JP2001513102A - テレフタル酸の製造 - Google Patents

テレフタル酸の製造

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Abstract

(57)【要約】 テレフタル酸などの芳香族カルボン酸類をその前駆体の液相酸化によって製造し、酸化は、反応途中で生成するほぼ全ての芳香族カルボン酸が反応の間、溶液中に維持されるように行われる。

Description

【発明の詳細な説明】 テレフタル酸の製造 本発明は、酢酸および水にわずかに溶ける芳香族カルボン酸類、具体的にはテ レフタル酸の製造に関する。 テレフタル酸は、主として繊維製造のため、およびビン類の製造に用いられる ポリエステルポリマー類を製造するための重要な中間体である。テレフタル酸を 製造するための現在の最先端技術は、臭素などの促進剤を組み込んだ溶解重金属 触媒システムの存在下で、低級のC2からC6脂肪族モノカルボン酸、通常酢酸 を含む溶媒中の分子状酸素を用い、パラキシレン供給原料を液相酸化するもので ある。反応は、少なくとも1つの撹拌容器中で、主にそれぞれ150から250 ℃および6から30バールの高温および高圧条件下、反応混合物に空気を通じて 行われ、通常、例えば、少なくとも95%の高収率でテレフタル酸が生成する。 酸化容器中の等温反応条件は、反応で生成する水とともに溶媒を蒸発させること によって維持され、得られた蒸気は凝縮され、還流して反応容器に戻る。テレフ タル酸の従来の製造においては、テレフタル酸が溶媒にわずかしか溶けないため 、反応中にかなりの割合で生成物が沈殿し、その結果、4−カルボキシベンズア ルデヒド(4−CBA)などの不純物および着色物質がテレフタル酸とともに共 沈して粗生成物が生成する。多くのポリエステル生産者の必要条件を満足させる ためには、精製して不純物含有量を減らさなければならない。1つの精製法では 、粗生成物を高温および高圧条件下で水に溶解させ、水素添加触媒の存在下で水 素と接触させ、その後で精製されたテレフタル酸を結晶化および固液分離技術に よって回収する。 本発明は、余分な精製工程を必ずしも行う必要がなく、その後の使用に対して 充分に純粋な生成物を得る余地を与えるようにテレフタル酸を製造するための方 法を提供しようとするものである。 本発明の第一の態様により、連続プラグ流れ反応方式のもとで反応媒質を反応 帯域に通過させることにより酸化反応を行うことを特徴とし、酸化反応帯域で生 成するほぼ全てのテレフタル酸が反応の間、溶液中に維持されるような条件のも とで、前駆体および溶媒を含む反応媒質中、テレフタル酸の前駆体を酸素によっ て液相酸化することによるテレフタル酸の製造方法を提供する。 反応器は、1つのプラグ流れ反応器または一連の2つ以上のプラグ流れ反応器 であるのが好ましく、非沸騰型で操作するのが好ましいが、本明細書中で定義さ れる本発明の様々な態様は、このタイプの連続流れ反応器に限定されるものでは ない。例えば、反応は、連続プラグ流れ方式に近似するように一連の非沸騰連続 撹拌タンク中、または任意の順序に配列された1つまたは複数の非沸騰連続撹拌 タンク反応器および1つまたは複数のプラグ流れ反応器を含む反応器システムで 行うことができる。 「連続プラグ流れ方式」は、バッチ−タイプ反応器とは対照的に、反応剤の導 入と生成物の回収を連続して同時に行う反応器を意味する。反応帯域内における 反応媒質の滞留時間は、一般に10分以下であり、8分以下が好ましく、5分以 下、例えば、3分以下の滞留時間を達成することもできる。 本発明の第二の態様は必ずしも本発明の第一の態様と連結して用いなくてもよ いが、反応媒質中に溶解したほぼ全ての酸素によって酸化反応を行うことを特徴 とし、酸化反応帯域で生成するほぼ全てのテレフタル酸が反応の間、溶液中に維 持されるような条件のもとで、前駆体および溶媒を含む反応媒質中、テレフタル 酸の前駆体を酸素によって液相酸化することによるテレフタル酸の製造方法を提 供する。 したがって、本発明のこの態様においては、得られるほぼ全てのテレフタル酸 を反応の間、溶液中に保持することにより、反応中の共沈の結果、回収されるテ レフタル酸に主な不純物である4−CBAが混入する程度を軽減するように液相 酸化反応を行う。本発明のこの態様による方法で用いられるほぼ全ての酸素は、 反応媒質に溶解されている。反応媒質中に溶解させた酸素を用いることにより、 酸素を反応媒質全体に均一に分布させることができる。このように、反応媒質内 の酸素不足領域を最小限に抑える結果として、トリメリト酸、安息香酸および着 色物質などの望ましくない反応副生成物の形成を減少させることができる。その 結果、全体的に見て汚染が低レベルであり、好ましくない溶媒燃焼もなく生成物 を製造することが可能となり、高純度ポリエステル製造で使用するために充分な 品質のテレフタル酸を製造するために従来用いられている精製プロセスを削除す ることもできる。 本明細書中に開示する本発明の上記態様および他の態様においては、反応で生 成した全てのテレフタル酸が反応の間、溶液中に維持されることが好ましいが、 反応の間にその一部、例えば10%まで、より普通には5%以下が沈殿する可能 性を排除するものではないものの、反応の間に生成するテレフタル酸の約2重量 %以下が沈殿することが望ましい。 反応媒質は、少なくとも2つの別々の液相成分を混合することによって生成し 、これらの成分を混合し反応媒質を生成する前に1つまたは複数の前記液相成分 に少なくも酸素の一部を加えて溶解するのが好ましい。 例えば、別々の液相成分には、前記前駆体からなるまたはこれを含む成分、お よび前記溶媒からなるまたはこれを含む成分が含まれ、両成分を混合し反応媒質 を形成するまで酸素と前駆体との間の反応が始まることがないように、反応に必 要な酸素の少なくとも一部を第二の成分に加えて溶解することができる。 通常、溶媒は主に脂肪族モノカルボン酸(2から6の炭素原子を含むことが好 ましい)であり、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、 トリメチル−酢酸、カプロン酸、およびこれらのカルボン酸類のうち1種類と、 どんな場合にも反応途中で生成する水との混合物から選択することができる。現 在好ましい溶媒は酢酸および水である。しかし、安息香酸などの他の溶媒、例え ば安息香酸および水の混合物を使用する可能性を除外するものではない。 従来のパラキシレンの液相酸化によるテレフタル酸製造において用いられる水 含有量は通常、反応帯域に供給される混合溶媒を形成するカルボン酸/水の3か ら10重量%の間の水を含むようになっている。本明細書中に開示される本発明 の様々な態様に適用可能な特徴は、従来のテレフタル酸製造プロセスの反応帯域 への全供給原料に比較してかなり高い水含有量とすることが可能である。本明細 書中に開示される本発明の様々な態様において、反応開始時の反応媒質組成物は 約3重量%から約30重量%、例えば、12重量%以上(例えば、10重量%か ら30重量%まで)の範囲にある量の水を含むことができる。生成するほぼ全て のテレフタル酸が反応の間、溶液中に留まることを確保するために本発明のプロ セスでは比較的大きな溶媒と前駆体との比率を用いるため、水含有量の増加が可 能になる。例えば、前駆体がパラキシレンからなるときには、酢酸/水混合物中 へのパラキシレンの溶解性は、水含有量の増加にともなって急激に低下し、溶媒 /パラキシレン比が通常4:1と7:1の間と小さいため、従来のテレフタル酸 製造における反応媒質に存在することのできる水の量に抑えざるを得なくしてい る。したがって、本発明のプロセスでは、水含有量の増加が許される。 溶媒/前駆体比は通常少なくとも30:1で、例えば少なくとも50:1であ る。実際は、50:1よりかなり高く、例えば、200:1まで、例えば150 :1までとすることができる。溶媒/前駆体比を言う場合、反応媒質中に存在す る水成分も溶媒部分を形成し、溶媒/前駆体比の決定に含まれることは理解され るであろう。 本発明の第三の態様は必ずしも本発明の第一および/または第二の態様と連結 して用いなくてもよいが、反応媒質の流れを入口領域から出口領域までの反応帯 域全体に作り、反応媒質の温度が入口領域よりも出口領域で高くなるように流れ の方向に沿った温度プロフィルを確立することを特徴とし、酸化反応帯域で生成 するほぼ全てのテレフタル酸が反応の間、溶液中に維持されるような条件のもと で、前駆体および溶媒を含む反応媒質中、テレフタル酸の前駆体を酸素によって 液相酸化することによるテレフタル酸の製造方法を提供する。 その前駆体の酸化によるテレフタル酸の生成は、極めて発熱的な反応である。 従来は、反応の溶媒および水が蒸発するままにして得られる蒸気を反応器から除 去し、反応熱を取り除くことにより、反応器中の等温条件を維持している。本発 明のこの態様によるプロセスでは、非等温条件で反応を行う。したがって、反応 帯域内の温度が反応帯域の入口領域から出口領域へと上昇する結果として、反応 熱は必ずしも取り除く必要がないか少々取り除くだけでよい。通常、それに続く 反応媒質からのテレフタル酸の回収は、反応媒質を冷却し生成物を沈殿させ得ら れる母液から分離し、母液を反応帯域にリサイクルすることからなる。反応帯域 全体の流路上で反応媒質の温度が上昇するままにすることにより、回収される母 液の温度は、反応帯域への再導入の前の回収母液の加熱がほとんどあるいは全く 必要ない程である。したがって、例えば、沈殿およびテレフタル酸の分離の後で 回収された母液の温度は、反応帯域の入口における温度とは約30℃以下、より 好ましくは約20℃以下異なる。 反応の途中で、例えば、流れに沿った1つまたは複数の場所において完全な溶 解を維持するには不十分な温度になった結果として、溶液からテレフタル酸が沈 殿する可能性を排除するものでないことは理解されるであろう。このような沈殿 は、沈殿したテレフタル酸が少なくとも一部は再溶解するように流れの方向に沿 って温度を調整することによって埋め合わすことができる。反応媒質が反応帯域 を進むうちに、反応帯域に供給された液相成分中に存在する微細粒子のテレフタ ル酸が溶解するように温度を制御することもできる。このような微細粒子は、例 えば、反応帯域の下流で反応媒質からのテレフタル酸の回収の途中で分離される 母液をリサイクルする結果として導入することができる。 温度プロフィルは、通常、反応媒質の温度を上昇させるか、あるいは反応によ って生成する発熱のため、温度上昇を制御することによって確立する。 反応帯域は単一容器または導管で形成し、別々の容器または導管、あるいは単 一容器内の別々の室で形成される各亜帯域(sub-zones)を備えた一連の亜帯域 を含むことができる。 入口領域から出口領域への温度プロフィルは、実質的に流れの方向に連続的に 増加するか、あるいは段階的な性質であってよい。例えば、反応帯域が一連の亜 帯域を含むときには、反応帯域全体でほぼ全てのテレフタル酸を溶液中に維持す るのに合わせた温度プロフィルを確立するため、亜帯域の中に熱を除去または追 加するための少なくとも1つの亜帯域があるという条件がある。 2つ以上の反応帯域があってもよい。例えば、それぞれ反応剤および溶媒が供 給される並列の2つ以上の反応帯域、および所望ならばこれらの複数の反応帯域 からの生成物を結合し、単一の生成物流を形成することができる。 反応熱を反応帯域(または該当する場合には1つまたは複数のその亜帯域)か ら除去する場合、熱交換表面を横断する反応媒質からヒートシンクへの熱移動、 例えば熱受容液による熱交換、および/または反応器全体の反応媒質の流れの方 向に沿って1つまたは複数の段階で加えることができる溶媒および/または前駆 体または不溶液体(以下により詳細に説明する)などの冷却液の導入によって反 応熱を除去することができる。 熱受容液を用いるときには、反応帯域内の反応媒質にされる外部表面である1 つまたは複数の壁を有する1つまたは複数の流路を通過させるのが便利である。 例えば、反応媒質に浸した1つまたは複数のコイル管を通して循環させることが できる。あるいは、反応剤および溶媒をシェルに通し、熱受容液をシェル内部の 管に通すシェル内管熱交換器のように反応器をデザインすることができる。 しかし、他の方法、例えば、反応帯域周囲の少なくとも一部にジャケットを配 列し熱受容液を通して熱交換を行うという可能性を排除するものではない。例え ば、上記のようにシェルデザインの管は、反応剤および溶媒を管に通し、熱受容 液をシェルに通すようにすることができる。 熱受容液は、反応帯域を通って流れる反応媒質と向流および/または並流の関 係で反応帯域を行き来することができる。熱受容液を導く通過帯域または複数の 通過帯域は、反応器の内部に広げて配列するのが便利である。 有利には、反応媒質と熱交換した熱受容液を処理し、熱的、機械的および/ま たは電気的エネルギーを回収する。例えば、この目的に適したコンプレッサを駆 動することによって、回収された動力の一部を用いてプロセスの酸化剤として供 給される空気または酸素を加圧することができる。例えば、熱受容液に移動した 熱は、エネルギー回収システムで機械的または電気的エネルギーに変換すること ができる。1つのアプローチは、過熱して蒸気タービンに供給し、動力を回収す ることができる蒸気を作るために熱受容液を用いることである。 熱受容液は、反応帯域を通す前に予め加熱してもよく、このような予備加熱は 酸化反応によって生じる生成物流との熱交換で行うことができる。 熱受容液は、水または油、例えば鉱油を含むのが便利である。あるいは、熱受 容液は、反応媒質またはその成分の1つを含むことができる(すなわち、溶媒お よび/または前駆体)。例えば、反応の間に生成する発熱は、一部を入ってくる 反応媒質の予熱に、一部をほぼ全てのテレフタル酸が溶液中に維持されるように 反応帯域に通して反応媒質の温度を高めるために用いることができる。 反応開始の初期温度は、反応開始を保証するに十分の高さが必要であるが、あ まりに高く、反応中の温度上昇が溶媒および芳香族成分の過剰燃焼をもたらすよ うであってはならない。通常の入口温度範囲は、80から200℃の範囲内で、 120と180℃の間、例えば140と170℃の間が好ましい。反応帯域から 出てくる生成物流の温度は、入口温度を超える180と250℃との間であり、 180と230℃との間(例えば、190から220℃)が好ましい。 反応帯域を横断した後、ほぼ全てのテレフタル酸は溶液中にある。溶液は触媒 、および比較的少量の中間体(例えば、p−トルイル酸および4−CBA)およ び着色物質およびトリメリト酸などの副生成物を含む。所望の生成物であるテレ フタル酸は、例えば、1つまたは複数の段階で溶液から結晶化させ、続いて、得 られるスラリーを1つまたは複数の段階で固液分離によって処理することによっ て沈殿させることができる。 沈殿プロセス、例えば結晶化を実施する前、およびほぼ全てのテレフタル酸お よび他の成分がまだ溶液中にある間、一定の成分を除去するように反応媒質を処 理することができる。例えば、反応媒質を処理し、例えば陽イオン交換樹脂また はイオン交換膜を含む電気透析技術を用いるイオン交換技術により触媒金属イオ ンを除去することができる。 沈殿および分離段階に伴う生成物/母液スラリーは、本発明のプロセスで用い る比較的大きな溶媒:前駆体比から見て比較的希薄であることから、固液分離の 上流で生成物の濃縮を行うのが好ましい。スラリーの濃縮は、例えば1つまたは 複数のハイドロサイクロン分離器を用い結晶化プロセスの下流で行ってもよく、 または集積晶析装置/濃縮装置を用いて結晶化プロセスの途中で行ってもよい。 固液分離後に回収される溶媒ベースの母液(溶解した触媒成分を含んでいても よいが、必ずしも含んでいる必要はない)は、酸化反応帯域にリサイクルするの が好ましい。 テレフタル酸の回収は、反応媒質の減圧を含む従来の結晶化技術で行うことが できる。しかし、このような減圧は母液を反応器システムにリサイクルするため に再加圧の必要を生じる。 本発明の別の態様は、必ずしも先に述べた態様と連結して用いなくてもよいが 、反応媒質の実質的圧力低下を避けることにより、反応操作圧力とほぼ同じかそ れ に近い、すなわち約5バール以下、好ましくは約2バール以下の反応器システム の操作圧力より低い圧力で母液を回収できるようにして沈殿により反応媒質から テレフタル酸を回収することを特徴とし、酸化反応帯域で生成するほぼ全てのテ レフタル酸が反応の間、溶液中に維持されるような条件のもとで、前駆体および 溶媒を含む反応媒質中、テレフタル酸の前駆体を酸素によって液相酸化すること によるテレフタル酸の製造方法を提供する。 本明細書中に開示する本発明の前記態様および下記態様のそれぞれにおいて、 酸化反応帯域への再導入の前に、母液が反応帯域から出た後、および/または母 液が反応帯域を行き来する間、反応媒質との熱交換によって母液を加熱し、それ によって反応媒質を冷却することができる。 通常、得られる沈殿は、重量で5,000ppm以下の4−CBAを含む。反 応媒質から沈殿するテレフタル酸は、重量で3,000ppm以下の4−CBA を含み、重量で約1,000ppm以下がより好ましく、重量で約500ppm 以下(例えば重量で20から300ppm)が最も好ましい。 テレフタル酸の沈殿を伴う反応媒質の冷却は、得られるスラリーの固液分離を 行う温度が120℃から180℃の範囲内、より好ましくは約130から約17 5℃および最も好ましいのは約140から約170℃となるような加圧条件で行 うのが好ましく有利である。このような高温で固液分離を行うとかなりの割合の テレフタル酸が溶液中に残るが、回収生成物中の主な不純物の濃度は、反応媒質 を反応帯域から取り出す時の温度から下がるにつれて減少し、次いでさらに下が るにつれて増加することが判明した。 本明細書中に開示する他の態様と連結して用いてもよいが必ずしも連結して用 いなくてもよい本発明の別の態様により、固液分離を約120から約180℃の 範囲内、より好ましくは約130から約175℃および最も好ましくは約140 から170℃で行うことを特徴とし、酸化反応帯域で生成するほぼ全てのテレフ タル酸が反応の間、溶液中に維持されるような条件のもとで、前駆体および溶媒 を含む反応媒質中、テレフタル酸の前駆体を酸素によって液相酸化し、その後反 応媒質を冷却してテレフタル酸を沈殿させ、これを固液分離によって回収するこ とによるテレフタル酸の製造方法を提供する。 本明細書中に開示する他の態様と連結して用いてもよいが必ずしも連結して用 いなくてもよい本発明の別の態様により、反応帯域の入口領域から反応帯域の出 口領域までの反応媒質の流れの方向に離れた位置の2つ以上の場所で反応帯域に 酸化剤を導入することを特徴とし、生成するほぼ全てのテレフタル酸が反応の間 、溶液中に維持されるように液相酸化を反応帯域で行う、溶媒中のその前駆体の 液相酸化によるテレフタル酸の製造方法を提供する。 本発明のこの態様は、具体的には、反応帯域が少なくとも一部がプラグ流れ反 応器で形成されている場合に適用可能で、具体的には、酸化剤がほぼ純粋な酸素 または酸素の豊富なガスである場合に有益である。 このような場所は、酸化剤が初期位置および前記初期位置の下流にある少なく とももう一つの位置で反応に導入されるように溶媒および反応剤のバルク流れに 対向して酸化帯域にくまなく配置されているのが便利である。酸化剤は、反応帯 域および/または亜帯域全体の反応媒質流路の長さ全体にほぼ連続的に導入する ことができる。例えば、反応媒質に浸され流れの方向に伸びた穴の空いた管によ り酸化剤を導入することができ、穿孔の数、空間配置および分布は、酸化剤が前 記反応帯域および/または亜帯域の長さに沿ったほぼ全地点で導入されるように する。 本発明の前記各態様における酸化剤は、分子状酸素、例えば十分に純粋な酸素 、空気または他の酸素含有ガス(すなわち、主成分または少量成分として酸素を 含むガス)、または液体に溶解した酸素が便利である。酸化剤としてほぼ純粋な 酸素を用いると、ガスの放出およびプラグ流れプロフィルの攪乱を避け、一方で 適度の操作圧力で反応を増強するために必要な高い酸素大量移動速度を得るため に有益である。 酸素は、窒素より溶媒に溶けやすい二酸化炭素などの希釈ガスと混合してもよ い。希釈ガスは、例えば、酸化反応の間に生成する排気ガスから誘導することが できる。希釈ガスを排気ガスから誘導する場合、排気ガスは例えば、高温接触燃 焼で処理して臭化メチルをHBrおよびBr2に変換し、HBrが酸化反応の触 媒成分として用いることができるため、そのHBr含量を変えないで少なくとも その一部をリサイクルすることができる。例えば、MeBrからのHBrおよび Br2への変換後、排気ガスの一部を反応への酸素供給の希釈に転用し、残りを さらに処理して、例えば、廃棄または運搬目的で流動化媒質として使用する。処 理した発生ガスの転用部分は、冷却し(例えば、MeBr変換工程の上流の排気 ガスとの熱交換)および再加圧(酸素供給混合の前または後)を十分に行って酸 化反応に再導入することができる。残りの排気ガスの処理は、エキスパンダおよ び洗浄(エキスパンダの上流および/または下流)などの動力回収システムに供 給し、HBrおよびBr2などの残留汚染物質を除去することができる。 分子状酸素の代わりに、酸化剤は化合物、例えば1分子あたり1つまたは複数 の酸素原子を含む室温液相化合物などの酸素原子を含んでもよい。このような化 合物の1つの例が過酸化水素である。 溶媒:前駆体比とともに、温度および水含有量などの様々な他のパラメータも 考慮に入れ、生成するほぼ全てのテレフタル酸が反応の間、溶液中に維持される ようにする必要がある。 反応を行う高圧条件は、通常、反応媒質が反応の間、液相を維持する(非−沸 騰条件)ように選択される。酸化剤の性質にもよるが、反応は通常10バールか ら100バールの範囲の圧力で行われ、代表的には20バールから80バールで ある。例えば、溶解した酸素を用いて反応を行うときには、十分に純粋な酸素を 用いる場合で通常約60から約80バールであるが、酸素および希釈剤が反応媒 質に溶解している場合は100バールを超える。 本明細書中に開示する他の態様と連結して用いてもよいが必ずしも連結して用 いなくてもよい本発明の別の態様により、反応帯域に関係する全酸化反応容積を m3の単位でA、回収されたテレフタル酸の4−CBA含有量をppm w/wの 単位でB、および酸化反応から回収したテレフタル酸の量をte/hrの単位で Cとしたときに、下式、すなわち、 (A*B)/C<4,000 のような関係があることを特徴とし、酸化反応帯域で生成するほぼ全てのテレフ タル酸が反応の間、溶液中に維持されるような条件のもとで、前駆体および溶媒 を含む反応媒質中、テレフタル酸の前駆体を酸素によって液相酸化することによ るテレフタル酸の製造方法を提供する。 「全酸化反応容積」という用語は、反応帯域を形成する1つまたは複数の反応 容器(並列および/または直列)の全容量を含み、これらの1つまたは複数の容 器に具備されたいずれの蒸気頭隙(vapour head space)、例えば液体/蒸気解 放部を含むことを理解されたい。 以下のような関係にあることが好ましい。 (A*B)/C<3,000 本発明のこの態様の文脈においては、通常、回収されたテレフタル酸の4−C BA含有量は約5,000ppm w/w以下であり、好ましくは約3,000 ppm w/w以下であり、約1,000ppm w/w以下であるのがより好ま しく、約500ppm w/w未満、例えば約20から約300ppm w/wの 範囲とすることができる。通常、テレフタル酸の生成速度は20te/hrを超 える。 本発明のこの態様は、本発明の様々な態様に従ってテレフタル酸プロセスを操 作すること、例えば非沸騰条件で酸素供給連続プラグ流れ(または擬似プラグ流 れ)方式で製造プロセスを行うことによって実施することができる。例えば、本 発明に従って60te/hrの速度で250ppm w/wの4−CBA含有量 を有するテレフタル酸生成物を製造するために操作される十分に純粋な酸素供給 単一プラグ流れ反応器は、160m3未満の全酸化反応容積、およびこの場合に (A*B)/C<1,000を有するデザインによって実施することができる。 対照的に、現在実施され60te/hrで約2500ppm w/wの4−CB A含有量を有する粗製テレフタル酸を製造するようにデザインされた従来デザイ ンされた酸化反応器は、400m3を超える全酸化反応容積を必要とし、したが って、この場合(A*B)/C>16,000となり、本発明の長所によって達 成することができる反応器容積の顕著な減少が明確に証明される。60te/h rの速度で500ppmの4−CBA含有量を有する繊維用テレフタル酸を製造 するために高濃度の触媒および高温(および、その結果として高レベルの酢酸燃 焼)で操作する複数の反応器を用いる従来の1段階酸化プロセスの場合、必要な 全酸化反応容積は約800m3程度となり、関係式(A*B)/Cに対して6,6 00を上回る値が得られる。 本発明の関連する態様において、酸化反応が行われる1つまたは複数の容器の m3を単位とする全酸化反応容積Aが下記の条件、すなわち、 A<(4,000*C)/B を満足することを特徴とし、その前駆体を液相酸化することによってテレフタル 酸を製造し、操作的には少なくとも20te/hrの生成速度Cで約5,000 ppm w/w未満の4−CBA含有量Bを有するテレフタル酸を製造するよう にプラントがデザインされる。 本発明の前記態様のうちのいずれか1つにおけるプロセスは、通常、酸化触媒 の存在下で行うこととする。酸化触媒を用いる場合、溶媒およびテレフタル酸前 駆体を含む反応媒質に触媒が溶解していてもよく、あるいは、不均一触媒を用い ることができる。均一であっても不均一であっても、触媒は通常1つまたは複数 の重金属化合物、例えばコバルトおよび/またはマンガン化合物を含み、任意選 択で臭素またはアセトアルデヒドなどの促進剤を含むことができる。例えば、触 媒は脂肪族カルボン酸溶媒、例えばコバルトおよび/またはマンガンの臭化物、 ブロモアルカン酸塩またはアルカン酸塩(通常、酢酸塩などのC1〜C4アルカ ン酸塩)中でテレフタル酸前駆体などのテレフタル酸前駆体の液相酸化に用いら れてきた任意の形をとることができる。バナジウム、クロム、鉄、モリブデンな どの他の重金属、セリウム、ジルコニウム、ハフニウム、および/またはニッケ ルなどのランタニドの化合物をコバルトおよび/またはマンガンの代わりに用い ることができる。有利には、触媒システムは、臭化マンガン(MnBr2)を含 む。代わりになるべきもの、または追加的に、酸化触媒は、1つまたは複数の貴 金属またはその化合物、例えば白金および/またはパラジウムまたはその化合物 を例えば、極めて細分化された形または金属スポンジの形で含むことができる。 酸化促進剤を用いる場合には、元素臭素、イオン化臭素(例えば、HBr、Na Br、KBr、NH4Br)および/または有機臭化物(例えば、ブロモベンゼ ン類、臭化ベンジル、モノ−およびジ−ブロモ酢酸、臭化ブロモアセチル、テト ラブロモエタン、二臭化エチレンなど)の形であってよい。あるいは、酸化促進 剤は、メチルエチルケトンなどのケトン、またはアセトアルデヒドなどのアルデ ヒドを含むことができる。 触媒が不均一の形のときには、連続的に流れる反応媒質と触媒との間の接触を 確保するように反応帯域内に適当に配置することができる。この場合、触媒を反 応帯域内に適当に支持および/または束縛し、流れ切断面へ過度に押さえ付ける ことなくこのような接触を確保することができる。例えば、不均一触媒は、反応 媒質がそれらの上を流れるように、反応帯域内に位置する固定状態の要素(例え ば、オープンワーク構造を形成する要素)上に被覆するか、さもなければこれに 塗布、またはその中に統合することができる。このような固定状態の要素はさら に、反応帯域を流れながら反応剤の混合を促進するために役立つことができる。 あるいは、触媒は、流動ペレット、粒子、細粒形、金属スポンジ形などの形状で よく、必要ならば操作中に触媒ペレットなどが反応帯域を流れる反応媒質に懸濁 または沈められるようにそれらを反応帯域に閉じこめることができる手段を用い る。これらの方法のいずれであれ不均一触媒の使用は、触媒を明確な帯域に閉じ 込め、反応媒質がその帯域を一旦越えると次の酸化が減速して起こるかあるいは 顕著に抑制されるようにすることができるという利点をもたらす。触媒を回収す るための対策も必要なくなる。 酸化触媒の支持体は触媒的に不活性、または酸化反応に不活性であるのがよい 。支持体は多孔性がよい。一般的に、触媒支持体材料は実質的に耐腐食性であり 、一般的な条件で実質的に耐酸化的でなくてはならない。したがって、一般的な 条件により、触媒支持体材料は、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、シリカ アルミナ、アルファアルミナ、ガンマアルミナ、デルタアルミナ、およびイータ アルミナ、ムル石、スピネル、およびジルコニアから選択することができる。ア ルファアルミナ、ガンマアルミナ、シリカ、またはシリカアルミナを含む支持体 が好ましい。 酸化触媒の支持体成分は、純粋な材料または材料の複合体でよく、後者は例え ば、触媒に化学的または物理的特徴を付与するために用いられる。例えば、酸化 触媒は大きな耐摩耗性を有する基質および大きな表面積を有する基質被覆を含む ことができる。従来の含浸技術を用い、それらを製造することができる。基質と して用いる材料は、通常、実質的に耐腐食性であり、一般的な条件で実質的に耐 酸化的でなくてはならない。したがって、一般的な条件により、基質材料は、ア ルファアルミナ、ムル石およびスピネルから選択することができる。複合体基質 被覆として用いる材料は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、アルファ アルミナ、ガンマアルミナ、デルタアルミナおよびイータアルミナである。 テレフタル酸を製造するための本発明の様々な態様によるプロセスの応用を、 例示する添付の図面を参照しながら本発明の一例を説明する。図面中で、 図1は、全体の酸化プロセスを示すブロック図である。 図1Aは、様々な供給原料を混合し反応媒質を生成するための一方法を示す図 である。 図2は、十分に純粋な酸素または酸素の豊富なガスを酸化剤として用いる本発 明のプロセスで用いることができる酸化反応器スキームの一形態を説明する工程 図である。 図3は、図2に示す酸化反応器の改良形態を例示するものである。 図4は、連続撹拌タンク反応器を用いて反応を行う代替的なスキームである。 図5は、テレフタル酸の結晶化および回収で用いる一実施形態の工程図である 。 図6は、精留器を用い、結晶化プロセスで生成するフラッシュ蒸気から溶媒お よび水を回収することを説明する工程図である。 図7は、結晶化および濃縮を同一容器で行う、生成物回収のスキームを説明す る工程図である。 図8は、熱除去の対策をしたプラグ流れ反応器システムの一形態を例示するも のである。 図9は、本明細書中で説明する実施例を製造するための実験的研究で用いる装 置の概略図である。 図1を参照すると、テレフタル酸は、酢酸などの溶媒中でその前駆体、例えば パラキシレンの液相酸化により反応器システム10に生成し、酸化は触媒システ ムの存在下で行われる。反応器システム10は、単一プラグ流れ反応器、直列に 配置された2つ以上のプラグ流れ反応器、1つまたは複数の連続撹拌タンク反応 器と組み合わせたプラグ流れ反応器、または直列でプラグ流れに近似するように 配置された2つ以上の連続撹拌タンク反応器などの様々な形をとることができる 。可能な反応器システムの配置についていくつかの例を以下に述べる。前駆体、 構 成溶媒、構成触媒(例えば、コバルトおよびマンガン化合物を酸化促進剤の臭素 とともに含む)および回収母液および溶媒成分をミキサーおよび予熱器セクショ ン12中で混合し、反応媒質を生成させるが、混合物中の溶媒(新規および回収 )と前駆体の比は従来の液相酸化によるパラキシレンのテレフタル酸への酸化で 用いられた比よりもかなり大きい。予熱(必要な場合)の少なくとも一部は、シ ステムの定常操作条件のもとで回収母液および溶媒によってもたらされる。回収 母液から供給される熱は定常状態条件における外部熱源の必要性がなくなるほど 十分であるが、この場合にも外部熱源は起動には必要とされる。通常、溶媒:前 駆体比は約70:1(重量基準)程度である。混合物はライン14を経由して反 応器システムの入口領域に供給される。反応器システムに供給される混合物の温 度は通常、約150℃の温度であり、反応の間に反応媒質の沸騰を実質的に予防 することを確保するのに適した圧力でポンプで送られる。ミキサー12で液相成 分を混合する代わりに、予熱はするけれども反応器システムに導入するまで別々 に置き(この場合ユニット12は予熱器のみ)2つ以上の供給原料14として反 応器システム10に供給し、反応器システム10の入口領域で混合する(このよ うなスキームの例については図1Aを参照のこと)こともできる。 酸素はライン16を経由して供給される。酸素供給は、様々な形をとることが でき、十分に純粋な酸素、空気、酸素の豊富な空気、酸素および窒素または二酸 化炭素などの希釈剤を含むガスなどが含まれる。酸素供給は、反応器システムに 入る単一のライン16で示しているが、酸素供給の方法およびその濃度に関する 酸素供給の性質は、後述のより具体的な実施形態から明らかとなるように様々で ある。また、酸素源は、溶媒/パラキシレン反応媒質とは別の反応器システムに 供給されるように示されているが、用いる酸素源が十分に純粋な酸素あるいは不 活性ガスで希釈された酸素であるかに関係なく、反応器システムの上流またはミ キサー/予熱器セクション12で反応媒質あるいは1つまたは複数のその成分( 例えば、酢酸および/または母液リサイクル)中に少なくとも一部(ライン17 参照)を予め溶解させておくのが好ましい。 溶媒/前駆体/触媒反応媒質は、好ましくはプラグ流れまたはプラグ流れ近似 として、入口領域からライン18を経由して生成物流を取り出す出口領域まで、 反応器システムを通過する。溶媒/前駆体混合物が反応を通過する間に生成する ほぼ全てのテレフタル酸が溶液中に維持されることにより、パラトルイル酸およ び4−CBAなどの中間体が反応の間、溶液中に維持され反応に利用されるよう に反応を行う。このようにすると、比較的低4−CBA含有量の生成物を確保す ることが可能である。 生成物流はライン18を経由して結晶化セクション20に送られ、生成物テレ フタル酸の沈殿が行われ、用いる溶媒および少量の水、溶解した触媒成分、テレ フタル酸、その中間体および反応で生成する副生成物を主に含む母液中のテレフ タル酸スラリーが生成する。結晶化プロセスは圧力および温度を下げるもので、 このプロセスの最後にスラリー圧力は大気圧以下から実質的に大気圧以上の範囲 をとることができるが、後者が好ましい。 結晶化プロセスを終了する温度は、スラリーから回収された母液を構成溶媒お よび前駆体と混合するとき、混合流が反応帯域の所望の入口領域温度に対応する 所定の温度となるような適当な温度であるように選択することができる。酸化反 応で水が生成する。反応による水の少なくとも一部を除去する1つの方法は、結 晶化セクションと連結した圧力調整器/蒸留カラムを用いるものである。例えば 、高温でフラッシュ蒸気を晶析装置容器の少なくとも1つから直接蒸留カラムに 供給することにより水(蒸気の形でのオーバーヘッド生成物)から溶媒(ボトム 生成物)を分離する。次いで、加圧された蒸気オーバーヘッドは蒸気濃縮タービ ンによる動力回収システムで用いることができる。このようなスキームの一例に ついて図6を参照しながら以下でより詳細に説明する。 フラッシングおよび溶媒冷却によって溶媒除去を開始するために反応器生成物 流の圧力をその飽和蒸気圧以下に下げることからなる結晶化プロセスによってテ レフタル酸を沈殿させる場合、テレフタル酸の回収後に、少なくとも残存母液の バルクを加圧して反応器にリサイクルする。母液リサイクル流を再加圧する必要 をなくすることを目的とした別のアプローチでは、その圧力を下げることなく反 応器生成物流を冷却することによってテレフタル酸を沈殿させることができる。 次いで、熱は熱交換表面を経由して除去され、例えば、蒸気の調達またはプロセ ス加熱などに用いられる。このような配列では、冷却時テレフタル酸は熱交換表 面を汚染する傾向があり、その有効性を減じてしまう。この汚染は、表面研ぎ出 し(surface scraped)熱交換装置を用いることによってうまく取り扱うことが できる。 母液リサイクル流の再加圧が必要なほどに減少させるための別の方法は、溶媒 を冷却することなく溶媒除去によって反応媒質からテレフタル酸を沈殿させるも のである。溶媒除去は半透膜(酢酸および水および任意選択で触媒および反応不 純物を透過するが、テレフタル酸は透過しない)を通すことによって行うことが できる。溶媒除去によりテレフタル酸の沈殿が始まり、膜有効性を低下させると 考えられる膜孔の汚染は、例えば、膜表面を横切る高剪断デザインおよび/また は結晶化のバルクが生ずる中間容器と直列に膜を配置することによって克服する ことができる。膜システムによる圧力低下は大したものではないため、母液のリ サイクルを行うポンピングコストを下げることができる。 結晶化プロセスの後、スラリーの濃度は、従来のテレフタル酸製造に比較して かなり低くなる。これは、高い溶媒/前駆体比を用いたためである。したがって 、固液分離を行う前にスラリーを濃縮するのが望ましい。これは、結晶化セクシ ョンの下流にある例えばスラリーおよび母液中に大部分のテレフタル酸結晶の塊 を含む濃縮下層流およびテレフタル酸微細結晶が懸濁する母液を含むオーバーフ ロー液流を生成する1つまたは複数のハイドロサイクロン段階を含む濃縮セクシ ョン22で行われる。1つまたは複数のハイドロサイクロンによるスラリーの濃 縮は、これらの装置が比較的低コストであるために特に安価である。しかし、そ の代わりに1つまたは複数の遠心分離器(ノズル、栓付きガラスビンなど)、1 つまたは複数のフィルタ(直交流型ミクロろ過を含む)、または重力浄化/濃縮 装置などを晶析装置とは別に、または組み込んで(以下に述べるように)用いる ことができる。 濃縮セクション22からのオーバーフロー液流は、リサイクルのためにライン 24および26を経由してミキサー/予熱器12に送られる。濃縮物は固液分離 セクション28に供給され、テレフタル酸結晶は母液から分離されるが、この固 液分離は、例えば、先に公告された国際特許出願第WO93/24440号およ び第WO94/17982号(その開示の全てを参照することにより本明細書に 組み込む)に記載したように、洗浄装置を有するかまたは有しない加圧、大気圧 または減圧条件下で操作する1つまたは複数のろ過装置を用いて行われる。した がって、例えば集積固体分離および水洗浄装置は、遠心分離器、ベルトろ過ユニ ット、加圧下のスラリーで操作される回転円筒ろ過ユニット、またはドラムろ過 ユニット(例えば、セルに供給される水圧により母液を、ろ過ケーキから水に置 き換える複数のスラリー受入セルで形成されるBHS−Fest圧力ろ過ドラム )を含むことができる。スラリーをろ過後、回収されたテレフタル酸を乾燥する ことができる。まだ大気圧になっていないときには、テレフタル酸のろ過ケーキ をロックホッパー配列、回転バルブ、ラム型ポンプ、スクリュー供給装置または 高固体含量のコールドペーストを注入するために用いるタイプの順送りキャビテ ィポンプなどの順送り供給装置を経由して低圧帯域(例えば、大気圧)に送るこ とができる。 分離の温度および必要な洗浄度は、反応で生成した不純物の濃度および必要な 製品規格に左右される。一般に、さらに精製することが不必要なほど純粋なテレ フタル酸を製造することが望ましいが(例えば、場合によりテレフタル酸の水溶 液を酸化および/または還元し4−CBAをテレフタル酸またはパラトルイル酸 に変換する)、本発明のプロセスでこのような精製を行う可能性を排除するもの ではない。固液分離後、生成物は乾燥のためにライン30を経由して回収され、 必ずしも化学的精製を必要とせずにジオール(例えば、エチレングリコール)と のエステル化によるポリエステルの下流製造に用いることができる。生成物の乾 燥は、例えば回転蒸気管乾燥機または流動化ベッド乾燥機中で行うことができる 。 固液分離セクション28からろ液として得られた母液は、リサイクルのために ライン32および26を経由してミキサー/予熱器12に送られる。母液は微細 結晶の形で固相テレフタル酸をいくらか含む。この微細結晶含有物は、予熱する 結果としてまたは反応システム内で少なくとも一部は再溶解する。しかし、反応 システムを通過する際に不溶のままの微細結晶含有物があっても、従来のテレフ タル酸製造プロセスで生成する微細結晶と比べてかなり純度が良いため通常は支 障がない。図1には示さないが、回収された母液(ライン32および26)は、 ライン18の生成物流から母液リサイクルへの熱移動を行う熱交換機を用い、ミ キサー12に戻る前に加熱することができる。あるいは、母液を冷却し(例えば 、酸素を予め溶解させるためのビヒクルとして母液を用いる場合)、その場合、 1つまたは複数の供給原料流の加熱を行うように反応システムへの供給原料14 との熱交換に用いるのが望ましい。 結晶化プロセスの下流で回収される固体の一部は、溶液に「シード(seed)す る」ため、および核とするためおよび/または粒子の成長を促進するために1つ または複数の晶析装置に戻すことができる。例えば、微細結晶を含むオーバーフ ロー液流または濃縮セクションからの濃縮下層流をこの目的で結晶化プロセスに リサイクルすることができる。 結晶化プロセスは、通常、スラリーから溶媒および水を蒸発するもので、水は 反応副生成物として生成する。得られる蒸気および/または濃縮物は、ライン3 5を経由して溶媒回収セクション34に供給される。溶媒回収セクションで回収 される溶媒は、ライン38および26を経由してミキサー/予熱器12に送られ 、一方、ガスおよび他の揮発成分は、反応システムおよび/または晶析装置セク ションからライン44を経由して回収された未反応酸素を含む揮発成分およびガ スとともにライン42を経由して排気処理システム40に送られる。反応器シス テムが反応の間、単一相方式を確保するのに十分な高圧条件で操作される場合は 、反応器システムから排気ガスが得られることはない。その代わり、ガス状の成 分は結晶化セクションで溶液から発生したときに排気によって除去される。溶媒 回収セクション34で溶媒と分離される水は、ライン46を経由して溶出液処理 プラントに送られる。 反応に酸素を導入する方法は様々である。本発明の好ましい実施形態において は、ほぼ全ての酸素または酸素含有ガスが反応媒質に溶けていることにより、従 来のテレフタル酸製造プロセスでは溶解する形で液相反応媒質中に存在する気相 および固相中にあると考えられるこれらの成分との反応を単一の相条件下で行え るように酸素または酸素含有ガスを反応媒質に導入する。図1Aは、これを達成 するための1つのスキームを説明する。この場合、反応器10Aには、下記の液 相成分が供給される。 A.パラキシレンおよび酢酸溶媒(液相)。 B.酢酸溶媒中の構成触媒(液相)。 C.プロセスから回収される母液(液相)。 D.酸素または酸素含有ガス(気相)。 供給原料AおよびBは、供給原料Cに比べて比較的体積が小さいが、システム 圧力まで加圧され、次いで最初にミキサーM1中で混ぜられるが、必要ならば混 合の間、またはその前後に予熱され、混合された供給原料Eが生成する。供給原 料Eは反応器システムの入口領域10A内に供給される。反応に必要な化学量論 的な量を超える酸素が供給原料Dによって、システム圧力下にあり必要ならば酸 素の添加前に予熱された母液供給原料Cに加えられ、得られる酸素含有液体、供 給原料Fは入口領域10A内に導入される。例えば、酸素は固定状態のミキサー M2の上流の母液リサイクル流に単一噴射として加えることができる。固定状態 のミキサーM2は、母液流の連続的な混合で溶液に高濃度の酸素のある場所を作 らず、泡の合体を予防して最大泡サイズを制御し、さらに液体流に全てのガスが 溶けるのにかかる時間を最小限に抑えるように、母液リサイクル流全体に泡を一 様に分布させることを確保するようにデザインされる。入口領域10Aには、供 給原料EおよびFの混合を確保し、反応媒質を生成させるための混合処置M3、 例えば固定状態のミキサーが含まれる。 システム操作圧力、すなわち供給原料EおよびFにかけられる圧力は、導入さ れた酸素または酸素含有ガスの全てが液相反応媒質の溶液に入り、反応媒質の沸 騰の予防が確保されるように選択される。酸素源として純粋酸素を用いた場合、 システム操作圧力は通常約60バールを超え、希釈剤が存在する場合には対応し て増加させるようになる。例えば、酸素80%および窒素20%を含むガスの形 で酸素を供給する場合、通常システム操作圧力は約75バールを超える。供給原 料EおよびFの温度は、混合したときに所望の反応媒質温度(例えば、150℃ )が酸化反応の開始と一致する反応器システム10の入口で確保されるものでな くてはならない。 酢酸/パラキシレン比は、供給原料AおよびBによって導入される溶媒、およ び母液供給原料Cを経由してリサイクルされる酢酸によって決定される。反応媒 質が反応器システムの出口領域10Bに向かって進むにつれて、より多くのテレ フタル酸が生成するという事実、および反応器システムが非等温的に操作される ために反応媒質の温度が上昇して入口領域10Aから出口領域10Bへと温度増 加がもたらされるという事実を考慮に入れ、続いて起こる反応で生成するほぼ全 てのテレフタル酸が反応帯域全体で溶液に維持されるような比でなくてはならな い。生ずる温度プロフィルは調整することができ、温度プロフィルを制御する1 つの手段は入口領域10Aに1回限りよりむしろ段階的反応器システム10に供 給原料Fを導入することである。したがって、図1Aに概略を示すように、供給 原料Fは別々の供給原料F、F1、F2・・・に分けられ、供給原料Fは入口領 域10Aから導入され、残りの供給原料F1、F2・・・は、反応器システム全 体に反応媒質の流路に沿って様々な地点にある反応媒質の冷却用供給原料として 注入される。それぞれの注入地点では、適当な撹拌処置M4、M5が残った反応 媒質と注入液体の十分な混合を確保してくれる。反応器システムが2つ以上の別 々の反応容器を含むときには、連続する反応容器の移行で供給原料F1、F2・ ・・を反応媒質に注入するのが便利である。 実際、母液供給原料Cは、定常操作条件中で反応媒質のバルクを構成しており 、反応に酸素を導入するには最適の坦体である。しかし、母液供給に代えて、ま たはこれに追加して、1つまたは複数の供給によって反応器システムに酸素を導 入する可能性を排除するものではない。 次に、図2を参照すると、図1を参照して一般的に説明されたプロセスの1つ の形を説明しており、ここで反応器システムは反応剤を混合のために供給する入 口領域を有する断熱的プラグ流れ反応器60の形をとり、液相反応媒質はライン 62を経由してミキサー/予熱器66から供給されるパラキシレン、新たな溶媒 および構成触媒、およびライン64で供給されるリサイクルされた母液の混合物 を混合することによって生成される。酸化剤(この場合は、ほぼ純粋な酸素)は 、コンプレッサ68およびライン70を経由して供給され、母液リサイクル供給 原料64と混合される。反応剤は液相に溶解した酸素と単一相を生成するように 適当な集中撹拌で混合する。通常、液相反応媒質はほぼ60バールの圧力まで加 圧され、酸素は約60バールを超える圧力まで加圧され液相への導入を容易にす る。図1の実施形態の場合のように、反応媒質は、パラキシレン(pX)、反応 器シ ステムの下流で回収された溶媒ベースの母液および溶媒、溶媒構成および触媒構 成の混合物を含む。通常反応器システムの入口62に供給される反応媒質/酸化 剤混合物は150℃程度の温度である。反応器システムの単一相操作は、溶媒と して酢酸を用いたときの酢酸メチル生成の減少/抑制、および従来の反応器に比 べより低レベルの溶媒燃焼が達成されるという点で利点をもたらすことができる 。さらに、空気よりむしろ酸素を用いることで、次の結晶化プロセスの間に排気 されるガスの体積を実質的に低下させることができる。 反応のための酸素供給全体は、反応器システム60の入口領域で導入され、こ の場合、酸素が液相に溶けているという単一相条件を達成できるが、反応器の操 作に高圧(例えば、60から100バール)が必要と考えられる。所望ならば、 反応器60の流れの方向に沿って酸素供給を分布させ反応器圧力を顕著に減少さ せることができる。したがって、図2に示すように、酸素の一部をライン70か ら供給し、残りはNカ所の注入地点70A、70Bおよび70C(ここでNは1 つまたは複数)を経由し、反応器60の長さに沿った一連の場所で注入する(単 一相条件を確保するために適当な集中撹拌をする)。図3に示すような変形形態 では、反応器60の内部に長く伸びる穴の開いた導管その他を経由して導入する ことにより、実質的に連続的な酸化剤の分布にすることができる。図2または図 3に示すように酸化剤を順送りに導入することにより、具体的な場所での反応に 供給される酸化剤の量がその場所の酸素必要性に沿って調整され、反応器内に無 酸素の不足帯域がないようにすることができる。さらに、反応の間に反応媒質の 沸騰を防ぐのに十分なレベルを保つという条件で反応器圧力を下げることができ る。 反応器60の入口に供給される混合物の溶媒:パラキシレン比が例えば約60 :1程度のとき、反応途中の断熱的温度上昇は約70℃である。反応器入口62 の例えば150℃の入口温度から反応器出口72における約220℃まで温度が 上昇するままにすることにより、例えば間接的熱移動または冷却液(すなわち、 反応媒質または熱運搬体)の導入によるクエンチングによる熱の除去を必要とせ ずに反応発熱を除去することができる。しかし、図2の実施形態を含む本発明が 、発熱の除去を反応器の入口から出口にかけて温度上昇するままにすることに限 定 するものではないこと、およびどのような適当な熱除去方法を用いても少なくと も一部の反応熱の除去はできることは理解されるであろう。 プラグ流れ反応器の出口72から取り出される生成物流は、図1を参照しなが ら説明した通常のプラントセクション20、22、28および34に対応し、そ れぞれ参照番号76、78、80および82で示される回収生成物、回収水およ び回収母液、母液パージを有する生成物および溶媒回収セクション74で処理さ れる。この実施形態では、ほぼ純粋な酸素が酸化剤として用いられるため、ライ ン86を経由して回収される排気ガスが可燃性でないことを確保するためにライ ン84を経由して結晶化プロセスに窒素または他の不活性ガスを供給する。通常 、窒素は結晶化手順中の少なくとも第一(最高温度、最高圧力)の結晶化容器の 頭隙に供給することができる。排気ガス流86は、加熱炉92で加熱される前に ライン90を経由して供給される加熱処理された排気ガスによって予熱される熱 交換器88を通し、次いで、CO2および水に転換可能な一酸化炭素および有機 物などの汚染物質を分解するためにユニット94中の接触燃焼に供する。ライン 90を経由して熱交換器88に通された後の処理ガスは、必要ならば水またはア ルカリで洗浄し、排気ガス流86中に存在する臭化メチルの接触燃焼で生じる臭 素およびHBrなどの残存する汚染物質を除去した後に排出することができる。 図2の実施形態の変形形態において、任意選択で1つまたは複数の直列に連結 した反応器に複数の酸化剤注入口を有する直列に連結された2つ以上のプラグ流 れ反応器があってもよい。例えば、第一の反応器からの生成物含有流は、直接次 の反応器へ(3つ以上のプラグ流れ反応器がある場合はまたその次の反応器へ) 送ることができる。冷却媒質を1つまたは複数の第一反応器の下流に供給し、生 成するほぼ全てのテレフタル酸が溶液中に維持されるように反応器システム全体 の温度プロフィルを制御することができる。通常、冷却媒質には、反応に用いら れた溶媒(例えば、図1Aを参照しながら説明したような母液)が含まれ、任意 選択で予め酸素を溶解させていてもよい。別の変形形態において、第一反応器の 下流にある1つまたは複数の反応器に導入された熱制御媒質は、反応器システム 全体に確立される温度プロフィルに応じ、先行する反応器から移動される生成物 含有流を冷却するよりむしろ加熱するのに役立つ。 前の説明において、用いる触媒は酸化反応に供給される溶媒に溶解される。し かし、先に述べたように、不均一触媒を用いることができる。触媒システムには ジルコニウムが含まれるのが好ましい。例えば、ジルコニウムの15重量%まで コバルトを追加すると、同一条件(滞留時間、供給原料組成および温度)でこの ような追加のないときに比較して顕著に4−CBA含有量が低下し、ジルコニウ ム追加のない場合に4−CBAが250ppmであるのに比べ、触媒システムに ジルコニウム置換した場合に4−CBAが約100ppmとなることが判明した 。 図2の実施形態において、酸化反応は1つまたは複数のプラグ流れ反応器中で 行われる。図4は、反応帯域が一連の撹拌タンク反応器170A、170Bおよ び170Cで形成され、任意選択で小型プラグ流れ反応器172と組み合わせる 別のアプローチを説明している。この実施形態において、複数のCSTRを用い ることによってプラグ流れのような操作に近づき、用いるCSTRの数が多いほ ど反応器システムはプラグ流れ方式に近づいてより好ましい燃焼に対する4−C BAの関係となる。ミキサー/予熱器174からの反応媒質は、図2の実施形態 を参照しながら説明した組成を有し、ポンピングによって加圧され、反応システ ムの入口176、すなわち一連のうち第一のCSTR170Aの入口に供給され 、反応媒質はそれぞれのCSTR中で顕著な沸騰を避けるのに十分な余裕、例え ば、約25バールの圧力に加圧される。それぞれのCSTRからの溶出液は、ラ イン178および180を経由して次に供給され、ライン182を経由してプラ グ流れ反応器172(存在する場合)に供給される。CO2などの希釈ガス中の 空気または酸素は、約32バールの圧力まで加圧器184で加圧され、ライン1 86を経由してそれぞれのCSTRへ、また、存在するならばプラグ流れ反応器 172に供給される。改良形態において、CSTRおよび/またはプラグ流れ反 応器へ供給される酸化剤としてほぼ純粋の酸素を用いることができる。ただし、 高濃度の酸素がシステム内に存在することに関連する危険に関し適切な注意が必 要である。例えば、CSTRには空気を供給し、プラグ流れ反応器にはほぼ純粋 な酸素またはCO2または窒素などの希釈ガスと混合した酸素などの濃縮酸素源 を供給することができる。どちらの形で酸素を用いるにしても、それぞれのCS TRへの空気/酸素流は、酸素の不足にならないようにそのCSTRの出口酸素 を制 御するのが望ましい。 反応帯域において、反応媒質の温度は、反応帯域を通過するパラキシレンの酸 化によって生成するほぼ全てのテレフタル酸が溶液中に維持されるように設計さ れる。これに関連して、先に述べたように母液リサイクルから不溶の微細結晶の 形で固相で存在するテレフタル酸のあることは理解されるであろう。したがって 、反応帯域の入口領域に供給される反応媒質が150℃程度の温度である1つの シナリオにおいて、第一のCSTR170Aは約180℃の温度で操作し、第二 のCSTRは約200℃の温度で、第三のCSTRは約210℃の温度で操作す ることにより、生成するほぼ全てのテレフタル酸が溶液中に維持されるようにす ることができる。言い換えれば、反応が進行し、より多くのテレフタル酸が生成 するのに応じ、すでに生成したテレフタル酸およびそのCSTR中で生成するで あろうテレフタル酸を溶液中に維持するのに十分な温度のCSTRに反応媒質を 送るのである。それぞれのCSTR内を同じ温度にすることができるが、1つの CSTRから次のCSTRへと圧力が増加するように反応器システムを操作する 可能性を排除するものではない。 使用済みの空気は、それぞれの冷却器190A、B、Cを通過する頭隙流(ov erheads stream)としてそれぞれのCSTR170A、B、Cから除去される。 CSTRは非沸騰方式で操作されるので、これらの冷却器は(従来型の設計にお けるような)バルク蒸発損を濃縮するためのものではない。その代わりにこの冷 却器は、使用済みの空気流中に蒸気または水滴として運ばれてくる溶媒の一部を 「戻す」のに役立つ。各CSTR中の反応媒質の滞留時間は、従来のテレフタル 酸製造CSTRにおける通常30分以上という滞留時間に比べ、かなり短くなる 。通常、それぞれのCSTR170A、B、Cにおける滞留時間は、数分程度、 例えば、CSTRあたり約1から2分である。 最後のCSTR170Cから取り出される生成物流は、生成物/溶媒回収セク ション192に直接送られるが、溶媒の過剰な燃焼なしに低4−CBAテレフタ ル酸生成物が所望のときには小型プラグ流れ反応器172を用い最後のCSTR 170Cを出た生成物の4−CBAおよび他の不純物含有量をさらに低下させる ことができる。この目的で用いるプラグ流れ反応器は比較的小型のものが要求さ れ、例えば、CSTRが100m3程度の容量の場合、プラグ流れ反応器172 は10から20m3程度の容量でよい。したがって、酸化反応で得られる大部分 (例えば、少なくとも75%)のテレフタル酸は、CSTR中で生成し、残りが プラグ流れ反応器中で生成する。 生成物/溶媒回収セクション192は、通常、図1および2を参照しながら説 明したものと同様である。ライン194、196、198および200はそれぞ れ、回収されるテレフタル酸生成物、回収水、ミキサー/予熱器174への母液 リサイクルおよび母液パージを示す。冷却器190A、B、Cからの使用済み空 気流は、例えば25から30バールの高圧であり、特に残留酸素、一酸化炭素、 二酸化炭素、かなりの量の窒素、溶媒および臭化メチルおよび酢酸メチルなどの 有機物を含む。この排気ガス流202は冷却器204でさらに冷却され、主に溶 媒である濃縮物はライン206を経由して溶媒回収セクションに送られる。次い で、冷却された排気ガス流は高圧吸収装置209中の洗浄液と接触し、さらに有 機物が除去される。洗浄された排気ガスは、燃料予熱器210で予熱され、ユニ ット212中の接触燃焼に供されエキスパンダ214を通過して動力を回収する 。次いで、エキスパンダ214から回収された窒素含有ガス流216は、排出ま たは、例えば、生成物プラントにおける不活性化の役割といった他の役割に使用 する前に、例えば、水またはアルカリによる洗浄によってさらに処理され、臭素 および/またはHBrなどの残留汚染物質が除去される。通常、排気ガス処理プ ロセスは、公開国際特許出願第WO96/39595号に説明したものでよい。 図4の実施形態の改良形態で、プラグ流れ反応器が存在する場合には、例示し た一連のCSTRの代わりに単一のCSTRを用いることができる。例えば、酸 化反応の大部分がCSTR中で行われ、例えば、全体の反応で得られるテレフタ ル酸生成物のうち少なくとも75%がCSTR中で生成し、残りがプラグ流れ反 応器中で生成するように配列することができる。別の改良形態では、酸素の泡が 液体の再循環本体に閉じ込められ反応器頭隙に入ってから消えるように反応器内 の休止帯域を確立するための手段を持つUS−A−5371283に開示された ようにデザインされたCSTRまたはそれぞれのCSTRにほぼ純粋な酸素また は濃縮酸素ガス(すなわち、空気中に存在濃度を超える23から100%の酸素 濃度)を供給することができる。US−A−5371283(その開示の全てを 参照することにより本明細書に組み込む)に開示されているように、ガスと液相 との間の境界面の領域におかれる調節板により、および/あるいは窒素のような 不活性ガスで反応器内の頭隙を満たすことによってこれを行うことができる。こ のように、反応器頭隙における可燃性の危険を避けるために、排気ガスの酸素含 有量を比較的容易にモニターするができる。 1つまたは複数のプラグ流れ反応器を用いる前述のこれら実施形態において、 反応器は水平に広がる縦軸に方向付けられて示される。しかし、これが不可欠で はなく、例えば、反応器を液体の流れが通常垂直方向に生ずるように方向付けで きることは理解されるであろう。 図1、図2および図4に示した生成物回収セクションの1つの形を、次に参照 する図5に示す。反応器システムからのライン220上の生成物流は、第一の撹 拌晶析装置容器222Aに入り、そこでフラッシュされて圧力および温度が低下 して生成物流に含まれるテレフタル酸の部分的沈殿および溶媒と水を含む蒸気の 発生がもたらされる。次に、この生成物流はライン224を経由して第二の撹拌 晶析装置容器222Bに入り、そこでさらにフラッシュされて圧力および温度が さらに低下し、その結果、テレフタル酸結晶がさらに沈殿し、溶媒と水とを含む 蒸気が発生する。通常、210から220℃程度の温度のライン220における 生成物流の場合、生成物流はフラッシュされた第一の晶析装置で約195℃およ び9バール、第二の晶析装置で約151℃および3バールとなる。図5には結晶 化の2つの段階を示したが、3つ以上のまたは単一の結晶化段階でもよいことは 理解されるであろう。 溶媒ベースの母液中に沈殿したテレフタル酸結晶を含む生成物流は、比較的希 薄なスラリーの形をとり、例えば、約3.5重量%の固体を含む。このスラリー は、ポンプ226を経由して1つまたは複数のハイドロサイクロン228(図5 には1つだけを示すが、2つ以上用いる場合は、通常並列および/または直列と する)に送る。スラリーはハイドロサイクロン228中で濃縮を受け、例えば、 約30重量%までの固体を含む濃縮下層流230およびテレフタル酸微細結晶が 懸濁した溶媒ベースの母液を含む上層流232が得られる。この下層流は減圧容 器234に供給され、濃縮されたスラリーの圧力は約1バール以下に下げられ、 回転真空ろ過器236のスラリー受入室に送られ、テレフタル酸結晶の大部分が 母液と分離され、真空ろ過器の円筒フィルタークロス上にろ過ケーキを生成する 。このろ過ケーキをフィルタークロスから移動し、乾燥機237に供給し乾燥テ レフタル酸結晶を生成させる。 溶媒は様々な段階で結晶化プロセスから回収する。容器222A、Bからフラ ッシュされた溶媒および水含有蒸気は回収され、冷却器238A、Bを通して濃 縮物として溶媒を生成させ、これをライン240、242および244を経由し てミキサーセクションにリサイクルする(図1、図2および図4を参照されたい )。溶媒はハイドロサイクロンからのオーバーフロー液として回収され、ライン 232および244を経由してリサイクルされる。溶媒回収セクション246か らさらに溶媒が回収され、ライン248、242および244を経由してリサイ クルされる。溶媒回収セクション246は蒸留カラム(不図示)、例えば共沸蒸 留カラムで構成され、そこには製造プロセスの様々なソースから生ずる溶媒およ び水を含む供給原料流が送られて水から溶媒が分離され、水はライン249を経 由して水性溶出液処理システム(不図示)に送られる。このような供給原料流の 1つには、冷却器238A、Bおよび252で熱回収された後で晶析装置222 A、Bから得られるフラッシュ蒸気流250が含まれる。蒸気流250は、残留 酸素および窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、溶媒、水および酢酸メチルなどの不 活性物(後者は酸素源として空気を用いたときに存在する)も含む。母液リサイ クル流から得られるパージから蒸発した溶媒/水を含む第二の溶媒/水供給原料 流255は、蒸留カラムに供給される。ガス状成分は蒸留の途中で生成する頭隙 から相分離され、ライン254を経由して排気ガス処理に供給される(例えば、 接触燃焼、エキスパンダを経由する動力回収および洗浄)。通常、蒸留カラムか ら回収される溶媒は十分に純粋で、回収されたテレフタル酸の洗浄に用いること ができる。したがって、例えば、溶媒流248の一部はライン260を経由して 転送され、回転真空ろ過器236のフィルタークロス上に生成したろ過ケーキの 洗浄に用いることができる。所望ならば、フィルタークロス上のろ過ケーキを向 流洗浄するために用いることができる。回転真空ろ過器を図5に示すが、固液分 離工程を他の装置、例えば、ベルトろ過器を用いて行ってもよい。洗浄のために 溶媒を用いる代わりに、洗浄液として水を用いることができる。 図6は、エネルギーを濃縮蒸気タービンによって回収する結晶化プロセスから の溶媒回収の1つの形を示す。反応器システムからの生成物流300は、示すよ うな2段階の結晶化に供される。それぞれの容器302A、Bにおける結晶化は 、図5を参照しながら説明したように行われ、蒸気および溶媒蒸気を含むフラッ シュ流を生ずる。容器302Aからのフラッシュは冷却器304に送られ、熱は ライン306を経由して供給されるボイラーへの給水に移動し、製造プロセスで 用いるための低圧蒸気がライン308中に生成する。冷却器304は溶媒を「戻 す」ことに役立ち、溶媒はテレフタル酸を含んでいないため、ライン309を経 由して溶媒リサイクルライン310に送られ、第二の晶析装置容器302Bに転 送されるよりむしろ反応器に関連するミキサー/予熱器に導かれる。凝縮されず に溶媒枯渇フラッシュは、ライン305を経由して第二の晶析装置容器302B に送られ、その容器からのフラッシュと合わされて直接分留/圧力調整器カラム 312に送られる。あるいは、ライン305から誘導されるフラッシュは、後述 の排気処理に直接送ることができる。容器302Bからのフラッシュ蒸気は、通 常3バール程度の圧力となる。蒸留カラム312は通常、一連の結晶化段階で用 いられる最後の結晶化段階からのフラッシュ蒸気を受けるように配置される。し かし、最終段階の蒸留の結晶化段階の1つに蒸留カラムを接続する可能性を排除 するものではない。容器302Bからのスラリーは、参照番号314として示し た固体回収プロセスに供給され、ライン316上に乾燥テレフタル酸結晶を、ラ イン318上に母液を生成する。 カラム312は、少量の水を含有する溶媒を含むボトム生成物(ライン320 )およびいくらかの溶媒を含有する水豊富なオーバーヘッド生成物(ライン32 2)を生成する。溶媒を多く含むボトム生成物はライン310を経由して反応器 システムにリサイクルされ、一方、オーバーヘッド生成物は処理されて蒸気濃縮 タービン324によって動力を回収され、このタービン324は入力ライン32 6上の蒸気、例えばライン308由来の蒸気およびオーバーヘッド生成物から誘 導される低圧蒸気(ライン322)を受け取ることができる。残留有機物、残 留酸素、窒素およびライン322上のオーバーヘッド生成物を形成する蒸気は、 熱交換器328の通過および燃料加熱器330によって予熱される。次に、ユニ ット332中の接触燃焼に供され汚染物質(主に溶媒)が分解される。ライン3 34上の高温、高圧の得られる蒸気(通常、接触燃焼後で450℃程度の温度) は、熱移動により熱交換器328中で、ライン336を経由して供給される濃縮 蒸気タービン324の十分な操作、すなわちタービン出口338で約12%の湿 度となるような条件に適合する温度に調整するようにライン322上の流入オー バーヘッド流まで冷却される。タービン338からの出口流は、熱交換器342 中で冷却され、一部は蒸留カラム312中の還流(ライン340)のために用い ることができる。タービン324から回収される残りの水は、製造プロセスのど こかで用いられるか、例えば、冷却器304に送られるボイラーへの給水として 溶出液処理に送られる。図6の蒸留スキームの改良形態では、第一の晶析装置3 02Aからの全てのフラッシュは直接、第二の晶析装置302Bに送り込むこと ができる。 先に述べたように、結晶化の途中で得られるスラリーは希薄であり、固液分離 を行う前に母液内容物に対する生成物の濃縮が望ましいことを意味する。図7は 、集積結晶化および濃縮装置を用い結晶化プロセスの途中で濃縮を保証するため の装置を示す。図7を参照すると、結晶化/濃縮器セクションには、Draft Tube Baffle(DTB)晶析装置が含まれる。図7において、プラントのいくつかの サブセクション(例えば、溶媒脱水、固体乾燥、パージ処理)およびポンプ類お よび制御バルブは、説明を簡潔にするために示していない。省略したプラントの サブセクションは、従来のテレフタル酸製造技術に基づく。 ライン400を経由して加圧下で供給される酸素、およびライン402を経由 して供給される熱母液リサイクルはミキサー401中で混合され、酸素を予め溶 解させて酸素添加母液供給原料404を生成する。プラグ流れ反応器410の入 口で、新たなパラキシレン、触媒および酢酸溶媒を含む供給原料406は酸素添 加母液供給原料404と混合され、反応が進行する。反応による発熱は反応器4 10全体の温度の上昇をもたらし、この温度上昇が反応媒質の溶媒:パラキシレ ン比の適切な選択と相まって、反応の間に生成するテレフタル酸が溶液中に維持 されることを保証する。反応器生成物はライン408を経由して圧力(したがっ て温度)制御DTB晶析装置412に送られる。中央ドラフト管413に入る時 に供給原料は部分的にフラッシュする。2相フラッシング供給原料はバルク混合 物より希薄なため、晶析装置412内に循環する流れが確立する(必要ならば、 揚水撹拌機414により循環をさらに促進する)。蒸気は液体表面から解放され 、ライン415を経由してプロセス加熱用途および動力回収のための蒸気を生成 する蒸気冷却器416に送られる。凝縮された溶媒の大部分はライン418、4 20および402を経由して母液とともにリサイクルのために集められるが、一 部はライン422を経由して溶媒脱水の対象となる。冷却器416からの少量の 排気ガス流(未反応酸素に加えて炭素酸化物および低濃度の揮発性有機物)はラ イン424を経由して排気ガス処理プロセスに送られる。 DTB晶析装置412は、基本的に固体を含まない母液(一部微細結晶を含む )をライン430上にリサイクルのために取り出す設置帯域426を有する。生 成物スラリーはエラトリエーションレグ(elutriation leg)432から、例え ば約30重量%までの固体を含む高濃度のスラリーで取り出される。エラトリエ ーションレグ432中で、ライン434から供給される純粋溶媒の向流流れで結 晶を洗浄することができる。固体豊富なスラリーはライン436を経由し、例え ば冷却器440を経由して熱除去し、水の冷却および/または熱回収を行う単一 のフラッシュ晶析装置容器438(または一連の複数個の晶析装置)によるスラ リー冷却および減圧のために送られ、得られる非凝縮物はライン442および4 24を経由して排気ガス処理へ、凝縮物はライン444を経由し、ライン420 および402を経由するリサイクルのために送られる。次いで、冷却され減圧さ れたスラリーは、ライン435を経由して生成物分離セクション446、例えば 、加圧または減圧で操作する回転またはベルトろ過器、または遠心分離器に送ら れる。湿った固体生成物は、生成物乾燥のためにライン448を経由して回収さ れる。派生する母液は、ライン450を経由して分離セクション446から回収 される。ライン452を経由して母液の少量パージがあり、プロセスから可溶性 の不純物を除去する。このパージは生成物分離溶液から得られるように示されて いるが、例えば最初の母液流430から得ることも可能であろう。 母液パージ流452、生成物乾燥、溶媒脱水から回収される溶媒(および任意 選択で触媒も)および全ての晶析装置冷却器凝縮物流は混合され、予熱されて( 必要な場合に加熱器454により)最初の母液流430と混合される。混合する と、最初の母液にあった微細結晶は溶ける傾向にある(微細結晶溶解容器を備え 、溶解のために滞留時間を与えることができる)。溶けずに残った微細結晶は、 溶媒温度が上昇するにしたがって反応器の溶液に溶解する傾向がある。 先に述べたように、反応器システム、例えば単一プラグ流れ反応器全体の温度 プロフィルは、特に化学および化学工学を考慮することによって課される制約を 考慮して、必要条件に調整することができる。例えば、反応開始温度を上回ると いう条件で反応器入口の温度をできる限り低くしたいということもしばしばある 。リサイクルされた母液の冷却または加熱が関連する大量の流れのために費用が かかるため、テレフタル酸を母液のバルクから分離する温度またはそれに近い温 度が有利である。生成物の品質が固液分離を行う温度に強く影響されることも判 明した。これらの考慮は、反応器入口の温度が120〜180℃の範囲、例えば 、140〜170℃であることが望ましいことを意味している。断熱的(外部加 熱または冷却がない)反応器の出口温度は、反応器入口温度および溶媒比に関連 している。しかし、出口温度は、反応器出口温度を230℃以下、例えば210 ℃で操作することが望ましいことを示す溶媒および前駆体燃焼(すなわち、酢酸 およびパラキシレンのCO/CO2への燃焼)を最小限に抑える必要性、および 出口温度と出口溶媒流れの適当な組合せを確保することにより生成するほぼ全て のテレフタル酸を溶液中に維持することを確保する必要性に制約される。 160〜170℃の範囲の入口温度および210℃以下の出口温度では、単一 の断熱反応器は100:1を超える溶媒:前駆体比を必要とするであろう。この 大きな溶媒比は、反応器、晶析装置、生成物回収装置およびリサイクルシステム の周りに著しい資本および操作コストの不利益が生じる。断熱的と一部の反応熱 の除去を行うことによる等温的との間の条件で反応器システムを操作することに よってこのような大きな溶媒:前駆体比を避けることができ、こうして除去され た熱は、例えば動力回収および/またはプロセス加熱用途のための蒸気を上げる ために用いられる。 反応熱を除去する一方で所望の反応器出口温度を確保する1つの方法を、図8 に図式的に示す。この実施形態において、反応剤/溶媒/リサイクル供給原料5 00、502を供給される反応器システム510の非断熱的/非等温的操作は、 例えば、ライン514によって供給されるボイラーへの給水または鉱油といった 適当な冷却剤を反応器システム内部に循環させる1つまたは複数の熱交換手段5 12A、512B、512C・・・を用いる内部冷却によって確保される。図示 するように、熱交換器は管の積み重ねの形をとり、冷却剤の流れは反応器システ ム全体に反応媒質と並流または向流関係にある管全体を循環する。冷却剤が水を 含むとき、ライン518を経由して冷却剤を蒸気として除去することができる。 あるいは、用いる冷却剤はプロセスで用いられる流れ、例えば供給原料パラキシ レン、母液リサイクル(酸素添加および溶解の前または後)の1つであってよく 、回収された熱は、例えば反応器入口に供給される1つまたは複数の供給原料の 温度上昇に用いられる。熱交換表面上のテレフタル酸の沈殿は、冷却管または冷 却コイルの数、サイズおよび位置、溶媒:前駆体比、溶媒操作温度、蒸気上昇温 度および流れパターンを適当に選択することによって避けることができる。後者 のからみで、冷却剤を反応媒質に対して向流および/または並流として流すこと ができるが、並流的流れが好ましい。図8において、反応器システムは、例えば 、単一のプラグ流れ反応器で構成してもよく、または2つ以上のプラグ流れ反応 器、温度調節のために前述の熱交換器を具備した1つまたは複数のプラグ流れ反 応器を含むことができる。 図面を参照しながら説明した本発明は、テレフタル酸の前駆体としてパラキシ レンを用いることを言及しているが、パラキシレンの代わり、あるいはパラキシ レンに加え、例えば、4−トルアルデヒドおよび4−トルイル酸といった他の前 駆体を用いることができることは理解されるであろう。実施例 実験的研究は、図9に示すプラグ流れ反応器スキームを用いて行った。容器D 302には、既知量のパラキシレンの酢酸/水溶液を入れる。容器D301には 、既知量の液体触媒の酢酸/水溶液を入れる。バルブV20を開け、浸漬管(di p pipes)を通じて供給ASからの空気を、D301およびD302双方に導入す る。システム圧は、所望量の(化学量論的なパラキシレンの要求量より過剰な) 酸素が溶液に確実に入るように設定する。酸素溶解の後、バルブV21を開け、 差圧(デルタP)制御装置DCPをD301/D302と下流容器との間の一定 圧力を確立するように設定する。固定された差圧は、液体流れがその後確立する ときに反応器滞留時間を修正する。 バルブV23およびV25を開けて2つの供給原料容器D301およびD30 2を交差接続する。バルブV27およびV28は閉じられたままにして、始めに 酢酸で満たされている反応コイル(Reaction Coil)RCの形をとるプラグ流れ 反応器全体の流れを予防する。容器D301ならびにD302および反応コイル 全てを油浴Bに浸け、容器D301およびD302の内容物を必要な反応温度ま で予熱する。D301/D302が温度になったとき、バルブV28を開けて反 応を開始させ、反応コイルからオフ−スペック容器(Off-Spec Vessel)OSV に入る流れ、および反応コイルからオフ−スペック容器OSVに入る酢酸の置換 を確立する。所定の時間後、バルブV27を開け、バルブV28を閉じて反応コ イルからの生成物流をサンプル容器(Sample Vessel)SVへと切り換える。次 いで、反応コイルRCからの生成物流を切り換えて、オフ−スペック容器OSV に戻す。実験の最後に全ての容器を冷却し、ラインAVを経由して排気し、排水 ラインDを経由して洗い出し、排出する。サンプル容器の固体および液体内容物 を回収し、重さを量り、分析して反応コイルに残された反応溶液を逆算する。 表1には、反応滞留時間を変化させた場合の実験について反応中間体、パラト ルアルデヒド(ptolald)、パラトルイル酸(ptol)および4−カル ボキシベンズアルデヒド(4−CBA)の濃度を報告する。用いた小スケールの 装置では、全体が油浴温度210℃に近い擬似等温条件で反応が進行する。この 実施例は中間体濃度に対する滞留時間の効果を明らかに示している。4.86分 の滞留時間では、パラキシレンの反応中間体に対する単一通過変換率は0.5% 未満である。1.28分の滞留時間では、パラキシレンの反応中間体に対する単 一通過変換率は、約16%である。しかし、意味深いことにパラキシレンの4− CBA(生成物テレフタル酸と共沈する傾向がある)への変換は、全体に1%程 度またはそれ以下である。表1:プラグ流れ反応器−酸化の結果 全てに実験で下記のパラメータを固定した(全ての組成はw/w); 溶媒 水5%、酢酸95% パラキシレン 0.5%w/w(200:1溶媒比) 触媒 Co 632ppm、Mn 632ppm、 Br 1264ppm+Zr 96ppm 油浴温度 210℃ 2.結晶化/熱間ろ過実験 2%のw/wテレフタル酸(TA)、125ppmの4−CBA、175pp mのptolおよび他の酸化中間体の5%のw/w水、95%のw/w酢酸溶媒 中溶液を高温(210℃)および液相を維持する圧力で調製する。溶液を連続的 に圧力低下バルブを通して晶析装置容器に送り、圧力および温度をTAが溶液か ら沈殿するように制御する。晶析装置中で生成するスラリーを別の晶析装置容器 に送り、圧力および温度を周囲条件に下げてさらにTAを沈殿させる。 実験の途中で、第一の晶析装置からの結晶(熱間ろ過(Hot Filtered)TA) を回収し、4−CBAおよびパラトルイル酸(ptol)含有量および粒子サイ ズの中央値を分析する(Coulter LS230 Laser Diffraction psd分析器を用い る)。下流容器からの結晶(冷間ろ過(Cold Filtered)TA)も回収し、対照 目的に分析する。 表2において、第一晶析装置の温度、滞留時間および撹拌速度を変えたときの 実験について、熱間ろ過TA/4−CBA含有量および粒子サイズの中央値を報 告する。参照のため、冷間ろ過TAも含める。実施例7、8および9は、ろ過温 度が196から148℃まで下がるにつれて、熱間ろ過TA中の4−CBAおよ びptol含有量が低下することを示している。このデータは粒子サイズの中央 値が温度低下にともなって増加することも示している。別の実験では、実施例1 0および11は、熱間ろ過TA中では、151から126℃へのろ過温度の低下 が4−CBA濃度の増加を引き起こし、一方、ptol濃度および粒子サイズの 中央値は減少することを示している。 総合してみると、実施例7から11は、中間体の組み込みおよび粒子サイズの 中央値に関する第一晶析装置の最適温度は150+/−25℃、特に140から 170℃の領域であることを示している。 実施例12および13は、第一晶析装置の滞留時間を9から18分に延ばすと 、中間体取り込みと粒子サイズの中央値との双方に有利であることを示している 。実施例10と並べてみると、実施例14および15は、第一晶析装置のかき混 ぜ速度を270から1,000rpmに上げることにより粒子サイズの中央値に は大きく影響しないが中間体取り込みを低減することを示している。表2:結晶化/熱間ろ過の結果 全てに実験で下記のパラメータを固定した(全ての組成はw/w); 溶 媒 水5%、酢酸95% 供給原料溶液芳香族物質 TA2%、4CBA 125ppm、 ptol 175ppm 供給原料溶液温度 210℃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ロイヤル,デービッド,ジョン. 英国 ティーエス14 8ジェイジェイ ク リーブランド ガイスボロー フランデイ ル ドライブ 59 (72)発明者 ヒューガル,ダンカン,スチュワート. 英国 ティーエス10 2キューイー クリ ーブランド レッドカー サンドパイパー クロース 6 (72)発明者 ジョーンズ,グラハム,ハワード. 英国 ワイオー18 8エイチエル ノース ヨークシャー ピッカーリング クラプ トン ザ クロフト(番地なし) (72)発明者 ウッドコック,ダンカン,チャールズ. 英国 ダブリュエイ6 7エヌディー チ ェシャー フロッドシャム ペンリス ク ロース 6

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.酸化反応帯域で生成するほぼ全てのテレフタル酸を反応の間、溶液中に保持 するような条件のもとで、テレフタル酸の前駆体および溶媒を含む反応媒質中、 テレフタル酸の前駆体と酸素とを液相酸化することによりテレフタル酸を製造す るための方法であって、連続プラグ流れ方式のもとで反応媒質を反応帯域に通過 させることにより酸化反応を行うことを特徴とする方法。 2.反応帯域に、1つのプラグ流れ反応器または一連の2つ以上のプラグ流れ反 応器が含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.反応帯域に、少なくとも1つのプラグ流れ反応器と連結した少なくとも1つ の連続撹拌タンク反応器(CSTR)または連続プラグ流れに近似するように直 列の複数のCSTRが含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の方法 。 4.酸化反応が、ほぼ全ての酸素を反応媒質に溶解させて行われることを特徴と する請求項1から3のいずれかに記載の方法。 5.少なくとも2つの別々の液相成分、およびこれらの成分を混ぜて反応媒質を 生成させる前に、1つまたは複数の前記液相成分に加えられ溶解された酸素の少 なくとも一部を混合して反応媒質が生成されることを特徴とする請求項4に記載 の方法。 6.反応の終了後に、反応媒質から回収される母液リサイクル流に酸素が加えら れ溶解されることを特徴とする請求項4または5に記載の方法。 7.溶媒が主に脂肪族モノカルボン酸であることを特徴とする請求項1から6の いずれかに記載の方法。 8.反応開始時に、反応媒質が5重量%から30重量%の水含有量を有すること を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の方法。 9.反応開始時の溶媒/前駆体比が少なくとも30:1であることを特徴とする 請求項1から8のいずれかに記載の方法。 10.反応帯域全体に入口領域から出口領域への反応媒質の流れを生成し、反応 媒質の温度が、入口領域よりも出口領域で高くなるように反応帯域全体の流れの 方向に沿った温度プロフィルを確立することによって反応が行われることを特徴 とする請求項1から9のいずれかに記載の方法。 11.反応によって生成する発熱に帰因して、反応媒質の温度が上昇するままに する、および/または温度上昇を制御することによって温度プロフィルを確立す ることを特徴とする請求項10に記載の方法。 12.熱交換表面を通して反応媒質からヒートシンクへ熱移動することにより、 反応熱の少なくとも一部を反応帯域から除去することを特徴とする請求項1から 11のいずれかに記載の方法。 13.ヒートシンクが熱受容液を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法 。 14.熱受容液が1つまたは複数の壁を有する1つまたは複数の流れ流路を通過 することを特徴とする請求項13に記載の方法。 15.反応帯域がシェル熱交換器中の管を含み、熱受容液がシェルを通過し、反 応媒質がシェル内部の管を通過することを特徴とする請求項13に記載の方法。 16.反応帯域がシェル熱交換器中の管を含み、反応媒質がシェルを通過し、熱 受容液がシェル内部の管を通過することを特徴とする請求項13に記載の方法。 17.熱受容液が反応媒質に直接加えられることを特徴とする請求項13に記載 の方法。 18.反応帯域中の反応媒質の滞留時間が8分以下であることを特徴とする請求 項1から17のいずれかに記載の方法。 19.反応帯域中の反応媒質の滞留時間が5分以下であることを特徴とする請求 項1から17のいずれかに記載の方法。 20.反応開始時の反応媒質の温度が120から200℃の間であり、反応帯域 から出る反応媒質の温度が180から250℃の間であることを特徴とする請求 項1から19のいずれかに記載の方法。 21.反応器システムを通過した後に反応媒質を処理し、テレフタル酸を沈殿さ せて母液と分離し、次いで、母液を反応帯域にリサイクルすることを特徴とする 請求項1から20のいずれかに記載の方法。 22.テレフタル酸の沈殿および分離後に回収される母液の温度が反応帯域の入 口で用いられる温度と30℃以下異なるように沈殿および分離プロセスを行うこ とを特徴とする請求項21に記載の方法。 23.沈殿したテレフタル酸の濃度が分離工程の上流で増加することを特徴とす る請求項21または22に記載の方法。 24.反応媒質からのテレフタル酸の沈殿後に濃縮工程を行うことを特徴とする 請求項23に記載の方法。 25.集積晶析装置/濃縮装置を用い、沈殿結晶化プロセスの途中で濃縮工程を 行うことを特徴とする請求項23に記載の方法。 26.反応媒質の実質的な減圧を避けることにより、実質的に反応器操作圧力と 同じかまたはそれに近い圧力で母液が回収できるように沈殿工程を行うことを特 徴とする請求項21から25のいずれかに記載の方法。 27.回収された母液を、反応媒質が反応帯域から出てきた後でその反応媒質と の熱交換で加熱し、一方、反応媒質は反応帯域を横切ることを特徴とする請求項 1から26のいずれかに記載の方法。 28.反応媒質からのテレフタル酸の沈殿の前に、反応媒質を処理して触媒金属 イオン類を除去することを特徴とする請求項1から27のいずれかに記載の方法 。 29.冷却してテレフタル酸の沈殿を行い、固液分離によって母液中の得られる 結晶スラリーからテレフタル酸を回収し、冷却の程度は、固液分離を受けて得ら れるスラリーの温度が120から180℃の範囲内にあるようにすることを特徴 とする請求項1から28のいずれかに記載の方法。 30.冷却の程度は、固液分離を受けて得られるスラリーの温度が130から1 70℃の範囲内にあるようにすることを特徴とする請求項29に記載の方法。 31.反応帯域の入口領域からその出口領域への反応媒質の流れの方向とは別の 3つ以上の場所で反応帯域に酸素を導入することを特徴とする請求項1から30 のいずれかに記載の方法。 32.酸化反応をジルコニウムを含む触媒システムの存在下で行うことを特徴と する請求項1から31のいずれかに記載の方法。 33.触媒システムを反応媒質に溶解させることを特徴とする請求項32に記載 の方法。 34.酸化反応を不均一触媒システムの存在下で行うことを特徴とする請求項1 から33のいずれかに記載の方法。 35.反応帯域に関連するm3を単位とする全酸化反応容積A、ppm w/wを 単位とする回収されたテレフタル酸の4−CBA含有量B、およびte/hrを 単位とする酸化反応から回収されたテレフタル酸の量Cに、(A*B)/C<4 ,000となる関係があることを特徴とする請求項1から34のいずれかに記載 の方法。 36.関係が、(A*B)/C<3,000となることを特徴とする請求項35 に記載の方法。 37.回収されたテレフタル酸の4−CBA含有量が、約5,000ppm w /w以下であることを特徴とする請求項35または36に記載の方法。 38.回収されたテレフタル酸の4−CBA含有量が、約3,000ppm w /w以下であることを特徴とする請求項35または36に記載の方法。 39.酸化反応帯域で生成するほぼ全てのテレフタル酸を反応の間、溶液中に保 持するような条件のもとで、テレフタル酸の前駆体および溶媒を含む反応媒質中 、テレフタル酸の前駆体と酸素とを液相酸化することによりテレフタル酸を製造 するための方法であって、 (a)実質的に全ての酸素を反応媒質に溶解させて反応を行う、 (b)反応終了後に反応媒質から回収される母液リサイクル流に酸素の少なくと も一部を加え溶解させる、 (c)反応開始時、反応媒質は10から30重量%、例えば12重量%を超え3 0重量%までの水含有量を有する、 (d)非等温条件で反応を行う、 (e)熱受容媒質による熱交換で反応から熱を除去する、 (f)冷却または熱受容液を反応媒質に添加することにより反応から熱を除去す る、 (g)テレフタル酸の沈殿および分離後に回収される母液の温度が、反応帯域の 入口で用いられる温度と30℃以下異なるように沈殿および分離プロセスを行う 、 (h)冷却してテレフタル酸の沈殿を行い、固液分離によって母液中に得られる 結晶スラリーからテレフタル酸を回収し、冷却の程度は、固液分離を受けて得ら れるスラリーの温度が120から185℃の範囲内にあるようにする、 (i)酸化反応をジルコニウムを含む触媒システムの存在下で行う、 (j)反応帯域に関連するm3を単位とする全酸化反応容積A、ppm w/wを 単位とする回収されたテレフタル酸の4−CBA含有量B、およびte/hrを 単位とする酸化反応から回収されたテレフタル酸の量Cに、(A*B)/C<4 ,000となる関係がある、 のうち1つまたは複数を特徴とする方法。 40.請求項1から39のいずれかに記載の方法によって生成されることを特徴 とするテレフタル酸。 41.テレフタル酸の前駆体を液相酸化することによってテレフタル酸を製造し 、操作的には少なくとも20te/hrの生成速度Cで、約5,000ppm w/w未満の4−CBA含有量Bを有するテレフタル酸を製造するようにデザイ ンされ、酸化反応が行われる1つまたは複数の容器のm3を単位とする全酸化反 応容積Aが条件A<(4,000*C)/Bを満足することを特徴とするテレフ タル酸を製造するためのプラント。
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