメチンと比較した。アムトルメチングアシルは、表12に記載のよう
に統計的に有意に迅速かつ著しい活性を示した。
【表13】 アムトルメチングアシルの骨関節炎における抗炎症活性は、この疾患の処置に
おいてそれを第一選択製品とするものと考えられる。
【0082】 関節外リウマチにおいて、アムトルメチングアシルをジクロフェナック、ナプ
ロキセンおよびピペラジンプロピオネートと比較した。結果は表13に示す。
【表14】
【0083】 手術後疼痛 表14に記載のように、アムトルメチングアシルの鎮痛作用を術後疼痛について
試験し、良好な結果を得た。
【表15】
【0084】 得られたデータは、鎮痛作用は術後疼痛において統計的に有意であり、この効
果はすでに投与後20分に評価可能であることを示している。ピークの効果はわず
か2時間後にみられ、それは6時間持続した。
【0085】 外傷後関節痛でジクロフェナックと比較すると、アムトルメチングアシルは、
同じ潜時(20分)、ピークの効果に到達するまでの同じ時間(1時間)を示した が、効果の持続は長かった(3時間に対して6時間)。
【0086】 結論 臨床試験は、アムトルメチングアシルが、根本的に、慢性関節リウマチ、骨関
節炎および術後疼痛の処置において、きわめて優れた抗炎症活性を有することを
証明するものである。関節外リウマチの処置においては、他のNSAIDと比較して 差がなかった。結果は表15にまとめる。
【0087】 この化合物の特異性は、他のすべてのNSAIDと異なり、ピーク効果の長い持続 にあった。
【表16】
【0088】 II パラメーター:耐性 薬剤耐性は危険/利益比の正しい計算に重要である。NSAIDの関連では、胃(A
)および腎臓 (B) 副作用の認識である。 A) NSAIDおよび胃傷害 NSAIDの胃粘膜に対する望ましくない副作用の発症率は、薬剤の構造およびそ の製剤的形態に依存して変動する。緩衝発泡剤はたとえば、胃粘膜/化合物の一
時的傷害を回避し、再循環後の粘膜を傷害しない。
【0089】 現在までに知られているNSAIDに関しては、胃粘膜の関与する副作用の発症率 は約20-30%であり、順応過程が遅いか複雑なことが多い高齢者で最も発症しや すい。
【0090】 NSAID-関連胃傷害は、NSAID-関連塩酸過剰分泌を生じる胃プロスタグランジン
の阻害、実際、すべてのプロスタグランジン合成(これはそれらの抗炎症活性に
固有のものである)、また胃粘膜の保護的プロスタグランジンを含めた合成の阻
害による。
【0091】 アムトルメチングアシルおよび胃保護 アムトルメチングアシルはヒトにおいて良好な抗炎症活性を示し、ラットにお
いて実施した薬理学的試験において、この作用はCOX1(シクロオキシゲナーゼ1
)ならびにCOX2(シクロオキシゲナーゼ2)の両者の阻害によることが示された
【0092】 アムトルメチングアシルは、したがって、胃粘膜および腎臓血流を保護するプ
ロスタグランジンの合成ならびに強力な血小板凝集剤であるTXA2(トロンボキサ
ンA2)の合成を誘導することが知られたCOX1も阻害する。これらの理由のすべ てで、薬剤は胃傷害を誘発し、血小板凝集を阻害することが期待された。
【0093】 アムトルメチングアシルは実際、有意な血小板凝集作用を示すが、それはまた
、臨床において(前後の内視鏡検査)、とくに空の胃に投与した場合に、胃損傷
を誘発しないことも証明された。
【0094】 アムトルメチングアシルの作用機構は、特異的な阻害剤を用いて証明されたよ
うに、ワニロイド受容体およびCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)受容体
の両者の刺激に関連する。さらに、MED15の構造はワニロイド基を含有し、これ がその特異的刺激作用の理由であると思われる。様々な化学構造が比較のために
図15に記載されている。
【0095】 アムトルメチングアシルは、基底の酸分泌自体を修飾することはなく、H+の産
生がある限界を越えた場合にのみ胃保護作用が起こる。
【0096】 B)腎臓耐性 プロスタグランジンは腎血流の修飾を委任され、それらはアンギオテンシンI
Iによって生じる腎血管収縮に逆作用するように生理学的に放出されるので、プ
ロスタグランジンの合成阻害は腎機能に対しマイナスに反映することが知られて
いる。
【0097】 胃から血流中へのCGRPのオーバーフローは、プロスタグランジン阻害作用に逆
作用して、患者に肉眼でみえる作用(赤く潮紅した外見)および腎に対する作用
(利尿の上昇)を生じる。
【0098】 腎臓に対するこの予期されなかった作用を利用する可能性の一部を明らかにす
るるため、NSAIDで処置した場合に、最も高い腎不全発症の危険を示す患者のク ラスを掲げる。
【表17】
【0099】 アムトルメチングアシルと腎機能 アムトルメチングアシルはNSAIDであるにもかかわらず、それは驚くべきこと に、プロスタグランジンの阻害によって生じる腎臓の血管収縮に拮抗することが
見出された。
【0100】 上に証明したように、ラットにおいて行われた試験により、アムトルメチング
アシルの1回投与はこれらの動物の利尿を平均10%上昇させ、一方、ジクロフェ ナックはそれを平均10%低下させることが証明された。
【0101】 8日間の反復投与(毎日)は、処置ラットにおいて35%利尿を上昇させた(図1
3参照)。
【0102】 耐性:結論 アムトルメチングアシルの耐性はきわめて良好で、処置時および処置後に定常
的なパラメーターの有意な変動が観察されることはなかった。
【0103】 NSAIDの傷害を最も受けやすい臓器、胃腸系および腎臓は、その薬剤の治療活 性に損害なくアムトルメチングアシルの保護作用による利益を享受できる。
【0104】 現在臨床では、NSAID関連副作用をH2-受容体アンタゴニストもしくはプロトン
ポンプ阻害剤または胃保護プロスタグランジンの同時送達によって最小化してい
る。これらの処置はすべて、それ自身の副作用ももっている。本発明者らの場合
は、この保護作用が単一の薬剤で得られ、患者の側では、とくに長期間にわたる
治療の場合に、治療の受け入れを改善する。
【0105】 上述の利点の確認には、臨床に際して見出される有害な事件による治療の中断
のきわめて低い頻度があり(表17)、これは本技術分野で既知の大部分のNSAID についてこのようなことはない(表18)。
【0106】 表17は、949例の患者群におけるアムトルメチングアシルの結果を記録する。
【表18】
【表19】
【0107】 この表から明らかなように、アムトルメチングアシル、メロキシカムおよびジ
クロフェナックの間の耐性の差は広く、メロキシカムおよびジクロフェナックの
研究期間6カ月(合計60,480日)はアムトルメチングアシルの研究期間(合計56
,170日)に十分匹敵するものであることを考慮する必要がある。
【0108】 いずれの場合も、胃の不快感(4%)のすべての報告は処置を継続したまま自
然に解消する軽度のものであった。これらの軽度の副作用は、薬剤を食後にまた
は、アムトルメチングアシルの胃保護作用を阻害するが、一方その抗炎症作用は
維持する抗ヒスタミン(抗-H1)剤を同時に服用した可能性によって説明できる 場合もある。したがって、アムトルメチングアシルはその活性を示すためには、
空の胃に投与し、H1-受容体阻害薬の同時投与は行わない。
【0109】 要約すると、その抗炎症作用ならびに胃および腎臓に対する保護作用により、
以下のカテゴリーに属する患者にMED15にとくに良好に反応する。すなわち、NSA
IDによる長期間の処置が必要な患者、NSAIDにとくに胃および/または腎臓に対 する耐性が悪い患者、胃炎および/または胃および/または十二指腸損傷、があ
る患者、血管収縮によるNSAID関連腎損傷を有する患者、腎機能低下またはその 損傷を有する患者である。
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【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、アゴニストとしてヒスタミン、カルバコール、ガストリンおよびペプ
トンをそれぞれ用いて、ラットの胃酸分泌に対するアムトルメチングアシルの「
インビボ」作用を示す。
【図2】 図2は、アゴニストとしてヒスタミン、カルバコール、ガストリンおよびペプ
トンをそれぞれ用いて、ラットの胃酸分泌に対するアムトルメチングアシルの「
インビボ」作用を示す。
【図3】 図3は、アゴニストとしてヒスタミン、カルバコール、ガストリンおよびペプ
トンをそれぞれ用いて、ラットの胃酸分泌に対するアムトルメチングアシルの「
インビボ」作用を示す。
【図4】 図4は、アゴニストとしてヒスタミン、カルバコール、ガストリンおよびペプ
トンをそれぞれ用いて、ラットの胃酸分泌に対するアムトルメチングアシルの「
インビボ」作用を示す。
【図5】 図5はモルモット摘出心房のH2-受容体に対するアムトルメチングアシルの作 用を示す。刺激はヒスタミンによって生じさせた。
【図6】 図6は、刺激剤としてヒスタミンを使用し、ラットにおける胃の重炭酸塩分泌
に対するアムトルメチングアシルの作用を示す。
【図7】 図7は、刺激剤としてヒスタミンおよびアセチルコリンを用いてモルモット摘
出回腸に対するアムトルメチングアシルの抗けいれん作用を示す(累積曲線)。
【図8】 図8は、刺激剤としてヒスタミンおよびアセチルコリンを用いてモルモット摘
出回腸に対するアムトルメチングアシルの抗けいれん作用を示す(累積曲線)。
【図9】 図9は、刺激剤としてセロトニンを用いてモルモット摘出回腸に対するアムト
ルメチングアシルの抗けいれん作用を示す。
【図10】 図10は、アセチルコリンおよびセロトニンの用量を増量して用い、ラットにお
ける胃の運動性に対するアムトルメチングアシルの作用を示す。
【図11】 図11は、アセチルコリンおよびセロトニンの用量を増量して用い、ラットにお
ける胃の運動性に対するアムトルメチングアシルの作用を示す。
【図12】 図12は、ラットにおける胃の運動性に対するアムトルメチングアシルの用量- 作用関係を示す。
【図13】 図13は、ラットの利尿に対するアムトルメチングアシルおよびジクロフェナッ
クの作用を示す。
【図14】 図14は、CGRP8-37処置後のラットにおけるペプトン刺激胃酸分泌に対するアム
トルメチングアシルの作用を示す。
【図15】 図15は、キャプサイシン、ノナノイルワニリルアミドおよびアムトルメチング
アシルの分子構造間の比較を示す。
【図16】 図16は、キャプサゼピン処置後のラットにおけるペプトン刺激胃酸分泌に対す
るアムトルメチングアシルの作用を示す。
【図17】 図17は、ラットにおけるアムトルメチングアシルの胃保護作用に対するジフェ
ンヒドラミンの干渉を示す。
【図18】 図18は、ラットにおけるペプトン刺激胃酸分泌へのアムトルメチングアシルの
胃保護作用に対するジフェンヒドラミンの干渉を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月7日(2000.2.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 シグマ−タウ・インデユストリエ・フアル マシユーチケ・リウニテ・ソチエタ・ペ ル・アチオニ SIGMA−TAU INDUSTRIE FARMACEUTICHE RIUN ITE SOCIETA PER AZI ONI イタリア・ローマ・ビアレシェイクスピア 47 (72)発明者 アンザローネ、セルジオ イタリア国 ローマ、ピアッツアレ メト ロニオ、1 Fターム(参考) 4C069 AC07 BA01 BB02 BB22 BB52 4C086 AA01 AA02 BC05 MA01 MA04 NA14 ZA68 ZA81 ZB11 ZC12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NSAID関連塩酸分泌過多およびNSAID関連の血管収縮による腎
    損傷の防止作用を有する、炎症病態の処置用NSAIDの製造のための化合物2-メト キシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテ ートの使用。
  2. 【請求項2】 NSAID関連塩酸分泌過多およびNSAID関連の血管収縮による腎
    損傷の防止作用を有する、炎症病態の処置用NSAIDの製造のための化合物2-メト キシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテ ートの使用において、その胃および腎保護作用を示すためにその化合物を同時に
    1-受容体阻害薬を用いないで空の胃に投与する使用。
  3. 【請求項3】 NSAID関連塩酸分泌過多およびNSAID関連の血管収縮による腎
    損傷の防止作用を有する、炎症病態の処置用NSAIDの製造のための化合物2-メト キシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロール-2-アセトアミドアセテ ートの使用において、2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾイル-ピロ
    ール-2-アセトアミドアセテートはプロスタグランジン合成を阻害するが、胃保 護作用および腎血管拡張作用を有する神経ペプチドの放出を誘導できる薬剤とし
    て有効である使用。
  4. 【請求項4】 上記神経ペプチドは、CGRP,VIP,GIP,ソマトスタチン,SP
    によって形成されるクラスから選択され、 −胃粘液の増加、 −胃および十二指腸重炭酸塩の増加、 −粘膜血流の増加、 −酸分泌の低下、 −胃の運動性の低下 を生じる請求の範囲第3項記載の使用。
  5. 【請求項5】 関与する主要な神経ペプチドはCGRPである請求の範囲第4項
    記載の使用。
  6. 【請求項6】 NSAID関連塩酸分泌過多の防止作用を有する、炎症病態の処 置用NSAIDの製造のための化合物2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾ
    イル-ピロール-2-アセトアミドアセテートの使用において、同一の薬剤が血管収
    縮によるNSAID関連腎損傷の防止作用も有することを特徴とする使用。
  7. 【請求項7】 NSAID関連塩酸分泌過多の防止作用を有する、炎症病態の処 置用NSAIDの製造のための化合物2-メトキシフェニル-1-メチル-5P-メチルベンゾ
    イル-ピロール-2-アセトアミドアセテートの使用において、同一の化合物はその
    胃および腎保護作用を示すために同時にH1-受容体阻害薬を用いないで空の胃に
    投与することを特徴とする請求の範囲第6項記載の使用。
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