JP2001509485A - 勃起不全を処置するための方法および組成物 - Google Patents

勃起不全を処置するための方法および組成物

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シエーンシヤンツ,ヨーハン
レースル,バーラム
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、選択的なEPプロスタノイドレセプターアゴニストまたはEPプロスタノイドレセプターアゴニストであるプロスタグランジン類を使用することによるインポテンツまたは勃起不全の処置に関する。本発明のプロスタグランジン医薬品は、海綿体内注射のために、あるいは経尿道適用または経皮適用のために処方することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、インポテンツまたは勃起不全の処置に関する。より詳細には、本発
明は、従って、インポテンツまたは勃起不全を処置するための新規なプロスタグ
ランジンに基づく組成物およびその使用に関する。
【0002】 (背景技術) 勃起不全は、男性が十分な性交のために勃起して勃起を維持することができな
いことを特徴とする障害である。勃起不全は、生活の質の低下および精神的な問
題をもたらし得る特に中高年男性に頻発する障害である。アメリカ合衆国では、
1千万人〜2千万人もの人々が勃起不全で悩んでいることが推定され、そして少
なくとも部分的な勃起不全の男性は3千万人であることが推定されている(NI
H Consensus Conference 1993)。勃起不全の罹患
率は、40歳で約5%であり、65歳以上では25%にまで達することが報告さ
れている。従って、勃起不全は、生活水準が高まり、そして生活のより良い質を
求めることによって、重要性がますます増大している大きな臨床的課題である。
【0003】 勃起不全の病因は、心因性または器質性であり得る。器質性が原因の大部分を
占めると考えられている。そのような器質性原因には、外傷と同様に、血管性、
内分泌的および神経学的な疾患が含まれる。糖尿病の患者は、典型的に、その危
険性を有する。多くの場合、心因性の要因により生じる勃起不全は可逆的であり
得るが、器質性の要因により生じるインポテンツは適切に治療しなければならな
い。そのような治療には、外科的介入、器具および内科的処置が含まれる。勃起
不全の処置は、より効果的で、より良好な許容される薬物による内科的治療に対
する明らかな傾向がある。
【0004】 内科的治療の主な様式は、全身的な薬物療法(通常は、経口的な投薬)、およ
び泌尿生殖器官での局所的な投薬からなる。経口的に投与される代表的な薬物に
は、例えば、ヨヒンビン、α−2アドレナリン作動性アンタゴニスト、および男
性ホルモンであるテストステロンが含まれる。さらに、ブロモクリプチンもまた
、トラゾドン、ケタンセリンおよびミアンセリンなどの抗セロトニン作動剤と同
様に使用されている。最近、選択的な5−ホスホジエステラーゼ阻害剤のシルデ
ナフィル(バイアグラTM)が臨床使用に認められた。さらに、他の多くの薬物
が、勃起不全の処置に関して試験され、そして使用されている。局所的に投与さ
れる薬物には、例えば、平滑筋弛緩剤であるパパベリン、およびα−アドレナリ
ン作動性アンタゴニストであるフェントラミン、ならびにプロスタグランジン類
、特にプロスタグランジンE(PGE;アルプロスタジル)が含まれる。こ
れらの薬物は平滑筋を弛緩させ、それによって勃起の開始を促進し、陰茎の海綿
組織への局所的な注射により投与される。プロスタグランジン類を尿道内(経尿
道的)に投与するための処方物もまた開発され(Wolfson他、1993;
Bradley他、1996)、それらはいくつかの特許および特許出願に記載
されており、例えば、国際特許公開WO93/00894、WO91/1602
1および欧州特許EP−A−357581である。
【0005】 罹患器官または機能不全器官に薬物を局所的に投与することにより、より良好
な効果が達成され、そして通常は全身的な副作用がほとんど誘導されないために
有利であることは明らかである。しかし、局所的な副作用、主として、痛みおよ
びプリアピスムが問題となることがある。持続した勃起を意味するプリアピスム
は、生殖器官の壊死またはその不可逆的な損傷をもたらし得る可能性を有するが
、プロスタグランジン類、とりわけ、PGEを使用することによって最小限に
抑えられている。しかし、海綿体内への注射による、あるいは経尿道投与された
PGEによって、局所的な痛みが10%〜30%もの多くの患者で生じている
。最近発表された研究では、PGEの経尿道投与により約35%の患者が痛み
を感じ、そして11%の患者は、アルプロスタジルによる処置の後に毎回痛みを
報告した(Padma−Nathan他、1997)。従って、局所的な痛みは
PGEの最も大きな副作用の1つであり、そして痛みの誘導作用を有さないプ
ロスタグランジン類似体は臨床使用に望ましいことは明らかである。
【0006】 (発明の開示) 我々は、今回、予想外なことに、E型のいくつかのプロスタグランジン類似体
、より詳細には、EPプロスタノイドレセプターアゴニストが、著しく低下し
た痛み誘導作用を示す一方で、陰茎海綿組織および血管における良好な弛緩作用
を示すことを見出した。特に、我々は、18位、19位または20位の炭素がヒ
ドロキシル(OH)で置換されたPGE類似体は好都合な効果を示すことを見
出した。特に、1つの類似体、すなわち、19R−OH−PGEは、動物モデ
ルで研究されているように、痛みを誘導することなく陰茎海綿組織および血管の
弛緩に関して驚くべき好都合な効果を示した。
【0007】 従って、第1の局面において、本発明は、インポテンツまたは勃起不全を処置
するための組成物であって、選択的なEPレセプターアゴニストまたはEP レセプターアゴニストであるプロスタグランジン、あるいはその遊離酸、塩また
はエステルを含む活性な誘導体を、任意に、生理学的に許容可能なキャリアまた
は賦形剤とともに含む、組成物を提供する。
【0008】 第2の局面において、本発明は、インポテンツまたは勃起不全を処置するため
の方法であって、治療活性で、かつ生理学的に許容可能な量の前記組成物をその
必要なヒトに投与することを含む、方法を提供する。
【0009】 第3の局面において、本発明は、インポテンツまたは勃起不全を処置するため
の医薬品を調製するための、選択的なEPレセプターアゴニストまたはEP レセプターアゴニスト、あるいはその遊離酸、塩またはエステルを含む活性な誘
導体の使用を提供する。
【0010】 さらに別の局面において、本発明は、インポテンツを処置するためにプロスタ
グランジン誘導体を使用することに関連して観測される副作用(痛みおよび刺激
など)を除くか、あるいは少なくともかなり減少させるための方法を提供する。
【0011】 (発明を実施するための最良の形態) 陰茎の勃起は、3つの主要な生理学的事象に基づく:動脈血流の増大、陰茎海
綿体および尿道海綿体の膨張性組織の弛緩、ならびに膨張性組織により引き起こ
される静脈の物理的な圧縮による静脈帰還の閉塞。PGEおよびEPレセプ
ターアゴニストは、ほぼ同じ程度に血管の拡張および膨張性組織の弛緩を引き起
こし、従って、勃起の進展を促進する。しかし、特定のプロスタノイドレセプタ
ーに関する選択性が低い天然のプロスタグランジンであるPGEは、アルプロ
スタジルを用いて行われた臨床試験(例えば、Padha−Natham、19
97)で明らかなように、そしてさらに下記に記載される実験の一部においても
示されているように、著しい刺激作用を有し、そして痛みをもたらす。
【0012】 しかし、本発明により、同じ好都合な効果を誘導するが、刺激作用が著しく低
下した、主としてEPレセプターに対する選択性を有するプロスタグランジン
類似体は、そのような類似体は臨床的な実施において痛みが全くないか、あるい
は最低限の痛みをもたらすにすぎないことが予想され得るためにさらにより好ま
しい。本発明の理解を容易にするために、最初に、プロスタグランジン類を一般
的に説明する。
【0013】 プロスタグランジン類は、酸素化を含む代謝工程によって、エイコサトリエン
酸、エイコサテトラエン酸またはエイコサペンタン酸の前駆体から通常誘導され
る脂肪酸である。プロスタグランジン類は、典型的には、2つの炭素鎖(通常は
α鎖と呼ばれる上部鎖およびω鎖と呼ばれる下部鎖)が結合したシクロペンタン
環を有する。α鎖は、炭素が7個の鎖であり、末端にカルボン酸部分を有し、一
方、ω鎖は、炭素が8個の、末端がメチルである脂肪族鎖である。これらの鎖で
の二重結合の数に依存して、1〜3の下付きの数字が使用されている。下付き数
字が1であるプロスタグランジン類(例えば、PGE)において、二重結合が
ω鎖内の13位および14位の炭素間に位置し、その二重結合は、天然に存在す
るプロスタグランジン類ではトランス配置を示す。下付き数字が2であるプロス
タグランジン類(例えば、PGE)においては、シス配置のさらなる二重結合
がα鎖内の5位および6位の炭素間に存在する。最後に、下付き数字が3である
プロスタグランジン類においては、第3の二重結合がω鎖内の17位および18
位の炭素間に位置する。この二重結合もまた、天然に存在するプロスタグランジ
ン類ではシス配置を示す。天然に存在するプロスタグランジン類はすべて、生物
学的活性に必須なヒドロキシル基が15位の炭素に存在する。シクロペンタン環
の置換基および配置によって、プロスタグランジンは、下記の図式1に示される
ように、A型、B型、C型、D型、E型、F型、G型、H型、I型またはJ型の
いずれかが決定される。本発明を例示するために使用されるプロスタグランジン
類はE型であり、これらのプロスタノイドの化学構造を図式2に示す。18RS
−OH−PGEメチルエステルを除くプロスタグランジン類似体は酸としても
使用した。
【0014】
【化3】 図式1
【0015】
【化4】 図式2
【0016】 プロスタグランジン類は、特定のGタンパク質結合膜レセプターを介してその
薬理学的作用を発揮する。内在性のプロスタグランジン類に関して、少なくとも
8個の異なるレセプターが存在する:すなわち、FP(PGF2α)レセプター
、EPレセプター、EPレセプター、EPレセプター、EP(PGE )レセプター、DP(PGD)レセプター、IP(PGI)レセプターおよ
びTP(TxA)レセプター;それぞれのレセプターの天然に存在する最も一
般的なリガンドを括弧内に示す。少なくとも、EPレセプターに関して、スプ
ライシング変異体が存在することが明らかにされている。EPレセプターおよ
びEPレセプターは密接に関連しており、類似する作用を媒介していると考え
られている。
【0017】 従って、我々は、EPレセプターについての作用のみを調べたが、調べた化
合物がEPレセプターに対する作用もまた有する場合、同様にそれをEP
セプターであると見なしている。プロスタノイドレセプターの分子生物学および
薬理学は、最近、Coleman他(1994)により総説されている。
【0018】 治療的な観点から、内在性プロスタグランジン類による問題は、それらが多く
の異なるプロスタノイドレセプターに対する作用を有することである。内在性プ
ロスタグランジン類はそれぞれ、1つの特定のレセプタータイプに対する反応性
を有するが、あまり選択的ではなく、レセプターの各型、例えば、EPレセプタ
ーの違いを通常あまり区別しない。従って、PGEおよびPGEは、EPレ
セプターのすべての型に対する良好なリガンドである。このため、EPレセプタ
ーの1つの型に対する選択的な作用は、内在性プロスタグランジン類により達成
することができない。しかし、いくつかの合成プロスタグランジン類似体、例え
ば、ブタプロスト、11−デオキシ−PGEおよびAH13205ならなびに
PGEの天然に存在する代謝産物(すなわち、19R−OH−PGE)は、
選択的なEPプロスタノイドレセプターアゴニストである。
【0019】 18R−OH−PGE、19R−OH−PGEおよび20−OH−PGE は、EPレセプターよりもEPレセプターに対する選択性を有する効果的
なEPレセプターアゴニストである。内在性PGEは非選択的であり、そし
てEPレセプターの各型を十分に区別せず、さらに、例えば、18位、19位お
よび20位がOHで置換された前記のPGE類似体が作用しないDP/IPレ
セプターに対して著しい作用を有する。しかし、PGEは、勃起不全を処置す
るために現在臨床的に使用されている唯一のプロスタグランジンであるので参照
物質として含められている。
【0020】 従って、他のプロスタグランジンレセプター、特に、EPレセプターと比較
して、EPレセプターに対する大きな選択性または特異性は、本発明による方
法または組成物において使用され得る化合物の特徴である。化合物がEPレセ
プターに関して特異的であるほど、良好な結果が得られることはいうまでもない
ことであるが、いくつかの利点が、当然、他のレセプターとの何らかの相互作用
がある場合にもまた達成される。これに関連して、大きな選択性とは、EP
セプターに対する作用が、他のプロスタグランジンレセプターに対する作用の少
なくとも5倍を超えることを意味し、特に10倍を超え、そして特に100倍ま
たは1000倍を超えることを意味する。
【0021】 上記のように、本発明により、特に選択的なEPレセプターアゴニストの1
9R−OH−PGEおよびそのカルボン酸エステルは、勃起不全の処置に関し
て独特であり、理想的に適すると考えられる。これに関連して、19R−OH−
PGEは、生殖管でのPGEの代謝産物であり、そしてヒト精液において通
常多量に見出され得ることに言及しておかなければならない(Taylorおよ
びKelly、1974)。しかし、この独特な代謝産物の生理学的な役割は不
明である。従って、19R−OH−PGEおよびそのカルボン酸エステルは、
この類似体が痛みを全くもたらさず、PGEと同じくらい効果的であり、そし
てさらに身体に通常存在しているために、インポテンツの薬物療法として非常に
興味を引くPGEの代替物である。
【0022】 勃起不全の処置に理想的に適すると考えられる19R−OH−PGEに関し
て、新しい誘導体がEPレセプターに対する選択的なアゴニスト作用を示す限
り、この分子の様々な修飾または置換が可能であることに注意しなければならな
い。
【0023】 式Iにおいて、波形の結合はα(S)配置またはβ(R)を表し、点線の結合
は、単結合、三重結合、あるいはシス配置またはトランス配置の二重結合を表す
。式中のRは、水素、塩部分(例えば、アルカリ塩またはアンモニウム塩)、1
個〜10個の炭素を有することが好ましい直鎖または分枝状の飽和アルキル基ま
たは不飽和アルキル基、3個〜8個の炭素を有することが好ましい脂環式の環、
アリール−C2〜5アルキルであることが好ましいアリールアルキル、あるいは
アリール環である。Xは、飽和または不飽和の直鎖であり、任意にヘテロ原子(
O、S、N)が途中に存在する2個〜5個の炭素からなることが好ましい。この
鎖は、C3〜C7のシクロアルキルであることが好ましい脂環式の環、あるいは
アリールまたはヘテロアリール環を含有することができる。R1およびR2は、
同一であるかまたは異なっているが、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、酸素(=O
またはアルコキシ)、または1個〜3個の炭素を有するアルキル基、または1個
〜3個の炭素を有するアルコキシ基、またはエステルOCOR3(ただし、R3
は、1個〜10個(特に、1個〜6個)の炭素を含有することが好ましい直鎖ま
たは分枝状の飽和アルキル基または不飽和アルキル基、あるいは3個〜7個の炭
素を有することが好ましいシクロアルキル、あるいはアリール−C2〜5アルキ
ルであることが好ましいアリールアルキル(例えば、ベンジル)である)である
。任意に、C10は、例えば、モノアルキル基またはジアルキル基を含有するよ
うに置換することができる。Zは、1個〜8個の炭素(例えば、3個〜8個の炭
素および2個〜4個の炭素)の飽和アルキル鎖または不飽和アルキル鎖であり、
1個または複数のヘテロ原子(O、S、N)が任意に途中に存在し、そして鎖内
の炭素原子または末端の炭素原子に結合した1個または複数の置換基Yを含有し
、好ましくは1個の置換基Yを含有する。鎖Zは、アルキル(好ましくは、メチ
ル)置換基を含有する分枝状であってもよく、および/または脂環式の環(例え
ば、シクロアルキル)、またはアリール(特に、ベンゼン)環またはヘテロアリ
ール環を内部位置または末端位置に含有することができる。Yは、ヒドロキシ、
スルフヒドリル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1〜3アルコキシ
、またはハロゲン(Cl、Br、F)、または酸素(ケト)である。本発明の好
ましい実施形態において、Yは、18位、19位または20位の炭素に結合する
。最も好ましい実施形態において、YはOHであり、19位の炭素に結合する。
現在、本発明の概念は、Yによって導入される電気的陰性作用に基づくと考えら
れる。
【0024】
【化5】
【0025】 プロスタグランジン類は、個々のエピマーの形態であるのと同様に、エピマー
の混合物であってもよい。
【0026】 (好適な実施形態の説明) 本発明によるEPプロスタノイドレセプターアゴニストは、通常のカルボン
酸、塩(例えば、カチオン性)として、あるいはカルボン酸のアルキルエステル
が好ましいエステルのプロドラッグとして使用することができる。活性な化合物
は、薬学的に許容可能な送達媒体で、海綿体内注射、経尿道的適用または経皮的
適用(陰茎亀頭での適用を含む)によって投与することができる。海綿体内注射
に関して、滅菌した等張性の水性溶液が好ましい。このような溶液は緩衝化させ
ることが望ましく、pHは約7.0〜7.5あるいは少なくとも6.0〜8.0
の間であることが望ましい。プロスタグランジンを可溶化させることに関して、
ポリソルベートなどの様々なミセル系を使用することができる。シクロデキスト
リン類もまた、可溶化させるために使用することができる。使用され得るプロス
タグランジン類似体類が水溶液で不安定である場合、そのような化合物は凍結乾
燥を行って、使用直前に溶解することができ、あるいはシクロデキストリン類な
どの様々な安定化剤で安定化させることができる。注射溶液の条件に適合させた
様々な徐放性処方物もまた用いることができる。本発明の新しい医薬品が経尿道
的に投与され得る場合、活性成分は、クリーム、ゲルまたは軟膏、坐薬、または
他の固形状態の形状に処方することができる。さらに、医薬品を尿道内に導入す
るための器具(アプリケーター)もまた必要とされる。そのような器具は、様々
な方法で設計することができ、そして様々な材料から構成され得ることが理解さ
れる。本発明の新しい医薬品が経皮的に投与され得る場合、様々な形態のクリー
ム、軟膏、ゲル、およびパッチなどの徐放性システムを用いることができる。コ
ンドームまたは包帯の内面を、本発明の新しい医薬品を含有する適切な処方物で
覆うこともできる。ゲル、クリーム、軟膏、および様々な固形状態の処方物は、
塩化ベンザルコニウム、クロロヘキシジン、チオメルサール、パラ安息香酸、お
よび十分な抗菌性作用を有する化合物などの保存剤を含有してもよく、あるいは
含有しなくてもよい。海綿体内注射に関して、用量範囲は、注射あたり、0.0
01mg〜1mgであり、典型的には0.01mg〜0.1mgである。経尿道
投与および経皮投与に関して、用量範囲は、0.01mg〜10mgであり、典
型的には、経尿道投与には0.1mg〜1mgであり、経皮投与には0.1mg
〜10mgである。
【0027】 従って、本発明の新しい医薬品は、注射によって、あるいはアプリケーターま
たはシリンジを用いて尿道内に適用することによって、陰茎に局所的に投与する
ことが望ましい。あるいは、陰茎の皮膚または粘膜に局所的に適用することが望
ましい。そのような処置は、投与様式に依存して、典型的には性交の5分〜60
分前に開始することが望ましい。
【0028】 (発明の例示) PGEをChinoin,Pharmaceutical and Che
mical Works Co.Ltd.(ブダペスト、ハンガリー)から得た
【0029】 DBU(644mg、4.2mmol)を含むアセトニトリル(1ml)を、
PGE(300mg、0.84mmol)を含むアセトニトリル(3ml)の
攪拌溶液に0℃で滴下して加えた。混合物を室温にまで暖め、そしてヨウ化イソ
プロピル(1142mg、6.72mmol)を含むアセトニトリル(2ml)
を滴下して加えた。(TLCでモニターしながら)10時間攪拌した後、反応混
合物を水(8ml)でクエンチして、混合物を酢酸エチル(50mlで2回)で
抽出した。抽出液を、食塩水(10ml)、3%クエン酸(10ml)、そして
最後に5%炭酸水素ナトリウム(10mlで2回)で洗浄した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で除いた。残渣オイルを、溶離液として酢酸エ
チルを使用してシリカゲルでクロマトグラフィー処理した。これにより、表題化
合物である230mgの生成物(69%)を無色のオイルとして得た:R=0
.18(酢酸エチル);H NMR(CDCl)δ0.89(m、3H)、
1.2(d、6H)、1.21〜1.4(m、10H)、1.42〜1.62(
dm、6H)、2.2〜2.4(dm、4H)、2.7〜2.75(dd、1H
)、4.0〜4.17(dm、2H)、5.0(m、1H)、5.5〜5.7(
dm、2H)。
【0030】 18RS−ヒドロキシ−PGEメチルエステルの合成 1.ジメチル−(2−オキソ−5−ヘプチン)ホスホネート(2)の調製 乾燥した水素化ナトリウム(3.13g、124.07mmol)を含む乾燥
THF(100ml)の攪拌した懸濁液に、室温で、ジメチル−(2−オキソプ
ロピル)ホスホネート(20.61g、124.07mmol)を含む乾燥TH
F(50ml)の溶液をN下で滴下して加えた。反応混合物を1時間攪拌し、
次いで、氷浴で冷却し、n−ブチルリチウム(7.95g、124.07mmo
l)のヘキサン溶液で処理して暗褐色溶液を得た。攪拌を0℃で1時間続け、そ
の後、1−ブロモ−2−ブチン(1)(15g、112.79mmol)を含む
THF(30ml)を滴下して加えた。反応混合物を徐々に室温に加温し、(T
LCでモニターしながら)1時間攪拌した後、反応混合物を氷水でクエンチし、
1MのHClでpHを約4にして、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を食塩水
で洗浄し、溶離液としてEtOAcを使用してシリカゲルでクロマトグラフィー
処理した。R=0.38(シリカゲル、酢酸エチル)、収量:18g(73%
)。
【0031】 2.(1S,5R,6R,7R)−6−ホルミル−7−{(4−フェニルベン
ゾイル)オキシ}−2−オキサビシクロ{3.3.0}オクタン−3−オン(3
) コーリィ(Corey)ラクトン(23.06g、65.44mmol)、D
CC(40.50g、196.31mmol)、DMSO(27.8ml、39
2.6mmol)および85%リン酸(2.2ml)を含むDME(130ml
)の混合物を(TLCでモニターしながら)室温で2時間攪拌した。沈澱物をシ
リカゲルパッドで除き、DME(50mlで2回)で洗浄した。ろ液を減圧下で
濃縮して、単離することなく次の工程で使用した。
【0032】 4.(1S,5R,6R,7R)−6−(3−オキソ−6−イン−1E−1−
オクテニル)−7−{(4−フェニルベンゾイル)オキシ}−2−オキサビシク
ロ{3.3.0}オクタン−3−オン(4) 水素化ナトリウム(1.98g、78.53mmol)を含むDME(140
ml)の攪拌した懸濁液に、N下で、上記のホスホネート(2)(18.56
g、85.07mmol)を滴下して加え、機械的に室温で1.5時間攪拌した
。次いで、混合物を−5℃に冷却し、上記の粗コーリィアルデヒド(3)の溶液
を滴下して加えた。(TLCでモニターしながら)0℃で30分間、そして室温
で2時間攪拌した後、反応混合物を5%クエン酸で中和して、酢酸エチルで抽出
した(100mlで2回)。有機層を乾燥して蒸発留去した。残渣(オイル)の
シリカゲルでのクロマトグラフィー処理を、酢酸エチルおよび10%メタノール
/酢酸エチルで順次溶出することによって行い、明黄色のオイルを得た。R
0.58(シリカゲル、酢酸エチル)、収率:52%。
【0033】 5.(1S,5R,6R,7R)−6−(3,6−ジオキソ−1E−1−オク
テニル)−7−{(4−フェニルベンゾイル)オキシ}−2−オキサビシクロ{
3.3.0}オクタン−3−オン(5) アセトニトリル:水(2:1、100ml)のアセチレン性溶液(4)に、酸
化第二水銀(13.8g、63.73mmol)および1M硫酸(25.49m
l、25.49mmol)を加えた。反応混合物を磁石により攪拌した。(TL
Cでモニターしながら)室温で約1時間攪拌した後、反応混合物を、酢酸エチル
および1MのHClを添加することにより処理した。有機層を乾燥して蒸発留去
した。粗オイルは、精製することなく次の工程で使用した。R=0.44(シ
リカゲル、EtOAc)、収率:41%。
【0034】 6.(1S,5R,6R,7R)−6−(3RS,6RS−ジヒドロキシ−1
E−1−オクテニル)−7−{(4−フェニルベンゾイル)オキシ}−2−オキ
サビシクロ{3.3.0}オクタン−3−オン(6) 上記のジケトン(5)(12.0g、26.1mmol)および塩化セリウム
七水和物(5.83g、15.64mmol)を含む−20℃のメタノール:塩
化メチレン(1:1)の攪拌溶液に、N下で、ホウ水素化ナトリウム(1.4
8g、39.09mmol)を少量ずつ加えた。(TLCでモニターしながら)
30分間攪拌した後、反応混合物を1MのHClでクエンチして、pHを約4〜
5にし、そして水(50ml)および酢酸エチル(100ml)で希釈した。有
機層を分離し、水層をEtOAcで2回洗浄し、乾燥して蒸発留去した。残渣を
、溶離液としてEtOAcを使用してシリカゲルで精製した。表題化合物(6)
を無色のオイルとして得た;収量:8.8g(71%)。R=0.15、0.
13(15αおよび15βの2つの異性体に対応)(シリカゲル、EtOAc)
【0035】 H NMR(CDCl)δ0.9(m、3H)、1.4〜1.8(dm、
6H)、2.3(d、1H)、2.5〜2.9(dm、5H)、3.5(m、1
H)、4.2(m、1H)、5.1(m、1H)、5.3(m、1H)、5.7
(m、2H)、7.4(m、1H)、7.5(dm、2H)、7.6〜7.7(
dd、4H)、8.1(d、2H);13C NMR(CDCl)d176.
40(C6H4C=O)、16591(ラクトンC=O)、146.07、13
9.83、136.21、130.15、128.91、128.31、127
.15、83.27、79.13、73.11、71.79、71.48、54
.08、42.84、42.75、37.55、34.85、34.01、33
.43、32.95、32.09、30.17、9.96。
【0036】 7.(1S,5R,6R,7R)−6−(3RS,6RS−ジ−t−ブチルジ
メチルシリルオキシ−1E−1−オクテニル)−7−{(4−フェニルベンゾイ
ル)オキシ}−2−オキサビシクロ{3.3.0}オクタン−3−オン(7) 上記のジヒドロキシ化合物(6)(8.6g、18.51mmol)を含むジ
クロロメタンの攪拌溶液に、トリエチルアミン(12.83ml、92.56m
mol)、t−ブチルジメチルシリルクロリド(13.95g、92.56mm
ol)、および4−ジメチルアミノピリジン(1.13g、9.26mmol)
を加えた。混合物を磁石により室温で15時間攪拌した。反応混合物をエーテル
で希釈し、ろ過して、沈澱をエーテルで洗浄した。有機層を食塩水で洗浄し、乾
燥して、減圧下で濃縮した。残渣を、5%エーテル/ジクロロメタンを使用して
シリカゲルでクロマトグラフィー処理した。R=0.58(シリカゲル、5%
エーテル/CHCl)。収量:12.2g(92%)。
【0037】 8.(1S,5R,6R,7R)−6−(3RS,6RS−ジ−t−ブチルジ
メチルシリルオキシ−1E−1−オクテニル)−7−{(4−ヒドロキシ}−2
−オキサビシクロ{3.3.0}オクタン−3−オン(8) 上記のジシリルエーテル(7)(12g、17.31mmol)を含むメタノ
ールの攪拌溶液に、炭酸カリウム(1.2g、8.66mmol)を加えた。反
応混合物を(TLCでモニターしながら)室温で4時間攪拌した。混合物を5%
クエン酸で中和して、酢酸エチル(100ml)で2回抽出し、乾燥して、減圧
下で濃縮した。オイルを、5%エーテル/CHClおよびEtOAc:酢酸
(1:1)による勾配溶出を使用してシリカゲルでクロマトグラフィー処理した
。R=0.43(シリカゲル、酢酸エチル)。収量:8.86g(74%)。
【0038】 9.(1S,5R,6R,7R)−6−(3RS,6RS−ジ−t−ブチルジ
メチルシリルオキシ−1E−1−オクテニル)−7−{(4−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ}−2−オキサビシクロ{3.3.0}オクタン−3−オン(9
) 上記のジシリルオキシエーテル(8)(6.6g、12.86mmol)を含
むCHClの攪拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(7.14ml、51
.47mmol)、t−ブチルジメチルシリルクロリド(7.76g、51.4
7mmol)、および4−ジメチルアミノピリジン(0.47g、3.9mmo
l)を加えた。反応混合物を、化合物(7)の場合のように処理した。粗生成物
を、5%エーテル/ジクロロメタンを使用してシリカゲルでクロマトグラフィー
処理し、純粋なトリシリルオキシエーテルの生成物(9)をオイルとして得た。
=0.62(シリカゲル、5%エーテル/CHCl)。収量:7.8g
(96%)。
【0039】 10.(1S,5R,6R,7R)−6−(3RS,6RS−ジ−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−1E−1−オクテニル)−7−{(4−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ}−2−オキサビシクロ{3.3.0}オクタン−3−オール
(10) 水素化アルミニウムジイソブチル(DIBAL−H)(2.9g、20.87
mmol)を含む乾燥THF溶液を、−72℃/−80℃で、上記のトリシリル
エーテルラクトン(9)(7.7g、12.24mmol)を含むTHF(80
ml)の攪拌溶液に滴下して加えた。(TLCでモニタしながら)1時間攪拌し
た後、反応混合物を氷(15g)および酢酸エチル(150ml)で処理し、ろ
過して、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣は、精製することなく、次の工程で直接
使用した。R=0.27(シリカゲル、5%エーテル/ジクロロメタン)。
【0040】 11.11,15RS,18RS−トリ−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
PGE2α(11) 4−カルボキシブチル−トリフェニルホスホニウムブロミド(21.70g、
48.95mmol)を含む乾燥THFのN下で攪拌した懸濁液に、−5℃で
、カリウムtert−ブトキシド(10.99g、97.91mmol)を加え
た。混合物を室温で30分間攪拌した。イリドの得られた赤橙色溶液に、−15
℃/−10℃で、ラクトール(10)(7.7g、12.24mol)を含むT
HFを加えた。混合物を(TLCでモニターしながら)室温で2時間〜3時間攪
拌した。反応混合物を水で希釈し、15%クエン酸でクエンチしてpHを6〜7
にし、EtOAcで抽出し、乾燥して、減圧下で濃縮した。得られたスラリーは
、単離することなく、次の工程で直接使用した。
【0041】 12.11,15,18RS−トリ−t−ブチルジメチルシリルオキシ−PG
2αメチルエステル(12) ヨウ化メチル(8.6g、61.20mmol)を、上記の粗生成物(10)
(8.73g、12.24mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(9.473g、73.44mmol)を含むアセトニトリルの攪拌溶液に室
温で加えた。(TLCでモニターしながら)15時間攪拌した後、混合物を水(
100ml)および酢酸エチル(150ml)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウ
ム(60ml)および食塩水(70ml)で洗浄した。有機層を乾燥して、減圧
下で蒸発留去した。残渣を、溶離液としてEtOAcを使用してシリカゲルでク
ロマトグラフィー処理した。R=0.18(シリカゲル、EtOAc:ヘキサ
ン 1:9)。
【0042】 13.11,15,18RS−トリ−t−ブチルジメチルシリルオキシ−PG
メチルエステル(13) 上記の化合物(11)(3.3g、4.54mmol)を含むジクロロメタン
の攪拌溶液に、酸化アルミニウムで処理したクロロクロム酸ピリジウム(PCC
)(3.9g、18.15mmol)を加えた(1gのPCCをアセトン中で5
gの酸化アルミニウムと攪拌し、溶媒を減圧下で除去して、明黄色粉末を得る)
。得られた懸濁液を(TLCでモニターしながら)室温で4時間攪拌した。懸濁
液をシリカゲルパッドでろ過し、ジクロロメタンで洗浄した。溶媒を除き、得ら
れたオイルをエーテルで希釈して、水(50ml)、5%炭酸水素ナトリウム(
50ml)で洗浄した。溶媒を減圧下で除いた。残渣を、5%エーテル/CH Clを使用してシリカゲルでクロマトグラフィー処理した。R=0.32(
シリカゲル、EtOAc:ヘキサン 1:9)、収量:3.1g(86%)。
【0043】 14.18RS−ヒドロキシPGEメチルエステル(14) 11,15,18−トリ−t−ブチルジメチルシリルクロリドの保護基を、化
合物(13)(3.0g、3.98mmol)を含むアセトニトリル(300m
l)の溶液に4%HF(108ml)を加えることによって除いた。反応混合物
を(TLCでモニターしながら)室温で約8時間攪拌した。反応混合物を、Et
OAc(200ml)を添加することによって処理した。有機層を分離し、5%
重炭酸ナトリウムで洗浄して、pHを約6に調節した。有機層を食塩水で洗浄し
、乾燥して、減圧下で濃縮した。残渣を、CHCl、EtOAcおよび5%
〜10%メタノール/エーテルの勾配溶出を順次使用するシリカでのクロマトグ
ラフィー処理によって精製した(異性化を避けるために、カラム内の定常相であ
るシリカゲルは、精製の前に、トリエチルアミンを含有する溶離液で洗浄しなけ
ればならない)。18RS−ヒドロキシ−15S−PGEMeエステル R =0.16(5%MeOH/エーテル)、収量:310mg。18RS−ヒドロ
キシ−15R−PGEMeエステル R=0.20(5%MeOH/エーテ
ル)、収量:248mg。
【0044】 18RS−ヒドロキシPGEメチルエステル H NMR(CDCl
δ0.9(t、3H)、1.4〜1.7(dm、8H)、2.1(m、2H)、
2.2(m、2H)、2.3〜2.4(m、5H)、2.7(m、1H)、3.
6(m、1H、18−CHOH)、3.7(s、3H)、4.05(m、1H、
15−CHOH)、4.2(m、1H、11−CHOH)、5.3〜5.5(d
m、2H、db)、5.6〜5.8(dm、2H、db); 13C(NMR)δ214、174.24、136.7、131.3、130.
8、126.5、72.36、71.78、71.70、55.54、54.5
4、53.70、51.60、46.06、34.06、33.42、33.0
0、32.10、30.34、30.29、30.07。
【0045】
【化6】 反応図式3
【0046】 19R−ヒドロキシプロスタグランジンEメチルエステルの合成 19R−ヒドロキシプロスタグランジンEをCayman Chemica
ls(Ann Arbor、Michigan、アメリカ)から得た。ヨウ化メ
チル(9.2mg、0.065mmol)を含むアセトニトリル(1.0ml)
を、19R−ヒドロキシプロスタグランジンE(4mg、0.011mmol
)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(7mg、0.054mmol)
を含むアセトニトリルの攪拌溶液に滴下して加えた。ヨウ化メチル(4.5mg
、0.032mmol)を含むアセトニトリルを6時間後にさらに加え、(TL
Cでモニターしながら)攪拌を12時間続けた。反応混合物を水(5.0ml)
で処理して、酢酸エチルで抽出した(10mlで2回)。有機相を5%炭酸水素
ナトリウム(5ml)および0.5M塩酸(5ml)で洗浄した。無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で除いた。残渣を、溶離液として酢酸エチル
:アセトン(1:1)を使用してシリカゲルでクロマトグラフィー処理した。こ
れにより3.2mg(72.7%)の生成物を無色のオイルとして得た:R
0.17(酢酸エチル:アセトン:酢酸 1:1:0.01)。H NMR(
CDCl)δ1.25(d、3H)、1.5〜1.7(m、8H)、2.1〜
2.6(mm、9H)、3.7(s、3H)、3.8(m、1H)、4.1(m
、1H)、4.2(m、1H)、5.3〜5.5(dm、2H)、5.6〜5.
8(dm、2H)。
【0047】 20−OH−プロスタグランジンEメチルエステルの合成 市販の20−ヒドロキシPGE(Cayman Chemicals、An
n Arbor、Michigan)(2.0mg、0.0054mmol)を
、アセトニトリル(2.0ml)中で、ヨウ化メチル(4.6mg、0.003
27mmol)を用いて、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.5mg、
0.027mmol)の存在下でエステル化した。反応混合物を(TLC(シリ
カゲル、酢酸エチル)でモニターしながら)室温で10時間攪拌した。反応混合
物を水(3.0ml)でクエンチして、酢酸エチルで抽出した(10mlで2回
)。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、溶離液として酢酸エチル:ア
セトン(1:0.5)を使用してシリカゲルでクロマトグラフィー処理した;R =0.38(シリカゲル、酢酸エチル:アセトン 1:1)。
【0048】 PGEイソプロピルエステル、18RS−ヒドロキシPGEメチルエステ
ル、19R−ヒドロキシPGEメチルエステル、および20−ヒドロキシPG
メチルエステルを、貯蔵溶液として、0.5%ポリソルベート−80に溶解
して、0.5%ポリソルベート−80で適切な濃度に希釈した。
【0049】 薬理学的実験 ヒトの陰茎海綿組織を新たに手術から得、代表的な組織サンプルを、119m
MのNaCl、4.6mMのKCl、1.2mMのMgCl、1.2mMのN
aHPO、15mMのNaHCO、1.5mMのCaClおよび11m
Mのグルコースからなる改変クレブス溶液を含有する平滑筋組織浴内に固定した
。この溶液はまた、インドメタシンを約3μMの最終濃度で含有した。溶液には
95%Oおよび5%COを継続的に吹き込み、温度を37℃で維持した。
【0050】 組織調製物を、500mgに相当する力で伸ばし、そしてノルエピネフリンを
10−6Mの濃度で添加することによって収縮状態にした。次いで、濃度応答曲
線を、累積的な濃度のプロスタグランジン類似体を浴に規則的に加えることによ
って作製した。弛緩作用を、同じ調製物におけるカルバコールの弛緩作用と比較
することによって正規化した。PGEおよび19R−OH−PGEは、それ
ぞれ、酸として使用した。
【0051】 陰茎血管系に対するPGEおよび19R−OH−PGEの作用を調べるた
めに、ウサギの陰茎血管を単離して、119mMのNaCl、4.7mMのKC
l、1.5mMのCaCl、1.17mMのMgSO、1.18mMのNa
PO、25mMのNaHCO、0.027mMのEDTAおよび11m
Mのグルコースからなる溶液を含む小血管ミオグラフ(J.P.Trading
、デンマーク)に管状セグメントとして固定した。溶液はまた、インドメタシン
を約3μMの最終濃度で含有した。溶液には95%Oおよび5%COを継続
的に吹き込み、温度を37℃で維持した。血管を伸ばし、次いで10−6Mのノ
ルエピネフリンを使用して事前に収縮させ、そしてプロスタグランジン類似体の
血管弛緩作用を、同じ調製物でのパパベリンの血管弛緩作用と比較することによ
って正規化した。累積的な濃度の応答曲線を類似体について作製した。
【0052】 プロスタグランジン類似体の血管拡張作用もまた、血圧低下作用を記録するこ
とによってラットで調べた。これは、陰茎での血管拡張は勃起するために必要で
あるため、勃起を誘導することに関して重要な一般的な血管拡張作用を示すため
にふさわしいインビトロモデルである。ラットにケタミンおよびキシラジンの混
合物で麻酔を施して、プロスタグランジン類似体を静脈内に注入した。血圧を大
腿動脈で継続的に記録した。それぞれの類似体を、同じ動物において、増大する
様式で3用量を注入した。どの化合物も、心拍および即時的な動脈血圧低下の何
らかの大きな作用を有することは見出されず、従って、調べたプロスタグランジ
ン類似体に対する急性の血管拡張性応答をもたらさなかった。すべての実験にお
いて、血圧の低下は一時的であり、注入を停止した直後に血圧は上昇した。これ
らの類似体は、エステルおよび酸としてともに実験に使用した。
【0053】 プロスタグランジン類似体の刺激作用を、ネコの行動モデルを使用して調べた
。このモデルでは、目に対する刺激作用が、眼瞼の閉じ度合いおよび動物の行動
を記録することによって調べる。眼において不快および痛みを生じさせる化合物
によって、動物は眼を閉じるようになる。類似体を、生体利用性を高めるために
、カルボン酸エステルとして、異なる用量レベルでの単回用量として眼に局所的
に適用した。次いで、動物を一定の間隔で数時間にわたり観察した。各化合物お
よび用量を3匹〜6匹のネコの群で調べた。同じ動物での2つの連続した試験の
間は、少なくとも3日間をあけた。0.5の間隔で0(刺激なし)から3(著し
い刺激)までの任意のスケールを使用した。
【0054】 PGEおよび19R−OH−PGEのヒト陰茎海綿組織に対する弛緩作用
を表Iに示す。PGEおよび19R−OH−PGEは、カルバコールとほぼ
同じくらい効果的で、そしてカルバコールに匹敵し得たが、PGEは、19R
−OH−PGEよりも作用が少し強かったことが理解され得る。19R−OH
−PGEは選択的なEPレセプターアゴニストであるため、この発見は、E
レセプターはPGEの弛緩作用の大部分を占めることを示している。さら
に、図1において、PGEおよび19R−OH−PGEの濃度応答曲線は平
行しており、そして約2倍〜3倍しか違わないこと、すなわち、19R−OH−
PGEの強さはPGEの約1/2〜1/3であることが明らかである。
【0055】
【表1】
【0056】 ウサギの陰茎血管に対するPGEおよびEPレセプターアゴニストである
19R−OH−PGEの血管拡張作用を図2に示す。この2つのプロスタグラ
ンジンは、血管拡張の誘導において同じ効力を有し、そしてさらにほぼ同じ強さ
であることがわかる。さらに、これにより、EPレセプターはPGEの血管
拡張作用の大部分を媒介していることが明らかにされる。静脈内注入時の即時的
な血圧低下を調べることによってラットで研究されたすべてのプロスタグランジ
ン類似体の血管拡張作用を表IIに示す。表からわかるように、PGEおよび
3つのヒドロキシ置換PGE類似体は、麻酔ラットでの血圧を効果的に低下さ
せた。これは急性の血管拡張応答を示す。
【0057】
【表2】
【0058】 ネコの眼で調べた3つのプロスタグランジン類似体およびPGEの刺激作用
を表IIIに示す。3つのヒドロキシ置換PGE類似体はすべて、PGE
ソプロピルエステルおよびPGE酸よりも著しく刺激作用が少なかった。最も
驚くべきことに、我々は、18RS−OH−PGEメチルエステルおよび19
R−OH−PGEメチルエステルはともに、PGEイソプロピルエステルよ
りも1000倍高い用量においてさえも、刺激作用が全くないか、あるいは刺激
作用が顕著に低下したことを見出した。以前には、19R−OH−PGEは、
ウサギにおいて瞼を閉じさせなかったが、眼構造の腫張を誘導することによる刺
激作用が誘導されることが示されている(HallおよびJaitly、197
7)。我々は、ネコの眼において、19R−OH−PGEおよび他のヒドロキ
シ置換PGE類似体によるそのような刺激の証拠を認めなかった。
【0059】 PGEイソプロピルエステルよりも親水性である19R−OH−PGE
チルエステルが角膜および眼の内部にまで実際に浸透することを確認するために
、我々は、3匹のネコにおいて、局所麻酔のもとでプロスタグランジンを眼に局
所投与する前および局所投与の1時間後での眼内圧を測定した。眼内圧をニュー
マトノメトリ(pneumatonometry)により測定した。一方の眼を
試験化合物で処置し、もう一方の眼には賦形剤のみを投与した。19R−OH−
PGEメチルエステルで局所的に処置した眼の眼内圧は、16.3+/−0.
9mmHgから12.7+/−1.2mmHgに低下し、一方、対照の眼では、
同じ時点で、16.3+/−0.9mmHgおよび15.7+/−0.7mmH
gであった。プロスタグランジン類はネコの眼内圧を低下させることはよく知ら
れている(Bito他、1989)。従って、この結果は、この薬物が眼に浸透
することを示す証拠として受け入れることができる。さらに、表IIIから、1
8−ヒドロキシ置換PGE、19−ヒドロキシ置換PGEおよび20−ヒド
ロキシ置換PGEのメチルエステル類似体よりも親油性が非常に小さいPGE は、より低い用量で、ヒドロキシ置換類似体類よりも著しく大きな刺激が生じ
ていることもまた理解することができる。従って、18RS−OH−PGE
19R−OH−PGEおよび20R−OH−PGEの投与後に痛みおよび刺
激がないことは、親水性の増大および低い生体利用性に基づいて説明することが
できない。従って、EPプロスタノイドレセプターアゴニストは、それらが刺
激作用を全く示さないか、あるいは著しく低下した刺激作用を示すという点で非
常に好都合であると考えられる。
【0060】
【表3】
【0061】 (参考文献) Anawalt,B.D.、Bebb,R.A.およびMatsumoto,
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【0063】 Coleman,R.A.、Smith,W.L.およびNarumiya,
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【0065】 NIH Consensus Conference on Impoten
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〜667。
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なり得る処置、Urology、42;73〜75。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、10−6Mのノルエピネフリンで予め収縮させたヒト海綿体の単離調
製物におけるPGEおよび19R−ヒドロキシ−PGEに関する濃度−応答
を示すグラフである。
【図2】 図2は、10−6Mのノルエピネフリンで予め収縮させたウサギの陰茎血管に
対するPGEおよび19R−ヒドロキシ−PGEの血管拡張作用を示すグラ
フである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月7日(2000.1.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [式中、 Rは、水素、塩部分(例えば、アルカリまたはアンモニウム)、1個〜10個
の炭素原子を有することが好ましい直鎖または分枝状の飽和アルキル鎖または不
飽和アルキル鎖、3個〜8個の炭素原子を有することが好ましい脂環式の環、ア
リール−C2〜5アルキルが好ましいアリールアルキル、またはアリール環であ
り; Xは、2個〜5個の炭素原子を含有することが好ましい直鎖の飽和アルキル鎖
または不飽和アルキル鎖であって、任意に酸素、窒素およびイオウから選択され
るヘテロ原子が途中に存在し、そして任意にシクロアルキル基、アリール基また
はヘテロアリール基を含有するアルキル鎖であり; R1およびR2は、同一であるかまたは異なっており、水素、ヒドロキシ、ハ
ロゲン、酸素(ケトまたはアルコキシ)、または1個〜3個の炭素を有するアル
キル基、またはエステルOCOR3(ただし、R3は、1個〜10個(特に、1
個〜6個)の炭素を含有することが好ましい直鎖または分枝状の飽和アルキル基
または不飽和アルキル基、あるいは3個〜7個の炭素を含有することが好ましい
シクロアルキル、あるいはアリールアルキル基、特にアリール−C2〜5アルキ
ル(例えば、ベンジル)である)であり; Zは、炭素が1個〜8個の飽和または不飽和のアルキル鎖であって、任意に1
個または複数のヘテロ原子(O、N、S)が途中に存在し、アルキル置換基を含
有する直鎖または分枝状であり、あるいは脂環式の環またはアリール環もしくは
ヘテロアリール環を含有し; そして、ヒドロキシ、酸素(ケト)、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アミノ、
メチルアミノ、ジメチルアミノおよびC1〜3アルコキシから選択される1個ま
たは複数の置換基Y、好ましくは1個の置換基Yを含有するアルキル鎖である。
] であることを特徴とする、勃起不全を処置するための医薬の製造のためのプロス
タグランジンの使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,HU,IL ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,Y U,ZW

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インポテンツまたは勃起不全を処置するための組成物であっ
    て、選択的なEPレセプターアゴニストまたはEPレセプターアゴニストで
    あるプロスタグランジン、あるいはその塩またはエステルを含む活性な誘導体を
    治療に活性な量で、かつ生理学的に許容可能な量で含む組成物。
  2. 【請求項2】 前記プロスタグランジンは、選択的なEPレセプターアゴ
    ニストであり、あるいはその塩またはエステルを含む活性な誘導体である、請求
    項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記プロスタグランジンはE型であり、その塩またはエステ
    ルを含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記プロスタグランジンは下記の一般式の化合物: 【化1】 式中、 Rは、水素、塩部分(例えば、アルカリまたはアンモニウム)、1個〜10個
    の炭素原子を有することが好ましい直鎖または分枝状の飽和アルキル鎖または不
    飽和アルキル鎖、3個〜8個の炭素を有することが好ましい脂環式の環、アリー
    ル−C2〜5アルキルが好ましいアリールアルキル、またはアリール環であり;
    Xは、2個〜5個の炭素原子を含有することが好ましい直鎖の飽和アルキル鎖
    または不飽和アルキル鎖であって、任意に酸素、窒素およびイオウから選択され
    るヘテロ原子が途中に存在し、そして任意にシクロアルキル基、アリール基また
    はヘテロアリール基を含有するアルキル鎖であり; R1およびR2は、同一であるかまたは異なっており、水素、ヒドロキシ、ハ
    ロゲン、酸素(ケトまたはアルコキシ)、または1個〜3個の炭素を有するアル
    キル基、またはエステルOCOR3(ただし、R3は、1個〜10個(特に、1
    個〜6個)の炭素を含有することが好ましい直鎖または分枝状の飽和アルキル基
    または不飽和アルキル基、あるいは3個〜7個の炭素を含有することが好ましい
    シクロアルキル、あるいはアリールアルキル基、特にアリール−C2〜5アルキ
    ル(例えば、ベンジル)である)であり; Zは、炭素が1個〜8個の飽和または不飽和のアルキル鎖であって、任意に1
    個または複数のヘテロ原子(O、N、S)が途中に存在し、アルキル置換基を含
    有する直鎖または分枝状であり、あるいは脂環式の環またはアリール環もしくは
    ヘテロアリール環を含有し、 そして、ヒドロキシ、酸素(ケト)、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アミノ、
    メチルアミノ、ジメチルアミノおよびC1〜3アルコキシから選択される1個ま
    たは複数の置換基Y、好ましくは1個の置換基Yを含有するアルキル鎖である、
    請求項1、2または3のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記プロスタグランジンは19−OH−PGEあるいはそ
    の塩またはエステルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記プロスタグランジンは19R−OH−PGEあるいは
    その塩またはエステルである、請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記プロスタグランジンは19R−OH−PGEメチルエ
    ステルまたは19R−OH−PGEイソプロピルエステルである、請求項6に
    記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記プロスタグランジンは18−OH−PGEあるいはそ
    の塩またはエステルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記プロスタグランジンは20−OH−PGEあるいはそ
    の塩またはエステルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 インポテンツまたは勃起不全を処置するための方法であっ
    て、選択的なEPレセプターアゴニストまたはEPレセプターアゴニストあ
    るプロスタグランジン、あるいはその塩またはエステルを含む誘導体を治療有効
    量で、かつ生理学的に許容可能な量でヒトに投与することを含む方法。
  11. 【請求項11】 前記プロスタグランジンは選択的なEPレセプターアゴ
    ニストである、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記プロスタグランジンはE型であり、その塩またはエス
    テルを含む、請求項10または11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記プロスタグランジンは下記の一般式の化合物: 【化2】 式中、 Rは、水素、塩部分、1個〜10個の炭素原子を有することが好ましい直鎖ま
    たは分枝状の飽和アルキル鎖または不飽和アルキル鎖、3個〜8個の炭素を有す
    ることが好ましい脂環式の環、アリール−C2〜5アルキルが好ましいアリール
    アルキル、またはアリール環であり; Xは、2個〜5個の炭素原子を含有することが好ましい直鎖の飽和アルキル鎖
    または不飽和アルキル鎖であって、任意に酸素、窒素およびイオウから選択され
    るヘテロ原子が途中に存在し、そして任意にシクロアルキル基、アリール基また
    はヘテロアリール基を含有するアルキル鎖であり; R1およびR2は、同一であるかまたは異なっており、水素、ヒドロキシ、ハ
    ロゲン、酸素(ケトまたはアルコキシ)、または1個〜3個の炭素を有するアル
    キル基、またはエステルOCOR3(ただし、R3は、1個〜10個(特に、1
    個〜6個)の炭素を含有することが好ましい直鎖または分枝状の飽和アルキル基
    または不飽和アルキル基、あるいは3個〜7個の炭素を含有することが好ましい
    シクロアルキル、あるいはアリールアルキル基、特にアリール−C2〜5アルキ
    ル(例えば、ベンジル)である)であり; Zは、炭素が1個〜8個の飽和または不飽和のアルキル鎖であって、任意に1
    個または複数のヘテロ原子(O、N、S)が途中に存在し、アルキル置換基を含
    有する直鎖または分枝状であり、および/または脂環式の環またはアリール環も
    しくはヘテロアリール環を含有し、 そして、ヒドロキシ、酸素(ケト)、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アミノ、
    メチルアミノ、ジメチルアミノおよびC1〜3アルコキシから選択される1個ま
    たは複数の置換基Y、好ましくは1個の置換基Yを含有するアルキル鎖である、
    請求項10、11、12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記プロスタグランジンは19−OH−PGEあるいは
    その塩またはエステルである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記プロスタグランジンは19R−OH−PGEあるい
    はその塩またはエステルである、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記プロスタグランジンは19R−OH−PGEメチル
    エステルまたは19R−OH−PGEイソプロピルエステルである、請求項1
    5に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記プロスタグランジンは18−OH−PGEあるいは
    その塩またはエステルである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記プロスタグランジンは20−OH−PGEあるいは
    その塩またはエステルである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記プロスタグランジンは、海綿体内注射によって、ある
    いは陰茎亀頭に対する適用を含む経尿道適用または経皮適用によって投与される
    、請求項8〜14のいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 インポテンツまたは勃起不全の処置のための医薬品を調製
    するための、請求項1〜9のいずれか1項に記載され、選択的なEPレセプタ
    ーアゴニストまたはEPレセプターアゴニストであるプロスタグランジン、あ
    るいはその塩またはエステルを含む活性な誘導体の使用。
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