JP2001509515A - インテグリン結合ペプチド及びその使用 - Google Patents

インテグリン結合ペプチド及びその使用

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Abstract

(57)【要約】 インテグリンα2Iドメインに結合し、I型及びIV型コラーゲン並びにラミニン−1とのその相互作用の潜在的なインヒビターである3つの共直線アミノ酸:アルギニン−リシン−リシン(RKK)を含む環状ペプチドを供する。インテグリン機能をブロックするため及び細胞マイグレーションを阻害するためにこのようなペプチドを用いる方法も供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、タンパク質治療の分野にある。特に、本発明は、環状ペプチド及び
その使用、特にインテグリンの生物活性をブロックし又は阻害するためのこれら
のペプチドの使用に関する。 発明の背景 インテグリンは、非共有結合したα及びβサブユニットから構成されるヘテロ
ダイマー細胞表面グリコプロテインである、16のαサブユニット及び8のβサ
ブユニットが同定されている。これらのサブユニットの20を超える異なる組合
せが見い出されている。
【0002】 インテグリンは、細胞−マトリックス及び細胞−細胞相互作用を媒介すること
により細胞をそれらの周囲に固定する(報告について、Hemler, M.E. Annu. Rev
. Immunol. 8 : 365〜400 (1990); 及びHynes, R.O. Cell 69 : 11〜25 (1992)
及び本明細書に言及の文献を参照のこと) 。インテグリンによる細胞マトリック
スタンパク質中のアルギニン−グリシン−アスパラギン酸(RGD)の認識は細
胞−マトリックス内の基本的な現象である。フィブロネクチンはRGD含有タン
パク質の原型である。更に、哺乳動物、トリ、カエル、及び昆虫における多数の
他のマトリックス分子はそれらのRGD配列を介して細胞付着を媒介する。β1
,β3,β5、又はβ6サブユニットを含むインテグリンヘテロダイマーは、R
GD依存性レセプターを形成することができる(Ruoslahti, E., J. Clin. Inve
st. 87 : 1-5 (1991); Busk, Mら、J. Biol. Chem. 267 : 7875-7881 (1992);及
びElices, M.J.ら、J. Cell Biol. 112 : 169-181 (1991)) 。β1サブユニット
において、RGD結合部位はその分子のアミノ末端半分に位置するとしており、
αサブユニットがこの相互作用に作用し得る可能性を示唆するいくつかの証拠が
ある(Shih, D.T.ら、J. Cell Biol. 122 : 1361-1371 (1993)) 。まとめると、
10のインテグリンヘテロダイマーは共通のβ1サブユニットを共有し、それゆ
え、RGD結合部位と予想される。しかしながら、β1インテグリンのほとんど
はリガンド結合のための更なるメカニズムを有する。変性したフィブリルコラー
ゲンはα5β1のようなRGD依存性インテグリンにより認識されるが、ネイテ
ィブコラーゲンはRGD依存性様式でインテグリンと相互作用する(Gullberg,
D ら、 EMBO J. 11 : 3865〜3873 (1992))。
【0003】 2つのインテグリン、α1β1及びα2β1ヘテロダイマーは、ネイティブコ
ラーゲンのための主な細胞レセプターであり、全てのインテグリンと同様、それ
らのリガンドとの相互作用は二価カチオンに依存する(Staatz, W.P.ら、 J. Bi
ol. Chem. 266 : 7363〜7387 (1991))。インテグリンα2β1は、例えば上皮細
胞、血小板、肉芽組織細胞、及び種々の癌細胞上で発現される。α2β1インテ
グリン活性(機能)が本質的である生物現象には、コラーゲン誘導性血小板凝集
、コラーゲン上での細胞マイグレーション、及びコラーゲン繊維の細胞依存性認
識がある。癌生物学において、α2β1インテグリンは侵入性細胞表現型と関連
しており、それは、攻撃性黒色腫のためのマーカーであり得る。他方、乳癌細胞
におけるα2β1インテグリンの過剰発現は正常な表現型を回復させる。他のイ
ンテグリンと同様α2β1は細胞の機能及び遺伝子発現を調節するシグナルも作
り出すことができる。特に、コラゲナーゼ−1のmRNAレベルはα2β1イン
テグリンにより制御されるようである。
【0004】 α1及びα2サブユニットは、それらが、例えばフオンウィルブランド因子に
おいて見い出されるAドメインに似ている特別の“挿入された”ドメイン、Iド
メインを含むという意味で、全ての他のβ1会合αサブユニットとそれらの構造
において異なる(Michishita, M.ら、 Cell 72 : 857〜867 (1993)) 。α1I及
びα2Iドメインが対応するインテグリンによるコラーゲンの一次的認識の原因
であることが明らかである(Kamata, T.ら、 J. Biol. Chem. 269 : 9659〜9663
(1994); Kamata, T. ら、J. Biol. Chem. 269 : 26006〜26101 (1994); Kern,
A ら、J. Biol. Chem. 269 : 22811-22816 (1994))。2つの他のα2β1インテ
グリンのためのリガンド、即ちラミニン−1及びエコウィルス−1は、両方とも
更にα2I−ドメインに結合する。しかしながら、エコウィルス−1はマトリッ
クスタンパク質ではなくα2Iドメイン内の異なる部位を認識するようである(
Bergelson, J.M. ら、J. Clin. Invest. 92 : 232-239 (1993)) 。
【0005】 コラーゲンにおけるα1β1及びα2β1インテグリンの結合部位は分子の三
重ヘリックス領域内に位置している(Eble, J.A.ら、 EMBO J. 12 : 4795〜4802
(1993); Gulberg, D ら、 EMBO J. 11 : 3865〜3873 (1992))。コラーゲンα鎖
由来の1つのペプチド配列は、インテグリン−コラーゲン相互作用をブロックす
ると報告されているが、多くの研究において、それは無効であり、おそらくそれ
はコラーゲン内の実際の結合部位ではない(Cardarelli, P.M.ら、J. Biol. Che
m. 267 : 23159-23164 (1992); Pfaff, M ら、Exp. Cell Res. 206 : 167-176 (
1993);及びTuckwell, D.ら、J. Cell Sci. 108 : 1629-1637 (1995))。より可能
性あるのは、コラーゲン−レセプターインテグリンが1超のコラーゲンα鎖から
のアミノ酸残基を認識することである。IV型コラーゲン−α1β1インテグリン
相互作用において、全てコラーゲンの異なるα鎖からのものである1つのアルギ
ニン及び2つのアスパラギン酸残基の重要性が示されている(Eble, J.A.ら、 E
MBO J. 12 : 4795〜4802 (1993))。
【0006】 α2β1インテグリンのための周知のマトリックス分子リガンドはRKK(H
)配列を含まない。ヒト免疫不全ウィルスTatタンパク質由来のRKK配列を
含むアルギニンが豊富な直鎖ペプチドはαVβ5インテグリンと相互作用するこ
とが示されている(Vogel. B.E. ら、J. Cell Biol. 121 : 461-468 (1993)) 。
しかしながら、インテグリン−ペプチド相互作用はEDTAの存在下で安定であ
ることが見い出されており、このことは、明白な結合メカニズムを示す。以前に
、RKK配列モチーフを含むフィブロネクチン内のヘパリンスルフェート結合配
列も開示されたが、それはインテグリンrα2Iドメイン結合に関して非機能的
である(Prake ら、J. Biol. Chem. 268 : 15859-15867 (1993))。
【0007】 いくつかのヘビ種からの毒は、血小板インテグリン機能をブロックし、その毒
の抗凝固効果の原因であるジスインテグリン様タンパク質を含む。これらのタン
パク質はインテグリン機能の分子メカニズムを理解するのを助け、それらは、新
しい薬剤の開発においても潜在的な価値を有する。ジスインテグリンの多くのR
GD配列を有し、それらは、血小板αIIbβ3及びαVβ3インテグリンの機能
を阻害する。ジスインテグリン/メタロプロテイナーゼハブ類ボスロプス・ジャ
ララカ(Bothrops jararaca) からのジスインテグリン/メタロプロテイナーゼ
であるジャララギン(jararhagin) において、配列ECDはRGDに置きかわる
(Paihe, M.J.Iら、Biol. Chem. 267 : 22869-22876 (1992)) 。ジャララギンは
コラーゲン誘導性血小板凝集の潜在的なインヒビターであり、その効果はα2β
1インテグリン機能の阻害に基づく(De Luca, M. ら、Biochem. Biophys. Res
Commun. 206 : 570-576 (1995)) 。その機能の正確なメカニズムは未知である。
インテグリンα2β1はジャララギンのジスインテグリンドメインを含むヘビ毒
タンパク質であるジャラセチンとも相互作用し得るが、その相互作用はジャララ
ギンより弱いようである(De Luca, Mら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 206
: 570-576 (1995))。 発明の概要 本発明は、ヒトα2Iドメイン(ネイティブ及び組換え)に結合する環状ペプ
チドを供する。更に、それらは、コラーゲンI及びIV並びにラミニン−1とのヒ
トインテグリン相互作用の潜在的なインヒビターである。
【0008】 本発明の環状ペプチドは、もとは、ジャララギンのメタロプロテイナーゼドメ
インから得られた。本発明の新規インテグリン結合タンパク質の各々は、3つの
アミノ酸の共直線配列にアルギニン−リシン−リシン(RKK)を含む。その環
状形態におけるRKK配列の存在はインテグリン結合活性を失わせる。 本発明は、ペプチドの配列内にRKK配列モチーフの1又は複数のコピーを含
む環状ペプチドを更に供する。ここで、このようなコピーは、コラーゲン内のイ
ンテグリンの相互作用を減少させるための能力をペプチドに供するのに十分であ
る。
【0009】 本発明は、アミノ酸配列:X1 RKKX2 3 4 5 6 (配列番号:1)
(式中、アミノ酸X1 −X6 はいずれかのアミノ酸であるが、好ましくはX2
ヒスチジン(H)である)を含む環状ペプチドを更に供する。 本発明は、アミノ酸配列:X1 RKKX2 3 4 5 (配列番号:2)(式
中、アミノ酸X1 −X5 はいずれかのアミノ酸であるが、好ましくはX2 はヒス
チジン(H)である)を好ましくは含む環状ペプチドを更に供する。
【0010】 本発明は、アミノ酸配列にX1 RKKX2 3 4 (配列番号:3)(式中、
アミノ酸X1 −X4 はいずれかのアミノ酸であるが、好ましくはX2 はヒスチジ
ンである)をより好ましくは含む環状ペプチドを更に供する。 本発明は、ジャララギンのメタロプロテアーゼドメインのアミノ酸241−2
47(CTRKKHD:配列番号:6)及び241−249(CTRKKHDN
A;配列番号:7)を各々含む2つの環状ペプチドCTRKKHDNC(配列番
号:4)及びCTRKKHDNAQC(配列番号:5)、並びに1又は複数のア
ミノ酸、特にC,T,H,D,N,A及び/又はQからなる群から選択される1
又は複数のアミノ酸を欠如するこれらのペプチドの環状フラグメントを更に供す
る。
【0011】 本発明は、インテグリン機能をブロックするため、及びこのようなブロッキン
グ活性の必要な生理的状態又は疾患を有する患者を治療するためにこれらのペプ
チドを用いるための方法を更に供する。 本発明による環状インテグリン結合ペプチドは、サンプル混合物からα2含有
インテグリンを単離するためにも役立つ。 好ましい実施形態の詳細な記載 以下の記載において、医学及びタンパク質技術に用いられるいくつかの用語は
広く利用されている。このような用語が供される範囲を含む、明細書及び請求の
範囲の明確かつ一貫した理解を供するために、以下の定義を供する。
【0012】 “被検体(患者)”とは、獣医学的又は医学的治療の必要な、特に本発明の組
成物での治療が必要な動物又はヒト被検体を意味する。 “治療”又は“処置”とは、本明細書に記載される1又は複数のペプチドを含
む有効量の組成物の、それが必要な被検体への、このような剤に感受性のある異
常又は潜在的な疾患の予防、緩和、防止又は治癒を含み得る目的のための投与を
意味する。
【0013】 “投与”とは、いずれかの適切な方法による被検体への要求される物質の導入
も意味する。投与の有用な方法には、これらに限らないが、非経口(例えば静脈
内)、筋内、皮下、イオン泳動、経口、直腸、及び経腸がある。 “有効量”とは、定まった要求される終了点に達するのに十分な量を意味する
。本発明のペプチドの有効量は、α2Iドメイン含有インテグリン及び本発明の
ペプチドの欠如下でインテグリンと相互作用するであろう1又は複数の標的の機
能的相互作用の程度を減少させ、又はそれを阻害しもしくは防止するのに十分で
ある量である。
【0014】 “医薬として許容される塩”とは、医薬として許容される酸又は塩基、例えば
これらに限らないが、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等のような酸、又はアルカリも
しくはアルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、アルキルアンモニウム
水酸化物等のような塩基から形成された塩を含むことを意図する。 用語“医薬として許容されるビヒクル”とは、化合物の投与のための担体又は
アジュバントを供するように、本発明の調製物への添加物として利用される、溶
媒、担体、希釈剤等を含むことを意図する。
【0015】 以下の議論及び例示はヒトインテグリンタンパク質を用いてしばしば供される
が、本発明のペプチド及び方法は、ジャララギンが毒の活性成分であるヘビ咬傷
にセンシティブであるいずれの種においても役立つ。このような活性は、このよ
うな種において標的インテグリンに本発明のペプチドが結合する能力の証拠であ
る。それゆえ、以下のヒトでの実施形態を用いる議論及び例示は本発明をこの点
に限定することを意図したものではない。
【0016】 インテグリンによるコラーゲン認識は、インテグリン−フィブロネクチン結合
に似ている。コラーゲン結合αIドメイン及びRGDに結合すると予想されるβ
Iドメインが構造類似性を有するばかりでなく、環状RGDペプチドもα2β1
インテグリンに結合することができる。コラーゲンへのインテグリン結合のため
に重要であると考えられる3つのコラーゲンアミノ酸残基は、2つのアスパラギ
ン酸及び1つのアルギニンを含む。
【0017】 本発明者らは、コラーゲンへのrα2Iドメイン結合をブロックするジャララ
ギンにおけるモチーフがアスパラギン酸又はアルギニン残基のいずれかを含まな
ければならないこと、及びこのような機能のための重大なモチーフがマトリック
ス分子内の周知のインテグリン認識部位として親水性ループ内に、又はヘビ毒ジ
スインテグリン内では親水性ループ内にあるであろうことの仮説を立てた。本発
明者らは、これらの基準を満たすジャララギン構造内の以前には未知の配列につ
いて調査し、インテグリンrα2ドメインでの固相結合アッセイでテストするた
めに合成ペプチドを調製した。
【0018】 ジャララギンのメタロプロテイナーゼドメイン内のアミノ酸241−249を
含むメタロプロテイナーゼ由来のペプチドの1つ:CTRKKHDNAQC(配
列番号:5)(両端の末端システインをネイティブ配列に加えた)がrα2Iド
メインに強く結合することが見い出された。ユーロピウム標識化rα2I(組換
えα2I)ドメインをそのペプチドに接着させた時に、10倍過剰な非標識化r
α2Iドメインをそのアッセイに加えた時でさえ、2時間の追跡期間の間、検出
可能な分離がなかったという事実により、高い結合アフィニティーが証明された
【0019】 テストしたペプチドのうち、そのペプチドがI型及びIV型コラーゲン並びにラ
ミニン−1へのrα2Iドメイン付着を阻害した唯一のものであった。更に、そ
のペプチドはrα2Iドメイン結合においてB.ジャララカ毒液と競合した。こ
れにより、本発明者らは、上述のアミノ酸241−249に対応するアミノ酸の
存在がジャララギンがα2β1インテグリンと相互作用する理由であると結論づ
けた。
【0020】 そのペプチド配列の変異分析は新しいインテグリン結合モチーフ、RKK又は
RKKH(配列番号:8)を示した。RKKH配列の4番目のアミノ酸であるヒ
スチジンも完全な機能のために重要であり得る。驚くことに、そのペプチド配列
内のアスパラギン酸の変異は効果を有さなかった。α2β1インテグリンのため
の周知のマトリックス分子リガンドはRKK(H)配列を含まない。
【0021】 上述の見い出された新規rα2Iドメイン結合モチーフ、又はそれを含むペプ
チドは、マトリックスタンパク質認識を防止し得る。この解釈に固執することな
く、この効果は、Iドメインリガンド結合部位との直接の相互作用により、又は
Iドメインにおいて変化を引きおこし、これによりリガンド認識部位をマスキン
グすることによりおこると考えられる。rα2Iドメインのコンホメーションの
ペプチド依存性の変化は、コラーゲン結合の防止に伴ってペプチドがrα2Iド
メインのエコウィルス−1への結合を誘導することを示す実験において明らかに
なった。これは、1つのリガンド認識部位の占有が別の部位のアフィニティーを
制御することができることも示す。
【0022】 従って、本発明の新規インテグリン結合タンパク質の各々は、そのペプチドが
環状形態である場合にそのペプチドに対するインテグリン結合活性を害する3つ
のアミノ酸の共直線配列:アルギニン−リシン−リシン(RKK)の共直線配列
を含む。RKK配列モチーフの1,2,3又はより多くの複製がそのペプチドの
配列内に存在し得、ここでこのような複製は、インテグリンのコラーゲンとの相
互作用を減少させる能力をペプチドに供するのに十分である。
【0023】 第1の実施形態において、本発明のペプチドは、アミノ酸配列:X1 RKKX 2 3 4 5 6 (配列番号:1)(式中、各々のXはアミノ酸であり、アミ
ノ酸X1 〜X6 はいずれかのアミノ酸(特にA,R,N,D,C,Q,E,G,
H,I,L,K,M,F,P,S,T,W,Y又はVである)であるが、好まし
くはX2 はヒスチジン(H)である)を含む環状ペプチドである。
【0024】 更なる実施形態において、本発明のペプチドは、アミノ酸配列:XRKKX2 3 4 5 (配列番号:2)、式中、アミノ酸X1 −X5 は上述のいずれかの
アミノ酸であるが、好ましくはX2 はヒスチジン(H)である)を含む環状ペプ
チドである。 更なる実施形態において、本発明のペプチドは、アミノ酸配列X1 RKKX2 3 4 (配列番号:3)(式中、アミノ酸X1 −X4 は上述のいずれかのアミ
ノ酸であるが、好ましくはX2 はヒスチジンであり、ペプチドは環状構造を有す
る)を含む環状ペプチドである。
【0025】 極めて好ましい実施形態において、本発明のペプチドはアミノ酸配列CTRK
KHDNC(配列番号:4)を有する環状ペプチド又はアミノ酸配列CTRKK
HDNAQC(配列番号:5)を有する環状ペプチドであり、好ましくはその2
つの末端のシステイン残基はペプチドを環状構造にするジスルフィド架橋を形成
することに関連する。
【0026】 本発明の環状ペプチドは、上述の通り1又は複数のアミノ酸X、特にC,T,
H,D,N,A及び/又はQのうちの1又は複数を欠如し得る。更に、本発明の
環状ペプチドは、RKKモチーフが共直線性を保持する限り、上述の配列に挿入
され及び/又は上述の配列に隣接した付加的なアミノ酸を含み得る。但し、この
ようなペプチドはα2−インテグリンに結合する能力を保持する。
【0027】 末端のシステイン残基は、ペプチドの環化を生ずるであろう様式で位置するこ
とのみを必要とする。好ましくは、システインは、ジスルフィド結合形成がその
ペプチドの環状型に生物活性を与えるように正確な大きさのループを生じるよう
に、ペプチドの両端に位置する。(しかしながら、システイン残基の一方又は両
方は、端よりもむしろペプチドの内部であり得、そのシステインを超えて伸びる
いずれの“尾”もそれが残りのペプチドの環形態の喪失に寄与しない限り、問題
を有する可能性はない。この点に関して、生物活性の保持を許容するようなコン
ホメーションであるように、ペプチドの環形態が妨げられないなら、異なる成分
、例えばアルブミンのようなタンパク質を、リンカー;スペーサーとして用いる
ことができ、又は本発明の環状ペプチドが固体支持体、又は他の要求される成分
、例えば検出可能な標識に結合するように、その環状ペプチドの端に結合させる
ことができよう。
【0028】 システインがペプチドの末端にある場合、そのペプチドは、好ましくは、シス
テイン間に9つのアミノ酸を含む。8つのアミノ酸は、活性を増強させず、これ
によりこの点でも役立つ。末端のシステイン間に7つのアミノ酸を有する環状ペ
プチドは、7又は8アミノ酸のものより約20倍有効であり、従って特に好まし
い。一般に、末端のシステイン間に10又はそれ超のアミノ酸を含むペプチドは
、環状のものよりむしろ(機能的でない)直鎖分子により近い挙動をする危険が
ある。末端システイン間に5又はそれ未満のアミノ酸を含む環状ペプチドは、不
可能ではないが、調製するのが極めて難しい。従って、末端システイン間に7つ
のアミノ酸を含む環状ペプチドが最も好ましい実施形態である。
【0029】 本発明のペプチドの配列は、上述のペプチドの変異体であって、重大でない差
のアミノ酸置換を有するもの、例えば塩基性アミノ酸の別のものへの置換(RK
Kモチーフを除く)、疎水性残基の他のものへの置換、1つの中性残基の他のも
のへの置換、1つの酸性残基の他のものへの置換、又は1つの芳香族残基の他の
ものへの置換を包含することを意図する。
【0030】 好ましい実施形態において、そのペプチドの環形態はジスルフィド架橋から生
ずる。しかしながら、ペプチドの環形態を生ずるいずれの共有結合も、その架橋
の機能が単にペプチドを正確なコンホメーションに推進することであるのに役立
つと予想される。 当該技術分野で周知である通り、アミノ酸残基は、適切なアミノ又はカルボキ
シ保護基を用いて、それらの保護化又は非保護化形態であり得る。有用な医薬と
して許容されるカチオンには、アルカリもしくはアルカリ土類金属カチオン(例
えばNa,K,Li,1/2Ca,1/2Ba等)又はアミノカチオン(例えば
テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム、ここで、各々のアル
キル基はC1 −C12であり得るが、好ましくはC1 −C6 の分枝又は非分枝アル
キル基である)がある。医薬として許容される低級アルキルエステル、医薬とし
て許容されるアミド及び医薬として許容される酸付加塩も調製することができる
【0031】 本発明のペプチドは、例えば引用により本明細書に組み込まれるUS5,62
7,263に記載される通り、当該技術で周知の方法を用いて、合成し、環化す
ることができる。 本発明による環状インテグリン結合ペプチドは、インテグリン機能、特にヒト
インテグリン機能のブロッカー(インヒビター)として役立つ。そのネイティブ
リガンドへのインテグリン結合は、本発明のペプチドの存在下で阻害され又は防
止される。特に環状インテグリン結合ペプチドは、このドメインと相互作用する
高分子、例えばコラーゲン、例えばコラーゲンI及びIV、並びに例えばラミニン
−1とのインテグリンα2Iドメイン相互作用をブロックするために役立つ。
【0032】 ヒト組換えα2Iドメインの配列は、Takada, Y.及びM.E. Hemler, J. Cell B
iol. 109 : 397-407 (1989) (引用により本明細書に組み込まれる)において供
される。α2Iドメインは、一般的な組換え宿主、例えば大腸菌を用いて生産す
ることができる。その特性は、rα2Iドメインのユーロピウムラベリングに基
づくセンシティブな固相アッセイ及び時間分割蛍光測定を用いてキャラクタライ
ズすることができる。そのアッセイは、酵素又はそれに連結した他の大きな分子
の存在なしにrα2Iドメインの結合を直接、測定することを可能にする。
【0033】 本発明のペプチドのα2−インテグリン結合能力は、このような結合を検出す
る、特にコラーゲンI、コラーゲンIV又はラミニン−1との相互作用をブロック
する結合の能力を検出するアッセイを用いて決定することができる。以下に例示
するように、ユーロピウム標識化組換えα2Iドメインを用いる結合アッセイ(
実施例2)、及びα2Iドメイン内のウィルス−1認識部位の活性化を検出する
アッセイがこれに役立つ(実施例2)。
【0034】 本発明のペプチドは、生体内及び試験管内でコラーゲン上での細胞のマイグレ
ーションを阻害し又は防止するために特に役立つ。本発明のペプチドが細胞マイ
グレーションをブロックする能力は、実施例7に供されるような細胞マイグレー
ションアッセイを用いて決定することができる。これにより、本発明は、試験管
内で、又はこのようなマイグレーションがインテグリン依存様式で媒介される場
合に、それを阻害するのが必要な患者において生体内で、コラーゲン上での細胞
マイグレーションを阻害するための方法を供する。これにより、本発明は、細胞
マイグレーションが病理メカニズムの一部である、歯周炎を含む病気を治療する
治療方法を供する。
【0035】 本発明は、更に、悪性細胞のマイグレーションを阻害するため、及びそれゆえ
、それを特徴とする病気、例えば癌、例えば骨肉腫、及び黒色腫、特にα2β1
インテグリン依存性細胞マイグレーションが悪性メカニズムに寄与し得るものを
治療するための方法を供する。 本発明は、コラーゲンへの血小板の付着及びコラーゲン誘導性血小板凝集を阻
害する方法を更に供する。本発明のペプチドが細胞付着を阻害する能力は、実施
例8に供されるように決定することができる。これにより、本発明は、血小板の
コラーゲンへの付着及びコラーゲン誘導性の血小板凝集を防ぐ必要性を特徴とす
る心臓血管疾患のような状態又は病気のための予防的又は緩和的治療の必要な患
者、例えば発作にあった人又は発作の危険のある患者を治療するための方法を供
する。
【0036】 本発明のペプチドを含む医薬調製物は、とりわけ、ペプチドの安定化及び有効
な形成のための医薬として許容される担体を含み得る。適切なビヒクル、及びそ
れらの製剤、例えば他のヒトタンパク質、例えばヒト血清アルブミンは、例えば
Remington's Pharmaceutical Sciences (18th edition, A.R. Gennaro, ed., Ma
ck Publishing, Easton, PA 1990) に記載される。有効量の本発明のペプチドを
このような組成物の必要な患者に投与するために適した医薬として許容される組
成物を形成するために、このような組成物は、必要に応じて適切な量の担体ビヒ
クルと一緒に、有効量の1又は複数の本発明のペプチドを含むであろう。
【0037】 本発明のペプチドは、好ましくは、実質的に汚染物がないように精製される。
細胞内又は試験管内システムのいずれかで、合成した時に関連している不要な材
料から、要求される目的のために役立つのに十分な程度まで、実質的に精製され
ているなら、その材料は“実質的に汚染物を含まない(ない)”と言う。 本発明の方法に役立つ組成物は、1又は複数の本発明のペプチドを含み得る。
一超のペプチドが本組成物中に存在する場合、それは別のペプチドと同じアミノ
酸鎖の一部であっても組成物中の別個のペプチドとして存在してもよい。静脈内
、筋内又は皮下投与のための組成物は、好ましくは約1pg/kg体重〜1mg/kg体
重の範囲で好ましくは投与されるが、それより低い又は高い投与量を投与するこ
ともできる。要求される投与量は、例えば患者の状態の激しさ、並びに患者の体
重、性別、年齢、及び病歴のような基準に依存するであろう。その投与量は、獣
医の設定で動物に又はヒト患者に投与されるか否かにも極めて依存し得る。
【0038】 非経口的投与の目的のため、本発明のペプチドを含む組成物は、好ましくは蒸
留水に溶かされ、そのpHは好ましくは約6〜8に調節される。そのペプチドが凍
結型で供されるなら、凍結乾燥過程を容易にするために溶液にラクトースを加え
ることができる。このような形態において、次に溶液は滅菌され、容器に導入さ
れ、そして凍結乾燥される。
【0039】 非経口投与のための本発明の組成物の有用な調製物は、滅菌水性及び非水性溶
媒、懸濁液及びエマルションを含む。有用な非水性溶媒の例にはプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、植物油、魚油、及び注入用有機エステルがあ
る。水性担体の例には、水、水−アルコール溶液、エマルション又は懸濁液、例
えば塩類溶液及び緩衝医療用非経口ビヒクル、例えば塩化ナトリウム溶液、リン
ガーデキストロース溶液、デキストロース+塩化ナトリウム溶液、ラクトースを
含むリンガー溶液、又は固定油がある。静脈内ビヒクルの例には、流体及び栄養
補充剤、電解質補充剤、例えばリンガーデキストロース等に基づくものがある。
【0040】 注入用調製物、例えば油性溶液、懸濁液又はエマルションは、周知の技術に従
って、必要に応じて適切な分散又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて調剤することがで
きる。活性化合物が水溶性形態、例えば水溶性塩の形態である場合、滅菌注入用
調製物は、例えば滅菌非ハイロジェニック水又は1,3−ブタンジオールのよう
な非毒性の非経口性の許容される希釈剤又は溶媒を用いることができる。用いる
ことができる他の許容されるビヒクル及び溶媒には、5%デキストロース注入液
、リンガー注入及び等張塩化ナトリウム注入液(USP/NFに記載)がある。
活性化合物が非水溶性形態である場合、適切な脂溶性溶媒又はビヒクル、例えば
脂肪油、例えばゴマ油、又は合成脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチル又は
トリグリセリドを含む滅菌した適切な油性懸濁液が用いられる。あるいは、粘度
を増加させる物質、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトー
ル、及び/又はデキストランを含み、任意に安定剤も含む水性注入用懸濁液を用
いることができる。
【0041】 本発明のペプチドのイオン泳動によるデリバリーのために、ペプチドは、好ま
しくは約4.0もしくはそれ未満のpH又は約7.0もしくはそれ超のpHを有する
。イオン泳動の方法は、例えば、引用により本明細書に組み込まれるUS5,6
37,084及びUS4,950,229に記載される。 経口(全身性)投与のための医薬調製物は、活性化合物を固体賦形剤と組み合
わせ、任意に生じた混合物を粒状にしてその混合物又は粒子を処理し、要求又は
必要に応じて適切な補助剤を加えた後に糖剤コアの錠剤を供することにより得る
ことができる。歯周炎の治療のための医薬調製物は、口腔内に保持される組成物
において、好ましくは歯周腔内に直接、調製物をおくことにより、最も好ましく
は持続放出性形態において投与することができる。あるいは、本調製物は、本ペ
プチドを要求される部位に局所的に放出するように、歯及び/又は歯肉上に塗る
ことができる。このような技術は、引用により本明細書に組み込まれるUS5,
002,769、US5,023,082、US5,160,737、US5,
330,746、US5,425,953、US5,438,076及びUS5
,639,795に供される。本調製物は、メンブラン上にも供することができ
る。
【0042】 適切な賦形剤は、特に充填剤、例えば糖、例えばラクトース又はスクロース、
マンニトール又はソルビトール、セルロース調製物及び/又はリン酸カルシウム
、例えばリン酸三カルシウム又はリン酸水素カルシウム、並びにバインダー、例
えばデンプン、ペースト、例えばトウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメ
デンプン、又はポテトデンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、及び/
又はポリビニルピロリドン、及び/又は必要に応じて分解剤、例えば上述のデン
プン、及びカルボキシメチル−デンプン、架橋化ポリビニルピロリドン、寒天又
はアルギン酸又はその塩、例えばアルギン酸ナトリウムである。補助剤は、とり
わけ、フロー制御剤及び滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸又はその塩
、例えばステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸カルシウムであり、必要に
応じて胃液耐性である適切なコーティングを有し、これには、この目的のため、
とりわけ、任意にアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン
グリコール及び/又は二酸化チタンを含む濃縮糖溶液、ラッカー液、及び適切な
有機溶媒又は溶媒混合物がある。胃液耐性のコーティングを作るために、適切な
セルロース調製物、例えばアセチルセルロースフタレート又はヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースフタレートが用いられる。染料又は色素を、例えば同定のた
め、又は活性化合物投与量の異なる組合せをキャラクタライズするために添加す
ることができる。
【0043】 経口投与のための固体投与形態には、カプセル、錠剤、丸薬、トローチ、ロゼ
ンジ、粉末及び粒子がある。このような固体投与形態において、活性化合物は少
くとも1の不活性希釈剤、例えばスクロース、ラクトース又はデンプンと混合す
ることができる。このような投与形態は、通常の実施において、医薬的アジュバ
ント物質、例えばステアレート滑剤も含み得る。固体経口調製物は、腸溶性又は
活性成分の放出を制御する他のコーティングでも調製することができる。
【0044】 経口投与のための液体投与形態は、水及びアルコールのような当該技術で一般
に用いられる不活性非毒性希釈剤を含む、医薬として許容されるエマルション、
溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシルを含む。このような組成物は、アジュバ
ント、例えば湿潤剤、乳化、懸濁、甘味、芳香及び香料剤を含み得る。 本発明の組成物は、ポンプにより又は持続放出性形態で投与することもできる
。本発明の化合物は、適切に挿入されたカテーテルにより、又は特定器官を標的
とするようにデザインされたキメラ分子(又は複合体)の一部のような分子を供
することにより高濃度で特定の器官にデリバリーすることもできる。これに関し
て、上述のペプチドは、より長いペプチドの端に環状の“ループ”を形成するこ
とができ、このようなペプチドは、要求される活性を有する第2のドメインを有
する。このような融合タンパク質は、本発明の環状ペプチドに結合する膜結合イ
ンテグリンを含む細胞を殺す助けとなるドメインを供するようにデザインするこ
とができる。
【0045】 持続放出性形態での投与は、長期間のくり返しの投与が患者の快適さを最大に
するように行われる場合に、患者のためにより便利である。制御放出性調製物は
、本発明のペプチドと複合化し又はそれに吸着するためのポリマーの使用により
行うことができる。制御されたデリバリーは、適切な高分子(例えばポリエステ
ル、ポリアミノ酸、ポリビニルピロリドン、エチレンビニルアセテート、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロアーゼプロタミン亜鉛及びプロタミンスル
フェート)を選択すること及び制御放出のための組込み法により行うことができ
る。制御放出調製物による作用の持続時間を制御するための別の可能な方法は、
要求されるペプチドを、ポリマー材料、例えばポリエステル、ポリアミノ酸、ヒ
ドロゲル、ポリ(乳酸)又はエチレンビニルアセテートコポリマーの粒子に組み
込むことである。あるいは、ペプチドをこれらのポリマー粒子に組み込むかわり
に、ペプチドを、例えばコアセルベーション技術により又は界面重合化、例えば
ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチンマイクロカプセル及びポリ(メチルメ
タクリレート)マイクロカプセル各々により、又はコロイド状ドラッグデリバリ
ーシステム、例えばリポソーム、アルブミンマイクロスフィアー、マイクロエマ
ルション、ナノパーティクル、及びナノカプセル又はマクロエマルションにおい
て、調製した微小粒子に入れることができる。
【0046】 本発明のペプチドの生物半減期は、要求される環境における環状形態の保持時
間又は安定性を増加させることにより長くすることができる。特に、環状形態の
安定性を増加させる剤は、ペプチドの生物半減期を増加させると予想することが
できる。これに関して、1又は複数のD−アミノ酸(特にその位置で同じL−ア
ミノ酸に置換される場合)の使用、又はペプチド構造における1又は複数のアミ
ノ酸アナログ、例えばペンシルアミン(3−メルカプトバリン)の使用は、D−
アミノ酸又はアミノ酸アナログが組成物を投与する動物又は患者において又は要
求される試験管内組成物において環状構造の代謝による破壊を妨害するように行
われ得る。
【0047】 本発明のペプチドの、標的へ、特にα2Iドメインを含むインテグリンへの結
合を増加させるためのD−アミノ酸又はアミノ酸アナログの使用も考慮される。
本発明の組成物及び方法に用いられるペプチドは、その材料の生物活性が消化
過程により破壊されず、かつその化合物の特徴が腸組織を通して吸収されるのを
許容するなら、経口投与のための錠剤、カプセル、粉末塊、又は液体溶液のよう
な投与形態で用いることができる。
【0048】 本発明の医薬組成物は、それ自体、周知の様式で、例えば慣用的な混合、粒化
、糖剤製造、溶解、凍結乾燥又は同様の方法により製造することができる。 本発明のペプチドは、特に混合物からのα2I含有インテグリンの抽出のため
に、それらに結合するリガンドの抽出のためのアフィニティー試薬としても用い
ることができる。
【0049】 本発明はここまでで十分に記述されているが、それは特定の実施例を引用する
ことにより直ちに理解されよう。但しその実施例は詳述目的のために供され、本
発明を限定することを意図したものではない。 実施例 実施例1 ヒト組換えインテグリンα2Iドメインの形成 α2IドメインをコードするDNAを、テンプレートとしてヒトインテグリン
α2 cDNAを用いてPCRにより作り出した(インテグリンα2c DNA
はDr. M. Hemler, Dana-Farber, Bostonからいただいた) 。正プライマーは5′
−CACAGGGATCCCCTGATTTTCAGCTC−3′(配列番号:
9)であり、逆プライマーは、5′−GTGGCTGAATTCAACAGTA
CCTTCAATG−3′(配列番号:10)であった。プライマーを、産物内
に2つの制限部位を導入するようにデザインした:5′端にBamHI部位及び
3′端にEcoRI部位。PCR産物及びpGEX2T(Pharmacia)
をBamHI及びEcoRIで消化し、連結し、そして大腸菌DHα5F′細胞
に形質転換した。次に、α2Iドメイン挿入物を有するプラスミド(pJKα2
I)を配列決定し、組換えタンパク質rα2Iの生産のために大腸菌BL21に
形質転換した。グルタチオンS−トランスフェラーゼ−rα2I融合タンパク質
の生産及び精製は次の通り行った典型的には400mlのLB(カルベニシリン5
0μg/ml)にBL21/pJKα2Iの40mlの一晩培養物を接種し、その培
養物を37℃で1時間、培養した。次に、インデューサー、IPTG(最終濃度
0.1mM) を4時間、添加した。
【0050】 ヒト組換えインテグリンα2Iを以下の通り大腸菌から精製した。細胞を遠心
により収集し、ペレットをリン酸緩衝塩類溶液(PBS、pH7.4)に再度懸濁
した。懸濁液を音波処理し、遠心し、上清を保持した。ペレットをPBSに再度
懸濁し、音波処理し、そして更に2回、遠心し、上清をプールした。グルタチオ
ンSepharose(登録商標)(Pharmacia)を加え、生じたライ
ゼートを静かに撹拌することにより30分、室温でインキュベートした。そのラ
イゼートを遠心し、その上清画分を除去し、結合した融合タンパク質を有するグ
ルタチオンSepharose(登録商標)を適切なカラムに移した。次にその
カラムを10容量のPBS(140mM NaCl、2.7mM KCl、10mM
Na2 HPO4 、1.8mM KH2 PO4 、pH7.3)で洗い、その融合タンパ
ク質をグルタチオン溶出緩衝液(Pharmacia;50mM Tris−HC
l、pH8.0中の10mM還元グルタチオン) で溶出した。その融合タンパク質を
少くとも2時間、室温でトロンビンプロテアーゼ(Pharmacia;10ユ
ニット)で開裂し、PBSに対して透析してグルタチオンを除去した。その開裂
混合物を2回目のグルタチオンSepharose(登録商標)カラムを通して
グルタチオンS−トランスフェラーゼを除去した。
【0051】 rα2Iを流出物から収集した。正確なホールディングを許容するために5mM
ジチオトレイトール(DTT)で組換えタンパク質を処理することが必要であっ
た(PBS中5mM DTT)。なぜならネイティブPAGEにより分析する場合
、余分なバンドが処理なしでは見られるからである。その組換えタンパク質はS
DS−PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)により少くとも90%純度
であり、唯一のバンドがネイティブ−PAGEにより観察された。
【0052】 生産された組換えα2Iドメインは、アミノ末端に2つの非インテグリンアミ
ノ酸(GS)、インテグリン配列124〜339(PDFQ…IEGTV)(配
列番号:11及び配列番号:12)に対応するインテグリンアミノ酸、及びカル
ボキシ末端に6つの非インテグリンアミノ酸(EFIVTD;配列番号:13)
を有する223アミノ酸基であった。
【0053】 実施例2 ユーロピウム標識化rα2Iのための結合アッセイ ボスロプス・ジャララカ(Bothrops jararaca) ハブ類からの毒液は、I型コ
ラーゲンへの組換えインテグリンα2Iドメインの結合を防止する。 ユーロピウム標識化rα2Iの使用に基づくセンシティブな固相rα2Iリガ
ンド結合アッセイを開発した。rα2Iのユーロピウムでの標識化は次の通り行
った:1/20容量の1M NaHCO3 (pH8.5)をその精製rα2Iに加
えてイソチオシアネートでの標識化のためにpHを上昇させた。ユーロピウム標識
化試薬(Wallac)を100倍過剰量で加え、+4℃で一晩、インキュベー
トした。未結合のラベルをSephadex G50/Sepharose 6
Bカラム(Pharmacia)でのゲルろ過により除去してその標識化タンパ
ク質を含む画分をプールした。
【0054】 96ウェルイムノプレート(Maxisorp. Nunc)を、そのウェル
の表面を、5μg/cm2 プレート表面のI型コラーゲン(ウシ皮膚、Cello
n)、IV型コラーゲン(Sigma)、ラミニン−1(Engelbreth-Holm-Swarm
マウス腫瘍、Collaborative Researchの基底膜から精製) 、フィブロネクチン(
ヒト血漿フィブロネクチン、Boehringer Mannheim)又は3.3μg/mlのエコウ
ィルス−1又はエコウィルス−7を含む0.1mlのPBSに、12時間、+4℃
で露出することによりコートした。あるいは、ペプチド及びB.ジャララカ毒液
(Sigma)を種々の濃度で、製造元の説明に従って、96−ウェルアミノ結
合プレート(Costar)上にコートした。
【0055】 全てのウェル上の残ったタンパク質吸着部位を、+37℃で1時間、PBS中
0.1%の熱不活性化ウシ血清アルブミンでブロックした。エコウィルス1(F
arouk株)及び7(Wallace)をATCCから得た。その精製したウ
ィルスを0.5mM MgCl2 を含むPBS中に希釈し、−70℃で使用するま
で保存した。ユーロピウム標識化rα2IをPBS、2mM MgCl2 、1mg/
ml BSAの濃度でそのコートされたウェルに加え、3時間、+37℃でインキ
ュベートした。次にウェルをPBS、2mM MgCl2 で3回、洗った。0.1
mlのDelfia増強溶液(Wallac)を各々のウェルに加え、ユーロピウ
ムシグナルをフルオロメトリー(Model 1232 Delfia, Wallac)で測定した。
【0056】 ペプチドを内生的に加えた時、その凍結乾燥したペプチドをPBS、2mM M
gCl2 、1mg/ml BSA中500ng/mlのユーロピウム標識化rα2Iに直
接、溶かし、次にウェルに加えた。EDTAをMgCl2 のかわりに用いた場合
、ユーロピウム標識化rα2IをPBS、2mM EDTAに希釈し、次に、この
緩衝液で洗浄を行った。この結合アッセイは極めてセンシティブであり、本実験
に用いるrα2Iドメインの量を少なくすることが可能であることが見い出され
た。更に、小さい大きさのユーロピウムは、その測定がより大きなマーカー分子
より信頼できる。第3に、ここに記述されるマイクロタイターウェルは、多数の
インテグリンrα2Iドメインブロッキング分子と予想されるもののスクリーニ
ングのために使用できることが見い出された。
【0057】 rα2IはI型コラーゲン、IV型コラーゲン、及びラミニン−1に結合した。
しかしながら、それはフィブロネクチン又はアルブミン(図1A)に強く結合し
なかった。rα2IはMg2+依存でI型コラーゲンに結合し、2mM EDTAの
添加は結合を完全に失わせた(図1B)。これは、二価カチオンの存在下でのみ
α2β1がコラーゲンと相互作用するという事実と一致した。rα2Iドメイン
のエコウィルス−1への結合は、マトリックス分子への結合よりかなり弱かった
【0058】 先の研究は、B.ジャララカ毒液が血小板α2β1インテグリンのコラーゲン
との相互作用(DeLuca, M.ら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 206 : 570〜57
6 (1995)) 。しかしながら、この阻害作用はα2Iドメイン機能の防止のためで
あるか否かは不明であった。また、その相互作用に関連するエピトープは不明で
あった。
【0059】 rα2IドメインのI型コラーゲンへの結合に対するB.ジャララカ毒液の効
果を、上述の固相リガンド結合アッセイを用いて研究した。ユーロピウム標識化
rα2Iドメインは2mM Mg2+の存在下で基層I型コラーゲンに結合し、次に
結合したrα2Iの量を測定した。その毒液の効果を1μg/ml〜1000μg
/mlの範囲の濃度でテストした。毒液はrα2Iドメイン−コラーゲン相互作用
を有効に、濃度に依存して阻害した(図1C)。見られた阻害がrα2Iのヘビ
毒液との直接の相互作用のためであるか否かを決定するために、マイクロタイタ
ーウェルを毒液タンパク質でコートし、この基層へのrα2I結合をテストした
(図1D)。公開されている文献によれば、ジャララギンはα2β1インテグリ
ンのコラーゲンへの結合を阻害するB.ジャララカ毒液内のタンパク質であるこ
とが明らかであり(DeLuca, M ら、Biochem. Biophys. Res. Commun. 206 : 570
-576 (1995))、それゆえrα2Iドメインに結合する最も確からしい毒液成分で
ある。
【0060】 実施例3 ビオチニル化229oxを用いるペプチド及び結合アッセイ 短い環状ジャララギン由来ペプチドは、インテグリンrα2Iドメイン−コラ
ーゲン相互作用へのB.ジャララカ毒液の効果に擬態する。 ジャララギン内のα2Iドメイン結合部位のキャラクタリゼーションを、その
タンパク質に沿った領域に対応する一連の短い環状ペプチドを用いることにより
続行した。そのテストした領域は、次の事項に基づいて選択した:マトリックス
タンパク質内及びヘビ毒液ジスインテグリン内のインテグリン結合モチーフがル
ープ構造内に見い出されること。ii) 周知のインテグリン結合モチーフがアスパ
ラギン酸残基を含むこと。iii )インテグリン−コラーゲン相互作用の公開され
たモデルがアスパラギン酸残基に加えてアルギニン残基の役割をきわだたせるこ
と。
【0061】 ジャララギン由来ペプチドをジャララギンアミノ酸配列の二次構造予測に基づ
いてデザインした。二次構造予測は、Genetics Computer Group (GCG) Software
package (Madison, WI)からのPeptide Structureプログラム
(Madison, WI)を用いて行った。Emini法 (Emini, E.A. ら、J. Virol. 55
: 836〜839 (1985)) に従う表面確率 (Surface probability)及びKyte−D
oolittle (Kyte, J.ら、 J. Mol. biol. 157 : 105〜132 (1982)) 法に
従う親水性を考慮に入れた。
【0062】 ペプチドを、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)化学を用いて
、自動ペプチドシンセサイザー(Applied Biosystems 431A)で合成した。アラニ
ン置換のためのペプチドをResearch Genetics (Huntsville, AL)から購入した。
合成した後、ペプチドを酸化してジスルフィド架橋を形成した。そのペプチドを
0.1M炭酸アンモニウム緩衝液に溶かし、16〜24時間、+4℃でインキュ
ベートした。その酸化は、逆相HPLCでチェックし、その酸化ペプチドを凍結
乾燥した。
【0063】 全てのペプチドをPBS中に10mg/mlで完全に溶かした。用いた最も高い濃
度は1mg/mlであったので、不溶性ペプチドによる非特異的効果は避けられた。
種々のペプチドの等電点(PI)も、Genetics Computer Group (GCG) Software
パッケージ (Madison, WI)からのIsoelectricプログラムを用いて一
次配列から決定した。ペプチド225ox(表1)は、229oxと同様の等電
点を有することが見い出され(表1)、それゆえ、いくつかの実験において対照
ペプチドとして選択した。
【0064】 229oxのビオチニル化を次の通り行った:凍結乾燥した229oxペプチ
ドをPBSに溶かし、1/5容量の0.1M NaHCO3 、0.5M NaC
l(pH8.0)を加えてビオチニル化のためにpHを上昇させた。スルホ−NHS
−ビオチン(Calbiochem) を1:2(w/w)229ox:ビオチン
で加え、2時間、RTでインキュベートした。1/10容量の0.5M Tri
s−HCl(pH8.0)をそのビオチニル化反応の最後に加えた。
【0065】 ビオチニル化229oxペプチドを用いる結合アッセイのために、96ウェル
アミン結合プレート(Costar) を、製造元の説明に従って種々の濃度のr
α2Iドメイン又はrα2Iドメイン由来ペプチドでコートした。全てのウェル
上の残存タンパク質吸着部位をPBS中0.1%の熱不活性化ウシ血清アルブミ
ンで1時間、+37℃でブロックした。PBS、2mM MgCl2 、1mg/ml
BSA中の100μMビオチニル化229oxをそのコートしたウェルに加え、
+37℃で3時間、インキュベートした。次にウェルをPBS、2mM MgCl 2 で3回洗い、ユーロピウム標識化ストレプトアビジン(Wallac) をPB
S、2mM MgCl2 、1mg/ml BSA中500μg/mlの濃度で室温で30
分、加えた。ウェルを再び3回、洗った。0.1ml Delfia増強溶液(W
allac)を各々のウェルに加え、ユーロピウムシグナルをフルオメトリー(
Model 1232 Delfia, Wallac)で測定した。EDTAをMgCl2 のかわりに用い
た場合、ユーロピウム標識化rα2IをPBS、2mM EDTAに希釈し、次に
この緩衝液で洗浄を行った。
【0066】 その選択された配列に対応するペプチドを合成した。生じたペプチドを表1に
要約する。 これらのペプチドのいずれがα2Iドメインと直接、相互作用することができ
るかを研究するため、環状RGDペプチド、I型コラーゲン、IV型コラーゲン、
及びフィブロネクチンと一緒にジャララギンをマイクロタイタープレートにコー
トし、rα2I−Euを加えた。その結果は、229oxと呼ぶジャララギンペ
プチドの1つがrα2Iドメインに有効に結合したが、他のテストしたペプチド
は効果を示さなかった(図2A)。
【0067】 次にそれらペプチドを500μMの濃度でI型コラーゲンに結合するrα2I
に作用する能力についてテストした。再び、229oxのペプチドだけが大きな
効果を有し:それはrα2Iドメインとコラーゲンとの間の相互作用を完全に阻
害した(図2B)。 表1 本研究に用いた合成ペプチドの配列。ジャララギン(Paine, M.J.Iら、J. Bio
l. Cehm. 267 : 22869-22876 (1992))及びα2Iドメイン(Takeda, Y.及びHeml
er, M.E., J. Cell Biol. 109 : 397-407 (1989)) の一次配列に基づいて合成し
たペプチドの名前及び位置を示す。
【0068】 ジャララギンペプチド アミノ酸配列 残基番号 192ox;配列番号:14 CWSNGDKITC* 212-219 195ox;配列番号:15 CEQQRYDPYKC * 151-159 197ox;配列番号:16 CKLPDSEAHAC * 103-111 223ox;配列番号:17 CHYSPDGREIC * 46-54 225ox;配列番号:18 CPADVFHKNC* 441-449 229ox;配列番号:5 CTRKKHDNAQC * 241-249 231ox;配列番号:19 CYSNDDEHKGC * 537-545 Iドメインペプチド アミノ酸配列 残基番号 P1;配列番号:20 VCDESNSIYC* 149-157 P2;配列番号:21 VCDESNSIYPWDAVKNC * 149-164 P3;配列番号:22 IYPWDAVKNFLEKFVQG 155-172 P4;配列番号:23 AVKNFLEKFVQGLDIG 160-176 P5;配列番号:24 LDIGPTKTQVGLIQYA 173-188 P6;配列番号:25 QYANNPRVVFNLNTYKTKEE 186-205 P7;配列番号:26 LNTYKTKEEMIVAT 197-210 P8;配列番号:27 ATSQTSQYGGDLTNT 209-223 P9;配列番号:28 RKYAYSAASGGRRSAT 231-246 P10;配列番号:29 TDGESHDGSMLKAVIDQ 253-269 P11;配列番号:30 LDTKNLIKEIKAIASIPTER 291-310 P12;配列番号:31 SDEAALLEKAGTLGEQ 316-331 他のペプチド アミノ酸配列 引用文献 RGD GACRGDCLGA* ; Koivunen, E. et al., J
配列番号:32 . Biol. Chem. 268 : 20
205-20210 (1993) RGE GACRGECLGA* ; Koivunen, E. et al., J
配列番号:33 . Biol. Chem. 268 : 20
205-20210 (1993) * 環状ペプチド 229oxペプチド及びB.ジャララカ毒液の結合特性の間の相関を示すため
、229oxペプチドがヘビ毒液中のrα2I結合部位と競合する能力をテスト
した。結果は、229ox及びB.ジャララカ毒液の両方がrα2Iに結合する
こと、及び229ox−rα2Iが229oxがジャララギンの実際のインテグ
リン結合部位であることを示すことを示した。その阻害は完全ではなかった(約
50%)ので、なお、B.ジャララカ毒液はα2Iドメインのための別の結合部
位も含むこと可能性がある。
【0069】 いくつかの出版物において、インテグリン擬態合成ペプチドの環状構造が高ア
フィニティー結合のためにしばしば本質的であることが示されている。これをテ
ストするため、酸化及び直鎖p299ペプチドの両方を前掲の固相結合アッセイ
に用いた。環状229oxは、I型コラーゲンへのrα2I付着を阻害する能力
を示したが、そのペプチドの直鎖型はほとんど効果を有さなかった(図4A)。
rα2Iの固相結合229oxへの結合は濃度依存性であることが見い出され、
75μg/mlのコーティング濃度で大きな結合が観察された(図4B)。I型コ
ラーゲンに加えて、rα2IドメインはIV型コラーゲン及びラミニン−1にも結
合する。229oxペプチドは、rα2Iのこれらのリガンドへの結合を阻害し
たが、同様のpI値での同じ長さ及びコンホメーションの対照ペプチド225o
xは効果を有さなかった(図4c)。これは、α2Iドメインが同じメカニズム
によりこれらのリガンド全てに結合すること、及び229oxがリガンド認識部
位と直接、相互作用することにより、又はIドメインの3次元構造を不活性なも
のに変化させることにより結合を阻害することを示唆する。
【0070】 実施例4 ジャララギン由来ペプチドはインテグリンrα2Iドメイン内のエコウィルス
−1認識部位を活性化する。 コラーゲン及びラミニン−1への細胞接着を媒介することに加えて、インテグ
リンα2β1は、ヒト病原体エコウィルス−1による細胞表面付着及び感染を媒
介するウィルスレセプターとしても機能する。マトリックスタンパク質及びエコ
ウィルス−1は異なる様式でインテグリンと相互作用することが見い出されてい
るが、エコウィルス−1のための結合部位はα2サブユニットのIドメインにも
位置する。上述の通り、rα2Iドメインは、コートされたエコウィルス−1へ
の弱い結合を示したが、驚くことに、229oxペプチドの付加は、対照ペプチ
ド225oxが効果を有さなかったのに対して約10倍、この結合を増加させた
(図5)。この結果は、229oxペプチドのα2Iドメインへの結合がタンパ
ク質の構造変化を誘導し、rα2Iのエコウィルス−1への結合アフィニティー
を増加させることを示した。
【0071】 これは、RKKの結合がコラーゲンへの結合をアロステリックに阻害し得るI
ドメイン上の可能性ある活性調節部位を示唆する。rα2Iドメインのコンホメ
ーションにおけるRKK誘導性変化は、RKKペプチドがコラーゲンへのrα2
Iドメイン付着をブロックするばかりでなくエコウィルス−1へのrα2Iドメ
イン結合も著しく増加させた我々の実験において明白になった。エコウィルス−
1及びコラーゲンがα2Iドメインの明確な部位を認識するという上述の示唆を
確認することに加えて、データは、別の結合部位(RKK結合部位)の占有によ
る1つのリガンド認識部位(エコウィルス−1結合部位)の重要な制御メカニズ
ムの存在を示す。しかしながら、α2Iドメイン構造−機能の関係についての存
在する情報は、RKKがコラーゲン認識部位に直接、結合するか否か又はそれが
α2Iドメイン−コラーゲン相互作用のアロステリックインヒビターであるか否
かを結論づけるために十分ではない。両方の場合、RKK含有ペプチドはインテ
グリンIドメインのリガンド認識機能を示すことを目的とする研究のための極め
て価値あるツールである。
【0072】 実施例5 3つのアミノ酸:RKKの配列はインテグリンrα2Iドメインへの結合のた
めに本質的である。 種々のタンパク質中のインテグリン認識部位についての以前に公開された情報
は、2つのアミノ酸残基、即ちアスパラギン酸及びアルギニンの重要性を強調す
る。229oxペプチド内の重要なアミノ酸残基を示すために、一連の新規アミ
ノ酸についてp229内のアミノ酸をアラニン残基で1つづつ置換するテストを
行った。ペプチドを固相に結合させてそれらがrα2Iに結合する能力について
テストした。興味あることに、3つのアミノ酸アルギニン−リシン−リシン(R
KK)が本質的であることが見い出され、隣接したヒスチジンはいくらかの効果
を示した。アスパラギン酸又はアスパラギン残基の置換は効果を有さなかった(
図6A)。これと一致して、I型コラーゲンへのrα2I結合は、RKK配列の
アラニン置換を含むペプチドでほとんど阻害されず、アスパラギン酸又はアスパ
ラギン残基の置換はこの機能を損なわせなかった(図6B)。
【0073】 229oxペプチドのためのα2I内の可能性ある結合部位を同定するために
、α2Iドメイン中の親水性領域に対応する一連のペプチドを合成し、それらが
ビオチニル化229oxに結合する能力についてテストした。α2Iドメインペ
プチド及びrα2Iを固相に結合させてビオチニル化229oxを加えた。22
9oxはrα2I及びペプチドP9に強く結合することが示されたが、反復実験
において、他のペプチドへの結合はなかった(図7A)。ビオチニル化229o
xと固相に結合したrα2Iとの間の相互作用は、ユーロピウム標識化rα2I
の、固相に結合したI型コラーゲン及び229oxペプチドへの結合(図7C)
と同様、二価カチオンに依存した(図7B)。
【0074】 実施例6 RKK−ペプチドの臨界的長さ RKK−ペプチドの臨界的長さを決定するために、RKK配列、並びに更なる
次のアミノ酸を含む一セットのペプチドを調製した。CTRKKHDNAQC(
229ox;配列番号:5)、CTRKKHDNAC(配列番号:34)及びC
TRKKHDNC(248ox;配列番号:4)をテストした。最も短いペプチ
ドは10μMの濃度でコラーゲンへのr−α2Iドメイン結合の最大阻害を示し
た。これはより長い229oxより10倍有効であった(図8)。
【0075】 実施例7 細胞マイグレーションアッセイ マイグレーションアッセイは、コラーゲン様マトリックス内での細胞の動きを
擬態する。この例は、本ペプチドがこのような細胞の動きをブロックし、それゆ
えこのような細胞マイグレーションを特徴とする病気を治療するための治療法に
おいて役立つことを示す。
【0076】 229ox/RKK−ペプチド及び225oxの、細胞−コラーゲン相互作用
への効果を示すために、化学的に形質転換したHOS−MNNG細胞をI型コラ
ーゲンに付着させ、次にそれ上を移動させた。この過程におけるα2β1インテ
グリンの重要性は以前に示されている(Vihinen, Pら、 Cell Growth Diff, 7 :
439〜447 (1996)) 。
【0077】 細胞マイグレーションアッセイを、上述の通り行った (Vihinen, Pら、 Cell
Growth Diff. 7 : 439〜447 (1996)) 。特に、ヒトHOS−MNNG骨肉腫細胞
(ATCC)を無血清Optimen 1培地(Life Technologies, Inc) 中に
懸濁し、20,000〜30,000細胞/ウェルを2.80mmの直径を有する
金属シリンダー内の24ウェル細胞培養クラスター(Costar)に移した。
その細胞培養ウェルを5μg/cm2 のI型コラーゲンでコートした。その細胞を
+37℃で16時間、コラーゲンに結合させた。そのシリンダーを除去し、非付
着細胞をOptimen (Life Technologies, Inc) で洗い落として、その付着
細胞を4日間、ペプチドの存在下でOptimen中で移動させた。ペプチドを
含む新しいOptimenをウェルに毎日、交換した。4日後に、細胞によりカ
バーされた表面領域をMicrocomputer Imaging Deviceversion M4 (Imaging Rese
arch Inc) で測定した。
【0078】 この実験の結果を図9に示す。229ox又は225oxのいずれかのペプチ
ドを500μMの濃度で細胞に加え、新しいペプチドを毎日加えた。HOS−M
NNG細胞がI型コラーゲン上を移動する能力は、225ox対照ペプチドによ
って影響を受けなかったが、229oxペプチドはマイグレーションを大きく(
p<0.001、スチューデントのt検定)阻害した(図9)。
【0079】 コラーゲン上での骨肉腫細胞マイグレーションのこの阻害は、(i)悪性細胞
の動き、及びそれゆえ癌細胞侵入はp229oxにより防止することができるこ
と、並びに(ii) 少くとも部分的にα2β1インテグリン−コラーゲン相互作用
の結果としてマイグレーションがおこる場合に、いずれの細胞型のマイグレーシ
ョンも阻害することができることを示唆する。
【0080】 実施例8 RKKペプチドによる細胞接着の阻害 ヒトケラチノサイトHaCaT細胞及び細胞系UT−SCC−2の細胞接着を
、ペプチド220ox又はα2インテグリンGi9に対する機能的抗体(Immuno
tech/Coulter, Westrbrook, Maine, USAから市販される抗α2−インテグリン抗
体)の存在下でI型コラーゲンに対して口の扁平上皮細胞から確立した。細胞を
1時間、無血清培地中10μg/mlのシクロヘキシイミドで処理した。それを引
き離して、I型コラーゲンを予めコートしたマイクロタイタープレートに、0.
1%グリシンを含むDMEM中に1時間、接着させた。非接着細胞を洗い落とし
、接着細胞をクリスタル・バイオレットで染色して接着細胞の数を、光学吸光度
を測定することにより評価した。
【0081】 図10に要約した結果は、本発明によるペプチド、例えばペプチド229ox
(p229ox)が細胞マイグレーションを阻害し、それゆえ上皮細胞マイグレ
ーションに関連する病状、例えば歯周炎の治療又は予防に役立つことを示す。な
ぜなら上皮細胞はα2β1インテグリンに結合して、コラーゲンに沿って移動す
るためにこの結合を用いるからである。
【0082】 実施例9 歯周炎及び歯肉炎の治療におけるRKKペプチドの使用 歯周炎は歯を支える結合組織の炎症及び喪失を特徴とする病気である。その病
気は、組織細胞を活性化して、組織成分を分解する加水分解酵素を生産し、放出
させる病原性の経口細菌により開始される。その病気の過程の本質的な特徴は増
殖の増加及び歯肉に結合する上皮細胞の歯の表面(付着上皮/ポケット上皮)へ
のマイグレーションである。
【0083】 歯周炎及び歯肉炎の慣用的な処理は、機械的にはぎとることにより又は抗生物
質処理による歯周組織からの病原性細菌の除去に集中している。更に、歯周組織
構造の外科的矯正も頻繁に用いられる。 本発明のペプチド、例えばp229oxにより供される細胞マイグレーション
阻害は、歯周炎及び歯肉炎を含む歯周病を予防又は治療するための他の処理を伴
って、又は単独で用いることができる。特に、RKK配列を含む有効量の1又は
複数の本発明の環状ペプチドを含む組成物は、歯周炎及び歯肉炎を含む歯周病の
ための治療の必要な患者に局所的に投与することができる。これに関して役立つ
組成物は、いずれかの慣用的な技術を用いて、局所的な適用のために調剤するこ
とができる。本発明のペプチドは、担体、例えばポリマー担体、例えばエチルセ
ルロース、シリコーンゴム、特に分解性ポリマー及びコポリマー、例えばポリ(
乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸)−ポリ(グリコール酸)コポリマ
ー、ポリアミド及びポリエステル、ゼラチン、コラーゲン、アルブミン、及びフ
ィブリノーゲンに基づくものに調剤することができ、要求されるRKK活性又は
放出特性を与えるために架橋が要求される。経口活性のためのこのようなデリバ
リーシステムは、例えば引用により本明細書に組み込まれるUS5,002,7
69、US5,023,082、US5,160,737、US5,330,7
46、US5,425,953、US5,438,076及びUS5,639,
795に記載される。そのペプチドは、インプラント形態で口腔内の要求される
部位に、又は口腔内の適所に凝固する液体組成物の一部として、又は要求される
部位に有効レベルのRKK含有ペプチドを供する磨歯剤もしくはゲルの形態で供
される。本発明のペプチドの量は、口腔の環境及びデリバリーシステムにおいて
要求される阻害効果を供することにおいて有効なレベルを供するように必要に応
じて種々であるが、一般には、処置する状態の激しさに依存して、凝固前の液体
組成物又は固体組成物の約0.001%〜95%で存在し得る。
【0084】 本発明のペプチドを要求される部位に供するための支持体として膜を用いるこ
ともできる。 本発明によるRKK含有ペプチドは、上皮細胞マイグレーションを特徴とする
病気の治療及び/又は予防のため、特に局所的適用が好ましい医学的状態の治療
のために役立つ。
【0085】 本発明はここに十分に記述されているが、それは、その内容及び精神に影響を
与えない小さな改変を伴って行うことができることは当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Fig1(A−D)。固相アッセイにおけるユーロピウム標識化rα2Iの異
なる基質への結合。マイクロタイタープレートウェルをI型コラーゲン、IV型コ
ラーゲン、ラミニン−1、及びフィブロネクチンで予めコートした。rα2Iを
3時間、付着させた(A)。rα2IをEDTA(B)又はMgCl2 及び種々
の濃度のボトロプス・ジャララカ(Bothrops jararaca) 毒液(C)の存在下で
I型コラーゲンに結合させた。あるいは、ウェルをボトロプス・ジャララカ毒液
で予めコートし、MgCl2 の存在下で3時間、結合させた(D)。
【図2】 Fig2(A−B)。固相アッセイにおける接着タンパク質及びジャララギン
由来ペプチドへのユーロピウム標識化rα2Iの結合。マイクロタイタープレー
トウェルを種々のペプチド、I型コラーゲン、IV型コラーゲン及びフィブロネク
チンで予めコートした。データは、異なる基層へのrα2I結合を示す3つの平
行実験からの平均を示す(A)。マイクロタイタープレートウェルをBSA及び
I型コラーゲンでプレコートし、rα2Iをペプチドの存在下で3時間、結合さ
せた(B)。
【図3】 Fig3。229oxペプチドの存在下でのペプチド及びボトロプス・ジャラ
ラカ毒液への結合。マイクロタイタープレートウェルをペプチド又はボトロプス
・ジャララカ毒液でプレコートした。rα2Iドメインを229oxペプチドの
存在又は欠如下で結合させた。データは、3つの平行実験からの平均を示す。
【図4】 Fig4(A−C)。229oxペプチドの特性。環状又は直鎖229ペプチ
ドの存在下でのI型コラーゲンへのrα2I結合の阻害についての投与量応答曲
線(A)。あるいは、マイクロタイタープレートウェルを229oxペプチドで
プレコートした(B)。229oxペプチドを種々のプレコートした基層上での
rα2I結合アッセイに加えた。
【図5】 Fig5。I型コラーゲン及びエコウィルス−1へのrα2Iの結合への22
9oxの効果。マイクロタイタープレートウェルをI型コラーゲン及びエコウィ
ルス−1でプレコートし、rα2Iをペプチドの存在又は欠如下で結合させた。
データは、3つの平行実験からの平均を示す。
【図6】 Fig6(A−B)。アラニン置換化229oxペプチドによるI型コラーゲ
ンへのrα2Iの結合の阻害。ペプチドをマイクロタイタープレートウェルにプ
レコートしてrα2Iを結合させた(A)。あるいは、マイクロタイタープレー
トウェルをI型コラーゲンでプレコートし、rα2Iをペプチドの存在下で添加
した(B)。
【図7】 Fig7(A−C)。α2Iドメインペプチド(A)及びrα2I(A,B)
を固相に結合させてビオチニル化229oxを加えた。229oxペプチドのα
2Iドメイン由来ペプチドへの結合を(A)に示す。固相に結合したrα2Iへ
の229ox結合のためのMg2+の重要性を(B)に示す。固相に結合したI型
コラーゲン及び229oxペプチドへのrα2Iの結合のためのMg2+の重要性
を(C)に示す。
【図8】 Fig8。コラーゲンへの組換えα2Iの結合の阻害。中塗り円は、示される
濃度の229ox(CTRKKHDNAQC;配列番号:5)の効果を示す。白
ぬき円は、248ox(CTRKKHDNC;配列番号:4)の効果を示す。
【図9】 Fig9(A−B)。I型コラーゲン上でのHOS−MNNGのマイグレーシ
ョン。細胞を基層に結合させた。4日後に、細胞を染色し、細胞により覆われた
表面領域を、イメージアナライザーにより測定し(A)、ウェルを写真にとった
(B)。
【図10】 Fig10。229ox及びα2インテグリンに対するGi9抗体の存在下で
のHaCaT及びUT−SCC−2細胞の細胞接着。
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月27日(2000.12.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】 本発明はここに十分に記述されているが、それは、その内容及び精神に影響を
与えない小さな改変を伴って行うことができることは当業者に明らかであろう。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【訂正理由1】 国際出願日における明細書に添付の配列表についての翻訳文が欠落したので、
これを追加した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 カピラ,ヤルモ フィンランド国,エフイーエン−20540 トゥルク,メンニンカイセンカトゥ 10 デ 25

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列:RKKを含む環状インテグリン結合ペプチド
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列:RKKH(配列番号:8)を含む請求項1に
    記載のペプチド。
  3. 【請求項3】 アミノ酸配列:X1 RKKHX2 n (式中、Xはいずれか
    のアミノ酸でありnは1〜4である)を含む環状ペプチド。
  4. 【請求項4】 アミノ酸配列:CTRKKHDNC(配列番号:4)を含む
    環状ペプチドインテグリン結合ペプチド。
  5. 【請求項5】 アミノ酸配列:CTRKKHDNAQC(配列番号:5)を
    含む環状ペプチドインテグリン結合ペプチド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一に記載のインテグリン結合ペプチ
    ドを含む医薬組成物。
  7. 【請求項7】 前記組成物が局所的投与のために適することを特徴とする請
    求項6に記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 α2Iドメインを含むインテグリンが該α2Iドメインを認
    識する分子に結合するのを阻害するための方法であって、該インテグリンを、請
    求項1〜5のいずれかに記載のインテグリン結合ペプチドに露出することを含む
    方法。
  9. 【請求項9】 被検体におけるインテグリン依存性細胞マイグレーションを
    阻害するための方法であって、有効量の請求項1〜5のいずれか一に記載のイン
    テグリン結合ペプチドを前記被検体に供することを含む方法。
  10. 【請求項10】 前記細胞マイグレーションが、被検体における癌、心臓血
    管の疾患又は歯周炎に関連することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 治療の必要な被検体においてコラーゲンでの細胞マイグレ
    ーションを阻害するための方法であって、有効量の請求項1〜5のいずれか一に
    記載のペプチドを前記被検体に投与することを含む方法。
  12. 【請求項12】 被検体において血小板のコラーゲンへの付着又はコラーゲ
    ン誘導性の血小板凝集を阻害するための方法であって、有効量の請求項1〜5の
    いずれか一に記載のインテグリン結合ペプチドを前記被検体に供することを含む
    方法。
  13. 【請求項13】 前記付着又は凝集が被検体における心臓血管の疾患に関連
    することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  14. 【請求項14】 インテグリン結合剤を同定するための結合アッセイであっ
    て、 i)アッセイすべきインテグリン結合剤をビオチニル化し、 ii)該ビオチン化された剤を、固定化された組換えα2Iドメイン又はドメイ
    ン由来ペプチドと、結合のために適した条件下で反応させ、 iii )該結合した剤を有する固体支持体を洗浄し、 iv)標識化したビオチン結合剤を添加し、そして v)いずれかの結合したインテグリン結合剤を検出する ことを含む方法。
  15. 【請求項15】 インテグリン結合剤を同定するための結合アッセイであっ
    て、 i)α2Iドメインをユーロピウムで標識化し、 ii)アッセイすべきインテグリン結合剤を、該ユーロピウム標識化α2Iドメ
    インと、結合のために適した条件下で混合し、そして iii )いずれかの結合したインテグリン結合剤を検出する ことを含む方法。
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